説明

ゲーム装置及びゲームプログラム

【課題】 目押しのタイミングを容易に把握することができ、目押しのテクニックをより修得し易くできる回胴式遊技機のシミュレーションゲームを提供する。
【解決手段】 ゲーム画面上でリール画像の回転動作と停止動作を行う回胴式遊技機のシミュレーションゲームにおいて、軌道上の所定位置に配置されたターゲットと、リール画像の回転動作の際に、図柄列上における特定の図柄がリール画像として表示されるタイミングに合わせてターゲットが配置される位置に到来するように軌道上において移動表示されるガイドマークとを有するタイミングゲージを表示させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リール画像として1又は複数の図柄を表示し、表示された図柄又はその組み合わせにより遊技結果を告知するゲーム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に回胴式遊技機(スロットマシン)は外周に「7」、「BAR」、「ベル」、「スイカ」、「チェリー」などの複数コマの図柄が所定の順序に配列された複数本(多くの場合3本)のリール装置と、このリール装置の回転開始及び回転停止を指示するための操作部材とを備えており、操作部材によりこれらのリール装置を停止させたときにリール枠内に表示されるリール装置上の図柄(通常各リール装置について3つの図柄が表示される)の組み合わせ(配列)により入賞役の成立の有無やその種類が告知されるようになっている。
【0003】
また回胴式遊技機は、内部に入賞役の成立を許可するか否かの抽選を行う抽選手段を有しており、上記のリール装置の回転が停止するタイミングは操作部材からの操作タイミングだけで決まる訳ではなく、上記抽選の結果に応じた停止制御が行われている。
【0004】
即ち、上記抽選の結果が、いずれかの入賞役の当選(入賞役の成立の許可)であった場合には、操作タイミングが多少早過ぎても、その入賞役を告知するための図柄がリール枠内に停止できるように回転の停止を遅延させる制御(引き込み制御)が行われ、入賞役が当選していない場合には、どのようなタイミングで停止操作を行っても入賞役の配列が並ばないように回転停止のタイミングをずらす制御(飛ばし制御)が行われる。
【0005】
ここで、上記の引き込み制御における遅延が余りに大きいと遊技者に不自然な印象を与えてしまうため、この遅延には一定の上限(例えば、図柄がリール枠内で数コマ程度移動する範囲)が設けられいる。
【0006】
従って、仮に内部抽選によって入賞役が当選しても、その入賞役を成立させるためには、引き込み制御が可能なタイミングで停止操作を行うことが必要であり、遊技者には、回転するリール装置上の図柄を見極めてタイミングを見計らって停止操作を行うこと(このようなタイミングを見計らっての停止操作を以降「目押し」と呼ぶ)が要求される。
【0007】
入賞役の種類によっては、一旦当選すると継続してその当選状態が継続するものと、一回の遊技で当選状態が解消されるものがあるが、目押しをうまく出来なければ、前者の場合であっても、当選した入賞役を成立させるために何回かの遊技を無駄に行うことになり、後者の場合には当選した入賞役を取り損ねることになり、目押しの出来ない初心者や目押しを苦手とする遊技者は勝率を落としてしまうことになる。
【0008】
また、当選した入賞役を狙ってうまく成立させることは、回胴式遊技機における楽しみの一つであり、目押しの出来ない遊技者はこの楽しみを味わうことができない。
【0009】
一方、家庭用ゲーム機や携帯型ゲーム機上で、上記のような回胴式遊技機の動作を再現させるシミュレーションゲームが知られており、その中には、ゲーム上で目押しの練習を行うための目押し補助機能が付加されたものも知られている。
【0010】
図11は、そのような目押し補助機能を備えるシミュレーションゲームにおいて表示されるゲーム画面80の一例を示している。
【0011】
図示されるように、ゲーム画面80には、リール画像81a〜81cや液晶モニタ画像82などの回胴式遊技機の外観を忠実に再現した画像と、各リール画像81a〜81cとして表示される図柄の並びを表したリール配列83a〜83cが表示されており、このゲーム画面80では、回転動作を行った際にリール画像81a〜81cとして表示される図柄を、リール配列83a〜83c上を下方から上方に移動する枠84a〜84cで示すことにより、プレーヤーに目押しのタイミングを把握させるようになっている。
【0012】
しかしながら、上記のようなゲーム画面80では、リール画像上における図柄の判別とリール配列上における枠の移動とを同時に目で追うことが難しく、従って、必ずしも全てのプレーヤーが上記のような補助機能により目押しのテクニックを修得できる訳ではなかった。
【特許文献1】特開2002−165923号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明は上記状況に鑑みてなされたものであり、従来とは異なる新たな態様で目押しのタイミング表示を行うようにされた回胴式遊技機のシミュレーションを行うゲーム装置又はそのプログラムを提供することをその課題とする。
【0014】
また本発明は、従来よりも更に容易に目押しのタイミングを把握することが可能であり、目押しのテクニックをより修得し易くできる回胴式遊技機のシミュレーションを行うゲーム装置又はそのプログラムを提供することをもその課題とする。
【0015】
