説明

コンテナ、特に標準コンテナ用の倉庫における荷役方法

【課題】 スループットレートおよび安全に関して最適化された標準コンテナ用の倉庫における荷役方法を提供する。
【解決手段】 本発明は、コンテナ(2)がコンテナスタッカクレーン(13)によって自動的に入出庫され、かつコンテナ(2)が積み降ろし領域(8)でコンテナスタッカクレーン(13)によって、倉庫(4)に隣接する積み降ろし領域(8)の駐車スペース(12)に駐車したトラック(7)に荷降ろしされ、または積み降ろし領域(8)の駐車スペース(12)に駐車したトラック(7)から荷積みされる、コンテナ(2)特に標準コンテナ用の倉庫(4)における荷役方法に関する。コンテナ用の倉庫における荷役方法をそのスループット性能および安全性に関して最適化するために、トラック(7)が駐車スペース(12)内に乗り入れた後、かつトラック(7)の運転手が駐車スペース(12)を離れた後で、駐車スペース(12)で少なくとも1人の人間特にトラック(7)の運転手の存在防止を確保し、自動積み降ろしプロセスのためにコンテナスタッカクレーン(13)に解除信号を与えることを提案する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテナがコンテナスタッカクレーンによって自動的に入出庫され、コンテナが倉庫に隣接する積み降ろし領域でコンテナスタッカクレーンによって積み降ろし領域の駐車スペースに駐車したトラックに荷降ろしされ、または積み降ろし領域の駐車スペースに駐車したトラックから荷積みされるコンテナ、特に標準コンテナ用の倉庫における荷役方法に関する。
【背景技術】
【0002】
欧州特許1490286B1から、倉庫における標準コンテナの荷役方法は公知である。倉庫は、基本的に海側荷役領域、倉庫、および陸側荷役領域から構成される港湾貨物荷役施設の一部である。海側荷役領域は荷役ブリッジの形の荷役装置を有し、埠頭に横付けされた船舶はそれにより荷積みおよび/または荷揚げされる。荷役装置と倉庫のコンテナ入出庫領域との間で、コンテナは床支持型(floor‐borne)車両特に無人運搬車両によって運搬される。コンテナが入出庫される領域とは反対側の端では、トラックのような運搬車両用の積み降ろし領域が倉庫に割り当てられ、運搬車両は、識別領域のある荷役施設の出入口領域を介してそこに移動する。
【0003】
倉庫は、例えば壁またはフェンスのような境界によって無許可の立入り防止が確保される、対応する自動化領域のある自動倉庫である。倉庫の自動化領域はいずれの場合にも、トラック用の隣接陸側積み降ろし領域およびコンテナが入出庫される隣接海側領域で終端する。安全上の理由から、これらの領域の両方で、手動運転または半自動運転が行なわれる。自動倉庫は基本的に矩形の長手方向に延びる倉庫領域から構成され、コンテナはそこに縦横に並べて収納され、地面に5つまでのコンテナが上下に段積みされる。
【0004】
倉庫領域は、レール上を走行することのできる自動スタッカクレーンの下に位置する。自動スタッカクレーンは基本的にクレーンブリッジから構成され、その端部は走行装置を介して高架レール上を走行する。したがってクレーンブリッジは倉庫領域の長手方向に走行することができる。倉庫領域を横行することのできるトロリが、クレーンブリッジに配置される。垂直移動可能なマストがトロリに取り付けられ、該マストの下端は、コンテナ用のスプレッダの形の荷受け手段に隣接する。スタッカクレーンの代わりに、ガントリクレーンまたはセミガントリクレーンを使用することもできる。
【0005】
