説明

ゲーム装置、ゲーム装置の制御方法及びプログラム

【課題】プレイヤが指定した位置に基づく方向又はプレイヤが指定した方向に基づく方向に移動物体が移動するゲームにおいて、移動物体が所与の領域に移動するように位置や方向を指定する操作をプレイヤが行う際の操作性の向上を図るゲーム装置を提供すること。
【解決手段】
ゲーム画面表示制御部(76)は、ゲーム空間内の視野領域をゲーム画面に表示させる。ゲーム状況更新部(72)は、プレイヤが指示した位置に基づく方向にボールオブジェクトを移動させる。案内画像表示制御部(74)は、ボールオブジェクトの位置から一方のゴールポストまで伸びる第1線の少なくとも一部と、ボールオブジェクトの位置から他方のゴールポストまで伸びる第2線の少なくとも一部と、の間の領域、又は、前記第1線の延長線の少なくとも一部と、前記第2線の延長線の少なくとも一部と、の間の領域、を案内する案内画像をゲーム画面に表示させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム装置、ゲーム装置の制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
プレイヤの操作に基づいてゲーム空間内を移動物体が移動するゲームが知られている。例えば、プレイヤの操作に基づいてゲーム空間内を移動するボールやパックなどの移動物体がゴール内の領域に移動した場合に得点イベントが発生するスポーツのゲームが知られている(特許文献1)。
【0003】
このようなゲームでは、プレイヤが行った操作に応じた方向に、ボールやパックが移動する。例えば、プレイヤが指定した位置に向けてボールやパックが移動したり、プレイヤが指定した方向にボールやパックが移動したりする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−154779号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のゲームでは、以下に説明するような問題点があるため、ボールやパックをゴール内の領域に移動させる際の操作(位置や方向を指定する操作)をプレイヤが行いやすくなるように操作性を向上させることが望まれる。
【0006】
例えば、ゲーム空間の一部の領域を拡大して表示する場合、状況によってはゴールがゲーム画面に表示されない場合がある。ゴールがゲーム画面に表示されていない場合、プレイヤがゴールの位置を把握しにくいため、ボールやパックがゴール内の領域に移動するように位置や方向を指定する操作を行うことが難しいという問題がある。
【0007】
また、ゴールがゲーム画面に表示されていても、例えば、プレイヤがゴール内の所望の領域(例えば、ゴールの隅)にボールやパックを移動させたい場合、その領域にボールやパックが移動するように位置や方向を指定する操作を行うことがプレイヤ(例えば熟練度の低いプレイヤ)にとって難しい場合があるという問題がある。また、ゴールがゲーム画面に表示されていても、ゴールの表示面積が小さい場合、ボールやパックがゴール内の領域に移動するように位置や方向を指定する操作を行うことが難しい場合があるという問題もある。
【0008】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、プレイヤが指定した位置に基づく方向又はプレイヤが指定した方向に基づく方向に移動物体が移動するゲームにおいて、移動物体が所与の領域に移動するように位置や方向を指定する操作をプレイヤが行う際の操作性の向上を図るゲーム装置、ゲーム装置の制御方法、及びプログラムを提供することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明に係るゲーム装置は、プレイヤの操作に基づいてゲーム空間内を移動物体が移動するゲームを実行するゲーム装置であって、前記ゲーム空間の少なくとも一部の領域をゲーム画面に表示させるゲーム画面表示制御手段と、プレイヤが指定した方向に基づく方向又は前記プレイヤが指定した位置に基づく方向に前記移動物体を移動させる移動制御手段と、前記移動物体に関連する基準位置から前記ゲーム空間内の所与の領域に関連する第1位置まで伸びる第1線の少なくとも一部と、前記基準位置から前記所与の領域に関連する第2位置まで伸びる第2線の少なくとも一部と、の間の第1領域、又は、前記第1線の延長線である第1延長線の少なくとも一部と、前記第2線の延長線である第2延長線の少なくとも一部と、の間の第2領域、を案内する案内画像を前記ゲーム画面に表示させる案内画像表示制御手段と、を含むことを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係るゲーム装置の制御方法は、プレイヤの操作に基づいてゲーム空間内を移動物体が移動するゲームを実行するゲーム装置の制御方法であって、前記ゲーム空間の少なくとも一部の領域をゲーム画面に表示させるゲーム画面表示制御ステップと、プレイヤが指定した方向に基づく方向又は前記プレイヤが指定した位置に基づく方向に前記移動物体を移動させる移動制御ステップと、前記移動物体に関連する基準位置から前記ゲーム空間内の所与の領域に関連する第1位置まで伸びる第1線の少なくとも一部と、前記基準位置から前記所与の領域に関連する第2位置まで伸びる第2線の少なくとも一部と、の間の第1領域、又は、前記第1線の延長線である第1延長線の少なくとも一部と、前記第2線の延長線である第2延長線の少なくとも一部と、の間の第2領域、を案内する案内画像を前記ゲーム画面に表示させる案内画像表示制御ステップと、を含むことを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係るプログラムは、プレイヤの操作に基づいてゲーム空間内を移動物体が移動するゲームを実行するゲーム装置としてコンピュータを機能させるプログラムであって、前記ゲーム空間の少なくとも一部の領域をゲーム画面に表示させるゲーム画面表示制御手段、プレイヤが指定した方向に基づく方向又は前記プレイヤが指定した位置に基づく方向に前記移動物体を移動させる移動制御手段、前記移動物体に関連する基準位置から前記ゲーム空間内の所与の領域に関連する第1位置まで伸びる第1線の少なくとも一部と、前記基準位置から前記所与の領域に関連する第2位置まで伸びる第2線の少なくとも一部と、の間の第1領域、又は、前記第1線の延長線である第1延長線の少なくとも一部と、前記第2線の延長線である第2延長線の少なくとも一部と、の間の第2領域、を案内する案内画像を前記ゲーム画面に表示させる案内画像表示制御手段として前記コンピュータを機能させることを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係る情報記憶媒体は、上記プログラムを記録したコンピュータ読取可能な情報記憶媒体である。
【0013】
本発明は、プレイヤの操作に基づいてゲーム空間内を移動物体が移動するゲームを実行するゲーム装置に関する。本発明では、前記ゲーム空間の少なくとも一部の領域がゲーム画面に表示される。また、プレイヤが指示した方向に基づく方向又はプレイヤが指示した位置に基づく方向に前記移動物体が移動する。また、前記移動物体に関連する基準位置から前記ゲーム空間内の所与の領域に関連する第1位置まで伸びる第1線の少なくとも一部と、前記基準位置から前記所与の領域に関連する第2位置まで伸びる第2線の少なくとも一部と、の間の第1領域、又は、前記第1線の延長線である第1延長線の少なくとも一部と、前記第2線の延長線である第2延長線の少なくとも一部と、の間の第2領域、を案内する案内画像が前記ゲーム画面に表示される。本発明によれば、移動物体が所与の領域に移動するように位置や方向を指定する操作をプレイヤが行う際の操作性の向上を図ることができる。
【0014】
また、本発明の一態様では、前記ゲーム画面表示制御手段は、前記ゲーム空間の一部の領域を前記ゲーム画面に表示させ、前記案内画像表示制御手段は、前記所与の領域の全部又は一部が前記ゲーム画面に表示されない場合に、前記第1領域を案内する案内画像を前記ゲーム画面に表示させるようにしてもよい。
【0015】
また、本発明の一態様では、前記ゲームは、複数のゲームキャラクタが前記ゲーム空間内で動作するゲームであり、前記移動物体は、前記複数のゲームキャラクタのうちのいずれかに関連づけられ、前記基準位置は、前記移動物体の位置又は前記移動物体が関連づけられているゲームキャラクタの位置であり、前記案内画像表示制御手段は、前記第1線の一部と、前記第2線の一部と、の間の前記第1領域を案内する前記案内画像を、前記第1線の前記一部と前記基準位置又は前記第1位置との間の距離と、前記第2線の前記一部と前記基準位置又は前記第2位置との間の距離と、のうちの少なくとも一方が、前記ゲームキャラクタごとにパラメータを関連づけて記憶してなる記憶手段に記憶される前記パラメータのうちの、前記移動物体が関連づけられているゲームキャラクタに関連づけられた前記パラメータに基づいて変化するようにして表示させるようにしてもよい。
【0016】
また、本発明の一態様では、前記ゲームは、複数のゲームキャラクタが前記ゲーム空間内で動作するゲームであり、前記移動物体は、前記複数のゲームキャラクタのうちのいずれかに関連づけられ、前記基準位置は、前記移動物体の位置又は前記移動物体が関連づけられているゲームキャラクタの位置であり、前記案内画像表示制御手段は、前記第1延長線の一部と、前記第2延長線の一部と、の間の前記第2領域を案内する前記案内画像を、前記第1延長線の前記一部と前記基準位置又は前記第1位置との間の距離と、前記第2延長線の前記一部と前記基準位置又は前記第2位置との間の距離と、のうちの少なくとも一方が、前記ゲームキャラクタごとにパラメータを関連づけて記憶してなる記憶手段に記憶される前記パラメータのうちの、前記移動物体が関連づけられているゲームキャラクタに関連づけられた前記パラメータに基づいて変化するようにして表示させるようにしてもよい。
【0017】
また、本発明の一態様では、前記ゲームは、複数のゲームキャラクタが前記ゲーム空間内で動作するゲームであり、前記移動物体は、前記複数のゲームキャラクタのうちのいずれかのゲームキャラクタに関連づけられ、前記基準位置は、前記移動物体の位置又は前記移動物体が関連づけられているゲームキャラクタの位置であり、前記ゲーム装置は、前記移動物体が関連づけられているゲームキャラクタの向きと、前記基準位置から前記所与の領域への方向と、の関係に基づいて、前記案内画像の表示を制限する制限手段をさらに含むようにしてもよい。
【0018】
また、本発明の一態様では、前記案内画像表示制御手段は、前記移動物体の移動を制限するゲームキャラクタ又は物体に対応する画像を前記案内画像に関連付けて前記ゲーム画面に表示させる手段と、前記ゲームキャラクタ又は前記物体に対応する前記画像と、前記案内画像と、の位置関係が、前記ゲームキャラクタ又は前記物体と、前記所与の領域と、の位置関係に対応する位置関係となるように、前記ゲームキャラクタ又は前記物体に対応する前記画像の表示位置を制御する手段と、を含むようにしてもよい。
【0019】
また、本発明の一態様では、前記ゲームは、前記プレイヤに対応する第1チームと、第2チームと、の間で行われ、前記移動物体が前記所与の領域に移動した場合に前記第1チームの得点イベントが発生するスポーツのゲームであり、前記基準位置は、前記移動物体が前記第1チームに属する複数のゲームキャラクタのうちのいずれかに関連づけられている場合、前記移動物体の位置又は前記移動物体が関連づけられているゲームキャラクタの位置であり、前記移動制御手段は、前記移動物体が前記第1チームに属するゲームキャラクタに関連づけられている場合において、前記案内画像が表示されている領域に前記プレイヤが指定した位置が含まれる場合に、前記移動物体に関連づけられているゲームキャラクタにシュート動作を行わせる手段と、前記移動物体が前記第1チームに属するゲームキャラクタに関連づけられている場合において、前記案内画像が表示されている領域に前記プレイヤが指定した位置が含まれる場合に、前記シュート動作に対応する移動制御を前記移動物体に対して行う手段と、を含むようにしてもよい。
【0020】
また、本発明の一態様では、前記ゲーム空間は、3次元空間であり、前記移動制御手段は、前記基準位置と前記プレイヤが指定した位置との間の距離に基づいて、前記移動物体が移動を開始するときの移動方向と、所定平面と、のなす角度を制御する手段をさらに含み、前記案内画像表示制御手段は、前記第1延長線の一部と、前記第2延長線の一部と、の間の前記第2領域を案内する前記案内画像を、前記第1延長線の前記一部と前記基準位置又は前記第1位置との間の距離と、前記第2延長線の前記一部と前記基準位置又は前記第2位置との間の距離と、のうちの少なくとも一方が、前記基準位置と前記所与の領域との間の距離に基づいて変化するようにして表示させるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の実施形態に係るゲーム装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【図2】操作入力部の一例を示す図である。
