説明

ゲーム装置、ゲーム装置の制御方法、及びプログラム

【課題】プレイヤが楽曲に合わせて軌跡を描くように検出対象を動かすゲームにおいて、プレイヤに、描くべき軌跡を容易に把握させる。
【解決手段】ゲーム装置(20)は、プレイヤが、楽曲に合わせて軌跡を描くように検出対象を動かすゲームを実行する。案内手段(44)は、ゲーム画面(30)に表示される複数の案内画像(34)の各々を、当該案内画像(34)が移動すべき目標位置とは異なる位置から、当該案内画像(34)が移動すべき目標位置に向けて、当該目標位置に対応する位置に検出対象があるべき基準時点が近づくにつれて、当該案内画像(34)が当該目標位置に近づくようにして移動させることによって、プレイヤが検出対象を動かすことによって描くべき軌跡と、軌跡を描くようにプレイヤが検出対象を動かすべき時点をプレイヤに案内する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム装置、ゲーム装置の制御方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、プレイヤが、楽曲に合わせて軌跡を描くように検出対象を動かすゲームが知られている。例えば、特許文献1には、プレイヤが、モニタに表示されたキャラクタのダンスを真似るように、楽曲に合わせて軌跡を描くように手や足(検出対象)を動かすゲームが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3866474号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記のように、プレイヤが楽曲に合わせて軌跡を描くように検出対象を移動させる場合、プレイヤは、いつ、どのような軌跡を描くべきかを把握することが困難であった。例えば、特許文献1の技術においては、プレイヤは、予めキャラクタの部位の軌跡を記憶しておく必要があり、ゲームのプレイ中に描くべき軌跡を把握することが困難であった。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、プレイヤが楽曲に合わせて軌跡を描くように検出対象を動かすゲームにおいて、プレイヤに、描くべき軌跡を容易に把握させることが可能なゲーム装置、ゲーム装置の制御方法、及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明に係るゲーム装置は、プレイヤが、楽曲に合わせて軌跡を描くように検出対象を動かすゲームを実行するゲーム装置であって、前記検出対象の位置に関する位置情報を取得する位置情報取得手段と、前記プレイヤが前記検出対象を動かすことによって描くべき軌跡と、前記軌跡を描くように前記プレイヤが前記検出対象を動かすべき時点を前記プレイヤに案内する案内手段と、前記位置情報に基づいてゲーム処理を実行する処理実行手段と、を含み、前記案内手段は、基準軌跡を示す軌跡画像と、前記基準軌跡上の複数の目標位置の各々に向けて移動する複数の案内画像と、を含むゲーム画面を表示手段に表示させる手段と、前記目標位置に対応する位置に前記検出対象があるべき基準時点に関する情報を記憶する手段から前記基準時点に関する情報を取得する手段と、前記複数の案内画像の各々を、当該案内画像が移動すべき目標位置とは異なる位置から、当該案内画像が移動すべき目標位置に向けて、当該目標位置に対応する位置に前記検出対象があるべき前記基準時点が近づくにつれて、当該案内画像が当該目標位置に近づくようにして移動させる手段と、を含むことを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係るゲーム装置の制御方法は、プレイヤが、楽曲に合わせて軌跡を描くように検出対象を動かすゲームを実行するゲーム装置の制御方法であって、前記検出対象の位置に関する位置情報を取得する位置情報取得ステップと、前記プレイヤが前記検出対象を動かすことによって描くべき軌跡と、前記軌跡を描くように前記プレイヤが前記検出対象を動かすべき時点を前記プレイヤに案内する案内ステップと、前記位置情報に基づいてゲーム処理を実行する処理実行ステップと、を含み、前記案内ステップは、基準軌跡を示す軌跡画像と、前記基準軌跡上の複数の目標位置の各々に向けて移動する複数の案内画像と、を含むゲーム画面を表示手段に表示させるステップと、前記目標位置に対応する位置に前記検出対象があるべき基準時点に関する情報を記憶する手段から前記基準時点に関する情報を取得するステップと、前記複数の案内画像の各々を、当該案内画像が移動すべき目標位置とは異なる位置から、当該案内画像が移動すべき目標位置に向けて、当該目標位置に対応する位置に前記検出対象があるべき前記基準時点が近づくにつれて、当該案内画像が当該目標位置に近づくようにして移動させるステップと、を含むことを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係るプログラムは、プレイヤが、楽曲に合わせて軌跡を描くように検出対象を動かすゲームを実行するゲーム装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、前記検出対象の位置に関する位置情報を取得する位置情報取得手段、前記プレイヤが前記検出対象を動かすことによって描くべき軌跡と、前記軌跡を描くように前記プレイヤが前記検出対象を動かすべき時点を前記プレイヤに案内する案内手段、前記位置情報に基づいてゲーム処理を実行する処理実行手段、を含み、前記案内手段は、基準軌跡を示す軌跡画像と、前記基準軌跡上の複数の目標位置の各々に向けて移動する複数の案内画像と、を含むゲーム画面を表示手段に表示させる手段、前記目標位置に対応する位置に前記検出対象があるべき基準時点に関する情報を記憶する手段から前記基準時点に関する情報を取得する手段、前記複数の案内画像の各々を、当該案内画像が移動すべき目標位置とは異なる位置から、当該案内画像が移動すべき目標位置に向けて、当該目標位置に対応する位置に前記検出対象があるべき前記基準時点が近づくにつれて、当該案内画像が当該目標位置に近づくようにして移動させる手段、を含むことを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る情報記憶媒体は、上記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体である。
【0010】
本発明によれば、プレイヤが楽曲に合わせて軌跡を描くように検出対象を動かすゲームにおいて、プレイヤに、描くべき軌跡を容易に把握させることが可能になる。
【0011】
また、本発明の一態様では、前記検出対象は前記プレイヤの部位であり、前記ゲーム装置は、前記プレイヤが、前記楽曲に合わせて軌跡を描くように前記プレイヤの部位を動かすゲームを実行する、ことを特徴とする。
【0012】
また、本発明の一態様では、前記位置情報取得手段は、前記プレイヤの複数の部位の位置に関する位置情報を取得し、前記処理実行手段は、前記プレイヤの複数の部位の各々について、前記基準時点に基づいて設定される評価対象時点において取得される位置情報が示す当該部位の位置と、前記目標位置に対応する位置と、の位置ずれに基づいて、前記プレイヤの動きを評価する評価手段と、前記プレイヤの複数の部位のうちのいずれかと、前記目標位置に対応する前記位置と、の位置ずれが所定範囲である場合、当該部位を識別する識別情報を記憶手段に記憶させる手段と、を更に含み、前記評価手段は、前記識別情報が前記記憶手段に記憶されている場合、前記識別情報が示す前記プレイヤの部位以外の部位の位置と、前記目標位置に対応する位置と、の位置ずれに基づいて前記プレイヤの動きを評価することを制限し、前記識別情報が示す前記プレイヤの部位の位置と、前記目標位置に対応する位置と、の位置ずれに基づいて前記プレイヤの動きを評価する、ことを特徴とする。
【0013】
また、本発明の一態様では、前記表示手段に表示される前記ゲーム画面は、他の領域よりも明度が高く設定された所定領域を含み、前記目標位置は、前記所定領域内に含まれ、前記案内手段は、前記案内画像を前記目標位置に向けて前記所定領域内で移動させることを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】ゲームをプレイするプレイヤの様子を示す図である。
