説明

ゲーム機のインターフェースユニット及びゲーム機

【課題】操作部材に対応付けて表示されるべき画像と、これとは目的が異なる画像とを簡素な構成で表示することが可能なゲーム機のインターフェースユニットを提供する。
【解決手段】単一の表示面10aを有するモニタ10と、表示面10a上に重ね合わされる入力装置としてのインプットモジュール11とを備えたゲーム機1のインターフェースユニット4において、表示面10a上の画像を視認可能な透過性が付与されたパネル本体をそれぞれ有する複数の押釦パネル16が、押下げ操作可能な状態で表示面10aの一部の領域上に並べられた入力表示部4aと、表示面10a上の入力表示部4aに対応する領域とは異なる領域に設定され、入力表示部4aとは目的が異なる画像を表示するための多目的表示部4bとにユニット4を区分する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示機能と入力機能とを統合したゲーム機のインターフェースユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
CRTディスプレイの表面に複数の透視板を配置し、各透視板の四隅をばねにて支持しつつ、それらのばねからオフセットされた導電体と電極とによってスイッチのオン、オフを切り替えるようにした入力装置を具備し、ディスプレイ上の画像を透視板毎に独立して変化させ、所定の画像上の透視板をプレイヤーが押下げ操作したか否かを競わせるゲーム装置が知られている(例えば特許文献1参照)。あるいは、複数の打撃検知装置を配置した透明な打撃盤の裏面に、打撃すべき標的を出没し得るディスプレイ装置を打撃盤と1:1に対応付けて配置したゲーム機の入力装置も知られている(例えば特許文献2参照)。
【0003】
【特許文献1】特開昭56−152670号公報
【特許文献2】特開2000−84233号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述の先行技術文献に記載の従来のゲーム機では、表示装置の表示面の全面に操作部材を配置しているため、操作タイミングを案内する画像とは目的が異なる画像をさらに表示させるためには、別に表示装置を設ける必要がある。よって、部品点数の増加及びそれによるコストの上昇が不可避であった。
【0005】
そこで、本発明は操作部材に対応付けて表示されるべき画像と、これとは目的が異なる画像とを簡素な構成で表示することが可能なゲーム機のインターフェースユニット及びこれを備えたゲーム機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のインターフェースユニットは、単一の表示面(10a)を有する表示装置(10)と、前記単一の表示面上に重ね合わされる入力装置(11)とを備えたゲーム機のインターフェースユニット(4)であって、前記表示面上の画像を視認可能な透過性が付与された操作部(16a)をそれぞれ有する複数の操作部材(16)が、押下げ操作可能な状態で当該表示面の一部の領域上に並べられた第1表示部(4a)と、前記表示面上の前記第1表示部に対応する領域とは異なる領域に設定され、前記第1表示部とは目的が異なる画像を表示するための第2表示部(4b)とを備えることにより、上述した課題を解決する。
【0007】
本発明のインターフェースユニットによれば、表示装置の単一の表示面を第1表示部と第2表示部とに区分し、その第1表示部に入力装置の複数の操作部材を配置しているため、第1表示部には操作部材の操作に関連した画像が表示される一方で、第2表示部には目的が異なる画像が表示されるように表示装置の表示を制御すればよく、操作タイミング等を案内するための画像と、これとは目的が異なる画像とを表示するために複数の表示装置を用意する必要がない。よって、ゲーム機の構成を簡素化し、部品点数を減らしてコストの削減を図ることができる。
【0008】
本発明のインターフェースユニットにおいて、前記入力装置には、前記表示面と前記複数の操作部材との間に配置され、前記第1表示部における前記複数の操作部材のそれぞれの操作部に対応した第1の抜き孔(12a)と、前記第2表示部に対応する第2の抜き孔(12b)とを備えた平板状の不透明な材料からなるベース(12)が設けられてもよい。この形態によれば、ベースを表示面に重ね合わせることにより、第1表示部の操作部と、第2表示部とのそれぞれに所望の画像を表示させつつ、それら以外の部分はベースで遮光することができる。