【図3】コントローラの一例を示す図である。
【図4】ゲーム空間の一例を示す図である。
【図5】ゴールオブジェクトについて説明するための図である。
【図6】ゲーム画面の一例を示す図である。
【図7】ゲーム空間の状態の一例を示す図である。
【図8】ゲーム画面の一例を示す図である。
【図9】ゲーム空間の状態の一例を示す図である。
【図10】本実施形態に係るゲーム装置にて実現される機能群を示す機能ブロック図である。
【図11】ゲーム状況データの一部の内容を示す図である。
【図12】本発明の実施形態に係るゲーム装置にて実行される処理の一例を示す図である。
【図13】本発明の実施形態に係るゲーム装置にて実行される処理の一例を示す図である。
【図14】本発明の実施形態に係るゲーム装置にて実行される処理の一例を示す図である。
【図15】ゲーム画面の一例である。
【図16】本発明の実施形態に係るゲーム装置にて実行される処理の一例を示す図である。
【図17】ゲーム空間の状態の一例を示す図である。
【図18】プレイヤの指定位置と、ボールオブジェクトの軌道と、の関係を示す図である。
【図19】光ディスクから読み出されたテーブルの一例を示す図である。
【図20】ゲーム空間の状態の一例を示す図である。
【図21】ゲーム画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施形態の例について図面に基づき詳細に説明する。
【0023】
[1.ゲーム装置のハードウェア構成]
図1は、本発明の実施形態に係るゲーム装置の構成を示す図である。図1に示すゲーム装置10は、家庭用ゲーム機11に情報記憶媒体たる光ディスク25及びメモリカード28が装着され、さらに表示装置18及び音声出力装置22が接続されることによって構成される。表示装置18は、例えば、家庭用テレビ受像機や液晶ディスプレイである。また、音声出力装置22は、例えば、スピーカ、ヘッドホンやイヤホンである。
【0024】
家庭用ゲーム機11は、バス12、マイクロプロセッサ14、画像処理部16、音声処理部20、光ディスクドライブ24、メモリカードスロット27、通信インタフェース(I/F)29、コントローラインタフェース(I/F)30及び操作入力部31を含む公知のコンピュータゲームシステムである。操作入力部31以外の構成要素は筐体内に収容される。
【0025】
バス12はアドレス及びデータを家庭用ゲーム機11の各部でやり取りするためのものである。マイクロプロセッサ14、画像処理部16、音声処理部20、光ディスクドライブ24、主記憶26、メモリカードスロット27、通信インタフェース29及びコントローラインタフェース30は、バス12によって相互データ通信可能に接続される。
【0026】
マイクロプロセッサ14は、図示しないROMに格納されるオペレーティングシステムや、光ディスク25又はメモリカード28から読み出されるプログラム及びデータに基づいて、家庭用ゲーム機11の各部を制御する。主記憶26は、例えばRAMを含み、光ディスク25又はメモリカード28から読み出されたプログラム及びデータが必要に応じて書き込まれる。主記憶26はマイクロプロセッサ14の作業用としても用いられる。
【0027】
画像処理部16はVRAMを含み、マイクロプロセッサ14から送られる画像データに基づいてVRAM上にゲーム画面を描画する。そして、画像処理部16はその内容をビデオ信号に変換して所定のタイミングで表示装置18に出力する。音声処理部20はサウンドバッファを含み、光ディスク25から読み出され、該サウンドバッファに記憶されたゲーム音楽、ゲーム効果音、メッセージなどの各種音声データを再生して音声出力装置22から出力する。
【0028】
光ディスクドライブ24は、マイクロプロセッサ14からの指示に従って、例えばCD−ROMやDVD−ROMなどの光ディスク25に記録されたプログラムやデータを読み取る。ここではプログラムやデータを家庭用ゲーム機11に供給するために光ディスク25を用いることとするが、例えばROMカードなどの他のあらゆる情報記憶媒体を用いるようにしてもよい。また、インターネットなどのデータ通信網を介して遠隔地からプログラムやデータを家庭用ゲーム機11に供給するようにしてもよい。
【0029】
メモリカードスロット27はメモリカード28を装着するためのインタフェースである。メモリカード28は不揮発性メモリ(例えばEEPROMなど)を含む。メモリカード28は、例えばセーブデータなどの各種ゲームデータを記憶するために用いられる。通信インタフェース29は、インターネットなどのデータ通信網に通信接続するためのインタフェースである。
【0030】
コントローラインタフェース30は、複数のコントローラ32を無線接続するためのインタフェースである。コントローラインタフェース30としては、例えばBluetooth(登録商標)インタフェース規格に則ったインタフェースを利用することができる。なお、コントローラインタフェース30は、コントローラ32を有線接続するためのインタフェースとしてもよい。
【0031】
操作入力部31はプレイヤが操作入力を行うためのものである。操作入力部31は、例えば、表示装置18に表示されるゲーム画面上の位置をプレイヤが指定するためのポインティングデバイスとしての機能を備える。操作入力部31としては、例えば特許第3262677号公報に開示される技術を利用することができる。操作入力部31は、コントローラ32と、1つの発光部38と、を含んで構成される。コントローラ32は撮像部34と撮影画像解析部36とを含む。図2は操作入力部31の一例を示す図である。図3はコントローラ32の一例を示す図である。
【0032】
図2に示すように、発光部38は表示装置18の上部に配置される。発光部38の両端部には光源40a,40bが備えられる。図3に示すように、コントローラ32の表面には方向ボタン44、ボタン46a,46b,46cが備えられる。方向ボタン44は十字形状を有しており、一般的に方向を指定するために用いられる。ボタン46a,46b,46cは各種ゲーム操作に用いられる。コントローラ32の一の側面には、例えばCCDなどの撮像素子である撮像部34が備えられる。また、コントローラ32には、例えばマイクロプロセッサなどである撮影画像解析部36が内蔵される。なお、撮像部34が備えられた側面部のことを「コントローラ32の前端部32a」と記載する。
【0033】
プレイヤがコントローラ32の前端部32aを表示装置18の方に向けると、撮像部34の撮影画像には光源40a,40bが写し出される。撮影画像解析部36は、撮像部34の撮影画像に写し出された光源40a,40bの位置を解析する。撮影画像解析部36は、その解析結果に基づいてコントローラ32の位置及び傾きを取得する。より具体的には、撮影画像解析部36は、所定の基準位置42に対するコントローラ32の相対位置と、光源40a及び光源40bを結ぶ直線に対するコントローラ32の傾き角度と、を算出する。ゲーム装置10には、基準位置42と、表示装置18に表示されるゲーム画面18aと、の位置関係に関する情報が記憶されており、この情報と、撮影画像解析部36によって取得されるコントローラ32の位置及び傾きと、に基づいて、コントローラ32の前端部32aが指し示す位置のスクリーン座標値が取得される。すなわち、コントローラ32の前端部32aが指し示しているゲーム画面上の位置Pが取得される。位置Pは、プレイヤが指定しているゲーム画面上の位置を示す。
【0034】
なお、撮影画像解析部36によって取得されるコントローラ32の位置及び傾きを示す情報、すなわち、コントローラ32の指示位置のスクリーン座標値を特定するための情報のことを「ポインティング情報」と呼ぶ。
【0035】
コントローラ32からコントローラインタフェース30に対しては、一定周期ごと(例えば1/60秒ごと)にコントローラ32の操作状態を表す操作信号が送信される。この操作信号には、例えば、上記のポインティング情報と、各ボタンの押下状態を示す情報と、が含まれる。コントローラインタフェース30は、コントローラ32から受信した操作信号をバス12を介してマイクロプロセッサ14に渡す。マイクロプロセッサ14は操作信号に基づいてコントローラ32におけるゲーム操作を判定する。例えば、マイクロプロセッサ14は、この操作信号(ポインティング情報)に基づいて、プレイヤが指定しているゲーム画面上の位置を特定する。また例えば、マイクロプロセッサ14は、この操作信号に基づいて、各コントローラ32において方向ボタン44、ボタン46a,46b,46cの押下操作が行われたか否かを判定する。
【0036】
[2.ゲーム装置で提供されるゲーム]
上記構成を備えるゲーム装置10では、プレイヤに対応する第1チームと、第1チームと対立する第2チームと、の間で行われるサッカーゲームが提供される。プレイヤは、第1チームに属するサッカー選手を表す複数の第1選手オブジェクト(ゲームキャラクタ)を操作し、第1チームの得点イベントを第2チームの得点イベントよりも多く発生させることを目指す。このサッカーゲームは、光ディスク25から読み出されたサッカーゲーム用のプログラムが実行されることによって実現される。
【0037】
[2−1.ゲーム空間]
図4は、上記サッカーゲームを提供するために、主記憶26に構築される3次元のゲーム空間の一例を示す図である。なお、ここでは、ゲーム空間が3次元空間である場合について説明することになるが、ゲーム空間は2次元空間であってもよい。
【0038】
図4に示すように、ゲーム空間には、XW軸、YW軸、及びZW軸の3つの座標軸が設定される。各座標軸は他の2つの座標軸と互いに直交する。ゲーム空間内の位置は、その位置のXW座標値、YW座標値、及びZW座標値(ワールド座標値)により特定される。なお、以下、XW−ZW平面(所定平面)に平行な方向を「水平方向」と呼び、XW−ZW平面に垂直な方向(YW座標軸に平行な方向)を「垂直方向」と呼ぶ。
【0039】
[2−1−1.フィールドオブジェクト]
また、ゲーム空間には、サッカーフィールドを示すフィールドオブジェクト54が配置される。フィールドオブジェクト54は、XW−ZW平面上に配置される。また、フィールドオブジェクト54は、XW軸に平行な2つのサイドライン55と、ZW軸に平行なゴールライン57a,57bと、を含む。
【0040】
[2−1−2.選手オブジェクト]
フィールドオブジェクト54には、第1チームに属するサッカー選手を表す11体の第1選手オブジェクト50(ゲームキャラクタ)と、第2チームに属するサッカー選手を表す11体の第2選手オブジェクト52と、が配置される。図4では、第1選手オブジェクト50と、第2選手オブジェクト52と、をそれぞれ一体ずつ示している。以下、第1選手オブジェクト50と第2選手オブジェクト52とを区別しない場合、「選手オブジェクト」と記載する。
【0041】
[2−1−3.ボールオブジェクト]
また、フィールドオブジェクト54には、サッカーボールを表すボールオブジェクト51(移動物体)も配置される。
【0042】
ボールオブジェクト51は、ゲーム空間内を移動する。ボールオブジェクト51は、選手オブジェクトに近づくと、その選手オブジェクトに関連づけられる。本実施形態の場合、ボールオブジェクト51と、選手オブジェクトと、の水平方向の距離が所定距離以下になると、ボールオブジェクト51がその選手オブジェクトに関連づけられる。
【0043】
ボールオブジェクト51が選手オブジェクトに関連付けられた場合、その選手オブジェクトは「ボールオブジェクト51を保持している状態」になる。ボールオブジェクト51が選手オブジェクトに保持されている場合、ボールオブジェクト51はその選手オブジェクトの移動に従って移動する。
【0044】
[2−1−4.ゴールオブジェクト]
また、フィールドオブジェクト54には、さらに、ゴールオブジェクト56,58が配置される。
【0045】
ゴールオブジェクト56は、第1チームに関連づけられている。ボールオブジェクト51がゴールオブジェクト56内の領域に移動した場合、第2チームの得点イベントが発生する。一方、ゴールオブジェクト58は、第2チームに関連付けられている。ボールオブジェクト51がゴールオブジェクト58内の領域(所与の領域)に移動した場合、第1チームの得点イベントが発生する。
【0046】
図5は、ゴールオブジェクト56,58について説明するための図である。ここでは、ゴールオブジェクト58について説明する。同図に示すように、ゴールオブジェクト58は、ゴールポスト59a,59bと、クロスバー61と、を含む。
【0047】
