ゲーム装置及び情報記憶媒体
【課題】本発明の課題は、攻撃状況に応じてヒットエフェクトを変化させることにより、より面白味のある、エキサイティングな対戦画像を実現することである。
【解決手段】ヒット判定部212は、攻撃キャラクタによる攻撃が相手キャラクタにヒットしたか否かを判定し、ヒットした場合には、当該ヒットの位置を検出し、攻撃方向等を決定する。また、攻撃キャラクタが繰り出した攻撃技に応じた攻撃力を攻撃力データ504から決定する。ヒットエフェクト制御部214は、攻撃キャラクタ及び攻撃力に応じたエフェクトパターンをエフェクトパターンデータ512にから特定し、攻撃方向に応じてエフェクトパターンの方向を変更する。そして、ヒットエフェクトをヒット位置から発生させる。
【解決手段】ヒット判定部212は、攻撃キャラクタによる攻撃が相手キャラクタにヒットしたか否かを判定し、ヒットした場合には、当該ヒットの位置を検出し、攻撃方向等を決定する。また、攻撃キャラクタが繰り出した攻撃技に応じた攻撃力を攻撃力データ504から決定する。ヒットエフェクト制御部214は、攻撃キャラクタ及び攻撃力に応じたエフェクトパターンをエフェクトパターンデータ512にから特定し、攻撃方向に応じてエフェクトパターンの方向を変更する。そして、ヒットエフェクトをヒット位置から発生させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プレーヤキャラクタを含む複数のキャラクタが対戦し、攻撃がヒットした際にヒットエフェクトを発生させるゲーム装置、及び情報記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、テレビゲーム装置等において、プレーヤが操作するゲームキャラクタと、相手プレーヤ(またはコンピュータ)の操作するゲームキャラクタとを画面上で対戦させ、ゲームを楽しむ格闘アクションゲームが知られている。このような格闘アクションゲーム等において、攻撃がヒットした時に、ヒット箇所にヒットエフェクトを発生させることにより、攻撃がヒットしたことをより強調して表現し、迫力のある対戦画像を提供していた。
【0003】
また、例えば、プレーヤキャラクタの攻撃が敵キャラクタにヒットした場合や、逆に敵キャラクタの攻撃がプレーヤキャラクタにヒットした場合には、そのヒットがヒットエフェクトにより強調されるため、プレーヤの興奮度を高め、ゲームの面白さを増加することができた。
なお、本願の原出願時において、記載すべき先行技術文献がなかったため、先行技術文献情報は記載していない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来の格闘技ゲーム等においては、攻撃方向や攻撃力または攻撃したキャラクタ等の攻撃状況に応じてヒットエフェクトの発生方向や形状、色等は変化せず、攻撃状況が異なっても同じヒットエフェクトが発生するだけであった。すなわち、攻撃がヒットする度に、同じヒットエフェクトが繰り返し発生していた。そのため、プレーヤキャラクタの攻撃が敵キャラクタにヒットしたり、逆に敵キャラクタの攻撃がプレーヤキャラクタにヒットしたりしても、プレーヤはだんだんとヒットエフェクトを見慣れてしまい興奮度が高まらず、ゲームの面白味が薄れるといった問題があった。また、ヒットエフェクトの発生方向が常に同じであるため、攻撃の方向が変化しても、ヒットエフェクトの発生方向は変化しないといった問題があり、攻撃等に応じてより迫力のあるヒットエフェクトの発生が望まれていた。
【0005】
本発明の課題は、攻撃状況に応じてヒットエフェクトを変化させることにより、より面白味のある、エキサイティングな対戦画像を実現することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、第1の発明は、オブジェクト空間内の所与の視点での画像を生成し、当該生成画像を表示させることによって、プレーヤキャラクタを含む複数のキャラクタが対戦する所与のゲームを実行するゲーム装置であって、ヒットエフェクトを記憶する記憶手段(例えば、図6に示すエフェクト制御データ514)と、一方のキャラクタの攻撃が他方のキャラクタにヒットしたか否かを判断するためのヒット判断手段(例えば、図6に示すヒット判定部212)と、前記ヒット判断手段によりヒットしたと判断された攻撃に応じて前記ヒットエフェクトを変更し、当該変更したヒットエフェクトを前記オブジェクト空間内に発生させるためのヒットエフェクト発生手段(例えば、図6に示すヒットエフェクト制御部214)と、を備えるゲーム装置である。
【0007】
第10の発明は、オブジェクト空間内の所与の視点での画像を生成し、当該生成画像を表示させることによって、プレーヤキャラクタを含む複数のキャラクタが対戦する所与のゲームを実行するための情報を含むコンピュータが実行可能なソフトウェアが記憶された情報記憶媒体であって、ヒットエフェクト情報(例えば、図6に示すエフェクト制御データ514)と、一方のキャラクタの攻撃が他方のキャラクタにヒットしたか否かを判断するためのヒット判断情報と、前記ヒット判断情報によりヒットしたと判断された攻撃に応じて前記ヒットエフェクト情報を変更し、当該変更したヒットエフェクト情報に基づいて、ヒットエフェクトを前記オブジェクト空間内に発生させるためのヒットエフェクト発生情報と、を含む情報記憶媒体である。
【0008】
ここで、ヒットエフェクトとは、一方のキャラクタによる攻撃が他方のキャラクタにヒットした際に、ヒット位置から発生する火花のようなものであり、攻撃のヒットをより強調して表現するものである。
【0009】
この第1または第10の発明によれば、攻撃に応じて発生させるヒットエフェクトを変更することができるため、攻撃状況に応じたヒットエフェクトを発生させることにより、よりエキサイティングな対戦画像を提供することができる。また、バラエティに富んだヒットエフェクトを発生させることができるため、攻撃がヒットした際のプレーヤの興奮度を持続させることができる。
【0010】
また、第2の発明として、第1の発明のゲーム装置における前記ヒットエフェクトは、パーティクルによりモデル化されることとしても良い。
【0011】
また、第11の発明として、第10の発明の情報記憶媒体における前記ヒットエフェクト情報は、前記ヒットエフェクトをモデル化するためのパーティクルに係る情報であることとしても良い。
【0012】
第2または第11の発明によれば、ヒットエフェクトをパーティクルとしてモデル化するため、例えば、パーティクルの透明度、色、軌跡等を変更することで、一つのヒットエフェクトに対して様々な表現ができるため、容易にヒットエフェクトを変更することができる。
【0013】
また、第3の発明として、第1または第2の発明のゲーム装置において、前記ヒットエフェクト発生手段が、前記攻撃の方向に応じて、発生させるヒットエフェクトの方向を変更するゲーム装置を構成しても良い。
【0014】
また、第12の発明として、第10または第11の発明の情報記憶媒体において、前記ヒットエフェクト発生情報が、前記攻撃の方向に応じて、発生させるヒットエフェクトの方向を変更するための情報を含む情報記憶媒体を構成しても良い。
【0015】
第3または第12の発明によれば、攻撃の方向に応じて発生させるヒットエフェクトの方向を変更することができため、例えば、常に攻撃方向と等しい方向にヒットエフェクトを発生させることにより、相手に与えた攻撃の方向をプレーヤに直接的に伝え、より迫力のある対戦画像を実現できる。
【0016】
また、第4の発明として、第1から第3のいずれかの発明のゲーム装置において、前記ヒットエフェクト発生手段が、前記攻撃の強さ又は種類に応じて、発生させるヒットエフェクトの種類を変更するゲーム装置を構成しても良い。
【0017】
また、第13の発明として、第10から第12のいずれかの発明の情報記憶媒体において、前記ヒットエフェクト発生情報が、前記攻撃の強さ又は種類に応じて、発生させるヒットエフェクトの種類を変更するための情報を含む情報記憶媒体を構成しても良い。
【0018】
第4または第13の発明によれば、攻撃の強さまたは種類に応じたヒットエフェクトを発生させることができるため、例えば、強い攻撃がヒットした場合には、より大きいヒットエフェクトを発生させたり、攻撃技に応じてヒットエフェクトの形状や色を変化させたりすることができる。すなわち、ヒットした攻撃の強さまたは種類に応じて異なるヒットエフェクトが発生するため、ヒットエフェクトを見慣れてしまうことがなく、また、攻撃の強さまたは種類をプレーヤに直接的に伝えることができ、より迫力のあるエキサイティングな対戦画像を実現することができる。
【0019】
また、第5の発明として、第1から第4のいずれかの発明のゲーム装置において、前記ヒットエフェクト発生手段が、攻撃するキャラクタの種類に応じて、発生させるヒットエフェクトの種類を変更するゲーム装置を構成しても良い。
【0020】
この第5の発明によれば、攻撃したキャラクタの種類に応じたヒットエフェクトを発生させることにより、キャラクタの個性を強調することができ、プレーヤのキャラクタへの愛着を高めることができる。
【0021】
また、第6の発明として、第1から第5のいずれかの発明のゲーム装置において、前記ヒットエフェクト発生手段が、前記攻撃の強さ又は種類に応じて、発生させるヒットエフェクトの消失速度を変化させるゲーム装置を構成しても良い。
【0022】
この第6の発明によれば、攻撃の強さ又は種類に応じてヒットエフェクトの消失速度を変化させることができるため、例えば、強い攻撃がヒットした場合には、ヒットエフェクトの消失速度を遅くして、より長くヒットエフェクトを表示しておくことができ、また、攻撃技によっても消失速度を変化させることができるため、攻撃の状況に応じて、よりバラエティに富んだヒットエフェクトを発生させることができる。
【0023】
また、第7の発明として、第1から第6のいずれかの発明のゲーム装置において、前記ヒットエフェクト発生手段により前記ヒットエフェクトが発生される際に、当該ヒットエフェクトの発生位置に基づいて所与の光源を設定するための光源設定手段(例えば、図6に示す光源制御部216)を備えるゲーム装置を構成しても良い。
【0024】
また、第14の発明として、第10から第13のいずれかの発明の情報記憶媒体において、前記ヒットエフェクト発生情報により前記ヒットエフェクトが発生される際に、当該ヒットエフェクトの発生位置に基づいて光源を設定するための光源設定情報を含む情報記憶媒体を構成しても良い。
【0025】
第7または第14の発明によれば、例えば、発生するヒットエフェクトの発光を表現できるため、キャラクタやオブジェクト空間内のオブジェクトがヒットエフェクトにより照らされる様子を表現することにより、迫力のある対戦画像とすることができる。
【0026】
また、第8の発明として、第7の発明のゲーム装置において、前記所与の光源の色彩が、前記ヒットエフェクト発生手段により発生される前記ヒットエフェクトの色彩に合わせた色彩であるゲーム装置を構成しても良い。
【0027】
この第8の発明によれば、キャラクタやオブジェクト空間内のオブジェクトがヒットエフェクトにより照らされる様子を表現することにより、ヒットエフェクトの効果を増加させることができる。
【0028】
また、第9の発明として、第7または第8の発明のゲーム装置において、前記光源設定手段が、前記攻撃の強さに応じて、前記所与の光源の光の強さ又は照射範囲を設定するゲーム装置を構成しても良い。
