説明

コロイド状フォージャサイト型ゼオライトおよびその合成方法

【課題】 粒子径が極めて小さく、凝集の抑制されたフォージャサイト型ゼオライトを提供する。
【解決手段】 このコロイド状フォージャサイト型ゼオライトは、平均一次粒子径(D1)が20〜200nmの範囲にあり、平均二次粒子径(D2)が20〜800nmの範囲にあり、(D2)/(D1)が1〜5の範囲にある。また、SiO2/Al23モル比は2〜6の範囲にあり、格子定数(UD)が24.60〜24.90Åの範囲にある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、超微細なフォージャサイト型ゼオライトおよびその合成方法に関し、さらに詳しくは、ゼオライトの一次粒子径および二次粒子径がともに非常に小さく、すなわち、粒子径が小さいにも拘わらず凝集程度が少なく、分散液においても粒子の沈降速度が極めて遅く、コロイド的な性質を有するフォージャサイト型ゼオライトおよびその合成方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
フォージャサイト型ゼオライトは、クラッキング反応、ハイドロクラッキング反応、その他炭化水素変換反応などの触媒や吸着剤などに広く利用されており、特に、シリカ/アルミナモル比(以下、ケイバン比ということがある。)が3.0以上のフォージャサイト型ゼオライトは、耐熱性、耐酸性などに優れているため、クラッキング触媒やハイドロクラッキング触媒などに好適である。
また、反応物質の種類によっては、ゼオライトの外部比表面積が大きいほど高い反応活性を示すことが知られているため、小粒子径で大きい外部比表面積を有するフォージャサイト型ゼオライトが望まれている。しかしながら、小粒子径のゼオライトは熱的な安定性に劣ることも知られている。
【0003】
フォージャサイト型ゼオライトの製造には、ゼオライトの結晶化を容易にするために従来から種子を使用する方法が行なわれている。例えば、特許文献1には、(a)12〜19Na2O:1〜10Al23:12〜19SiO2:220〜900H2Oなる範囲内のモル組成を有する核発生中心のスラリーを調製し、(b)該核発生中心を1.2〜8Na2O:Al23:4〜7SiO2:40〜200H2Oなる範囲内のモル組成を有するゼオライト合成混合物と混合し、(c)得られる混合物を結晶化を確実にするのに十分な温度並びに時間で加熱し、そして(d)その生成物を洗浄し、乾燥することを特徴とするフォージャサイト型ゼオライトの製造方法が記載されている。しかし、この方法では、結晶化度が高く、粒子径が小さくて大きい外部比表面積を有するフォージャサイト型ゼオライトを得ることは困難であった。
【0004】
一方、小粒子径で平板状のゼオライトは膜の形成に有効であり、このため平板状の微細なゼオライトの合成が試みられている。
粒子径が小さいフォージャサイト型ゼオライトとしては、例えば、特許文献2に、サブミクロンY型ゼオライトおよびその製造法、特許文献3には平均粒子径が0.5μm以下で、アスペクト比2以上の板状体であるフォージャサイト型ゼオライトが開示されているが、粒子径分布が不均一で緻密な膜の形成に必ずしも有効ではなかった。
【0005】
そこで、本願出願人は特許文献4に、粒子径が小さくてアスペクト比の大きい(薄い)平板状のフォージャサイト型ゼオライトの製造方法を開示している。しかしながら、シードがゲル状凝集物であったためか、平均粒子径が小さい場合は結晶性が不充分で吸着性能や触媒性能が不充分となったり、結晶性が高い粒子は粒子径分布が不均一となり、緻密なゼオライト薄膜の形成に有効で無い場合があった。
しかしながら、従来の合成方法では、粒子径がサブミクロン、例えば、0.2μm以下のゼオライトを安定的に得ることが困難であり、得られたとしても凝集していたり、結晶度が極めて低いなどの問題があった。
【0006】
また、特許文献5には、水酸化ナトリウム水溶液を多孔質無機酸化物、例えばシリカ・アルミナに含浸させて加熱することによって約100nm以下の結晶の大きさを有するY型ゼオライトを合成できることが開示されている。しかしながら、この方法は、元の多孔質無機酸化物物質の全体の骨格形態を保持しながらゼオライトに変換するもので、得られたゼオライト結晶は凝集していると云う欠点がある。
【0007】
更に、特許文献6には、動的光散乱法によって求められる平均粒径250nm未満のコロイド状Y型ゼオライトが合成できることが開示されている。しかしながら、この方法は、アルミナ源として用いるアルミン酸テトラメチルアンモニウムの調製が、アルミニウム塩を加水分解して水酸化アルミニウムの沈殿を調製し、これを繰り返し洗浄し、ついで、テトラメチルアンモニウムで溶解しているために生産性に問題があり、しかも高価なテトラメチルアンモニウムを用いるために経済性に問題があった。さらに、得られる結晶にはテトラメチルアンモニウムが含まれ、触媒として用いるにはこれを高温で焼成して除去する必要があるが、高温で焼成すると結晶性が低下したり、凝集する問題があった。
