説明

コンテンツアイテムレコーダ、及びかかるコンテンツアイテムレコーダのための記録方法

本発明は、DVDレコーダのようなコンテンツアイテムレコーダに関する。レコーダは、エンドユーザからプロテクション情報を受けるユーザ入力111を有する。セクションプロセッサ113は、プロテクション情報に応答して、コンテンツアイテムをセクションに分割し、アクセス特性プロセッサ115は、それぞれのセクションについてアクセス特性を決定する。コンテンツアイテム及びアクセス情報は、レコーディングプロセッサ117により記録可能な媒体119に記憶される。たとえば、全てのセクションを含む制限されたアクセスのプレイリストは、プロテクトされるセクションを含まない制限されないアクセスのプレイリストと共に記憶される。再生で、アクセス許可レベルは、アクセスユーザ入力123からのアクセスレベルプロセッサ125により決定される。アクセス許可レベルに従って、プレゼンテーションプロセッサ127により、プレゼンテーション信号が生成される。制限されないアクセス許可レベルが設定された場合、制限されたアクセスのプレイリストが使用され、さもなければ、制限されないアクセスのプレイリストが使用される。したがって、柔軟な親の制御が提供される。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツアイテムレコーダ、及びかかるコンテンツアイテムレコーダのための記録方法に関し、特に、フレキシブルなアクセス制御を提供するためのコンテンツアイテム記録システムに関する。
【背景技術】
【0002】
過去十年にわたり、オーディオビジュアル信号の私的な記録及び再生が普及してきており、多くの文化において毎日の生活の共通部分となっている。たとえば、ビデオカセットレコーダ及びビデオカメラの出現により、消費者がTV番組を録画すること、及びオリジナルのビデオの長さを形成する手段が提供されている。
【0003】
近年、デジタルビデオ機器は、益々普及してきており、価格的に著しく低減されてきている。これに応じて、消費者市場におけるデジタルビデオ記録機器の販売は、高いレートで現在増加している。たとえば、デジタルビデオカメラは、アナログビデオカメラよりも多く売れている。
【0004】
MPEG2のようなデジタルビデオ規格の存在により、オーディオビジュアルコンテンツの流通について広く多様な相互使用可能なビデオ機器及びメディアを生じている。たとえば、DVD(Digital Versatile Disk)は、レンタル又は購入のためのビデオコンテンツの流通について最も人気のあるフォーマットとしてビデオカセットに急速に取って代わっている。より高い品質に加えて、デジタルビデオ規格により、オーディオビジュアルコンテンツの処理及び記憶におけるフレキシビリティ及び可能性を増加するのを可能にする。たとえば、前もって記録されたDVDにより、瞬間的なシーンの選択、異なる言語オプション又は異なるサブタイトルの選択等を可能にする。また、デジタルビデオフォーマットは、ビデオ編集を著しく容易にしており、消費者市場にとって適切な安価なビデオ編集手段を可能にしている。特に、デジタルビデオカメラの増加する人気及びホームコンピュータの増加する機能は、消費者にとって益々アクセス可能であるビデオの長さを編集ための手段を得ることができる。さらに、ビルトインビデオ編集機能を有する多くの家電製品を利用可能になっている。
【0005】
オーディオビジュアル信号の記憶のための家電製品の例は、DVD(Digital Versatile Disk)レコーダであり、家電製品市場に最近導入されてきている。DVDレコーダにより、ユーザは、記録可能なDVDメディアに1以上のオーディオビジュアル信号を記録することができる。典型的に、DVDレコーダは、記録されているオーディオビジュアル信号を記録、編集及び編成するための手段を有している。たとえば、複数のアイテムがDVDに記録される場合がある。したがって、記録されたDVDは、たとえば、デジタルカメラからのビデオフッテージと同様に、受信されたTV番組又はフィルムを有する場合がある。したがって、ユーザは、異なるソースからの異なるコンテンツを混合する場合がある。典型的に、数時間のオーディオビジュアル信号が1つのDVD媒体に記録される場合があり、したがって、複数の異なるアイテムを含む場合がある。
【0006】