【0029】
この第9の発明によれば、攻撃の強さに応じた光源の強さ又は照射範囲を設定することができるため、例えば、攻撃の強さが強いほど、光源の強さを強くしたり、照射範囲を広くすることにより、攻撃の強さに応じたヒットエフェクトの発光をより強調することができる。
【発明の効果】
【0030】
本発明によれば、攻撃の方向に応じて発生させるヒットエフェクトの方向を変更することができため、例えば、常に攻撃方向と等しい方向にヒットエフェクトを発生させるようにすることにより、攻撃方向をプレーヤに直接的に伝えることができ、より迫力のある対戦画像を実現できる。
【0031】
また、攻撃の強さ、種類、攻撃したキャラクタ等の攻撃状況に応じて、よりバラエティに富んだヒットエフェクトを発生させることができるとともに、攻撃の強さ、種類をプレーヤに直接的に伝えることができ、よりエキサイティングな対戦画面を実現できる。
【0032】
また、キャラクタやオブジェクト空間内のオブジェクトがヒットエフェクトにより照らされる様子を表現することができ、発生するヒットエフェクトの視覚的効果を高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
以下、本発明の好適な実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下では、本発明を格闘アクションゲームに適用した場合を例にとって説明するが、本発明が適用されるものはこれに限るものではない。
【0034】
図1は、本発明を家庭用のゲーム装置に適用した場合の一例を示す図である。図1において、ユーザーは、ディスプレイ1200に映し出されたゲーム画像を見ながら、ゲームコントローラ1202、1204を操作してプレーヤキャラクタにキックやパンチ等の動作をさせる等して格闘アクションゲームを楽しむ。この場合、ゲームプログラム等のゲームを行なうために必要な情報は、本体装置に着脱自在な情報記憶媒体であるCD−ROM1206、ICカード1208、メモリカード1212等に格納されている。
【0035】
図2〜図5は、ディスプレイ1200に表示された一方のキャラクタ2−1の攻撃が対戦相手であるキャラクタ3にヒットした場面の一例を示す図である。(以下、攻撃しているキャラクタを攻撃キャラクタ、攻撃されたキャラクタを相手キャラクタという。)図2は、攻撃キャラクタ2−1の左足キックが相手キャラクタ3にヒットした場面の一例を示す図であり、ヒット位置から攻撃方向とほぼ同じ方向に向けてヒットエフェクトが発生している。また、ヒットエフェクトの発光により攻撃キャラクタが照らされている。
【0036】
図3は、攻撃キャラクタ2−1の右パンチが相手キャラクタ3にヒットした場面の一例を示す図であり、図2に示したヒットエフェクトとは、異なる形状のヒットエフェクトが発生している。すなわち、攻撃力や攻撃技により色、形状、大きさ、消失速度等の異なるヒットエフェクトが発生する。
【0037】
図4は、攻撃キャラクタが図2または図3に示した攻撃キャラクタ2−1と異なるキャラクタ2−2である場合に、攻撃がヒットした場面の一例を示す図である。図4において、攻撃キャラクタ2−2による攻撃技は、図2に示した場合と同様に左足キックであるが、ヒット位置から発生しているヒットエフェクトの色、形状、大きさ等は図2に示したヒットエフェクトとは異なっている。このようにキャラクタに応じて、色、形状、大きさ、消失速度等の異なるヒットエフェクトが発生するようにしても良い。その場合には、キャラクタの個性がより強調されるため、プレーヤのキャラクタへの愛着を高めることができる。
【0038】
図5は、ヒット位置から攻撃方向と反対方向に対してもヒットエフェクトが発生している場合の一例を示す図である。このように、複数のヒットエフェクトがヒット位置から発生するようにしても良く、その際に、攻撃方向と反対方向に発生するヒットエフェクトを相手キャラクタに対応するヒットエフェクトにしても良い。また、例えば、対戦している両方のキャラクタが同時に攻撃を行なって、ヒットがあった場合には、各攻撃に対して、それぞれの攻撃方向、攻撃力に応じたヒットエフェクトをそれぞれヒット位置から発生させるようにしても良いし、或いは、より強い攻撃力の攻撃に対してのみヒットエフェクトを発生させるようにしても良い。
【0039】
このように、攻撃方向に応じた方向、例えば、攻撃方向に等しい方向に向かって、ヒットエフェクトを発生させること、また、攻撃技(キック、パンチ、特殊技等)又は攻撃力、攻撃キャラクタ等に応じて、発生させるヒットエフェクトの色、形状、大きさ、消失速度等を変化させることにより、攻撃の方向、攻撃力、キャラクタの個性等を強調した迫力のある、よりエキサイティングな対戦画像を実現できる。例えば、より攻撃力の高い攻撃技が相手キャラクタにヒットした場合には、より派手な色彩で大きいヒットエフェクトを発生させることにより、プレーヤに、攻撃力の高い攻撃技がヒットしたことを直接的に伝え、攻撃側或いは攻撃を受けた側のどちらにとっても、より興奮度の高い迫力のあるゲーム画像を提供することが可能となる。
【0040】
図6は、本実施の形態の機能ブロックの一例を示すブロック図であり、本実施の形態の機能ブロックは、操作部10と、処理部200と、表示部30と、情報記憶媒体500とから構成される。
【0041】
操作部10は、ゲームにおけるプレーヤキャラクタの移動方向や、ジャンプ動作、しゃがみ動作等を指示入力するための操作ボタンや、キック動作、パンチ動作等を指示入力するための操作ボタン等を備えており、入力された指示信号は処理部200に出力される。図1に示すゲームコントローラ1202、1204等が操作部10に該当する。
【0042】
処理部200は主に、ゲーム演算部210と、画像生成部230とから構成される。ゲーム演算部210は、操作部10から入力される指示信号に基づいてオブジェクト空間内でキャラクタを動作させる処理、キャラクタの動作に応じた攻撃技を決定する処理、ゲームプログラム502に基づいてゲームを進行する処理、各キャラクタの重心位置を算出する処理、画像生成部230が画像を生成する際の所与の視点を設定する処理等の処理を行なう。
【0043】
また、ゲーム演算部210は、ヒット判定部212と、ヒットエフェクト制御部214と、光源制御部216とを含む。ヒット判定部212は、攻撃キャラクタによる攻撃が相手キャラクタにヒットしたか否かを判定し、ヒットした場合には、当該ヒットの位置を検出して攻撃方向等を決定する処理、攻撃キャラクタが繰り出した攻撃技に応じた攻撃力を攻撃力データ504から決定する処理、等の処理を行なう。
【0044】
ヒット判定部212は、ヒット位置と、攻撃したキャラクタの攻撃部位(例えば、右パンチがヒットした場合には、右の拳)のヒット直前のフレームにおける位置からヒット位置に向かう方向を攻撃方向として決定する。例えば、オブジェクト空間におけるヒット位置がワールド座標系の(xw1,yw1,zw1)であり、ヒット直前のフレームにおける攻撃したキャラクタの攻撃部位の位置がワールド座標系の(xw0,yw0,zw0)であるとすると、(xw0,yw0,zw0)から(xw1,yw1,zw1)に向かう方向が攻撃方向となる。
【0045】
図7は、攻撃力データ504のデータ構成の一例を示す図である。図7に示す攻撃力データ504においては、各キャラクタの攻撃技と攻撃力とが対応づけられている。例えば、キャラクタ1が繰り出す攻撃技“技a”の攻撃力は、“p11”である。
【0046】
なお、ヒット判定部212は、例えば、ヒット直前のフレームにおける攻撃部位の位置(xw0,yw0,zw0)からヒット位置(xw1,yw1,zw1)に向かうベクトルを決定し、そのベクトルの方向を攻撃方向として決定するとともに、そのベクトルの大きさを攻撃力として決定することとしても良い。
【0047】
ヒットエフェクト制御部214は、ヒット判定部212により決定された攻撃方向及び攻撃力を取得し、攻撃キャラクタ及び攻撃力に応じたエフェクトパターンをエフェクトパターンデータ512から特定する処理、攻撃方向に応じてエフェクトパターンの方向を変更する処理、特定したエフェクトパターンに応じたエフェクト制御データ514及び変更された方向に従ってヒットエフェクトをヒット位置から発生させる処理、等の処理を行なう。
【0048】
図8は、エフェクトパターンデータ512のデータ構成の一例を示す図である。図8に示すエフェクトパターンデータ512においては、エフェクトパターンは、攻撃キャラクタと攻撃力とに対応づけられて設定されている。例えば、キャラクタ1が攻撃力“p11”の攻撃を相手キャラクタにヒットさせた場合には、ヒットエフェクト制御部214は、発生させるヒットエフェクトのパターンとして、エフェクトパターンA1を特定する。
【0049】
図9は、エフェクト制御データ514の内の一のエフェクトパターンに係るデータ構成の一例を示す図である。エフェクト制御データ514には、エフェクトパターン毎に各フレームにおけるヒットエフェクトを構成するパーティクルの中心位置、スケール、透明度、色のデータが所与のフレーム数分格納されている。中心位置は、ローカル座標系におけるパーティクルの中心位置のデータであり、例えば、第1フレームにおいては、(xL11,yL11,zL11)、(xL12,yL12,zL12)…といった位置を中心位置とする複数のパーティクルが設定されている。
【0050】
スケールは、パーティクルの大きさを示すデータである。透明度は、パーティクルの透明度を示すデータである。色は、各パーティクルの色彩を示すデータである。例えば、第1フレームにおいては、中心位置が(xL11,yL11,zL11)にあるパーティクルのスケールは“s11”であり、透明度は、“t11”であり、色は、“c11”である。
【0051】
ヒットエフェクト制御部214は、ヒット判定部212によりヒットしたと判定された直後からエフェクト制御データ514に従って、所与のフレーム数の間、パーティクルを動作させる。すなわち、第1フレームには、ヒットしたと判定された直後のヒットエフェクトを構成するパーティクルの状態が設定されている。また、エフェクト制御データ514は、パーティクルがローカル座標系の原点を発生点として、xL軸方向に発生するように各中心位置が設定されている。即ち、ヒットしたと判定された直後からエフェクト制御データ514に格納されているフレーム数の間だけ、ヒットエフェクトがローカル座標系におけるxL軸方向に発生することとなる。
【0052】
なお、エフェクト制御データ514として、例えば、各パーティクルの軌跡の透明度や軌跡の長さ等を更に設定することとしても良い。その場合には、攻撃力や攻撃技等に応じてパーティクルの運動の軌跡を変化させることにより、一つのヒットエフェクトに対して様々な表現が可能となる。
【0053】
また、エフェクト制御データ514として、各パーティクルの運動を指定する数式が設定されることとして、ヒットエフェクト制御部214は、その数式に従って、各パーティクルを動作させることとしても良い。
【0054】
図10は、エフェクト制御データ514に従って、設定されるパーティクルによるヒットエフェクトの一例を模式的に示す図である。同図に示すように、パーティクルP1は、エフェクト制御データ514で設定される中心位置に従ってローカル座標系に配置されている。即ち、ローカル座標系の原点を発生点Gとして、xL軸方向にヒットエフェクトが発生している。
【0055】