【0008】
【特許文献1】特開昭52−94899号公報
【特許文献2】特開平2−116614号公報
【特許文献3】特開平10−67514号公報
【特許文献4】特開2004−315338号公報
【特許文献5】特表2005−519847号公報
【特許文献6】特表平8−500574号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明者等は鋭意検討した結果、シリカアルミナヒドロゲルスラリーを調製し、これに珪酸ナトリウムを加えた後、水熱処理すると凝集が抑制された微細なゼオライトが得られることを見出して本発明を完成した。
本発明の目的は、粒子径が極めて小さく、凝集の抑制されたフォージャサイト型ゼオライトおよびその合成方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明のコロイド状フォージャサイト型ゼオライトは、平均一次粒子径(D1)が20〜200nmの範囲にあり、平均二次粒子径(D2)が20〜800nmの範囲にあり、(D2)/(D1)が1〜5の範囲にあることを特徴とする。
前記コロイド状フォージャサイト型ゼオライトは、下記定義による結晶度が0.1〜1.0の範囲にあることが好ましい。
結晶度=CCZ/C1Z
(但し、CCZはコロイド状フォージャサイト型ゼオライトのX線回折におけるミラー指数(3.3.1)、(5.1.1)、(4.4.0)、(5.3.3)、(6.4.2)および(5.5.5)面のピーク総面積である。C1Zは市販のY型ゼオライト(ユニオンカーバイド製:SK-40)のX線回折におけるミラー指数(3.3.1)、(5.1.1)、(4.4.0)、(5.3.3)、(6.4.2)および(5.5.5)面のピーク総面積である。)
【0011】
前記コロイド状フォージャサイト型ゼオライトは、SiO2/Al23モル比が2〜6の範囲にあり、格子定数(UD)が24.60〜24.90Åの範囲にあることが好ましい。
【0012】
本発明のコロイド状フォージャサイト型ゼオライトの合成方法は、下記の工程(a)〜(d)を含むことを特徴とする。
(a)酸化物モル比が下記の範囲にあるシリカアルミナヒドロゲルスラリー(1)を調製する工程
Na2O/Al23 =2〜20 (S1-1)
SiO2/Al23 =2〜22 (S2-1)
2O/Al23 =100〜2000 (S3-1)
(b)シリカアルミナヒドロゲルスラリー(1)を10〜60℃で熟成する工程
(c)珪酸ナトリウム水溶液を加えて酸化物モル比が下記の範囲にあるシリカアルミナヒドロゲルスラリー(2)を調製する工程
Na2O/Al23 =8〜100 (S1-2)
SiO2/Al23 =12〜200 (S2-2)
2O/Al23 =200〜3000 (S3-2)
(d)シリカアルミナヒドロゲルスラリー(2)を30〜90℃で水熱処理する工程
【0013】
前記合成方法で得られたコロイド状フォージャサイト型ゼオライトは、平均一次粒子径(D1)が20〜200nmの範囲にあり、平均二次粒子径(D2)が20〜800nmの範囲にあり、(D2)/(D1)が1〜5の範囲にあることが好ましい。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、超微細なフォージャサイト型ゼオライトおよびその合成方法を提供することができる。本発明のコロイド状フォージャサイト型ゼオライトは、ゼオライトの一次粒子径および二次粒子径がともに非常に小さく、すなわち、粒子径が小さいにも拘わらず凝集程度が少なく、分散液においても粒子の沈降速度が極めて遅く、コロイド的な性質を有するフォージャサイト型ゼオライトおよびその合成方法を提供することができる。
このようなゼオライトは触媒、金属、金属酸化物などの担持用触媒担体、あるいは各種樹脂成形体のフイラー等として好適に用いることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
[コロイド状フォージャサイト型ゼオライト]
以下、本発明に係るコロイド状フォージャサイト型ゼオライトについて説明する。
本発明に係るコロイド状フォージャサイト型ゼオライトは、平均一次粒子径(D1)が20〜200nm、さらには30〜150nmの範囲にあることが好ましい。
平均一次粒子径(D1)が20nm未満の場合は均一なサイズの結晶を得ることが困難であり、得られたとしても結晶度が低く、また、凝集する傾向が強く、後述する(D2)/(D1)が1〜5のものを得ることが困難である。
