ゲーム装置及びゲーム用コントローラ装置
【課題】
どのようなジャンルのゲームにおいても汎用的に使用でき、プレイヤが身体を動かすことで操作が可能で、リアリティのあるゲームを体感することができるゲーム装置、及び、そのゲーム装置に用いられるゲーム用コントローラ装置を提供することを目的とする。
【解決手段】
本発明のゲーム装置は、プレイヤが操作を行なうために搭乗する操作装置1と、操作装置1に搭乗したプレイヤがゲームの進行状態や結果を視覚で確認するための表示装置3a、3bと、表示装置3aの左右両側に設置されたスピーカ4と、上面が略正方形であり、操作装置1及び表示装置3を支持するゲーム装置本体5とにより構成される。
どのようなジャンルのゲームにおいても汎用的に使用でき、プレイヤが身体を動かすことで操作が可能で、リアリティのあるゲームを体感することができるゲーム装置、及び、そのゲーム装置に用いられるゲーム用コントローラ装置を提供することを目的とする。
【解決手段】
本発明のゲーム装置は、プレイヤが操作を行なうために搭乗する操作装置1と、操作装置1に搭乗したプレイヤがゲームの進行状態や結果を視覚で確認するための表示装置3a、3bと、表示装置3aの左右両側に設置されたスピーカ4と、上面が略正方形であり、操作装置1及び表示装置3を支持するゲーム装置本体5とにより構成される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プレイヤが身体を動かすことで操作が可能で、リアリティのあるゲームを体感することができるゲーム装置、及び、そのゲーム装置に用いられるゲーム用コントローラ装置に関するものである
【背景技術】
【0002】
従来から、プレイヤが身体を動かすことで操作が可能となり、ゲーム内の出来事が現実であるかのようなリアリティを体験するための体感型ゲーム装置が開示されている。例えば、プレイヤが搭乗し運転操作を行なう操作部を備えたオートバイ模擬車体と、プレイヤが運転中に見ることのできるディスプレイ装置と、予め定められたゲームプログラムに従い、ディスプレイ装置に進行方向前方の情景映像を表示せしめる画像処理装置を含む中央制御装置とを備えたオートバイゲーム装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−82645号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、このようなゲーム装置では、オートバイに乗っているという疑似体験はできるものの、利用できるのはオートバイゲームだけであって、どのようなジャンルのゲームにおいても汎用的に利用できるものではない。また、オートバイ模擬装置を左右に傾けたり、アクセルやブレーキの操作をするなど、限られた操作をするだけでゲームが進行するため、プレイヤが身体全体を使ってゲームを体感できるものではなかった。本発明では、どのようなジャンルのゲームにおいても汎用的に利用でき、プレイヤが身体を動かすことで操作が可能で、且つ、リアリティのあるゲームを体感することができるゲーム装置、及び、そのゲーム装置に用いられるゲーム用コントローラ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、ゲーム装置本体から略垂直方向に立設され、プレイヤが搭乗することが可能な操作装置であって、搭乗したプレイヤによる操作に応じて、ゲーム装置本体に対して任意の方向へ傾斜させることが可能な操作装置と、操作装置の傾斜角と傾斜方向を検出する傾斜検出手段と、傾斜検出手段により検出された傾斜角と傾斜方向に応じて出力される第一の操作信号に従って、所定のゲームプログラムによりゲームを進行させる中央制御装置と、中央制御装置により進行されたゲームの進行状態が表示される表示装置とを備えることを特徴とするゲーム装置に関する。
【0006】
プレイヤは、ゲーム装置本体から略垂直方向に立設された操作装置に搭乗し、プレイヤ自身の重心の位置をずらすことで、操作装置をゲーム装置本体に対して任意の方向へ傾斜させることができる。そして、検出された操作装置の傾斜角と傾斜方向に応じて出力される操作信号に従って、ゲームが進行する。操作装置は、ゲーム装置本体に対して360度、どの方向へも傾斜させることができ、また、その傾斜の度合いをプレイヤの傾斜装置への体重のかけ方で調整をすることが可能である。したがって、プレイヤ自身があたかも巨大なジョイスティックの一部として機能することになる。そのため、本発明にかかるゲーム装置は、どのようなジャンルのゲームにおいても汎用的に使用できるものである。
【0007】
また、プレイヤの身体の動きに合わせて、ゲーム内でプレイヤが操作するプレイヤキャラクタ(ここで、プレイヤキャラクタとは、人型・動物型のキャラクタだけでなく、宇宙船、飛行機、船舶等の操作が可能なオブジェクトを含む概念である)が動作することになる。例えば、前方(表示装置のある方向)に操作装置を傾けた場合はプレイヤキャラクタが前に進み、後方(表示装置のある方向とは反対の方向)に操作装置を傾けた場合はプレイヤキャラクタが後ろへ後退し、また、それに合わせて、表示装置に表示されるゲーム画像も変化することになる。同様に、右方(プレイヤから見て右方向)に操作装置を傾けた場合はプレイヤキャラクタが右側へ、左方(プレイヤから見て左方向)に操作装置を傾けた場合は左側へ、そして、斜め、例えば右前方に操作装置を傾けた場合はプレイヤキャラクタが右前方へ移動する。
【0008】
さらには、操作装置の傾きに応じて、プレイヤキャラクタの移動速度にも変化を持たせることができる。すなわち、操作装置の設置されたゲーム装置本体に対する傾きが大きければ、より速い速度でプレイヤキャラクタが移動し、ゲーム装置本体に対する傾きが小さければ、より遅い速度でプレイヤキャラクタが移動することになる。そのため、プレイヤはゲーム内のプレイヤキャラクタになりきることができ、リアリティのあるゲームを体感することができる。
【0009】
本発明では、操作装置におけるプレイヤの搭乗位置を検出する位置検出手段を備え、中央制御装置は、傾斜検出手段により検出された操作装置の傾斜角と傾斜方向に応じて出力される第一の操作信号、及び、位置検出手段により検出されたプレイヤの搭乗位置に応じて出力される第二の操作信号に従って、所定のゲームプログラムによりゲームを進行させることを特徴とすることが好ましい。
【0010】
操作装置の床面の上にプレイヤは立ってゲームをプレイすることになるが、操作装置の床面に位置検出手段(例えば、圧電センサ)を設けることで、操作装置の床面の前方、後方または、右方、左方のいずれの位置にプレイヤがいるかを検出し、プレイヤの搭乗位置に応じて出力される操作信号に従って、ゲームが進行される。そのため、操作装置の傾斜方向と傾斜角だけでなく、操作装置のどの位置にプレイヤが立っているかによってもゲームの進行が変わってくるため、プレイヤは複雑な動きを要求され、ゲームの趣向性を向上させることができる。
【0011】
例えば、プレイヤの搭乗位置が操作装置の前方の場合と後方の場合で、プレイヤキャラクタが装備するアイテムが切り替わるような構成とすることが可能である。例えば、搭乗位置が前方の場合はプレイヤキャラクタが短銃を装備し、後方の場合はライフル銃を装備して、ゲーム内に登場する敵キャラクタを攻撃することになる。その他、例えば、プレイヤの搭乗位置が操作装置の前方の場合と後方の場合で歩行モードが切り替わるような構成とすることができる。例えば、搭乗位置が前方の場合はプレイヤキャラクタが二足で歩行し、後方の場合は、ほふく前進する。この場合、ほふく前進でプレイヤキャラクタを前方に進めたいときは、プレイヤは操作装置の後方に立ちながら、操作装置を前方に傾ける必要があり、足の位置を前方に変えることで、ほふく前進から二足による歩行に切り替えることができる。
【0012】
本発明では、操作装置は、プレイヤによる操作の入力が可能な入力デバイスを備え、中央制御装置は、傾斜検出手段により検出された操作装置の傾斜角と傾斜方向に応じて出力される第一の操作信号、及び、プレイヤの操作による入力デバイスへの入力に応じて出力される第三の操作信号に従って、所定のゲームプログラムによりゲームを進行させることが好ましい。
【0013】
操作装置は、ゲーム装置本体から略垂直方向に立設されており、柵状のフレームや壁等で囲われた略円柱形状の空間内にプレイヤが搭乗することになる。プレイヤは、このフレームや壁等に設置された入力デバイスを操作して、ゲームを進行させることができる。例えば、通常のゲーム装置に設置されている十字キー、操作ボタン、ジョイスティック等を入力デバイスとして用いることで、これらの入力デバイスによる操作に加え、操作装置を傾斜させる等の操作も行なわれるため、従来の両手のみで操作するタイプのゲーム装置では実現できなかった複雑な操作をプレイヤに求めることができ、よりゲームの趣向性を向上させることができる。また、本発明にかかるゲーム装置を用いたゲームに不慣れなプレイヤに対しては、十字キー、操作ボタン、ジョイスティック等が設けられた入力デバイスのみを操作することでゲームを進行できるように、操作モードを切り替えることも可能である。
【0014】
本発明では、操作装置は、搭乗したプレイヤによる操作に応じて、床面を水平方向に任意の角度で回転させることが可能であり、床面の回転した角度を検出する回転角度検出手段を備え、中央制御装置は、傾斜検出手段により検出された操作装置の傾斜角と傾斜方向に応じて出力される第一の操作信号、及び、回転角度検出手段により検出された床面の回転した角度に応じて出力される第四の操作信号に従って、所定のゲームプログラムによりゲームを進行させることが好ましい。
【0015】
プレイヤは、操作装置のフレームや壁等を手でつかみ、足を操作装置の床面につけながら腰を回転させることで、床面を水平方向に回転させることができる。床面の回転した角度に応じて、ゲームの進行を変化させることが可能となる。例えば、プレイヤから右方向へ床面を回転させた場合は、プレイヤキャラクタが右方向へ向いて、右方向にいる敵キャラクタを攻撃し、左方向へ床面を回転させた場合は、プレイヤキャラクタが左方向へ向いて、左方向にいる敵キャラクタを攻撃するといった構成とすることができる。その他、表示装置には、ゲームの舞台となっている仮想3次元空間内を仮想カメラから仮想スクリーン上に透視変換することで得られる2次元画像が表示されるが、床面の回転した角度に応じて、仮想カメラを水平方向に回転させて、表示装置に表示される2次元画像を変化させることも可能である。
【0016】
本発明では、操作装置は駆動部と連結しており、中央制御装置は、ゲームの進行により所定のイベントが発生した場合に、操作装置に振動を発生させるためのイベント発生信号を出力し、駆動部は、イベント発生信号に応じて駆動することで操作装置に振動を発生させることが好ましい。
【0017】