【図2】CCDカメラによって生成される撮影画像の一例を示す図である。
【図3】赤外線センサによるプレイヤの深度の測定方法を説明するための図である。
【図4】赤外線センサによって得られる深度画像の一例を示す図である。
【図5】位置検出装置により生成されるプレイヤ位置情報の一例を示す図である。
【図6】プレイヤ位置情報によって特定されるプレイヤの位置を示す図である。
【図7】ゲーム画面の一例を示す図である。
【図8】位置検出装置のハードウェア構成を示す図である。
【図9】ゲーム装置のハードウェア構成を示す図である。
【図10】ゲーム装置において実現される機能を示す機能ブロック図である。
【図11】基準データの一例を示す図である。
【図12】基準位置が示す3次元座標を説明するための図である。
【図13】ゲーム空間を示す図である。
【図14】キャラクタオブジェクトの生成方法を説明するための図である。
【図15】音符オブジェクトが移動する様子を説明するための図である。
【図16】ゲーム装置において実行される処理の一例を示すフロー図である。
【図17】プレイヤが描くべき軌跡とプレイヤの部位との関連付けを示す図である。
【図18】実施形態2のゲーム装置において実行される処理の一例を示すフロー図である。
【図19】実施形態2のゲーム装置において実行される処理の一例を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
[1.実施形態1]
以下、本発明の実施形態の一例について図面に基づき詳細に説明する。本発明の実施形態に係るゲーム装置は、例えば家庭用ゲーム機(据置型ゲーム機)、携帯ゲーム機、携帯電話機、携帯情報端末(PDA)又はパーソナルコンピュータ等によって実現される。ここでは、本発明の実施形態に係るゲーム装置を家庭用ゲーム機によって実現する場合について説明する。
【0016】
図1は、ゲームをプレイするプレイヤの様子を示す図である。図1に示すように、プレイヤ100は、例えば、位置検出装置1の前方に位置する。位置検出装置1とゲーム装置20とは、データ通信可能に接続される。
【0017】
[2.位置検出装置の動作]
まず、位置検出装置1について説明する。位置検出装置1は、3次元空間におけるプレイヤの位置に関するプレイヤ位置情報を生成する。本実施形態においては、プレイヤの位置情報が、プレイヤ100の複数の部位の位置に関する情報を含む場合を説明する。プレイヤ100の部位は、例えば、頭や両腕等である。
【0018】
図1に示すように、位置検出装置1は、例えば、CCDカメラ2、赤外線センサ3、複数のマイクロフォンを含むマイク4等を備える。
【0019】
CCDカメラ2は、CCDイメージセンサを備えた公知のカメラである。CCDカメラ2は、例えば、所定時間毎(例えば1/60秒毎)にプレイヤ100を撮影した撮影画像(例えば、RGBデジタル画像)を生成する。
【0020】
図2は、CCDカメラ2によって生成される撮影画像の一例を示す図である。図2に示すように、撮影画像には、例えば、プレイヤ100が含まれる。撮影画像には、互いに直行するXs軸、Ys軸が設定される。例えば、撮影画像の左上を、原点Os(0,0)とする。また例えば、撮影画像の右下を、座標Pmax(Xmax,Ymax)とする。撮影画像に対応する各画素の位置は、それぞれの画素に割り当てられる2次元座標(Xs−Ys座標)によって特定される。
【0021】
赤外線センサ3は、例えば、赤外線発光素子及び赤外線受光素子(例えば、赤外線ダイオード)から構成される。赤外線センサ3は、赤外線光を照射して得られる反射光を検出する。赤外線センサ3は、この反射光の検出結果に基づいて被写体(例えば、プレイヤ100)の深度を測定する。
【0022】
被写体の深度とは、測定基準位置と被写体の位置との距離間隔である。測定基準位置とは、プレイヤ100の位置の深度(奥行き)を測定する際の基準となる位置である。測定基準位置は、位置検出装置1の位置と関連付けられる所定の位置であればよく、例えば、赤外線センサ3の赤外線受光素子の位置である。赤外線センサ3は、例えば、赤外線を照射してから反射光を受光するまでの飛行時間(TOF:Time of Flight)に基づいてプレイヤ100の深度を測定する。
【0023】
図3は、赤外線センサ3によるプレイヤ100の深度の測定方法を説明するための図である。図3に示すように、赤外線センサ3から所定間隔でパルス状の赤外線光が照射される。赤外線センサ3から照射された赤外線光は、赤外線センサ3の発光位置を中心点として球状に広がる。
【0024】
赤外線センサ3から照射された赤外線光は、例えば、プレイヤ100の体の表面に当たる。これらの表面に当たった赤外線光は、反射する。反射した赤外線光は、赤外線センサ3の赤外線受光素子により検出される。即ち、赤外線センサ3は、照射した赤外線に対して位相が180度反転した反射光を検出する。
【0025】
例えば、図3に示すように、プレイヤ100が両手を前方に突き出している場合、突き出された両手は、プレイヤ100の胴体よりも赤外線センサ3に近い。つまり、プレイヤ100の両手によって反射される赤外線光の飛行時間は、プレイヤ100の胴体によって反射される赤外線光の飛行時間よりも短い。
【0026】
赤外線センサ3が赤外線光を照射してから反射光を検出するまでの時間(つまり、飛行時間)と、赤外線の速度と、を乗算して半分で割った値は、測定基準位置とプレイヤ100との距離間隔(即ち、深度)に相当する。このような処理を行うことにより、赤外線センサ3は、プレイヤ100の深度を測定することができる。
【0027】
また、赤外線センサ3は、反射した赤外線光から得られる深度差を検出することにより、被写体(プレイヤ100)の輪郭も検出する。上記のように、赤外線センサ3が赤外線光の反射光を受信することは、この場所に物体が配置されていることを意味する。また、この物体の後方の近い位置に他の物体が配置されていなければ、この物体と、この物体の周囲と、の深度差は大きくなる。例えば、深度差が所定値よりも大きい箇所をつなぎ合わせることによって、プレイヤ100の輪郭を検出する。
【0028】
なお、プレイヤ100の輪郭を検出する方法は、上記の例に限られない。他にも例えば、CCDカメラ2によって得られる撮影画像の各画素の輝度に基づいて輪郭を検知するようにしてもよい。この場合も、例えば、画素間の輝度差が大きい箇所をつなぎ合わせることによってプレイヤ100の輪郭を検出することができる。
【0029】
上記のようにして検出されるプレイヤ100の深度に関する情報(深度情報)は、例えば、深度画像として表現される。本実施形態においては、深度情報が、グレースケールの深度画像(例えば、256ビットのグレースケールの画像データ)として表現される例を挙げて説明する。
【0030】
図4は、赤外線センサ3によって得られる深度画像の一例を示す図である。図4に示すように、例えば、赤外線センサ3に近い物体は明るく(輝度が高く)、遠い物体は暗く(輝度が低く)表現される。プレイヤ100の深度は、深度画像の輝度(画素値)に対応する。
【0031】
例えば、深度画像が256ビットのグレースケールの画像データとして表される場合、プレイヤ100の深度が2センチメートル異なる毎に深度画像の輝度が1ビット異なる。この場合、赤外線センサ3は、被写体の深度を2センチ単位で検出することが可能であることを示す。プレイヤ100が両手を前方に突き出している場合(図3)、図4に示すように、プレイヤ100の両手に対応する画素は、胴体に対応する画素よりも明るく(輝度が高く)表現される。
【0032】
本実施形態においては、赤外線センサ3は、CCDカメラ2と同様に所定時間毎(例えば1/60秒毎)に、深度画像を生成する。CCDカメラ2により得られる撮影画像と、赤外線センサ3により得られる深度画像と、に基づいてプレイヤ100の部位の位置に関するプレイヤ位置情報が生成される。
【0033】
例えば、CCDカメラ2により得られる撮影画像(RGBデータ)に、深度画像が示す深度情報(D:Depth)が合算された合成画像(RGBDデータ)が生成される。即ち、合成画像は、各画素ごとに、色情報(RGBそれぞれの明度)と深度情報とを含む。