また本発明は、回胴式遊技機のシミュレーションゲームにおける目押しの補助機能にゲーム的要素を付加することで、より楽しく目押しの練習を行うことが可能なゲーム装置又はそのプログラムを提供することをその課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明は上記課題を解決したものであり、ゲーム操作を入力するための操作入力装置と、所定の順序で配列された複数の図柄よりなる図柄列を記録する図柄列記録手段と、前記各図柄列上の表示部位にある1又は連続する複数の図柄をリール画像として表示するリール画像表示手段であって、前記表示部位を前記図柄列上で所定速度で移動させたときの前記表示部位の図柄を前記リール画像として表示する回転動作と、前記操作入力装置への所定の入力に応答して前記表示部位の前記移動を停止させ、停止した前記表示部位の図柄を前記リール画像として表示する停止動作とを行うリール画像表示手段とを備え、前記停止動作が行われた際に前記リール画像として表示される図柄又は図柄の組み合わせにより遊技結果を告知するゲーム装置であって、軌道上の所定位置に配置されたターゲットと、前記回転動作の際に、前記図柄列上における特定の図柄が前記リール画像として表示されるタイミングに合わせて前記ターゲットが配置される位置に到来するように前記軌道上において移動表示されるガイドマークとを有するタイミングゲージを表示するタイミングゲージ表示手段を更に備えることを特徴とするゲーム装置、或いは、処理装置に、所定の順序で配列された複数の図柄よりなる複数の図柄列上の表示部位にある1又は連続する複数の図柄をリール画像として表示するリール画像表示ステップであって、前記表示部位を前記図柄列上で所定速度で移動させたときの前記表示部位の図柄を前記リール画像として表示する回転動作のステップと前記操作入力装置への所定の入力に応答して前記表示部位の前記移動を停止させ、停止した前記表示部位の図柄を前記リール画像として表示する停止動作のステップとを含むリール画像表示ステップを実行させ、前記停止動作が行われた際に前記リール画像として表示される図柄の組み合わせにより遊技結果を告知するゲームプログラムであって、前記処理装置に、軌道上の所定位置に配置されるターゲットと、前記回転動作の際に、前記図柄列上における特定の図柄が前記リール画像として表示されるタイミングに合わせて前記ガイドマークが配置される位置に到来するように前記軌道上において移動表示されるガイドマークとを有するタイミングゲージを表示するタイミング表示ステップを更に実行させることを特徴とするゲームプログラムである。
【0017】
本発明においては、前記タイミングゲージが前記リール画像の近傍に表示されるようにすることが好ましい。
【0018】
また本発明においては、前記図柄列記録手段は複数の前記図柄列を記録し、前記リール画像表示手段は複数の前記図柄列に基づいて複数の前記リール画像を表示し、前記タイミングゲージ表示手段は、それぞれの前記リール画像に対応して複数の前記タイミングゲージを表示するものとすることが好ましい。
【0019】
また本発明においては、1又は複数のタイミング表示役を含む複数種類の入賞役の抽選を行う抽選手段を更に備え、前記タイミングゲージ表示手段は、前記抽選手段による前記抽選の結果がいずれかの前記タイミング表示役の当選であったことを条件に、前記ガイドマークの移動表示を実行するようにすることが好ましい。
【0020】
また本発明においては、前記リール画像表示手段が、前記複数の図柄が円周面に配列された円筒形状の3次元CGを生成し、前記停止動作が行われた際には、前記表示部位である前記3次元CGの軸芯を中心とする所定角度範囲にある前記3次元CGの前記円周面上の図柄を前記リール画像として表示し、前記回転動作が行われた際には、前記3次元CGをその軸芯を中心として回転させたときの前記所定角度範囲にある前記3次元CGの前記円周面上の図柄を前記リール画像として表示するように構成することが好ましい。
【0021】
また本発明においては、前記ガイドマークが前記ターゲットの配置される位置に到来するタイミングと、前記操作入力装置への前記所定の入力のタイミングの一致度についての評価を告知するための評価告知手段を更に備えることが好ましい。
【0022】
また本発明においては、前記評価告知手段は、前記タイミングの一致度に応じて異なる態様の評価画像を表示するように構成することが好ましい。
【0023】
また本発明においては、前記回転動作の際に、前記ガイドマークが前記ターゲットの配置される位置に到来するタイミングに合わせて明滅するランプ画像を表示するランプ画像表示手段を更に備えることが好ましい。
【0024】
また本発明においては、前記ランプ画像が、前記リール画像を囲繞する形態で表示させることが好ましい。
【発明の効果】
【0025】
本願請求項1又は10の発明では、軌道上に配置されるターゲットと、この軌道上を移動するガイドマークであって、入賞役を成立させるための図柄がリール画像として表示されるタイミングに合わせて上記ターゲットの位置に到来するようにされたガイドマークとを有するタイミングゲージを表示するようにされているために、プレーヤーは容易に目押しのタイミングを掴むことが可能となる。
【0026】
請求項2の発明では、上記タイミングゲージをリール画像の近傍に配置することで、タイミングゲージとリール画像を同時に目で追うことが容易となる。
【0027】
請求項3の発明では、複数のリール画像のそれぞれに対応してタイミングゲージが表示されるため、リール画像のそれぞれについての目押しタイミングの把握を容易にすることができる。
【0028】
請求項4の発明では、例えば、リール上に配置される特定の入賞役の成立を告知するための図柄の数が少ないなどのために目押しを行うことが難しい入賞役のみをタイミング表示役とすることができ、従って、タイミング表示の実行頻度を減少させ、処理装置の計算負荷を低減することができる。
【0029】
請求項5の発明では、複数の図柄が円周面に配列された円筒形状の3次元CGを生成し、この3次元CGの軸芯を中心とする所定角度範囲にある前記円周面上の図柄をリール画像として表示するようにされているために、現実の回胴式遊技機におけるリール装置の回転動作をより精密にゲーム画面上で再現することが可能となり、従って、ゲーム画面上で修得した目押しのテクニックを現実の回胴式遊技機における遊技に活かし易くなる。
【0030】
請求項6に係る発明では、プレーヤーの目押し操作の正確性の評価が告知されるようになっているために、目押しの練習にゲーム的な要素を付加することが可能になり、プレーヤーはより楽しく目押し操作の練習を行うことができる。
【0031】
請求項7に係る発明では、停止図柄の組み合わせにより告知される遊技結果が同一である場合でも、プレーヤーの目押し操作の正確性に応じて異なる態様の評価画像を表示することにより、プレーヤーはより詳細な目押し操作の正確性を知ることが可能になり、目押し操作の練習を一層効果的なものとすることが可能になる。
【0032】