平均一次粒子径(D1)が200nmを越えると結晶度は高くなるものの、結晶の外部表面積は小さく、沈降速度は速く、コロイド状ゼオライトの特性を発現しなくなる。
【0016】
また、平均二次粒子径(D2)が20〜400nm、さらには30〜300nmの範囲にあることが好ましい。
平均二次粒子径(D2)が20nm未満の場合は、均一な粒子径の結晶を得ることが困難であり、得られたとしても結晶度が低い。
平均二次粒子径(D2)が400nmを越えると、例え平均一次粒子径が小さくとも凝集しているために得られるゼオライトの沈降速度が速く、コロイド状ゼオライトの特性を発現しなくなる。
【0017】
また、平均一次粒子径(D1)と平均二次粒子径(D2)との比(D2)/(D1)が1〜5、さらには1〜4の範囲にあることが好ましい。
(D2)/(D1)が1未満となることは無く、(D2)/(D1)が5を越えると粒子の均一性は失われ、たとえ結晶の一次粒子径が小さくとも、沈降速度は速く、コロイド状ゼオライトの特性を発現しなくなる。
【0018】
本発明において、平均一次粒子径(D1)は電子顕微鏡写真を撮影し、100個の粒子について各粒子の最大径を測定し、これらを平均して求めることができる。また、このとき、凝集状態を観察することができる。測定装置としては、走査電子顕微鏡((株)日立ハイテクノロジーズ製:S-800)等を用いることができる。
平均二次粒子径(D2)は光散乱法によって測定することができ、この測定装置としては、光散乱法粒度分布測定装置((株)堀場製作所製:CAPA-700)を用いることができる。
【0019】
本発明のコロイド状フォージャサイト型ゼオライトは、下記定義による結晶度が0.1〜1.0、さらには0.2〜1.0の範囲にあることが好ましい。
結晶度=CCZ/C1Z
(但し、CCZはコロイド状フォージャサイト型ゼオライトのX線回折におけるミラー指数(3.3.1)、(5.1.1)、(4.4.0)、(5.3.3)、(6.4.2)および(5.5.5)面のピーク総面積である。C1Zは市販のY型ゼオライト(ユニオンカーバイド製:SK-40)のX線回折におけるミラー指数(3.3.1)、(5.1.1)、(4.4.0)、(5.3.3)、(6.4.2)および(5.5.5)面のピーク総面積である。)本発明では、X線回折装置として、粉末X線回折装置((株)リガク:RINT-ULTIMA+)を用いた。
【0020】
結晶度が0.1未満の場合は結晶度が低すぎて、ゼオライト骨格を確実に構築できておらず、均一なマイクロ孔、高い比表面積、酸性質、触媒活性、吸着特性などのゼオライトの持つ特性を示さないことが多い。
結晶度が1.0以上のものは、前記した平均一次粒子径(D1)、平均二次粒子径(D2)および比(D2)/(D1)の条件を満たすフォージャサイト型ゼオライトを得ることは困難である。
【0021】
つぎに、コロイド状フォージャサイト型ゼオライトのSiO2/Al23モル比が2〜6、さらには3〜6の範囲にあることが好ましい。
SiO2/Al23モル比が2未満となることはなく、SiO2/Al23モル比が6を越えるものは後述する本発明の方法によっては、得ることが困難である。
【0022】
また、格子定数(UD)が24.60〜24.90Å、さらには24.60〜24.88Åの範囲にあることが好ましい。
格子定数(UD)が24.60Å未満のものは、ゼオライト結晶骨格のSiO2/Al23モル比が6.1より大きく、得ることが困難である。
格子定数(UD)が24.90Å以上のものも本発明の方法によっては、得ることが困難である。
【0023】
なお、この格子定数(UD)は結晶部分のSiO2/Al23モル比と相関し、格子定数(UD)が大きくなるとSiO2/Al23モル比が低く、格子定数(UD)が小さくなるとSiO2/Al23モル比が高くなることが知られている。一方、前記SiO2/Al23モル比は無定型部分を含めたSiO2/Al23モル比を意味している。
【0024】
本発明で、格子定数(UD)は、アナターゼのX線回折におけるミラー指数(1.0.1)面の2θ値を基準として、コロイド状フォージャサイト型ゼオライトのX線回折におけるミラー指数(5.3.3)および(6.4.2)面の2θ値を測定し、次式により算出した。
D = フォージャサイトゼオライト(5.3.3)面の2θ(°)
E = アナターゼ(1.0.1)面の2θ(°)
F = フォージャサイトゼオライト(6.4.2)面の2θ(°)
X = E ≡ D
Y = F ≡ E
A = 5.05506 / sin [(X-25.3068)/2]
B = 5.76880 / sin [(X+25.3068)/2]
格子定数(UD)= [(-A)+B]/2
【0025】
