ゲーム装置
【課題】新たな操作方法を用いたゲームを実行することができるゲーム装置を提供する。
【解決手段】ゲーム装置1は、ゲームの映像を液晶パネル11,12に表示する。液晶パネル12aの下側に配置されたタブレットが、スタイラスペン15に内蔵された二つの異なる位置指示部の位置を検出し、スタイラスペン15の姿勢を示す姿勢情報を生成する。ユーザは、液晶パネル12の上でスタイラスペン15を傾けたり、回したりしながらゲームをプレイする。ゲーム装置1は、操作部13から入力された情報だけでなく、姿勢情報もゲームの操作情報として使用する。
【解決手段】ゲーム装置1は、ゲームの映像を液晶パネル11,12に表示する。液晶パネル12aの下側に配置されたタブレットが、スタイラスペン15に内蔵された二つの異なる位置指示部の位置を検出し、スタイラスペン15の姿勢を示す姿勢情報を生成する。ユーザは、液晶パネル12の上でスタイラスペン15を傾けたり、回したりしながらゲームをプレイする。ゲーム装置1は、操作部13から入力された情報だけでなく、姿勢情報もゲームの操作情報として使用する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム装置に関し、さらに詳しくは、コントローラ自体の動きを示す情報をゲームの操作情報として利用するゲーム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ゲーム装置のユーザインタフェースに、様々なデバイスが用いられている。たとえば、据え置き型のゲーム装置では、加速度センサなどを内蔵したコントローラを利用したものがある。加速度センサは、コントローラの移動方向を検出する。ゲーム装置は、加速度センサから出力される移動方向を示す情報を、ゲームの操作情報に使用する。ユーザは、コントローラを持ちながらユーザ自身の体を動かすことで、ゲームを楽しむことができる。
【0003】
携帯型ゲーム装置では、ユーザインタフェースにタッチパネルを利用したものがある。ユーザは、スタイラスペンやユーザの指などを用いて、タッチパネルに位置情報を入力する。ユーザは、タッチパネルにタッチするだけでゲームをプレイすることが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−334824号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
パーソナルコンピュータ(PC)のユーザインタフェースとして、タブレットがある。タブレットは、ユーザがタブレットの操作面上をスタイラスペンでタッチすることにより、タッチされた位置に応じた2次元の位置情報を出力する。PCは、モニタに表示されるポインタの位置を、2次元の位置情報に基づいて制御する。
【0006】
特許文献1には、サイコロなどの立体構造物に内蔵された位置指示コイルの高さを検出する姿勢検出装置が開示されている。姿勢検出装置は、電磁誘導方式のタブレットと同様の構成であり、複数のループコイルからなるセンサコイル群を備えている。センサコイル群は、位置指示コイルで発生する共振信号を受信する。姿勢検出装置は、受信した共振信号から検出波形を形成する。姿勢検出装置は、検出波形の中央に形成されるメイン信号の半値幅に基づいて、センサコイル群の設置面と位置指示コイルとの距離を位置指示コイルの高さとして検出する。
【0007】
位置指示コイルは、サイコロの各面を上にして設置面に置かれたときに、位置指示コルの高さが異なるような位置に配置される。姿勢検出装置は、位置指示コイルの高さを検出することにより、サイコロの出目を特定する。このため、ユーザは、実際にサイコロを振りながら、コンピュータゲームを楽しむことができる。
【0008】
そこで、本発明は前記問題点に鑑み、従来にない新しい操作方法を用いたゲームを実行することができるゲーム装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、複数の位置指示部を備えユーザが保持する入力装置が操作面上にある場合、前記操作面上の3次元空間における各位置指示部の位置を検出するタブレットと、検出された各位置指示部の位置に基づいて、前記入力装置の姿勢を示す姿勢情報を生成する姿勢情報生成部と、前記姿勢情報を用いて、ゲームプログラムを実行する制御部と、を備え、前記制御部は、前記ゲームプログラムの実行により仮想的なゲーム空間を生成するゲーム空間生成部と、ユーザの操作対象として生成された操作対象オブジェクトを前記ゲーム空間に配置するオブジェクト配置部と、前記操作対象オブジェクトの姿勢を、前記姿勢情報に基づいて変化させるオブジェクト制御部と、を含むことを特徴とする。
【0010】
請求項2記載の発明は、請求項1に記載のゲーム装置において、さらに、前記ゲームプログラムは、シューティングゲームプログラムであり、前記ゲーム装置は、さらに、検出された各位置指示部の位置を示す3次元位置情報を生成する位置情報生成部、を備え、前記姿勢情報生成部は、検出された各位置指示部の位置に基づいて、前記操作面に対する前記入力装置の傾きを示す傾き情報を生成する傾き情報生成部、を含み、前記オブジェクト制御部は、前記操作対象オブジェクトである拳銃オブジェクトの位置を前記3次元位置情報及び前記姿勢情報の変化に応じて変化させる拳銃移動部と、前記拳銃オブジェクトの照準を前記姿勢情報に基づいて決定する照準決定部と、を含むことを特徴とする。
【0011】
請求項3記載の発明は、請求項1に記載のゲーム装置において、前記ゲームプログラムは、ねじ回しゲームプログラムであり、前記姿勢情報生成部は、検出された各位置指示部の位置に基づいて、前記入力装置の中心軸に対する回転角を示す回転角情報を生成する回転情報生成部、を含み、前記オブジェクト制御部は、前記操作対象オブジェクトであるドライバーオブジェクトを前記回転角情報の変化に応じて回転させ、前記ゲーム空間に配置された物体オブジェクトに形成されているねじ穴にねじオブジェクトを締めるドライバー回転部、を含むことを特徴とする。
【0012】
請求項4記載の発明は、請求項1のゲーム装置において、前記ゲームプログラムは、中華料理ゲームプログラムであり、前記ゲーム装置は、さらに、検出された各位置指示部の位置を示す3次元位置情報を生成する位置情報生成部、を備え、前記姿勢情報生成部は、検出された各位置指示部の位置に基づいて、前記操作面に対する前記入力装置の傾きを示す傾き情報を生成する傾き情報生成部、を含み、前記オブジェクト制御部は、前記操作対象オブジェクトであり、仮想的な液体が入っている調理器具オブジェクトの位置を前記3次元位置情報に基づいて変化させ、前記調理器具オブジェクトの傾きを前記傾き情報に基づいて変化させる調理器具制御部と、前記調理器具オブジェクトが前記ゲーム空間内に配置された中華鍋オブジェクトの上に位置し、かつ、前記調理器具オブジェクトの傾きが変化した場合、前記仮想的な液体が前記中華鍋オブジェクトで沸騰することを示す調理音が記録された調理音データを再生する調理音再生部、を含むことを特徴とする。
【0013】
請求項5記載の発明は、複数の位置指示部を備えユーザが保持する入力装置が操作面上にある場合、前記操作面上の3次元空間における各位置指示部の位置を検出するタブレットと、検出された各位置指示部の位置に基づいて、前記入力装置の姿勢を示す姿勢情報を生成する姿勢情報生成部と、前記姿勢情報を用いて、ゲームプログラムを実行する制御部と、を備え、前記制御部は、前記ゲームプログラムの実行により仮想的なゲーム空間を生成するゲーム空間生成部と、ユーザの操作対象として生成された操作対象オブジェクトを前記ゲーム空間に配置するオブジェクト配置部と、前記操作対象オブジェクトに対する動作指示を前記姿勢情報に基づいて特定し、前記操作対象オブジェクトの動作を、特定した動作指示に基づいて制御するオブジェクト制御部と、を含むことを特徴とする。
【0014】
請求項6記載の発明は、請求項5に記載のゲーム装置において、前記ゲームプログラムは、アクションゲームプログラムであり、前記姿勢情報生成部は、検出された各位置指示部の位置に基づいて、前記操作面に対する前記入力装置の傾きを示す傾き情報を生成する傾き情報生成部、含み、前記オブジェクト制御部は、前記傾き情報が第1条件を満たす場合に前記操作対象オブジェクトであるキャラクタオブジェクトを前進させる前進処理部と、前記傾き情報が第2条件を満たす場合に前記キャラクタオブジェクトの姿勢を変化させる姿勢変化部と、を含むことを特徴とする。
【0015】
請求項7記載の発明は、請求項6に記載のゲーム装置において、さらに、検出された各位置指示部の位置を示す3次元位置情報を生成する位置情報生成部、を備え、前記オブジェクト制御部は、前記操作面と前記入力装置との距離を前記3次元位置情報に基づいて特定し、前記距離が所定の距離以上となった場合に前記キャラクタオブジェクトを前記ゲーム空間内の空中を移動させる空中移動部、を含むことを特徴とする。
【0016】
請求項8記載の発明は、請求項1または請求項5に記載のゲーム装置において、さらに、検出された各位置指示部の位置を示す3次元位置情報を生成する位置情報生成部、を備え、前記オブジェクト制御部は、前記ゲーム空間における前記操作対象オブジェクトの位置を、前記3次元位置情報に基づいて変化させる位置変化部、を含むことを特徴とする。
【0017】
請求項9記載の発明は、請求項1ないし請求項8のいずれかに記載のゲーム装置において、さらに、前記操作対象オブジェクトを含む前記ゲーム空間を表示する表示部、を備え、前記タブレットと、前記制御部と、前記表示部とが、一体化されていることを特徴とする。
【0018】
請求項10記載の発明は、請求項1ないし請求項8のいずれかに記載のゲーム装置において、前記制御部は、外部のテレビジョン受像機の画面に前記操作対象オブジェクトを含む前記ゲーム空間を表示するための画像データを生成する画像データ生成部と、前記画像データを前記テレビジョン受像機に出力する出力部と、を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明のゲーム装置において、入力装置は、複数の位置指示部を備えている。ユーザは、入力装置を傾けたり、回転させたりするなどして、タブレットの操作面の上で入力装置の姿勢を変化させる。タブレットにより検出された各位置指示装置の位置に基づいて、入力装置の姿勢を示す姿勢情報が生成される。ゲーム装置は、操作対象オブジェクトの姿勢を、姿勢情報に基づいて制御する。ゲーム装置は、操作対象オブジェクトに対する動作指示を姿勢情報に基づいて特定し、操作対象オブジェクトの動きを特定した動作指示に応じて制御する。このように、ゲーム装置は、入力装置の姿勢情報をゲームの操作情報として使用する。本発明は、タブレットの上で入力装置の姿勢を変化させるという新しい操作方法を利用した新たなゲームを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の実施の形態に係るゲームシステムの全体図である。
【図2】ゲーム装置の機能的構成を示すブロック図である。
【図3】液晶パネルとタブレットとの位置関係を示す図である。
【図4】スタイラスペンの機能的構成を示すブロック図である。
【図5】スタイラスペンと液晶パネルとの位置関係、及びスタイラスペンにおける位置指示部の設置個所を示す図である。
【図6】シューティングゲームの操作方法を説明する図である。
【図7】アクションゲームに用いる人形を示す図である。
【図8】アクションゲームの操作方法を説明する図である。
【図9】アクションゲームの操作方法を説明する図である。
【図10】アクションゲームの操作方法を説明する図である。
【図11】ねじ回しゲームの初期画面を示す図である。
【図12】ねじ回しゲームの操作方法を説明する図である。
【図13】中華料理ゲームの操作方法を説明する図である。
【図14】中華料理ゲームの操作方法を説明する図である。
【図15】変形例に係る据え置き型のゲーム装置を備えるゲームシステムの全体図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
{1.ゲーム装置1の全体構成}
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。実施の形態では、携帯型のゲーム装置を例にして説明する。
【0022】
図1は、実施の形態に係るゲーム装置の外観図である。図1に示すように、ゲーム装置1は、液晶パネル11、12を備えている。液晶パネル11の表示面11aと、液晶パネル12の表示面12aには、ユーザがプレイしているゲームの映像が表示される。
