説明

コエンザイムQ10の分配を増加するための化合物及び方法

【解決手段】本発明は、コエンザイムQ10の分配を増加させるための化合物及び方法に関する。化合物は少なくともひとつの化学物質と混合されたコエンザイムQ10から成る。該少なくとも一つの化学物質は、先例の無いレベルのコエンザイムQ10が、有効に分配、吸収され、従来の制限を克服すると同時にバイオアベイラビリティを増加させることを可能にする精油を含む環状モノテルペンを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、“Increasing Absorption, Rate of Absorption and efficacy and overcoming Coenzyme Q10 solubility and crystallization problems in oral and new delivery systems”と題する、2003年6月25日に出願された米国仮特許出願第60/482,781号の利益を主張するものである。
【0002】
本発明は、化合物に関し、特に、コエンザイムQ10と化合される際、コエンザイムQ10の安定溶解度、吸収性及び効率を増加させ、還元された状態のコエンザイムQ10のユーザーによる摂取量を増加させる化合物に関する。
【背景技術】
【0003】
体内の反応は、オキシダントと呼ばれる化学物質(フリーラジカル)を生成する。オキシダントは細胞を破壊し、一般に寿命を縮めると考えられている。このダメージから人体を守るための方法として、人体はコエンザイムQ10のような抗酸化剤を製造する。抗酸化栄養素はフリーラジカルに電子を与えることによりフリーラジカルを消滅させる。抗酸化剤は酸化還元反応の一部として酸化されるが、酸化された抗酸化剤はフリーラジカルが行うような高エネルギー連鎖反応に寄与せず、80を超す疾病を引き起こす。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
細胞のミトコンドリアを見ると、コエンザイムQ10は、人体が健康を改善するために使用する各細胞内のエネルギーの生成において主要な制限因子となっていると考えられる。この知識をもって、研究者は、より大きなエネルギーの生成により個人の健康を改善する望みを有する製剤内にコエンザイムQ10を組み込もうと試みた。しかし、研究の結果、コエンザイムQ10ピルのごく一部は血液中に流れるが、細胞のミトコンドリア内にはほとんどコエンザイムQ10が吸収されないことがわかった。細胞のミトコンドリアにより十分に回復されなければ、コエンザイムQ10製剤の効果は非常に小さい。したがって、コエンザイムQ10と化合されるとき、コエンザイムQ10の安定溶解度、吸収効率、及び還元状態のコエンザイムQ10の細胞のミトコンドリアによる摂取量を増加させる化合物に対するニーズが存在する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は細胞へのコエンザイムQ10の分配量を増加させるための化合物に関する。化合物はコエンザイムQ10と混合される少なくともひとつの化学物質から成る。少なくともひとつの化学物質の添加により、コエンザイムQ10は溶解度の問題を克服することが可能となり、細胞及び細胞のミトコンドリアにより容易に吸収されるようになる。
【0006】
少なくともひとつの化学物質は、コエンザイムQ10用のキャリアとして機能する溶媒から成る。溶媒は、セチルメリストリエート、ジアルファ・トコフェリオルアセテート、ジメチルスルホキシド、及びジリモネンから成る集合から選択される。
【0007】
他の態様において、少なくともひとつの化学物質は、さらに、溶媒がユーザーの皮膚を浸透する際に、ユーザーの皮膚から剥がれる油脂を復元するための少なくともひとつのスキンバッファから成る。少なくともひとつのスキンバッファは、ジアルファ・トコフェリオルアセテート、セチルミリストリエート、ガンマリノレン酸、及び共役リノレン酸から成る集合から選択される。
【0008】
さらに他の態様において、少なくともひとつの化学物質は、さらに、少なくともひとつの抗酸化剤から成る。少なくともひとつの抗酸化剤は、アルファ・リポ酸、d-アルファ・トコフェリオルコハク酸、ヴィンポセチン、エルゴロイドメシレート、並びにビタミンA、B、C、D、E、F及びKから成る集合から選択される。
【0009】