【0034】
合成画像に基づいてプレイヤ位置情報が生成される際には、まず、深度画像に基づいてプレイヤ100の輪郭に対応する画素が特定される。次いで、合成画像のうち輪郭によって囲まれた画素の色情報(RGBの明度)が参照される。合成画像の色情報に基づいて、プレイヤ100の体の各部位に対応する画素が特定される。この特定方法としては、例えば、比較画像(教師画像)との比較によって画像の中から対象物(即ち、プレイヤ100の体の各部位)を抽出するパターンマッチング法等、公知の手法を適用可能である。
【0035】
上記のようにして特定された画素の画素値(RGBD値)に基づいて、プレイヤ100の頭や肩等の3次元座標が算出される。例えば、この画素値に対して所定の行列変換処理が施されることによって、3次元座標が生成される。この行例変換処理は、例えば、3Dグラフィックにおけるワールド座標−スクリーン座標の2つの座標系の変換処理と同様の行例演算によって実行される。つまり、画素の色情報を示すRGB値と奥行きを示すD値と、が所定の行列式に代入されることにより、この画素の3次元座標が算出される。
【0036】
なお、画素値(RGBD値)から画素に対応する3次元座標が算出される方法は、公知の手法を適用可能であり、この算出方法は、上記の例に限られない。他にも例えば、ルックアップテーブルを用いて座標変換が行われるようにしてもよい。
【0037】
図5は、位置検出装置1により生成されるプレイヤ位置情報の一例を示す図である。図5に示すように、プレイヤ位置情報は、プレイヤ100の複数の部位の位置に関する複数の情報を含む。プレイヤ位置情報は、例えば、プレイヤ100の各部位と、3次元座標と、が対応付けられて格納される。
【0038】
図6は、プレイヤ位置情報によって特定されるプレイヤ100の位置を示す図である。本実施形態では、例えば、位置検出装置1に対応する所定位置(例えば、測定基準位置)を原点Opとする。例えば、原点Opは、赤外線センサ3の測定基準位置に対応する3次元座標である。なお、原点Opの位置は、プレイヤ100がいる3次元空間のどこに設定されてもよい。例えば、撮影画像の原点Osに対応する3次元座標が、原点Opとして設定されるようにしてもよい。
【0039】
図6に示すように、本実施形態では、プレイヤ位置情報がプレイヤ100の複数の部位のうちで少なくとも頭の位置及び腰の位置に関する部位情報を含む場合を説明する。例えば、プレイヤ位置情報は、プレイヤ100の頭P1、肩P2、左上腕P3、右上腕P4、左下腕P5、右下腕P6、背中P7、左ももP8、右ももP9、左すねP10、右すねP11に対応する11個の3次元座標が含まれる。
【0040】
なお、プレイヤ位置情報によって示されるプレイヤ100の体の部位は、プレイヤの体(骨格)のうちで予め定められた部位のものであってよい。例えば、この部位は、先述したパターンマッチング法によって特定可能な体の部位であればどこでもよい。
【0041】
例えば、所定間隔毎(例えば、1/60秒毎)に生成されるプレイヤ位置情報は、位置検出装置1からゲーム装置20に対して送信される。ゲーム装置20は、プレイヤ位置情報を位置検出装置1から受信し、プレイヤ(以降、プレイヤの「100」の符号を省略する。)の体の動きを把握してゲームを実行する。
【0042】
[3.ゲーム装置で実行されるゲーム]
ゲーム装置20は、プレイヤが、楽曲に合わせて軌跡を描くように検出対象(例えば、プレイヤの部位)を動かすゲームを実行する場合を説明する。検出対象とは、プレイヤが描く軌跡をゲーム装置20に検出させるためにプレイヤが用いるものであり、例えば、プレイヤの部位である。即ち、ゲーム装置20は、検出対象の位置変化を検出することによってプレイヤが描く軌跡を検出する。プレイヤは、ゲーム装置20に表示されるゲーム画面の表示内容を頼りにして、楽曲に合わせて手や足を用いて所定の軌跡を描くことを目指す。
【0043】
図7は、ゲーム画面の一例を示す図である。図7に示すように、ゲーム画面30には、キャラクタ32と、音符34a,34b(以降、これらをまとめて単に音符34という。)と、軌跡画像36a,36b(以降、これらをまとめて軌跡画像36という。)と、スポットライト38と、が含まれる。ゲーム画面30のうち、スポットライト38によって照らされている所定領域38aは、他の領域よりも明度が高く設定されていてもよい。
【0044】
キャラクタ32は、プレイヤと同じような動作を行うように表示制御される。例えば、プレイヤが右手を上げると、キャラクタ32は、プレイヤから見て右側の手を上げる。他の部位についても同様に、プレイヤが部位を動かした場合、キャラクタ32も、この部位に対応する部位を動かすように動作する。
【0045】
音符34は、例えば、スポットライト38から発生し、プレイヤが所定の軌跡を描くべき時間が近づくにつれて、徐々に軌跡画像36に近づくように移動する。例えば、音符34が軌跡画像36と重なった時に、音符34と軌跡画像36とが重なっている位置にキャラクタ32の部位が位置するように、プレイヤの部位が軌跡を描くと、プレイヤは高い評価を得ることができる。
【0046】
プレイヤの部位(検出対象)が描くべき軌跡は、軌跡画像36によって案内される。図7の画面例の場合、軌跡画像36a,36bが示す2つの基準軌跡によって、プレイヤが描くべき軌跡が案内される。基準軌跡の形状は、予め定められた形状であればよく、例えば、基準軌跡の形状は、図7のように円弧状であってもよい。
【0047】
このように、プレイヤは、スポットライト38から落ちてくる音符34を、キャラクタ32が軌跡画像36の位置で受け止めるように、部位を動かして軌跡を描く。本実施形態においては、図7に示すように、複数の音符34が列になって軌跡画像36に近づくので、プレイヤは、キャラクタ32が軌跡画像36が示す基準軌跡をなぞるように、部位を動かしてゲームをプレイする。
【0048】
本実施形態のゲームにおいては、プレイヤは、音符34と軌跡画像36との位置関係を頼りに軌跡を描くことができるので、プレイヤは、いつ、どのような軌跡を描くべきかを容易に把握することができる構成になっている。以降、この技術について詳細に説明する。
【0049】
まず、位置検出装置1とゲーム装置20との構成について説明する。
【0050】
[4.位置検出装置の構成]
図8は、位置検出装置1のハードウェア構成を示す図である。図8に示すように、位置検出装置1は、制御部10、記憶部11、撮影部12、深度測定部13、音声入力部14、通信インタフェース部15から構成される。位置検出装置1の各構成要素は、バス16によってデータ送受信可能に接続される。
【0051】
制御部10は、記憶部11に記憶されるオペレーティングシステム、各種プログラムに基づいて位置検出装置1の各部を制御する。
【0052】
記憶部11は、オペレーティングシステムや撮影部12、深度測定部13を動作させるためのプログラム、各種パラメータを記憶する。また、記憶部11は、撮影画像及び深度画像に基づいてプレイヤ位置情報を生成するためのプログラムを記憶する。
【0053】
撮影部12は、CCDカメラ2等から構成される。撮影部12は、例えば、プレイヤの撮影画像を生成する。深度測定部13は、赤外線センサ3等から構成される。深度測定部13は、例えば、赤外線センサ3により得られる飛行時間に基づいて深度画像を生成する。制御部10は、先述のように、所定時間毎(例えば、1/60秒毎)に、撮影部12により生成される撮影画像と、深度測定部13により生成される深度画像と、に基づいて、プレイヤ位置情報を生成する。
【0054】
音声入力部14は、マイク4等から構成される。通信インタフェース部15は、ゲーム装置20に対してプレイヤ位置情報等の各種データを送信するためのインタフェースである。
【0055】
[5.ゲーム装置の構成]
図9は、ゲーム装置20のハードウェア構成を示す図である。図9に示すように、ゲーム装置20は、制御部21、主記憶部22、補助記憶部23、光ディスク再生部24、通信インタフェース部25、操作部26、表示部27、及び音声出力部28を含む。ゲーム装置20の各部はバス29によって接続されている。
【0056】