【0009】
前記ベース上には、不透明なフレーム(15a)間に前記複数の操作部材がそれぞれ配置される複数の空隙部(15b)を有する区分部材(15)が設けられ、前記操作部材の外周にはフランジ(16b)が設けられ、前記フランジの下面側には、前記操作部材を押下げ操作可能な状態で支持する支持手段(17)と、前記押下げ操作を検出する検出手段(17)とが設けられ、前記区分部材の下面側には、前記検出手段と電気的に接続される配線基板(14)が前記フレームに沿って前記区分部材の外周に達するように設けられてもよい。これによれば、区分部材のフレームによって各検出手段への配線を隠しながらインターフェースユニットの外周から各操作部材への電気的接続経路を確保することができる。
【0010】
さらに、前記区分部材と前記表示面との間には前記入力装置の剛性を確保するための透明な台板(13)が配置され、前記操作部材、前記支持手段、前記検出手段、及び前記配線基板が前記台板上に配置されてもよい。これによれば、インターフェースユニットの構成部品を台板にて支持し、操作部材の押下げ操作時の負荷に対して表示装置の表示面を保護することができる。
【0011】
前記区分部材の上面側には、前記フランジを覆い隠すようにして前記フレームに沿って延びるカバー(18、19)が設けられてもよい。カバーにてフランジを覆い隠すことにより、インターフェースユニットの美感を向上させることができ、更には各操作部材内へ塵・埃などのゴミ混入を防ぐことができる。
【0012】
前記入力装置は、前記ベース、前記台板、前記配線基板、前記区分部材、前記支持手段、前記検出手段、前記操作部材及び前記カバーを組み合わせたアッセンブリ部品として構成された状態で前記表示面上に重ね合わされてもよい。これによれば、入力装置を組み立てて表示装置の表示面と重ね合わせるだけでインターフェースユニットを構成することができるので、取り扱いが容易である。
【0013】
さらに、本発明のゲーム機(1)は、上述したインターフェースユニットを筐体(2)に取り付けた構成を有し、前記第1表示部には前記複数の操作部材のそれぞれの操作タイミングを案内する画像が表示され、前記第2表示部には前記目的が異なる画像が表示されるように前記表示装置の前記表示面上の表示を制御する制御ユニット(30)を備えることにより、上述した課題を解決する。このゲーム機によれば、表示装置の単一の表示面を利用して操作部材に対応した画像と、これとは目的が異なる画像とを表示させることが可能となる。よって、ゲーム機の構成を簡素化し、部品点数を減らしてコストの削減を図ることができる。
【0014】
なお、以上の説明では本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記したが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
【発明の効果】
【0015】
以上に説明したように、本発明によれば、インターフェースユニットに第1表示部と第2表示部とを設け、その第1表示部に入力装置の複数の操作部材を配置しているため、第1表示部には操作部材の操作に関連した画像が表示される一方で、第2表示部には目的が異なる画像が表示されるように表示装置の表示を制御することにより、操作タイミング等を案内するための画像と、これとは目的が異なる画像とを表示するために複数の表示装置を用意する必要をなくすことができる。これにより、ゲーム機の構成を簡素化し、部品点数を減らしてコストの削減を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
図1は本発明の一形態に係る入力装置が適用されたゲーム機の概略を示している。ゲーム機1は、商業施設等に設置され、所定量の遊技価値の消費と引き換えにプレイヤーに遊技機会を提供する商用のゲーム機として構成されている。ゲーム機1には筐体2が設けられている。筐体2の前面側にはコントロールパネル部3が設けられている。そのコントロールパネル部3には、インターフェースユニット4がその前端から後端に向かって上り勾配を描くように傾けて取り付けられている。インターフェースユニット4は、表示機能と入力機能とを一つのユニットに統合したものであって、その高さは標準的な身長の成人のプレイヤーが自然に指を添え置ける範囲に設定されている。また、インターフェースユニット4の水平面に対する傾斜角は、プレイヤーが屈み気味の姿勢で斜め前方を見下ろしたときに正対するように、水平面に対して傾けられている。インターフェースユニット4は、第1表示部としての入力表示部4aと、第2表示部としての多目的表示部4bとに区分されている。入力表示部4aには、16個の押釦部4cが縦横に4つずつマトリクス状に並べて設けられている。
