説明

コネクタとプラグの接続構造

【課題】 簡単な構成で装置外部からの静電気の印加を防止し、プラグを被覆する絶縁部材の寸法のバラツキにも対処できるコネクタとプラグの接続構造を提供する。
【解決手段】 USBプラグ10の絶縁部材13に溝14を形成し、USBプラグ10の挿抜方向に沿って環状部材11の内周部と重合する絶縁部となる側壁部14a,14bを設ける。絶縁部材13の外形寸法のバラツキや経年変化等による縮径化によって絶縁部材13と環状部材11との間の圧接状態が確保されなくなった状況下においても、絶縁部材13と環状部材11との間の嵌合部における2つの段差部の存在が保証されるので、この凹状に入り組んだ形状の間隙によって装置外部からの静電気の印加を効果的に防止することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、装置外部からの静電気の印加を防止するためのコネクタとプラグの接続構造の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
装置のケーシングに穿設されたプラグ挿入孔に設けられた環状部材の内周部とプラグを被覆した絶縁部材の外周部とを当接させて装置外部からの静電気の印加を防止するようにしたコネクタとプラグの接続構造に関しては図4に示されるようなものが公知である。
図4において、符号1はハードディスクドライブ等を始めとするコンピュータ周辺装置のケーシングであり、ケーシング1の内部にはプリント基板2が配備され、プリント基板2上にケーブル接続用のコネクタ3が固設されている。そして、ケーシング1の側面にはプラグ5を通すためのプラグ挿入孔6が穿設され、このプラグ挿入孔6の内周部に凹凸嵌合するかたちで、絶縁性を有する弾性変形可能な環状部材7が固設されている。また、ケーブル4の先端に設けられたプラグ5の外周部は、合成樹脂等からなる絶縁部材8で被覆されている。
装置外部からの静電気の印加を防止する必要上、プラグ5を被覆した絶縁部材8の外周部と環状部材7の内周部とが適度な力で圧接されて当接していることが望ましいが、実際には、様々なメーカーから提供されるケーブル4の取り付けに対処して互換性を保証する必要があり、プラグ部分の構造体の最大外形つまり絶縁部材8の外形寸法の最大値のみが規格化されている。
従って、絶縁部材8の外形寸法は前述の最大値を超えない範囲で区々であり、例えば、装置のメーカーが指定する以外のケーブルをユーザが利用した場合、あるいは、指定するケーブルを使用した場合であっても、経年変化等で絶縁部材8の外径が縮径したような場合においては、環状部材7の内周部と絶縁部材8の外周部との間に間隙(Δd)が生じることがあり、装置外部から静電気が印加されると装置類のストールの原因となる可能性がある。
【0003】
静電気の印加の防止に転用可能な従来技術としては、例えば、特許文献1で開示されるコネクタの抜け防止機構や特許文献2に開示される電気コネクタ等が公知である。
【0004】
特許文献1のコネクタの抜け防止機構は、USB(Universal
Serial Bus)のプラグに外嵌されたプラスチック製のキャップをスライドさせ、キッャップ先端部の爪を装置のプラグ挿入孔の内周部に凹凸嵌合させてプラグの抜けを防止するものであるが、キャップをUSBプラグに後付けする関係上キャップの一面が開放状態となっており、十分な絶縁機能を発揮することができない問題がある。
【0005】
また、特許文献2の電気コネクタは、導電性を有するシェルを組み合わせてEMI遮蔽特性を得るもので、電気を逃がすための接地コンタクト等を必要とし、構造の煩雑さや製造コストの面で問題が残る。
【0006】
【特許文献1】特開2001−135413号公報
【特許文献2】特開2001−345150号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで、本発明の課題は、前記従来技術の不都合を改善し、簡単な構成で装置外部からの静電気の印加を防止することができ、また、プラグを被覆する絶縁部材の寸法のバラツキにも対処することのできるコネクタとプラグの接続構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、コネクタを内蔵した装置のケーシングに穿設されたプラグ挿入孔に絶縁性を有する弾性変形可能な環状部材を設け、コネクタに接続するプラグを被覆した絶縁部材の外周部と前記環状部材の内周部とを当接させて装置外部からの静電気の印加を防止すべく構成したコネクタとプラグの接続構造であり、前記課題を達成するため、