[コロイド状フォージャサイト型ゼオライトの合成方法]
次に、本発明に係るコロイド状フォージャサイト型ゼオライトの合成方法について、前記した工程(a)〜(d)を順に説明する。
【0026】
工程(a)
工程(a)では、酸化物モル比が下記の範囲にあるシリカアルミナヒドロゲルスラリー(1)を調製する。
Na2O/Al23 =2〜20 (S1-1)
SiO2/Al23 =2〜22 (S2-1)
2O/Al23 =100〜2000 (S3-1)
【0027】
シリカアルミナヒドロゲルスラリー(1)の調製に用いる原料のナトリウム源としては、NaOH、珪酸ナトリウム(水ガラス)、アルミン酸ナトリウム等が挙げられる。
また、シリカ源としてはシリカゾル、シリカゲル、テトラアルコキシシランなどの有機珪素化合物、珪酸ナトリウム(水ガラス)、シリカ粉末等が挙げられる。本発明では反応性の点から、珪酸ナトリウム(水ガラス)が好適に用いられる。なお、水ガラスのNa2O/SiO2モル比は1〜3.5のものが通常使用される。
【0028】
アルミナ源としては、アルミナゾル、アルミナゲル、アルミン酸ナトリウム、硫酸アルミニウム、アルミナ粉末等が挙げられる。本発明ではシリカとの反応性、結晶化の点から、アルミン酸ナトリウムが好適に用いられる。
なお、水は前記各原料の水溶液に由来する水であっても良いし、別途水を用いても良い。
各原料を混合した後のNa2O/Al23 モル比は、工程(c)での珪酸ナトリウムの添加量によっても異なるが、2〜20、さらには8〜18の範囲にあることが好ましい。
Na2O/Al23 モル比が前記範囲にない場合は、フォージャサイト型ゼオライトの結晶化が起こらない場合がある。
【0029】
各原料を混合した後のSiO2/Al23モル比は、工程(c)での珪酸ナトリウムの添加量によっても異なるが、2〜22、さらには10〜20の範囲にあることが好ましい。
SiO2/Al23 モル比が2未満の場合はP型ゼオライトやグメリナイト等のフォージャサイト型ゼオライト以外の結晶が混晶する場合があり、SiO2/Al23 モル比が22を越えると、フォージャサイト型ゼオライトの結晶化が起こらない場合がある。
【0030】
各原料を混合した後のH2O/Al23 モル比は100〜2000、さらには150〜1500の範囲にあることが好ましい。
2O/Al23 モル比が100未満の場合は、工程(c)での珪酸ナトリウムの添加量によっても異なるが、濃度が高いためか、平均一次粒子径(D1)、平均二次粒子径(D2)および比(D2)/(D1)の前記条件を満たすフォージャサイト型ゼオライトを得ることは困難である。具体的には平均二次粒子径(D2)が大きくなったり、結晶化が遅くなる傾向がある。
2O/Al23 モル比が2000を越えると、濃度が低いためか結晶化に長時間を要したり、平均一次粒子径(D1)が200nmを超えて大きくなったり、凝集して二次粒子径が大きくなり過ぎる場合がある。
【0031】
工程(b)
工程(b)では、シリカアルミナヒドロゲルスラリー(1)を10〜60℃、好ましくは20〜50℃で熟成する。
熟成温度が10℃未満の場合は、組成によっても異なるが、ゼオライトの核発生が困難であったり、核発生に長時間を要するために、結晶化が不十分となる場合がある。
熟成温度が60℃を越えるとP型ゼオライトやグメリナイト等のフォージャサイト型ゼオライト以外の結晶が混晶したり、また、得られるフォージャサイトゼオライトの粒子径が大きすぎたり、凝集する場合がある。
【0032】
熟成時間は、熟成温度、シリカアルミナヒドロゲルスラリー(1)の組成によっても異なるが、通常、1〜200時間である。
熟成時間が1時間未満の場合は核発生が少ないためか粒子径の大きなフォージャサイト型ゼオライトが生成したり、結晶性が不十分となる場合がある。
熟成時間が200時間を越えると一次粒子径は小さいものの凝集した結晶が得られたり、P型ゼオライトやグメリナイト等のフォージャサイト型ゼオライト以外の結晶が混晶する場合がある。
【0033】
工程(c)
前記熟成したシリカアルミナヒドロゲルスラリー(1)に珪酸ナトリウム水溶液を加えて酸化物モル比が下記の範囲にあるシリカアルミナヒドロゲルスラリー(2)を調製する。
Na2O/Al23 =8〜100 (S1-2)
SiO2/Al23 =12〜200 (S2-2)
2O/Al23 =200〜3000 (S3-2)
【0034】
珪酸ナトリウム水溶液を加えた後のNa2O/Al23 モル比が前記範囲にない場合は、フォージャサイト型ゼオライトの結晶化が起こらない場合がある。
珪酸ナトリウム水溶液を加えた後のSiO2/Al23 モル比が12未満の場合は得られるフォージャサイトゼオライトの粒子径が大きくなり過ぎる場合があり、SiO2/Al23 モル比が200を越えると、フォージャサイト型ゼオライトの結晶化が起こらない場合がある。
