説明

ゲーム装置、ゲーム装置の制御方法及びプログラム

【課題】ゲームを早く進めたいと考えるプレイヤが不満を感じてしまわないように図ることを、現実の日付、曜日又は/及び時刻に基づいて進行するゲームの面白さが失われないように担保しつつ実現することが可能になるゲーム装置を提供すること。
【解決手段】設定手段(84)は、ゲームが開始される場合に、ゲーム内の曜日又は/及び時刻を現実の曜日又は/及び時刻に基づいて設定する。更新手段(86)は、プレイヤの操作に基づいて、ゲーム内の曜日又は/及び時刻を進める。ゲーム制御手段(88)は、現実の日付と、ゲーム内の曜日又は/及び時刻と、に基づいてゲームの進行を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はゲーム装置、ゲーム装置の制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
カレンダー機能及び時計機能を備えたゲーム装置が知られている。このようなゲーム装置では、カレンダー機能及び時計機能を利用して、現実の日付、曜日又は/及び時刻に基づいて進行するゲームが実行される。例えば、現実の日付に対応するゲームイベントが発生するゲームや、現実の曜日又は/及び時刻に基づいて行動するゲームキャラクタとのコミュニケーションを楽しむゲームが実行される。
【特許文献1】特開平9−182876号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記のようなゲームでは、現実の日付、曜日又は/及び時刻が進まなければゲームも進行しないため、ゲームを早く進めたいと考えるプレイヤが不満を感じてしまう場合があった。このため、上記のようなゲームでは、ゲームを早く進めたいと考えるプレイヤが不満を感じてしまわないように図る必要がある。また、その場合には、現実の日付、曜日又は/及び時刻に基づいて進行するゲームの面白さが失われないように担保する必要がある。
【0004】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、ゲームを早く進めたいと考えるプレイヤが不満を感じてしまわないように図ることを、現実の日付、曜日又は/及び時刻に基づいて進行するゲームの面白さが失われないように担保しつつ実現することが可能になるゲーム装置、ゲーム装置の制御方法及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明に係るゲーム装置は、ゲームを実行するゲーム装置において、現実の日付、曜日及び時刻を取得する取得手段と、前記ゲーム内の曜日又は/及び時刻を示す情報を記憶する記憶手段と、前記ゲームが開始される場合に、前記ゲーム内の曜日又は/及び時刻を前記現実の曜日又は/及び時刻に基づいて設定する設定手段と、プレイヤの操作に基づいて、前記ゲーム内の曜日又は/及び時刻を進める更新手段と、前記現実の日付と、前記ゲーム内の曜日又は/及び時刻と、に基づいて前記ゲームの進行を制御するゲーム制御手段と、を含むことを特徴とする。
【0006】
また、本発明に係るゲーム装置の制御方法は、ゲームを実行するゲーム装置の制御方法において、現実の日付、曜日及び時刻を取得する取得ステップと、前記ゲーム内の曜日又は/及び時刻を示す情報を記憶してなる記憶手段の記憶内容を読み出すステップと、前記ゲームが開始される場合に、前記ゲーム内の曜日又は/及び時刻を前記現実の曜日又は/及び時刻に基づいて設定する設定ステップと、プレイヤの操作に基づいて、前記ゲーム内の曜日又は/及び時刻を進める更新ステップと、前記現実の日付と、前記ゲーム内の曜日又は/及び時刻と、に基づいて前記ゲームの進行を制御するゲーム制御ステップと、を含むことを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係るプログラムは、ゲームを実行するゲーム装置として、据置型ゲーム機(家庭用ゲーム機)、携帯ゲーム機、業務用ゲーム機、携帯電話機、携帯情報端末(PDA)又はパーソナルコンピュータなどのコンピュータを機能させるためのプログラムであって、現実の日付、曜日及び時刻を取得する取得手段、前記ゲーム内の曜日又は/及び時刻を示す情報を記憶してなる記憶手段の記憶内容を読み出す手段、前記ゲームが開始される場合に、前記ゲーム内の曜日又は/及び時刻を前記現実の曜日又は/及び時刻に基づいて設定する設定手段、プレイヤの操作に基づいて、前記ゲーム内の曜日又は/及び時刻を進める更新手段、及び、前記現実の日付と、前記ゲーム内の曜日又は/及び時刻と、に基づいて前記ゲームの進行を制御するゲーム制御手段、として前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0008】
また、本発明に係る情報記憶媒体は、上記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体である。
【0009】
本発明によれば、ゲームを早く進めたいと考えるプレイヤが不満を感じてしまわないように図ることを、現実の日付、曜日又は/及び時刻に基づいて進行するゲームの面白さが失われないように担保しつつ実現することが可能になる。
【0010】
本発明の一態様では、前記記憶手段は、前記ゲーム内の時刻と、前記現実の時刻と、の差を示す情報を、前記ゲーム内の時刻を示す情報として記憶するようにしてもよい。
【0011】
また、本発明の一態様では、前記記憶手段は、前記ゲーム内の曜日及び時刻を示す情報を記憶し、前記設定手段は、前記ゲーム内の曜日及び時刻を前記現実の曜日及び時刻に基づいて設定し、前記更新手段は、前記プレイヤの操作に基づいて前記ゲーム内の時刻を進める手段と、前記プレイヤの操作に基づいて前記ゲーム内の時刻が進められた場合、前記ゲーム内の時刻が基準時刻を過ぎたか否かを判定する手段と、前記ゲーム内の時刻が前記基準時刻を過ぎたと判定された場合、前記ゲーム内の曜日を次の曜日に更新する手段と、を含むようにしてもよい。
