説明

コンクリート表面の欠陥情報記録装置

【課題】作業工数低減を可能する高品質なコンクリート表面の欠陥情報記録装置を提供する。
【解決手段】コンクリート表面10aの欠陥11における輪郭11aに沿って移動自在なペン発信機(移動体)12と、ペン発信機12に設けられた超音波発信手段13と欠陥11の種類を示す情報を送信する欠陥種類情報送信手段14と、超音波発信手段13から発信された超音波及び欠陥種類情報送信手段14から送信された欠陥種類情報を受信すると共に、受信した超音波に基づいて超音波発信手段13と受信・計算手段25間の距離を計測する受信・計算手段(超音波受信手段)25と、計算された距離に基づいて移動体の移動軌跡を計算する移動軌跡計算手段と、欠陥種類情報受信手段によって受信された欠陥の種類を示す情報及び移動軌跡計算手段によって計算された移動軌跡(=欠陥の形状)とを関連付けて記録する記録手段と、を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンクリート構造物におけるコンクリート表面の欠陥情報記録装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、コンクリート構造物のコンクリート表面に発生した欠陥を記録する場合、目視観察によるスケッチ、または写真撮影によるのが一般的であった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、コンクリート構造物のコンクリート表面に発生した欠陥をスケッチし、又は写真撮影することによって記録する従来の方法では、欠陥の種類及び欠陥の形状を関連付けて記録するのが面倒で手間がかかるという問題があった。
【0004】
また、欠陥をスケッチする場合は、スケッチをする者の技量によって記録の品質が左右されるという問題があった。更に、欠陥をスケッチする方法では、その記録を電子化する際に、スケッチした絵をスキャナで読み込む必要があり、手間がかかるという問題があった。
【0005】
本発明は、このような問題に鑑みなされたもので、作業工数を低減できると共に、作業者の技量に左右されず高品質に、コンクリート表面の欠陥の形状と各種情報とを関連付けて記録できるコンクリート表面の欠陥情報記録装置の提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、前記課題を解決するため、以下の手段を採用した。
(1)コンクリート表面における欠陥の形状及び各種情報を関連付けて記録するコンクリート表面の欠陥情報記録装置であって、
前記コンクリート表面における欠陥の輪郭に沿って移動操作される移動体と、
前記移動体の前記コンクリート表面と対向する側に設けられた超音波発信手段と、
前記移動体に設けられ前記コンクリート表面の欠陥の種類を示す情報を送信する欠陥種類情報送信手段と、
前記超音波発信手段から発信された前記超音波を受信する超音波受信手段と、
前記欠陥種類情報送信手段から送信された前記欠陥の種類を示す情報を受信する欠陥種類情報受信手段と、
前記超音波発信手段と前記超音波受信手段との間の距離を計測する距離計測手段と、
前記距離計測手段によって計測された前記距離に基づいて、前記超音波発信手段の位置座標を計算する座標計算手段と、
前記移動体が前記欠陥の輪郭に沿って移動操作される間に、前記座標計算手段によって計算された前記超音波発信手段の複数の位置座標に基づいて、前記超音波発信手段の移動軌跡を計算する移動軌跡計算手段と、
前記移動軌跡検出手段によって検出された前記移動体の移動軌跡と、前記欠陥種類情報受信手段によって受信された前記欠陥の種類を示す情報とを、関連付けて記録する記録手段と、
を備えたことを特徴とする。
【0007】
本発明では、コンクリート表面の欠陥の輪郭に沿って移動体が移動操作される。移動体の移動中に、複数の地点で移動体に設けられた超音波発信手段から超音波が発信される。
そして、この超音波に基づいて超音波発信手段の複数の地点における位置座標が計算される。次に、これらの複数の位置座標から超音波発信手段の移動軌跡、すなわち、欠陥の輪郭の形状が求められる。
【0008】
このようにして求められた欠陥の輪郭の形状と、欠陥の種類を示す情報とが関連付けて記録手段に記録される。
【0009】
なお、超音波受信手段の設置数を増やすことによって、欠陥の輪郭の形状をより精度良く検出できる。
【0010】
また、前記欠陥情報送信手段及び前記欠陥情報受信手段は、無線通信によって前記欠陥種類情報を送受することが好ましい。この場合は、通信用のケーブルが不要になるので移動体の取扱が容易になる。
【0011】
(2)前記欠陥種類情報送信手段から送信される前記欠陥の種類を切り替える切替手段を、更に備えることができる。この場合は、一つの移動体で複数種類の欠陥に対応できる。欠陥の種類としては、ひび割れ、ジャンカ、漏水等を例示できる。
