説明

ゲーム装置、ゲーム処理方法、ゲームシステム、ならびに、プログラム

【課題】プレイヤーのゲームへの関心を持続させる。
【解決手段】ゲーム装置200において、課題記憶部201は、プレイヤーが挑戦可能なゲーム課題を記憶する。課題選択部202は、課題記憶部201に記憶されたゲーム課題の中から、プレイヤーごとにゲーム課題を選択する。ゲーム進行部203は、選択されたゲーム課題をゲーム内に設定して、ゲームを進行させる。ゲーム装置200にて行われるゲームでは、複数のプレイヤーが一緒に参加することができる。複数のプレイヤーがゲームに参加する場合、課題追加部204は、プレイヤーのそれぞれに設定されたゲーム課題に基づいて新たなゲーム課題を作成する。作成されたゲーム課題が、ゲームが終了したときに達成されていると、課題追加部204は、達成された新たな課題を、ゲームに参加した各プレイヤーが一人で挑戦できるゲーム課題として、課題記憶部201に追加する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プレイヤーのゲームへの関心を持続させるために好適なゲーム装置、ゲーム処理方法、ゲームシステム、ならびに、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ゲームに設定される課題(「ミッション」とも呼ばれる。以下「ゲーム課題」という。)を1人で、もしくは、複数のプレイヤーが協力して、達成する(クリアする)ことを目指すゲームがある。一般には、ゲーム課題は、ゲーム制作者が難易度やシナリオを考えて予め用意され、プレイヤーに提供されることが多い。そして、1つのゲームに用意されるゲーム課題の数や種類、言い換えればプレイヤーが挑戦できるゲーム課題の数や種類には限りがあることが多い。そのため、プレイヤーがゲームをやりこんでいくと、ゲーム内容が単調に感じられ、面白味に欠けてしまうおそれがある。その対策の一つとして、特許文献1には、特定の操作をやり続けるとペナルティを課すことで、ゲームの面白さを薄れさせることなく、特にゲーム終盤におけるプレイヤーの集中力を喚起し、飽きのこないゲームを提供することができるゲーム装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3550116号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記先行技術によっても、プレイヤーが挑戦できるゲーム課題が増えるわけではなく、プレイヤーは同じゲーム課題に繰り返し挑戦することになるので、十分にプレイヤーのゲームへの関心を持続させることができないことがあった。
【0005】
本発明はこのような課題を解決するものであり、プレイヤーのゲームへの関心を持続させるために好適なゲーム装置、ゲーム処理方法、ゲームシステム、ならびに、プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以上の目的を達成するため、本発明の原理にしたがって、下記の発明を開示する。
【0007】
本発明の第1の観点に係るゲーム装置は、課題記憶部、課題選択部、ゲーム進行部、課題追加部を備える。
課題記憶部は、複数のプレイヤーのそれぞれについて、当該プレイヤーが挑戦可能なゲーム課題を記憶する。
課題選択部は、ゲームに参加する1人以上のプレイヤーのそれぞれについて、記憶されているゲーム課題の中からいずれかを選択する。
ゲーム進行部は、ゲームに参加するプレイヤーに、選択されたゲーム課題を設定したゲームを行わせる。
課題追加部は、ゲームに参加するプレイヤーが複数の場合、選択されたゲーム課題のそれぞれに基づいて、ゲームに参加するプレイヤーのそれぞれが挑戦可能な新たなゲーム課題を課題記憶部に追加する。
【0008】
本発明のゲーム装置にて行われる仮想空間内におけるゲームには、ゲームに参加するプレイヤーがゲーム内で達成すべきゲーム課題が設定される。ゲーム課題は、例えば「コインを所定枚数以上拾う」「制限時間内に相手のボスキャラクターを倒す」などであり、任意の内容でよい。また、ゲームには1人だけで参加してもよいし、複数人で一緒に参加してもよい。1人のプレイヤーがゲームをプレイすることを「単独プレイ」と呼び、複数のプレイヤーが一緒に同じゲームをプレイすることを「協力プレイ」と呼ぶ。
【0009】
ゲーム装置は、プレイヤーによる選択に応じて、もしくは、所定のアルゴリズムに従って、プレイヤーごとにゲーム課題を1つ以上選択する。そして、選択されたゲーム課題がゲーム内に設定され、ゲームが進行する。プレイヤーは、選択されたゲーム課題をクリアすべく挑戦する。ゲーム装置は、ゲームの制限時間を設けても良く、例えばゲーム開始から制限時間が経過すると、ゲーム終了となる。あるいは、設定されたゲーム課題が達成されれば、ゲーム終了となる。
【0010】
プレイヤーは、予め記憶されているゲーム課題に挑戦できるのはもちろんのこと、予め記憶されているゲーム課題に基づいて新たにゲーム装置が作成したゲーム課題にも挑戦できる。つまり、ゲーム課題は、プレイヤーがゲームをプレイすることによって増えていく。
【0011】
具体的には、単独プレイのときには、プレイヤーは、既に作成済みの任意のゲーム課題を選択できる。一方、協力プレイのときには、各プレイヤーが挑戦可能なゲーム課題に基づいて新たなゲーム課題が作成され、各プレイヤーはこの新たに作成されたゲーム課題に挑戦することができる。新たなゲーム課題は、典型的には、それぞれのゲーム課題のすべてを達成すべき旨のゲーム課題である。
【0012】
例えば、第1のプレイヤーと第2のプレイヤーとによる協力プレイにおいて、第1のプレイヤーが第1のゲーム課題“コインを所定枚数以上集める”に挑戦でき、且つ、第2のプレイヤーが第2のゲーム課題“制限時間内に敵のボスキャラクターを倒す”に挑戦できる場合、第1のゲーム課題と第2のゲーム課題を組み合わせたゲーム課題(論理積で表されるゲーム課題)“コインを所定枚数以上集め、且つ、制限時間内に敵のボスキャラクターを倒す”が作成される。ただし、新たなゲーム課題は、2つのゲーム課題の論理積で表されるものに限定されるわけではない。新たなゲーム課題がまだ達成されていない場合には、その新たなゲーム課題は協力プレイでのみ挑戦可能である。
【0013】
本発明によれば、プレイヤーを飽きさせないように、ゲームへの関心を持続させることができる。また、協力プレイへの参加を促進でき、より多くのプレイヤーにゲームに関心を持ってもらえるようになる。
【0014】
課題追加部は、ゲームに参加するプレイヤーが複数の場合、ゲームに参加するプレイヤーのそれぞれが挑戦可能であり且つ選択されたゲーム課題のそれぞれを達成すべき新たなゲーム課題を、課題記憶部に追加してもよい。
【0015】
すなわち、新たなゲーム課題は、ゲームに参加するプレイヤーのそれぞれが挑戦できる課題を組み合わせたゲーム課題である。例えば、“コインを所定枚数以上集める”というゲーム課題に挑戦できる第1プレイヤーと、“制限時間内に敵のボスキャラクターを倒す”というゲーム課題に挑戦できる第2プレイヤーと、が協力プレイでゲームに参加するとき、第1プレイヤーと第2プレイヤーは、“コインを所定枚数以上集め、且つ、制限時間内に敵のボスキャラクターを倒す”という新たなゲーム課題に挑戦できる。
【0016】
本発明によれば、複数のプレイヤーが協力プレイでゲームに参加するとき、参加したプレイヤーのそれぞれが挑戦できるゲーム課題を組み合わせた新たなゲーム課題に、各プレイヤーは挑戦できる。新たなゲーム課題は、どのプレイヤーが協力プレイに参加するかによって変化し得る。従って、プレイヤーを飽きさせないように、ゲームへの関心を持続させることができる。
【0017】
課題追加部は、ゲームに参加するプレイヤーが複数の場合であって、ゲームが終了したとき、選択されたゲーム課題の少なくとも一つ以上が達成されている場合に、新たなゲーム課題を課題記憶部に追加してもよい。
【0018】
すなわち、協力プレイにおいて新たなゲーム課題が達成されると、その達成された新たなゲーム課題は、協力プレイのときだけでなく、協力プレイに参加した各プレイヤーによる単独プレイでも挑戦できるようになる。例えば、上述の第1のプレイヤーと第2のプレイヤーとによる協力プレイにおいて、新たなゲーム課題“コインを所定枚数以上集め、且つ、制限時間内に敵のボスキャラクターを倒す”が達成されると、第1のプレイヤーだけの単独プレイで、もしくは、第2のプレイヤーだけの単独プレイで、この新たなゲーム課題に挑戦できる。