【0012】
また、本発明の一態様では、前記ゲーム制御手段は、前記現実の日付に基づいて第1ゲームイベントを発生させる手段と、前記ゲーム内の曜日又は/及び時刻に基づいて第2ゲームイベントを発生させる手段と、を含むようにしてもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態の一例について図面に基づき詳細に説明する。
【0014】
図1及び図2は本発明の実施形態に係るゲーム装置10の外観を示す。図3は本発明の実施形態に係るゲーム装置10のハードウェア構成を示す。ここでは、本発明の実施形態に係るゲーム装置10を携帯ゲーム機12を用いて実現する場合について説明する。なお、本発明の実施形態に係るゲーム装置10は、据置型ゲーム機(家庭用ゲーム機)、業務用ゲーム機、携帯電話機、携帯情報端末(PDA)又はパーソナルコンピュータ等を用いて実現することも可能である。
【0015】
図1はゲーム装置10を正面前方から見た様子を表す斜視図である。図1に示すように、ゲーム装置10は第1筐体20と第2筐体30とを含む。第1筐体20と第2筐体30とはヒンジ部14を介して結合される。第1筐体20の表面20aにはタッチスクリーン22、十字ボタン24c、ボタン24a,24b,24x,24yが設けられる。タッチスクリーン22は、第1液晶表示部22aと、第1液晶表示部22aの上に重ねられるタッチパネル22bと、を含む(図3参照)。十字ボタン24cは例えば方向指示操作に用いられる。ボタン24a,24b,24x,24yは各種操作に用いられる。第2筐体30の表面30aには第2液晶表示部32が設けられる。また第2筐体30にはスピーカ34が内蔵される。
【0016】
図2は、折り畳み状態(第1筐体20の表面20aと第2筐体30の表面30aとが合わされた状態)のゲーム装置10の背面図である。図2に示すように、第1筐体20の背面側側面の左右にはボタン24l,24rがそれぞれ設けられる。また、第1筐体20の背面側側面の中央には、情報記憶媒体であるゲームメモリカード40(図3参照)を装着可能なメモリカードスロット26が設けられる。なお、ゲーム装置10には電源スイッチ等の図示しない他の部材も取り付けられる。
【0017】
図3に示すように、ゲーム装置10はタッチスクリーン22(第1液晶表示部22a及びタッチパネル22b)、操作キー部24、メモリカードスロット26、第2液晶表示部32、スピーカ34、バス42、マイクロプロセッサ44、主記憶46、画像処理部48、入出力処理部50、音声処理部52、通信インタフェース54を含む。これらは電池(図示せず)とともに筐体内に収容されており、該電池により駆動される。
【0018】
マイクロプロセッサ44は、図示しないROMに格納されるオペレーティングシステムや、ゲームメモリカード40に格納されるプログラムやデータに基づいてゲーム装置10の各部を制御する。主記憶46は例えばRAMを含んで構成される。ゲームメモリカード40から読み出されたプログラムが必要に応じて主記憶46に書き込まれる。主記憶46はマイクロプロセッサ44の作業用メモリとしても用いられる。バス42はアドレス及びデータをゲーム装置10の各部でやり取りするために用いられる。マイクロプロセッサ44、主記憶46、画像処理部48及び入出力処理部50は、バス42によって相互にデータ通信可能に接続される。
【0019】
第1液晶表示部22a及び第2液晶表示部32は公知の液晶表示パネルである。画像処理部48はVRAMを含む。画像処理部48はマイクロプロセッサ44からの指示に従って画像をVRAM上に描画する。VRAM上に描画された画像は所定のタイミングで第1液晶表示部22aや第2液晶表示部32に表示される。
【0020】
入出力処理部50は、マイクロプロセッサ44がタッチパネル22b、操作キー部24、メモリカードスロット26、音声処理部52、通信インタフェース54とデータ授受するためのインタフェースである。入出力処理部50にはタッチパネル22b、操作キー部24、メモリカードスロット26、音声処理部52、通信インタフェース54が接続される。
【0021】
操作キー部24はユーザが操作入力を行うための入力手段である。操作キー部24は十字ボタン24c、ボタン24a,24b,24x,24y,24l,24rを含む。入出力処理部50は一定周期ごと(例えば1/60秒ごと)に操作キー部24の各部の状態をスキャンし、そのスキャン結果を表す操作信号をバス42を介してマイクロプロセッサ44に供給する。マイクロプロセッサ44はユーザの操作内容をその操作信号に基づいて判断する。タッチパネル22bもユーザが操作入力を行うための入力手段である。タッチパネル22bは、ユーザによって押圧された位置に応じた押圧位置情報を入出力処理部50を介してマイクロプロセッサ44に供給する。マイクロプロセッサ44はユーザが押圧した位置を押圧位置情報に基づいて判断する。
【0022】
メモリカードスロット26はゲームメモリカード40に記憶されたゲームプログラムやゲームデータをマイクロプロセッサ44からの指示に従って読み出す。ゲームメモリカード40は、ゲームプログラムやゲームデータが記憶されるROMと、例えばセーブデータ等のゲームデータが記憶されるEEPROMと、を含む。ゲーム装置10では、ゲームメモリカード40に記憶されるゲームプログラムが実行されることによってゲームが実現される。なお、ここでは、ゲームプログラムやゲームデータをゲーム装置10に供給するためにゲームメモリカード40を用いるが、光ディスク等の他の情報記憶媒体を用いるようにしてもよい。または、インターネット等の通信ネットワークを介して遠隔地からゲームプログラムやゲームデータをゲーム装置10に供給するようにしてもよい。あるいは、赤外線通信等の各種データ通信を利用してゲームプログラムやゲームデータをゲーム装置10に供給するようにしてもよい。
