ゲーム装置
【課題】ゲーム装置の小型化を図ることができ、ユーザにとっても遊びやすくする。
【解決手段】ゲームをするために必要なゲーム情報Cが記録された記録媒体10のゲーム情報Cを読み込むゲーム情報読み込み手段3と、ゲーム情報読み込み手段3から読み込んだゲーム情報Cを用いてゲーム画面を表示手段5に表示させる表示制御手段9と、表示手段5に表示されたゲームの操作を行う操作手段2と、を備えるゲーム装置100において、ゲーム情報読み込み手段3は、操作手段2による操作情報を読み込む。
【解決手段】ゲームをするために必要なゲーム情報Cが記録された記録媒体10のゲーム情報Cを読み込むゲーム情報読み込み手段3と、ゲーム情報読み込み手段3から読み込んだゲーム情報Cを用いてゲーム画面を表示手段5に表示させる表示制御手段9と、表示手段5に表示されたゲームの操作を行う操作手段2と、を備えるゲーム装置100において、ゲーム情報読み込み手段3は、操作手段2による操作情報を読み込む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、カードに記録されたコードを読み込み、読み込んだコードに応じてゲームを楽しむことができるゲーム装置が知られている。
このゲーム装置は、着せ替え遊びをテーマとしたゲームであり、最初にデフォルトのキャラクタ画像を画面に表示させ、カードから読み込んだコードに応じてデフォルトのキャラクタの髪型、ドレス、アクセサリ等を着せ替えて表示させるものである(例えば、特許文献1参照。)。
これにより、カードの特性を生かした興趣溢れるゲーム装置を提供することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】再表2005/105238号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記特許文献1に記載のゲーム装置においては、カードのコードを読み込むカードリーダと各種操作を行う操作部とが個別に設けられていた。
そのため、それぞれを設置するために必要なスペースを確保しなければならず、ゲーム装置の小型化が困難であった。
また、ゲーム装置のユーザにとっても、ゲームをするために操作等をする箇所が別の場所に散らばっていない方が簡易で好ましい。
【0005】
そこで、本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、ゲーム装置の小型化を図ることができ、ユーザにとっても遊びやすいゲーム装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明は、
ゲームをするために必要なゲーム情報が記録された記録媒体のゲーム情報を読み込むゲーム情報読み込み手段と、
前記ゲーム情報読み込み手段から読み込んだゲーム情報を用いてゲーム画面を表示手段に表示させる表示制御手段と、
前記表示手段に表示されたゲームの操作を行う操作手段と、を備えるゲーム装置において、
前記ゲーム情報読み込み手段は、前記操作手段による操作情報を読み込むことを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のゲーム装置において、
前記記録媒体は、ゲーム情報のコードが記録された記録パーツであり、
前記コードを読み込ませるために前記記録パーツを載置する記録パーツ載置部を備え、
前記記録パーツ載置部は、前記操作手段に設けられていることを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のゲーム装置において、
前記ゲーム情報読み込み手段は、
前記記録パーツに記録されたコードを撮像する撮像手段と、
前記撮像手段により撮像されたコードの画像の画像処理を行い、コードを検出するコード検出手段と、
を備えることを特徴とする。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載のゲーム装置において、
前記操作手段が設けられる筐体を備え、
前記操作手段は、前記筐体に対して回転操作自在とされた回転テーブルを備えることを特徴とする。
【0010】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のゲーム装置において、
前記記録パーツ載置部は、前記回転テーブルに設けられていることを特徴とする。
【0011】
請求項6に記載の発明は、請求項4又は5に記載のゲーム装置において、
前記回転テーブルの回転角度を検出する回転角度検出手段を備えることを特徴とする。
【0012】
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載のゲーム装置において、
前記回転角度検出手段は、
前記回転テーブルと共に回転するように前記回転テーブルに設けられた検出体と、
前記検出体を撮像する第2の撮像手段と、
前記第2の撮像手段により撮像された前記検出体の画像の画像処理を行い、前記検出体の初期位置からの位置ズレ量に基づいて、前記回転テーブルの回転角度を算出する回転角度算出手段と、
を備えることを特徴とする。
【0013】
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載のゲーム装置において、
前記第2の撮像手段は、赤外線カメラであり、
前記検出体における前記赤外線カメラの撮像領域には、赤外線を吸収する吸収部と、赤外線を反射する反射部とが設けられ、
前記赤外線カメラと前記検出体との間に設置された赤外線透過フィルタと、
前記検出体に赤外線を照射する赤外線光源と、を備え、
前記回転角度算出手段は、前記赤外線カメラにより撮像された画像における前記吸収部の初期位置からの位置ズレ量に基づいて、前記回転テーブルの回転角度を算出することを特徴とする。
【0014】
請求項9に記載の発明は、請求項7又は8に記載のゲーム装置において、
前記撮像手段は、前記第2の撮像手段を兼ねていることを特徴とする。
【0015】
請求項10に記載の発明は、請求項1から9のいずれか一項に記載のゲーム装置において、
コインを投入するコイン投入部と、
前記コイン投入部からコインが投入された場合に、ゲームを開始させるゲーム開始制御手段と、
を備えることを特徴とする。
【0016】
請求項11に記載の発明は、請求項10に記載のゲーム装置において、
記録パーツを収納する記録パーツ収納部と、
前記コイン投入部からのコインの投入量に応じて前記記録パーツ収納部に収納された記録パーツを排出する記録パーツ排出部と、
を備えることを特徴とする。
【0017】
請求項12に記載の発明は、請求項1から11のいずれか一項に記載のゲーム装置において、
前記操作手段による操作に応じて音声を出力する音声出力手段を備えることを特徴とする。
【0018】
請求項13に記載の発明は、請求項2から12のいずれか一項に記載のゲーム装置において、
前記記録パーツに装飾を施したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
請求項1に記載の発明によれば、ゲーム情報読み込み手段は、ゲームをするために必要なゲーム情報が記録された記録媒体のゲーム情報を読み込むだけでなく、操作手段による操作情報も読み込むことができるので、一つのゲーム情報読み込み手段でゲーム情報と操作情報を取得することができる。
これにより、ゲーム情報の読み込み手段と操作情報の読み込み手段を個別に設ける場合に比べて、必要なスペースが小さくなり、ゲーム装置の小型化を図ることができる。
また、ユーザは、ゲーム情報を読み込ませることと、ゲームの操作を操作手段で共用できるようになるので、ユーザにとっても遊びやすくなる。
【0020】
請求項2に記載の発明によれば、記録パーツ載置部は、操作手段に設けられているので、記録パーツ載置部と操作手段を一体に構成することができる。
これにより、記録パーツ載置部と操作手段を個別に設ける場合に比べて、必要なスペースが小さくなり、ゲーム装置の小型化を図ることができる。
また、記録パーツを載置する場所と操作手段により操作する場所が同じであるため、ユーザにとっても遊びやすくなる。
【0021】
請求項3に記載の発明によれば、撮像手段により記録パーツのコードを撮像し、その撮像画像からコード検出手段によりコードを検出することができるので、簡易な手法で記録パーツのコードを読み込むことができる。
【0022】
請求項4に記載の発明によれば、回転テーブルを回転させるという一つの動作だけで各操作を行うことができるので、ユーザの操作が容易となる。
【0023】
請求項5に記載の発明によれば、回転テーブルに設けられた記録パーツ載置部に記録パーツを載置することでゲーム情報読み込み装置によりコードを読み込むことができると共に、回転テーブルも回転するので、操作にも用いることができる。
【0024】
請求項6に記載の発明によれば、回転角度検出手段により回転テーブルの回転角度を検出し、検出された回転テーブルの回転角度に応じて操作量を決定することができる。
【0025】
請求項7に記載の発明によれば、第2の撮像手段を用いて回転テーブルの回転前後の検出体を撮像し、それぞれの撮像画像から検出体の位置を求め、その位置ズレから回転角度を算出することができる。そして、算出された回転角度に応じて操作量を決定することができる。
【0026】
請求項8に記載の発明によれば、赤外線カメラにより撮像された検出体の撮像画像においては、吸収部に照射された赤外線は反射されないので、吸収部の部分だけが周囲と異なった画像となる。
これを利用して、吸収部の位置を特定することができ、回転テーブルの回転前後における吸収部の位置ズレ量から回転角度を算出することができる。そして、算出された回転角度に応じて操作量を決定することができる。