【0023】
液晶パネル12の右側には、Aボタン13aと、Bボタン13bと、スピーカ14とが設けられている。液晶パネル12の左側には、十字キー13cと、スピーカ14とが設けられている。以下、Aボタン13a、Bボタン13b、及び十字キー13cに関する共通の説明をする場合、各ボタンを操作部13と総称する。操作部13は、ゲームの操作情報を入力するために用いられる。スピーカ14,14からは、ユーザがプレイしているゲームの音声が出力される。
【0024】
ゲーム装置1は、操作情報を入力する入力装置として、スタイラスペン15を含む。後述するように、液晶パネル12の下には、タブレット16(図2参照)が設けられている。ユーザは、表示面12aの上でスタイラスペン15を浮かせながら動かすことにより、スタイラスペン15の位置及び姿勢を示す情報を操作情報として入力する。したがって、ゲーム装置1は、ユーザが表示面12a上の3次元空間でスタイラスペン15の姿勢を変えるという、新しい操作方法を用いたゲームを提供することができる。
【0025】
図2は、ゲーム装置1の機能的構成を示すブロック図である。ゲーム装置1は、液晶パネル11、12、操作部13、及びスピーカ14の他に、制御部10と、タブレット16と、コネクタ18とを備える。
【0026】
コネクタ18は、ゲーム装置1とゲームプログラムが記録されたメモリカード2とを接続させるインタフェースである。コネクタ18は、ゲーム装置1のカードスロット17の奥に設けられている。ユーザは、メモリカード2をカードスロット17に挿入して、メモリカード2とコネクタ18とを接続することで、様々なゲームを楽しむことができる。
【0027】
制御部10は、CPU及びRAMなどを備え、ゲーム装置1の全体制御を行う。制御部10は、コネクタ18に接続されたメモリカード2にアクセスし、メモリカード2に記録されたゲームプログラムを実行する。
【0028】
タブレット16は、電磁誘導方式のタブレットであり、スタイラスペン15の位置及び姿勢を検出する。図3は、カードスロット17側からゲーム装置1を見たときの、液晶パネル12と、タブレット16との位置関係を示す図である。図3では、ゲーム装置1の筺体1a、液晶パネル12、及びタブレット16を除く構成要素の表示を省略している。液晶パネル12及びタブレット16は、ゲーム装置1の筺体1aに内蔵される。タブレット16は、液晶パネル12の下側に配置される。タブレット16がスタイラスペン15の位置を検出することができる検出面16a(図5参照)と、液晶パネル12の表示面12aとは、互いに重なっている。
【0029】
図4は、スタイラスペン15の機能的構成を示すブロック図である。スタイラスペン15は、位置指示部151と、位置指示部152と、位置指示信号供給部153とを備える。
【0030】
位置指示部151,152は、コイル及びコンデンサなどにより構成される共振回路である。位置指示信号供給部153は、位置指示部151,152に位置指示信号を供給する。位置指示信号は、位置指示部151,152がタブレット16に共振信号を送信するために用いる電流信号である。
【0031】
次に、タブレット16の構成とともに、タブレット16がスタイラスペン15の位置及び姿勢を検出する流れについて説明する。
【0032】
図5は、位置指示部151,152の位置の検出について説明する図である。タブレット16は、検出面16aの上方に位置指示部151,152が存在する場合、位置指示部151,152のそれぞれの位置を検出することができる。言い換えれば、タブレット16は、ユーザが表示面12aの上でスタイラスペン15を動かしていれば、スタイラスペン15の位置を検出することができる。
【0033】
スタイラスペン15において、位置指示部151は、コイル151a及びコンデンサ151bにより構成され、ペン先側に配置される。位置指示部152は、コイル152a及びコンデンサ152bにより構成され、スタイラスペン15の中央部に配置される。位置指示部151,152は、スタイラスペン15の中心軸pが通過するように配置される。位置指示部151,152の共振周波数は、互いに異なる。位置指示部151,152の共振周波数を、それぞれf1(Hz)、f2(Hz)とする。
【0034】
図5に示すように、検出面16aの左下側の角を原点として、X軸、Y軸、及びZ軸を定義する。検出面16aがXY平面に対応する。Z軸は、検出面16aに対して垂直な方向である。タブレット16において、検出面16aの下には、複数のXセンサコイル16x,16x・・・及びYセンサコイル16y,16y・・・が、交差するようにして配置されている。図5では、Xセンサコイル16x及びYセンサコイル16yを実線で示す。Xセンサコイル16xは、Y軸方向に沿って設置され、位置指示部151,152のX座標を検出するために用いられる。Yセンサコイル16yは、X軸方向に沿って設置され、位置指示部151,152のY座標を検出するために用いられる。
【0035】
タブレット16が位置指示部151の位置を検出する流れについて説明する。Xセンサコイル16x及びYセンサコイル16yは、f1(Hz)及びf2(Hz)を共振周波数とした回路構成となっている。タブレット16は、f1(Hz)の正弦波信号をXセンサコイル16x及びYセンサコイル16yに供給する。これにより、検出面16a上の磁界が変化して、位置指示部151に誘導電流が流れる。位置指示部152の共振周波数は、f2(Hz)であるため、位置指示部152に誘導電流は発生しない。
【0036】
位置指示信号供給部153は、位置指示部151に誘導電流が流れた場合、位置指示部151に位置指示信号を供給する。位置指示信号の供給により、位置指示部151の周辺の磁界が変化し、コイル151aの周辺にf1(Hz)の共振信号が発生する。Xセンサコイル16x及びYセンサコイル16yは、共振信号を受信する。タブレット16は、共振信号の周波数がf1(Hz)であることから、位置指示部151から共振信号を受信したと判断する。タブレット16は、受信した共振信号に基づいて、位置指示部151のX座標及びY座標を特定する。位置指示部151のZ座標は、受信した共振信号の波形に基づいて特定される。タブレット16は、特定したX座標、Y座標、及びZ座標に基づいて、位置指示部151の3次元位置情報(第1位置情報)を生成する。
【0037】
同様に、タブレット16は、f2(Hz)の正弦波信号をXセンサコイル16x及びYセンサコイル16yに供給することにより、位置指示部152の3次元位置情報(第2位置情報)を生成する。タブレット16は、第1位置情報及び第2位置情報を、スタイラスペン15の位置を示す3次元位置情報として出力する。
【0038】
タブレット16は、第1位置情報及び第2位置情報に基づいて、検出面16aに対する中心軸pの傾きを検出する。タブレット16は、検出した傾きを示す情報を傾き情報として出力する。
【0039】
図4及び図5では、2つの位置指示部151,152を備えるスタイラスペン15を示している。しかし、中心軸pを中心としたスタイラスペン15の回転角を検出するために、スタイラスペン15は、位置指示部151,152を含む3つの位置指示部を備えてもよい。3つの位置指示部は、平面を構成するようにして配置される。タブレット16は、3つの位置指示部の3次元位置情報に基づいて、3つの位置指示部が含まれる平面を特定する。タブレット16は、特定した平面に基づいてスタイラスペン15の回転角を検出し、回転角を示す情報を回転情報として出力する。
【0040】
図4では、位置指示部151,152と位置指示信号供給部153とを別々の構成要素として示している。しかし、位置指示部151と位置指示信号供給部153とを、同一の共振回路としてもよい。具体的には、コンデンサ151bが、位置指示部151に発生する誘導電流に応じた電荷を蓄積する。位置指示信号は、コンデンサ151bに蓄積された電荷を利用して、コイル151aに供給される。同様に、位置指示部152と、位置指示信号供給部153とを、同一の共振回路としてもよい。
【0041】
{2.ゲームの具体例}
以下、ゲーム装置1で実行することができるゲームの具体例について説明する。
【0042】
{2.1.シューティングゲーム}
シューティングゲームは、拳銃などから弾丸を発射して敵キャラクタを倒すゲームである。まず、ユーザは、シューティングゲームプログラムが格納されたメモリカード2をコネクタ18に接続する。これにより、シューティングゲームが開始される。以下、制御部10における処理は、シューティングゲームプログラムの実行による処理である。
【0043】
図6は、シューティングゲームの操作方法を説明する図である。図6では、ゲーム装置1の構成要素のうち、液晶パネル11、12及びタブレット16のみを示している。
【0044】
シューティングゲームが開始されると、制御部10は、シューティングゲーム用のゲーム空間31aを生成する。ゲーム空間31aは、仮想的な3次元空間である。制御部10は、拳銃オブジェクト31bと、敵オブジェクト31c,31c・・・とを生成する。拳銃オブジェクト31bは、ユーザの操作対象である。拳銃オブジェクト31bは、拳銃オブジェクト31bを保持するキャラクタオブジェクト(図示省略)とともに、ゲーム空間31aの所定の方向へ一定の速度で前進する。敵オブジェクト31c,31c・・・は、ゲーム空間31aにランダムに配置される。
【0045】
拳銃オブジェクト31bは、第1位置情報及び傾き情報に基づいて、ゲーム空間31aに配置される。具体的には、拳銃オブジェクト31bの銃口31dが、位置指示部151に対応する。制御部10は、第1位置情報をタブレット16から入力すると、第1位置情報をゲーム空間31aの位置情報(第1仮想位置情報)に変換する。第1仮想位置情報に基づいて、銃口31dの位置が決定される。銃口31dを基準として、拳銃オブジェクト31bの進行方向の反対方向に、拳銃オブジェクト31bの銃身31eが配置される。
【0046】
制御部10は、ゲーム空間31aを表示面11a、12aに表示する。表示面11aには、キャラクタオブジェクト(図示省略)の進行方向の映像が表示される。表示面12aには、拳銃オブジェクト31bを保持しているプレイヤキャラクタ(図示省略)の足元方向の映像が表示される。
【0047】
拳銃オブジェクト31bは、第1位置情報及び傾き情報に基づいて、表示面11a,12aのいずれかに表示される。表示面11a,12aのいずれかには、拳銃オブジェクト31bとともに、拳銃オブジェクト31bの照準31fが表示される。照準31fは、スタイラスペン15の傾き情報に基づいて表示される。具体的には、制御部10は、傾き情報を用いて、中心軸pに対応する直線を、ゲーム空間31aに対応する仮想直線に変換する。銃口31dから仮想直線が延びる方向に、照準31fが表示される。
【0048】
制御部10は、タブレット16から第1位置情報及び傾き情報が入力されるたびに、入力される情報をゲーム空間31aに対応する情報(第1仮想位置情報及び仮想直線を示す情報)に変換する。制御部10は、変換した情報に基づいて、拳銃オブジェクト31b及び照準31fの位置を変化させる。
【0049】
このため、ユーザは、スタイラスペン15を表示面12aの上で移動させたり、向きを変えたりすることにより、拳銃オブジェクト31b及び照準31fを移動させることができる。図6に示すように、スタイラスペン15がプレイヤキャラクタの進行方向(液晶パネル11が配置されている方向)を向いていた場合、拳銃オブジェクト31b及び照準31fは、表示面11aに表示される。スタイラスペン15が表示面12aの方向を向いていた場合、拳銃オブジェクト31b及び照準31fは、表示面12aに表示される。
【0050】
ユーザは、Aボタン13aを押すことにより、拳銃オブジェクト31bから銃弾を発射することができる。照準31fと敵オブジェクト31cとが重なったタイミングでAボタン13aが押された場合、発射された銃弾が、敵オブジェクト31cに命中する。これにより、敵オブジェクト31cを倒すことができる。
【0051】
このように、ゲーム装置1は、スタイラスペン15の向きを変えることにより照準31fを移動させるという、新しい操作方法を用いたシューティングゲームを提供することができる。
【0052】
{2.2.アクションゲーム}
アクションゲームは、ユーザの操作対象であるキャラクタオブジェクトを動かして、ゲーム空間内の障害物を避けたり、ゲーム空間内の敵を倒したりするゲームである。ユーザは、スタイラスペン15に代えて、プレイヤオブジェクトに似せた人形を用いてアクションゲームをプレイする。