【0017】
図2はインターフェースユニット4の平面図、図3はそのインターフェースユニット4に関する図2のIII−III線に沿った組み立て状態の断面図である。これらの図に示すように、インターフェースユニット4は、表示装置としてのモニタ10と、入力装置としてのインプットモジュール11とを備えている。モニタ10としては、一例として、表示面10aのアスペクト比が16:9又はその近傍に設定され、かつPC用モニタとして市販されている液晶パネルディスプレイが使用される。勿論、液晶パネルディスプレイに限らず、ELディスプレイ、LEDディスプレ等の各種のディスプレイをモニタ10として使用してよい。モニタ10の裏面(図3の下面)には、ビデオケーブル等を接続するためのターミナル部10bが設けられている。
【0018】
図4はインターフェースユニット4の分解状態の断面図、図5はインプットモジュール11の分解斜視図である。これらの図に示すように、インプットモジュール11は、ベース12、格子台13、パネル基板14、格子パネル15、押釦パネル16、電極付樹脂弾性体としてのラバーコンタクト17、釦カバー18、及び格子カバー19を組み合わせたアッセンブリ部品として構成されている。ベース12はインプットモジュール11の全体を筐体2に接合するための基板として機能する部品であって、その大きさ(縦横寸法)は、モニタ10の表示面10aを完全に覆うことが可能な範囲に設定されている。ベース12は例えば金属板を板金加工した不透明な部品として構成されている。但し、不透明な材料にて構成されている限り、ベース12は金属製でなくてもよい。ベース12には、モニタ10の画像を視認するために、16個の正方形状の釦用打ち抜き部12aと、単一の表示用打ち抜き部12bとが設けられている。釦用打ち抜き部12aは押釦部4cと1:1に対応する第1の抜き孔であって、それらの配置は縦横4個ずつのマトリクス状である。表示用打ち抜き部12bは多目的表示部4bに対応する第2の抜き孔であって、その大きさはモニタ10の表示面10aの全幅(左右方向の寸法)に対して幾らか小さい幅の長方形状である。ベース12の両側には折り返し部12cが形成されている。折り返し部12cは、インプットモジュール11を筐体2に固定するために設けられている。
【0019】
格子台13はインプットモジュール11の剛性を確保するための平板状の台板であって、その全体が透明な樹脂にて構成されている。格子台13の大きさは、ベース12をそれらの折り返し部12cを除いて全面的に覆うことができるように設定されている。パネル基板14は、ゲーム機1の制御ユニット30(図1)と各ラバーコンタクト17とを電気的に接続するためのプリント配線基板である。パネル基板14は、インプットモジュール11の外周に位置する一つの押釦部4cと、その内側に隣接する一つの押釦部4cの2つの押釦部4cとで共用されるようにして格子台13上に配置される。従って、パネル基板14の枚数は合計で8枚である。このように16個の押釦部4cを複数枚のパネル基板14で分担することにより、一部のパネル基板14が故障した場合の修理あるいは交換に要する手間を軽減することができる。また、入力表示部4aの中心部に配置される4つの押釦部4cがそれらの外周に隣接する押釦部4cと同一のパネル基板14に対応付けられるので、それらの中心部の押釦部4cに対する電気配線経路をいずれもインプットモジュール11の外周に達するように設け、それらへの結線をモジュール11の外周にて行うことができる。なお、パネル基板14にも押釦部4cに1:1に対応して抜き部14aが設けられている。
【0020】
格子パネル15は、表示面10aを押釦部4cに対応する複数の領域に区分する区分部材であって、不透明な樹脂にて構成されたフレーム15aを縦横に格子状に組み合わせた構成を有している。上述したパネル基板14はフレーム15aに覆い隠されるようにしてそのフレーム15aに沿ってモジュール11の外周まで延ばされる。格子パネル15のフレーム15a間には、ベース12の釦用打ち抜き部12aと同様に16個の空隙部15bが設けられている。押釦パネル16は、入力表示部4aにおいて、プレイヤーの押し込み操作を受け付ける操作部材として設けられた部品であって、格子パネル15の空隙部15bに1つずつ配置される。