【0027】
請求項9に記載の発明によれば、撮像手段と第2の撮像手段を兼用することで、ゲーム装置の部品点数を減らすことができ、ゲーム装置の軽量化、小型化を図ることができる。
【0028】
請求項10に記載の発明によれば、コイン投入部からコインが投入されると、ゲーム開始制御手段によりゲームが開始される。
これにより、コイン投入というきっかけを与えた場合にのみ、ゲームを開始することができる。
【0029】
請求項11に記載の発明によれば、コインの投入量に応じて記録パーツ収納部に収納された記録パーツを記録パーツ排出部から排出することができる。
これにより、ユーザの希望に応じて記録パーツをユーザに提供することができる。
【0030】
請求項12に記載の発明によれば、操作手段による操作に応じて音声出力手段は音声を出力する。
これにより、表示手段への表示という視覚的な遊びに加えて、音声出力手段による音声の出力という聴覚的な遊びにも適用することができる。
【0031】
請求項13に記載の発明によれば、記録パーツに装飾を施すことにより、記録パーツを集めたいという願望を起こさせてゲーム装置への興味を惹くことができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】ゲーム装置の正面図。
【図2】操作部の拡大斜視図。
【図3】操作部及び記録パーツ載置台の分解斜視図。
【図4】コード読み込み装置及び回転角度検出装置の構成を示すために一部を断面視した図。
【図5】検出体の吸収部と反射部を説明する斜視図。
【図6】制御部に関する構成を示したブロック図。
【図7】(a)は記録パーツの平面図、(b)は記録パーツの底面図。
【図8】5種類の記録パーツを記録パーツ載置台に載置したときに記録パーツを下方から見た図。
【図9】ゲーム装置で遊ぶ際の流れを示すフローチャート。
【図10】キャラクタにコーディネイトをする前のデフォルトの衣装を着用したキャラクタの画面表示例を示す図。
【図11】キャラクタにコーディネイトをした後の衣装を着用したキャラクタの画面表示例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0033】
図1〜図6に示すように、ゲーム装置100は、コードC(ゲーム情報:図7参照)が記録された記録パーツ10(記録媒体:図7参照)のコードCを読み込み、読み込んだコードCに基づいて、画面上に表示されたキャラクタの着せ替えゲームをすることができるものである。すなわち、ゲーム装置100と、記録パーツ10とで、着せ替え遊びを行うゲームシステムが構成される。
【0034】
<ゲーム装置の構成>
図1に示すように、ゲーム装置100は、筐体1、操作部2、コード読み込み装置3、回転角度検出装置4、表示部5、スピーカ6、記録パーツ収納部(図示略)、記録パーツ排出部7、コイン投入部8、制御部9を備えている。
【0035】
(筐体)
筐体1は、プラスチック、樹脂、金属等によって形成されている。筐体1は、高さ方向に長くなるように形成され、上記の各構成を収納する。
筐体1は、地面に設置される基礎となる下体部11と、下体部11の上方に下体部11と一体に形成された上体部12と、下体部11と上体部12の境界近傍に形成された操作卓13とを備えている。
上体部12は、ゲーム装置100で遊ぶ者が椅子に座った際に、顔と上体部12とが対向する位置に設けられている。
操作卓13は、ゲーム装置100で遊ぶ者が椅子に座った際に、両腕の肘を曲げると操作卓13の操作を行える位置に設けられている。
【0036】
(操作部)
操作部2は、操作卓13に設けられている。
操作部2は、表示部5に表示されたキャラクタの設定、各種ゲームの設定に関して、操作及び決定を行うものである。すなわち、操作部2は、操作手段として機能する。具体的には、図2、図3に示すように、操作部2は、ゲームの一人プレイ又は二人プレイの選択、表示部5に表示されたキャラクタの衣装や髪の色を表示部5に表示されたカラーパレットから選択する際に用いる回転テーブル21と、回転テーブル21により選択された設定を決定する決定ボタン22とを備えている。
【0037】
図2〜図4に示すように、回転テーブル21は、円板状に形成され、操作卓13の中央に設けられている。回転テーブル21は、操作卓13の内部に設けられた支持台23の上面に回転自在に設けられている。ここで、回転テーブル21の回転機構について説明すると、土台となる支持台23には、上面に複数の突起23a(本実施形態においては三つ)が設けられている。これらの突起23aは、回転テーブル21の回転中心からの距離が等しくなる位置に設けられている。回転テーブル21の下面には、突起23aに係合する環状の溝部21aが形成されている。すなわち、回転テーブル21の溝部21aに突起23aが嵌り込むように回転テーブル21を突起23a上に載置することで、回転テーブル21は突起23a上で回転自在となる。また、支持台23の上面には、開口部23bが形成されている。開口部23bは、記録パーツ10のコードCの撮像を阻害しないよう、支持台23の内部か鉛直線に沿って上方を見た際に、全ての記録パーツ10を視認できるような大きさに形成されている。この開口部23bには、当該開口部23bを覆うように、赤外線を透過する赤外線透過フィルタ34が設けられている。
【0038】
回転テーブル21の中央には、表面から裏面にわたって貫通する開口部21bが形成されている。開口部21bは、記録パーツ10のコードCの撮像を阻害しないよう、下方から全ての記録パーツを視認できるような大きさに形成されている。
回転テーブル21の開口部21bの周縁近傍には、複数のねじ穴21c(本実施形態においては五つ)がほぼ等間隔に形成されている。
決定ボタン22は、円形状に形成された押しボタンであり、回転テーブル21の近くに設けられている。決定ボタン22は、制御部9に接続されており、決定ボタン22の押下を検出して制御部9は、かかる決定に応じた各処理を行う。
【0039】
(コード読み込み装置)
図3、図4に示すように、コード読み込み装置3は、記録パーツ10のコードCを読み込むものであり、ゲーム情報読み込み手段として機能する。
コード読み込み装置3は、記録パーツ載置台31と、赤外線カメラ32と、赤外線LED33と、赤外線透過フィルタ34とを備えている。
記録パーツ載置台31は、記録パーツ10のコードCを読み込ませるために記録パーツ10を載置する台であり、記録パーツ載置部として機能する。記録パーツ載置台31は、円形状に形成された透明な二枚のアクリル板を重ね合わせ、両者がねじ止めで一体化されることにより形成されている。そのうち、下側のアクリル板は底部31aとなり、記録パーツ10の裏側に当接して記録パーツ10を支持する。上側のアクリル板は枠部31bとなり、貫通孔が形成されている。この底部31aと貫通孔とで、記録パーツ載置台31には、記録パーツ10の底部と外周縁を支持する凹部31cが形成されることになる。
凹部31cは、図7に示すように、着せ替えのために必要な5種類の記録パーツ10をそれぞれ一つずつ載置することができるように形成されている。
【0040】
記録パーツ載置台31は、底部31aと枠部31bを一体にしたねじを回転テーブル21のねじ穴21cに螺合させることで、回転テーブル21の上面に固定されている。従って、回転テーブル21の回転と共に記録パーツ載置台3も回転テーブル21と同軸回りに回転する。逆に、記録パーツ載置台31を回転させることで、回転テーブル21も回転させることができる。すなわち、記録パーツ載置台31は、操作部2に設けられており、本来のコードCを読み込ませるために記録パーツ10を載置する台としてだけでなく、回転テーブル21としても機能させることができる。
【0041】
赤外線カメラ32は、回転テーブル21を支持する支持台23の内部に設けられている。赤外線カメラ32は、記録パーツ載置台31の直下となる支持台23内の底部に設けられており、直上の記録パーツ載置台31に載置された記録パーツ10を撮像することができるようになっている。
ここで、記録パーツ載置台31は、透明のアクリル板で形成されていることから、赤外線が記録パーツ載置台31によって遮断されることがなく、記録パーツ10の裏面に記録されたコードCを赤外線カメラ32によって撮像することができる。すなわち、赤外線カメラ32は、撮像手段として機能する。
【0042】
赤外線LED33は、赤外線光源であり、支持台23の内部に二つ設けられている。赤外線LED33は、支持台23の内壁部の上端近傍に互いに対向するように配置されている。各赤外線LED33は、それぞれ赤外線カメラ32の光軸、すなわち、記録パーツ載置台31の下方に向けて赤外線を照射する。
【0043】
赤外線透過フィルタ34は、赤外線を透過することができるフィルタであり、支持台23の開口部23を覆うように設けられている。赤外線透過フィルタ34は、赤外線LED33から発光された赤外線を透過させて記録パーツ10に当てることができる。さらに、赤外線透過フィルタ34は、記録パーツ10の裏面に当たって反射した赤外線を透過させて、赤外線カメラ34の撮像素子に結像することができる。すなわち、赤外線透過フィルタ34は、支持台23の開口部23bを覆うように設けられることで、記録パーツ10への入射光、記録パーツ10からの反射光のみを透過させ、他の波長の光を透過させないようになっている。
【0044】
(回転角度検出装置)
図3〜図5に示すように、回転角度検出装置4は、回転テーブル21の回転角度を検出するものであり、回転角度検出手段として機能する。
回転角度検出装置4は、検出体41と、赤外線カメラ32と、赤外線LED33と、赤外線透過フィルタ34とを備えている。ここで、赤外線カメラ32、赤外線LED33、赤外線透過フィルタ34は、コード読み込み装置3と共用している。そのため、赤外線カメラ32は、第2の撮像手段として機能する。