ゲームの進行により所定のイベントが発生した場合、例えば、敵キャラクタにプレイヤキャラクタが攻撃された場合などに操作装置に振動が発生するため、プレイヤは、自らがゲームの世界にいるような感覚を体験することができる。また、発生するイベントの種類に応じて、操作装置に発生させる振動の大きさや振動時間の長さを変えることで、よりゲームの趣向性を向上させることが可能である。
【0018】
本発明は、本体から略垂直方向に立設され、プレイヤが搭乗することが可能な操作装置であって、搭乗したプレイヤによる操作に応じて、本体に対して任意の方向へ傾斜させることが可能な操作装置と、操作装置の傾斜角と傾斜方向を検出する傾斜検出手段と、所定のゲームプログラムによりゲームを進行させるゲーム装置に対して、傾斜検出手段により検出された傾斜角と傾斜方向に応じた操作信号を出力することを特徴とするゲーム用コントローラ装置に関する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施の形態にかかるゲーム装置の構成を表すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態にかかるゲーム装置の外観構成を表す図である。
【図3】本発明の実施の形態にかかるゲーム装置の操作を行なっているプレイヤの様子を表す図である。
【図4】仮想3次元空間と仮想カメラの関係を表す図である。
【図5】操作装置の床面より下側の内部構造の断面図の一例である。
【図6】操作装置の床面より下側の内部構造の一部の立体図である。
【図7】操作装置の床面より下側の内部構造の断面図の一例である。
【図8】プレイヤの搭乗位置の分類方法を説明するための図である。
【図9】搭乗位置テーブルの一例を表す図である。
【図10】本発明の実施の形態にかかるゲーム装置における透視変換処理のフローチャートを表す図である。
【図11】本発明の実施の形態にかかるゲーム装置の正面図である。
【図12】本発明の実施の形態にかかるゲーム装置の背面図である。
【図13】本発明の実施の形態にかかるゲーム装置の平面図である。
【図14】本発明の実施の形態にかかるゲーム装置の底面図である。
【図15】本発明の実施の形態にかかるゲーム装置の左側面図である。
【図16】本発明の実施の形態にかかるゲーム装置の右側面図である。
【図17】本発明の実施の形態にかかるゲーム装置の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。図1は、本発明の実施の形態にかかるゲーム装置の構成を表すブロック図である。中央制御装置2は、ゲーム装置全体の処理を制御する機能を有するものである。中央制御装置2は、ゲーム装置の基台内部等のプレイヤから見えない箇所に備えられ、CPU(Central Processing Unit)21、ハードディスク・ドライブ(HDD)22、ROM(Read Only Memory)23、RAM(Random Access Memory)24、発振回路25、サウンド処理部26、グラフィック処理部27、I/Oポート28等から構成されている。
【0021】
CPU21は、HDD22に格納されたゲーム用プログラムに従い、プレイヤの操作装置1における運転操作に応じて演算処理を実行するものである。RAM24はCPU21のワークエリアである。HDD22には、ゲームの進行全体を制御するプログラムのほか、操作装置1の作動を制御するプログラム、ゲームで使用されるキャラクタの画像や背景の画像等の画像データや、効果音等の音声データが記録されている。
【0022】
CPU21は、進行中のゲームに必要なデータをRAM24から読み出して処理を行なうが、HDD22に比べて記憶容量が小さいので、ゲームの進行状況に応じて必要なデータのみがHDD22やROM23からRAM24にロードされる。CPU21は、RAM24にロードされたプログラム及びデータを処理し、サウンド出力の指示をサウンド処理部26に出力し、描画命令をグラフィック処理部27に出力する。
【0023】
発振回路25は、演算処理のためのベースとなるクロックパルスを発振する回路であり、ゲームを開始してから終了するまでの時間管理や、ゲームの進行上において必要なその他の時間管理を行なうために利用される。
【0024】
サウンド処理部26は、スピーカ4に接続されている。CPU21がサウンド出力の指示をサウンド処理部26に出力すると、サウンド処理部26はスピーカ4にサウンド信号を出力し、スピーカ4はゲームの進行中におけるBGM、各種効果音を出力するものである。
【0025】
グラフィック処理部27は、表示画面を有する表示装置3に接続されている。CPU21から描画命令が出力されると、グラフィック処理部27は、フレームメモリ(フレームバッファ)に画像を展開し、表示装置3の表示画面上に画像を表示するビデオ信号を出力する。表示装置3は、ビデオ信号に合わせて、ゲームの進行や結果を表す画像を表示する。グラフィック処理部27から出力されるビデオ信号に含まれる画像の1フレーム時間は、例えば30分の1秒である。グラフィック処理部27は、フレーム単位(すなわち、30分の1秒単位)で1枚の画像の描画を実行する。なお、表示装置3は、プレイヤの前面に位置し固定されるだけでなくヘッドマウントディスプレイを用いることも可能である。ヘッドマウントディスプレイを用いることで、ゲーム装置全体の小スペース化を図ることができる。
【0026】
I/Oポート28は、操作装置1と中央制御装置2とを接続するインターフェイスである。操作装置1はプレイヤが搭乗して操作するものである。プレイヤによる操作装置1の操作に基づく操作信号はRAM24に格納され、CPU21は操作信号をもとに各種の演算処理を実行する。
【0027】
本発明にかかるゲーム装置は有線により通信ネットワークに接続して、他のビデオゲーム装置と通信することが可能である。また、アンテナを有する通信ユニットを介して、他のゲーム装置と無線による通信を行なうことも可能である。複数のゲーム装置間で通信可能であるようにすることで、遠隔地にいるプレイヤ間での対戦やパーティプレイが可能になる。
【0028】
次に、本発明の実施の形態にかかるゲーム装置の外観構成について説明する。図2は、本発明の実施の形態にかかるゲーム装置の外観構成を表す図である。本発明のゲーム装置は、プレイヤが操作を行なうために搭乗する操作装置1と、操作装置1に搭乗したプレイヤがゲームの進行状態や結果を視覚で確認するための表示装置3a、3bと、表示装置3aの左右両側に設置されたスピーカ4と、上面が略正方形であり、操作装置1及び表示装置3を支持するゲーム装置本体5とにより構成される。ゲーム装置本体5の内部には中央制御装置2が収納され、中央制御装置2は、操作装置1、表示装置3及びスピーカ4と接続されている。ゲームが開始されると、中央制御装置2で演算されたゲームの進行状態やゲームの進行結果が表示装置3a、3bに表示され、BGMや効果音がスピーカ4から発生する。
【0029】
表示装置3は、操作装置1に搭乗して立っているプレイヤの目線と同程度の高さの位置で、ゲーム装置本体5とは略垂直に設置された表示装置3aと、表示装置3aの下側(操作装置1に搭乗して立っているプレイヤの目線より、やや下側)に位置し、表示装置3aから見てプレイヤ側に傾斜した表示装置3bから構成される。表示装置3a、3bは、支持台31cにより支持され、ゲーム装置本体5上に設置されている。
【0030】
表示装置3a、3bには、それぞれ異なる画面が表示される。例えば、表示装置3aには、ゲームの舞台となっている仮想3次元空間内を仮想カメラから仮想スクリーン上に透視変換することで得られる2次元画像を表示し、表示装置3bにゲーム中のプレイヤキャラクタや敵となるキャラクタの状態に関するステータス情報や、プレイヤキャラクタが仮想3次元空間のどの位置にいるかを示す2次元マップ等を表示することが可能である。その他、表示装置3a、3bのいずれにおいても、仮想3次元空間内を透視変換することで得られる2次元画像を表示することも可能である。この場合、仮想カメラの位置は同じくしながら、仮想カメラの角度のみを変えて透視変換が行なわれる。例えば、プレイヤキャラクタの視点をもとに仮想3次元空間内を表示する場合(プレイヤキャラクタの目の位置に仮想カメラがある場合)、表示装置3aに表示される2次元画像は、プレイヤキャラクタの位置から水平方向を向いた仮想カメラにより透視変換されるもので、表示装置3bに表示される2次元画像は、表示装置3bが表示装置3aに対して傾斜している角度と同じ角度だけ、水平方向から下方に仮想カメラを傾斜させ、透視変換されるものとなる。
【0031】
さらに、ゲーム装置本体5には、ゲーム装置が置かれている地面から見て、ゲーム装置本体5よりも一段低い高さでゲーム装置本体5と階段を形成する踏み台51と、踏み台51の脇に設けられた逆U字型のパイプである手摺52と、ゲーム装置本体5の外周部分に等間隔で垂直方向に設置された円柱状の進入防止柵53と、隣接する進入防止柵53間をつなぐ進入防止ロープ54と、ゲーム装置本体5上に垂直に立設された円柱部と、その円柱の上端部にコインを投入するための長方形の箱部から構成されるコイン投入装置55とがそれぞれ設けられている。
【0032】
プレイヤは手摺52に掴まりながら、踏み台51からゲーム装置本体5へあがり、操作装置1へ搭乗する。プレイヤが歩行するゲーム装置本体5の上面は、安全のため滑りにくい素材が用いられる。コイン投入装置55は、プレイヤがゲームを開始するにあたって、コインを投入するためのもので、コインが投入されると、コインが投入された旨の信号が中央制御装置2に伝送され、ゲームが開始される。コイン投入装置55は、操作装置1に搭乗したプレイヤの右側(表示装置3を正面に見ることができるように、プレイヤが立った場合)に設置されており、操作装置1に搭乗したまま、コインが投入できるようコイン投入口(図示しない)は操作装置1側に設けられている。
【0033】
ゲーム中は、プレイヤ以外のギャラリーが近づき進入すると危険なため、進入防止柵53と進入防止ロープ54が設けられているが、さらに進入防止センサ等を設けることも可能である。ゲーム中にプレイヤ以外の者が進入したと判断するとゲーム装置が動作しなくなり、進入した者がいなくなると、再度、ゲーム装置の動作が再開される。
【0034】
操作装置1は、ゲーム装置本体5の上面に設けられた、操作装置1とゲーム装置本体5を区切るための輪状の仕切り11と、仕切り11の内側で下方に窪んだ略円形の床面12と、床面12に設置されたペダル13と、仕切り11上を等間隔で略垂直に立設され、且つ、上部が外周方向に湾曲している支持フレーム14と、複数の支持フレーム14の上端部に接続された扇形状のフレームである手摺部15と、手摺部15に設置された操作ボタン16と、支持フレーム14の直線部14aと湾曲部14bの境目に設置された輪状のゲート17より構成されている。
【0035】