【0021】
図6〜図8に示すように、押釦パネル16は、概略正方形平板状のパネル本体(ハッチングを付した部分)16aと、そのパネル本体16aの周囲を縁取るようにしてパネル本体16の下面側に配置されたフランジ16bとを有している。フランジ16bの四隅には、押釦パネル16の対角線方向の外側に突出する拡大部16cが当該フランジ16bの一部として設けられている。それらの拡大部16cの裏面(下面)側には円形の凹部16dがそれぞれ形成されている。押釦パネル16は透明な樹脂を素材として形成されており、そのパネル本体16aの表裏面及び側面には鏡面加工が施されている。それにより、パネル本体16aはその下のモニタ10の画像が鮮明に視認できる高い透明度を有している。そのパネル本体16aが押釦部4cの操作部に相当する。一方、フランジ16b(拡大部16cを含む。)にはブラスト加工が施されている。これによりフランジ16bは曇ガラス状に透明度が低められている。フランジ16bの透明度を低くした理由は、押釦パネル16の下に配置されるパネル基板14、ラバーコンタクト17、ベース12がパネル本体16aを透かして見えないようにするためである。
【0022】
図4及び図5に戻って、ラバーコンタクト17は、押釦パネル16をその四隅において上下方向に変位可能に支持する支持手段としての弾性体としてのゴムに、押釦パネル16の押下げ操作を検出する電極を内蔵させた部品である。押釦パネル16の押下げ操作によってラバーコンタクト17が圧縮変形するとその内部電極が導通し、圧縮変形が解除されると内部電極の導通が解除される。この種のラバーコンタクト17には市販品を使用することができる。釦カバー18は、インプットモジュール11の内部を塵埃等の侵入に対して保護するために設けられているものであり、そこには押釦パネル16のパネル本体16aを露出させる空隙部18aが形成されている。釦カバー18は不透明な部品であって、例えば樹脂製である。格子カバー19は、押釦部4cを区分する化粧パネルとして設けられるものであり、そこにも押釦パネル16のパネル本体16aを露出させる空隙部19aが形成されている。格子カバー19は不透明な部品であって、例えば金属製である。
【0023】
図9は図3のIX部の拡大図である。図9から明らかなように、インプットモジュール11においては、ベース12の上面に格子台13が重ね合わされ、その格子台13の上面にパネル基板14及び格子パネル15が重ね合わされる。格子パネル15の空隙部15bにおいて、ラバーコンタクト17がパネル基板14に重ね合わせて配置され、それらのラバーコンタクト17の上方に、押釦パネル16がその拡大部16cの凹部16dをラバーコンタクト17の上端部と嵌め合わせるようにして装着される。
【0024】
図10は格子パネル15の空隙部15bに押釦パネル16を配置した状態を示す平面図、図11はパネル基板14、格子パネル15、押釦パネル16及びラバーコンタクト17に関する分解斜視図、図12は図10のXII−XII線に沿った断面図である。これらの図から明らかなように、格子パネル15には、空隙部15bの四隅から格子パネル15のフレーム15aの交点に向かって空隙部15bを拡大するようにして凹部15cが設けられている。パネル基板14は、その凹部15cにて格子パネル15のフレーム15aの外側に露出し、その露出部分にラバーコンタクト17が配置されている。そして、押釦パネル16はその四隅の拡大部16cを凹部15cに嵌め合わせるようにして格子パネル15の空隙部15b内に配置されている。このように、操作部材としての押釦パネル16の四隅に拡大部16cを設け、その拡大部16cの下面側に支持手段及び検出手段としてのラバーコンタクト17を配置しているため、押釦パネル16を安定的に支持しつつ、その押下げ操作に関する検出感度を高めることができる。すなわち、押釦パネル16を四隅で支持することにより、その支持の安定性を高めることができるとともに、支持点と押下げ操作の検出点とが一致するため、押釦パネル16がパネル本体16aの表面の法線方向に対して斜めに押下げ操作された場合でもいずれかのラバーコンタクト17の内部電極を導通させてその操作を確実に検出することが可能となる。また、ラバーコンタクト17が、凹部15cの内部であり、四隅の拡大部16cの下面側に配置されていることから、位置ずれを生じるおそれがなく、確実に検出することが可能となる。なお、凹部15c以外の範囲において、パネル基板14はフレーム15aに覆い隠されている。また、ベース12もフレーム15aによって覆い隠されている。