また、ヒットエフェクト制御部214は、図10に示すローカル座標系のxL軸を、ヒット判定部212により決定される攻撃方向のxw−zw平面上の方向をxL軸方向とするように、ローカル座標系をyL軸を中心に回転させるとともに、ワールド座標系におけるヒット位置に原点(発生点G)を設定することにより、ヒットエフェクトの発生方向、発生位置を決定する。
【0056】
図11は、攻撃方向とヒットエフェクトの発生方向との一例を模式的に示す図である。図11(a)は、オブジェクト空間のワールド座標系における攻撃方向及びヒットエフェクトの発生方向を示す図であり、図11(b)は、図11(a)をyw軸方向からみた図である。図11において、ヒット判定部212により決定される攻撃方向は、ヒット直前のフレームにおける攻撃部位の位置からヒット位置hに向かった方向のベクトルHであり、図中太線矢印で示す。また、ヒットエフェクト発生方向は、ヒットエフェクト制御部214によりyL軸を中心に回転されたローカル座標系のxL軸の方向のベクトルEであり、図中破線矢印で示す。
【0057】
ベクトルEの方向は、ベクトルHのx成分及びz成分のみを考えたときの、ベクトルHと等しい方向として設定される。即ち、図11(b)に示すように、ベクトルEは、yw軸方向から見たベクトルHと等しい方向のベクトルとなるように設定される。
【0058】
ヒットエフェクト制御部214は、例えば、ヒット位置hが(xw1,yw1,zw1)であるとすると、まず、図10に示したローカル座標系の原点を(xw1,yw1,zw1)に移動する。そして、xL軸をベクトルEに合わせるようにローカル座標系をyL軸を中心にして回転させて、ワールド座標系内に、ローカル座標系を設定することにより、ヒットエフェクトの発生方向を攻撃方向とほぼ等しい方向に設定する。
【0059】
このように、ヒットエフェクトの発生方向と攻撃方向とを同一にしなかった理由は、ヒットエフェクトの発生方向と攻撃方向とを正確に同一にするためには、ローカル座標系のyL軸に対する回転移動だけでなく、他の軸に対する回転移動も行なわなければならないが、ヒットエフェクトの発生方向と攻撃方向とをほぼ同じ方向とすることは、上述したように、ローカル座標系のyL軸に対する回転移動を行なうだけで良く、処理の軽減を図ることができるためである。また、ヒットエフェクトの発生方向と攻撃方向とが正確に同一でなくても、ヒットエフェクトの発生方向と攻撃方向とがほぼ同じ方向であれば、表示画面上でヒットエフェクトが攻撃方向と等しい方向に発生しているように見せることができ、ヒットエフェクトの発生方向と攻撃方向とを同一にした場合と、同様の効果が得られるためである。
【0060】
なお、例えば、常に斜め上方から相手キャラクタにヒットするような攻撃技に対しては、予め、xL軸に対して原点から斜め下方に向かってヒットエフェクトが発生するようにエフェクト制御データ514における各パーティクルの中心位置を設定しておき、より正確に、攻撃方向と等しい方向に向かってヒットエフェクトが発生するようにしても良い。
【0061】
また、例えば、エフェクトパターンが設定されるローカル座標系をxL軸やzL軸に対しての回転移動も行なうこととしても良く、その場合には、エフェクトパターンとして、xL軸方向に発生するデータのみを持っていれば、いかなる攻撃方向に対しても、正確に攻撃方向と等しい方向にヒットエフェクトを発生させることができる。
【0062】
光源制御部216は、ヒットエフェクト制御部214によりヒット位置から発生するヒットエフェクトに応じた光源を設定する処理を行なう。より具体的には、例えば、ヒットエフェクトの発生点(即ち、ヒット位置)から、ゲーム演算部210により算出される攻撃キャラクタの重心位置に向かう方向の並行光を、攻撃力に応じた光源の強さ、ヒットエフェクトの色彩に合わせた光源の色彩で設定し、照射範囲として攻撃キャラクタを設定する。そして、光源制御部216は、ヒットエフェクトの消失速度(エフェクト制御データ514における透明度の変化)に応じた発光時間(フレーム数)を設定し、発光時間経過とともに光源が消滅する(ヒット前の状態に戻る)ように徐々に光源の強さを弱める。
【0063】
したがって、ヒットエフェクトの発生により、攻撃キャラクタがヒットエフェクトの色彩の光源に照らされることとなり、ヒットエフェクトの視覚的効果をより高めることができ、より迫力のある対戦画像が実現できる。
【0064】
なお、光源制御部216は、例えば、ヒット位置から相手キャラクタの重心に向かう方向の光源を更に設定するようにしても良い。その場合には、その光源の照射範囲として相手キャラクタを設定する。また、例えば、ヒット位置にスポットライトや点光源を設定するようにしても良い。
【0065】
また、光源制御部216は、例えば、光源照射範囲として、ヒット位置から所与の距離内の領域を照射範囲として設定することとしても良い。その場合には、各キャラクタだけでなく、照射範囲内に設定されるオブジェクト全てがヒットエフェクトにより照らされることとなる。更に、攻撃力に応じて、この所与の距離を変化させることにより照射範囲を変更することとしても良い。
【0066】
また、光源の照射方向として、例えば、ヒットエフェクトの発生方向に応じた方向を設定するようにしても良い。また、点光源を設定する場合には、特に照射方向を設定する必要はない。
【0067】
画像生成部230は、図2から図5において説明したゲーム画面等の画像を生成する処理を行なうものであり、ゲーム演算部210により設定されたオブジェクト空間における所与の視点から見た画像を生成する処理を行なう。尚、この際、画像生成部230は、光源制御部216により設定される光源に基づいて、シェーディング処理等の処理を行なう。
【0068】
上述した処理部200の機能は、CISC型やRISC型のCPU、DSP、画像取込専用IC、メモリなどのハードウェアにより実現できる。
【0069】
表示部30は、画像生成部230により生成された画像等を表示するものであり、例えばCRT、LCD、プラズマディスプレイ等によって実現され、図1のディスプレイ1200がこれに該当する。
【0070】
情報記憶媒体500は、ゲームプログラム502の他、上述した攻撃力データ504と、エフェクトパターンデータ512及びエフェクト制御データ514を含むヒットエフェクトデータ510と、を記憶している。この情報記憶媒体500の機能は、CD−ROM、ゲームカセット、ICカード、MO、FD、DVD、メモリ、ハードディスクなどのハードウェアにより実現できる。
【0071】
次に、本実施の形態においてヒットエフェクト発生処理に係る動作を図12に示すフローチャートに基づいて説明する。
【0072】
ヒット判定部212は、攻撃キャラクタの攻撃が相手キャラクタにヒットしたと判定し、当該ヒット位置を検出すると(ステップS1)、ヒット直前の攻撃キャラクタの攻撃部位の位置とヒット位置とから攻撃方向を決定する(ステップS2)。そして、攻撃技に応じた攻撃力を攻撃力データ504から決定する(ステップS3)。
【0073】
次いで、ヒットエフェクト制御部214は、攻撃力及び攻撃キャラクタに応じたエフェクトパターンをエフェクトパターンデータ512から決定する(ステップS4)。そして、ヒットエフェクト制御部214は、エフェクトパターンが設定されるローカル座標系のxL軸を攻撃方向と等しい方向になるようにyL軸を中心に回転させ、ヒットエフェクトの発生方向を設定するとともに、ヒット位置にローカル座標系の原点を並行移動させ、発生位置(発生点G)を設定する(ステップS5)。そして、光源制御部216は、光源設定処理(図13参照)を実行して、光源の照射方向、色彩、強さ、照射範囲、発光時間等を設定する(ステップS6)。
【0074】
そして、ヒットエフェクト制御部214は、エフェクトパターン及びステップS5において設定されたヒットエフェクトの発生方向に従って、ヒット位置からヒットエフェクトを発生させると同時に、光源制御部216は、ステップS6において設定される発光時間に従って、光源の強さ、方向等を制御して、発光時間経過後に光源が消滅するように光源を制御する(ステップS7)。そして、画像生成部230が所与の視点から見た画像を生成し、表示部30に表示して(ステップS8)、処理を終了する。
【0075】
次に、本実施の形態における光源設定処理に係る動作を図13に示すフローチャートに基づいて説明する。
【0076】
まず、光源制御部216は、ステップS1(図12)において検出されたヒット位置から攻撃キャラクタの重心へ向かう方向を光源の照射方向として設定する(ステップS61)。そして、光源制御部216は、ヒットエフェクト制御部214により設定されるヒットエフェクトの色データを取得し、ヒットエフェクトの色に合わせて光源の色彩を設定する(ステップS62)。
【0077】
次いで、攻撃力に応じて、光源の強さを設定するとともに(ステップS63)、光源の照射範囲として攻撃キャラクタを設定し(ステップS64)、また、ヒットエフェクトの消失速度に応じて光源の発光時間を設定して(ステップS65)、処理を終了する。
【0078】
次に、本実施の形態を実現できるハードウェアの構成の一例について図14を用いて説明する。同図に示す装置では、CPU1000、ROM1002、RAM1004、情報記憶媒体1006、音生成IC1008、画像生成IC1010、I/Oポート1012、1014が、システムバス1016により相互にデータ入出力可能に接続されている。そして画像生成IC1010にはディスプレイ1018が接続され、音生成IC1008にはスピーカ1020が接続され、I/Oポート1012にはコントロール装置1022が接続され、I/Oポート1014には通信装置1024が接続されている。
【0079】
情報記憶媒体1006は、プログラム、表示物を表現するための画像データ、音データ、プレイデータ等が主に格納されるものであり、図6における情報記憶媒体500に相当する。例えば本実施の形態を実現するものがコンピュータである場合には、ゲームプログラム等を格納する情報記憶媒体としてCD−ROM、DVD等が、家庭用ゲーム装置である場合には、これらの他にゲームカセット等が用いられる。また業務用ゲーム装置として実現する場合には、ROM等のメモリやハードディスクが用いられ、この場合には情報記憶媒体1006はROM1002になる。
【0080】
コントロール装置1022はゲームコントローラ、操作パネル等に相当するものであり、ユーザーがゲームの進行に応じて行なう判断の結果を装置本体に入力するための装置である。
【0081】
情報記憶媒体1006に格納されるプログラム、ROM1002に格納されるシステムプログラム(装置本体の初期化情報等)、コントロール装置1022から入力される信号等に従って、CPU1000は装置全体の制御や各種データ処理を行う。RAM1004はこのCPU1000の作業領域等として用いられる記憶手段であり、情報記憶媒体1006やROM1002の所与の内容、あるいはCPU1000の演算結果等が格納される。
【0082】
更に、この装置には音生成IC1008と画像生成IC1010とが設けられていてゲーム音やゲーム画像の好適な出力が行えるようになっている。音生成IC1008は情報記憶媒体1006やROM1002に記憶される情報に基づいて効果音やBGM音楽等のゲーム音を生成する集積回路であり、生成されたゲーム音はスピーカ1020によって出力される。また、画像生成IC1010は、RAM1004、ROM1002、情報記憶媒体1006等から送られる画像情報に基づいてディスプレイ1018に出力するための画素情報を生成する集積回路である。またディスプレイ1018は、CRT、LCD、TV、プラズマディスプレイ、プロジェクター等の表示装置を含む意である。
