説明

コンタクトフィルム、コンタクトフィルムの製造方法、プローブユニット及びLCDパネル検査装置

【課題】ベースフィルムに形成されたビアホールとビアホールに充填された伝導体及び伝導体が露出されたバンプを含むコンタクトフィルムを提供する。
【解決手段】ベースフィルム110に形成されたビアホールとバンプを含むコンタクトフィルム400、コンタクトフィルムを使うプローブユニット、プローブユニットを使うLCDパネル検査用装置及びコンタクトフィルムの製造方法において、コンタクトフィルムは、ベースフィルム、伝導体112、バンプ及び伝導ライン130を含み、ベースフィルムは複数個のビアホールを含み、伝導体はビアホールに充填される。バンプはベースフィルムの一方の面から突出した伝導体の一部であり、伝導ラインはベースフィルムの他方の面において伝導体と電気的に接続される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はコンタクトフィルム、コンタクトフィルムの製造方法、プローブユニット及びLCDパネル検査装置に関し、特にバンプの断面がビアホール(Via hole)に充填された伝導体の断面と等しいコンタクトフィルム、コンタクトフィルムが装着されたプローブユニット、プローブユニットを使うLCDパネル検査装置及びコンタクトフィルムの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
複数個の端子を持つ電子部品や電子部品が設置されたPCB(Printed Circuit Board)の製造過程の最後段階では、不良製品が出荷されることを防止するため、電子部品同士の間そして電子部品とPCB間の電気的連結及び電気的特性を検査する。
【0003】
検査工程では前記電子部品及び前記PCBと電気的に繋がれるプローブ(probe)が使われるのに、プローブは検査の対象になる被検査物と測定装備を電気的に連結する媒介体になる。
【0004】
プローブは検査の対象になる電子部品またはPCBの形態によって多様な接触体が使われる。特に、LCDパネルの電気的連結及び電気的特性を検査するプローブユニットにはバンプが含まれたコンタクトフィルムが使われる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記のような技術的課題を実現するための本発明は、ベースフィルムに形成されたビアホールとビアホールに充填された伝導体及び伝導体が露出されたバンプを含むコンタクトフィルムを提供することである。
【0006】
本発明が解決しようとする他の技術的課題は、前記コンタクトフィルムを使うプローブユニットを提供することである。
【0007】
本発明が解決しようとするまた他の技術的課題は、前記プローブユニットを使うLCDパネル検査用装置を提供することである。
【0008】
本発明が解決しようとするまた他の技術的課題は、前記プローブユニットを使うLCDパネル検査用装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記技術的課題を果たすための本発明の一事実施例によるコンタクトフィルムは、ベースフィルム、伝導体、バンプ及び伝導ラインを含む。前記ベースフィルムは複数個のビアホールを含む。前記伝導体は前記ビアホールに充填され、前記バンプは前記ベースフィルムの一方の面から露出(突出)された前記伝導体である。前記伝導ラインは前記ベースフィルムの他の面において前記伝導体と電気的に接続し、前記バンプの断面はビアホールに充填された伝導体の断面と等しい形状を有する。
【0010】
前記他の技術的課題を果たすための本発明の一実施例によるプローブユニットは、前記コンタクトフィルムが装着される。前記また他の技術的課題を果たすための本発明の一実施例によるLCDパネル検査装置は前記プローブユニットを利用する。
【0011】
前記また他の技術的課題を果たすための本発明の一つの観点(one aspect)によるコンタクトフィルム製造方法は、ビアホール生成段階、伝導体充填段階及びバンプ生成段階を含む。
【0012】
前記ビアホール生成段階はベースフィルムに複数個のビアホールを生成する。前記伝導体充填段階は前記複数個のビアホールそれぞれに伝導体を充填する。前記バンプ生成段階は前記ベースフィルムを一定の厚さにエッチング(etching)して前記ビアホールに充填された伝導体を前記ベースフィルムの外部に一定の長さだけ露出(突出)させたバンプを生成する。
【0013】
前記また他の技術的課題を果たすための本発明の他の観点(another aspect)によるコンタクトフィルム製造方法は、ベースフィルムの両面を貫く複数個の第1ビアホールを生成するベースフィルムビアホール生成段階、複数個の前記第1ビアホールに伝導体を充填する第1ビアホール充填段階、ベースフィルムの一方の面にフォトレジストを塗布するフォトレジスト塗布段階、前記第1ビアホールと形態が等しくて、前記フォトレジストを貫いて前記第1ビアホールに至る複数個の第2ビアホールを生成するフォトレジストビアホール生成段階、前記複数個の第2ビアホールに伝導体を充填する第2ビアホール充填段階、及び、前記フォトレジストを除去して前記ベースフィルムの外部に一定の長さだけ露出(突出)させたバンプを生成するバンプ生成段階を含む。
【0014】
前記また他の技術的課題を果たすための本発明のまた他の観点によるコンタクトフィルム製造方法は、フォトレジスト塗布段階、ビアホール生成段階、伝導体充填段階及びバンプ生成段階を含む。
【0015】
前記フォトレジスト塗布段階はベースフィルムの一方の面にフォトレジストを一定の厚さで塗布(deposition)する。前記ビアホール生成段階は前記ベースフィルム及び前記フォトレジストの両面を共通で貫く複数個のビアホールを生成する。
【0016】
前記伝導体充填段階は前記複数個のビアホールそれぞれに伝導体を充填する。前記バンプ生成段階は前記ベースフィルムの一方の面に生成されたフォトレジストを除去して前記ベースフィルムの外部にほぼ一定の長さだけ露出(突出)させたバンプを生成する。
【発明の効果】
【0017】
本発明によるコンテックトフィルムを使う場合、伝導ラインが検査対象との接触面に直接露出していないでベースフィルムが検査対象との接触面に存在する異質物から伝導ラインを保護していて寿命をふやすことができ、ビアホールに満たされた伝導体がバンプの支持台の役割をすることでバンプの強度を向上させることができ、バンプがベースフィルム上で高さ設定が自由な柱形態で形成されるので狭い広さを持ちながらも高い高さを形成することができ、また検査対象に接触するバンプの接触面が平衡で検査対象の広い面積と接触するので検査時に安定的な接触を具現することができるなどの効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明によるコンタクトフィルム製造方法の一実施例。
【図2】本発明によるコンタクトフィルム製造方法の他の一実施例。
【図3】本発明によるコンタクトフィルム製造方法のまた他の一実施例。
【図4】本発明によるコンタクトフィルムの断面図。
【図5】本発明の一実施例によるコンタクトフィルムの斜視図。
【図6】本発明の他の一実施例によるコンタクトフィルムの斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明と本発明の動作上の利点及び本発明の実施によって達成される目的を充分に理解するためには本発明の例示的な実施例を説明する添付図面及び添付図面に記載された内容を参照しなければならない。
【0020】
以下、添付された図面を参照して本発明の構成を詳しく説明するのに各図面に提示された等しい参照符号は等しい部材を現わす。
【0021】
図1は本発明によるコンタクトフィルム製造方法の一実施例である。図1を参照すれば、本発明によるコンタクトフィルムの製造方法(100)は、ベースフィルム(110:(a))に複数個のビアホール(111)を生成するビアホール生成段階(b)、複数個のビアホール(111)それぞれに伝導体(112)を充填する伝導体充填段階(c)、及び、ベースフィルム(110)を一定の厚さだけエッチング(etching、矢印方向)して前記ビアホール(111)に充填された伝導体(112)をベースフィルム(110)の外部に一定の長さだけ露出(突出)させたバンプを生成するバンプ生成段階(d)を含む。
【0022】
図2は本発明によるコンタクトフィルム製造方法の他の一実施例である。図2を参照すれば、本発明によるコンタクトフィルムの製造方法(200)は、ベースフィルム(110:(a))の両面を貫く複数個の第1ビアホール(111)を生成するベースフィルムビアホール生成段階(b)、複数個の第1ビアホール(111)に伝導体(112)を充填する第1ビアホール充填段階(c)、ベースフィルム(110)の一方の面にフォトレジスト(120)を塗布するフォトレジスト塗布段階(d)、第1ビアホール(111)と形態(断面形状)が等しくて、フォトレジスト(120)を貫いて第1ビアホールに至る複数個の第2ビアホール(111)を生成するフォトレジストビアホール生成段階(e)、複数個の第2ビアホール(111)に伝導体(113)を充填する第2ビアホール充填段階(f)、及び、フォトレジスト(120)をエッチングしてベースフィルム(110)の外部に一定の長さだけ露出(突出)させたバンプ(113)を生成するバンプ生成段階(g)を含む。
【0023】
ここで、第1ビアホール及び第2ビアホールの形態は等しくて互いに整列されている。すなわち、図2のe、f、gで確認することができるように、形態が等しいだけでなく、接する面すなわち断面図も一致している。
【0024】
第1ビアホールを充填する伝導体(112)及び第2ビアホールを充填する伝導体(113)は等しい材質の伝導体であるが、伝導性があるそれぞれ違う材質の伝導体を使うことも可能である。
【0025】
図3は本発明によるコンタクトフィルム製造方法のまた他の一実施例である。
【0026】
図3を参照すれば、本発明によるコンタクトフィルムの製造方法(300)は、ベースフィルム(110:(a))の一方の面にフォトレジスト(120)を塗布するフォトレジスト塗布段階(b)、ベースフィルム(110)及びフォトレジスト(120)の両面を共通で貫く複数個のビアホール(111)を生成するビアホール生成段階(c)、複数個のビアホール(111)それぞれに伝導体(112)を充填する伝導体充填段階(d)、及び、ベースフィルム(111)の一方の面に生成されたフォトレジスト(120)を除去(矢印方向)してベースフィルム(110)の外部に一定の長さだけ露出(突出)させたバンプを生成するバンプ生成段階(e)を含む。
【0027】
ビアホール生成段階(c)では先にフォトレジスト(120)を現像してフォトレジスト(120)にビアホールを生成させた後、ベースフィルム(110)をエッチングしてフォトレジスト(120)に生成されたビアホールと断面が等しいビアホールをベースフィルム(110)に生成させる。
【0028】
もちろんフォトレジスト(120)とベースフィルム(110)に同時にビアホールが生成されることができる方法があるならば、そういう方法を使うのも可能である。
【0029】
図1に図示された製造方法(100)は、ベースフィルム(110)自体をエッチングしてコンタクトフィルムを製造する方法で、図2及び図3に図示された製造方法(200、300)はベースフィルム(110)にフォトレジスト(120)を塗布した後フォトレジスト(120)を現像してコンタクトフィルムを製造する方法である。
【0030】
図4は本発明によるコンタクトフィルムの断面図である。図4に図示されたコンタクトフィルム(400)を参照すれば、図1ないし図3によって作られたベースフィルム(110)の下部面に形成された複数個のビアホールに満たされた伝導体(112)と電気的に連結する伝導ライン(130)がさらに含まれたことが分かる。ベースフィルム(110)は、ポリエチレンテレフタラート(polyethylene terephthalate:PET)、液晶ポリマー(liquid crystal polymer:LCP)、ポリイミド(polyimide:PI)など高分子重合体であるフレキシブルフィルムであることが望ましい。
【0031】
本発明の一実施例によるコンタクトフィルムの斜視図である図5及び本発明の他の一実施例によるコンタクトフィルムの斜視図である図6を参照すれば、コンタクトフィルムの上部面にはバンプ(112)が下部面には伝導ライン(130)がそれぞれ形成されており、ビアホールの形態(断面形状)は四角形(図5)または円型(図6)など多様な形態で具現することができるということが分かる。
【0032】
前記の説明でビアホール(111)、バンプ(112)及び伝導体(122)が混用されたが、伝導体(122)はビアホール(111)に満たされる物質の成分を、バンプ(112)はビアホール(111)に満たされた伝導体(122)中でベースフィルム(110)の外部に突出した(露出された)部分を意味する。
【0033】
