説明

ゲーム装置

【課題】振動による固定台の取り付けの緩みを抑制することができるゲーム装置を提供する。
【解決手段】ゲーム装置1は、振動を発生させる加振器70が取り付けられ、加振器70が発生させる振動の伝達により振動する振動板40と、振動板40を取り付けるための取り付け区画46が形成されたステージ3と、を備え、振動板40は、所定範囲の移動が可能な状態でステージ3の取り付け区画46に取り付けられているものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プレイヤがプレイする固定台を備えたゲーム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ゲームをプレイするための固定台としてのステージを備え、プレイヤが位置するステージ上面のステージ内部に、加振器が取り付けられているゲーム装置が存在する。このようなゲーム装置であって、ゲームの状況に応じて加振器によりステージ上面を振動させてプレイヤに振動を伝えるものが知られている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上述のようなステージの上面は、緩衝材を挟んでボルトによりしっかりとステージに固定されている。上面を固定しているボルトには、振動によって力が加わるので、緩みが生じてしまう虞がある。
【0004】
そこで、本発明は、振動による固定台の取り付けの緩みを抑制することができるゲーム装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明のゲーム装置(1)は、振動を発生させる振動発生手段(70)が取り付けられ、前記振動発生手段が発生させる振動の伝達により振動する可動板(40)と、前記可動板を取り付けるための取り付け区画(46)が形成された固定台(3)と、を備え、前記可動板は、所定範囲の移動が可能な状態で前記固定台の前記取り付け区画に取り付けられているものである。
【0006】
本発明によれば、可動板が所定範囲の移動が可能な状態で取り付けられているので、振動の発生に伴う所定範囲の移動が許容され、振動によって発生する力を受け流すことができる。さらに、振動は取り付け区画に取り付けられた可動板にて発生するため、固定台への振動の伝達を抑制することができる。このため、振動を伝えるべき対象には可動板により効率よく振動を伝えるとともに、振動による固定台の取り付けの緩みを抑制することができる。
【0007】
本発明のゲーム装置の一態様において、前記可動板を所定範囲の移動が可能な状態で前記取り付け区画に取り付ける手段として、前記可動板が前記取り付け区画に取り付けられた状態において前記可動板が前記取り付け区画の内周(46b)と接触しないように前記取り付け区画が設けられている範囲よりも小さい範囲に前記所定範囲の移動を制限する制限部材(66)が用いられていてもよい。この場合、固定台への振動の伝達をさらに抑制することができる。
【0008】
制限部材が用いられる場合において、制限部材はどのようなものが用いられてもよい。例えば、前記制限部材として、前記可動板を固定する固定部材(66)との間に介在し、前記可動板と前記固定部材との間に一定の間隔を形成するスペーサ(65)が用いられてもよい。また、可動板は、一定範囲の移動が可能な状態であればどのような取り付け手段によって取り付けられていてもよい。例えば、本発明のゲーム装置の一態様において、前記可動板を一定範囲の移動が可能な状態で前記取り付け区画に取り付ける手段として、前記可動板と前記取り付け区画との間の隙間を覆うために前記可動板の上から前記固定台に固定され、前記可動板の上方への移動を制限する板部材(41)が用いられてもよい。
【0009】
可動板がスペーサを介して取り付けられている場合において、前記スペーサが形成する一定の間隔部分には、前記可動板と前記固定部材との接触及び前記スペーサと前記固定部材との接触の少なくともいずれか一方の接触を緩衝するための緩衝材が設けられていてもよい。この場合、可動板の振動が固定台へ伝達することを抑制することができる。
【0010】
本発明のゲーム装置の一態様において、前記可動板は、前記取り付け区画に取り付けられた状態において、下方から緩衝材(58)にて支持されていてもよい。この場合、振動にともなう衝撃を緩衝材によって和らげることができる。
【0011】
可動板が取り付け区画に取り付けられる限りにおいて、可動板及び取り付け区画はどのように形成されていてもよい。例えば、本発明のゲーム装置の一態様において、前記可動板の外周(40b)には、凸部(53)と凹部(54)とが形成され、前記取り付け区画には、前記可動板が取り付け可能なように前記可動板の凸部及び凹部とそれぞれ対応する凸部(51)及び凹部(52)が外周に形成されていてもよい。これにより、可動板の軽量化を図ることができるので、可動板による振動の伝達効率を上昇させることができる。