さらに、吸入、経口、筋肉注射、点滴、舌、歯肉、舌下、鼻、肛門、経皮的吸収、及び経皮的パッチから成る集合から選択される分配方法に適した形式で、化合物が形成される。
【0010】
他の態様において、化合物は、
化合物の約1から85重量%のコエンザイムQ10と、
化合物の約10から90重量%の溶媒と、
化合物の約0から30重量%の第1スキンバッファと、
化合物の約0から20重量%の第1抗酸化剤と、
化合物の約0から30重量%の第2スキンバッファと、
化合物の約0から20重量%の第2抗酸化剤と、
から成る。
【0011】
他の態様において、化合物は、
化合物の約5から30重量%のコエンザイムQ10と、
化合物の約30から85重量%の溶媒と、
化合物の約1から25重量%の第1スキンバッファと、
化合物の約1から10重量%の第1抗酸化剤と、
化合物の約1から20重量%の第2スキンバッファと、
化合物の約1から5重量%の第2抗酸化剤と、
から成る。
【0012】
さらに他の態様において、化合物は、
化合物の約12から18重量%のコエンザイムQ10と、
化合物の約65から73重量%の溶媒と、
化合物の約1から20重量%の第1スキンバッファと、
化合物の約1から4重量%の第1抗酸化剤と、
化合物の約6から10重量%の第2スキンバッファと、
化合物の約1から3重量%の第2抗酸化剤と、
から成る。
【0013】
さらに他の態様において、本発明は化合物を適用する方法を与える。当該方法は、化合物を得る工程と、該化合物をユーザーに与える工程から成る。
【0014】
当業者に自明なように、本発明はその化合物に限定されるものではなく、化合物を形成することによりコエンザイムQ10の分配能力を増加するための方法、及び、ここに説明される化合物を適用することによりコエンザイムQ10を経皮的に分配するための方法を含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明は化合物に関し、特に、コエンザイムQ10と化合されるとき、コエンザイムQ10の安定溶解度、吸収効率及び摂取量を増加させ、還元状態で細胞のミトコンドリアにより摂取される量を増加させる化合物に関する。
【0016】
表とともに以下の説明は、当業者が本発明に係る化合物を製造しかつ使用することができるように開示される。さまざまな修正が当業者には自明であり、ここに定義された一般的な原理は、広い意味で本発明の態様の範囲内である。よって、本発明は示される態様に制限されるものではないが、ここに開示される原理及び新規な特徴を含む広範な態様に従うべきである。さらに、特に断る場合を除き、表中の数値は特定のスケールを有しない定性的表示であり、本発明の概念を与えるためのものである。
【0017】
基準のワーキングフレームを与えるために、まず、本発明の簡単な理解をもたらすべく序論が与えられる。第2に、本発明の特定の詳細な説明をするためにさまざまな態様の議論が与えられる。
【0018】
(1)序論
本発明はコエンザイムQ10を分配するための化学物質から成る。化学物質は、十分なコエンザイムQ10が人体摂取用のキャリアと化合される際に、栄養製剤が直面する問題となる、コエンザイムQ10の溶解度、結晶化、再結晶化、保存寿命、分配速度、分配率、効率及び体温以下での再溶解を解決するために溶媒を利用する。適用の際、本発明の化合物はコエンザイムQ10の分配を、人間及び動物を含む無制限の例において、それを使用する任意の量まで増加させる。
【0019】
本発明は、本発明の製剤を分配するための新規な方法を与える。分配方法は、吸入、経口、筋肉注射、点滴、舌、歯肉、舌下、鼻、肛門、経皮的吸収及び経皮的パッチを含む。
【0020】
(2)議論
本発明は、分配速度を速め、高い割合で栄養成分が十分に分配されるようにするべく、コエンザイムQ10の溶解度の問題を解決するための溶媒を使用する新規かつ進歩的な栄養製剤である。溶媒は、コエンザイムQ10またはコエンザイムQ10の相乗化合物のキャリアとして機能する任意の溶媒であり、例えば、セチルメリストリエート(CMO)、ジ-アルファ・トコフェリオルアセテート、ジメチルスルホキシド、及びd-リモネン単体、及び/またはオレンジオイル(95%以上のd-リモネンを含む)のような精油を含む他の環状モノテルペンとの混合を含む。オイルを含むd-リモネンの非限定的な例は、ラヴィンディン、はっか、しょうが、しょうのう、ゼラニウム、オレンジ、レモン、ラベンダー、茶木及びローズマリーを含む。高い溶解性及び/または精油を含む環状モノテルペンとの化合により、先例の無いレベルのコエンザイムQ10が、上記制限を克服するとともにバイオアベイラビリティを増加させながら、分配及び吸収に関して有効にされる。
