説明

ゲーム装置、テンポ報知方法、および、プログラム

【課題】プレイする楽曲について、曲の初めから入り易くすることのできるゲーム装置等を提供する。
【解決手段】楽曲情報記憶部210は、複数の楽曲を記憶する。処理制御部240のテンポ情報取得部241は、再生対象となる楽曲のテンポ情報を取得する。楽曲読み込み部242は、再生対象となる楽曲を再生用バッファ250に読み込む。報知画像生成部243は、当該楽曲の読み込み中に、取得された当該テンポ情報に基づいて、当該楽曲のテンポを報知するための報知画像を生成する。画像生成部270は、生成された報知画像を表示して、プレイヤに楽曲のテンポを報知する。そして、楽曲再生部260は、当該楽曲の読み込み後に、楽曲の再生を開始する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プレイする楽曲について、曲の初めから入り易くすることのできるゲーム装置、テンポ報知方法、および、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、業務用や家庭用のゲーム装置にて実行されるゲーム(ソフトウェア等)が種々開発されている。中でも、音楽ゲーム(ダンスゲーム等も含まれる)と総称されるゲームは、根強い人気があり、幅広い年齢層のプレイヤから支持されている。
この音楽ゲームは、演奏される楽曲のテンポや音階等に符合する操作をプレイヤがタイミングよく行うことにより、高得点を競うタイプのゲームである。
【0003】
一例を挙げて具体的に説明すると、ゲーム画面には、複数の移動レーンが設けられており、これら移動レーン上を目標オブジェクトが、演奏(再生)される楽曲に合わせて移動表示される。より詳細には、移動レーン毎に異なる目標オブジェクトが出現し、楽曲に合わせて移動レーン上を起点から終点に向けて移動する。これらの目標オブジェクトは、プレイヤが操作するコントローラ(ゲーム用マット等も含まれる)のボタンに対応付けられており、プレイヤにそのボタンの押下を指示するものとなる。また、各移動レーンを横断するように、判定エリアが設けられており、直線表示やオブジェクト表示にて表されている。
そして、移動レーン上を移動する目標オブジェクトが判定エリアに到達したタイミングで、その目標オブジェクトに対応するボタンの押下が、プレイヤによってなされると、得点が得られるようになっている。
つまりプレイヤには、楽曲に合わせて移動する目標オブジェクトを目で追いながら、対応するボタンを、タイミングよく押下する操作が求められている。
【0004】
このような音楽ゲームの一例として、プレイヤのゲーム状況等に応じて難易度を変更することのできるゲーム装置の発明が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第3579042号公報(第7−15頁、第4図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このような音楽ゲームでは、通常、曲選択画面が表示され、プレイしたい楽曲をプレイヤが自由に選べるようになっている。その曲選択画面では、例えば、楽曲のテンポ(BPM:Beats Per Minute)が数値にて表示されたり、また、プレビューとして曲の一部が演奏されるなどにより、選曲を容易にしている。
しかしながら、楽曲のテンポが数値にて表示されても、プレイヤは体感的に捉えにくく、その楽曲を実際にプレイしないと(楽曲を聴かないと)、楽曲のテンポを掴むことが困難であった。また、プレビューとして曲の一部が演奏される場合でも、その楽曲を決定してから実際にプレイするまでの間に、楽曲の印象が薄れてしまい、やはり、実際にプレイしないと、楽曲のテンポを掴むことが難しかった。
そのため、楽曲のテンポが掴めていない曲の出だし部分では、おのずとタイミングがずれ易くなり、操作を誤るプレイヤも多かった。
【0007】
また、音楽ゲームでは、プレイヤが予め複数の楽曲を選択したり、或いは、過去にプレイしたことのある楽曲中からゲーム装置が楽曲を順次選ぶ等により、複数の楽曲を連続プレイすることもできるようになっている。
このように、複数の楽曲を連続プレイする場合には、曲間に楽曲の読み込み等が生じるものの、比較的短いインターバルで各楽曲を順にプレイすることができる。そして、そのインターバルでは、次の楽曲のタイトル等が表示され、プレイヤがその楽曲のプレイに備えることになる。
【0008】
このような連続プレイにおいても、上記と同様に、実際にプレイしないと、楽曲のテンポを掴むことが難しく、曲の出だし部分で、操作を誤るプレイヤが多かった。
また、以下に述べるような連続プレイ特有の弊害から、曲の出だし部分で操作を誤ることも懸念されていた。
【0009】
連続プレイの場合には、次の楽曲がプレイヤにとって比較的得意とする楽曲であったとしても、前の楽曲が余韻として残ってしまい、演奏される次の楽曲に初めから入ることが難しくなる。
つまり、毎回楽曲を選曲しながら1曲ずつプレイする場合であったならば、その選曲の動作等により、前の楽曲の余韻が払拭されることになるが、そのような動作を必要としない連続プレイの場合には、前の楽曲が終わってもそのテンポ(リズムイメージ)がプレイヤの感覚に残ったままとなる。そのため、次の楽曲の演奏が開始されても、直ぐにはテンポが切り換わらずに、やはり、曲の出だしで操作を誤ってしまうという問題があった。
【0010】
そのため、音楽ゲームにおいて、選曲した楽曲をプレイする場合にその楽曲に入り易く(楽曲のテンポを掴み易く)することができ、また、連続プレイする場合にも次の楽曲に入り易く(楽曲のテンポを切り換え易く)することのできるゲーム装置の開発が求められていた。