支持フレーム14、手摺部15、及び、ゲート17は、操作中にプレイヤの身体が触れる可能性があるため、保護カバーやクッション等を設けることで、プレイヤの安全を確保し、さらに、装置の損傷を防止する必要がある。ゲート17は、固定部17aにおいてマグネット等で固定されているが、比較的軽い力を加えることで外側へ開放することができる。プレイヤはゲート17を開放し、仕切り11、床面12、複数本の支持フレーム14、及び手摺部15等から構成される略円柱状の空間へ入り、ゲームを開始する。該円柱状の空間はプレイヤ1人が入れる程度の大きさであり、安全性の観点から複数のプレイヤが1つの操作装置1へ搭乗することは認められない。なお、プレイヤの安全を確保するため、ゲームが開始されると固定部17aは強固に固定される。
【0036】
ゲームが開始すると、プレイヤは手摺部15を手で掴みながら、前方、後方または右方、左方に自らの体重をかけて、操作装置1の操作を行なう。また、床面12は回転が可能であり、プレイヤは手摺部15を手でつかんだ状態で、足を床面12につけながら腰を回転させることで、床面12を水平方向に回転させることができる。なお、床面12を回転させる場合は、手摺部15と接続されている支持フレーム14を仕切り11上に立設するのではなく、ゲーム装置本体5の上面に立設することで、プレイヤが手摺部15を手でつかみながら腰を回転させて、ゲーム装置本体5に対して床面12を回転させるような構成とする。さらに、プレイヤは手摺部15に設置された操作ボタン16又はペダル13を押下することでゲームを進める。これら操作装置1の可動部については、フェールセーフ設計が施される。操作装置1が傾斜した際に、操作装置1とゲーム装置本体5との隙間での挟み込みや巻き込みが発生しないように設計されることが必要である。また、異物進入防止センサや挟み込み圧力を感知する圧力センサなどを設けることも可能である。
【0037】
図3は、本発明の実施の形態にかかるゲーム装置の操作を行なっているプレイヤの様子を表す図である。図3(a)では、操作装置1に搭乗したプレイヤ6は、表示装置3(図示されていない)のある前方に体重をかけ、操作装置1は前方に傾斜している。この場合、プレイヤキャラクタは仮想3次元空間内を前進する。図3(b)では、操作装置1に搭乗したプレイヤ6は、前方、後方のいずれに体重をかけるわけでもなく、操作装置1は水平に保たれている。この場合、プレイヤキャラクタは仮想3次元空間内を前進も後退もせずにその場で静止している。図3(c)では、操作装置1に搭乗したプレイヤ6は、表示装置3とは反対の方向である後方に体重をかけ、操作装置1は後方に傾斜している。この場合、プレイヤキャラクタは仮想3次元空間内を後退する。
【0038】
図3で示すように、操作装置1を前方及び後方に傾斜させることができるが、この場合に操作装置1の傾斜に合わせて、表示装置3に表示される仮想3次元空間の角度、すなわち透視変換を行なう際の仮想カメラの角度を変化させることも可能である。図4は、仮想3次元空間と仮想カメラの関係を表す図である。仮想カメラ62は、プレイヤキャラクタの視点61と同じ位置に設けられている。例えば、図3(a)のように操作装置1を前方に傾けた場合は、図4の仮想カメラ62aのように、プレイヤキャラクタの視点61の位置から下方向に仮想カメラ62が向けられ、透視変換される。この場合、視角Xから確認できる仮想3次元空間63が表示装置3に表示される。同様に、図3(b)のように操作装置1を前方と後方のいずれにも傾けない場合は、図4の仮想カメラ62bのように、プレイヤキャラクタの視点61と水平方向に仮想カメラ62が向けられ、透視変換される。この場合、視角Yから確認できる仮想3次元空間63が表示装置3に表示される。同様に、図3(c)のように操作装置1を後方に傾けた場合は、図4の仮想カメラ62cのように、プレイヤキャラクタの視点61の位置から下方向に仮想カメラ62が向けられ、透視変換される。この場合、視角Zから確認できる仮想3次元空間63が表示装置3に表示される。
【0039】
次に、本発明の実施の形態にかかる操作装置1の内部構造について説明する。図5は操作装置1の床面より下側の内部構造の断面図の一例である。また、図6は操作装置1の床面より下側の内部構造の一部の立体図である。プレイヤ6が立っている床面12には、プレイヤが立っている位置を検出するための圧電センサ81、及び、床面12の土台となるベース82が設けられている。ベース82の下面にはボディソニック振動体83が設けられ、プレイヤはスピーカ4でゲームのBGM、効果音等を聴くだけでなく、音の振動を体感することができる。
【0040】
ベース82の下面中央には連結部84が設置されており、連結部84の嵌合孔にシャフト85aが貫挿されている。シャフト85bは、その略中央部分で、シャフト85aの中央部分と直交し、そして連結されている。シャフト85bはピローブロック86により支持されている。ここで、シャフト85bの軸方向をY方向とし、シャフト85aの軸方向をX方向とする。プレイヤがX方向のいずれかの方向に体重をかけることでベース82が傾斜すると、シャフト85bはベース82の傾斜に合わせて、Y方向を軸として、X方向へ回転が可能である。シャフト85bの一端部には、シャフト85bの角度を検出する検出センサ87が設けられており、X方向への傾斜角を検出することが可能である。検出された傾斜角は中央制御装置2へ操作信号として伝送される。
【0041】
一方、シャフト85aはシャフト85bに連結されており、また、シャフト85bはピローブロック86により支持されているため、シャフト85aは回転することはできないが、連結部84がベース82の傾斜に合わせて、X方向を軸として、Y方向に回転することが可能である。プレイヤがY方向のいずれかの方向に体重をかけることでベース82が傾斜すると、ベース82が傾斜した方向にあわせて、連結部84も回転する。連結部84には連結部84の角度を検出する検出センサ(図示しない)が設けられており、Y方向への傾斜角を検出することが可能となる。検出された傾斜角は中央制御装置2へ操作信号として伝送される。
【0042】
ベース82の下面の左右両端部には圧縮バネ88の上端部が取り付けられており、圧縮バネ88の下端部は底面90に取り付けられている。プレイヤがベース82のいずれかの方向へ体重をかけると、ベース82が傾斜し、体重がかけられた方向に存在する圧縮バネ88は収縮し、それとは逆の方向にある圧縮バネ88は伸張する。また、プレイヤが体重をいずれの方向にもかけない場合、プレイヤが操作装置1から降りた場合は、圧縮バネ88の力により、ベース82が水平に保たれる。
【0043】
圧縮バネ88の内側には底面90から垂直方向に突起した、ゴム等を素材とするストッパー89が設けられている。したがって、ベース82が所定の角度以上に傾斜しないように、安全面からの配慮がなされている。なお、図5では、圧縮バネ88は、ベース82の下面のY方向の両端部と底面90に取り付けられたもの以外は表示されていないが、ベース82の下面のX方向の両端部と底面90にも圧縮バネは取り付けられており、それぞれストッパーが設けられている。
【0044】
シャフト85bは、駆動モータ91と連結されている。例えば、駆動モータ91の回転方向を非常に短時間で左右交互に変化させることで、床面12を振動させることが可能となる。例えば、ゲームの進行時にプレイヤキャラクタが敵キャラクタからの攻撃を受けた場合等の所定のイベントが発生したときに、駆動モータ91の回転方向を左右交互に短時間で変化させ、床面12に振動を与えることができる。なお、プレイヤキャラクタが受けた攻撃の大きさによって、駆動モータ91の回転方向を変化させる時間間隔を変化させたり、駆動モータ91が駆動する合計時間を変化させたり、駆動モータ91の回転速度を変化させることも可能である。
【0045】
次に、操作装置1の内部構造について、図5とは異なる例について説明する。図7は操作装置の床面より下側の内部構造の断面図の一例であり、図5とは異なり床面12の回転が可能なものである。プレイヤ6が立っている床面12には、プレイヤが立っている位置を検出するための圧電センサ81、及び、床面12の土台となるベース82が設けられている。ベース82の下面にはボディソニック振動体83が設けられている。
【0046】
ベース82の下面中央には連結部84が設置されており、連結部84の嵌合孔にシャフト85aが貫挿されている。シャフト85bは、その略中央部分で、シャフト85aの中央部分と直交し、そして連結されている。シャフト85bはピローブロック86により支持されている。シャフト85bはベース82の傾斜に合わせて、Y方向を軸として、X方向への回転が可能である。シャフト85bの端部のいずれか一方には、シャフト85bの角度を検出する検出センサ87が設けられており、X方向への傾斜角を検出することが可能である。
【0047】
一方、シャフト85aは回転することはできないが、連結部84がベース82の傾斜に合わせて、X方向を軸に回転することが可能である。連結部84には連結部84の角度を検出する検出センサ(図示しない)が設けられており、Y方向への傾斜角を検出することが可能となる。
【0048】
ベース82の下面の左右両端部には圧縮バネ88の上端部が取り付けられており、圧縮バネ88の下端部は底面90に取り付けられている。圧縮バネ88の内側には底面90から垂直方向に突起した、ゴム等を素材とするストッパー89が設けられている。なお、図7では、圧縮バネ88は、ベース82の下面のY方向の両端部と底面90に取り付けられたもの以外は表示されていないが、ベース82の下面のX方向の両端部と底面90にも圧縮バネは取り付けられており、それぞれストッパーが設けられている。
【0049】
ここで、ベース82の下側から底面90の上側までの部分をX−Y方向ユニットと定義し、底面90より下側の部分を水平回転ユニットと定義する。以下、水平回転ユニットについて説明する。底面90の下面には垂直方向にシャフト100が固定されている。シャフト100はハウジング101に固定化されたボールベアリング102により支持されている。シャフト100の下端部には回転センサ103が取り付けられており、シャフト100の水平方向の回転角度を検出する。プレイヤが足を床面12につけながら腰を回転させることで床面12を水平方向に回転させると、X−Y方向ユニットが回転し、これに連動してシャフト100が水平方向に回転し、回転角度が回転センサ103により検出される。検出された回転角度は、中央制御装置2へ操作信号として伝送される。
【0050】
シャフト100にはプーリ104aが固定されており、プーリ104aにはベルト105が巻回されている。また、ベルト105はプーリ104bにも巻回されており、プーリ104bは駆動モータ106に固定されている。駆動モータ106が回転するとこれに連動してプーリ104bが回転し、さらに、これに連動してシャフト100が水平方向に回転する。シャフト100はX−Y方向ユニットに固定されているため、シャフト100が回転すると、X−Y方向ユニット、すなわちプレイヤが立っている床面12が回転する。