このように、コード読み込み装置3が備える各構成は、検出体41を検出することができ、操作部2による操作情報も読み込むことができるようになっている。
従って、赤外線カメラ32、赤外線LED33、赤外線透過フィルタ34の説明は、コード読み込み装置3での説明に委ね、検出体41について説明する。
【0045】
図5に示すように、検出体41は、薄い透明フィルムで形成され、円板状に形成されている。検出体41は、記録パーツ載置台31の下面側に設けられており、記録パーツ載置台31と共に回転テーブル21にネジによって取り付けられている。検出体41の下面において、赤外線カメラ32の撮像領域には、記録パーツ10に対向する領域を除いた部分に、赤外線を吸収する吸収部42と、赤外線を反射する反射部43とが設けられている。
【0046】
吸収部42は、例えば、黒色の膜部材を貼り付けたものや、黒色の塗料を塗布したものがあげられる。吸収部42の領域は、検出体41の回転中心を対称中心とした場合に、点対称とならないような領域とされている。これは、吸収部42の領域が点対称である場合には、回転テーブル21が180度回転した場合に回転テーブル21の位置を一つに特定できなくなってしまうからである。
【0047】
反射部43は、例えば、銀色の膜部材を貼り付けたものや、銀色の塗料を塗布したものがあげられる。検出体41の下面のうち、記録パーツ10に対向する領域と吸収部42の領域以外の領域は全て反射部43とされており、赤外線カメラ32において撮像された撮像画像においては、吸収部42の画像だけが周囲と異なる。
【0048】
(表示部)
図1に示すように、表示部5は、椅子に着座したユーザに対向する位置に設けられている。制御部9の演算処理によって生成されたキャラクタ画像を表示させる表示パネル(ディスプレイ)であり、表示手段として機能する。表示部5は、液晶モニタ等によって構成され、筐体1の上体部12に設けられている。
【0049】
(スピーカ)
図1に示すように、スピーカ6は、ゲーム中、或いは、各種設定時において操作部2による操作に応じて音声を出力するものである。スピーカ6は、制御部9によって音声の出力が制御されている。すなわち、回転テーブル21や決定ボタン22の操作に応じて制御部9が予め定められている音声をスピーカ6から出力させる。従って、スピーカ6は制御部9と併せて音声出力手段として機能する。スピーカ6は、筐体1の上体部12における操作部2に近い位置に設けられている。
【0050】
(記録パーツ収納部、記録パーツ排出部、コイン投入部)
図1に示すように、記録パーツ収納部(図示略)、記録パーツ排出部7、コイン投入部8は、いずれも筐体1の下体部11に設けられている。
記録パーツ収納部は、筐体1の下体部11の内部に設けられている。記録パーツ収納部には、複数の記録パーツ10がストックされている。
記録パーツ排出部7は、下体部11の正面に設けられている。記録パーツ排出部7は、記録パーツ収納部に連通されており、制御部9やその他の機構の動作の下、投入されたコインに応じた数の記録パーツ10を排出することができる。
コイン投入部8は、筐体1の下体部11の正面に設けられている。コイン投入部8は、ゲームで遊ぶため、又は、記録パーツ10を購入するための対価となるコインを投入する投入口であり、コイン投入部8からのコイン投入により、コインの投入量に応じて記録パーツ収納部に収納された記録パーツ10を記録パーツ排出部7から排出する。
【0051】
(制御部)
制御部9は、公知のCPU、RAM、ROMを備えている。
図6に示すように、制御部9には、赤外線カメラ32と、赤外線LED33と、表示部5と、スピーカ6と、記録パーツ排出部7と、コイン検出部81と、決定ボタン22とが接続されている。ここで、コイン検出部81は、コイン投入部8に設けられており、コインが投入されたことを検出するものである。
【0052】
制御部9は、コイン検出部81によりコインの投入が検出された場合に、ゲームを開始させる。従って、制御部9は、ゲーム開始制御手段として機能する。
制御部9は、コイン検出部81により検出されたコイン投入量に応じて記録パーツ排出部7から記録パーツ10を排出させる。
制御部9は、回転テーブル21や決定ボタン22の操作、ゲームの進行に併せてスピーカ6から音声を出力させる。
制御部9は、赤外線カメラ32による記録パーツ10の撮像制御、検出体41の撮像制御を行う。
制御部9は、赤外線LED33の点灯及び消灯の制御を行う。
【0053】
制御部9は、赤外線カメラ32で撮像した記録パーツ10のコードCの撮像画像を画像処理することにより、コードCを検出する。従って、制御部9は、コード検出手段として機能する。
制御部9は、読み込んだコードCを用いてキャラクタの画像を生成し、生成されたキャラクタの画像を表示部5に表示させる。従って、制御部9は、ゲーム画面を表示部5に表示させる表示制御手段として機能する。
【0054】
制御部9は、回転テーブルの回転角度を検出する。すなわち、制御部9は、赤外線カメラ32により撮像された検出体41の撮像画像を画像処理することにより、検出体41の初期位置からの位置ズレ量に基づいて、回転テーブル21の回転角度を算出する。より具体的には、制御部9は、赤外線カメラ32により撮像された検出体41の撮像画像における吸収部42の初期位置からの位置ズレ量に基づいて、回転テーブル21の回転角度を算出する。従って、制御部9は、回転角度算出手段として機能する。
【0055】
<記録パーツ>
図7に示すように、記録パーツ10は、ゲーム装置100で遊ぶために用いるものであり、ゲームをするために必要なコードC(ゲーム情報)が記録された記録媒体である。
記録パーツ10は、透明なプラスチックにより形成されている。記録パーツ10は、着せ替えを行う衣装、髪型、アクセサリに応じて複数用意されている。具体的には、図8に示すように、記録パーツ10は、髪型、トップス、ボトムス、シューズ、アクセサリの5つの分類に分けられている。そして、着せ替えパーツとなる各パーツ分類においても複数のテーマに分けられ、キュート系、エレガンス系、ポップ系、ミステリアス系、フレッシュ系など、各テーマ毎に異なる衣装が用意されている。
記録パーツ10には、装飾が施されている。具体的には、記録パーツ10は、着色されると共に、平面視ハート形に形成されている。記録パーツ10の表面は、複数の面を有するように形成され、光が当たるとキラキラと輝くように形成されている。
記録パーツ10の裏面は平坦に形成され、記録パーツ載置台31に載置できるように形成されている。
記録パーツ10の裏面には、その記録パーツ10の分類、テーマがイラストと共に描かれている。
記録パーツ10の裏面には、コードCが赤外線を吸収するインクによって描かれている。そのため、検出体41の吸収部42と同様、赤外線カメラ32で記録パーツ10の裏面を撮像した際にコードCの部分だけが周囲の画像と異なる。これにより、コードCを検出することができる。
記録パーツ10には、記録パーツ10の表面から裏面を透視できる窓部10aが形成されている。窓部10aは、記録パーツ10と同じくハート形に形成されている。
【0056】
<ゲーム装置での遊び方>
図9に示すように、ゲーム装置100に電源を入れると、制御部9は、タイトル画面、デモ画面を表示部5に表示する(ステップS1)。かかる画面は、コインを投入されない限り、繰り返し表示される。
ゲーム装置100で遊ぶには、ユーザは、コインをコイン投入部8から投入する。制御部9は、コイン検出部81からコインが投入されたか否かを判定する(ステップS2)。
ユーザは、コイン投入後、回転テーブル21、決定ボタン22を操作して、記録パーツ10を購入するか、ゲームを開始するかの選択を行う。制御部9は、どちらが選択されたかを判定する(ステップS3)。制御部9は、記録パーツ10を購入すると判定した場合、記録パーツ排出部7から記録パーツ10を排出させ(ステップS4)、ステップS1に戻る。一方、制御部9は、ゲームを開始すると判定した場合、所定のプログラムを実行することにより、着せ替え遊びの対象とするキャラクタの選択、ストーリーの選択をする画面を表示部5に表示させる(ステップS5)。
【0057】
制御部9は、ユーザにより、キャラクタ、ストーリーが選択されたと判定すると、記録パーツ10を記録パーツ排出部7から排出させる(ステップS6)。
次いで、制御部9は、ゲームの開始にあたり、前提となるストーリーを表示部5に表示させる(ステップS7)。
次いで、制御部9は、選択したキャラクタの着せ替えを行う画面を表示させる(ステップS8)。この画面において、ユーザは、記録パーツ10を用いて、キャラクタをコーディネイトする。
【0058】
具体的には、図10に示すように、コーディネイト前は、デフォルトの衣装Dが着せられているにすぎない。
ここで、記録パーツ載置台31に、図8に示すような5種類の記録パーツ10を載置すると、赤外線カメラ32がコードCを撮像し、制御部9は、そのコードCに対応するトップスT、ボトムスB、シューズS、髪型H、アクセサリAをキャラクタに重ねて表示させる。
すると、図11に示すように、表示部5のキャラクタを着せ替えた状態にすることができる。
【0059】
制御部9は、表示部5にカラー選択を行うカラーパレットアイコン51を表示させ、ユーザは回転テーブル21を回転させて好みの色を選択する。色の選択が終わり、決定ボタン22が押されると、表示部5に表示された衣装をその色に変化させることができる。
なお、カラーパレットアイコン51の選択においては、回転テーブル21の初期位置からの回転角度に応じて表示部5のポインタPが移動するようになっており、ユーザは、回転テーブル21の回転量に応じて色を選択することができる。以上をもって、キャラクタのコーディネイトが終了する。
