コンセント
【課題】美観性の向上が可能なコンセントを提供する。
【解決手段】電源プラグ30eを接続可能なコンセント本体部1と、コンセント本体部1を覆うカバー部と、電源プラグ30eをコンセント本体部1に接続した状態で保持するプラグ保持部3とを備えたコンセント10である。カバー部は、電源プラグ30eがプラグ保持部3に保持された状態で電源プラグ30eおよびプラグ保持部3を覆う状態と露出させる状態とで移動可能としている。
【解決手段】電源プラグ30eを接続可能なコンセント本体部1と、コンセント本体部1を覆うカバー部と、電源プラグ30eをコンセント本体部1に接続した状態で保持するプラグ保持部3とを備えたコンセント10である。カバー部は、電源プラグ30eがプラグ保持部3に保持された状態で電源プラグ30eおよびプラグ保持部3を覆う状態と露出させる状態とで移動可能としている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、たとえば、屋外で使用可能なコンセントに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、家屋の外壁などに取り付けられる屋外用のコンセントがある。最近では、コンセントは、電池式電気自動車やプラグインハイブリッドカーなどの車両(以下、電気自動車という)に搭載される二次電池の充電用として用いられるものもある。
【0003】
この種のコンセントとして、図14ないし図16に示すように、コンセント本体と、コンセントカバー102と、化粧カバー106とを備えたコンセント100が知られている(たとえば、特許文献1)。
【0004】
特許文献1のコンセント100は、コンセント本体が、ボディ104とコンセントブロック105とを備えている。コンセントブロック105は、ボディ104の下面側(図14の紙面の下側)から栓刃挿入口151aを露出させた状態でボディ104に収納されている。コンセント100は、ボディ104の前面、側面及び上面を覆う化粧カバー106を備えている。コンセント100は、コンセントカバー102が支持部103によってボディ104に対して回動自在に支持されている。コンセントカバー102は、ボディ104から露出した栓刃挿入口151aを覆うことができる(図15を参照)。コンセント100は、コンセントカバー102の回動支持部121にシャフトを挿通してコンセントカバー102と支持部103とが組み立てられている。
【0005】
また、特許文献1のコンセント100は、プラグ109の栓刃191a2が栓刃挿入口151aに挿入されたとき、プラグ109を係止する保持部102cをコンセントカバー102に設けている(図16を参照)。コンセント100は、プラグケースの背面192bを保持部102cに引っかけて、プラグ109を保持することができる。
【0006】
なお、特許文献1のコンセント100は、ボディ104への切り込みによって、たわみ自在に形成された撓み部142eが設けられている。化粧カバー106は、ボディ104の上方からスライド嵌合し撓み部142eに係止することでボディ104に着脱自在に固定されている。
【0007】
特許文献1のコンセント100は、保持部102cがプラグ109を保持しているので、たとえば、プラグ109のケーブルに足を引っ掛けた場合でもプラグ109がコンセント100から抜けないようにすることができる、としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2011−81962号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、コンセントは、たとえば、電気自動車への充電用に用いられる場合、数時間以上の間、電気自動車と電気的に接続されたプラグなどが差し込まれたままのこともある。コンセントは、プラグをコンセントカバーに保持したままの状態の場合、コンセントの使用者が外観の意匠を雑然と感じる恐れがある。
【0010】
本発明は、上記の点に鑑みて為されたもので、美観性の向上が可能なコンセントを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明のコンセントは、電源プラグを接続可能なコンセント本体部と、該コンセント本体部を覆うカバー部と、上記電源プラグを上記コンセント本体部に接続した状態で保持するプラグ保持部とを備えたコンセントであって、上記カバー部は、上記電源プラグが上記プラグ保持部に保持された状態で上記電源プラグおよび上記プラグ保持部を覆う状態と露出させる状態とで移動可能なことを特徴とする。
【0012】
このコンセントにおいて、上記カバー部は、上記電源プラグを上記コンセント本体部に接続した状態で、上記電源プラグからのケーブルを導出させる上記電源プラグよりも小さいケーブル導出孔を有することが好ましい。
【0013】
このコンセントにおいて、上記カバー部は、上記電源プラグおよび上記プラグ保持部を覆う状態で、上記カバー部をロックするロック部を有することが好ましい。
【0014】
このコンセントにおいて、上記カバー部は、扉部と、該扉部を開閉自在に保持する扉保持部とを備えており、上記扉部が開閉自在であることにより、上記電源プラグが上記プラグ保持部に保持された状態で上記電源プラグおよび上記プラグ保持部を覆う状態と露出させる状態とで移動可能であり、上記扉保持部が上記コンセント本体部から取外し可能に上記コンセント本体部に保持されていることが好ましい。
【0015】
このコンセントにおいて、上記コンセント本体部は、上記扉部で覆われる位置に、上記扉保持部を取外し可能とするための取外操作部を設けたことが好ましい。
【0016】
このコンセントにおいて、上記コンセント本体部および上記扉部それぞれには、上記扉保持部に対して上記扉部が閉鎖した状態でロックするための錠が挿通可能な貫通穴部を有することが好ましい。
【0017】
このコンセントにおいて、上記扉保持部に対して上記扉部が閉鎖した状態で、上記扉保持部と上記扉部とが面一であることが好ましい。
【発明の効果】
【0018】
本発明のコンセントは、美観性の向上が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】実施形態1のコンセントの使用例を説明する斜視図である。
【図2】同上のコンセントの使用状態における斜視図である。
【図3】同上のコンセントの使用状態における断面図である。
【図4】同上のコンセントを示す正面側から見た斜視分解図である。
【図5】同上のコンセントを示す背面側から見た斜視分解図である。
【図6】同上のコンセントを説明する斜視図である。
【図7】同上のコンセントを示す正面図である。
【図8】同上のコンセントを示す別の正面図である。
【図9】同上のコンセントを示す斜視図である。
【図10】同上のコンセントを説明する斜視分解図である。
【図11】実施形態2のコンセントを示す側面図である。
【図12】同上のコンセントを示す別の側面図である。
【図13】実施形態3のコンセントを示す斜視図である。
【図14】従来のコンセントを示し、コンセントカバーが開位置にあるときの斜視図である。
【図15】同上のコンセントを示し、コンセントカバーが閉位置にあるときの斜視図である。
【図16】同上のコンセントを示し、プラグが挿入されたときの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
(実施形態1)
以下、本実施形態のコンセント10について、図1ないし図10に基づいて説明する。
【0021】
本実施形態のコンセント10は、図1に示すように、電源プラグ30eを接続可能なコンセント本体部1と、コンセント本体部1を覆うカバー部と、電源プラグ30eをコンセント本体部1に接続した状態で保持するプラグ保持部3とを備えている。本実施形態のコンセント10のカバー部は、電源プラグ30eがプラグ保持部3に保持された状態で電源プラグ30eおよびプラグ保持部3を覆う状態と露出させる状態とで移動可能としている。カバー部は、扉部4と、扉部4を開閉自在に保持する扉保持部2とを備えており、扉部4が開閉自在であることにより、電源プラグ30eおよびプラグ保持部3を覆う状態と露出させる状態とで移動可能としている(図2および図3を参照)。
【0022】