ゴールポスト59a,59bはゴールライン57a上に位置し、XW−ZW平面に垂直に立っている。具体的には、ゴールポスト59a,59bはゴールライン57aの中点Oから等距離離れたところに位置している。図5では、中点Oから各ゴールポスト59a,59bまでの距離をWと示している。また、同図において、第1基準位置O(第1位置)は、ゴールポスト59aのXW−ZW平面上の位置を示し、第2基準位置O(第2位置)は、ゴールポスト59bのXW−ZW平面上の位置を示している。第1基準位置O及び第2基準位置Oは、ゴールオブジェクト58内の領域とゴールオブジェクト58外の領域との境界に相当する。
【0048】
クロスバー61は、ゴールポスト59aの頂点Vと、ゴールポスト59bの頂点Vと、を結んでいる。ボールオブジェクト51は、クロスバー61とゴールライン57aとゴールポスト59aとゴールポスト59bとによって囲まれた領域を通過しない限り、ゴールオブジェクト58内の領域に移動することはできない。なお、以下、ゴールオブジェクト58の前方の領域とは、ゴールライン57aのXW座標よりもXW座標が小さい領域を意味し、ゴールオブジェクト58の後方の領域とは、ゴールライン57aのXW座標よりもXW座標が大きい領域を意味するものとして説明を進める。
【0049】
[2−1−5.仮想カメラ]
また、図4に示すように、フィールドオブジェクト54の上方には、仮想カメラ60が配置される。本実施形態では、図4に示すように、仮想カメラ60は、ボールオブジェクト51の真上に配置される。仮想カメラ60は、ボールオブジェクト51の移動に従って水平方向に移動する。
【0050】
また、本実施形態では、仮想カメラ60の視線方向は、YW軸の負方向(すなわち、仮想カメラ60の位置からボールオブジェクト51の位置への方向)に設定される。なお、仮想カメラ60の視線方向は、必ずしもYW軸の負方向でなくてもよい。例えば、仮想カメラ60の視線方向は、「YW軸の負方向となす角度が所定角度(例えば、60度)以下の方向」であってもよい。また、仮想カメラ60の視線方向は、サッカーゲームの試合中に変化してもよい。
【0051】
仮想カメラ60には視角が設定されており、マイクロプロセッサ14は、上記視角に基づいて定まる視野領域62を仮想カメラ60から見た様子を表すゲーム画面を表示装置18に表示させる。なお、図4では、視野領域62はゲーム空間の一部の領域に過ぎないが、ゲーム空間全体が視野領域62に含まれるよう、仮想カメラ60の位置や視角などを設定してもよい。
【0052】
図6は、ゲーム画面の一例を示す図である。なお、図6は、ゴールオブジェクト58がゲーム画面に表示されない場合のゲーム画面の一例を示している。図6では、ボールオブジェクト51、ボールオブジェクト51を保持している1体の第1選手オブジェクト50、及び1体の第2選手オブジェクト52がゲーム画面に表示されている。また、ゲーム画面にはカーソル64が表示される。カーソル64は、プレイヤが指定しているゲーム画面上の位置に表示される。また、ゲーム画面には案内画像66も表示される。なお、案内画像66の役割については後述する。
【0053】
[2−2.選手オブジェクトの動作]
上記サッカーゲームにおいて、ボールオブジェクト51を保持している第1選手オブジェクト50以外の選手オブジェクトは、所定のアルゴリズムに従って自律的に動作する。
【0054】
一方、ボールオブジェクト51を保持している第1選手オブジェクト50は、コントローラインタフェース30が受信した操作信号に従って動作する。以下、ボールオブジェクト51を保持している第1選手オブジェクト50のことを、操作対象オブジェクトと呼ぶ。
【0055】
例えば、プレイヤは、操作対象オブジェクトがボールオブジェクト51を蹴り出す方向を、ゲーム画面上の位置を指定することによって指示する。ゲーム画面上の位置を指定した上で、プレイヤがキック指示ボタン(例えば、ボタン46a)を押下すると、操作対象オブジェクトは、カーソル64の表示位置(すなわち、プレイヤが指定しているゲーム画面上の位置)に基づく方向に、ボールオブジェクト51を蹴り出す。具体的には、操作対象オブジェクトは、カーソル64の表示位置に対応するXW−ZW平面上の位置に向かってボールオブジェクト51を蹴り出す。なお、操作対象オブジェクトがボールオブジェクト51を蹴り出す強さはプレイヤの操作量(例えば、キック指示ボタンが押下された時間の長さ、キック指示ボタンが押下されたときの圧力)に基づいて決定される。
【0056】
[2−3.案内画像]
ここで、案内画像66について説明する。このサッカーゲームでは、ボールオブジェクト51が第1選手オブジェクト50に保持されている場合に案内画像66がゲーム画面に表示されるようになっている。なお、以下、「プレイヤが指定しているXW−ZW平面上の位置」とは、カーソル64の表示位置(プレイヤが指定しているゲーム画面上の位置)に対応するXW−ZW平面上の位置のことを意味するものとする。
【0057】
上記案内画像66は、後述する案内領域に案内オブジェクトが配置されることによってゲーム画面に表示される。
【0058】
図7は、案内領域について説明するための図であり、図6に示すゲーム画面が表示されているときのゲーム空間の状態を示す図である。頂点A〜頂点Dは、案内領域67の頂点を示し、基準位置Qは、ボールオブジェクト51のXW−ZW平面上の位置を示している。また、半直線L1は、基準位置Qを始点とし第1基準位置Oを通る半直線を示し、半直線L2は、基準位置Qを始点とし第2基準位置Oを通る半直線を示している。また、一点鎖線で囲まれる長方形の領域69は視野領域62を示している。また、W1は、頂点Aと頂点BとのXW軸方向の距離を示し、W2は、基準位置Qと頂点AとのXW軸方向の距離を示している。
【0059】
以下、或る点Xから或る点Yまで伸びる直線を、直線XYと記載するものとして説明を進める。
【0060】
図7に示すように、案内領域67の頂点Aと頂点Bとは、半直線L1上に設定される。より詳しくは、案内領域67が視野領域62内に納まるように、頂点Aと頂点Bとは、基準位置Qから第1基準位置Oまで伸びる直線QO上に設定される。同図に示す例では、案内領域67の頂点Aは、直線QO上の点であって、かつ、基準位置Qからの距離(XW軸方向の距離)がW2である点に設定されている。また、案内領域67の頂点Bは、直線QO上の点であって、かつ、頂点Aからの距離(XW軸方向の距離)がW1である点に設定されている。なお、頂点A,Bは直線QO上の点であればよく、例えば、頂点Aは基準位置Qに設定されてもよく、頂点Bは第1基準位置Oに設定されてもよい。但し、基準位置Qに頂点A,Bの双方が設定されたり、第1基準位置Oに頂点A,Bの双方が設定されたりすることはない。
【0061】
また、案内領域67の頂点Cと頂点Dとは、半直線L2上に設定される。より詳しくは、案内領域67が視野領域62内に納まるように、頂点Cと頂点Dとは、基準位置Qから第2基準位置Oまで伸びる直線QO上に設定される。同図に示す例では、案内領域67の頂点Dは、直線QO上の点であって、かつ、基準位置Qからの距離(XW軸方向の距離)がW2である点に設定されている。また、案内領域67の頂点Cは、直線QO上の点であって、かつ、頂点Dからの距離(XW軸方向の距離)がW1である点に設定されている。なお、頂点C,Dは直線QO上の点であればよく、例えば、頂点Dは基準位置Qに設定されてもよく、頂点Cは第2基準位置Oに設定されてもよい。但し、基準位置Qに頂点C,Dの双方が設定されたり、第2基準位置Oに頂点C,Dの双方が設定されたりすることはない。
【0062】
以上のようにして設定される案内領域67に案内オブジェクト68が配置され、その結果として、この案内オブジェクト68の画像が案内画像66としてゲーム画面に表示される。
【0063】
案内領域67の頂点A及び頂点Bは、基準位置Qから第1基準位置O(ゴールポスト59a)に向けて伸びる半直線L1上の点であり、頂点C及び頂点Dは、基準位置Qから第2基準位置O(ゴールポスト59b)に向けて伸びる半直線L2上の点であるため、基準位置Qから案内領域67内を通過して伸びる直線は、ゴールポスト59aとゴールポスト59bの間を通過する。
【0064】
図7に示す状態で、ボールオブジェクト51が案内領域67を通過するように蹴り出された場合には、ボールオブジェクト51を蹴り出す強さが適切であれば、ボールオブジェクト51はゴールオブジェクト58内の領域へと移動するようになる。また、図6に示すゲーム画面において、プレイヤは、案内画像66が表示されている領域内の位置を指定するとともに、ボールオブジェクト51を蹴り出す強さを適切な強さに設定することによって、ボールオブジェクト51が案内領域67を通過するように指示することができる。
【0065】
このため、ゲーム装置10では、ゴールオブジェクト58がゲーム画面に表示されない場合であっても、プレイヤは、案内画像66が表示されている領域内の位置を指定することによって、比較的容易に、ボールオブジェクト51をゴールオブジェクト58内の領域に向けて移動させることができるようになっている。
【0066】
以上では、ゴールオブジェクト58がゲーム画面に表示されない場合について説明した。次に、ゴールオブジェクト58がゲーム画面に表示される場合について説明する。
【0067】
図8は、ゴールオブジェクト58がゲーム画面に表示される場合のゲーム画面の一例を示す図である。図8に示すように、このサッカーゲームでは、ゴールオブジェクト58がゲーム画面に表示される場合にも案内画像66がゲーム画面に表示される。この場合も、案内領域67に案内オブジェクト68が配置されることによって案内画像66がゲーム画面に表示される。但し、この場合、案内領域67がゴールオブジェクト58の後方に設定され、その結果、ゲーム画面では、ゴールオブジェクト58の画像の後方に案内画像66が表示される。
【0068】
図9は、ゴールオブジェクト58がゲーム画面に表示される場合の案内領域67について説明するための図であり、図8に示すゲーム画面が表示されているときのゲーム空間の状態を示す図である。第1選手オブジェクト50は、ボールオブジェクト51を保持している。頂点A〜頂点D、基準位置Q、半直線L1、半直線L2、領域69、及びW1は、図7と同様である。第1延長線e1は、直線QOの延長線を示し、第2延長線e2は、直線QOの延長線を示す。半直線L3は、基準位置Qを始点としゴールポスト59b付近の点Oを通る半直線を示す。また、点Eは、直線ADと半直線L3との交点を示し、点Fは、直線BCと半直線L3との交点を示す。また、W3は、第1基準位置Oと案内領域67の頂点AとのXW軸方向の距離を示す。また、W4は、基準位置Qと頂点AとのXW軸方向の距離を示す。
【0069】
同図に示すように、案内領域67の頂点Aと頂点Bとは、半直線L1上に設定される。より詳しくは、案内領域67がゴールオブジェクト58の後方に設定されるように、頂点Aと頂点Bとは、第1延長線e1上に設定される。同図に示す例では、案内領域67の頂点Aは、第1延長線e1上の点であって、かつ、第1基準位置Oからの距離(XW軸方向の距離)がW3である点に設定されている。また、案内領域67の頂点Bは、第1延長線e1上の点であって、かつ、頂点Aからの距離(XW軸方向の距離)がW1である点に設定されている。なお、頂点A,Bは、第1延長線e1上の点であればよく、例えば、頂点Aは第1基準位置Oに設定されてもよい。但し、第1基準位置Oに頂点A,Bの双方が設定されることはない。
【0070】
また、案内領域67の頂点Cと頂点Dとは、半直線L2上に設定される。より詳しくは、案内領域67がゴールオブジェクト58の後方に設定されるように、頂点Cと頂点Dとは、第2延長線e2上に設定される。同図に示す例では、案内領域67の頂点Dは、第2延長線e2上の点であって、かつ、第2基準位置Oからの距離(XW軸方向の距離)がW3である点に設定されている。また、案内領域67の頂点Cは、第2延長線e2上の点であって、かつ、頂点Dからの距離(XW軸方向の距離)がW1である点に設定されている。なお、頂点C,Dは、第2延長線e2の点であればよく、例えば、頂点Dは第2基準位置Oに設定されてもよい。但し、第2基準位置Oに頂点C,Dの双方が設定されることはない。
【0071】
以上のようにして設定される案内領域67に案内オブジェクト68が配置され、その結果として、案内オブジェクト68の画像が案内画像66としてゲーム画面に表示される。
【0072】
ゴールオブジェクト58がゲーム画面に表示される場合も、プレイヤは、ボールオブジェクト51をゴールオブジェクト58内の領域に向けて移動させたい場合に、案内画像66が表示されている領域内の位置を指定するとともに、ボールオブジェクト51を蹴り出す強さを適切な強さに設定すればよいようになっている。
【0073】
ところで、ゴールオブジェクト58がゲーム画面に表示される場合、プレイヤは、ゴールオブジェクト58が表示されている領域内の位置を指定すれば、案内画像66の表示されている領域内の位置を指定しなくても、ボールオブジェクト51をゴールオブジェクト58内の領域に向けて移動させることができる。
【0074】
しかしながら、ゴールオブジェクト58が表示されている領域の面積が小さい場合、案内画像66が表示されている領域内の位置をプレイヤが指定することは難しい。