【0012】
(3)前記超音波受信手段を少なくとも3個有することができる。この場合は、コンクリート表面に凹凸がある場合でも対応できるので、例えばトンネルの内面における欠陥を検査する場合などに好適である。
【0013】
(4)前記移動体を複数有し、各前記移動体に設けられる前記超音波送信手段は互いに異なる周波数の超音波を発信することができる。
【0014】
この場合は、複数の移動体と、移動体の数より少ない超音波受信手段とを用いて、複数の欠陥を同時に記録できる。
【発明の効果】
【0015】
以上説明したように、本発明によれば、コンクリート表面の欠陥の輪郭に沿って移動体を移動させるだけで、欠陥の形状とその種類とを手間をかけずに記録できるので、作業工数を低減できる。また、作業者の技量に左右されることなく高品質に記録できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0017】
《第1の実施の形態》
図1に示すように、本発明に係る第1の実施の形態のコンクリート表面の欠陥情報記録装置1は、コンクリート構造物10におけるコンクリート表面10aの欠陥11の形状とその種類等を関連付けて簡単に記録することができる。
【0018】
本実施形態では、欠陥11がひび割れである場合について説明するが、欠陥11がジャンカ、漏水の痕跡その他の欠陥である場合についても同様である。
【0019】
このコンクリート表面の欠陥情報記録装置1は、コンクリート構造物10におけるコンクリート表面10aに発生した欠陥11の輪郭11aに沿って移動操作できるペン発信機(移動体)12を有している。
【0020】
このペン発信機12は、図2に示すように、人の手で簡単に移動操作できる大きさでペン型に形成されている。このペン発信機12の一方の端部には、超音波発信手段13が設
けられ、他方の端部には欠陥種類情報送信手段14が設けられている。
【0021】
また、超音波発信手段13の近傍には、超音波発信手段13をオン・オフするための超音波スイッチ15が設けられている。欠陥種類情報送信手段14の近傍には、欠陥の種類を示す情報を切り替えて送信させる欠陥種類切替スイッチ16が設けられている。
【0022】
本実施形態では、上記欠陥種類切替スイッチ16として、ひび割れスイッチ16a、ジャンカスイッチ16b、漏水スイッチ16cが設けられている。なお、欠陥種類切替スイッチ16は、上記以外にも欠陥の種類に応じて適宜設けることができる。
【0023】
また、上記ペン発信機12の超音波発信手段13側の先端には、接触部17が設けられている。この接触部17は、コンクリート表面10aに接触した際に摩耗するのを抑制するため、高硬度の金属材料やプラスチックなどによって交換可能に形成できる。
【0024】
また、接触部17は、例えばスポンジ、ゴムなどの柔らかい材料で交換可能に形成することもできる。この場合には、接触部17がコンクリート表面10aに接触した際に、コンクリート表面10aに傷が付くのを防止できる。
【0025】
なお、図2中の符号18は超音波発信手段の制御回路、19は欠陥種類情報送信手段の制御回路、20はバッテリーである。
【0026】
また、このコンクリート表面の欠陥情報記録装置1は、図1に示すように、上記超音波発信手段13から発信された超音波、及び上記欠陥種類情報送信手段14から送信された欠陥種類情報を受信すると共に、受信した超音波に基づいてペン発信機12の位置座標を計算する受信・計算手段25と、パソコン(コンピュータ)27と、プリンタ28とを備えている。なお、図1中の符号29はデジタルカメラ、45はスキャナである。
【0027】
本実施形態では、図1に示すように、上記受信・計算手段25が2個設けられているが、受信・計算手段25は1個又は3個以上設けることができる。受信・計算手段25の設置数が多いほど、欠陥形状の検出制度が向上する。
【0028】
なお、本実施形態では、欠陥種類情報送信手段14と受信・計算手段25間の信号の授受が無線通信によって行われているが、有線通信によって行うこともできる。
【0029】
上記受信・計算手段25は、図3に示すように、超音波受信部30aと、欠陥種類情報受信手段30bと、距離計測部31と、座標計算部32と、座標出力部33とを有している。なお、この受信・計算手段25は、パソコン27側に設けることもできる。
【0030】
上記受信・計算手段25の超音波受信部30aは、ペン発信機12の超音波発信手段13から発信された超音波を受信する。欠陥種類情報受信部30bは、欠陥種類情報送信部14から送信された欠陥種類情報を受信する。
【0031】
距離計測部31は、超音波受信部30aで受信した超音波に基づいて、ペン発信機12の超音波発信手段13と受信・計算手段25との間の距離を計測する。本実施形態では、超音波を変調することによって発信時刻を載せ、これを受信した時刻と発信時刻との差に基づいて上記距離を計測する。