珪酸ナトリウム水溶液を加えた後のH2O/Al23 モル比は200〜3000、さらには250〜2500の範囲にあることが好ましい。
【0035】
珪酸ナトリウム水溶液を加えた後のH2O/Al23 モル比が200未満の場合は、濃度が高いためか、平均一次粒子径(D1)、平均二次粒子径(D2)および比(D2)/(D1)の前記条件を満たすフォージャサイト型ゼオライトを得ることは困難である。具体的には平均二次粒子径(D2)が大きくなる傾向がある。
珪酸ナトリウム水溶液を加えた後のH2O/Al23 モル比が3000を越えると、平均一次粒子径(D1)が200nmを超えて大きくなったり、凝集して二次粒子径が大きくなり過ぎる場合がある。
【0036】
また、シリカアルミナヒドロゲルスラリー(1)中のSiO2の重量(WS)と添加する珪酸ナトリウム水溶液中のSiO2の重量(WWG)との比(WWG)/(WS)は0.05〜30、さらには0.15〜5の範囲にあることが好ましい。
(WWG)/(WS)が0.05未満の場合は、前記平均一次粒子径(D1)、平均二次粒子径(D2)および比(D2)/(D1)の前記条件を満たすフォージャサイト型ゼオライトが得られない場合がある。具体的には、平均一次粒子径(D1)、平均二次粒子径(D2)および比(D2)/(D1)がいずれも大きくなる傾向がある。すなわち、本発明においては、工程(c)で添加する珪酸ナトリウムが一次粒子の大きくなる現象(核粒子の減少、粒子成長の抑制)および凝集の抑制機能を有することが考えられる。
(WWG)/(WS)が30を越えると結晶化に長時間を要したり、P型ゼオライトやグメリナイトやクリストバライトが生成することがあり、また、フォージャサイト型ゼオライトが生成したとしても、結晶度が低かったり、結晶が凝集する傾向がある。
【0037】
工程(d)
ついで、シリカアルミナヒドロゲルスラリー(2)を30〜90℃、好ましくは40〜80℃で水熱処理する。
シリカアルミナヒドロゲルスラリー(2)の水熱処理温度が30℃未満の場合は、結晶化に長時間を要したり、結晶度が不十分となることがある。
シリカアルミナヒドロゲルスラリー(2)の水熱処理温度が90℃を越えると平均一次粒子径(D1)が大きくなり過ぎたり、凝集が顕著になることがある。
【0038】
水熱処理時間は、水熱処理温度、シリカアルミナヒドロゲルスラリー(2)の組成によっても異なるが、通常、2〜200時間、さらには8〜100時間の範囲にあることが好ましい。
水熱処理後、結晶を母液から分離し、洗浄し、必要に応じてイオン交換等してコロイド状フォージャサイト型ゼオライトが得られる。
なお、本発明のコロイド状フォージャサイト型ゼオライトは粒子径が小さく、通常の濾過は採用できず、このため、遠心沈降分離あるいは限外濾過膜法にて洗浄、濃縮、分離等を行う。
【0039】
このようにして得られたコロイド状フォージャサイト型ゼオライトは、平均一次粒子径(D1)が20〜200nmの範囲にあり、平均二次粒子径(D2)が20〜800nmの範囲にあり、(D2)/(D1)が1〜5の範囲にあることが好ましい。また、結晶度は0.1〜1.0の範囲にあることが好ましい。
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが、以下の実施例により限定されるものではない。
【実施例1】
【0040】
コロイド状フォージャサイト型ゼオライト(1)の合成
シリカアルミナヒドロゲルスラリー(1-1)の調製
NaOH水溶液(NaOH濃度48重量%)203gにアルミン酸ソーダ水溶液(Al23濃度22重量%、Na2O濃度17重量%)57.7gを加え、1時間攪拌した。
ついで、これにSiO2濃度16.2重量%の3号水硝子740gを1時間で添加した。この時、温度を30℃に維持した。ついで、30分間撹拌した後、38℃で12時間静置してシリカアルミナヒドロゲルスラリー(1-1)を調製した。
シリカアルミナヒドロゲルスラリー(1-1)の酸化物モル比は、Na2O:Al23:SiO2:H2O=16.0:1.0:16.0:332であった。
【0041】
シリカアルミナヒドロゲルスラリー(2-1)の調製
SiO2濃度24重量%の3号水硝子500gにシリカアルミナヒドロゲルスラリー(1-1) 500gを撹拌しながら添加し、30分間攪拌して、シリカアルミナヒドロゲルスラリー(2-1)を調製した。この酸化物モル比は、Na2O:Al23:SiO2:H2O=26.0:1.0:48.1:637であった。
【0042】