【0075】
この点、このゲーム装置10では、案内領域67がゴールオブジェクト58の後方に設定されるよう、案内領域の頂点A,Bが直線QOの延長線(第1延長線e1)上に設定され、案内領域の頂点C,Dが直線QOの延長線(第2延長線e2)上に設定される。そのため、頂点Aと基準位置Qとの距離と、頂点Bと基準位置Qとの距離とはいずれも、第1基準位置Qと基準位置Qとの距離より大きくなる。また、頂点Cと基準位置Qとの距離と、頂点Dと基準位置Qとの距離とはいずれも、第2基準位置Qと基準位置Qとの距離より大きくなる。このため、案内領域67の幅(例えば、頂点A,Bのいずれか一方と、頂点C,Dのいずれか一方と、の間の距離)がゴールオブジェクト58の幅(ゴールポスト59aとゴールポスト59bとの距離)より大きくなる。また、ゲーム画面における案内画像66の幅(例えば、ゲーム画面における、頂点A,Bのいずれか一方と、頂点C,Dのいずれか一方と、の間の距離)がゲーム画面におけるゴールオブジェクト58の幅(ゲーム画面におけるゴールポスト59aとゴールポスト59bとの距離)より大きくなる。
【0076】
その結果、案内画像66が表示されている領域内の位置(例えば、ゲーム画面における、頂点A,Bのいずれか一方と、頂点C,Dのいずれか一方と、の間の位置)の方が、ゴールオブジェクト58が表示されている領域内の位置(例えば、ゲーム画面におけるゴールポスト59aとゴールポスト59bとの間の位置)よりも指定しやすくなり、プレイヤが、ボールオブジェクト51をゴールオブジェクト58内の領域に向けて移動させやすくなる。
【0077】
また、プレイヤがゴールオブジェクト58内の所望の領域にボールオブジェクト51を移動させる場合、上記所望の領域に対応するゲーム画面上の領域内の位置を指定すれば、プレイヤが、上記所望の領域ボールオブジェクト51を移動させることができる。例えば、ゴールポスト59b(第2基準位置O)とゴールポスト59b付近の点Oとの間の領域にボールオブジェクト51を移動させることをプレイヤが所望している場合、プレイヤは、案内領域67の頂点C,Dと点E,Fとを頂点とする四角形CDEFに対応するゲーム画面上の領域内の位置(例えば、ゲーム画面における、頂点E,Fのいずれか一方と、頂点C,Dのいずれか一方と、間の位置)を指定しなくても、所望の領域に対応するゲーム画面上の領域内の位置(例えば、ゲーム画面におけるゴールポスト59bと点Oとの間の位置)を指定することで所望の領域にボールオブジェクト51を移動させることができる。
【0078】
しかしながら、プレイヤの所望の領域が小さい場合、所望の領域に対応するゲーム画面上の領域内の位置をプレイヤが指定することは難しい。
【0079】
この点、上述のように、案内領域67がゴールオブジェクト58の後方に設定されるので、ゲーム画面における案内画像66の幅がゲーム画面におけるゴールオブジェクト58の幅よりも大きくなることと同様に、ゲーム画面における四角形CDEFの幅(例えば、ゲーム画面における、頂点E,Fのいずれか一方と、頂点C,Dのいずれか一方と、の間の距離)もゲーム画面における上記所望の領域の幅(例えば、ゲーム画面におけるゴールポスト59bと点Oとの距離)よりも大きくなる。その結果、四角形CDEFに対応するゲーム画面上の領域内の位置(例えば、ゲーム画面における、頂点E,Fのいずれか一方と、頂点C,Dのいずれか一方と、の間の位置)の方が、上記所望の領域に対応するゲーム画面上の領域内の位置(例えば、ゲーム画面におけるゴールポスト59bと点Oとの間の位置)よりも指定しやすくなり、プレイヤは、ボールオブジェクト51を上記所望の領域(ゴールポスト59b付近の領域)に向けて移動させやすくなる。
【0080】
[3.ゲーム装置で実現される機能]
図10は、ゲーム装置10にて実現される機能群を示す機能ブロック図である。同図に示すように、ゲーム装置10では、ゲームデータ記憶部70と、ゲーム状況更新部72と、案内画像表示制御部74と、ゲーム画面表示制御部76と、が実現される。これらの機能は、マイクロプロセッサ14が上記サッカーゲーム用のプログラムに従って動作することにより実現される。
【0081】
[3−1.ゲームデータ記憶部]
ゲームデータ記憶部70は、主記憶26や光ディスク25を主として実現される。ゲームデータ記憶部70は、サッカーゲームの提供に必要な各種データを記憶する。例えば、ゲームデータ記憶部70には、ボールオブジェクト51の現在の状態(位置、移動方向、移動速度、ボールオブジェクト51を保持している選手オブジェクト)を示すデータや、仮想カメラ60の現在の位置を示すデータや、各選手オブジェクトに関するデータなどを含むゲーム状況データを記憶する。
【0082】
図11は、ゲーム状況データの一部の内容を示す図である。ゲーム状況データは、選手オブジェクトごとに、その選手オブジェクトの現在の状態を表すデータや、その選手の各種能力の高さを表すパラメータの値を関連づけてなるテーブル(記憶手段)である。具体的には、ゲーム状況データは、IDフィールドと、状態フィールドと、パラメータフィールドと、を含む。
【0083】
IDフィールドには、各選手オブジェクトのIDが格納される。「A−1」〜「A−11」は、各第1選手オブジェクト50のIDであり、「B−1」〜「B−11」は、各第2選手オブジェクト52のIDである。また、状態フィールドには、各選手オブジェクトの現在の状態(位置、移動方向、移動速度、向き、動作、及び姿勢)を示すデータが格納される。また、パラメータフィールドには、各選手オブジェクトの各種能力の高さを示すパラメータの値が格納される。なお、ここでは、能力が高いほど大きな値が設定されている。
【0084】
[3−2.ゲーム状況更新部]
ゲーム状況更新部72は、マイクロプロセッサ14を主として実現される。ゲーム状況更新部72は、ゲームデータ記憶部70に記憶されるゲーム状況データを、一定周期ごとに更新する。ゲーム状況更新部72の機能の詳細については後述する(図12のS101参照)。
【0085】
[3−3.案内画像表示制御部]
案内画像表示制御部74(案内画像表示制御手段)は、マイクロプロセッサ14を主として実現される。案内画像表示制御部74は案内画像66をゲーム画面に表示させる。
【0086】
例えば、案内画像66は、ボールオブジェクト51に関連する基準位置Qからゴールオブジェクト58内の領域に関連する第1基準位置Oまで伸びる直線QO(第1線)の少なくとも一部と、基準位置Qからゴールオブジェクト58内の領域に関連する第2基準位置Oまで伸びる直線QO(第2線)の少なくとも一部と、の間の案内領域67(図7参照)を案内する画像である(図6参照)。
【0087】
又は、案内画像66は、直線QOの延長線(すなわち、第1延長線e1)の少なくとも一部と、直線QOの延長線(すなわち、第2延長線e2)の少なくとも一部と、の間の案内領域67(図9参照)を案内する画像である(図8参照)。
【0088】
ここで、第1基準位置Oは、ゴールオブジェクト58内の領域とゴールオブジェクト58外との境界であり、ゴールポスト59aに対応する位置(例えば、ゴールポスト59a自身の位置)でもある。また、第2基準位置Oは、ゴールオブジェクト58内の領域とゴールオブジェクト58外との境界であり、ゴールポスト59bに対応する位置(例えば、ゴールポスト59b自身の位置)でもある。
【0089】
以下、案内画像表示制御部74について説明する。なお、ここでは、基準位置Qがボールオブジェクト51のXW−ZW平面上の位置であるものとして説明を進めるが、基準位置Qは、操作対象オブジェクトのXW−ZW平面上の位置であってもよい。
【0090】
本実施形態では、ゴールオブジェクト58の全部又は一部がゲーム画面に表示されない場合(すなわち、ゴールオブジェクト58の全部又は一部が視野領域62に含まれない場合)、案内画像表示制御部74は、直線QOの少なくとも一部と、直線QOの少なくとも一部と、の間の案内領域67を案内する案内画像66をゲーム画面に表示させる。
【0091】
一方、ゴールオブジェクト58の全部又は一部がゲーム画面に表示される場合(すなわち、ゴールオブジェクト58の全部又は一部が視野領域62に含まる場合)、案内画像表示制御部74は、第1延長線e1の少なくとも一部と、第2延長線e2の少なくとも一部と、の間の案内領域67を案内する案内画像66をゲーム画面に表示させる。
【0092】
また、本実施形態では、案内画像表示制御部74は、第1選手オブジェクト50がボールオブジェクト51を保持している場合に、案内画像66をゲーム画面に表示させる。案内画像表示制御部74の機能の詳細については後述する(図12のS103及びS104,図13参照)。
【0093】
[3−4.ゲーム画面表示制御部]
ゲーム画面表示制御部76(ゲーム画面表示制御手段)は、マイクロプロセッサ14と画像処理部16とを主として実現される。ゲーム画面表示制御部76は、ゲーム空間の少なくとも一部の領域である視野領域62をゲーム画面に表示させる。ゲーム画面表示制御部76の機能の詳細については後述する(図12のS104参照)。
【0094】
[4.ゲーム装置にて実行される処理]
図12は、ゲーム装置10にて一定周期毎に実行される処理の一例を示す図である。この処理は、マイクロプロセッサ14が上記サッカーゲーム用のプログラムに従って動作することにより実行される。
【0095】
まず、マイクロプロセッサ14は、ゲーム状況データを更新する(S101)。例えば、マイクロプロセッサ14は、操作対象オブジェクトの状態をプレイヤの操作に基づいて更新し、操作対象オブジェクト以外の各選手オブジェクトの状態を所定のアルゴリズムに基づいて更新する。
【0096】
また、例えば、マイクロプロセッサ14は、ボールオブジェクト51の状態を更新する。例えば、マイクロプロセッサ14(移動制御手段)は、第1選手オブジェクト50がボールオブジェクト51を保持している場合においてキック指示ボタンが押下された場合に、プレイヤが指定しているゲーム画面上の位置に基づく方向にボールオブジェクト51を移動させる。より詳しくは、マイクロプロセッサ14は、プレイヤが指定しているゲーム画面上の位置と、プレイヤの操作量と、に基づいて、操作対象オブジェクトに蹴り出されたボールオブジェクト51が移動を開始するときの移動方向と移動速度とを示す初期移動速度ベクトルを決定する。
【0097】
例えば、マイクロプロセッサ14は、初期移動速度ベクトルの水平成分が示す方向が、「基準位置Qからプレイヤが指定しているXW−ZW平面上の位置への方向」と同じ方向になるように、初期移動速度ベクトルを決定する。また、例えば、マイクロプロセッサ14は、プレイヤの操作量に基づいて初期移動速度ベクトルの大きさを決定する。初期移動速度ベクトルの大きさが、ボールオブジェクト51が移動を開始するときの移動速度を表し、また、操作対象オブジェクトがボールオブジェクト51を蹴り出す強さも表す。そして、マイクロプロセッサ14は、ボールオブジェクト51の移動方向を更新し、初期移動速度ベクトルが示す方向へのボールオブジェクト51の移動を開始させる。また、マイクロプロセッサ14は、ボールオブジェクト51が移動している場合、物理演算を行って、ボールオブジェクト51の移動速度や移動方向を更新する。
【0098】
そして、マイクロプロセッサ14は、ゲーム状況データを参照し、第1選手オブジェクト50がボールオブジェクト51を保持しているか否かを判定する(S102)。
【0099】
そして、第1選手オブジェクト50がボールオブジェクト51を保持していない場合(S102のN)、マイクロプロセッサ14は、S103のステップをスキップし、S104のステップに進む。一方、第1選手オブジェクト50がボールオブジェクト51を保持している場合(S102のY)、マイクロプロセッサ14は、案内領域67を設定する(S103)。以下、図13を参照しながら、S103のステップにおいてゲーム装置10にて実行される処理について説明する。
【0100】
まず、マイクロプロセッサ14は、第2チームに関連づけられたゴールオブジェクト58が視野領域62に含まれているか否か、すなわち、ゴールオブジェクト58の画像がゲーム画面に表示されるか否かを判定する(S201)。S201のステップでは、ゴールオブジェクト58の全部が視野領域62に含まれている場合に、ゴールオブジェクト58が視野領域62に含まれていると判定するようにしてもよいし、ゴールオブジェクト58の一部が視野領域62に含まれている場合に、ゴールオブジェクト58が視野領域62に含まれていると判定するようにしてもよい。
【0101】
ゴールオブジェクト58が視野領域62に含まれない場合(S201のN)、マイクロプロセッサ14は、S202〜S204のステップにより、案内領域67を設定する。
【0102】
すなわち、マイクロプロセッサ14は、S202のステップにおいて、基準位置Qから第1基準位置Oまで伸びる直線QO(第1線)を取得する(図7参照)。ここでは、ボールオブジェクト51のXW−ZW平面上の位置が基準位置Qであるものとする。