オーディオビジュアル信号のストレージのための家電製品の別の例は、PVR(Personal Video Recorder)であり、このレコーダは、取り外し可能な記録媒体ではなく、永続的なハードディスクにオーディオビジュアル信号を典型的に記録する。PVRは、数十時間のビデオの長さを記録するに十分なハードディスクを典型的に含んでおり、これにより、多数のたとえばテレビ番組がハードディスクに記録されるのを可能にする。
【0007】
ビデオ記録装置の多くの消費者に共通の懸念は、不適切なマテリアルが適切ではない視聴者に提供されないように、記録コンテンツへのアクセスをどのように制御するかである。特に、多くの番組は、バイオレンス、たとえば子供にとって適切ではないと考えられるホラー又はセックスを含むシーンを含んでいる。したがって、多くの消費者は、記録されたコンテンツへのアクセスの親の制御が利用可能であることを好んでいる。
【0008】
したがって、消費者のビデオ記録機器は、記録媒体のコンテンツへのアクセスを制限するための幾つかの手段を典型的に含んでいる。特に、DVDレコーダは、レコーダロック又はディスクロック機能からなるアクセスプロテクションを有することが知られている。レコーダロックアプローチによれば、レコーダピンコードは、レコーダが動作するために入力される必要がある。これにより、アクセスピンコードを知る個人に対してレコーダの使用を制限することができる。ディスクロックアプローチによれば、ディスクピンコードは、ロックされたディスクの記録されたコンテンツにレコーダがアクセスするために入力される必要がある。これにより、アクセスピンコードを知る個人に対してディスクの使用を制限することができ、他のプロテクトされていないディスクは、アクセスピンコードを知らないユーザによりアクセスされる場合がある。
【0009】
しかし、これらのアプローチの両者は、柔軟性に欠け、全てのアクセス制御機能及びユーザにより望まれる柔軟性を提供しない傾向にある。特に、レコーダロック機能は、適切なコンテンツの再生であるか否かでアクセスピンコードを有さないユーザによりレコーダが記録されるのを防止する。同様に、ディスクロック機能は、ディスクの適切なコンテンツがアクセスピンコードを知らないユーザに再生されるのを防止する。たとえば、子供は、アクセスピンコードの知識を持たない場合があり、したがって、適切なディスクを再生するためのレコーダを使用するのを防止されるか、又はロックされたディスクに記憶された適切なコンテンツアイテムにアクセスするのを防止される場合がある。したがって、子供は、子供にとって適切なコンテンツにアクセスするためでさえ、それらの親がレコーダ又はディスクのロックを解除するのを必要とする。さらに、異なるユーザ環境は、アクセス制御のための異なる要件を有する可能性があり、公知のアクセス制御により、現在のユーザグループの特定の好みに調整するのを妨げる。たとえば、異なる家族は、何が子供にとって適切であるかといった異なる意見を有する場合があり、適切であることは、(たとえば子供の年齢といった)個々の子供に依存する場合がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかるに、改善されたアクセス制御を有するコンテンツアイテムレコーダが有利であって、特に、増加されたアクセス制御のフレキシビリティを可能にするコンテンツアイテムレコーダが有利である。特に、適切なコンテンツへのアクセスを妨げることにおいて過度の制約を与えない、所与のユーザ環境に対する柔軟な調節を可能にするアクセス制御を有することが有利である。
【課題を解決するための手段】
【0011】
したがって、本発明は、先に記載された1以上の問題点を1つ又は組み合わせて緩和、軽減又は除去することを試みる。
【0012】
本発明の第一の態様によれば、コンテンツアイテムレコーダが提供され、このコンテンツアイテムレコーダは、録画のためにコンテンツアイテムを受ける手段、エンドユーザからプロテクション情報を受けるユーザ入力、プロテクション情報に応答してコンテンツアイテムを複数のセクションに分割する手段、プロテクション情報に応じて複数のセクションのそれぞれについてアクセス特性を決定する手段、コンテンツアイテムと、記録可能な媒体の複数のセクションのそれぞれについてアクセス特性を含むアクセス情報とを記憶する手段を有している。
【0013】