【0083】
また、通信装置1024は装置内部で利用される各種の情報を外部とやりとりするものであり、他の装置と接続されてゲームプログラム等に応じた所与の情報を送受したり、通信回線を介してゲームプログラム等の情報を送受すること等に利用される。
【0084】
そして、図1〜図11を参照して説明した種々の処理は、図12及び図13のフローチャートに示した処理等を行うプログラムを格納した情報記憶媒体1006と、該プログラムに従って動作するCPU1000、画像生成IC1010、音生成IC1008等によって実現される。なお画像生成IC1010等で行われる処理は、CPU1000あるいは汎用のDSP等によりソフトウェア的に行うこととしてもよい。
【0085】
図15に、ホスト装置1300と、このホスト装置1300と通信回線1302を介して接続される端末1304−1〜1304−nとを含むゲーム装置に本実施の形態を適用した場合の例を示す。
【0086】
この場合、ゲームプログラム502、攻撃力データ504、及びヒットエフェクトデータ510は、例えば、ホスト装置1300が制御可能な磁気ディスク装置、磁気テープ装置、メモリ等の情報記憶媒体1306に格納されている。端末1304−1〜1304−nが、CPU、画像生成IC、音生成ICを有し、スタンドアロンでゲーム画像、ゲーム音を生成できるものである場合には、ホスト装置1300からは、ゲームプログラム502、攻撃力データ504、及びヒットエフェクトデータ510等が通信回線1302を介して端末1304−1〜1304−nに配信される。一方、スタンドアロンで生成できない場合には、ホスト装置1300がゲーム画像、ゲーム音を生成し、これを端末1304−1〜1304−nに伝送し、端末において出力することになる。
【0087】
以上のように、本発明は、攻撃方向に応じてヒットエフェクトの発生方向を変更することができるため、例えば、攻撃がヒットした際に発生するヒットエフェクトの発生方向を攻撃方向と等しい方向に向けることがでる。その結果、攻撃の方向をプレーヤに直接的に伝えることができ、より迫力のある対戦画像を提供することができる。
【0088】
なお、本発明は、上記実施の形態で説明したものに限らず、種々の変形実施が可能である。例えば、上記実施の形態においては、ヒット判定部212は、攻撃力を、攻撃力データ504からキャラクタと攻撃技に応じて決定することとしたが、例えば、ヒットした相手キャラクタの部位も加味して、決定することとしても良い。即ち、例えば、相手キャラクタの急所や弱点部位等にヒットした場合には、攻撃力が高まるようにしても良い。
【0089】
また、ヒット時に、相手キャラクタが攻撃を防御したり、或いは相手キャラクタも攻撃していた等の場合には、ヒット判定部212は、攻撃力データ504から攻撃キャラクタの攻撃力と、相手キャラクタの攻撃(防御も含む)力とを決定し、両者の攻撃力の差を求め、ヒットエフェクト制御部214は、攻撃力の差に応じてエフェクトパターンを決定するようにしても良い。
【0090】
また、上記実施の形態においては、ヒットエフェクト制御部214は、エフェクトパターンデータ512からキャラクタ及び攻撃力に応じてエフェクトパターンを決定することとしたが、その際に、例えば、所与の攻撃力を設定しておき、その攻撃力以上の攻撃力の攻撃がヒットした場合のみ、異なるエフェクトパターンを決定するようにしても良い。また、例えば、攻撃技に応じてエフェクトパターンを決定することとしても良い。
【0091】
また、ヒットエフェクト制御部214により特定されたエフェクトパターンにおいて、相手キャラクタの攻撃力や、ヒットした相手キャラクタの部位等に応じて、更に、エフェクトパターンの大きさや、消失速度等を変化させることとしても良く、また、ヒットエフェクト制御部214は、例えば、キャラクタのみに応じて、エフェクトパターンを特定し、攻撃力に応じて、特定したエフェクトパターンの大きさや、消失速度のみを変化させることとしても良い。即ち、同じキャラクタの攻撃によるヒットの際に、発生するヒットエフェクトの色や、形状は、同じであるが、攻撃力に応じて大きさまたは消失速度のみを変化させることとしても良い。
【0092】
その場合には、例えば、同じエフェクトパターンに対するエフェクト制御データ514において、所与のフレーム数以降のフレームにおける全てのパーティクルの透明度を“1”として固定することにより、所与のフレーム以降のフレームにおいて、ヒットエフェクトが消失することとなる。即ち、透明度の設定値を変化させることにより、パーティクルの消失速度(ヒットエフェクトの消失速度)を変化させることとする。また、例えば、発生点から所与の距離以上離れた中心位置のパーティクルの透明度を“1”と設定することにより、ヒットエフェクトの大きさを所与の距離に応じた大きさとすることができ、所与の距離を変化させることにより、ヒットエフェクトの大きさを変化させる。
【0093】
また、上記実施の形態においては、ヒットエフェクトの発生方向を攻撃方向と等しい方向とすることとしたが、例えば、攻撃方向と反対の方向にヒットエフェクトを発生させるようにしても良い。また、例えば、ヒット時に、相手キャラクタに対してもヒットエフェクトを発生させることとしても良い。その場合には、ヒット位置から相手キャラクタの重心方向を相手キャラクタに対するヒットエフェクトの発生方向としても良く、或いは、ヒットした攻撃に応じて相手キャラクタが動く方向に従ってヒットエフェクトを発生させるようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【0094】
【図1】本発明を家庭用のゲーム装置に適用した場合の一例を示す図である。
【図2】ディスプレイ1200に表示された攻撃がヒットした場面の一例を示す図である。
【図3】ディスプレイ1200に表示された攻撃がヒットした場面の一例を示す図である。
【図4】ディスプレイ1200に表示された攻撃がヒットした場面の一例を示す図である。
【図5】ディスプレイ1200に表示された攻撃がヒットした場面の一例を示す図である。
【図6】本実施の形態の機能ブロックの一例を示すブロック図である。
【図7】攻撃力データ504のデータ構成の一例を示す図である。
【図8】エフェクトパターンデータ512のデータ構成の一例を示す図である。
【図9】エフェクト制御データ514のデータ構成の一例を示す図である。
【図10】エフェクト制御データ514に基づいて、ローカル座標系に設定されるヒットエフェクトの一例を模式的に示す図である。
【図11】攻撃方向と、ヒットエフェクトの発生方向との関係を示す図である。
【図12】エフェクト制御処理に係る動作を示すフローチャートである。
【図13】光源制御処理に係る動作を示すフローチャートである。
【図14】本実施の形態を実現できるハードウェアの構成の一例を示す図である。
【図15】ホスト装置と通信回線を介して接続されるゲーム端末に本実施の形態を適用した場合の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0095】
10 操作部
30 表示部
200 処理部
210 ゲーム演算部
212 ヒット判定部
214 ヒットエフェクト制御部
216 光源制御部
230 画像生成部
500 情報記憶媒体
502 ゲームプログラム
504 攻撃力データ
510 ヒットエフェクトデータ
512 エフェクトパターンデータ
514 エフェクト制御データ
【技術分野】
【0001】
本発明は、プレーヤキャラクタを含む複数のキャラクタが対戦し、攻撃がヒットした際にヒットエフェクトを発生させるゲーム装置、及び情報記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、テレビゲーム装置等において、プレーヤが操作するゲームキャラクタと、相手プレーヤ(またはコンピュータ)の操作するゲームキャラクタとを画面上で対戦させ、ゲームを楽しむ格闘アクションゲームが知られている。このような格闘アクションゲーム等において、攻撃がヒットした時に、ヒット箇所にヒットエフェクトを発生させることにより、攻撃がヒットしたことをより強調して表現し、迫力のある対戦画像を提供していた。
【0003】
また、例えば、プレーヤキャラクタの攻撃が敵キャラクタにヒットした場合や、逆に敵キャラクタの攻撃がプレーヤキャラクタにヒットした場合には、そのヒットがヒットエフェクトにより強調されるため、プレーヤの興奮度を高め、ゲームの面白さを増加することができた。
なお、本願の原出願時において、記載すべき先行技術文献がなかったため、先行技術文献情報は記載していない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来の格闘技ゲーム等においては、攻撃方向や攻撃力または攻撃したキャラクタ等の攻撃状況に応じてヒットエフェクトの発生方向や形状、色等は変化せず、攻撃状況が異なっても同じヒットエフェクトが発生するだけであった。すなわち、攻撃がヒットする度に、同じヒットエフェクトが繰り返し発生していた。そのため、プレーヤキャラクタの攻撃が敵キャラクタにヒットしたり、逆に敵キャラクタの攻撃がプレーヤキャラクタにヒットしたりしても、プレーヤはだんだんとヒットエフェクトを見慣れてしまい興奮度が高まらず、ゲームの面白味が薄れるといった問題があった。また、ヒットエフェクトの発生方向が常に同じであるため、攻撃の方向が変化しても、ヒットエフェクトの発生方向は変化しないといった問題があり、攻撃等に応じてより迫力のあるヒットエフェクトの発生が望まれていた。
【0005】
本発明の課題は、攻撃状況に応じてヒットエフェクトを変化させることにより、より面白味のある、エキサイティングな対戦画像を実現することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、第1の発明は、オブジェクト空間内の所与の視点での画像を生成し、当該生成画像を表示させることによって、プレーヤキャラクタを含む複数のキャラクタが対戦する所与のゲームを実行するゲーム装置であって、ヒットエフェクトを記憶する記憶手段(例えば、図6に示すエフェクト制御データ514)と、一方のキャラクタの攻撃が他方のキャラクタにヒットしたか否かを判断するためのヒット判断手段(例えば、図6に示すヒット判定部212)と、前記ヒット判断手段によりヒットしたと判断された攻撃に応じて前記ヒットエフェクトを変更し、当該変更したヒットエフェクトを前記オブジェクト空間内に発生させるためのヒットエフェクト発生手段(例えば、図6に示すヒットエフェクト制御部214)と、を備えるゲーム装置である。
【0007】
第10の発明は、オブジェクト空間内の所与の視点での画像を生成し、当該生成画像を表示させることによって、プレーヤキャラクタを含む複数のキャラクタが対戦する所与のゲームを実行するための情報を含むコンピュータが実行可能なソフトウェアが記憶された情報記憶媒体であって、ヒットエフェクト情報(例えば、図6に示すエフェクト制御データ514)と、一方のキャラクタの攻撃が他方のキャラクタにヒットしたか否かを判断するためのヒット判断情報と、前記ヒット判断情報によりヒットしたと判断された攻撃に応じて前記ヒットエフェクト情報を変更し、当該変更したヒットエフェクト情報に基づいて、ヒットエフェクトを前記オブジェクト空間内に発生させるためのヒットエフェクト発生情報と、を含む情報記憶媒体である。