【0021】
コエンザイムQ10と化合するD-リモネンは、他と化合する際にエネルギーを取得する新しい分子を作る。D-リモネンは数分間エネルギー源となり、細胞(例えば心臓細胞)はより大きなエネルギーを生成することが可能になる。さらに、CMOにより、d-リモネンは皮膚上で使用されることが可能になる。
【0022】
バイオアベイラビリティ、味、香り、細胞親和性及び相乗的要因が、バッファ及びある抗酸化剤の添加によりさらにアドレスされる。用語“バッファ”は溶媒がユーザーの皮膚を浸透する際にユーザーの皮膚から剥がれ落ちる油脂を置換するために十分な性質を有する溶液に付加される化学物質を言う。本発明で示されるように、バッファは、溶媒及び/または栄養素の両方であってもよい。このようなバッファの非制限的例として、ジ-アルファテコフェリオルアセテート、レシチン、セチルミリストリエートワックス、ガンマリノレン酸、及び共役リノレン酸が含まれる。スキンバッファはまた抗炎症剤及び自動免疫抑制剤としても機能する。このような抗酸化剤の非制限的例として、アルファリボ酸、d-アルファ・テコフェリオルコハク酸、ヴィンポセチン、エルゴロイドメシレート、並びにビタミンA、B、C、D、E、F及びKが含まれる。ビタミンは各ビタミンのすべての形式を含む。例えば、ビタミンBの非制限的例として、ナイアシンアミド、ナイアシン、イノシトールヘキサナイアシネート、及びメチルナイコシネートのようなB3ビタミンが含まれる。
【0023】
化合物はまた、抗炎症剤、抗自動免疫抑制剤及び溶媒としても機能する。さらに、抗酸化剤は、特に、ビタミンE及びC、コエンザイムQ10、並びにアルファリボ酸と互いに相乗的である。
【0024】
本発明は、末期のうっ血性心不全、深刻な歯肉炎、歯膿瘍、多発性硬化症、及び免疫系機能の場合に顕著な改良を示す。これは、他の疾病、特に慢性病に効果がある。本発明はまた、結晶化及び再結晶化、効率、及び体温以下での溶解のような、高濃度栄養剤に関連する他の共通の問題も解決する。本発明は経皮的使用以外に設計された製剤形態を含み、それは組織をバッファし、注射剤に伴う痛みを最小化するための高レベルのジアルファトコフェリオルアセテート及び/またはリドケインを含む。
【0025】
d-リモネンは、連邦危機管理庁(FEMA)によるほぼ安全(GRAS)状態を有し、米食品医薬品局(FDA)により承認されている。
【0026】
以下の実施例は本発明の理解のために与えられるが、本発明はこれに限定されるものではない。化合物内の各成分に関連する割合は変更することが可能であり、特定の応用に従って変動することは、当業者の知るところである。
【0027】
実施例
この実施例は本発明に従う特定の化合物に関するものである。少なくとも1%のコエンザイムQ10及びそれ以上の濃度が可能である。この実施例において、例示の目的で、15%濃度が選ばれている。
【0028】
成分の表示及び量は以下の通りである。
【0029】
【表1】

上記化合物は、容器内で各成分を混合することにより与えられる。容器のサイズは所望の溶液の量に依存する。
【0030】
付加的に、溶液が凝固すれば、37℃のような任意の温度に加熱して溶液を再溶解させることができる。
【0031】
本発明はまた、細胞及び細胞のミトコンドリアへの化学溶液及び/またはコエンザイムQ10の分配を増加させるための方法から成る。当該方法は、コエンザイムQ10と化学物質の組み合わせから成る化学混合物及び/または化合物を形成する工程を含む。
【0032】
例示のために、以下に、本発明に従う化合物を作成するための処理の非制限的実施例を示す。この非制限的実施例において、15%濃度のコエンザイムQ10を有する1キログラムの液体が生成され、以下に挙げた成分を以下のシーケンス、量及び方法に従い化合する。
【0033】
A.150グラムのコエンザイムQ10の粉末を720グラムのd-リモネンとフラスコ内で混合する。
【0034】
B.混合物を約37℃に加熱しながら、連続的に攪拌する。
【0035】
C.30グラムの液体のジアルファトコフェリオルアセテートを添加する。
【0036】
D.10グラムのアルファリボ酸粉末を添加する。
【0037】
E.80グラムのセチルミリストリエートワックスを添加する。
【0038】