【0019】
本発明によれば、より難易度の高いゲーム課題を協力プレイでクリアすると、そのゲーム課題に今度は単独プレイで挑戦できるようになる。従って、プレイヤーを飽きさせないように、ゲームへの関心を持続させることができる。
【0020】
課題選択部は、ゲームに参加するプレイヤーが複数の場合、複数のプレイヤーのそれぞれについて、記憶されているゲーム課題のうち当該プレイヤーが過去に達成したゲーム課題の中からいずれかを選択してもよい。
【0021】
すなわち、ゲーム装置は、プレイヤーごとに、ゲーム課題が達成されたか否か、あるいは、ゲーム課題がどの程度達成されたかを示す情報(以下「達成情報」という。)をメモリに記憶することができ、この達成情報に基づいて、新たなゲーム課題を作成してもよい。
【0022】
例えば、上述の第1のプレイヤーと第2のプレイヤーとによる協力プレイにおいて、第1のプレイヤーには過去に達成したことのある第1のゲーム課題が選択され、第2のプレイヤーには過去に達成したことのある第2のゲーム課題が選択された場合に、第1のゲーム課題と第2のゲーム課題とを組み合わせた新たなゲーム課題が作成される。従って、ゲーム課題を達成していく度に、より難易度の高いゲーム課題に挑戦できるようになり、プレイヤーの腕に合った新たなゲーム課題を作成できるようになる。
【0023】
課題追加部は、新たなゲーム課題を追加するほか、当該新たなゲーム課題を緩和したゲーム課題を追加してもよい。
【0024】
すなわち、新たなゲーム課題は、2つのゲーム課題の論理積で表されるゲーム課題だけでなく、難易度が調節されたゲーム課題であってもよい。
【0025】
例えば、上述の第1のプレイヤーと第2のプレイヤーとによる協力プレイにおいて新たに作成されたゲーム課題“コインを所定枚数以上集め、且つ、制限時間内に敵のボスキャラクターを倒す”が、達成困難なものである可能性がある。このとき、ゲーム装置は、この新たなゲーム課題を“緩和”した別の新たなゲーム課題“コインを所定枚数以上集め、且つ、敵のボスキャラクターを倒す”を作成してもよい。この場合、“制限時間内に”という課題部分が削除されているので、プレイヤーは達成し易くなる。
【0026】
なお、緩和の仕方は課題部分の一部削除に限定されない。例えば、“所定枚数”を少なくする、といったように課題部分の一部変更でもよい。また、プレイヤーが任意にゲーム課題を編集できるようにしてもよい。
【0027】
課題選択部は、ゲームに参加するプレイヤーのそれぞれから、記憶されているゲーム課題の中からいずれかを選択する指示入力を受け付け、当該受け付けた指示入力が示すゲーム課題を選択してもよい。
【0028】
つまり、各プレイヤーが自由にゲーム課題を選択できてもよい。そして、ゲーム装置は、プレイヤーによって選択されたゲーム課題に基づいて、新たにゲーム課題を作成してもよい。本発明によれば、プレイヤーが比較的強い関心を持っていると推測される新たなゲーム課題を作成することができる。
【0029】
本発明のその他の観点に係るゲームシステムは、複数のゲーム装置から構成されるゲームシステムであって、複数のゲーム装置のそれぞれは、課題記憶部と参加受付部と送信部と受信部を備える。
課題記憶部は、ゲームに参加するプレイヤーのそれぞれについて、当該プレイヤーが挑戦可能なゲーム課題を記憶する。
参加受付部は、ゲームに参加する要求をプレイヤーから受け付ける。
送信部は、受け付けた要求を他のゲーム装置に送信する。
受信部は、他のゲーム装置の参加受付部が受け付けた要求を当該他のゲーム装置から受信する。
また、複数のゲーム装置のうち少なくとも1つのゲーム装置(以下「第1種ゲーム装置」という。)は、課題追加部を更に備える。
課題追加部は、ゲームに参加するプレイヤーが複数の場合、選択されたゲーム課題のそれぞれに基づいて、ゲームに参加するプレイヤーのそれぞれが挑戦可能な新たなゲーム課題を課題記憶部に追加する。
また、第1種ゲーム装置の送信部は、複数のゲーム装置のうち他のゲーム装置(以下「第2種ゲーム装置」という。)に、新たなゲーム課題を送信する。
また、第2種ゲーム装置の受信部は、第1種ゲーム装置から新たなゲーム課題を受信する。
また、第2種ゲーム装置の課題記憶部は、受信した新たなゲーム課題を更に記憶する。
また、複数のゲーム装置のそれぞれは、課題選択部とゲーム進行部を更に備える。
課題選択部は、ゲームに参加するプレイヤーのそれぞれについて、記憶されているゲーム課題の中からいずれかを選択する。
ゲーム進行部は、ゲームに参加するプレイヤーに、選択されたゲーム課題を設定したゲームを行わせる。
【0030】
本発明によれば、1台のみのゲーム装置を用いるゲームだけでなく、複数のゲーム装置を互いに接続して行われるゲームにおいても、各プレイヤーを飽きさせないように、ゲームへの関心を持続させることができる。また、協力プレイへの参加を促進でき、より多くのプレイヤーにゲームに関心を持ってもらえるようになる。
【0031】
本発明のその他の観点に係るゲーム処理方法は、課題記憶部、課題選択部、ゲーム進行部、課題追加部を有するゲーム装置にて実行されるゲーム処理方法であって、課題選択ステップ、ゲーム進行ステップ、課題追加ステップを備える。
課題記憶部には、複数のプレイヤーのそれぞれについて、当該プレイヤーが挑戦可能なゲーム課題が記憶される。
課題選択ステップでは、課題選択部が、ゲームに参加する1人以上のプレイヤーのそれぞれについて、記憶されているゲーム課題の中からいずれかを選択する。
ゲーム進行ステップでは、ゲーム進行部が、ゲームに参加するプレイヤーに、選択されたゲーム課題を設定したゲームを行わせる。
課題追加ステップでは、ゲームに参加するプレイヤーが複数の場合、課題追加部が、選択されたゲーム課題のそれぞれに基づいて、ゲームに参加するプレイヤーのそれぞれが挑戦可能な新たなゲーム課題を課題記憶部に追加する。
【0032】
本発明によれば、プレイヤーを飽きさせないように、ゲームへの関心を持続させることができる。また、協力プレイへの参加を促進でき、より多くのプレイヤーにゲームに関心を持ってもらえるようになる。
【0033】
本発明のその他の観点に係るプログラムは、コンピュータを、課題記憶部、課題選択部、ゲーム進行部、課題追加部として機能させる。
課題記憶部は、複数のプレイヤーのそれぞれについて、当該プレイヤーが挑戦可能なゲーム課題を記憶する。
課題選択部は、ゲームに参加する1人以上のプレイヤーのそれぞれについて、記憶されているゲーム課題の中からいずれかを選択する。
ゲーム進行部は、ゲームに参加するプレイヤーに、選択されたゲーム課題を設定したゲームを行わせる。
課題追加部は、ゲームに参加するプレイヤーが複数の場合、選択されたゲーム課題のそれぞれに基づいて、ゲームに参加するプレイヤーのそれぞれが挑戦可能な新たなゲーム課題を課題記憶部に追加する。
【0034】
本発明によれば、コンピュータを上述のように動作するゲーム装置として機能させることができる。
また、本発明のプログラムは、コンパクトディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、ディジタルビデオディスク、磁気テープ、半導体メモリ等のコンピュータ読取可能な情報記憶媒体に記録することができる。
上記プログラムは、プログラムが実行されるコンピュータとは独立して、コンピュータ通信網を介して配布・販売することができる。また、上記情報記憶媒体は、コンピュータとは独立して配布・販売することができる。
【発明の効果】
【0035】
本発明によれば、プレイヤーのゲームへの関心を持続させるために好適なゲーム装置、ゲーム処理方法、ゲームシステム、ならびに、プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明のゲーム装置が実現される典型的な情報処理装置の概要構成を示す図である。
【図2】ゲーム装置の機能的な構成を説明するための図である。
【図3】ゲーム課題を説明するための図である。
【図4】ゲーム課題の選択指示をユーザから受け付ける画面の構成例である。
【図5】ゲーム課題とプレイヤーの達成情報とを説明するための図である。