【0023】
音声処理部52はサウンドバッファを含む。音声処理部52はゲームメモリカード40からサウンドバッファに読み出された各種音声データをスピーカ34から出力する。通信インタフェース54は通信ネットワークに接続するためのインタフェースである。
【0024】
なお、ゲーム装置10はカレンダー部及び時計部をさらに含む。カレンダー部は現実の日付及び曜日を保持し、時計部は現実の時刻を保持する。
【0025】
上記の構成を有するゲーム装置10では、プレイヤがゲームキャラクタとコミュニケーションを図るゲームが実行される。このゲームでは、ゲームの主人公であるプレイヤキャラクタと、コミュニケーション相手であるゲームキャラクタ(以下「相手キャラクタ」と記載する。)と、の親密度を高めることをプレイヤは目指す。
【0026】
図4はゲーム画面の一例を示す。図4に示すゲームコマンド画面60は、プレイヤキャラクタの行動を選択するようにプレイヤに案内するゲーム画面である。ゲームコマンド画面60はタッチスクリーン22に表示される。なお、ゲームコマンド画面60には、プレイヤキャラクタが位置している場所を示す背景画像や相手キャラクタが表示される場合があるが、ここでは省略されている。
【0027】
図4に示すように、ゲームコマンド画面60はゲーム状況欄62を含む。ゲーム状況欄62はゲーム内の日付、曜日及び時刻を示す。
【0028】
ここで、ゲーム内の日付、曜日及び時刻について説明する。ゲーム内の日付、曜日及び時刻は、ゲームが開始される場合(ゲームが起動される場合)に、現実の日付、曜日及び時刻に設定される。そして、ゲーム内の時刻は現実の時間経過に伴って経過する。つまり、現実の時間が1秒進むと、ゲーム内の時刻も1秒進むようになっている。また、現実の日付及び曜日が変わると、それに合わせて、ゲーム内の日付及び曜日も変わるようになっている。
【0029】
ゲーム内の曜日及び時刻に基づいて相手キャラクタは行動する。相手キャラクタの行動パターンはあらかじめ定められている。例えば平日の午前8時から午後4時までの間、相手キャラクタは学校にいる。また例えば土曜日の午後1時から午後8時までの間、相手キャラクタはアルバイトしている。
【0030】
また、ゲーム内の日付(つまり、現実の日付)が特定日である場合、その特定日に対応するゲームイベントが発生する。例えば、ゲーム内の日付が2月14日である場合には「バレンタインデー」イベントが発生する。また例えば、ゲーム内の日付が12月24日である場合には「クリスマスイヴ」イベントが発生する。さらに例えば、ゲーム内の日付がプレイヤキャラクタ又は相手キャラクタの誕生日である場合には「誕生日」イベントが発生する。「バレンタインデー」、「クリスマスイヴ」又は「誕生日」イベントが発生すると、プレイヤキャラクタと相手キャラクタとの間の親密度を示す親密度パラメータの値が上昇する。
【0031】
さらに、ゲームコマンド画面60等のゲーム画面に表示される背景画像はゲーム内の日付、曜日及び時刻に基づいて変化する。例えば、背景画像はゲーム内の日付に対応する季節に合わせて設定される。また、ゲームコマンド画面60等のゲーム画面に表示される相手キャラクタの服装もゲーム内の日付、曜日及び時刻に基づいて変化する。
【0032】
図4に示すように、ゲームコマンド画面60はゲームコマンド群64も含む。ゲームコマンド群64はプレイヤキャラクタの行動をプレイヤが指示するための複数のゲームコマンドを含む。図4に示すゲームコマンド群64は、「勉強」コマンド64aと、「運動」コマンド64bと、「電話」コマンド64cと、「二人で外出」コマンド64dと、「寝る」コマンド64eと、を含んでいる。プレイヤはゲームコマンドの表示領域を押圧することによって、ゲームコマンドを選択する。プレイヤがゲームコマンドを選択した場合、選択されたゲームコマンドに対応するゲームイベントが発生する。
【0033】
「勉強」コマンド64a又は「運動」コマンド64bは、プレイヤキャラクタに勉強又は運動させるためのゲームコマンドである。「勉強」コマンド64aが選択された場合には勉強イベントが発生し、例えばプレイヤキャラクタの学力パラメータの値が上昇する。一方、「運動」コマンド64bが選択された場合には運動イベントが発生し、例えばプレイヤキャラクタの運動パラメータの値が上昇する。プレイヤキャラクタの学力や運動パラメータの値は、プレイヤキャラクタと相手キャラクタとの間の親密度パラメータの値に影響を与える。例えば、学力の高い人を好むように相手キャラクタが個性づけられている場合、プレイヤキャラクタの学力パラメータの値が上昇していくにつれて、プレイヤキャラクタと相手キャラクタとの間の親密度パラメータの値が上昇する。
【0034】
「電話」コマンド64cは、相手キャラクタへの電話をプレイヤキャラクタにかけさせるためのゲームコマンドである。「電話」コマンド64cが選択された場合、相手キャラクタと電話で会話するゲームイベントが発生する。このゲームイベントでは、相手キャラクタへの台詞をプレイヤは選択する。あらかじめ定められた適切な台詞をプレイヤが選択した場合、プレイヤキャラクタと相手キャラクタとの間の親密度パラメータの値が増加し、それ以外の台詞をプレイヤが選択した場合、プレイヤキャラクタと相手キャラクタとの間の親密度パラメータの値が減少する。
【0035】
「二人で外出」コマンド64dは、プレイヤキャラクタに相手キャラクタと二人で出かけさせるためのゲームコマンドである。「二人で外出」コマンド64dが選択された場合、プレイヤキャラクタと相手キャラクタとが二人で出かけるゲームイベントが発生し、プレイヤキャラクタと相手キャラクタとの間の親密度パラメータの値が上昇する。
