コレステロール流出の改良型ペプチドメディエータ
本発明は、全長アポリポタンパク質(例えば、アポAIおよびアポE)に匹敵するコレステロール流出活性を有し、かつ全長アポリポタンパク質に匹敵するABAC1に対する高い選択性を有する、非天然ポリペプチドのファミリーを提供する。本発明はまた、そのようなポリペプチドを含む組成物、そのようなポリペプチドを同定、スクリーニングおよび合成する方法、ならびに脂質異常症、高コレステロール血症および炎症に関連する疾患および障害を治療、予防または診断する方法も提供する。
Notice: Undefined index: DEJ in /mnt/www/gzt_disp.php on line 298
【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下のアミノ酸配列を含む、単離されたポリペプチド:
式中、
X1、X7、およびX15は、EおよびDからなる群より独立して選択されるアミノ酸であり;
X4、X11、およびX18は、E、D、A、およびGからなる群より独立して選択されるアミノ酸であり;
X2、X6、X9、X10、X12、X13、X16、X17、およびX20は、F、L、W、I、V、およびAからなる群より独立して選択されるアミノ酸であり;
X3、X5、およびX19は、R、K、およびCからなる群より独立して選択されるアミノ酸であり;
X14はアミノ酸R、A、E、またはCであり;かつ
X8はA、G、またはVである。
【請求項2】
X10、X12、X16、およびX17が、F、L、I、およびWからなる群より独立して選択される、請求項1記載の単離されたポリペプチド。
【請求項3】
X10、X12、X16、およびX17が、FおよびLより独立して選択される、請求項2記載の単離されたポリペプチド。
【請求項4】
X9がL、F、またはWである、前記請求項のいずれか一項記載の単離されたポリペプチド。
【請求項5】
X2位、X6位、X12位、およびX17位のうちの少なくとも3つがLである、前記請求項のいずれか一項記載の単離されたペプチド。
【請求項6】
X4位、X8位、およびX11位の1つまたは複数がAである、前記請求項のいずれか一項記載の単離されたポリペプチド。
【請求項7】
X8がAである、請求項6記載の単離されたポリペプチド。
【請求項8】
X4、X11、およびX18が、DおよびEからなる群より独立して選択される、請求項1記載の単離されたポリペプチド。
【請求項9】
X3、X5、X14、およびX19からなる群より選択される1つの位置にCが存在する、請求項1記載の単離されたポリペプチド。
【請求項10】
以下を含む、請求項1記載の単離されたポリペプチド:
式中、
X1、X7、X15、およびX18は、DおよびEからなる群より独立して選択され;
X2はL、I、またはVであり;
X4およびX11は、D、E、およびAからなる群より独立して選択され;
X3、X5、およびX19は、KおよびRからなる群より独立して選択され;
X9はW、F、またはLであり;
X14はR、E、またはAであり;かつ
X6、X10、X12、X13、X16、X17、およびX20は、F、L、I、およびWからなる群より独立して選択される。
【請求項11】
X10、X12、X13、X16、X17、およびX20が、LおよびFからなる群より独立して選択される、請求項10記載の単離されたポリペプチド。
【請求項12】
以下を含む、請求項10記載の単離されたポリペプチド:
X1LRAX5LX7AX9X10AX12X13RX15X16X17X18RX20(SEQ ID NO:28)
式中、
X1、X7、X15、およびX18は、DおよびEからなる群より独立して選択され;
X5はKまたはRであり;
X9はF、L、またはWであり;かつ
X10、X12、X13、X16、X17、およびX20は、FおよびLからなる群より独立して選択される。
【請求項13】
以下を含む、請求項10記載の単離されたポリペプチド:
式中、