ついで、シリカアルミナヒドロゲルスラリー(2-1)を60℃で48時間水熱処理した。ついで、遠心分離し、イオン交換水で充分に洗浄し、コロイド状フォージャサイト型ゼオライト(1)を合成した。得られたコロイド状フォージャサイト型ゼオライト(1)について、平均一次粒子径(D1)、平均二次粒子径(D2)を測定し、コロイド状フォージャサイト型ゼオライト(1)の合成条件と共に、測定結果を表1に示した。図1にはコロイド状フォージャサイト型ゼオライト(1)の走査型電子顕微鏡写真(5万倍)を示す。
【0043】
また、コロイド状フォージャサイト型ゼオライト(1)を120℃で12時間乾燥して、結晶度、格子定数、SiO2/Al23比(元素分析によるものと、格子定数と相関するBreckの式から算出したもの)および比表面積を測定し、結果を表1に示した。
なお、比表面積は、コロイド状フォージャサイト型ゼオライト(1)を過剰の硫酸アンモニウムの水溶液でイオン交換を3回繰り返し、充分洗浄した後乾燥し、ついで、400℃で2時間焼成したゼオライトについて測定した。
【実施例2】
【0044】
コロイド状フォージャサイト型ゼオライト(2)の合成
シリカアルミナヒドロゲルスラリー(1-2)の調製
NaOH水溶液(NaOH濃度48重量%)220gにアルミン酸ソーダ水溶液(Al23濃度22重量%、Na2O濃度17重量%)62.7gを加えて、1時間攪拌した。
ついで、これにSiO2濃度18.1重量%の3号水硝子717gを1時間で添加した。この時、温度を30℃に維持した。ついで、30分間撹拌した後、38℃で17時間静置してシリカアルミナヒドロゲルスラリー(1-2)を調製した。
シリカアルミナヒドロゲルスラリー(1-2)の酸化物モル比は、Na2O:Al23:SiO2:H2O=16.0:1.0:16.0:297であった。
【0045】
シリカアルミナヒドロゲルスラリー(2-2)の調製
SiO2濃度24重量%の3号水硝子250gにシリカアルミナヒドロゲルスラリー(1-2)750gを撹拌しながら添加し、30分間攪拌して、シリカアルミナヒドロゲルスラリー(2-2)を調製した。この酸化物モル比は、Na2O:Al23:SiO2:H2O=19.1:1.0:25.9:390であった。
【0046】
ついで、シリカアルミナヒドロゲルスラリー(2-2)を60℃で48時間水熱処理した。ついで、遠心分離し、イオン交換水で充分に洗浄し、コロイド状フォージャサイト型ゼオライト(2)を合成した。得られたコロイド状フォージャサイト型ゼオライト(2)について、実施例1と同様に、平均一次粒子径(D1)、平均二次粒子径(D2)を測定し、コロイド状フォージャサイト型ゼオライト(2)の合成条件と共に、測定結果を表1に示した。
さらに、実施例1と同様に、コロイド状フォージャサイト型ゼオライト(2)を120℃で12時間乾燥して、結晶度、格子定数、SiO2/Al23比、および比表面積を測定し、結果を表1に示した。また、以下に示す実施例と比較例についても、同様に合成条件と各物性の測定結果を表1に示した。
【実施例3】
【0047】
コロイド状フォージャサイト型ゼオライト(3)の合成
シリカアルミナヒドロゲルスラリー(1-3)の調製
NaOH水溶液(NaOH濃度48重量%)203gにアルミン酸ソーダ水溶液(Al23濃度22重量%、Na2O濃度17重量%)57.7gを加えて、1時間攪拌した。
ついで、これにSiO2濃度16.2重量%の3号水硝子740gを1時間で添加した。この時、温度を30℃に維持した。ついで、30分間撹拌した後、38℃で16時間静置してシリカアルミナヒドロゲルスラリー(1-3)を調製した。
シリカアルミナヒドロゲルスラリー(1-3)の酸化物モル比は、Na2O:Al23:SiO2:H2O=16.0:1.0:16.0:332であった。
【0048】
シリカアルミナヒドロゲルスラリー(2-3)の調製
SiO2濃度24重量%の3号水硝子600gにシリカアルミナヒドロゲルスラリー(1-3)400gを撹拌しながら添加し、30分間攪拌して、シリカアルミナヒドロゲルスラリー(2-3)を調製した。この酸化物モル比は、Na2O:Al23:SiO2:H2O=31.0:1.0:64.2:789であった。
ついで、シリカアルミナヒドロゲルスラリー(2-3)を60℃で48時間水熱処理した。ついで、遠心分離し、イオン交換水で充分に洗浄し、コロイド状フォージャサイト型ゼオライト(3)を合成した。
【実施例4】
【0049】
コロイド状フォージャサイト型ゼオライト(4)の合成
シリカアルミナヒドロゲルスラリー(1-4)の調製
NaOH水溶液(NaOH濃度48重量%)219gにアルミン酸ソーダ水溶液(Al23濃度22重量%、Na2O濃度17重量%)58.6gを加えて、1時間攪拌した。
ついで、これにSiO2濃度14.7重量%の3号水硝子723gを1時間で添加した。この時、温度を30℃に維持した。ついで、30分間撹拌した後、38℃で10時間静置してシリカアルミナヒドロゲルスラリー(1-4)を調製した。