請求項8又は9に係る発明では、プレーヤーは、タイミングゲージにおけるタイミング表示だけでなく、タイミングランプの明滅によっても目押しのタイミングを知ることができるため、目押しのタイミングの把握がより容易になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
以下、回転動作及び停止動作を行う3つのリール画像を表示し、3つのリール画像が停止動作を行った際にリール画像として表示される図柄の組み合わせ(配列)によって、入賞役の成立の判定及び告知が行われるようにされた、回胴式遊技機のシミュレーションゲームを例に本発明の一実施形態を説明する。
【0034】
図1(a)、(b)は本発明に係る携帯型ゲーム装置10乃至本発明に係るプログラムの実行に好適な携帯型ゲーム装置10を表側及び裏側から見た外観構成図であり、図2は当該携帯型ゲーム装置10のハードウェア構成を示す説明図である。
【0035】
図示されるように、携帯型ゲーム装置10の筐体11表側中央には3〜7インチ程度の横長のモニタ装置12が配置され、その周辺には操作入力装置13を構成するスタートボタン13a、方向キー13b、△ボタン13c、□ボタン13d、×ボタン13e、○ボタン13f、Rボタン13g、Lボタン13hなどの操作部材が配置されている。また筐体11の裏側には、本発明に係るプログラムを記録したUMD(Universal Media Disc)、DVD−ROM、ROMカートリッジなどの外部記録媒体14a及びゲーム経過を記録するためのメモリーカードやメモリースティックなどの外部記録媒体14bを着脱自在に収容するための記録媒体収容部15a、15bが設けられている。
【0036】
携帯型ゲーム装置10は、その内部にゲーム装置全体の制御を行う中央処理装置(CPU)21、ROM22、RAM23などの記録装置、外部記録媒体14aの読み取りを行うための記録媒体ドライブ24a、外部記録媒体14bの読み取り及び書き込みを行うための記録媒体ドライブ24b、ゲーム画面及びゲーム音声を生成するための画像合成IC25、音声合成IC26、上記操作入力装置13などとの間での信号の授受を行うためのI/Oポート27及びこれらの装置を相互に接続するバスライン28等を備えており、上記外部記録媒体に記録されるプログラムに従って動作するCPU21からの信号に基づいて画像合成IC25、音声合成IC26が生成するゲーム画面、ゲーム音声がモニタ装置12及び内蔵スピーカー29から出力されてゲームが進行する。
【0037】
図3は、ゲーム装置10のCPU21が上記本発明のプログラムを実行することにより実現させる機能ブロックである。
【0038】
図3中、遊技処理部30は、操作入力装置13から受信する各種の操作信号に応答して、回胴式遊技機の動作をシミュレートした遊技処理を実行するものである。
【0039】
また、図4は、上記遊技処理部30により実行される遊技処理中にモニタ装置12上に表示される例示的なゲーム画面40aを示している。
【0040】
図4に示されるように、ゲーム画面40aには、回胴式遊技機が備えるリール装置や液晶ディスプレイなどを模したリール画像41a〜41c及び液晶ディスプレイ画像42が画面中央に大きく表示され、また、各リール画像41a〜41cの上部には、それぞれについての目押しタイミングを指示するためのタイミングゲージ43a〜43cが表示されている。
【0041】
遊技処理部30が操作入力装置13から「コイン投入」に割り当てられた操作信号を受信すると、その信号はコイン処理部31aに送信され、コイン処理部31aは、遊技情報記録部32aに記録される獲得コイン数を投入されたコイン数だけ減算して更新するとともに、投入されたコイン数が所定の値(例えば3枚)に達している場合には、フラグ記録部32bにおけるスタートフラグをオンにセットする。
【0042】
遊技処理部30が操作入力装置13から「リールの回転開始」に割り当てられた操作信号(回転信号)を受信した場合には、リール画像処理部31b、抽選実行部31c、タイミングゲージ処理部31d及びタイミングランプ処理部31fが動作し、それぞれ以下の処理が実行される。
【0043】
即ち、リール画像処理部31bは、フラグ記録部32bのスタートフラグがオンにセットされていることを条件に、図柄列記録部32cに記録されるデータに基づいてリール画像41a〜41cの回転動作を実行する。
【0044】
図柄列記録部32cには、3つのリール画像41a〜41cに対応して、図5(a)に示すそれぞれ21コマの図柄及びその配列を規定した3つの図柄列51a〜51cのデータが格納されており、リール画像処理部31bは、図5(b)に示すような円筒状の3次元形状を有し、その円周面上に図柄列51a〜51cの図柄が配列された3次元CG52a〜52cを内部的に生成し、これらの軸53を中心とする所定角度範囲αの円周部分(表示部位54a〜54c)を3次元CG52a〜52cの外側に設定された仮想視点から見た画像をリール画像41a〜41cとしてゲーム画面40aに表示させる。なお、本実施形態では、上記角度範囲αは、3次元CG52a〜52cの円周面上に配列された3つの連続する図柄が含まれる大きさに設定されている。
【0045】
そして、リール画像処理部31bは、上記回転信号に応答して、3次元CG52a〜52cを所定方向に所定速度で回転させることで表示部位54a〜54cを3次元CG52a〜52cの円周面上に配置される図柄列に対して相対的に移動させ、これにより表示部位54a〜54cを通過することとなる3次元CG52a〜52cの円周面上の時々刻々の図柄をリール画像41a〜41cとしてゲーム画面40aに表示させる。
【0046】
一方、上記回転信号を受信した抽選実行部31cは、この信号を契機に所定範囲(例えば0〜65535)の乱数を発生させ、抽選テーブル32dに規定される乱数の数値と入賞役との対応関係に従って抽選結果(当選の有無及び当選の場合の入賞役の種類)を決定する。なお、本実施形態では、成立によりそれぞれ異なる態様の遊技効果(獲得メダル数の増加など)を生じさせる複数種類の入賞役が設定されており、その一部はタイミングゲージ処理部31dによるタイミング表示が行われる対象のタイミング表示役とされている。
【0047】