絶縁部材の外周部に、前記プラグを前記コネクタに接続した状態でプラグの挿抜方向に沿って環状部材の内周部と重合する絶縁部が形成されていることを特徴とする構成を有する。
【0009】
以上の構成により、プラグをコネクタに接続すると、プラグを被覆した絶縁部材の外周部に形成された絶縁部が、プラグの挿抜方向に沿って環状部材の内周部と重合する。
この結果、絶縁部材と環状部材との間に、少なくとも1つの段差部を有する嵌合部が形成される。
絶縁部材の外形寸法のバラツキや経年変化等による縮径化によって絶縁部材と環状部材との間の圧接状態が確保されなくなった状況下においても、絶縁部材と環状部材との間の嵌合部における段差部の存在が確実に保証されるので、絶縁部材と環状部材との間に間隙が生じたとしても、その間隙は入り組んだ形状となる。この入り組んだ形状の間隙によって静電気の通り道を曲げて金属部分への縁面距離を確保することで、従来の直進的な隙間と比べ、装置外部からの静電気の印加を効果的に防止することができる。
【0010】
より具体的な構成としては、例えば、環状部材の内周部の形状を絶縁部材の外周部の形状よりも相対的に小さな寸法で形成すると共に、絶縁部材の外周部には、前記環状部材の内周部が突入する溝を設け、この溝の2つの側壁部によって絶縁部を形成することができる。
【0011】
このように、絶縁部材の外周部形状の寸法を基準とし、これよりも小さな寸法で環状部材の内周部を形成することで、プラグを被覆する絶縁部材を大型化することなく、絶縁部材と環状部材との間の圧接状態を確保することができる。
また、絶縁部材と環状部材との間に間隙が生じた場合においても、絶縁部材の溝が有する2つの側壁部によって形成される2つの絶縁部によって入り組んだ形状の間隙を得ることができ、装置外部からの静電気の印加を更に効果的に防止することができる。このような構成を適用した場合に得られる間隙の形状は具体的には凹状のもので、段差部の数は2つである。
しかも、プラグをコネクタに接続した状態で絶縁部材の溝の片方の側壁によって形成される絶縁部が環状部材の内周部に引っ掛かるため、コネクタに接続されたプラグが不用意に抜け落ちるといった不都合も効果的に解消することができる。
【0012】
あるいは、環状部材の内周部の形状を絶縁部材の外周部の形状と同等の寸法で形成し、絶縁部材の外周部に突条を設け、この突条によって絶縁部を形成するといったことも可能である。
【0013】
絶縁部材の外周部に絶縁部となる突条を設ける関係上、プラグを被覆する絶縁部材の最大外形が多少は大型化するが、前記と同等の作用効果を得ることが可能である。
【0014】
絶縁部材の外周部に絶縁部となる突条を設ける場合は、プラグをコネクタに接続した状態で環状部材よりも装置内部に突入する位置に突条を形成するとよい。
【0015】
プラグをコネクタに接続した状態で絶縁部材の突条からなる絶縁部が環状部材の内周部に引っ掛かるため、コネクタに接続されたプラグが不用意に抜け落ちるといった不都合を効果的に解消することができる。
【0016】
更に、プラグをコネクタに接続した状態で環状部材よりも装置内部に突入する位置と環状部材よりも装置外側に突出する位置の各々に突条を形成することも可能である。
【0017】
このような構成を適用した場合、絶縁部材と環状部材との間に形成される間隙の形状が複雑化されるので、装置外部からの静電気の印加を更に効果的に防止することができる。この場合に得られる間隙の形状は具体的には凹状のもので、段差部の数は2つである。
また、プラグをコネクタに接続した状態で絶縁部材の突条の1つが環状部材の内周部に引っ掛かるため、コネクタに接続されたプラグが不用意に抜け落ちるといった不都合を効果的に解消することができる。
【0018】
プラグをコネクタに接続した状態で絶縁部が環状部材よりも装置内部に突入する構造を適用した場合には、環状部材の内周部に、絶縁部材の突入をガイドするテーパ面が形成されていることが望ましい。
【0019】
プラグの挿抜方向に沿って環状部材の内周部と重合する絶縁部、つまり、環状部材の内周部に引っ掛かりを生じる絶縁部をテーパ面に沿って容易に装置内部側に突入させることができ、環状部材の内周部や絶縁部材の絶縁部の損傷が防止される。
【0020】
前述したコネクタとプラグの接続構造を適用してUSBコネクタおよびUSBプラグを構成することができる。
【0021】
前述した通り、接続構造の構成が簡便であり、また、プラグやプラグを被覆する絶縁部材を格別に大型化する必要もないので、特に、狭いスペースに密集して配備されるUSBコネクタとUSBプラグに有効である。