【図6】新たなゲーム課題の課題範囲を表す概念図である。
【図7】ゲーム課題を説明するための図である。
【図8】ゲーム課題の選択指示をユーザから受け付ける画面の構成例である。
【図9】ゲーム課題の選択指示をユーザから受け付ける画面の構成例である。
【図10】新たなゲーム課題の課題範囲を表す概念図である。
【図11】新たなゲーム課題の課題範囲を表す概念図である。
【図12】ゲーム処理を説明するためのフローチャートである。
【図13】実施形態2におけるゲームシステムの構成を説明するための図である。
【図14】ゲーム処理を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0037】
(実施形態1)
本発明の実施形態を説明する。以下では、理解を容易にするため、ゲーム用の情報処理装置を利用して本発明が実現される実施形態を説明するが、以下の実施形態は説明のためのものであり、本願発明の範囲を制限するものではない。したがって、当業者であればこれらの各要素もしくは全要素をこれと均等なものに置換した実施形態を採用することが可能であるが、これらの実施形態も本発明の範囲に含まれる。
【0038】
図1は、プログラムを実行することにより、本発明のゲーム装置の機能を果たす典型的な情報処理装置100の概要構成を示す模式図である。以下、本図を参照して説明する。
【0039】
情報処理装置100は、CPU(Central Processing Unit)101と、ROM(Read Only Memory)102と、RAM(Random Access Memory)103と、インターフェース104と、コントローラ105と、外部メモリ106と、DVD−ROM(Digital Versatile Disk - Read Only Memory)ドライブ107と、画像処理部108と、音声処理部109と、NIC(Network Interface Card)110と、を備える。
【0040】
ゲーム用のプログラムおよびデータを記憶したDVD−ROMをDVD−ROMドライブ107に装着して、情報処理装置100の電源を投入することにより、当該プログラムが実行され、本実施形態のゲーム装置が実現される。
【0041】
CPU 101は、情報処理装置100全体の動作を制御し、各構成要素と接続され制御信号やデータをやりとりする。また、CPU 101は、レジスタ(図示せず)という高速アクセスが可能な記憶域に対してALU(Arithmetic Logic Unit)(図示せず)を用いて加減乗除等の算術演算や、論理和、論理積、論理否定等の論理演算、ビット和、ビット積、ビット反転、ビットシフト、ビット回転等のビット演算などを行うことができる。さらに、マルチメディア処理対応のための加減乗除等の飽和演算や、三角関数等、ベクトル演算などを高速に行えるように、CPU 101自身が構成されているものや、コプロセッサを備えて実現するものがある。
【0042】
ROM 102には、電源投入直後に実行されるIPL(Initial Program Loader)が記録され、これが実行されることにより、DVD−ROMに記録されたプログラムをRAM 103に読み出してCPU 101による実行が開始される。また、ROM 102には、情報処理装置100全体の動作制御に必要なオペレーティングシステムのプログラムや各種のデータが記録される。
【0043】
RAM 103は、データやプログラムを一時的に記憶するためのもので、DVD−ROMから読み出したプログラムやデータ、その他ゲームの進行やチャット通信に必要なデータが保持される。また、CPU 101は、RAM 103に変数領域を設け、当該変数に格納された値に対して直接ALUを作用させて演算を行ったり、RAM 103に格納された値を一旦レジスタに格納してからレジスタに対して演算を行い、演算結果をメモリに書き戻す、などの処理を行う。
【0044】
インターフェース104を介して接続されたコントローラ105は、プレイヤーがダンスゲームやサッカーゲームなどのゲームの実行の際に行う操作入力を受け付ける。インターフェース104には、複数のコントローラ105が接続されていてもよい。
【0045】
インターフェース104を介して着脱自在に接続された外部メモリ106には、ゲームのプレイ状況(過去の成績等)を示すデータ、ゲームの進行状態を示すデータ、ネットワークを用いたゲームのチャット通信のログ(記録)のデータなどが書き換え可能に記憶される。プレイヤーは、コントローラ105を介して操作入力を行うことにより、これらのデータを適宜外部メモリ106に記録することができる。
【0046】
DVD−ROMドライブ107に装着されるDVD−ROMには、ゲームを実現するためのプログラムとゲームに付随する画像データや音声データが記録される。CPU 101の制御によって、DVD−ROMドライブ107は、これに装着されたDVD−ROMに対する読み出し処理を行って、必要なプログラムやデータを読み出し、これらはRAM 103等に一時的に記憶される。
【0047】
画像処理部108は、DVD−ROMから読み出されたデータをCPU 101や画像処理部108が備える画像演算プロセッサ(図示せず)によって加工処理した後、これを画像処理部108が備えるフレームメモリ(図示せず)に記録する。フレームメモリに記録された画像情報は、所定の同期タイミングでビデオ信号に変換され画像処理部108に接続されるモニター(図示せず)へ出力される。これにより、各種の画像表示が可能となる。
【0048】
画像演算プロセッサは、2次元の画像の重ね合わせ演算やαブレンディング等の透過演算、各種の飽和演算を高速に実行できる。
【0049】
また、仮想3次元空間に配置され、各種のテクスチャ情報が付加されたポリゴン情報を、Zバッファ法によりレンダリングして、所定の視点位置から仮想3次元空間に配置されたポリゴンを所定の視線の方向へ俯瞰したレンダリング画像を得る演算の高速実行も可能である。
【0050】
さらに、CPU 101と画像演算プロセッサが協調動作することにより、文字の形状を定義するフォント情報にしたがって、文字列を2次元画像としてフレームメモリへ描画したり、各ポリゴン表面へ描画することが可能である。
【0051】
また、ゲームの画像などの情報をDVD−ROMに用意しておき、これをフレームメモリに展開することによって、ゲームの様子などを画面に表示することができるようになる。
【0052】
音声処理部109は、DVD−ROMから読み出した音声データをアナログ音声信号に変換し、これに接続されたスピーカー(図示せず)から出力させる。また、CPU 101の制御の下、ゲームの進行の中で発生させるべき効果音や楽曲データを生成し、これに対応した音声をスピーカーから出力させる。
【0053】
音声処理部109では、DVD−ROMに記録された音声データがMIDIデータである場合には、これが有する音源データを参照して、MIDIデータをPCMデータに変換する。また、ADPCM(Adaptive Differential Pulse Code Modulation)形式やOgg Vorbis形式等の圧縮済音声データである場合には、これを展開してPCMデータに変換する。PCMデータは、そのサンプリング周波数に応じたタイミングでD/A(Digital/Analog)変換を行って、スピーカーに出力することにより、音声出力が可能となる。
【0054】
NIC 110は、情報処理装置100をインターネット等のコンピュータ通信網(図示せず)に接続するためのものであり、LAN(Local Area Network)を構成する際に用いられる10BASE−T/100BASE−T規格にしたがうものや、電話回線を用いてインターネットに接続するためのアナログモデム、ISDN(Integrated Services Digital Network)モデム、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)モデム、ケーブルテレビジョン回線を用いてインターネットに接続するためのケーブルモデム等と、これらとCPU 101との仲立ちを行うインターフェース(図示せず)により構成される。
【0055】