【0036】
「寝る」コマンド64eは、指定時刻までプレイヤキャラクタを寝かせるためのゲームコマンドである。「寝る」コマンド64eの詳細については後述する。
【0037】
ゲームコマンド群64はゲーム内の曜日及び時刻に基づいて変化する。すなわち、少なくとも一部のゲームコマンドの選択がゲーム内の曜日及び時刻に基づいて制限される。
【0038】
例えば、「電話」コマンド64cは、平日の夜(午後8時〜午後12時)の時間帯と、休日の深夜(午前0時〜午前6時)以外の時間帯と、においてゲームコマンド画面60に表示される。ただし、休日の、相手キャラクタがアルバイトしている時間帯(土曜日の午後1時〜午後8時)においては「電話」コマンド64cはゲームコマンド画面60に表示されない。
【0039】
また例えば、「二人で外出」コマンド64dは休日にゲームコマンド画面60に表示される。ただし、夜(午後8時〜午後12時)及び深夜(午前0時〜午前6時)の時間帯には、「二人で外出」コマンド64dはゲームコマンド画面60に表示されない。また、相手キャラクタがアルバイトしている時間帯(土曜日の午後1時〜午後8時)にも「二人で外出」コマンド64dはゲームコマンド画面60に表示されない。
【0040】
図5は、ゲーム内の日付(つまり、現実の日付)が4月12日であり、ゲーム内の曜日が土曜日であり、ゲーム内の時刻が午後3時30分である場合のゲームコマンド画面60の一例を示す。土曜日のこの時間帯には相手キャラクタがアルバイトしているため、図5に示すゲームコマンド画面60には「電話」コマンド64c及び「二人で外出」コマンド64dが表示されていない。
【0041】
ところで、ゲーム内の曜日及び時刻が現実の曜日及び時刻に常に一致する場合、現実の時間帯が「電話」コマンド64c又は「二人で外出」コマンド64dが表示される時間帯になるまで、プレイヤはこれらのゲームコマンドを選択できなくなる。その結果、ゲームを早く進めたいと考えるプレイヤが不満を感じてしまうおそれがある。この点、ゲーム装置10では、ゲームを早く進めたいと考えるプレイヤが不満を感じてしまわないように図られている。以下、この機能について説明する。
【0042】
ゲーム装置10では、ゲームを早く進めたいと考えるプレイヤのために「寝る」コマンド64eが用意されている。プレイヤが「寝る」コマンド64eを選択すると、起床時刻を指定するための起床時刻指定画面が表示される。
【0043】
図6は起床時刻指定画面の一例を示す。図6に示すように、起床時刻指定画面70は、起床時刻欄72と、増加ボタン74と、減少ボタン76と、実行ボタン78と、を含む。起床時刻欄72は起床時刻を示す。プレイヤが増加ボタン74を指示するごとに、起床時刻欄72が示す起床時刻が10分進む。一方、プレイヤが減少ボタン76を指示するごとに、起床時刻欄72が示す起床時刻が10分戻る。プレイヤは、ゲーム内の現在時刻と、
ゲーム内の現在時刻から23時間後の時刻と、の間の時刻を起床時刻として指定することができる。プレイヤが実行ボタン78を指示した場合、例えば黒一色の画面が表示され、プレイヤキャラクタが睡眠を開始する。その後、目覚まし音が出力されるとともに、プレイヤキャラクタが目覚める様子を演出する画面が表示される。さらに、その後、ゲームコマンド画面60が表示される。
【0044】
例えば、図5に示す状態でプレイヤが「寝る」コマンド64eを選択し、かつ、5時間後の時刻(午後8時30分)を起床時刻として指定した場合、ゲーム内の時刻は午後8時30分まで進められる。図7はこの場合のゲームコマンド画面60を示す。土曜日の午後8時30分は、相手キャラクタと電話できる時間帯であるため、「電話」コマンド64cがゲームコマンド画面60に表示され、プレイヤは「電話」コマンド64cを選択できるようになる。
【0045】
また、図7に示す状態でプレイヤが「寝る」コマンド64eを選択し、かつ、12時間後の時刻(午前8時30分)を起床時刻として指定した場合、ゲーム内の時刻は午前8時30分まで進められる。この場合、ゲーム内の時刻が午後12時(午前0時)を過ぎたことになるため、ゲーム内の曜日も次の曜日に更新される。ただし、この場合、ゲーム内の日付は次の日に更新されない。すなわち、この場合、ゲーム内の日付及び曜日は「4月13日 日曜日」になるのではなく、「4月のある日曜日」になる。
【0046】
図8はこの場合のゲームコマンド画面60の一例を示す。図8に示すように、この場合のゲーム状況欄62には月だけが表示され、日は表示されず、日付が特定されない状態になる。日曜日の午前8時30分は、相手キャラクタと電話したり、相手キャラクタと二人で外出できる時間帯であるため、「電話」コマンド64c及び「二人で外出」コマンド64dがゲームコマンド画面60に表示され、これらのゲームコマンドをプレイヤは選択できるようになる。
【0047】
以上のように、ゲームを早く進めたいと考えるプレイヤは「寝る」コマンド64eを使用することによって、ゲーム内の時刻を進めることが可能である。すなわち、ゲームを早く進めたいと考えるプレイヤが不満を感じないように図られている。
【0048】
一方、プレイヤが「寝る」コマンド64eを使用しなければ、ゲーム内の日付、曜日及び時刻は現実の日付、曜日及び時刻と一致しているため、ゲームを早く進めたいと考えるプレイヤ以外のプレイヤは、現実の日付、曜日及び時刻に基づいて進行する「ゲームキャラクタとのコミュニケーションゲーム」を楽しめるように担保されている。
【0049】