これにより、本発明は非常に柔軟にアクセス制御を提供するコンテンツアイテムレコーダを可能にする。本発明により、エンドユーザは、異なるセクションのコンテンツアイテムを選択し、アクセス特性をそれぞれに関連付けすることができる。これにより、エンドユーザは、ユーザの特定の要件及び望みに対するコンテンツアイテムへのアクセス制御をカスタマイズする場合がある。ユーザは、異なるセクションの異なるアクセス特性をさらに選択する場合がある。たとえば、2つのレベルのアクセス特性が使用され、それぞれのセクションは、2つのアクセスレベル特性のうちの1つに割り当てられる場合がある。一方のレベルは、誰にでも(たとえば子供を含む)利用可能なコンテンツに対応し、別のレベルは、サブグループ(たとえば大人)についてのみ適切なコンテンツに対応する場合がある。例として、正規のプレイリスト及びアダルトのみのプレイリストが記録可能な媒体に記憶される場合がある。ユーザは、全体のコンテンツアイテムレコーダ、全体の記録可能な媒体又は全体のコンテンツアイテムに関連するアクセス制御を提供することに制限されない。むしろ、個々のセクションのコンテンツアイテムは、異なるアクセス特性を有する場合があり、異なるバージョンのコンテンツアイテムが異なるアクセス特性に応答してアクセス可能となる。非常に高い程度のユーザカスタマイズをもつ非常に柔軟なアクセス制御が可能となる。たとえば、記録媒体のコンテンツアイテムの親の制御は、イネーブルにされ、親は、これらのセクションが子供によりアクセスされるのを妨げるアクセス特性が与えられた不適切なセクションを特に選択する場合がある。記録可能な媒体は、たとえば取り外し可能な媒体である場合がある。セクションは、プロテクトされた部分又はプロテクトされていない部分として特徴づけされる、エンドユーザにより選択されたコンテンツアイテムの一部である場合がある。セクションは、コンテンツアイテムの規格により決定又は固定される場合があり、アクセス特性は、固定されたセクションのそれぞれについて、プロテクト済み又はプロテクト未済として、エンドユーザにより設定される場合がある。
【0014】
本発明の特徴によれば、アクセス特性を決定する手段は、プロテクション情報に応答して複数のセクションのうちの少なくとも第一のプロテクトされたセクションを決定する手段、第一のプロテクトされたセクションを含む制限付きアクセスのプレイバック(再生)シーケンスの指示を生成する手段、第一のプロテクトされたセクションを含まない制限付きでないアクセスのプレイバックシーケンスの指示を生成する手段、アクセス情報において制限付きアクセスのプレイバックシーケンス及び制限付きでないアクセスのプレイバックシーケンスを含む手段を更に有している。
【0015】
たとえば、制限付きアクセス及び制限付きでないアクセスプレイリストは、記録可能な媒体に記録される場合があり、制限付きアクセスプレイリストは、プロテクトされたセクションを含み、制限付きでないアクセスプレイリストがこのセクションをスキップする。制限付きでないアクセスプレイリストは、オリジナルのコンテンツアイテムに対応するが、(ビデオ系列におけるシーンのような)不適切なセクションがスキップされている。制限付きアクセスのプレイリストを使用したプレーヤは、フルコンテンツアイテムを示す場合があり、制限付きでないアクセスプレイリストを使用した再生は、エンドユーザによりマークされている1以上のセクションをスキップする。したがって、同じコンテンツアイテムは、異なるバージョンで与えられる場合がある。制限付きでないアクセスプレイリストについて、アクセス要件における制約がないことが好ましく、たとえば子供を含む全てのユーザが利用可能であることが望まれる。制限付きアクセスのプレイリストについて、たとえば大人のみのようなユーザのサブグループへのアクセスにおいて制約があることが好ましい。この特徴は、記録又は編集フェーズの間に決定及び生成されている異なるバージョンのコンテンツアイテムについて可能である。付加的又は相対的に、特徴は、記録可能な媒体の異なるバージョンのコンテンツアイテムの非常にシンプルかつ複雑さ低い再生を可能にする。
【0016】
本発明の別の特徴によれば、制限付きアクセスプレイバックシーケンスの指示又は制限付きでないアクセスプレイバックシーケンスの指示は、複数のセクションのうちの少なくとも幾つかの順序付けされた再生のシーケンスを含んでいる。これにより、記録可能な媒体からのコンテンツアイテムのシンプルかつ低い複雑さの再生が可能となる。