制御部21は、例えばCPU、GPU(Graphics Processing Unit)、及びSPU(Sound Processing Unit)等を含む。制御部21は、オペレーティングシステムやその他のプログラムに従って各種処理を実行する。
【0057】
主記憶部22は、例えば、RAM(Random Access Memory)を含む。補助記憶部23は、例えば、ハードディスク装置(情報記億媒体)を含む。主記憶部22は、補助記憶部23又は光ディスク(情報記憶媒体)から読み出されたプログラムやデータを記憶する。また、主記憶部22は、処理の過程で必要なデータを記憶するワークメモリとしても用いられる。また例えば、主記憶部22は、位置検出装置1から受信されるプレイヤ位置情報を、受信時間と対応付けて一時的に記憶する。
【0058】
光ディスク再生部24は、光ディスクに記憶されたプログラムやデータを読み取る。光ディスクには、例えば、ゲームプログラムが記憶されている。
【0059】
通信インタフェース部25は、ゲーム装置20を通信ネットワークに通信接続するためのインタフェースである。ゲーム装置20は、通信インタフェース部25を介してプレイヤ位置情報を、位置検出装置1から取得する。
【0060】
操作部26は、プレイヤが操作を行うためのものである。操作部26は、例えばゲームコントローラ、タッチパネル、マウス、又はキーボード等を含む。表示部27は、例えば、家庭用テレビ受像機又は液晶表示パネル等である。音声出力部28は、例えば、スピーカ又はヘッドホン等を含む。
【0061】
本実施形態においては、ゲームの実行に際して必要なプログラムやデータは、光ディスクを介してゲーム装置20に供給される場合を説明する。なお、これらのプログラムやデータは、他の情報記憶媒体(例えば、メモリカード)を介してゲーム装置20に供給されるようにしてもよい。または、プログラムやデータは、通信ネットワークを介して遠隔地からゲーム装置20に供給されるようにしてもよい。
【0062】
[6.ゲーム装置で実現される機能]
図10は、ゲーム装置20において実現される機能を示す機能ブロック図である。図10に示すように、ゲーム装置20では、ゲームデータ記憶部40、位置情報取得部42、案内部44、処理実行部46が実現される。これらの機能は、制御部21が、光ディスクから読み出されたプログラムに従って動作することにより、実現される。
【0063】
[6−1.ゲームデータ記憶部]
ゲームデータ記憶部40は、主記憶部22及び補助記憶部23を主として実現される。ゲームデータ記憶部40は、ゲームを実行するために必要な情報を記憶する。例えば、ゲームデータ記憶部40には、以下のようなデータが格納される。
(1)楽曲データ(一般のポピュラー音楽等を所定のデータ形式で保存したデータ)
(2)基準データ
(3)プレイヤ位置情報を時系列的に格納したデータ
(4)ゲーム状況データ(実行中のゲームの状況(得点や楽曲の経過時間等)を示すデータ)
【0064】
なお、上記のデータのうち、楽曲データ及び基準データは、予めゲーム制作者によって用意されたデータである。プレイヤ位置情報は、位置検出装置1から取得されるデータであり、ゲーム状況データは、ゲームプログラムによって生成及び更新されるデータである。また、制御部21は、ゲームデータ記憶部40に格納された各種データを取得する手段として機能する。
【0065】
基準データは、検出対象(例えば、プレイヤの部位)があるべき位置と、当該位置に検出対象があるべき基準時点と、を対応付けてなるデータである。本実施形態においては、基準データは、プレイヤに描かせるべき所定軌跡上の複数の基準位置と、プレイヤの部位が基準位置にあるべき基準時点に関する情報と、を対応付けてなるデータである場合を説明する。即ち、基準データは、プレイヤに、いつ、どのような軌跡を描かせるべきか、を定義するデータである。基準データは、例えば、楽曲のテンポを考慮して定められている。
【0066】
基準データには、例えば、プレイヤの部位があるべき3次元座標が基準位置として格納される。基準位置は、例えば、プレイヤに描かせるべき所定軌跡上の3次元座標である。基準時点は、別の言い方をすれば、例えば、処理実行部46がプレイヤが描いた軌跡を評価すべき時点であり、楽曲の再生期間内の時点に定められる。
【0067】
図11は、基準データの一例を示す図である。図11に示すt軸は、時間軸である。t軸は、楽曲の再生が開始されてからの経過時間を示している。例えば、基準データにおいては、プレイヤの部位が、プレイヤが描くべき軌跡上の複数の基準位置にあるべき基準時点が、所定小節(例えば、1/8小節)の単位で表されている。例えば、1/8小節の各時点において、基準位置を示す3次元座標が格納される。即ち、基準データに基準位置が格納されている時点は、基準時点であり、基準データに基準位置が格納されていない時点は、基準時点ではない。
【0068】
本実施形態においては、基準位置及び基準時点が対応付けられた複数のデータ(図11の場合は2つ。以降、これらを基準データA及び基準データBという。)が基準データに含まれる場合を説明する。即ち、基準位置及び基準時点が対応付けられたデータが、プレイヤが描くべき軌跡毎にグループ分けされている。
【0069】
図12は、基準位置が示す3次元座標を説明するための図である。図12に示すように、プレイヤが描くべき軌跡A上の複数の基準位置A〜Aが、基準データAに定義される。プレイヤは、例えば、右下腕P6を使って軌跡Aをなぞるようにして、ゲームをプレイする。一方、プレイヤが描くべき軌跡B上の複数の基準位置B〜Bが、基準データBに定義される。プレイヤは、例えば、左下腕P5を使って軌跡Bをなぞるようにして、ゲームをプレイする。
【0070】
[6−2.位置情報取得部]
位置情報取得部42は、制御部21を主として実現される。位置情報取得部42は、検出対象(例えば、プレイヤの部位)の位置に関する位置情報を取得する。本実施形態においては、位置情報取得部42は、プレイヤの複数の部位の位置に関するプレイヤ位置情報を取得する場合を説明する。位置情報取得部42は、例えば、位置検出装置1からプレイヤ位置情報を取得する。プレイヤ位置情報は、例えば、取得時間と対応づけられてゲームデータ記憶部40に記憶される。
【0071】
[6−3.案内部]
案内部44は、制御部21を主として実現される。案内部44は、プレイヤが検出対象(例えば、プレイヤの部位)を動かすことによって描くべき軌跡と、軌跡を描くようにプレイヤが検出対象を動かすべき時点(期間)をプレイヤに案内する。
【0072】
また、案内部44は、目標位置に対応する位置に検出対象があるべき基準時点に関する情報(例えば、基準データ)を記憶する手段(例えば、ゲームデータ記憶部40)から基準時点に関する情報を取得する。例えば、案内部44、ゲームデータ記憶部40から基準データを取得する。案内部44は、表示部27にゲーム画面30を表示させる。案内部44は、ゲーム画面30の表示内容に基づいて、プレイヤに基準位置と基準時点とを案内することによって、プレイヤが部位を動かすことによって描くべき軌跡と、軌跡を描くようにプレイヤが部位を動かすべき時点と、をプレイヤに案内する。
【0073】
案内部44は、基準軌跡を示す軌跡画像36と、基準軌跡上の複数の目標位置の各々に向けて移動する複数の案内画像(例えば、音符34)と、を含むゲーム画面30を表示手段(例えば、表示部27)に表示させる。
【0074】
目標位置は、ゲーム画面30において基準位置をプレイヤに案内するために、ゲーム画面30内に設定される位置である。即ち、目標位置は、基準データが示す基準位置に基づいて設定され、目標位置と基準位置とは、一定の関係を保つ。別の言い方をすれば、目標位置は、基準時点及び基準位置を案内するための音符34の移動先の位置であり、例えば、軌跡画像36の表示位置に対応する位置が設定される。
【0075】
案内部44は、複数の案内画像(例えば、音符34)の各々を、当該案内画像が移動すべき目標位置とは異なる位置から、当該案内画像が移動すべき目標位置に向けて移動させる。案内部44は、複数の案内画像(例えば、音符34)の各々を、当該目標位置に対応する位置(例えば、基準位置)に検出対象(例えば、プレイヤの部位)があるべき基準時点が近づくにつれて、当該案内画像が当該目標位置に近づくようにして、移動させる。
【0076】