【0051】
例えば、駆動モータ106の回転方向を非常に短時間で左右交互に変化させることで、床面12を振動させることが可能となる。例えば、ゲームの進行時にプレイヤキャラクタが敵キャラクタからの攻撃を受けた場合等の所定のイベントが発生したときに、駆動モータ106の回転方向を左右交互に短時間で変化させ、床面12に振動を与えることができる。
【0052】
以上のように操作装置1の内部構造について、図5〜図7を用いて説明したが、この他、下記のような構造を持つようなものでも良い。操作装置1の内部構造は、床面を形成するベースの下面に垂直に固定されたシャフトと、2つの円弧状に湾曲し、相互に直交するクランクから形成される。これらのクランクは、長手方向に沿ってスリットを有しており、2つのクランクを上下に重ね合わせると、スリット同士が重なり合って長方形の孔が形成される。そして、この長方形の孔にシャフトの下端が貫挿されている。シャフトの中間部分を支点としてシャフトを一方のクランクの軸方向に傾斜させると(すなわち、プレイヤが操作装置1上で重心を移動させ、床面を傾斜させると)、そのクランクのスリットに沿ってシャフト下端が移動し、これに連動して他方のクランクが移動する。そして、この他方のクランクに連動するセンサから、他方のクランクの移動量、すなわち、シャフトの傾斜量に対応した操作信号が出力される。シャフトは水平方向の360度全方向へ傾斜させることが可能で、これら2つのクランクに連動したセンサの移動量で、操作装置の傾斜方向と傾斜角を特定することが可能である。
【0053】
次に、位置検出手段により検出したプレイヤの搭乗位置に応じて出力される操作信号に従って、ゲームを進行させる場合について説明する。床面12には圧電センサが設けられており、床面12のどの位置にプレイヤが足をつけているかが検出される。通常は、両足が床面12に付いているため、例えば、右足の中心位置と左足の中心位置の中間点をプレイヤの搭乗位置として定義することができる。また、各足の中心位置は、例えば、圧電センサと右足が接している面の最も長い径の中心点を右足の中心位置として定義し、左足の場合も同様に定義することができる。
【0054】
床面12は、床面12を形成する略円形の領域が複数の扇形の領域に分割されて管理されている。図8はプレイヤの搭乗位置の分類方法を説明するための図である。また、図9は搭乗位置テーブルの一例を表す図である。例えば、図8において、床面12を内角が90度の扇形に4等分し、表示装置3が正面となる、最も近い領域を領域Aとし、最も遠い領域を領域Bとする。また、プレイヤから表示装置3が正面に見える方向を前方とした場合に、プレイヤから見て右方にある領域を領域C、プレイヤから見て左方にある領域を領域Dとする。図9の搭乗位置テーブル70では、領域71と、それに関連付けて装備アイテム72が記憶されている。例えば、プレイヤの搭乗位置が領域Aである場合は、プレイヤキャラクタは短銃を自動的に装備する。プレイヤの搭乗位置が変化すると、装備アイテム72も自動的に変更される。プレイヤの搭乗位置がどの領域にある場合に、プレイヤキャラクタが有している装備アイテム72のうちのいずれを装備させるかについては、ゲームを進行させる前に設定画面等を表示させ、プレイヤ自身が予め設定することができるようにしても良い。
【0055】
ここでは、領域71と装備アイテム72が関連付けて記憶されているが、装備アイテム72とは異なる設定を領域71と関連付けて記憶することも可能である。例えば、搭乗位置テーブル70により領域71とプレイヤキャラクタの歩行モード(通常の歩行、走行、ほふく前進等のいずれのスタイルでプレイヤキャラクタを前進させるかを決定するもの)を関連付けて記憶することで、プレイヤの搭乗位置に応じて、歩行モードを自動的に変更することが可能となる。
【0056】
次に、本発明のゲーム装置における透視変換処理について説明する。図10は、本発明の実施の形態にかかるゲーム装置における透視変換処理のフローチャートを表す図である。まず、中央制御装置2は、操作装置1からI/Oポート28を介して、操作装置1の傾斜角と傾斜方向に応じて出力される第一の操作信号を受信する(ステップS1)。そして、操作装置1からI/Oポート28を介して、圧電センサにより検出したプレイヤの搭乗位置に応じて出力される第二の操作信号を受信する(ステップS2)。次いで、操作装置1からI/Oポート28を介して、プレイヤの操作による入力デバイスへの入力に応じて出力される第三の操作信号を受信する(ステップS3)。次いで、操作装置1からI/Oポート28を介して、床面の回転した角度に応じて出力される第四の操作信号を受信する(ステップS4)。これらステップS1〜S4の操作信号は、1フレーム時間(例えば30分の1秒)ごとに操作装置1から伝送され、受信する。
【0057】
次に、CPU21において、受信した第一の操作信号、第二の操作信号、第三の操作信号、及び第四の操作信号をもとに、ゲームプログラムに従って、ゲーム進行の演算処理が実行される(ステップS5)。ここで、ゲーム進行の演算処理とは、プレイヤの操作装置1への操作によりプレイヤキャラクタがどのような動作を行なうか、CPUが操作する敵キャラクタがどのような動作を行なうか、所定のイベント(例えば、プレイヤキャラクタが敵キャラクタの攻撃を受ける等)が発生するか等についての演算を行なう。
【0058】
例えば、第一の操作信号における操作装置1の傾斜方向によりプレイヤキャラクタの移動方向が特定され、そして傾斜角により移動速度が特定される。また、第二の操作信号におけるプレイヤの搭乗位置により、装備アイテムや歩行モードが特定される。そして、第三の操作信号における入力デバイスへの入力(操作ボタン又はペダルの押下)があった場合は、銃や刀での敵キャラクタへの攻撃や、プレイヤキャラクタのジャンプ等が行なわれることになる。また、入力デバイスへの入力により仮想カメラの位置や角度を変化させることも可能である。その他、所定のイベントが発生するための条件が満たされている場合は、そのイベントに応じた視覚効果、サウンド効果が発生することになる。そして、第四の操作信号における床面の回転した角度により、プレイヤキャラクタが敵キャラクタを攻撃するための角度や、仮想カメラの角度が特定される。
【0059】
次に、CPU21において、ステップS5で演算されたゲームの進行処理の結果に基づいて、仮想3次元空間の透視変換処理が行なわれる(ステップS5)。CPU21は、ステップS6における透視変換の結果に応じて、描画命令をグラフィック処理部27に出力し、表示装置3にゲームの進行状態が表示されることになる。さらには、CPU21は、ステップS5で演算されたゲームの進行処理の結果に基づいて、サウンド出力の指示をサウンド処理部25に出力し、スピーカ4によりBGMや効果音等を発生させる。これらの一連の処理は、1フレーム時間ごとに行なわれ、ゲームが終了するまで繰り返し実行される。
【0060】
本発明にかかるゲーム装置を使用することができるゲームジャンルは特に限定されず、例えば、RPG、MMORPG、シューティングゲーム、格闘ゲーム、カーレースゲーム等に汎用的に使用することができる。その他、健康を促進するための体感型スポーツゲーム等にも用いることが可能である。
【0061】
図11は、本発明の実施の形態にかかるゲーム装置の正面図である。図12は、本発明の実施の形態にかかるゲーム装置の背面図である。図13は、本発明の実施の形態にかかるゲーム装置の平面図である。図14は、本発明の実施の形態にかかるゲーム装置の底面図である。図15は、本発明の実施の形態にかかるゲーム装置の左側面図である。図16は、本発明の実施の形態にかかるゲーム装置の右側面図である。図17は、本発明の実施の形態にかかるゲーム装置の断面図である(図11におけるA−A断面図である)。
【符号の説明】
【0062】
1 操作装置
2 中央制御装置
21 CPU
22 HDD
23 ROM
24 RAM
25 発振回路
26 サウンド処理部
27 グラフィック処理部
28 I/Oポート
3 表示装置
4 スピーカ
5 ゲーム装置本体
6 プレイヤ
70 搭乗位置テーブル
【技術分野】
【0001】
本発明は、プレイヤが身体を動かすことで操作が可能で、リアリティのあるゲームを体感することができるゲーム装置、及び、そのゲーム装置に用いられるゲーム用コントローラ装置に関するものである
【背景技術】
【0002】
従来から、プレイヤが身体を動かすことで操作が可能となり、ゲーム内の出来事が現実であるかのようなリアリティを体験するための体感型ゲーム装置が開示されている。例えば、プレイヤが搭乗し運転操作を行なう操作部を備えたオートバイ模擬車体と、プレイヤが運転中に見ることのできるディスプレイ装置と、予め定められたゲームプログラムに従い、ディスプレイ装置に進行方向前方の情景映像を表示せしめる画像処理装置を含む中央制御装置とを備えたオートバイゲーム装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−82645号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、このようなゲーム装置では、オートバイに乗っているという疑似体験はできるものの、利用できるのはオートバイゲームだけであって、どのようなジャンルのゲームにおいても汎用的に利用できるものではない。また、オートバイ模擬装置を左右に傾けたり、アクセルやブレーキの操作をするなど、限られた操作をするだけでゲームが進行するため、プレイヤが身体全体を使ってゲームを体感できるものではなかった。本発明では、どのようなジャンルのゲームにおいても汎用的に利用でき、プレイヤが身体を動かすことで操作が可能で、且つ、リアリティのあるゲームを体感することができるゲーム装置、及び、そのゲーム装置に用いられるゲーム用コントローラ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、ゲーム装置本体から略垂直方向に立設され、プレイヤが搭乗することが可能な操作装置であって、搭乗したプレイヤによる操作に応じて、ゲーム装置本体に対して任意の方向へ傾斜させることが可能な操作装置と、操作装置の傾斜角と傾斜方向を検出する傾斜検出手段と、傾斜検出手段により検出された傾斜角と傾斜方向に応じて出力される第一の操作信号に従って、所定のゲームプログラムによりゲームを進行させる中央制御装置と、中央制御装置により進行されたゲームの進行状態が表示される表示装置とを備えることを特徴とするゲーム装置に関する。
【0006】