なお、電源プラグ30eは、電源プラグ30eから充電ケーブル30dが導出しており、電気自動車の二次電池(図示していない)への充電に用いることが可能になっている。
【0023】
より具体的には、本実施形態のコンセント10のコンセント本体部1は、たとえば、住宅の屋外の壁材(図示していない)に取り付けるため、平面視が矩形板状の基部1aaを有する器具本体1aを備えている(図4および図5を参照)。器具本体1aは、基部1aaの上側(図4および図5の紙面の左側)に基部1aaから連続一体に設けられた収部1abを有している。収部1abは、収部1abの内部に充電ケーブル30dの先端部に設けられた電源プラグ30eと電気的に接続可能な配線器具5を収納する。また、器具本体1aは、基部1aaの上側の中央部に貫通孔1fを設けている。器具本体1aは、取付螺子11を基部1aaの上側の貫通孔1fに挿通しやすいように、切欠部1hを収部1abに設けている。器具本体1aは、基部1aaの下側(図4および図5の紙面の右側)の中央部に取付螺子11を挿通する貫通孔1fを設けている。また、器具本体1aは、基部1aaの下側の貫通孔1fを覆い、器具本体1aに対して開閉可能な扉体1gを備えている。なお、器具本体1aは、扉体1gの係止部1gaを係止する係止孔1gbを設けている。
【0024】
器具本体1aは、コンセント本体部1を壁材側に取り付けるため、取付枠14を利用する。取付枠14は、コンセント本体部1の取付に先立って、予め取付螺子(図示していない)により壁材に螺子止めされる。ここで、器具本体1aと取付枠14との間には、取付枠14の外周を覆い器具本体1aと取付枠14との間および取付枠14と壁材との間から雨水などの水が浸入することを抑制する防水板13が、取付枠14を覆って設けられる。防水板13は、防水板13の上側の中央部および下側の中央部に、取付螺子11が挿通される取付孔13bを貫設させている。なお、取付枠14の材料は、たとえば、電気絶縁性を有するABS樹脂を用いることができる。また、防水板13の材料としては、たとえば、軟質で弾性を有する塩化ビニル樹脂を用いることができる。
【0025】
コンセント本体部1は、取付枠14の孔部14a、防水板13の挿通孔部13aに挿通させた壁材側から導出する電源コード(図示していない)を、器具本体1aの収部1abに収納される配線器具5と電気的に接続させる。
【0026】
コンセント本体部1は、収部1abの下側から電源プラグ30eと電気的に接続できるように配線器具5を配置している。また、コンセント本体部1には、収部1abの下側よりも若干大きく開閉可能な半円板状のプラグ保持部3を器具本体1aに備えている(図4を参照)。プラグ保持部3は、たとえば、AAS樹脂を用いて形成している。プラグ保持部3は、電源プラグ30eが配線器具5に接続されていない場合、収部1abの下面を覆うコンセントカバーとして機能させることができる(図6を参照)。すなわち、コンセント本体部1は、収部1abに配線器具5などを備えた器具本体1aにより構成している。また、コンセント本体部1は、器具本体1aの上側、側面側が、たとえば、ABS樹脂により形成させたカバー部で覆われている。カバー部は、カバー部の前面側(図7,8の紙面の正面側)の扉部4と、扉部4を開閉自在に保持する扉保持部2とを備えている。カバー部は、扉部4が開閉自在であることにより、電源プラグ30eがプラグ保持部3に保持された状態で電源プラグ30eおよびプラグ保持部3を覆う状態と露出させる状態とで移動可能としている。カバー部は、コンセント10の化粧カバーとして機能させることができる。
【0027】
コンセント10は、電気自動車の二次電池への充電時において、充電ケーブル30dの先端部に設けられた電源プラグ30eをコンセント本体部1に接続した状態で、プラグ保持部3によりコンセント本体部1側に電源プラグ30eを保持することができる。また、コンセント10は、電源プラグ30eをコンセント本体部1側に接続させた状態で電源プラグ30eやプラグ保持部3を扉部4で覆うことができる。そのため、本実施形態のコンセント10は、美観性の向上が可能とすることができる。
【0028】
以下、本実施形態のコンセント10の構成について、より詳述する。
【0029】
本実施形態のコンセント10は、主として、コンセント本体部1と、カバー部と、プラグ保持部3とを備えている。
【0030】
コンセント本体部1は、収部1abの下面側に開口部を備えている。コンセント本体部1は、開口部を塞ぐように配線器具5の受口カバー5aが配置される。配線器具5の受口カバー5aには、電源プラグ30eの栓刃30aの挿入方向に凹んだ凹部5aaが設けられている(図3および図9を参照)。コンセント10は、受口カバー5aの凹部5aaに電源プラグ30eの先端部が挿入される。すなわち、コンセント本体部1は、器具本体1aの収部1abの下面から栓刃挿入口1dを露出させた状態で収部1abに収納される配線器具5を備えている(図9を参照)。
【0031】
なお、配線器具5は、内部に、電源プラグ30eの栓刃30aを受ける刃受(図示せず)と、壁材側からの電源コードを内部で保持する錠バネ(図示せず)と、電源コードの保持を解除する解除ボタン(図示せず)とを備えている。また、配線器具5は、電源プラグ30eの栓刃30aが挿入される栓刃挿入口1dと、内部に電源コードを挿入させる電線挿入口5cとを備えている。栓刃挿入口1dは、電源プラグ30eの栓刃30aのうちの一対の電圧側栓刃および接地側栓刃が挿入される略長方形の平型栓刃挿入口1d1と、電源プラグ30eの栓刃30aのうちの接地極の栓刃が挿入される半円状のピン型栓刃挿入口1d2とで構成している。
【0032】
配線器具5は、固定螺子12を配線器具5の両側面に設けられた固定部5bに挿通し、固定螺子12を収部1abの後面に形成された螺子穴1kに螺合して、収部1abに固定される。
【0033】
コンセント10は、器具本体1aの基部1aaの側面側および収部1abの上側および側面側がカバー部の扉保持部2で覆われている。コンセント本体部1には、電源プラグ30eをコンセント本体部1に接続した状態で保持するプラグ保持部3が設けられている。プラグ保持部3は、器具本体1a側に設けられる支持部1jによって、器具本体1aに対し回動自在に支持される。プラグ保持部3は、配線器具5の栓刃挿入口1dを塞ぐことができるように構成している。なお、プラグ保持部3は、器具本体1aに対しプラグ保持部3を開いた状態で、接続可能な電源プラグ30eの形状が分かるように、半円板状のプラグ保持部3の表面に電電プラグ30eの栓刃挿入口1dを絵表示などしている。器具本体1aは、支持部1jを基部1aaの受口カバー5a側に防水パッキン(図示していない)を介して設けている。さらに、器具本体1には、収部1abの前面側に器具本体1の長手方向に沿って、一対の平行な切込溝1ab1,1ab1を設けている。収部1abの一部は、切込溝1ab1によって、器具本体1の前後方向に撓み自在に形成されている。
【0034】
カバー部は、扉部4と扉保持部2とを備えている。扉部4と扉保持部2とは、それぞれ、たとえば、合成樹脂の成形により形成することができる。カバー部の扉保持部2は、コンセント本体部1の器具本体1aにおける上側、前面側、および側面側を覆ってコンセント本体部1に取り付け可能としている。扉保持部2は、収部1abを覆う半円状の上壁部2aと、基部1aaから突出した収部1abを覆う半円筒状の前壁部2bと、基部1aaの側面を覆う側壁部2cとを備えている。扉保持部2は、扉保持部2の側壁部2cの内側に側面視が略T字状の嵌合片2eを備えている。また、扉保持部2には、前壁部2bの内面の下側に器具本体1aの凸部1ab2と係止する爪状の係止部2bbを突設させている(図3を参照)。
【0035】
コンセント10は、突起部3aで電源プラグ30eを保持することで、電源プラグ30eはコンセント10から抜けにくくなる。これにより、コンセント10は、たとえば、電源プラグ30eの充電ケーブル30dに足を引っ掛けた場合でも電源プラグ30eがコンセント10から抜け難くさせることが可能となる。コンセント10では、配線器具5の受口カバー5aに凹部5aaを設け、凹部5aa内に電源プラグ30eの先端部が挿入される構成としている。これにより、コンセント10は、電源プラグ30eの栓刃30aが栓刃挿入口1dに挿入されて通電している場合、電源プラグ30eと配線器具5の受口カバー5aとの間には隙間が生じないようにしている。そのため、コンセント10は、通電した栓刃30aに使用者が触れ難く構成されている。