このほか、情報処理装置100は、ハードディスク等の大容量外部記憶装置を用いて、ROM 102、RAM 103、外部メモリ106、DVD−ROMドライブ107に装着されるDVD−ROM等と同じ機能を果たすように構成してもよい。
【0056】
次に、上記構成を有する情報処理装置100により実現される本実施形態のゲーム装置200の機能的な構成などについて説明する。
【0057】
図2は、本実施形態のゲーム装置200の機能的な構成を示す図である。ゲーム装置200は、課題記憶部201、課題選択部202、ゲーム進行部203、課題追加部204を備える。
【0058】
本実施形態のゲーム装置200で行われるゲームは、少なくとも1人以上のプレイヤーが参加できる仮想空間内におけるゲームである。例えば、プレイヤーは、コントローラ105を操作してキャラクターオブジェクト(以下「キャラクター」という。)に対する様々な指示(コマンド)を入力する。ゲーム装置200は、プレイヤーから指示入力を受け付け、この指示入力に応じてキャラクターを動かして、ゲームを進行させる。以下の説明において、ゲームにプレイヤーが1人だけ参加してゲームをプレイすることを「単独プレイ」という。
【0059】
ゲームには、プレイヤーが達成すべき(クリアすべき)ゲーム課題250が設定される。設定されたゲーム課題250をプレイヤー(又はプレイヤーキャラクター)が達成すると、プレイヤー(又はプレイヤーキャラクター)は点数を獲得できたりレベルアップできたりする。獲得した点数が多いほど、あるいは、達成したレベルが高いほど、優秀なプレイヤー(又はプレイヤーキャラクター)である。
【0060】
図3は、ゲーム課題250(図3では250〜250と記載)の例を示す図である。ゲーム課題250とは、ゲームを開始するごとに設定される、プレイヤーが達成すべきゲーム条件である。ゲーム課題250は、例えば「コインを50枚獲得する」、「制限時間内に敵のボスキャラクターを倒す」などである。ゲーム課題250の具体的な内容は本発明によって限定されない。
【0061】
また、2人以上のプレイヤーが一緒に同じゲームに参加することもできる。プレイヤーは、それぞれに与えられたゲーム課題を達成することを目指しつつ、同じゲームに参加することができる。複数のプレイヤーが同じゲームに参加してゲームをプレイすることを「協力プレイ」もしくは「同時プレイ」という。
【0062】
例えば、ロールプレーイングゲームの協力プレイにおいて、第1のプレイヤーに「コインを50枚獲得する」というゲーム課題250が与えられ、第2のプレイヤーに「制限時間内に敵のボスキャラクターを倒す」というゲーム課題250が与えられる。このとき、第1のプレイヤーがゲーム課題250をクリアすることを目指し、且つ、第2のプレイヤーがゲーム課題250をクリアすることを目指しつつ、同じロールプレーイングゲームを一緒にプレイすることができる。
【0063】
協力(同時)プレイでは、CPU 101は、プレイヤーのそれぞれに、互いに同時に達成可能なゲーム課題250を設定することが望ましい。
【0064】
ゲームに参加するプレイヤーには、コントローラ105を操作してコマンドを入力するプレイヤーだけに限られず、CPU 101が所定のアルゴリズムに従ってコマンドを入力する仮想的なプレイヤーも含まれる。例えば、一方のプレイヤーが人間であり、他方のプレイヤーがゲーム装置200自身であってもよい。
【0065】
次に、ゲーム装置200の各構成要素について詳しく説明する。
まず、課題記憶部201は、図3に例示するようにN個(Nは2以上の整数であるが、3以上であることが望ましい)のゲーム課題250を記憶する。CPU 101と外部メモリ106が協働して課題記憶部201として機能する。
【0066】
課題記憶部201に記憶されるゲーム課題250には、予め用意されているものもあれば、後述するように新たにCPU 101によって作成されるものもある。CPU 101は、課題記憶部201に既に記憶されているゲーム課題250を用いて新たなゲーム課題250を作成し、課題記憶部201に追加していくことができる。詳しくは後述する。
【0067】
課題選択部202は、プレイヤー1人につき、課題記憶部201に記憶されている複数のゲーム課題250の中からいずれか1つ以上を選択する。協力プレイでは、課題選択部202は、ゲームに参加するプレイヤーのそれぞれについて、課題記憶部201に記憶されている複数のゲーム課題250の中からいずれか1つ以上を選択する。CPU 101が課題選択部202として機能する。
【0068】
図4は、プレイヤーにゲーム課題250を選択させる画面の構成例である。例えば、プレイヤーは、コントローラ105を操作してカーソル420を動かし、モニターに表示されるゲーム課題リスト410に含まれるゲーム課題250の中からいずれか1つのゲーム課題250を選択できる。CPU 101は、課題記憶部201に記憶され、且つ、ゲームに参加するプレイヤーが挑戦可能な、ゲーム課題250をすべて含むゲーム課題リスト410を表示する。
【0069】
CPU 101は、例えば、プレイヤーからの指示入力に基づいていずれかのゲーム課題250を選択する。プレイヤーは、ゲーム課題リスト410に含まれるゲーム課題250の中から、所望のゲーム課題250を選んで挑戦することができる。
【0070】
あるいは、CPU 101は、プレイヤーの指示入力に因らずに所定のアルゴリズムでゲーム課題250を選択することもできる。例えば、CPU 101は、新しくゲームを開始するごとに、図3に示すゲーム課題250の中から、ゲーム課題250に対応付けられる番号が小さい順に巡回的に、ゲーム課題250を1つ選択してもよい。
【0071】
また例えば、CPU 101は、あるゲーム課題250がクリアされると、クリアされたゲーム課題250の次の番号のゲーム課題250i+1を選択してもよい。ただし、iは、1以上で、且つ、課題記憶部201に現在記憶されているゲーム課題250の総数N以下、の整数である。
【0072】
一般的には、番号iが小さいほど難易度(プレイヤーにとっての達成しづらさの度合い)が低くなるようなゲーム課題250が定義される。そして、CPU 101は、ゲーム課題250iが達成されると、ゲーム課題250より相対的に難しいゲーム課題250i+1を次のゲーム課題に設定する。
【0073】
なお、CPU 101は、単独プレイか協力プレイかに関わらず、1人のプレイヤーにつき2つ以上のゲーム課題250を選択することができる。
【0074】
ゲーム進行部203は、ゲームに参加するプレイヤーに、課題選択部202により選択されたゲーム課題250を設定したゲームを行わせる。CPU 101がゲーム進行部203として機能する。
【0075】
例えばCPU 101は、「コインを50枚獲得する」というゲーム課題250を選択すると、この選択したゲーム課題250をゲームの終了条件に設定する。CPU 101は、ゲームを開始し、プレイヤーから指示入力を受け付ける。CPU 101は、受け付けられた指示入力に応じてゲームを進行させる。そして、プレイヤーがこのゲーム内でコインを50枚以上獲得すると、CPU 101は、プレイヤーによってゲーム課題250が達成されたと判断し、ゲームを終了する。
【0076】
あるいは、CPU 101は、「ゲーム開始からX秒が経過する」などといった所定の強制終了条件が満たされると、ゲームを終了する。
【0077】
CPU 101は、図5に示すように、ゲーム課題250と対応付けて、プレイヤー(又はプレイヤーキャラクター)の達成情報510を記憶させてもよい。達成情報510は、典型的には、ゲーム課題250が達成されたか否か(達成済みか未達成か)を示す情報である。CPU 101は、既定値としてすべての達成情報510を「未達成」に設定し、ゲームが終了したときにゲーム課題250が達成されていれば、達成されたゲーム課題250に対応する達成情報510を「達成済み」に更新する。
【0078】
あるいは、CPU 101は、CPU 101は、ゲームが終了したときにゲーム課題250が達成されていれば、達成されたゲーム課題250に対応する達成情報510を「達成済み」に設定し、ゲームが終了したときにゲーム課題250が達成されていなければ、達成されなかったゲーム課題250に対応する達成情報510を「未達成」に設定する。
【0079】
