ゲーム装置、ゲーム装置の制御方法及びプログラム
【課題】ゲームの現在の状況に関連する台詞の音声データの再生中にゲームの進行及び該音声データの再生を中断した状態でゲームの進行を再開する場合において、ゲームの現在の状況に関連する台詞の音声データの再生を、ユーザが感じる違和感を軽減しつつ行うことが可能なゲーム装置を提供すること。
【解決手段】中断手段(70)は、中断条件が満足された場合、ゲームの進行と、ゲームの現在の状況に関連する台詞の基本音声データの再生と、を中断する。再開手段(72)は、再開条件が満足された場合、ゲームの進行を再開する。代替音声データ取得手段(74)は、基本音声データに対応する音声データであって、かつ、再生時間長が基本音声データよりも短い音声データである代替音声データを取得する。代替音声データ再生手段(76)は、ゲームの進行が再開される場合、代替音声データを再生する。
【解決手段】中断手段(70)は、中断条件が満足された場合、ゲームの進行と、ゲームの現在の状況に関連する台詞の基本音声データの再生と、を中断する。再開手段(72)は、再開条件が満足された場合、ゲームの進行を再開する。代替音声データ取得手段(74)は、基本音声データに対応する音声データであって、かつ、再生時間長が基本音声データよりも短い音声データである代替音声データを取得する。代替音声データ再生手段(76)は、ゲームの進行が再開される場合、代替音声データを再生する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はゲーム装置、ゲーム装置の制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ゲームの現在の状況に関連する台詞の音声データを再生するゲーム装置が知られている。例えば、スポーツゲームを実行するゲーム装置では、選手キャラクタが所定の動作を行った場合に、その様子を伝える実況音声データが再生される(特許文献1)。例えば、サッカーゲームを実行するゲーム装置では、「佐藤」という姓の選手キャラクタがペナルティエリア外からシュートを行った場合に、「佐藤選手がペナルティエリア外からロングシュートを行いました!」との実況音声データが出力される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−87260号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のようなゲーム装置は、ユーザの中断操作及び再開操作に従って、ゲームの進行を一時中断及び再開する機能を備えている場合がある。このような機能を備えたゲーム装置では、上記台詞の音声データの再生中に中断操作が行われた場合、ゲームの進行が一時的に中断されるとともに、該音声データの再生も一時的に中断される。そして、再開操作が行われた場合にゲームの進行が再開されるとともに、該音声データの再生が、中断された時点の続きから再開される。例えば、「佐藤選手がペナルティエリア外からロングシュートを行いました!」との実況音声データの「ロングシュート」の部分を再生している途中で中断操作が行われた後、再開操作が行われた場合には、「ロングシュート」の部分の途中から実況音声が出力される。その結果、ユーザが違和感を感じてしまう場合がある。
【0005】
なお、ユーザが違和感を感じてしまわないようにするために、ゲームの進行及び音声データの再生が一時的に中断された状態で再開操作が行われた場合に該音声データを最初から再生し直す方法を採用することも考えられる。しかしながら、この方法を採用した場合、下記に説明するように、ゲームの現在の状況と、音声データ(台詞)の内容と、の間に不一致が生じてしまう場合がある。
【0006】
図12(a)及び(b)は、上記の不一致について説明するための図である。図12(a)は、「佐藤選手がペナルティエリア外からロングシュートを行いました!」との実況音声データが中断されることなく再生された場合を示している。一方、図12(b)は、この実況音声データの再生が途中で中断され、その後、該実況音声データが最初から再生し直された場合を示している。図12(b)において、「佐藤選手が−−−」は、「佐藤選手がペナルティエリア外からロングシュートを行いました!」との実況音声データの再生が途中で中断されたことを表している。なお、図12(a)及び(b)においてt軸は時間軸を示している。また、図12(b)では、ゲームの進行及び実況音声データの再生が一時的に中断されている間の時間経過をカウントしていない。
【0007】
図12(b)では、再開操作が行われた場合に実況音声データが最初から再生し直されるため、図12(a)に比べて、実況音声データの再生が完了するタイミングが遅くなる。その結果、本来(図12(a))であれば、実況音声データの再生が完了しているはずの期間(図12(b)における期間A)においても、該実況音声データの再生が行われることになる。この期間(A)においてもゲームは進行するため、この期間(A)には、実況されるべき他の動作がいずれかの選手キャラクタによってすでに行われている場合がある。そして、そのような場合には、ゲームの現在の状況と、音声データ(台詞)の内容と、の間に不一致が生じてしまう。その結果、却ってユーザが違和感を感じてしまう場合がある。
【0008】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、ゲームの現在の状況に関連する台詞の音声データの再生中にゲームの進行及び該音声データの再生を中断した状態でゲームの進行を再開する場合において、ゲームの現在の状況に関連する台詞の音声データの再生を、ユーザが感じる違和感を軽減しつつ行うことが可能なゲーム装置、ゲーム装置の制御方法、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明に係るゲーム装置は、ゲームの現在の状況に関連する台詞の基本音声データを再生する基本音声データ再生手段と、中断条件が満足された場合、前記ゲームの進行と前記基本音声データの再生とを中断する中断手段と、再開条件が満足された場合、前記ゲームの進行を再開する再開手段と、前記基本音声データに対応する音声データであって、かつ、再生時間長が前記基本音声データよりも短い音声データである代替音声データを取得する代替音声データ取得手段と、前記ゲームの進行が再開される場合、前記代替音声データを再生する代替音声データ再生手段と、を含むことを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係るゲーム装置の制御方法は、ゲームの現在の状況に関連する台詞の基本音声データを再生する基本音声データ再生ステップと、中断条件が満足された場合、前記ゲームの進行と前記基本音声データの再生とを中断する中断ステップと、再開条件が満足された場合、前記ゲームの進行を再開する再開ステップと、前記基本音声データに対応する音声データであって、かつ、再生時間長が前記基本音声データよりも短い音声データである代替音声データを取得する代替音声データ取得ステップと、前記ゲームの進行が再開される場合、前記代替音声データを再生する代替音声データ再生ステップと、を含むことを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係るプログラムは、ゲームの現在の状況に関連する台詞の基本音声データを再生する基本音声データ再生手段、中断条件が満足された場合、前記ゲームの進行と前記基本音声データの再生とを中断する中断手段、再開条件が満足された場合、前記ゲームの進行を再開する再開手段、前記基本音声データに対応する音声データであって、かつ、再生時間長が前記基本音声データよりも短い音声データである代替音声データを取得する代替音声データ取得手段、及び、前記ゲームの進行が再開される場合、前記代替音声データを再生する代替音声データ再生手段、として、家庭用ゲーム機(据置型ゲーム機)、携帯ゲーム機、業務用ゲーム機、携帯電話機、携帯情報端末(PDA)、パーソナルコンピュータ、又はサーバコンピュータ等のコンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0012】
また、本発明に係る情報記憶媒体は、上記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体である。
【0013】
なお、「再生時間長」とは、音声データを最初から最後まで再生する場合にかかる時間である。
【0014】
本発明によれば、ゲームの現在の状況に関連する台詞の音声データの再生中にゲームの進行及び該音声データの再生を中断した状態でゲームの進行を再開する場合において、ゲームの現在の状況に関連する台詞の音声データの再生を、ユーザが感じる違和感を軽減しつつ行うことが可能になる。
【0015】
また本発明の一態様では、前記代替音声データ取得手段は、前記基本音声データの再生が中断された時点における前記基本音声データの再生位置に基づいて、前記代替音声データを取得するようにしてもよい。
【0016】
また本発明の一態様では、前記代替音声データの再生時間長は、前記基本音声データの未再生部分の再生時間長以下であってもよい。
【0017】
また本発明の一態様では、前記再開手段は、前記代替音声データの再生時間長が前記基本音声データの未再生部分の再生時間長よりも長い場合、前記代替音声データの再生が開始された後、所与の時間が経過した場合に前記ゲームの進行を再開するようにしてもよい。
【0018】
また本発明の一態様では、所定のゲームイベントが発生した場合に、該ゲームイベントに対応する映像を再生する映像再生手段と、前記ゲームの進行が中断された場合、前記ゲームの進行が再開された後の所定期間内に前記所定のゲームイベントが発生するか否かを、前記ゲームの進行が中断された時点の前記ゲームの状況に基づいて判定する判定手段と、前記ゲームの進行が再開された後の前記所定期間内に前記所定のゲームイベントが発生すると判定された場合において、前記ゲームの進行が再開される場合、前記基本音声データと、前記所定のゲームイベント又は前記映像と、の組合せに対応する音声データを再生する手段と、を含むようにしてもよい。前記代替音声データ再生手段は、前記ゲームの進行が再開された後の前記所定期間内に前記所定のゲームイベントが発生しないと判定された場合において、前記ゲームの進行が再開される場合、前記代替音声データを再生するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本実施形態に係るゲーム装置のハードウェア構成を示す図である。
【図2】ゲーム空間の一例を示す図である。
【図3】ゲーム画面の一例を示す図である。
【図4】試合の進行及び実況音声データの再生が中断された状態で再開操作が行われた場合の実況音声データの再生の概要について説明するための図である。
【図5】ゲーム装置の機能ブロック図である。
【図6】基本音声データ記憶部の記憶内容の一例を示す図である。
【図7】代替音声データ記憶部の記憶内容の一例を示す図である。
【図8】ゲーム装置で実行される処理の一例を示すフロー図である。
【図9】ゲーム装置で実行される処理の他の一例を示すフロー図である。
【図10】ゲーム装置で実行される処理の他の一例を示すフロー図である。
【図11】ゲームデータ記憶部の記憶内容の一例を示す図である。
【図12】ゲームの進行及び音声データの再生が中断された状態で再開操作が行われた場合に音声データを最初から再生し直す方法を採用した場合に生じる不都合について説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態の一例について図面に基づき詳細に説明する。本実施形態に係るゲーム装置は、例えば家庭用ゲーム機(据置型ゲーム機)、携帯ゲーム機、携帯電話機、携帯情報端末(PDA)、パーソナルコンピュータ、又はサーバコンピュータ等を用いて実現される。ここでは、本実施形態に係るゲーム装置を家庭用ゲーム機を用いて実現する場合について説明する。
【0021】
図1は、本実施形態に係るゲーム装置10のハードウェア構成を示す図である。図1に示すように、ゲーム装置10は、家庭用ゲーム機11、表示部32、音声出力部34、及び光ディスク36(情報記憶媒体)を含む。表示部32は例えば家庭用テレビ受像機や液晶ディスプレイ等の表示装置である。音声出力部34は例えばスピーカやヘッドホン等の音声出力装置である。
【0022】
家庭用ゲーム機11はコンピュータゲームシステムであり、バス12、マイクロプロセッサ14(制御部)、主記憶16、画像処理部18、入出力処理部20、音声処理部22、光ディスク読み取り部24、ハードディスク26、通信インタフェース28、及びコントローラ30を含む。
【0023】
マイクロプロセッサ14は、図示しないROMに格納されるオペレーティングシステムや、光ディスク36から読み出されるプログラムに基づいて、家庭用ゲーム機11の各部を制御する。主記憶16は例えばRAMを含み、光ディスク36から読み出されたプログラム及びデータが必要に応じて主記憶16に書き込まれる。主記憶16はマイクロプロセッサ14の作業用メモリとしても用いられる。
【0024】
バス12はアドレス及びデータを家庭用ゲーム機11の各部でやり取りするために用いられる。画像処理部18はVRAMを含み、マイクロプロセッサ14から供給される画像データに基づいてVRAM上にゲーム画面を描画する。VRAM上に描画されたゲーム画面はビデオ信号に変換され、所定のタイミングで表示部32に出力される。
【0025】
入出力処理部20はマイクロプロセッサ14が音声処理部22、光ディスク読み取り部24、ハードディスク26、通信インタフェース28、及びコントローラ30にアクセスするためのインタフェースである。音声処理部22はサウンドバッファを含み、光ディスク36からサウンドバッファに読み出された各種音声データ(例えばゲーム音楽、ゲーム効果音、台詞等)を音声出力部34から出力する。通信インタフェース28は、家庭用ゲーム機11を通信ネットワークに有線又は無線接続するためのインタフェースである。