【0012】
可動板及び取り付け区画の外周に凸部と凹部とが形成されている場合において、可動板はどのように取り付け区画に取り付けられていてもよい。例えば、本発明のゲーム装置の一態様において、前記可動板を所定範囲の移動が可能な状態で前記取り付け区画に取り付ける手段として、前記可動板を固定するための固定部材との間に介在し、前記可動板と前記固定部材との間に一定の間隔を形成するスペーサが用いられ、前記スペーサは、前記可動板の外周に形成された前記凸部に取り付けられた状態にて前記固定部材により前記取り付け区画の外周に形成れた前記凸部に固定されていてもよい。
【0013】
また、可動板及び取り付け区画の外周に凸部と凹部とが形成されている場合において、前記可動板を所定範囲の移動が可能な状態で前記取り付け区画に取り付ける手段として、前記可動板と前記取り付け区画との間の隙間を覆うために前記可動板の上から前記固定台に固定され、前記可動板の上方への移動を制限する板部材が用いられ、前記板部材は、前記取り付け区画の外周に形成された凹部に固定されていてもよい。板部材を取り付け区画の外周に取り付けるためには、取り付けに使用される固定部材等を設けるためのスペースが必要になる。このため、取り付け区画の外周に凹部が設けられていない場合には、可動板と取り付け区画との間の隙間を覆うための幅に加えて別途固定部材等を設けるためのスペースを確保しななければならないので、このスペースの分、板部材の幅が広がってしまう。この態様によれば、取り付け区画の外周に形成された凹部に板部材が固定されるので、別途固定部材等を設けるためのスペースを確保しなくてもよい。これにより、板部材の幅を短くすることできるとともに、板部材の軽量化を図ることができる。さらに、板部材が可動板に取り付けられないので、可動板の重量の増加を抑制することができる。これにより、可動板のよる振動の伝達効率を上昇させることができる。
【0014】
なお、以上の説明では本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記したが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
【発明の効果】
【0015】
以上、説明したように、本発明によれば、振動に伴う振動板の取り付けの緩みを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の一形態に係るゲーム装置の正面図。
【図2】本発明の一形態に係るゲーム装置の平面図。
【図3】本発明の一形態に係るゲーム装置の側面図。
【図4】複数の操作部及びコイン投入装置の拡大図。
【図5】板金及び振動板を取り外した状態のステージを示す図。
【図6】振動板を取り外した状態の取り付け区画の一部を拡大した図。
【図7】振動板を取り付けた状態の取り付け区画の一部を拡大した図。
【図8】図2のVIII−VIII線に関する断面図。
【図9】振動板の底面図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の一形態に係るゲーム装置について説明する。図1はゲーム装置の正面図を、図2はゲーム装置の平面図を、図3はゲーム装置の側面図を、それぞれ示している。このゲーム装置は、商業施設に設置される業務用のドラムリズム音楽ゲーム装置として構成されている。図示のように、ゲーム装置1は、メインユニット2と、その手前に配置され、メインユニット2と一体的に連結される固定台としてのステージ3と、を備えている。メインユニット2には、正面の奥側にモニタ7と、モニタ7の下部にウーハスピーカ10と、モニタ7の下部でウーハスピーカ10の奥に配置される筐体8と、モニタ7の手前に複数の操作部21〜28と、複数の操作部21〜28の右側にコイン投入装置11とが設けられている。また、モニタ7の左右上方には、モニタ7を挟むように2つのスピーカ12が設けられている。各スピーカ12の上部には、メインユニット2とステージ3に設けられたトラス13とを接続し、トラス13とともに囲いを形成するフレーム14が設けられている。また、モニタ7の上方には、ゲームをプレイしている際にプレイヤを照らすためのスポットライト15が4つ設けられている。また、ゲーム装置1には、その他にも、電源スイッチ、ボリューム操作スイッチ、電源ランプといった、通常の業務用ゲーム装置が備えている各種の入力装置及び出力装置が設けられているが、それらの図示を一部省略している。
【0018】