次いで、制御部9は、ゲーム本編を起動させ、表示部5に表示させる(ステップS9)。
制御部9は、ゲームが終了したか否かを判定する(ステップS10)。制御部9は、ゲームが終了したと判定した場合(ステップS10:YES)、制御部9は、表示部5にエンディング画面等を表示させる(ステップS11)。ステップS11において、エンディング画面の終了後は、制御部9は、ステップS1に戻って処理を再開する。
一方、制御部9は、ゲームが終了していないと判定した場合(ステップS10:NO)、制御部9は、ステップS1に戻る。
【0060】
<作用・効果>
以上のように、ゲーム装置100によれば、記録パーツ載置台31は、回転テーブル21に設けられているので、記録パーツ載置台31と操作部2を一体に構成することができる。
これにより、回転テーブル21に設けられた記録パーツ載置台31に記録パーツ10を載置することでコード読み込み装置3によりコードCを読み込むことができると共に、回転テーブル21も回転するので、操作にも用いることができる。
よって、記録パーツ載置台31と操作部2を個別に設ける場合に比べて、必要なスペースが小さくなり、ゲーム装置100の小型化を図ることができる。
また、記録パーツ10を載置する場所と回転テーブル21により操作する場所が同じであるため、ユーザにとっても遊びやすくなる。
【0061】
また、赤外線カメラ32により記録パーツ10のコードCを撮像し、その撮像画像からコードCを検出することができるので、簡易な手法で記録パーツ10のコードCを読み込むことができる。
また、回転テーブル21を回転させるという一つの動作だけで各操作を行うことができるので、ユーザの操作が容易となる。
【0062】
また、回転角度検出装置4により回転テーブル21の回転角度を検出し、検出された回転テーブル21の回転角度に応じて操作量を決定することができる。
具体的には、赤外線カメラ32を用いて回転テーブル21の回転前後の検出体41を撮像し、それぞれの撮像画像から検出体41の位置を求め、その位置ズレから回転角度を算出することができる。そして、算出された回転角度に応じて操作量を決定することができる。
ここで、赤外線カメラ32により撮像された検出体41の撮像画像においては、吸収部42に照射された赤外線は反射されないので、吸収部42の部分だけが周囲と異なった画像となる。
これを利用して、吸収部42の位置を特定することができ、回転テーブル21の回転前後における吸収部42の位置ズレ量から回転角度を算出することができる。そして、算出された回転角度に応じて操作量を決定することができる。
【0063】
また、記録パーツ10のコードCを撮像する赤外線カメラ32と検出体41を撮像する赤外線カメラ32を兼用することで、ゲーム装置100の部品点数を減らすことができ、ゲーム装置100の軽量化、小型化を図ることができる。
また、コイン投入部8からコインが投入されると、ゲームが開始される。
これにより、コイン投入というきっかけを与えた場合にのみ、ゲームを開始することができる。
また、コインの投入量に応じて記録パーツ収納部に収納された記録パーツ10を記録パーツ排出部7から排出することができる。
これにより、ユーザの希望に応じて記録パーツ10をユーザに提供することができる。
また、操作部2による操作に応じてスピーカ6から音声が出力される。
これにより、表示部5への表示という視覚的な遊びに加えて、スピーカ6による音声の出力という聴覚的な遊びにも適用することができる。
また、記録パーツ10に装飾を施すことにより、記録パーツ10を集めたいという願望を起こさせてゲーム装置100への興味を惹くことができる。
【0064】
<その他>
なお、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、発明の本質的部分を変更しない範囲内で自由に設計変更が可能である。
例えば、表示部5におけるカラーパレット51の選択においては、回転テーブル21による選択を開始する際に必然的に最初のカラーパレット51a(図11参照)の位置にポインタPが表示されるようにしても良いし、回転テーブル21の回転角度に応じたカラーパレット51の位置にポインタPが表示されるようにしても良い。
また、制御部9に複数のゲームプログラムを記憶させておき、各ゲームに応じて使用する操作部を筐体1に着脱自在に取り付け可能とし、この操作部に当該操作部の操作量を読み込むための検出体と実行するゲームを特定するための識別コードとを設けた構成としても良い。
例えば、電車の運転ゲームであれば、電車の運転ゲームのプログラムを制御部9に記憶しておき、操作部をマスコンとする。そして、マスコンの裏面に、電車の運転ゲームを制御部9に実行させるための識別コードと、マスコンの操作量を検出する検出体とを貼り付けておけばよい。
また、自動車の運転ゲームであれば、自動車の運転ゲームのプログラムを制御部9に記憶しておき、操作部をハンドルとする。そして、ハンドルの裏面に、自動車の運転ゲームを制御部9に実行させるための識別コードと、ハンドルの操作量を検出する検出体とを貼り付けておけばよい。
【符号の説明】
【0065】
1 筐体
2 操作部(操作手段)
3 コード読み込み装置(ゲーム情報読み込み手段)
4 回転角度検出装置(回転角度検出手段)
5 表示部(表示手段)
6 スピーカ(音声出力手段)
7 記録パーツ排出部
8 コイン投入部
9 制御部(画像生成手段、表示制御手段、コード検出手段、回転角度算出手段、ゲーム開始制御手段)
10 記録パーツ(記録媒体)
21 回転テーブル(操作手段)
22 決定ボタン(操作手段)
31 記録パーツ載置台(記録パーツ載置部)
32 赤外線カメラ(撮像手段、第2の撮像手段)
33 赤外線LED(赤外線光源)
34 赤外線透過フィルタ
41 検出体
42 吸収部
43 反射部
100 ゲーム装置
C コード(ゲーム情報)
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、カードに記録されたコードを読み込み、読み込んだコードに応じてゲームを楽しむことができるゲーム装置が知られている。
このゲーム装置は、着せ替え遊びをテーマとしたゲームであり、最初にデフォルトのキャラクタ画像を画面に表示させ、カードから読み込んだコードに応じてデフォルトのキャラクタの髪型、ドレス、アクセサリ等を着せ替えて表示させるものである(例えば、特許文献1参照。)。
これにより、カードの特性を生かした興趣溢れるゲーム装置を提供することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】再表2005/105238号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記特許文献1に記載のゲーム装置においては、カードのコードを読み込むカードリーダと各種操作を行う操作部とが個別に設けられていた。
そのため、それぞれを設置するために必要なスペースを確保しなければならず、ゲーム装置の小型化が困難であった。
また、ゲーム装置のユーザにとっても、ゲームをするために操作等をする箇所が別の場所に散らばっていない方が簡易で好ましい。
【0005】
そこで、本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、ゲーム装置の小型化を図ることができ、ユーザにとっても遊びやすいゲーム装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明は、
ゲームをするために必要なゲーム情報が記録された記録媒体のゲーム情報を読み込むゲーム情報読み込み手段と、
前記ゲーム情報読み込み手段から読み込んだゲーム情報を用いてゲーム画面を表示手段に表示させる表示制御手段と、
前記表示手段に表示されたゲームの操作を行う操作手段と、を備えるゲーム装置において、
前記ゲーム情報読み込み手段は、前記操作手段による操作情報を読み込むことを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のゲーム装置において、
前記記録媒体は、ゲーム情報のコードが記録された記録パーツであり、
前記コードを読み込ませるために前記記録パーツを載置する記録パーツ載置部を備え、
前記記録パーツ載置部は、前記操作手段に設けられていることを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のゲーム装置において、
前記ゲーム情報読み込み手段は、
前記記録パーツに記録されたコードを撮像する撮像手段と、
前記撮像手段により撮像されたコードの画像の画像処理を行い、コードを検出するコード検出手段と、
を備えることを特徴とする。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載のゲーム装置において、
前記操作手段が設けられる筐体を備え、
前記操作手段は、前記筐体に対して回転操作自在とされた回転テーブルを備えることを特徴とする。
【0010】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のゲーム装置において、
前記記録パーツ載置部は、前記回転テーブルに設けられていることを特徴とする。
【0011】
請求項6に記載の発明は、請求項4又は5に記載のゲーム装置において、
前記回転テーブルの回転角度を検出する回転角度検出手段を備えることを特徴とする。
【0012】
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載のゲーム装置において、
前記回転角度検出手段は、
前記回転テーブルと共に回転するように前記回転テーブルに設けられた検出体と、
前記検出体を撮像する第2の撮像手段と、