また、プレイヤが「寝る」コマンド64eを用いてゲーム内の時刻を進めたことによってゲーム内の時刻が午前0時を過ぎた場合、ゲーム内の曜日が次の曜日に更新される。しかし、ゲーム内の日付は次の日に更新されないようになっている。このため、特定日に対応するゲームイベント(例えば「クリスマスイヴ」イベント)は、現実の日付が特定日にならない限り発生しないようになっている。ゲームを早く進めたいと考えるプレイヤに対しても、現実の日付、曜日及び時刻に基づいて進行する「ゲームキャラクタとのコミュニケーションゲーム」の楽しさが与えられるように担保されている。
【0050】
ここで、上記のようなゲームを実現するための機能ブロックについて説明する。図9は、ゲーム装置10で実現される機能のうち、本発明に関連する機能について示す機能ブロック図である。図9に示すように、ゲーム装置10は、現実日付・曜日・時刻取得部80と、記憶部82と、ゲーム内日付・曜日・時刻設定部84と、ゲーム内曜日・時刻更新部86と、ゲーム制御部88と、を含む。これらの機能ブロックはマイクロプロセッサ44がプログラムを実行することによって実現される。
【0051】
現実日付・曜日・時刻取得部80は、マイクロプロセッサ44、カレンダー部及び時計部を主として実現される。現実日付・曜日・時刻取得部80は、現実の日付、曜日及び時刻を取得する。
【0052】
記憶部82は主記憶46とゲームメモリカード40に含まれるEEPROMとを主として実現される。記憶部82は各種ゲームデータを記憶する。例えば、プレイヤキャラクタの各種パラメータ(例えば知力又は体力パラメータ)や、プレイヤキャラクタと相手キャラクタとの間の親密度パラメータが記憶部82に記憶される。また例えば、特定の日とゲームイベントとを対応づけた特定日データが記憶部82に記憶される。この特定日データでは、例えば、「2月14日」に「バレンタインデー」イベントが対応づけられ、「12月24日」に「クリスマスイヴ」イベントが対応づけられる。また例えば、ゲームコマンド群64の表示制御データが記憶部82に記憶される。この表示制御データは、ゲームコマンドの各々について、そのゲームコマンドをゲームコマンド画面60に表示すべきゲーム内の曜日及び時刻を定めたデータである。なお、ゲームコマンドがゲームコマンド画面60に表示されていない場合にはそのゲームコマンドをプレイヤは選択できなくなるため、上記の表示制御データは、各ゲームコマンドの各々について、そのゲームコマンドをプレイヤが選択可能なゲーム内の曜日及び時刻を定めたデータともいうことができる。以上の他、記憶部82には、例えば、相手キャラクタの行動パターンデータが記憶される。この行動パターンデータは、例えば、ゲーム内の曜日及び時間帯と、相手キャラクタの行動内容と、を対応づけたデータである。
【0053】
記憶部82はゲーム内日付・曜日・時刻記憶部82aを含む。ゲーム内日付・曜日・時刻記憶部82aはゲーム内の日付、曜日及び時刻を記憶する。図10はゲーム内日付・曜日・時刻記憶部82aの記憶内容を示す。図10に示すように、ゲーム内日付・曜日・時刻記憶部82aには、ゲーム内の日付、曜日及び時刻を示す情報が記憶される。ゲーム内の時刻を示す情報(以下「ゲーム内時刻情報」と記載する。)としては、ゲーム内の時刻と、現実の時刻と、の差が記憶される。例えば、ゲーム内の時刻が午後8時30分であり、現実の時刻が午後3時30分である場合には、ゲーム内時刻情報として「5時間」が記憶される。
【0054】
ゲーム内日付・曜日・時刻設定部84はマイクロプロセッサ44を主として実現される。ゲーム内日付・曜日・時刻設定部84は、ゲームが開始される場合(ゲームが起動される場合)に、ゲーム内の日付、曜日及び時刻を、現実の日付、曜日及び時刻に基づいて設定する。本実施の形態の場合、ゲーム内の日付、曜日及び時刻は現実の日付、曜日及び時刻と同じに設定される。なお、ゲーム内時刻情報は「0時間」に設定される。
【0055】
ゲーム内曜日・時刻更新部86はマイクロプロセッサ44を主として実現される。ゲーム内曜日・時刻更新部86は、プレイヤの操作に基づいてゲーム内の曜日又は/及び時刻を進める。例えば、ゲーム内曜日・時刻更新部86は、プレイヤが指定した時間だけ、ゲーム内の時刻を進める。本実施の形態では、プレイヤが「寝る」コマンド64eを選択した場合、ゲーム内曜日・時刻更新部86はゲーム内の時刻をプレイヤが指定した起床時刻まで進める。また、ゲーム内の時刻が起床時刻まで進められ、かつ、ゲーム内の時刻が基準時刻(本実施の形態では午後12時)を過ぎた場合、ゲーム内曜日・時刻更新部86はゲーム内の曜日をその次の曜日に更新する。
【0056】
ゲーム制御部88はマイクロプロセッサ44を主として実現される。ゲーム制御部88は、現実の日付と、ゲーム内の曜日又は/及び時刻と、に基づいてゲームの進行を制御する。
【0057】
例えば、ゲーム制御部88は現実の日付に基づいてゲームイベント(第1ゲームイベント)発生させる。本実施の形態の場合、ゲーム制御部88は、現実の日付が、上述の特定日データが示す特定日のいずれかであるか否かを判定する。現実の日付が特定日である場合、ゲーム制御部88はその特定日に対応するゲームイベントを発生させる。
【0058】
また例えば、ゲーム制御部88はゲーム内の曜日及び時刻に基づいてゲームイベント(第2ゲームイベント)を発生させる。本実施の形態の場合、ゲーム制御部88はゲーム内の曜日及び時刻に基づいてゲームコマンド群64を設定する。そして、ゲーム制御部88は、プレイヤが選択したゲームコマンドに対応するゲームイベントを発生させる。
【0059】
次に、上記の機能ブロックを実現するための処理について説明する。図11及び図12は、ゲームが開始されてから、ゲームが中断(終了)されるまでの間にゲーム装置10が実行する処理のうち、ゲーム内の日付、曜日及び時刻に関する処理について示すフロー図である。マイクロプロセッサ44はゲームメモリカード40に記憶されたプログラムに従って、図11及び図12に示す処理を実行する。
【0060】