X1、X4、X7、X11、X15、およびX18は、DおよびEからなる群より独立して選択され;
X5はKまたはRであり;
X9はF、L、またはWであり;かつ
X10、X12、X13、X16、X17、およびX20は、FおよびLからなる群より独立して選択される。
【請求項14】
含む、請求項13記載の単離されたポリペプチド。
【請求項15】
C、K、Y、またはLからなる群より選択されるX21をさらに含む、前記請求項のいずれか一項記載の単離されたポリペプチド。
【請求項16】
SまたはCであるX22をさらに含む、前記請求項のいずれか一項記載の単離されたポリペプチド。
【請求項17】
X21がKである、請求項15記載の単離されたペプチド。
【請求項18】
X22がSである、請求項17記載の単離されたペプチド。
【請求項19】
X21またはX22がCである、請求項16記載の単離されたペプチド。
【請求項20】
保護基をさらに含む、前記請求項のいずれか一項記載の単離されたポリペプチド。
【請求項21】
前記保護基が、アセチル(Ac)、アミド、炭素3〜20個のアルキル基、Fmoc、t-ブトキシカルボニル(Tboc)、9-フルオレンアセチル基、1-フルオレンカルボン酸基、9-フルオレンカルボン酸基、9-フルオレノン-1-カルボン酸基、ベンジルオキシカルボニル、キサンチル(Xan)、トリチル(Trt)、4-メチルトリチル(Mtt)、4-メトキシトリチル(Mmt)、4-メトキシ-2,3,6-トリメチル-ベンゼンスルホニル(Mtr)、メシチレン-2-スルホニル(Mts)、4,4-ジメトキシベンズヒドリル(Mbh)、トシル(Tos)、2,2,5,7,8-ペンタメチルクロマン-6-スルホニル(Pmc)、4-メチルベンジル(MeBzl)、4-メトキシベンジル(MeOBzl)、ベンジルオキシ(BzlO)、ベンジル(Bzl)、ベンゾイル(Bz)、3-ニトロ-2-ピリジンスルフェニル(Npys)、1-(4,4-ジメチル-2,6-ジオキソシクロヘキシリデン)エチル(Dde)、2,6-ジクロロベンジル(2,6-DiCl-Bzl)、2-クロロベンジルオキシカルボニル(2-Cl-Z)、2-ブロモベンジルオキシカルボニル(2-Br-Z)、ベンジルオキシメチル(Bom)、シクロヘキシルオキシ(cHxO)、t-ブトキシメチル(Bum)、t-ブトキシ(tBuO)、t-ブチル(tBu)、およびトリフルオロアセチル(TFA)からなる群より選択される保護基である、請求項20記載の単離されたポリペプチド。
【請求項22】
前記保護基がアミノ末端またはカルボキシ末端に結合している、請求項20または21記載の単離されたポリペプチド。
【請求項23】
アミノ末端に結合している第1保護基、およびカルボキシル末端に結合している第2保護基を含む、請求項20、21、または22記載の単離されたポリペプチド。
【請求項24】
前記第1保護基が、アセチル、プロピオニル、および炭素3〜20個のアルキルからなる群より選択される保護基である、請求項23記載の単離されたポリペプチド。
【請求項25】
前記第1保護基がアセチルである、請求項24記載の単離されたポリペプチド。
【請求項26】
前記第2保護基がアミドである、請求項23、24または25記載の単離されたポリペプチド。
【請求項27】
鏡像異性アミノ酸がすべて「D」アミノ酸である、前記請求項のいずれか一項記載の単離されたポリペプチド。
【請求項28】
鏡像異性アミノ酸が「L」アミノ酸と「D」アミノ酸との混合物である、請求項1〜26のいずれか一項記載の単離されたポリペプチド。
【請求項29】
請求項1記載の配列を有する第2ペプチドに結合している、前記請求項のいずれか一項記載の単離されたポリペプチド。
【請求項30】
前記第2ペプチドが第1ペプチドと同じ配列を有する、請求項29記載の単離されたポリペプチド。
【請求項31】
コレステロール流出活性を有する、前記請求項のいずれか一項記載の単離されたポリペプチド。
【請求項32】
ヒト血漿中でプレβ形成を誘導した、前記請求項のいずれか一項記載の単離されたポリペプチド。
【請求項33】