そして、抽選実行部31cにより決定された抽選結果がいずれかの入賞役の当選である場合には、フラグ記録部32bにおいて当選した入賞役に対応する入賞役フラグがオンにセットされ、更に、その入賞役がタイミング表示役である場合には、フラグ記録部32bにおいてタイミング表示フラグがオンにセットされる。また当選した入賞役に応じた演出画像やリールの停止操作順序についてのインストラクションなどを液晶ディスプレイ画像42において表示させるために、所定の信号が演出処理部31eに送信される。
【0048】
また、上記回転信号を受信したタイミングゲージ処理部31dは、フラグ記録部32bにおけるタイミング表示フラグがオンにセットされていることを条件にタイミングゲージ43a〜43cについてのタイミング表示を実行する。
【0049】
なおタイミングゲージ43a〜43cにおけるタイミング表示には実行順序が予め定められており、当選した入賞役が停止操作順序の定められていないタイミング表示役である場合には、最初に左タイミングゲージ43aについてのタイミング表示が実行され、以降、停止信号が入力される毎に、中タイミングゲージ43b、右タイミングゲージ43cについてのタイミング表示が順次実行され、当選した入賞役が停止操作順序が定められているタイミング表示役である場合には、その停止操作順序に従って、順次タイミング表示が実行されるようになっており、ここでは、最初のタイミングゲージ43a〜43cについてのタイミング表示が実行される。ただし、上記順序に従わない順序で停止信号の入力が行われた場合には、タイミングゲージ処理部31dはフラグ記録部32bのタイミング表示フラグをオフにし、以降のタイミング表示を中止するようになっている。
【0050】
図6(a)〜(d)は、上記タイミングゲージ43a〜43cの動作を示す説明図である。なお、図6中ではタイミングゲージを示す符号43a〜43cは43で代表して示されている。
【0051】
図示されるように、タイミングゲージ43は、タイミング表示の開始前は、直線状に伸びる軌道44と、軌道44の左端に位置するターゲットマーク45とから構成されており(図6(a))、タイミング表示が開始されると、軌道44に沿って右方から左方へ繰り返して移動するガイドマーク46が表示される(図6(b))。
【0052】
このガイドマーク46の移動は、タイミング表示が行われているタイミングゲージ43に対応するリール画像41a〜41cについてリール画像処理部31bが生成する3次元CG52a〜52cの回転に同期されており、3次元CG52a〜52c上において、当選したタイミング表示役の告知に用いられる図柄(役図柄)が表示部位54a〜54cに達するタイミングに合わせて、ガイドマーク46がターゲットマーク45の位置に到達し(図6(c))、ガイドマーク46がターゲットマーク45上を通過すると、次の瞬間には軌道44の右端にジャンプし(図6(d))、再度右方から左方への移動を行うようになっている。
【0053】
従って、プレーヤーは、ガイドマーク46がターゲットマーク45に到達する瞬間乃至周期を目安にして目押しを行うことが可能である。
【0054】
また、タイミングゲージ43a〜43cがそれぞれのリール画像41a〜41cの直上に表示されているために、リール画像41a〜41c上における図柄の移動と、タイミングゲージ43a〜43c上におけるガイドマーク46の移動を同時に目で追うことが容易であり、そのために、効果の高い目押しの練習をプレーヤーに提供することが可能である。
【0055】
なお、上記のガイドマーク46がターゲットマーク45に到達するタイミングは、厳密には、3つのリール画像41a〜41cの全てが回転動作を行っている場合には、リール画像41a〜41cにおける上段の位置に役図柄が現れるタイミング、既にいずれかのリール画像41a〜41cが停止動作を完了しており、従って、入賞役を告知できる役図柄の停止位置が限定されている場合には、その告知が可能な停止位置のうち最も上段の位置に役図柄が到達するタイミングなどとすることができる。
【0056】
上記回転信号を受信したタイミングランプ処理部31fは、フラグ記録部32bにおけるタイミング表示フラグがオンにセットされていることを条件に、タイミングゲージ処理部31dによるタイミング表示が行われているリール画像41a〜41cを取り囲む態様で、赤などの目立つ色彩を有する枠状のタイミングランプ47(図4参照)を所定のタイミングで表示させる。
【0057】
このタイミングランプ47は、タイミングランプ47が表示されるリール画像41a〜41cについてリール画像処理部31bが生成する3次元CG52a〜52cの回転に同期して表示されるようになっており、3次元CG52a〜52c上における当選したタイミング表示役の告知に用いられる役図柄が表示部位54a〜54cに達するタイミングに合わせて表示され、役図柄が表示部位54a〜54cを通過すると消去される。
【0058】
従って、プレーヤーは、タイミングゲージ43a〜43cだけでなく、このタイミングランプ47が表示される瞬間乃至周期をも目押しの目安にすることができる。
【0059】
遊技処理部30が操作入力装置13から「左リールの回転停止」、「中リールの回転停止」又は「右リールの回転停止」のいずれかに割り当てられた操作信号(停止信号)を受信した場合には、リール画像処理部31b、タイミングゲージ処理部31d及び評価告知部31gが動作し、以下の処理が実行される。
【0060】
即ち、リール画像処理部31bは、入力された停止信号に応答して、対応する3次元CG52a〜52cを停止させ、そのときの3次元CG52a〜52c上の表示部位54a〜54cにおける図柄(停止図柄)をリール画像41a〜41cとしてゲーム画面40aに表示させる停止動作を実行する。
【0061】
ここで、本実施形態における入賞役成立の告知態様について説明する。
【0062】
上記停止動作が全てのリール画像41a〜41cについて実行されると、リール画像41a〜41cのそれぞれについて3つの停止図柄が表示されることになるが、本実施形態に係るゲーム装置10では、この合計9つの停止図柄の組み合わせにより遊技結果が告知されるようになっている。具体的には、全てのリール画像41a〜41cについての停止動作が行われたときに、「7」、「BAR」、「スイカ」、「リプレイ」などの停止図柄が所定の有効ライン上に並んだ場合には、それぞれの場合に対応する入賞役が成立したという遊技結果が告知され、それ以外の場合には、外れという遊技結果が告知される。