プレイヤは、ゲーム装置本体から略垂直方向に立設された操作装置に搭乗し、プレイヤ自身の重心の位置をずらすことで、操作装置をゲーム装置本体に対して任意の方向へ傾斜させることができる。そして、検出された操作装置の傾斜角と傾斜方向に応じて出力される操作信号に従って、ゲームが進行する。操作装置は、ゲーム装置本体に対して360度、どの方向へも傾斜させることができ、また、その傾斜の度合いをプレイヤの傾斜装置への体重のかけ方で調整をすることが可能である。したがって、プレイヤ自身があたかも巨大なジョイスティックの一部として機能することになる。そのため、本発明にかかるゲーム装置は、どのようなジャンルのゲームにおいても汎用的に使用できるものである。
【0007】
また、プレイヤの身体の動きに合わせて、ゲーム内でプレイヤが操作するプレイヤキャラクタ(ここで、プレイヤキャラクタとは、人型・動物型のキャラクタだけでなく、宇宙船、飛行機、船舶等の操作が可能なオブジェクトを含む概念である)が動作することになる。例えば、前方(表示装置のある方向)に操作装置を傾けた場合はプレイヤキャラクタが前に進み、後方(表示装置のある方向とは反対の方向)に操作装置を傾けた場合はプレイヤキャラクタが後ろへ後退し、また、それに合わせて、表示装置に表示されるゲーム画像も変化することになる。同様に、右方(プレイヤから見て右方向)に操作装置を傾けた場合はプレイヤキャラクタが右側へ、左方(プレイヤから見て左方向)に操作装置を傾けた場合は左側へ、そして、斜め、例えば右前方に操作装置を傾けた場合はプレイヤキャラクタが右前方へ移動する。
【0008】
さらには、操作装置の傾きに応じて、プレイヤキャラクタの移動速度にも変化を持たせることができる。すなわち、操作装置の設置されたゲーム装置本体に対する傾きが大きければ、より速い速度でプレイヤキャラクタが移動し、ゲーム装置本体に対する傾きが小さければ、より遅い速度でプレイヤキャラクタが移動することになる。そのため、プレイヤはゲーム内のプレイヤキャラクタになりきることができ、リアリティのあるゲームを体感することができる。
【0009】
本発明では、操作装置におけるプレイヤの搭乗位置を検出する位置検出手段を備え、中央制御装置は、傾斜検出手段により検出された操作装置の傾斜角と傾斜方向に応じて出力される第一の操作信号、及び、位置検出手段により検出されたプレイヤの搭乗位置に応じて出力される第二の操作信号に従って、所定のゲームプログラムによりゲームを進行させることを特徴とすることが好ましい。
【0010】
操作装置の床面の上にプレイヤは立ってゲームをプレイすることになるが、操作装置の床面に位置検出手段(例えば、圧電センサ)を設けることで、操作装置の床面の前方、後方または、右方、左方のいずれの位置にプレイヤがいるかを検出し、プレイヤの搭乗位置に応じて出力される操作信号に従って、ゲームが進行される。そのため、操作装置の傾斜方向と傾斜角だけでなく、操作装置のどの位置にプレイヤが立っているかによってもゲームの進行が変わってくるため、プレイヤは複雑な動きを要求され、ゲームの趣向性を向上させることができる。
【0011】
例えば、プレイヤの搭乗位置が操作装置の前方の場合と後方の場合で、プレイヤキャラクタが装備するアイテムが切り替わるような構成とすることが可能である。例えば、搭乗位置が前方の場合はプレイヤキャラクタが短銃を装備し、後方の場合はライフル銃を装備して、ゲーム内に登場する敵キャラクタを攻撃することになる。その他、例えば、プレイヤの搭乗位置が操作装置の前方の場合と後方の場合で歩行モードが切り替わるような構成とすることができる。例えば、搭乗位置が前方の場合はプレイヤキャラクタが二足で歩行し、後方の場合は、ほふく前進する。この場合、ほふく前進でプレイヤキャラクタを前方に進めたいときは、プレイヤは操作装置の後方に立ちながら、操作装置を前方に傾ける必要があり、足の位置を前方に変えることで、ほふく前進から二足による歩行に切り替えることができる。
【0012】
本発明では、操作装置は、プレイヤによる操作の入力が可能な入力デバイスを備え、中央制御装置は、傾斜検出手段により検出された操作装置の傾斜角と傾斜方向に応じて出力される第一の操作信号、及び、プレイヤの操作による入力デバイスへの入力に応じて出力される第三の操作信号に従って、所定のゲームプログラムによりゲームを進行させることが好ましい。
【0013】
操作装置は、ゲーム装置本体から略垂直方向に立設されており、柵状のフレームや壁等で囲われた略円柱形状の空間内にプレイヤが搭乗することになる。プレイヤは、このフレームや壁等に設置された入力デバイスを操作して、ゲームを進行させることができる。例えば、通常のゲーム装置に設置されている十字キー、操作ボタン、ジョイスティック等を入力デバイスとして用いることで、これらの入力デバイスによる操作に加え、操作装置を傾斜させる等の操作も行なわれるため、従来の両手のみで操作するタイプのゲーム装置では実現できなかった複雑な操作をプレイヤに求めることができ、よりゲームの趣向性を向上させることができる。また、本発明にかかるゲーム装置を用いたゲームに不慣れなプレイヤに対しては、十字キー、操作ボタン、ジョイスティック等が設けられた入力デバイスのみを操作することでゲームを進行できるように、操作モードを切り替えることも可能である。
【0014】
本発明では、操作装置は、搭乗したプレイヤによる操作に応じて、床面を水平方向に任意の角度で回転させることが可能であり、床面の回転した角度を検出する回転角度検出手段を備え、中央制御装置は、傾斜検出手段により検出された操作装置の傾斜角と傾斜方向に応じて出力される第一の操作信号、及び、回転角度検出手段により検出された床面の回転した角度に応じて出力される第四の操作信号に従って、所定のゲームプログラムによりゲームを進行させることが好ましい。
【0015】
プレイヤは、操作装置のフレームや壁等を手でつかみ、足を操作装置の床面につけながら腰を回転させることで、床面を水平方向に回転させることができる。床面の回転した角度に応じて、ゲームの進行を変化させることが可能となる。例えば、プレイヤから右方向へ床面を回転させた場合は、プレイヤキャラクタが右方向へ向いて、右方向にいる敵キャラクタを攻撃し、左方向へ床面を回転させた場合は、プレイヤキャラクタが左方向へ向いて、左方向にいる敵キャラクタを攻撃するといった構成とすることができる。その他、表示装置には、ゲームの舞台となっている仮想3次元空間内を仮想カメラから仮想スクリーン上に透視変換することで得られる2次元画像が表示されるが、床面の回転した角度に応じて、仮想カメラを水平方向に回転させて、表示装置に表示される2次元画像を変化させることも可能である。
【0016】
本発明では、操作装置は駆動部と連結しており、中央制御装置は、ゲームの進行により所定のイベントが発生した場合に、操作装置に振動を発生させるためのイベント発生信号を出力し、駆動部は、イベント発生信号に応じて駆動することで操作装置に振動を発生させることが好ましい。
【0017】
ゲームの進行により所定のイベントが発生した場合、例えば、敵キャラクタにプレイヤキャラクタが攻撃された場合などに操作装置に振動が発生するため、プレイヤは、自らがゲームの世界にいるような感覚を体験することができる。また、発生するイベントの種類に応じて、操作装置に発生させる振動の大きさや振動時間の長さを変えることで、よりゲームの趣向性を向上させることが可能である。
【0018】
本発明は、本体から略垂直方向に立設され、プレイヤが搭乗することが可能な操作装置であって、搭乗したプレイヤによる操作に応じて、本体に対して任意の方向へ傾斜させることが可能な操作装置と、操作装置の傾斜角と傾斜方向を検出する傾斜検出手段と、所定のゲームプログラムによりゲームを進行させるゲーム装置に対して、傾斜検出手段により検出された傾斜角と傾斜方向に応じた操作信号を出力することを特徴とするゲーム用コントローラ装置に関する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施の形態にかかるゲーム装置の構成を表すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態にかかるゲーム装置の外観構成を表す図である。
【図3】本発明の実施の形態にかかるゲーム装置の操作を行なっているプレイヤの様子を表す図である。
【図4】仮想3次元空間と仮想カメラの関係を表す図である。
【図5】操作装置の床面より下側の内部構造の断面図の一例である。
【図6】操作装置の床面より下側の内部構造の一部の立体図である。
【図7】操作装置の床面より下側の内部構造の断面図の一例である。
【図8】プレイヤの搭乗位置の分類方法を説明するための図である。
【図9】搭乗位置テーブルの一例を表す図である。
【図10】本発明の実施の形態にかかるゲーム装置における透視変換処理のフローチャートを表す図である。
【図11】本発明の実施の形態にかかるゲーム装置の正面図である。
【図12】本発明の実施の形態にかかるゲーム装置の背面図である。
【図13】本発明の実施の形態にかかるゲーム装置の平面図である。
【図14】本発明の実施の形態にかかるゲーム装置の底面図である。
【図15】本発明の実施の形態にかかるゲーム装置の左側面図である。
【図16】本発明の実施の形態にかかるゲーム装置の右側面図である。
【図17】本発明の実施の形態にかかるゲーム装置の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。図1は、本発明の実施の形態にかかるゲーム装置の構成を表すブロック図である。中央制御装置2は、ゲーム装置全体の処理を制御する機能を有するものである。中央制御装置2は、ゲーム装置の基台内部等のプレイヤから見えない箇所に備えられ、CPU(Central Processing Unit)21、ハードディスク・ドライブ(HDD)22、ROM(Read Only Memory)23、RAM(Random Access Memory)24、発振回路25、サウンド処理部26、グラフィック処理部27、I/Oポート28等から構成されている。
【0021】
CPU21は、HDD22に格納されたゲーム用プログラムに従い、プレイヤの操作装置1における運転操作に応じて演算処理を実行するものである。RAM24はCPU21のワークエリアである。HDD22には、ゲームの進行全体を制御するプログラムのほか、操作装置1の作動を制御するプログラム、ゲームで使用されるキャラクタの画像や背景の画像等の画像データや、効果音等の音声データが記録されている。
【0022】
CPU21は、進行中のゲームに必要なデータをRAM24から読み出して処理を行なうが、HDD22に比べて記憶容量が小さいので、ゲームの進行状況に応じて必要なデータのみがHDD22やROM23からRAM24にロードされる。CPU21は、RAM24にロードされたプログラム及びデータを処理し、サウンド出力の指示をサウンド処理部26に出力し、描画命令をグラフィック処理部27に出力する。
【0023】
発振回路25は、演算処理のためのベースとなるクロックパルスを発振する回路であり、ゲームを開始してから終了するまでの時間管理や、ゲームの進行上において必要なその他の時間管理を行なうために利用される。