ABCA1安定化活性を有する、前記請求項のいずれか一項記載の単離されたポリペプチド。
【請求項34】
酸化剤による酸化からリン脂質を保護する、前記請求項のいずれか一項記載の単離されたポリペプチド。
【請求項35】
薬学的に許容される担体と混合される、前記請求項のいずれか一項記載の単離されたポリペプチド。
【請求項36】
請求項1〜34のいずれか一項記載のポリペプチドと実質的に類似している三次元高次構造を有する、ペプチド模倣体。
【請求項37】
レトロ-インベルソ(retro-inverso)類似体である、請求項36記載のペプチド模倣体。
【請求項38】
レトロ-エナンチオ類似体である、請求項36記載のペプチド模倣体。
【請求項39】
請求項1〜34のいずれか一項記載のポリペプチドまたは請求項36〜38のいずれか一項記載のペプチド模倣体、および薬学的に許容される担体
を含む、組成物。
【請求項40】
心血管疾患を治療するための治療剤をさらに含む、請求項39記載の組成物。
【請求項41】
前記治療剤が、スタチン、胆汁酸結合剤、血小板凝集阻害剤、ニコチンアミド、PPAR活性化剤、ビタミンE、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項40記載の組成物。
【請求項42】
脂質と複合体化された請求項1〜34のいずれか一項記載のポリペプチドまたは請求項36〜38のいずれか一項記載のペプチド模倣体を含む、組成物。
【請求項43】
前記脂質がリン脂質である、請求項42記載の組成物。
【請求項44】
前記リン脂質が1-パルミトイル-2-オレオイル-sn-グリセロール-3-ホスファチジルコリン(「POPC」)である、請求項43記載の組成物。
【請求項45】
薬学的に許容される担体をさらに含む、請求項42〜44のいずれか一項記載の組成物。
【請求項46】
請求項1〜34のいずれか一項記載のポリペプチドを哺乳動物に投与し、それによってコレステロール流出が媒介される段階
を含む、哺乳動物におけるコレステロール流出を媒介する方法。
【請求項47】
前記ポリペプチドがABCAを安定化する、請求項46記載の方法。
【請求項48】
前記ABCAがABCA1である、請求項47記載の方法。
【請求項49】
前記ポリペプチドが抗酸化活性を有する、請求項46記載の方法。
【請求項50】
前記ポリペプチドが抗炎症活性を有する、請求項46記載の方法。
【請求項51】
前記哺乳動物がヒトである、請求項46記載の方法。
【請求項52】
前記哺乳動物が非ヒト哺乳動物である、請求項46記載の方法。
【請求項53】
請求項1〜34のいずれか一項記載のポリペプチドの治療的有効量を哺乳動物に投与する段階
を含む、哺乳動物におけるアテローム性動脈硬化の症状を治療するための方法。
【請求項54】
前記哺乳動物が、アテローム性動脈硬化の1つまたは複数の症状を有すると診断された哺乳動物である、請求項53記載の方法。
【請求項55】
前記哺乳動物が、アテローム性動脈硬化のリスクがあると診断された哺乳動物である、請求項53記載の方法。
【請求項56】
前記哺乳動物がヒトである、請求項53記載の方法。
【請求項57】
前記哺乳動物が非ヒト哺乳動物である、請求項53記載の方法。
【請求項58】
請求項1〜34のいずれか一項記載のポリペプチドを哺乳動物に投与する段階
を含む、哺乳動物の管腔壁内の不安定プラークを安定化するための方法。
【請求項59】
前記哺乳動物が、1つまたは複数の不安定プラークを有すると診断された哺乳動物である、請求項58記載の方法。
【請求項60】
前記哺乳動物が、1つまたは複数の不安定プラークを有するリスクがあると診断された哺乳動物である、請求項58記載の方法。
【請求項61】
両親媒性αヘリックスを含むポリペプチド変種を作製する方法であって、
該変種がコレステロール流出活性および/またはABCA安定化活性を有し、
該方法が、
(a) SEQ ID NO:2のアミノ酸配列を有するポリペプチドを提供する段階;
(b)ポリペプチド変種を生成するために、該ポリペプチドの少なくとも1つのアミノ酸位を置換する段階;