この荷役施設における荷役プロセスは、例えば次のように行なわれる。積み降ろしされるトラックが出入口領域を介して荷役施設に乗り入れ、こうして識別領域に到着し、そこでトラックおよびおそらくその輸送コンテナが識別かつ測定される。次いで、荷役作業に関係する全ての関連データを含む磁気カードまたはチップカードの形の立入り許可が、運転手に発行される。これらのデータは物流管理施設の上位データ処理システムにも伝送される。次いで運転手は、割り当てられた積み降ろし領域まで自分のトラックを運転し、トラックを方向転換して積み降ろし領域の駐車位置に入れる。トラックは駐車手順中に、積み降ろし領域に配置されたカメラによって認識かつ識別される。カメラはまた、トラックの位置に関する情報、すなわち積み降ろし領域内の分画からの距離、および地面に対するその回転角度を、物流管理施設のデータ処理システムに配布することを可能にする。駐車手順が完了したときには、その結果トラックの正確な位置が物流管理施設のデータ処理システムに知られる。次いでこれらのデータは、コンテナをトラックに積み降ろしするためのスタッカクレーンの目標位置として役立つ。通常の方法でオペレータは、荷受け手段に配置されたカメラを介して中央モニタで荷役プロセスを監視かつ制御する。荷積みおよび/または荷降ろしプロセスが行なわれる前に、トラックの運転手は、磁気またはチップカードを使用してトラックが積み降ろしの用意ができていることを示すために登録オフィスに行く。スタッカクレーンのオペレータがカメラを介して、ツイストロックが正しく配置されていないと判断した場合、オペレータは、インターコムを用いて運転手に間違った配置を修正するように要請することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】欧州特許1490286B1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、標準コンテナ用の倉庫における荷役方法を、そのスループットレートおよび安全に関して最適化することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この目的は、請求項1の特徴を有する標準コンテナ用の倉庫における荷役方法によって達成される。本発明の有利な実施形態は、従属請求項2ないし6に記載する。
【0009】
本発明によると、コンテナがコンテナスタッカクレーンによって自動的に入出庫され、コンテナが倉庫に隣接する積み降ろし領域でコンテナスタッカクレーンによって、積み降ろし領域の駐車スペースに駐車したトラックに荷降ろしされ、または積み降ろし領域の駐車スペースに駐車したトラックから荷積みされる、コンテナ特に標準コンテナ用の倉庫における荷役方法において、トラックが駐車スペースに入った後、かつトラックの運転手が駐車スペースを離れた後、駐車スペースは少なくとも1人の人間特にトラックの運転手の存在防止が確保され、自動積み降ろしプロセスの承認信号がコンテナスタッカクレーンに伝送されるので、荷役率の増加が達成される。安全確保プロセスによって、トラックが乗り入れその結果運転者が存在する駐車スペースは、コンテナスタッカクレーンも入り込みかつ自動運転で走行することのできる安全確保領域に転換される。本発明に関して、「少なくとも1人の人間の存在」とは、人間の侵入または以後の人間の立入りが防止または発見されることを意味すると理解される。
【0010】
単純な実施形態では、トラックが駐車スペースに入った後、かつトラックの運転手が駐車スペースを離れた後で、駐車スペースは少なくとも1人の人間特にトラックの運転手の立入り防止が確保されるように構成される。さらに、自動運転を可能にするために、荷役施設の運用規則に従って、駐車スペースの領域における人間の存在を防止し、したがって適切な手段によって単に運転手を駐車スペースから立ち去らせなければならないようにすることができる。駐車スペースの領域にそれ以上の人間は存在しないので、セキュリティ対策は立入りの防止に制限することができる。
【0011】
駐車スペースを離れた後、トラックの運転手は待機領域に居り、待機領域における運転手の存在は確立され、運転手が待機領域に留まる限り、積み降ろしプロセスのためのコンテナスタッカクレーンへの認証信号は維持されるので、運転手が存在する領域に関係するセキュリティを高めることができる。
【0012】
積み降ろしプロセスで高い速度を達成するために、積み降ろしプロセスが完了した後、すなわちコンテナスタッカクレーンが駐車スペースから離れた後で、運転手はこの事実を通知され、人間特にトラックの運転手による立入りを防止する駐車スペースのセキュリティが解除され、自動積み降ろしプロセスのためのコンテナスタッカクレーンへの承認信号が撤回される。