【0017】
本発明の別の特徴によれば、制限付きアクセスのプレイバックシーケンスの指示は、複数のセクションのうちの順序付けされた再生のシーケンスを含み、制限付きでないアクセスのプレイバックシーケンスの指示は、複数のセクションのうちのサブセットの順序付けされた再生のシーケンスを含んでいる。これにより、異なるバージョンのコンテンツアイテムを生成するための方法を低い複雑さで容易に実現することができ、特に、不適切なエンドユーザにより決定され、制限付きでないアクセスのプレイバックシーケンスから省略されるのを可能にする。
【0018】
本発明の別の特徴によれば、コンテンツアイテムレコーダは、記録可能な媒体に記憶されたコンテンツアイテムからのプレゼンテーション信号を生成する再生手段を更に有し、再生手段は、プレイバックユーザからのアクセス入力を受ける手段、アクセス入力に応答してアクセス許可レベルを設定する手段、記録可能な媒体からコンテンツアイテム及びアクセス情報を検索する手段、アクセス許可レベルとアクセス情報に応答してコンテンツアイテムのプレゼンテーション信号を生成する手段を有している。
【0019】
これにより、記録可能な媒体のコンテンツアイテムを再生するとき、低い複雑さであって柔軟性の高いアクセスが可能となる。アクセス入力は、ユーザを識別するのに適しており、適切なアクセスは、エンドユーザの好みに応答して決定されたアクセス特性に従って提供され、記録可能な媒体に記憶される場合がある。たとえば、親のコードが入力された場合、フルアクセスが提供される場合があり、親のコードが入力されていない場合、コンテンツアイテムを記録するときにエンドユーザにより子供について適切であるとして特徴づけされるコンテンツアイテムの部分へのアクセスのみが提供される。
【0020】
本発明の別の特徴によれば、プレゼンテーション信号を生成する手段は、アクセスがアクセス許可レベルに許可されたことをアクセス特性が示した複数のセクションのうちのセクションからのみプレゼンテーション信号を生成するために作用する。これにより、アクセス許可レベルに依存して、異なるバージョン又はセクションのコンテンツアイテムへのアクセスを可能にする非常に柔軟なアクセス制御が可能になる。たとえば、所与のアクセス許可レベルについて、幾つかのセクションのコンテンツアイテムがスキップされる場合があり、これらは、他のアクセス許可レベルについて含まれ、これらは、他のアクセス許可レベルについて含まれる。
【0021】
本発明の別の特徴によれば、アクセス情報は、第一のプロテクトされたセクションを含む制限付きアクセスのプレイバックシーケンスの指示、及び第一のプロテクトされたセクションを含まない制限付きでないアクセスのプレイバックシーケンスの指示を有し、プレゼンテーション信号を生成する手段は、アクセス許可レベルが制限付きでないアクセス許可レベルに対応する場合に制限付きアクセスのプレイバックシーケンスの指示からプレゼンテーション信号を生成するために作用し、アクセス許可レベルが制限付きアクセス許可レベルに対応する場合に制限付きでないアクセスのプレイバックに応答してコンテンツアイテムについてプレゼンテーション信号を生成する。これにより、視聴者(たとえば子供)のアクセスコードの入力に応答して、ユーザ(たとえば親)のアクセスの好みに応答して、異なるバージョンのコンテンツアイテムの低い複雑さの再生が可能となる。したがって、非常に柔軟かつ低い複雑さのアクセス制御が提供され、コンテンツアイテムに対するアクセス制御が個々のユーザに対してカスタマイズされるのを可能にする。
【0022】
本発明の別の特徴によれば、記録する手段は、複数のコンテンツアイテム、複数のコンテンツアイテムのそれぞれのプロテクションの指示を記録するために作用し、コンテンツアイテムのプロテクションの指示は、コンテンツアイテムがプロテクトされたかを示している。これにより、複数のコンテンツアイテムを同じ記録媒体に記憶可能であり、他のコンテンツアイテムのアクセス制限とは独立に、それぞれのコンテンツアイテムについて個々の柔軟なアクセス制御が可能となる。特に、異なるバージョンのコンテンツアイテムは、視聴者のアクセス許可レベルに依存して再生される場合がある。さらに、アクセスは、他のコンテンツアイテムに対するアクセスを妨げることなしに、幾つかのコンテンツアイテムに否定される場合がある。したがって、階層的なアクセス制御は、複数のコンテンツアイテムを含む1つの記録可能な媒体についてイネーブルにされる。