(d) コレステロール流出活性および/またはABCA安定化活性について該ポリペプチド変種をスクリーニングする段階;
(e) SEQ ID NO:2のアミノ酸配列を有する該ポリペプチドのコレステロール流出活性の少なくとも80%を有する該ポリペプチド変種を選択する、および/またはSEQ ID NO:2のアミノ酸配列を有する該ポリペプチドのABCA安定化活性の少なくとも80%を有する該ポリペプチド変種を選択する段階;ならびに
(f) 選択された該ポリペプチド変種を合成する段階
を含む、
方法。
【請求項62】
前記ポリペプチド変種がDアミノ酸を少なくとも1つ含む、請求項61記載の方法。
【請求項63】
前記ポリペプチド変種のカルボキシ末端がDアミノ酸を含み、かつ該ポリペプチド変種のアミノ末端がDアミノ酸を含む、請求項61記載の方法。
【請求項64】
前記ポリペプチド変種がすべてDアミノ酸を含む、請求項61記載の方法。
【請求項65】
請求項1〜34のいずれか一項記載のポリペプチドまたは請求項36〜38のいずれか一項記載のペプチド模倣体を含む容器を含む、アテローム性動脈硬化の症状を治療するためのキット。
【請求項66】
薬学的に許容される担体をさらに含む、請求項65記載のキット。
【請求項67】
単位剤形中で、前記ポリペプチドが薬学的に許容される担体と混合されている、請求項65記載のキット。
【請求項68】
薬剤として使用するための、請求項1〜34のいずれか一項記載の単離されたポリペプチドまたは請求項36〜38のいずれか一項記載のペプチド模倣体。
【請求項69】
脂質異常症に関連する障害の治療において使用するための、請求項1〜34のいずれか一項記載の単離されたポリペプチドまたは請求項36〜38のいずれか一項記載のペプチド模倣体。
【請求項70】
コレステロール流出障害の治療において使用するための、請求項1〜34のいずれか一項記載の単離されたポリペプチドまたは請求項36〜38のいずれか一項記載のペプチド模倣体。
【請求項71】
高コレステロール血症の治療において使用するための、請求項1〜34のいずれか一項記載の単離されたポリペプチドまたは請求項36〜38のいずれか一項記載のペプチド模倣体。
【請求項72】
炎症の治療において使用するための、請求項1〜34のいずれか一項記載の単離されたポリペプチドまたは請求項36〜38のいずれか一項記載のペプチド模倣体。
【請求項73】
アテローム性動脈硬化の治療においてまたはアテローム性動脈硬化の症状を予防するための治療において使用するための、請求項1〜34のいずれか一項記載の単離されたポリペプチドまたは請求項36〜38のいずれか一項記載のペプチド模倣体。
【請求項74】
プラークの安定化に関する治療において使用するための、請求項1〜34のいずれか一項記載の単離されたポリペプチドまたは請求項36〜38のいずれか一項記載のペプチド模倣体。
【請求項75】
インビトロでABCAに結合させるための、請求項1〜34のいずれか一項記載の単離されたポリペプチドまたは請求項36〜38のいずれか一項記載のペプチド模倣体の使用。
【請求項76】
検出可能な部分に直接または間接的に結合している、請求項1〜34のいずれか一項記載の単離されたポリペプチドまたは請求項36〜38のいずれか一項記載のペプチド模倣体
を含む、検出可能な親和性リガンド。
【請求項77】
標識が、蛍光色素、金属、発色団色素、化学発光化合物、生物発光タンパク質、酵素、放射性同位体、磁性酸化鉄粒子、気体含有小胞、および量子ドットからなる群より選択される、請求項76記載の検出可能な親和性リガンド。
【請求項1】
以下のアミノ酸配列を含む、単離されたポリペプチド:
式中、
X1、X7、およびX15は、EおよびDからなる群より独立して選択されるアミノ酸であり;
X4、X11、およびX18は、E、D、A、およびGからなる群より独立して選択されるアミノ酸であり;
X2、X6、X9、X10、X12、X13、X16、X17、およびX20は、F、L、W、I、V、およびAからなる群より独立して選択されるアミノ酸であり;