前記第2の撮像手段により撮像された前記検出体の画像の画像処理を行い、前記検出体の初期位置からの位置ズレ量に基づいて、前記回転テーブルの回転角度を算出する回転角度算出手段と、
を備えることを特徴とする。
【0013】
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載のゲーム装置において、
前記第2の撮像手段は、赤外線カメラであり、
前記検出体における前記赤外線カメラの撮像領域には、赤外線を吸収する吸収部と、赤外線を反射する反射部とが設けられ、
前記赤外線カメラと前記検出体との間に設置された赤外線透過フィルタと、
前記検出体に赤外線を照射する赤外線光源と、を備え、
前記回転角度算出手段は、前記赤外線カメラにより撮像された画像における前記吸収部の初期位置からの位置ズレ量に基づいて、前記回転テーブルの回転角度を算出することを特徴とする。
【0014】
請求項9に記載の発明は、請求項7又は8に記載のゲーム装置において、
前記撮像手段は、前記第2の撮像手段を兼ねていることを特徴とする。
【0015】
請求項10に記載の発明は、請求項1から9のいずれか一項に記載のゲーム装置において、
コインを投入するコイン投入部と、
前記コイン投入部からコインが投入された場合に、ゲームを開始させるゲーム開始制御手段と、
を備えることを特徴とする。
【0016】
請求項11に記載の発明は、請求項10に記載のゲーム装置において、
記録パーツを収納する記録パーツ収納部と、
前記コイン投入部からのコインの投入量に応じて前記記録パーツ収納部に収納された記録パーツを排出する記録パーツ排出部と、
を備えることを特徴とする。
【0017】
請求項12に記載の発明は、請求項1から11のいずれか一項に記載のゲーム装置において、
前記操作手段による操作に応じて音声を出力する音声出力手段を備えることを特徴とする。
【0018】
請求項13に記載の発明は、請求項2から12のいずれか一項に記載のゲーム装置において、
前記記録パーツに装飾を施したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
請求項1に記載の発明によれば、ゲーム情報読み込み手段は、ゲームをするために必要なゲーム情報が記録された記録媒体のゲーム情報を読み込むだけでなく、操作手段による操作情報も読み込むことができるので、一つのゲーム情報読み込み手段でゲーム情報と操作情報を取得することができる。
これにより、ゲーム情報の読み込み手段と操作情報の読み込み手段を個別に設ける場合に比べて、必要なスペースが小さくなり、ゲーム装置の小型化を図ることができる。
また、ユーザは、ゲーム情報を読み込ませることと、ゲームの操作を操作手段で共用できるようになるので、ユーザにとっても遊びやすくなる。
【0020】
請求項2に記載の発明によれば、記録パーツ載置部は、操作手段に設けられているので、記録パーツ載置部と操作手段を一体に構成することができる。
これにより、記録パーツ載置部と操作手段を個別に設ける場合に比べて、必要なスペースが小さくなり、ゲーム装置の小型化を図ることができる。
また、記録パーツを載置する場所と操作手段により操作する場所が同じであるため、ユーザにとっても遊びやすくなる。
【0021】
請求項3に記載の発明によれば、撮像手段により記録パーツのコードを撮像し、その撮像画像からコード検出手段によりコードを検出することができるので、簡易な手法で記録パーツのコードを読み込むことができる。
【0022】
請求項4に記載の発明によれば、回転テーブルを回転させるという一つの動作だけで各操作を行うことができるので、ユーザの操作が容易となる。
【0023】
請求項5に記載の発明によれば、回転テーブルに設けられた記録パーツ載置部に記録パーツを載置することでゲーム情報読み込み装置によりコードを読み込むことができると共に、回転テーブルも回転するので、操作にも用いることができる。
【0024】
請求項6に記載の発明によれば、回転角度検出手段により回転テーブルの回転角度を検出し、検出された回転テーブルの回転角度に応じて操作量を決定することができる。
【0025】
請求項7に記載の発明によれば、第2の撮像手段を用いて回転テーブルの回転前後の検出体を撮像し、それぞれの撮像画像から検出体の位置を求め、その位置ズレから回転角度を算出することができる。そして、算出された回転角度に応じて操作量を決定することができる。
【0026】
請求項8に記載の発明によれば、赤外線カメラにより撮像された検出体の撮像画像においては、吸収部に照射された赤外線は反射されないので、吸収部の部分だけが周囲と異なった画像となる。
これを利用して、吸収部の位置を特定することができ、回転テーブルの回転前後における吸収部の位置ズレ量から回転角度を算出することができる。そして、算出された回転角度に応じて操作量を決定することができる。
【0027】
請求項9に記載の発明によれば、撮像手段と第2の撮像手段を兼用することで、ゲーム装置の部品点数を減らすことができ、ゲーム装置の軽量化、小型化を図ることができる。
【0028】
請求項10に記載の発明によれば、コイン投入部からコインが投入されると、ゲーム開始制御手段によりゲームが開始される。
これにより、コイン投入というきっかけを与えた場合にのみ、ゲームを開始することができる。
【0029】
請求項11に記載の発明によれば、コインの投入量に応じて記録パーツ収納部に収納された記録パーツを記録パーツ排出部から排出することができる。
これにより、ユーザの希望に応じて記録パーツをユーザに提供することができる。
【0030】
請求項12に記載の発明によれば、操作手段による操作に応じて音声出力手段は音声を出力する。
これにより、表示手段への表示という視覚的な遊びに加えて、音声出力手段による音声の出力という聴覚的な遊びにも適用することができる。
【0031】
請求項13に記載の発明によれば、記録パーツに装飾を施すことにより、記録パーツを集めたいという願望を起こさせてゲーム装置への興味を惹くことができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】ゲーム装置の正面図。
【図2】操作部の拡大斜視図。
【図3】操作部及び記録パーツ載置台の分解斜視図。
【図4】コード読み込み装置及び回転角度検出装置の構成を示すために一部を断面視した図。
【図5】検出体の吸収部と反射部を説明する斜視図。
【図6】制御部に関する構成を示したブロック図。
【図7】(a)は記録パーツの平面図、(b)は記録パーツの底面図。
【図8】5種類の記録パーツを記録パーツ載置台に載置したときに記録パーツを下方から見た図。
【図9】ゲーム装置で遊ぶ際の流れを示すフローチャート。
【図10】キャラクタにコーディネイトをする前のデフォルトの衣装を着用したキャラクタの画面表示例を示す図。
【図11】キャラクタにコーディネイトをした後の衣装を着用したキャラクタの画面表示例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0033】
図1〜図6に示すように、ゲーム装置100は、コードC(ゲーム情報:図7参照)が記録された記録パーツ10(記録媒体:図7参照)のコードCを読み込み、読み込んだコードCに基づいて、画面上に表示されたキャラクタの着せ替えゲームをすることができるものである。すなわち、ゲーム装置100と、記録パーツ10とで、着せ替え遊びを行うゲームシステムが構成される。
【0034】
<ゲーム装置の構成>
図1に示すように、ゲーム装置100は、筐体1、操作部2、コード読み込み装置3、回転角度検出装置4、表示部5、スピーカ6、記録パーツ収納部(図示略)、記録パーツ排出部7、コイン投入部8、制御部9を備えている。
【0035】
(筐体)
筐体1は、プラスチック、樹脂、金属等によって形成されている。筐体1は、高さ方向に長くなるように形成され、上記の各構成を収納する。
筐体1は、地面に設置される基礎となる下体部11と、下体部11の上方に下体部11と一体に形成された上体部12と、下体部11と上体部12の境界近傍に形成された操作卓13とを備えている。
上体部12は、ゲーム装置100で遊ぶ者が椅子に座った際に、顔と上体部12とが対向する位置に設けられている。
操作卓13は、ゲーム装置100で遊ぶ者が椅子に座った際に、両腕の肘を曲げると操作卓13の操作を行える位置に設けられている。
【0036】
(操作部)
操作部2は、操作卓13に設けられている。
操作部2は、表示部5に表示されたキャラクタの設定、各種ゲームの設定に関して、操作及び決定を行うものである。すなわち、操作部2は、操作手段として機能する。具体的には、図2、図3に示すように、操作部2は、ゲームの一人プレイ又は二人プレイの選択、表示部5に表示されたキャラクタの衣装や髪の色を表示部5に表示されたカラーパレットから選択する際に用いる回転テーブル21と、回転テーブル21により選択された設定を決定する決定ボタン22とを備えている。
【0037】
図2〜図4に示すように、回転テーブル21は、円板状に形成され、操作卓13の中央に設けられている。回転テーブル21は、操作卓13の内部に設けられた支持台23の上面に回転自在に設けられている。ここで、回転テーブル21の回転機構について説明すると、土台となる支持台23には、上面に複数の突起23a(本実施形態においては三つ)が設けられている。これらの突起23aは、回転テーブル21の回転中心からの距離が等しくなる位置に設けられている。回転テーブル21の下面には、突起23aに係合する環状の溝部21aが形成されている。すなわち、回転テーブル21の溝部21aに突起23aが嵌り込むように回転テーブル21を突起23a上に載置することで、回転テーブル21は突起23a上で回転自在となる。また、支持台23の上面には、開口部23bが形成されている。開口部23bは、記録パーツ10のコードCの撮像を阻害しないよう、支持台23の内部か鉛直線に沿って上方を見た際に、全ての記録パーツ10を視認できるような大きさに形成されている。この開口部23bには、当該開口部23bを覆うように、赤外線を透過する赤外線透過フィルタ34が設けられている。