【0053】
まず、ユーザは、アクションゲームプログラムが格納されたメモリカード2をコネクタ18に接続する。これにより、アクションゲームが開始される。以下、制御部10における処理は、アクションゲームプログラムの実行による処理である。
【0054】
図7は、アクションゲームに用いる人形4の一例を示す図である。図7に示すアヒルの人形4は、スタイラスペン15と同様に、位置指示部151,152と、位置指示信号供給部153とを備える。位置指示部151は、人形4の脚の付け根付近に埋め込まれる。位置指示部152は、人形4の頭部に埋め込まれる。位置指示信号供給部153は、人形4の首付近に埋め込まれる。人形4において、位置指示部151,152を通過する直線を、直線kとする。直線kは、スタイラスペン15の中心軸pに対応する。ユーザは、人形4を表示面12aの上に載せて、アクションゲームをプレイする。
【0055】
図8は、アクションゲームの操作方法を説明する図である。図8では、ゲーム装置1の構成要素のうち、液晶パネル11、12及びタブレット16のみを示している。後述する図9及び図10についても同様である。
【0056】
アクションゲームが開始されると、制御部10は、アクションゲーム用のゲーム空間32aを生成する。制御部10は、アクションゲームにおけるユーザの操作対象として、キャラクタオブジェクト32bを生成する。キャラクタオブジェクト32bは、ゲーム空間32aのデフォルトの位置に配置される。
【0057】
制御部10は、表示面11aにゲーム空間32aを表示する。図8に示すように、人形4が表示面12aの上に載っているため、ゲーム空間32aは、表示面12aに表示されない。
【0058】
ユーザは、表示面12aの上で人形4の姿勢を変えることにより、キャラクタオブジェクト32bを操作する。たとえば、表示面12aの上に単に人形4が載っている場合、直線kが表示面12a対して垂直となる。このとき、制御部10は、キャラクタオブジェクト32bをゲーム空間32aで静止させる。
【0059】
図9は、キャラクタオブジェクト32bを前進させるときの人形4の姿勢を示す図である。ユーザは、Aボタン13aのある方向(図8において右方向)に人形4の頭部を倒すようにして、人形4を前傾させる。この操作により、キャラクタオブジェクト32bがゲーム空間32aを前進する。たとえば、直線kと表示面12aとの角度(前傾角度)αが、キャラクタオブジェクト32bの前進を指示する角度(たとえば、85度〜30度)となった場合、キャラクタオブジェクト32bが前進を開始する。キャラクタオブジェクト32bが前進する速度は、前傾角度αに応じて変えてもよい。たとえば、制御部10は、前傾角度αが小さくなるほど、キャラクタオブジェクト32bの速度を大きくする。
【0060】
表示面11aに表示される映像は、キャラクタオブジェクト32bの前進に応じて変化する。図8では、木32cがキャラクタオブジェクト32bの前方(表示面11aの右側)に位置している。キャラクタオブジェクト32bの前進に伴って、図9では、木32cがキャラクタオブジェクト32bの後方(表示面11aの左側)に位置する。
【0061】
制御部10は、前傾角度が30度より小さくなった場合、キャラクタオブジェクト32bをかがませる処理を行う。具体的には、制御部10は、キャラクタオブジェクト32bを停止させ、キャラクタオブジェクト32bが羽で頭部を覆いながらかがんでいる映像を表示面11aに表示させる。たとえば、敵オブジェクト(図示省略)がキャラクタオブジェクト32bの上方にいるときなどに、ユーザは、キャラクタオブジェクト32bをかがませる操作を行う。
【0062】
図10は、キャラクタオブジェクト32bがゲーム空間32a内を飛んでいるときの人形4の姿勢を示す図である。ユーザが人形4を表示面12aから浮かすことにより、キャラクタオブジェクト32bは、ゲーム空間32aを飛ぶことができる。この操作は、ゲーム空間32aに設けられた障害物32dを避けるときなどに行われる。
【0063】
制御部10は、第1位置情報(位置指示部151に対応)に基づいて、人形4と表示面12aとの距離をリアルタイムに監視している。人形4と表示面12aとの距離が所定の距離より大きくなった場合、制御部10は、キャラクタオブジェクト32bがゲーム空間32bで飛ぶ処理を行う。キャラクタオブジェクト32bが飛ぶ高さは、第1位置情報から変換された第1仮想位置情報に基づいて決定される。表示面11aには、キャラクタオブジェクト32bが羽をはばたかせながら飛んでいる映像が表示される。
【0064】
このように、アクションゲームでは、人形4の姿勢を変えることによりキャラクタオブジェクト32bを操作することができる。したがって、ユーザは、これまでにない新しい操作方法でアクションゲームを楽しむことができる。
【0065】
アクションゲームでは、スタイラスペン15を人形4に見立ててキャラクタオブジェクト32bを操作してもよい。たとえば、キャラクタオブジェクト32bを静止させる場合、ユーザは、スタイラスペン15を表示面12aに対して垂直に立てればよい。キャラクタオブジェクト32bを前進させたり、かがませたりする場合には、スタイラスペン15を、Aボタン13aのある方向に倒せばよい。ユーザは、位置指示部151,152などが内蔵された人形4を用意しなくてもよいため、手軽にアクションゲームを楽しむことができる。
【0066】
{2.3.ねじ回しゲーム}
ねじ回しゲームは、仮想的なドライバーを用いてねじを回すことにより、自動車にタイヤを固定するゲームである。ねじ回しゲームでは、スタイラスペン15がドライバーに見立てられる。ユーザは、中心軸pを中心にしてスタイラスペン15を回転させることにより、仮想的なドライバーを回すことができる。
【0067】
まず、ユーザは、ねじ回しゲームプログラムが格納されたメモリカード2をコネクタ18に接続する。これにより、ねじ回しゲームが開始される。以下、制御部10における処理は、ねじ回しゲームプログラムの実行による処理である。
【0068】
図11は、ねじ回しゲームの初期画面を示す図である。図11では、ゲーム装置1の構成要素のうち、液晶パネル11、12及びタブレット16のみを示している。後述する図12についても同様である。
【0069】
ねじ回しゲームが開始されると、制御部10は、ねじ回しゲーム用のゲーム空間33aを生成する。制御部10は、タイヤオブジェクト33b及び自動車オブジェクト33cを生成する。自動車オブジェクト33cは、ゲーム空間33aのデフォルトの位置に配置される。タイヤオブジェクト33bは、自動車オブジェクト33cに固定されていない状態で取り付けられている。
【0070】
表示面11aには、図11に示すように、タイヤオブジェクト33bを含むゲーム空間33aが表示される。表示面12aには、ねじオブジェクト33d,33e,33f,33gの一覧が表示される。ねじオブジェクト33d〜33gは、軸の長さ、軸の直径、及びねじ山の間隔がそれぞれ異なっている。各ねじオブジェクトは、タイヤオブジェクト33bに形成されているねじ穴331b,332b,333b,334bのいずれか一つに対応している。ユーザは、ねじ穴331b〜334bにねじオブジェクト33d〜33gを締めることで、タイヤオブジェクト33bを自動車オブジェクト33cに固定する。
【0071】
図12は、ねじ回しゲームの操作方法を説明する図である。図12では、表示面12aに表示されているねじオブジェクト33d〜33gを省略している。
【0072】
ユーザは、スタイラスペン15を用いて、表示面12aに表示されたねじオブジェクト33dにタッチして、ねじオブジェクト33dを選択する。これにより、制御部10は、ドライバーオブジェクト33hを新たに生成し、ドライバーオブジェクト33hの先端にねじオブジェクト33dが付いた映像を表示面11aに表示させる。
【0073】
スタイラスペン15の位置指示部151がドライバーオブジェクト33hの先端に対応する。位置指示部152がドライバーオブジェクト33hの柄に対応する。制御部10は、第1位置情報及び第2位置情報からそれぞれ変換された二つの仮想位置情報に基づいて、ドライバーオブジェクト33hをゲーム空間33aに配置する。
【0074】
ユーザは、表示面12aの上でスタイラスペン15を動かして、ねじオブジェクト33dをねじ穴331bの位置まで移動させる。ユーザは、ねじオブジェクト33dとねじ穴331bとの位置を合わせた状態で、中心軸pを中心にスタイラスペン15を回転させる。制御部10は、タブレット16からリアルタイムに入力される回転情報に基づいて、スタイラスペン15の回転角の変化を検出する。回転角の変化に応じて、ドライバーオブジェクト33hが回転する。
【0075】
ねじオブジェクト33d及びねじ穴331bの各パラメータ(軸の直径、軸の長さ、及びねじ山の間隔)が一致している場合、ドライバーオブジェクト33が回転し、ねじオブジェクト33dがねじ穴331bに入り込んでいく映像が表示される。一方、ねじオブジェクト33d及びねじ穴331bの各パラメータが一致しない場合、制御部10は、金属の摩擦音が記録された摩擦音データを再生する。摩擦音データの再生により、ユーザは、ねじオブジェクト33dがねじ穴331bに対応していないことを認識できる。ユーザは、ねじオブジェクト33e〜33gの中から新たなねじオブジェクトを選択して、ねじを締める操作を繰り返す。ねじ穴331b〜334bに全てのねじを締めることにより、タイヤオブジェクト33bを自動車オブジェクト33cに固定することができる。
【0076】
このように、ねじ回しゲームでは、ユーザは、スタイラスペン15を表示面12aの上で回転させることで、ドライバーオブジェクト33hを操作する。したがって、ゲーム装置1は、これまでにない新たな操作方法を用いたゲーム装置を提供することができる。
【0077】
{2.4.中華料理ゲーム}
中華料理ゲームは、仮想的に中華料理を作るゲームである。中華料理ゲームでは、スタイラスペン15が、中華鍋や、おたまなどの調理器具に見立てられる。ユーザは、表示面12a上でスタイラスペン15を動かすことによって、仮想的に調理を行う。
【0078】
まず、ユーザは、中華料理ゲームプログラムが格納されたメモリカード2をコネクタ18に接続する。これにより、中華料理ゲームが開始される。以下、制御部10における処理は、中華料理ゲームプログラムの実行による処理である。
【0079】
図13は、中華料理ゲームの操作方法を説明する図である。図13では、ゲーム装置1の構成要素のうち、液晶パネル11、12及びタブレット16のみを示している。後述する図14についても同様である。
【0080】
制御部10は、中華料理ゲームが開始されると、中華料理ゲーム用のゲーム空間34aを生成する。制御部10は、中華鍋オブジェクト34bと、おたまオブジェクト34cと、容器オブジェクト34d,34e,34fとを生成する。容器オブジェクト34d,34e,34fは、水、醤油、豆板醤が入れられた仮想的な容器である。
【0081】
表示面11aの左側には、中華鍋オブジェクト34b、おたまオブジェクト34c、及び容器オブジェクト34d〜34fが配置されたゲーム空間34aが表示される。表示面11aの右側には、アイテム選択メニュー34gが表示される。ユーザは、アイテム選択メニュー34gを利用して、使用する調理器具を選択する。
【0082】
中華料理ゲームでは、表示面12aにゲームの映像が表示されない。しかし、アイテム選択メニュー34gを表示面12aに表示してもよい。
【0083】
図13では、アイテム選択メニュー34gで「おたま」が選択されている。このため、制御部10は、第1仮想位置情報及び第2仮想位置情報に基づいて、ゲーム空間34aにおたまオブジェクト34cを配置する。スタイラスペン15の位置指示部151が、おたまオブジェクト34cの半球状の部分に対応する。位置指示部152が、おたまオブジェクト34cの柄の部分に対応する。中華鍋オブジェクト34b及び容器オブジェクト34d〜34fは、ゲーム空間34aのデフォルトの位置に配置される。
【0084】