【0036】
カバー部の扉保持部2は、器具本体1aの上側(図10の紙面の上側)から器具本体1aの外形に沿ってスライドさせ、嵌合片2eを基部1aaの嵌合溝1mに嵌合することができるように構成している。扉保持部2は、係止部2abを器具本体1aの凸部1ab2に係止することで、コンセント本体部1に着脱自在に固定することができる。なお、カバー部には、器具本体1a側に突出する複数個の突出爪2vを備えており、対応する器具本体1a側には、突出爪2vと係止する複数個の切溝1vを備えている。
【0037】
コンセント10では、カバー部の扉保持部2をコンセント本体部1から取り外す場合、たとえば、収部1abと扉保持部2の前壁部2bとの間へドライバーなどの冶具が差し込まれる。コンセント10は、冶具の差込により、収部1abの撓み自在な一部に設けられた取外操作部1cを変位させ凸部1ab2を係止部2abから外すことができる。これにより、コンセント10は、扉保持部2をコンセント本体部1に対して上側にスライドさせて、扉保持部2をコンセント本体部1から容易に取外し可能とすることができる。言い換えれば、扉保持部2は、コンセント本体部1から取外し可能にコンセント本体部1に保持されている。本実施形態のコンセント10は、何らかの要因で扉保持部2や扉部4などが破損した場合でも、コンセント10全体を交換することなく、カバー部のみを交換して修理を行うことが可能となる。コンセント本体部1は、扉部4で覆われる位置に、扉保持部2を取外し可能とするための取外操作部1cを設けている。コンセント10は、扉部4が閉鎖した状態において、取外操作部1cが外部から見えることがない。そのため、コンセント10は、いたずらなどで簡単にカバー部が外されることがなく、使用上の安全を高めることが可能となる。
【0038】
扉保持部2は、一方の側壁部2c側に側壁部2cの長手方向に沿って、円筒状の一対の回動支持部2g,2gを直線状に設けている。扉保持部2の回動支持部2gには、扉部4のシャフト支持部4gの端部から突出するシャフト4g1を軸支可能なシャフト挿通孔2g1を貫設している(図4および図5を参照)。
【0039】
プラグ保持部3は、受口カバー5aが配される収部1abの下面側よりも若干大きい半円板状の形状としている。プラグ保持部3は、半円板状のプラグ保持部3における先端の頂部にプラグ保持部3の厚みを部分的に薄くした指掛部3bを形成している。プラグ保持部3は、電源プラグ30eをコンセント本体部1に接続させた状態で、電源プラグ30eの係止突起30bと、プラグ保持部3の凹部3cの内底面中央部から突出する突起部3aとが係止される(図3を参照)。プラグ保持部3は、電源プラグ30eの栓刃30aを栓刃挿入口1dに挿入した場合、電源プラグ30eの係止突起30bを凹部3cの突起部3aで保持することができる。
【0040】
プラグ保持部3は、円筒状の一対の回動支持部3j,3jを器具本体1a側に直線状に設けている。プラグ保持部3の回動支持部3jには、支持部1jから突出するシャフト1j1を挿入可能なシャフト挿通孔3j1を貫設している。支持部1jは、支持部1jに穿孔された2つの取付孔(図示していない)に、取付螺子15が挿通される。支持部1jは、器具本体1aの螺子穴1nに取付螺子15によって、器具本体1aの後面側から螺合している。なお、支持部1jには、図示していないが、シャフト1j1の径とほぼ等しい径のダンパー部材と、付勢バネとを好適に有している。支持部1jは、付勢バネによりプラグ保持部3がコンセント本体部1側に閉じる際の衝撃をダンパー部材で緩和させている。
【0041】
扉部4は、有底の半円筒状に形成されている。扉部4は、扉部4の後面の中央部に底板部4dと略平行な中板部4kを設けている。扉部4は、中板部4kにより扉部4の強度を向上させている。カバー部の扉部4は、電源プラグ30eをコンセント本体部1に接続した状態で、電源プラグ30eからの充電ケーブル30dを導出させる電源プラグ30eよりも小さいケーブル導出孔4aを有している。扉部4は、扉部4の底板部4dに、たとえば、直径が略12mmの充電ケーブル30dを通し、直径が略39mmの電源プラグ30eを通さない大きさのケーブル導出孔4aを設けている。本実施形態の扉部4は、V字形状のケーブル導出孔4aを形成させている。ケーブル導入孔4aは、V字形状のみに限られるものでない。ケーブル導出孔4aは、U字形状など種々の形状で形成させることができる。
【0042】
扉部4には、扉部4を貫設する貫設孔に挿通されたロック棒6を備えている(図3を参照)。ロック棒6は、頭部6cと頭部6cの中央部から突出し、扉部4の貫設孔に挿通される軸部6aとを備えている。ロック棒6は、扉部4の後面側で軸部6aに固定される環状部6bを備えている(図1を参照)。環状部6bには、環状の外周方向の一部に突出するロック片6b1を備えている。また、環状部6bは、環状の外周方向の一部に突出する突出片6b2をロック片6b1と対向する外周方向からずらして設けている。ロック棒6は、扉部4の前面側に頭部6cの外周部が窪んだ一対の窪部6a1,6a1を設けている(図7および図8を参照)。ロック棒6は、一対の窪部6a1,6a1に挿入させた挿入冶具(図示していない)を回転させることに伴い、ロック棒6の軸部6aが回転する。ロック棒6は、軸部6aの回動に伴って軸部6aに固定された環状部6bが軸部6a回りに回動する。扉部4は、後面側のロック棒6の近辺にロック棒6の回動を規制する規制突起部4vと規制突起片4hとを備えている。ロック棒6は、環状部6bの軸部6a回りの一方向への回動が突出片6b2の規制突起部4vへの当接により規制されるように構成している。同様に、ロック棒6は、環状部6bの軸部6a回りの他方向への回動がロック片6b1の規制突起片4hへの当接により規制されるように構成している。
【0043】
ここで、コンセント10は、ロック片6b1を規制突起部4vへ当接させた状態で、扉部4がプラグ保持部3を覆うように閉鎖状態とする(図7を参照)。次に、コンセント10は、ロック棒6の頭部6cが回動されることにより、ロック片6b1がロック部2aaに収納され、扉部4がプラグ保持部3を覆った閉鎖状態で、扉部4を扉保持部2にロックさせることが可能となる(図8を参照)。なお、ロック部2aaには、ロック片6b1と当接してロック片6b1を仮保持するロック仮保持部7を好適に備えている(図9を参照)。
【0044】
これにより、本実施形態のコンセント10は、扉部4に設けた一対の窪部6a1,6a1に挿入可能な専用キーなどの挿入冶具でしかロックを解除することができず、第三者が容易にコンセント10を使用することを抑制することが可能となる。言い換えれば、カバー部は、電源プラグ30eおよびプラグ保持部3を覆う状態で、カバー部をロックするロック部2aaを有している。なお、扉部4には、扉保持部2に扉部4をロックさせるに先立って、扉部4の端部に設けた係止突起4jと扉保持部2の係止凹部2jとを係止させて仮保持できるように構成している。
【0045】
また、コンセント本体部1および扉部4それぞれには、扉保持部2に対して扉部4が閉鎖した状態でロックするための錠(図示していない)が挿通可能な貫通穴部1e1,4bを有している。扉部4は、扉保持部2に対して、開放した状態の位置と、閉鎖した状態の位置との間で回動自在としている。扉部4は、シャフト4g1およびシャフト支持部4によって左側端部が扉保持部2の回転支持部2gに軸支されている。扉部4は、扉部4の開閉端部に貫通穴部4bを設けている。同様に、コンセント本体部1は、扉部4が閉鎖した状態において、扉部4の貫通穴部4bと挿通可能な貫通穴部1e1が貫設された立設片1eを器具本体1aに設けている。すなわち、コンセント10は、扉部4の貫通穴部4bと立設片1eの貫通穴部1e1とを挿通することが可能に位置を合わせている。扉部4の貫通穴部4bと立設片1eの貫通穴部1e1とは、扉保持部2に対して扉部4が閉鎖した状態で、たとえば、南京錠の掛け金などの錠を挿通して施錠することにより、扉部4をコンセント本体部1に固定することが可能となる。なお、コンセント10には、扉部4とコンセント本体部1とを別途に設けた南京錠などにより固定するだけでなく、コンセント本体部1自体に錠前を備えていてもよい。
【0046】