【0038】
回転テーブル21の中央には、表面から裏面にわたって貫通する開口部21bが形成されている。開口部21bは、記録パーツ10のコードCの撮像を阻害しないよう、下方から全ての記録パーツを視認できるような大きさに形成されている。
回転テーブル21の開口部21bの周縁近傍には、複数のねじ穴21c(本実施形態においては五つ)がほぼ等間隔に形成されている。
決定ボタン22は、円形状に形成された押しボタンであり、回転テーブル21の近くに設けられている。決定ボタン22は、制御部9に接続されており、決定ボタン22の押下を検出して制御部9は、かかる決定に応じた各処理を行う。
【0039】
(コード読み込み装置)
図3、図4に示すように、コード読み込み装置3は、記録パーツ10のコードCを読み込むものであり、ゲーム情報読み込み手段として機能する。
コード読み込み装置3は、記録パーツ載置台31と、赤外線カメラ32と、赤外線LED33と、赤外線透過フィルタ34とを備えている。
記録パーツ載置台31は、記録パーツ10のコードCを読み込ませるために記録パーツ10を載置する台であり、記録パーツ載置部として機能する。記録パーツ載置台31は、円形状に形成された透明な二枚のアクリル板を重ね合わせ、両者がねじ止めで一体化されることにより形成されている。そのうち、下側のアクリル板は底部31aとなり、記録パーツ10の裏側に当接して記録パーツ10を支持する。上側のアクリル板は枠部31bとなり、貫通孔が形成されている。この底部31aと貫通孔とで、記録パーツ載置台31には、記録パーツ10の底部と外周縁を支持する凹部31cが形成されることになる。
凹部31cは、図7に示すように、着せ替えのために必要な5種類の記録パーツ10をそれぞれ一つずつ載置することができるように形成されている。
【0040】
記録パーツ載置台31は、底部31aと枠部31bを一体にしたねじを回転テーブル21のねじ穴21cに螺合させることで、回転テーブル21の上面に固定されている。従って、回転テーブル21の回転と共に記録パーツ載置台3も回転テーブル21と同軸回りに回転する。逆に、記録パーツ載置台31を回転させることで、回転テーブル21も回転させることができる。すなわち、記録パーツ載置台31は、操作部2に設けられており、本来のコードCを読み込ませるために記録パーツ10を載置する台としてだけでなく、回転テーブル21としても機能させることができる。
【0041】
赤外線カメラ32は、回転テーブル21を支持する支持台23の内部に設けられている。赤外線カメラ32は、記録パーツ載置台31の直下となる支持台23内の底部に設けられており、直上の記録パーツ載置台31に載置された記録パーツ10を撮像することができるようになっている。
ここで、記録パーツ載置台31は、透明のアクリル板で形成されていることから、赤外線が記録パーツ載置台31によって遮断されることがなく、記録パーツ10の裏面に記録されたコードCを赤外線カメラ32によって撮像することができる。すなわち、赤外線カメラ32は、撮像手段として機能する。
【0042】
赤外線LED33は、赤外線光源であり、支持台23の内部に二つ設けられている。赤外線LED33は、支持台23の内壁部の上端近傍に互いに対向するように配置されている。各赤外線LED33は、それぞれ赤外線カメラ32の光軸、すなわち、記録パーツ載置台31の下方に向けて赤外線を照射する。
【0043】
赤外線透過フィルタ34は、赤外線を透過することができるフィルタであり、支持台23の開口部23を覆うように設けられている。赤外線透過フィルタ34は、赤外線LED33から発光された赤外線を透過させて記録パーツ10に当てることができる。さらに、赤外線透過フィルタ34は、記録パーツ10の裏面に当たって反射した赤外線を透過させて、赤外線カメラ34の撮像素子に結像することができる。すなわち、赤外線透過フィルタ34は、支持台23の開口部23bを覆うように設けられることで、記録パーツ10への入射光、記録パーツ10からの反射光のみを透過させ、他の波長の光を透過させないようになっている。
【0044】
(回転角度検出装置)
図3〜図5に示すように、回転角度検出装置4は、回転テーブル21の回転角度を検出するものであり、回転角度検出手段として機能する。
回転角度検出装置4は、検出体41と、赤外線カメラ32と、赤外線LED33と、赤外線透過フィルタ34とを備えている。ここで、赤外線カメラ32、赤外線LED33、赤外線透過フィルタ34は、コード読み込み装置3と共用している。そのため、赤外線カメラ32は、第2の撮像手段として機能する。
このように、コード読み込み装置3が備える各構成は、検出体41を検出することができ、操作部2による操作情報も読み込むことができるようになっている。
従って、赤外線カメラ32、赤外線LED33、赤外線透過フィルタ34の説明は、コード読み込み装置3での説明に委ね、検出体41について説明する。
【0045】
図5に示すように、検出体41は、薄い透明フィルムで形成され、円板状に形成されている。検出体41は、記録パーツ載置台31の下面側に設けられており、記録パーツ載置台31と共に回転テーブル21にネジによって取り付けられている。検出体41の下面において、赤外線カメラ32の撮像領域には、記録パーツ10に対向する領域を除いた部分に、赤外線を吸収する吸収部42と、赤外線を反射する反射部43とが設けられている。
【0046】
吸収部42は、例えば、黒色の膜部材を貼り付けたものや、黒色の塗料を塗布したものがあげられる。吸収部42の領域は、検出体41の回転中心を対称中心とした場合に、点対称とならないような領域とされている。これは、吸収部42の領域が点対称である場合には、回転テーブル21が180度回転した場合に回転テーブル21の位置を一つに特定できなくなってしまうからである。
【0047】
反射部43は、例えば、銀色の膜部材を貼り付けたものや、銀色の塗料を塗布したものがあげられる。検出体41の下面のうち、記録パーツ10に対向する領域と吸収部42の領域以外の領域は全て反射部43とされており、赤外線カメラ32において撮像された撮像画像においては、吸収部42の画像だけが周囲と異なる。
【0048】
(表示部)
図1に示すように、表示部5は、椅子に着座したユーザに対向する位置に設けられている。制御部9の演算処理によって生成されたキャラクタ画像を表示させる表示パネル(ディスプレイ)であり、表示手段として機能する。表示部5は、液晶モニタ等によって構成され、筐体1の上体部12に設けられている。
【0049】
(スピーカ)
図1に示すように、スピーカ6は、ゲーム中、或いは、各種設定時において操作部2による操作に応じて音声を出力するものである。スピーカ6は、制御部9によって音声の出力が制御されている。すなわち、回転テーブル21や決定ボタン22の操作に応じて制御部9が予め定められている音声をスピーカ6から出力させる。従って、スピーカ6は制御部9と併せて音声出力手段として機能する。スピーカ6は、筐体1の上体部12における操作部2に近い位置に設けられている。
【0050】
(記録パーツ収納部、記録パーツ排出部、コイン投入部)
図1に示すように、記録パーツ収納部(図示略)、記録パーツ排出部7、コイン投入部8は、いずれも筐体1の下体部11に設けられている。
記録パーツ収納部は、筐体1の下体部11の内部に設けられている。記録パーツ収納部には、複数の記録パーツ10がストックされている。
記録パーツ排出部7は、下体部11の正面に設けられている。記録パーツ排出部7は、記録パーツ収納部に連通されており、制御部9やその他の機構の動作の下、投入されたコインに応じた数の記録パーツ10を排出することができる。
コイン投入部8は、筐体1の下体部11の正面に設けられている。コイン投入部8は、ゲームで遊ぶため、又は、記録パーツ10を購入するための対価となるコインを投入する投入口であり、コイン投入部8からのコイン投入により、コインの投入量に応じて記録パーツ収納部に収納された記録パーツ10を記録パーツ排出部7から排出する。
【0051】
(制御部)
制御部9は、公知のCPU、RAM、ROMを備えている。
図6に示すように、制御部9には、赤外線カメラ32と、赤外線LED33と、表示部5と、スピーカ6と、記録パーツ排出部7と、コイン検出部81と、決定ボタン22とが接続されている。ここで、コイン検出部81は、コイン投入部8に設けられており、コインが投入されたことを検出するものである。
【0052】
制御部9は、コイン検出部81によりコインの投入が検出された場合に、ゲームを開始させる。従って、制御部9は、ゲーム開始制御手段として機能する。
制御部9は、コイン検出部81により検出されたコイン投入量に応じて記録パーツ排出部7から記録パーツ10を排出させる。
制御部9は、回転テーブル21や決定ボタン22の操作、ゲームの進行に併せてスピーカ6から音声を出力させる。
制御部9は、赤外線カメラ32による記録パーツ10の撮像制御、検出体41の撮像制御を行う。
制御部9は、赤外線LED33の点灯及び消灯の制御を行う。
【0053】
制御部9は、赤外線カメラ32で撮像した記録パーツ10のコードCの撮像画像を画像処理することにより、コードCを検出する。従って、制御部9は、コード検出手段として機能する。
制御部9は、読み込んだコードCを用いてキャラクタの画像を生成し、生成されたキャラクタの画像を表示部5に表示させる。従って、制御部9は、ゲーム画面を表示部5に表示させる表示制御手段として機能する。