【0032】
座標計算部32は、距離計測部31によって計測された距離に基づいて、超音波発信手段13の位置座標を計算する。座標出力部33は、座標計算部32で計算された位置座標を出力する。
【0033】
なお、上記受信・計算手段25の超音波受信部30a、上記欠陥種類情報受信部30bは、一般的な超音波受信手段又は信号受信手段を使用できる。また、上記距離計測部31,座標計算部32,座標出力部33は、一般的なコンピュータ機能を有する端末装置によって実現できる。
【0034】
上記パソコン27は、図4に示すように、ペン軌跡計算部36,情報記録部37を有している。
【0035】
上記ペン軌跡計算部36は、上記座標出力部33から出力された位置座標データを受けて、ペン発信機12における超音波発信手段13の移動軌跡を計算する。また、上記情報記録部37は、上記受信・計算手段25の欠陥種類情報受信部30bで受信した欠陥種類情報と、上記ペン軌跡計算部36で計算されたペン発信機12における超音波発信手段13の移動軌跡とを関連付けて記録する。
【0036】
上記情報記録部37としては、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、CDーROM、DVDなど各種の記録媒体を例示できる。
【0037】
なお、上記パソコン27、及び受信・計算手段25として用いられる端末装置は、CPU、メモリ、ハードディスク、通信インターフェース等を有する一般的なコンピュータである。このコンピュータの構成および作用は広く知られているので、その説明を省略する。
【0038】
次に、上記各構成要素について説明する。このコンクリート表面の欠陥情報記録装置1が記録する欠陥の種類としては、上記のように、ひび割れ、ジャンカ、漏水の痕跡、その他がある。
【0039】
図5に示すように、欠陥(ひび割れ)11は、割れ目の幅bによって更に数種類に分類することもできる。この場合は、割れ目の幅bに応じて、例えばひび割れスイッチ16a(b=0.5)、16a(b=1.0)・・・を設けることができる。本実施形態では、説明を簡単にするため、割れ目の幅bを一種類とした場合について説明する。
【0040】
図6に示すように、ジャンカ41は、型枠解体後にコンクリート表面10aに見られるもので、骨材42とセメントペースト43の分離した部分である。また、図7に示すように、漏水の痕跡44は、周囲と色が変わっている部分である。
【0041】
この欠陥情報記録装置1によって、コンクリート表面10aの欠陥11、本実施形態ではひび割れを記録する場合は、図8に示すように、一個以上、本実施形態では2個の受信・計算手段25,25をコンクリート表面10aなどの固定物に設置する。そして、受信・計算手段25,25を有線または無線によってパソコン27に接続する。
【0042】
次に、ペン発信機12を欠陥11の輪郭11aに沿って移動させる。これにより、図9に示すように、欠陥情報記録処理のフローチャートに従って各種の処理が行われる。
【0043】
ここでは、まず記録すべき欠陥11の種類に応じて、作業者によってペン発信機12(図2参照)の欠陥種類切替スイッチ16が押される。本例では、ひび割れスイッチ16aが押される(S101)。
【0044】
これにより、ペン発信機12の欠陥種類情報送信手段14から欠陥11の種類がひび割れであることを示す欠陥種類情報が送信される(S102)。
【0045】
次に、作業者によって超音波スイッチ15が押される(S103)。これにより、ペン発信機12の超音波発信手段13から超音波が発信される(S104)。次に、作業者によってペン発信機12が、接触部17を欠陥11の輪郭11aに接近させて移動操作される(S105)。
【0046】
上記(S104)で超音波発信手段13から発信された超音波は、受信・計算手段25の超音波受信部30aによって受信される(S106)。
【0047】
次に、超音波受信部30aによって受信された超音波に基づいて、超音波発信手段13と受信・計算手段25との間の距離が計算される(S107)。本実施形態では、超音波発信手段13から発信される超音波に、例えば各種の変調を加えて送信時刻情報などの超音波を発信した時点を識別する情報が設けられている。
【0048】
受信・計算手段25では、この送信時刻情報とこの送信時刻情報を受けた時刻との時間差に基づいて、超音波発信手段13と受信・計算手段25との間の距離が計算される。なお、超音波発信手段13と受信・計算手段25間の距離は、上記以外の各種の周知技術によって適宜計算できる。
【0049】
次に、上記(S107)で計算された超音波発信手段13と受信・計算手段25,25間の距離に基づいて、超音波発信手段13の受信・計算手段25に対する位置座標が計算される(S108)。
