説明

ゲーム装置及びプログラム

【課題】画面上に表示された表示物の中から所望の表示物を座標指定によりプレイヤが選択操作する際、その操作において不快感をプレイヤに与えるのを減少させ、プレイヤの操作感に対する印象を向上させることが可能なゲーム装置を提供する。
【解決手段】多数の表示物の中からプレイヤによる指示操作によって1手目の表示物が選択された時点で、正解となる2手目の表示物が確定されるゲームを実行する装置において、位置座標入力手段からの位置座標と選択判定範囲とに基づいて当該表示物が選択されたか否かを判定処理する判定手段と、正解となる2手目の表示物が確定された際に、正解の表示物に対する選択判定範囲が不正解の表示物に対する選択判定範囲と比較して相対的に大きくなるように、上記判定処理に使用される当該表示物に対する選択判定範囲の大きさを変化させる補正処理を行う補正手段と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム装置及びプログラムに関し、特に、画面上に表示された多数の表示物の中からポインティングデバイス等の位置座標入力手段を用いた指示操作によって1手目の表示物が選択された時点で、正解となる2手目の表示物が確定されるゲームを実行するゲーム装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
画面上に表示された複数の表示物の中から特定の表示物をプレイヤ(遊戯者)が選ぶゲームとしては、複数の選択肢の中から正解を選ぶクイズゲームや、多数の選択対象の中から間違っているものを探し出す間違い探しゲームなどがある。これらのゲームでは正解、不正解が固定であり、また、予め決められた選択枠内に表示物が表示される表示形態や、予め決められた場所に表示物が配置されて表示される表示形態としているのが一般的である。そのようなゲームでは、例えばプレイヤがポインティングデバイスを用いて画面上の座標位置を指定する場合、操作性が問題となる可能性は低いと考えられる。
【0003】
一方、多数の表示物の中からペアとなる組(例えば同一種類の2つの表示物)を探し出すゲームなど、1手目はどの表示物を選択しても良く、2手目に正解/不正解が確定するゲームにおいては、任意の1手目を選んだ後に2手目を選んだ際、その2手目の結果が正解の場合と不正解の場合のそれぞれにおいて、プレイヤに与える印象が違うという事が分かった。その印象の違いは、例えば、ハードウェアの誤差やプレイヤの感覚のずれによる選択ミスが起きた際に生じ、特に、表示物が近接していたり、表示物が各々移動する表示物であったりする場合に生じると考えられる。すなわち、1手目はどれを選択しても良いため、正解/不正解の選択に伴う問題は生じないが、2手目を選択した際、正解の表示物を指示したつもりなのに不正解と判定されたり、間違って不正解の表示物を指示してしまったはずなのに正解と判定されたりするなど、ゲーム装置側で実際には正確に判定しているにもかかわらず、プレイヤにとって不快となる印象を与えることがあった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は上述のような事情から成されたものであり、本発明の目的は、多数の表示物の中から所望の表示物を座標指定によりプレイヤが選択操作する際、その選択操作において不快感をプレイヤに与えるのを減少させ、プレイヤの操作感に対する印象を向上させることが可能なゲーム装置及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、ゲーム装置及びプログラムに関するものであり、ゲーム装置に関しては、本発明の上記目的は、表示物を画面上に表示する表示手段と前記画面上での位置座標を入力する入力手段とを備え、前記画面上に表示された多数の表示物の中から前記入力手段を用いたプレイヤによる指示操作によって1手目の表示物が任意に選択された時点で、正解となる2手目の表示物が確定されるゲームを実行するゲーム装置であって、当該表示物が選択されたか否かを判定するための視認不能な選択判定範囲を当該表示物に関連付けて記憶する記憶手段と、前記入力手段からの位置座標と前記選択判定範囲とに基づいて前記指示操作によって当該表示物が選択されたか否かを判定する判定処理を行う判定手段と、前記1手目の表示物が選択されたことを前記判定手段が判定した時点で、前記正解となる2手目の表示物を決定する正解表示物決定手段と、前記正解となる2手目の表示物が決定された際に、正解の表示物に対する選択判定範囲が不正解の表示物に対する選択判定範囲と比較して相対的に大きくなるように、前記判定処理に使用される当該表示物に対する選択判定範囲の大きさを変化させる補正処理を行う補正手段と、を備えることによって達成される。
【0006】
さらに、本発明の上記目的は、
前記判定手段は、前記正解となる2手目の表示物が決定されるまでの間は、同一の大きさの選択判定範囲を用いて前記判定処理を行うこと、
前記補正手段は、前記選択判定範囲の大きさを変化させる際に、前記不正解の表示物に対する選択判定範囲の大きさを小さくさせる補正処理を行うこと、
前記補正手段は、前記選択判定範囲の大きさを変化させる際に、前記正解の表示物に対する選択判定範囲の大きさを大きくさせる補正処理を行うこと、
前記多数の表示物は、仮想空間内を所定方向に所定速度で移動する移動オブジェクトであること、
前記判定手段は、前記正解となる2手目の表示物が選択されたことを判定した時点で、前記プレイヤによる次の指示操作を前記1手目として処理すること、