図11に示すように、まずマイクロプロセッサ44はセーブデータをゲームメモリカード40から読み出す(S101)。セーブデータは、前回のゲームプレイが中断(終了)された際のゲームの進行状況を示すデータである。例えば、セーブデータは、プレイヤキャラクタの各種パラメータの値や、プレイヤキャラクタと相手キャラクタとの間の親密度パラメータの値等を示すデータである。S101では、セーブデータが読み出されることによって、前回のゲームプレイが中断された際のゲームの進行状況が再現される。なお、セーブデータがゲームメモリカード40に記憶されていない場合、この処理は実行されない。
【0061】
その後、マイクロプロセッサ44はゲーム内の日付、曜日及び時刻を設定する(S102)。この場合、マイクロプロセッサ44(現実日付・曜日・時刻取得部80)は、現実の日付、曜日及び時刻をカレンダー部及び時計部から取得する。そして、マイクロプロセッサ44(ゲーム内日付・曜日・時刻設定部84)は、ゲーム内の日付、曜日及び時刻を現実の日付、曜日及び時刻と同じに設定する。なお、ゲーム内時刻情報は「0時間」に設定される。
【0062】
その後、マイクロプロセッサ44(ゲーム制御部88)は、現在の日付が、特定日データが示す特定日であるか否かを判定する(S103)。現在の日付が特定日である場合、マイクロプロセッサ44(ゲーム制御部88)は、その特定日に対応するゲームイベントの発生を示すゲームイベント画面を表示する(S104)。例えば、現実の日付が12月24日である場合、「クリスマスイヴ」イベントの発生を示すゲームイベント画面が表示される。ゲームイベント画面が表示された場合には、そのゲームイベントの内容に基づいてゲームパラメータの値が増減される。例えば、プレイヤキャラクタと相手キャラクタとの間の親密度パラメータの値が増減される。
【0063】
S103及びS104の処理が実行された後、マイクロプロセッサ44はゲームコマンド画面60を表示する(S105)。そして、マイクロプロセッサ44(ゲーム制御部88)は、「寝る」コマンド64e以外のゲームコマンドをプレイヤが選択したか否かを判定する(S106)。「寝る」コマンド64e以外のゲームコマンドをプレイヤが選択した場合、マイクロプロセッサ44(ゲーム制御部88)は、プレイヤが選択したゲームコマンドに対応するゲームイベントの発生を示すゲームイベント画面を表示する(S107)。例えば、プレイヤが「勉強」コマンド64aを選択した場合、「勉強」イベントの発生を示すゲームイベント画面が表示される。この場合、プレイヤキャラクタの学力パラメータの値が増加される。
【0064】
一方、「寝る」コマンド64e以外のゲームコマンドをプレイヤが選択していない場合、マイクロプロセッサ44は、「寝る」コマンド64eをプレイヤが選択したか否かを判定する(S108)。プレイヤが「寝る」コマンド64eを選択した場合、マイクロプロセッサ44は起床時刻指定画面70を表示する(S109)。そして、マイクロプロセッサ44は起床時刻の指定が完了したか否かを監視する(S110)。すなわち、プレイヤが実行ボタン78が指示したか否かが判定される。
【0065】
起床時刻の指定が完了した場合、マイクロプロセッサ44(ゲーム内曜日・時刻更新部86)はゲーム内の時刻を起床時刻に更新する(S111)。また、マイクロプロセッサ44(ゲーム内曜日・時刻更新部86)は、ゲーム内の時刻が午後12時(午前0時)を過ぎたか否かを判定する(S112)。更新前のゲーム内の時刻と、更新後のゲーム内の時刻(起床時刻)と、の間に午後12時が存在する場合、ゲーム内の時刻が午後12時を過ぎたと判定される。ゲーム内の時刻が午後12時を過ぎたと判定された場合、マイクロプロセッサ44(ゲーム内曜日・時刻更新部86)はゲーム内の曜日を次の曜日に更新する(S113)。例えば、ゲーム内の曜日が土曜日である場合には日曜日に更新される。また、マイクロプロセッサ44は日表示フラグを0に更新する(S114)。日表示フラグはゲーム画面(例えばゲームコマンド画面60のゲーム状況欄62等)に「日」を表示するか否かを示す情報であり、0又は1の値をとる。日表示フラグが1である場合にはゲーム画面に「日」が表示される(図4,5,7参照)。日表示フラグが0である場合にはゲーム画面に「日」が表示されず、日付が特定されない状態になる(図8参照)。なお、ゲームが開始される際に、日表示フラグは1に初期化される。
【0066】
S106〜S114の処理が実行された後、マイクロプロセッサ44は現実の時刻が午後12時(午前0時)になったか否かを判定する(S115)。現実の時刻が午後12時になった場合、マイクロプロセッサ44は、ゲーム内の日付、曜日及び時刻を現実の日付、曜日及び時刻に更新し(S116)、日表示フラグを1に更新する(S117)。なお、プレイヤがゲーム内の時刻を進めていた場合(ゲーム内時刻情報が「0時間」でない場合)には、「現実の時刻が午後12時になったため、ゲーム内の日付、曜日及び時刻を現実の日付、曜日及び時刻に更新する」旨のメッセージを表示する。
【0067】
S115〜S117の処理が実行された後、マイクロプロセッサ44はプレイヤがゲームの中断(終了)を指示したか否かを判定する(S118)。プレイヤがゲームの中断を指示していない場合、マイクロプロセッサ44はゲームコマンド画面60を更新する(S119)。このステップの処理では、例えば、ゲーム状況欄62が更新される。具体的には、ゲーム状況欄62には、ゲーム内時刻情報が示す時間を現実の時刻に足すことによって得られる時刻がゲーム内の時刻として表示される。また、日表示フラグが1である場合には、ゲーム内の日付(つまり、現在の日付)と、ゲーム内の曜日と、がゲーム状況欄62に表示される。一方、日表示フラグが0である場合には、ゲーム内の日付(つまり、現在の日付)のうちの月のみと、ゲーム内の曜日と、がゲーム状況欄62に表示される。また、このステップの処理では、例えば、ゲームコマンド群64が、ゲーム内の曜日及び時刻と、ゲームコマンド群64の表示制御データと、に基づいて設定される。なお、ゲームコマンド画面60が更新された後、S106の処理から再実行される。