【0024】
サウンド処理部26は、スピーカ4に接続されている。CPU21がサウンド出力の指示をサウンド処理部26に出力すると、サウンド処理部26はスピーカ4にサウンド信号を出力し、スピーカ4はゲームの進行中におけるBGM、各種効果音を出力するものである。
【0025】
グラフィック処理部27は、表示画面を有する表示装置3に接続されている。CPU21から描画命令が出力されると、グラフィック処理部27は、フレームメモリ(フレームバッファ)に画像を展開し、表示装置3の表示画面上に画像を表示するビデオ信号を出力する。表示装置3は、ビデオ信号に合わせて、ゲームの進行や結果を表す画像を表示する。グラフィック処理部27から出力されるビデオ信号に含まれる画像の1フレーム時間は、例えば30分の1秒である。グラフィック処理部27は、フレーム単位(すなわち、30分の1秒単位)で1枚の画像の描画を実行する。なお、表示装置3は、プレイヤの前面に位置し固定されるだけでなくヘッドマウントディスプレイを用いることも可能である。ヘッドマウントディスプレイを用いることで、ゲーム装置全体の小スペース化を図ることができる。
【0026】
I/Oポート28は、操作装置1と中央制御装置2とを接続するインターフェイスである。操作装置1はプレイヤが搭乗して操作するものである。プレイヤによる操作装置1の操作に基づく操作信号はRAM24に格納され、CPU21は操作信号をもとに各種の演算処理を実行する。
【0027】
本発明にかかるゲーム装置は有線により通信ネットワークに接続して、他のビデオゲーム装置と通信することが可能である。また、アンテナを有する通信ユニットを介して、他のゲーム装置と無線による通信を行なうことも可能である。複数のゲーム装置間で通信可能であるようにすることで、遠隔地にいるプレイヤ間での対戦やパーティプレイが可能になる。
【0028】
次に、本発明の実施の形態にかかるゲーム装置の外観構成について説明する。図2は、本発明の実施の形態にかかるゲーム装置の外観構成を表す図である。本発明のゲーム装置は、プレイヤが操作を行なうために搭乗する操作装置1と、操作装置1に搭乗したプレイヤがゲームの進行状態や結果を視覚で確認するための表示装置3a、3bと、表示装置3aの左右両側に設置されたスピーカ4と、上面が略正方形であり、操作装置1及び表示装置3を支持するゲーム装置本体5とにより構成される。ゲーム装置本体5の内部には中央制御装置2が収納され、中央制御装置2は、操作装置1、表示装置3及びスピーカ4と接続されている。ゲームが開始されると、中央制御装置2で演算されたゲームの進行状態やゲームの進行結果が表示装置3a、3bに表示され、BGMや効果音がスピーカ4から発生する。
【0029】
表示装置3は、操作装置1に搭乗して立っているプレイヤの目線と同程度の高さの位置で、ゲーム装置本体5とは略垂直に設置された表示装置3aと、表示装置3aの下側(操作装置1に搭乗して立っているプレイヤの目線より、やや下側)に位置し、表示装置3aから見てプレイヤ側に傾斜した表示装置3bから構成される。表示装置3a、3bは、支持台31cにより支持され、ゲーム装置本体5上に設置されている。
【0030】
表示装置3a、3bには、それぞれ異なる画面が表示される。例えば、表示装置3aには、ゲームの舞台となっている仮想3次元空間内を仮想カメラから仮想スクリーン上に透視変換することで得られる2次元画像を表示し、表示装置3bにゲーム中のプレイヤキャラクタや敵となるキャラクタの状態に関するステータス情報や、プレイヤキャラクタが仮想3次元空間のどの位置にいるかを示す2次元マップ等を表示することが可能である。その他、表示装置3a、3bのいずれにおいても、仮想3次元空間内を透視変換することで得られる2次元画像を表示することも可能である。この場合、仮想カメラの位置は同じくしながら、仮想カメラの角度のみを変えて透視変換が行なわれる。例えば、プレイヤキャラクタの視点をもとに仮想3次元空間内を表示する場合(プレイヤキャラクタの目の位置に仮想カメラがある場合)、表示装置3aに表示される2次元画像は、プレイヤキャラクタの位置から水平方向を向いた仮想カメラにより透視変換されるもので、表示装置3bに表示される2次元画像は、表示装置3bが表示装置3aに対して傾斜している角度と同じ角度だけ、水平方向から下方に仮想カメラを傾斜させ、透視変換されるものとなる。
【0031】
さらに、ゲーム装置本体5には、ゲーム装置が置かれている地面から見て、ゲーム装置本体5よりも一段低い高さでゲーム装置本体5と階段を形成する踏み台51と、踏み台51の脇に設けられた逆U字型のパイプである手摺52と、ゲーム装置本体5の外周部分に等間隔で垂直方向に設置された円柱状の進入防止柵53と、隣接する進入防止柵53間をつなぐ進入防止ロープ54と、ゲーム装置本体5上に垂直に立設された円柱部と、その円柱の上端部にコインを投入するための長方形の箱部から構成されるコイン投入装置55とがそれぞれ設けられている。
【0032】
プレイヤは手摺52に掴まりながら、踏み台51からゲーム装置本体5へあがり、操作装置1へ搭乗する。プレイヤが歩行するゲーム装置本体5の上面は、安全のため滑りにくい素材が用いられる。コイン投入装置55は、プレイヤがゲームを開始するにあたって、コインを投入するためのもので、コインが投入されると、コインが投入された旨の信号が中央制御装置2に伝送され、ゲームが開始される。コイン投入装置55は、操作装置1に搭乗したプレイヤの右側(表示装置3を正面に見ることができるように、プレイヤが立った場合)に設置されており、操作装置1に搭乗したまま、コインが投入できるようコイン投入口(図示しない)は操作装置1側に設けられている。
【0033】
ゲーム中は、プレイヤ以外のギャラリーが近づき進入すると危険なため、進入防止柵53と進入防止ロープ54が設けられているが、さらに進入防止センサ等を設けることも可能である。ゲーム中にプレイヤ以外の者が進入したと判断するとゲーム装置が動作しなくなり、進入した者がいなくなると、再度、ゲーム装置の動作が再開される。
【0034】
操作装置1は、ゲーム装置本体5の上面に設けられた、操作装置1とゲーム装置本体5を区切るための輪状の仕切り11と、仕切り11の内側で下方に窪んだ略円形の床面12と、床面12に設置されたペダル13と、仕切り11上を等間隔で略垂直に立設され、且つ、上部が外周方向に湾曲している支持フレーム14と、複数の支持フレーム14の上端部に接続された扇形状のフレームである手摺部15と、手摺部15に設置された操作ボタン16と、支持フレーム14の直線部14aと湾曲部14bの境目に設置された輪状のゲート17より構成されている。
【0035】
支持フレーム14、手摺部15、及び、ゲート17は、操作中にプレイヤの身体が触れる可能性があるため、保護カバーやクッション等を設けることで、プレイヤの安全を確保し、さらに、装置の損傷を防止する必要がある。ゲート17は、固定部17aにおいてマグネット等で固定されているが、比較的軽い力を加えることで外側へ開放することができる。プレイヤはゲート17を開放し、仕切り11、床面12、複数本の支持フレーム14、及び手摺部15等から構成される略円柱状の空間へ入り、ゲームを開始する。該円柱状の空間はプレイヤ1人が入れる程度の大きさであり、安全性の観点から複数のプレイヤが1つの操作装置1へ搭乗することは認められない。なお、プレイヤの安全を確保するため、ゲームが開始されると固定部17aは強固に固定される。
【0036】
ゲームが開始すると、プレイヤは手摺部15を手で掴みながら、前方、後方または右方、左方に自らの体重をかけて、操作装置1の操作を行なう。また、床面12は回転が可能であり、プレイヤは手摺部15を手でつかんだ状態で、足を床面12につけながら腰を回転させることで、床面12を水平方向に回転させることができる。なお、床面12を回転させる場合は、手摺部15と接続されている支持フレーム14を仕切り11上に立設するのではなく、ゲーム装置本体5の上面に立設することで、プレイヤが手摺部15を手でつかみながら腰を回転させて、ゲーム装置本体5に対して床面12を回転させるような構成とする。さらに、プレイヤは手摺部15に設置された操作ボタン16又はペダル13を押下することでゲームを進める。これら操作装置1の可動部については、フェールセーフ設計が施される。操作装置1が傾斜した際に、操作装置1とゲーム装置本体5との隙間での挟み込みや巻き込みが発生しないように設計されることが必要である。また、異物進入防止センサや挟み込み圧力を感知する圧力センサなどを設けることも可能である。
【0037】
図3は、本発明の実施の形態にかかるゲーム装置の操作を行なっているプレイヤの様子を表す図である。図3(a)では、操作装置1に搭乗したプレイヤ6は、表示装置3(図示されていない)のある前方に体重をかけ、操作装置1は前方に傾斜している。この場合、プレイヤキャラクタは仮想3次元空間内を前進する。図3(b)では、操作装置1に搭乗したプレイヤ6は、前方、後方のいずれに体重をかけるわけでもなく、操作装置1は水平に保たれている。この場合、プレイヤキャラクタは仮想3次元空間内を前進も後退もせずにその場で静止している。図3(c)では、操作装置1に搭乗したプレイヤ6は、表示装置3とは反対の方向である後方に体重をかけ、操作装置1は後方に傾斜している。この場合、プレイヤキャラクタは仮想3次元空間内を後退する。
【0038】
図3で示すように、操作装置1を前方及び後方に傾斜させることができるが、この場合に操作装置1の傾斜に合わせて、表示装置3に表示される仮想3次元空間の角度、すなわち透視変換を行なう際の仮想カメラの角度を変化させることも可能である。図4は、仮想3次元空間と仮想カメラの関係を表す図である。仮想カメラ62は、プレイヤキャラクタの視点61と同じ位置に設けられている。例えば、図3(a)のように操作装置1を前方に傾けた場合は、図4の仮想カメラ62aのように、プレイヤキャラクタの視点61の位置から下方向に仮想カメラ62が向けられ、透視変換される。この場合、視角Xから確認できる仮想3次元空間63が表示装置3に表示される。同様に、図3(b)のように操作装置1を前方と後方のいずれにも傾けない場合は、図4の仮想カメラ62bのように、プレイヤキャラクタの視点61と水平方向に仮想カメラ62が向けられ、透視変換される。この場合、視角Yから確認できる仮想3次元空間63が表示装置3に表示される。同様に、図3(c)のように操作装置1を後方に傾けた場合は、図4の仮想カメラ62cのように、プレイヤキャラクタの視点61の位置から下方向に仮想カメラ62が向けられ、透視変換される。この場合、視角Zから確認できる仮想3次元空間63が表示装置3に表示される。
【0039】