前記判定手段は、前記正解となる2手目の表示物が選択されたことを判定した時点で、前記補正手段により補正された前記選択判定範囲の大きさを通常の大きさに戻す処理を行うこと、
前記判定手段は、前記正解となる2手目の表示物が選択されたことを判定した時点で、前記1手目及び前記2手目の表示物を前記画面上から消失させる処理を行うこと、
前記判定手段は、2以上の表示物に対する各々の選択判定範囲が重なっている場合には、当該表示物の仮想空間内の位置座標に基づいて一番手前側に位置する表示物を判定し、その表示物に対する選択判定範囲を用いて前記判定処理を行うこと、
前記多数の表示物は、同一の組に属する2以上のオブジェクトを1組として、1組以上のオブジェクトと何れの組にも属さない1以上のダミーオブジェクトとを混在させたオブジェクト群から構成され、前記正解表示物決定手段は、前記正解となる2手目の表示物を決定する際、前記同一の組に属する2以上のオブジェクトの全てを前記正解となる2手目の表示物として決定すること、
によってそれぞれ一層効果的に達成される。
【0007】
また、プログラムに関しては、本発明の上記目的は、表示物を画面上に表示する表示手段と前記画面上での位置座標を入力する入力手段と記憶手段とを備え、前記画面上に表示された多数の表示物の中から前記入力手段を用いたプレイヤによる指示操作によって1手目の表示物が任意に選択された時点で、正解となる2手目の表示物が確定されるゲームを実行する機能を有する情報処理装置のコンピュータに、前記入力手段からの位置座標と、当該表示物に関連付けて前記記憶手段に記憶されている視認不能な選択判定範囲とに基づいて、前記指示操作によって当該表示物が選択されたか否かを判定する判定処理を実行する手順と、前記1手目の表示物が選択されたことを前記判定処理により判定した時点で、前記正解となる2手目の表示物を決定する手順と、前記正解となる2手目の表示物が決定された際に、正解の表示物に対する選択判定範囲が不正解の表示物に対する選択判定範囲と比較して相対的に大きくなるように、前記判定処理に使用される当該表示物に対する選択判定範囲の大きさを変化させる補正処理を実行する手順と、を実行させるためのプログラムを含むことによって達成される。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、プレイヤによる座標指定によって1手目の表示物が任意に選択された時点で、正解となる2手目の表示物が確定されるゲームの処理において、2手目の表示物が選択されたか否かを判定する際に使用される選択判定範囲の大きさを変化させるようにしている。詳しくは、正解の表示物に対する選択判定範囲が不正解の表示物に対する選択判定範囲と比較して相対的に大きくなるように、選択判定範囲の大きさを変化させる補正処理を行うようにしている。
【0009】
そのため、選択に差が無い状態(正解/不正解が確定されていない1手目の状態)ではどのオブジェクトも等しく選択され、選択に差が生まれた状態(2手目の状態)においては正解の物は選ばれ易くなり、不正解の物は選ばれ難くなる。その結果、座標指定による表示物の選択操作においてプレイヤに不快感を与えるのを減少させ、プレイヤの操作感に対する印象を向上させる効果を奏することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、図面に基づいてこの発明の実施の形態について詳細に説明する。ここでは、1手目はどれを選択しても良く、2手目に正解/不正解が決まるコンピュータ・ゲーム、詳しくは、画面上に表示された複数の表示物の中から操作者(以下、プレイヤと呼ぶ)による指示操作によって1手目の表示物が任意に選択された時点で、正解となる2手目の表示物が確定され、その正解の表示物を多数の表示物の中から探し出すコンピュータ・ゲーム(以下、「ペア探しゲーム」と呼ぶ)に適用した場合を例として説明する。
【0011】
本発明に係る表示物に対する選択判定範囲の補正方法を実現する装置、及び、本発明に係るプログラムが実行される装置は、家庭用ゲーム装置,パーソナルコンピュータ,携帯電話機,業務用ゲーム装置(アーケイド・マシン)など、コンピュータ・プログラムの実行制御が可能な情報処理装置であれば良く、ハードウェア構成は汎用的なものを適用することができる。
【0012】
図1は、本発明に係る情報処理装置(以下、ゲーム装置とする)の構成の一例を示すブロック図である。本発明に係るゲーム装置は、コンピュータ・プログラムの実行制御や入出力インターフェイスを介して周辺機器との入出力制御などを行う制御部11と、文字,記号等の各種情報を入力するための操作入力手段12と、画面上での位置座標を入力する位置座標入力手段13と、画像を表示するための画像表示手段14と、効果音や音声などを出力するための音声出力手段15と、ゲームプログラムやデータなどを記憶するための記憶手段16と、コンピュータ・ゲームの処理を行うゲーム処理手段17とを備えている。
【0013】
ハードウェア的には、制御手段11は、CPU,MPU等の制御装置、操作入力手段12は、ボタンスイッチ,キーボード等の主に文字を入力するための入力装置、位置座標入力手段13は、ポインティングデバイス(マウス,トラックボール,トラックパッド等の他にタッチパネルを含む)等の主に表示画面上での位置座標を入力するための入力装置、画像表示手段14は、液晶ディスプレイ,CRT等の表示装置、音声出力手段15は、スピーカ等の音出力装置から構成される。本発明においては、これらのハードウェアの種類や数に限定されるものではない。