【0026】
光ディスク読み取り部24は光ディスク36に記録されたプログラムやデータを読み取る。なお、ここではプログラムやデータを家庭用ゲーム機11に供給するために光ディスク36を用いるが、メモリカード等、他の情報記憶媒体を用いるようにしてもよい。また、例えばインターネット等の通信ネットワークを介して遠隔地からプログラムやデータを家庭用ゲーム機11に供給するようにしてもよい。ハードディスク26は一般的なハードディスク装置(補助記憶装置)である。光ディスク36に記憶されることとして説明するプログラム及びデータはハードディスク26に記憶されていてもよい。
【0027】
コントローラ30はユーザが各種ゲーム操作を入力するための汎用操作手段である。複数のコントローラ30を家庭用ゲーム機11に有線又は無線接続することが可能である。入出力処理部20は一定周期毎(例えば1/60秒ごと)にコントローラ30の操作状態をスキャンし、そのスキャン結果を表す操作信号をバス12を介してマイクロプロセッサ14に渡す。マイクロプロセッサ14はその操作信号に基づいてユーザのゲーム操作を判定する。
【0028】
ゲーム装置10では、例えば、ユーザが操作する操作対象チームと、コンピュータ又は他のユーザが操作する対戦相手チームと、の間のサッカーの試合を模したサッカーゲームが実行される。このサッカーゲームは、光ディスク36から読み出されたプログラムが実行されることによって実現される。
【0029】
上記のサッカーゲームを実現するために、ゲーム空間が主記憶16に構築される。図2はゲーム空間の一例を示す。図2に示すゲーム空間40は仮想的な3次元空間になっている。図2に示すように、ゲーム空間40には、サッカーフィールドを表すオブジェクトであるフィールド42が配置される。フィールド42には、ゴールライン44、タッチライン46、及びペナルティエリア48等が表される。
【0030】
フィールド42上には、サッカーのゴールを表すオブジェクトであるゴール50と、操作対象チームに所属するサッカー選手を表すオブジェクトである選手キャラクタ52と、対戦相手チームに所属するサッカー選手を表すオブジェクトである選手キャラクタ54と、サッカーボールを表すオブジェクトであるボール56と、が配置される。なお、図2では省略されているが、11体の選手キャラクタ52と11体の選手キャラクタ54とがフィールド42上に配置される。
【0031】
ゴール50の一方は操作対象チームに対応づけられ、他方は対戦相手チームに対応づけられる。いずれか一方のチームに対応づけられたゴール50内にボール56が移動すると、他方のチームの得点イベントが発生する。
【0032】
また、ゲーム空間40には仮想カメラ58(視点)が設定される。ゲーム空間40を仮想カメラ58から見た様子を表すゲーム画面が表示部32に表示される。図3はゲーム画面の一例を示している。例えば、ボール56が常にゲーム画面に表示されるように、仮想カメラ58はボール56の位置に基づいてゲーム空間40内を移動する。
【0033】
また、このサッカーゲームでは、試合(サッカーゲーム)の現在の状況を伝える実況音声が音声出力部34から再生出力される。例えば、図3に示すゲーム画面は、「佐藤」という姓の選手キャラクタ52がペナルティエリア48外でシュートを行った状況を示しており、この状況では、「佐藤選手がペナルティエリア外からロングシュートを行いました!」との実況音声が出力される。
【0034】
また、このサッカーゲームでは、ユーザによって中断操作(例えば、コントローラ30に備えられる所定ボタンの押下)が行われた場合、試合の進行が一時的に中断する。すなわち、選手キャラクタ52,54やボール56の状態(位置や姿勢等)の更新が停止され、試合の状況の更新が停止される。試合の進行が中断している間に、ユーザは選手交代や戦術の変更を指示できる。また、試合の進行が中断している状態でユーザによって再開操作(例えば、コントローラ30に備えられる所定ボタンの押下)が行われた場合、試合の進行が再開する。すなわち、選手キャラクタ52,54やボール56の状態(位置や姿勢等)の更新が再開され、試合の状況の更新が再開される。
【0035】
なお、実況音声データの再生中に中断操作が行われた場合、試合の進行が中断されるとともに、実況音声データの再生も中断される。本実施形態では、試合の進行及び実況音声データの再生が中断された状態で再開操作が行われた場合の実況音声データの再生が、ユーザが感じる違和感の軽減を図りつつ実行されるようになっている。以下、この構成について詳しく説明する。
【0036】
図4(a),(b),(c)及び(d)は、試合の進行及び実況音声データの再生が中断された状態で再開操作が行われた場合における実況音声データの再生の概要を説明するための図である。図4(a)は、「佐藤選手がペナルティエリア外からロングシュートを行いました!」との実況音声データが中断されることなく再生された場合を示している。一方、図4(b)〜(d)は、「佐藤選手がペナルティエリア外からロングシュートを行いました!」との実況音声データの再生が途中で中断された場合を示している。図4(b)〜(d)に示す場合は、それぞれ、実況音声データの再生が中断された時点(以下「再生中断タイミング」と記載する。)が異なっている。言い換えれば、図4(b)〜(d)に示す場合は、それぞれ、再生中断タイミングにおける実況音声データの再生位置が異なっている。
【0037】
なお、図4(a)〜(d)においてt軸は時間軸を示している。また、図4(b)〜(d)では、ゲームの進行及び実況音声データの再生が一時的に中断されている間の時間経過をカウントしていない。また、図4(b)〜(d)において、「佐藤選手が−−−」は、「佐藤選手がペナルティエリア外からロングシュートを行いました!」との実況音声データの再生が途中で中断されたことを表している。
【0038】
図4(b)は、「佐藤選手がペナルティエリア外からロングシュートを行いました!」の実況音声データ(以下「基本音声データ」と記載する。)の再生が、全体の約1/4の部分の再生が完了した時点で中断された場合を示している。図4(b)に示すように、この状態で再開操作が行われた場合、基本音声データ(元々の実況音声データ)の再生を再開する代わりに、「佐藤選手がロングシュートを行いました!」との実況音声データが再生される。
【0039】
基本音声データの代わりに再生される実況音声データ(以下「代替音声データ」と記載する。)は、基本音声データの実況内容の一部が省略されており、基本音声データよりも再生時間長が短くなっている。また、代替音声データは、基本音声データの未再生部分とは異なる実況音声データである。さらに、代替音声データの再生時間長は、原則として、基本音声データの未再生部分の再生時間長以下となるように調整される。
【0040】
このように、ゲーム装置10では、試合の進行及び実況音声データの再生が中断された状態で再開操作が行われた場合、試合の進行が再開されるとともに、基本音声データの代わりに、代替音声データが最初から再生されるようになっている。その結果、実況音声データが途中から再生されることに起因する違和感をユーザに感じさせないように図られている。
【0041】
また、ゲーム装置10では、代替音声データの再生時間長が基本音声データの再生時間長よりも短くなっている。その結果、再開操作が行われた場合に基本音声データを最初から再生し直す方法を採用する場合(図12(b))に比べて、ゲームの現在の状況と、実況音声データの実況内容と、の間の不一致が生じにくくなっている。
【0042】
特に、ゲーム装置10では、原則として、代替音声データの再生時間長が基本音声データの未再生部分の再生時間長よりも短くなるように設定される。その結果、ゲームの現在の状況と、実況音声データ(代替音声データ)の実況内容と、の間の不一致が生じないように図られている。
【0043】
図4(c)は、基本音声データの再生が、全体の約1/2の部分の再生が完了した時点で中断された場合を示している。図4(c)に示すように、この状態で再開操作が行われた場合、基本音声データの再生を再開する代わりに、「佐藤がロングシュート!」との代替音声データが再生される。
【0044】
この図4(c)に示す場合には、図4(b)に示す場合よりも再生中断タイミングが遅れており、基本音声データの未再生部分の再生時間長が、図4(b)に示す場合よりも短くなっている。上述のように、本実施形態では、原則として、代替音声データの再生時間長が基本音声データの未再生部分の再生時間長以下となるように調整されるようになっているため、図4(c)における代替音声データは、図4(b)における代替音声データよりも、実況内容の省略の程度が大きくなっており、再生時間長がより短くなっている。
【0045】
図4(d)は、基本音声データの再生が、全体の約3/4の部分の再生が完了した時点で中断された場合を示している。図4(d)に示すように、その状態で再開操作が行われた場合、基本音声データの再生を再開する代わりに、「佐藤、シュート!」との代替音声データが再生される。
【0046】
この図4(d)に示す場合には、図4(c)に示す場合よりも再生中断タイミングが遅れており、基本音声データの未再生部分の再生時間長が、図4(c)に示す場合よりも短くなっている。上述のように、本実施形態では、原則として、代替音声データの再生時間長が基本音声データの未再生部分の再生時間長以下となるように調整されるようになっているため、図4(d)における代替音声データは、図4(c)における代替音声データよりも、さらに実況内容の省略の程度が大きくなっており、再生時間長がさらに短くなっている。
【0047】
以上のように、ゲーム装置10では、再生中断タイミングにおける基本音声データの再生位置に基づいて、代替音声データが変わるようになっている。例えば、基本音声データの再生が比較的早い時点で中断された場合(例えば図4(b))には、基本音声データの再生が比較的遅い時点で中断された場合(例えば図4(d))に比べて、代替音声データの再生時間長は長くなり、実況内容の省略の程度が小さくなっている。このように、ゲーム装置10では、再生中断タイミングにおける基本音声データの再生位置に基づいて、代替音声データを変えることによって、できる限り、実況内容の省略の程度が小さくなるように図られている。
【0048】
次に、ゲーム装置10で実現される機能について説明する。図5は、ゲーム装置10で実現される機能のうち、本発明に関連する機能を主として示す機能ブロック図である。図5に示すように、ゲーム装置10はゲームデータ記憶部60及びゲーム制御部62を含む。ゲームデータ記憶部60は、例えば主記憶16、ハードディスク26又は/及び光ディスク36を主として実現される。ゲーム制御部62は、例えばマイクロプロセッサ14を主として実現される。
【0049】
ゲームデータ記憶部60は、ゲームを実行するために必要なデータを記憶する。例えば、ゲームの現在の状況を示すゲーム状況データがゲームデータ記憶部60に記憶される。サッカーゲームの場合、例えば下記に示すデータがゲーム状況データに含まれる。
(1)操作対象チーム及び対戦相手チームに所属する各選手キャラクタ52,54の現在の状態(位置、姿勢や移動方向等)を示すデータ
(2)ボール56の現在の状態(位置や移動方向等)を示すデータ
(3)仮想カメラ58の現在の状態(位置及び視線方向等)を示すデータ
(4)両チームの得点を示すデータ
(5)経過時間を示すデータ
【0050】
また、ゲームデータ記憶部60は基本音声データ記憶部64と代替音声データ記憶部66とを含む。
【0051】
基本音声データ記憶部64は基本音声データを記憶する。基本音声データは、ゲームの現在の状況に関連する内容の台詞の音声データである。図6は、基本音声データ記憶部64の記憶内容の一例を示す。図6において、「基本音声データID」は基本音声データを一意に識別するための識別情報である。「状況」は、基本音声データが再生されるべき状況を意味する。「内容」は基本音声データの台詞内容(実況内容)を意味する。「ファイル名」は基本音声データのファイル名を意味する。「再生時間長」は、基本音声データを最初から最後まで再生する場合にかかる時間を意味する。図6に示す例において、基本音声データIDが「A10000」である基本音声データは、「佐藤」という姓の選手キャラクタ52(54)がペナルティエリア48外でシュートを行った場合に再生される基本音声データである。
【0052】
代替音声データ記憶部66は代替音声データを記憶する。先述したように、代替音声データは、試合の進行及び基本音声データの再生が中断された状態で再開操作が行われた場合に基本音声データの代わりに再生される音声データである(図4(b)〜(d))。具体的には、代替音声データは、基本音声データに対応する音声データであって、かつ、再生時間長がその基本音声データよりも短い音声データである。例えば、代替音声データは、基本音声データに比べて、内容(台詞)の一部が省略されてなる音声データである。
【0053】
下記に説明するように、本実施形態の場合、代替音声データ記憶部66は、基本音声データと、再生中断タイミングにおける基本音声データの再生位置に関する条件と、の組合せに対応づけて、代替音声データを記憶する。
【0054】
図7は、代替音声データ記憶部66の記憶内容の一例を示す。図7に示す例では、例えば、基本音声データIDが「A10000」である基本音声データの代替音声データとして、「佐藤選手がロングシュートを行いました!」の音声データ、「佐藤がロングシュート!」の音声データや、「佐藤、シュート!」の音声データ等が記憶されている。
【0055】
図7において、「基本音声データID」は、図6と同様、基本音声データを一意に識別するための識別情報である。「代替音声データID」は代替音声データを一意に識別するための識別情報である。
【0056】