【0103】
そして、マイクロプロセッサ14は、案内領域67の第1の頂点である頂点Aを直線QO上に設定する(S203)。すなわち、マイクロプロセッサ14は、頂点Aを基準位置Qと第1基準位置Oの間に設定する。より詳しくは、マイクロプロセッサ14は、直線QO上の点であって、かつ、基準位置Qからの距離(XW軸方向の距離)が所定距離W2である点を頂点Aとして設定する。
【0104】
そして、マイクロプロセッサ14は、案内領域67の第2の頂点である頂点B、案内領域67の第3の頂点である頂点C、及び案内領域67の第4の頂点である頂点Dを設定する(S204)。
【0105】
具体的には、マイクロプロセッサ14は頂点Bを直線QO上に設定する。すなわち、マイクロプロセッサ14は、頂点Bを基準位置Qと第1基準位置Oとの間に設定する。より詳しくは、マイクロプロセッサ14は、直線QO上の点であって、かつ、頂点Aからの距離(XW軸方向の距離)が所定距離W1である点を頂点Bとして設定する。
【0106】
また、マイクロプロセッサ14は、頂点Cと頂点Dとを設定する場合、まず、基準位置Qから第2基準位置Oまで伸びる直線QO(第2線)を取得する。そして、マイクロプロセッサ14は、直線QO上に頂点Cと頂点Dとを設定する(図7参照)。すなわち、マイクロプロセッサ14は、頂点Cと頂点Dとを、基準位置Qと第2基準位置Oとの間に設定する。より詳しくは、マイクロプロセッサ14は、頂点Aを通り直線Oに平行な直線と、直線QOと、の交点を頂点Dとして設定し、頂点Bを通り直線Oに平行な直線と、直線QOと、の交点を頂点Cとして設定する。なお、この場合、直線ADと、直線BCと、は直線Oと平行になる。そのため、基準位置Qと頂点Dとの間の距離(XW軸方向の距離)はW2になり、頂点Cと頂点Dとの間の距離(XW軸方向の距離)はW1になる。
【0107】
マイクロプロセッサ14は、以上のようにして設定した頂点A〜Dを有する四角形の領域を案内領域67として設定する。
【0108】
一方、ゴールオブジェクト58が視野領域62に含まれる場合(S201のY)、マイクロプロセッサ14は、S205〜S207のステップにより、案内領域67を設定する。
【0109】
すなわち、マイクロプロセッサ14は、S205のステップにおいて、直線QOの延長線(すなわち、第1延長線e1)を取得する(図9参照)。
【0110】
そして、マイクロプロセッサ14は、案内領域67の第1の頂点である頂点Aを第1延長線e1上に設定する(S206)。例えば、マイクロプロセッサ14は、第1延長線e1上の点であって、かつ、第1基準位置Oとの間の距離(XW軸方向の距離)が所定距離W3である点を頂点Aとして設定する。
【0111】
そして、マイクロプロセッサ14は、案内領域67の第2の頂点である頂点B、案内領域67の第2の頂点である頂点C、及び案内領域67の第4の頂点である頂点Dを設定する(S207)。
【0112】
具体的には、マイクロプロセッサ14は、頂点Bを第1延長線e1上に設定する。例えば、マイクロプロセッサ14は、第1延長線e1上の点であって、かつ、頂点Aとの間の距離(XW軸方向の距離)が所定距離W1である点を頂点Bとして設定する。
【0113】
また、マイクロプロセッサ14は、頂点Cと頂点Dとを設定する場合、まず、直線QOの延長線(すなわち、第2延長線e2)を取得する。そして、マイクロプロセッサ14は、第2延長線e2上に頂点Cと頂点Dとを設定する。例えば、マイクロプロセッサ14は、頂点Aを通り直線Oに平行な直線と、第2延長線e2と、の交点を頂点Dとして設定し、頂点Bを通り直線Oに平行な直線と、第2延長線e2と、の交点を頂点Cとして設定する。なお、この場合も、直線ADと、直線BCと、は直線Oと平行になる。そのため、第1基準位置Oと頂点Dとの間の距離(XW軸方向の距離)はW3になり、頂点Cと頂点Cとの間の距離(XW軸方向の距離)はW1になる。
【0114】
マイクロプロセッサ14は、以上のようにして設定した頂点A〜Dを有する四角形の領域を案内領域67として設定する。
【0115】
なお、S204及びS207では、案内領域67の頂点Cと頂点Dを設定するために、マイクロプロセッサ14は、直線QO(第2線)や第2延長線e2を取得しているが、直線QOや第2延長線e2を必ずしも取得する必要はない。例えば、図7及び図9に示すように、基準位置Qと、第1基準位置Oと、第2基準位置Oと、を頂点とする三角形QOは、基準位置Qと、頂点Aと、頂点Dと、を頂点とする三角形QADと相似関係にある。従って、マイクロプロセッサ14は、「基準位置Qと頂点Aとの距離」と、「基準位置Qと第1基準位置Oとの距離」と、の比が、「頂点Aと頂点Dとの距離」と、「第1基準位置Oと第2基準位置Oとの距離(すなわち、2*W)」と、の比と同じになる関係を利用して頂点Dを設定することもできる。同様に、三角形QOは、基準位置Qと、頂点Bと、頂点Cと、を頂点とする三角形QBCと相似関係にある。従って、マイクロプロセッサ14は、「基準位置Qと頂点Bとの距離」と、「基準位置Qと第1基準位置Oとの距離」と、の比が、「頂点Bと頂点Cとの距離」と、「第1基準位置Oと第2基準位置Oとの距離(すなわち、2*W)」と、の比と同じになる関係を利用して頂点Cを設定することもできる。
【0116】
S103のステップにおいて案内領域67が設定された場合、又は、S102のステップにおいて第1選手オブジェクト50がボールオブジェクト51を保持していないと判定された場合、S104において、マイクロプロセッサ14は、ゲーム画面を更新する。具体的には、マイクロプロセッサ14は、ゲーム状況データに基づいて、仮想カメラ60から視野領域62を見た様子を表すゲーム画面を生成する。より詳しくは、マイクロプロセッサ14は、ジオメトリ処理によりワールド座標系からスクリーン座標系への座標変換を行った上で、レンダリング処理によりゲーム画面を生成する。
【0117】
但し、S103のステップにおいて案内領域67が設定された場合、マイクロプロセッサ14は、案内領域67に案内オブジェクト68を配置した上で、ゲーム画面を生成する。この場合、ゲーム画面には案内画像66が含まれることとなる。
【0118】
以上のようにして生成されるゲーム画面はVRAM上に描画され、VRAM上に描画されたゲーム画面は表示装置18に出力される。
【0119】
[6.まとめ]
以上に説明したゲーム装置10では、案内画像66が表示されることによって、プレイヤは、ボールオブジェクト51がゴールオブジェクト58に向けて移動するようにゲーム画面上の位置を指定したり、ボールオブジェクト51が所望の領域(例えば、ゴールオブジェクト58の隅)に向けて移動するようにゲーム画面上の位置を指定したりすることを簡単に行えるようになっている。従って、ゲーム装置10によれば、ボールオブジェクト51がゴールオブジェクト58内の領域に移動するようにゲーム画面上の位置をプレイヤが指定する際の操作性を向上させることが可能になる。
【0120】
[7.変形例]
なお、本発明は、以上に説明した実施形態に限定されるものではない。以下、本発明の他の態様(変形例1〜変形例6)について説明する。
【0121】
[7−1.変形例1]
例えば、マイクロプロセッサ14は、ボールオブジェクト51が第1選手オブジェクト50に保持されている場合においてキック指示ボタンが押下された場合において、案内画像66が表示されている領域にプレイヤが指定しているゲーム画面上の位置が含まれている場合には、操作対象オブジェクトにシュート動作を行わせるようにしてもよい。こうした上で、操作対象オブジェクトにより蹴り出されたボールオブジェクト51に対して、上記シュート動作に対応する移動制御を行うようにしてもよい。
【0122】
すなわち、変形例1では、マイクロプロセッサ14は、第1選手オブジェクト50がボールオブジェクト51を保持している場合(すなわち、案内領域67が設定されている場合)においてキック指示ボタンが押下された場合に、S101のステップにおいて図14に示す処理を実行する。
【0123】
すなわち、マイクロプロセッサ14は、プレイヤが指定しているXW−ZW平面上の位置が案内領域67に含まれているか否かを判定することにより、案内画像66が表示されている領域にプレイヤが指定しているゲーム画面上の位置が含まれているか否かを判定する(S301)。
【0124】
そして、案内画像66が表示されている領域にプレイヤが指定しているゲーム画面上の位置が含まれていない場合(S301のN)、マイクロプロセッサ14は、操作対象オブジェクトに通常のキック動作を行わせる(S302)。ここで、通常のキック動作とは、後述するシュート動作以外のキック動作であり、例えば、パス動作である。
【0125】
そして、マイクロプロセッサ14は、キック動作に対応する移動制御をボールオブジェクト51に対して実行する(S303〜S304)。すなわち、マイクロプロセッサ14は、S303〜S304のステップで、プレイヤが指定しているゲーム画面上の位置と、プレイヤの操作量と、に基づいて、操作対象オブジェクトによって蹴り出されたボールオブジェクト51の初期移動速度ベクトルを決定する。
【0126】
S303のステップでは、マイクロプロセッサ14は、プレイヤが指定しているゲーム画面上の位置に基づいて、初期移動速度ベクトルの方向を決定する。より詳しくは、初期移動速度ベクトルの水平成分が示す方向が、「基準位置Qからプレイヤが指定しているXW−ZW平面上の位置への方向」と同じ方向になるように、初期移動速度ベクトルの方向を決定する。
【0127】
次にS304のステップでは、マイクロプロセッサ14は、プレイヤの操作量に基づいて、初期移動速度ベクトルの大きさ(ボールオブジェクト51が移動を開始するときの移動速度、ボールオブジェクト51が蹴り出される強さ)を決定する。例えば、マイクロプロセッサ14は、所定演算を行うことにより、プレイヤの操作量が多いほど大きくなるように初期移動速度ベクトルの大きさを決定する。S303〜S304の結果、初期移動速度ベクトルが決定される。
【0128】
一方、案内画像66が表示されている領域にプレイヤが指示しているゲーム画面上の位置が含まれている場合(S301のY)、マイクロプロセッサ14は、通常のキック動作ではなくシュート動作を操作対象オブジェクトに行わせる(S306)。
【0129】
そして、マイクロプロセッサ14は、シュート動作に対応する移動制御をボールオブジェクト51に対して実行する(S307〜S308)。すなわち、マイクロプロセッサ14は、S307〜S308のステップで、プレイヤが指定しているゲーム画面上の位置と、ボールオブジェクト51とゴールオブジェクト58との間の距離と、に基づいて、ボールオブジェクト51の初期移動速度ベクトルを決定する。
【0130】
S307のステップでは、マイクロプロセッサ14は、S303のステップと同様にして、初期移動速度ベクトルの方向を決定する。
【0131】
S308のステップでは、マイクロプロセッサ14は、S304のステップとは異なり、プレイヤの操作量ではなく、ボールオブジェクト51とゴールオブジェクト58との間の距離に基づいて、初期移動速度ベクトルの大きさ(ボールオブジェクト51が移動を開始するときの移動速度、ボールオブジェクト51が蹴り出される強さ)を決定する。例えば、マイクロプロセッサ14は、基準位置Qと第1基準位置Oとの距離(XW軸方向の距離)に関する距離条件と、初期移動速度ベクトルの大きさと、を関連付けてなるテーブルを光ディスク25から読み出しておき、上記テーブルの記憶内容に基づいて初期移動速度ベクトルの大きさを決定するようにしてもよい。
【0132】
この場合、ボールオブジェクト51とゴールオブジェクト58との距離が大きいほど初期移動速度ベクトルが大きくなるように上記テーブルは設定される。すなわち、ゴールオブジェクト58まで到達するような強さでボールオブジェクト51が蹴り出されるように、上記テーブルは設定される。
【0133】
初期移動速度ベクトルを決定すると、マイクロプロセッサ14は、初期移動速度ベクトルが示す方向へのボールオブジェクト51の移動を開始させる(S305)。
【0134】
変形例1によれば、プレイヤが案内画像66が表示されている領域内の位置を指定しさえすれば、プレイヤの操作量とは無関係に、ボールオブジェクト51がゴールオブジェクト58に到達するようになる。従って、熟練度が低いプレイヤも、ボールオブジェクト51をゴールオブジェクト58内の領域に移動させやすくなる。
【0135】
[7−2.変形例2]
また、例えば、マイクロプロセッサ14(制限手段)は、操作対象オブジェクトの向きと、基準位置Qからゴールオブジェクト58内の領域への方向と、の関係に基づいて、案内画像66の表示を制限するようにしてもよい。
【0136】