本実施形態のコンセント10は、比較的簡単な構成により、電源プラグ30eのケーブルたる充電ケーブル30dをコンセント10から容易に取れなくして充電ケーブル30dのいたずらや盗難を抑制することが可能となる。すなわち、本実施形態のコンセント10は、電気自動車などを充電するため屋外に設置した場合であっても、第三者が自由に電源プラグ30eを抜き差しできるものでもない。そのため、本実施形態のコンセント10は、充電中の電気自動車の電源プラグ30eを引き抜いて充電が妨害されたり、電源プラグ30eの盗難などを抑制することが可能となる。また、本実施形態のコンセント10は、第三者の電気自動車の充電用の電源プラグ30eで勝手に充電されたりするという弊害を抑制することが可能となる。また、コンセント10は、扉保持部2に対して扉部4が閉鎖した状態で、扉保持部2と扉部4とが面一であることが好ましい。これにより、コンセント10は、外観の美観をさらに高めることも可能となる。また、コンセント10は、コンセント10の取付の作業時に、作業者がコンセント10に引っ掛かるなど作業の邪魔になることを低減させることも可能となる。コンセント10は、コンセント10の使用時に、使用者などがコンセント10に引っ掛かることなどを低減させることも可能となる。
【0047】
本実施形態のコンセント10は、電源プラグ30eをコンセント10に挿入した状態で扉部4が電源プラグ30eを覆うことができる。そのため、コンセント10は、美観性の向上が可能となる。また、コンセント10は、電源プラグ30eをコンセント10に挿入した状態で扉部4が電源プラグ30eを覆っているので、扉部4を備えていないものと比較して、外部から水や塵芥が電源プラグ30eに付着することを抑制することが可能となる。したがって、本実施形態のコンセント10は、防水性などを向上させることも可能となる。
【0048】
また、本実施形態のコンセント10は、外部からプラグ保持部3に何らかの物体が当たってプラグ保持部3の突起部3aから電源プラグ30eが外れることを抑制することができる。電気自動車に用いられる電源プラグ30e側では、漏電による感電事故などを防止するため、電気自動車への充電を制御する充電回路遮断装置などが充電ケーブル30dに設けられる場合がある。電気自動車用の電源プラグ30eは、単なる電源ケーブルに接続されたプラグと比較して、電源プラグ30eを接続したコンセント10にかかる荷重が大きい。コンセント10は、プラグ保持部3の突起部3aから電源プラグ30eが外れた衝撃で、コンセント10から電源プラグ30eが抜け落ちる恐れもある。すなわち、本実施形態のコンセント10は、電源プラグ30eをコンセント10に接続した状態でカバー部が電源プラグ30eを覆っているので、外部からプラグ保持部3に何らかの物体が当たってプラグ保持部3の突起部3aから電源プラグ30eが外れることを抑制することも可能となる。
【0049】
(実施形態2)
本実施形態のコンセント10は、実施形態1のコンセント10の如く、左右方向(図1の紙面の左右方向)にカバー部の扉部4を開閉可能とする代わりに、カバー部の扉部4を上下方向(図11および図12の紙面の上下方向)に開閉可能とする点が相違する。なお、本実施形態のコンセント10は、実施形態1と同様の構成要素については、同一の符号を付して説明を適宜省略している。
【0050】
本実施形態のコンセント10は、図11および図12に示すように、扉保持部2の上側に設けられた扉部4のシャフト支持穴4pに挿通され、扉保持部2側に固定されたシャフト2pの軸回りに扉部4が回動可能に構成している。
【0051】
これにより、本実施形態のコンセント10は、扉部4の自重により扉部4をコンセント本体部1側に閉じた状態にし易くすることが可能となる。
【0052】
(実施形態3)
図13に示す本実施形態のコンセント10は、図1の実施形態1の支持部1jに支持されたコンセントカバーとなるプラグ保持部3の代わりに、配線器具5の受口カバー5aから電源プラグ30eの挿入方向に沿って突出するプラグ保持部3を用いる点が相違する。なお、本実施形態のコンセント10は、実施形態1と同様の構成要素については、同一の符号を付して説明を適宜省略している。
【0053】
本実施形態のコンセント10は、図13に示すように、配線器具5の受口カバー5aから電源プラグ30eの挿入方向に沿って突出した電源プラグ30eを保持する専用のプラグ保持部3を備えている。プラグ保持部3は、コンセント本体部1側に押圧することで、撓ますことが可能な樹脂材料などにより、受口カバー5と一体に形成している。
【0054】
コンセント10は、電源プラグ30eの栓刃30aが栓刃挿入口1dに挿入された場合、突起部3aによって電源プラグ30eを保持する。コンセント10は、電源プラグ30eの栓刃30aが栓刃挿入口1dへ挿入された場合、プラグ保持部3の凹部3c内に形成された突起部3aが、電源プラグ30eの係止突起30bに当接した状態となる。すなわち、コンセント10は、電源プラグ30eの係止突起30bを突起部3aに引っかけて、電源プラグ30eを保持する。
【0055】
次に、本実施形態のコンセント10から電源プラグ30eを抜く場合について説明する。コンセント10は、電源プラグ30eの栓刃30aが栓刃挿入口1dに挿入された状態で、プラグ保持部3をコンセント本体部1側に押圧される。コンセント10は、プラグ保持部3への押圧により、コンセント本体部1側にプラグ保持部3が撓む。コンセント10では、突起部3aと電源プラグ30eの係止突起30bとを離間させた状態において、電源プラグ30eを挿入方向と反対側に引かれることにより、電源プラグ30eの栓刃30aを栓刃挿入口1dから容易に抜くことができる。
【0056】
これにより、本実施形態のコンセント10は、実施形態1のコンセント10と比較して、全体をより簡単な構成としつつ、美観性の向上が可能となる。また、本実施形態のコンセント10は、実施形態1のコンセント10と比較して、構造が単純で、電源プラグ30eの挿入方向と反対側に引き抜かれる力に対する耐性をより高くすることが可能となる。
【符号の説明】
【0057】
1 コンセント本体部
1c 取外操作部
1e1 貫通穴部
2 扉保持部
2aa ロック部
3 プラグ保持部
4 扉部
4a ケーブル導出孔
4b 貫通穴部
10 コンセント
30d 充電ケーブル(ケーブル)
30e 電源プラグ
【技術分野】
【0001】
本発明は、たとえば、屋外で使用可能なコンセントに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、家屋の外壁などに取り付けられる屋外用のコンセントがある。最近では、コンセントは、電池式電気自動車やプラグインハイブリッドカーなどの車両(以下、電気自動車という)に搭載される二次電池の充電用として用いられるものもある。
【0003】
この種のコンセントとして、図14ないし図16に示すように、コンセント本体と、コンセントカバー102と、化粧カバー106とを備えたコンセント100が知られている(たとえば、特許文献1)。
【0004】
特許文献1のコンセント100は、コンセント本体が、ボディ104とコンセントブロック105とを備えている。コンセントブロック105は、ボディ104の下面側(図14の紙面の下側)から栓刃挿入口151aを露出させた状態でボディ104に収納されている。コンセント100は、ボディ104の前面、側面及び上面を覆う化粧カバー106を備えている。コンセント100は、コンセントカバー102が支持部103によってボディ104に対して回動自在に支持されている。コンセントカバー102は、ボディ104から露出した栓刃挿入口151aを覆うことができる(図15を参照)。コンセント100は、コンセントカバー102の回動支持部121にシャフトを挿通してコンセントカバー102と支持部103とが組み立てられている。
【0005】
また、特許文献1のコンセント100は、プラグ109の栓刃191a2が栓刃挿入口151aに挿入されたとき、プラグ109を係止する保持部102cをコンセントカバー102に設けている(図16を参照)。コンセント100は、プラグケースの背面192bを保持部102cに引っかけて、プラグ109を保持することができる。
【0006】
なお、特許文献1のコンセント100は、ボディ104への切り込みによって、たわみ自在に形成された撓み部142eが設けられている。化粧カバー106は、ボディ104の上方からスライド嵌合し撓み部142eに係止することでボディ104に着脱自在に固定されている。