【0025】
図9に戻って、格子パネル15の上面には釦カバー18及び格子カバー19が、それらの空隙部18a、19aからパネル本体16aを突出させるようにして被せられる。そして、格子カバー19から釦カバー18、格子パネル15及び格子台13を順次貫いてベース12にビスがねじ込まれることにより、インプットモジュール11が一体に組み立てられる。なお、パネル基板14は格子台13を貫いてベース12にビスをねじ込むことにより定位置に固定される。組み立てられたインプットモジュール11はモニタ10の表示面10aに重ね合わされる。モニタ10が筐体2のコントロールパネル部3に固定され、その表示面10aにインプットモジュール11が被せられてベース12の折り返し部12aが筐体2にねじ止めされることにより、インターフェースユニット4が筐体2に固定される。さらに、モニタ10にはフレーム20も固定される。フレーム20は、入力表示部4aと多目的表示部4bとを区分するように、それらの境界に沿ってモニタ10の幅方向全長に亘って延ばされている。図1に示したように、筐体2には、インターフェースユニット4の入力表示部4aの周囲を縁取るようにして化粧パネル5が取り付けられる。入力表示部4aと多目的表示部4bとの境界において、化粧パネル5はフレーム20に固定される。このような取り付け構造により、入力表示部4aの全ての押釦部4cと多目的表示部4bとでモニタ10を共用しつつ、それらを互いに別の表示部として印象付けることができる。
【0026】
上記のように構成されたゲーム機1においては、筐体2内に設けられた制御ユニット30により、入力表示部4aと多目的表示部4bとで互いに異なる表示制御が行われる。しかも、入力表示部4aにおいて、押釦部4c間で互いに独立した表示制御が行われることにより所定のゲームが実行される。ゲーム画面の一例を図13に示す。この例では、入力表示部4aの適宜の押釦部4cに、プレイヤーがその押釦部4cを押下げ操作すべきタイミングを案内する操作指示画像31が表示される。操作タイミングは例えばゲームで選択された音楽に合わせて予め設定される。操作指示画像31にて指示されたタイミングに合わせて押釦部4cが押下げ操作されたか否かがラバーコンタクト17の内部電極の接触状態に基づいて制御ユニット30にて判別され、その判別結果に基づいてプレイヤーのゲーム成績が演算される。多目的表示部4bには、入力表示部4aとは目的が異なる画像、例えば、ゲームのスコア、操作案内といったプレイヤーに対して報知すべき各種の情報、あるいはゲームを演出する画像が適宜に表示される。
【0027】
本発明は上述した形態に限定されることなく、種々の形態で実施されてよい。例えば、押釦部4cの個数及び配列は図示の例に限ることなく種々変更してよい。押釦パネル16のパネル本体16aの形状も正方形平板状に限ることなく、例えば円形平板状、四角形以外の多角形状等、適宜に変更してよい。いずれにせよ、操作部材の外周に複数の拡大部を設け、それらの拡大部を操作部材の周囲を取り囲む区分部材の空隙部の凹部に嵌め合わせてその下面側にラバーコンタクト等の電極付樹脂弾性体を配置する構成であれば、操作部材の支持の安定性を高めつつ、押下げ操作の検出感度を高めることができる。また、入力装置としてのインプットモジュール11の構造も上記の形態に限ることなく、ベース、格子台といった構成部品は適宜に追加、削除、変更が可能である。本発明においては、支持手段及び検出手段をラバーコンタクトによって兼用する例に限らず、それらを互いに異なる部品によって実現してもよい。また、第1表示部と第2表示部との表示面境界、及び第1表示部の各操作部との表示面境界の遮光については、ベースで遮光するのみならず、ベース上に設けられた格子パネルのフレームに対応する表示面領域を消すことにより、更に遮光効果を高めても良い。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の一形態に係る入力装置が適用されたゲーム機の斜視図。
【図2】インターフェースユニットの平面図。
【図3】図2のIII−III線に沿ったインターフェースユニットの組み立て状態の断面図。