【0008】
ここで、ヒットエフェクトとは、一方のキャラクタによる攻撃が他方のキャラクタにヒットした際に、ヒット位置から発生する火花のようなものであり、攻撃のヒットをより強調して表現するものである。
【0009】
この第1または第10の発明によれば、攻撃に応じて発生させるヒットエフェクトを変更することができるため、攻撃状況に応じたヒットエフェクトを発生させることにより、よりエキサイティングな対戦画像を提供することができる。また、バラエティに富んだヒットエフェクトを発生させることができるため、攻撃がヒットした際のプレーヤの興奮度を持続させることができる。
【0010】
また、第2の発明として、第1の発明のゲーム装置における前記ヒットエフェクトは、パーティクルによりモデル化されることとしても良い。
【0011】
また、第11の発明として、第10の発明の情報記憶媒体における前記ヒットエフェクト情報は、前記ヒットエフェクトをモデル化するためのパーティクルに係る情報であることとしても良い。
【0012】
第2または第11の発明によれば、ヒットエフェクトをパーティクルとしてモデル化するため、例えば、パーティクルの透明度、色、軌跡等を変更することで、一つのヒットエフェクトに対して様々な表現ができるため、容易にヒットエフェクトを変更することができる。
【0013】
また、第3の発明として、第1または第2の発明のゲーム装置において、前記ヒットエフェクト発生手段が、前記攻撃の方向に応じて、発生させるヒットエフェクトの方向を変更するゲーム装置を構成しても良い。
【0014】
また、第12の発明として、第10または第11の発明の情報記憶媒体において、前記ヒットエフェクト発生情報が、前記攻撃の方向に応じて、発生させるヒットエフェクトの方向を変更するための情報を含む情報記憶媒体を構成しても良い。
【0015】
第3または第12の発明によれば、攻撃の方向に応じて発生させるヒットエフェクトの方向を変更することができため、例えば、常に攻撃方向と等しい方向にヒットエフェクトを発生させることにより、相手に与えた攻撃の方向をプレーヤに直接的に伝え、より迫力のある対戦画像を実現できる。
【0016】
また、第4の発明として、第1から第3のいずれかの発明のゲーム装置において、前記ヒットエフェクト発生手段が、前記攻撃の強さ又は種類に応じて、発生させるヒットエフェクトの種類を変更するゲーム装置を構成しても良い。
【0017】
また、第13の発明として、第10から第12のいずれかの発明の情報記憶媒体において、前記ヒットエフェクト発生情報が、前記攻撃の強さ又は種類に応じて、発生させるヒットエフェクトの種類を変更するための情報を含む情報記憶媒体を構成しても良い。
【0018】
第4または第13の発明によれば、攻撃の強さまたは種類に応じたヒットエフェクトを発生させることができるため、例えば、強い攻撃がヒットした場合には、より大きいヒットエフェクトを発生させたり、攻撃技に応じてヒットエフェクトの形状や色を変化させたりすることができる。すなわち、ヒットした攻撃の強さまたは種類に応じて異なるヒットエフェクトが発生するため、ヒットエフェクトを見慣れてしまうことがなく、また、攻撃の強さまたは種類をプレーヤに直接的に伝えることができ、より迫力のあるエキサイティングな対戦画像を実現することができる。
【0019】
また、第5の発明として、第1から第4のいずれかの発明のゲーム装置において、前記ヒットエフェクト発生手段が、攻撃するキャラクタの種類に応じて、発生させるヒットエフェクトの種類を変更するゲーム装置を構成しても良い。
【0020】
この第5の発明によれば、攻撃したキャラクタの種類に応じたヒットエフェクトを発生させることにより、キャラクタの個性を強調することができ、プレーヤのキャラクタへの愛着を高めることができる。
【0021】
また、第6の発明として、第1から第5のいずれかの発明のゲーム装置において、前記ヒットエフェクト発生手段が、前記攻撃の強さ又は種類に応じて、発生させるヒットエフェクトの消失速度を変化させるゲーム装置を構成しても良い。
【0022】
この第6の発明によれば、攻撃の強さ又は種類に応じてヒットエフェクトの消失速度を変化させることができるため、例えば、強い攻撃がヒットした場合には、ヒットエフェクトの消失速度を遅くして、より長くヒットエフェクトを表示しておくことができ、また、攻撃技によっても消失速度を変化させることができるため、攻撃の状況に応じて、よりバラエティに富んだヒットエフェクトを発生させることができる。
【0023】
また、第7の発明として、第1から第6のいずれかの発明のゲーム装置において、前記ヒットエフェクト発生手段により前記ヒットエフェクトが発生される際に、当該ヒットエフェクトの発生位置に基づいて所与の光源を設定するための光源設定手段(例えば、図6に示す光源制御部216)を備えるゲーム装置を構成しても良い。
【0024】
また、第14の発明として、第10から第13のいずれかの発明の情報記憶媒体において、前記ヒットエフェクト発生情報により前記ヒットエフェクトが発生される際に、当該ヒットエフェクトの発生位置に基づいて光源を設定するための光源設定情報を含む情報記憶媒体を構成しても良い。
【0025】
第7または第14の発明によれば、例えば、発生するヒットエフェクトの発光を表現できるため、キャラクタやオブジェクト空間内のオブジェクトがヒットエフェクトにより照らされる様子を表現することにより、迫力のある対戦画像とすることができる。
【0026】
また、第8の発明として、第7の発明のゲーム装置において、前記所与の光源の色彩が、前記ヒットエフェクト発生手段により発生される前記ヒットエフェクトの色彩に合わせた色彩であるゲーム装置を構成しても良い。
【0027】
この第8の発明によれば、キャラクタやオブジェクト空間内のオブジェクトがヒットエフェクトにより照らされる様子を表現することにより、ヒットエフェクトの効果を増加させることができる。
【0028】
また、第9の発明として、第7または第8の発明のゲーム装置において、前記光源設定手段が、前記攻撃の強さに応じて、前記所与の光源の光の強さ又は照射範囲を設定するゲーム装置を構成しても良い。
【0029】
この第9の発明によれば、攻撃の強さに応じた光源の強さ又は照射範囲を設定することができるため、例えば、攻撃の強さが強いほど、光源の強さを強くしたり、照射範囲を広くすることにより、攻撃の強さに応じたヒットエフェクトの発光をより強調することができる。
【発明の効果】
【0030】
本発明によれば、攻撃の方向に応じて発生させるヒットエフェクトの方向を変更することができため、例えば、常に攻撃方向と等しい方向にヒットエフェクトを発生させるようにすることにより、攻撃方向をプレーヤに直接的に伝えることができ、より迫力のある対戦画像を実現できる。
【0031】
また、攻撃の強さ、種類、攻撃したキャラクタ等の攻撃状況に応じて、よりバラエティに富んだヒットエフェクトを発生させることができるとともに、攻撃の強さ、種類をプレーヤに直接的に伝えることができ、よりエキサイティングな対戦画面を実現できる。
【0032】
また、キャラクタやオブジェクト空間内のオブジェクトがヒットエフェクトにより照らされる様子を表現することができ、発生するヒットエフェクトの視覚的効果を高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
以下、本発明の好適な実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下では、本発明を格闘アクションゲームに適用した場合を例にとって説明するが、本発明が適用されるものはこれに限るものではない。
【0034】
図1は、本発明を家庭用のゲーム装置に適用した場合の一例を示す図である。図1において、ユーザーは、ディスプレイ1200に映し出されたゲーム画像を見ながら、ゲームコントローラ1202、1204を操作してプレーヤキャラクタにキックやパンチ等の動作をさせる等して格闘アクションゲームを楽しむ。この場合、ゲームプログラム等のゲームを行なうために必要な情報は、本体装置に着脱自在な情報記憶媒体であるCD−ROM1206、ICカード1208、メモリカード1212等に格納されている。
【0035】
図2〜図5は、ディスプレイ1200に表示された一方のキャラクタ2−1の攻撃が対戦相手であるキャラクタ3にヒットした場面の一例を示す図である。(以下、攻撃しているキャラクタを攻撃キャラクタ、攻撃されたキャラクタを相手キャラクタという。)図2は、攻撃キャラクタ2−1の左足キックが相手キャラクタ3にヒットした場面の一例を示す図であり、ヒット位置から攻撃方向とほぼ同じ方向に向けてヒットエフェクトが発生している。また、ヒットエフェクトの発光により攻撃キャラクタが照らされている。
【0036】
図3は、攻撃キャラクタ2−1の右パンチが相手キャラクタ3にヒットした場面の一例を示す図であり、図2に示したヒットエフェクトとは、異なる形状のヒットエフェクトが発生している。すなわち、攻撃力や攻撃技により色、形状、大きさ、消失速度等の異なるヒットエフェクトが発生する。
【0037】
図4は、攻撃キャラクタが図2または図3に示した攻撃キャラクタ2−1と異なるキャラクタ2−2である場合に、攻撃がヒットした場面の一例を示す図である。図4において、攻撃キャラクタ2−2による攻撃技は、図2に示した場合と同様に左足キックであるが、ヒット位置から発生しているヒットエフェクトの色、形状、大きさ等は図2に示したヒットエフェクトとは異なっている。このようにキャラクタに応じて、色、形状、大きさ、消失速度等の異なるヒットエフェクトが発生するようにしても良い。その場合には、キャラクタの個性がより強調されるため、プレーヤのキャラクタへの愛着を高めることができる。
【0038】
図5は、ヒット位置から攻撃方向と反対方向に対してもヒットエフェクトが発生している場合の一例を示す図である。このように、複数のヒットエフェクトがヒット位置から発生するようにしても良く、その際に、攻撃方向と反対方向に発生するヒットエフェクトを相手キャラクタに対応するヒットエフェクトにしても良い。また、例えば、対戦している両方のキャラクタが同時に攻撃を行なって、ヒットがあった場合には、各攻撃に対して、それぞれの攻撃方向、攻撃力に応じたヒットエフェクトをそれぞれヒット位置から発生させるようにしても良いし、或いは、より強い攻撃力の攻撃に対してのみヒットエフェクトを発生させるようにしても良い。
【0039】
このように、攻撃方向に応じた方向、例えば、攻撃方向に等しい方向に向かって、ヒットエフェクトを発生させること、また、攻撃技(キック、パンチ、特殊技等)又は攻撃力、攻撃キャラクタ等に応じて、発生させるヒットエフェクトの色、形状、大きさ、消失速度等を変化させることにより、攻撃の方向、攻撃力、キャラクタの個性等を強調した迫力のある、よりエキサイティングな対戦画像を実現できる。例えば、より攻撃力の高い攻撃技が相手キャラクタにヒットした場合には、より派手な色彩で大きいヒットエフェクトを発生させることにより、プレーヤに、攻撃力の高い攻撃技がヒットしたことを直接的に伝え、攻撃側或いは攻撃を受けた側のどちらにとっても、より興奮度の高い迫力のあるゲーム画像を提供することが可能となる。
【0040】