図4は、複数の操作部21〜28及びコイン投入装置11の拡大図である。図4に示すように、コイン投入装置11には、コイン投入口17と、ゲームの進行に用いられる複数の押しボタン18とが設けられている。筐体8の内部には、マイクロプロセッサと、そのマイクロプロセッサの動作に必要な内部記憶装置(一例としてROM及びRAM)等の各種の周辺装置とを組み合わせたコンピュータとして構成された不図示の制御ユニットが設けられている。内部記憶装置には、ゲームデータ及びゲームデータに基づいてドラムリズム音楽ゲームを実行するためのゲームプログラムが記憶されている。ゲームデータには、ゲームプログラムに従ってドラムリズム音楽ゲームを実行する際に参照されるべき各種のデータ、例えば、楽曲データ、効果音データ、画像データが含まれている。さらに、ゲームデータには、プレイヤに対して指示すべき操作等を時間に対応させて定義した操作時期指示データが含まれている。制御ユニットは、内部記憶装置に記憶されたゲームプログラムを実行する。ゲームプログラムがゲームデータに従ってドラムリズム音楽ゲームを実行することにより、制御ユニットは、画像データに応じた映像信号のモニタ7への出力、楽曲データ等に応じた音声再生信号の出力といった各種信号の出力を実行する。制御ユニットは、映像信号のモニタ7への出力によりモニタ7上に所定の画像を表示させ、音声再生信号の出力により、スピーカ12から所定の音声(楽音等を含む。)を再生させる。また、制御ユニットは、ゲームの状況に応じてスポットライト15のON/OFF及び照度を制御する。なお、制御ユニットは、内部記憶装置に記憶された各種データに基づいて各種信号を出力する形態に限定されず、例えば、外部記憶装置に記憶された各種データに基づいて各種信号を出力しても、通信手段によって得られる各種データに基づいて各種信号を出力してもよい。また、コイン投入装置11にカード読み取り装置を設けてもよい。これにより、コイン投入口17へのコインの投入と同等の効果をカードの情報を読み取ることにより発生させることができる。
【0019】
複数の操作部21〜28は、いずれも打楽器を模したもので、緑、赤、黄、青と外周が色分けされた4つのドラムパッド21、22、23、24と、シンバルを模した2つのシンバル型ドラムパッド25、26と、ハイハット用ペダルに対応するハイハットペダル27と、バスドラ用ペダルに対応するバスドラペダル28と、を備えている。2つのシンバル型ドラムパッド25、26は、ウーハスピーカ10を挟んでウーハスピーカ10の左右に配置されている。また、2つのシンバル型ドラムパッド25、26は、ほかのドラムパッド21、22、23、24よりも高い位置に配置されている。2つのシンバル型ドラムパッド25、26の間には、互いの位置関係及び間隔を維持させるためのフレーム30が設けられている。フレーム30は、2つのシンバル型ドラムパッド25、26の下を接続している。フレーム30のほぼ中央には、2つのドラムパッド21、22が固定されている。ハイハットペダル27の前端側27aには模擬ハイハット32が配置され、模擬ハイハット32は、左側のシンバル型ドラムパッド25とフレーム33で接続されている。フレーム33により模擬ハイハット32と左側のシンバル型ドラムパッド25との間の位置関係及び間隔が維持される。フレーム33にはステージ3の中央方向に延びるようにドラムパッド23が取り付けられている。ドラムパッド24は、コイン投入装置11にステージ3の中央方向に延びるように取り付けられ、バスドラペダル28はウーハスピーカ10の前に配置されている。2つのシンバル型ドラムパッド25、26には、フレーム30の下にそれぞれスピーカ35、36が設けられている。スピーカ35、36は、制御ユニットが出力する音声再生信号に従って音声等を再生する。
【0020】
各ドラムパッド21〜26の内部には、打撃を検出するための不図示の衝撃センサが設けられている。これにより、各ドラムパッド21〜26は、プレイヤが操作するスティックによって加えられた打撃を検出し、その打撃時期と同期した検出信号を出力可能に構成されている。衝撃センサは、例えば、音響センサで構成されている。各ペダル27、28は、後端側27b、28bを中心に上下に回転移動可能に後端側27b、28bが支持されている。各ペダル27、28の前端側27a、28aには、ペダル27、28を上方に付勢する不図示の弾性部材と、弾性部材の付勢による上方への移動を制限する不図示の制限部材と、が設けられている。また、各ペダル27、28には、踏み込みを検出するための不図示の踏込み検出手段が設けられている。この踏込み検出手段は、踏み込みを検出すると検出時期と同期した検出信号を出力可能なように構成されている。
【0021】