シリカアルミナヒドロゲルスラリー(1-4)の酸化物モル比は、Na2O:Al23:SiO2:H2O=16.0:1.0:14.0:332であった。
【0050】
シリカアルミナヒドロゲルスラリー(2-4)の調製
SiO2濃度24重量%の3号水硝子500gにシリカアルミナヒドロゲルスラリー(1-4)500gを撹拌しながら添加し、30分間攪拌して、シリカアルミナヒドロゲルスラリー(2-4)を調製した。この酸化物モル比は、Na2O:Al23:SiO2:H2O=25.8:1.0:45.6:641であった。
ついで、シリカアルミナヒドロゲルスラリー(2-4)を60℃で48時間水熱処理した。ついで、遠心分離し、イオン交換水で充分に洗浄し、コロイド状フォージャサイト型ゼオライト(4)を合成した。
【実施例5】
【0051】
コロイド状フォージャサイト型ゼオライト(5)の合成
シリカアルミナヒドロゲルスラリー(1-5)の調製
NaOH水溶液(NaOH濃度48重量%)188gにアルミン酸ソーダ水溶液(Al23濃度22重量%、Na2O濃度17重量%)56.9gを加えて、1時間攪拌した。
ついで、これにシリカ濃度17.5重量%の3号水硝子755gを1時間で添加した。この時、温度を30℃に維持した。ついで、30分間撹拌した後、38℃で50時間静置してシリカアルミナヒドロゲルスラリー(1-5)を調製した。
シリカアルミナヒドロゲルスラリー(1-5)の酸化物モル比は、Na2O:Al23:SiO2:H2O=16.0:1.0:17.9:332であった。
【0052】
シリカアルミナヒドロゲルスラリー(2-5)の調製
SiO2濃度24重量%の3号水硝子500gにシリカアルミナヒドロゲルスラリー(1-5)500gを撹拌しながら添加し、30分間攪拌して、シリカアルミナヒドロゲルスラリー(2-5)を調製した。この酸化物モル比は、Na2O:Al23:SiO2:H2O=26.1:1.0:50.5:641であった。
ついで、シリカアルミナヒドロゲルスラリー(2-5)を60℃で48時間水熱処理した。ついで、遠心分離し、イオン交換水で充分に洗浄し、コロイド状フォージャサイト型ゼオライト(5)を合成した。
【実施例6】
【0053】
コロイド状フォージャサイト型ゼオライト(6)の合成
実施例1において、シリカアルミナヒドロゲルスラリー(2-1)を45℃で120時間水熱処理した以外は同様にしてコロイド状フォージャサイト型ゼオライト(6)を合成した。
【実施例7】
【0054】
コロイド状フォージャサイト型ゼオライト(7)の合成
実施例1において、シリカアルミナヒドロゲルスラリー(2-1)を75℃で36時間水熱処理した以外は同様にしてコロイド状フォージャサイト型ゼオライト(7)を合成した。
【比較例1】
【0055】
フォージャサイト型ゼオライト(R1)の合成
実施例1と同様にして調製したシリカアルミナヒドロゲルスラリー(1-1)について、これを(水硝子と混合せずに)60℃で48時間水熱処理した以外は実施例1と同様にして、フォージャサイト型ゼオライト(R1)を合成した。
【比較例2】
【0056】
フォージャサイト型ゼオライト(R2)の合成
実施例1と同様にして透明性シリカアルミナヒドロゲルスラリー(1-1)を調製した。
シリカアルミナヒドロゲルスラリー(2-R2)の調製
SiO2濃度24重量%の3号水硝子917gにシリカアルミナヒドロゲルスラリー(1-1)83gを撹拌しながら添加し、シリカアルミナヒドロゲルスラリー(2-R2)を調製した。この酸化物モル比は、Na2O:Al23:SiO2:H2O=117:1.0:341:3384であった。
ついで、シリカアルミナヒドロゲルスラリー(2-R2)を60℃で48時間水熱処理したが、スラリーは透明のままであり、ゼオライトは結晶化しなかった。
【比較例3】
【0057】
フォージャサイト型ゼオライト(R3)の合成
実施例5と同様にして調製したシリカアルミナヒドロゲルスラリー(1-5) について、これを(水硝子と混合せずに)60℃で48時間水熱処理した以外は実施例5と同様にして、フォージャサイト型ゼオライト(R3)を合成した。フォージャサイト型以外にP型ゼオライトも生成した。
【比較例4】
【0058】
フォージャサイト型ゼオライト(R4)の合成
実施例5と同様にしてシリカアルミナヒドロゲルスラリー(1-5)を調製した。
シリカアルミナヒドロゲルスラリー(2-R4)の調製
SiO2濃度24重量%の3号水硝子900gにシリカアルミナヒドロゲルスラリー(1-5)100gを撹拌しながら添加し、シリカアルミナヒドロゲルスラリー(2-R4)を調製した。この酸化物モル比は、Na2O:Al23:SiO2:H2O=107:1.0:311:3113であった。