図6は、本実施の形態の機能ブロックの一例を示すブロック図であり、本実施の形態の機能ブロックは、操作部10と、処理部200と、表示部30と、情報記憶媒体500とから構成される。
【0041】
操作部10は、ゲームにおけるプレーヤキャラクタの移動方向や、ジャンプ動作、しゃがみ動作等を指示入力するための操作ボタンや、キック動作、パンチ動作等を指示入力するための操作ボタン等を備えており、入力された指示信号は処理部200に出力される。図1に示すゲームコントローラ1202、1204等が操作部10に該当する。
【0042】
処理部200は主に、ゲーム演算部210と、画像生成部230とから構成される。ゲーム演算部210は、操作部10から入力される指示信号に基づいてオブジェクト空間内でキャラクタを動作させる処理、キャラクタの動作に応じた攻撃技を決定する処理、ゲームプログラム502に基づいてゲームを進行する処理、各キャラクタの重心位置を算出する処理、画像生成部230が画像を生成する際の所与の視点を設定する処理等の処理を行なう。
【0043】
また、ゲーム演算部210は、ヒット判定部212と、ヒットエフェクト制御部214と、光源制御部216とを含む。ヒット判定部212は、攻撃キャラクタによる攻撃が相手キャラクタにヒットしたか否かを判定し、ヒットした場合には、当該ヒットの位置を検出して攻撃方向等を決定する処理、攻撃キャラクタが繰り出した攻撃技に応じた攻撃力を攻撃力データ504から決定する処理、等の処理を行なう。
【0044】
ヒット判定部212は、ヒット位置と、攻撃したキャラクタの攻撃部位(例えば、右パンチがヒットした場合には、右の拳)のヒット直前のフレームにおける位置からヒット位置に向かう方向を攻撃方向として決定する。例えば、オブジェクト空間におけるヒット位置がワールド座標系の(xw1,yw1,zw1)であり、ヒット直前のフレームにおける攻撃したキャラクタの攻撃部位の位置がワールド座標系の(xw0,yw0,zw0)であるとすると、(xw0,yw0,zw0)から(xw1,yw1,zw1)に向かう方向が攻撃方向となる。
【0045】
図7は、攻撃力データ504のデータ構成の一例を示す図である。図7に示す攻撃力データ504においては、各キャラクタの攻撃技と攻撃力とが対応づけられている。例えば、キャラクタ1が繰り出す攻撃技“技a”の攻撃力は、“p11”である。
【0046】
なお、ヒット判定部212は、例えば、ヒット直前のフレームにおける攻撃部位の位置(xw0,yw0,zw0)からヒット位置(xw1,yw1,zw1)に向かうベクトルを決定し、そのベクトルの方向を攻撃方向として決定するとともに、そのベクトルの大きさを攻撃力として決定することとしても良い。
【0047】
ヒットエフェクト制御部214は、ヒット判定部212により決定された攻撃方向及び攻撃力を取得し、攻撃キャラクタ及び攻撃力に応じたエフェクトパターンをエフェクトパターンデータ512から特定する処理、攻撃方向に応じてエフェクトパターンの方向を変更する処理、特定したエフェクトパターンに応じたエフェクト制御データ514及び変更された方向に従ってヒットエフェクトをヒット位置から発生させる処理、等の処理を行なう。
【0048】
図8は、エフェクトパターンデータ512のデータ構成の一例を示す図である。図8に示すエフェクトパターンデータ512においては、エフェクトパターンは、攻撃キャラクタと攻撃力とに対応づけられて設定されている。例えば、キャラクタ1が攻撃力“p11”の攻撃を相手キャラクタにヒットさせた場合には、ヒットエフェクト制御部214は、発生させるヒットエフェクトのパターンとして、エフェクトパターンA1を特定する。
【0049】
図9は、エフェクト制御データ514の内の一のエフェクトパターンに係るデータ構成の一例を示す図である。エフェクト制御データ514には、エフェクトパターン毎に各フレームにおけるヒットエフェクトを構成するパーティクルの中心位置、スケール、透明度、色のデータが所与のフレーム数分格納されている。中心位置は、ローカル座標系におけるパーティクルの中心位置のデータであり、例えば、第1フレームにおいては、(xL11,yL11,zL11)、(xL12,yL12,zL12)…といった位置を中心位置とする複数のパーティクルが設定されている。
【0050】
スケールは、パーティクルの大きさを示すデータである。透明度は、パーティクルの透明度を示すデータである。色は、各パーティクルの色彩を示すデータである。例えば、第1フレームにおいては、中心位置が(xL11,yL11,zL11)にあるパーティクルのスケールは“s11”であり、透明度は、“t11”であり、色は、“c11”である。
【0051】
ヒットエフェクト制御部214は、ヒット判定部212によりヒットしたと判定された直後からエフェクト制御データ514に従って、所与のフレーム数の間、パーティクルを動作させる。すなわち、第1フレームには、ヒットしたと判定された直後のヒットエフェクトを構成するパーティクルの状態が設定されている。また、エフェクト制御データ514は、パーティクルがローカル座標系の原点を発生点として、xL軸方向に発生するように各中心位置が設定されている。即ち、ヒットしたと判定された直後からエフェクト制御データ514に格納されているフレーム数の間だけ、ヒットエフェクトがローカル座標系におけるxL軸方向に発生することとなる。
【0052】
なお、エフェクト制御データ514として、例えば、各パーティクルの軌跡の透明度や軌跡の長さ等を更に設定することとしても良い。その場合には、攻撃力や攻撃技等に応じてパーティクルの運動の軌跡を変化させることにより、一つのヒットエフェクトに対して様々な表現が可能となる。
【0053】
また、エフェクト制御データ514として、各パーティクルの運動を指定する数式が設定されることとして、ヒットエフェクト制御部214は、その数式に従って、各パーティクルを動作させることとしても良い。
【0054】
図10は、エフェクト制御データ514に従って、設定されるパーティクルによるヒットエフェクトの一例を模式的に示す図である。同図に示すように、パーティクルP1は、エフェクト制御データ514で設定される中心位置に従ってローカル座標系に配置されている。即ち、ローカル座標系の原点を発生点Gとして、xL軸方向にヒットエフェクトが発生している。
【0055】
また、ヒットエフェクト制御部214は、図10に示すローカル座標系のxL軸を、ヒット判定部212により決定される攻撃方向のxw−zw平面上の方向をxL軸方向とするように、ローカル座標系をyL軸を中心に回転させるとともに、ワールド座標系におけるヒット位置に原点(発生点G)を設定することにより、ヒットエフェクトの発生方向、発生位置を決定する。
【0056】
図11は、攻撃方向とヒットエフェクトの発生方向との一例を模式的に示す図である。図11(a)は、オブジェクト空間のワールド座標系における攻撃方向及びヒットエフェクトの発生方向を示す図であり、図11(b)は、図11(a)をyw軸方向からみた図である。図11において、ヒット判定部212により決定される攻撃方向は、ヒット直前のフレームにおける攻撃部位の位置からヒット位置hに向かった方向のベクトルHであり、図中太線矢印で示す。また、ヒットエフェクト発生方向は、ヒットエフェクト制御部214によりyL軸を中心に回転されたローカル座標系のxL軸の方向のベクトルEであり、図中破線矢印で示す。
【0057】
ベクトルEの方向は、ベクトルHのx成分及びz成分のみを考えたときの、ベクトルHと等しい方向として設定される。即ち、図11(b)に示すように、ベクトルEは、yw軸方向から見たベクトルHと等しい方向のベクトルとなるように設定される。
【0058】
ヒットエフェクト制御部214は、例えば、ヒット位置hが(xw1,yw1,zw1)であるとすると、まず、図10に示したローカル座標系の原点を(xw1,yw1,zw1)に移動する。そして、xL軸をベクトルEに合わせるようにローカル座標系をyL軸を中心にして回転させて、ワールド座標系内に、ローカル座標系を設定することにより、ヒットエフェクトの発生方向を攻撃方向とほぼ等しい方向に設定する。
【0059】
このように、ヒットエフェクトの発生方向と攻撃方向とを同一にしなかった理由は、ヒットエフェクトの発生方向と攻撃方向とを正確に同一にするためには、ローカル座標系のyL軸に対する回転移動だけでなく、他の軸に対する回転移動も行なわなければならないが、ヒットエフェクトの発生方向と攻撃方向とをほぼ同じ方向とすることは、上述したように、ローカル座標系のyL軸に対する回転移動を行なうだけで良く、処理の軽減を図ることができるためである。また、ヒットエフェクトの発生方向と攻撃方向とが正確に同一でなくても、ヒットエフェクトの発生方向と攻撃方向とがほぼ同じ方向であれば、表示画面上でヒットエフェクトが攻撃方向と等しい方向に発生しているように見せることができ、ヒットエフェクトの発生方向と攻撃方向とを同一にした場合と、同様の効果が得られるためである。
【0060】
なお、例えば、常に斜め上方から相手キャラクタにヒットするような攻撃技に対しては、予め、xL軸に対して原点から斜め下方に向かってヒットエフェクトが発生するようにエフェクト制御データ514における各パーティクルの中心位置を設定しておき、より正確に、攻撃方向と等しい方向に向かってヒットエフェクトが発生するようにしても良い。
【0061】
また、例えば、エフェクトパターンが設定されるローカル座標系をxL軸やzL軸に対しての回転移動も行なうこととしても良く、その場合には、エフェクトパターンとして、xL軸方向に発生するデータのみを持っていれば、いかなる攻撃方向に対しても、正確に攻撃方向と等しい方向にヒットエフェクトを発生させることができる。
【0062】
光源制御部216は、ヒットエフェクト制御部214によりヒット位置から発生するヒットエフェクトに応じた光源を設定する処理を行なう。より具体的には、例えば、ヒットエフェクトの発生点(即ち、ヒット位置)から、ゲーム演算部210により算出される攻撃キャラクタの重心位置に向かう方向の並行光を、攻撃力に応じた光源の強さ、ヒットエフェクトの色彩に合わせた光源の色彩で設定し、照射範囲として攻撃キャラクタを設定する。そして、光源制御部216は、ヒットエフェクトの消失速度(エフェクト制御データ514における透明度の変化)に応じた発光時間(フレーム数)を設定し、発光時間経過とともに光源が消滅する(ヒット前の状態に戻る)ように徐々に光源の強さを弱める。
【0063】
したがって、ヒットエフェクトの発生により、攻撃キャラクタがヒットエフェクトの色彩の光源に照らされることとなり、ヒットエフェクトの視覚的効果をより高めることができ、より迫力のある対戦画像が実現できる。
【0064】
なお、光源制御部216は、例えば、ヒット位置から相手キャラクタの重心に向かう方向の光源を更に設定するようにしても良い。その場合には、その光源の照射範囲として相手キャラクタを設定する。また、例えば、ヒット位置にスポットライトや点光源を設定するようにしても良い。
【0065】
また、光源制御部216は、例えば、光源照射範囲として、ヒット位置から所与の距離内の領域を照射範囲として設定することとしても良い。その場合には、各キャラクタだけでなく、照射範囲内に設定されるオブジェクト全てがヒットエフェクトにより照らされることとなる。更に、攻撃力に応じて、この所与の距離を変化させることにより照射範囲を変更することとしても良い。
【0066】