また、達成情報510は、現在ゲーム課題をどの程度達成しているかを示す内容であってもよい。例えば、図5では、番号「5」のゲーム課題250「キャラクターの経験値が10以上になる」について、キャラクターの経験値を表す数値パラメータ(レベル)の値が記憶されている。例えば、プレイヤーP1に対応付けられるキャラクターのレベルが“2”の場合、プレイヤーP1のゲーム課題250の達成度は20%である。CPU 101は、キャラクターの強さを表す数値パラメータそのものの代わりに、計算された達成度を記憶させてもよい。
【0080】
課題追加部204は、ゲームに参加したプレイヤーが複数である場合、言い換えれば、ゲームが協力プレイである場合、達成情報510に基づいて新たなゲーム課題250を生成し、課題記憶部201に新たなゲーム課題250を追加する。協力プレイで新たなゲーム課題250が達成されると、協力プレイの各プレイヤーは、その新たなゲーム課題250を単独プレイで選択できるようになる。CPU 101と外部メモリ106が協働して課題追加部204として機能する。
【0081】
具体的には、CPU 101は、協力プレイのゲームに参加するプレイヤーのそれぞれについて、プレイヤーが過去に達成したことのあるゲーム課題250を取得する。そして、CPU 101は、取得したゲーム課題250のそれぞれに基づいて、新たなゲーム課題250を生成する。
【0082】
新たなゲーム課題250は、典型的には図6に示すように、プレイヤーP1が達成したゲーム課題250(以下「第1の達成課題」という。)と、プレイヤーP2が達成したゲーム課題250(以下「第2の達成課題」という。)と、の共通部分(論理積)で表される。図6において、それぞれの集合は、次のように定義される課題範囲を表す。
【0083】
・集合S1 :第1の達成課題(プレイヤーP1が達成したゲーム課題)
・集合S2 :第2の達成課題(プレイヤーP2が達成したゲーム課題)
・集合S1∩S2 :新たなゲーム課題
【0084】
ただし、第1の達成課題と第2の達成課題は同一ではないものとする。
【0085】
例えば、プレイヤーP1が「コインを50枚獲得する」というゲーム課題250を過去に達成していて、且つ、プレイヤーP2が「制限時間内に敵のボスキャラクターを倒す」というゲーム課題250を過去に達成している場合の協力プレイにおいて、CPU 101は、図7に示すように、「コインを50枚獲得し、且つ、制限時間内に敵のボスキャラクターを倒す」という、2つのゲーム課題250,250を組み合わせた新たなゲーム課題250N+1を生成する。
【0086】
CPU 101は、プレイヤーP1,P2からゲームに参加するリクエストを受け付けると、図8に示すような画面をモニターに表示させ、プレイヤーP1からゲーム課題250を選択する指示入力を受け付ける。プレイヤーP1は、コントローラ105を操作してカーソル820を動かし、モニターに表示されるゲーム課題リスト810に含まれるゲーム課題250の中からいずれか1つのゲーム課題250を選択できる。CPU 101は、達成情報510に基づき、ゲーム課題リスト810のうち、プレイヤーP1が過去に達成したことのあるゲーム課題250に対応する位置にその旨を示すマーク830を表示させる。また、CPU 101は、ゲーム課題リスト810のうち、新たに生成したゲーム課題250に対応する位置にその旨を示すマーク840を表示させる。
【0087】
例えば図8では、ゲーム課題リスト810には、N+1番目の新たなゲーム課題「コインを50枚獲得し、且つ、制限時間内に敵のボスキャラクターを倒す」が追加される。プレイヤーP1,P2のペアは、ゲーム課題250N+1に挑戦することができる。
【0088】
この時点では、新たなゲーム課題250N+1は、プレイヤーP1とプレイヤーP2による協力プレイにおいてのみ、挑戦可能(選択可能)である。プレイヤーP1が単独で、あるいは、プレイヤーP2が単独で、新たなゲーム課題250N+1に挑戦することはできないものとする。
【0089】
プレイヤーP1によって新たなゲーム課題250N+1が選択されると、CPU 101は、図9に示すような画面をモニターに表示させ、プレイヤーP2からゲーム課題250を選択する指示入力を受け付ける。プレイヤーP2は、コントローラ105を操作してカーソル920を動かし、モニターに表示されるゲーム課題リスト910に含まれるゲーム課題250の中からいずれか1つのゲーム課題250を選択できる。CPU 101は、達成情報510に基づき、ゲーム課題リスト910のうち、プレイヤーP2が過去に達成したことのあるゲーム課題250に対応する位置にその旨を示すマーク930を表示させる。また、CPU 101は、ゲーム課題リスト910のうち、新たに生成したゲーム課題250に対応する位置にその旨を示すマーク940を表示させる。
【0090】
CPU 101が新たに生成するゲーム課題250は、上述の論理積の集合(S1∩S2)に限られない。例えば、CPU 101は、第1の達成課題を緩和したゲーム課題と、第2の達成課題と、の論理積に相当するゲーム課題250を生成してもよいし、第2の達成課題を緩和したゲーム課題と、第1の達成課題と、の論理積に相当するゲーム課題250を生成してもよい。
【0091】
図10は、新たなゲーム課題を説明するための概念図である。図10において、それぞれの集合は、次のように定義される課題範囲を表す。
【0092】
・集合S1 :第1の達成課題(プレイヤーP1が達成したゲーム課題)
・集合S2’:第2の達成課題(プレイヤーP2が達成したゲーム課題)を緩和したゲーム課題
・集合S1∩S2’:新たなゲーム課題
【0093】
ここで、ゲーム課題を“緩和する”とは、プレイヤーがより達成しやすくなるように難易度を下げることを意味する。難易度とは、例えば、プレイヤーによって達成されるまでに要すると推測される時間の長さや、プレイヤーによる指示入力の複雑さ等のことである。
【0094】
例えば、「制限時間内に敵のボスキャラクターを倒す」というゲーム課題250は、「制限時間内に」という課題部分と、「敵のボスキャラクターを倒す」という課題部分と、に分解することができる。そこで、CPU 101は、ゲーム課題250から「制限時間内に」という課題部分を取り除いた残りの部分、すなわち「敵のボスキャラクターを倒す」という課題部分のみを抽出する。この抽出された課題部分が、“緩和された”ゲーム課題である。すなわち、CPU 101は、「制限時間内に敵のボスキャラクターを倒す」というゲーム課題250に基づいて、「敵のボスキャラクターを倒す」という緩和されたゲーム課題を生成する。
【0095】
CPU 101は、「コインを50枚獲得する」というゲーム課題250を緩和することもできる。例えば、「コインを50枚獲得する」というゲーム課題250は、「コインをX枚獲得する(ただしXは自然数)」という課題部分と、「X=50」という課題部分と、に分解することができる。そこで、CPU 101は、プレイヤーがよりクリアし易いように、Xの値を小さくした課題部分を生成する。例えば、CPU 101は、「X=50」を「X=30」に変更し、「コインを50枚獲得する」というゲーム課題250に基づいて、「コインを30枚獲得する」という緩和されたゲーム課題を生成する。
【0096】
以上の説明では、2人プレイヤーP1,P2による協力プレイの場合を想定して説明したが、3人以上のプレイヤーによる協力プレイにおいても、CPU 101は新たなゲーム課題250を生成することができる。
【0097】
図11は、3人のプレイヤーP1,P2,P3による協力プレイにおいて生成される新たなゲーム課題を説明するための概念図である。図11において、それぞれの集合は、次のように定義される課題範囲を表す。
【0098】
・集合S1 :第1の達成課題(プレイヤーP1が達成したゲーム課題)
・集合S2 :第2の達成課題(プレイヤーP2が達成したゲーム課題)
・集合S3 :第3の達成課題(プレイヤーP3が達成したゲーム課題)
・集合S1∩S2∩S3 :新たなゲーム課題A
・集合S1∩S2 :新たなゲーム課題B(ゲーム課題Aを緩和したもの)
・集合S2∩S3 :新たなゲーム課題C(ゲーム課題Aを緩和したもの)
・集合S1∩S3 :新たなゲーム課題D(ゲーム課題Aを緩和したもの)
【0099】
CPU 101は、プレイヤーP1による第1の達成課題と、プレイヤーP2による第2の達成課題と、プレイヤーP3による第3の達成課題と、の論理積(S1∩S2∩S3)で表される新たなゲーム課題Aを追加する。