【0063】
図5(c)は、停止動作が実行されたリール画像41a〜41cの一態様を示す説明図であり、同図中の5本のライン48a〜48eが有効ラインであり、図示の例では、中段の有効ライン48b上に「スイカ」の図柄が3つ並んでいる態様から、プレーヤーは特定の入賞役(スイカ役)が成立したことを理解することができる。
【0064】
また上記リール画像処理部31bは、実際の回胴式遊技機が行う飛ばし制御や引き込み制御を忠実に再現して、リール画像41a〜41cの停止動作を実行するようにされている。
【0065】
即ち、リール画像41a〜41cの停止信号を受信した場合、リール画像処理部31bは、上記の3次元CG52a〜52cの回転を必ずしも直ちに停止させるのではなく、所定のスベリコマ数(例えば4コマ)の範囲内で更に3次元CG52a〜52cを回転させた後に停止させることが可能となっており、フラグ記録部32bにおける入賞役フラグの全てがオフである場合には、上記スベリコマ数の範囲で、入賞役を告知する組み合わせの図柄が有効ライン48a〜48e上に並ばないように3次元CG52a〜52cの停止位置が決定され、フラグ記録部32bにおける入賞役フラグのいずれかがオンにセットされている場合には、上記スベリコマ数の範囲で、なるべくその入賞役に対応する図柄が有効ライン48a〜48e上に並ぶように3次元CG52a〜52cの停止位置が決定される。
【0066】
停止信号を受信したタイミングゲージ処理部31dは、タイミング表示が実行されているタイミングゲージ43a〜43cに対応するリール画像41a〜41cについての停止信号が入力されたことを条件に、停止信号の受信と同時にガイドマーク46の移動を停止させ、その位置にガイドマーク46を静止表示させるとともに、上述の実行順序に従う次のタイミングゲージ43a〜43cについてのタイミング表示を開始する。
【0067】
このときプレーヤーは、停止したガイドマーク46とターゲットマーク45との距離によって目押しの正確性を把握することが可能であるため、目押しの練習効果を一層高めることができる。
【0068】
なお、タイミング表示が実行されているタイミングゲージ43a〜43cに対応するリール画像41a〜41cと異なるリール画像41a〜41cに対する停止信号が入力された場合には、タイミングゲージ処理部31dは、軌道44上のガイドマーク46を消去し、また、フラグ記録部32bのタイミング表示フラグを解除し、後続のタイミングゲージ43a〜43cについてのタイミング表示の実行を中止する。
【0069】
一方、停止信号を受信した評価告知部31gは、タイミング表示が実行されているタイミングゲージ43a〜43cに対応するリール画像41a〜41cに対する停止信号が入力されたことを条件に、タイミング評価を実行し、その結果を、例えば、そのタイミングゲージ42a〜43cの近傍にに表示させる。
【0070】
このタイミング評価及びその表示は、ガイドマーク46がターゲットマーク45に重なるタイミングと、上記停止信号を受信したタイミングの間隔に基づいて行われ、例えば、両タイミングが一致する場合には図6(e)に示す「Great」の文字49aがタイミングゲージ43の直上に表示され、停止信号を受信したタイミングがガイドマーク46がターゲットマーク45に重なるタイミングよりも早く入力されたが、上記の停止制御により有効ライン48a〜48e上に役図柄が停止表示される範囲内である場合には、図6(f)に示す「GOOD」の文字49bが表示され、それ以外の場合には、図6(g)に示す「MISS」の文字49cが表示されるようになっている。
【0071】
このように、プレーヤーによる停止操作が行われる毎に、目押しのタイミングの評価結果49a〜49cが表示されるため、目押しの練習にゲーム的要素が加味されることになり、目押しの練習をより楽しいものとすることができる。
【0072】
また、役図柄がうまく有効ライン48a〜48e上に揃った場合でも、停止信号が入力されたタイミングによって「GREAT」と「GOOD」のように段階的な評価が示されるため、プレーヤーは、目押しの正確性をより詳細に認識することが可能となり、目押しの練習の効果をより高めることができる。
【0073】
なお、評価告知部31gにより一旦表示された上記の文字49a〜49cは、全てのリール画像41a〜41cについての停止動作が完了するまでそのまま継続的に表示され、次遊技における「コイン投入」に割り当てられた操作信号が入力された時点で消去される。
【0074】
リール画像処理部31bによる全てのリール画像41a〜41cについての停止動作が完了すると、遊技結果判定部31hは、停止表示された9つの停止図柄の配列に基づいていずれかの入賞役が成立したか否かを判断し、成立している場合には、遊技情報記録部32aに記録される獲得コイン数を成立した入賞役に応じたコイン数だけ増分して更新する処理を行うとともに、成立した入賞役に応じた演出を液晶ディスプレイ画像42などを用いて実行するために、所定の信号を演出処理部31eに送信する。また、成立した入賞役が「BB」(有効ライン上に「7」が並んだときに成立する入賞役)や「RB」(有効ライン上に「BAR」が並んだときに成立する入賞役)などの特別役である場合には、次回以降の所定回数の遊技処理において入賞役の種類や当選確率或いは入賞役の成立時に増分される獲得コイン数が変更された特別遊技処理を実行するために、所定の信号が特別遊技処理実行部31iに送信される。
【0075】
リール画像処理部31b、演出処理部31e、タイミングゲージ処理部31d、タイミングランプ処理部31f及び評価告知部31gにおいて処理された情報はゲーム画面構成部31jに送信され、ゲーム画面構成部31jは図4に例示される態様のゲーム画面40aの画像データを生成し、これをモニタ装置12上において表示させる。
【0076】
続いて、図7に示すフローチャートに従って、携帯型ゲーム装置10の動作を説明する。
【0077】
記録媒体収容部14aに本発明のプログラムを記録した外部記録媒体が挿入されると、CPU41が自動的にこのプログラムを立ち上げ、スタートボタン13aの入力を待って図8に示すシステム設定画面70をモニタ装置12に表示させる(ステップ1)。
【0078】