目標位置とは異なる位置(以降、初期位置という。)とは、音符34の移動元の位置であり、ゲーム画面30内に定められる音符34の発生位置(出現位置)である。本実施形態においては、初期位置は、スポットライト38内の位置である場合を説明する。
【0077】
案内部44は、ゲーム画面30において、音符34の現在の表示位置とゲーム画面30内の目標位置との間の距離が、現時点から基準時点が到来するまでの時間に対応する距離となるように制御することによって、プレイヤに基準時点及び基準位置を案内する。即ち、ゲーム画面30においては、現時点が基準時点に近くなるほど、音符34の現在の表示位置と目標位置との間隔が狭くなる。
【0078】
以降、案内部44が基準時点及び基準位置を案内するためのゲーム画面30の表示制御方法について説明する。ここでは、ゲームが開始されるとゲーム空間がゲームデータ記憶部40に設定され、このゲーム空間を所与の視点から見た様子がゲーム画面30として表示される場合を説明する。
【0079】
図13は、ゲーム空間を示す図である。図13に示すように、ゲーム空間60には、キャラクタ32を示すキャラクタオブジェクト62と、音符34を示す音符オブジェクト64a,64b(以降、これらをまとめて音符オブジェクト64という。)と、プレイヤが描くべき軌跡を案内するための基準軌跡オブジェクト66a,66b(以降、これらをまとめて基準軌跡オブジェクト66という。)と、スポットライト38を示すスポットライトオブジェクト68と、仮想カメラ70(視点)と、が配置される。
【0080】
各オブジェクトの位置を示す情報は、例えば、ゲーム状況データに格納される。ゲーム画面30には、例えば、仮想カメラ70からゲーム空間60を見た様子を示す画像が表示される。例えば、仮想カメラ70の位置及び視線方向に基づいて定まる視野内のオブジェクトが、ゲーム画面30に表示される。
【0081】
キャラクタオブジェクト62は、例えば、プレイヤ位置情報に基づいてゲーム空間60に配置される。例えば、プレイヤ位置情報が示すプレイヤの各部位の3次元座標に基づいて、キャラクタ32の各部位を示す3次元座標が生成される。図13に示すように、例えば、プレイヤ位置情報に基づいて、キャラクタ32の頭Q1、肩Q2、左上腕Q3、右上腕Q4、左下腕Q5、右下腕Q6、背中Q7、左ももQ8、右ももQ9、左すねQ10、右すねQ11を示す11個の3次元座標が生成される。例えば、キャラクタ32の各部位を示す3次元座標に基づいて、キャラクタオブジェクト62が生成される。
【0082】
図14は、キャラクタオブジェクト62の生成方法を説明するための図である。図14に示すように、本実施形態においては、キャラクタ32が、プレイヤの姿勢を左右反転させた姿勢をとるように、キャラクタオブジェクト62が生成される場合を説明する。即ち、キャラクタ32が、プレイヤの動き(ダンス)を左右反転させた動き(ダンス)をするように、キャラクタオブジェクト62が生成される。
【0083】
例えば、キャラクタ32の各部位(頭Q1〜右すねQ11)の3次元座標は、プレイヤの各部位(頭P1〜右すねP11)の3次元座標を基準平面(例えば、背中P7を通るYp−Zp平面に平行な平面)で反転させた座標となる。プレイヤ位置情報が示すプレイヤの各部位の3次元座標が変化した場合、キャラクタ32の各部位を示す3次元座標も変化する。
【0084】
上記のように特定されるキャラクタ32の各部位を示す3次元座標に基づいて、キャラクタオブジェクト62のポリゴンの頂点座標が特定されることによって、キャラクタオブジェクト62が、ゲーム空間60に配置される。
【0085】
また、軌跡Aと基準軌跡オブジェクト66aが示す基準軌跡との位置関係、及び、基準Bと基準軌跡オブジェクト66bが示す基準軌跡との位置関係は、図14に示すように、基準平面で左右反転した位置関係となっている。即ち、基準軌跡オブジェクト66は、プレイヤが描くべき軌跡に対応するオブジェクトであり、例えば、基準位置に基づいて生成される。
【0086】
音符オブジェクト64は、案内部44が基準時点及び基準位置の案内を開始すべき案内開始時点が訪れると、ゲーム空間60に設定される。ゲーム空間60に設定される音符オブジェクト64は、基準時点及び基準位置をプレイヤに案内すべき案内期間において、ゲーム空間60を移動する。案内期間は、基準時点に基づいて設定される期間であり、例えば、基準時点の所定時間(例えば、1小節)前から基準時点までの間の期間である。即ち、案内開始時点は、案内期間の開始時点となる。
【0087】
案内開始時点において生成された音符オブジェクト64は、基準軌跡オブジェクト66に向かって移動する。
【0088】
図15は、音符オブジェクト64が移動する様子を説明するための図である。ここでは、音符オブジェクト64が、基準軌跡オブジェクト66aに向かって移動する場合を説明する。
【0089】
図15に示すように、例えば、基準軌跡オブジェクト66内に5つの目標位置G〜Gが設定される。目標位置G〜Gは、基準軌跡オブジェクト66が示す基準軌跡G上に配置し、基準データに格納される基準位置に基づいて設定される。例えば、目標位置G〜Gは、それぞれ、基準位置A〜Aを基準平面で反転させた位置となる。即ち、基準軌跡Gは、プレイヤが描くべき軌跡Aを基準平面で反転させた軌跡となる。
【0090】
ゲーム空間60においては、音符オブジェクト64は、例えば、基準軌跡オブジェクト66内の目標位置G〜Gのうちの何れかに向かって移動する。したがって、ゲーム画面30においては、音符オブジェクト64に対応する音符34が、軌跡画像36内の目標位置に向かって移動するように、表示制御がなされる。
【0091】
なお、「音符オブジェクト64の目標位置」とは、ゲーム空間60に設定される位置(例えば、目標位置G〜Gの何れか)のことであって、「音符34の目標位置」とは、ゲーム画面30に設定される位置(軌跡画像36内の目標位置)のことである。
【0092】
音符オブジェクト64の位置は、再生中の楽曲の経過時間と、基準データと、に基づいて決定される。例えば、音符オブジェクト64の位置は、楽曲の経過時間及び基準時点の時間差と、音符オブジェクト64の発生位置(例えば、スポットライトオブジェクト68の代表点)及び目標位置の距離と、に基づいて決定される。具体的には、音符オブジェクト64の位置は、音符オブジェクト64の現在位置と目標位置との間の距離が、基準時点が到来するまでの残り時間に対応する距離となるような位置に設定される。
【0093】
以降、音符オブジェクト64aが、スポットライトオブジェクト68内の代表点Pから、基準軌跡オブジェクト66a内の目標位置Gに向かって移動する場合を説明する。例えば、案内開始時点が訪れると、音符オブジェクト64aが生成されて代表点Pに配置される。そして、楽曲の時間経過に伴って、音符オブジェクト64aが目標位置Gに向かって移動する。即ち、現時点が基準時間が近づくほど、音符オブジェクト64aが目標位置Gに近づくように移動する。
【0094】
例えば、基準時点の1小節前の時点(案内開始時点)が訪れると、代表点Pに音符オブジェクト64aが配置される。基準時点の(8−k)/8(kは、1〜7の何れかの整数)小節前の時点における音符オブジェクト64aの位置座標Pは、例えば、代表点Pと目標位置Gとを結ぶ線分をk:(8−k)で内分する点の位置となる。このように音符オブジェクト64の表示位置が決定されることによって、音符オブジェクト64aの移動が制御される。基準時点が訪れると、音符オブジェクト64aは、目標位置Gに到達する。
【0095】
なお、音符オブジェクト64の目標位置は、基準位置に基づいて定まる位置であればよく、上記の例のように、音符オブジェクト64の目標位置は、基準位置を基準平面で反転させた位置であってもよいし、基準位置を基準平面で反転させた位置との距離が所定距離以内となる位置であってもよい。
【0096】
また、本実施形態においては、音符オブジェクト64が、目標位置に向かって直進する場合を説明するが、音符オブジェクト64が示す音符34が、ゲーム画面30において、初期位置から目標位置に向かって移動すればよく、音符オブジェクト64の移動方法は、上記の例に限られない。例えば、音符オブジェクト64が、左右に揺れるようにして目標位置に向かって移動するようにしてもよい。
【0097】