【0100】
あるいは、CPU 101は、プレイヤーP1による第1の達成課題と、プレイヤーP2による第2の達成課題と、の論理積(S1∩S2)で表される新たなゲーム課題Bを追加してもよい。ゲーム課題Bは、第3のゲーム課題をクリアしなくても良いという点で、ゲーム課題Aよりも“緩和された”ゲーム課題と言える。
【0101】
同様に、CPU 101は、プレイヤーP2による第2の達成課題と、プレイヤーP3による第3の達成課題と、の論理積(S2∩S3)で表される新たなゲーム課題Cを追加してもよい。また、CPU 101は、プレイヤーP1が達成した第1のゲーム課題と、プレイヤーP3が達成した第3のゲーム課題と、の論理積(S1∩S3)で表される新たなゲーム課題Dを追加してもよい。
【0102】
例えば、第1のゲーム課題が「コインを50枚獲得する」であり、第2のゲーム課題が「制限時間内に敵のボスキャラクターを倒す」であり、第3のゲーム課題が「宝箱を5つ以上見つける」であるとき、新たなゲーム課題A〜Dは、それぞれ次のようになる。
【0103】
(1)ゲーム課題A:「コインを50枚獲得し、且つ、制限時間内に敵のボスキャラクターを倒し、且つ、宝箱を5つ以上見つける」。
【0104】
このゲーム課題AがプレイヤーP1,P2,P3の協力プレイで選択される場合、プレイヤーP1,P2,P3のいずれかがコイン50枚獲得し、且つ、プレイヤーP1,P2,P3のいずれかが制限時間内に敵のボスキャラクターを倒し、且つ、プレイヤーP1,P2,P3のいずれかが宝箱を5つ以上見つけると、3人の協力プレイによりゲーム課題を達成(ゲームクリア)したことになる。
【0105】
ただし、プレイヤーP1がコインを50枚獲得し、且つ、プレイヤーP2が制限時間内に敵のボスキャラクターを倒し、且つ、プレイヤーP3が宝箱を5つ以上見つけると、3人の協力プレイによりゲーム課題を達成(ゲームクリア)したことになる、としてもよい。
【0106】
(2)ゲーム課題B:「コインを50枚獲得し、且つ、制限時間内に敵のボスキャラクターを倒す」。
【0107】
このゲーム課題BがプレイヤーP1,P2,P3の協力プレイで選択される場合、プレイヤーP1,P2,P3のいずれかがコインを50枚獲得し、且つ、プレイヤーP1,P2,P3のいずれかが制限時間内に敵のボスキャラクターを倒すと、3人の協力プレイによりゲーム課題を達成(ゲームクリア)したことになる。
【0108】
ただし、プレイヤーP1がコインを50枚獲得し、且つ、プレイヤーP2が制限時間内に敵のボスキャラクターを倒すと、3人の協力プレイによりゲーム課題を達成(ゲームクリア)したことになる、としてもよい。この場合、プレイヤーP3が宝箱を5つ以上見つけることは、ゲーム終了の必須課題ではない。
【0109】
(3)ゲーム課題C:「制限時間内に敵のボスキャラクターを倒し、且つ、宝箱を5つ以上見つける」。
【0110】
このゲーム課題AがプレイヤーP1,P2,P3の協力プレイで選択される場合、プレイヤーP1,P2,P3のいずれかが制限時間内に敵のボスキャラクターを倒し、且つ、プレイヤーP1,P2,P3のいずれかが宝箱を5つ以上見つけると、3人の協力プレイによりゲーム課題を達成(ゲームクリア)したことになる。
【0111】
ただし、プレイヤーP2が制限時間内に敵のボスキャラクターを倒し、且つ、プレイヤーP3が宝箱を5つ以上見つけると、3人の協力プレイによりゲーム課題を達成(ゲームクリア)したことになる、としてもよい。この場合、「プレイヤーP1がコインを50枚獲得すること」は、ゲーム終了の必須課題ではない。
【0112】
(4)ゲーム課題D:「コインを50枚獲得し、且つ、宝箱を5つ以上見つける」。
【0113】
このゲーム課題DがプレイヤーP1,P2,P3の協力プレイで選択される場合、プレイヤーP1,P2,P3のいずれかがコインを50枚獲得し、且つ、プレイヤーP1,P2,P3のいずれかが宝箱を5つ以上見つけると、3人の協力プレイによりゲーム課題を達成(ゲームクリア)したことになる。
【0114】
ただし、プレイヤーP1がコインを50枚獲得し、且つ、プレイヤーP3が宝箱を5つ以上見つけると、3人の協力プレイによりゲーム課題を達成(ゲームクリア)したことになる、としてもよい。この場合、プレイヤーP2が制限時間内に敵のボスキャラクターを倒すことは、ゲーム終了の必須課題ではない。
【0115】
CPU 101が追加するゲーム課題250は1つだけに限らず、2つ以上でもよい。CPU 101は、ゲーム課題A,ゲーム課題B,ゲーム課題C,ゲーム課題Dのうち少なくとも1つ以上を追加してもよい。
【0116】
ゲーム課題250を緩和する手法は上述のものに限られない。例えば、CPU 101は、第1〜第3の達成課題を任意に変更する指示入力をプレイヤーから受け付け、受け付けた指示入力に応じて第1〜第3の達成課題を変更し、新たなゲーム課題250を生成してもよい。
【0117】
協力プレイにおいて、新たに生成されたゲーム課題250が選択されると、CPU 101は、選択されたゲーム課題250をゲームに設定して、ゲームを進行する。
【0118】
ここで、新たに生成されたゲーム課題250が達成されたと判別すると、CPU 101は、この新たなゲーム課題250を、プレイヤーP1の単独プレイにおいても選択可能にし、また、プレイヤーP2の単独プレイにおいても選択可能にする。
【0119】
すなわち、プレイヤーP1,P2による協力プレイでのみ選択可能に設定されていた新たなゲーム課題250は、協力プレイだけでなく、単独プレイでも選択できるようになる。
【0120】
例えば、「コインを50枚獲得する」というゲーム課題250を既に達成しているプレイヤーP1と、「制限時間内に敵のボスキャラクターを倒す」というゲーム課題250を既に達成しているプレイヤーP2とが協力プレイでゲームに参加すると、「コインを50枚獲得し、且つ、制限時間内に敵のボスキャラクターを倒す」という新たなゲーム課題250N+1が追加される。更に、このゲーム課題250N+1を協力プレイで達成すると、プレイヤーP1は単独でゲーム課題250N+1に挑戦できるようになり、プレイヤーP2も単独でゲーム課題250N+1に挑戦できるようになる。
【0121】
なお、CPU 101は、プレイヤーが過去に達成したことのあるゲーム課題250を取得する代わりに、プレイヤーが選択可能な任意のゲーム課題250を選択することとしてもよい。
【0122】
次に、本実施形態の上記各部が実行するゲーム処理について、図12のフローチャートを用いて説明する。
【0123】
まず、CPU 101は、複数プレイヤーによる協力プレイか否かを判別する(ステップS1201)。
【0124】
協力プレイではないと判別した場合(ステップS1201;NO)、CPU 101は、後述するステップS1205の処理に移る。
【0125】
協力プレイであると判別した場合(ステップS1201;YES)、CPU 101は、ゲームに参加するそれぞれのプレイヤーが達成済みのゲーム課題を取得する(ステップS1202)。例えば、プレイヤーP1,P2がゲームに参加し、図5に示す達成情報510が記憶されている場合、CPU 101は、プレイヤーP1が達成済みのゲーム課題250と、プレイヤーP2が達成済みのゲーム課題250と、を取得する。
【0126】
CPU 101は、ステップS1202で取得したゲーム課題250に基づいて、新たなゲーム課題250を生成する(ステップS1203)。新たなゲーム課題250は、例えば、ステップS1202で取得したゲーム課題250同士を組み合わせたゲーム課題250である。あるいは、ステップS1202で取得したゲーム課題250のいずれか1つ以上を上述のように緩和し、この緩和されたゲーム課題250に基づいて得られるゲーム課題250である。
【0127】
CPU 101は、新たに生成したゲーム課題250を表示する(ステップS1204)。例えばCPU 101は、図8,図9に示すように、ゲーム課題リスト810,910に、新たに生成したゲーム課題250を追加する。
【0128】
CPU 101は、ゲームに設定するゲーム課題250を選択する(ステップS1205)。例えばCPU 101は、プレイヤーP1,P2による選択指示入力に従って、ゲーム課題250を選択する。
【0129】