ユーザは、おたまオブジェクト34cを操作して、中華鍋オブジェクト34bに水、醤油、及び豆板醤を入れることができる。ユーザは、表示面12a上でスタイラスペン15を動かす。制御部10は、リアルタイムに入力される第1位置情報及び第2位置情報の変化に基づいて、おたまオブジェクト34cを移動させる。ユーザは、スタイラスペン15を操作して、おたまオブジェクト34cの半球状の部分を容器オブジェクト34dの中に入れる。これにより、半球状の部分に水を入れることができる。ユーザは、水が入ったおたまオブジェクト34cを、中華鍋オブジェクト34bの上まで移動させる。このとき、ユーザは、おたまオブジェクト34cから水がこぼれないように、スタイラスペン15を表示面12aに対して垂直に立てるようにして移動させることが望ましい。
【0085】
図14は、中華鍋オブジェクト34bに水が入る様子を示す図である。図14に示すように、ユーザは、おたまオブジェクト34cを中華鍋オブジェクト34bの上に移動させて、スタイラスペン15を傾ける。制御部10は、リアルタイムに入力される傾き情報の変化に応じて、おたまオブジェクト34cの傾きを変化させる。これにより、ユーザは、おたまオブジェクト34cに入っている水を、中華鍋オブジェクト34bに移すことができる。制御部10は、水が入ったおたまオブジェクト34cが中華鍋オブジェクト34bの上に位置し、かつ、おたまオブジェクト34cの傾きが一定の角度より大きくなったときに、中華鍋オブジェクト34bの中に水が入ったと判断する。中華鍋オブジェクト34bの中に水が入ったことを示すために、制御部10は、水が熱した中華鍋に入った時に発生する音声(たとえば「ジュー」という音声)が記録された調理音データを再生する。
【0086】
ユーザは、アイテム選択メニュー34gで「醤油」または「豆板醤」を選択することで、中華鍋オブジェクト34bに醤油または豆板醤を入れることができる。この他にも、たとえば麻婆豆腐の材料をアイテム選択メニュー34gに表示することにより、ユーザは、麻婆豆腐の調理を疑似的に体験することができる。
【0087】
中華料理ゲームでは、おたまオブジェクト34cに代えて、菜箸あるいは木べらなど他の調理器具を使用できるようにしてもよい。この場合、アイテム選択メニュー34gに、「菜箸」、「木べら」などのメニューが追加される。
【0088】
上記の操作の他に、ユーザは、おたまオブジェクト34cを操作して、中華鍋をおたまで叩く動作を疑似的に行うことができる。ユーザが表示面12a上でスタイラスペン15を動かすことにより、おたまオブジェクト34cが、ゲーム空間34aを移動する。制御部10は、中華鍋オブジェクト34b及びおたまオブジェクト34cの仮想位置情報に基づいて、おたまオブジェクト34cが中華鍋オブジェクト34bに接触したか否かをリアルタイムに監視している。制御部10は、中華鍋オブジェクト34bとおたまオブジェクト34cとが接触したと判断した場合、「カン」という金属音が記録された音声データを再生する。これにより、ユーザは、中華料理で頻繁に行われる、中華鍋をおたまでたたく動作を疑似的に行うことができる。
【0089】
また、ユーザは、アイテム選択メニュー34gで「中華鍋」を選択することにより、中華鍋オブジェクトを操作することが可能である。この場合、スタイラスペン15は、中華鍋オブジェクト34bの柄に対応する。位置指示部151が、中華鍋オブジェクト34bの柄の取り付け部分に対応する。中華鍋オブジェクト34bが、スタイラスペン15の第1位置情報及び第2位置情報の変化に応じて、ゲーム空間34aを移動する。
【0090】
スタイラスペン15が表示面12a上で上下に移動することにおり、中華鍋オブジェクト34bがゲーム空間34aを上下に移動する。このとき、制御部10は、一定の速度以上でスタイラスペン15が上下方向に移動したと判断した場合、中華鍋オブジェクト34bの中に入っている食材が、中華鍋オブジェクト34bから飛び出す映像を表示する。これにより、ユーザは、中華鍋を返す動作を疑似的に体験することができる。
【0091】
以上説明したように、中華料理ゲームでは、ユーザは、表示面12a上の3次元空間内でスタイラスペン15を動かすことにより、よりリアルな感覚で中華料理を疑似的に作ることができる。
【0092】
{変形例}
本実施の形態では、携帯型のゲーム装置1を例にして説明したが、これに限られない。図15は、変形例に係る据え置き型のゲーム装置61を備えるゲームシステム6の全体図である。
【0093】
ゲーム装置61は、操作情報の入力装置として、コントローラ62と、タブレット63とを使用する。コントローラ62及びタブレット63は、ゲーム装置61と相互に無線通信することが可能である。ゲーム装置61は、光ディスクドライブ61aにセットされた光ディスク(図示省略)にアクセスしてゲームプログラムを実行し、ゲームの映像及び音声をテレビジョン受像機7に出力する。
【0094】
コントローラ62は、ユーザが入力した情報を、ゲームの操作情報としてゲーム装置2に送信する。コントローラ62は、Aボタン62aと、Bボタン62bと、十字キー62cとを備える。ユーザは、コントローラ62の各ボタンを用いて操作情報を入力する。コントローラ3は、各ボタンの他に、位置指示部151,152(図4、図5参照)を備える。位置指示部151は、コントローラ62のBボタン62b側の端部に設けられる。位置指示部152は、コントローラ62の十字キー62c側の端部に設けられる。
【0095】
タブレット63は、ゲーム装置1のタブレット16に対応する装置である。ユーザは、スタイラスペン15と同様に、操作面62aの上でコントローラ62を浮かせながら動かす。タブレット63は、操作面63a上の3次元空間における位置指示部151,152の位置を検出する。タブレット63は、コントローラ62の位置及び姿勢を示す情報を、操作情報としてゲーム装置61に送信する。
【0096】
ユーザは、コントローラ62をタブレット63の上で動かすことにより、上記の各ゲームを据え置き型のゲーム装置61でも楽しむことができる。このとき、各ゲームに対応する専用のコントローラを用いることにより、さらにリアリティのあるゲームを楽しむことができる。たとえば、シューティングゲームでは、拳銃の形状をした専用のコントローラを用いることにより、よりリアリティの高いゲームを楽しむことが可能となる。同様に、中華料理ゲームでは、中華鍋あるいはおたまなどの形状をした専用のコントローラを用いることができる。
【符号の説明】
【0097】
1 ゲーム装置
2 メモリカード
4 人形
11,12 液晶パネル
11a,12a 表示面
13 操作部
14 スピーカ
15 スタイラスペン
16 タブレット
18 コネクタ
151,152 位置指示部
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム装置に関し、さらに詳しくは、コントローラ自体の動きを示す情報をゲームの操作情報として利用するゲーム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ゲーム装置のユーザインタフェースに、様々なデバイスが用いられている。たとえば、据え置き型のゲーム装置では、加速度センサなどを内蔵したコントローラを利用したものがある。加速度センサは、コントローラの移動方向を検出する。ゲーム装置は、加速度センサから出力される移動方向を示す情報を、ゲームの操作情報に使用する。ユーザは、コントローラを持ちながらユーザ自身の体を動かすことで、ゲームを楽しむことができる。
【0003】
携帯型ゲーム装置では、ユーザインタフェースにタッチパネルを利用したものがある。ユーザは、スタイラスペンやユーザの指などを用いて、タッチパネルに位置情報を入力する。ユーザは、タッチパネルにタッチするだけでゲームをプレイすることが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−334824号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
パーソナルコンピュータ(PC)のユーザインタフェースとして、タブレットがある。タブレットは、ユーザがタブレットの操作面上をスタイラスペンでタッチすることにより、タッチされた位置に応じた2次元の位置情報を出力する。PCは、モニタに表示されるポインタの位置を、2次元の位置情報に基づいて制御する。
【0006】
特許文献1には、サイコロなどの立体構造物に内蔵された位置指示コイルの高さを検出する姿勢検出装置が開示されている。姿勢検出装置は、電磁誘導方式のタブレットと同様の構成であり、複数のループコイルからなるセンサコイル群を備えている。センサコイル群は、位置指示コイルで発生する共振信号を受信する。姿勢検出装置は、受信した共振信号から検出波形を形成する。姿勢検出装置は、検出波形の中央に形成されるメイン信号の半値幅に基づいて、センサコイル群の設置面と位置指示コイルとの距離を位置指示コイルの高さとして検出する。
【0007】
位置指示コイルは、サイコロの各面を上にして設置面に置かれたときに、位置指示コルの高さが異なるような位置に配置される。姿勢検出装置は、位置指示コイルの高さを検出することにより、サイコロの出目を特定する。このため、ユーザは、実際にサイコロを振りながら、コンピュータゲームを楽しむことができる。
【0008】
そこで、本発明は前記問題点に鑑み、従来にない新しい操作方法を用いたゲームを実行することができるゲーム装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、複数の位置指示部を備えユーザが保持する入力装置が操作面上にある場合、前記操作面上の3次元空間における各位置指示部の位置を検出するタブレットと、検出された各位置指示部の位置に基づいて、前記入力装置の姿勢を示す姿勢情報を生成する姿勢情報生成部と、前記姿勢情報を用いて、ゲームプログラムを実行する制御部と、を備え、前記制御部は、前記ゲームプログラムの実行により仮想的なゲーム空間を生成するゲーム空間生成部と、ユーザの操作対象として生成された操作対象オブジェクトを前記ゲーム空間に配置するオブジェクト配置部と、前記操作対象オブジェクトの姿勢を、前記姿勢情報に基づいて変化させるオブジェクト制御部と、を含むことを特徴とする。
【0010】
請求項2記載の発明は、請求項1に記載のゲーム装置において、さらに、前記ゲームプログラムは、シューティングゲームプログラムであり、前記ゲーム装置は、さらに、検出された各位置指示部の位置を示す3次元位置情報を生成する位置情報生成部、を備え、前記姿勢情報生成部は、検出された各位置指示部の位置に基づいて、前記操作面に対する前記入力装置の傾きを示す傾き情報を生成する傾き情報生成部、を含み、前記オブジェクト制御部は、前記操作対象オブジェクトである拳銃オブジェクトの位置を前記3次元位置情報及び前記姿勢情報の変化に応じて変化させる拳銃移動部と、前記拳銃オブジェクトの照準を前記姿勢情報に基づいて決定する照準決定部と、を含むことを特徴とする。
【0011】
請求項3記載の発明は、請求項1に記載のゲーム装置において、前記ゲームプログラムは、ねじ回しゲームプログラムであり、前記姿勢情報生成部は、検出された各位置指示部の位置に基づいて、前記入力装置の中心軸に対する回転角を示す回転角情報を生成する回転情報生成部、を含み、前記オブジェクト制御部は、前記操作対象オブジェクトであるドライバーオブジェクトを前記回転角情報の変化に応じて回転させ、前記ゲーム空間に配置された物体オブジェクトに形成されているねじ穴にねじオブジェクトを締めるドライバー回転部、を含むことを特徴とする。
【0012】
請求項4記載の発明は、請求項1のゲーム装置において、前記ゲームプログラムは、中華料理ゲームプログラムであり、前記ゲーム装置は、さらに、検出された各位置指示部の位置を示す3次元位置情報を生成する位置情報生成部、を備え、前記姿勢情報生成部は、検出された各位置指示部の位置に基づいて、前記操作面に対する前記入力装置の傾きを示す傾き情報を生成する傾き情報生成部、を含み、前記オブジェクト制御部は、前記操作対象オブジェクトであり、仮想的な液体が入っている調理器具オブジェクトの位置を前記3次元位置情報に基づいて変化させ、前記調理器具オブジェクトの傾きを前記傾き情報に基づいて変化させる調理器具制御部と、前記調理器具オブジェクトが前記ゲーム空間内に配置された中華鍋オブジェクトの上に位置し、かつ、前記調理器具オブジェクトの傾きが変化した場合、前記仮想的な液体が前記中華鍋オブジェクトで沸騰することを示す調理音が記録された調理音データを再生する調理音再生部、を含むことを特徴とする。
【0013】