また、「基本音声データの未再生部分の再生時間長」は、再生中断タイミングにおける基本音声データの未再生部分の再生時間長を意味しており、「再生中断タイミングにおける基本音声データの再生位置に関する条件」に相当している。例えば、基本音声データIDが「A10000」である基本音声データの再生が「佐藤選手が」の部分の再生を完了した時点で中断された場合、基本音声データの再生済み部分は「佐藤選手が」であり、未再生部分は「ペナルティエリア外からロングシュートを行いました!」である。この場合、「基本音声データの未再生部分の再生時間長」は、「ペナルティエリア外からロングシュートを行いました!」の部分を再生するためにかかる時間である。図7におけるT1及びT2は所定の時間長を示している。T1及びT2としてどのような時間長が設定されるかについては後述する。
【0057】
なお、「基本音声データの未再生部分の再生時間長」に関する条件の代わりに、「基本音声データの再生済み部分の再生時間長」に関する条件が、「再生中断タイミングにおける基本音声データの再生位置に関する条件」として記憶されるようにしてもよい。また、「再生中断タイミングにおける基本音声データの再生位置に関する条件」として、「基本音声データの再生済み部分又は未再生部分のデータサイズ」に関する条件が記憶されるようにしてもよい。
【0058】
さらに、「内容」は代替音声データの台詞内容(実況内容)を意味する。「ファイル名」は代替音声データのファイル名を意味する。「再生時間長」は、代替音声データを最初から最後まで再生した場合にかかる時間を意味する。
【0059】
ゲーム制御部62はゲームの実行に関する制御を実行する。ゲーム制御部62は、基本音声データ再生部68、中断部70、再開部72、代替音声データ取得部74、及び代替音声データ再生部76を含む。
【0060】
基本音声データ再生部68は、ゲームの現在の状況が所定の状況になった場合、その状況に対応する基本音声データを再生し、該基本音声データに基づく音声を音声出力部34から出力する。本実施形態では、「佐藤」という姓の選手キャラクタ52がペナルティエリア48外でシュートを行った場合、基本音声データ再生部68は、基本音声データIDが「A10000」である基本音声データを再生する。その結果、「佐藤選手がペナルティエリア外からロングシュートを行いました!」との実況音声が音声出力部34から出力される。
【0061】
中断部70は中断条件が満足されたか否かを判定する。「中断条件」とは、例えば、ユーザが中断操作を行ったか否かの条件であり、ユーザが中断操作を行った場合に中断条件が満足されたことになる。中断条件が満足された場合、中断部70はゲームの進行を中断する。「ゲームの進行を中断する」とは、ゲームの状況の更新を一時的に停止することを意味する。本実施形態の場合、中断部70は、選手キャラクタ52,54やボール56の状態(位置や移動方向等)の更新を一時的に停止することによって、試合が進行しないように制限する。
【0062】
なお、基本音声データが再生されている間において中断条件が満足された場合、中断部70は、ゲームの進行を中断するとともに、該基本音声データの再生も中断する。
【0063】
再開部72は、ゲームの進行が中断されている場合において、再開条件が満足されたか否かを判定する。「再開条件」とは、例えば、ユーザが再開操作を行ったか否かの条件であり、ユーザが再開操作を行った場合に再開条件が満足されたことになる。再開条件が満足された場合、再開部72はゲームの進行を再開する。「ゲームの進行を再開する」とは、ゲームの状況の更新を再開することを意味する。本実施形態の場合、再開部72は、選手キャラクタ52,54やボール56の状態(位置や移動方向等)の更新を再開することによって、試合の進行を再開する。
【0064】
代替音声データ取得部74は、中断部70によって再生が中断された基本音声データに対応する代替音声データを取得する。本実施形態の場合、代替音声データ取得部74は、代替音声データを、再生中断タイミングにおける基本音声データの再生位置に基づいて取得する。より具体的には、代替音声データ取得部74は、代替音声データ記憶部66の記憶内容(図7)を参照して、中断部70によって再生が中断された基本音声データと、再生中断タイミングにおける該基本音声データの再生位置が満足する条件と、の組合せに対応づけて記憶される代替音声データを取得する。代替音声データ取得部74の動作の詳細については後述する(図8のS105,S106参照)。
【0065】
代替音声データ再生部76は、ゲームの進行と基本音声データの再生とが中断された状態でゲームの進行が再開される場合、代替音声データ取得部74によって取得された代替音声データを最初から再生し、該代替音声データに基づく音声を音声出力部34から出力する。
【0066】
次に、ゲーム装置10で実行される処理について説明する。図8は、試合(サッカーゲーム)の状況が所定の状況になったとマイクロプロセッサ14が判定した場合に実行される処理のうち、本発明に関連する処理を主として示すフロー図である。マイクロプロセッサ14は光ディスク36に記憶されるプログラムに従って、図8に示す処理を実行する。図8に示す処理が実行されることによって、基本音声データ再生部68、中断部70、再開部72、代替音声データ取得部74、及び代替音声データ再生部76が実現される。
【0067】
試合の状況が所定の状況になった場合、図8に示すように、まず、マイクロプロセッサ14(基本音声データ再生部68)は、その状況に対応する基本音声データの再生を開始する(S101)。なお、ここでは、ステップS101で再生が開始される基本音声データのことを「基本音声データX」と記載する。
【0068】
その後、マイクロプロセッサ14(中断部70)は、ユーザによって中断操作が行われたか否かを、コントローラ30から入力される操作信号に基づいて判定する(S102)。中断操作が行われていないと判定された場合、マイクロプロセッサ14は基本音声データXの再生が完了したか否かを判定する(S108)。基本音声データXの再生が完了していない場合、ステップS102の処理が再実行される。一方、基本音声データXの再生が完了した場合、本処理は終了する。
【0069】
一方、中断操作が行われたと判定された場合、マイクロプロセッサ14(中断部70)は、試合の進行と、基本音声データXの再生と、を中断する(S103)。すなわち、選手キャラクタ52,54やボール56の状態(位置や移動方向等)の更新が一時的に停止される。また、基本音声データXの再生も停止される。
【0070】
その後、マイクロプロセッサ14(再開部72)は、ユーザによって再開操作が行われたか否かを、コントローラ30から入力される操作信号に基づいて監視する(S104)。そして、再開操作が行われたと判定された場合、マイクロプロセッサ14(代替音声データ取得部74)は、基本音声データXに対応づけて記憶される複数の代替音声データのうちから、代替音声データを、再生中断タイミングにおける基本音声データXの再生位置に基づいて選択する(S105,S106)。
【0071】
まず、マイクロプロセッサ14は、基本音声データXの未再生部分の再生時間長(tu)を取得する(S105)。基本音声データXの未再生部分の再生時間長(tu)は、例えば下記に説明するようにして取得される。
【0072】
具体的には、基本音声データXが再生されている間において、その間に経過した時間(tp)が計測される。この時間(tp)は、基本音声データXの再生済み部分の再生時間長に相当する。また、基本音声データ記憶部64の記憶内容(図6)を参照することよって、基本音声データXの全体の再生時間長(tx)が取得される。そして、基本音声データXの全体の再生時間長(tx)から、基本音声データXの再生済み部分の再生時間長(tp)を差し引くことによって、基本音声データXの未再生部分の再生時間長(tu:tu=tx−tp)が取得される。
【0073】
その後、マイクロプロセッサ14(代替音声データ取得部74)は、基本音声データXと、基本音声データXの未再生部分の再生時間長(tu)と、の組合せに対応する代替音声データを取得する(S106)。より具体的には、代替音声データ記憶部66の記憶内容(図7)が参照される。そして、基本音声データXに対応づけて記憶される代替音声データのうちから、基本音声データXの未再生部分の再生時間長(tu)が含まれる時間範囲に対応づけられた代替音声データが取得される。なお、ここでは、ステップS106で取得された代替音声データのことを「代替音声データY」と記載する。
【0074】
例えば、基本音声データXの基本音声データIDが「A10000」であり、基本音声データXの未再生部分の再生時間長(tu)が「T1≦tu」の条件を満足する場合、ステップS106では、代替音声データIDが「B10000−1」である代替音声データが取得される。なお、図7において、T1は、代替音声データIDが「B10000−1」である代替音声データの再生時間長(Tb)以上の時間長に設定される。
【0075】
基本音声データXの未再生部分の再生時間長(tu)が、代替音声データIDが「B10000−1」である代替音声データの再生時間長(Tb)よりも短い場合に、代替音声データIDが「B10000−1」である代替音声データを再生してしまうと、図12(b)において説明した期間Aと同様の期間が発生する。その結果、ゲームの現在の状況と、実況音声データ(代替音声データ)の実況内容と、の間の不一致が生じるおそれがある。
【0076】
この点、上記のようにT1が設定されることによって、基本音声データXの未再生部分の再生時間長(tu)が、代替音声データIDが「B10000−1」である代替音声データの再生時間長(Tb)よりも短い場合に、代替音声データIDが「B10000−1」である代替音声データがステップS106で取得されないように担保されている。
【0077】
また例えば、基本音声データXの基本音声データIDが「A10000」であり、基本音声データXの未再生部分の再生時間長(tu)が「T2≦tu<T1」の条件を満足する場合、ステップS106では、代替音声データIDが「B10000−2」である代替音声データが取得される。なお、図7において、T2は、代替音声データIDが「B10000−2」である代替音声データの再生時間長(Tc)以上の時間長に設定される。このようにT2が設定されることによって、基本音声データXの未再生部分の再生時間長(tu)が、代替音声データIDが「B10000−2」である代替音声データの再生時間長(Tc)よりも短い場合に、代替音声データIDが「B10000−2」である代替音声データがステップS106で取得されないように担保されている。
【0078】
代替音声データYが取得された後、マイクロプロセッサ14(再開部72)は試合の進行を再開するとともに、マイクロプロセッサ14(代替音声データ再生部76)は代替音声データYの再生を最初から開始する(S107)。すなわち、選手キャラクタ52,54やボール56の状態(位置や移動方向等)の更新が再開されるとともに、代替音声データYの再生が開始される。以上で本処理は終了する。
【0079】
以上に説明したゲーム装置10では、試合の進行及び実況音声データの再生が中断された状態で再開操作が行われた場合、試合の進行が再開されるとともに、元々の実況音声データ(基本音声データ)の代わりに、代替音声データが最初から再生される。その結果として、実況音声データが途中から再生されたことに起因する違和感をユーザに感じさせないように図られている。
【0080】
また、ゲーム装置10では、代替音声データの再生時間長が、元々の実況音声データ(基本音声データ)の再生時間長よりも短くなっている。その結果、再開操作が行われた場合に元々の実況音声データ(基本音声データ)を最初から再生し直す方法を採用する場合(図12(b))に比べて、ゲームの現在の状況と、実況音声データの実況内容と、の間の不一致が生じにくくなっている。
【0081】
特に、ゲーム装置10では、原則として、代替音声データの再生時間長が、元々の実況音声データ(基本音声データ)の未再生部分の再生時間長よりも短くなるように設定されている。その結果、ゲームの現在の状況と、実況音声データ(代替音声データ)の実況内容と、の間の不一致が生じないように図られている。
【0082】
さらに、ゲーム装置10では、再生中断タイミングにおける基本音声データの再生位置に基づいて、代替音声データを変えるようになっている。その結果、ゲーム装置10では、できる限り、実況内容の省略の程度が小さくなるように図られている。
【0083】
以上のように、ゲーム装置10によれば、試合の進行及び実況音声データの再生が中断された状態で再開操作が行われた場合の実況音声データの再生を、ユーザが感じる違和感の軽減を図りつつ好適に実現することが可能になる。
【0084】
なお、本発明は以上に説明した実施の形態に限定されるものではない。
【0085】
(1)例えば、再開部72は、代替音声データの再生時間長が基本音声データの未再生部分の再生時間長よりも長い場合、代替音声データの再生が開始された後、所与の時間が経過した後にゲームの進行を再開するようにしてもよい。
【0086】
この変形例では、図8のステップS106で代替音声データYが取得された後において、図9に示す処理が実行される。すなわち、まず、マイクロプロセッサ14(再開部72)は、代替音声データ記憶部66の記憶内容(図7)を参照し、代替音声データYの全体の再生時間長(ty)を取得する(S201)。その後、マイクロプロセッサ14(再開部72)は、代替音声データYの再生時間長(ty)が基本音声データXの未再生部分の再生時間長(tu)よりも長いか否かを判定する(S202)。
【0087】
代替音声データYの再生時間長(ty)が基本音声データXの未再生部分の再生時間長(tu)よりも長くない場合、マイクロプロセッサ14(再開部72)は試合の進行を再開するとともに、マイクロプロセッサ14(代替音声データ再生部76)は、代替音声データYの再生を最初から開始する(S107)。この処理は図8のステップS107と同様である。