次に、本発明の実施の形態にかかる操作装置1の内部構造について説明する。図5は操作装置1の床面より下側の内部構造の断面図の一例である。また、図6は操作装置1の床面より下側の内部構造の一部の立体図である。プレイヤ6が立っている床面12には、プレイヤが立っている位置を検出するための圧電センサ81、及び、床面12の土台となるベース82が設けられている。ベース82の下面にはボディソニック振動体83が設けられ、プレイヤはスピーカ4でゲームのBGM、効果音等を聴くだけでなく、音の振動を体感することができる。
【0040】
ベース82の下面中央には連結部84が設置されており、連結部84の嵌合孔にシャフト85aが貫挿されている。シャフト85bは、その略中央部分で、シャフト85aの中央部分と直交し、そして連結されている。シャフト85bはピローブロック86により支持されている。ここで、シャフト85bの軸方向をY方向とし、シャフト85aの軸方向をX方向とする。プレイヤがX方向のいずれかの方向に体重をかけることでベース82が傾斜すると、シャフト85bはベース82の傾斜に合わせて、Y方向を軸として、X方向へ回転が可能である。シャフト85bの一端部には、シャフト85bの角度を検出する検出センサ87が設けられており、X方向への傾斜角を検出することが可能である。検出された傾斜角は中央制御装置2へ操作信号として伝送される。
【0041】
一方、シャフト85aはシャフト85bに連結されており、また、シャフト85bはピローブロック86により支持されているため、シャフト85aは回転することはできないが、連結部84がベース82の傾斜に合わせて、X方向を軸として、Y方向に回転することが可能である。プレイヤがY方向のいずれかの方向に体重をかけることでベース82が傾斜すると、ベース82が傾斜した方向にあわせて、連結部84も回転する。連結部84には連結部84の角度を検出する検出センサ(図示しない)が設けられており、Y方向への傾斜角を検出することが可能となる。検出された傾斜角は中央制御装置2へ操作信号として伝送される。
【0042】
ベース82の下面の左右両端部には圧縮バネ88の上端部が取り付けられており、圧縮バネ88の下端部は底面90に取り付けられている。プレイヤがベース82のいずれかの方向へ体重をかけると、ベース82が傾斜し、体重がかけられた方向に存在する圧縮バネ88は収縮し、それとは逆の方向にある圧縮バネ88は伸張する。また、プレイヤが体重をいずれの方向にもかけない場合、プレイヤが操作装置1から降りた場合は、圧縮バネ88の力により、ベース82が水平に保たれる。
【0043】
圧縮バネ88の内側には底面90から垂直方向に突起した、ゴム等を素材とするストッパー89が設けられている。したがって、ベース82が所定の角度以上に傾斜しないように、安全面からの配慮がなされている。なお、図5では、圧縮バネ88は、ベース82の下面のY方向の両端部と底面90に取り付けられたもの以外は表示されていないが、ベース82の下面のX方向の両端部と底面90にも圧縮バネは取り付けられており、それぞれストッパーが設けられている。
【0044】
シャフト85bは、駆動モータ91と連結されている。例えば、駆動モータ91の回転方向を非常に短時間で左右交互に変化させることで、床面12を振動させることが可能となる。例えば、ゲームの進行時にプレイヤキャラクタが敵キャラクタからの攻撃を受けた場合等の所定のイベントが発生したときに、駆動モータ91の回転方向を左右交互に短時間で変化させ、床面12に振動を与えることができる。なお、プレイヤキャラクタが受けた攻撃の大きさによって、駆動モータ91の回転方向を変化させる時間間隔を変化させたり、駆動モータ91が駆動する合計時間を変化させたり、駆動モータ91の回転速度を変化させることも可能である。
【0045】
次に、操作装置1の内部構造について、図5とは異なる例について説明する。図7は操作装置の床面より下側の内部構造の断面図の一例であり、図5とは異なり床面12の回転が可能なものである。プレイヤ6が立っている床面12には、プレイヤが立っている位置を検出するための圧電センサ81、及び、床面12の土台となるベース82が設けられている。ベース82の下面にはボディソニック振動体83が設けられている。
【0046】
ベース82の下面中央には連結部84が設置されており、連結部84の嵌合孔にシャフト85aが貫挿されている。シャフト85bは、その略中央部分で、シャフト85aの中央部分と直交し、そして連結されている。シャフト85bはピローブロック86により支持されている。シャフト85bはベース82の傾斜に合わせて、Y方向を軸として、X方向への回転が可能である。シャフト85bの端部のいずれか一方には、シャフト85bの角度を検出する検出センサ87が設けられており、X方向への傾斜角を検出することが可能である。
【0047】
一方、シャフト85aは回転することはできないが、連結部84がベース82の傾斜に合わせて、X方向を軸に回転することが可能である。連結部84には連結部84の角度を検出する検出センサ(図示しない)が設けられており、Y方向への傾斜角を検出することが可能となる。
【0048】
ベース82の下面の左右両端部には圧縮バネ88の上端部が取り付けられており、圧縮バネ88の下端部は底面90に取り付けられている。圧縮バネ88の内側には底面90から垂直方向に突起した、ゴム等を素材とするストッパー89が設けられている。なお、図7では、圧縮バネ88は、ベース82の下面のY方向の両端部と底面90に取り付けられたもの以外は表示されていないが、ベース82の下面のX方向の両端部と底面90にも圧縮バネは取り付けられており、それぞれストッパーが設けられている。
【0049】
ここで、ベース82の下側から底面90の上側までの部分をX−Y方向ユニットと定義し、底面90より下側の部分を水平回転ユニットと定義する。以下、水平回転ユニットについて説明する。底面90の下面には垂直方向にシャフト100が固定されている。シャフト100はハウジング101に固定化されたボールベアリング102により支持されている。シャフト100の下端部には回転センサ103が取り付けられており、シャフト100の水平方向の回転角度を検出する。プレイヤが足を床面12につけながら腰を回転させることで床面12を水平方向に回転させると、X−Y方向ユニットが回転し、これに連動してシャフト100が水平方向に回転し、回転角度が回転センサ103により検出される。検出された回転角度は、中央制御装置2へ操作信号として伝送される。
【0050】
シャフト100にはプーリ104aが固定されており、プーリ104aにはベルト105が巻回されている。また、ベルト105はプーリ104bにも巻回されており、プーリ104bは駆動モータ106に固定されている。駆動モータ106が回転するとこれに連動してプーリ104bが回転し、さらに、これに連動してシャフト100が水平方向に回転する。シャフト100はX−Y方向ユニットに固定されているため、シャフト100が回転すると、X−Y方向ユニット、すなわちプレイヤが立っている床面12が回転する。
【0051】
例えば、駆動モータ106の回転方向を非常に短時間で左右交互に変化させることで、床面12を振動させることが可能となる。例えば、ゲームの進行時にプレイヤキャラクタが敵キャラクタからの攻撃を受けた場合等の所定のイベントが発生したときに、駆動モータ106の回転方向を左右交互に短時間で変化させ、床面12に振動を与えることができる。
【0052】
以上のように操作装置1の内部構造について、図5〜図7を用いて説明したが、この他、下記のような構造を持つようなものでも良い。操作装置1の内部構造は、床面を形成するベースの下面に垂直に固定されたシャフトと、2つの円弧状に湾曲し、相互に直交するクランクから形成される。これらのクランクは、長手方向に沿ってスリットを有しており、2つのクランクを上下に重ね合わせると、スリット同士が重なり合って長方形の孔が形成される。そして、この長方形の孔にシャフトの下端が貫挿されている。シャフトの中間部分を支点としてシャフトを一方のクランクの軸方向に傾斜させると(すなわち、プレイヤが操作装置1上で重心を移動させ、床面を傾斜させると)、そのクランクのスリットに沿ってシャフト下端が移動し、これに連動して他方のクランクが移動する。そして、この他方のクランクに連動するセンサから、他方のクランクの移動量、すなわち、シャフトの傾斜量に対応した操作信号が出力される。シャフトは水平方向の360度全方向へ傾斜させることが可能で、これら2つのクランクに連動したセンサの移動量で、操作装置の傾斜方向と傾斜角を特定することが可能である。
【0053】
次に、位置検出手段により検出したプレイヤの搭乗位置に応じて出力される操作信号に従って、ゲームを進行させる場合について説明する。床面12には圧電センサが設けられており、床面12のどの位置にプレイヤが足をつけているかが検出される。通常は、両足が床面12に付いているため、例えば、右足の中心位置と左足の中心位置の中間点をプレイヤの搭乗位置として定義することができる。また、各足の中心位置は、例えば、圧電センサと右足が接している面の最も長い径の中心点を右足の中心位置として定義し、左足の場合も同様に定義することができる。
【0054】
床面12は、床面12を形成する略円形の領域が複数の扇形の領域に分割されて管理されている。図8はプレイヤの搭乗位置の分類方法を説明するための図である。また、図9は搭乗位置テーブルの一例を表す図である。例えば、図8において、床面12を内角が90度の扇形に4等分し、表示装置3が正面となる、最も近い領域を領域Aとし、最も遠い領域を領域Bとする。また、プレイヤから表示装置3が正面に見える方向を前方とした場合に、プレイヤから見て右方にある領域を領域C、プレイヤから見て左方にある領域を領域Dとする。図9の搭乗位置テーブル70では、領域71と、それに関連付けて装備アイテム72が記憶されている。例えば、プレイヤの搭乗位置が領域Aである場合は、プレイヤキャラクタは短銃を自動的に装備する。プレイヤの搭乗位置が変化すると、装備アイテム72も自動的に変更される。プレイヤの搭乗位置がどの領域にある場合に、プレイヤキャラクタが有している装備アイテム72のうちのいずれを装備させるかについては、ゲームを進行させる前に設定画面等を表示させ、プレイヤ自身が予め設定することができるようにしても良い。
【0055】
ここでは、領域71と装備アイテム72が関連付けて記憶されているが、装備アイテム72とは異なる設定を領域71と関連付けて記憶することも可能である。例えば、搭乗位置テーブル70により領域71とプレイヤキャラクタの歩行モード(通常の歩行、走行、ほふく前進等のいずれのスタイルでプレイヤキャラクタを前進させるかを決定するもの)を関連付けて記憶することで、プレイヤの搭乗位置に応じて、歩行モードを自動的に変更することが可能となる。
【0056】