すなわち、変形例2では、マイクロプロセッサ14は、第1選手オブジェクト50がボールオブジェクト51を保持している場合に(図12のS102のY)、ボールオブジェクト51を保持している第1選手オブジェクト50(すなわち、操作対象オブジェクト)の向きと、基準位置Qからゴールオブジェクト58内の点Oへの方向と、が所定関係にあるか否かを判定する。ここで、「操作対象オブジェクトの向きと、基準位置Qから点Oへの方向と、が所定関係にある場合」とは、例えば、「操作対象オブジェクトの向きを示すベクトルと、基準位置Qから点Oへの方向を示すベクトルと、の間の角度の余弦が所定値(例えば、0.8)以上である場合」を言う。
【0137】
そして、操作対象オブジェクトの向きと、基準位置Qから点Oへの方向と、が所定関係にある場合、マイクロプロセッサ14は、S103のステップに進む。この場合、案内画像66がゲーム画面に表示される。一方、操作対象オブジェクトの向きと、基準位置Qから点Oへの方向と、が所定関係にない場合、マイクロプロセッサ14は、S103のステップをスキップし、S104のステップに進む。この場合、案内画像66がゲーム画面に表示されない。
【0138】
変形例2では、操作対象オブジェクトがゴールオブジェクト58の方を向いていない場合、すなわち、操作対象オブジェクトがゴールオブジェクト58に向けてボールオブジェクト51を蹴り出す態勢が整っておらず、案内画像66を表示する必要がない場合には案内画像66の表示が制限される。変形例2によれば、操作対象オブジェクトがゴールオブジェクト58の方を向いている場合、すなわち、操作対象オブジェクトがゴールオブジェクト58に向けてボールオブジェクト51を蹴り出す態勢が整っており、案内画像66を表示する必要がある場合にのみ、案内画像66が表示される。その結果、変形例2によれば、案内画像66の表示に関する処理負荷を軽減することができる。
【0139】
[7−3.変形例3]
また、例えば、マイクロプロセッサ14(案内画像表示制御手段)は、ゲーム画面における案内画像66の幅(ゲーム画面における、頂点A,Bのいずれか一方と、頂点C,Dのいずれか一方と、の間の距離)を、操作対象オブジェクトのパラメータ値(例えばシュート能力のパラメータ値)に基づいて変化させてもよい。例えば、マイクロプロセッサ14(案内画像表示制御手段)は、ゴールオブジェクト58がゲーム画面に表示されない場合、直線QOの一部である直線ABと基準位置Qとの間の距離と、直線QOの一部である直線CDと基準位置Qとの間の距離と、が操作対象オブジェクトのパラメータ値(例えば、シュート能力のパラメータ値)に基づいて変化するようにして、案内画像66を表示させるようにしてもよい。
【0140】
また、マイクロプロセッサ14(案内画像表示制御手段)は、ゴールオブジェクト58がゲーム画面に表示される場合、第1延長線e1の一部である直線ABと第1基準位置Oとの間の距離と、第2延長線e2の一部である直線CDと第2基準位置Oとの間の距離と、が操作対象オブジェクトのパラメータ値(例えば、シュート能力のパラメータ値)に基づいて変化するようにして、案内画像66を表示させるようにしてもよい。
【0141】
すなわち、変形例3では、パラメータ値に関する条件と、図7に示す距離W2の値と、図9に示す距離W3の値と、を対応付けてなるテーブルを光ディスク25に記憶しておく。例えば、パラメータ値が大きいほど、距離W2及び距離W3の値が大きくなるように、上記のテーブルは設定される。
【0142】
こうした上で、マイクロプロセッサ14は、ゴールオブジェクト58がゲーム画面に表示されない場合(図13のS201のN)、S203のステップにおいて以下の処理を実行する。すなわち、マイクロプロセッサ14は、操作対象オブジェクトのシュート能力のパラメータ値を読み出し、このパラメータ値が満足するパラメータ条件に関連づけられた距離W2の値を上記テーブルから読み出す。また、マイクロプロセッサ14は、上記テーブルから読み出した距離W2の値に基づいて、案内領域67の第1の頂点である頂点Aを直線QO上に設定する。この場合、操作対象オブジェクトのパラメータ値に基づいて直線ABと基準位置Qとの間の距離が変化するように、操作対象オブジェクトのパラメータ値に基づいて直線ABの代表点である頂点Aと基準位置Qとの間の距離が制御される。また、操作対象オブジェクトのパラメータ値に基づいて直線CDと基準位置Qとの間の距離が変化するように、操作対象オブジェクトのパラメータ値に基づいて直線CDの代表点である頂点Dと基準位置Qとの間の距離が制御される。なお、直線ABの代表点は、直線AB上の点であれば頂点A以外の点であってもよいし、直線CDの代表点は、直線CD上の点であれば頂点D以外の点であってもよい。
【0143】
一方、ゴールオブジェクト58がゲーム画面に表示される場合(図13のS201のY)、マイクロプロセッサ14は、S206のステップにおいて以下の処理を実行する。すなわち、マイクロプロセッサ14は、操作対象オブジェクトのシュート能力のパラメータ値を読み出し、このパラメータ値が満足するパラメータ条件に関連づけられた距離W3の値を上記テーブルから読み出す。また、マイクロプロセッサ14は、上記テーブルから読み出した距離W3の値に基づいて、案内領域67の第1の頂点である頂点Aを第1延長線e1上に設定する。この場合、操作対象オブジェクトのパラメータ値に基づいて直線ABと第1基準位置Oとの間の距離が変化するように、操作対象オブジェクトのパラメータ値に基づいて直線ABの代表点である頂点Aと第1基準位置Oとの間の距離が制御される。また、操作対象オブジェクトのパラメータ値に基づいて直線CDと第2基準位置Oとの間の距離が変化するように、操作対象オブジェクトのパラメータ値に基づいて直線CDの代表点である頂点Dと第2基準位置Oとの間の距離が制御される。なお、ゴールオブジェクト58がゲーム画面に表示される場合も、直線ABの代表点は、直線AB上の点であれば頂点A以外の点であってもよいし、直線CDの代表点は、直線CD上の点であれば頂点D以外の点であってもよい。
【0144】
変形例3では、上記のようにして案内領域67が設定される結果、操作対象オブジェクトのシュート能力が高いほど、図7に示す基準位置Qと頂点AとのXW軸方向の距離W2や図9に示す第1基準位置Oと頂点AとのXW軸方向の距離W3が大きくなる。
【0145】
ここで、距離W2や距離W3が大きくなれば、基準位置Qと頂点Aとの距離や基準位置Qと頂点Dとの距離も大きくなる。また、頂点A,DからのXW軸方向の距離が距離W1である頂点B,Cと基準位置Qとの距離も大きくなる。そのため、先述したように、案内領域67の幅(頂点A,Bのいずれか一方と、頂点C,Dのいずれか一方と、の距離)やゲーム画面における案内画像66の幅(ゲーム画面における、頂点A,Bのいずれか一方と、頂点C,Dのいずれか一方と、の距離)が大きくなるので、案内画像66が表示されている領域内の位置(ゲーム画面における、頂点A,Bのいずれか一方と、頂点C,Dのいずれか一方と、の間の位置)をプレイヤが指定しやすくなる。
【0146】
従って、操作対象オブジェクトのシュート能力が高いほど、案内画像66が表示されている領域内の位置をプレイヤが指定しやすくなる。その結果、操作対象オブジェクトの能力が高いほど、プレイヤがゴールオブジェクト58内の領域にボールオブジェクト51を移動させやすくなる。
【0147】
なお、ゴールオブジェクト58がゲーム画面に表示されない場合、操作対象オブジェクトのシュート能力が高いほどゲーム画面における案内画像66の幅が大きくなるよう、直線ABと基準位置Qとの間の距離と、直線CDと基準位置Qとの間の距離と、のいずれか一方のみが操作対象オブジェクトのパラメータ値に基づいて変化するようにしてもよい。また、直線ABと第1基準位置Oとの間の距離と、直線CDと第2基準位置Oとの間の距離と、のうちの少なくとも一方が操作対象オブジェクトのパラメータ値に基づいて変化するようにしてもよい。なお、直線ABと第1基準位置Oとの間の距離とは、直線ABの代表点と第1基準位置Oとの間の距離であり、直線CDと第2基準位置Oとの間の距離とは、直線CDの代表点と第2基準位置Oとの間の距離である。
【0148】
また、ゴールオブジェクト58がゲーム画面に表示される場合、操作対象オブジェクトのシュート能力が高いほどゲーム画面における案内画像66の幅が大きくなるよう、直線ABと第1基準位置Oとの間の距離と、直線CDと第2基準位置Oとの間の距離と、のうちのいずれか一方のみが操作対象オブジェクトのパラメータ値に基づいて変化するようにしてもよい。また、直線ABと基準位置Qとの間の距離と、直線CDと基準位置Qとの間の距離と、のうちの少なくとも一方が操作対象オブジェクトのパラメータ値に基づいて変化するようにしてもよい。なお、直線ABと基準位置Qとの間の距離とは、直線ABの代表点と基準位置Qとの間の距離であり、直線CDと第2基準位置Qとの間の距離とは、直線CDの代表点と基準位置Qとの間の距離である。
【0149】
[7−4.変形例4]
また例えば、マイクロプロセッサ14(案内画像表示制御手段)は、ボールオブジェクト51の移動を制限するゲームキャラクタ又は物体(ここでは、第2選手オブジェクト52)に対応する第2案内画像を案内画像66に関連づけてゲーム画面に表示させるようにしてもよい。変形例4では、第2案内画像を案内画像66に関連づけてゲーム画面に表示させることにより、下記に説明するように、ボールオブジェクト51のゴールオブジェクト58への移動が第2選手オブジェクト52に妨げられないようにプレイヤがゲーム画面上の位置を指定することを支援する。
【0150】
図15は、変形例4におけるゲーム画面の一例を示す。ここでは、案内画像66がゴールオブジェクト58の画像の後方に表示されている場合のゲーム画面を示す。図15に示すゲーム画面では、案内画像66の縁上に、ゴールキーパーである第2選手オブジェクト52に対応する第2案内画像80が表示されている。
【0151】
変形例4では、第2案内画像80と案内画像66との位置関係が、第2選手オブジェクト52とゴールオブジェクト58との位置関係に対応する位置関係になるように、第2案内画像80の表示位置が制御されるようになっている。第2案内画像80の表示位置により、第2選手オブジェクト52とゴールオブジェクト58との位置関係が案内される。その結果、ボールオブジェクト51が第2選手オブジェクト52の方へ移動しないようにゲーム画面上の位置を指定することを、プレイヤが第2案内画像80を頼りに簡単に行えるようになっている。
【0152】
図16は、変形例4において実行される処理の一例を示すフロー図である。また、図17は、図15に示すゲーム画面が表示されているときのゲーム空間の状態を示す図である。図17において、第1選手オブジェクト50はボールオブジェクト51を保持している。また、位置Sは、第2選手オブジェクト52の位置を示し、半直線L4は、基準位置Qを始点とし位置Sを通る半直線を示す。また、位置Tは、第2選手オブジェクト52に対応する第2案内オブジェクト82が配置される位置を示す。第2案内オブジェクト82がゲーム空間に配置されることによって、第2案内画像80がゲーム画面に表示される。以下、図16及び図17を参照しながら、変形例4についてより詳しく説明する。
【0153】
変形例4では、マイクロプロセッサ14は、図13のS204及びS207のステップを実行した後、図16の処理を実行し、その後、S104のステップに進む。
【0154】
具体的には、マイクロプロセッサ14は、まず、第2チームに関連づけられたゴールオブジェクト58内の領域にボールオブジェクト51が移動することを制限する第2選手オブジェクト52を特定する(S401)。例えば、マイクロプロセッサ14は、三角形QOの中に位置する第2選手オブジェクト52を特定する。以下、S401のステップで特定した第2選手オブジェクト52のことを注目第2選手オブジェクトと呼ぶ。
【0155】
そして、マイクロプロセッサ14は、第2案内オブジェクト82の位置Tを決定する(S402)。ここで、マイクロプロセッサ14は、第2案内画像80と案内画像66との位置関係が、注目第2選手オブジェクトとゴールオブジェクト58との位置関係に対応する位置関係となるように、第2案内オブジェクト82の位置Tを決定する。
【0156】
例えば、マイクロプロセッサ14は、半直線L4に基づいて、第2案内オブジェクト82の位置Tを決定する。例えば、マイクロプロセッサ14は、半直線L4上の位置を位置Tとして決定する。
【0157】
また、マイクロプロセッサ14は、第2案内画像80が案内画像66に関連付けて表示されるように、第2案内オブジェクト82の位置Tを決定する。例えば、第2案内オブジェクト82の位置Tは、案内領域67の縁上に設定される。すなわち、半直線L4と直線ADとの交点が位置Tとして決定される。また例えば、第2案内オブジェクト82の位置Tは、案内領域67内に設定されるようにしてもよいし、案内領域67から所定距離以内の領域内に設定されるようにしてもよい。
【0158】