請求項5記載の発明は、複数の位置指示部を備えユーザが保持する入力装置が操作面上にある場合、前記操作面上の3次元空間における各位置指示部の位置を検出するタブレットと、検出された各位置指示部の位置に基づいて、前記入力装置の姿勢を示す姿勢情報を生成する姿勢情報生成部と、前記姿勢情報を用いて、ゲームプログラムを実行する制御部と、を備え、前記制御部は、前記ゲームプログラムの実行により仮想的なゲーム空間を生成するゲーム空間生成部と、ユーザの操作対象として生成された操作対象オブジェクトを前記ゲーム空間に配置するオブジェクト配置部と、前記操作対象オブジェクトに対する動作指示を前記姿勢情報に基づいて特定し、前記操作対象オブジェクトの動作を、特定した動作指示に基づいて制御するオブジェクト制御部と、を含むことを特徴とする。
【0014】
請求項6記載の発明は、請求項5に記載のゲーム装置において、前記ゲームプログラムは、アクションゲームプログラムであり、前記姿勢情報生成部は、検出された各位置指示部の位置に基づいて、前記操作面に対する前記入力装置の傾きを示す傾き情報を生成する傾き情報生成部、含み、前記オブジェクト制御部は、前記傾き情報が第1条件を満たす場合に前記操作対象オブジェクトであるキャラクタオブジェクトを前進させる前進処理部と、前記傾き情報が第2条件を満たす場合に前記キャラクタオブジェクトの姿勢を変化させる姿勢変化部と、を含むことを特徴とする。
【0015】
請求項7記載の発明は、請求項6に記載のゲーム装置において、さらに、検出された各位置指示部の位置を示す3次元位置情報を生成する位置情報生成部、を備え、前記オブジェクト制御部は、前記操作面と前記入力装置との距離を前記3次元位置情報に基づいて特定し、前記距離が所定の距離以上となった場合に前記キャラクタオブジェクトを前記ゲーム空間内の空中を移動させる空中移動部、を含むことを特徴とする。
【0016】
請求項8記載の発明は、請求項1または請求項5に記載のゲーム装置において、さらに、検出された各位置指示部の位置を示す3次元位置情報を生成する位置情報生成部、を備え、前記オブジェクト制御部は、前記ゲーム空間における前記操作対象オブジェクトの位置を、前記3次元位置情報に基づいて変化させる位置変化部、を含むことを特徴とする。
【0017】
請求項9記載の発明は、請求項1ないし請求項8のいずれかに記載のゲーム装置において、さらに、前記操作対象オブジェクトを含む前記ゲーム空間を表示する表示部、を備え、前記タブレットと、前記制御部と、前記表示部とが、一体化されていることを特徴とする。
【0018】
請求項10記載の発明は、請求項1ないし請求項8のいずれかに記載のゲーム装置において、前記制御部は、外部のテレビジョン受像機の画面に前記操作対象オブジェクトを含む前記ゲーム空間を表示するための画像データを生成する画像データ生成部と、前記画像データを前記テレビジョン受像機に出力する出力部と、を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明のゲーム装置において、入力装置は、複数の位置指示部を備えている。ユーザは、入力装置を傾けたり、回転させたりするなどして、タブレットの操作面の上で入力装置の姿勢を変化させる。タブレットにより検出された各位置指示装置の位置に基づいて、入力装置の姿勢を示す姿勢情報が生成される。ゲーム装置は、操作対象オブジェクトの姿勢を、姿勢情報に基づいて制御する。ゲーム装置は、操作対象オブジェクトに対する動作指示を姿勢情報に基づいて特定し、操作対象オブジェクトの動きを特定した動作指示に応じて制御する。このように、ゲーム装置は、入力装置の姿勢情報をゲームの操作情報として使用する。本発明は、タブレットの上で入力装置の姿勢を変化させるという新しい操作方法を利用した新たなゲームを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の実施の形態に係るゲームシステムの全体図である。
【図2】ゲーム装置の機能的構成を示すブロック図である。
【図3】液晶パネルとタブレットとの位置関係を示す図である。
【図4】スタイラスペンの機能的構成を示すブロック図である。
【図5】スタイラスペンと液晶パネルとの位置関係、及びスタイラスペンにおける位置指示部の設置個所を示す図である。
【図6】シューティングゲームの操作方法を説明する図である。
【図7】アクションゲームに用いる人形を示す図である。
【図8】アクションゲームの操作方法を説明する図である。
【図9】アクションゲームの操作方法を説明する図である。
【図10】アクションゲームの操作方法を説明する図である。
【図11】ねじ回しゲームの初期画面を示す図である。
【図12】ねじ回しゲームの操作方法を説明する図である。
【図13】中華料理ゲームの操作方法を説明する図である。
【図14】中華料理ゲームの操作方法を説明する図である。
【図15】変形例に係る据え置き型のゲーム装置を備えるゲームシステムの全体図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
{1.ゲーム装置1の全体構成}
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。実施の形態では、携帯型のゲーム装置を例にして説明する。
【0022】
図1は、実施の形態に係るゲーム装置の外観図である。図1に示すように、ゲーム装置1は、液晶パネル11、12を備えている。液晶パネル11の表示面11aと、液晶パネル12の表示面12aには、ユーザがプレイしているゲームの映像が表示される。
【0023】
液晶パネル12の右側には、Aボタン13aと、Bボタン13bと、スピーカ14とが設けられている。液晶パネル12の左側には、十字キー13cと、スピーカ14とが設けられている。以下、Aボタン13a、Bボタン13b、及び十字キー13cに関する共通の説明をする場合、各ボタンを操作部13と総称する。操作部13は、ゲームの操作情報を入力するために用いられる。スピーカ14,14からは、ユーザがプレイしているゲームの音声が出力される。
【0024】
ゲーム装置1は、操作情報を入力する入力装置として、スタイラスペン15を含む。後述するように、液晶パネル12の下には、タブレット16(図2参照)が設けられている。ユーザは、表示面12aの上でスタイラスペン15を浮かせながら動かすことにより、スタイラスペン15の位置及び姿勢を示す情報を操作情報として入力する。したがって、ゲーム装置1は、ユーザが表示面12a上の3次元空間でスタイラスペン15の姿勢を変えるという、新しい操作方法を用いたゲームを提供することができる。
【0025】
図2は、ゲーム装置1の機能的構成を示すブロック図である。ゲーム装置1は、液晶パネル11、12、操作部13、及びスピーカ14の他に、制御部10と、タブレット16と、コネクタ18とを備える。
【0026】
コネクタ18は、ゲーム装置1とゲームプログラムが記録されたメモリカード2とを接続させるインタフェースである。コネクタ18は、ゲーム装置1のカードスロット17の奥に設けられている。ユーザは、メモリカード2をカードスロット17に挿入して、メモリカード2とコネクタ18とを接続することで、様々なゲームを楽しむことができる。
【0027】
制御部10は、CPU及びRAMなどを備え、ゲーム装置1の全体制御を行う。制御部10は、コネクタ18に接続されたメモリカード2にアクセスし、メモリカード2に記録されたゲームプログラムを実行する。
【0028】
タブレット16は、電磁誘導方式のタブレットであり、スタイラスペン15の位置及び姿勢を検出する。図3は、カードスロット17側からゲーム装置1を見たときの、液晶パネル12と、タブレット16との位置関係を示す図である。図3では、ゲーム装置1の筺体1a、液晶パネル12、及びタブレット16を除く構成要素の表示を省略している。液晶パネル12及びタブレット16は、ゲーム装置1の筺体1aに内蔵される。タブレット16は、液晶パネル12の下側に配置される。タブレット16がスタイラスペン15の位置を検出することができる検出面16a(図5参照)と、液晶パネル12の表示面12aとは、互いに重なっている。
【0029】
図4は、スタイラスペン15の機能的構成を示すブロック図である。スタイラスペン15は、位置指示部151と、位置指示部152と、位置指示信号供給部153とを備える。
【0030】
位置指示部151,152は、コイル及びコンデンサなどにより構成される共振回路である。位置指示信号供給部153は、位置指示部151,152に位置指示信号を供給する。位置指示信号は、位置指示部151,152がタブレット16に共振信号を送信するために用いる電流信号である。
【0031】
次に、タブレット16の構成とともに、タブレット16がスタイラスペン15の位置及び姿勢を検出する流れについて説明する。
【0032】
図5は、位置指示部151,152の位置の検出について説明する図である。タブレット16は、検出面16aの上方に位置指示部151,152が存在する場合、位置指示部151,152のそれぞれの位置を検出することができる。言い換えれば、タブレット16は、ユーザが表示面12aの上でスタイラスペン15を動かしていれば、スタイラスペン15の位置を検出することができる。
【0033】
スタイラスペン15において、位置指示部151は、コイル151a及びコンデンサ151bにより構成され、ペン先側に配置される。位置指示部152は、コイル152a及びコンデンサ152bにより構成され、スタイラスペン15の中央部に配置される。位置指示部151,152は、スタイラスペン15の中心軸pが通過するように配置される。位置指示部151,152の共振周波数は、互いに異なる。位置指示部151,152の共振周波数を、それぞれf1(Hz)、f2(Hz)とする。
【0034】
図5に示すように、検出面16aの左下側の角を原点として、X軸、Y軸、及びZ軸を定義する。検出面16aがXY平面に対応する。Z軸は、検出面16aに対して垂直な方向である。タブレット16において、検出面16aの下には、複数のXセンサコイル16x,16x・・・及びYセンサコイル16y,16y・・・が、交差するようにして配置されている。図5では、Xセンサコイル16x及びYセンサコイル16yを実線で示す。Xセンサコイル16xは、Y軸方向に沿って設置され、位置指示部151,152のX座標を検出するために用いられる。Yセンサコイル16yは、X軸方向に沿って設置され、位置指示部151,152のY座標を検出するために用いられる。
【0035】
タブレット16が位置指示部151の位置を検出する流れについて説明する。Xセンサコイル16x及びYセンサコイル16yは、f1(Hz)及びf2(Hz)を共振周波数とした回路構成となっている。タブレット16は、f1(Hz)の正弦波信号をXセンサコイル16x及びYセンサコイル16yに供給する。これにより、検出面16a上の磁界が変化して、位置指示部151に誘導電流が流れる。位置指示部152の共振周波数は、f2(Hz)であるため、位置指示部152に誘導電流は発生しない。
【0036】
位置指示信号供給部153は、位置指示部151に誘導電流が流れた場合、位置指示部151に位置指示信号を供給する。位置指示信号の供給により、位置指示部151の周辺の磁界が変化し、コイル151aの周辺にf1(Hz)の共振信号が発生する。Xセンサコイル16x及びYセンサコイル16yは、共振信号を受信する。タブレット16は、共振信号の周波数がf1(Hz)であることから、位置指示部151から共振信号を受信したと判断する。タブレット16は、受信した共振信号に基づいて、位置指示部151のX座標及びY座標を特定する。位置指示部151のZ座標は、受信した共振信号の波形に基づいて特定される。タブレット16は、特定したX座標、Y座標、及びZ座標に基づいて、位置指示部151の3次元位置情報(第1位置情報)を生成する。
【0037】
同様に、タブレット16は、f2(Hz)の正弦波信号をXセンサコイル16x及びYセンサコイル16yに供給することにより、位置指示部152の3次元位置情報(第2位置情報)を生成する。タブレット16は、第1位置情報及び第2位置情報を、スタイラスペン15の位置を示す3次元位置情報として出力する。
【0038】
タブレット16は、第1位置情報及び第2位置情報に基づいて、検出面16aに対する中心軸pの傾きを検出する。タブレット16は、検出した傾きを示す情報を傾き情報として出力する。
【0039】
図4及び図5では、2つの位置指示部151,152を備えるスタイラスペン15を示している。しかし、中心軸pを中心としたスタイラスペン15の回転角を検出するために、スタイラスペン15は、位置指示部151,152を含む3つの位置指示部を備えてもよい。3つの位置指示部は、平面を構成するようにして配置される。タブレット16は、3つの位置指示部の3次元位置情報に基づいて、3つの位置指示部が含まれる平面を特定する。タブレット16は、特定した平面に基づいてスタイラスペン15の回転角を検出し、回転角を示す情報を回転情報として出力する。