【0014】
なお、位置座標入力手段13を備えていない装置では、例えば、操作入力手段12の操作に応答して移動するカーソル等の所定のマークを画面上に表示し、マークの移動操作によって指定された位置を表示画面上での位置座標として処理する形態など、位置座標入力手段13の代わりに操作入力手段12を用いる形態とすれば良い。
【0015】
記憶手段16は、本発明に係る画像処理プログラムやデータが記憶される情報記憶媒体であり、CPUによる入出力制御が可能なものであれば、媒体の種類やその存在場所に制限されない。例えば、ネットワーク上のサーバの記憶媒体に記録されているプログラムとゲーム装置側のプログラムとを協動させてコンピュータグラフィックスに係る処理を行うような形態としても良く、ゲーム装置側の所定の記憶媒体(着脱自在な外部記憶媒体若しくは内部記憶媒体)から読み出し、ゲーム装置側において単独で処理する形態としても良い。ここでは、後者を例として説明する。
【0016】
本発明に係るゲーム処理手段17は、制御手段11によって制御されるコンピュータ・プログラムで実現され、そのプログラムは、コンピュータによって読取り可能な記憶媒体に記録されている。なお、一部の画像処理機能をハードウェアで実現する形態も本発明に含まれる。
【0017】
図2は、本発明に係るゲーム処理手段17の主要部の構成例を示す機能ブロック図である。なお、図2に示される各手段17a〜17fは、説明の便宜上、手段名を付けて機能で分類したものであり、ソフトウェア構成を限定するものではない。
【0018】
以下に、図2に示される各手段17a〜17fの処理について説明する。
【0019】
ゲーム処理手段17の主要な構成要素としては、メイン処理手段17a、課題表示手段17b、選択表示物判定手段17c、正解表示物決定手段17d、選択判定範囲補正手段17e、及び経過時間計測手段17fとを備えている。
【0020】
メイン処理手段17aは、待機中の処理及びゲームの開始から終了までの処理を含め、ゲーム全体の処理を制御する。
【0021】
課題表示手段17bは、プレイヤに対して前述の「ペア探しゲーム」の課題を画面表示(若しくは音声出力)により提示すると共に、課題に係る多数の表示物を画像表示手段14の画面上に表示する処理を実行する。
【0022】
選択表示物判定手段17cは、画面上に表示された多数の表示物の中から、位置座標入力手段13を用いたプレイヤによる指示操作によってどの表示物か選択されたかを判定する処理を実行する。本実施の形態では、選択表示物判定手段17cは、位置座標入力手段13からの位置座標と当該表示物に対応する選択判定範囲とを用いて、その位置座標を含む選択判定範囲が存在すれば、その選択判定範囲に対応する当該表示物が選択されたものと判定するようにしている。また、表示物が移動体の場合には、選択表示物判定手段17cは、画面上での現在の表示物の位置座標(位置座標入力手段13から指定位置の位置座標を入力した時点における表示物の位置座標)に対する選択判定範囲の座標情報と位置座標入力手段13からの指定位置の座標情報とを用いて、当該表示物が選択されたか否かを判定する。
【0023】
上記選択判定範囲の大きさは固定ではなく、後述の選択判定範囲補正手段17eにより当該表示物に対する選択判定範囲の大きさが可変される。
【0024】
正解表示物決定手段17dは、1手目の表示物が選択された場合に、各表示物の互いの関連を表す情報(例えば各表示物が属するカテゴリを表す属性情報)に基づいて、正解となる2手目の表示物を決定する処理を実行する。
【0025】
選択判定範囲補正手段17eは、上記選択表示物判定手段17cの判定処理に使用される当該表示物に対する選択判定範囲の大きさを変化させる補正処理を実行する。本実施の形態では、選択判定範囲補正手段17eは、正解表示物決定手段17dによって正解となる2手目の表示物が決定された際に、正解の表示物に対する選択判定範囲が不正解の表示物に対する選択判定範囲と比較して相対的に大きくなるように、選択表示物判定手段17cの判定処理に使用される当該表示物に対する選択判定範囲の大きさを変化させる補正処理を実行するようにしている。
【0026】
経過時間計測手段17fは、課題表示手段17bにより提示された全ての課題若しくは1つの課題をプレイヤがクリア(解決)するまでの経過時間を計測する処理を実行する。例えば、課題をクリアするまでの制限時間が設定されているゲームの場合、メイン処理手段17aは、経過時間計測手段17fにより計測した経過時間が制限時間を超えると、その課題に係るゲーム処理を終了させ、課題表示手段17bにより次の課題を提示して、次の課題のゲーム処理を開始させる。
【0027】
上述のような構成において、本発明に係る表示物に対する選択判定範囲の補正方法について、具体例を示して説明する。
【0028】
先ず、本発明の理解を容易にするために、画面上に表示される表示物と本発明に係るペア探しゲームについて説明する。
【0029】
ペア探しゲームにおいて画面上に表示される表示物は、静止画像でも良いが、仮想空間内を所定方向に所定速度で移動する移動オブジェクト(CPUの操作で自動的に動作する移動オブジェクト)とするのが好ましい。具体的には、人物,各種の動物,乗物などを模したキャラクタの他に、数字や言葉、植物などの現実的には移動しないキャラクタが、上記移動オブジェクトの対象となる。これらの表示物は、見た目の姿,色、模様などで分類されるカテゴリや、生物学上の種類で分類されるカテゴリなど、所定のカテゴリ(以下「組」と呼ぶ)で予め分類されている。そして、各表示物の情報は、当該表示物が属する組ID(組を特定する識別子)に関連付けて記憶手段16に記憶されている。