【0011】
本発明は、上記実状に鑑みてなされたもので、プレイする楽曲について、曲の初めから入り易くすることのできるゲーム装置、テンポ報知方法、および、プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の第1の観点に係るゲーム装置は、楽曲音に合わせて行われるプレイヤの操作を評価するゲーム装置であって、楽曲記憶部、テンポ情報取得部、及び、テンポ報知部を備えて構成される。
【0013】
まず、楽曲記憶部は、再生対象の楽曲(例えば、楽曲を規定する楽曲情報、及び、楽曲のテンポを示すテンポ情報等)を記憶する。また、テンポ情報取得部は、当該楽曲のテンポ情報を取得する。例えば、楽曲記憶部に記憶されるテンポ情報を取得したり、または、楽曲を解析してテンポ情報を取得する。そして、テンポ報知部は、当該楽曲の再生前に、取得された当該テンポ情報に基づいて、当該楽曲のテンポを報知する。例えば、楽曲のテンポを報知するための報知画面を生成して表示したり、また、楽曲のテンポを報知するための報知音(一例として、テンポに沿ったBGMやベース音等)を出力する。
【0014】
このように、楽曲の再生前に、その楽曲のテンポがプレイヤに報知される。これにより、選曲した楽曲をプレイする際に、すんなりと初めからその楽曲に入ることができる。つまり、プレイヤは、再生前に報知されるテンポによって、楽曲のテンポを掴んでいるため、楽曲の再生が開始されると共に、その楽曲に入ることができる。そして、音楽ゲームにおいては、曲の出だし部分の操作の誤りも低減される。
また、連続プレイの弊害も、曲間に、次の楽曲のテンポがプレイヤに報知されることにより是正できる。すなわち、連続プレイ時における前の楽曲の余韻が、次の楽曲のテンポの報知によって払拭される。
つまり、プレイヤは、次の楽曲の再生前に報知されるテンポによって、感覚が次の楽曲のテンポに切り換わるため、楽曲の再生が開始されると共に、その楽曲に入ることができる。そして、連続プレイにおいても、曲の出だし部分の操作の誤りも低減される。
この結果、プレイする楽曲について、曲の初めから入り易くすることができる。
【0015】
本発明の第2の観点に係るゲーム装置は、楽曲音に合わせて行われるプレイヤの操作を評価するゲーム装置であって、楽曲記憶部、テンポ情報取得部、楽曲読み込み部、テンポ報知部、及び、再生部を備えて構成される。
【0016】
まず、楽曲記憶部は、複数の楽曲(例えば、楽曲を規定する楽曲情報、及び、楽曲のテンポを示すテンポ情報等)を記憶する。テンポ情報取得部は、再生対象となる楽曲のテンポ情報を取得する。例えば、楽曲記憶部に記憶されるテンポ情報を取得したり、または、楽曲を解析してテンポ情報を取得する。楽曲読み込み部は、当該楽曲を、例えば、再生用バッファ等に再生可能に読み込む。テンポ報知部は、当該楽曲の読み込み中に、取得された当該テンポ情報に基づいて、当該楽曲のテンポを報知する。例えば、楽曲のテンポを報知するための報知画面を生成して表示したり、また、楽曲のテンポを報知するための報知音(一例として、テンポに沿ったBGMやベース音等)を出力する。そして、再生部は、当該楽曲の読み込み後に、読み込まれた当該楽曲を再生する。
【0017】
このように、楽曲の読み込み中に、その楽曲のテンポがプレイヤに報知される。これにより、選曲した楽曲をプレイする際に、すんなりと初めからその楽曲に入ることができる。つまり、プレイヤは、再生前に報知されるテンポによって、楽曲のテンポを掴んでいるため、楽曲の読み込みが完了し楽曲の再生が開始されると共に、その楽曲に入ることができる。そして、音楽ゲームにおいては、曲の出だし部分の操作の誤りも低減される。
また、連続プレイの弊害も、曲間に、次の楽曲のテンポがプレイヤに報知されることにより是正できる。すなわち、連続プレイ時における前の楽曲の余韻が、次の楽曲のテンポの報知によって払拭される。
つまり、プレイヤは、次の楽曲の読み込み中に報知されるテンポによって、感覚が次の楽曲のテンポに切り換わるため、楽曲の再生が開始されると共に、その楽曲に入ることができる。そして、連続プレイにおいても、曲の出だし部分の操作の誤りも低減される。
この結果、プレイする楽曲について、曲の初めから入り易くすることができる。
【0018】
上記ゲーム装置は、ゲーム画面を表示する表示部を更に備え、
テンポ報知部は、取得されたテンポ情報に基づいて、楽曲読み込み部が当該楽曲の読み込み中に、ゲーム画面の表示形態を当該楽曲のテンポに適合させて変化させてもよい。例えば、テンポ報知部は、報知画面におけるメッセージやキャラクタ等を、楽曲のテンポに合わせて点滅させ、プレイヤに、次の楽曲のテンポを報知する。
この場合、プレイヤは楽曲のテンポを視覚的に捉えることができる。
【0019】
上記ゲーム装置は、報知音を出力する音声出力部を更に備え、
テンポ報知部は、取得されたテンポ情報に基づいて、楽曲読み込み部が当該楽曲の読み込み中に、当該楽曲のテンポに適合させた報知音を出力させてもよい。例えば、テンポ報知部は、曲間のBGM(例えば、リザルト画面のBGM)を楽曲のテンポに合わせて出力し、プレイヤに、次の楽曲のテンポを報知する。
この場合、プレイヤは楽曲のテンポを聴覚的に捉えることができる。
【0020】
テンポ報知部は、プレイする楽曲が決定された後から再生部が楽曲を再生する直前まで、当該決定された楽曲のテンポに適合させた報知楽曲を音声出力部から出力させてもよい。
この場合、楽曲の決定から再生されるまでの間に、プレイヤは報知楽曲により既にテンポを掴んでいるため、プレイする楽曲の再生が開始されると共に、その楽曲に入ることができる。
【0021】