【0040】
図4では、位置指示部151,152と位置指示信号供給部153とを別々の構成要素として示している。しかし、位置指示部151と位置指示信号供給部153とを、同一の共振回路としてもよい。具体的には、コンデンサ151bが、位置指示部151に発生する誘導電流に応じた電荷を蓄積する。位置指示信号は、コンデンサ151bに蓄積された電荷を利用して、コイル151aに供給される。同様に、位置指示部152と、位置指示信号供給部153とを、同一の共振回路としてもよい。
【0041】
{2.ゲームの具体例}
以下、ゲーム装置1で実行することができるゲームの具体例について説明する。
【0042】
{2.1.シューティングゲーム}
シューティングゲームは、拳銃などから弾丸を発射して敵キャラクタを倒すゲームである。まず、ユーザは、シューティングゲームプログラムが格納されたメモリカード2をコネクタ18に接続する。これにより、シューティングゲームが開始される。以下、制御部10における処理は、シューティングゲームプログラムの実行による処理である。
【0043】
図6は、シューティングゲームの操作方法を説明する図である。図6では、ゲーム装置1の構成要素のうち、液晶パネル11、12及びタブレット16のみを示している。
【0044】
シューティングゲームが開始されると、制御部10は、シューティングゲーム用のゲーム空間31aを生成する。ゲーム空間31aは、仮想的な3次元空間である。制御部10は、拳銃オブジェクト31bと、敵オブジェクト31c,31c・・・とを生成する。拳銃オブジェクト31bは、ユーザの操作対象である。拳銃オブジェクト31bは、拳銃オブジェクト31bを保持するキャラクタオブジェクト(図示省略)とともに、ゲーム空間31aの所定の方向へ一定の速度で前進する。敵オブジェクト31c,31c・・・は、ゲーム空間31aにランダムに配置される。
【0045】
拳銃オブジェクト31bは、第1位置情報及び傾き情報に基づいて、ゲーム空間31aに配置される。具体的には、拳銃オブジェクト31bの銃口31dが、位置指示部151に対応する。制御部10は、第1位置情報をタブレット16から入力すると、第1位置情報をゲーム空間31aの位置情報(第1仮想位置情報)に変換する。第1仮想位置情報に基づいて、銃口31dの位置が決定される。銃口31dを基準として、拳銃オブジェクト31bの進行方向の反対方向に、拳銃オブジェクト31bの銃身31eが配置される。
【0046】
制御部10は、ゲーム空間31aを表示面11a、12aに表示する。表示面11aには、キャラクタオブジェクト(図示省略)の進行方向の映像が表示される。表示面12aには、拳銃オブジェクト31bを保持しているプレイヤキャラクタ(図示省略)の足元方向の映像が表示される。
【0047】
拳銃オブジェクト31bは、第1位置情報及び傾き情報に基づいて、表示面11a,12aのいずれかに表示される。表示面11a,12aのいずれかには、拳銃オブジェクト31bとともに、拳銃オブジェクト31bの照準31fが表示される。照準31fは、スタイラスペン15の傾き情報に基づいて表示される。具体的には、制御部10は、傾き情報を用いて、中心軸pに対応する直線を、ゲーム空間31aに対応する仮想直線に変換する。銃口31dから仮想直線が延びる方向に、照準31fが表示される。
【0048】
制御部10は、タブレット16から第1位置情報及び傾き情報が入力されるたびに、入力される情報をゲーム空間31aに対応する情報(第1仮想位置情報及び仮想直線を示す情報)に変換する。制御部10は、変換した情報に基づいて、拳銃オブジェクト31b及び照準31fの位置を変化させる。
【0049】
このため、ユーザは、スタイラスペン15を表示面12aの上で移動させたり、向きを変えたりすることにより、拳銃オブジェクト31b及び照準31fを移動させることができる。図6に示すように、スタイラスペン15がプレイヤキャラクタの進行方向(液晶パネル11が配置されている方向)を向いていた場合、拳銃オブジェクト31b及び照準31fは、表示面11aに表示される。スタイラスペン15が表示面12aの方向を向いていた場合、拳銃オブジェクト31b及び照準31fは、表示面12aに表示される。
【0050】
ユーザは、Aボタン13aを押すことにより、拳銃オブジェクト31bから銃弾を発射することができる。照準31fと敵オブジェクト31cとが重なったタイミングでAボタン13aが押された場合、発射された銃弾が、敵オブジェクト31cに命中する。これにより、敵オブジェクト31cを倒すことができる。
【0051】
このように、ゲーム装置1は、スタイラスペン15の向きを変えることにより照準31fを移動させるという、新しい操作方法を用いたシューティングゲームを提供することができる。
【0052】
{2.2.アクションゲーム}
アクションゲームは、ユーザの操作対象であるキャラクタオブジェクトを動かして、ゲーム空間内の障害物を避けたり、ゲーム空間内の敵を倒したりするゲームである。ユーザは、スタイラスペン15に代えて、プレイヤオブジェクトに似せた人形を用いてアクションゲームをプレイする。
【0053】
まず、ユーザは、アクションゲームプログラムが格納されたメモリカード2をコネクタ18に接続する。これにより、アクションゲームが開始される。以下、制御部10における処理は、アクションゲームプログラムの実行による処理である。
【0054】
図7は、アクションゲームに用いる人形4の一例を示す図である。図7に示すアヒルの人形4は、スタイラスペン15と同様に、位置指示部151,152と、位置指示信号供給部153とを備える。位置指示部151は、人形4の脚の付け根付近に埋め込まれる。位置指示部152は、人形4の頭部に埋め込まれる。位置指示信号供給部153は、人形4の首付近に埋め込まれる。人形4において、位置指示部151,152を通過する直線を、直線kとする。直線kは、スタイラスペン15の中心軸pに対応する。ユーザは、人形4を表示面12aの上に載せて、アクションゲームをプレイする。
【0055】
図8は、アクションゲームの操作方法を説明する図である。図8では、ゲーム装置1の構成要素のうち、液晶パネル11、12及びタブレット16のみを示している。後述する図9及び図10についても同様である。
【0056】
アクションゲームが開始されると、制御部10は、アクションゲーム用のゲーム空間32aを生成する。制御部10は、アクションゲームにおけるユーザの操作対象として、キャラクタオブジェクト32bを生成する。キャラクタオブジェクト32bは、ゲーム空間32aのデフォルトの位置に配置される。
【0057】
制御部10は、表示面11aにゲーム空間32aを表示する。図8に示すように、人形4が表示面12aの上に載っているため、ゲーム空間32aは、表示面12aに表示されない。
【0058】
ユーザは、表示面12aの上で人形4の姿勢を変えることにより、キャラクタオブジェクト32bを操作する。たとえば、表示面12aの上に単に人形4が載っている場合、直線kが表示面12a対して垂直となる。このとき、制御部10は、キャラクタオブジェクト32bをゲーム空間32aで静止させる。
【0059】
図9は、キャラクタオブジェクト32bを前進させるときの人形4の姿勢を示す図である。ユーザは、Aボタン13aのある方向(図8において右方向)に人形4の頭部を倒すようにして、人形4を前傾させる。この操作により、キャラクタオブジェクト32bがゲーム空間32aを前進する。たとえば、直線kと表示面12aとの角度(前傾角度)αが、キャラクタオブジェクト32bの前進を指示する角度(たとえば、85度〜30度)となった場合、キャラクタオブジェクト32bが前進を開始する。キャラクタオブジェクト32bが前進する速度は、前傾角度αに応じて変えてもよい。たとえば、制御部10は、前傾角度αが小さくなるほど、キャラクタオブジェクト32bの速度を大きくする。
【0060】
表示面11aに表示される映像は、キャラクタオブジェクト32bの前進に応じて変化する。図8では、木32cがキャラクタオブジェクト32bの前方(表示面11aの右側)に位置している。キャラクタオブジェクト32bの前進に伴って、図9では、木32cがキャラクタオブジェクト32bの後方(表示面11aの左側)に位置する。
【0061】
制御部10は、前傾角度が30度より小さくなった場合、キャラクタオブジェクト32bをかがませる処理を行う。具体的には、制御部10は、キャラクタオブジェクト32bを停止させ、キャラクタオブジェクト32bが羽で頭部を覆いながらかがんでいる映像を表示面11aに表示させる。たとえば、敵オブジェクト(図示省略)がキャラクタオブジェクト32bの上方にいるときなどに、ユーザは、キャラクタオブジェクト32bをかがませる操作を行う。
【0062】
図10は、キャラクタオブジェクト32bがゲーム空間32a内を飛んでいるときの人形4の姿勢を示す図である。ユーザが人形4を表示面12aから浮かすことにより、キャラクタオブジェクト32bは、ゲーム空間32aを飛ぶことができる。この操作は、ゲーム空間32aに設けられた障害物32dを避けるときなどに行われる。
【0063】
制御部10は、第1位置情報(位置指示部151に対応)に基づいて、人形4と表示面12aとの距離をリアルタイムに監視している。人形4と表示面12aとの距離が所定の距離より大きくなった場合、制御部10は、キャラクタオブジェクト32bがゲーム空間32bで飛ぶ処理を行う。キャラクタオブジェクト32bが飛ぶ高さは、第1位置情報から変換された第1仮想位置情報に基づいて決定される。表示面11aには、キャラクタオブジェクト32bが羽をはばたかせながら飛んでいる映像が表示される。
【0064】
このように、アクションゲームでは、人形4の姿勢を変えることによりキャラクタオブジェクト32bを操作することができる。したがって、ユーザは、これまでにない新しい操作方法でアクションゲームを楽しむことができる。
【0065】
アクションゲームでは、スタイラスペン15を人形4に見立ててキャラクタオブジェクト32bを操作してもよい。たとえば、キャラクタオブジェクト32bを静止させる場合、ユーザは、スタイラスペン15を表示面12aに対して垂直に立てればよい。キャラクタオブジェクト32bを前進させたり、かがませたりする場合には、スタイラスペン15を、Aボタン13aのある方向に倒せばよい。ユーザは、位置指示部151,152などが内蔵された人形4を用意しなくてもよいため、手軽にアクションゲームを楽しむことができる。
【0066】
{2.3.ねじ回しゲーム}
ねじ回しゲームは、仮想的なドライバーを用いてねじを回すことにより、自動車にタイヤを固定するゲームである。ねじ回しゲームでは、スタイラスペン15がドライバーに見立てられる。ユーザは、中心軸pを中心にしてスタイラスペン15を回転させることにより、仮想的なドライバーを回すことができる。
【0067】
まず、ユーザは、ねじ回しゲームプログラムが格納されたメモリカード2をコネクタ18に接続する。これにより、ねじ回しゲームが開始される。以下、制御部10における処理は、ねじ回しゲームプログラムの実行による処理である。
【0068】
図11は、ねじ回しゲームの初期画面を示す図である。図11では、ゲーム装置1の構成要素のうち、液晶パネル11、12及びタブレット16のみを示している。後述する図12についても同様である。
【0069】
ねじ回しゲームが開始されると、制御部10は、ねじ回しゲーム用のゲーム空間33aを生成する。制御部10は、タイヤオブジェクト33b及び自動車オブジェクト33cを生成する。自動車オブジェクト33cは、ゲーム空間33aのデフォルトの位置に配置される。タイヤオブジェクト33bは、自動車オブジェクト33cに固定されていない状態で取り付けられている。
【0070】
表示面11aには、図11に示すように、タイヤオブジェクト33bを含むゲーム空間33aが表示される。表示面12aには、ねじオブジェクト33d,33e,33f,33gの一覧が表示される。ねじオブジェクト33d〜33gは、軸の長さ、軸の直径、及びねじ山の間隔がそれぞれ異なっている。各ねじオブジェクトは、タイヤオブジェクト33bに形成されているねじ穴331b,332b,333b,334bのいずれか一つに対応している。ユーザは、ねじ穴331b〜334bにねじオブジェクト33d〜33gを締めることで、タイヤオブジェクト33bを自動車オブジェクト33cに固定する。