図2に示すように、ステージ3は、略矩形に形成され、図2の手前側の2隅が切欠かれている。切欠かれた2つの隅には、上方に延びるトラス13が設けられている。トラス13は、メインユニット2から延びるフレーム14と接続され、フレーム14とトラス13とによってゲーム装置1の周辺に囲いが形成されている。トラス13の上部には、ランプ38が設けられている。ランプ38は、ゲーム状況に応じて制御ユニットが出力する信号によってON/OFFが制御される。また、ステージ3には、不図示の椅子が配置され、プレイヤは椅子に座った状態で、各操作部21〜28の操作を行う。図2に示すように、ステージ3のプレイヤがゲームをプレイする際に使用する椅子が配置される範囲、つまり、ステージ3の横幅方向のほぼ中央部であって奥行き方向のメインユニット2側には、略矩形の可動板としての振動板40が取り付けられている。また、振動板40の各辺には、各辺に1つずつ板部材としての板金41が取り付けられている。なお、トラス13の上部に、スピーカを内蔵させてもよい。これにより、より音響効果を向上させることができる。また、トラス13間に転倒防止バーを設けてもよい。これにより、プレイヤの転倒を抑制できる。
【0022】
図5は、板金41及び振動板40を取り外した状態のステージ3を示している。図5に示すように、ステージ3の外枠42の内側には、矩形の中央空間43が形成されるように外枠42よりも高さが低い内枠44が設けられている。内枠44の上には、ステージ3の上面を形成する上板45が取り付けられている。上板45には、振動板40を取り付けるための取り付け区画46が設けられている。取り付け区画46は、中央空間43よりも大きい略矩形に形成されている。取り付け区画46の各辺には、それぞれ凸部51と凹部52とが形成されている。振動板40には、取り付け区画46の凸部51及び凹部52と対応するように凸部53及び凹部54が形成されており、振動板40は、取り付け区画46に嵌め合わされることにより、中央空間43及び取り付け区画46によって形成されるステージ3の開口を塞ぐ蓋としての役割を果す。
【0023】
図6は、振動板40を取り外した状態の取り付け区画46の一部を拡大した図である。中央空間43には、電源の供給等をするための配線55及び、振動板40を支持するための複数の梁56が設けられている。また、それぞれの梁56と梁56との間には梁56を補強するための補強部材57が設けられている。内枠44には、取り付け区画46の各凸部51の位置に、半球体の緩衝材58が4つずつ設けられている。緩衝材58は、取り付け区画46に振動板40が取り付けられた状態において、取り付け区画46の各凸部51に対応する振動板40の各凸部53を支持する。緩衝材58は、弾性部材で構成されている。図7は、振動板40を取り付けた状態の取り付け区画46の一部を拡大した図である。図7に示すように、振動板40は、上板45との間に所定の隙間Cをあけて取り付け区画46に取り付けられている。つまり、取り付け区画46は振動板40よりも大きく形成されている。これにより、振動板40の水平方向の振動に対する許容性を高めることができるとともに、振動板40の取り付け、取り外しを容易にすることができる。取り付け区画46の外周には、四隅に板金41を取り付けるためのねじ穴59が設けられている。また、振動板40の凸部53には、振動板40を取り付け区画46に取り付けるための取付部60が設けられている。
【0024】
図8は、図2のVIII−VIII線に関する断面図である。図8に示すように、取付部60は、大径部60bと、小径部60sと、を備え、底面60aが設けられた段付き孔として構成されている。振動板40の取付部60には、上下に開口するように円筒状のスペーサ65が取り付けられている。スペーサ65には、上方の開口から固定部材としてのネジ66が通され、振動板40は、スペーサ65を介在させた状態でネジ66によりステージ3に取り付けられている。スペーサ65とネジ66との間には一定の間隔L1が設けられている。このため、振動板40は間隔L1に対応する左右方向、つまり、水平方向の移動が許容される。また、ネジ66の頭66aと取付部60の底面60aとの間には一定の間隔L2が設けられ、振動板40は緩衝材58により支持されている。このため、振動板40は間隔L2及び緩衝材58の伸縮に対応する上下方向、つまり、垂直方向の移動が許容される。また、スペーサ65とネジ66との間の一定の間隔L1は、振動板40の外周40bと取り付け区画46の内周46bとの間の隙間Cよりも小さい。このため、振動板40が水平方向に振動しても振動板40の外周40bと取り付け区画46の内周46bとは接触しない。
【0025】