再生部は、ゲームの進行に従って、複数の楽曲を順次再生するものであり、
テンポ情報取得部は、当該各楽曲のテンポ情報をそれぞれ取得し、
楽曲読み込み部は、順次再生される楽曲の曲間に、次に再生する楽曲を読み込み、
テンポ報知部は、当該楽曲の曲間に、次に再生される楽曲のテンポを報知してもよい。
この場合、複数の楽曲を連続してプレイする場合でも、前の楽曲の余韻を払拭するように、次の楽曲のテンポを報知することができる。
【0022】
本発明の第3の観点に係るテンポ報知方法は、記憶部、演算処理部、及び、表示制御部を有し、楽曲音に合わせて行われるプレイヤの操作を評価するゲーム装置におけるテンポ報知方法であって、テンポ情報取得ステップ、及び、テンポ報知ステップを備えて構成される。
【0023】
まず、記憶部には、再生対象の楽曲(例えば、楽曲を規定する楽曲情報、及び、楽曲のテンポを示すテンポ情報等)が記憶される。また、テンポ情報取得ステップでは、当該楽曲のテンポ情報を取得する。例えば、記憶部に記憶されるテンポ情報を取得したり、または、楽曲を解析してテンポ情報を取得する。そして、テンポ報知ステップでは、当該楽曲の再生前に、取得された当該テンポ情報に基づいて、当該楽曲のテンポを報知する。例えば、楽曲のテンポを報知するための報知画面を生成して表示したり、また、楽曲のテンポを報知するための報知音(一例として、テンポに沿ったBGMやベース音等)を出力する。
【0024】
このように、楽曲の再生前に、その楽曲のテンポがプレイヤに報知される。これにより、選曲した楽曲をプレイする際に、すんなりと初めからその楽曲に入ることができる。つまり、プレイヤは、再生前に報知されるテンポによって、楽曲のテンポを掴んでいるため、楽曲の再生が開始されると共に、その楽曲に入ることができる。そして、音楽ゲームにおいては、曲の出だし部分の操作の誤りも低減される。
また、連続プレイの弊害も、曲間に、次の楽曲のテンポがプレイヤに報知されることにより是正できる。すなわち、連続プレイ時における前の楽曲の余韻が、次の楽曲のテンポの報知によって払拭される。
つまり、プレイヤは、次の楽曲の再生前に報知されるテンポによって、感覚が次の楽曲のテンポに切り換わるため、楽曲の再生が開始されると共に、その楽曲に入ることができる。そして、連続プレイにおいても、曲の出だし部分の操作の誤りも低減される。
この結果、プレイする楽曲について、曲の初めから入り易くすることができる。
【0025】
本発明の第4の観点に係るプログラムは、楽曲音に合わせて行われるプレイヤの操作を評価するコンピュータ(電子機器を含む。)を、上記のゲーム装置として機能させるように構成する。
【0026】
このプログラムは、コンパクトディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、ディジタルビデオディスク、磁気テープ、半導体メモリ等のコンピュータ読取可能な情報記録媒体に記録することができる。
【0027】
上記プログラムは、当該プログラムが実行されるコンピュータとは独立して、コンピュータ通信網を介して配布・販売することができる。また、上記情報記録媒体は、当該コンピュータとは独立して配布・販売することができる。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、プレイする楽曲について、曲の初めから入り易くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本実施形態のゲーム装置が実現される典型的な情報処理装置の概要構成を示す模式図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係るゲーム装置の概要構成を示す模式図である。
【図3】(a)〜(c)共に、テンポを報知するための報知画面の一例を示す模式図である。
【図4】ゲーム画面の一例を示す模式図である。
【図5】本発明の実施形態に係るテンポ報知処理を説明するためのフローチャートである。
【図6】本発明の第2の実施形態に係るゲーム装置の概要構成を示す模式図である。
【図7】報知楽曲が出力される様子を説明するための模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下に本発明の実施形態を説明する。以下では、理解を容易にするため、ゲーム装置に本発明が適用される実施形態を説明するが、各種のコンピュータ、PDA、携帯電話などの情報処理装置においても同様に本発明を適用することができる。すなわち、以下に説明する実施形態は説明のためのものであり、本願発明の範囲を制限するものではない。したがって、当業者であればこれらの各要素または全要素をこれと均等なものに置換した実施形態を採用することが可能であるが、これらの実施形態も本発明の範囲に含まれる。
【実施例1】
【0031】
図1は、本発明の実施の形態に係るゲーム装置が実現される典型的な情報処理装置の概要構成を示す模式図である。以下、本図を参照して説明する。
【0032】
情報処理装置100は、CPU(Central Processing Unit)101と、ROM(Read Only Memory)102と、RAM(Random Access Memory)103と、インターフェース104と、コントローラ105と、外部メモリ106と、DVD(Digital Versatile Disc)−ROMドライブ107と、画像処理部108と、音声処理部109と、NIC(Network Interface Card)110と、を備える。
【0033】