X3、X5、およびX19は、R、K、およびCからなる群より独立して選択されるアミノ酸であり;
X14はアミノ酸R、A、E、またはCであり;かつ
X8はA、G、またはVである。
【請求項2】
X10、X12、X16、およびX17が、F、L、I、およびWからなる群より独立して選択される、請求項1記載の単離されたポリペプチド。
【請求項3】
X10、X12、X16、およびX17が、FおよびLより独立して選択される、請求項2記載の単離されたポリペプチド。
【請求項4】
X9がL、F、またはWである、前記請求項のいずれか一項記載の単離されたポリペプチド。
【請求項5】
X2位、X6位、X12位、およびX17位のうちの少なくとも3つがLである、前記請求項のいずれか一項記載の単離されたペプチド。
【請求項6】
X4位、X8位、およびX11位の1つまたは複数がAである、前記請求項のいずれか一項記載の単離されたポリペプチド。
【請求項7】
X8がAである、請求項6記載の単離されたポリペプチド。
【請求項8】
X4、X11、およびX18が、DおよびEからなる群より独立して選択される、請求項1記載の単離されたポリペプチド。
【請求項9】
X3、X5、X14、およびX19からなる群より選択される1つの位置にCが存在する、請求項1記載の単離されたポリペプチド。
【請求項10】
以下を含む、請求項1記載の単離されたポリペプチド:
式中、
X1、X7、X15、およびX18は、DおよびEからなる群より独立して選択され;
X2はL、I、またはVであり;
X4およびX11は、D、E、およびAからなる群より独立して選択され;
X3、X5、およびX19は、KおよびRからなる群より独立して選択され;
X9はW、F、またはLであり;
X14はR、E、またはAであり;かつ
X6、X10、X12、X13、X16、X17、およびX20は、F、L、I、およびWからなる群より独立して選択される。
【請求項11】
X10、X12、X13、X16、X17、およびX20が、LおよびFからなる群より独立して選択される、請求項10記載の単離されたポリペプチド。
【請求項12】
以下を含む、請求項10記載の単離されたポリペプチド:
X1LRAX5LX7AX9X10AX12X13RX15X16X17X18RX20(SEQ ID NO:28)
式中、
X1、X7、X15、およびX18は、DおよびEからなる群より独立して選択され;
X5はKまたはRであり;
X9はF、L、またはWであり;かつ
X10、X12、X13、X16、X17、およびX20は、FおよびLからなる群より独立して選択される。
【請求項13】
以下を含む、請求項10記載の単離されたポリペプチド:
式中、
X1、X4、X7、X11、X15、およびX18は、DおよびEからなる群より独立して選択され;
X5はKまたはRであり;
X9はF、L、またはWであり;かつ
X10、X12、X13、X16、X17、およびX20は、FおよびLからなる群より独立して選択される。
【請求項14】
含む、請求項13記載の単離されたポリペプチド。
【請求項15】
C、K、Y、またはLからなる群より選択されるX21をさらに含む、前記請求項のいずれか一項記載の単離されたポリペプチド。
【請求項16】
SまたはCであるX22をさらに含む、前記請求項のいずれか一項記載の単離されたポリペプチド。
【請求項17】
X21がKである、請求項15記載の単離されたペプチド。
【請求項18】
X22がSである、請求項17記載の単離されたペプチド。
【請求項19】
X21またはX22がCである、請求項16記載の単離されたペプチド。
【請求項20】
保護基をさらに含む、前記請求項のいずれか一項記載の単離されたポリペプチド。
【請求項21】