また、ゲーム画面30においては、スポットライトオブジェクト68に対応する領域(例えば、スポットライトオブジェクト68からキャラクタオブジェクト62に向かって放射状に伸びる領域)の明度を、他の領域の明度と異ならしめるようにしてもよい。
【0098】
本実施形態においては、図7に示すように、ゲーム画面30には、他の領域よりも明度が高く設定された所定領域38aが表示される場合を説明する。また、音符34の初期位置は、当該所定領域38aの端部に対応する領域に含まれるようにしてもよい。この場合、音符34は、明度が高い所定領域38aの端から発生して、所定領域38a内に含まれる目標位置に向かって移動する。即ち、案内部44は、案内画像(例えば、音符34)を目標位置に向けて所定領域38a内で移動させる。
【0099】
また、ゲーム画面30においては、音符34aと軌跡画像36aの色と、音符34bと軌跡画像36bの色と、を異ならせるようにしてもよい。このように音符34と軌跡画像36の色を決定することによって、プレイヤは、音符34が、どの軌跡画像36に向かっているか、を把握しやすくなる。
【0100】
[6−5.処理実行部]
処理実行部46は、制御部21を主として実現される。処理実行部46は、位置情報に基づいてゲーム処理を実行する。例えば、処理実行部46は、位置情報が示すプレイヤの部位の位置に基づいて、キャラクタ32を表示制御する。また例えば、処理実行部46は、位置情報と、基準データと、に基づいて検出対象(例えば、プレイヤの部位)の動きを評価する。
【0101】
例えば、処理実行部46は、基準時点に基づいて設定される評価対象時点におけるプレイヤ位置情報が示すプレイヤの部位の位置と、基準データが示す基準位置と、の位置関係(例えば、位置ずれ量。即ち、距離)に基づいてプレイヤの部位の動きを評価する。
【0102】
評価対象時点は、基準時点そのものであってもよいし、基準時点の第1時間前から基準時点の第2時間後までの期間の何れかの時点であってもよい。この第1時間と第2時間の長さは、同じであってもよいし異なっていてもよい。例えば、位置検出装置1がプレイヤ位置情報を生成する処理に時間がかかる場合が考えられるので、処理実行部46がプレイヤの動作を正確に評価するために、評価対象時点は、基準時点の所定時間後であってもよい。
【0103】
処理実行部46は、例えば、評価対象時点におけるプレイヤの部位の位置(又は、キャラクタ32の部位の位置)と、基準位置と、の位置ずれ量が所定範囲内であるか否かに基づいてプレイヤの操作を評価する。例えば、処理実行部46は、プレイヤの部位の位置と、基準位置と、の位置ずれ量が所定範囲内である場合に、該位置ずれ量が所定範囲外である場合よりも、プレイヤに高い評価を与える。
【0104】
[7.ゲーム装置において実行される処理]
図16は、ゲーム装置20において実行される処理の一例を示すフロー図である。図16の処理は、ゲームが開始された場合に、制御部21が、光ディスクから読み出されたプログラムに従って動作することにより実行される。
【0105】
まず、図16に示すように、制御部21は、主記憶部22にゲーム空間60を生成し、ゲーム画面30を表示部27に表示させる(S101)。制御部21は、位置検出装置1から取得したプレイヤ位置情報に基づいて、キャラクタオブジェクト62をゲーム空間60に配置する(S102)。制御部21は、楽曲データに基づいて楽曲を再生する(S103)。
【0106】
制御部21は、基準データを参照し、現時点が案内期間内であるか否かを判定する(S104)。現時点が案内期間内でないと判定された場合(S104;N)、処理はS111に移行する。
【0107】
現時点が案内期間内であると判定された場合(S104;Y)、現時点が案内開始時点であるか否かを判定する(S105)。現時点が案内開始時点であると判定された場合(S105;Y)、制御部21は、新たに音符オブジェクト64を生成して、ゲーム空間60に配置する(S106)。S106においては、例えば、スポットライトオブジェクト68の代表点の位置に、音符オブジェクト64が配置される。即ち、音符34が、ゲーム画面30内の初期位置に表示される。
【0108】
一方、現時点が案内開始時点でないと判定された場合(S105;N)、制御部21は、楽曲の現在の経過時間と基準時点との時間差に基づいて、音符オブジェクト64を移動させる(S107)。S107においては、音符オブジェクト64の位置が、音符オブジェクト64の現在位置と目標位置との間の距離が、基準時点が到来するまでの残り時間に対応する距離となるような位置に設定される。
【0109】
制御部21は、現時点が評価対象時点であるか否かを判定する(S108)。現時点が評価対象時点であると判定された場合(S108;Y)、制御部21は、プレイヤ位置情報が示すプレイヤの部位の位置と、基準位置と、の位置関係に基づいてプレイヤの部位の動きを評価する(S109)。制御部21は、S109における評価結果に基づいてゲーム処理を行う(S110)。例えば、プレイヤが高い評価を得た場合には、得点が増加したり、エフェクト処理が実行されたりする。
【0110】
現時点が評価対象時点でないと判定された場合(S108;N)、制御部21は、終了条件を満たすか否かを判定する(S111)。終了条件は、本処理を終了するための予め定められた条件であればよい。例えば、終了条件は、楽曲が終了するか否かを示す条件であったり、所定のゲームオーバー条件であってもよい。
【0111】
終了条件を満たすと判定された場合(S111;Y)、処理は終了する。終了条件を満たさないと判定された場合(S111;N)、処理は、S102に戻る。即ち、位置検出装置1から取得したプレイヤ位置情報に基づいてキャラクタ32の姿勢が変更され、楽曲の再生が継続される。
【0112】
以上に説明したゲーム装置20は、音符34を軌跡画像36に向けて移動させることによって、基準位置及び基準時間をプレイヤに案内する。プレイヤは、キャラクタ32が、スポットライト38から落ちてくる音符34を軌跡画像36の位置で受け止めるように、各部位を動かして所定の軌跡を描くことを目指す。プレイヤは、いつどのような軌跡を描くべきかをゲーム画面30の表示内容に基づいて容易に把握することができる。
【0113】
なお、上記実施形態1においては、ゲーム処理の一例として、プレイヤの動きを評価するための評価処理が実行される場合を説明したが、ゲーム処理は、プレイヤ位置情報に基づいて実行されるものであって、かつ、ゲームに関する処理であればよい。他にも例えば、処理実行部46は、プレイヤ位置情報が示すプレイヤの部位の位置に基づいて、キャラクタ32の姿勢を制御するゲーム処理を実行するようにしてもよい。
【0114】
[8.実施形態2]
次に、本発明に係るゲーム装置の実施形態2について説明する。実施形態2においては、プレイヤが描くべき軌跡と、プレイヤの部位のうちの何れかの部位と、が関連付けられる。プレイヤは、プレイヤが描くべき軌跡に関連付けられた部位を使って、この軌跡を描かなければ、プレイヤの部位の動きが評価されないように制限される。
【0115】
例えば、軌跡Aは、プレイヤの右下腕P6と関連付けられ、軌跡Bは、プレイヤの左下腕P5と関連付けられる。この場合、プレイヤは、軌跡Aを、右下腕P6以外の部位でなぞるように軌跡を描いても、プレイヤは高い評価を得ることができないように制限される。同様に、プレイヤは、軌跡Bを、左下腕P5以外の部位でなぞるように操作しても、プレイヤは高い評価を得ることができないように制限される。
【0116】
なお、実施形態2のゲーム装置20において実現される機能ブロック図は、実施形態1と同様(図10)であるので、図示を省略する。
【0117】
実施形態2の処理実行部46は、プレイヤの複数の部位の各々について、基準時点に基づいて設定される評価対象時点において取得される位置情報が示す当該部位の位置と、目標位置に対応する位置と、の位置ずれに基づいて、プレイヤの動きを評価する評価手段を含む。例えば、処理実行部46の評価手段は、評価対象時点におけるプレイヤ位置情報が示すプレイヤの複数の部位の3次元座標と、目標位置に対応する基準位置(例えば、評価対象時点に対応する基準時点における基準位置)の3次元座標と、の位置ずれ量(距離)に関する情報を算出する。
【0118】