【0068】
一方、プレイヤがゲームの中断を指示した場合、マイクロプロセッサ44はセーブデータをゲームメモリカード40に保存する(S120)。そして、ゲームは終了する。
【0069】
以上説明したゲーム装置10では、現実の日付、曜日及び時刻に基づいて進行する「ゲームキャラクタとのコミュニケーションゲーム」をプレイヤは楽しむことができる。
【0070】
また、ゲーム装置10では、プレイヤは「寝る」コマンド64eを使用することによって、ゲーム内の時刻を進めることが可能になっている。このため、ゲームの進行を早く進めたいと考えるプレイヤが不満を感じないように図られている。
【0071】
一方、ゲーム装置10では、プレイヤが「寝る」コマンド64eを使用しなければ、ゲーム内の日付、曜日及び時刻は現実の日付、曜日及び時刻と一致するようになっている。このため、ゲームを早く進めたいと考えるプレイヤ以外のプレイヤが、現実の日付、曜日及び時刻に基づいて進行する「ゲームキャラクタとのコミュニケーションゲーム」を楽しめるように担保されている。
【0072】
また、ゲーム装置10では、プレイヤが「寝る」コマンド64eを用いてゲーム内の時刻を進めたことによってゲーム内の時刻が午前0時を過ぎた場合、ゲーム内の曜日が次の曜日に更新されるが、ゲーム内の日付は次の日に更新されないようになっている。このため、特定日に対応するゲームイベント(例えば「クリスマスイヴ」イベント)は、現実の日付が特定日にならない限り発生しないようになっている。ゲームを早く進めたいと考えるプレイヤに対しても、現実の日付、曜日及び時刻に基づいて進行する「ゲームキャラクタとのコミュニケーションゲーム」の楽しさが与えられるように担保されている。
【0073】
ところで、ゲーム装置10ではゲーム内時刻情報として、ゲーム内の時刻と、現実の時刻と、の差が記憶される。そして、ゲームコマンド画面60のゲーム状況欄62には、ゲーム内の時刻として、ゲーム内時刻情報として記憶されている上記差分の時間を現実の時刻に足すことによって得られる時刻が表示される。その結果、ゲーム状況欄62に表示されるゲーム内の時刻が現実の時間経過に伴って経過するようになっている。つまり、現実の時間が1秒進むと、ゲーム状況欄62に表示されるゲーム内の時刻も1秒進むようになっている。なお、ゲーム内時刻情報として、ゲーム内の時刻自体を記憶しておく方法も考えられる。しかしながら、本実施の形態によれば、この方法に比べて処理負荷を軽減することが可能になる。すなわち、ゲーム内の時刻自体を記憶しておく場合には、現実の時刻が1秒が進むごとに、ゲーム内の時刻も1秒進めるべくゲーム内時刻情報を更新する必要がある。この点、本実施の形態によればそのような必要がなく、その結果として処理負荷が軽減される。
【0074】
なお、本発明は以上に説明した実施の形態に限定されるものではない。
【0075】
例えば、ゲーム内の時刻を進めるためのゲームコマンドとして、「寝る」コマンド64e以外のゲームコマンドを用意するようにしてもよい。例えば、ゲーム内の時刻を進めるためのゲームコマンドとして、「映画鑑賞」コマンドを用意するようにしてもよい。この場合、プレイヤが「映画鑑賞」コマンドを選択した場合、ゲーム内の時刻が2時間進むようにしてもよい。
【0076】
また例えば、本実施の形態では、ゲーム内日付・曜日・時刻記憶部82aに記憶されるゲーム内の日付は現実の日付と一致するため、ゲーム内日付・曜日・時刻記憶部82aはゲーム内の日付を示す情報を記憶しないようにしてもよい。この場合、ゲーム内の日付を必要な場合には、現実日付・曜日・時刻取得部80によって取得される現実の日付を、ゲーム内の日付として用いるようにすればよい。
【0077】
また例えば、ゲーム内の曜日及び時刻の一方を省略するようにしてもよい。例えば、ゲーム内の曜日を省略して、ゲーム内の日付及び時刻(現実の日付及び時刻)に基づいてゲームの進行が制御されるようにしてもよい。この場合、相手キャラクタはゲーム内の時刻に基づいて行動することになり、ゲームコマンド群64はゲーム内の時刻に基づいて設定されるようになる。また、この場合、プレイヤがゲーム内の時刻を進めることができるようにすればよい。
【0078】
または、ゲーム内の時刻を省略して、ゲーム内の日付及び曜日(現実の日付及び曜日)に基づいてゲームの進行が制御されるようにしてもよい。この場合、相手キャラクタはゲーム内の曜日に基づいて行動することになり、ゲームコマンド群64はゲーム内の曜日に基づいて設定されるようになる。また、この場合、プレイヤがゲーム内の曜日を進めることができるようにすればよい。例えば、この場合、「寝る」コマンド64eがゲーム内の曜日を進めるためのゲームコマンドとなり、プレイヤが「寝る」コマンド64eを選択した場合には、ゲーム内の曜日が次の曜日に更新されることになる。
【0079】
また例えば、プレイヤキャラクタと相手キャラクタとの間の親密度パラメータの代わりに、プレイヤキャラクタと相手キャラクタとが過ごした累計時間が記憶されるようにしてもよい。すなわち、これまでに経過したゲーム内の時間の累計が記憶されるようにしてもよい。
【0080】
また例えば、ゲームキャラクタとのコミュニケーションを楽しむゲーム以外のゲームを実行するゲーム装置10にも本発明は適用することができる。現実の日付、曜日又は/及び時刻(ゲーム内の日付、曜日又は/及び時刻)に基づいてゲームの進行を制御するようなゲーム装置10に本発明は適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1】本実施の形態に係るゲーム装置の外観を示す斜視図である。