【0088】
一方、代替音声データYの再生時間長(ty)が基本音声データXの未再生部分の再生時間長(tu)よりも長い場合、マイクロプロセッサ14(再開部72)は、代替音声データの再生時間長(ty)と基本音声データXの未再生部分の再生時間長(tu)との差の時間(Δt:Δt=ty−tu)を取得する(S203)。
【0089】
その後、マイクロプロセッサ14(代替音声データ再生部76)は代替音声データYの再生を最初から開始する(S204)。そして、マイクロプロセッサ14(再開部72)は、代替音声データYの再生が開始されてからの経過時間が上記時間(Δt)に達したか否かを監視する(S205)。代替音声データYの再生が開始されてからの経過時間が上記時間(Δt)に達した場合、マイクロプロセッサ14(再開部72)は試合の進行を再開する(S206)。すなわち、選手キャラクタ52,54やボール56の状態(位置や移動方向等)の更新が再開される。以上で本処理は終了する。
【0090】
以上に説明した変形例によれば、下記に説明するような利点がある。例えば、基本音声データの再生が非常に遅い時点で中断された場合、代替音声データの再生時間長が、基本音声データの未再生部分の再生時間長よりも長くなってしまう場合がある。例えば、基本音声データID「A00001」の基本音声データ「佐藤選手がペナルティエリア外からロングシュートを行いました!」の再生が、全体の9割の部分の再生が完了した時点で中断された場合には、最も再生時間長が短い代替音声データ「佐藤、シュート!」の再生時間長も、基本音声データの未再生部分の再生時間長よりも長くなる。この場合、図12(b)において説明した期間Aと同様の期間が発生し、その結果、ゲームの現在の状況と、実況音声データ(代替音声データ)の実況内容と、の間の不一致が生じるおそれがある。
【0091】
この点、以上に説明した変形例では、代替音声データの再生時間長が基本音声データの未再生部分の再生時間長よりも長い場合には、代替音声データの再生が開始された後、所与の時間(上記時間Δt)が経過した時点でゲームの進行が再開される。つまり、再開操作が行われた場合に、先に代替音声データの再生のみが行われる。その結果、代替音声データの再生時間長が基本音声データの未再生部分の再生時間長よりも長い場合であっても、ゲームの現在の状況と、実況音声データ(代替音声データ)の実況内容と、の間の不一致が生じないように図られている。
【0092】
(2)また例えば、ゲーム制御部62は、所定のゲームイベントが発生した場合に該ゲームイベントに対応する映像を再生する映像再生部を含むようにしてもよい。この映像再生部は、例えば、操作対象チームの得点イベントが発生した場合に、得点後の場面(操作対象チームの選手キャラクタ52が喜び、対戦相手チームの選手キャラクタ54が悔しがる場面)のデモ映像、又は得点場面のリプレイ映像を再生する。
【0093】
また、この変形例では、ゲームの進行及び基本音声データの再生が中断された場合において、ゲームの進行が再開された後の所定期間(例えば2秒間)内に所定のゲームイベントが発生するか否かが、ゲームの進行が中断された時点のゲームの状況に基づいて判定されるようにしてもよい。そして、ゲームの進行が再開された後の所定期間内に所定のゲームイベントが発生すると判定された場合には、ゲームの進行が再開される際に、基本音声データと、所定のゲームイベントと、の組合せに対応する音声データが再生されるようにしてもよい。
【0094】
例えば、「佐藤」という姓の選手キャラクタ52がペナルティエリア48外でシュートを行った場合に、その様子を伝える実況音声データの再生中であって、かつ、シュートの結果がゲーム画面に表示される前に中断操作が行われた場合を想定する。この場合、ゲームの進行が再開されたと仮定して、シュートされたボール56が対戦相手チームのゴール50内に移動して操作対象チームの得点イベントが発生するか否かが判定される。そして、操作対象チームの得点イベントが発生すると判定された場合において、再開操作が行われた場合には、元々の実況音声データ(基本音声データ)の実況内容と、操作対象チームの得点イベントの発生を伝える実況内容と、が組み合わされたような内容の音声データの再生が開始される。
【0095】
この変形例では、図8のステップS104で再開操作が行われたと判定された場合に、図10に示す処理が実行される。すなわち、まず、マイクロプロセッサ14(判定手段)は、試合の進行を再開したと仮定した場合において試合の進行を再開した後の所定期間内に所定のゲームイベントが発生するか否かを、試合の進行が中断された時点におけるゲームの状況に基づいて判定する(S301)。例えば、マイクロプロセッサ14は、試合の進行が中断された時点の選手キャラクタ52,54やボール56の状態(位置や移動方向)から、選手キャラクタ52,54やボール56の状態(位置)を仮想的に変化させていくことによって、試合の進行が再開された後の所定期間(例えば2秒間)内に所定のゲームイベントが発生するか否かを判定する。
【0096】
「所定のゲームイベント」とは、例えば操作対象チームの得点イベントである。例えば、マイクロプロセッサ14は、試合の進行が中断された時点のボール56の位置や移動方向に基づいて、ボール56の位置を、試合の進行が中断された時点の位置から仮想的に変化させていくことによって、試合の進行を再開した後の所定期間(例えば2秒間)内に、ボール56が対戦相手チームのゴール50内に移動するか否かを判定する。そして、ボール56が対戦相手チームのゴール50内に移動すると判定された場合、マイクロプロセッサ14は、試合の進行を再開した後の所定期間内に操作対象チームの得点イベントが発生すると判定する。
【0097】
試合の進行を再開した後の所定期間内に所定のゲームイベントが発生しないと判定された場合、マイクロプロセッサ14は、基本音声データXの未再生部分の再生時間(tu)を取得する(S105)。また、マイクロプロセッサ14(代替音声データ取得部74)は、基本音声データXと、基本音声データXの未再生部分の再生時間(tu)と、の組合せに対応する代替音声データを取得する(S106)。そして、マイクロプロセッサ14(再開部72)は試合の進行を再開するとともに、マイクロプロセッサ14(代替音声データ再生部76)は代替音声データYの再生を最初から開始する(S107)。これらの処理は図8のステップS105〜S107と同様である。
【0098】
一方、試合の進行を再開した後の所定期間内に所定のゲームイベントが発生すると判定された場合、マイクロプロセッサ14は、基本音声データXと、該ゲームイベントと、の組合せに対応する音声データ(以下「ゲームイベント音声データ」と記載する。)を取得する(S302)。
【0099】
この変形例では、ゲームデータ記憶部60において、基本音声データと、ゲームイベントと、の組合せに対応づけてゲームイベント音声データが記憶される。図11は、このゲームデータ記憶部60の記憶内容の一例を示す図である。
【0100】
図11において、「ゲームイベント音声データID」は、ゲームイベント音声データを一意に識別するための識別情報である。「基本音声データID」は、図6,7と同様、基本音声データを一意に識別するための識別情報である。「ゲームイベント」は、ゲームイベントの種類を意味する。「内容」は、ゲームイベント音声データの台詞内容(実況内容)を意味する。なお、ゲームイベント音声データの台詞内容は、例えば、基本音声データの台詞内容と、ゲームイベントに対応する映像に関する台詞内容と、を組み合わせたような内容となっている。また、「ファイル名」は、ゲームイベント音声データのファイル名を意味する。
【0101】
ステップS302において、マイクロプロセッサ14は、ゲームデータ記憶部60の記憶内容(図11)を参照し、基本音声データXと、該ゲームイベントと、の組合せに対応するゲームイベント音声データを取得する。なお、ここでは、ステップS302で取得されたゲームイベント音声データのことを「ゲームイベント音声データZ」と記載する。
【0102】
ゲームイベント音声データZが取得された後、マイクロプロセッサ14(再開部72)は、試合の進行を再開させるとともに、マイクロプロセッサ14は、ゲームイベント音声データZの再生を最初から開始する(S303)。
【0103】
以上に説明した変形例によれば、試合の進行及び実況音声データの再生が中断された状態で再開操作が行われた場合に、試合の進行の再開後に発生するゲームイベント(言い換えれば、試合の進行の再開後に再生されるデモ映像やリプレイ映像の内容)を考慮した音声を出力できるようになる。
【0104】
なお、図10の処理においても、ステップS106の処理が実行された後に、図9に示す処理が実行されるようにしてもよい。
【0105】
(3)また例えば、ゲーム空間40は仮想的な2次元空間であってもよい。すなわち、選手キャラクタやボールの位置、姿勢や移動方向等は2つの座標要素によって管理されるようにしてもよい。
【0106】
(4)また例えば、本発明はサッカーゲーム以外のスポーツゲームにも適用することができる。例えば、ボール(移動物体)を用いて行われるバスケットボール、アメリカンフットボール又は野球のゲームや、パック(移動物体)を用いて行われるアイスホッケーのゲームにも本発明は適用することができる。また、本発明はスポーツゲーム以外のゲームにも適用することができる。また、本発明は通信ネットワークを介して実行されるネットワークゲームにも適用することができる。
【符号の説明】
【0107】
10 ゲーム装置、11 家庭用ゲーム機、12 バス、14 マイクロプロセッサ、16 主記憶、18 画像処理部、20 入出力処理部、22 音声処理部、24 光ディスク読み取り部、26 ハードディスク、28 通信インタフェース、30 コントローラ、32 表示部、34 音声出力部、36 光ディスク、40 ゲーム空間、42 フィールド、44 ゴールライン、46 タッチライン、48 ペナルティエリア、50 ゴール、52,54 選手キャラクタ、56 ボール、58 仮想カメラ、60 ゲームデータ記憶部、62 ゲーム制御部、64 基本音声データ記憶部、66 代替音声データ記憶部、68 基本音声データ再生部、70 中断部、72 再開部、74 代替音声データ取得部、76 代替音声データ再生部。
【技術分野】
【0001】
本発明はゲーム装置、ゲーム装置の制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ゲームの現在の状況に関連する台詞の音声データを再生するゲーム装置が知られている。例えば、スポーツゲームを実行するゲーム装置では、選手キャラクタが所定の動作を行った場合に、その様子を伝える実況音声データが再生される(特許文献1)。例えば、サッカーゲームを実行するゲーム装置では、「佐藤」という姓の選手キャラクタがペナルティエリア外からシュートを行った場合に、「佐藤選手がペナルティエリア外からロングシュートを行いました!」との実況音声データが出力される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−87260号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のようなゲーム装置は、ユーザの中断操作及び再開操作に従って、ゲームの進行を一時中断及び再開する機能を備えている場合がある。このような機能を備えたゲーム装置では、上記台詞の音声データの再生中に中断操作が行われた場合、ゲームの進行が一時的に中断されるとともに、該音声データの再生も一時的に中断される。そして、再開操作が行われた場合にゲームの進行が再開されるとともに、該音声データの再生が、中断された時点の続きから再開される。例えば、「佐藤選手がペナルティエリア外からロングシュートを行いました!」との実況音声データの「ロングシュート」の部分を再生している途中で中断操作が行われた後、再開操作が行われた場合には、「ロングシュート」の部分の途中から実況音声が出力される。その結果、ユーザが違和感を感じてしまう場合がある。
【0005】
なお、ユーザが違和感を感じてしまわないようにするために、ゲームの進行及び音声データの再生が一時的に中断された状態で再開操作が行われた場合に該音声データを最初から再生し直す方法を採用することも考えられる。しかしながら、この方法を採用した場合、下記に説明するように、ゲームの現在の状況と、音声データ(台詞)の内容と、の間に不一致が生じてしまう場合がある。
【0006】
図12(a)及び(b)は、上記の不一致について説明するための図である。図12(a)は、「佐藤選手がペナルティエリア外からロングシュートを行いました!」との実況音声データが中断されることなく再生された場合を示している。一方、図12(b)は、この実況音声データの再生が途中で中断され、その後、該実況音声データが最初から再生し直された場合を示している。図12(b)において、「佐藤選手が−−−」は、「佐藤選手がペナルティエリア外からロングシュートを行いました!」との実況音声データの再生が途中で中断されたことを表している。なお、図12(a)及び(b)においてt軸は時間軸を示している。また、図12(b)では、ゲームの進行及び実況音声データの再生が一時的に中断されている間の時間経過をカウントしていない。
【0007】
図12(b)では、再開操作が行われた場合に実況音声データが最初から再生し直されるため、図12(a)に比べて、実況音声データの再生が完了するタイミングが遅くなる。その結果、本来(図12(a))であれば、実況音声データの再生が完了しているはずの期間(図12(b)における期間A)においても、該実況音声データの再生が行われることになる。この期間(A)においてもゲームは進行するため、この期間(A)には、実況されるべき他の動作がいずれかの選手キャラクタによってすでに行われている場合がある。そして、そのような場合には、ゲームの現在の状況と、音声データ(台詞)の内容と、の間に不一致が生じてしまう。その結果、却ってユーザが違和感を感じてしまう場合がある。