【0030】
課題表示手段17bでは、例えば、同一の組に属する2以上の表示物を1組(1グループ)として、1組以上の表示物と何れの組にも属さない1以上の表示物(ダミーの表示物)とを混在させた複数の表示物を画面上に表示すると共に、ゲームの課題をプレイヤに提示する。その際の組の数とダミーの表示物の数は、ゲームの多様性を増加させるために、それぞれ複数とするのが好ましい。
【0031】
ここで、本発明に係るペア探しゲームについて具体例を示して説明する。本発明で言うペア探しゲームとは、前述のように、多数の表示物の中からペアとなる組を、位置座標入力手段13の指示操作による選択する際、プレイヤは、1手目としてどれを選んでも良く、2手目に正解/不正解が決まるゲームである。例えば、プレイヤが同一の組に属する表示物を1手目に選んだ場合、その組に属する他の表示物が2手目を選ぶと「正解」となり、他の組に属する表示物やダミーの表示物を2手目に選ぶと「不正解」となる。一方、プレイヤがダミーの表示物を1手目に選んだ場合、どの表示物を2手目に選んでも「不正解」となる。
【0032】
図3は、上記のようなペア探しゲームの表示画面の一例を示している。表示画面G上に表示される表示物OBは、本例では人物を模した表示物(以下、「人物オブジェクト」又は単に「人物」と呼ぶ)であり、人物オブジェクトOBは、各々がCPUの操作に応じて所定方向に所定速度で移動制御される。そして、各人物オブジェクトOBは、予め組別に分類されており、例えば、組ID=1は同一人物、組ID=2は同一の服装を着ている人物、組ID=3は同一の髪型の人物というように、同一の組に属する人物(似た者同士)が、見た目で分かる3次元オブジェクト若しくは2次元オブジェクトとして形成されている。
【0033】
ペア探しゲームの課題は複数用意されており、例えば次のような課題が、課題をクリアする毎に順次提示される。なお、以下の課題の例に示す「ペア」の言葉は、例えば「同一人物」、「同一の服装を着ている人物」、「同一の髪型の人物」、「メガネをかけている人物」を要素として、それらの要素を1つ以上組み合わせた言葉に、置き換えて表示される。例えば、2つの要素を組み合わせた課題の場合、(a)「同一の服装を着ている人物」で且つ「同一の髪型の人物」、(b)「同一の髪型の人物」で且つ「メガネをかけている人物」を「ペア」とするようにしても良い。その場合、複数の組に属する人物を表示し、選択された正解の人物を画面上から消失(選択対象から除外)してゲームを継続させる形態とした場合、正解の数が選択操作の順序によって変化することになり、ゲームの多様性や難易度を高めることができる。
【0034】
<課題の例>
・課題1「画面上の10人の中からペアの組を1組として2組以上探す事」
・課題2「画面上の13人の中からペアの組を制限時間内に全て探す事」
・課題3:画面上の16人の中から3人がペアとなる組を全て探す事」
・課題4:画面上の20人の中から2人がペアとなる組を全て探す事」
次に、上述のようなペア探しゲームに適用した場合を例として、選択対象となる表示物(以下「オブジェクト」と呼ぶ)に対する選択判定範囲の補正方法に係るデータ処理について説明する。なお、本発明に係る選択判定範囲の補正方法は、位置座標入力手段13の種類によって限定されるものではないが、以下、位置座標入力手段13としてタッチパネルを用いた場合を例として説明する。
【0035】
タッチパネルを用いた指示操作によって、当該オブジェクトが選択されたか否かを判定する際には、正確性の観点からは、プレイヤの指やタッチペンによって指定された画面上の検出位置が表示オブジェクトの形状領域内に存在するか否かによって判定するのが好ましい。しかし、この判定方法では、図3の画面例のように、選択対象の人物オブジェクトOBが互いに接近していたり、画面上で重なっていたりすると、目的の人物を指示するのが困難であり、また、プレイヤは指示したつもりなのに、他の人物が選択されたと判定されてしまうなどの問題が生じる。
【0036】
そこで、本実施の形態では、オブジェクトが選択されたか否かを判定するための基準情報として、オブジェクトの全体若しくは少なくとも特徴部の領域を囲む大きさの選択判定範囲(所定形状の判定枠)を使用する形態としている。その選択判定範囲は、プレイヤが視認不能な選択判定範囲であり、画面上には表示されずに内部処理で使用される選択判定範囲である。そして、その選択判定範囲を示す情報(例えば判定枠を示す座標情報)は、当該オブジェクト(例えばオブジェクトを特定するオブジェクトIDや後述する組ID)に関連付けて記憶手段16に記憶されている。
【0037】
なお、画面上に表示されるオブジェクトの大きさが同一又は略同一の場合は、基準となる選択判定範囲(通常の選択判定範囲のサイズ)は同一のものが使用されるが、例えば異なる大きさのオブジェクトを表示するゲームでは、当該オブジェクト固有のものが使用されるため、それらの大きさに応じた大きさの選択判定範囲が当該オブジェクトに関連付けて記憶手段16に記憶されている。
【0038】
ここで、選択判定範囲の具体例について説明する。
【0039】