【図2】本実施の形態に係るゲーム装置の外観を示す背面図である。
【図3】本実施の形態に係るゲーム装置のハードウェア構成を示す図である。
【図4】ゲームコマンド画面の一例を示す図である。
【図5】ゲームコマンド画面の一例を示す図である。
【図6】起床時刻指定画面の一例を示す図である。
【図7】ゲームコマンド画面の一例を示す図である。
【図8】ゲームコマンド画面の一例を示す図である。
【図9】本実施の形態に係るゲーム装置の機能ブロック図である。
【図10】ゲーム内日付・曜日・時刻記憶部の記憶内容の一例を示す図である。
【図11】ゲーム装置が実行する処理を示すフロー図である。
【図12】ゲーム装置が実行する処理を示すフロー図である。
【符号の説明】
【0082】
10 ゲーム装置、12 携帯ゲーム機、14 ヒンジ部、20 第1筐体、20a 第1筐体の表面、22 タッチスクリーン、22a 第1液晶表示部、22b タッチパネル、24 操作キー部、24a,24b,24x,24y,24l,24r ボタン、24c 十字ボタン、26 メモリカードスロット、30 第2筐体、30a 第2筐体の表面、32 第2液晶表示部、34 スピーカ、40 ゲームメモリカード、42 バス、44 マイクロプロセッサ、46 主記憶、48 画像処理部、50 入出力処理部、52 音声処理部、54 通信インタフェース、60 ゲームコマンド画面、62 ゲーム状況欄、64 ゲームコマンド群、64a 「勉強」コマンド、64b 「運動」コマンド、64c 「電話」コマンド、64d 「二人で外出」コマンド、64e 「寝る」コマンド、70 起床時刻指定画面、72 起床時刻欄、74 増加ボタン、76 減少ボタン、78 実行ボタン、80 現実日付・曜日・時刻取得部、82 記憶部、82a ゲーム内日付・曜日・時刻記憶部、84 ゲーム内日付・曜日・時刻設定部、86 ゲーム内曜日・時刻更新部、88 ゲーム制御部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲームを実行するゲーム装置において、
現実の日付、曜日及び時刻を取得する取得手段と、
前記ゲーム内の曜日又は/及び時刻を示す情報を記憶する記憶手段と、
前記ゲームが開始される場合に、前記ゲーム内の曜日又は/及び時刻を前記現実の曜日又は/及び時刻に基づいて設定する設定手段と、
プレイヤの操作に基づいて、前記ゲーム内の曜日又は/及び時刻を進める更新手段と、
前記現実の日付と、前記ゲーム内の曜日又は/及び時刻と、に基づいて前記ゲームの進行を制御するゲーム制御手段と、
を含むことを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
請求項1に記載のゲーム装置において、
前記記憶手段は、前記ゲーム内の時刻と、前記現実の時刻と、の差を示す情報を、前記ゲーム内の時刻を示す情報として記憶することを特徴とするゲーム装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のゲーム装置において、
前記記憶手段は、前記ゲーム内の曜日及び時刻を示す情報を記憶し、
前記設定手段は、前記ゲーム内の曜日及び時刻を前記現実の曜日及び時刻に基づいて設定し、
前記更新手段は、
前記プレイヤの操作に基づいて前記ゲーム内の時刻を進める手段と、
前記プレイヤの操作に基づいて前記ゲーム内の時刻が進められた場合、前記ゲーム内の時刻が基準時刻を過ぎたか否かを判定する手段と、
前記ゲーム内の時刻が前記基準時刻を過ぎたと判定された場合、前記ゲーム内の曜日を次の曜日に更新する手段と、を含む、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかに記載のゲーム装置において、
前記ゲーム制御手段は、
前記現実の日付に基づいて第1ゲームイベントを発生させる手段と、
前記ゲーム内の曜日又は/及び時刻に基づいて第2ゲームイベントを発生させる手段と、を含む、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項5】
ゲームを実行するゲーム装置の制御方法において、
現実の日付、曜日及び時刻を取得する取得ステップと、
前記ゲーム内の曜日又は/及び時刻を示す情報を記憶してなる記憶手段の記憶内容を読み出すステップと、
前記ゲームが開始される場合に、前記ゲーム内の曜日又は/及び時刻を前記現実の曜日又は/及び時刻に基づいて設定する設定ステップと、
プレイヤの操作に基づいて、前記ゲーム内の曜日又は/及び時刻を進める更新ステップと、
前記現実の日付と、前記ゲーム内の曜日又は/及び時刻と、に基づいて前記ゲームの進行を制御するゲーム制御ステップと、
を含むことを特徴とするゲーム装置の制御方法。
【請求項6】
ゲームを実行するゲーム装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、
現実の日付、曜日及び時刻を取得する取得手段、
前記ゲーム内の曜日又は/及び時刻を示す情報を記憶してなる記憶手段の記憶内容を読み出す手段、
前記ゲームが開始される場合に、前記ゲーム内の曜日又は/及び時刻を前記現実の曜日又は/及び時刻に基づいて設定する設定手段、
プレイヤの操作に基づいて、前記ゲーム内の曜日又は/及び時刻を進める更新手段、及び、
前記現実の日付と、前記ゲーム内の曜日又は/及び時刻と、に基づいて前記ゲームの進行を制御するゲーム制御手段、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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