次に、本発明のゲーム装置における透視変換処理について説明する。図10は、本発明の実施の形態にかかるゲーム装置における透視変換処理のフローチャートを表す図である。まず、中央制御装置2は、操作装置1からI/Oポート28を介して、操作装置1の傾斜角と傾斜方向に応じて出力される第一の操作信号を受信する(ステップS1)。そして、操作装置1からI/Oポート28を介して、圧電センサにより検出したプレイヤの搭乗位置に応じて出力される第二の操作信号を受信する(ステップS2)。次いで、操作装置1からI/Oポート28を介して、プレイヤの操作による入力デバイスへの入力に応じて出力される第三の操作信号を受信する(ステップS3)。次いで、操作装置1からI/Oポート28を介して、床面の回転した角度に応じて出力される第四の操作信号を受信する(ステップS4)。これらステップS1〜S4の操作信号は、1フレーム時間(例えば30分の1秒)ごとに操作装置1から伝送され、受信する。
【0057】
次に、CPU21において、受信した第一の操作信号、第二の操作信号、第三の操作信号、及び第四の操作信号をもとに、ゲームプログラムに従って、ゲーム進行の演算処理が実行される(ステップS5)。ここで、ゲーム進行の演算処理とは、プレイヤの操作装置1への操作によりプレイヤキャラクタがどのような動作を行なうか、CPUが操作する敵キャラクタがどのような動作を行なうか、所定のイベント(例えば、プレイヤキャラクタが敵キャラクタの攻撃を受ける等)が発生するか等についての演算を行なう。
【0058】
例えば、第一の操作信号における操作装置1の傾斜方向によりプレイヤキャラクタの移動方向が特定され、そして傾斜角により移動速度が特定される。また、第二の操作信号におけるプレイヤの搭乗位置により、装備アイテムや歩行モードが特定される。そして、第三の操作信号における入力デバイスへの入力(操作ボタン又はペダルの押下)があった場合は、銃や刀での敵キャラクタへの攻撃や、プレイヤキャラクタのジャンプ等が行なわれることになる。また、入力デバイスへの入力により仮想カメラの位置や角度を変化させることも可能である。その他、所定のイベントが発生するための条件が満たされている場合は、そのイベントに応じた視覚効果、サウンド効果が発生することになる。そして、第四の操作信号における床面の回転した角度により、プレイヤキャラクタが敵キャラクタを攻撃するための角度や、仮想カメラの角度が特定される。
【0059】
次に、CPU21において、ステップS5で演算されたゲームの進行処理の結果に基づいて、仮想3次元空間の透視変換処理が行なわれる(ステップS5)。CPU21は、ステップS6における透視変換の結果に応じて、描画命令をグラフィック処理部27に出力し、表示装置3にゲームの進行状態が表示されることになる。さらには、CPU21は、ステップS5で演算されたゲームの進行処理の結果に基づいて、サウンド出力の指示をサウンド処理部25に出力し、スピーカ4によりBGMや効果音等を発生させる。これらの一連の処理は、1フレーム時間ごとに行なわれ、ゲームが終了するまで繰り返し実行される。
【0060】
本発明にかかるゲーム装置を使用することができるゲームジャンルは特に限定されず、例えば、RPG、MMORPG、シューティングゲーム、格闘ゲーム、カーレースゲーム等に汎用的に使用することができる。その他、健康を促進するための体感型スポーツゲーム等にも用いることが可能である。
【0061】
図11は、本発明の実施の形態にかかるゲーム装置の正面図である。図12は、本発明の実施の形態にかかるゲーム装置の背面図である。図13は、本発明の実施の形態にかかるゲーム装置の平面図である。図14は、本発明の実施の形態にかかるゲーム装置の底面図である。図15は、本発明の実施の形態にかかるゲーム装置の左側面図である。図16は、本発明の実施の形態にかかるゲーム装置の右側面図である。図17は、本発明の実施の形態にかかるゲーム装置の断面図である(図11におけるA−A断面図である)。
【符号の説明】
【0062】
1 操作装置
2 中央制御装置
21 CPU
22 HDD
23 ROM
24 RAM
25 発振回路
26 サウンド処理部
27 グラフィック処理部
28 I/Oポート
3 表示装置
4 スピーカ
5 ゲーム装置本体
6 プレイヤ
70 搭乗位置テーブル
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲーム装置本体から略垂直方向に立設され、プレイヤが搭乗することが可能な操作装置であって、搭乗したプレイヤによる操作に応じて、ゲーム装置本体に対して任意の方向へ傾斜させることが可能な操作装置と、
操作装置の傾斜角と傾斜方向を検出する傾斜検出手段と、
傾斜検出手段により検出された傾斜角と傾斜方向に応じて出力される第一の操作信号に従って、所定のゲームプログラムによりゲームを進行させる中央制御装置と、
中央制御装置により進行されたゲームの進行状態が表示される表示装置と
を備えることを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
操作装置におけるプレイヤの搭乗位置を検出する位置検出手段を備え、
中央制御装置が、傾斜検出手段により検出された操作装置の傾斜角と傾斜方向に応じて出力される第一の操作信号、及び、位置検出手段により検出されたプレイヤの搭乗位置に応じて出力される第二の操作信号に従って、所定のゲームプログラムによりゲームを進行させることを特徴とする請求項1記載のゲーム装置。
【請求項3】
操作装置が、プレイヤによる操作の入力が可能な入力デバイスを備え、
中央制御装置が、傾斜検出手段により検出された操作装置の傾斜角と傾斜方向に応じて出力される第一の操作信号、及び、プレイヤの操作による入力デバイスへの入力に応じて出力される第三の操作信号に従って、所定のゲームプログラムによりゲームを進行させることを特徴とする請求項1または2記載のゲーム装置。
【請求項4】
操作装置が、搭乗したプレイヤによる操作に応じて、床面を水平方向に任意の角度で回転させることが可能なものであり、
床面の回転した角度を検出する回転角度検出手段を備え、
中央制御装置が、傾斜検出手段により検出された操作装置の傾斜角と傾斜方向に応じて出力される第一の操作信号、及び、回転角度検出手段により検出された床面の回転した角度に応じて出力される第四の操作信号に従って、所定のゲームプログラムによりゲームを進行させることを特徴とする請求項1、2または3記載のゲーム装置。
【請求項5】
操作装置が駆動部と連結しており、
中央制御装置が、ゲームの進行により所定のイベントが発生した場合に、操作装置に振動を発生させるためのイベント発生信号を出力し、
駆動部が、イベント発生信号に応じて駆動することで操作装置に振動を発生させることを特徴とする請求項1、2、3または4記載のゲーム装置。
【請求項6】
本体から略垂直方向に立設され、プレイヤが搭乗することが可能な操作装置であって、搭乗したプレイヤによる操作に応じて、本体に対して任意の方向へ傾斜させることが可能な操作装置と、
操作装置の傾斜角と傾斜方向を検出する傾斜検出手段と、
所定のゲームプログラムによりゲームを進行させるゲーム装置に対して、傾斜検出手段により検出された傾斜角と傾斜方向に応じた操作信号を出力することを特徴とするゲーム用コントローラ装置。
【請求項1】
ゲーム装置本体から略垂直方向に立設され、プレイヤが搭乗することが可能な操作装置であって、搭乗したプレイヤによる操作に応じて、ゲーム装置本体に対して任意の方向へ傾斜させることが可能な操作装置と、
操作装置の傾斜角と傾斜方向を検出する傾斜検出手段と、
傾斜検出手段により検出された傾斜角と傾斜方向に応じて出力される第一の操作信号に従って、所定のゲームプログラムによりゲームを進行させる中央制御装置と、
中央制御装置により進行されたゲームの進行状態が表示される表示装置と
を備えることを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
操作装置におけるプレイヤの搭乗位置を検出する位置検出手段を備え、
中央制御装置が、傾斜検出手段により検出された操作装置の傾斜角と傾斜方向に応じて出力される第一の操作信号、及び、位置検出手段により検出されたプレイヤの搭乗位置に応じて出力される第二の操作信号に従って、所定のゲームプログラムによりゲームを進行させることを特徴とする請求項1記載のゲーム装置。
【請求項3】
操作装置が、プレイヤによる操作の入力が可能な入力デバイスを備え、
中央制御装置が、傾斜検出手段により検出された操作装置の傾斜角と傾斜方向に応じて出力される第一の操作信号、及び、プレイヤの操作による入力デバイスへの入力に応じて出力される第三の操作信号に従って、所定のゲームプログラムによりゲームを進行させることを特徴とする請求項1または2記載のゲーム装置。
【請求項4】
操作装置が、搭乗したプレイヤによる操作に応じて、床面を水平方向に任意の角度で回転させることが可能なものであり、
床面の回転した角度を検出する回転角度検出手段を備え、
中央制御装置が、傾斜検出手段により検出された操作装置の傾斜角と傾斜方向に応じて出力される第一の操作信号、及び、回転角度検出手段により検出された床面の回転した角度に応じて出力される第四の操作信号に従って、所定のゲームプログラムによりゲームを進行させることを特徴とする請求項1、2または3記載のゲーム装置。
【請求項5】
操作装置が駆動部と連結しており、
中央制御装置が、ゲームの進行により所定のイベントが発生した場合に、操作装置に振動を発生させるためのイベント発生信号を出力し、
駆動部が、イベント発生信号に応じて駆動することで操作装置に振動を発生させることを特徴とする請求項1、2、3または4記載のゲーム装置。
【請求項6】
本体から略垂直方向に立設され、プレイヤが搭乗することが可能な操作装置であって、搭乗したプレイヤによる操作に応じて、本体に対して任意の方向へ傾斜させることが可能な操作装置と、
操作装置の傾斜角と傾斜方向を検出する傾斜検出手段と、
所定のゲームプログラムによりゲームを進行させるゲーム装置に対して、傾斜検出手段により検出された傾斜角と傾斜方向に応じた操作信号を出力することを特徴とするゲーム用コントローラ装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2011−41753(P2011−41753A)
【公開日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−193329(P2009−193329)
【出願日】平成21年8月24日(2009.8.24)
【出願人】(308033283)株式会社スクウェア・エニックス (173)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年8月24日(2009.8.24)
【出願人】(308033283)株式会社スクウェア・エニックス (173)
【Fターム(参考)】
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