【0007】
特許文献1のコンセント100は、保持部102cがプラグ109を保持しているので、たとえば、プラグ109のケーブルに足を引っ掛けた場合でもプラグ109がコンセント100から抜けないようにすることができる、としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2011−81962号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、コンセントは、たとえば、電気自動車への充電用に用いられる場合、数時間以上の間、電気自動車と電気的に接続されたプラグなどが差し込まれたままのこともある。コンセントは、プラグをコンセントカバーに保持したままの状態の場合、コンセントの使用者が外観の意匠を雑然と感じる恐れがある。
【0010】
本発明は、上記の点に鑑みて為されたもので、美観性の向上が可能なコンセントを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明のコンセントは、電源プラグを接続可能なコンセント本体部と、該コンセント本体部を覆うカバー部と、上記電源プラグを上記コンセント本体部に接続した状態で保持するプラグ保持部とを備えたコンセントであって、上記カバー部は、上記電源プラグが上記プラグ保持部に保持された状態で上記電源プラグおよび上記プラグ保持部を覆う状態と露出させる状態とで移動可能なことを特徴とする。
【0012】
このコンセントにおいて、上記カバー部は、上記電源プラグを上記コンセント本体部に接続した状態で、上記電源プラグからのケーブルを導出させる上記電源プラグよりも小さいケーブル導出孔を有することが好ましい。
【0013】
このコンセントにおいて、上記カバー部は、上記電源プラグおよび上記プラグ保持部を覆う状態で、上記カバー部をロックするロック部を有することが好ましい。
【0014】
このコンセントにおいて、上記カバー部は、扉部と、該扉部を開閉自在に保持する扉保持部とを備えており、上記扉部が開閉自在であることにより、上記電源プラグが上記プラグ保持部に保持された状態で上記電源プラグおよび上記プラグ保持部を覆う状態と露出させる状態とで移動可能であり、上記扉保持部が上記コンセント本体部から取外し可能に上記コンセント本体部に保持されていることが好ましい。
【0015】
このコンセントにおいて、上記コンセント本体部は、上記扉部で覆われる位置に、上記扉保持部を取外し可能とするための取外操作部を設けたことが好ましい。
【0016】
このコンセントにおいて、上記コンセント本体部および上記扉部それぞれには、上記扉保持部に対して上記扉部が閉鎖した状態でロックするための錠が挿通可能な貫通穴部を有することが好ましい。
【0017】
このコンセントにおいて、上記扉保持部に対して上記扉部が閉鎖した状態で、上記扉保持部と上記扉部とが面一であることが好ましい。
【発明の効果】
【0018】
本発明のコンセントは、美観性の向上が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】実施形態1のコンセントの使用例を説明する斜視図である。
【図2】同上のコンセントの使用状態における斜視図である。
【図3】同上のコンセントの使用状態における断面図である。
【図4】同上のコンセントを示す正面側から見た斜視分解図である。
【図5】同上のコンセントを示す背面側から見た斜視分解図である。
【図6】同上のコンセントを説明する斜視図である。
【図7】同上のコンセントを示す正面図である。
【図8】同上のコンセントを示す別の正面図である。
【図9】同上のコンセントを示す斜視図である。
【図10】同上のコンセントを説明する斜視分解図である。
【図11】実施形態2のコンセントを示す側面図である。
【図12】同上のコンセントを示す別の側面図である。
【図13】実施形態3のコンセントを示す斜視図である。
【図14】従来のコンセントを示し、コンセントカバーが開位置にあるときの斜視図である。
【図15】同上のコンセントを示し、コンセントカバーが閉位置にあるときの斜視図である。
【図16】同上のコンセントを示し、プラグが挿入されたときの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
(実施形態1)
以下、本実施形態のコンセント10について、図1ないし図10に基づいて説明する。
【0021】
本実施形態のコンセント10は、図1に示すように、電源プラグ30eを接続可能なコンセント本体部1と、コンセント本体部1を覆うカバー部と、電源プラグ30eをコンセント本体部1に接続した状態で保持するプラグ保持部3とを備えている。本実施形態のコンセント10のカバー部は、電源プラグ30eがプラグ保持部3に保持された状態で電源プラグ30eおよびプラグ保持部3を覆う状態と露出させる状態とで移動可能としている。カバー部は、扉部4と、扉部4を開閉自在に保持する扉保持部2とを備えており、扉部4が開閉自在であることにより、電源プラグ30eおよびプラグ保持部3を覆う状態と露出させる状態とで移動可能としている(図2および図3を参照)。
【0022】
なお、電源プラグ30eは、電源プラグ30eから充電ケーブル30dが導出しており、電気自動車の二次電池(図示していない)への充電に用いることが可能になっている。
【0023】
より具体的には、本実施形態のコンセント10のコンセント本体部1は、たとえば、住宅の屋外の壁材(図示していない)に取り付けるため、平面視が矩形板状の基部1aaを有する器具本体1aを備えている(図4および図5を参照)。器具本体1aは、基部1aaの上側(図4および図5の紙面の左側)に基部1aaから連続一体に設けられた収部1abを有している。収部1abは、収部1abの内部に充電ケーブル30dの先端部に設けられた電源プラグ30eと電気的に接続可能な配線器具5を収納する。また、器具本体1aは、基部1aaの上側の中央部に貫通孔1fを設けている。器具本体1aは、取付螺子11を基部1aaの上側の貫通孔1fに挿通しやすいように、切欠部1hを収部1abに設けている。器具本体1aは、基部1aaの下側(図4および図5の紙面の右側)の中央部に取付螺子11を挿通する貫通孔1fを設けている。また、器具本体1aは、基部1aaの下側の貫通孔1fを覆い、器具本体1aに対して開閉可能な扉体1gを備えている。なお、器具本体1aは、扉体1gの係止部1gaを係止する係止孔1gbを設けている。
【0024】
器具本体1aは、コンセント本体部1を壁材側に取り付けるため、取付枠14を利用する。取付枠14は、コンセント本体部1の取付に先立って、予め取付螺子(図示していない)により壁材に螺子止めされる。ここで、器具本体1aと取付枠14との間には、取付枠14の外周を覆い器具本体1aと取付枠14との間および取付枠14と壁材との間から雨水などの水が浸入することを抑制する防水板13が、取付枠14を覆って設けられる。防水板13は、防水板13の上側の中央部および下側の中央部に、取付螺子11が挿通される取付孔13bを貫設させている。なお、取付枠14の材料は、たとえば、電気絶縁性を有するABS樹脂を用いることができる。また、防水板13の材料としては、たとえば、軟質で弾性を有する塩化ビニル樹脂を用いることができる。
【0025】
コンセント本体部1は、取付枠14の孔部14a、防水板13の挿通孔部13aに挿通させた壁材側から導出する電源コード(図示していない)を、器具本体1aの収部1abに収納される配線器具5と電気的に接続させる。
【0026】
コンセント本体部1は、収部1abの下側から電源プラグ30eと電気的に接続できるように配線器具5を配置している。また、コンセント本体部1には、収部1abの下側よりも若干大きく開閉可能な半円板状のプラグ保持部3を器具本体1aに備えている(図4を参照)。プラグ保持部3は、たとえば、AAS樹脂を用いて形成している。プラグ保持部3は、電源プラグ30eが配線器具5に接続されていない場合、収部1abの下面を覆うコンセントカバーとして機能させることができる(図6を参照)。すなわち、コンセント本体部1は、収部1abに配線器具5などを備えた器具本体1aにより構成している。また、コンセント本体部1は、器具本体1aの上側、側面側が、たとえば、ABS樹脂により形成させたカバー部で覆われている。カバー部は、カバー部の前面側(図7,8の紙面の正面側)の扉部4と、扉部4を開閉自在に保持する扉保持部2とを備えている。カバー部は、扉部4が開閉自在であることにより、電源プラグ30eがプラグ保持部3に保持された状態で電源プラグ30eおよびプラグ保持部3を覆う状態と露出させる状態とで移動可能としている。カバー部は、コンセント10の化粧カバーとして機能させることができる。