また、光源の照射方向として、例えば、ヒットエフェクトの発生方向に応じた方向を設定するようにしても良い。また、点光源を設定する場合には、特に照射方向を設定する必要はない。
【0067】
画像生成部230は、図2から図5において説明したゲーム画面等の画像を生成する処理を行なうものであり、ゲーム演算部210により設定されたオブジェクト空間における所与の視点から見た画像を生成する処理を行なう。尚、この際、画像生成部230は、光源制御部216により設定される光源に基づいて、シェーディング処理等の処理を行なう。
【0068】
上述した処理部200の機能は、CISC型やRISC型のCPU、DSP、画像取込専用IC、メモリなどのハードウェアにより実現できる。
【0069】
表示部30は、画像生成部230により生成された画像等を表示するものであり、例えばCRT、LCD、プラズマディスプレイ等によって実現され、図1のディスプレイ1200がこれに該当する。
【0070】
情報記憶媒体500は、ゲームプログラム502の他、上述した攻撃力データ504と、エフェクトパターンデータ512及びエフェクト制御データ514を含むヒットエフェクトデータ510と、を記憶している。この情報記憶媒体500の機能は、CD−ROM、ゲームカセット、ICカード、MO、FD、DVD、メモリ、ハードディスクなどのハードウェアにより実現できる。
【0071】
次に、本実施の形態においてヒットエフェクト発生処理に係る動作を図12に示すフローチャートに基づいて説明する。
【0072】
ヒット判定部212は、攻撃キャラクタの攻撃が相手キャラクタにヒットしたと判定し、当該ヒット位置を検出すると(ステップS1)、ヒット直前の攻撃キャラクタの攻撃部位の位置とヒット位置とから攻撃方向を決定する(ステップS2)。そして、攻撃技に応じた攻撃力を攻撃力データ504から決定する(ステップS3)。
【0073】
次いで、ヒットエフェクト制御部214は、攻撃力及び攻撃キャラクタに応じたエフェクトパターンをエフェクトパターンデータ512から決定する(ステップS4)。そして、ヒットエフェクト制御部214は、エフェクトパターンが設定されるローカル座標系のxL軸を攻撃方向と等しい方向になるようにyL軸を中心に回転させ、ヒットエフェクトの発生方向を設定するとともに、ヒット位置にローカル座標系の原点を並行移動させ、発生位置(発生点G)を設定する(ステップS5)。そして、光源制御部216は、光源設定処理(図13参照)を実行して、光源の照射方向、色彩、強さ、照射範囲、発光時間等を設定する(ステップS6)。
【0074】
そして、ヒットエフェクト制御部214は、エフェクトパターン及びステップS5において設定されたヒットエフェクトの発生方向に従って、ヒット位置からヒットエフェクトを発生させると同時に、光源制御部216は、ステップS6において設定される発光時間に従って、光源の強さ、方向等を制御して、発光時間経過後に光源が消滅するように光源を制御する(ステップS7)。そして、画像生成部230が所与の視点から見た画像を生成し、表示部30に表示して(ステップS8)、処理を終了する。
【0075】
次に、本実施の形態における光源設定処理に係る動作を図13に示すフローチャートに基づいて説明する。
【0076】
まず、光源制御部216は、ステップS1(図12)において検出されたヒット位置から攻撃キャラクタの重心へ向かう方向を光源の照射方向として設定する(ステップS61)。そして、光源制御部216は、ヒットエフェクト制御部214により設定されるヒットエフェクトの色データを取得し、ヒットエフェクトの色に合わせて光源の色彩を設定する(ステップS62)。
【0077】
次いで、攻撃力に応じて、光源の強さを設定するとともに(ステップS63)、光源の照射範囲として攻撃キャラクタを設定し(ステップS64)、また、ヒットエフェクトの消失速度に応じて光源の発光時間を設定して(ステップS65)、処理を終了する。
【0078】
次に、本実施の形態を実現できるハードウェアの構成の一例について図14を用いて説明する。同図に示す装置では、CPU1000、ROM1002、RAM1004、情報記憶媒体1006、音生成IC1008、画像生成IC1010、I/Oポート1012、1014が、システムバス1016により相互にデータ入出力可能に接続されている。そして画像生成IC1010にはディスプレイ1018が接続され、音生成IC1008にはスピーカ1020が接続され、I/Oポート1012にはコントロール装置1022が接続され、I/Oポート1014には通信装置1024が接続されている。
【0079】
情報記憶媒体1006は、プログラム、表示物を表現するための画像データ、音データ、プレイデータ等が主に格納されるものであり、図6における情報記憶媒体500に相当する。例えば本実施の形態を実現するものがコンピュータである場合には、ゲームプログラム等を格納する情報記憶媒体としてCD−ROM、DVD等が、家庭用ゲーム装置である場合には、これらの他にゲームカセット等が用いられる。また業務用ゲーム装置として実現する場合には、ROM等のメモリやハードディスクが用いられ、この場合には情報記憶媒体1006はROM1002になる。
【0080】
コントロール装置1022はゲームコントローラ、操作パネル等に相当するものであり、ユーザーがゲームの進行に応じて行なう判断の結果を装置本体に入力するための装置である。
【0081】
情報記憶媒体1006に格納されるプログラム、ROM1002に格納されるシステムプログラム(装置本体の初期化情報等)、コントロール装置1022から入力される信号等に従って、CPU1000は装置全体の制御や各種データ処理を行う。RAM1004はこのCPU1000の作業領域等として用いられる記憶手段であり、情報記憶媒体1006やROM1002の所与の内容、あるいはCPU1000の演算結果等が格納される。
【0082】
更に、この装置には音生成IC1008と画像生成IC1010とが設けられていてゲーム音やゲーム画像の好適な出力が行えるようになっている。音生成IC1008は情報記憶媒体1006やROM1002に記憶される情報に基づいて効果音やBGM音楽等のゲーム音を生成する集積回路であり、生成されたゲーム音はスピーカ1020によって出力される。また、画像生成IC1010は、RAM1004、ROM1002、情報記憶媒体1006等から送られる画像情報に基づいてディスプレイ1018に出力するための画素情報を生成する集積回路である。またディスプレイ1018は、CRT、LCD、TV、プラズマディスプレイ、プロジェクター等の表示装置を含む意である。
【0083】
また、通信装置1024は装置内部で利用される各種の情報を外部とやりとりするものであり、他の装置と接続されてゲームプログラム等に応じた所与の情報を送受したり、通信回線を介してゲームプログラム等の情報を送受すること等に利用される。
【0084】
そして、図1〜図11を参照して説明した種々の処理は、図12及び図13のフローチャートに示した処理等を行うプログラムを格納した情報記憶媒体1006と、該プログラムに従って動作するCPU1000、画像生成IC1010、音生成IC1008等によって実現される。なお画像生成IC1010等で行われる処理は、CPU1000あるいは汎用のDSP等によりソフトウェア的に行うこととしてもよい。
【0085】
図15に、ホスト装置1300と、このホスト装置1300と通信回線1302を介して接続される端末1304−1〜1304−nとを含むゲーム装置に本実施の形態を適用した場合の例を示す。
【0086】
この場合、ゲームプログラム502、攻撃力データ504、及びヒットエフェクトデータ510は、例えば、ホスト装置1300が制御可能な磁気ディスク装置、磁気テープ装置、メモリ等の情報記憶媒体1306に格納されている。端末1304−1〜1304−nが、CPU、画像生成IC、音生成ICを有し、スタンドアロンでゲーム画像、ゲーム音を生成できるものである場合には、ホスト装置1300からは、ゲームプログラム502、攻撃力データ504、及びヒットエフェクトデータ510等が通信回線1302を介して端末1304−1〜1304−nに配信される。一方、スタンドアロンで生成できない場合には、ホスト装置1300がゲーム画像、ゲーム音を生成し、これを端末1304−1〜1304−nに伝送し、端末において出力することになる。
【0087】
以上のように、本発明は、攻撃方向に応じてヒットエフェクトの発生方向を変更することができるため、例えば、攻撃がヒットした際に発生するヒットエフェクトの発生方向を攻撃方向と等しい方向に向けることがでる。その結果、攻撃の方向をプレーヤに直接的に伝えることができ、より迫力のある対戦画像を提供することができる。
【0088】
なお、本発明は、上記実施の形態で説明したものに限らず、種々の変形実施が可能である。例えば、上記実施の形態においては、ヒット判定部212は、攻撃力を、攻撃力データ504からキャラクタと攻撃技に応じて決定することとしたが、例えば、ヒットした相手キャラクタの部位も加味して、決定することとしても良い。即ち、例えば、相手キャラクタの急所や弱点部位等にヒットした場合には、攻撃力が高まるようにしても良い。
【0089】
また、ヒット時に、相手キャラクタが攻撃を防御したり、或いは相手キャラクタも攻撃していた等の場合には、ヒット判定部212は、攻撃力データ504から攻撃キャラクタの攻撃力と、相手キャラクタの攻撃(防御も含む)力とを決定し、両者の攻撃力の差を求め、ヒットエフェクト制御部214は、攻撃力の差に応じてエフェクトパターンを決定するようにしても良い。
【0090】
また、上記実施の形態においては、ヒットエフェクト制御部214は、エフェクトパターンデータ512からキャラクタ及び攻撃力に応じてエフェクトパターンを決定することとしたが、その際に、例えば、所与の攻撃力を設定しておき、その攻撃力以上の攻撃力の攻撃がヒットした場合のみ、異なるエフェクトパターンを決定するようにしても良い。また、例えば、攻撃技に応じてエフェクトパターンを決定することとしても良い。
【0091】
また、ヒットエフェクト制御部214により特定されたエフェクトパターンにおいて、相手キャラクタの攻撃力や、ヒットした相手キャラクタの部位等に応じて、更に、エフェクトパターンの大きさや、消失速度等を変化させることとしても良く、また、ヒットエフェクト制御部214は、例えば、キャラクタのみに応じて、エフェクトパターンを特定し、攻撃力に応じて、特定したエフェクトパターンの大きさや、消失速度のみを変化させることとしても良い。即ち、同じキャラクタの攻撃によるヒットの際に、発生するヒットエフェクトの色や、形状は、同じであるが、攻撃力に応じて大きさまたは消失速度のみを変化させることとしても良い。
【0092】
その場合には、例えば、同じエフェクトパターンに対するエフェクト制御データ514において、所与のフレーム数以降のフレームにおける全てのパーティクルの透明度を“1”として固定することにより、所与のフレーム以降のフレームにおいて、ヒットエフェクトが消失することとなる。即ち、透明度の設定値を変化させることにより、パーティクルの消失速度(ヒットエフェクトの消失速度)を変化させることとする。また、例えば、発生点から所与の距離以上離れた中心位置のパーティクルの透明度を“1”と設定することにより、ヒットエフェクトの大きさを所与の距離に応じた大きさとすることができ、所与の距離を変化させることにより、ヒットエフェクトの大きさを変化させる。