【0013】
駐車スペースを安全確保するための適切な方法ステップは、駐車スペースを取り囲む分画の一部であるゲートを閉鎖することによって、駐車スペースが人間特にトラックの運転手の立入り防止を確保することでもたらされる。また、ゲートを充分に高レベルの認識セキュリティをもたらす適切なセンサ群に置き換えることも可能である。
【0014】
セキュリティをさらに高めるために、トラックを乗り入れる前にトラック乗員の人数が確立され、1人の人間だけがトラックで駐車スペース内に乗り入れるように構成する。
【0015】
本発明を以下で、図面に示す例示的実施形態を用いて、さらに詳しく説明する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】港湾地域の標準コンテナ用の荷役施設の配置図。
【図2】図1の倉庫のコンテナ入出庫領域の部分拡大図。
【図3】図2の側面図。
【図4】自動コンテナクレーンに取り付けられたカメラの視野角を含む図3の拡大断面図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1は、コンテナ2、特に標準コンテナが荷役される港湾領域の荷役施設1の配置図を示す。配置図は荷役施設の一部分だけを示すが、基本的な構成要素は見ることができる。荷役施設1は基本的に、陸側荷役領域3、倉庫4、および海側荷役領域5から構成される。
【0018】
陸側荷役領域3は倉庫4の陸側端部4aに隣接し、基本的に入出庫されるコンテナ2を運搬するためのトラック7用の出入口領域6、およびこれに隣接する倉庫4の陸側端部4aの積み降ろし領域8から構成される。トラック7用の出入口領域6は、公道網に接続される公共領域6a、および港湾内の領域6bに分割される。公共領域6aおよび港湾内の領域6bは制御領域9によって分離される。出入口領域6の公共領域6aを除いて、荷役施設1はしたがって、例えばフェンス、壁、またはそれらの組合せとして形成される境界10によって包囲される。制御領域9では、出入りするトラック7が識別され、おそらく測定され、計量され、かつそれらの荷役作業に関して処理される。カメラ(図示せず)も制御領域9に搭載され、あらゆる方角からトラック7、その公式ナンバープレート、およびコンテナ2に設けられた識別番号をも録画するために使用される。こうして生成されたデータは、トラック7の荷積みおよび/または荷降ろしにも要求されるものであり、荷役施設1の物流管理施設の上位データ処理システム(図示せず)に伝送される。また、港湾操業の安全指針に従って、トラック7の運転室7aは運転手だけを含み、いかなる乗客もトラックを離れて制御領域9で待機することも確保される。制御領域9を通過した後、入来するトラックは次いで出入口領域6の内部領域6bに移動し、出入口領域の適切なレーン11を介して、倉庫4の積み降ろし領域8内の複数の駐車スペース12の1つに乗り入れる。
【0019】
本発明に関して、かつ例示的実施形態の記載に関連して、トラック7はトレーラ付きの牽引車両をも意味することを理解されたい。
【0020】
積み降ろし領域8で、駐車スペース12に駐車したトラック7は、倉庫4で動作するコンテナスタッカクレーン13によって荷積みおよび/または荷降ろしされる。コンテナスタッカクレーン13は自動的に動作する。倉庫4は 、隣同士に平行にかつ直線的に配置された複数の倉庫領域4cから構成される。陸側端部4aではそれらに積み降ろし領域8が配置され、それらの海側端部4bにはコンテナが入出庫される領域14が割り当てられる。各倉庫領域4cは、倉庫領域4cに沿ってレール15上を走行することのできる、1つまたは複数のコンテナスタッカクレーン13を有する。コンテナスタッカクレーン13は、倉庫領域4cと積み降ろし領域8および/またはコンテナが入出庫される領域14との間でコンテナ2を移送する。1つ以上のコンテナスタッカクレーン13に加えて、各倉庫領域4cはコンテナ2が降ろされる領域4dをも有する。荷降ろし領域4dは矩形の細長い基底面を有し、その上にコンテナ2が縦横に配置される。コンテナ2は最高5つまで上下に段積みされる。荷降ろしされたコンテナ2はそれらの長手方向の延びが、コンテナスタッカクレーン13のレール15と略平行に整列される。コンテナ2のこの整列は、トラック7が出入りする積み降ろし領域8においても、かつ無人運搬車両17が出入りするコンテナ入出庫領域14においても見られるので、コンテナスタッカクレーン13は、位置合わせ補正が必要な場合を別として、荷積みおよび荷降ろし中にそれぞれのコンテナ2を旋回させる必要が無い。