なお、ゲーム用のプログラムおよびデータを記憶したDVD−ROMをDVD−ROMドライブ107に装着して、情報処理装置100の電源を投入することにより、当該プログラムが実行され、本実施形態のゲーム装置が実現される。
【0034】
CPU 101は、情報処理装置100全体の動作を制御し、各構成要素と接続され制御信号やデータをやりとりする。
【0035】
ROM 102には、電源投入直後に実行されるIPL(Initial Program Loader)が記録され、これが実行されることにより、DVD−ROMに記録されたプログラムをRAM 103に読み出してCPU 101による実行が開始される。また、ROM 102には、情報処理装置100全体の動作制御に必要なオペレーティングシステムのプログラムや各種のデータが記録される。
【0036】
RAM 103は、データやプログラムを一時的に記憶するためのもので、DVD−ROMから読み出したプログラムやデータ、その他ゲームの進行やチャット通信に必要なデータが保持される。
【0037】
インターフェース104を介して接続された、コントローラ105は、ユーザがゲーム実行の際に行う操作入力を受け付ける。たとえば、コントローラ105は、操作入力に従って、文字列(メッセージ)等の入力を受け付ける。
【0038】
インターフェース104を介して着脱自在に接続された外部メモリ106には、ゲームの進行状態を示すデータ、チャット通信のログ(記録)のデータなどが書き換え可能に記憶される。ユーザは、コントローラ105を介して指示入力を行うことにより、これらのデータを適宜外部メモリ106に記録することができる。
【0039】
DVD−ROMドライブ107に装着されるDVD−ROMには、ゲームを実現するためのプログラムとゲームに付随する画像データや音声データが記録される。CPU 101の制御によって、DVD−ROMドライブ107は、これに装着されたDVD−ROMに対する読み出し処理を行って、必要なプログラムやデータを読み出し、これらはRAM 103等に一時的に記憶される。
【0040】
画像処理部108は、DVD−ROMから読み出されたデータをCPU 101や画像処理部108が備える画像演算プロセッサ(図示せず)によって加工処理した後、これを画像処理部108が備えるフレームメモリ(図示せず)に記録する。フレームメモリに記録された画像情報は、所定の同期タイミングでビデオ信号(映像信号)に変換され画像処理部108に接続されるモニタ(後述するディスプレイ290)へ出力される。これにより、各種の画像表示が可能となる。
【0041】
なお、画像演算プロセッサは、2次元の画像の重ね合わせ演算やαブレンディング等の透過演算、各種の飽和演算を高速に実行できる。
また、仮想3次元空間に配置され、各種のテクスチャ情報が付加されたポリゴン情報を、Zバッファ法によりレンダリングして、所定の視点位置から仮想3次元空間に配置されたポリゴンを俯瞰したレンダリング画像を得る演算の高速実行も可能である。
【0042】
さらに、CPU 101と画像演算プロセッサが協調動作することにより、文字の形状を定義するフォント情報にしたがって、文字列を2次元画像としてフレームメモリへ描画したり、各ポリゴン表面へ描画することが可能である。フォント情報は、ROM 102に記録されているが、DVD−ROMに記録された専用のフォント情報を利用することも可能である。
【0043】
音声処理部109は、DVD−ROMから読み出した音声データをアナログ音声信号に変換し、外部のスピーカ(後述するディスプレイ290のスピーカ)に供給して音声を出力させる。例えば、音声処理部109は、CPU 101による制御の下、ゲームの進行中に発生させるべき効果音や楽曲データを生成し、これに対応した音声をスピーカから出力させる。
【0044】
NIC 110は、情報処理装置100をインターネット等のコンピュータ通信網(図示せず)に接続するためのものであり、LAN(Local Area Network)を構成する際に用いられる10BASE−T/100BASE−T規格に従うものや、電話回線を用いてインターネットに接続するためのアナログモデム、ISDN(Integrated Services Digital Network)モデム、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)モデム、ケーブルテレビジョン回線を用いてインターネットに接続するためのケーブルモデム等と、これらとCPU 101との仲立ちを行うインターフェース(図示せず)により構成される。
【0045】
このほか、情報処理装置100は、ハードディスク等の大容量外部記憶装置を用いて、ROM 102、RAM 103、外部メモリ106、DVD−ROMドライブ107に装着されるDVD−ROM等と同じ機能を果たすように構成してもよい。
また、ユーザからの文字列の編集入力を受け付けるためのキーボードや、各種の位置の指定および選択入力を受け付けるためのマウスなどを接続する形態も採用することができる。
【0046】
また、本実施形態の情報処理装置100にかえて、一般的なコンピュータ(汎用のパーソナルコンピュータ等)をゲーム装置として利用することもできる。たとえば、一般的なコンピュータは、上記情報処理装置100と同様に、CPU、RAM、ROM、DVD−ROMドライブ、および、NICを備え、情報処理装置100よりも簡易な機能となる画像処理部を備え、外部記憶装置としてハードディスクを有する他、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、磁気テープ等が利用できるようになっている。また、コントローラではなく、キーボードやマウスなどを入力装置として利用する。そして、ゲームプログラムをインストールした後に、そのプログラムを実行させると、ゲーム装置として機能する。