なお、第2案内オブジェクト82の位置Tは、半直線L4を用いずに特定することも可能である。例えば、位置Sを通り直線Oに平行な直線と半直線L1との交点を位置Xとした場合、三角形QSXと三角形QTAとは相似の関係にある。従って、直線QXの距離と直線QAの距離との比と、直線SXの距離と直線ATの距離との比と、が同じになることを利用して直線ATの距離を求めるようにすれば、頂点Aの位置から第2案内オブジェクト82の位置Tを特定することができる。
【0159】
S402のステップで第2案内オブジェクト82の位置Tが決定された結果、マイクロプロセッサ14は、図12のS104のステップにおいて、位置Tに第2案内オブジェクト82を配置した上で、ゲーム画面を生成することとなる。
【0160】
[7−5.変形例5]
また、例えば、マイクロプロセッサ14(移動制御手段)は、操作対象オブジェクトに蹴り出されたボールオブジェクト51が移動を開始するときの移動方向と移動速度とを示す上記初期移動速度ベクトルと、XW−ZW平面(所定平面)と、がなす角度(以下、初期移動角度と記載する)を、基準位置Qとプレイヤが指定しているXW−ZW平面上の位置との間の距離に基づいて制御するようにしてもよい。但し、基準位置Qとプレイヤが指定しているXW−ZW平面上の位置との間の距離に基づいて上記初期移動角度が制御される場合、下記の問題が生じるため、マイクロプロセッサ14(案内画像表示制御手段)は、基準位置Qとゴールオブジェクト58との間の距離に基づいて案内画像66が表示される領域を変化させる。
【0161】
以下、基準位置Qとプレイヤが指定しているXW−ZW平面上の位置との間の距離に基づいて上記初期移動角度が制御される場合の問題点について説明する。なお、以下、プレイヤが指定しているXW−ZW平面上の位置のことを、プレイヤの指定位置と呼ぶ。
【0162】
図18は、上記初期移動角度が基準位置Qとプレイヤの指定位置との間の距離に基づいて制御される場合の、プレイヤの指定位置と、ボールオブジェクト51の軌道と、の関係を示す図である。ここでは図18は、プレイヤの指定位置と基準位置Qの間の距離が大きいほど初期移動角度が大きくなるように初期移動速度ベクトルが決定される場合の、プレイヤの指定位置と、ボールオブジェクト51の軌道と、の関係を示す。軌道Tr1は、プレイヤの指定位置が位置P1である場合のボールオブジェクト51の軌道を示し、軌道Tr2は、プレイヤの指定位置が位置P2である場合のボールオブジェクト51の軌道を示し、軌道Tr3は、プレイヤの指定位置が位置P3である場合のボールオブジェクト51の軌道を示す。角度θ1は、軌道Tr1における初期移動角度を示し、角度θ2は、軌道Tr2における初期移動角度を示し、角度θ3は、軌道Tr3における初期移動角度を示す。同図に示すように、プレイヤの指定位置が基準位置Qから遠ざかるほど、初期移動角度が大きくなっている。
【0163】
軌道Tr1,Tr2を見てもわかるように、基準位置Qとプレイヤの指定位置との間の距離が大きい場合、初期移動角度が大きすぎて、ボールオブジェクト51がゴールオブジェクト58を越えてしまう。そのため、上記初期移動角度が基準位置Qとプレイヤの指定位置との間の距離に基づいて制御される場合、位置P1,P2がプレイヤによって指定されると、ボールオブジェクト51がゴールオブジェクト58内の領域に移動しなくなってしまうという問題がある。
【0164】
そこで、変形例5では、位置P1,位置P2が指定されないように、基準位置Qとゴールオブジェクト58との間の距離に基づいて案内画像66が表示される領域を変化させている。具体的には、変形例5では下記に説明するような処理が実行される。
【0165】
すなわち、変形例5では、マイクロプロセッサ14は、第1選手オブジェクト50がボールオブジェクト51を保持している場合(図12のS102のY)、図13のS201のステップをスキップし、S205のステップに進む。そして、S205〜S207のステップにおいて、マイクロプロセッサ14は、基準位置Qとゴールオブジェクト58との間の距離に基づいて案内画像66の表示される領域を変化させるために、第1延長線e1の一部である直線ABと基準位置Qとの間の距離と、第2延長線e2の一部である直線CDと基準位置Qとの間の距離とが、基準位置Qとゴールオブジェクト58との間の距離に基づいて変化するようにして、案内画像66を表示させる。
【0166】
より具体的には、基準位置Qと第1基準位置Oとの間の距離に関する距離条件と、案内領域67の頂点Aの位置を決定するための基礎情報と、を対応付けてなるテーブルが光ディスク25から読み出される。図19は、このテーブルの一例を示す。図19に示すように、上記テーブルは、基準位置Qと第1基準位置Oとの距離rに関する距離条件と、図9に示す基準位置Qと頂点AとのXW軸方向の距離W4の値と、を対応付けて記憶している。図19に示すテーブルは、距離rが大きくなるほど、距離W4の値が小さくなるように設定されている。
【0167】
こうした上で、マイクロプロセッサ14(案内画像表示制御手段)は、図13のS206のステップにおいて、以下の処理を実行する。すなわち、マイクロプロセッサ14は、基準位置Qと第1基準位置Oとの距離rを算出し、距離rが満足する距離条件に関連づけられた距離W4の値を上記テーブルから読み出す。また、マイクロプロセッサ14は、上記テーブルから読み出した距離W4の値に基づいて、第1延長線e1上に、案内領域67の頂点Aを設定する。この場合、操作対象オブジェクトのパラメータ値に基づいて直線ABと基準位置Qとの間の距離が変化するように、操作対象オブジェクトのパラメータ値に基づいて直線ABの代表点である頂点Aと基準位置Qとの間の距離が制御される。また、操作対象オブジェクトのパラメータ値に基づいて直線CDと基準位置Qとの間の距離が変化するように、操作対象オブジェクトのパラメータ値に基づいて直線CDの代表点である頂点Dと基準位置Qとの間の距離が制御される。なお、直線ABの代表点は、直線AB上の点であれば頂点A以外の点であってもよいし、直線CDの代表点は、直線CD上の点であれば頂点D以外の点であってもよい。
【0168】
変形例5では、上記のようにして案内領域67が設定される結果、ボールオブジェクト51とゴールオブジェクト58との間の距離(基準位置Qと第1基準位置Oとの距離r)が大きいほど、ボールオブジェクト51と案内領域67との間の距離(すなわち、基準位置Qと頂点AとのXW軸方向の距離W4)が小さくなる。そのため、変形例5では、操作対象オブジェクトによって蹴り出されたときにボールオブジェクト51がクロスバーを越えないように案内領域67の位置が制御される。例えば、操作対象オブジェクト(又はボールオブジェクト51)とゴールオブジェクト58とが比較的離れている場合(例えば、図18で実線で示されるゴールオブジェクト58の場合)、案内領域67が、ゴールオブジェクト58から比較的離れた位置(例えば、図18における位置P1や位置P2付近)には設定されず、ゴールオブジェクト58に比較的近い位置(例えば、図18における位置P3付近)に設定されるようになる。従って、変形例5によれば、ボールオブジェクト51とプレイヤの指定位置との距離に基づいてボールオブジェクト51が移動を開始するときの初期移動角度が制御される場合でも、プレイヤが、ゴールオブジェクト58内の領域にボールオブジェクト51を移動させやすくなる。
【0169】
なお、基準位置Qとゴールオブジェクト58との間の距離に基づいて案内画像66が表示される領域を変化させるために、直線ABと基準位置Qとの間の距離と、直線CDと基準位置Qとの間の距離と、のうちのいずれか一方のみが基準位置Qとゴールオブジェクト58との間の距離に基づいて変化するようにしてもよい。また、直線ABと第1基準位置Oとの間の距離と、直線CDと第2基準位置Oとの間の距離と、のうちの少なくとも一方が基準位置Qとゴールオブジェクト58との間の距離に基づいて変化するようにしてもよい。なお、直線ABと第1基準位置Oとの間の距離とは、直線ABの代表点と第1基準位置Oとの間の距離であり、直線CDと第2基準位置Oとの間の距離とは、直線CDの代表点と第2基準位置Oとの間の距離である。
【0170】
[7−6.変形例6]
例えば、ゲーム画面に表示されていない第1選手オブジェクト50へのパスを成功させやすくするために案内画像66をゲーム画面に表示させるようにしてもよい。以下、変形例6について図20及び図21を参照しながら説明する。なお、以下、ゲーム画面に表示されていない第1選手オブジェクト50のことを画面外選手オブジェクトと呼ぶ。
【0171】
変形例6では、マイクロプロセッサ14は、ボールオブジェクト51が第1選手オブジェクト50により保持されている場合に、操作対象オブジェクト以外の第1選手オブジェクト50のうちでゲーム画面に表示されていない第1選手オブジェクト50(すなわち、画面外選手オブジェクト)を特定する。そして、マイクロプロセッサ14は、画面外選手オブジェクトごとに案内領域67を設定する。
【0172】
図20は、案内領域67が設定されているときのゲーム空間の状態の一例を示す図である。左側の第1選手オブジェクト50は、操作対象オブジェクトを示し、右側の第1選手オブジェクト50は、画面外選手オブジェクトを示す。また、位置Sは、画面外選手オブジェクトのXW−ZW平面上の位置を示し、判定領域84(所与の領域)は、位置Sからの距離が所定距離R以下の領域を示す。操作対象オブジェクトから蹴り出されたボールオブジェクト51が判定領域84内に移動すれば、ボールオブジェクト51が画面外選手オブジェクトに保持される。すなわち、第1選手オブジェクト50(操作対象オブジェクト)から他の第1選手オブジェクト(画面外選手オブジェクト)へのパス成功イベント(ゲームイベント)が発生する。
【0173】
同図に示すように、変形例6では、基準位置Qを始点とし判定領域84に接する2つの接線が、それぞれ半直線L1及び半直線L2として設定される。また、半直線L1と判定領域84との接点が第1基準位置Oとして設定され、半直線L2と判定領域84との接点が第2基準位置Oとして設定される。そのため、変形例6では、第1基準位置O及び第2基準位置Oが固定された位置ではなく、基準位置Qと判定領域84との位置関係に応じて変わる。なお、半直線L1、半直線L2、第1基準位置O、及び第2基準位置Oは、所定演算により算出される。
【0174】
また、同図に示すように、案内領域67の頂点A及び頂点Bが直線QO上に設定され、案内領域67の頂点C及び頂点Dが直線QO上に設定される。また、同図に示すように、案内領域67に案内オブジェクト68が配置される。その結果、図21に示すゲーム画面が表示される。
【0175】
なお、半直線L1及び半直線L2は、必ずしも判定領域84の接線である必要はない。例えば、基準位置Qを始点とする半直線を基準位置Qを中心に時計回りに所定角度ずつ回転させたときに「上記半直線が判定領域84と交わる状態」(以下、第1状態)から「上記半直線が判定領域84と交わらない状態」(以下、第2状態)に切り替わったときの上記半直線が半直線L1として設定され、第2状態から第1状態に切り替わったときの上記半直線が半直線L2として設定されてもよい。この場合、例えば、位置Sから半直線L1に下ろした垂線と半直線L1との交点が第1基準位置Oとして設定され、位置Sから半直線L2に下ろした垂線と半直線L2との交点が第2基準位置Oとして設定される。
【0176】
変形例6によれば、ボールオブジェクト51が判定領域84内に移動するようなゲーム画面上の位置をプレイヤが簡単に指定することができるようになる。
【0177】
[8.その他]
また、例えば、上記実施形態では、マイクロプロセッサ14は、案内領域67に案内オブジェクト68を配置することで案内画像66をゲーム画面に表示させているが(図12のS104)、案内領域67に対応するVRAM上の領域に案内画像66を上書き描画することで、案内画像66をゲーム画面に表示させるようにしてもよい。
【0178】
また、例えば、案内領域67がゴールオブジェクト58の前後に設定されてよい。例えば、マイクロプロセッサ14は、第2チームに関連づけられたゴールオブジェクト58が視野領域62に含まれる場合(図12のS201のY)、S205乃至S207の処理に加えて、S202乃至S204の処理も実行してよい。その結果、案内画像66が、ゴールオブジェクト58の画像の前後に表示されることとなる。
【0179】
また、例えば、頂点A〜Dは、必ずしも直線AD及び直線BCがゴールライン57a(すなわち、直線O)と平行になるように設定されなくてもよい。
【0180】
また、例えば、マイクロプロセッサ14は、直線ABを示す画像と、直線CDを示す画像と、をゲーム画面に表示させるようにしてもよい。この場合、直線ABを示す画像と、直線CDを示す画像の組合せが案内画像に相当する。
【0181】
また、例えば、マイクロプロセッサ14は、案内領域67の頂点A及び頂点Bのいずれか一方を示す画像と、案内領域67の頂点C及び頂点Dのいずれか一方を示す画像と、をゲーム画面に表示させるようにしてもよい。この場合、それらの画像の組合せが案内画像に相当する。また、例えば、マイクロプロセッサ14は、案内領域67の頂点A及び頂点Bのいずれか一方と、案内領域67の頂点C及び頂点Dのいずれか一方と、を結ぶ線を示す画像を、案内画像としてゲーム画面に表示させるようにしてもよい。