図4は、図3に示した各人物オブジェクトOBに対する選択判定範囲の一例を示す模式図である。表示画面G1上に表示される各人物オブジェクトOB(OB1〜OB8)に対する選択判定範囲F(F1〜F18)は、選択表示物判定手段17cが使用する情報であり、表示画面に表示されることはない。
【0040】
選択表示物判定手段17cでは、タッチパネルを用いた指示操作によって指定された画面G1上の位置座標が選択判定範囲F内に存在するか否かを判定することによって、人物オブジェクトOBが選択されたか否かを判定すると共に、その選択判定範囲F内に対応する人物オブジェクトOBがプレイヤによって選択された人物として判定する。
【0041】
本実施の形態においては、選択表示物判定手段17cは、上記判定処理を行う際、1手目のオブジェクトが選択されるまで(=正解となる2手目のオブジェクトが決定されるまで)の間は、図4の例のように同一の大きさの選択判定範囲F(F1〜F18)を用いて当該オブジェクトが選択されたか否かを判定し、2手目のオブジェクトが選択されたか否かを判定する際には、選択判定範囲補正手段17eにより補正された後の選択判定範囲を用いて判定するようにしている。
【0042】
選択判定範囲補正手段17eでは、前述のように、例えば正解となる2手目のオブジェクトが正解表示物決定手段17dによって決定された際に、正解のオブジェクトに対する選択判定範囲が不正解のオブジェクトに対する選択判定範囲と比較して相対的に大きくなるように、当該オブジェクトに対する選択判定範囲の大きさを変化させる補正処理を実行するようにしている。
【0043】
上記補正処理は、本実施の形態では、(M1)1手目のオブジェクトが選択されたか否かを判定する際に使用する選択判定範囲のサイズ(通常の選択判定範囲のサイズ)と比較して、不正解のオブジェクトに対する選択判定範囲の大きさが小さくなるように変化させる補正処理、例えば、オブジェクトの中心位置や特徴部の位置などの所定位置を基準として所定倍率で選択判定範囲を縮小させるなど、所定のアルゴリズムに従って選択判定範囲の大きさを変化させる補正処理を行う形態としているが、(M2)通常時の選択判定範囲のサイズと比較して、正解のオブジェクトに対する選択判定範囲の大きさが大きくなるように、所定のアルゴリズムに従って選択判定範囲の大きさを変化させる補正処理を行う形態、或いは、(M3)通常時の選択判定範囲のサイズと比較して、不正解のオブジェクトに対する選択判定範囲の大きさが小さくなり、且つ、正解のオブジェクトに対する選択判定範囲の大きさが大きくなるように変化させる補正処理を行う形態としても良い。
【0044】
図5は、上記(M1)の補正処理を行った後の選択判定範囲の一例を示す模式図である。図5の例は、前述の課題1「同一人物の組を1組として2組以上探す事」において、1手目として図4中の人物OB2が選択された場合における選択判定範囲の補正例を示している。すなわち、図4において人物OB2が1手目として選択されると、先ず正解表示物決定手段17dによって、図4中の人物OB7が次に選択されるべき2手目の人物(正解の人物)として決定される。選択判定範囲補正手段17eは、例えば、プレイヤが2手目として選択した際に不正解となる人物(本例では図4中の二人の人物OB2,OB7以外の人物)を対象として、それらの人物に対する選択判定範囲(F1,F1−F6,F8)の大きさを図5の例の様に全て小さくさせる補正処理を行う。そして、選択表示物判定手段17cでは、2手目として指示操作された画面上の位置座標が、正解の人物OB7に対する選択判定範囲OB7の範囲内であれば、正解の人物が選択されたと判定し、その時点で次の処理を実行する。
【0045】
課題がクリアされていない場合(制限時間が設定されているときは、制限時間を経過してない場合で且つ課題がクリアされていない場合)は、プレイヤによる次の指示操作を1手目として扱うように処理する(例えば位置座標入力手段13からの入力カウンタを初期値に戻す処理を実行する)と共に、選択判定範囲補正手段17eにより補正された選択判定範囲の大きさを通常の大きさに戻す処理を実行する。さらに、1手目の人物OB2と2手目の人物とを表示画面G2上から消失させる処理を実行する。
【0046】
なお、選択表示物判定手段17cは、2以上のオブジェクトに対する各々の選択判定範囲が重なっている場合には、各々の人物の仮想空間内における位置座標に基づいて一番手前側に位置する人物を判定し、その人物に対する選択判定範囲を用いて判定処理を行うようにしている。例えば、プレイヤがタッチ操作した画面上の位置が、図5中のP1の位置であれば、選択判定範囲F3を用いて人物OB3が選択されたものと判定する。一方、プレイヤがタッチ操作した画面上の位置が、図5中のP2の位置であれば、選択判定範囲F7を用いて人物OB7が選択されたものと判定する。また、プレイヤがタッチ操作した画面上の位置が、図5中のP3の位置であれば、どの人物も選択されていないと判定する。
【0047】
上述のような補正処理を行うことによって、選択に差が無い状態(本例では正解/不正解が確定されていない1手目の状態)ではどのオブジェクトも等しく選択され、選択に差が生まれた状態においては正解の物は選ばれ易くなり、不正解の物は選ばれ難くなる。その結果、ゲームのルールを維持したまま、プレイヤが利益に感じる状況を増やし、不利益に感じる状況を減らす効果を発生させ、プレイヤの操作感に対する印象を向上させることが可能となる。
【0048】
次に、本発明に係るゲーム装置10の動作例とゲーム処理手段17の主要な処理について、フローチャートを参照して説明する。なお、既に説明した処理については省略若しくは簡略化して説明する。