【0047】
(ゲーム装置の概要構成)
図2は、本発明の第1の実施形態に係るゲーム装置の概要構成を示す模式図である。このゲーム装置は、一例として、音楽ゲームを実行するゲーム装置であって、楽曲の再生前(プレイ前)に、その楽曲のテンポをプレイヤに報知する。以下、本図を参照して説明する。
【0048】
ゲーム装置200は、楽曲情報記憶部210と、オブジェクト情報記憶部220と、操作受付部230と、処理制御部240と、再生用バッファ250と、楽曲再生部260と、画像生成部270とを備える。
【0049】
まず、楽曲情報記憶部210は、音楽ゲームの伴奏として演奏(再生)される楽曲情報を複数記憶する。例えば、MIDI(Musical Instrument Digital Interface)データのような所定形式の楽曲情報を記憶する。そして、プレイヤは、好みの楽曲を選んで、その再生音(楽曲音)に合わせて音楽ゲームをプレイできるようになっている。
また、楽曲情報記憶部210は、各楽曲について、テンポ(リズム)情報や曲名情報等のような楽曲の関連情報も記憶している。記憶されるテンポ情報は、一例として、BPM(Beats Per Minute)からなる。
なお、上述したDVD−ROMドライブ107に装着されるDVD−ROM及び、RAM 103が、このような楽曲情報記憶部210として機能しうる。
【0050】
オブジェクト情報記憶部220は、音楽ゲームの表示画像を構成する種々のオブジェクトの情報(画像情報や位置情報等)を記憶する。
例えば、プレイヤの操作(一例として、ボタン操作)を指定するための目標オブジェクトや、目標オブジェクトの移動経路となる移動レーンや、プレイヤの操作タイミングの目安となる判定エリアといった種々オブジェクトの情報を記憶する。
また、オブジェクト情報記憶部220は、楽曲の再生前(読み込み時)に表示する後述する報知画面を構成する種々のオブジェクトの情報も記憶する。
なお、上述したDVD−ROMドライブ107に装着されるDVD−ROM及び、RAM 103が、このようなオブジェクト情報記憶部220として機能しうる。
【0051】
操作受付部230は、プレイヤによる各種操作を受け付ける。
例えば、操作受付部230は、音楽ゲームが開始した後に、プレイヤによりなされるボタン操作を順次受け付ける。そして、プレイヤのボタン操作を受け付けると、その内容(どのボタンが押下されたのか等)を示す操作情報を、処理制御部240に供給する。
なお、上述したコントローラ105が、このような操作受付部230として機能しうる。
【0052】
処理制御部240は、ゲーム装置200全体を制御する。つまり、楽曲再生部260を制御して、音楽ゲームの伴奏となる楽曲音を再生させ、また、画像生成部270を制御してゲーム画像を生成させる。そして、ゲーム中に操作受付部230から得られるプレイヤの操作を評価する。
なお、処理制御部240は、プレイの度にプレイヤが選んだ楽曲を1曲ずつ再生するだけでなく、プレイヤが予め複数の楽曲を選択した場合等に、各楽曲を順次再生する連続プレイも可能となっている。
そして、処理制御部240は、楽曲の再生前に、その楽曲のテンポをプレイヤに提示することを特徴としている。
具体的に処理制御部240は、テンポ情報取得部241、楽曲読み込み部242、及び、報知画像生成部243を含んで構成される。
【0053】
テンポ情報取得部241は、再生対象となる楽曲のテンポ情報を取得する。つまり、楽曲情報記憶部210から対象となる楽曲のテンポ情報(BPM等)を読み出す。
なお、テンポ情報取得部241は、楽曲を解析して、BPM等のテンポ情報を取得するようにしてもよい。
【0054】
楽曲読み込み部242は、再生対象となる楽曲を、楽曲情報記憶部210から再生用バッファ250に読み込む。つまり、楽曲再生部260にて再生可能となるようにその楽曲を再生用バッファ250に読み込む。
【0055】
報知画像生成部243は、楽曲読み込み部242が楽曲を読み込み中(再生用バッファ250に楽曲を読み込ませている途中)に、テンポ情報取得部241が取得したテンポ情報に基づいて、その楽曲のテンポを報知するための報知画像を生成する。
例えば、報知画像生成部243は、図3(a)に示すように、楽曲の読み込み中を示すメッセージMS1を、次の楽曲のテンポに合わせて点滅させる。
また、連続プレイの場合に、報知画像生成部243は、図3(b)に示すように、前曲のプレイ結果を示すリザルトメッセージMS2を、次の楽曲のテンポに合わせて点滅させる。
この他にも、報知画像生成部243は、図3(b)に示すような音楽ゲームにて用いられるオブジェクトOBJを、次の楽曲のテンポに合わせて点滅させる。
【0056】
なお、テンポを報知するために、このようにメッセージやオブジェクトを点滅させる以外にも、メッセージやオブジェクトの色彩、明度や形状を、次の楽曲のテンポに合わせて変化させてもよい。
また、このようなメッセージやオブジェクトは、一例であり、ゲーム画面における任意の表示を変化させてもよい。
つまり、報知画像生成部243は、ゲーム画面の表示形態を次の楽曲のテンポに合わせて変化させる。
そして、上述したCPU 101が、このような構成からなる処理制御部240として機能しうる。
【0057】
図2に戻って、再生用バッファ250は、所定容量のメモリ等からなり、処理制御部240に制御され、再生対象の楽曲を一時的に記憶する。つまり、楽曲再生部260が再生可能となるように、再生対象の楽曲情報を楽曲情報記憶部210から読み込んで記憶する。
なお、上述したRAM 103が、このような再生用バッファ250として機能しうる。