振動板40の上には、ねじ穴59及び取付部60にそれぞれ対応する位置に穴が設けられた意匠シート67が配置されている。つまり、下から振動板40、意匠シート67の順に配置され、板金41は、振動板40と上板45との間にあけられた隙間Cを覆うように意匠シート67の上からねじ68によってステージ3に固定される。このため、振動板40は、ねじ68により直接的にステージ3に固定されるものではないが、意匠シート67が介在した状態で、板金41により上方への移動が制限されている。つまり、振動板40は、一定の間隔L1、L2及び緩衝材58の伸縮の範囲と板金41で制限される範囲とを合わせた所定の範囲の移動が可能にステージ3に取り付けられている。なお、意匠シート67は省略してもよいが、意匠シート67が介在する場合には、意匠シート67も伸縮可能なため、意匠シート67の伸縮によっても振動板40の移動を許容することができる。
【0026】
図9は、振動板40の底面図である。図9に示すように、振動板40の底面40aには、振動を発生させる振動発生手段として2つの加振器70が取り付けられている。振動板40は、加振器70が発生させる振動により振動する。これにより、振動板40上のプレイヤを振動させることができる。加振器70の動作は、制御ユニットによって制御される。
【0027】
次に、振動板40の動作について説明する。プレイヤがゲーム装置1を使用する際には、ステージ3の振動板40が取り付けられている位置にプレイヤが座るための椅子が用意される。プレイヤは椅子に座ってステージ3上でゲームをプレイする。プレイヤによってコインがコイン投入口17から投入されると制御ユニットはモニタ7に所定の初期画面を表示させる。その後、制御ユニットは、例えば、ゲームでプレイする楽曲、あるいは難易度の選択といったゲームで使用するデータを特定する操作等、プレイヤからの開始の指示に基づいてゲームを開始させる。制御ユニットは、ゲームの状況に応じてゲームデータを参照し、モニタ7にゲーム画面を表示させるとともに、スピーカ12、あるいはスピーカ35、36から効果音、楽曲等の音声を再生させる。ゲーム画面には、操作時期指示データに基づいて表示される各操作部21〜28の操作時期の指示が含まれている。プレイヤは、ゲーム画面に含まれる各操作部21〜28の操作時期の指示に従って、適切な操作時期に各ドラム21〜26をスティックで打撃する操作、あるいは各ペダル27、28を踏む操作を行う。
【0028】
各操作部21〜28に操作がされると、各操作部21〜28は、各操作を検出し、操作時期と同期する信号を出力する。制御ユニットは、各操作部21〜28からの信号に応じて映像信号及び音声再生信号等を出力し、各操作部21〜28の操作に対応した画像をモニタ7に表示させるとともに、音声をスピーカ12、35、36、10に再生させる。これにより、各操作部21〜28の操作に伴って各操作部21〜28に対応する音声が再生される。また、バスドラペダル28の操作がされた場合には、制御ユニットは、ウーハスピーカ10に重低音を再生させる指示を出力するとともに、振動板40の加振器70に動作指示を出力する。このため、バスドラペダル28の操作がされた場合には、ウーハスピーカ10から重低音が再生されるとともに、振動板40に振動が発生する。
【0029】
以上に説明したように、本形態のゲーム装置1によれば、振動板40がウーハスピーカ10の再生に対応して振動し、振動板40の上に位置する椅子を振動させる。これにより、重低音による振動をプレイヤに体感させることができるので、プレイヤの臨場感を向上させることができる。また、振動板40は、ステージ3に垂直方向及び水平方向の一定範囲の移動が許容されるように取り付けられているので、振動によって発生する力を受け流すことができる。このため、振動に伴う振動板の取り付けの緩みを抑制することができる。
【0030】
本発明は上述の形態に限定されず、適宜の形態にて実施することができる。上述の形態では、緩衝材として半球体の弾性部材が使用されているが、このような形態に限定されるものではない。例えば、緩衝材として可動板と面接触するシート状の弾性部材を使用してもよい。この場合、半休体の弾性部材を使用する場合よりも緩衝効果が高くなるので、緩衝材を配置する数、場所等を少なくすることができる。また、緩衝材はさまざまな場所に設けられていてよい。例えば、ボルトの頭66aの底面60a側に設けられていてもよい。また、例えば、ボルト66とスペーサ65との間隔L1部分に設けられていてもよい。これらのようにスペーサが形成する一定の間隔L1、L2部分に設けられることにより、ボルトの頭と取付部の底面との間の接触又はボルトとスペーサとの間の接触を緩衝することができる。これにより、垂直方向及び水平方向の振動をより緩衝することができる。また、緩衝材を省略してもよい。さらに、上述の形態では、振動板40はスペーサ65を介して一定の移動が可能なように固定台に取り付けられているとともに、板金により上方向の振動板の移動が制限されているが、このような形態に限定されるものではない。例えば、板金の取り付け又はスペーサが介在するボルトでの取り付けのいずれか一方を省略してもよい。また、板金の取り付け及びスペーサが介在するボルトでの取り付けの両方を省略してもよい。この場合、可動板の上に配置される椅子を振動板の上方への移動を制限する部材として用いてもよい。