【0008】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、ゲームの現在の状況に関連する台詞の音声データの再生中にゲームの進行及び該音声データの再生を中断した状態でゲームの進行を再開する場合において、ゲームの現在の状況に関連する台詞の音声データの再生を、ユーザが感じる違和感を軽減しつつ行うことが可能なゲーム装置、ゲーム装置の制御方法、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明に係るゲーム装置は、ゲームの現在の状況に関連する台詞の基本音声データを再生する基本音声データ再生手段と、中断条件が満足された場合、前記ゲームの進行と前記基本音声データの再生とを中断する中断手段と、再開条件が満足された場合、前記ゲームの進行を再開する再開手段と、前記基本音声データに対応する音声データであって、かつ、再生時間長が前記基本音声データよりも短い音声データである代替音声データを取得する代替音声データ取得手段と、前記ゲームの進行が再開される場合、前記代替音声データを再生する代替音声データ再生手段と、を含むことを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係るゲーム装置の制御方法は、ゲームの現在の状況に関連する台詞の基本音声データを再生する基本音声データ再生ステップと、中断条件が満足された場合、前記ゲームの進行と前記基本音声データの再生とを中断する中断ステップと、再開条件が満足された場合、前記ゲームの進行を再開する再開ステップと、前記基本音声データに対応する音声データであって、かつ、再生時間長が前記基本音声データよりも短い音声データである代替音声データを取得する代替音声データ取得ステップと、前記ゲームの進行が再開される場合、前記代替音声データを再生する代替音声データ再生ステップと、を含むことを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係るプログラムは、ゲームの現在の状況に関連する台詞の基本音声データを再生する基本音声データ再生手段、中断条件が満足された場合、前記ゲームの進行と前記基本音声データの再生とを中断する中断手段、再開条件が満足された場合、前記ゲームの進行を再開する再開手段、前記基本音声データに対応する音声データであって、かつ、再生時間長が前記基本音声データよりも短い音声データである代替音声データを取得する代替音声データ取得手段、及び、前記ゲームの進行が再開される場合、前記代替音声データを再生する代替音声データ再生手段、として、家庭用ゲーム機(据置型ゲーム機)、携帯ゲーム機、業務用ゲーム機、携帯電話機、携帯情報端末(PDA)、パーソナルコンピュータ、又はサーバコンピュータ等のコンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0012】
また、本発明に係る情報記憶媒体は、上記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体である。
【0013】
なお、「再生時間長」とは、音声データを最初から最後まで再生する場合にかかる時間である。
【0014】
本発明によれば、ゲームの現在の状況に関連する台詞の音声データの再生中にゲームの進行及び該音声データの再生を中断した状態でゲームの進行を再開する場合において、ゲームの現在の状況に関連する台詞の音声データの再生を、ユーザが感じる違和感を軽減しつつ行うことが可能になる。
【0015】
また本発明の一態様では、前記代替音声データ取得手段は、前記基本音声データの再生が中断された時点における前記基本音声データの再生位置に基づいて、前記代替音声データを取得するようにしてもよい。
【0016】
また本発明の一態様では、前記代替音声データの再生時間長は、前記基本音声データの未再生部分の再生時間長以下であってもよい。
【0017】
また本発明の一態様では、前記再開手段は、前記代替音声データの再生時間長が前記基本音声データの未再生部分の再生時間長よりも長い場合、前記代替音声データの再生が開始された後、所与の時間が経過した場合に前記ゲームの進行を再開するようにしてもよい。
【0018】
また本発明の一態様では、所定のゲームイベントが発生した場合に、該ゲームイベントに対応する映像を再生する映像再生手段と、前記ゲームの進行が中断された場合、前記ゲームの進行が再開された後の所定期間内に前記所定のゲームイベントが発生するか否かを、前記ゲームの進行が中断された時点の前記ゲームの状況に基づいて判定する判定手段と、前記ゲームの進行が再開された後の前記所定期間内に前記所定のゲームイベントが発生すると判定された場合において、前記ゲームの進行が再開される場合、前記基本音声データと、前記所定のゲームイベント又は前記映像と、の組合せに対応する音声データを再生する手段と、を含むようにしてもよい。前記代替音声データ再生手段は、前記ゲームの進行が再開された後の前記所定期間内に前記所定のゲームイベントが発生しないと判定された場合において、前記ゲームの進行が再開される場合、前記代替音声データを再生するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本実施形態に係るゲーム装置のハードウェア構成を示す図である。
【図2】ゲーム空間の一例を示す図である。
【図3】ゲーム画面の一例を示す図である。
【図4】試合の進行及び実況音声データの再生が中断された状態で再開操作が行われた場合の実況音声データの再生の概要について説明するための図である。
【図5】ゲーム装置の機能ブロック図である。
【図6】基本音声データ記憶部の記憶内容の一例を示す図である。
【図7】代替音声データ記憶部の記憶内容の一例を示す図である。
【図8】ゲーム装置で実行される処理の一例を示すフロー図である。
【図9】ゲーム装置で実行される処理の他の一例を示すフロー図である。
【図10】ゲーム装置で実行される処理の他の一例を示すフロー図である。
【図11】ゲームデータ記憶部の記憶内容の一例を示す図である。
【図12】ゲームの進行及び音声データの再生が中断された状態で再開操作が行われた場合に音声データを最初から再生し直す方法を採用した場合に生じる不都合について説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態の一例について図面に基づき詳細に説明する。本実施形態に係るゲーム装置は、例えば家庭用ゲーム機(据置型ゲーム機)、携帯ゲーム機、携帯電話機、携帯情報端末(PDA)、パーソナルコンピュータ、又はサーバコンピュータ等を用いて実現される。ここでは、本実施形態に係るゲーム装置を家庭用ゲーム機を用いて実現する場合について説明する。
【0021】
図1は、本実施形態に係るゲーム装置10のハードウェア構成を示す図である。図1に示すように、ゲーム装置10は、家庭用ゲーム機11、表示部32、音声出力部34、及び光ディスク36(情報記憶媒体)を含む。表示部32は例えば家庭用テレビ受像機や液晶ディスプレイ等の表示装置である。音声出力部34は例えばスピーカやヘッドホン等の音声出力装置である。
【0022】
家庭用ゲーム機11はコンピュータゲームシステムであり、バス12、マイクロプロセッサ14(制御部)、主記憶16、画像処理部18、入出力処理部20、音声処理部22、光ディスク読み取り部24、ハードディスク26、通信インタフェース28、及びコントローラ30を含む。
【0023】
マイクロプロセッサ14は、図示しないROMに格納されるオペレーティングシステムや、光ディスク36から読み出されるプログラムに基づいて、家庭用ゲーム機11の各部を制御する。主記憶16は例えばRAMを含み、光ディスク36から読み出されたプログラム及びデータが必要に応じて主記憶16に書き込まれる。主記憶16はマイクロプロセッサ14の作業用メモリとしても用いられる。
【0024】
バス12はアドレス及びデータを家庭用ゲーム機11の各部でやり取りするために用いられる。画像処理部18はVRAMを含み、マイクロプロセッサ14から供給される画像データに基づいてVRAM上にゲーム画面を描画する。VRAM上に描画されたゲーム画面はビデオ信号に変換され、所定のタイミングで表示部32に出力される。
【0025】
入出力処理部20はマイクロプロセッサ14が音声処理部22、光ディスク読み取り部24、ハードディスク26、通信インタフェース28、及びコントローラ30にアクセスするためのインタフェースである。音声処理部22はサウンドバッファを含み、光ディスク36からサウンドバッファに読み出された各種音声データ(例えばゲーム音楽、ゲーム効果音、台詞等)を音声出力部34から出力する。通信インタフェース28は、家庭用ゲーム機11を通信ネットワークに有線又は無線接続するためのインタフェースである。
【0026】
光ディスク読み取り部24は光ディスク36に記録されたプログラムやデータを読み取る。なお、ここではプログラムやデータを家庭用ゲーム機11に供給するために光ディスク36を用いるが、メモリカード等、他の情報記憶媒体を用いるようにしてもよい。また、例えばインターネット等の通信ネットワークを介して遠隔地からプログラムやデータを家庭用ゲーム機11に供給するようにしてもよい。ハードディスク26は一般的なハードディスク装置(補助記憶装置)である。光ディスク36に記憶されることとして説明するプログラム及びデータはハードディスク26に記憶されていてもよい。
【0027】
コントローラ30はユーザが各種ゲーム操作を入力するための汎用操作手段である。複数のコントローラ30を家庭用ゲーム機11に有線又は無線接続することが可能である。入出力処理部20は一定周期毎(例えば1/60秒ごと)にコントローラ30の操作状態をスキャンし、そのスキャン結果を表す操作信号をバス12を介してマイクロプロセッサ14に渡す。マイクロプロセッサ14はその操作信号に基づいてユーザのゲーム操作を判定する。
【0028】
ゲーム装置10では、例えば、ユーザが操作する操作対象チームと、コンピュータ又は他のユーザが操作する対戦相手チームと、の間のサッカーの試合を模したサッカーゲームが実行される。このサッカーゲームは、光ディスク36から読み出されたプログラムが実行されることによって実現される。
【0029】
上記のサッカーゲームを実現するために、ゲーム空間が主記憶16に構築される。図2はゲーム空間の一例を示す。図2に示すゲーム空間40は仮想的な3次元空間になっている。図2に示すように、ゲーム空間40には、サッカーフィールドを表すオブジェクトであるフィールド42が配置される。フィールド42には、ゴールライン44、タッチライン46、及びペナルティエリア48等が表される。
【0030】
フィールド42上には、サッカーのゴールを表すオブジェクトであるゴール50と、操作対象チームに所属するサッカー選手を表すオブジェクトである選手キャラクタ52と、対戦相手チームに所属するサッカー選手を表すオブジェクトである選手キャラクタ54と、サッカーボールを表すオブジェクトであるボール56と、が配置される。なお、図2では省略されているが、11体の選手キャラクタ52と11体の選手キャラクタ54とがフィールド42上に配置される。
【0031】
ゴール50の一方は操作対象チームに対応づけられ、他方は対戦相手チームに対応づけられる。いずれか一方のチームに対応づけられたゴール50内にボール56が移動すると、他方のチームの得点イベントが発生する。
【0032】
また、ゲーム空間40には仮想カメラ58(視点)が設定される。ゲーム空間40を仮想カメラ58から見た様子を表すゲーム画面が表示部32に表示される。図3はゲーム画面の一例を示している。例えば、ボール56が常にゲーム画面に表示されるように、仮想カメラ58はボール56の位置に基づいてゲーム空間40内を移動する。
【0033】
また、このサッカーゲームでは、試合(サッカーゲーム)の現在の状況を伝える実況音声が音声出力部34から再生出力される。例えば、図3に示すゲーム画面は、「佐藤」という姓の選手キャラクタ52がペナルティエリア48外でシュートを行った状況を示しており、この状況では、「佐藤選手がペナルティエリア外からロングシュートを行いました!」との実況音声が出力される。
【0034】
また、このサッカーゲームでは、ユーザによって中断操作(例えば、コントローラ30に備えられる所定ボタンの押下)が行われた場合、試合の進行が一時的に中断する。すなわち、選手キャラクタ52,54やボール56の状態(位置や姿勢等)の更新が停止され、試合の状況の更新が停止される。試合の進行が中断している間に、ユーザは選手交代や戦術の変更を指示できる。また、試合の進行が中断している状態でユーザによって再開操作(例えば、コントローラ30に備えられる所定ボタンの押下)が行われた場合、試合の進行が再開する。すなわち、選手キャラクタ52,54やボール56の状態(位置や姿勢等)の更新が再開され、試合の状況の更新が再開される。
【0035】
なお、実況音声データの再生中に中断操作が行われた場合、試合の進行が中断されるとともに、実況音声データの再生も中断される。本実施形態では、試合の進行及び実況音声データの再生が中断された状態で再開操作が行われた場合の実況音声データの再生が、ユーザが感じる違和感の軽減を図りつつ実行されるようになっている。以下、この構成について詳しく説明する。
【0036】
図4(a),(b),(c)及び(d)は、試合の進行及び実況音声データの再生が中断された状態で再開操作が行われた場合における実況音声データの再生の概要を説明するための図である。図4(a)は、「佐藤選手がペナルティエリア外からロングシュートを行いました!」との実況音声データが中断されることなく再生された場合を示している。一方、図4(b)〜(d)は、「佐藤選手がペナルティエリア外からロングシュートを行いました!」との実況音声データの再生が途中で中断された場合を示している。図4(b)〜(d)に示す場合は、それぞれ、実況音声データの再生が中断された時点(以下「再生中断タイミング」と記載する。)が異なっている。言い換えれば、図4(b)〜(d)に示す場合は、それぞれ、再生中断タイミングにおける実況音声データの再生位置が異なっている。