【発明の効果】
【0022】
本発明によるコネクタとプラグの接続構造は、プラグの挿抜方向に沿って環状部材の内周部と重合する絶縁部をプラグ側の絶縁部材の外周部に形成し、プラグをコネクタに接続した状態で絶縁部材と環状部材との間に少なくとも1つの段差部を有する嵌合部が形成されるようにしたので、絶縁部材の外形寸法のバラツキや経年変化等による縮径化によって絶縁部材と環状部材との間の圧接状態が確保されなくなった状況下においても、絶縁部材と環状部材との間の嵌合部における段差部の存在が確実に保証される。
従って、絶縁部材と環状部材との間に間隙が生じたとしても、段差部を有する入り組んだ形状の間隙によって静電気の通り道を曲げて金属部分への縁面距離を確保することができ、装置外部からの静電気の印加を効果的に防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
次に、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明によるコネクタとプラグの接続構造の一実施形態について示した断面図である。
【0024】
図1において、符号1はハードディスクドライブ等を始めとするコンピュータ周辺装置のケーシングであり、ケーシング1の内部にはプリント基板2が配備され、プリント基板2上にケーブル接続用のUSBコネクタ9が固設されている。そして、ケーシング1の側面にはUSBプラグ10を通すためのプラグ挿入孔6が穿設され、このプラグ挿入孔6の内周部に凹凸嵌合するかたちで、絶縁性を有する弾性変形可能な環状部材11が固設されている。環状部材11は接着等の手段でケーシング1に固着してもよい。また、USBケーブル12の先端に設けられたUSBプラグ10の外周部は合成樹脂等からなる絶縁部材13で被覆されている。
【0025】
環状部材11の内周部の形状は絶縁部材13の外周部の形状に対応しており、例えば、絶縁部材13の断面の外形輪郭が円形であれば環状部材11の内周部の形状も円形であり、絶縁部材13の断面の外形輪郭が矩形であれば環状部材11の内周部の形状も矩形である。
【0026】
環状部材11の内周部の寸法(d1)は絶縁部材13の外周部の寸法(D1)よりも相対的に小さい。そして、絶縁部材13の外周部には、図2に示されるようにしてUSBプラグ10をUSBコネクタ9に接続した状態で、環状部材11の内周部が突入する溝14が一巡して設けられている。図1に示すように、この実施形態における環状部材11の内周部の寸法(d1)は、溝14の外周部の寸法(D2)と実質的に同等であるか、より望ましくは、溝14の外周部の寸法(D2)に比べて僅かに小さい。
【0027】
つまり、図2に示されるようにしてUSBプラグ10をUSBコネクタ9に接続した状態で、弾性変形可能な環状部材11の弾性復帰力によって溝14の外周部と環状部材11の内周部とが適度な力で圧接されることが望ましいが、溝14の外周部の寸法(D2)には個体差によるバラツキがあり、また、経年変化等の影響で縮径化が生じる場合もあるので、環状部材11の弾性復帰力のみでは環状部材11の内周部を溝14の外周部に圧接することが難しくなって、図2に二点鎖線で示すように、溝14の外周部と環状部材11の内周部との間に間隙(Δd’)が生じる場合もある。
【0028】
この実施形態における絶縁部材13の絶縁部は、図2に示されるように、実質的には溝14の側壁部14a,14bによって形成されている。このうち側壁部14aからなる絶縁部は、USBプラグ10をUSBコネクタ9に接続した状態で環状部材11よりも装置内部に突入する位置に形成された絶縁部であり、側壁部14bからなる絶縁部は、USBプラグ10をUSBコネクタ9に接続した状態で環状部材11よりも装置外側に突出する位置に形成された絶縁部である。
【0029】
絶縁部材13の外周部の寸法(D1)は環状部材11の内周部の寸法(d1)に比べて相対的に大きいので、USBプラグ10をUSBコネクタ9に接続する際には、側壁部14aからなる絶縁部を含めた絶縁部材13の先端部、つまり、図1中で溝14よりも左側に位置する絶縁部材13の部分が環状部材11の内周部に干渉することになるが、環状部材11の内周部には、絶縁部材13の突入をガイドするテーパ面11aが形成されているので、環状部材11の内周部をスムーズに弾性変形させて絶縁部材13の先端部を容易に装置内部側に突入させることができる。これにより、環状部材11の内周部や絶縁部材13の先端部の損傷が防止される。
【0030】