【0071】
図12は、ねじ回しゲームの操作方法を説明する図である。図12では、表示面12aに表示されているねじオブジェクト33d〜33gを省略している。
【0072】
ユーザは、スタイラスペン15を用いて、表示面12aに表示されたねじオブジェクト33dにタッチして、ねじオブジェクト33dを選択する。これにより、制御部10は、ドライバーオブジェクト33hを新たに生成し、ドライバーオブジェクト33hの先端にねじオブジェクト33dが付いた映像を表示面11aに表示させる。
【0073】
スタイラスペン15の位置指示部151がドライバーオブジェクト33hの先端に対応する。位置指示部152がドライバーオブジェクト33hの柄に対応する。制御部10は、第1位置情報及び第2位置情報からそれぞれ変換された二つの仮想位置情報に基づいて、ドライバーオブジェクト33hをゲーム空間33aに配置する。
【0074】
ユーザは、表示面12aの上でスタイラスペン15を動かして、ねじオブジェクト33dをねじ穴331bの位置まで移動させる。ユーザは、ねじオブジェクト33dとねじ穴331bとの位置を合わせた状態で、中心軸pを中心にスタイラスペン15を回転させる。制御部10は、タブレット16からリアルタイムに入力される回転情報に基づいて、スタイラスペン15の回転角の変化を検出する。回転角の変化に応じて、ドライバーオブジェクト33hが回転する。
【0075】
ねじオブジェクト33d及びねじ穴331bの各パラメータ(軸の直径、軸の長さ、及びねじ山の間隔)が一致している場合、ドライバーオブジェクト33が回転し、ねじオブジェクト33dがねじ穴331bに入り込んでいく映像が表示される。一方、ねじオブジェクト33d及びねじ穴331bの各パラメータが一致しない場合、制御部10は、金属の摩擦音が記録された摩擦音データを再生する。摩擦音データの再生により、ユーザは、ねじオブジェクト33dがねじ穴331bに対応していないことを認識できる。ユーザは、ねじオブジェクト33e〜33gの中から新たなねじオブジェクトを選択して、ねじを締める操作を繰り返す。ねじ穴331b〜334bに全てのねじを締めることにより、タイヤオブジェクト33bを自動車オブジェクト33cに固定することができる。
【0076】
このように、ねじ回しゲームでは、ユーザは、スタイラスペン15を表示面12aの上で回転させることで、ドライバーオブジェクト33hを操作する。したがって、ゲーム装置1は、これまでにない新たな操作方法を用いたゲーム装置を提供することができる。
【0077】
{2.4.中華料理ゲーム}
中華料理ゲームは、仮想的に中華料理を作るゲームである。中華料理ゲームでは、スタイラスペン15が、中華鍋や、おたまなどの調理器具に見立てられる。ユーザは、表示面12a上でスタイラスペン15を動かすことによって、仮想的に調理を行う。
【0078】
まず、ユーザは、中華料理ゲームプログラムが格納されたメモリカード2をコネクタ18に接続する。これにより、中華料理ゲームが開始される。以下、制御部10における処理は、中華料理ゲームプログラムの実行による処理である。
【0079】
図13は、中華料理ゲームの操作方法を説明する図である。図13では、ゲーム装置1の構成要素のうち、液晶パネル11、12及びタブレット16のみを示している。後述する図14についても同様である。
【0080】
制御部10は、中華料理ゲームが開始されると、中華料理ゲーム用のゲーム空間34aを生成する。制御部10は、中華鍋オブジェクト34bと、おたまオブジェクト34cと、容器オブジェクト34d,34e,34fとを生成する。容器オブジェクト34d,34e,34fは、水、醤油、豆板醤が入れられた仮想的な容器である。
【0081】
表示面11aの左側には、中華鍋オブジェクト34b、おたまオブジェクト34c、及び容器オブジェクト34d〜34fが配置されたゲーム空間34aが表示される。表示面11aの右側には、アイテム選択メニュー34gが表示される。ユーザは、アイテム選択メニュー34gを利用して、使用する調理器具を選択する。
【0082】
中華料理ゲームでは、表示面12aにゲームの映像が表示されない。しかし、アイテム選択メニュー34gを表示面12aに表示してもよい。
【0083】
図13では、アイテム選択メニュー34gで「おたま」が選択されている。このため、制御部10は、第1仮想位置情報及び第2仮想位置情報に基づいて、ゲーム空間34aにおたまオブジェクト34cを配置する。スタイラスペン15の位置指示部151が、おたまオブジェクト34cの半球状の部分に対応する。位置指示部152が、おたまオブジェクト34cの柄の部分に対応する。中華鍋オブジェクト34b及び容器オブジェクト34d〜34fは、ゲーム空間34aのデフォルトの位置に配置される。
【0084】
ユーザは、おたまオブジェクト34cを操作して、中華鍋オブジェクト34bに水、醤油、及び豆板醤を入れることができる。ユーザは、表示面12a上でスタイラスペン15を動かす。制御部10は、リアルタイムに入力される第1位置情報及び第2位置情報の変化に基づいて、おたまオブジェクト34cを移動させる。ユーザは、スタイラスペン15を操作して、おたまオブジェクト34cの半球状の部分を容器オブジェクト34dの中に入れる。これにより、半球状の部分に水を入れることができる。ユーザは、水が入ったおたまオブジェクト34cを、中華鍋オブジェクト34bの上まで移動させる。このとき、ユーザは、おたまオブジェクト34cから水がこぼれないように、スタイラスペン15を表示面12aに対して垂直に立てるようにして移動させることが望ましい。
【0085】
図14は、中華鍋オブジェクト34bに水が入る様子を示す図である。図14に示すように、ユーザは、おたまオブジェクト34cを中華鍋オブジェクト34bの上に移動させて、スタイラスペン15を傾ける。制御部10は、リアルタイムに入力される傾き情報の変化に応じて、おたまオブジェクト34cの傾きを変化させる。これにより、ユーザは、おたまオブジェクト34cに入っている水を、中華鍋オブジェクト34bに移すことができる。制御部10は、水が入ったおたまオブジェクト34cが中華鍋オブジェクト34bの上に位置し、かつ、おたまオブジェクト34cの傾きが一定の角度より大きくなったときに、中華鍋オブジェクト34bの中に水が入ったと判断する。中華鍋オブジェクト34bの中に水が入ったことを示すために、制御部10は、水が熱した中華鍋に入った時に発生する音声(たとえば「ジュー」という音声)が記録された調理音データを再生する。
【0086】
ユーザは、アイテム選択メニュー34gで「醤油」または「豆板醤」を選択することで、中華鍋オブジェクト34bに醤油または豆板醤を入れることができる。この他にも、たとえば麻婆豆腐の材料をアイテム選択メニュー34gに表示することにより、ユーザは、麻婆豆腐の調理を疑似的に体験することができる。
【0087】
中華料理ゲームでは、おたまオブジェクト34cに代えて、菜箸あるいは木べらなど他の調理器具を使用できるようにしてもよい。この場合、アイテム選択メニュー34gに、「菜箸」、「木べら」などのメニューが追加される。
【0088】
上記の操作の他に、ユーザは、おたまオブジェクト34cを操作して、中華鍋をおたまで叩く動作を疑似的に行うことができる。ユーザが表示面12a上でスタイラスペン15を動かすことにより、おたまオブジェクト34cが、ゲーム空間34aを移動する。制御部10は、中華鍋オブジェクト34b及びおたまオブジェクト34cの仮想位置情報に基づいて、おたまオブジェクト34cが中華鍋オブジェクト34bに接触したか否かをリアルタイムに監視している。制御部10は、中華鍋オブジェクト34bとおたまオブジェクト34cとが接触したと判断した場合、「カン」という金属音が記録された音声データを再生する。これにより、ユーザは、中華料理で頻繁に行われる、中華鍋をおたまでたたく動作を疑似的に行うことができる。
【0089】
また、ユーザは、アイテム選択メニュー34gで「中華鍋」を選択することにより、中華鍋オブジェクトを操作することが可能である。この場合、スタイラスペン15は、中華鍋オブジェクト34bの柄に対応する。位置指示部151が、中華鍋オブジェクト34bの柄の取り付け部分に対応する。中華鍋オブジェクト34bが、スタイラスペン15の第1位置情報及び第2位置情報の変化に応じて、ゲーム空間34aを移動する。
【0090】
スタイラスペン15が表示面12a上で上下に移動することにおり、中華鍋オブジェクト34bがゲーム空間34aを上下に移動する。このとき、制御部10は、一定の速度以上でスタイラスペン15が上下方向に移動したと判断した場合、中華鍋オブジェクト34bの中に入っている食材が、中華鍋オブジェクト34bから飛び出す映像を表示する。これにより、ユーザは、中華鍋を返す動作を疑似的に体験することができる。
【0091】
以上説明したように、中華料理ゲームでは、ユーザは、表示面12a上の3次元空間内でスタイラスペン15を動かすことにより、よりリアルな感覚で中華料理を疑似的に作ることができる。
【0092】
{変形例}
本実施の形態では、携帯型のゲーム装置1を例にして説明したが、これに限られない。図15は、変形例に係る据え置き型のゲーム装置61を備えるゲームシステム6の全体図である。
【0093】
ゲーム装置61は、操作情報の入力装置として、コントローラ62と、タブレット63とを使用する。コントローラ62及びタブレット63は、ゲーム装置61と相互に無線通信することが可能である。ゲーム装置61は、光ディスクドライブ61aにセットされた光ディスク(図示省略)にアクセスしてゲームプログラムを実行し、ゲームの映像及び音声をテレビジョン受像機7に出力する。
【0094】
コントローラ62は、ユーザが入力した情報を、ゲームの操作情報としてゲーム装置2に送信する。コントローラ62は、Aボタン62aと、Bボタン62bと、十字キー62cとを備える。ユーザは、コントローラ62の各ボタンを用いて操作情報を入力する。コントローラ3は、各ボタンの他に、位置指示部151,152(図4、図5参照)を備える。位置指示部151は、コントローラ62のBボタン62b側の端部に設けられる。位置指示部152は、コントローラ62の十字キー62c側の端部に設けられる。
【0095】
タブレット63は、ゲーム装置1のタブレット16に対応する装置である。ユーザは、スタイラスペン15と同様に、操作面62aの上でコントローラ62を浮かせながら動かす。タブレット63は、操作面63a上の3次元空間における位置指示部151,152の位置を検出する。タブレット63は、コントローラ62の位置及び姿勢を示す情報を、操作情報としてゲーム装置61に送信する。
【0096】
ユーザは、コントローラ62をタブレット63の上で動かすことにより、上記の各ゲームを据え置き型のゲーム装置61でも楽しむことができる。このとき、各ゲームに対応する専用のコントローラを用いることにより、さらにリアリティのあるゲームを楽しむことができる。たとえば、シューティングゲームでは、拳銃の形状をした専用のコントローラを用いることにより、よりリアリティの高いゲームを楽しむことが可能となる。同様に、中華料理ゲームでは、中華鍋あるいはおたまなどの形状をした専用のコントローラを用いることができる。
【符号の説明】
【0097】
1 ゲーム装置
2 メモリカード
4 人形
11,12 液晶パネル
11a,12a 表示面
13 操作部
14 スピーカ
15 スタイラスペン
16 タブレット
18 コネクタ
151,152 位置指示部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の位置指示部を備えユーザが保持する入力装置が操作面上にある場合、前記操作面上の3次元空間における各位置指示部の位置を検出するタブレットと、
検出された各位置指示部の位置に基づいて、前記入力装置の姿勢を示す姿勢情報を生成する姿勢情報生成部と、
前記姿勢情報を用いて、ゲームプログラムを実行する制御部と、
を備え、
前記制御部は、
前記ゲームプログラムの実行により仮想的なゲーム空間を生成するゲーム空間生成部と、
ユーザの操作対象として生成された操作対象オブジェクトを前記ゲーム空間に配置するオブジェクト配置部と、
前記操作対象オブジェクトの姿勢を、前記姿勢情報に基づいて変化させるオブジェクト制御部と、
を含むことを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