【0031】
上述の形態では、ウーハスピーカ10の再生に対応して振動板40を振動させているが、このような形態に限定されず、各種操作、及びゲーム状況に応じて可動板を振動させてよい。また、ゲーム装置1は、音楽ゲームに限定されず各種のゲームに適用することができる。例えば、ガンシューティングゲームに使用されてもよい。また、本発明は、商業施設に設置される業務用ゲーム装置に限定されるものではなく、例えば、家庭用の据置型ゲーム装置にて実現されてもよい。
【符号の説明】
【0032】
1 ゲーム装置
3 ステージ(固定台)
40 振動板(可動板)
41 板金(板部材)
46 取り付け区画
51 取り付け区画の凸部
52 取り付け区画の凹部
53 振動板の凸部
54 振動板の凹部
58 緩衝材
65 スペーサ
66 ネジ(固定部材)
70 加振器(振動発生手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
振動を発生させる振動発生手段が取り付けられ、前記振動発生手段が発生させる振動の伝達により振動する可動板と、
前記可動板を取り付けるための取り付け区画が形成された固定台と、を備え、
前記可動板は、所定範囲の移動が可能な状態で前記固定台の前記取り付け区画に取り付けられていることを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
前記可動板を所定範囲の移動が可能な状態で前記取り付け区画に取り付ける手段として、前記可動板が前記取り付け区画に取り付けられた状態において前記可動板が前記取り付け区画の内周と接触しないように前記取り付け区画が設けられている範囲よりも小さい範囲に前記所定範囲の移動を制限する制限部材が用いられている請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項3】
前記制限部材として、前記可動板を固定する固定部材との間に介在し、前記可動板と前記固定部材との間に一定の間隔を形成するスペーサが用いられている請求項2に記載のゲーム装置。
【請求項4】
前記可動板を所定範囲の移動が可能な状態で前記取り付け区画に取り付ける手段として、前記可動板と前記取り付け区画との間の隙間を覆うために前記可動板の上から前記固定台に固定され、前記可動板の上方への移動を制限する板部材が用いられている請求項1〜3のいずれか一項に記載のゲーム装置。
【請求項5】
前記スペーサが形成する一定の間隔部分には、前記可動板と前記固定部材との接触及び前記スペーサと前記固定部材との接触の少なくともいずれか一方の接触を緩衝するための緩衝材が設けられている請求項3に記載のゲーム装置。
【請求項6】
前記可動板は、前記取り付け区画に取り付けられた状態において、下方から緩衝材にて支持されている請求項1〜5のいずれか一項に記載のゲーム装置。
【請求項7】
前記可動板の外周には、凸部と凹部とが形成され、
前記取り付け区画には、前記可動板が取り付け可能なように前記可動板の凸部及び凹部とそれぞれ対応する凸部及び凹部が外周に形成されている請求項1〜6のいずれか一項に記載のゲーム装置。
【請求項8】
前記可動板を所定範囲の移動が可能な状態で前記取り付け区画に取り付ける手段として、前記可動板を固定するための固定部材との間に介在し、前記可動板と前記固定部材との間に一定の間隔を形成するスペーサが用いられ、
前記スペーサは、前記可動板の外周に形成された前記凸部に取り付けられた状態にて前記固定部材により前記取り付け区画の外周に形成れた前記凸部に固定されている請求項7に記載のゲーム装置。
【請求項9】
前記可動板を所定範囲の移動が可能な状態で前記取り付け区画に取り付ける手段として、前記可動板と前記取り付け区画との間の隙間を覆うために前記可動板の上から前記固定台に固定され、前記可動板の上方への移動を制限する板部材が用いられ、
前記板部材は、前記取り付け区画の外周に形成された凹部に固定されている請求項5又は6に記載のゲーム装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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