また、処理実行部46の評価手段は、上記算出される位置ずれが基準範囲であるか否かに基づいて、プレイヤの動きを評価する。例えば、処理実行部46の評価手段は、プレイヤのいずれかの部位の位置と、基準位置と、の位置ずれ量(距離)が基準範囲内である場合には、この位置ずれ量が基準範囲外である場合よりも高い評価をプレイヤに与える。
【0119】
また、処理実行部46は、プレイヤの複数の部位のうちのいずれかと、目標位置に対応する位置(例えば、基準位置)と、の位置ずれが所定範囲である場合、当該部位を識別する識別情報を記憶手段(例えば、ゲームデータ記憶部40)に記憶させる手段を含む。本実施形態においては、処理実行部46が、位置ずれが所定範囲であるプレイヤの部位を、プレイヤが描くべき軌跡と関連付けてゲームデータ記憶部40に記憶させる場合を説明する。
【0120】
図17は、プレイヤが描くべき軌跡とプレイヤの部位との関連付けを示す図である。図17に示すように、プレイヤが描くべき軌跡を識別する情報と、プレイヤの部位を識別する情報と、が対応付けられる。この対応付けを示すデータは、例えば、ゲームデータ記憶部40に記憶される。
【0121】
また、処理実行部46の評価手段は、識別情報が記憶手段(例えば、ゲームデータ記憶部40)に記憶されている場合、識別情報が示すプレイヤの部位以外の部位の位置と、目標位置に対応する位置と、の位置ずれに基づいてプレイヤの動きを評価することを制限(抑制)する。例えば、識別情報が示すプレイヤの部位と、この識別情報に関連付けられた軌跡上の基準位置と、に基づいてのみ、プレイヤの動きが評価される。
【0122】
処理実行部46の評価手段は、識別情報が示すプレイヤの部位の位置と、目標位置に対応する位置と、の位置ずれに基づいてプレイヤの部位の動きの評価をする、別の言い方をすれば、処理実行部46の評価手段は、プレイヤの部位と、プレイヤが描くべき軌跡と、が関連付けられている場合、当該軌跡に関連付けられた部位の位置と、当該軌跡上の基準位置と、に基づいてプレイヤが描いた軌跡を評価する。
【0123】
図18及び図19は、実施形態2のゲーム装置20において実行される処理の一例を示すフロー図である。図18及び図19の処理は、ゲームが開始された場合に、制御部21が、光ディスクから読み出されたプログラムに従って動作することにより実行される。
【0124】
図18に示すように、S201〜S208は、それぞれ、S101〜S108と同様であるので、説明を省略する。
【0125】
現時点が評価対象時点であると判定された場合(S208;Y)、制御部21は、評価処理を実行する。
【0126】
図19に移り、制御部21は、評価対象時点に対応する軌跡と関連付けられたプレイヤの部位を識別する識別情報が記憶されているか否かを判定する(S301)。評価対象時点に対応する軌跡とは、評価対象時点に対応する基準時点において、プレイヤが描くべき軌跡である。即ち、評価対象時点に対応する軌跡とは、この基準時点における基準位置に対応する軌跡のことである。
【0127】
識別情報が記憶されていると判定された場合(S301;Y)、制御部21は、識別情報が示すプレイヤの部位の位置と、基準位置と、の位置ずれに基づいてプレイヤの動きを評価する(S302)。即ち、基準時点においてプレイヤが描くべき軌跡に関連付けられた部位の位置と、この軌跡上の基準位置と、の位置ずれに基づいてプレイヤの動きが評価されるので、この部位以外の部位の位置と、この軌跡上の基準位置と、の位置ずれに基づいてプレイヤの動きが評価されないように評価処理が制限される。
【0128】
識別情報が記憶されていると判定されない場合(S301;N)、制御部21は、基準位置との位置ずれが所定範囲内となった部位があるか否かを判定する(S303)。S303においては、評価対象時点に対応する基準位置と、プレイヤ位置情報が示す複数の部位と、位置ずれ量(距離)が所定範囲内となる部位があるか否かが判定される。
【0129】
位置ずれが所定範囲となった部位があると判定された場合(S303;Y)、制御部21は、この部位を識別する識別情報と、基準位置に対応する軌跡と、を関連付けて記憶させる(S304)。例えば、プレイヤの右下腕P6と基準位置Aとの位置ずれ量が所定範囲内である場合、右下腕P6と軌跡Aとが関連付けられる。
【0130】
制御部21は、プレイヤの動きに対して高い評価を行う(S305)。即ち、S303において、プレイヤの部位と、基準位置と、の位置ずれ量が所定範囲内であると判定されているので、この位置ずれ量が所定範囲外である場合よりも高い評価をプレイヤに与える。
【0131】
一方、位置ずれ量が所定範囲内となった部位があると判定されない場合(S303;N)、制御部21は、プレイヤの動きに対して低い評価を行う(S306)。この場合、プレイヤがすべき軌跡とプレイヤの部位との関連付けは行われない。
【0132】
S307は、S110と同様である。また、S210は、S111と同様である。
【0133】
実施形態2のゲーム装置20によれば、プレイヤが描くべき軌跡と、プレイヤの部位と、を関連付けることができる。例えば、1つの軌跡を、プレイヤが多数の部位を用いてなぞるように操作が行われた場合、プレイヤはダンスを踊っていることを実感しづらくなる。この点、実施形態2のゲーム装置20によれば、1つの軌跡を、この軌跡に関連付けられた部位を用いてなぞるように動作が行われるので、プレイヤにダンスを踊らせるような軌跡を描かせることができるようになる。
【0134】
なお、実施形態2においては、プレイヤが描くべき軌跡とプレイヤの部位とが関連付けられて記憶される場合を説明したが、プレイヤの部位を識別する識別情報が記憶されるようにすればよく、必ずしも、識別情報は、プレイヤが描くべき軌跡と関連付けられて記憶されなくてもよい。例えば、ゲームデータ記憶部40に識別情報が記憶されていない場合、この識別情報が示す部位以外の部位の位置と、基準位置と、に基づいた評価が行われないように制限されるようにしてもよい。
【0135】
また、実施形態2においては、プレイヤの部位と関連付けられた軌跡に対応する軌跡画像36に色彩を施すようにしてもよい。この場合、キャラクタ32の部位のうち、軌跡に関連付けられた部位には、軌跡に施された色彩と同じ色彩が施されるようにしてもよい。このようにすることによって、プレイヤは、どの部位で軌跡を描くべきかを容易に把握することができる。
【0136】
なお、本発明は、以上説明した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【0137】
(1)例えば、実施形態においては、検出対象がプレイヤの部位である場合を説明したが、検出対象となるものは、これに限られない。例えば、ゲーム装置20において、タッチパネル上でタッチペンやプレイヤの指を基準軌跡を描くようにスライドさせるゲームが実行される場合、検出対象は、タッチペンやプレイヤの指であってもよい。
【0138】
この場合、位置情報取得部42は、表示部27の表示画面(ゲーム画面30)上の接触位置に関する情報を取得する。例えば、位置情報取得部42は、表示部27の表示画面に重畳して設けられるタッチパネルを主として実現される。ゲーム画面30に表示された軌跡画像36に近づいてくる音符34を、プレイヤが軌跡画像36上をタッチペンや指でなぞるようにして軌跡を描くようにしてもよい。
【0139】
他にも例えば、検出対象は、ゲームコントローラに備えられた発光部であってもよい。この場合、ゲーム装置20は、CCDカメラ等を含み、発光部を撮影する。ゲーム装置20は、撮影された画像における発光部の位置及び大きさに基づいて、検出対象の位置変化に関する情報を取得するようにしてもよい。プレイヤは、プレイヤが描くべき軌跡を、ゲームコントローラの発光部を用いてなぞるように、検出対象を動かすことによって、ゲームをプレイするようにしてもよい。
【0140】
(2)また、ゲーム画面30において音符34が発生する位置を示す初期位置が、スポットライト38である場合を説明したが、初期位置は、予め定められたゲーム画面30内の位置であればよい。他にも例えば、初期位置は、ゲーム画面30の端部領域であってもよい。音符34が、ゲーム画面30の端部から目標位置に向かって移動することによって、プレイヤに基準位置及び基準時点が案内されるようにしてもよい。