図示されるように、システム設定画面70は、「設定値変更」、「画面タイプ」、「キーコンフィグ」、「ステイタス」、「ゲームスタート」、「終了」などの選択肢71a〜71fが表示されている。
【0079】
このシステム設定画面70では、方向キー13bを上下方向に操作することで選択肢71a〜71gの選択状態が上下に移動し、その状態で○ボタン13fを操作することで、その選択肢の選択が確定し、それぞれの選択肢71a〜71fに割り当てられた機能が実行されるようになっている。
【0080】
例えば、「設定値変更」の選択肢71aが選択された場合には、抽選実行部31cによる各入賞役の当選確率の変更が受け付けられ(ステップ21)、「画面タイプ」の選択肢71bが選択された場合には図9(a)〜(d)に示される4種類の態様のゲーム画面40a〜40dから遊技処理においてモニタ装置12に表示されるゲーム画面の表示形式の選択が受け付けられるようになっている(ステップ22)。なお、図9(a)のゲーム画面40aは図4のゲーム画面40aと同様の画面構成であり、図9(b)のゲーム画面40bでは、ゲーム画面40aと比較して液晶ディスプレイ画像42が拡大して表示されており、特に液晶ディスプレイ画像42に表示される演出画像に注視してゲームを楽しみたいプレーヤーに好適な画面構成とされており、図9(c)、(d)のゲーム画面40c、40dでは、リール画像41a〜41cや液晶ディスプレイ画像42がゲーム画面40aから90度回転して表示されることで、回胴式遊技機の全体の画像が横長のモニタ装置12に表示されており、現実の回胴式遊技機での遊技により近いリアリティーをプレーヤーに感じさせることができる画面構成となっている。
【0081】
また図10(a)は、ゲーム画面40a又は40bを表示させて遊技処理を実行する場合、図10(b)及び(c)は、それぞれゲーム画面40c及び40dを表示させて遊技処理を実行する場合におけるゲーム装置10の典型的な把持態様を示す説明図であり、これらに図示されるように、いずれの場合もそれぞれ自然な態様で各操作部材13a〜13hへの快適な入力が行い得るようになっている。
【0082】
また、プレーヤーの中には、主として△ボタン13c、□ボタン13d、×ボタン13e、○ボタン13fからの操作入力を好むプレーヤーと、主として方向キー13bからの操作入力を好むプレーヤーがいるが、本実施形態では、回胴式遊技機の全体の画像をモニタ装置12に表示させるゲーム画面として、ゲーム画面40cとゲーム画面40dとの選択が可能とされているために、前者のプレーヤーはゲーム画面40cを選択して図10(b)の態様で携帯型ゲーム装置10を把持してプレイすることで、後者のプレーヤーはゲーム画面40dを選択して図10(c)の態様で携帯型ゲーム装置10を把持してプレイすることで、それぞれ自分の好みに合った快適な操作入力を行うことが可能である。
【0083】
またシステム設定画面70から「キーコンフィグ」の選択肢71cが選択された場合には、上記の「コイン投入」、「リールの回転開始」、「左リールの回転停止」、「中リールの回転停止」及び「右リールの回転停止」の各機能の操作部材13a〜13hへの割り当ての変更が受け付けられ(ステップS23)、「ステイタス」の選択肢71dが選択された場合には、獲得メダル数、ゲーム数、特別役の成立回数などのゲームデータの表示処理が行われ(ステップS24)、ステップS21〜S24におけるそれぞれの処理の完了後、処理はステップ1にリターンするようになっている。
【0084】
また「終了」の選択肢71fが選択された場合には、ゲームの終了処理(ステップ25)が実行される。
【0085】
システム設定画面70において「ゲームスタート」の選択肢71eが選択された場合には、デフォルトの設定又はステップ21〜23において受け付けられた設定に従って遊技処理が実行される。
【0086】
遊技処理が開始されると、遊技処理部30は、モニタ装置12上にいずれかのゲーム画面40a〜40dを表示させ(ステップ3)、「コイン投入」に割り当てられた操作信号の待ち受けを行う(ステップ4)。
【0087】
そして、この操作信号の入力があった場合には、コイン処理部31aが遊技情報記録部32aにおける獲得コイン数を投入されたコイン数だけ減算して更新し、所定数のコインの投入があった場合には、フラグ記録部32bのスタートフラグをオンにセットするなどのコイン投入処理が実行される(ステップ5)。
【0088】
続いて遊技処理部30は、「リールの回転開始」に割り当てられた操作信号の待ち受けを行い(ステップ6)、この操作信号の入力があった場合には、抽選実行部31cにより入賞役の抽選(ステップ7)が実行されるとともに、リール画像処理部31bによりリール画像41a〜41cの回転動作が開始される(ステップ8)。
【0089】
続いて、フラグ記録部32bにおけるタイミング表示フラグがオンにセットされているか否かの判断(ステップ9)が実行され、セットされている場合には、タイミングゲージ処理部31d及びタイミングランプ処理部31fが動作し、上記の所定の順序に従ういずれかのタイミングゲージ43a〜43cにおけるガイドマーク46の移動表示及びこれに対応するリール画像41a〜41cにおけるタイミングランプ47の明滅が開始される(ステップ10)。
【0090】
続いて遊技処理部30は、「左リールの回転停止」、「中リールの回転停止」又は「右リールの回転停止」に割り当てられた操作信号の待ち受けを実行し(ステップ11)、その入力に応答してリール画像処理部31bが対応するリール画像41a〜41cの停止動作を実行する(ステップ12)。
【0091】
このとき、入力された操作信号が正しいリール画像41a〜41cに対する停止信号(動作中のタイミングゲージ43a〜43cに対応するリール画像41a〜41cに対する停止信号)である場合には、タイミングゲージ処理部31dが動作中のタイミングゲージ43a〜43cにおけるガイドマーク46の移動を停止させるとともに、評価告知部31gがガイドマーク46のターゲットマーク45への到来のタイミングと停止信号の受信タイミングに基づいてタイミング評価を実行し、いずれかの文字画像49a〜49cを表示することによる評価結果の告知を実行する(ステップ13)。また、入力された操作信号が正しいリール画像41a〜41cに対する停止信号ではない場合には、フラグ記録部32bにおけるタイミング表示フラグが解除されるとともに上記のガイドマーク46が消去され(ステップ14)、この場合には、上記タイミングの評価やその告知も実行されない。