【0058】
楽曲再生部260は、処理制御部240に制御され、音楽ゲームの楽曲音を再生する。つまり、対象の楽曲(楽曲情報)が再生用バッファ250に読み込まれると、この再生用バッファ250から順次楽曲情報を再生して楽曲音を出力する。
そして、上述した音声処理部109が、このような楽曲再生部260として機能しうる。
【0059】
画像生成部270は、処理制御部240に制御され、音楽ゲームの表示画像(ゲーム画像等)を生成する。
例えば、画像生成部270は、プレイする楽曲(1曲又は複数曲)をプレイヤに選ばせるための曲選択画面を表示する。そして、プレイヤにより任意の楽曲が選択されると、ゲームが開始され、画像生成部270は、ゲーム中に、図4に示すようなゲーム画像を生成する。
なお、画像生成部270は、楽曲の再生前(読み込み中)に、上述した図3(a)〜(c)に示すような報知画面を表示する。つまり、画像生成部270は、プレイする楽曲の楽曲のテンポを画像により報知する。
そして、画像処理部108が、このような画像生成部270として機能しうる。
【0060】
(ゲーム装置の動作の概要)
以下、このような構成のゲーム装置200の動作について図面を参照して説明する。一例として、複数の楽曲を順次再生してプレイする連続プレイを行う場合におけるゲーム装置200の動作を、図5等を参照して説明する。図5は、音楽ゲームの連続プレイにおいて、次の楽曲の再生前に、その楽曲のテンポをプレイヤに報知するテンポ報知処理の流れを示すフローチャートである。
【0061】
まず、ゲーム装置200は、プレイヤによる複数の楽曲の選択を受け付ける(ステップS301)。
例えば、画像生成部270が生成する曲選択画面を表示した状態で、操作受付部230から選ばれた複数の楽曲を特定する。なお、このように、プレイヤが各楽曲を選択する以外に、例えば、過去にプレイしたことのある楽曲中からゲーム装置200側が複数の楽曲をランダムに選択するようにしてもよい。
【0062】
ゲーム装置200は、再生しようとする楽曲のテンポ情報を取得し、その楽曲の読み込みを開始する(ステップS302)。
つまり、テンポ情報取得部241は、再生対象となる楽曲のテンポ情報(BPM等)を楽曲情報記憶部210から取得する。それと並行して、楽曲読み込み部242は、その楽曲について、楽曲情報記憶部210から再生用バッファ250への読み込みを開始する。
【0063】
ゲーム装置200は、楽曲のテンポを報知するための報知画像を表示する(ステップS303)。
すなわち、報知画像生成部243は、楽曲読み込み部242が楽曲を読み込み中に、テンポ情報取得部241が取得したテンポ情報に基づいて、楽曲のテンポを報知するための報知画像を生成する。
例えば、報知画像生成部243により、上述した図3(a)〜(c)に示すような報知画面が生成され、読み込み中の楽曲のテンポがプレイヤに提示される。具体的には、図3(b)の報知画面の場合、前曲のプレイ結果を示すリザルトメッセージMS2を、次の楽曲のテンポに合わせて点滅させる。なお、最初の楽曲をプレイする場合には、図3(a)のような報知画面が表示され、読み込み中の楽曲のテンポがプレイヤに提示される。
【0064】
ゲーム装置200は、楽曲の読み込みが完了したか否かを判別し(ステップS304)、読み込み中であれば(ステップS304;No)、上述したステップS303にて報知画像の表示を継続する。
【0065】
一方、楽曲の読み込みが完了すると(ステップS304;Yes)、ゲーム装置200は、楽曲を再生し、その楽曲のゲームを開始する(ステップS305)。
つまり、楽曲再生部260は、再生用バッファ250から順次楽曲情報を再生して楽曲音を出力する。また、画像生成部270は、上述した図3のような報知画面から図4のようなゲーム画面に切り換えて、ゲームを開始する。
ゲーム中では、再生する楽曲に合わせて、ゲーム画面にオブジェクト等を移動させて表示し、プレイヤによるボタン操作を操作受付部230から取得して、その操作を評価する。
【0066】
ゲーム装置200は、楽曲の再生が完了したか否かを判別し(ステップS306)、再生中であれば(ステップS306;No)、上述したステップS305にてその楽曲のゲームを継続する。
【0067】
一方、楽曲の再生が完了すると(ステップS306;Yes)、ゲーム装置200は、全ての楽曲が完了したか否かを判別する(ステップS307)。つまり、選択された全楽曲についてのゲームが完了したかどうかを判別する。
【0068】
全ての楽曲が完了していないと判別すると(ステップS307;No)、ゲーム装置200は、ステップS302に処理を戻し、上述したステップS302〜S307の処理を繰り返し実行する。
一方、全ての楽曲が完了したと判別した場合に(ステップS307;Yes)、ゲーム装置200は、テンポ報知処理を終える。
【0069】
このようなテンポ報知処理により、楽曲の再生前(楽曲の読み込み中)に、その楽曲のテンポがプレイヤに報知される。これにより、楽曲をプレイする際に、すんなりと初めからその楽曲に入ることができる。
つまり、プレイヤは、再生前に報知されるテンポによって、楽曲のテンポを掴んでいるため、楽曲の再生が開始されると共に、その楽曲に入る(曲に乗る)ことができる。そして、音楽ゲームにおいては、曲の出だし部分の操作の誤りも低減される。
【0070】
また、従来より懸念されていた連続プレイの弊害も、曲間に、次の楽曲のテンポがプレイヤに報知されることにより是正できる。すなわち、連続プレイ時における前の楽曲の余韻が、次の楽曲のテンポが報知されることにより払拭される。