請求項1に記載のゲーム装置において、さらに、
前記ゲームプログラムは、シューティングゲームプログラムであり、
前記ゲーム装置は、さらに、
検出された各位置指示部の位置を示す3次元位置情報を生成する位置情報生成部、
を備え、
前記姿勢情報生成部は、
検出された各位置指示部の位置に基づいて、前記操作面に対する前記入力装置の傾きを示す傾き情報を生成する傾き情報生成部、
を含み、
前記オブジェクト制御部は、
前記操作対象オブジェクトである拳銃オブジェクトの位置を前記3次元位置情報及び前記姿勢情報の変化に応じて変化させる拳銃移動部と、
前記拳銃オブジェクトの照準を前記姿勢情報に基づいて決定する照準決定部と、
を含むことを特徴とするゲーム装置。
【請求項3】
請求項1に記載のゲーム装置において、
前記ゲームプログラムは、ねじ回しゲームプログラムであり、
前記姿勢情報生成部は、
検出された各位置指示部の位置に基づいて、前記入力装置の中心軸に対する回転角を示す回転角情報を生成する回転情報生成部、
を含み、
前記オブジェクト制御部は、
前記操作対象オブジェクトであるドライバーオブジェクトを前記回転角情報の変化に応じて回転させ、前記ゲーム空間に配置された物体オブジェクトに形成されているねじ穴にねじオブジェクトを締めるドライバー回転部、
を含むことを特徴とするゲーム装置。
【請求項4】
請求項1のゲーム装置において、
前記ゲームプログラムは、中華料理ゲームプログラムであり、
前記ゲーム装置は、さらに、
検出された各位置指示部の位置を示す3次元位置情報を生成する位置情報生成部、
を備え、
前記姿勢情報生成部は、
検出された各位置指示部の位置に基づいて、前記操作面に対する前記入力装置の傾きを示す傾き情報を生成する傾き情報生成部、
を含み、
前記オブジェクト制御部は、
前記操作対象オブジェクトであり、仮想的な液体が入っている調理器具オブジェクトの位置を前記3次元位置情報に基づいて変化させ、前記調理器具オブジェクトの傾きを前記傾き情報に基づいて変化させる調理器具制御部と、
前記調理器具オブジェクトが前記ゲーム空間内に配置された中華鍋オブジェクトの上に位置し、かつ、前記調理器具オブジェクトの傾きが変化した場合、前記仮想的な液体が前記中華鍋オブジェクトで沸騰することを示す調理音が記録された調理音データを再生する調理音再生部、
を含むことを特徴とするゲーム装置。
【請求項5】
複数の位置指示部を備えユーザが保持する入力装置が操作面上にある場合、前記操作面上の3次元空間における各位置指示部の位置を検出するタブレットと、
検出された各位置指示部の位置に基づいて、前記入力装置の姿勢を示す姿勢情報を生成する姿勢情報生成部と、
前記姿勢情報を用いて、ゲームプログラムを実行する制御部と、
を備え、
前記制御部は、
前記ゲームプログラムの実行により仮想的なゲーム空間を生成するゲーム空間生成部と、
ユーザの操作対象として生成された操作対象オブジェクトを前記ゲーム空間に配置するオブジェクト配置部と、
前記操作対象オブジェクトに対する動作指示を前記姿勢情報に基づいて特定し、前記操作対象オブジェクトの動作を、特定した動作指示に基づいて制御するオブジェクト制御部と、
を含むことを特徴とするゲーム装置。
【請求項6】
請求項5に記載のゲーム装置において、
前記ゲームプログラムは、アクションゲームプログラムであり、
前記姿勢情報生成部は、
検出された各位置指示部の位置に基づいて、前記操作面に対する前記入力装置の傾きを示す傾き情報を生成する傾き情報生成部、
を含み、
前記オブジェクト制御部は、
前記傾き情報が第1条件を満たす場合に前記操作対象オブジェクトであるキャラクタオブジェクトを前進させる前進処理部と、
前記傾き情報が第2条件を満たす場合に前記キャラクタオブジェクトの姿勢を変化させる姿勢変化部と、
を含むことを特徴とするゲーム装置。
【請求項7】
請求項6に記載のゲーム装置において、さらに、
検出された各位置指示部の位置を示す3次元位置情報を生成する位置情報生成部、
を備え、
前記オブジェクト制御部は、
前記操作面と前記入力装置との距離を前記3次元位置情報に基づいて特定し、前記距離が所定の距離以上となった場合に前記キャラクタオブジェクトを前記ゲーム空間内の空中を移動させる空中移動部、
を含むことを特徴とするゲーム装置。
【請求項8】
請求項1または請求項5に記載のゲーム装置において、さらに、
検出された各位置指示部の位置を示す3次元位置情報を生成する位置情報生成部、
を備え、
前記オブジェクト制御部は、
前記ゲーム空間における前記操作対象オブジェクトの位置を、前記3次元位置情報に基づいて変化させる位置変化部、
を含むことを特徴とするゲーム装置。
【請求項9】
請求項1ないし請求項8のいずれかに記載のゲーム装置において、さらに、
前記操作対象オブジェクトを含む前記ゲーム空間を表示する表示部、
を備え、
前記タブレットと、前記制御部と、前記表示部とが、一体化されていることを特徴とするゲーム装置。
【請求項10】
請求項1ないし請求項8のいずれかに記載のゲーム装置において、
前記制御部は、
外部のテレビジョン受像機の画面に前記操作対象オブジェクトを含む前記ゲーム空間を表示するための画像データを生成する画像データ生成部と、
前記画像データを前記テレビジョン受像機に出力する出力部と、
を含むことを特徴とするゲーム装置。
【請求項1】
複数の位置指示部を備えユーザが保持する入力装置が操作面上にある場合、前記操作面上の3次元空間における各位置指示部の位置を検出するタブレットと、
検出された各位置指示部の位置に基づいて、前記入力装置の姿勢を示す姿勢情報を生成する姿勢情報生成部と、
前記姿勢情報を用いて、ゲームプログラムを実行する制御部と、
を備え、
前記制御部は、
前記ゲームプログラムの実行により仮想的なゲーム空間を生成するゲーム空間生成部と、
ユーザの操作対象として生成された操作対象オブジェクトを前記ゲーム空間に配置するオブジェクト配置部と、
前記操作対象オブジェクトの姿勢を、前記姿勢情報に基づいて変化させるオブジェクト制御部と、
を含むことを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
請求項1に記載のゲーム装置において、さらに、
前記ゲームプログラムは、シューティングゲームプログラムであり、
前記ゲーム装置は、さらに、
検出された各位置指示部の位置を示す3次元位置情報を生成する位置情報生成部、
を備え、
前記姿勢情報生成部は、
検出された各位置指示部の位置に基づいて、前記操作面に対する前記入力装置の傾きを示す傾き情報を生成する傾き情報生成部、
を含み、
前記オブジェクト制御部は、
前記操作対象オブジェクトである拳銃オブジェクトの位置を前記3次元位置情報及び前記姿勢情報の変化に応じて変化させる拳銃移動部と、
前記拳銃オブジェクトの照準を前記姿勢情報に基づいて決定する照準決定部と、
を含むことを特徴とするゲーム装置。
【請求項3】
請求項1に記載のゲーム装置において、
前記ゲームプログラムは、ねじ回しゲームプログラムであり、
前記姿勢情報生成部は、
検出された各位置指示部の位置に基づいて、前記入力装置の中心軸に対する回転角を示す回転角情報を生成する回転情報生成部、
を含み、
前記オブジェクト制御部は、
前記操作対象オブジェクトであるドライバーオブジェクトを前記回転角情報の変化に応じて回転させ、前記ゲーム空間に配置された物体オブジェクトに形成されているねじ穴にねじオブジェクトを締めるドライバー回転部、
を含むことを特徴とするゲーム装置。
【請求項4】
請求項1のゲーム装置において、
前記ゲームプログラムは、中華料理ゲームプログラムであり、
前記ゲーム装置は、さらに、
検出された各位置指示部の位置を示す3次元位置情報を生成する位置情報生成部、
を備え、
前記姿勢情報生成部は、
検出された各位置指示部の位置に基づいて、前記操作面に対する前記入力装置の傾きを示す傾き情報を生成する傾き情報生成部、
を含み、
前記オブジェクト制御部は、
前記操作対象オブジェクトであり、仮想的な液体が入っている調理器具オブジェクトの位置を前記3次元位置情報に基づいて変化させ、前記調理器具オブジェクトの傾きを前記傾き情報に基づいて変化させる調理器具制御部と、
前記調理器具オブジェクトが前記ゲーム空間内に配置された中華鍋オブジェクトの上に位置し、かつ、前記調理器具オブジェクトの傾きが変化した場合、前記仮想的な液体が前記中華鍋オブジェクトで沸騰することを示す調理音が記録された調理音データを再生する調理音再生部、
を含むことを特徴とするゲーム装置。
【請求項5】
複数の位置指示部を備えユーザが保持する入力装置が操作面上にある場合、前記操作面上の3次元空間における各位置指示部の位置を検出するタブレットと、
検出された各位置指示部の位置に基づいて、前記入力装置の姿勢を示す姿勢情報を生成する姿勢情報生成部と、
前記姿勢情報を用いて、ゲームプログラムを実行する制御部と、
を備え、
前記制御部は、
前記ゲームプログラムの実行により仮想的なゲーム空間を生成するゲーム空間生成部と、
ユーザの操作対象として生成された操作対象オブジェクトを前記ゲーム空間に配置するオブジェクト配置部と、
前記操作対象オブジェクトに対する動作指示を前記姿勢情報に基づいて特定し、前記操作対象オブジェクトの動作を、特定した動作指示に基づいて制御するオブジェクト制御部と、
を含むことを特徴とするゲーム装置。
【請求項6】
請求項5に記載のゲーム装置において、
前記ゲームプログラムは、アクションゲームプログラムであり、
前記姿勢情報生成部は、
検出された各位置指示部の位置に基づいて、前記操作面に対する前記入力装置の傾きを示す傾き情報を生成する傾き情報生成部、
を含み、
前記オブジェクト制御部は、
前記傾き情報が第1条件を満たす場合に前記操作対象オブジェクトであるキャラクタオブジェクトを前進させる前進処理部と、
前記傾き情報が第2条件を満たす場合に前記キャラクタオブジェクトの姿勢を変化させる姿勢変化部と、
を含むことを特徴とするゲーム装置。
【請求項7】
請求項6に記載のゲーム装置において、さらに、
検出された各位置指示部の位置を示す3次元位置情報を生成する位置情報生成部、
を備え、
前記オブジェクト制御部は、
前記操作面と前記入力装置との距離を前記3次元位置情報に基づいて特定し、前記距離が所定の距離以上となった場合に前記キャラクタオブジェクトを前記ゲーム空間内の空中を移動させる空中移動部、
を含むことを特徴とするゲーム装置。
【請求項8】
請求項1または請求項5に記載のゲーム装置において、さらに、
検出された各位置指示部の位置を示す3次元位置情報を生成する位置情報生成部、
を備え、
前記オブジェクト制御部は、
前記ゲーム空間における前記操作対象オブジェクトの位置を、前記3次元位置情報に基づいて変化させる位置変化部、
を含むことを特徴とするゲーム装置。
【請求項9】
請求項1ないし請求項8のいずれかに記載のゲーム装置において、さらに、
前記操作対象オブジェクトを含む前記ゲーム空間を表示する表示部、
を備え、
前記タブレットと、前記制御部と、前記表示部とが、一体化されていることを特徴とするゲーム装置。
【請求項10】
請求項1ないし請求項8のいずれかに記載のゲーム装置において、
前記制御部は、
外部のテレビジョン受像機の画面に前記操作対象オブジェクトを含む前記ゲーム空間を表示するための画像データを生成する画像データ生成部と、
前記画像データを前記テレビジョン受像機に出力する出力部と、
を含むことを特徴とするゲーム装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2011−87848(P2011−87848A)
【公開日】平成23年5月6日(2011.5.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−245458(P2009−245458)
【出願日】平成21年10月26日(2009.10.26)
【出願人】(591128453)株式会社メガチップス (322)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年5月6日(2011.5.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年10月26日(2009.10.26)
【出願人】(591128453)株式会社メガチップス (322)
【Fターム(参考)】
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