ついで、シリカアルミナヒドロゲルスラリー(2-R4)を60℃で48時間水熱処理したが、スラリーは透明のままであり、ゼオライトは結晶化しなかった。
【比較例5】
【0059】
フォージャサイト型ゼオライト(R5)の合成
実施例1と同様にして調製した透明性シリカアルミナヒドロゲルスラリー(2-1)を10℃で168時間水熱処理したが、スラリーは透明のままであり、ゼオライトは結晶化しなかった。
【比較例6】
【0060】
フォージャサイト型ゼオライト(R6)の合成
実施例1と同様にして調製した透明性シリカアルミナヒドロゲルスラリー(2-1)を95℃で48時間水熱処理した以外は同様にしてフォージャサイト型ゼオライト(R6)を合成した。
【比較例7】
【0061】
フォージャサイト型ゼオライト(R7)の合成
混合時の温度を3℃に維持し、3℃で120時間熟成した以外は実施例1と同様にして、シリカアルミナヒドロゲルスラリー(1-R7)を調製した。
ついで、シリカアルミナヒドロゲルスラリー(1-R7)を用いた以外は実施例1と同様にして水熱処理したが、スラリーは透明のままであり、ゼオライトは結晶化しなかった。
【比較例8】
【0062】
フォージャサイト型ゼオライト(R8)の合成
60℃で16時間熟成した以外は実施例1と同様にして、シリカアルミナヒドロゲルスラリー(1-R8)を調製した。
ついで、シリカアルミナヒドロゲルスラリー(1-R8)を用いた以外は実施例1と同様にしてゼオライト(R8)を合成したが、P型ゼオライトおよびグメリナイトが生成した。
【0063】
【表1】

【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】実施例1で得られたコロイド状フォージャサイト型ゼオライト(1)の走査型電子顕微鏡写真(5万倍)である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
平均一次粒子径(D1)が20〜200nmの範囲にあり、平均二次粒子径(D2)が20〜800nmの範囲にあり、(D2)/(D1)が1〜5の範囲にあることを特徴とするコロイド状フォージャサイト型ゼオライト。
【請求項2】
下記定義による結晶度が0.1〜1.0の範囲にあることを特徴とする請求項1に記載のコロイド状フォージャサイト型ゼオライト。
結晶度=CCZ/C1Z
(但し、CCZはコロイド状フォージャサイト型ゼオライトのX線回折におけるミラー指数(3.3.1)、(5.1.1)、(4.4.0)、(5.3.3)、(6.4.2)および(5.5.5)面のピーク総面積である。C1Zは市販のY型ゼオライト(ユニオンカーバイド製:SK-40)のX線回折におけるミラー指数(3.3.1)、(5.1.1)、(4.4.0)、(5.3.3)、(6.4.2)および(5.5.5)面のピーク総面積である。)
【請求項3】
SiO2/Al23モル比が2〜6の範囲にあり、格子定数(UD)が24.60〜24.90Åの範囲にあることを特徴とする請求項1または2に記載のコロイド状フォージャサイト型ゼオライト。
【請求項4】
下記の工程(a)〜(d)を含むことを特徴とするコロイド状フォージャサイト型ゼオライトの合成方法。
(a)酸化物モル比が下記の範囲にあるシリカアルミナヒドロゲルスラリー(1)を調製する工程
Na2O/Al23 =2〜20 (S1-1)
SiO2/Al23 =2〜22 (S2-1)
2O/Al23 =100〜2000 (S3-1)
(b)シリカアルミナヒドロゲルスラリー(1)を10〜60℃で熟成する工程
(c)珪酸ナトリウム水溶液を加えて酸化物モル比が下記の範囲にあるシリカアルミナヒドロゲルスラリー(2)を調製する工程
Na2O/Al23 =8〜100 (S1-2)
SiO2/Al23 =12〜200 (S2-2)
2O/Al23 =200〜3000 (S3-2)
(d)シリカアルミナヒドロゲルスラリー(2)を30〜90℃で水熱処理する工程
【請求項5】
平均一次粒子径(D1)が20〜200nmの範囲にあり、平均二次粒子径(D2)が20〜800nmの範囲にあり、(D2)/(D1)が1〜5の範囲にあることを特徴とする請求項4に記載のコロイド状フォージャサイト型ゼオライトの合成方法。

【図1】
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【公開番号】特開2009−155187(P2009−155187A)
【公開日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−338614(P2007−338614)
【出願日】平成19年12月28日(2007.12.28)
【出願人】(000190024)日揮触媒化成株式会社 (458)
【Fターム(参考)】