【0049】
先ず、本発明に係るゲーム処理の全体の流れについて、図6のフローチャートを用いて説明する。なお、本例では、制限時間は課題毎には設定されておらず、全課題をクリアするまでの制限時間が設定されている場合を例として説明する。
【0050】
ゲーム装置10の制御手段11によってゲーム処理手段17が起動されると、ゲーム処理手段17は、先ず、ペア探しゲームにおける複数の課題の中から1つの課題を決定し、その課題を画面上に表示すると共に、その課題に対応する各オブジェクトの画像データを記憶手段16から読み出して、図3に例示したようなゲーム画像を生成して画面上に表示する。また、最初の課題を表示してゲームを開始した時点で、ゲーム経過時間の計測処理を開始する(ステップS1)。
【0051】
続いて、ゲーム処理手段17は、プレイヤによる1回の指示操作毎のゲーム処理を実行するサブプログラムを呼び出し、そのサブプログラムによって1回の指示操作に対するゲーム処理を実行する(ステップS2)。そして、1回の指示操作に対するゲーム処理が終了すると、ゲーム処理手段17は、課題がクリアされたか否かを判定し(ステップS3)、課題がクリアされていないと判定した場合は、ゲームの制限時間が経過したか否かを判定し(ステップS4)、経過していない場合にはステップS2に戻り、次の指示操作に対するゲーム処理を実行する。
【0052】
一方、ステップS3において課題がクリアされたと判定した場合は、ゲーム処理手段17は、全ての課題がクリアされたか否か判定し(ステップS5)、残りの課題が存在する場合にはステップS1に移行し、次の課題に対するゲーム処理を実行する。そして、ステップS4においてゲームの制限時間が経過したと判定した場合、あるいは、ステップS5において全ての課題がクリアされたと判定した場合は、ゲームの終了処理(得点表示等の所定の処理)をして当該ゲームを終了する。
【0053】
次に、上記ステップS2におけるゲーム処理(1回の指示操作に対するゲーム処理)について、図7のフローチャートの流れに沿って説明する。
【0054】
ゲーム処理手段17は、先ず、タッチパネルからの操作情報を入力してその操作情報がオブジェクトに対する位置座標の入力か否かを判定し(ステップS21)、位置座標の入力でないと判定した場合(例えば画面上の経過時間表示領域など、位置座標領域外の指示操作の場合)、図6のステップS3に戻ってメイン処理を継続する。一方、位置座標の入力と判定した場合には、ゲーム処理手段17は、プレイヤによるオブジェクトの選択操作がされたと判断し、その選択操作が何手目かを示す入力カウンタ(初期値=1)を参照して、1手目の選択操作か否かを判定する(ステップS22)。
【0055】
そして、1手目の選択操作と判定した場合は、ゲーム処理手段17は、タッチパネルからの位置座標と選択判定範囲(基準となる選択判定範囲の座標情報)とを用いてどのオブジェクトか選択されたかを判定し、選択されたオブジェクトが属する組ID(2以上の組に属する場合はそれぞれの組ID)を記憶部に記憶すると共に、上記組IDと同一の組IDに属するオブジェクトを正解オブジェクトとして決定し、それ以外を不正解オブジェクトとして決定する。そして、各オブジェクトを特定するオブジェクトIDに対応付けて、正解/不正解を示す正解確定IDを記憶部に記憶すると共に、次の座標入力を2手目として処理するように、上記入力カウンタに2を設定する(ステップS23)。続いて、ゲーム処理手段17は、図5に例示したように、不正解オブジェクトの選択判定範囲のサイズを変更し(ステップS24)、1手目の指示操作に対するゲーム処理を終了する(図6のステップS3に戻る)。
【0056】
一方、ステップS22において1手目の選択操作でないと判定した場合には、ゲーム処理手段17は、入力カウンタを参照して、2手目の選択操作か否かを判定し(ステップS25)、2手目の選択操作(1手目とは異なるオブジェクトの選択操作)と判定した場合は、タッチパネルからの位置座標と選択判定範囲(通常の選択判定範囲の座標情報)とを用いてどのオブジェクトか選択されたかを判定する。そして、選択されたオブジェクトのオブジェクトIDに対応する前記正解確定IDを参照して、プレイヤによって正解オブジェクトが選択されたか否かを判定し(ステップS26)、正解オブジェクトを選択したと判定した場合は、正解である旨を示す画面や効果音の出力処理、得点の加算処理、1手目と2手目のオブジェクトを画面上から消失させる画像処理、次の座標入力を1手目として処理するように入力カウンタに1を設定する処理など、所定の正解処理を実行する(ステップS27)。
【0057】
続いて、全オブジェクトの選択判定範囲(若しくは大きさが補正された選択判定範囲)のサイズを通常に戻し(ステップS28)、当該指示操作に対するゲーム処理を終了する(図6のステップS3に戻る)。
【0058】
なお、1手目のオブジェクトに対応する正解オブジェクトが選択されるまで、プレイヤに選択操作を継続させるゲーム形態とした場合は、ステップS27において、次の座標入力を2手目として処理するように入力カウンタを2のままとし、2手目の指示操作に対するゲーム処理を終了する。
【0059】
一方、ステップS26において正解オブジェクトが選択されなかったと判定した場合には、ゲーム処理手段17は、不正解である旨を示す画面や効果音の出力処理、得点の減算処理、次の座標入力を1手目として処理するように入力カウンタに1を設定する処理など、所定の不正解処理を実行して(ステップS29)、前記ステップS28に移行する。