前記保護基が、アセチル(Ac)、アミド、炭素3〜20個のアルキル基、Fmoc、t-ブトキシカルボニル(Tboc)、9-フルオレンアセチル基、1-フルオレンカルボン酸基、9-フルオレンカルボン酸基、9-フルオレノン-1-カルボン酸基、ベンジルオキシカルボニル、キサンチル(Xan)、トリチル(Trt)、4-メチルトリチル(Mtt)、4-メトキシトリチル(Mmt)、4-メトキシ-2,3,6-トリメチル-ベンゼンスルホニル(Mtr)、メシチレン-2-スルホニル(Mts)、4,4-ジメトキシベンズヒドリル(Mbh)、トシル(Tos)、2,2,5,7,8-ペンタメチルクロマン-6-スルホニル(Pmc)、4-メチルベンジル(MeBzl)、4-メトキシベンジル(MeOBzl)、ベンジルオキシ(BzlO)、ベンジル(Bzl)、ベンゾイル(Bz)、3-ニトロ-2-ピリジンスルフェニル(Npys)、1-(4,4-ジメチル-2,6-ジオキソシクロヘキシリデン)エチル(Dde)、2,6-ジクロロベンジル(2,6-DiCl-Bzl)、2-クロロベンジルオキシカルボニル(2-Cl-Z)、2-ブロモベンジルオキシカルボニル(2-Br-Z)、ベンジルオキシメチル(Bom)、シクロヘキシルオキシ(cHxO)、t-ブトキシメチル(Bum)、t-ブトキシ(tBuO)、t-ブチル(tBu)、およびトリフルオロアセチル(TFA)からなる群より選択される保護基である、請求項20記載の単離されたポリペプチド。
【請求項22】
前記保護基がアミノ末端またはカルボキシ末端に結合している、請求項20または21記載の単離されたポリペプチド。
【請求項23】
アミノ末端に結合している第1保護基、およびカルボキシル末端に結合している第2保護基を含む、請求項20、21、または22記載の単離されたポリペプチド。
【請求項24】
前記第1保護基が、アセチル、プロピオニル、および炭素3〜20個のアルキルからなる群より選択される保護基である、請求項23記載の単離されたポリペプチド。
【請求項25】
前記第1保護基がアセチルである、請求項24記載の単離されたポリペプチド。
【請求項26】
前記第2保護基がアミドである、請求項23、24または25記載の単離されたポリペプチド。
【請求項27】
鏡像異性アミノ酸がすべて「D」アミノ酸である、前記請求項のいずれか一項記載の単離されたポリペプチド。
【請求項28】
鏡像異性アミノ酸が「L」アミノ酸と「D」アミノ酸との混合物である、請求項1〜26のいずれか一項記載の単離されたポリペプチド。
【請求項29】
請求項1記載の配列を有する第2ペプチドに結合している、前記請求項のいずれか一項記載の単離されたポリペプチド。
【請求項30】
前記第2ペプチドが第1ペプチドと同じ配列を有する、請求項29記載の単離されたポリペプチド。
【請求項31】
コレステロール流出活性を有する、前記請求項のいずれか一項記載の単離されたポリペプチド。
【請求項32】
ヒト血漿中でプレβ形成を誘導した、前記請求項のいずれか一項記載の単離されたポリペプチド。
【請求項33】
ABCA1安定化活性を有する、前記請求項のいずれか一項記載の単離されたポリペプチド。
【請求項34】
酸化剤による酸化からリン脂質を保護する、前記請求項のいずれか一項記載の単離されたポリペプチド。
【請求項35】
薬学的に許容される担体と混合される、前記請求項のいずれか一項記載の単離されたポリペプチド。
【請求項36】
請求項1〜34のいずれか一項記載のポリペプチドと実質的に類似している三次元高次構造を有する、ペプチド模倣体。
【請求項37】
レトロ-インベルソ(retro-inverso)類似体である、請求項36記載のペプチド模倣体。
【請求項38】
レトロ-エナンチオ類似体である、請求項36記載のペプチド模倣体。
【請求項39】
請求項1〜34のいずれか一項記載のポリペプチドまたは請求項36〜38のいずれか一項記載のペプチド模倣体、および薬学的に許容される担体
を含む、組成物。
【請求項40】
心血管疾患を治療するための治療剤をさらに含む、請求項39記載の組成物。
【請求項41】
前記治療剤が、スタチン、胆汁酸結合剤、血小板凝集阻害剤、ニコチンアミド、PPAR活性化剤、ビタミンE、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項40記載の組成物。