【0027】
コンセント10は、電気自動車の二次電池への充電時において、充電ケーブル30dの先端部に設けられた電源プラグ30eをコンセント本体部1に接続した状態で、プラグ保持部3によりコンセント本体部1側に電源プラグ30eを保持することができる。また、コンセント10は、電源プラグ30eをコンセント本体部1側に接続させた状態で電源プラグ30eやプラグ保持部3を扉部4で覆うことができる。そのため、本実施形態のコンセント10は、美観性の向上が可能とすることができる。
【0028】
以下、本実施形態のコンセント10の構成について、より詳述する。
【0029】
本実施形態のコンセント10は、主として、コンセント本体部1と、カバー部と、プラグ保持部3とを備えている。
【0030】
コンセント本体部1は、収部1abの下面側に開口部を備えている。コンセント本体部1は、開口部を塞ぐように配線器具5の受口カバー5aが配置される。配線器具5の受口カバー5aには、電源プラグ30eの栓刃30aの挿入方向に凹んだ凹部5aaが設けられている(図3および図9を参照)。コンセント10は、受口カバー5aの凹部5aaに電源プラグ30eの先端部が挿入される。すなわち、コンセント本体部1は、器具本体1aの収部1abの下面から栓刃挿入口1dを露出させた状態で収部1abに収納される配線器具5を備えている(図9を参照)。
【0031】
なお、配線器具5は、内部に、電源プラグ30eの栓刃30aを受ける刃受(図示せず)と、壁材側からの電源コードを内部で保持する錠バネ(図示せず)と、電源コードの保持を解除する解除ボタン(図示せず)とを備えている。また、配線器具5は、電源プラグ30eの栓刃30aが挿入される栓刃挿入口1dと、内部に電源コードを挿入させる電線挿入口5cとを備えている。栓刃挿入口1dは、電源プラグ30eの栓刃30aのうちの一対の電圧側栓刃および接地側栓刃が挿入される略長方形の平型栓刃挿入口1d1と、電源プラグ30eの栓刃30aのうちの接地極の栓刃が挿入される半円状のピン型栓刃挿入口1d2とで構成している。
【0032】
配線器具5は、固定螺子12を配線器具5の両側面に設けられた固定部5bに挿通し、固定螺子12を収部1abの後面に形成された螺子穴1kに螺合して、収部1abに固定される。
【0033】
コンセント10は、器具本体1aの基部1aaの側面側および収部1abの上側および側面側がカバー部の扉保持部2で覆われている。コンセント本体部1には、電源プラグ30eをコンセント本体部1に接続した状態で保持するプラグ保持部3が設けられている。プラグ保持部3は、器具本体1a側に設けられる支持部1jによって、器具本体1aに対し回動自在に支持される。プラグ保持部3は、配線器具5の栓刃挿入口1dを塞ぐことができるように構成している。なお、プラグ保持部3は、器具本体1aに対しプラグ保持部3を開いた状態で、接続可能な電源プラグ30eの形状が分かるように、半円板状のプラグ保持部3の表面に電電プラグ30eの栓刃挿入口1dを絵表示などしている。器具本体1aは、支持部1jを基部1aaの受口カバー5a側に防水パッキン(図示していない)を介して設けている。さらに、器具本体1には、収部1abの前面側に器具本体1の長手方向に沿って、一対の平行な切込溝1ab1,1ab1を設けている。収部1abの一部は、切込溝1ab1によって、器具本体1の前後方向に撓み自在に形成されている。
【0034】
カバー部は、扉部4と扉保持部2とを備えている。扉部4と扉保持部2とは、それぞれ、たとえば、合成樹脂の成形により形成することができる。カバー部の扉保持部2は、コンセント本体部1の器具本体1aにおける上側、前面側、および側面側を覆ってコンセント本体部1に取り付け可能としている。扉保持部2は、収部1abを覆う半円状の上壁部2aと、基部1aaから突出した収部1abを覆う半円筒状の前壁部2bと、基部1aaの側面を覆う側壁部2cとを備えている。扉保持部2は、扉保持部2の側壁部2cの内側に側面視が略T字状の嵌合片2eを備えている。また、扉保持部2には、前壁部2bの内面の下側に器具本体1aの凸部1ab2と係止する爪状の係止部2bbを突設させている(図3を参照)。
【0035】
コンセント10は、突起部3aで電源プラグ30eを保持することで、電源プラグ30eはコンセント10から抜けにくくなる。これにより、コンセント10は、たとえば、電源プラグ30eの充電ケーブル30dに足を引っ掛けた場合でも電源プラグ30eがコンセント10から抜け難くさせることが可能となる。コンセント10では、配線器具5の受口カバー5aに凹部5aaを設け、凹部5aa内に電源プラグ30eの先端部が挿入される構成としている。これにより、コンセント10は、電源プラグ30eの栓刃30aが栓刃挿入口1dに挿入されて通電している場合、電源プラグ30eと配線器具5の受口カバー5aとの間には隙間が生じないようにしている。そのため、コンセント10は、通電した栓刃30aに使用者が触れ難く構成されている。
【0036】
カバー部の扉保持部2は、器具本体1aの上側(図10の紙面の上側)から器具本体1aの外形に沿ってスライドさせ、嵌合片2eを基部1aaの嵌合溝1mに嵌合することができるように構成している。扉保持部2は、係止部2abを器具本体1aの凸部1ab2に係止することで、コンセント本体部1に着脱自在に固定することができる。なお、カバー部には、器具本体1a側に突出する複数個の突出爪2vを備えており、対応する器具本体1a側には、突出爪2vと係止する複数個の切溝1vを備えている。
【0037】
コンセント10では、カバー部の扉保持部2をコンセント本体部1から取り外す場合、たとえば、収部1abと扉保持部2の前壁部2bとの間へドライバーなどの冶具が差し込まれる。コンセント10は、冶具の差込により、収部1abの撓み自在な一部に設けられた取外操作部1cを変位させ凸部1ab2を係止部2abから外すことができる。これにより、コンセント10は、扉保持部2をコンセント本体部1に対して上側にスライドさせて、扉保持部2をコンセント本体部1から容易に取外し可能とすることができる。言い換えれば、扉保持部2は、コンセント本体部1から取外し可能にコンセント本体部1に保持されている。本実施形態のコンセント10は、何らかの要因で扉保持部2や扉部4などが破損した場合でも、コンセント10全体を交換することなく、カバー部のみを交換して修理を行うことが可能となる。コンセント本体部1は、扉部4で覆われる位置に、扉保持部2を取外し可能とするための取外操作部1cを設けている。コンセント10は、扉部4が閉鎖した状態において、取外操作部1cが外部から見えることがない。そのため、コンセント10は、いたずらなどで簡単にカバー部が外されることがなく、使用上の安全を高めることが可能となる。
【0038】
扉保持部2は、一方の側壁部2c側に側壁部2cの長手方向に沿って、円筒状の一対の回動支持部2g,2gを直線状に設けている。扉保持部2の回動支持部2gには、扉部4のシャフト支持部4gの端部から突出するシャフト4g1を軸支可能なシャフト挿通孔2g1を貫設している(図4および図5を参照)。
【0039】
プラグ保持部3は、受口カバー5aが配される収部1abの下面側よりも若干大きい半円板状の形状としている。プラグ保持部3は、半円板状のプラグ保持部3における先端の頂部にプラグ保持部3の厚みを部分的に薄くした指掛部3bを形成している。プラグ保持部3は、電源プラグ30eをコンセント本体部1に接続させた状態で、電源プラグ30eの係止突起30bと、プラグ保持部3の凹部3cの内底面中央部から突出する突起部3aとが係止される(図3を参照)。プラグ保持部3は、電源プラグ30eの栓刃30aを栓刃挿入口1dに挿入した場合、電源プラグ30eの係止突起30bを凹部3cの突起部3aで保持することができる。
【0040】