【0141】
(3)また、ゲーム空間60にオブジェクトが配置されることによってゲーム画面30が表示される場合を説明したが、ゲーム画面30の表示方法は、これに限られない。基準位置及び基準時点をプレイヤに案内するためのゲーム画面30が表示されるようにすればよい。例えば、背景画像にキャラクタ32の画像等を重畳させるようにしてゲーム画面30が表示されるようにしてもよい。
【0142】
(4)また例えば、上記では、撮影画像と深度情報(深度画像)とに基づいてプレイヤ位置情報を生成する手段が位置検出装置1に含まれる例を挙げて説明したが、プレイヤ位置情報を生成する手段は、ゲーム装置20に含まれていてもよい。例えば、ゲーム装置20は、位置検出装置1から撮影画像と深度画像とを受信し、これらに基づいてプレイヤ位置情報を生成するようにしてもよい。
【0143】
(5)また、ゲーム装置20において実行されるゲームは、実施形態のゲームに限られない。ゲーム装置20は、プレイヤが検出対象を用いて軌跡を描くゲームを実行するようにすればよい。他にも例えば、プレイヤの部位が、体操を行うように所定の軌跡を描くゲームが実行されるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0144】
1 位置検出装置、2 CCDカメラ、3 赤外線センサ、4 マイク、10 制御部、11 記憶部、12 撮影部、13 深度測定部、14 音声入力部、15 通信インタフェース部、16,29 バス、20 ゲーム装置、21 制御部、22 主記憶部、23 補助記憶部、24 光ディスク再生部、25 通信インタフェース部、26 操作部、27 表示部、28 音声出力部、30 ゲーム画面、32 キャラクタ、34,34a,34b 音符、36,36a,36b 軌跡画像、38 スポットライト、38a 所定領域、40 ゲームデータ記憶部、42 位置情報取得部、44 案内部、46 処理実行部、60 ゲーム空間、62 キャラクタオブジェクト、64,64a,64b 音符オブジェクト、66,66a,66b 基準軌跡オブジェクト、68 スポットライトオブジェクト、70 仮想カメラ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレイヤが、楽曲に合わせて軌跡を描くように検出対象を動かすゲームを実行するゲーム装置であって、
前記検出対象の位置に関する位置情報を取得する位置情報取得手段と、
前記プレイヤが前記検出対象を動かすことによって描くべき軌跡と、前記軌跡を描くように前記プレイヤが前記検出対象を動かすべき時点を前記プレイヤに案内する案内手段と、
前記位置情報に基づいてゲーム処理を実行する処理実行手段と、
を含み、
前記案内手段は、
基準軌跡を示す軌跡画像と、前記基準軌跡上の複数の目標位置の各々に向けて移動する複数の案内画像と、を含むゲーム画面を表示手段に表示させる手段と、
前記目標位置に対応する位置に前記検出対象があるべき基準時点に関する情報を記憶する手段から前記基準時点に関する情報を取得する手段と、
前記複数の案内画像の各々を、当該案内画像が移動すべき目標位置とは異なる位置から、当該案内画像が移動すべき目標位置に向けて、当該目標位置に対応する位置に前記検出対象があるべき前記基準時点が近づくにつれて、当該案内画像が当該目標位置に近づくようにして移動させる手段と、
を含むことを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
前記検出対象は前記プレイヤの部位であり、
前記ゲーム装置は、前記プレイヤが、前記楽曲に合わせて軌跡を描くように前記プレイヤの部位を動かすゲームを実行する、
ことを特徴とする請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項3】
前記位置情報取得手段は、前記プレイヤの複数の部位の位置に関する位置情報を取得し、
前記処理実行手段は、
前記プレイヤの複数の部位の各々について、前記基準時点に基づいて設定される評価対象時点において取得される位置情報が示す当該部位の位置と、前記目標位置に対応する位置と、の位置ずれに基づいて、前記プレイヤの動きを評価する評価手段と、
前記プレイヤの複数の部位のうちのいずれかと、前記目標位置に対応する前記位置と、の位置ずれが所定範囲である場合、当該部位を識別する識別情報を記憶手段に記憶させる手段と、
を更に含み、
前記評価手段は、前記識別情報が前記記憶手段に記憶されている場合、前記識別情報が示す前記プレイヤの部位以外の部位の位置と、前記目標位置に対応する位置と、の位置ずれに基づいて前記プレイヤの動きを評価することを制限し、前記識別情報が示す前記プレイヤの部位の位置と、前記目標位置に対応する位置と、の位置ずれに基づいて前記プレイヤの動きを評価する、
ことを特徴とする請求項2に記載のゲーム装置。
【請求項4】
前記表示手段に表示される前記ゲーム画面は、他の領域よりも明度が高く設定された所定領域を含み、
前記目標位置は、前記所定領域内に含まれ、
前記案内手段は、前記案内画像を前記目標位置に向けて前記所定領域内で移動させることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載のゲーム装置。
【請求項5】
プレイヤが、楽曲に合わせて軌跡を描くように検出対象を動かすゲームを実行するゲーム装置の制御方法であって、
前記検出対象の位置に関する位置情報を取得する位置情報取得ステップと、
前記プレイヤが前記検出対象を動かすことによって描くべき軌跡と、前記軌跡を描くように前記プレイヤが前記検出対象を動かすべき時点を前記プレイヤに案内する案内ステップと、
前記位置情報に基づいてゲーム処理を実行する処理実行ステップと、
を含み、
前記案内ステップは、
基準軌跡を示す軌跡画像と、前記基準軌跡上の複数の目標位置の各々に向けて移動する複数の案内画像と、を含むゲーム画面を表示手段に表示させるステップと、
前記目標位置に対応する位置に前記検出対象があるべき基準時点に関する情報を記憶する手段から前記基準時点に関する情報を取得するステップと、
前記複数の案内画像の各々を、当該案内画像が移動すべき目標位置とは異なる位置から、当該案内画像が移動すべき目標位置に向けて、当該目標位置に対応する位置に前記検出対象があるべき前記基準時点が近づくにつれて、当該案内画像が当該目標位置に近づくようにして移動させるステップと、
を含むことを特徴とするゲーム装置の制御方法。
【請求項6】
プレイヤが、楽曲に合わせて軌跡を描くように検出対象を動かすゲームを実行するゲーム装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、
前記検出対象の位置に関する位置情報を取得する位置情報取得手段、
前記プレイヤが前記検出対象を動かすことによって描くべき軌跡と、前記軌跡を描くように前記プレイヤが前記検出対象を動かすべき時点を前記プレイヤに案内する案内手段、
前記位置情報に基づいてゲーム処理を実行する処理実行手段、
を含み、
前記案内手段は、
基準軌跡を示す軌跡画像と、前記基準軌跡上の複数の目標位置の各々に向けて移動する複数の案内画像と、を含むゲーム画面を表示手段に表示させる手段、
前記目標位置に対応する位置に前記検出対象があるべき基準時点に関する情報を記憶する手段から前記基準時点に関する情報を取得する手段、
前記複数の案内画像の各々を、当該案内画像が移動すべき目標位置とは異なる位置から、当該案内画像が移動すべき目標位置に向けて、当該目標位置に対応する位置に前記検出対象があるべき前記基準時点が近づくにつれて、当該案内画像が当該目標位置に近づくようにして移動させる手段、
を含むことを特徴とするゲーム装置として前記コンピュータを機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2012−196286(P2012−196286A)
【公開日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−61703(P2011−61703)
【出願日】平成23年3月18日(2011.3.18)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】