つまり、プレイヤは、次の楽曲の再生前に報知されるテンポによって、感覚が次の楽曲のテンポに切り換わるため、楽曲の再生が開始されると共に、その楽曲に入ることができる。そして、連続プレイにおいても、曲の出だし部分の操作の誤りも低減される。
【0071】
この結果、プレイする楽曲について、曲の初めから入り易くすることができる。
【実施例2】
【0072】
上記の実施形態では、報知画面においてメッセージ等の表示形態を変化させることにより、楽曲のテンポをプレイヤに報知する場合について説明したが、テンポの報知手法は、このような表示形態を変化させることに限られず、適宜変更可能である。
例えば、曲選択画面における決定音(楽曲を選択する際の決定音等)を、通常の効果音の代わりに報知楽曲とし、この報知楽曲を選択された楽曲のテンポに合わせて出力することにより、楽曲のテンポをプレイヤに報知してもよい。
以下、音声(報知楽曲)により、楽曲のテンポをプレイヤに報知することを特徴としたゲーム装置について、図6を参照して説明する。図6は、本発明の第2の実施形態に係るゲーム装置400の概要構成を示す模式図である。
【0073】
図6に示すように、ゲーム装置400は、楽曲情報記憶部210と、オブジェクト情報記憶部220と、操作受付部230と、処理制御部440と、再生用バッファ250と、楽曲再生部260と、画像生成部270と、報知楽曲出力部480とを備える。
つまり、上述した図2のゲーム装置200における処理制御部240を、処理制御部440に置き換え、更に、報知楽曲出力部480を加えた構成となっている。
【0074】
処理制御部440は、テンポ情報取得部241、楽曲読み込み部242、及び、報知音生成部444を含んで構成される。つまり、上述した処理制御部240の報知画像生成部243を、報知音生成部444に置き換えた構成となっている。
【0075】
画像生成部270は、上記と同様に、プレイする楽曲をプレイヤに選ばせるための曲選択画面を表示する。そして、プレイヤは、曲選択画面からプレイする楽曲を選択(決定)する。
【0076】
報知音生成部444は、曲選択画面にて楽曲の選択が決定されると、その楽曲のテンポに合わせた報知音を生成する。
例えば、報知音生成部444は、報知音のベースとなる楽曲(報知楽曲)のデータを記憶しており、プレイする楽曲が決定されると、その楽曲のテンポに適合させた報知楽曲を生成する。
なお、楽曲のテンポは、例えば、曲選択画面におけるカーソル位置の楽曲(仮選択の楽曲)について、テンポ情報取得部241からテンポ情報を取得できるようにする。そして、楽曲が決定されると、報知音生成部444は、楽曲のテンポに適合させた報知楽曲を生成する。
また、連続プレイの場合に、報知音生成部444は、リザルト表示(成績表示等)のBGMを、次にプレイする楽曲のテンポに適合させた報知楽曲として生成する。
【0077】
報知楽曲出力部480は、報知音生成部444により生成された報知音に基づいて、報知楽曲を出力する。
すなわち、報知楽曲出力部480は、プレイする楽曲のテンポに適合させた報知楽曲を、楽曲の決定からその楽曲の再生直前まで出力する。
具体的に、報知楽曲出力部480は、図7に示すように、楽曲の決定がなされたタイミングt1から直ちに報知楽曲の出力を開始する。つまり、プレイする楽曲のテンポに適合した報知楽曲(楽曲音)の出力が開始される。
その間、楽曲読み込み部242は、プレイする楽曲の読み込みを開始し(タイミングt2)、その後、その楽曲の読み込みを完了する(タイミングt3)。
そして、楽曲再生部260が楽曲の再生を開始する前に(例えば、タイミングt4の直前に)、報知楽曲出力部480は、報知楽曲の出力を終了する。つまり、報知楽曲に代わって、プレイする楽曲の再生が始まり、ゲームが進行することになる。
また、連続プレイの場合に、報知楽曲出力部480は、リザルト表示の開始から、次にプレイする楽曲の再生直前まで、次にプレイする楽曲のテンポに適合させた報知楽曲を出力する。
【0078】
このような構成のゲーム装置400においても、楽曲の再生前に、その楽曲のテンポが音声(報知楽曲)によりプレイヤに報知される。これにより、選曲した楽曲をプレイする際に、すんなりと初めからその楽曲に入ることができる。
つまり、プレイヤは、楽曲の決定から再生されるまでの間に、報知楽曲により既にテンポを掴んでいるため、プレイする楽曲の再生が開始されると共に、その楽曲に入ることができる。そして、音楽ゲームにおいては、曲の出だし部分の操作の誤りも低減される。
【0079】
また、従来より懸念されていた連続プレイの弊害も、曲間に、次の楽曲のテンポが音声(報知楽曲)によりプレイヤに報知されることにより是正できる。すなわち、連続プレイ時における前の楽曲の余韻が、次の楽曲のテンポの音声によって払拭される。
つまり、プレイヤは、リザルト表示から次の楽曲が再生されるまでの間に出力される報知楽曲によって、感覚が次の楽曲のテンポに切り換わるため、楽曲の再生が開始されると共に、その楽曲に入ることができる。そして、連続プレイにおいても、曲の出だし部分の操作の誤りも低減される。
【0080】
この結果、プレイする楽曲について、曲の初めから入り易くすることができる。
【0081】
上記の第2の実施形態では、報知音として、プレイする楽曲のテンポに適合させた報知楽曲を出力する場合について説明したが、報知音は、このような報知楽曲に限られず、適宜変更可能である。
例えば、プレイする楽曲のテンポに適合させたベース音やドラム音などといった、比較的シンプルな音(ゲーム音等)を、報知音として出力してもよい。
【0082】
上記の第1及び第2の実施形態では、楽曲のテンポをプレイヤに提示するために、報知画面の表示や報知音の出力を個別に行う場合について説明したが、これらを並行して行ってもよい。