【請求項42】
脂質と複合体化された請求項1〜34のいずれか一項記載のポリペプチドまたは請求項36〜38のいずれか一項記載のペプチド模倣体を含む、組成物。
【請求項43】
前記脂質がリン脂質である、請求項42記載の組成物。
【請求項44】
前記リン脂質が1-パルミトイル-2-オレオイル-sn-グリセロール-3-ホスファチジルコリン(「POPC」)である、請求項43記載の組成物。
【請求項45】
薬学的に許容される担体をさらに含む、請求項42〜44のいずれか一項記載の組成物。
【請求項46】
請求項1〜34のいずれか一項記載のポリペプチドを哺乳動物に投与し、それによってコレステロール流出が媒介される段階
を含む、哺乳動物におけるコレステロール流出を媒介する方法。
【請求項47】
前記ポリペプチドがABCAを安定化する、請求項46記載の方法。
【請求項48】
前記ABCAがABCA1である、請求項47記載の方法。
【請求項49】
前記ポリペプチドが抗酸化活性を有する、請求項46記載の方法。
【請求項50】
前記ポリペプチドが抗炎症活性を有する、請求項46記載の方法。
【請求項51】
前記哺乳動物がヒトである、請求項46記載の方法。
【請求項52】
前記哺乳動物が非ヒト哺乳動物である、請求項46記載の方法。
【請求項53】
請求項1〜34のいずれか一項記載のポリペプチドの治療的有効量を哺乳動物に投与する段階
を含む、哺乳動物におけるアテローム性動脈硬化の症状を治療するための方法。
【請求項54】
前記哺乳動物が、アテローム性動脈硬化の1つまたは複数の症状を有すると診断された哺乳動物である、請求項53記載の方法。
【請求項55】
前記哺乳動物が、アテローム性動脈硬化のリスクがあると診断された哺乳動物である、請求項53記載の方法。
【請求項56】
前記哺乳動物がヒトである、請求項53記載の方法。
【請求項57】
前記哺乳動物が非ヒト哺乳動物である、請求項53記載の方法。
【請求項58】
請求項1〜34のいずれか一項記載のポリペプチドを哺乳動物に投与する段階
を含む、哺乳動物の管腔壁内の不安定プラークを安定化するための方法。
【請求項59】
前記哺乳動物が、1つまたは複数の不安定プラークを有すると診断された哺乳動物である、請求項58記載の方法。
【請求項60】
前記哺乳動物が、1つまたは複数の不安定プラークを有するリスクがあると診断された哺乳動物である、請求項58記載の方法。
【請求項61】
両親媒性αヘリックスを含むポリペプチド変種を作製する方法であって、
該変種がコレステロール流出活性および/またはABCA安定化活性を有し、
該方法が、
(a) SEQ ID NO:2のアミノ酸配列を有するポリペプチドを提供する段階;
(b)ポリペプチド変種を生成するために、該ポリペプチドの少なくとも1つのアミノ酸位を置換する段階;
(d) コレステロール流出活性および/またはABCA安定化活性について該ポリペプチド変種をスクリーニングする段階;
(e) SEQ ID NO:2のアミノ酸配列を有する該ポリペプチドのコレステロール流出活性の少なくとも80%を有する該ポリペプチド変種を選択する、および/またはSEQ ID NO:2のアミノ酸配列を有する該ポリペプチドのABCA安定化活性の少なくとも80%を有する該ポリペプチド変種を選択する段階;ならびに
(f) 選択された該ポリペプチド変種を合成する段階
を含む、
方法。
【請求項62】
前記ポリペプチド変種がDアミノ酸を少なくとも1つ含む、請求項61記載の方法。
【請求項63】
前記ポリペプチド変種のカルボキシ末端がDアミノ酸を含み、かつ該ポリペプチド変種のアミノ末端がDアミノ酸を含む、請求項61記載の方法。
【請求項64】
前記ポリペプチド変種がすべてDアミノ酸を含む、請求項61記載の方法。
【請求項65】
請求項1〜34のいずれか一項記載のポリペプチドまたは請求項36〜38のいずれか一項記載のペプチド模倣体を含む容器を含む、アテローム性動脈硬化の症状を治療するためのキット。
【請求項66】