【0037】
なお、図4(a)〜(d)においてt軸は時間軸を示している。また、図4(b)〜(d)では、ゲームの進行及び実況音声データの再生が一時的に中断されている間の時間経過をカウントしていない。また、図4(b)〜(d)において、「佐藤選手が−−−」は、「佐藤選手がペナルティエリア外からロングシュートを行いました!」との実況音声データの再生が途中で中断されたことを表している。
【0038】
図4(b)は、「佐藤選手がペナルティエリア外からロングシュートを行いました!」の実況音声データ(以下「基本音声データ」と記載する。)の再生が、全体の約1/4の部分の再生が完了した時点で中断された場合を示している。図4(b)に示すように、この状態で再開操作が行われた場合、基本音声データ(元々の実況音声データ)の再生を再開する代わりに、「佐藤選手がロングシュートを行いました!」との実況音声データが再生される。
【0039】
基本音声データの代わりに再生される実況音声データ(以下「代替音声データ」と記載する。)は、基本音声データの実況内容の一部が省略されており、基本音声データよりも再生時間長が短くなっている。また、代替音声データは、基本音声データの未再生部分とは異なる実況音声データである。さらに、代替音声データの再生時間長は、原則として、基本音声データの未再生部分の再生時間長以下となるように調整される。
【0040】
このように、ゲーム装置10では、試合の進行及び実況音声データの再生が中断された状態で再開操作が行われた場合、試合の進行が再開されるとともに、基本音声データの代わりに、代替音声データが最初から再生されるようになっている。その結果、実況音声データが途中から再生されることに起因する違和感をユーザに感じさせないように図られている。
【0041】
また、ゲーム装置10では、代替音声データの再生時間長が基本音声データの再生時間長よりも短くなっている。その結果、再開操作が行われた場合に基本音声データを最初から再生し直す方法を採用する場合(図12(b))に比べて、ゲームの現在の状況と、実況音声データの実況内容と、の間の不一致が生じにくくなっている。
【0042】
特に、ゲーム装置10では、原則として、代替音声データの再生時間長が基本音声データの未再生部分の再生時間長よりも短くなるように設定される。その結果、ゲームの現在の状況と、実況音声データ(代替音声データ)の実況内容と、の間の不一致が生じないように図られている。
【0043】
図4(c)は、基本音声データの再生が、全体の約1/2の部分の再生が完了した時点で中断された場合を示している。図4(c)に示すように、この状態で再開操作が行われた場合、基本音声データの再生を再開する代わりに、「佐藤がロングシュート!」との代替音声データが再生される。
【0044】
この図4(c)に示す場合には、図4(b)に示す場合よりも再生中断タイミングが遅れており、基本音声データの未再生部分の再生時間長が、図4(b)に示す場合よりも短くなっている。上述のように、本実施形態では、原則として、代替音声データの再生時間長が基本音声データの未再生部分の再生時間長以下となるように調整されるようになっているため、図4(c)における代替音声データは、図4(b)における代替音声データよりも、実況内容の省略の程度が大きくなっており、再生時間長がより短くなっている。
【0045】
図4(d)は、基本音声データの再生が、全体の約3/4の部分の再生が完了した時点で中断された場合を示している。図4(d)に示すように、その状態で再開操作が行われた場合、基本音声データの再生を再開する代わりに、「佐藤、シュート!」との代替音声データが再生される。
【0046】
この図4(d)に示す場合には、図4(c)に示す場合よりも再生中断タイミングが遅れており、基本音声データの未再生部分の再生時間長が、図4(c)に示す場合よりも短くなっている。上述のように、本実施形態では、原則として、代替音声データの再生時間長が基本音声データの未再生部分の再生時間長以下となるように調整されるようになっているため、図4(d)における代替音声データは、図4(c)における代替音声データよりも、さらに実況内容の省略の程度が大きくなっており、再生時間長がさらに短くなっている。
【0047】
以上のように、ゲーム装置10では、再生中断タイミングにおける基本音声データの再生位置に基づいて、代替音声データが変わるようになっている。例えば、基本音声データの再生が比較的早い時点で中断された場合(例えば図4(b))には、基本音声データの再生が比較的遅い時点で中断された場合(例えば図4(d))に比べて、代替音声データの再生時間長は長くなり、実況内容の省略の程度が小さくなっている。このように、ゲーム装置10では、再生中断タイミングにおける基本音声データの再生位置に基づいて、代替音声データを変えることによって、できる限り、実況内容の省略の程度が小さくなるように図られている。
【0048】
次に、ゲーム装置10で実現される機能について説明する。図5は、ゲーム装置10で実現される機能のうち、本発明に関連する機能を主として示す機能ブロック図である。図5に示すように、ゲーム装置10はゲームデータ記憶部60及びゲーム制御部62を含む。ゲームデータ記憶部60は、例えば主記憶16、ハードディスク26又は/及び光ディスク36を主として実現される。ゲーム制御部62は、例えばマイクロプロセッサ14を主として実現される。
【0049】
ゲームデータ記憶部60は、ゲームを実行するために必要なデータを記憶する。例えば、ゲームの現在の状況を示すゲーム状況データがゲームデータ記憶部60に記憶される。サッカーゲームの場合、例えば下記に示すデータがゲーム状況データに含まれる。
(1)操作対象チーム及び対戦相手チームに所属する各選手キャラクタ52,54の現在の状態(位置、姿勢や移動方向等)を示すデータ
(2)ボール56の現在の状態(位置や移動方向等)を示すデータ
(3)仮想カメラ58の現在の状態(位置及び視線方向等)を示すデータ
(4)両チームの得点を示すデータ
(5)経過時間を示すデータ
【0050】
また、ゲームデータ記憶部60は基本音声データ記憶部64と代替音声データ記憶部66とを含む。
【0051】
基本音声データ記憶部64は基本音声データを記憶する。基本音声データは、ゲームの現在の状況に関連する内容の台詞の音声データである。図6は、基本音声データ記憶部64の記憶内容の一例を示す。図6において、「基本音声データID」は基本音声データを一意に識別するための識別情報である。「状況」は、基本音声データが再生されるべき状況を意味する。「内容」は基本音声データの台詞内容(実況内容)を意味する。「ファイル名」は基本音声データのファイル名を意味する。「再生時間長」は、基本音声データを最初から最後まで再生する場合にかかる時間を意味する。図6に示す例において、基本音声データIDが「A10000」である基本音声データは、「佐藤」という姓の選手キャラクタ52(54)がペナルティエリア48外でシュートを行った場合に再生される基本音声データである。
【0052】
代替音声データ記憶部66は代替音声データを記憶する。先述したように、代替音声データは、試合の進行及び基本音声データの再生が中断された状態で再開操作が行われた場合に基本音声データの代わりに再生される音声データである(図4(b)〜(d))。具体的には、代替音声データは、基本音声データに対応する音声データであって、かつ、再生時間長がその基本音声データよりも短い音声データである。例えば、代替音声データは、基本音声データに比べて、内容(台詞)の一部が省略されてなる音声データである。
【0053】
下記に説明するように、本実施形態の場合、代替音声データ記憶部66は、基本音声データと、再生中断タイミングにおける基本音声データの再生位置に関する条件と、の組合せに対応づけて、代替音声データを記憶する。
【0054】
図7は、代替音声データ記憶部66の記憶内容の一例を示す。図7に示す例では、例えば、基本音声データIDが「A10000」である基本音声データの代替音声データとして、「佐藤選手がロングシュートを行いました!」の音声データ、「佐藤がロングシュート!」の音声データや、「佐藤、シュート!」の音声データ等が記憶されている。
【0055】
図7において、「基本音声データID」は、図6と同様、基本音声データを一意に識別するための識別情報である。「代替音声データID」は代替音声データを一意に識別するための識別情報である。
【0056】
また、「基本音声データの未再生部分の再生時間長」は、再生中断タイミングにおける基本音声データの未再生部分の再生時間長を意味しており、「再生中断タイミングにおける基本音声データの再生位置に関する条件」に相当している。例えば、基本音声データIDが「A10000」である基本音声データの再生が「佐藤選手が」の部分の再生を完了した時点で中断された場合、基本音声データの再生済み部分は「佐藤選手が」であり、未再生部分は「ペナルティエリア外からロングシュートを行いました!」である。この場合、「基本音声データの未再生部分の再生時間長」は、「ペナルティエリア外からロングシュートを行いました!」の部分を再生するためにかかる時間である。図7におけるT1及びT2は所定の時間長を示している。T1及びT2としてどのような時間長が設定されるかについては後述する。
【0057】
なお、「基本音声データの未再生部分の再生時間長」に関する条件の代わりに、「基本音声データの再生済み部分の再生時間長」に関する条件が、「再生中断タイミングにおける基本音声データの再生位置に関する条件」として記憶されるようにしてもよい。また、「再生中断タイミングにおける基本音声データの再生位置に関する条件」として、「基本音声データの再生済み部分又は未再生部分のデータサイズ」に関する条件が記憶されるようにしてもよい。
【0058】
さらに、「内容」は代替音声データの台詞内容(実況内容)を意味する。「ファイル名」は代替音声データのファイル名を意味する。「再生時間長」は、代替音声データを最初から最後まで再生した場合にかかる時間を意味する。
【0059】
ゲーム制御部62はゲームの実行に関する制御を実行する。ゲーム制御部62は、基本音声データ再生部68、中断部70、再開部72、代替音声データ取得部74、及び代替音声データ再生部76を含む。
【0060】
基本音声データ再生部68は、ゲームの現在の状況が所定の状況になった場合、その状況に対応する基本音声データを再生し、該基本音声データに基づく音声を音声出力部34から出力する。本実施形態では、「佐藤」という姓の選手キャラクタ52がペナルティエリア48外でシュートを行った場合、基本音声データ再生部68は、基本音声データIDが「A10000」である基本音声データを再生する。その結果、「佐藤選手がペナルティエリア外からロングシュートを行いました!」との実況音声が音声出力部34から出力される。
【0061】
中断部70は中断条件が満足されたか否かを判定する。「中断条件」とは、例えば、ユーザが中断操作を行ったか否かの条件であり、ユーザが中断操作を行った場合に中断条件が満足されたことになる。中断条件が満足された場合、中断部70はゲームの進行を中断する。「ゲームの進行を中断する」とは、ゲームの状況の更新を一時的に停止することを意味する。本実施形態の場合、中断部70は、選手キャラクタ52,54やボール56の状態(位置や移動方向等)の更新を一時的に停止することによって、試合が進行しないように制限する。
【0062】
なお、基本音声データが再生されている間において中断条件が満足された場合、中断部70は、ゲームの進行を中断するとともに、該基本音声データの再生も中断する。
【0063】
再開部72は、ゲームの進行が中断されている場合において、再開条件が満足されたか否かを判定する。「再開条件」とは、例えば、ユーザが再開操作を行ったか否かの条件であり、ユーザが再開操作を行った場合に再開条件が満足されたことになる。再開条件が満足された場合、再開部72はゲームの進行を再開する。「ゲームの進行を再開する」とは、ゲームの状況の更新を再開することを意味する。本実施形態の場合、再開部72は、選手キャラクタ52,54やボール56の状態(位置や移動方向等)の更新を再開することによって、試合の進行を再開する。
【0064】
代替音声データ取得部74は、中断部70によって再生が中断された基本音声データに対応する代替音声データを取得する。本実施形態の場合、代替音声データ取得部74は、代替音声データを、再生中断タイミングにおける基本音声データの再生位置に基づいて取得する。より具体的には、代替音声データ取得部74は、代替音声データ記憶部66の記憶内容(図7)を参照して、中断部70によって再生が中断された基本音声データと、再生中断タイミングにおける該基本音声データの再生位置が満足する条件と、の組合せに対応づけて記憶される代替音声データを取得する。代替音声データ取得部74の動作の詳細については後述する(図8のS105,S106参照)。
【0065】
代替音声データ再生部76は、ゲームの進行と基本音声データの再生とが中断された状態でゲームの進行が再開される場合、代替音声データ取得部74によって取得された代替音声データを最初から再生し、該代替音声データに基づく音声を音声出力部34から出力する。
【0066】
次に、ゲーム装置10で実行される処理について説明する。図8は、試合(サッカーゲーム)の状況が所定の状況になったとマイクロプロセッサ14が判定した場合に実行される処理のうち、本発明に関連する処理を主として示すフロー図である。マイクロプロセッサ14は光ディスク36に記憶されるプログラムに従って、図8に示す処理を実行する。図8に示す処理が実行されることによって、基本音声データ再生部68、中断部70、再開部72、代替音声データ取得部74、及び代替音声データ再生部76が実現される。