【0093】
また、上記実施の形態においては、ヒットエフェクトの発生方向を攻撃方向と等しい方向とすることとしたが、例えば、攻撃方向と反対の方向にヒットエフェクトを発生させるようにしても良い。また、例えば、ヒット時に、相手キャラクタに対してもヒットエフェクトを発生させることとしても良い。その場合には、ヒット位置から相手キャラクタの重心方向を相手キャラクタに対するヒットエフェクトの発生方向としても良く、或いは、ヒットした攻撃に応じて相手キャラクタが動く方向に従ってヒットエフェクトを発生させるようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【0094】
【図1】本発明を家庭用のゲーム装置に適用した場合の一例を示す図である。
【図2】ディスプレイ1200に表示された攻撃がヒットした場面の一例を示す図である。
【図3】ディスプレイ1200に表示された攻撃がヒットした場面の一例を示す図である。
【図4】ディスプレイ1200に表示された攻撃がヒットした場面の一例を示す図である。
【図5】ディスプレイ1200に表示された攻撃がヒットした場面の一例を示す図である。
【図6】本実施の形態の機能ブロックの一例を示すブロック図である。
【図7】攻撃力データ504のデータ構成の一例を示す図である。
【図8】エフェクトパターンデータ512のデータ構成の一例を示す図である。
【図9】エフェクト制御データ514のデータ構成の一例を示す図である。
【図10】エフェクト制御データ514に基づいて、ローカル座標系に設定されるヒットエフェクトの一例を模式的に示す図である。
【図11】攻撃方向と、ヒットエフェクトの発生方向との関係を示す図である。
【図12】エフェクト制御処理に係る動作を示すフローチャートである。
【図13】光源制御処理に係る動作を示すフローチャートである。
【図14】本実施の形態を実現できるハードウェアの構成の一例を示す図である。
【図15】ホスト装置と通信回線を介して接続されるゲーム端末に本実施の形態を適用した場合の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0095】
10 操作部
30 表示部
200 処理部
210 ゲーム演算部
212 ヒット判定部
214 ヒットエフェクト制御部
216 光源制御部
230 画像生成部
500 情報記憶媒体
502 ゲームプログラム
504 攻撃力データ
510 ヒットエフェクトデータ
512 エフェクトパターンデータ
514 エフェクト制御データ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
オブジェクト空間内を移動可能な複数のキャラクタが配置された当該オブジェクト空間を所与の視点から見た画像を生成してゲームを実行するゲーム装置であって、
一方のキャラクタの攻撃が他方のキャラクタにヒットしたか否かを判断するヒット判断手段と、
前記ヒット判断手段によりヒットしたと判断された攻撃の強さ及び/又は種類を検出する検出手段と、
前記ヒット判断手段によりヒットしたと判断されたヒット位置を検出するヒット位置検出手段と、
前記ヒット判断手段によりヒットしたと判断されなかった場合にはヒットエフェクトを発生させず、ヒットしたと判断された場合に前記検出手段により検出された攻撃の強さ及び/又は種類に応じて異なるヒットエフェクトを前記オブジェクト空間に発生させるヒットエフェクト制御手段と、
前記ヒット判断手段によりヒットしたと判断されなかった場合には光源を設定せず、ヒットしたと判断された場合に前記検出手段により検出された攻撃の強さ及び/又は種類に応じて異なる光源を前記ヒット位置検出手段により検出されたヒット位置に設定する光源制御手段と、
を備えたゲーム装置。
【請求項2】
前記検出手段が、少なくとも前記ヒット判断手段によりヒットしたと判断された攻撃の強さを検出し、
前記光源制御手段が、前記検出手段により検出された攻撃の強さに応じて異なる光の強さの光源を設定する、
請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項3】
前記検出手段が、少なくとも前記ヒット判断手段によりヒットしたと判断された攻撃の強さを検出し、
前記光源制御手段が、前記検出手段により検出された攻撃の強さに応じて異なる照射範囲の光源を設定する、
請求項1又は2に記載のゲーム装置。
【請求項4】
コンピュータに、オブジェクト空間内を移動可能な複数のキャラクタが配置されたオブジェクト空間を所与の視点から見た画像を生成させてゲームを実行させるためのプログラムであって、
一方のキャラクタの攻撃が他方のキャラクタにヒットしたか否かを判断するヒット判断手段、
前記ヒット判断手段によりヒットしたと判断された攻撃の強さ及び/又は種類を検出する検出手段、
前記ヒット判断手段によりヒットしたと判断されたヒット位置を検出するヒット位置検出手段、
前記ヒット判断手段によりヒットしたと判断されなかった場合にはヒットエフェクトを発生させず、ヒットしたと判断された場合に前記検出手段により検出された攻撃の強さ及び/又は種類に応じて異なるヒットエフェクトを前記オブジェクト空間に発生させるヒットエフェクト制御手段、
前記ヒット判断手段によりヒットしたと判断されなかった場合には光源を設定せず、ヒットしたと判断された場合に前記検出手段により検出された攻撃の強さ及び/又は種類に応じて異なる光源を前記ヒット位置検出手段により検出されたヒット位置に設定する光源制御手段、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体。
【請求項5】
前記プログラムは、
前記検出手段が、少なくとも前記ヒット判断手段によりヒットしたと判断された攻撃の強さを検出し、
前記光源制御手段が、前記検出手段により検出された攻撃の強さに応じて異なる光の強さの光源を設定する、
ように前記コンピュータを機能させるためのプログラムである請求項4に記載の情報記憶媒体。
【請求項6】
前記プログラムは、
前記検出手段が、少なくとも前記ヒット判断手段によりヒットしたと判断された攻撃の強さを検出し、
前記光源制御手段が、前記検出手段により検出された攻撃の強さに応じて異なる照射範囲の光源を設定する、
ように前記コンピュータを機能させるためのプログラムである請求項4又は5に記載の情報記憶媒体。
【請求項1】
オブジェクト空間内を移動可能な複数のキャラクタが配置された当該オブジェクト空間を所与の視点から見た画像を生成してゲームを実行するゲーム装置であって、
一方のキャラクタの攻撃が他方のキャラクタにヒットしたか否かを判断するヒット判断手段と、
前記ヒット判断手段によりヒットしたと判断された攻撃の強さ及び/又は種類を検出する検出手段と、
前記ヒット判断手段によりヒットしたと判断されたヒット位置を検出するヒット位置検出手段と、
前記ヒット判断手段によりヒットしたと判断されなかった場合にはヒットエフェクトを発生させず、ヒットしたと判断された場合に前記検出手段により検出された攻撃の強さ及び/又は種類に応じて異なるヒットエフェクトを前記オブジェクト空間に発生させるヒットエフェクト制御手段と、
前記ヒット判断手段によりヒットしたと判断されなかった場合には光源を設定せず、ヒットしたと判断された場合に前記検出手段により検出された攻撃の強さ及び/又は種類に応じて異なる光源を前記ヒット位置検出手段により検出されたヒット位置に設定する光源制御手段と、
を備えたゲーム装置。
【請求項2】
前記検出手段が、少なくとも前記ヒット判断手段によりヒットしたと判断された攻撃の強さを検出し、
前記光源制御手段が、前記検出手段により検出された攻撃の強さに応じて異なる光の強さの光源を設定する、
請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項3】
前記検出手段が、少なくとも前記ヒット判断手段によりヒットしたと判断された攻撃の強さを検出し、
前記光源制御手段が、前記検出手段により検出された攻撃の強さに応じて異なる照射範囲の光源を設定する、
請求項1又は2に記載のゲーム装置。
【請求項4】
コンピュータに、オブジェクト空間内を移動可能な複数のキャラクタが配置されたオブジェクト空間を所与の視点から見た画像を生成させてゲームを実行させるためのプログラムであって、
一方のキャラクタの攻撃が他方のキャラクタにヒットしたか否かを判断するヒット判断手段、
前記ヒット判断手段によりヒットしたと判断された攻撃の強さ及び/又は種類を検出する検出手段、
前記ヒット判断手段によりヒットしたと判断されたヒット位置を検出するヒット位置検出手段、
前記ヒット判断手段によりヒットしたと判断されなかった場合にはヒットエフェクトを発生させず、ヒットしたと判断された場合に前記検出手段により検出された攻撃の強さ及び/又は種類に応じて異なるヒットエフェクトを前記オブジェクト空間に発生させるヒットエフェクト制御手段、
前記ヒット判断手段によりヒットしたと判断されなかった場合には光源を設定せず、ヒットしたと判断された場合に前記検出手段により検出された攻撃の強さ及び/又は種類に応じて異なる光源を前記ヒット位置検出手段により検出されたヒット位置に設定する光源制御手段、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体。
【請求項5】
前記プログラムは、
前記検出手段が、少なくとも前記ヒット判断手段によりヒットしたと判断された攻撃の強さを検出し、
前記光源制御手段が、前記検出手段により検出された攻撃の強さに応じて異なる光の強さの光源を設定する、
ように前記コンピュータを機能させるためのプログラムである請求項4に記載の情報記憶媒体。
【請求項6】
前記プログラムは、
前記検出手段が、少なくとも前記ヒット判断手段によりヒットしたと判断された攻撃の強さを検出し、
前記光源制御手段が、前記検出手段により検出された攻撃の強さに応じて異なる照射範囲の光源を設定する、
ように前記コンピュータを機能させるためのプログラムである請求項4又は5に記載の情報記憶媒体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2007−105523(P2007−105523A)
【公開日】平成19年4月26日(2007.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−17821(P2007−17821)
【出願日】平成19年1月29日(2007.1.29)
【分割の表示】特願2005−317081(P2005−317081)の分割
【原出願日】平成12年3月29日(2000.3.29)
【出願人】(000134855)株式会社バンダイナムコゲームス (1,157)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年4月26日(2007.4.26)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年1月29日(2007.1.29)
【分割の表示】特願2005−317081(P2005−317081)の分割
【原出願日】平成12年3月29日(2000.3.29)
【出願人】(000134855)株式会社バンダイナムコゲームス (1,157)
【Fターム(参考)】
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