プラグ保持部3は、円筒状の一対の回動支持部3j,3jを器具本体1a側に直線状に設けている。プラグ保持部3の回動支持部3jには、支持部1jから突出するシャフト1j1を挿入可能なシャフト挿通孔3j1を貫設している。支持部1jは、支持部1jに穿孔された2つの取付孔(図示していない)に、取付螺子15が挿通される。支持部1jは、器具本体1aの螺子穴1nに取付螺子15によって、器具本体1aの後面側から螺合している。なお、支持部1jには、図示していないが、シャフト1j1の径とほぼ等しい径のダンパー部材と、付勢バネとを好適に有している。支持部1jは、付勢バネによりプラグ保持部3がコンセント本体部1側に閉じる際の衝撃をダンパー部材で緩和させている。
【0041】
扉部4は、有底の半円筒状に形成されている。扉部4は、扉部4の後面の中央部に底板部4dと略平行な中板部4kを設けている。扉部4は、中板部4kにより扉部4の強度を向上させている。カバー部の扉部4は、電源プラグ30eをコンセント本体部1に接続した状態で、電源プラグ30eからの充電ケーブル30dを導出させる電源プラグ30eよりも小さいケーブル導出孔4aを有している。扉部4は、扉部4の底板部4dに、たとえば、直径が略12mmの充電ケーブル30dを通し、直径が略39mmの電源プラグ30eを通さない大きさのケーブル導出孔4aを設けている。本実施形態の扉部4は、V字形状のケーブル導出孔4aを形成させている。ケーブル導入孔4aは、V字形状のみに限られるものでない。ケーブル導出孔4aは、U字形状など種々の形状で形成させることができる。
【0042】
扉部4には、扉部4を貫設する貫設孔に挿通されたロック棒6を備えている(図3を参照)。ロック棒6は、頭部6cと頭部6cの中央部から突出し、扉部4の貫設孔に挿通される軸部6aとを備えている。ロック棒6は、扉部4の後面側で軸部6aに固定される環状部6bを備えている(図1を参照)。環状部6bには、環状の外周方向の一部に突出するロック片6b1を備えている。また、環状部6bは、環状の外周方向の一部に突出する突出片6b2をロック片6b1と対向する外周方向からずらして設けている。ロック棒6は、扉部4の前面側に頭部6cの外周部が窪んだ一対の窪部6a1,6a1を設けている(図7および図8を参照)。ロック棒6は、一対の窪部6a1,6a1に挿入させた挿入冶具(図示していない)を回転させることに伴い、ロック棒6の軸部6aが回転する。ロック棒6は、軸部6aの回動に伴って軸部6aに固定された環状部6bが軸部6a回りに回動する。扉部4は、後面側のロック棒6の近辺にロック棒6の回動を規制する規制突起部4vと規制突起片4hとを備えている。ロック棒6は、環状部6bの軸部6a回りの一方向への回動が突出片6b2の規制突起部4vへの当接により規制されるように構成している。同様に、ロック棒6は、環状部6bの軸部6a回りの他方向への回動がロック片6b1の規制突起片4hへの当接により規制されるように構成している。
【0043】
ここで、コンセント10は、ロック片6b1を規制突起部4vへ当接させた状態で、扉部4がプラグ保持部3を覆うように閉鎖状態とする(図7を参照)。次に、コンセント10は、ロック棒6の頭部6cが回動されることにより、ロック片6b1がロック部2aaに収納され、扉部4がプラグ保持部3を覆った閉鎖状態で、扉部4を扉保持部2にロックさせることが可能となる(図8を参照)。なお、ロック部2aaには、ロック片6b1と当接してロック片6b1を仮保持するロック仮保持部7を好適に備えている(図9を参照)。
【0044】
これにより、本実施形態のコンセント10は、扉部4に設けた一対の窪部6a1,6a1に挿入可能な専用キーなどの挿入冶具でしかロックを解除することができず、第三者が容易にコンセント10を使用することを抑制することが可能となる。言い換えれば、カバー部は、電源プラグ30eおよびプラグ保持部3を覆う状態で、カバー部をロックするロック部2aaを有している。なお、扉部4には、扉保持部2に扉部4をロックさせるに先立って、扉部4の端部に設けた係止突起4jと扉保持部2の係止凹部2jとを係止させて仮保持できるように構成している。
【0045】
また、コンセント本体部1および扉部4それぞれには、扉保持部2に対して扉部4が閉鎖した状態でロックするための錠(図示していない)が挿通可能な貫通穴部1e1,4bを有している。扉部4は、扉保持部2に対して、開放した状態の位置と、閉鎖した状態の位置との間で回動自在としている。扉部4は、シャフト4g1およびシャフト支持部4によって左側端部が扉保持部2の回転支持部2gに軸支されている。扉部4は、扉部4の開閉端部に貫通穴部4bを設けている。同様に、コンセント本体部1は、扉部4が閉鎖した状態において、扉部4の貫通穴部4bと挿通可能な貫通穴部1e1が貫設された立設片1eを器具本体1aに設けている。すなわち、コンセント10は、扉部4の貫通穴部4bと立設片1eの貫通穴部1e1とを挿通することが可能に位置を合わせている。扉部4の貫通穴部4bと立設片1eの貫通穴部1e1とは、扉保持部2に対して扉部4が閉鎖した状態で、たとえば、南京錠の掛け金などの錠を挿通して施錠することにより、扉部4をコンセント本体部1に固定することが可能となる。なお、コンセント10には、扉部4とコンセント本体部1とを別途に設けた南京錠などにより固定するだけでなく、コンセント本体部1自体に錠前を備えていてもよい。
【0046】
本実施形態のコンセント10は、比較的簡単な構成により、電源プラグ30eのケーブルたる充電ケーブル30dをコンセント10から容易に取れなくして充電ケーブル30dのいたずらや盗難を抑制することが可能となる。すなわち、本実施形態のコンセント10は、電気自動車などを充電するため屋外に設置した場合であっても、第三者が自由に電源プラグ30eを抜き差しできるものでもない。そのため、本実施形態のコンセント10は、充電中の電気自動車の電源プラグ30eを引き抜いて充電が妨害されたり、電源プラグ30eの盗難などを抑制することが可能となる。また、本実施形態のコンセント10は、第三者の電気自動車の充電用の電源プラグ30eで勝手に充電されたりするという弊害を抑制することが可能となる。また、コンセント10は、扉保持部2に対して扉部4が閉鎖した状態で、扉保持部2と扉部4とが面一であることが好ましい。これにより、コンセント10は、外観の美観をさらに高めることも可能となる。また、コンセント10は、コンセント10の取付の作業時に、作業者がコンセント10に引っ掛かるなど作業の邪魔になることを低減させることも可能となる。コンセント10は、コンセント10の使用時に、使用者などがコンセント10に引っ掛かることなどを低減させることも可能となる。
【0047】
本実施形態のコンセント10は、電源プラグ30eをコンセント10に挿入した状態で扉部4が電源プラグ30eを覆うことができる。そのため、コンセント10は、美観性の向上が可能となる。また、コンセント10は、電源プラグ30eをコンセント10に挿入した状態で扉部4が電源プラグ30eを覆っているので、扉部4を備えていないものと比較して、外部から水や塵芥が電源プラグ30eに付着することを抑制することが可能となる。したがって、本実施形態のコンセント10は、防水性などを向上させることも可能となる。
【0048】
また、本実施形態のコンセント10は、外部からプラグ保持部3に何らかの物体が当たってプラグ保持部3の突起部3aから電源プラグ30eが外れることを抑制することができる。電気自動車に用いられる電源プラグ30e側では、漏電による感電事故などを防止するため、電気自動車への充電を制御する充電回路遮断装置などが充電ケーブル30dに設けられる場合がある。電気自動車用の電源プラグ30eは、単なる電源ケーブルに接続されたプラグと比較して、電源プラグ30eを接続したコンセント10にかかる荷重が大きい。コンセント10は、プラグ保持部3の突起部3aから電源プラグ30eが外れた衝撃で、コンセント10から電源プラグ30eが抜け落ちる恐れもある。すなわち、本実施形態のコンセント10は、電源プラグ30eをコンセント10に接続した状態でカバー部が電源プラグ30eを覆っているので、外部からプラグ保持部3に何らかの物体が当たってプラグ保持部3の突起部3aから電源プラグ30eが外れることを抑制することも可能となる。
【0049】
(実施形態2)