【0067】
試合の状況が所定の状況になった場合、図8に示すように、まず、マイクロプロセッサ14(基本音声データ再生部68)は、その状況に対応する基本音声データの再生を開始する(S101)。なお、ここでは、ステップS101で再生が開始される基本音声データのことを「基本音声データX」と記載する。
【0068】
その後、マイクロプロセッサ14(中断部70)は、ユーザによって中断操作が行われたか否かを、コントローラ30から入力される操作信号に基づいて判定する(S102)。中断操作が行われていないと判定された場合、マイクロプロセッサ14は基本音声データXの再生が完了したか否かを判定する(S108)。基本音声データXの再生が完了していない場合、ステップS102の処理が再実行される。一方、基本音声データXの再生が完了した場合、本処理は終了する。
【0069】
一方、中断操作が行われたと判定された場合、マイクロプロセッサ14(中断部70)は、試合の進行と、基本音声データXの再生と、を中断する(S103)。すなわち、選手キャラクタ52,54やボール56の状態(位置や移動方向等)の更新が一時的に停止される。また、基本音声データXの再生も停止される。
【0070】
その後、マイクロプロセッサ14(再開部72)は、ユーザによって再開操作が行われたか否かを、コントローラ30から入力される操作信号に基づいて監視する(S104)。そして、再開操作が行われたと判定された場合、マイクロプロセッサ14(代替音声データ取得部74)は、基本音声データXに対応づけて記憶される複数の代替音声データのうちから、代替音声データを、再生中断タイミングにおける基本音声データXの再生位置に基づいて選択する(S105,S106)。
【0071】
まず、マイクロプロセッサ14は、基本音声データXの未再生部分の再生時間長(tu)を取得する(S105)。基本音声データXの未再生部分の再生時間長(tu)は、例えば下記に説明するようにして取得される。
【0072】
具体的には、基本音声データXが再生されている間において、その間に経過した時間(tp)が計測される。この時間(tp)は、基本音声データXの再生済み部分の再生時間長に相当する。また、基本音声データ記憶部64の記憶内容(図6)を参照することよって、基本音声データXの全体の再生時間長(tx)が取得される。そして、基本音声データXの全体の再生時間長(tx)から、基本音声データXの再生済み部分の再生時間長(tp)を差し引くことによって、基本音声データXの未再生部分の再生時間長(tu:tu=tx−tp)が取得される。
【0073】
その後、マイクロプロセッサ14(代替音声データ取得部74)は、基本音声データXと、基本音声データXの未再生部分の再生時間長(tu)と、の組合せに対応する代替音声データを取得する(S106)。より具体的には、代替音声データ記憶部66の記憶内容(図7)が参照される。そして、基本音声データXに対応づけて記憶される代替音声データのうちから、基本音声データXの未再生部分の再生時間長(tu)が含まれる時間範囲に対応づけられた代替音声データが取得される。なお、ここでは、ステップS106で取得された代替音声データのことを「代替音声データY」と記載する。
【0074】
例えば、基本音声データXの基本音声データIDが「A10000」であり、基本音声データXの未再生部分の再生時間長(tu)が「T1≦tu」の条件を満足する場合、ステップS106では、代替音声データIDが「B10000−1」である代替音声データが取得される。なお、図7において、T1は、代替音声データIDが「B10000−1」である代替音声データの再生時間長(Tb)以上の時間長に設定される。
【0075】
基本音声データXの未再生部分の再生時間長(tu)が、代替音声データIDが「B10000−1」である代替音声データの再生時間長(Tb)よりも短い場合に、代替音声データIDが「B10000−1」である代替音声データを再生してしまうと、図12(b)において説明した期間Aと同様の期間が発生する。その結果、ゲームの現在の状況と、実況音声データ(代替音声データ)の実況内容と、の間の不一致が生じるおそれがある。
【0076】
この点、上記のようにT1が設定されることによって、基本音声データXの未再生部分の再生時間長(tu)が、代替音声データIDが「B10000−1」である代替音声データの再生時間長(Tb)よりも短い場合に、代替音声データIDが「B10000−1」である代替音声データがステップS106で取得されないように担保されている。
【0077】
また例えば、基本音声データXの基本音声データIDが「A10000」であり、基本音声データXの未再生部分の再生時間長(tu)が「T2≦tu<T1」の条件を満足する場合、ステップS106では、代替音声データIDが「B10000−2」である代替音声データが取得される。なお、図7において、T2は、代替音声データIDが「B10000−2」である代替音声データの再生時間長(Tc)以上の時間長に設定される。このようにT2が設定されることによって、基本音声データXの未再生部分の再生時間長(tu)が、代替音声データIDが「B10000−2」である代替音声データの再生時間長(Tc)よりも短い場合に、代替音声データIDが「B10000−2」である代替音声データがステップS106で取得されないように担保されている。
【0078】
代替音声データYが取得された後、マイクロプロセッサ14(再開部72)は試合の進行を再開するとともに、マイクロプロセッサ14(代替音声データ再生部76)は代替音声データYの再生を最初から開始する(S107)。すなわち、選手キャラクタ52,54やボール56の状態(位置や移動方向等)の更新が再開されるとともに、代替音声データYの再生が開始される。以上で本処理は終了する。
【0079】
以上に説明したゲーム装置10では、試合の進行及び実況音声データの再生が中断された状態で再開操作が行われた場合、試合の進行が再開されるとともに、元々の実況音声データ(基本音声データ)の代わりに、代替音声データが最初から再生される。その結果として、実況音声データが途中から再生されたことに起因する違和感をユーザに感じさせないように図られている。
【0080】
また、ゲーム装置10では、代替音声データの再生時間長が、元々の実況音声データ(基本音声データ)の再生時間長よりも短くなっている。その結果、再開操作が行われた場合に元々の実況音声データ(基本音声データ)を最初から再生し直す方法を採用する場合(図12(b))に比べて、ゲームの現在の状況と、実況音声データの実況内容と、の間の不一致が生じにくくなっている。
【0081】
特に、ゲーム装置10では、原則として、代替音声データの再生時間長が、元々の実況音声データ(基本音声データ)の未再生部分の再生時間長よりも短くなるように設定されている。その結果、ゲームの現在の状況と、実況音声データ(代替音声データ)の実況内容と、の間の不一致が生じないように図られている。
【0082】
さらに、ゲーム装置10では、再生中断タイミングにおける基本音声データの再生位置に基づいて、代替音声データを変えるようになっている。その結果、ゲーム装置10では、できる限り、実況内容の省略の程度が小さくなるように図られている。
【0083】
以上のように、ゲーム装置10によれば、試合の進行及び実況音声データの再生が中断された状態で再開操作が行われた場合の実況音声データの再生を、ユーザが感じる違和感の軽減を図りつつ好適に実現することが可能になる。
【0084】
なお、本発明は以上に説明した実施の形態に限定されるものではない。
【0085】
(1)例えば、再開部72は、代替音声データの再生時間長が基本音声データの未再生部分の再生時間長よりも長い場合、代替音声データの再生が開始された後、所与の時間が経過した後にゲームの進行を再開するようにしてもよい。
【0086】
この変形例では、図8のステップS106で代替音声データYが取得された後において、図9に示す処理が実行される。すなわち、まず、マイクロプロセッサ14(再開部72)は、代替音声データ記憶部66の記憶内容(図7)を参照し、代替音声データYの全体の再生時間長(ty)を取得する(S201)。その後、マイクロプロセッサ14(再開部72)は、代替音声データYの再生時間長(ty)が基本音声データXの未再生部分の再生時間長(tu)よりも長いか否かを判定する(S202)。
【0087】
代替音声データYの再生時間長(ty)が基本音声データXの未再生部分の再生時間長(tu)よりも長くない場合、マイクロプロセッサ14(再開部72)は試合の進行を再開するとともに、マイクロプロセッサ14(代替音声データ再生部76)は、代替音声データYの再生を最初から開始する(S107)。この処理は図8のステップS107と同様である。
【0088】
一方、代替音声データYの再生時間長(ty)が基本音声データXの未再生部分の再生時間長(tu)よりも長い場合、マイクロプロセッサ14(再開部72)は、代替音声データの再生時間長(ty)と基本音声データXの未再生部分の再生時間長(tu)との差の時間(Δt:Δt=ty−tu)を取得する(S203)。
【0089】
その後、マイクロプロセッサ14(代替音声データ再生部76)は代替音声データYの再生を最初から開始する(S204)。そして、マイクロプロセッサ14(再開部72)は、代替音声データYの再生が開始されてからの経過時間が上記時間(Δt)に達したか否かを監視する(S205)。代替音声データYの再生が開始されてからの経過時間が上記時間(Δt)に達した場合、マイクロプロセッサ14(再開部72)は試合の進行を再開する(S206)。すなわち、選手キャラクタ52,54やボール56の状態(位置や移動方向等)の更新が再開される。以上で本処理は終了する。
【0090】
以上に説明した変形例によれば、下記に説明するような利点がある。例えば、基本音声データの再生が非常に遅い時点で中断された場合、代替音声データの再生時間長が、基本音声データの未再生部分の再生時間長よりも長くなってしまう場合がある。例えば、基本音声データID「A00001」の基本音声データ「佐藤選手がペナルティエリア外からロングシュートを行いました!」の再生が、全体の9割の部分の再生が完了した時点で中断された場合には、最も再生時間長が短い代替音声データ「佐藤、シュート!」の再生時間長も、基本音声データの未再生部分の再生時間長よりも長くなる。この場合、図12(b)において説明した期間Aと同様の期間が発生し、その結果、ゲームの現在の状況と、実況音声データ(代替音声データ)の実況内容と、の間の不一致が生じるおそれがある。
【0091】
この点、以上に説明した変形例では、代替音声データの再生時間長が基本音声データの未再生部分の再生時間長よりも長い場合には、代替音声データの再生が開始された後、所与の時間(上記時間Δt)が経過した時点でゲームの進行が再開される。つまり、再開操作が行われた場合に、先に代替音声データの再生のみが行われる。その結果、代替音声データの再生時間長が基本音声データの未再生部分の再生時間長よりも長い場合であっても、ゲームの現在の状況と、実況音声データ(代替音声データ)の実況内容と、の間の不一致が生じないように図られている。
【0092】
(2)また例えば、ゲーム制御部62は、所定のゲームイベントが発生した場合に該ゲームイベントに対応する映像を再生する映像再生部を含むようにしてもよい。この映像再生部は、例えば、操作対象チームの得点イベントが発生した場合に、得点後の場面(操作対象チームの選手キャラクタ52が喜び、対戦相手チームの選手キャラクタ54が悔しがる場面)のデモ映像、又は得点場面のリプレイ映像を再生する。
【0093】
また、この変形例では、ゲームの進行及び基本音声データの再生が中断された場合において、ゲームの進行が再開された後の所定期間(例えば2秒間)内に所定のゲームイベントが発生するか否かが、ゲームの進行が中断された時点のゲームの状況に基づいて判定されるようにしてもよい。そして、ゲームの進行が再開された後の所定期間内に所定のゲームイベントが発生すると判定された場合には、ゲームの進行が再開される際に、基本音声データと、所定のゲームイベントと、の組合せに対応する音声データが再生されるようにしてもよい。
【0094】
例えば、「佐藤」という姓の選手キャラクタ52がペナルティエリア48外でシュートを行った場合に、その様子を伝える実況音声データの再生中であって、かつ、シュートの結果がゲーム画面に表示される前に中断操作が行われた場合を想定する。この場合、ゲームの進行が再開されたと仮定して、シュートされたボール56が対戦相手チームのゴール50内に移動して操作対象チームの得点イベントが発生するか否かが判定される。そして、操作対象チームの得点イベントが発生すると判定された場合において、再開操作が行われた場合には、元々の実況音声データ(基本音声データ)の実況内容と、操作対象チームの得点イベントの発生を伝える実況内容と、が組み合わされたような内容の音声データの再生が開始される。
【0095】
この変形例では、図8のステップS104で再開操作が行われたと判定された場合に、図10に示す処理が実行される。すなわち、まず、マイクロプロセッサ14(判定手段)は、試合の進行を再開したと仮定した場合において試合の進行を再開した後の所定期間内に所定のゲームイベントが発生するか否かを、試合の進行が中断された時点におけるゲームの状況に基づいて判定する(S301)。例えば、マイクロプロセッサ14は、試合の進行が中断された時点の選手キャラクタ52,54やボール56の状態(位置や移動方向)から、選手キャラクタ52,54やボール56の状態(位置)を仮想的に変化させていくことによって、試合の進行が再開された後の所定期間(例えば2秒間)内に所定のゲームイベントが発生するか否かを判定する。
【0096】