【0054】
制御部9は、回転テーブルの回転角度を検出する。すなわち、制御部9は、赤外線カメラ32により撮像された検出体41の撮像画像を画像処理することにより、検出体41の初期位置からの位置ズレ量に基づいて、回転テーブル21の回転角度を算出する。より具体的には、制御部9は、赤外線カメラ32により撮像された検出体41の撮像画像における吸収部42の初期位置からの位置ズレ量に基づいて、回転テーブル21の回転角度を算出する。従って、制御部9は、回転角度算出手段として機能する。
【0055】
<記録パーツ>
図7に示すように、記録パーツ10は、ゲーム装置100で遊ぶために用いるものであり、ゲームをするために必要なコードC(ゲーム情報)が記録された記録媒体である。
記録パーツ10は、透明なプラスチックにより形成されている。記録パーツ10は、着せ替えを行う衣装、髪型、アクセサリに応じて複数用意されている。具体的には、図8に示すように、記録パーツ10は、髪型、トップス、ボトムス、シューズ、アクセサリの5つの分類に分けられている。そして、着せ替えパーツとなる各パーツ分類においても複数のテーマに分けられ、キュート系、エレガンス系、ポップ系、ミステリアス系、フレッシュ系など、各テーマ毎に異なる衣装が用意されている。
記録パーツ10には、装飾が施されている。具体的には、記録パーツ10は、着色されると共に、平面視ハート形に形成されている。記録パーツ10の表面は、複数の面を有するように形成され、光が当たるとキラキラと輝くように形成されている。
記録パーツ10の裏面は平坦に形成され、記録パーツ載置台31に載置できるように形成されている。
記録パーツ10の裏面には、その記録パーツ10の分類、テーマがイラストと共に描かれている。
記録パーツ10の裏面には、コードCが赤外線を吸収するインクによって描かれている。そのため、検出体41の吸収部42と同様、赤外線カメラ32で記録パーツ10の裏面を撮像した際にコードCの部分だけが周囲の画像と異なる。これにより、コードCを検出することができる。
記録パーツ10には、記録パーツ10の表面から裏面を透視できる窓部10aが形成されている。窓部10aは、記録パーツ10と同じくハート形に形成されている。
【0056】
<ゲーム装置での遊び方>
図9に示すように、ゲーム装置100に電源を入れると、制御部9は、タイトル画面、デモ画面を表示部5に表示する(ステップS1)。かかる画面は、コインを投入されない限り、繰り返し表示される。
ゲーム装置100で遊ぶには、ユーザは、コインをコイン投入部8から投入する。制御部9は、コイン検出部81からコインが投入されたか否かを判定する(ステップS2)。
ユーザは、コイン投入後、回転テーブル21、決定ボタン22を操作して、記録パーツ10を購入するか、ゲームを開始するかの選択を行う。制御部9は、どちらが選択されたかを判定する(ステップS3)。制御部9は、記録パーツ10を購入すると判定した場合、記録パーツ排出部7から記録パーツ10を排出させ(ステップS4)、ステップS1に戻る。一方、制御部9は、ゲームを開始すると判定した場合、所定のプログラムを実行することにより、着せ替え遊びの対象とするキャラクタの選択、ストーリーの選択をする画面を表示部5に表示させる(ステップS5)。
【0057】
制御部9は、ユーザにより、キャラクタ、ストーリーが選択されたと判定すると、記録パーツ10を記録パーツ排出部7から排出させる(ステップS6)。
次いで、制御部9は、ゲームの開始にあたり、前提となるストーリーを表示部5に表示させる(ステップS7)。
次いで、制御部9は、選択したキャラクタの着せ替えを行う画面を表示させる(ステップS8)。この画面において、ユーザは、記録パーツ10を用いて、キャラクタをコーディネイトする。
【0058】
具体的には、図10に示すように、コーディネイト前は、デフォルトの衣装Dが着せられているにすぎない。
ここで、記録パーツ載置台31に、図8に示すような5種類の記録パーツ10を載置すると、赤外線カメラ32がコードCを撮像し、制御部9は、そのコードCに対応するトップスT、ボトムスB、シューズS、髪型H、アクセサリAをキャラクタに重ねて表示させる。
すると、図11に示すように、表示部5のキャラクタを着せ替えた状態にすることができる。
【0059】
制御部9は、表示部5にカラー選択を行うカラーパレットアイコン51を表示させ、ユーザは回転テーブル21を回転させて好みの色を選択する。色の選択が終わり、決定ボタン22が押されると、表示部5に表示された衣装をその色に変化させることができる。
なお、カラーパレットアイコン51の選択においては、回転テーブル21の初期位置からの回転角度に応じて表示部5のポインタPが移動するようになっており、ユーザは、回転テーブル21の回転量に応じて色を選択することができる。以上をもって、キャラクタのコーディネイトが終了する。
次いで、制御部9は、ゲーム本編を起動させ、表示部5に表示させる(ステップS9)。
制御部9は、ゲームが終了したか否かを判定する(ステップS10)。制御部9は、ゲームが終了したと判定した場合(ステップS10:YES)、制御部9は、表示部5にエンディング画面等を表示させる(ステップS11)。ステップS11において、エンディング画面の終了後は、制御部9は、ステップS1に戻って処理を再開する。
一方、制御部9は、ゲームが終了していないと判定した場合(ステップS10:NO)、制御部9は、ステップS1に戻る。
【0060】
<作用・効果>
以上のように、ゲーム装置100によれば、記録パーツ載置台31は、回転テーブル21に設けられているので、記録パーツ載置台31と操作部2を一体に構成することができる。
これにより、回転テーブル21に設けられた記録パーツ載置台31に記録パーツ10を載置することでコード読み込み装置3によりコードCを読み込むことができると共に、回転テーブル21も回転するので、操作にも用いることができる。
よって、記録パーツ載置台31と操作部2を個別に設ける場合に比べて、必要なスペースが小さくなり、ゲーム装置100の小型化を図ることができる。
また、記録パーツ10を載置する場所と回転テーブル21により操作する場所が同じであるため、ユーザにとっても遊びやすくなる。
【0061】
また、赤外線カメラ32により記録パーツ10のコードCを撮像し、その撮像画像からコードCを検出することができるので、簡易な手法で記録パーツ10のコードCを読み込むことができる。
また、回転テーブル21を回転させるという一つの動作だけで各操作を行うことができるので、ユーザの操作が容易となる。
【0062】
また、回転角度検出装置4により回転テーブル21の回転角度を検出し、検出された回転テーブル21の回転角度に応じて操作量を決定することができる。
具体的には、赤外線カメラ32を用いて回転テーブル21の回転前後の検出体41を撮像し、それぞれの撮像画像から検出体41の位置を求め、その位置ズレから回転角度を算出することができる。そして、算出された回転角度に応じて操作量を決定することができる。
ここで、赤外線カメラ32により撮像された検出体41の撮像画像においては、吸収部42に照射された赤外線は反射されないので、吸収部42の部分だけが周囲と異なった画像となる。
これを利用して、吸収部42の位置を特定することができ、回転テーブル21の回転前後における吸収部42の位置ズレ量から回転角度を算出することができる。そして、算出された回転角度に応じて操作量を決定することができる。
【0063】
また、記録パーツ10のコードCを撮像する赤外線カメラ32と検出体41を撮像する赤外線カメラ32を兼用することで、ゲーム装置100の部品点数を減らすことができ、ゲーム装置100の軽量化、小型化を図ることができる。
また、コイン投入部8からコインが投入されると、ゲームが開始される。
これにより、コイン投入というきっかけを与えた場合にのみ、ゲームを開始することができる。
また、コインの投入量に応じて記録パーツ収納部に収納された記録パーツ10を記録パーツ排出部7から排出することができる。
これにより、ユーザの希望に応じて記録パーツ10をユーザに提供することができる。
また、操作部2による操作に応じてスピーカ6から音声が出力される。
これにより、表示部5への表示という視覚的な遊びに加えて、スピーカ6による音声の出力という聴覚的な遊びにも適用することができる。
また、記録パーツ10に装飾を施すことにより、記録パーツ10を集めたいという願望を起こさせてゲーム装置100への興味を惹くことができる。
【0064】
<その他>
なお、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、発明の本質的部分を変更しない範囲内で自由に設計変更が可能である。
例えば、表示部5におけるカラーパレット51の選択においては、回転テーブル21による選択を開始する際に必然的に最初のカラーパレット51a(図11参照)の位置にポインタPが表示されるようにしても良いし、回転テーブル21の回転角度に応じたカラーパレット51の位置にポインタPが表示されるようにしても良い。
また、制御部9に複数のゲームプログラムを記憶させておき、各ゲームに応じて使用する操作部を筐体1に着脱自在に取り付け可能とし、この操作部に当該操作部の操作量を読み込むための検出体と実行するゲームを特定するための識別コードとを設けた構成としても良い。
例えば、電車の運転ゲームであれば、電車の運転ゲームのプログラムを制御部9に記憶しておき、操作部をマスコンとする。そして、マスコンの裏面に、電車の運転ゲームを制御部9に実行させるための識別コードと、マスコンの操作量を検出する検出体とを貼り付けておけばよい。