CPU 101は、ステップS1205で選択したゲーム課題250をゲームに設定して、ゲームを進行する(ステップS1206)。
【0130】
CPU 101は、ゲームが終了したか否かを判別する(ステップS1207)。例えばCPU 101は、所定の強制終了条件が満たされたか否か、あるいは、設定されているゲーム課題250が達成されたか否かを判別する。
【0131】
ゲームが終了していないと判別した場合(ステップS1207;NO)、ステップS1206に戻り、CPU 101は、ゲームを続行する。
【0132】
ゲームが終了したと判別した場合(ステップS1207;YES)、CPU 101は、新たなゲーム課題250が達成されたか否かを判別する(ステップS1208)。
【0133】
新たなゲーム課題250が達成されていないと判別した場合(ステップS1208;NO)、CPU 101は、ゲーム処理を終了する。
【0134】
一方、新たなゲーム課題250が達成されたと判別した場合(ステップS1208;YES)、CPU 101は、新たなゲーム課題250を、協力プレイの参加プレイヤーP1,P2がそれぞれ単独で選択できるように設定する(ステップS1209)。
【0135】
つまり、協力プレイに参加したプレイヤーP1,P2は、次回のゲームから、協力プレイで達成した新たなゲーム課題250に一人で挑戦できるようになる。
【0136】
本実施形態によれば、ゲーム装置200は、ゲーム課題250(ゲーム制作者が予め用意したシナリオ)を自動的に作りだして追加していくことができる。ゲーム装置200は、プレイヤーの実績に応じて新しく生成したゲーム課題250をプレイヤーに提供することで、プレイヤーを飽きさせないようにすることができる。プレイヤーは、予め用意されたゲーム課題250だけでなく、新たにゲーム装置200によって作成されるゲーム課題250にも挑戦でき、ゲームへの関心が持続される。プレイヤーは、協力プレイを行ってクリアすれば新たなゲーム課題250に挑戦できるようになるので、協力プレイが促進され、より多くのプレイヤーにゲームに対する関心を持たせることができるようになる。
【0137】
(実施形態2)
次に、本発明のその他の実施形態について説明する。本発明は、1つのゲーム装置200のみで行われるゲームのほか、インターネットなどのネットワークを介して接続される複数のゲーム装置200で行われるゲーム(ネットワークオンラインゲーム)にも適用することができる。
【0138】
例えば、ゲーム装置200A,200Bは、実質的に同様の構成を有し、P2P(Peer to Peer)で互いに接続される。
【0139】
図13は、ネットワーク1350を介してゲーム装置200同士(図13ではゲーム装置200A,200Bの2つ)を接続したゲームシステム1300の構成を示す図である。ゲームシステム1300を構成するゲーム装置200の数は、3つ以上でもよい。
【0140】
ゲーム装置200A,200Bは、それぞれ、上述の課題記憶部201(図13では201A,201Bと記載)、課題選択部202(図13では202A,202Bと記載)、ゲーム進行部203(図13では203A,203Bと記載)、課題追加部204(図13では204A,204Bと記載)を備える。
【0141】
更に、ゲーム装置200A,200Bは、参加受付部205(図13では205A,205Bと記載)と、送信部206(図13では206A,206Bと記載)と、受信部207(図13では207A,207Bと記載)と、を更に備える。
【0142】
参加受付部205は、プレイヤーからゲームに参加する旨の要求(エントリー)を受け付ける。ゲームに参加したいプレイヤーは、コントローラ105を操作して、参加要求を入力できる。CPU 101とコントローラ105が協働して参加受付部205として機能する。
【0143】
送信部206は、参加受付部205が参加要求を受け付けた旨の通知を、ネットワーク1350に接続されている他のゲーム装置200に送信する。CPU 101とNIC 110が協働して送信部206として機能する。
【0144】
例えば、図13に示すようにゲームシステム1300に2台のゲーム装置200が接続されている場合、ゲーム装置200Aが第1のプレイヤーからゲームへの参加要求を受け付けると、ゲーム装置200Aは、ゲームへの参加要求があった旨の通知をゲーム装置200Bに送信する。
【0145】
ゲームシステム1300を構成するゲーム装置200が3台以上の場合、参加要求を受け付けたゲーム装置200は、ゲームへの参加要求があった旨の通知を、他のゲーム装置200のすべてに送信する。
【0146】
受信部207は、ネットワーク1350に接続されている他のゲーム装置200から、参加要求の通知を受信する。CPU 101とNIC 110が協働して受信部207として機能する。
【0147】
次に、本実施形態におけるゲーム処理について、図14のフローチャートを用いて説明する。ここでは、説明の簡略化のため、ゲームシステム1300は2台のゲーム装置200A,200Bから構成されるものとする。
【0148】
まず、ゲーム装置200AのCPU 101は、ゲーム装置200Aのプレイヤーからゲームへの参加要求を受け付ける(ステップS1401)。
【0149】
参加要求を受け付けると、ゲーム装置200AのCPU 101は、ゲームへの参加要求があった旨の通知をゲーム装置200Bに送信する(ステップS1402)。この通知には、少なくともプレイヤーの識別情報が含まれる。
【0150】
ゲーム装置200BのCPU 101は、ゲームへの参加要求があった旨の通知をゲーム装置200Aから受信する(ステップ1403)。
【0151】
ステップS1401乃至S1403の処理は、ゲーム装置200A,200Bの双方で実行される。一方のゲーム装置200がゲームへの参加要求を受け付けると、そのゲーム装置200は、ゲームへの参加要求を他方のゲーム装置200に送信する。
【0152】
ゲーム装置200AのCPU 101は、ゲーム装置200Bから他のプレイヤーの参加要求を受信したか否かを判別する(ステップS1404)。
【0153】
ゲーム装置200Bから参加要求を受信していない場合(ステップS1404;NO)、CPU 101は、ステップS1404の処理を繰り返す。
【0154】
ゲーム装置200Bから参加要求を受信した場合(ステップS1404;YES)、CPU 101は、ゲームに参加する各プレイヤーが挑戦できるゲーム課題を取得する(ステップS1405)。CPU 101は、ゲーム装置200Aのプレイヤーが挑戦できるゲーム課題と、ゲーム装置200Bのプレイヤーが挑戦できるゲーム課題と、を取得する。
【0155】
ゲーム装置200AのCPU 101は、ステップS1405で取得したゲーム課題に基づいて、各プレイヤーの協力プレイにおいて選択可能な新たなゲーム課題を生成する(ステップS1406)。
【0156】
ゲーム装置200AのCPU 101は、ステップS1406で生成した新たなゲーム課題を示す情報をゲーム装置200Bに送信する(ステップS1407)。
【0157】
ゲーム装置200BのCPU 101は、生成された新たなゲーム課題を示す情報をゲーム装置200Aから受信する(ステップS1408)。
【0158】
ゲーム装置200A,200Bの各CPU 101は、ゲーム課題を選択し(ステップS1409)、選択したゲーム課題をゲームに設定してゲームを進行する(ステップS1410)。
【0159】
なお、ステップS1404乃至S1406の処理は、ゲーム装置200A,200Bのどちらが実行してもよい。ステップS1404乃至S1406の処理を行うゲーム装置200を「第1種ゲーム装置」と呼び、他のゲーム装置200を「第2種ゲーム装置」と呼ぶ。例えば、ゲーム装置200A,200Bのうち、ステップS1402で先に相手に参加要求を送信した方が第1種ゲーム装置になり、他方が第2種ゲーム装置になる。
【0160】
ゲームシステム1300を構成する複数のゲーム装置200のうち、少なくとも第1種ゲーム装置が、上記課題追加部204を備えていればよい。そして、第1種ゲーム装置の送信部206が、生成した新たなゲーム課題を第2種ゲーム装置に送信し、第2種ゲーム装置の受信部207が、新たなゲーム課題を第1種ゲーム装置から受信し、第2種ゲーム装置の課題記憶部201が、受信した新たなゲーム課題を更に記憶すればよい。
【0161】