「所定のゲームイベント」とは、例えば操作対象チームの得点イベントである。例えば、マイクロプロセッサ14は、試合の進行が中断された時点のボール56の位置や移動方向に基づいて、ボール56の位置を、試合の進行が中断された時点の位置から仮想的に変化させていくことによって、試合の進行を再開した後の所定期間(例えば2秒間)内に、ボール56が対戦相手チームのゴール50内に移動するか否かを判定する。そして、ボール56が対戦相手チームのゴール50内に移動すると判定された場合、マイクロプロセッサ14は、試合の進行を再開した後の所定期間内に操作対象チームの得点イベントが発生すると判定する。
【0097】
試合の進行を再開した後の所定期間内に所定のゲームイベントが発生しないと判定された場合、マイクロプロセッサ14は、基本音声データXの未再生部分の再生時間(tu)を取得する(S105)。また、マイクロプロセッサ14(代替音声データ取得部74)は、基本音声データXと、基本音声データXの未再生部分の再生時間(tu)と、の組合せに対応する代替音声データを取得する(S106)。そして、マイクロプロセッサ14(再開部72)は試合の進行を再開するとともに、マイクロプロセッサ14(代替音声データ再生部76)は代替音声データYの再生を最初から開始する(S107)。これらの処理は図8のステップS105〜S107と同様である。
【0098】
一方、試合の進行を再開した後の所定期間内に所定のゲームイベントが発生すると判定された場合、マイクロプロセッサ14は、基本音声データXと、該ゲームイベントと、の組合せに対応する音声データ(以下「ゲームイベント音声データ」と記載する。)を取得する(S302)。
【0099】
この変形例では、ゲームデータ記憶部60において、基本音声データと、ゲームイベントと、の組合せに対応づけてゲームイベント音声データが記憶される。図11は、このゲームデータ記憶部60の記憶内容の一例を示す図である。
【0100】
図11において、「ゲームイベント音声データID」は、ゲームイベント音声データを一意に識別するための識別情報である。「基本音声データID」は、図6,7と同様、基本音声データを一意に識別するための識別情報である。「ゲームイベント」は、ゲームイベントの種類を意味する。「内容」は、ゲームイベント音声データの台詞内容(実況内容)を意味する。なお、ゲームイベント音声データの台詞内容は、例えば、基本音声データの台詞内容と、ゲームイベントに対応する映像に関する台詞内容と、を組み合わせたような内容となっている。また、「ファイル名」は、ゲームイベント音声データのファイル名を意味する。
【0101】
ステップS302において、マイクロプロセッサ14は、ゲームデータ記憶部60の記憶内容(図11)を参照し、基本音声データXと、該ゲームイベントと、の組合せに対応するゲームイベント音声データを取得する。なお、ここでは、ステップS302で取得されたゲームイベント音声データのことを「ゲームイベント音声データZ」と記載する。
【0102】
ゲームイベント音声データZが取得された後、マイクロプロセッサ14(再開部72)は、試合の進行を再開させるとともに、マイクロプロセッサ14は、ゲームイベント音声データZの再生を最初から開始する(S303)。
【0103】
以上に説明した変形例によれば、試合の進行及び実況音声データの再生が中断された状態で再開操作が行われた場合に、試合の進行の再開後に発生するゲームイベント(言い換えれば、試合の進行の再開後に再生されるデモ映像やリプレイ映像の内容)を考慮した音声を出力できるようになる。
【0104】
なお、図10の処理においても、ステップS106の処理が実行された後に、図9に示す処理が実行されるようにしてもよい。
【0105】
(3)また例えば、ゲーム空間40は仮想的な2次元空間であってもよい。すなわち、選手キャラクタやボールの位置、姿勢や移動方向等は2つの座標要素によって管理されるようにしてもよい。
【0106】
(4)また例えば、本発明はサッカーゲーム以外のスポーツゲームにも適用することができる。例えば、ボール(移動物体)を用いて行われるバスケットボール、アメリカンフットボール又は野球のゲームや、パック(移動物体)を用いて行われるアイスホッケーのゲームにも本発明は適用することができる。また、本発明はスポーツゲーム以外のゲームにも適用することができる。また、本発明は通信ネットワークを介して実行されるネットワークゲームにも適用することができる。
【符号の説明】
【0107】
10 ゲーム装置、11 家庭用ゲーム機、12 バス、14 マイクロプロセッサ、16 主記憶、18 画像処理部、20 入出力処理部、22 音声処理部、24 光ディスク読み取り部、26 ハードディスク、28 通信インタフェース、30 コントローラ、32 表示部、34 音声出力部、36 光ディスク、40 ゲーム空間、42 フィールド、44 ゴールライン、46 タッチライン、48 ペナルティエリア、50 ゴール、52,54 選手キャラクタ、56 ボール、58 仮想カメラ、60 ゲームデータ記憶部、62 ゲーム制御部、64 基本音声データ記憶部、66 代替音声データ記憶部、68 基本音声データ再生部、70 中断部、72 再開部、74 代替音声データ取得部、76 代替音声データ再生部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲームの現在の状況に関連する台詞の基本音声データを再生する基本音声データ再生手段と、
中断条件が満足された場合、前記ゲームの進行と前記基本音声データの再生とを中断する中断手段と、
再開条件が満足された場合、前記ゲームの進行を再開する再開手段と、
前記基本音声データに対応する音声データであって、かつ、再生時間長が前記基本音声データよりも短い音声データである代替音声データを取得する代替音声データ取得手段と、
前記ゲームの進行が再開される場合、前記代替音声データを再生する代替音声データ再生手段と、
を含むことを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
請求項1に記載のゲーム装置において、
前記代替音声データ取得手段は、前記基本音声データの再生が中断された時点における前記基本音声データの再生位置に基づいて、前記代替音声データを取得することを特徴とするゲーム装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のゲーム装置において、
前記代替音声データの再生時間長は、前記基本音声データの未再生部分の再生時間長以下であることを特徴とするゲーム装置。
【請求項4】
請求項1又は2に記載のゲーム装置において、
前記再開手段は、前記代替音声データの再生時間長が前記基本音声データの未再生部分の再生時間長よりも長い場合、前記代替音声データの再生が開始された後、所与の時間が経過した場合に前記ゲームの進行を再開することを特徴とするゲーム装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかに記載のゲーム装置において、
所定のゲームイベントが発生した場合に、該ゲームイベントに対応する映像を再生する映像再生手段と、
前記ゲームの進行が中断された場合、前記ゲームの進行が再開された後の所定期間内に前記所定のゲームイベントが発生するか否かを、前記ゲームの進行が中断された時点の前記ゲームの状況に基づいて判定する判定手段と、
前記ゲームの進行が再開された後の前記所定期間内に前記所定のゲームイベントが発生すると判定された場合において、前記ゲームの進行が再開される場合、前記基本音声データと、前記所定のゲームイベントと、の組合せに対応する音声データを再生する手段と、を含み、
前記代替音声データ再生手段は、前記ゲームの進行が再開された後の前記所定期間内に前記所定のゲームイベントが発生しないと判定された場合において、前記ゲームの進行が再開される場合、前記代替音声データを再生する、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項6】
ゲームの現在の状況に関連する台詞の基本音声データを再生する基本音声データ再生ステップと、
中断条件が満足された場合、前記ゲームの進行と前記基本音声データの再生とを中断する中断ステップと、
再開条件が満足された場合、前記ゲームの進行を再開する再開ステップと、
前記基本音声データに対応する音声データであって、かつ、再生時間長が前記基本音声データよりも短い音声データである代替音声データを取得する代替音声データ取得ステップと、
前記ゲームの進行が再開される場合、前記代替音声データを再生する代替音声データ再生ステップと、
を含むことを特徴とするゲーム装置の制御方法。
【請求項7】
ゲームの現在の状況に関連する台詞の基本音声データを再生する基本音声データ再生手段、
中断条件が満足された場合、前記ゲームの進行と前記基本音声データの再生とを中断する中断手段、
再開条件が満足された場合、前記ゲームの進行を再開する再開手段、
前記基本音声データに対応する音声データであって、かつ、再生時間長が前記基本音声データよりも短い音声データである代替音声データを取得する代替音声データ取得手段、及び、
前記ゲームの進行が再開される場合、前記代替音声データを再生する代替音声データ再生手段、
としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項1】
ゲームの現在の状況に関連する台詞の基本音声データを再生する基本音声データ再生手段と、
中断条件が満足された場合、前記ゲームの進行と前記基本音声データの再生とを中断する中断手段と、
再開条件が満足された場合、前記ゲームの進行を再開する再開手段と、
前記基本音声データに対応する音声データであって、かつ、再生時間長が前記基本音声データよりも短い音声データである代替音声データを取得する代替音声データ取得手段と、
前記ゲームの進行が再開される場合、前記代替音声データを再生する代替音声データ再生手段と、
を含むことを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
請求項1に記載のゲーム装置において、
前記代替音声データ取得手段は、前記基本音声データの再生が中断された時点における前記基本音声データの再生位置に基づいて、前記代替音声データを取得することを特徴とするゲーム装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のゲーム装置において、
前記代替音声データの再生時間長は、前記基本音声データの未再生部分の再生時間長以下であることを特徴とするゲーム装置。
【請求項4】
請求項1又は2に記載のゲーム装置において、
前記再開手段は、前記代替音声データの再生時間長が前記基本音声データの未再生部分の再生時間長よりも長い場合、前記代替音声データの再生が開始された後、所与の時間が経過した場合に前記ゲームの進行を再開することを特徴とするゲーム装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかに記載のゲーム装置において、
所定のゲームイベントが発生した場合に、該ゲームイベントに対応する映像を再生する映像再生手段と、
前記ゲームの進行が中断された場合、前記ゲームの進行が再開された後の所定期間内に前記所定のゲームイベントが発生するか否かを、前記ゲームの進行が中断された時点の前記ゲームの状況に基づいて判定する判定手段と、
前記ゲームの進行が再開された後の前記所定期間内に前記所定のゲームイベントが発生すると判定された場合において、前記ゲームの進行が再開される場合、前記基本音声データと、前記所定のゲームイベントと、の組合せに対応する音声データを再生する手段と、を含み、
前記代替音声データ再生手段は、前記ゲームの進行が再開された後の前記所定期間内に前記所定のゲームイベントが発生しないと判定された場合において、前記ゲームの進行が再開される場合、前記代替音声データを再生する、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項6】
ゲームの現在の状況に関連する台詞の基本音声データを再生する基本音声データ再生ステップと、
中断条件が満足された場合、前記ゲームの進行と前記基本音声データの再生とを中断する中断ステップと、
再開条件が満足された場合、前記ゲームの進行を再開する再開ステップと、
前記基本音声データに対応する音声データであって、かつ、再生時間長が前記基本音声データよりも短い音声データである代替音声データを取得する代替音声データ取得ステップと、
前記ゲームの進行が再開される場合、前記代替音声データを再生する代替音声データ再生ステップと、
を含むことを特徴とするゲーム装置の制御方法。
【請求項7】
ゲームの現在の状況に関連する台詞の基本音声データを再生する基本音声データ再生手段、
中断条件が満足された場合、前記ゲームの進行と前記基本音声データの再生とを中断する中断手段、
再開条件が満足された場合、前記ゲームの進行を再開する再開手段、
前記基本音声データに対応する音声データであって、かつ、再生時間長が前記基本音声データよりも短い音声データである代替音声データを取得する代替音声データ取得手段、及び、
前記ゲームの進行が再開される場合、前記代替音声データを再生する代替音声データ再生手段、
としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2010−227260(P2010−227260A)
【公開日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−77651(P2009−77651)
【出願日】平成21年3月26日(2009.3.26)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年3月26日(2009.3.26)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】
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