【0092】
一方、フラグ記録部32bにおけるタイミング表示フラグがオンにセットされていない場合には、ガイドマーク46の移動表示、タイミングランプの明滅を行うことなく、「左リールの回転停止」、「中リールの回転停止」又は「右リールの回転停止」に割り当てられた操作信号の待ち受けが実行され(ステップ15)、その入力に応答してリール画像処理部31bが対応するリール画像41a〜41cの停止動作を実行する(ステップ16)。
【0093】
ステップ9〜16の処理は、全てのリール画像41a〜41cの停止動作が完了するまで繰り返して実行され、全ての停止動作が完了した場合には、遊技結果判定部31hが停止図柄に基づいて遊技結果の判定(ステップ17)を実行し、いずれかの入賞役が成立している場合には、遊技情報記録部32aに記録される獲得コイン数をその役に応じたコイン数だけ増分して更新し(ステップ18)、いずれかの特別役が成立している場合には、特別遊技処理実行部31iによる特別遊技処理(ステップ19)が実行される。
【0094】
以上で一回の遊技の遊技処理が完了し、次遊技の遊技処理を実行するため、処理はステップ4に戻される。
【0095】
以上、例示的な実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明は上記実施形態により限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載内において種々の変更、改変を行うことが可能である。
【0096】
例えば、上記した実施形態では、単一の筐体に操作入力装置、モニタ装置、処理装置などが搭載された携帯型ゲーム装置及びそのプログラムを例に説明を行ったが、本発明を操作入力装置及び処理装置などを備えるゲーム機本体で生成した画像信号を家庭用テレビモニタから出力させるいわゆる家庭用ゲーム機やアーケードセンターなどに設置される業務用のゲーム機として、或いは、これらにおいて実行されるプログラムとして実現することも可能である。
【0097】
また上記した実施形態では、ゲーム画面に表示される3つのリール画像として、それぞれ3つの図柄が停止表示され、停止表示された合計9つの図柄の有効ライン上における並びによって遊技結果が告知されるゲーム装置及びプログラムについて説明を行ったが、リール画像の個数や個々のリール画像に表示される図柄の個数は任意であり、また、どのような配列、組み合わせの図柄により遊技結果を告知するかは任意である。
【0098】
また上記した実施形態では、リール画像処理部が円周面上に複数の図柄が配列された円筒形状の3次元CGを内部的に生成し、これを回転又は停止させたときの円周面上の表示部位にある図柄をリール画像として表示する場合について説明したが、このような3次元CGの生成を行うことなく、複数の図柄よりなる図柄列上で1又は複数の図柄を含む表示部位を移動又は停止させたときの表示部位の図柄をリール画像として表示することも可能である。
【0099】
また上記実施形態では、抽選実行部の抽選により当選したタイミング役に停止操作順が割り当てられている場合を除いて、左リール画像、中リール画像、右リール画像の順序でタイミング表示が実行される場合を例として説明したが、このようなタイミング表示の実行順序は任意であり、また、タイミング表示を実行するか否かの選択を受け付ける手段を設け、プレーヤーが希望しない場合にはタイミング表示が実行されないように構成することも可能である。
【0100】
また上記実施形態におけるタイミングゲージの軌道、ガイドマーク、ターゲットマークやタイミングランプの形態、或いは、評価の段階数、告知態様などは単なる例示であり、これらを任意の形態、段階数又は態様とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0101】
【図1】本発明の一実施形態に係る携帯型ゲーム装置の外観構成図を示す説明図。
【図2】本発明の一実施形態に係る携帯型ゲーム装置のハードウェア構成を示す説明図。
【図3】本発明の一実施形態に係る携帯型ゲーム装置において実現される機能構成図。
【図4】モニタ装置に表示される例示的なゲーム画面を示す説明図。
【図5】(a)はリール画像の生成に使用される例示的な図柄列のデータ構成を示す概念説明図、(b)はリール画像処理部により内部的に生成される3次元CGの形態を示す説明図、(c)、停止動作が実行されたリール画像の一態様を示す説明図。
【図6】タイミングゲージの動作及びタイミング評価の表示態様を示す説明図。
【図7】本発明の一実施形態に係る携帯型ゲーム装置の動作を示すフローチャート。
【図8】図8に示すシステム設定画面70をモニタ装置12に表示させる(ステップ1)。例示的なシステム設定画面を示す説明図。
【図9】モニタ装置に表示される例示的なゲーム画面を示す説明図。
【図10】本発明の一実施形態に係る携帯型ゲーム装置の例示的な把持態様を示す説明図。
【図11】従来の目押し補助機能を備えるシミュレーションゲームにおいて表示されるゲーム画面を示す説明図。
【符号の説明】
【0102】
10・・・携帯型ゲーム装置、11・・・筐体、12・・・モニタ装置、13・・・操作入力装置、13a〜13h・・・操作部材、14a、14b・・・外部記録媒体、15a、15b・・・記録媒体収容部、21・・・CPU、22・・・ROM、23・・・RAM、24a、24b・・・記録媒体ドライブ、25・・・画像合成IC、26・・・音声合成IC、27・・・I/Oポート、28・・・バスライン、29・・・内蔵スピーカー、30・・・遊技処理部、31a・・・コイン処理部、31b・・・リール画像処理部、31c・・・抽選実行部、31d・・・タイミングゲージ処理部、31e・・・演出処理部、31j・・・ゲーム画面構成部、31f・・・タイミングランプ処理部、31g・・・評価告知部、31h・・・遊技結果判定部、31i・・・特別遊技処理実行部、32a・・・遊技情報記録部、32b・・・フラグ記録部、32c・・・図柄列記録部、32d・・・抽選テーブル、40a〜40d・・・ゲーム画面、41a〜41c・・・リール画像、42a〜42c・・・タイミングゲージ、42・・・液晶ディスプレイ画像、43a〜43c・・・タイミングゲージ、44・・・軌道、45・・・ターゲットマーク、46・・・ガイドマーク、47・・・タイミングランプ、48a〜48e・・・有効ライン、49a〜49c・・・評価結果を示す文字画像、51a〜51c・・・図柄列、52a・・・3次元CG、53・・・軸、54a〜54c・・・表示部位、70・・・システム設定画面、80・・・ゲーム画面、81a〜81c・・・リール画像、82・・・液晶モニタ画像、83a〜83c・・・リール配列、84a〜84c・・・枠