F.10グラムのd-アルファトコフェリオルコハク酸を添加する。
【0039】
G.揮発性成分の損失を最小限にするために、フラスコ内で最終混合物をシールする。
【0040】
あらゆる所望の結果を達成するために上記処理に対して変更及び修正が可能であることは当業者の知るところである。例えば、異なる濃度のコエンザイムQ10を所望であれば、混合物中に含まれる量を変更すればよい。付加的に、化学物質が添加される工程は、所望の結果を達成するように変更されてもよい。さらに、あるバッファ、抗酸化剤及び溶媒は、さまざまな混合の際に省略されまたは変更されてもよい。
【0041】
他の態様において、本発明の化合物は、有効な分配を与える方法で形成される。このような分配方法の非制限的な例として、吸入、経口、筋肉注射、点滴、舌、歯肉、舌下、鼻、肛門、経皮的吸収、及び経皮的パッチが含まれる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
細胞へのコエンザイムQ10の分配を増加するための化合物であって、前記化合物は、少なくともひとつの化学物質と混合されたコエンザイムQ10から成り、少なくともひとつの化学物質の添加により、コエンザイムQ10が溶解度の問題を克服し、かつ、細胞及び細胞のミトコンドリアにより容易に吸収されるようになる、ところの化合物。
【請求項2】
請求項1に記載の化合物であって、前記少なくともひとつの化学物質は、コエンザイムQ10用のキャリアとして機能する溶媒から成る、ところの化合物。
【請求項3】
請求項2に記載の化合物であって、前記溶媒は、セチルメリストリエート、ジアルファトコフェリオルアセテート、ジメチルスルホキシド、及びジリモネンから成る集合から選択される、ところの化合物。
【請求項4】
請求項3に記載の化合物であって、前記少なくともひとつの化学物質はさらに、溶媒がユーザーの皮膚を浸透する際に、ユーザーの皮膚から剥がれ落ちる油脂を置換するための少なくともひとつのスキンバッファから成る、ところの化合物。
【請求項5】
請求項4に記載の化合物であって、前記少なくともひとつのスキンバッファは、ジアルファトコフェリオルアセテート、セチルミリストリエート、ガンマリノレン酸、及び共役リノレン酸から成る集合から選択される、ところの化合物。
【請求項6】
請求項5に記載の化合物であって、前記少なくともひとつの化学物質はさらに、少なくともひとつの抗酸化剤から成る、ところの化合物。
【請求項7】
請求項6に記載の化合物であって、前記少なくともひとつの抗酸化剤は、アルファリボ酸、d-アルファ・トコフェリオルコハク酸、ヴィンポセチン、エルゴロイドメシレート、並びにビタミンA、B、C、D、E、F及びKから成る集合から選択される、ところの化合物。
【請求項8】
請求項7に記載の化合物であって、前記化合物は、吸入、経口、筋肉注射、点滴、舌、歯肉、舌下、鼻、肛門、経皮的吸収、及び経皮的パッチから成る集合から選択される分配方法に適した形式で形成される、ところの化合物。
【請求項9】
請求項8に記載の化合物であって、前記化合物は、
化合物全体の約1から85重量%のコエンザイムQ10と、
化合物全体の約10から90重量%の溶媒と、
化合物全体の約0から30重量%の第1スキンバッファと、
化合物全体の約0から20重量%の第1抗酸化剤と、
化合物全体の約0から30重量%の第2スキンバッファと、
化合物全体の約0から20重量%の第2抗酸化剤と、
から成る、ところの化合物。
【請求項10】
請求項9に記載の化合物であって、前記化合物は、
化合物全体の約5から30重量%のコエンザイムQ10と、
化合物全体の約30から85重量%の溶媒と、
化合物全体の約1から25重量%の第1スキンバッファと、
化合物全体の約1から10重量%の第1抗酸化剤と、
化合物全体の約1から20重量%の第2スキンバッファと、
化合物全体の約1から5重量%の第2抗酸化剤と、
から成る、ところの化合物。
【請求項11】
請求項10に記載の化合物であって、前記化合物は、
化合物全体の約12から18重量%のコエンザイムQ10と、
化合物全体の約65から73重量%の溶媒と、
化合物全体の約1から20重量%の第1スキンバッファと、
化合物全体の約1から4重量%の第1抗酸化剤と、
化合物全体の約6から10重量%の第2スキンバッファと、
化合物全体の約1から3重量%の第2抗酸化剤と、
から成る、ところの化合物。
【請求項12】