【0060】
また、ステップS25において2手目の選択操作ではないと判定した場合は、ゲーム処理手段17は、1手目と同一オブジェクトが選択されたか否かを判定し(ステップS30)、同一オブジェクトが選択されたと判定した場合には、1手目の選択を解除する操作と判断する。そして、1手目に選択されたオブジェクトを表す表示(例えばオブジェクトの輪郭の外側周辺部を特定色とした画像表示)を消去する処理、次の座標入力を1手目として処理するように入力カウンタに1を設定する処理など、所定の選択解除処理を実行して(ステップS31)、前記ステップS28に移行する。
【0061】
一方、ステップS30において、1手目と同一オブジェクトの選択ではないと判定した場合(例えば各選択判定範囲の範囲外への指示操作の場合)、図6のステップS3に戻ってメイン処理を継続する。
【0062】
なお、正解オブジェクトが複数ある場合は、ステップS27において、それらの正解オブジェクトが全て選択されるまで次の座標入力を2手目として処理するように、入力カウンタを2のままとする処理形態としても良い。
【0063】
<他の実施の形態>
上述した図7のフローチャートにおけるステップS24の処理及び図5の例では、オブジェクトに対する選択判定範囲の補正処理の一例として、不正解オブジェクトの選択判定範囲のサイズを変更する場合を例として説明したが、前述の(M2)又は(M3)の補正処理を実行する形態としても良い。
【0064】
また、図4及び図5の例では、判定処理速度の観点などから矩形状の選択判定範囲(X軸方向とY軸方向に辺を有する矩形状の選択判定範囲)を用いる場合を例としたが、矩形状の限らず、円形や、凸形状、凹形状などの選択判定範囲を用いるようにしても良い。
【0065】
また、オブジェクトの選択判定範囲が重なっている場合には、一番手前側に位置するオブジェクトに対する選択判定範囲を用いて選択判定処理を行う形態を例として説明したが、正解オブジェクトと不正解オブジェクトの選択判定範囲が重なっている場合には、手前側と奥側の位置関係に関係なく、正解オブジェクトの選択判定範囲を優先的に用いて選択判定処理を行う形態としても良い。
【0066】
ペア探しゲームの例としては、同一人物を含む複数の人物オブジェクトを表示する場合を例として説明したが、図8(A)に示すように、例えば1から連番の数字をオブジェクトOBとしてランダムに配置した画像を表示画面G3上に表示し、1から昇順に順次選択させるゲーム形態としても良い。この場合、1が選択された時点で2が正解オブジェクトとして決定され、選択判定範囲の補正処理が実行される。そして、2手目が選択されると、全てのオブジェクトの選択判定サイズを通常に戻す処理が実行され、次の入力が1手目として処理される。以降、図8(A)の例では「3→4」「4→5」のように連続する隣り合う数字がそれぞれ1組として、12のオブジェクトまで同様の処理が繰り返される。
【0067】
また、図8(B)に示すように、大きさや向きが異なる同一形状の物体(及び模様が同一の物体)をオブジェクトOBとして表示画面G4上に表示し、同一形状或いは同一模様のオブジェクトOBを選択させるゲーム形態としても良い。この場合は、通常使用れる選択判定範囲は、例えばオブジェクトの形状や大きさに応じてオブジェクト毎に設定されており、それらの選択判定範囲を拡大又は縮小する補正処理が実行される。
【0068】
本発明は、1手目のオブジェクトが選択された時点で、次に選択されるべき2手目のオブジェクトが確定されるゲームに好適に適用される発明であり、上述したようなゲームの他に、果物や動物などをオブジェクトとして表示して、名前の末尾で始まる他のオブジェクトを順々に選択させる形態とした尻取りゲーム、各種の生物(犬、猫、鳥類、爬虫類、甲殻類、昆虫、魚類など)をオブジェクトとして表示して、同じ種類のオブジェクトを複数組選択させる形態としたゲームなど、様々なゲームに適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】本発明に係る情報処理装置の構成例を示すブロック図である。
【図2】本発明に係るゲーム処理手段の主要部の構成例を示す機能ブロック図である。
【図3】本発明に係るペア探しゲームの表示画面の一例を示す図である。
【図4】本発明に係る表示物に対する選択判定範囲の一例を示す模式図である。
【図5】本発明に係る補正処理を行った後の選択判定範囲の一例を示す模式図である。
【図6】本発明に係るゲーム処理の全体の流れを説明するためのフローチャートである。
【図7】本発明に係る選択判定範囲の補正処理を説明するためのフローチャートである。
【図8】本発明に係るペア探しゲームにおける表示画面の他の例を示す図である。
【符号の説明】
【0070】
G1,G2 ゲーム画像
OB 表示物
F1〜F8 選択判定範囲
10 ゲーム装置
11 制御手段
12 操作入力手段
13 位置座標入力手段
14 画像表示手段
15 音声出力手段
16 記憶手段
17 ゲーム処理手段
17a メイン処理手段
17b 課題表示手段
17c 選択表示物判定手段
17d 正解表示物決定手段
17e 選択判定範囲補正手段
17f 経過時間計測手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示物を画面上に表示する表示手段と前記画面上での位置座標を入力する入力手段とを備え、前記画面上に表示された多数の表示物の中から前記入力手段を用いたプレイヤによる指示操作によって1手目の表示物が任意に選択された時点で、正解となる2手目の表示物が確定されるゲームを実行するゲーム装置であって、