例えば、ゲーム装置は、処理制御部において、上述した報知画像生成部243と報知音出力部444とを併せ持つようにする。そして、上述した画像生成部270が、楽曲のテンポを報知するための報知画面を表示すると共に、上述した報知楽曲出力部480が、楽曲のテンポを報知するための報知音(報知楽曲等)を出力する。
この場合、楽曲の再生前に、これらの報知画面と報知音とによって、その楽曲のテンポがより強力に報知される。
この結果、プレイする楽曲について、曲の初めからより入り易くすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0083】
以上説明したように、本発明によれば、プレイする楽曲について、曲の初めから入り易くすることのできるゲーム装置、テンポ報知方法、および、プログラムを提供することができる。
【符号の説明】
【0084】
100 情報処理装置
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 インターフェース
105 コントローラ
106 外部メモリ
107 DVD−ROMドライブ
108 画像処理部
109 音声処理部
110 NIC
200,400 ゲーム装置
210 楽曲情報記憶部
220 オブジェクト情報記憶部
230 操作受付部
240,440 処理制御部
250 再生用バッファ
260 楽曲再生部
270 画像生成部
480 報知楽曲出力部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
楽曲音に合わせて行われるプレイヤの操作を評価するゲーム装置であって、
再生対象の楽曲を記憶する楽曲記憶部と、
当該楽曲のテンポ情報を取得するテンポ情報取得部と、
当該楽曲の再生前に、取得された当該テンポ情報に基づいて、当該楽曲のテンポを報知するテンポ報知部と、を備える、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
楽曲音に合わせて行われるプレイヤの操作を評価するゲーム装置であって、
複数の楽曲を記憶する楽曲記憶部と、
再生対象となる楽曲のテンポ情報を取得するテンポ情報取得部と、
当該楽曲を再生可能に読み込む楽曲読み込み部と、
当該楽曲の読み込み中に、取得された当該テンポ情報に基づいて、当該楽曲のテンポを報知するテンポ報知部と、
当該楽曲の読み込み後に、読み込まれた当該楽曲を再生する再生部と、を備える、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項3】
請求項2に記載のゲーム装置であって、
ゲーム画面を表示する表示部を更に備え、
前記テンポ報知部は、取得されたテンポ情報に基づいて、前記楽曲読み込み部が当該楽曲の読み込み中に、ゲーム画面の表示形態を当該楽曲のテンポに適合させて変化させる、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項4】
請求項2又は3に記載のゲーム装置であって、
報知音を出力する音声出力部を更に備え、
前記テンポ報知部は、取得されたテンポ情報に基づいて、前記楽曲読み込み部が当該楽曲の読み込み中に、当該楽曲のテンポに適合させた報知音を出力させる、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項5】
請求項4に記載のゲーム装置であって、
前記テンポ報知部は、プレイする楽曲が決定された後から前記再生部が楽曲を再生する直前まで、当該決定された楽曲のテンポに適合させた報知楽曲を前記音声出力部から出力させる、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項6】
請求項2乃至5の何れか1項に記載のゲーム装置であって、
前記再生部は、ゲームの進行に従って、複数の楽曲を順次再生するものであり、
前記テンポ情報取得部は、当該各楽曲のテンポ情報をそれぞれ取得し、
前記楽曲読み込み部は、順次再生される楽曲の曲間に、次に再生する楽曲を読み込み、
前記テンポ報知部は、当該楽曲の曲間に、次に再生される楽曲のテンポを報知する、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項7】
記憶部、演算処理部、及び、表示制御部を有し、楽曲音に合わせて行われるプレイヤの操作を評価するゲーム装置におけるテンポ報知方法であって、
前記記憶部には、再生対象の楽曲が記憶され、
前記演算処理部が、当該楽曲のテンポ情報を取得するテンポ情報取得ステップと、
前記表示制御部が、当該楽曲の再生前に、取得された当該テンポ情報に基づいて、当該楽曲のテンポを報知するテンポ報知ステップと、を備える、
ことを特徴とするテンポ報知方法。
【請求項8】
楽曲音に合わせて行われるプレイヤの操作を評価するコンピュータを、
再生対象の楽曲を記憶する楽曲記憶部、
当該楽曲のテンポ情報を取得するテンポ情報取得部、
当該楽曲の再生前に、取得された当該テンポ情報に基づいて、当該楽曲のテンポを報知するテンポ報知部、
として機能させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−220915(P2010−220915A)
【公開日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−73207(P2009−73207)
【出願日】平成21年3月25日(2009.3.25)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】