溝14の側壁部14a,14bによって形成される2つの絶縁部は、共に、USBプラグ10の挿抜方向つまり図2の左右方向に沿って環状部材11の内周部と重合する絶縁部であり、このうち、USBプラグ10をUSBコネクタ9に接続した状態で環状部材11よりも装置内部に突入する位置に形成された絶縁部、つまり、溝14の側壁部14aによって形成される絶縁部が、USBコネクタ9に接続されたUSBプラグ10の抜け落ちを防止している。
【0031】
更に、図2においては、溝14の外周部の寸法(D2)のバラツキ、あるいは、経年変化等の影響で溝14の外形に縮径化が生じ、溝14の外周部と環状部材11の内周部との間に間隙が形成されたときの状態が一点鎖線で示されている。
【0032】
このように、溝14の外周部と環状部材11の内周部との間に間隙が生じて絶縁部材13と環状部材11との間の圧接状態が確保されなくなった場合であっても、その嵌合部の間隙が2つの段差部を有する凹状の間隙となるため、この入り組んだ形状の間隙によって静電気の通り道を曲げて外部からUSBコネクタ9やUSBプラグ10等の金属部分へ至る縁面距離を確保することで、装置外部からの静電気の印加を効果的に防止することができる(静電耐圧の向上)。
【0033】
この実施形態では、絶縁部材13の外周部形状の寸法(D1)を基準とし、これよりも小さな寸法(d1)で環状部材11の内周部を形成するようにしている。従って、設計上では絶縁部材13と環状部材11との間の圧接状態が確保されている。また、絶縁部材13の形状や寸法のバラツキあるいは経年変化による絶縁部材13の縮径化等で両者間の圧接状態が保証されなくなって溝14の外周部と環状部材11の内周部との間に間隙(Δd’)が生じたとしても、この入り組んだ形状の間隙によって装置外部からの静電気の印加を効果的に防止することができる。
また、絶縁部材13の外周部形状の寸法(D1)を基準とし、これよりも小さな寸法(d1)で環状部材11の内周部を形成するようにしているので、プラグ10を被覆する絶縁部材13自体を大型化する必要はなく、特に、狭いスペースに密集して配備されるUSBプラグ10に対して有効である。
【実施例1】
【0034】
本発明の他の実施例について図3に示す。この実施例は、環状部材11の内周部の寸法(d1)を絶縁部材13の外周部の寸法(D1)と同等もしくは外周部の寸法(D1)に比べて僅かに小さく形成すると共に、絶縁部材13の外周部を一巡する突条15a,15bを設け、これらの突条15a,15bによって絶縁部材13の絶縁部を形成したものである。
【0035】
突条15a,15bによって形成される2つの絶縁部は、共に、USBプラグ10の挿抜方向つまり図3の左右方向に沿って環状部材11の内周部と重合する絶縁部であり、このうち突条15aからなる絶縁部は、USBプラグ10をUSBコネクタ9に接続した状態で環状部材11よりも装置内部に突入する位置に形成された絶縁部、また、突条15bからなる絶縁部は、USBプラグ10をUSBコネクタ9に接続した状態で環状部材11よりも装置外側に突出する位置に形成された絶縁部であり、環状部材11よりも装置内部に突入する位置に形成された突条15aからなる絶縁部が、USBコネクタ9に接続されたUSBプラグ10の抜け落ちを防止している。
【0036】
突条15a,15bの外周部の寸法(D3)は環状部材11の内周部の寸法(d1)に比べて相対的に大きいので、USBプラグ10をUSBコネクタ9に接続する際には、突条15aからなる絶縁部が環状部材11の内周部に干渉することになるが、環状部材11の内周部には、突条15aの突入をガイドするテーパ面11aが形成されているので、絶縁部材13の先端部を容易に装置内部側に突入させることができ、環状部材11の内周部や突条15aの損傷が防止される。
【0037】
絶縁部材13の外周部の寸法(D1)に個体差によるバラツキがあったり、あるいは、経年変化等の影響で絶縁部材13の外周部の寸法(D1)に縮径化が生じ、絶縁部材13の外周部と環状部材11の内周部との間に間隙が生じて絶縁部材13と環状部材11との間の圧接状態が確保されなくなった場合であっても、その嵌合部の間隙は図2に示した実施形態と同様、2つの段差部を有する凹状の間隙となるため、この入り組んだ形状の間隙によって、装置外部からの静電気の印加を効果的に防止することができる。
【0038】
図3では2つの突条15a,15bを併設した例について示しているが、何れか一方の突条を設けるだけでも、絶縁部材13の外周部と環状部材11の内周部との間に間隙が生じた場合の装置外部からの静電気の印加を或る程度は防止することが可能である。