【0050】
同様にして、ペン発信機12が欠陥11の輪郭11aに沿って移動操作される途中における複数の地点で、超音波発信手段13から超音波が発信される。そして、これらの超音波が受信されて超音波発信手段13の複数の地点における位置座標が計算される。
【0051】
なお、ここで計算される位置座標は、受信・計算手段25を基準とした超音波発信手段13の位置座標である。
【0052】
上記ペン発信機12が移動操作される間に超音波が発信される複数の地点としては、所定の時間経過する毎に設けられた地点とすることができる。
【0053】
次に、コンクリート構造物10に関する各種の情報として、例えばコンクリート構造物10の築年月、構造、所有者、所在地などが入力される(S109)。
【0054】
次に、受信・計算手段25,25のコンクリート構造物10に設けられた基準点に対する位置情報として、上記基準点からの距離、基準点に対する位置座標などが入力される(S110)。
【0055】
次に、コンクリート構造物10に設けられた基準点に対する超音波発信手段13の複数地点における位置座標が計算される(S111)。
【0056】
ここでは、上記(S108)及び(S110)で得られたデータ、すなわち、超音波発信手段13における受信・計算手段25の基準点に対する位置座標、及びコンクリート構造物10の基準点に対する受信・計算手段25の位置座標に基づいて、超音波発信手段13におけるコンクリート構造物10の基準点に対する位置座標が計算される。
【0057】
次に、上記(S111)で求められた上記超音波発信手段13の移動途中における複数地点のコンクリート構造物10の基準点に対する位置座標に基づいて、超音波受信手段1
3の移動軌跡が計算される(S112)。
【0058】
超音受信機13は、ペン発信機12が欠陥11の輪郭11aに沿って移動操作される際に、コンクリート表面10aと対向する側の先端部に設けられている。従って、超音波発信手段13は、欠陥11の輪郭11aに非常に近接しているので、その移動軌跡は欠陥11の輪郭11aの形状に近似している。そこで、本実施形態では、超音波発信手段13の移動軌跡を、欠陥11の輪郭11aの形状とみなす。
【0059】
次に、パソコン27にコンクリート表面10aの画像データ46(図1参照)が入力される(S113)。この画像データ46は、デジタルカメラ29やスキャナ45などから入力できる。コンクリート表面10aの画像データ46は、コンクリート構造物10の基準点と欠陥11との位置関係が分かるものが好ましい。
【0060】
次に、コンクリート表面10aに関する各種情報、例えば劣化状態、色、欠陥の数などが入力される(S114)。
【0061】
次に、上記(S113)でパソコン27に入力されたコンクリート表面10aの画像データ46に、上記(S112)で計算された欠陥11の形状データ47が追加される(S115)。
【0062】
次に、欠陥11の形状データ47が追加されたコンクリート表面10aの画像データ46と、上記(S109)及び(S114)で入力されたコンクリート構造物10に関する各種情報、コンクリート表面10aに関する各種情報とが、互いに関連付けられて記録(保存)される(S116)。
【0063】
このように、本発明のコンクリート表面の欠陥情報記録装置1は、ペン発信機(移動体)12を欠陥11の輪郭11aに沿って移動させるだけで、欠陥11の輪郭11aの形状を正確に記録できる。
【0064】
また、欠陥11の輪郭11aの形状と、欠陥11の種類等の情報とが関連付けて記録されるので、従来のスケッチや写真撮影によって欠陥を記録する場合に比べて、作業工数を大幅に低減できる。
【0065】
また、コンクリート構造物10におけるコンクリート表面10aの画像データ46上に欠陥11を表示することによって、コンクリート構造物10と欠陥11との位置関係を正確に表示できる。
【0066】
更に、本発明のコンクリート表面の欠陥情報記録装置1は、コンクリート表面10aに発生した欠陥11の輪郭11aの形状、及びこの欠陥11に関する各種情報を簡単に記録できるので、例えばコンクリート構造物の各種の実験を行う際に、コンクリート表面に発生する欠陥の進展状態を観察及び記録する場合などに好適である。
【0067】
《第2の実施の形態》
図10は、本発明に係る第2の実施の形態のコンクリート表面の欠陥情報記録装置40を示す。なお、第1の実施形態のコンクリート表面の欠陥情報記録装置1と同様な部分には、同一の符号を付けて詳細な説明を省略する。
【0068】
このコンクリート表面の欠陥情報記録装置40は、受信・計算手段25が3個設けられている。
【0069】
このコンクリート表面の欠陥情報記録装置40では、受信・計算手段25が3個設けられているので、コンクリート表面10aが湾曲していたり、凹凸がある場合でも、欠陥11の輪郭11aの形状を正確に記録できる。