【0023】
本発明の別の特徴によれば、コンテンツアイテムレコーダは、アクセス情報と関連付けされたアクセスコードを記録可能な媒体に記録する手段を更に有する。このことは、更なるフレキシビリティをもつ増加されたアクセス制御を可能にする場合があり、特に、アクセスがコンテンツアイテムレコーダのエンドユーザの制御下となるのを可能にする。これに応じて、コンテンツアイテムがアクセスされるのを可能にするアクセスコードが提供されるエンドユーザについて制御が保持されるのを可能にする。
【0024】
本発明の別の特徴によれば、コンテンツアイテムレコーダは、コンテンツプロバイダからのコンテンツアイテムを受ける手段を更に有している。本発明は、彼の特定の好み及び要件に対してカスタマイズされるべき、コンテンツプロバイダからのコンテンツアイテムへのエンドユーザがアクセス制御及びアクセス許可をカスタマイズするのを可能にする。
【0025】
本発明の別の特徴によれば、コンテンツプロバイダは、ブロードキャストコンテンツプロバイダである。本発明は、ブロードキャストを記録するため、あるポイントからマルチポイントへのブロードキャストをエンドユーザが受けるのを可能にし、これにより、彼の特定の好み及び要件に従ってアクセス制御が提供される。
【0026】
本発明の別の特徴によれば、記録可能な媒体は、記録可能なDVD(Digital Video Disc)である。好ましくは、記録可能なDVDは、DVD+再書込み可能なビデオフォーマット仕様に従う。したがって、本発明は、フレキシブル、カスタマイズ可能及び/又は低い複雑度のアクセス制御についてDVDレコーダ向けに提供可能であることが好ましい。
【0027】
本発明の別の特徴によれば、コンテンツアイテムは、オーディオビジュアルコンテンツアイテムである。オーディオビジュアル信号は、ビデオのみであるか、又はオーディオのみである場合があるが、リアルタイムのビデオ及びオーディオ系列を含むことが好ましい。コンテンツアイテムは、たとえば、ビデオプログラム、TV番組、映画、歌、ライブイベント又はラジオ番組からの記録されたビデオ系列である場合がある。
【0028】
本発明の第二の態様によれば、複数のセクションに分割するコンテンツアイテム及び複数のセクションのそれぞれについてアクセス特性を含むアクセス情報を含む記録可能な媒体からプレゼンテーション信号を生成するコンテンツアイテムプレーヤが提供され、再生手段は、プレイバックユーザからのアクセス入力を受ける手段、アクセス入力に応答してアクセス許可レベルを設定する手段、記録可能な媒体からコンテンツアイテム及びアクセス情報を検索する手段、及び、アクセス許可レベル及びアクセス情報に応答してコンテンツアイテムのためのプレゼンテーション信号を生成する手段を有している。このように、低い複雑さ、柔軟性及び/又はカスタマイズ可能なアクセス制御を可能にするコンテンツアイテムプレーヤが提供される。
【0029】
本発明の特徴によれば、アクセス情報は、第一のプロテクトされたセクションを含む制限付きアクセスのプレイバックシーケンスの指示を含み、第一のプロテクトされたセクションを含まない制限付きでないアクセスのプレイバックシーケンスの指示を含んでおり、プレゼンテーション信号を生成する手段は、アクセス許可レベルが制限付きでないアクセス許可レベルに対応する場合に、制限付きアクセスのプレイバックシーケンスの指示からプレゼンテーション信号を生成するために作用し、アクセス許可レベルが制限付きアクセス許可レベルに対応する場合に、制限付きでないアクセスのプレイバックシーケンスの指示に応答してコンテンツアイテムについてプレゼンテーション信号を生成する。これにより、視聴者(たとえば子供)のアクセスコードの入力に応答してユーザ(たとえば親)により決定されたアクセスレベルに応答して、異なるバージョンのコンテンツアイテムの低い複雑さの再生を可能にする。したがって、非常に柔軟かつ低い複雑さのアクセス制御が提供され、コンテンツアイテムへのアクセス制御が個々のユーザに対してカスタマイズされるのを可能にする。
【0030】