請求項11に記載の化合物を適用するための方法であって、前記化合物を得る工程と、前記化合物をユーザーに施す工程と、から成る方法。
【請求項13】
請求項1に記載の化合物であって、前記少なくともひとつの化学物質は、さらに、溶媒がユーザーの皮膚を浸透する際に、ユーザーの皮膚から剥がれ落ちる油脂を置換するための少なくともひとつのスキンバッファから成る、ところの化合物。
【請求項14】
請求項13に記載の化合物であって、前記少なくともひとつのスキンバッファは、ジアルファトコフェリオルアセテート、セチルミリストリエート、ガンマリノレン酸、及び共役リノレン酸から成る集合から選択される、ところの化合物。
【請求項15】
請求項1に記載の化合物であって、前記少なくともひとつの化学物質はさらに、少なくともひとつの抗酸化剤から成る、ところの化合物。
【請求項16】
請求項15に記載の化合物であって、前記少なくともひとつの抗酸化剤は、アルファリボ酸、d-アルファ・トコフェリオルコハク酸、ヴィンポセチン、エルゴロイドメシレート、並びにビタミンA、B、C、D、E、F及びKから成る集合から選択される、ところの化合物。
【請求項17】
請求項1に記載の化合物であって、前記化合物は、吸入、経口、筋肉注射、点滴、舌、歯肉、舌下、鼻、肛門、経皮的吸収、及び経皮的パッチから成る集合から選択される分配方法に適した形式で形成される、ところの化合物。
【請求項18】
請求項1に記載の化合物を適用するための方法であって、前記化合物を得る工程と、前記化合物をユーザーに施す工程と、から成る方法。
【請求項19】
細胞へのコエンザイムQ10の分配を増加させる方法であって、前記コエンザイムQ10に対し、少なくともひとつの化学物質を添加することにより化合物を形成する工程から成り、前記少なくともひとつの化学物質の添加により、コエンザイムQ10は溶解度の問題を克服し、かつ、細胞及び細胞のミトコンドリアにより容易に吸収されるようになる、ところの方法。
【請求項20】
請求項19に記載の方法であって、化合物を形成する工程において、前記少なくともひとつの化学物質は溶媒であり、前記溶媒はコエンザイムQ10用のキャリアとして機能する、ところの方法。
【請求項21】
請求項20に記載の方法であって、化合物を形成する工程は、セチルメリストリエート、ジアルファトコフェリオルアセテート、ジメチルスルホキシド、及びジリモネンから成る集合から溶媒を選択することにより実行される、ところの方法。
【請求項22】
請求項21に記載の方法であって、化合物を形成する工程において、前記少なくともひとつの化学物質はさらに、溶媒がユーザーの皮膚を浸透する際に、ユーザーの皮膚から剥がれ落ちる油脂を置換するための少なくともひとつのスキンバッファから成る、ところの方法。
【請求項23】
請求項22に記載の方法であって、化合物を形成する工程は、ジアルファトコフェリオルアセテート、セチルミリストリエート、ガンマリノレン酸、及び共役リノレン酸から成る集合から、少なくともひとつのスキンバッファを選択することにより実行される、ところの方法。
【請求項24】
請求項23に記載の方法であって、化合物を形成する工程において、前記少なくともひとつの化学物質はさらに、少なくともひとつの抗酸化剤から成る、ところの方法。
【請求項25】
請求項24に記載の方法であって、化合物を形成する工程は、アルファリボ酸、d-アルファ・トコフェリオルコハク酸、ヴィンポセチン、エルゴロイドメシレート、並びにビタミンA、B、C、D、E、F及びKから成る集合から少なくともひとつの抗酸化剤を選択することにより実行される、ところの方法。
【請求項26】
請求項25に記載の方法であって、化合物を形成する工程は、吸入、経口、筋肉注射、点滴、舌、歯肉、舌下、鼻、肛門、経皮的吸収、及び経皮的パッチから成る集合から選択される分配方法に適した形式で、前記化合物を形成することにより実行される、ところの方法。
【請求項27】
請求項26に記載の方法であって、化合物を形成する工程において、前記化合物は、
化合物全体の約1から85重量%のコエンザイムQ10と、
化合物全体の約10から90重量%の溶媒と、
化合物全体の約0から30重量%の第1スキンバッファと、
化合物全体の約0から20重量%の第1抗酸化剤と、
化合物全体の約0から30重量%の第2スキンバッファと、
化合物全体の約0から20重量%の第2抗酸化剤と、
から成る、ところの方法。
【請求項28】
請求項27に記載の方法であって、化合物を形成する工程において、前記化合物は、