また、自動車の運転ゲームであれば、自動車の運転ゲームのプログラムを制御部9に記憶しておき、操作部をハンドルとする。そして、ハンドルの裏面に、自動車の運転ゲームを制御部9に実行させるための識別コードと、ハンドルの操作量を検出する検出体とを貼り付けておけばよい。
【符号の説明】
【0065】
1 筐体
2 操作部(操作手段)
3 コード読み込み装置(ゲーム情報読み込み手段)
4 回転角度検出装置(回転角度検出手段)
5 表示部(表示手段)
6 スピーカ(音声出力手段)
7 記録パーツ排出部
8 コイン投入部
9 制御部(画像生成手段、表示制御手段、コード検出手段、回転角度算出手段、ゲーム開始制御手段)
10 記録パーツ(記録媒体)
21 回転テーブル(操作手段)
22 決定ボタン(操作手段)
31 記録パーツ載置台(記録パーツ載置部)
32 赤外線カメラ(撮像手段、第2の撮像手段)
33 赤外線LED(赤外線光源)
34 赤外線透過フィルタ
41 検出体
42 吸収部
43 反射部
100 ゲーム装置
C コード(ゲーム情報)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲームをするために必要なゲーム情報が記録された記録媒体のゲーム情報を読み込むゲーム情報読み込み手段と、
前記ゲーム情報読み込み手段から読み込んだゲーム情報を用いてゲーム画面を表示手段に表示させる表示制御手段と、
前記表示手段に表示されたゲームの操作を行う操作手段と、を備えるゲーム装置において、
前記ゲーム情報読み込み手段は、前記操作手段による操作情報を読み込むことを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
前記記録媒体は、ゲーム情報のコードが記録された記録パーツであり、
前記コードを読み込ませるために前記記録パーツを載置する記録パーツ載置部を備え、
前記記録パーツ載置部は、前記操作手段に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項3】
前記ゲーム情報読み込み手段は、
前記記録パーツに記録されたコードを撮像する撮像手段と、
前記撮像手段により撮像されたコードの画像の画像処理を行い、コードを検出するコード検出手段と、
を備えることを特徴とする請求項2に記載のゲーム装置。
【請求項4】
前記操作手段が設けられる筐体を備え、
前記操作手段は、前記筐体に対して回転操作自在とされた回転テーブルを備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のゲーム装置。
【請求項5】
前記記録パーツ載置部は、前記回転テーブルに設けられていることを特徴とする請求項4に記載のゲーム装置。
【請求項6】
前記回転テーブルの回転角度を検出する回転角度検出手段を備えることを特徴とする請求項4又は5に記載のゲーム装置。
【請求項7】
前記回転角度検出手段は、
前記回転テーブルと共に回転するように前記回転テーブルに設けられた検出体と、
前記検出体を撮像する第2の撮像手段と、
前記第2の撮像手段により撮像された前記検出体の画像の画像処理を行い、前記検出体の初期位置からの位置ズレ量に基づいて、前記回転テーブルの回転角度を算出する回転角度算出手段と、
を備えることを特徴とする請求項6に記載のゲーム装置。
【請求項8】
前記第2の撮像手段は、赤外線カメラであり、
前記検出体における前記赤外線カメラの撮像領域には、赤外線を吸収する吸収部と、赤外線を反射する反射部とが設けられ、
前記赤外線カメラと前記検出体との間に設置された赤外線透過フィルタと、
前記検出体に赤外線を照射する赤外線光源と、を備え、
前記回転角度算出手段は、前記赤外線カメラにより撮像された画像における前記吸収部の初期位置からの位置ズレ量に基づいて、前記回転テーブルの回転角度を算出することを特徴とする請求項7に記載のゲーム装置。
【請求項9】
前記撮像手段は、前記第2の撮像手段を兼ねていることを特徴とする請求項7又は8に記載のゲーム装置。
【請求項10】
コインを投入するコイン投入部と、
前記コイン投入部からコインが投入された場合に、ゲームを開始させるゲーム開始制御手段と、
を備えることを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載のゲーム装置。
【請求項11】
記録パーツを収納する記録パーツ収納部と、
前記コイン投入部からのコインの投入量に応じて前記記録パーツ収納部に収納された記録パーツを排出する記録パーツ排出部と、
を備えることを特徴とする請求項10に記載のゲーム装置。
【請求項12】
前記操作手段による操作に応じて音声を出力する音声出力手段を備えることを特徴とする請求項1から11のいずれか一項に記載のゲーム装置。
【請求項13】
前記記録パーツに装飾を施したことを特徴とする請求項2から12のいずれか一項に記載のゲーム装置。
【請求項1】
ゲームをするために必要なゲーム情報が記録された記録媒体のゲーム情報を読み込むゲーム情報読み込み手段と、
前記ゲーム情報読み込み手段から読み込んだゲーム情報を用いてゲーム画面を表示手段に表示させる表示制御手段と、
前記表示手段に表示されたゲームの操作を行う操作手段と、を備えるゲーム装置において、
前記ゲーム情報読み込み手段は、前記操作手段による操作情報を読み込むことを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
前記記録媒体は、ゲーム情報のコードが記録された記録パーツであり、
前記コードを読み込ませるために前記記録パーツを載置する記録パーツ載置部を備え、
前記記録パーツ載置部は、前記操作手段に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項3】
前記ゲーム情報読み込み手段は、
前記記録パーツに記録されたコードを撮像する撮像手段と、
前記撮像手段により撮像されたコードの画像の画像処理を行い、コードを検出するコード検出手段と、
を備えることを特徴とする請求項2に記載のゲーム装置。
【請求項4】
前記操作手段が設けられる筐体を備え、
前記操作手段は、前記筐体に対して回転操作自在とされた回転テーブルを備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のゲーム装置。
【請求項5】
前記記録パーツ載置部は、前記回転テーブルに設けられていることを特徴とする請求項4に記載のゲーム装置。
【請求項6】
前記回転テーブルの回転角度を検出する回転角度検出手段を備えることを特徴とする請求項4又は5に記載のゲーム装置。
【請求項7】
前記回転角度検出手段は、
前記回転テーブルと共に回転するように前記回転テーブルに設けられた検出体と、
前記検出体を撮像する第2の撮像手段と、
前記第2の撮像手段により撮像された前記検出体の画像の画像処理を行い、前記検出体の初期位置からの位置ズレ量に基づいて、前記回転テーブルの回転角度を算出する回転角度算出手段と、
を備えることを特徴とする請求項6に記載のゲーム装置。
【請求項8】
前記第2の撮像手段は、赤外線カメラであり、
前記検出体における前記赤外線カメラの撮像領域には、赤外線を吸収する吸収部と、赤外線を反射する反射部とが設けられ、
前記赤外線カメラと前記検出体との間に設置された赤外線透過フィルタと、
前記検出体に赤外線を照射する赤外線光源と、を備え、
前記回転角度算出手段は、前記赤外線カメラにより撮像された画像における前記吸収部の初期位置からの位置ズレ量に基づいて、前記回転テーブルの回転角度を算出することを特徴とする請求項7に記載のゲーム装置。
【請求項9】
前記撮像手段は、前記第2の撮像手段を兼ねていることを特徴とする請求項7又は8に記載のゲーム装置。
【請求項10】
コインを投入するコイン投入部と、
前記コイン投入部からコインが投入された場合に、ゲームを開始させるゲーム開始制御手段と、
を備えることを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載のゲーム装置。
【請求項11】
記録パーツを収納する記録パーツ収納部と、
前記コイン投入部からのコインの投入量に応じて前記記録パーツ収納部に収納された記録パーツを排出する記録パーツ排出部と、
を備えることを特徴とする請求項10に記載のゲーム装置。
【請求項12】
前記操作手段による操作に応じて音声を出力する音声出力手段を備えることを特徴とする請求項1から11のいずれか一項に記載のゲーム装置。
【請求項13】
前記記録パーツに装飾を施したことを特徴とする請求項2から12のいずれか一項に記載のゲーム装置。
【図1】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図9】
【図2】
【図7】
【図8】
【図10】
【図11】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図9】
【図2】
【図7】
【図8】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2011−143102(P2011−143102A)
【公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−7079(P2010−7079)
【出願日】平成22年1月15日(2010.1.15)
【出願人】(000003584)株式会社タカラトミー (248)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年1月15日(2010.1.15)
【出願人】(000003584)株式会社タカラトミー (248)
【Fターム(参考)】
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