【0182】
また、例えば、プレイヤが方向ボタン44を用いてボールオブジェクト51の移動方向を指示できるようにしてもよい。この場合、マイクロプロセッサ14は、プレイヤが方向ボタン44を用いて指定した方向に基づく方向にボールオブジェクト51を移動させることになる。例えば、マイクロプロセッサ14は、キック指示ボタンが押下されたときにプレイヤが方向ボタン44を用いて指定していた方向に基づいて、ボールオブジェクト51の初期移動速度ベクトルの方向を決定するようにしてもよい。なお、この場合も、案内画像66が表示されることで、ボールオブジェクト51がゴールオブジェクト58に移動するように方向を指定する操作をプレイヤが行う際の操作性が向上する。
【0183】
また、例えば、プレイヤがコントローラ32の位置変化によってボールオブジェクト51の初期移動角度を指示できるようにしてもよい。この場合、プレイヤは、コントローラ32を移動させながら(例えば、コントローラ32を表示装置18に向かって突き出しながら)キック指示ボタンを押下することになる。また、この場合、マイクロプロセッサ14はコントローラインタフェース30により受信される操作信号に基づいてコントローラ32の位置変化量(例えば、コントローラ32の移動距離)を特定し、この位置変化量に基づいて初期移動角度を決定することになる。
【0184】
また、本発明は、他のゲームにも適用可能である。例えば、本発明は、サッカーゲーム以外のスポーツゲーム(例えば、野球ゲーム、バスケットボールゲーム、ラグビーゲーム、アメリカンフットボールゲーム、ハンドボールゲーム、水球ゲーム、フィールドホッケーゲーム、アイスホッケーゲーム、カーリングゲームなど)にも適用可能である。なお、アイスホッケーゲームの場合、パックが移動物体に相当することになる。また、カーリングゲームの場合、ストーンが移動物体に相当し、ハウスが所与の領域に相当することになる。また、例えば、本発明は、スポーツゲーム以外のゲーム(例えば、シューティングゲーム)にも適用可能である。
【符号の説明】
【0185】
10 ゲーム装置、11 家庭用ゲーム機、12 バス、14 マイクロプロセッサ、16 画像処理部、18 表示装置、20 音声処理部、22 音声出力装置、24 光ディスクドライブ、25 光ディスク、26 主記憶、27 メモリカードスロット、28 メモリカード、29 通信インタフェース、30 コントローラインタフェース、31 操作入力部、32 コントローラ、34 撮像部、36 撮影画像解析部、38 発光部、40a,40b 光源、42 基準位置、44 方向ボタン、46a,46b,46c ボタン、50 第1選手オブジェクト、51 ボールオブジェクト、52 第2選手オブジェクト、54 フィールドオブジェクト、55 サイドライン、56,58 ゴールオブジェクト、57a,57b ゴールライン、59a,59b ゴールポスト、60 仮想カメラ、61 クロスバー、62 視野領域、64 カーソル、66 案内画像、67 案内領域、68 案内オブジェクト、69 領域、70 ゲームデータ記憶部、72 ゲーム状況更新部、74 案内画像表示制御部、76 ゲーム画面表示制御部、80 第2案内画像、82 第2案内オブジェクト、84 判定領域、A,B,C,D,V,V 頂点、E,F,O,O 点、O 第1基準位置、O 第2基準位置、L1,L2,L3,L4 半直線、e1 第1延長線、e2 第2延長線、Q 基準位置、S,T 位置、Tr1,Tr2,Tr3 軌道、P1,P2,P3 プレイヤの指定位置。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレイヤの操作に基づいてゲーム空間内を移動物体が移動するゲームを実行するゲーム装置であって、
前記ゲーム空間の少なくとも一部の領域をゲーム画面に表示させるゲーム画面表示制御手段と、
プレイヤが指定した方向に基づく方向又は前記プレイヤが指定した位置に基づく方向に前記移動物体を移動させる移動制御手段と、
前記移動物体に関連する基準位置から前記ゲーム空間内の所与の領域に関連する第1位置まで伸びる第1線の少なくとも一部と、前記基準位置から前記所与の領域に関連する第2位置まで伸びる第2線の少なくとも一部と、の間の第1領域、又は、前記第1線の延長線である第1延長線の少なくとも一部と、前記第2線の延長線である第2延長線の少なくとも一部と、の間の第2領域、を案内する案内画像を前記ゲーム画面に表示させる案内画像表示制御手段と、
を含むことを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
前記ゲーム画面表示制御手段は、
前記ゲーム空間の一部の領域を前記ゲーム画面に表示させ、
前記案内画像表示制御手段は、
前記所与の領域の全部又は一部が前記ゲーム画面に表示されない場合に、前記第1領域を案内する案内画像を前記ゲーム画面に表示させること、
を特徴とする請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項3】
前記ゲームは、複数のゲームキャラクタが前記ゲーム空間内で動作するゲームであり、
前記移動物体は、前記複数のゲームキャラクタのうちのいずれかに関連づけられ、
前記基準位置は、前記移動物体の位置又は前記移動物体が関連づけられているゲームキャラクタの位置であり、
前記案内画像表示制御手段は、
前記第1線の一部と、前記第2線の一部と、の間の前記第1領域を案内する前記案内画像を、前記第1線の前記一部と前記基準位置又は前記第1位置との間の距離と、前記第2線の前記一部と前記基準位置又は前記第2位置との間の距離と、のうちの少なくとも一方が、前記ゲームキャラクタごとにパラメータを関連づけて記憶してなる記憶手段に記憶される前記パラメータのうちの、前記移動物体が関連づけられているゲームキャラクタに関連づけられた前記パラメータに基づいて変化するようにして表示させること、
を特徴とする請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項4】
前記ゲームは、複数のゲームキャラクタが前記ゲーム空間内で動作するゲームであり、
前記移動物体は、前記複数のゲームキャラクタのうちのいずれかに関連づけられ、
前記基準位置は、前記移動物体の位置又は前記移動物体が関連づけられているゲームキャラクタの位置であり、
前記案内画像表示制御手段は、
前記第1延長線の一部と、前記第2延長線の一部と、の間の前記第2領域を案内する前記案内画像を、前記第1延長線の前記一部と前記基準位置又は前記第1位置との間の距離と、前記第2延長線の前記一部と前記基準位置又は前記第2位置との間の距離と、のうちの少なくとも一方が、前記ゲームキャラクタごとにパラメータを関連づけて記憶してなる記憶手段に記憶される前記パラメータのうちの、前記移動物体が関連づけられているゲームキャラクタに関連づけられた前記パラメータに基づいて変化するようにして表示させること、
を特徴とする請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項5】
前記ゲームは、複数のゲームキャラクタが前記ゲーム空間内で動作するゲームであり、
前記移動物体は、前記複数のゲームキャラクタのうちのいずれかのゲームキャラクタに関連づけられ、
前記基準位置は、前記移動物体の位置又は前記移動物体が関連づけられているゲームキャラクタの位置であり、
前記ゲーム装置は、
前記移動物体が関連づけられているゲームキャラクタの向きと、前記基準位置から前記所与の領域への方向と、の関係に基づいて、前記案内画像の表示を制限する制限手段をさらに含むこと、
を特徴とする請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項6】
前記案内画像表示制御手段は、
前記移動物体の移動を制限するゲームキャラクタ又は物体に対応する画像を前記案内画像に関連付けて前記ゲーム画面に表示させる手段と、
前記ゲームキャラクタ又は前記物体に対応する前記画像と、前記案内画像と、の位置関係が、前記ゲームキャラクタ又は前記物体と、前記所与の領域と、の位置関係に対応する位置関係となるように、前記ゲームキャラクタ又は前記物体に対応する前記画像の表示位置を制御する手段と、
を含むことを特徴とする請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項7】
前記ゲームは、前記プレイヤに対応する第1チームと、第2チームと、の間で行われ、前記移動物体が前記所与の領域に移動した場合に前記第1チームの得点イベントが発生するスポーツのゲームであり、
前記基準位置は、前記移動物体が前記第1チームに属する複数のゲームキャラクタのうちのいずれかに関連づけられている場合、前記移動物体の位置又は前記移動物体が関連づけられているゲームキャラクタの位置であり、
前記移動制御手段は、
前記移動物体が前記第1チームに属するゲームキャラクタに関連づけられている場合において、前記案内画像が表示されている領域に前記プレイヤが指定した位置が含まれる場合に、前記移動物体に関連づけられているゲームキャラクタにシュート動作を行わせる手段と、
前記移動物体が前記第1チームに属するゲームキャラクタに関連づけられている場合において、前記案内画像が表示されている領域に前記プレイヤが指定した位置が含まれる場合に、前記シュート動作に対応する移動制御を前記移動物体に対して行う手段と、
を特徴とする請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項8】
前記ゲーム空間は、3次元空間であり、
前記移動制御手段は、
前記基準位置と前記プレイヤが指定した位置との間の距離に基づいて、前記移動物体が移動を開始するときの移動方向と、所定平面と、のなす角度を制御する手段をさらに含み、
前記案内画像表示制御手段は、
前記第1延長線の一部と、前記第2延長線の一部と、の間の前記第2領域を案内する前記案内画像を、前記第1延長線の前記一部と前記基準位置又は前記第1位置との間の距離と、前記第2延長線の前記一部と前記基準位置又は前記第2位置との間の距離と、のうちの少なくとも一方が、前記基準位置と前記所与の領域との間の距離に基づいて変化するようにして表示させること、
を特徴とする請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項9】
プレイヤの操作に基づいてゲーム空間内を移動物体が移動するゲームを実行するゲーム装置の制御方法であって、
前記ゲーム空間の少なくとも一部の領域をゲーム画面に表示させるゲーム画面表示制御ステップと、
プレイヤが指定した方向に基づく方向又は前記プレイヤが指定した位置に基づく方向に前記移動物体を移動させる移動制御ステップと、
前記移動物体に関連する基準位置から前記ゲーム空間内の所与の領域に関連する第1位置まで伸びる第1線の少なくとも一部と、前記基準位置から前記所与の領域に関連する第2位置まで伸びる第2線の少なくとも一部と、の間の第1領域、又は、前記第1線の延長線である第1延長線の少なくとも一部と、前記第2線の延長線である第2延長線の少なくとも一部と、の間の第2領域、を案内する案内画像を前記ゲーム画面に表示させる案内画像表示制御ステップと、
を含むことを特徴とする前記ゲーム装置の制御方法。
【請求項10】
プレイヤの操作に基づいてゲーム空間内を移動物体が移動するゲームを実行するゲーム装置としてコンピュータを機能させるプログラムであって、
前記ゲーム空間の少なくとも一部の領域をゲーム画面に表示させるゲーム画面表示制御手段、
プレイヤが指定した方向に基づく方向又は前記プレイヤが指定した位置に基づく方向に前記移動物体を移動させる移動制御手段、
前記移動物体に関連する基準位置から前記ゲーム空間内の所与の領域に関連する第1位置まで伸びる第1線の少なくとも一部と、前記基準位置から前記所与の領域に関連する第2位置まで伸びる第2線の少なくとも一部と、の間の第1領域、又は、前記第1線の延長線である第1延長線の少なくとも一部と、前記第2線の延長線である第2延長線の少なくとも一部と、の間の第2領域、を案内する案内画像を前記ゲーム画面に表示させる案内画像表示制御手段、
として前記コンピュータを機能させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2010−227452(P2010−227452A)
【公開日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−80619(P2009−80619)
【出願日】平成21年3月27日(2009.3.27)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.EEPROM
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】