【0070】
なお、複数のペン発信機12を使用して、複数の欠陥11の形状を同時に記録することもできる。この場合は、各ペン発信機12に設けられた超音波発信手段13の発信周波数を変えることによって、ペン発信機12より少ない数の受信・計算手段25で対応できる。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】本発明に係る第1の実施の形態のコンクリート表面の欠陥情報記録装置を示す図である。
【図2】本発明に係る第1の実施の形態のペン発信機(移動体)を示す図である。
【図3】本発明に係る第1の実施の形態の受信・計算手段を示す図である。
【図4】本発明に係る第1の実施の形態のパソコンに設けられたペン軌跡計算部及び情報記録部を示す図である。
【図5】本発明に係るコンクリート表面の欠陥の一種であるひび割れを示す図である。
【図6】本発明に係るコンクリート表面の欠陥の一種であるジャンカを示す図である。
【図7】本発明に係るコンクリート表面の欠陥の一種である漏水の痕跡を示す図である。
【図8】本発明に係る第1の実施の形態のコンクリート表面の欠陥装置によって欠陥を記録する方法を示す図である。
【図9】本発明に係る第1の実施の形態の欠陥記録処理のフローチャートである。
【図10】本発明に係る第2の実施の形態のコンクリート表面の欠陥情報記録装置を示す図である。
【符号の説明】
【0072】
1 コンクリート表面の欠陥情報記録装置
10 コンクリート構造物
10a コンクリート表面
11 欠陥
11a 欠陥の輪郭
12 ペン発信機(移動体)
13 超音波発信手段
14 欠陥種類情報送信手段
15 超音波スイッチ
16 欠陥種類切替スイッチ
16a ひび割れスイッチ
16b ジャンカスイッチ
16c 漏水スイッチ
17 接触部
18 超音波発信手段の制御回路
19 欠陥種類情報送信手段の制御回路
25 受信・計算手段
27 パソコン
28 プリンタ
29 デジタルカメラ
30 超音波受信部
31 距離計測部
32 座標計算部
33 座標出力部
36 ペン軌跡計算部
37 情報記録部
40 コンクリート表面の欠陥情報記録装置
41 ジャンカ
42 骨材
43 セメントペースト
44 漏水の痕跡
45 スキャナ
46 画像データ
47 形状データ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンクリート表面における欠陥の形状及び各種情報を関連付けて記録するコンクリート表面の欠陥情報記録装置であって、
前記コンクリート表面における欠陥の輪郭に沿って移動操作される移動体と、
前記移動体の前記コンクリート表面と対向する側に設けられた超音波発信手段と、
前記移動体に設けられ前記コンクリート表面の欠陥の種類を示す情報を送信する欠陥種類情報送信手段と、
前記超音波発信手段から発信された前記超音波を受信する超音波受信手段と、
前記欠陥種類情報送信手段から送信された前記欠陥の種類を示す情報を受信する欠陥種類情報受信手段と、
前記超音波発信手段と前記超音波受信手段との間の距離を計測する距離計測手段と、
前記距離計測手段によって計測された前記距離に基づいて、前記超音波発信手段の位置座標を計算する座標計算手段と、
前記移動体が前記欠陥の輪郭に沿って移動操作される間に、前記座標計算手段によって計算された前記超音波発信手段の複数の位置座標に基づいて、前記超音波発信手段の移動軌跡を計算する移動軌跡計算手段と、
前記移動軌跡検出手段によって検出された前記移動体の移動軌跡と、前記欠陥種類情報受信手段によって受信された前記欠陥の種類を示す情報とを、関連付けて記録する記録手段と、
を備えたことを特徴とするコンクリート表面の欠陥情報記録装置。
【請求項2】
前記欠陥種類情報送信手段から送信される前記欠陥の種類を切り替える切替手段を、更に備えることを特徴とする請求項1に記載のコンクリート表面の欠陥情報記録装置。
【請求項3】
前記超音波受信手段を少なくとも3個有することを特徴とする請求項1または2に記載のコンクリート表面の欠陥情報記録装置。
【請求項4】
前記移動体を複数有し、各前記移動体に設けられた前記超音波送信手段は、互いに異なる周波数の超音波を発信することを特徴とする請求項1から3の何れかに記載のコンクリート表面の欠陥情報記録装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2007−64736(P2007−64736A)
【公開日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−249330(P2005−249330)
【出願日】平成17年8月30日(2005.8.30)
【出願人】(000201478)前田建設工業株式会社 (358)
【Fターム(参考)】