薬学的に許容される担体をさらに含む、請求項65記載のキット。
【請求項67】
単位剤形中で、前記ポリペプチドが薬学的に許容される担体と混合されている、請求項65記載のキット。
【請求項68】
薬剤として使用するための、請求項1〜34のいずれか一項記載の単離されたポリペプチドまたは請求項36〜38のいずれか一項記載のペプチド模倣体。
【請求項69】
脂質異常症に関連する障害の治療において使用するための、請求項1〜34のいずれか一項記載の単離されたポリペプチドまたは請求項36〜38のいずれか一項記載のペプチド模倣体。
【請求項70】
コレステロール流出障害の治療において使用するための、請求項1〜34のいずれか一項記載の単離されたポリペプチドまたは請求項36〜38のいずれか一項記載のペプチド模倣体。
【請求項71】
高コレステロール血症の治療において使用するための、請求項1〜34のいずれか一項記載の単離されたポリペプチドまたは請求項36〜38のいずれか一項記載のペプチド模倣体。
【請求項72】
炎症の治療において使用するための、請求項1〜34のいずれか一項記載の単離されたポリペプチドまたは請求項36〜38のいずれか一項記載のペプチド模倣体。
【請求項73】
アテローム性動脈硬化の治療においてまたはアテローム性動脈硬化の症状を予防するための治療において使用するための、請求項1〜34のいずれか一項記載の単離されたポリペプチドまたは請求項36〜38のいずれか一項記載のペプチド模倣体。
【請求項74】
プラークの安定化に関する治療において使用するための、請求項1〜34のいずれか一項記載の単離されたポリペプチドまたは請求項36〜38のいずれか一項記載のペプチド模倣体。
【請求項75】
インビトロでABCAに結合させるための、請求項1〜34のいずれか一項記載の単離されたポリペプチドまたは請求項36〜38のいずれか一項記載のペプチド模倣体の使用。
【請求項76】
検出可能な部分に直接または間接的に結合している、請求項1〜34のいずれか一項記載の単離されたポリペプチドまたは請求項36〜38のいずれか一項記載のペプチド模倣体
を含む、検出可能な親和性リガンド。
【請求項77】
標識が、蛍光色素、金属、発色団色素、化学発光化合物、生物発光タンパク質、酵素、放射性同位体、磁性酸化鉄粒子、気体含有小胞、および量子ドットからなる群より選択される、請求項76記載の検出可能な親和性リガンド。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【公表番号】特表2011−525181(P2011−525181A)
【公表日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−514778(P2011−514778)
【出願日】平成21年6月17日(2009.6.17)
【国際出願番号】PCT/US2009/047694
【国際公開番号】WO2009/155366
【国際公開日】平成21年12月23日(2009.12.23)
【出願人】(592130699)ザ リージェンツ オブ ザ ユニバーシティ オブ カリフォルニア (364)
【氏名又は名称原語表記】The Regents of The University of California
【Fターム(参考)】
【公表日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年6月17日(2009.6.17)
【国際出願番号】PCT/US2009/047694
【国際公開番号】WO2009/155366
【国際公開日】平成21年12月23日(2009.12.23)
【出願人】(592130699)ザ リージェンツ オブ ザ ユニバーシティ オブ カリフォルニア (364)
【氏名又は名称原語表記】The Regents of The University of California
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]