当該表示物が選択されたか否かを判定するための視認不能な選択判定範囲を当該表示物に関連付けて記憶する記憶手段と、
前記入力手段からの位置座標と前記選択判定範囲とに基づいて前記指示操作によって当該表示物が選択されたか否かを判定する判定処理を行う判定手段と、
前記1手目の表示物が選択されたことを前記判定手段が判定した時点で、前記正解となる2手目の表示物を決定する正解表示物決定手段と、
前記正解となる2手目の表示物が決定された際に、正解の表示物に対する選択判定範囲が不正解の表示物に対する選択判定範囲と比較して相対的に大きくなるように、前記判定処理に使用される当該表示物に対する選択判定範囲の大きさを変化させる補正処理を行う補正手段と、を備えたことを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
前記判定手段は、前記正解となる2手目の表示物が決定されるまでの間は、同一の大きさの選択判定範囲を用いて前記判定処理を行うことを特徴とする請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項3】
前記補正手段は、前記選択判定範囲の大きさを変化させる際に、前記不正解の表示物に対する選択判定範囲の大きさを小さくさせる補正処理を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載のゲーム装置。
【請求項4】
前記補正手段は、前記選択判定範囲の大きさを変化させる際に、前記正解の表示物に対する選択判定範囲の大きさを大きくさせる補正処理を行うことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のゲーム装置。
【請求項5】
前記多数の表示物は、仮想空間内を所定方向に所定速度で移動する移動オブジェクトであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のゲーム装置。
【請求項6】
前記判定手段は、前記正解となる2手目の表示物が選択されたことを判定した時点で、前記プレイヤによる次の指示操作を前記1手目として処理することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のゲーム装置。
【請求項7】
前記判定手段は、前記正解となる2手目の表示物が選択されたことを判定した時点で、前記補正手段により補正された前記選択判定範囲の大きさを通常の大きさに戻す処理を行うことを特徴とする請求項6に記載のゲーム装置。
【請求項8】
前記判定手段は、前記正解となる2手目の表示物が選択されたことを判定した時点で、前記1手目及び前記2手目の表示物を前記画面上から消失させる処理を行うことを特徴とする請求項6又は7に記載のゲーム装置。
【請求項9】
前記判定手段は、2以上の表示物に対する各々の選択判定範囲が重なっている場合には、当該表示物の仮想空間内の位置座標に基づいて一番手前側に位置する表示物を判定し、その表示物に対する選択判定範囲を用いて前記判定処理を行うことを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載のゲーム装置。
【請求項10】
前記多数の表示物は、同一の組に属する2以上のオブジェクトを1組として、1組以上のオブジェクトと何れの組にも属さない1以上のダミーオブジェクトとを混在させたオブジェクト群から構成され、前記正解表示物決定手段は、前記正解となる2手目の表示物を決定する際、前記同一の組に属する2以上のオブジェクトの全てを前記正解となる2手目の表示物として決定することを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載のゲーム装置。
【請求項11】
表示物を画面上に表示する表示手段と前記画面上での位置座標を入力する入力手段と記憶手段とを備え、前記画面上に表示された多数の表示物の中から前記入力手段を用いたプレイヤによる指示操作によって1手目の表示物が任意に選択された時点で、正解となる2手目の表示物が確定されるゲームを実行する機能を有する情報処理装置のコンピュータに、
前記入力手段からの位置座標と、当該表示物に関連付けて前記記憶手段に記憶されている視認不能な選択判定範囲とに基づいて、前記指示操作によって当該表示物が選択されたか否かを判定する判定処理を実行する手順と、
前記1手目の表示物が選択されたことを前記判定処理により判定した時点で、前記正解となる2手目の表示物を決定する手順と、
前記正解となる2手目の表示物が決定された際に、正解の表示物に対する選択判定範囲が不正解の表示物に対する選択判定範囲と比較して相対的に大きくなるように、前記判定処理に使用される当該表示物に対する選択判定範囲の大きさを変化させる補正処理を実行する手順と、を実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−233217(P2009−233217A)
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−85216(P2008−85216)
【出願日】平成20年3月28日(2008.3.28)
【出願人】(000132471)株式会社セガ (811)
【Fターム(参考)】