【0021】
倉庫4の海側端部4bで、コンテナ2は、コンテナスタッカクレーン13によってコンテナの入出庫領域14の静止支持枠16上に荷降ろしされ、またはさらに先に輸送するためにそこから引き上げられる。これらの支持枠16は、コンテナを支持枠16から引き上げかつ/またはその上に降ろし、かつ荷役施設1の海側荷役領域5で埠頭19に横付けされた船舶に積み降ろしを行なう荷役ブリッジ18の領域内にコンテナを運搬する無人運搬車両17への仲立ちとして働く。
【0022】
図2は、図1の積み降ろし領域8および隣接する倉庫領域4cの一部分の拡大図を示す。各積み降ろし領域8に、トラック7用の複数の駐車スペース12が隣同士に相互に最小可能な距離で配置されていることは明らかである。9列のコンテナ2が隣同士に荷降ろしされる倉庫領域4cの場合、トラック7用に6つの駐車スペースが隣同士に設けられる。各駐車スペース12は分画線12aによって、トラック7の長手方向に見て横方向に閉鎖される。その時点で動作中のコンテナスタッカクレーン13は自動的に動作し、したがってこの自動領域へのアクセスは防止しなければならないので、この分画線12aは倉庫4全体を画定する倉庫分画線21と隣接する。駐車スペース間の分画線12aはフェンス、壁、またはそれらの組合せとして形成することができる。この場合、トラック7の車輪をこの位置で誘導することができるので、トラック7の後ろ向きで入る並列駐車を容易にする横方向のコンクリート溝が好ましい。次いでそれぞれの場合にこれらのコンクリート溝にフェンスが追加的に立設される。コンテナ領域4cに面する駐車スペース12の端部に、倉庫4を包囲する、倉庫分画線21も設けられる。したがって駐車スペース12には、正面にゲートのように通路12bが設けられる。トラックは、その後の荷積みおよび/または荷降ろしプロセスのために、この通路12bを介して駐車スペース12内に後ろ向きに入る。
【0023】
その後の荷積みおよび/または荷降ろしのためにトラック7が駐車する、コンテナスタッカクレーン13による自動荷積みおよび/または荷降ろしのための駐車スペース12の領域を準備するために、依然としてトラック7の運転手は運転室7bだけでなく、分画線12a内の通路12bを介して駐車スペース12の領域からも離れることを確実にする必要がある。これを達成するために種々の可能性が存在する。本例の場合、分画線12aの通路12bは、運転手が自分の駐車トラック7から離れた後で、ゲート12cによって閉鎖される。この目的のために、運転手は、駐車スペース12の外側に配置されたスイッチを作動させることができる。スイッチは例えば待機領域22の領域に、駐車スペース12の横方向分画線12aの延長として分画線12aの外側に配置される、通信スタンドの形で配置される。待機領域22には、自動運転するコンテナスタッカクレーン13によるトラック7の積み降ろしプロセス中に、運転手が待機領域22を離れないように追加的に装備される。もし運転手が待機領域を離れた場合、これは即座に、それぞれの関連駐車スペースの領域の自動運転の停止を導く。これは、床のコンタクトマットまたは光バリアまたは適切な認識電子機器のような適切な手段によって達成することができる。ゲート12cが閉鎖され、運転手が待機領域22に入った後、対応するデータが物流管理施設のデータ処理システムに伝送される。それが無い場合は倉庫分画線21によって界接されるコンテナスタッカクレーン13の作業領域は、したがって今や支障が無くなった個々の駐車スペース12によって延長されるので、この駐車スペース12に関連して、コンテナスタッカクレーン13は今や、所望の積み降ろしプロセスを実行することができる。コンテナスタッカクレーン13による積み降ろしプロセスの完了後に、待機領域22で待機している運転手は適切な通知を受け取る。それぞれの駐車スペース12に関連付けられるゲート12cは自動的に開かれるか、あるいは運転手が手動で開くことができるように開錠される。運転手がゲート12cを開くために、その間に解除されたスイッチング素子を操作することも可能である。