本実施形態のコンセント10は、実施形態1のコンセント10の如く、左右方向(図1の紙面の左右方向)にカバー部の扉部4を開閉可能とする代わりに、カバー部の扉部4を上下方向(図11および図12の紙面の上下方向)に開閉可能とする点が相違する。なお、本実施形態のコンセント10は、実施形態1と同様の構成要素については、同一の符号を付して説明を適宜省略している。
【0050】
本実施形態のコンセント10は、図11および図12に示すように、扉保持部2の上側に設けられた扉部4のシャフト支持穴4pに挿通され、扉保持部2側に固定されたシャフト2pの軸回りに扉部4が回動可能に構成している。
【0051】
これにより、本実施形態のコンセント10は、扉部4の自重により扉部4をコンセント本体部1側に閉じた状態にし易くすることが可能となる。
【0052】
(実施形態3)
図13に示す本実施形態のコンセント10は、図1の実施形態1の支持部1jに支持されたコンセントカバーとなるプラグ保持部3の代わりに、配線器具5の受口カバー5aから電源プラグ30eの挿入方向に沿って突出するプラグ保持部3を用いる点が相違する。なお、本実施形態のコンセント10は、実施形態1と同様の構成要素については、同一の符号を付して説明を適宜省略している。
【0053】
本実施形態のコンセント10は、図13に示すように、配線器具5の受口カバー5aから電源プラグ30eの挿入方向に沿って突出した電源プラグ30eを保持する専用のプラグ保持部3を備えている。プラグ保持部3は、コンセント本体部1側に押圧することで、撓ますことが可能な樹脂材料などにより、受口カバー5と一体に形成している。
【0054】
コンセント10は、電源プラグ30eの栓刃30aが栓刃挿入口1dに挿入された場合、突起部3aによって電源プラグ30eを保持する。コンセント10は、電源プラグ30eの栓刃30aが栓刃挿入口1dへ挿入された場合、プラグ保持部3の凹部3c内に形成された突起部3aが、電源プラグ30eの係止突起30bに当接した状態となる。すなわち、コンセント10は、電源プラグ30eの係止突起30bを突起部3aに引っかけて、電源プラグ30eを保持する。
【0055】
次に、本実施形態のコンセント10から電源プラグ30eを抜く場合について説明する。コンセント10は、電源プラグ30eの栓刃30aが栓刃挿入口1dに挿入された状態で、プラグ保持部3をコンセント本体部1側に押圧される。コンセント10は、プラグ保持部3への押圧により、コンセント本体部1側にプラグ保持部3が撓む。コンセント10では、突起部3aと電源プラグ30eの係止突起30bとを離間させた状態において、電源プラグ30eを挿入方向と反対側に引かれることにより、電源プラグ30eの栓刃30aを栓刃挿入口1dから容易に抜くことができる。
【0056】
これにより、本実施形態のコンセント10は、実施形態1のコンセント10と比較して、全体をより簡単な構成としつつ、美観性の向上が可能となる。また、本実施形態のコンセント10は、実施形態1のコンセント10と比較して、構造が単純で、電源プラグ30eの挿入方向と反対側に引き抜かれる力に対する耐性をより高くすることが可能となる。
【符号の説明】
【0057】
1 コンセント本体部
1c 取外操作部
1e1 貫通穴部
2 扉保持部
2aa ロック部
3 プラグ保持部
4 扉部
4a ケーブル導出孔
4b 貫通穴部
10 コンセント
30d 充電ケーブル(ケーブル)
30e 電源プラグ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電源プラグを接続可能なコンセント本体部と、該コンセント本体部を覆うカバー部と、前記電源プラグを前記コンセント本体部に接続した状態で保持するプラグ保持部とを備えたコンセントであって、
前記カバー部は、前記電源プラグが前記プラグ保持部に保持された状態で前記電源プラグおよび前記プラグ保持部を覆う状態と露出させる状態とで移動可能なことを特徴とするコンセント。
【請求項2】
前記カバー部は、前記電源プラグを前記コンセント本体部に接続した状態で、前記電源プラグからのケーブルを導出させる前記電源プラグよりも小さいケーブル導出孔を有することを特徴とする請求項1に記載のコンセント。
【請求項3】
前記カバー部は、前記電源プラグおよび前記プラグ保持部を覆う状態で、前記カバー部をロックするロック部を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のコンセント。
【請求項4】
前記カバー部は、扉部と、該扉部を開閉自在に保持する扉保持部とを備えており、前記扉部が開閉自在であることにより、前記電源プラグが前記プラグ保持部に保持された状態で前記電源プラグおよび前記プラグ保持部を覆う状態と露出させる状態とで移動可能であり、前記扉保持部が前記コンセント本体部から取外し可能に前記コンセント本体部に保持されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のコンセント。
【請求項5】
前記コンセント本体部は、前記扉部で覆われる位置に、前記扉保持部を取外し可能とするための取外操作部を設けたことを特徴とする請求項4に記載のコンセント。
【請求項6】
前記コンセント本体部および前記扉部それぞれには、前記扉保持部に対して前記扉部が閉鎖した状態でロックするための錠が挿通可能な貫通穴部を有することを特徴とする請求項4または請求項5に記載のコンセント。
【請求項7】
前記扉保持部に対して前記扉部が閉鎖した状態で、前記扉保持部と前記扉部とが面一であることを特徴とする請求項4ないし請求項6のいずれか1項に記載のコンセント。
【請求項1】
電源プラグを接続可能なコンセント本体部と、該コンセント本体部を覆うカバー部と、前記電源プラグを前記コンセント本体部に接続した状態で保持するプラグ保持部とを備えたコンセントであって、
前記カバー部は、前記電源プラグが前記プラグ保持部に保持された状態で前記電源プラグおよび前記プラグ保持部を覆う状態と露出させる状態とで移動可能なことを特徴とするコンセント。
【請求項2】
前記カバー部は、前記電源プラグを前記コンセント本体部に接続した状態で、前記電源プラグからのケーブルを導出させる前記電源プラグよりも小さいケーブル導出孔を有することを特徴とする請求項1に記載のコンセント。
【請求項3】
前記カバー部は、前記電源プラグおよび前記プラグ保持部を覆う状態で、前記カバー部をロックするロック部を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のコンセント。
【請求項4】
前記カバー部は、扉部と、該扉部を開閉自在に保持する扉保持部とを備えており、前記扉部が開閉自在であることにより、前記電源プラグが前記プラグ保持部に保持された状態で前記電源プラグおよび前記プラグ保持部を覆う状態と露出させる状態とで移動可能であり、前記扉保持部が前記コンセント本体部から取外し可能に前記コンセント本体部に保持されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のコンセント。
【請求項5】
前記コンセント本体部は、前記扉部で覆われる位置に、前記扉保持部を取外し可能とするための取外操作部を設けたことを特徴とする請求項4に記載のコンセント。
【請求項6】
前記コンセント本体部および前記扉部それぞれには、前記扉保持部に対して前記扉部が閉鎖した状態でロックするための錠が挿通可能な貫通穴部を有することを特徴とする請求項4または請求項5に記載のコンセント。
【請求項7】
前記扉保持部に対して前記扉部が閉鎖した状態で、前記扉保持部と前記扉部とが面一であることを特徴とする請求項4ないし請求項6のいずれか1項に記載のコンセント。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2013−69502(P2013−69502A)
【公開日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−206302(P2011−206302)
【出願日】平成23年9月21日(2011.9.21)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年9月21日(2011.9.21)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
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