但し、突条を1つのみ設けた場合には、絶縁部材13と環状部材11との間の圧接状態が確保されなくなった場合に形成される間隙の形状が、1つの段差部のみを有するL字状のものとなるため、前述した凹状のものと比べると静電気の印加を防止する効果は低い。
突条15a,15bの何れか一方のみを設ける場合、突条15a,15bの何れを設けても装置外部からの静電気の印加を防止する効果は実質的に同等であるから、環状部材11よりも装置内部に突入する位置に形成された突条15aを設け、この突条15aをUSBプラグ10の抜け止めとして利用することが望ましい。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明によるコネクタとプラグの接続構造の一実施形態について示した断面図である。
【図2】同実施形態のプラグをコネクタに接続した状態で示した断面図である。
【図3】本発明によるコネクタとプラグの接続構造の一実施例について示した断面図である(実施例1)。
【図4】装置のケーシングに穿設されたプラグ挿入孔に設けられた環状部材の内周部とプラグを被覆した絶縁部材の外周部とを当接させて装置外部からの静電気の印加を防止するようにしたコネクタとプラグの接続構造の一般例について示した断面図である。
【符号の説明】
【0040】
1 ケーシング
2 プリント基板
3 コネクタ
4 ケーブル
5 プラグ
6 プラグ挿入孔
7 環状部材
8 絶縁部材
9 USBコネクタ(コネクタ)
10 USBプラグ(プラグ)
11 環状部材
11a テーパ面
12 USBケーブル
13 絶縁部材
14 溝
14a 側壁部(絶縁部)
14b 側壁部(絶縁部)
15a 突条(絶縁部)
15b 突条(絶縁部)
Δd,Δd’ 間隙
d1 環状部材の内周部の寸法
D1 絶縁部材の外周部の寸法
D2 溝の外周部の寸法
D3 突条の外周部の寸法

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コネクタを内蔵した装置のケーシングに穿設されたプラグ挿入孔に絶縁性を有する弾性変形可能な環状部材を設け、前記コネクタに接続するプラグを被覆した絶縁部材の外周部と前記環状部材の内周部とを当接させて装置外部からの静電気の印加を防止すべく構成したコネクタとプラグの接続構造であって、
前記絶縁部材の外周部には、前記プラグを前記コネクタに接続した状態で前記プラグの挿抜方向に沿って前記環状部材の内周部と重合する絶縁部が形成されていることを特徴とするコネクタとプラグの接続構造。
【請求項2】
前記環状部材の内周部の形状を前記絶縁部材の外周部の形状よりも相対的に小さな寸法で形成すると共に、前記絶縁部材の外周部には、前記環状部材の内周部が突入する溝を設け、この溝の2つの側壁部によって前記絶縁部を形成したことを特徴とする請求項1記載のコネクタとプラグの接続構造。
【請求項3】
前記環状部材の内周部の形状を前記絶縁部材の外周部の形状と同等の寸法で形成すると共に、前記絶縁部材の外周部に突条を設け、この突条によって前記絶縁部を形成したことを特徴とする請求項1記載のコネクタとプラグの接続構造。
【請求項4】
前記絶縁部は、前記プラグを前記コネクタに接続した状態で前記環状部材よりも装置内部に突入する位置に形成されていることを特徴とする請求項3記載のコネクタとプラグの接続構造。
【請求項5】
前記絶縁部は、前記プラグを前記コネクタに接続した状態で前記環状部材よりも装置内部に突入する位置と前記環状部材よりも装置外側に突出する位置の各々に形成されていることを特徴とする請求項3記載のコネクタとプラグの接続構造。
【請求項6】
前記環状部材の内周部に、前記絶縁部材の突入をガイドするテーパ面が形成されていることを特徴とする請求項2,請求項4,請求項5記載のコネクタとプラグの接続構造。
【請求項7】
前記コネクタおよびプラグがUSBコネクタおよびUSBプラグであることを特徴とする請求項1,請求項2,請求項3,請求項4,請求項5または請求項6記載のコネクタとプラグの接続構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−164712(P2006−164712A)
【公開日】平成18年6月22日(2006.6.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−353614(P2004−353614)
【出願日】平成16年12月7日(2004.12.7)
【出願人】(000197366)NECアクセステクニカ株式会社 (1,236)
【Fターム(参考)】