【0024】
基本的に、ゲート12cによってではなく、セキュアセンサ群によって駐車スペース12の通路の領域を封鎖することも可能である。
【0025】
加えて、通信スタンド22の領域に、コンテナスタッカクレーン13が誤動作した場合に備えて、運転手の追加的保護をもたらすために、天蓋を設けることも考えられる。
【0026】
この説明から、個々の駐車スペース12のゲート12cによって閉鎖することのできる分画線12aは、必要な場合[原文のまま]、自動化領域と画定されることが明らかになる。駐車スペース12が自動化領域と画定される場合、ゲート12cは閉鎖され、運転手は駐車スペース12の外にいる。ゲート12cが開き、運転手がトラック7の領域にいる場合、またはトラック7が駐車していない場合、それぞれの駐車スペース12は、コンテナスタッカクレーン13が入ることのできない手動領域となる。このようにして、コンテナスタッカクレーン13がトラック7の積み降ろしを自動的に実行することができる状態が達成される。
【0027】
基本的に、積み降ろしプロセスを半自動的に実行し、または自動運転の試みが1回以上失敗した場合に、コンテナスタッカクレーン13および駐車スペース12に配置されたカメラを用いて、オペレータが中央制御スタンドを介して介入することも可能である。
【0028】
さらに、図2は、コンテナスタッカクレーン13自体のより詳細な構成を示す。このコンテナスタッカクレーン13は基本的に、それぞれの倉庫領域4cの荷降ろし領域4dの横方向隣に配置されたレール15に沿って走行することのできるブリッジ13aから構成され、該ブリッジ上をトロリ13bがブリッジ13aの走行方向に対し直角方向に走行することができる。垂直移動可能なマスト13cがトロリ13bに装着され、該マスト上に、コンテナ2を受け取るための荷受け手段13d、好ましくはスプレッダフレームが装着される。コンテナスタッカクレーン13はしたがってそれぞれの倉庫領域4cの長手方向に走行することができ、荷受け手段付きのそのマスト13cは、トロリ13bを介して、倉庫領域14cの長手方向に対し直角方向に走行することができる。
【0029】
また、コンテナスタッカクレーン13の代わりに、ガントリクレーンまたはセミガントリクレーンを使用することも基本的に可能である。
【0030】
図3は図2の側面図であり、垂直マスト13c付きのコンテナスタッカクレーン13の構造をより明瞭に示す。それはまた、レール15が段積みコンテナ2より上の高さに高架されることも示す。倉庫領域4cおよび積み降ろし領域8は倉庫分画線21によって相互に分離される。
【0031】
図4は図3に対応する側面図を示すが、この場合、コンテナスタッカクレーン13は倉庫領域4cから積み降ろし領域8に立ち入っており、該積み降ろし領域のゲート12cは運転手がトラック7を離れた後ですでに閉鎖され、待機領域22における運転手の存在が確認されている。カメラ23はコンテナスタッカクレーン13のトロリ13bの領域に配置され、該カメラによって、トラック7のプラットフォームの基準点、および/または荷降ろしされるコンテナ2およびトラックに位置するコンテナ2の基準点が認識され、倉庫管理コンピュータのデータ処理システムに伝送される。次いでこれらのデータは、自動積み降ろしプロセスのために使用される。
【符号の説明】
【0032】
1 荷役施設
2 コンテナ
3 陸側荷役領域
4 倉庫
4a 陸側端部
4b 海側端部
4c 倉庫領域
4d 荷降ろし領域
5 海側荷役領域
6 出入口領域
6a 公共領域
6b 港湾内領域
7 トラック
7a 運転室
8 積み降ろし領域
9 制御領域
10 境界
11 レーン
12 駐車スペース
12a 分画線
12b 通路
12c ゲート
13 コンテナスタッカクレーン