化合物全体の約5から30重量%のコエンザイムQ10と、
化合物全体の約30から85重量%の溶媒と、
化合物全体の約1から25重量%の第1スキンバッファと、
化合物全体の約1から10重量%の第1抗酸化剤と、
化合物全体の約1から20重量%の第2スキンバッファと、
化合物全体の約1から5重量%の第2抗酸化剤と、
から成る、ところの方法。
【請求項29】
請求項28に記載の方法であって、化合物を形成する工程において、前記化合物は、
化合物全体の約12から18重量%のコエンザイムQ10と、
化合物全体の約65から73重量%の溶媒と、
化合物全体の約1から5重量%の第1スキンバッファと、
化合物全体の約1から4重量%の第1抗酸化剤と、
化合物全体の約6から10重量%の第2スキンバッファと、
化合物全体の約1から3重量%の第2抗酸化剤と、
から成る、ところの方法。
【請求項30】
請求項29に記載の方法により形成される化合物。
【請求項31】
請求項19に記載の方法であって、化合物を形成する工程において、前記少なくともひとつの化学物質はさらに、溶媒がユーザーの皮膚を浸透する際に、ユーザーの皮膚から剥がれ落ちる油脂を置換するための少なくともひとつのスキンバッファから成る、ところの方法。
【請求項32】
請求項31に記載の方法であって、化合物を形成する工程は、ジアルファトコフェリオルアセテート、セチルミリストリエート、ガンマリノレン酸、及び共役リノレン酸から成る集合から、少なくともひとつのスキンバッファを選択することにより実行される、ところの方法。
【請求項33】
請求項19に記載の方法であって、化合物を形成する工程において、前記少なくともひとつの化学物質はさらに、少なくともひとつの抗酸化剤から成る、ところの方法。
【請求項34】
請求項33に記載の方法であって、化合物を形成する工程は、アルファリボ酸、d-アルファ・トコフェリオルコハク酸、ヴィンポセチン、エルゴロイドメシレート、並びにビタミンA、B、C、D、E、F及びKから成る集合から少なくともひとつの抗酸化剤を選択することにより実行される、ところの方法。
【請求項35】
請求項19に記載の方法であって、化合物を形成する工程は、吸入、経口、筋肉注射、点滴、舌、歯肉、舌下、鼻、肛門、経皮的吸収、及び経皮的パッチから成る集合から選択される分配方法に適した形式で、前記化合物を形成することにより実行される、ところの方法。
【請求項36】
請求項19に記載の方法により形成される化合物。
【請求項37】
細胞のミトコンドリアへコエンザイムQ10を経皮的に分配するための方法であって、ユーザーの皮膚へ化合物を適用する工程から成り、前記化合物は少なくともひとつの化学物質と混合されるコエンザイムQ10から成り、前記少なくともひとつの化学物質は、溶媒及びバッファを含み、前記溶媒は、セチルメリストリエート、ジアルファトコフェリオルアセテート、ジメチルスルホキシド、及びジリモネンから成る集合から選択され、前記バッファは、ジアルファトコフェリオルアセテート、セチルミリストリエート、ガンマリノレン酸、及び共役リノレン酸から成る集合から選択される、ところの方法。
【請求項38】
コエンザイムQ10の分配を増加させるための化合物を形成する方法であって、
化合物を形成するべく、容器内で、コエンザイムQ10粉末を溶媒と混合する工程と、
前記化合物を加熱する工程と、
前記化合物を加熱しながら攪拌する工程と、
前記化合物へ少なくともひとつのスキンバッファを添加する工程と、
前記化合物へ少なくともひとつの抗酸化剤を添加する工程と、
揮発性成分の損失を最小限にするため、容器内の前記化合物をシールする工程と、
から成る方法。

【公表番号】特表2007−521279(P2007−521279A)
【公表日】平成19年8月2日(2007.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−517699(P2006−517699)
【出願日】平成16年6月25日(2004.6.25)
【国際出願番号】PCT/US2004/020563
【国際公開番号】WO2005/000357
【国際公開日】平成17年1月6日(2005.1.6)
【出願人】(505472687)
【氏名又は名称原語表記】ERWIN, Charles
【住所又は居所原語表記】9745 South Lanett, Whittier, California 90605 the United States of America
【Fターム(参考)】