【図4】インターフェースユニットの分解状態の断面図。
【図5】インプットモジュールの分解斜視図。
【図6】押釦パネルの平面図。
【図7】押釦パネルの側面図。
【図8】押釦パネルの底面図。
【図9】図3のIX部の拡大図。
【図10】格子パネルの空隙部に押釦パネルを配置した状態を示す平面図。
【図11】パネル基板、格子パネル、押釦パネル及びラバーコンタクトに関する分解斜視図。
【図12】図10のXII−XII線に沿った断面図。
【図13】ゲーム画面の一例を示す図。
【符号の説明】
【0029】
1 ゲーム機
2 筐体
3 コントロールパネル部
4 インターフェースユニット
4a 入力表示部(第1表示部)
4b 多目的表示部(第2表示部)
4c 押釦部
5 化粧パネル
10 モニタ(表示装置)
10a モニタの表示面
11 インプットモジュール(入力装置)
12 ベース
12a 釦用打ち抜き部(第1の抜き孔)
12b 表示用打ち抜き部(第2の抜き孔)
12c 折り返し部
13 格子台(台板)
14 パネル基板(配線基板)
14a 抜き部
15 格子パネル(区分部材)
15a フレーム
15b 空隙部
15c 凹部
16 押釦パネル(操作部材)
16a パネル本体(操作部)
16b フランジ
16c 拡大部
16d 凹部
17 ラバーコンタクト(支持手段、検出手段)
18 釦カバー
18a 空隙部
19 格子カバー
19a 空隙部
20 フレーム
30 制御ユニット
31 操作指示画像

【特許請求の範囲】
【請求項1】
単一の表示面を有する表示装置と、前記単一の表示面上に重ね合わされる入力装置とを備えたゲーム機のインターフェースユニットであって、
前記表示面上の画像を視認可能な透過性が付与された操作部をそれぞれ有する複数の操作部材が、押下げ操作可能な状態で当該表示面の一部の領域上に並べられた第1表示部と、
前記表示面上の前記第1表示部に対応する領域とは異なる領域に設定され、前記第1表示部とは目的が異なる画像を表示するための第2表示部と、を備えたことを特徴とするゲーム機のインターフェースユニット。
【請求項2】
前記入力装置には、前記表示面と前記複数の操作部材との間に配置され、前記第1表示部における前記複数の操作部材のそれぞれの操作部に対応した第1の抜き孔と、前記第2表示部に対応する第2の抜き孔とを備えた平板状の不透明な材料からなるベースが設けられていることを特徴とする請求項1に記載のインターフェースユニット。
【請求項3】
前記ベース上には、不透明なフレーム間に前記複数の操作部材がそれぞれ配置される複数の空隙部を有する区分部材が設けられ、
前記操作部材の外周にはフランジが設けられ、
前記フランジの下面側には、前記操作部材を押下げ操作可能な状態で支持する支持手段と、前記押下げ操作を検出する検出手段とが設けられ、
前記区分部材の下面側には、前記検出手段と電気的に接続される配線基板が前記フレームに沿って前記区分部材の外周に達するように設けられている、
ことを特徴とする請求項2に記載のインターフェースユニット。
【請求項4】
前記区分部材と前記表示面との間には前記入力装置の剛性を確保するための透明な台板が配置され、前記操作部材、前記支持手段、前記検出手段、及び前記配線基板が前記台板上に配置されていることを特徴とする請求項3に記載のインターフェースユニット。
【請求項5】
前記区分部材の上面側には、前記フランジを覆い隠すようにして前記フレームに沿って延びるカバーが設けられていることを特徴とする請求項3又は4に記載のインターフェースユニット。
【請求項6】
前記入力装置は、前記ベース、前記台板、前記配線基板、前記支持手段、前記検出手段、前記操作部材及び前記カバーを組み合わせたアッセンブリ部品として構成された状態で前記表示面上に重ね合わされていることを特徴とする請求項4又は5に記載のインターフェースユニット。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか一項のインターフェースユニットを筐体に取り付けた構成を有し、前記第1表示部には前記複数の操作部材のそれぞれの操作タイミングを案内する画像が表示され、前記第2表示部には前記目的が異なる画像が表示されるように前記表示装置の前記表示面上の表示を制御する制御ユニットを備えていることを特徴とするゲーム機。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate