説明

コンタクトユニット、および、それを備えるプリント回路板用コネクタ

【課題】伝送ブレードにおける接地用コンタクト端子の長さに左右されることなく、高速伝送特性を向上させることができること。
【解決手段】コンタクトユニット18Biにおける1枚の接地用コンタクトプレート28GAが、伝送用ブレード26を介して向き合う各接地用コンタクト端子28Gbiの複数のスリット28ghにそれぞれ嵌合する係止片28gpiを所定の均等の間隔で長手方向に沿って有するもの。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンタクトユニット、および、複数のコンタクトユニットを備えるプリント回路板用コネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
通信システムにおいて、データ伝送が例えば、3GHz以上の高周波数帯域で行われる場合、差動伝送方式が採用されている。このような差動伝送方式が採用される伝送路において、例えば、プリント回路板としてのマザーボードとドーターボードとの間を電気的に接続するためのプリント回路板用コネクタが実用に供されている。このようなプリント回路板用コネクタにおいては、例えば、特許文献1にも示されるように、高速伝送用コネクタが提案されている。その高速伝送用コネクタにおいては、各ブレード型コンタクトユニットの一部を構成する伝送用ブレードの一方の表面において配列される複数ある一対の伝送用コンタクト端子の間に接地用コンタクト端子が配置される構成が提案されている。これにより、共通のコンタクトユニットにおける信号伝送路間のクロストークが防止される。また、特許文献1において、その伝送用ブレードの他方の表面に複数個配列される接地用コンタクトプレートが連結部と一体にシールド片を有する構成が、提案されている。これにより、隣接するコンタクトユニット相互間における信号路のクロストークが抑制されることとなる。
【0003】
さらに、プリント回路板用コネクタにおいて、例えば、特許文献2にも示されるように、高速伝送性を向上させるべく、各伝送用ブレード(特許文献2においては、ブレードと呼称されている)において、伝送用ブレードの一方の表面に設けられる一枚のグランド板が、伝送用ブレードの他方の表面に配される各グランド端子に対応した複数のグランド片を所定の間隔で一列に有する構成が提案されている(特許文献2における図3を参照)。各グランド片の先端は、グランド端子の平坦面と弾性接触するようにプレス加工によりグランド板に一体に成形されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−73436号公報
【特許文献2】特開2010−73641号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述のようなプリント回路板用コネクタにおいて、コネクタの小型化およびコンタクト端子の高密度化の要請から伝送用ブレードにおける各コンタクト端子相互間の距離が小となるにつれて、上述の特許文献1に示されるような、一対の伝送用コンタクト端子と一対の伝送用コンタクト端子との間に接地用コンタクト端子が配置される構成において、その接地用コンタクト端子が細長くなる場合がある。このような場合、その接地用コンタクト端子がアンテナのように働き、接地用コンタクト端子の長さに応じた所定の波長を有するノイズ成分が隣接する伝送用コンタクト端子の信号ラインに輻射される場合がある。これにより、信号ラインにおいて所定の高周波数帯域の信号にそのノイズ成分が重畳することによって高速伝送特性が悪化する虞がある。
【0006】
また、特許文献2に示されるように、伝送用ブレードにおける一枚のグランド板が各グランド端子に対応した複数のグランド片を所定の間隔で一列に有する構成においては、グランド片の先端をグランド端子の表面に弾性接触させるので所定の適正な接触力を得るためにグランド片の長さを縮小するにも限界がある。従って、例えば、コネクタの小型化の要請から接地用コンタクト端子の長さがより短くなるにつれて複数のグランド片を所定の間隔でグランド板に一列に設けることが困難となる場合がある。
【0007】
以上の問題点を考慮し、本発明は、コンタクトユニット、および、複数のコンタクトユニットを備えるプリント回路板用コネクタであって、伝送ブレードにおける接地用コンタクト端子の長さに左右されることなく、高速伝送特性を向上させることができるプリント回路板用コネクタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述の目的を達成するために、本発明に係るコンタクトユニットは、伝送用ブレードの第1の表面部に配されプリント回路板に固定される固定端子部を複数個有する接地用コンタクトプレートと、伝送用ブレードの第1の表面部に向き合う第2の表面部に配されプリント回路板に固定される固定端子部をそれぞれ有し信号用伝送路を形成する一対の伝送用コンタクト端子を複数組含んでなる伝送用コンタクト端子群と、プリント回路板に固定される固定端子部をそれぞれ有し、隣接する一対の伝送用コンタクト端子の相互間にそれぞれ配される複数の接地用コンタクト端子とを備え、各接地用コンタクト端子は、接地用コンタクトプレートに形成される少なくとも1個の係止片が伝送用ブレードを介して嵌合されるスリットを少なくとも1個有することにより、接地用コンタクト端子において発生するノイズ成分の周波数が、信号用伝送路に伝送される信号の周波数帯域外となることを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係るプリント回路板用コネクタは、伝送用ブレードの第1の表面部に配されプリント回路板に固定される固定端子部を複数個有する接地用コンタクトプレートと、伝送用ブレードの第1の表面部に向き合う第2の表面部に配されプリント回路板に固定される固定端子部をそれぞれ有し信号用伝送路を形成する一対の伝送用コンタクト端子を複数組含んでなる伝送用コンタクト端子群と、第1のプリント回路板に固定される固定端子部をそれぞれ有し、隣接する一対の伝送用コンタクト端子の相互間にそれぞれ配される複数の接地用コンタクト端子とを含んでなるコンタクトユニットと、コンタクトユニットを複数個収容するケーシングと、を備え、コンタクトユニットにおける接地用コンタクト端子は、接地用コンタクトプレートに形成される少なくとも1個の係止片が伝送用ブレードを介して嵌合されるスリットを少なくとも1個有することにより、接地用コンタクト端子において発生するノイズ成分の周波数が、信号用伝送路に伝送される信号の周波数帯域外となることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係るコンタクトユニット、および、それを備えるプリント回路板用コネクタによれば、各接地用コンタクト端子は、接地用コンタクトプレートに形成される少なくとも1個の係止片が伝送用ブレードを介して嵌合されるスリットを少なくとも1個有することにより、接地用コンタクト端子において発生するノイズ成分の周波数が、信号用伝送路に伝送される信号の周波数帯域外となるので接地用コンタクト端子が仮にアンテナとして機能してもノイズ成分が信号の使用周波数帯域に侵入する虞がないので伝送ブレードにおける接地用コンタクト端子の長さに左右されることなく、高速伝送特性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明に係るプリント回路板用コネクタの一例に用いられるプラグコネクタのブレード型コンタクトユニットの外観を示す斜視図である。
【図2】本発明に係るプリント回路板用コネクタの一例の構成をプリント回路板とともに概略的に示す斜視図である。
【図3】図1に示される例におけるコンタクトユニットの一方の表面部から見た立面図である。
【図4】図1に示される例におけるコンタクトユニットの他方の表面部から見た立面図である。
【図5】図1に示される例において拡大して示す下面図である。
【図6】図3における一部を部分的に拡大して示す立面図である。
【図7】図1における一部を部分的に拡大して示す斜視図である。
【図8】(A)は、図1に示される例において用いられる複数の伝送用コンタクト端子を示す斜視図であり、(B)は、図1に示される例において用いられる複数の接地用コンタクト端子を示す斜視図である。
【図9】図1に示される例において用いられる接地用コンタクトプレートを示す斜視図である。
【図10】(A)および(B)は、それぞれ、伝送用コンタクト端子、接地用コンタクト端子を伝送用ブレードに組み付ける作業の説明に供される図である。
【図11】(A)および(B)は、それぞれ、接地用コンタクトプレートを伝送用ブレードに組み付ける作業の説明に供される図である。
【図12】図1に示されるコンタクトユニットをプラグコネクタのケーシングに組み付ける作業の説明に供される斜視図である。
【図13】本発明に係るプリント回路板用コネクタの一例に用いられるレセプタクルコネクタのブレード型コンタクトユニットの外観を示す斜視図である。
【図14】図13に示されるコンタクトユニットにおける立面図である。
【図15】図13におけるA部を拡大して示す部分拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図2において、本発明に係るプリント回路板用コネクタの一例としてのプリント回路板用コネクタは、所定のプリント回路板12に固定されるプラグコネクタ10と、所定のプリント回路板16に固定されるレセプタクルコネクタ14と、を含む、所謂、ボードツーボードコネクタとされる。プリント回路板(例えば、JIS記号:JIS C 5603)12および16は、それぞれ、例えば、集積回路および多数の電子部品等が実装されることによりプリント回路を形成している。
【0013】
このプリント回路板用コネクタは、例えば、10GHz〜14GHz範囲の周波数帯域でプリント配線基板相互間において高速信号伝送を行うものとされる。なお、図2は、プラグコネクタ10がレセプタクルコネクタ14に対し接続されている状態を示す。
【0014】
また、そのプリント回路板用コネクタは、後述するように、シングルエンド方式、あるいは、ディファレンシャル方式の伝送方式に選択的に適用し得るものとされる。
【0015】
プラグコネクタ10は、図2において二点鎖線で示されるように、レセプタクルコネクタ14に対し着脱可能とされる構成を備えている。プラグコネクタ10は、後述する各ブレード型コンタクトユニット18Bi(i=1〜n,nは正の整数)を着脱可能に収容する複数のスリット10Si(i=1〜n,nは正の整数)を有するケーシング10Cを備えて構成される。スリット10Siは、図2に示される直交座標系におけるX座標軸、即ち、ケーシング10Cの長辺に沿って所定の間隔で互いに略平行に配列されている。各スリット10Si相互間は、図14に示されるように、隔壁10Wiにより区切られている。
【0016】
樹脂材料、例えば、液晶ポリマー(LCP)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリエーテルサルフォン(PES)のうちのいずれかで成形されるケーシング10Cは、プリント回路板12における導体パターンが形成される表面に対し略平行な底面部を有している。ケーシング10Cの底面部には、図14に示されるように、コンタクトユニット18Biが収容される上述の各スリット10Siに連通する開口部が、所定の間隔で開口されている。
【0017】
各開口端部には、それぞれ、各ブレード型コンタクトユニット18Biの伝送用ブレード26の嵌合部26SH(図1参照)が着脱可能に嵌め合わされる。ケーシング10Cの底面部には、各ブレード型コンタクトユニット18Biの固定端子部が露出している。
【0018】
図1に拡大されて示されるように、本発明に係るプリント回路板用コネクタの一例に用いられる一枚のコンタクトユニット18Biは、1枚の接地用コンタクトプレート28GA(図5参照)、および、4本の接地用コンタクト端子28Gbi(i=1〜4)(図1および図3参照)と、信号またはデータを伝送する複数本、例えば、各5本の伝送用コンタクト端子28Saiおよび28Sbi(i=1〜5)と、これらの接地用コンタクトプレート28GA、接地用コンタクト端子28Gbi、および、伝送用コンタクト端子28Saiおよび28Sbiを各面にそれぞれ、支持する1枚の伝送用ブレード26と、を含んで構成される。
【0019】
厚さ約1mm程度の薄板状の伝送用ブレード26は、樹脂材料、例えば、液晶ポリマー(LCP)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリエーテルサルフォン(PES)のうちのいずれかで成形され、その下端部の両端に上述のスリット10Siの開口端部に嵌合される嵌合部26SHを有している。伝送用ブレード26における第1の表面部26Aの下部には、図5に拡大されて示されるように、接地用コンタクトプレート28GAが、圧入される溝26DEが部分的に形成されている。伝送用ブレード26の第2の表面部26Bにおける上部の所定位置には、図1および図6に示されるように、接地用コンタクトプレート28GAの複数個の爪部が、それぞれ、係合される窪み26Rが形成されている(図6参照)。
【0020】
また、伝送用ブレード26における第1の表面部26Aに相対向する第2の表面部26Bには、図6に拡大されて示されるように、接地用コンタクト端子28Gbi、および、伝送用コンタクト端子28Saiおよび28Sbiがそれぞれ、圧入される比較的浅い溝が形成されている。
【0021】
伝送用ブレード26における上述の第2の表面部26Bには、図1および図3において、左端から順次、銅合金材料、例えば、ベリリウム銅、リン青銅合金材料等で薄板状に作られている一対の伝送用コンタクト端子28Saiおよび28Sbi、第1番目の接地用コンタクト端子28Gbi、一対の伝送用コンタクト端子28Saiおよび28Sbi、第2番目の接地用コンタクト端子28Gbi、一対の伝送用コンタクト端子28Saiおよび28Sbi、第3番目の接地用コンタクト端子28Gbi、一対の伝送用コンタクト端子28Saiおよび28Sbi、第4番目の接地用コンタクト端子28Gbi、および、一対の伝送用コンタクト端子28Saiおよび28Sbiが配列されている。
【0022】
これにより、複数組ある一対の伝送用コンタクト端子の間に接地用コンタクト端子が配置されているので隣接する一対の信号伝送路間におけるクロストークが、抑制される。
【0023】
一対の伝送用コンタクト端子28Saiおよび28Sbiは、それぞれ、図8(A)に示されるように、上端部に形成される接点部28Cと、下端部に形成される固定端子部28SBと、接点部28Cと固定端子部28SBとを連結する連結部28SLとを含んで構成されている。
【0024】
接地用コンタクト端子28Gbiは、図8(B)に示されるように、上端部に形成される接点部28GCと、最下端部に形成される固定端子部28GBと、接点部28GCと固定端子部28GBとを連結する連結部28GBLとを含んで構成されている。
【0025】
プラグコネクタ10が後述するレセプタクルコネクタ14と接続される場合、一対の伝送用コンタクト端子28Saiおよび28Sbiの接点部28Cは、それぞれ、レセプタクルコネクタ14のコンタクトユニット38Biの伝送用コンタクト端子48Sai,48Sbiの各接点部28Cと接触する。また、接地用コンタクト端子28Gbiの接点部28GCは、コンタクトユニット38Biの接地用コンタクト端子48Gbiの接点部と接触する。
【0026】
一対の伝送用コンタクト端子28Saiおよび28Sbiの固定端子部28SB、および、接地用コンタクト端子28Gbiの固定端子部28GBは、それぞれ、半田付け等のろう付けによって固定され、プリント回路板12に表面実装されることにより、一対の伝送用コンタクト端子28Saiおよび28Sbi、および、接地用コンタクト端子28Gbiが、それぞれ、プリント回路板12の回路配線と電気的に接続される。なお、固定端子部28SBおよび固定端子部28GB、あるいは、後述する固定端子部28ga〜28geは、斯かる例に限られることなく、例えば、特許文献1にも示されるように、固定端子部にかしめられる半田端子を介してプリント回路板12に表面実装されてもよい。
【0027】
また、固定端子部28SBおよび固定端子部28GBは、スルーホールがプリント回路板12の回路配線に形成される場合、リード形状またはプレスフィット形状とされる固定端子部により、スルーホール実装されてもよい。
【0028】
接地用コンタクト端子28Gbiの連結部28GBLは、5個のスリット28ghを所定の距離Laの均等間隔で一列に有している。各スリット28ghには、後述する接地用コンタクトプレート28GAの各係止片28gpiが嵌合される。各スリット28ghは、図7に拡大されて示されるように、拡大部28gakと、拡大部28gakに連なる縮小部28gajとから構成されている。距離Laは、スリット28ghの中心位置と隣接するスリット28ghの中心位置との間隔の値である。
【0029】
スリット28ghの距離La(=電磁波の波長λ(m))は、周波数(f(MHz))および波長短縮率(K=1/√ε)(%)により表される次式(1)に従い設定される。但し、εは、比誘電率である。Kは、例えば、50%から80%までの範囲である。
La=300÷f×K …(1)
【0030】
例えば、伝送信号の周波数が、10GHzの場合、接地用コンタクト端子28Gbiにおいて発生するであろうノイズ成分の周波数を、14GHzを越える15GHzに設定するとき、距離Laは、約0.03K(m)となるので距離Laは、約0.03Kよりも小なる値に設定される。従って、スリット28ghの個数は、連結部28GBLの長さおよび距離Laに基づいて設定されることとなる。
【0031】
このように伝送信号の周波数に応じて後述する係止片28gpiが嵌合されるスリット28ghおよび係止片28gpiの相互間隔を上述の式(1)により算出された距離Laよりも狭い相互間隔で設定することにより、接地用コンタクト端子28Gbiにおいて発生するであろうノイズ成分の周波数が、伝送信号の周波数よりも高くなり、その結果、そのノイズ成分が伝送信号に重畳することを回避できる。また、相互間隔の距離Laを均等間隔にすることにより、相互間距離の寸法管理が簡易となるので係止片28gpiの成形が容易となる。さらに、相互間隔の距離Laを均等間隔にすることにより、接地用コンタクト端子28Gbiにおいて発生するノイズ成分の周波数を所定の周波数近傍に集中させることができる。その結果、ノイズ成分の伝送信号への重畳をさらに安定して回避できる。
【0032】
なお、接地用コンタクト端子28Gbiにおいて発生するであろうノイズ成分の周波数が、伝送信号の周波数よりも高くなる設定である場合、各スリット28gh相互間の距離Laは、均等間隔で設定されなくてもよい。
【0033】
従って、接地用コンタクト端子28Gbiの長さに左右されることなく、接地用コンタクト端子に発生するであろうノイズ成分が信号ラインに伝送される信号に重畳することを回避するようにそのスリットの相互間距離を設定することが可能である。
【0034】
接地用コンタクトプレート28GAは、伝送用ブレード26において第1の表面部26Aに固定されている。接地用コンタクトプレート28GAは、銅合金材料、例えば、ベリリウム銅、または、リン青銅合金材料で薄板状に作られている。接地用コンタクトプレート28GAは、一方の端部に形成される接点部と、他方の端部に屈曲部を有する固定端子部28ga、28gb、28gc、28gd、および、28geと、隣接する固定端子部28ga,28gb、28gc、28gd、および、28geを互いに連結するとともに、接点部と固定端子部28ga〜28geとを連結する平坦面部28GAPとを含んで構成されている。
【0035】
接点部の先端は、伝送用ブレード26の先端部に倣って円弧状に折り曲げられている。
接点部の先端には、複数の爪部が互いに離隔して設けられている。各爪部は、伝送用ブレード26の第2の表面部26Bの上端部に各爪部に対応して形成される窪み26Rと係合するように円弧状に折り曲げられ形成されている。図6に拡大されて示されるように、爪部が伝送用ブレード26の窪み26Rに係合することにより、接地用コンタクトプレート28GAを伝送用ブレード26に圧入固定する際、接地用コンタクトプレート28GAの伝送用ブレード26に対する位置決め手段として爪部が利用され得る。また、爪部が伝送用ブレード26の窪み26Rに係合することにより、接地用コンタクトプレート28GAが、伝送用ブレード26の第1の表面部26Aから離間することを防ぐことができる。
【0036】
固定端子部28ga、28gb、28gc、28gd、および、28geは、それぞれ、所定の間隔をもって伝送用ブレード26の短辺に沿って一列に形成されている。図9に示されるように、固定端子部28ga〜28geの屈曲部は、それぞれ、半田付け等のろう付けにより固定されるプリント回路板12に表面実装され、プリント回路板12の回路配線と電気的に接続される。また、スルーホールがプリント回路板12の回路配線に形成される場合、リード形状またはプレスフィット形状の固定端子部をスルーホール実装してもよい。
【0037】
平坦面部28GAPは、所定の間隔で縦横に複数の係止片28gpi(i=1〜20)を有している。係止片28gpiは、上述の接地用コンタクト端子28Gbiの本数に対応して4列形成されている。隣接する各列の離隔距離Lcは、隣接する接地用コンタクト端子28Gbiの中心軸線の相互間隔に対応して設定されている。また、各列における係止片28gpiの離隔距離Lbは、接地用コンタクト端子28Gbiのスリット28gh中央部の相互間の距離Laに対応して設定されている。
【0038】
各係止片28gpiは、プレス加工により伝送用ブレード26において第1の表面部26Aに向けて第2の表面部26Bに対し直交するように折り曲げられている。各係止片28gpiの周囲には、開口部28gci(i=1〜20)がそれぞれ、形成されている。各係止片28gpiの先端は、伝送用ブレード26において各係止片28gpiに対応して形成されるスリット26di(i=1〜20)(図11(B)参照)を通じて各接地用コンタクト端子28Gbiのスリット28ghにおける縮小部28gajに嵌合される。
【0039】
上述の1枚のコンタクトユニット18Biの組立ては、伝送用コンタクト端子28Sai、28Sbi、接地用コンタクト端子28Gbiおよび接地用コンタクトプレート28Gaを使って以下の手順で行う。先ず、図10(A)および(B)に示されるように、伝送用コンタクト端子28Sai,28Sbi,接地用コンタクト端子28Gbiが、それぞれ、伝送用ブレード26の第2の表面部26Bに形成される各溝に圧入される。次に、図11に示されるように、接地用コンタクトプレート28GAが、伝送用ブレード26の第1の表面部26Aに配置される。その際、接地用コンタクトプレート28GAの各係止片28gpiの先端は、伝送用ブレード26において形成されるスリット26diを通じて突出し各接地用コンタクト端子28Gbiのスリット28ghにおける拡大部28gakに位置している。
【0040】
そして、接地用コンタクトプレート28GAを伝送用ブレード26に対し固定端子部側に向けて摺動させることにより、接地用コンタクトプレート28GAが第1の表面部26Aに固定される。従って、コンタクトユニット18Biの組立が完了する。その後、完成した各コンタクトユニット18Biは、図12に示されるように、ケーシング10Cの開口部を通じて各スリット10Siに挿入される。
【0041】
その際、接地用コンタクトプレート28GAの各係止片28gpiの先端が、接地用コンタクトプレート28GAの摺動により、各接地用コンタクト端子28Gbiのスリット28ghにおける拡大部28gakから縮小部28gajに移動し、係止片28gpiの先端が縮小部28gajに嵌合する。係止片28gpiにおいて嵌合される部分は、縮小部28gajに摺接しワイピングされるので仮に係止片28gpiにおいて嵌合される部分に酸化被膜、異物が付着していたとしても、それが除去される。よって、係止片28gpiと接地用コンタクト端子28Gpiとが、確実にかつ安定的に導通される。また、接地用コンタクトプレート28GAにおける固定端子部28ga、28gb、28gc、28gd、および、28geが、伝送用コンタクト端子28Sai,28Sbiの固定端子部28SBを覆うように配置されている。接地用コンタクトプレート28GAの固定端子部28ga〜28geが、伝送用コンタクト端子28Sai、28Sbiの固定端子部28SBを覆っているのでケーシング10Cの各スリット10Siに挿入されたコンタクトユニット18Bi相互間のクロストークを低減できる。
【0042】
伝送用ブレード26の第2の表面部26Bにおける伝送用コンタクト端子28Saiおよび28Sbiの固定端子部28SBは、図5に示されるY座標軸に沿って延びる同一の列に所定の間隔で配列される。また、伝送用ブレード26の第1の表面部26Aにおける接地用コンタクトプレート28GAの固定端子部28ga〜28ge、および、接地用コンタクト端子28Gbiの固定端子部28GBが、図5に示されるY座標軸に沿って延びる同一の列に所定の間隔で配列されることとなる。
【0043】
その際、伝送用コンタクト端子28Saiおよび28Sbiの固定端子部28SBの列は、接地用コンタクトプレート28GAの固定端子部28ga〜28geの列と略平行に形成される。また、一組の伝送用コンタクト端子28Saiおよび28Sbiの固定端子部28SB相互間に対応する位置に、接地用コンタクトプレート28GAの固定端子部28ga〜28geが配置される。さらに、隣接する一組の伝送用コンタクト端子28Saiおよび28Sbiと他の一組の伝送用コンタクト端子28Saiおよび28Sbiとの間に配置される接地用コンタクト端子28Gbiの固定端子部28GBは、接地用コンタクトプレート28GAの固定端子部28ga〜28geの列に均等に配置されることとなる。即ち、接地用コンタクト端子28Gbiの固定端子部28GBが、接地用コンタクトプレート28GAの固定端子部28ga〜28geの相互間に配置されることとなる。
【0044】
なお、図1において、代表的に、4本の接地用コンタクト端子28Gbiが配置されているが、斯かる例に限られることなく、接地用コンタクト端子28Gbiの個数は、プリント回路板12の導体パターンに応じて適宜、設定されてもよい。プリント回路板12における導体パターンは、シングルエンド方式、あるいは、ディファレンシャル方式の伝送方式のシステムに対し選択的に使用可能とされる。
【0045】
一方、レセプタクルコネクタ14は、樹脂材料、例えば、液晶ポリマー(LCP)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリエーテルサルフォン(PES)のうちのいずれかで成形されるケーシング(不図示)の一方の端部に、後述のコンタクトユニット38Biに対応して貫通するスリットをケーシングの内側に有している。スリットの内寸は、コンタクトユニット38Biの厚みよりも若干大に設定されている。隣接する上述のスリット相互間は、仕切壁により、仕切られている。
【0046】
また、そのケーシングの複数のスリット内には、それぞれ、図13に示されるコンタクトユニット38Biが収容されている。
【0047】
各スリットの一方の開口端は、レセプタクルコネクタ14におけるプリント回路板16に固定される端面に開口している。各スリットの一方の開口端には、後述する複数の固定端子部がそれぞれ、露出している。
【0048】
レセプタクル用コンタクトユニット38Biは、上述のプラグコネクタ10の各コンタクトユニット18Biにおける伝送用コンタクト端子28Sai,28Sbi、接地用コンタクト端子28Gbi、接地用コンタクトプレート28GAに電気的に接続される。
【0049】
レセプタクル用コンタクトユニット38Biは、図13および図14に拡大されて示されるように、1枚の接地用コンタクトプレート48GA、および、4本の接地用コンタクト端子48Gbi(i=1〜4)と、信号またはデータを伝送する例えば、5組の伝送用コンタクト端子48Saiおよび48Sbi(i=1〜5)と、を第1の表面部46Aおよび第2の表面部46Bにそれぞれ、支持する1枚の伝送用ブレード46とを含んで構成される。
【0050】
なお、図13および図14においては、代表的に、1組のレセプタクル用コンタクトユニット38Biを示す。
【0051】
レセプタクル用コンタクトユニット38Biにおける伝送用コンタクト端子48Saiおよび48Sbi、接地用コンタクトプレート48GA、接地用コンタクト端子48Gbiは、それぞれ、プラグコネクタ10のコンタクトユニット18Biにおける伝送用コンタクト端子28Sai、28Sbi,接地用コンタクトプレート28GA、および、接地用コンタクト端子28Gbiの配列に対応して配置されている。
【0052】
即ち、プラグコネクタ10のコンタクトユニット18Biが、後述する伝送用コンタクト端子48Sai、48Sbi、および、接地用コンタクト端子48Gbiの接点部と、接地用コンタクトプレート48GAの上部に一列に複数対で配される接続端子48gtとによって、その弾性力に基づく所定の圧力で挟持される。
【0053】
これにより、伝送用コンタクト端子48Saiおよび48Sbiは、プラグコネクタ10のコンタクトユニット18Biにおける伝送用コンタクト端子28Sai,28Sbiに接続される。また、接地用コンタクトプレート48GA、接地用コンタクト端子48Gbiは、コンタクトユニット18Biにおける接地用コンタクトプレート28GA、および、接地用コンタクト端子28Gbiに接続される。
【0054】
厚さ約1mm程度の薄板状の伝送用ブレード46は、樹脂材料、例えば、液晶ポリマー(LCP)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリエーテルサルフォン(PES)のうちのいずれかで成形され、その下端部の両端に上述のケーシングのスリットの開口端部に嵌合される嵌合部46SHを有している。伝送用ブレード46における第1の表面部46Aの下部には、一枚の接地用コンタクトプレート48GAが、それぞれ、圧入される溝46DE(図13参照)が形成されている。第1の表面部46Aの上部における所定位置には、後述する接地用コンタクトプレート48GAの各圧入溝にそれぞれ、圧入される位置決め部材が形成されている。上述の各圧入溝は、接地用コンタクトプレート48GAの上部において、隣接する一対の接続端子48gt相互間に形成される。このように接地用コンタクトプレート48GAは、伝送用ブレード46の第1の表面部46Aの上部および下部の2箇所で固定される。従って、その2箇所により、接地用コンタクトプレート48GAが伝送用ブレード46の第1の表面部46Aから離間することが、防止される。
【0055】
また、伝送用ブレード46における第2の表面部46Bの端部には、図14に示されるように、インサート成形時、同時に鋳込まれた接地用コンタクト端子48Gbi、および、伝送用コンタクト端子48Saiおよび48Sbiの上部に形成される接点部が突出している。図14において、左端から順次、銅合金材料、例えば、ベリリウム銅、または、リン青銅合金材料等で薄板状に作られている一対の伝送用コンタクト端子48Saiおよび48Sbi、第1番目の接地用コンタクト端子48Gbi、一対の伝送用コンタクト端子48Saiおよび48Sbi、第2番目の接地用コンタクト端子48Gbi、一対の伝送用コンタクト端子48Saiおよび48Sbi、第3番目の接地用コンタクト端子48Gbi、一対の伝送用コンタクト端子48Saiおよび48Sbi、第4番目の接地用コンタクト端子48Gbi、および、一対の伝送用コンタクト端子48Saiおよび48Sbiが配列されている。
【0056】
一対の伝送用コンタクト端子48Saiおよび48Sbiは、それぞれ、上部に形成され弾性を有する接点部48SCと、下端部に形成される固定端子部42Biと、接点部48SCと固定端子部42Biとを連結する連結部(不図示)とを含んで構成されている。
【0057】
この連結部は、上述の連結部28SLと略同一の形状を有する。また、接地用コンタクト端子48Gbiは、図14に示されるように、上部に形成され弾性を有する接点部48GCと、下端部に形成される固定端子部48GFと、接点部48GCと固定端子部48GFとを連結する連結部(不図示)とを含んで構成されている。この連結部は、上述の連結部28GBLと略同一の形状を有する。固定端子部42Biおよび固定端子部48GFは、それぞれ、半田付け等のろう付けにより固定されプリント回路板16に表面実装されることにより、プリント回路板16の回路配線と電気的に接続される。また、スルーホールがプリント回路板16の回路配線に形成される場合、リード形状またはプレスフィット形状の固定端子部をスルーホール実装してもよい。
【0058】
接地用コンタクトプレート48GAは、図13に示されるように、伝送用ブレード46における第1の表面部46Aに固定されている。接地用コンタクトプレート48GAは、銅合金材料、例えば、ベリリウム銅またはリン青銅合金材料で薄板状に作られている。
【0059】
接地用コンタクトプレート48GAは、伝送用ブレード46の上端部から上方に向けて突出し弾性を有する複数対の接続端子48gtと、プリント回路板16の表面に対し直交するように突出する突出片48GTと、突出片48GTと複数の接続端子48gtとを連結する平坦面部48GAPとを含んで構成される。
【0060】
各接続端子48gtの先端部は、円弧状に折り曲げられている接点部48gtcを有している。上述のプラグコネクタ10がレセプタクルコネクタ14と接続される場合、複数対の接続端子48gtは、コンタクトユニット18Biの接地用コンタクトプレート28GAの接点部と接触する。突出片48GTは、伝送用コンタクト端子48Sai,48biのすべての固定端子部42Biの配列を覆うように平坦面部48GAPに連なっている。このように突出片48GTが、伝送用コンタクト端子48Sai、48Sbiの固定端子部42Biを覆うように配されるのでケーシングの各スリットに挿入されたコンタクトユニット38Bi相互間のクロストークを低減できる。
【0061】
上述の平坦面部48GAPは、所定の間隔で縦横に複数の係止片48gpi(i=1〜20)を有している。係止片48gpiは、上述の4本の接地用コンタクト端子48Gbiに対応して4列形成されている。隣接する各列の離隔距離Lcは、隣接する接地用コンタクト端子48Gbiの中心軸線の相互間隔に対応して設定されている。また、各列における係止片48gpiの離隔距離Lbは、接地用コンタクト端子48Gbiのスリット48gh中央部の相互間の距離に対応して均等に設定されている。なお、距離Lcおよび距離Lbは、上述の接地用コンタクトプレート28GAにおける係止片28gpiの離隔距離LcおよびLbと同一の値に設定されている。
【0062】
各係止片48gpiは、図15に部分的に拡大されて示されるように、プレス加工により伝送用ブレード46において第1の表面部46Aに向けて表面に対し直交するように折り曲げられている。各係止片48gpiの周囲には、開口部48gci(i=1〜20)がそれぞれ、形成されている。各係止片48gpiの先端は、伝送用ブレード46において各係止片48gpiに対応して形成されるスリット46di(i=1〜20)(図15参照)を通じて突出し各接地用コンタクト端子48Gbiのスリット48ghにおける拡大部48gpkに配置される。そして、接地用コンタクトプレート48GAがさらなる上方への摺動後、圧入されることにより、各係止片48gpiの先端は、各接地用コンタクト端子48Gbiのスリット48ghにおける縮小部48gajに嵌合される。
【0063】
これにより、係止片48gpiが縮小部48gajに対し摺接しワイピングされるので嵌合された部分の酸化皮膜が除去され安定した電気的接続が確実に得られる。
【0064】
上述の伝送用ブレード46の固定端子部42Biが固定されるプリント回路板16における導体パターンは、プリント回路板12における導体パターンと同様に、シングルエンド方式、あるいは、ディファレンシャル方式の伝送方式に選択的に使用可能とされる。プリント回路板16の導体パターンは、上述のプリント回路板12の導体パターンと類似した構成とされる。
【0065】
なお、上述の例においては、プラグコネクタ10のコンタクトユニット18Biにおける接地用コンタクトプレート28GAの係止片28gpiの個数および相互間隔が、レセプタクル用コンタクトユニット38Biにおける接地用コンタクトプレート48GAの係止片48gpiの個数および相互間隔と互いに一致しているが、斯かる例に限られることなく、例えば、コンタクトユニット18Biにおけるコンタクトプレート28GAの係止片28gpiの個数および相互間隔が、コンタクトユニット38Biにおける接地用コンタクトプレート48GAの係止片48gpiの個数および相互間隔とが異なっていても良い。
【符号の説明】
【0066】
10 プラグコネクタ
12,16 プリント回路板
14 レセプタクルコネクタ
18Bi,38Bi コンタクトユニット
26,46 伝送用ブレード
26di,46di スリット
28Sai,28Sbi,48Sai,48Sbi 伝送用コンタクト端子
28Gbi,48Gbi 接地用コンタクト端子
28GA,48GA 接地用コンタクトプレート
28gpi,48gpi 係止片
28gh,48gh スリット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
伝送用ブレードの第1の表面部に配されプリント回路板に固定される固定端子部を複数個有する接地用コンタクトプレートと、前記伝送用ブレードの前記第1の表面部に向き合う第2の表面部に配され前記プリント回路板に固定される固定端子部をそれぞれ有し信号用伝送路を形成する一対の伝送用コンタクト端子を複数組含んでなる伝送用コンタクト端子群と、該プリント回路板に固定される固定端子部をそれぞれ有し、隣接する前記一対の伝送用コンタクト端子の相互間にそれぞれ配される複数の接地用コンタクト端子とを備え、
前記各接地用コンタクト端子は、前記接地用コンタクトプレートに形成される少なくとも1個の係止片が前記伝送用ブレードを介して嵌合されるスリットを少なくとも1個有することにより、該接地用コンタクト端子において発生するノイズ成分の周波数が、前記信号用伝送路に伝送される信号の周波数帯域外となることを特徴とするコンタクトユニット。
【請求項2】
前記接地用コンタクト端子におけるスリットは、拡大部と、拡大部に連なる縮小部とからなることを特徴とする請求項1記載のコンタクトユニット。
【請求項3】
前記接地用コンタクトプレートの係止片および前記接地用コンタクト端子におけるスリットが、均等間隔に一列に複数個、形成されることを特徴とする請求項1または請求項2記載のコンタクトユニット。
【請求項4】
伝送用ブレードの第1の表面部に配されプリント回路板に固定される固定端子部を複数個有する接地用コンタクトプレートと、前記伝送用ブレードの前記第1の表面部に向き合う第2の表面部に配され前記プリント回路板に固定される固定端子部をそれぞれ有し信号用伝送路を形成する一対の伝送用コンタクト端子を複数組含んでなる伝送用コンタクト端子群と、該第1のプリント回路板に固定される固定端子部をそれぞれ有し、隣接する前記一対の伝送用コンタクト端子の相互間にそれぞれ配される複数の接地用コンタクト端子とを含んでなるコンタクトユニットと、該コンタクトユニットを複数個収容するケーシングと、を備え、
前記コンタクトユニットにおける接地用コンタクト端子は、前記接地用コンタクトプレートに形成される少なくとも1個の係止片が前記伝送用ブレードを介して嵌合されるスリットを少なくとも1個有することにより、該接地用コンタクト端子において発生するノイズ成分の周波数が、前記信号用伝送路に伝送される信号の周波数帯域外となることを特徴とするプリント回路板用コネクタ。
【請求項5】
前記接地用コンタクト端子におけるスリットは、拡大部と、拡大部に連なる縮小部とからなることを特徴とする請求項5記載のプリント回路板用コネクタ。
【請求項6】
前記接地用コンタクトプレートの係止片および前記接地用コンタクト端子におけるスリットが、均等間隔に一列に複数個、形成されることを特徴とする請求項4または請求項5記載のプリント回路板用コネクタ。
【請求項7】
前記接地用コンタクトプレートの固定端子部は、前記接地用コンタクト端子および前記伝送用コンタクト端子群のすべての固定端子部の配列を覆うように形成されることを特徴とする請求項4乃至請求項6記載のプリント回路板用コネクタ。
【請求項8】
前記接地用コンタクトプレートの平坦面部に連結される突出片は、前記接地用コンタクト端子および前記伝送用コンタクト端子群のすべての固定端子部の配列を覆うように形成されることを特徴とする請求項4乃至請求項6記載のプリント回路板用コネクタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2013−16310(P2013−16310A)
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−147319(P2011−147319)
【出願日】平成23年7月1日(2011.7.1)
【出願人】(000177690)山一電機株式会社 (233)
【Fターム(参考)】