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲーム操作を入力するための操作入力装置と、
所定の順序で配列された複数の図柄よりなる図柄列を記録する図柄列記録手段と、
前記各図柄列上の表示部位にある1又は連続する複数の図柄をリール画像として表示するリール画像表示手段であって、
前記表示部位を前記図柄列上で所定速度で移動させたときの前記表示部位の図柄を前記リール画像として表示する回転動作と、
前記操作入力装置への所定の入力に応答して前記表示部位の前記移動を停止させ、停止した前記表示部位の図柄を前記リール画像として表示する停止動作とを行うリール画像表示手段とを備え、
前記停止動作が行われた際に前記リール画像として表示される図柄又は図柄の組み合わせにより遊技結果を告知するゲーム装置であって、
軌道上の所定位置に配置されたターゲットと、
前記回転動作の際に、前記図柄列上における特定の図柄が前記リール画像として表示されるタイミングに合わせて前記ターゲットが配置される位置に到来するように前記軌道上において移動表示されるガイドマークとを有するタイミングゲージを表示するタイミングゲージ表示手段を更に備えることを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
前記タイミングゲージが前記リール画像の近傍に表示されることを特徴とする請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項3】
前記図柄列記録手段は複数の前記図柄列を記録し、
前記リール画像表示手段は複数の前記図柄列に基づいて複数の前記リール画像を表示し、
前記タイミングゲージ表示手段は、それぞれの前記リール画像に対応して複数の前記タイミングゲージを表示することを特徴とする請求項1又は2に記載のゲーム装置。
【請求項4】
1又は複数のタイミング表示役を含む複数種類の入賞役の抽選を行う抽選手段を更に備え、
前記タイミングゲージ表示手段は、前記抽選手段による前記抽選の結果がいずれかの前記タイミング表示役の当選であったことを条件に、前記ガイドマークの移動表示を実行することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のゲーム装置。
【請求項5】
前記リール画像表示手段は、前記複数の図柄が円周面に配列された円筒形状の3次元CGを生成し、
前記停止動作が行われた際には、前記表示部位である前記3次元CGの軸芯を中心とする所定角度範囲にある前記3次元CGの前記円周面上の図柄を前記リール画像として表示し、
前記回転動作が行われた際には、前記3次元CGをその軸芯を中心として回転させたときの前記所定角度範囲にある前記3次元CGの前記円周面上の図柄を前記リール画像として表示することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のゲーム装置。
【請求項6】
前記ガイドマークが前記ターゲットの配置される位置に到来するタイミングと、前記操作入力装置への前記所定の入力のタイミングの一致度についての評価を告知するための評価告知手段を更に備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のゲーム装置。
【請求項7】
前記評価告知手段は、前記タイミングの一致度に応じて異なる態様の評価画像を表示することを特徴とする請求項6に記載のゲーム装置。
【請求項8】
前記回転動作の際に、前記ガイドマークが前記ターゲットの配置される位置に到来するタイミングに合わせて明滅するランプ画像を表示するランプ画像表示手段を更に備えることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のゲーム装置。
【請求項9】
前記ランプ画像が、前記リール画像を囲繞する形態で表示されることを特徴とする請求項8に記載のゲーム装置。
【請求項10】
処理装置に、
所定の順序で配列された複数の図柄よりなる複数の図柄列上の表示部位にある1又は連続する複数の図柄をリール画像として表示するリール画像表示ステップであって、
前記表示部位を前記図柄列上で所定速度で移動させたときの前記表示部位の図柄を前記リール画像として表示する回転動作のステップと、
前記操作入力装置への所定の入力に応答して前記表示部位の前記移動を停止させ、停止した前記表示部位の図柄を前記リール画像として表示する停止動作のステップとを含むリール画像表示ステップを実行させ、
前記停止動作が行われた際に前記リール画像として表示される図柄の組み合わせにより遊技結果を告知するゲームプログラムであって、
前記処理装置に、
軌道上の所定位置に配置されるターゲットと、
前記回転動作の際に、前記図柄列上における特定の図柄が前記リール画像として表示されるタイミングに合わせて前記ガイドマークが配置される位置に到来するように前記軌道上において移動表示されるガイドマークとを有するタイミングゲージを表示するタイミング表示ステップを更に実行させることを特徴とするゲームプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2006−346226(P2006−346226A)
【公開日】平成18年12月28日(2006.12.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−177110(P2005−177110)
【出願日】平成17年6月17日(2005.6.17)
【出願人】(390031783)サミー株式会社 (5,279)
【Fターム(参考)】