13a ブリッジ
13b トロリ
13c マスト
13d 荷受け手段
14 コンテナ入出庫領域
15 レール
16 支持枠
17 無人運搬車両
18 荷役ブリッジ
19 埠頭
20 船舶
21 倉庫分画線
22 待機領域
23 カメラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテナ(2)がコンテナスタッカクレーン(13)によって自動的に入出庫され、コンテナ(2)が倉庫(4)に隣接する積み降ろし領域(8)で前記コンテナスタッカクレーン(13)によって、積み降ろし領域(8)の駐車スペース(12)に駐車したトラック(7)に荷降ろしされ、または積み降ろし領域(8)の駐車スペース(12)に駐車したトラック(7)から荷積みされる、コンテナ(2)特に標準コンテナ用の倉庫(4)における荷役方法であって、前記トラック(7)が駐車スペース(12)に入った後、かつ前記トラック(7)の運転手が駐車スペース(12)を離れた後で、前記駐車スペース(12)が少なくとも1人の人間特にトラック(7)の運転手の存在防止が確保され、かつ自動積み降ろしプロセスのための承認信号が前記コンテナスタッカクレーン(13)に伝送されること、および前記トラックが乗り入れる前に、前記トラック(7)に乗車している人数が制御領域(9)で確立され、1人だけが前記トラック(7)で前記駐車スペース(12)に移動することを特徴とする方法。
【請求項2】
前記トラック(7)が前記駐車スペース(12)に入った後、かつ前記トラック(7)の運転手が前記駐車スペース(12)を離れた後で、前記駐車スペース(12)が人間特にトラック(7)の運転手の立入り防止を確保されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記駐車スペース(12)を離れた後、前記トラック(7)の運転手が待機領域(22)に位置し、前記待機領域(22)における前記運転手の存在が確立され、前記運転手が前記待機領域(22)に留まる限り、前記積み降ろしプロセスのための前記コンテナスタッカクレーン(13)への前記承認信号が維持されることを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記積み降ろしプロセスが完了した後、前記運転手にこの事実が通知され、人間特にトラック(7)の運転手による立入りを防止する前記駐車スペース(12)のセキュリティが解除され、前記自動積み降ろしプロセスのための前記コンテナスタッカクレーン(13)への前記承認信号が撤回されることを特徴とする、請求項1ないし3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記駐車スペース(12)を包囲する分画線(12a)の一部であるゲート(12c)を閉鎖することによって、前記駐車スペース(12)の人間特にトラック(7)の運転手による立入り防止が確保されることを特徴とする、請求項1ないし4のいずれか一項に記載の方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公表番号】特表2012−500170(P2012−500170A)
【公表日】平成24年1月5日(2012.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−523431(P2011−523431)
【出願日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【国際出願番号】PCT/EP2009/065455
【国際公開番号】WO2010/063585
【国際公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【出願人】(504346570)ゴットヴァルト ポート テクノロジー ゲーエムベーハー (14)
【氏名又は名称原語表記】GOTTWALD PORT TECHNOLOGY GMBH
【住所又は居所原語表記】Forststrasse 16,40597 Dusseldorf,Germany
【Fターム(参考)】