前記の説明及び図面ではバンプとフィルムに充填される伝導体の断面の面積が等しいと説明したが、フィルムの外部に突出するバンプの断面がフィルムに充填された伝導体の断面より大きくまたは小さく形成することも可能である。このような形態で製造することは多様な過程を通して具現することができる。
【0034】
例えば、図1に図示された方法を使う場合にはフィルムのビアホールを形成する時、バンプ領域になる部分と単純に伝導体が充填される部分のビアホールの断面が違うようにエッチングすることで具現することができる。
【0035】
図2及び図3に図示された方法を使う場合にはフォトレジストに形成されるビアホールの大きさをフィルムに形成されるビアホールの大きさと違うようにすることで具現することができる。
【符号の説明】
【0036】
110:ベースフィルム、111:ビアホール、112、113:伝導体、120:フォトレジスト、130:伝導ライン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数個のビアホールを含むベースフィルムと、前記ビアホールに充填された伝導体及び前記ベースフィルムの一方の面から突出した前記伝導体の一部であるバンプと、前記ベースフィルムの他方の面において前記伝導体と電気的に接続された伝導ラインとを含んで、前記バンプの断面はビアホールに充填された伝導体の断面と等しい形状であることを特徴とするコンタクトフィルム。
【請求項2】
前記ベースフィルムは、ポリエチレンテレフタラート(polyethylene terephthalate:PET)、 液晶ポリマー(liquid crystal polymer:LCP)、及び、ポリイミド(polyimide:PI)の中の一つからなる高分子重合体フレキシブルフィルムであることを特徴とする請求項1に記載のコンタクトフィルム。
【請求項3】
請求項2に記載されたコンタクトフィルムが装着されたプローブユニット。
【請求項4】
請求項3に記載されたプローブユニットを利用するLCDパネル検査装置。
【請求項5】
ベースフィルムに複数個のビアホールを生成するビアホール生成段階と、前記複数個のビアホールそれぞれに伝導体を充填する伝導体充填段階と、前記ベースフィルムを一定の厚さだけエッチング(etching)して前記ビアホールに充填された伝導体を前記ベースフィルムの外部に一定の長さだけ突出させたバンプを生成するバンプ生成段階とを含むことを特徴とするコンタクトフィルム製造方法。
【請求項6】
ベースフィルムの両面を貫く複数個の第1ビアホールを生成するベースフィルムビアホール生成段階と、複数個の前記第1ビアホールに伝導体を充填する第1ビアホール充填段階と、ベースフィルムの一方の面にフォトレジストを塗布するフォトレジスト塗布段階と、前記フォトレジストを貫いて前記第1ビアホールに至る複数個の第2ビアホールを生成するフォトレジストビアホール生成段階と、前記複数個の第2ビアホールに伝導体を充填する第2ビアホール充填段階と、前記フォトレジストを除去して前記ベースフィルムの外部に一定の長さだけ突出したバンプを生成するバンプ生成段階を含むことを特徴とするコンタクトフィルム製造方法。
【請求項7】
ベースフィルムの一方の面にフォトレジストを塗布するフォトレジスト塗布段階と、前記ベースフィルム及び前記フォトレジストの両面を共通で貫く複数個のビアホールを生成するビアホール生成段階と、前記複数個のビアホールそれぞれに伝導体を充填する伝導体充填段階と、前記ベースフィルムの一方の面に生成されたフォトレジストをとり除いて前記ベースフィルムの外部に一定の長さだけ突出したバンプを生成するバンプ生成段階を含むことを特徴とするコンタクトフィルム製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−113849(P2013−113849A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−257533(P2012−257533)
【出願日】平成24年11月26日(2012.11.26)
【出願人】(512305648)ギガレーン カンパニー リミテッド (1)
【氏名又は名称原語表記】GIGALANE CO., LTD
【住所又は居所原語表記】1−1, Seoku−dong, Hwseong−si, Gyeonggi−do, 445−170, Korea
【Fターム(参考)】