ステップS1404乃至S1406の処理を行う図示しないサーバをネットワーク1350内に設置し、このサーバが新たに生成したゲーム課題をゲーム装置200A,200Bに送信するように構成してもよい。
【0162】
本発明は、上述した実施形態に限定されず、種々の変形及び応用が可能である。また、上述した実施形態の各構成要素を自由に組み合わせることも可能である。また、ゲームのジャンルは本発明によって限定されない。
【0163】
ゲーム装置200の全部又は一部としてコンピュータを動作させるためのプログラムを、メモリカード、CD−ROM、DVD、MO(Magneto Optical disk)などのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納して配布し、これを別のコンピュータにインストールし、上述の手段として動作させ、あるいは、上述の工程を実行させてもよい。
【0164】
さらに、インターネット上のサーバ装置が有するディスク装置等にプログラムを格納しておき、例えば、搬送波に重畳させて、コンピュータにダウンロード等するものとしてもよい。
【0165】
以上説明したように、本発明によれば、プレイヤーのゲームへの関心を持続させるために好適なゲーム装置、ゲーム処理方法、ゲームシステム、ならびに、プログラムを提供することができる。
【符号の説明】
【0166】
100 情報処理装置
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 インターフェース
105 コントローラ
106 外部メモリ
107 DVD−ROMドライブ
108 画像処理部
109 音声処理部
110 NIC
200 ゲーム装置
201 課題記憶部
202 課題選択部
203 ゲーム進行部
204 課題追加部
205 参加受付部
206 送信部
207 受信部
250,250〜250,250,250N+1 ゲーム課題
410,810,910 ゲーム課題リスト
420,820,920 カーソル
830,930 マーク(達成済みのゲーム課題を表すマーク)
840,940 マーク(新たなゲーム課題を表すマーク)
1300 ゲームシステム
1350 ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のプレイヤーのそれぞれについて、当該プレイヤーが挑戦可能なゲーム課題を記憶する課題記憶部と、
ゲームに参加する1人以上のプレイヤーのそれぞれについて、前記記憶されているゲーム課題の中からいずれかを選択する課題選択部と、
前記ゲームに参加するプレイヤーに、前記選択されたゲーム課題を設定したゲームを行わせるゲーム進行部と、
前記ゲームに参加するプレイヤーが複数の場合、前記選択されたゲーム課題のそれぞれに基づいて、前記ゲームに参加するプレイヤーのそれぞれが挑戦可能な新たなゲーム課題を前記課題記憶部に追加する課題追加部と、
を備えることを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
請求項1に記載のゲーム装置であって、
前記課題追加部は、前記ゲームに参加するプレイヤーが複数の場合、前記ゲームに参加するプレイヤーのそれぞれが挑戦可能であり且つ前記選択されたゲーム課題のそれぞれを達成すべき新たなゲーム課題を、前記課題記憶部に追加する、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のゲーム装置であって、
前記課題追加部は、前記ゲームに参加するプレイヤーが複数の場合であって、前記ゲームが終了したとき、前記選択されたゲーム課題の少なくとも一つ以上が達成されている場合に、前記新たなゲーム課題を前記課題記憶部に追加する、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載のゲーム装置であって、
前記課題選択部は、前記ゲームに参加するプレイヤーが複数の場合、前記複数のプレイヤーのそれぞれについて、前記記憶されているゲーム課題のうち当該プレイヤーが過去に達成したゲーム課題の中からいずれかを選択する、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1項に記載のゲーム装置であって、
前記課題追加部は、前記新たなゲーム課題を追加するほか、当該新たなゲーム課題を緩和したゲーム課題を追加する、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか1項に記載のゲーム装置であって、
前記課題選択部は、前記ゲームに参加するプレイヤーのそれぞれから、前記記憶されているゲーム課題の中からいずれかを選択する指示入力を受け付け、当該受け付けた指示入力が示すゲーム課題を選択する、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項7】
複数のゲーム装置から構成されるゲームシステムであって、
前記複数のゲーム装置のそれぞれは、
ゲームに参加するプレイヤーのそれぞれについて、当該プレイヤーが挑戦可能なゲーム課題を記憶する課題記憶部と、
前記ゲームに参加する要求をプレイヤーから受け付ける参加受付部と、
前記受け付けた要求を他のゲーム装置に送信する送信部と、
他のゲーム装置の前記参加受付部が受け付けた要求を当該他のゲーム装置から受信する受信部と、
を備え、
前記複数のゲーム装置のうち少なくとも1つのゲーム装置(以下「第1種ゲーム装置」という。)は、
前記ゲームに参加するプレイヤーが複数の場合、前記選択されたゲーム課題のそれぞれに基づいて、前記ゲームに参加するプレイヤーのそれぞれが挑戦可能な新たなゲーム課題を、前記課題記憶部に追加する課題追加部、
を更に備え、
前記第1種ゲーム装置の前記送信部は、前記複数のゲーム装置のうち他のゲーム装置(以下「第2種ゲーム装置」という。)に、前記新たなゲーム課題を送信し、
前記第2種ゲーム装置の前記受信部は、前記第1種ゲーム装置から前記新たなゲーム課題を受信し、
前記第2種ゲーム装置の前記課題記憶部は、前記受信した新たなゲーム課題を更に記憶し、
前記複数のゲーム装置のそれぞれは、
前記ゲームに参加するプレイヤーのそれぞれについて、前記記憶されているゲーム課題の中からいずれかを選択する課題選択部と、
前記ゲームに参加するプレイヤーに、前記選択されたゲーム課題を設定したゲームを行わせるゲーム進行部と、
を更に備える、
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項8】
課題記憶部、課題選択部、ゲーム進行部、課題追加部を有するゲーム装置にて実行されるゲーム処理方法であって、
前記課題記憶部には、複数のプレイヤーのそれぞれについて、当該プレイヤーが挑戦可能なゲーム課題が記憶され、
前記課題選択部が、ゲームに参加する1人以上のプレイヤーのそれぞれについて、前記記憶されているゲーム課題の中からいずれかを選択する課題選択ステップと、
前記ゲーム進行部が、前記ゲームに参加するプレイヤーに、前記選択されたゲーム課題を設定したゲームを行わせるゲーム進行ステップと、
前記ゲームに参加するプレイヤーが複数の場合、前記課題追加部が、前記選択されたゲーム課題のそれぞれに基づいて、前記ゲームに参加するプレイヤーのそれぞれが挑戦可能な新たなゲーム課題を前記課題記憶部に追加する課題追加ステップと、
を備えることを特徴とするゲーム処理方法。
【請求項9】
コンピュータを、
複数のプレイヤーのそれぞれについて、当該プレイヤーが挑戦可能なゲーム課題を記憶する課題記憶部、
ゲームに参加する1人以上のプレイヤーのそれぞれについて、前記記憶されているゲーム課題の中からいずれかを選択する課題選択部、
前記ゲームに参加するプレイヤーに、前記選択されたゲーム課題を設定したゲームを行わせるゲーム進行部、
前記ゲームに参加するプレイヤーが複数の場合、前記選択されたゲーム課題のそれぞれに基づいて、前記ゲームに参加するプレイヤーのそれぞれが挑戦可能な新たなゲーム課題を前記課題記憶部に追加する課題追加部、
として機能させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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