本発明の第三の態様によれば、記録可能なコンテンツアイテムを記録する方法が提供され、本方法は、記録のためにコンテンツアイテムを受けるステップ、エンドユーザからのプロテクション情報を受けるステップ、プロテクション情報に応答してコンテンツアイテムを複数のセクションに分割するステップ、プロテクション情報に応答して複数のセクションのそれぞれについてアクセス特性を決定するステップ、コンテンツアイテムと、複数のセクションのそれぞれについてのアクセス特性を含むアクセス情報を記録可能な媒体に記憶するステップを有している。低い複雑さ、フレキシブル及び/又はカスタマイズ可能なアクセス制御を可能とする記録可能な媒体にコンテンツアイテムを記録する方法が提供される。
【0031】
本発明の特徴によれば、本方法は、プロテクション情報に応答して複数のセクションのうちの少なくとも第一のプロテクトされたセクションを決定するステップ、第一のプロテクトされたセクションを含む制限付きアクセスのプレイバックシーケンスの指示を生成するステップ、第一のプロテクトされたセクションを含まない制限付きでないアクセスのプレイバックシーケンスの指示を生成するステップ、並びに、制限付きアクセス及び制限付きでないアクセスのプレイバックシーケンスをアクセス情報に含むステップを更に有する。これにより、記録フェーズの間に、異なるバージョンのコンテンツアイテムが決定及び生成可能である。付加的又は代替的に、この特徴により、非常にシンプルかつ低い複雑さの異なるバージョンのコンテンツアイテムの記録可能な媒体での再生が可能となる。
【0032】
本発明の別の特徴によれば、本方法は、プレイバックユーザからのアクセス入力を受けるステップ、アクセス入力に応答してアクセス許可レベルを設定するステップ、記録可能な媒体からコンテンツアイテム及びアクセス情報を検索するステップ、並びに、アクセス許可レベル及びアクセス情報に応答してコンテンツアイテムのためのプレゼンテーション信号を生成するステップを更に有している。これにより、記録可能な媒体でコンテンツアイテムを再生するとき、低い複雑さかつ高い柔軟性をもつアクセス制御が可能となる。
【0033】
本発明のこれらの態様、特徴及び利点、並びに他の態様、特徴及び利点は、以下に記載される実施の形態を参照して明らかにされるであろう。本発明の実施の形態は、添付図面を参照して例示により記載される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
以下の説明は、DVDレコーダの親のアクセス制御機能を提供する特定のアプリケーションについて、本発明の実施の形態に焦点を当てている。しかし、本発明がこの適用に制限されないことを理解されたい。たとえば、本発明は、他のアクセス制御の形式、及びたとえばパーソナルビデオレコーダ(PVR)を含む他のコンテンツアイテムレコーダに適用される場合がある。記載される実施の形態では、コンテンツアイテムレコーダは、オーディオ及びビデオの両者を含むオーディオビジュアルコンテンツを記録するために作用する。
【0035】
図1は、本発明の実施の形態に係るコンテンツアイテムレコーダ101のブロック図の例示である。
コンテンツアイテムレコーダ101は、外部ビデオソース103に結合され、この外部ビデオソースから、1以上のオーディオビジュアルコンテンツアイテムが受信される。記載される実施の形態では、外部ソースは、たとえば、無線ブロードキャストにより配信されるTV信号を受信するためのレシーバである場合がある。ビデオソース103は、TV番組の形式でコンテンツアイテムを提供する場合がある。他の実施の形態では、外部ビデオソースは、たとえばデジタルビデオカメラである場合がある。好適な実施の形態では、コンテンツアイテムレコーダ101は、異なるタイプの複数の異なるビデオソースに結合されるために作用する。
【0036】
好適な実施の形態に係るコンテンツアイテムレコーダ101は、コンテンツアイテム記録部分105及びコンテンツアイテム再生部分107を備えている。コンテンツアイテム記録部分105は、インタフェース109を備えており、このインタフェースは、外部ビデオソース103に結合されており、外部ビデオソース103から記録のためにコンテンツアイテムを受けるために作用する。インタフェース109は、異なるフォーマットの複数の異なる入力を有する場合がある。たとえば、インタフェース109は、アナログソースからのアナログAV信号を受けるアナログ入力、及びデジタルビデオソースからのデジタルAV信号を受けるデジタル入力を有する場合がある。
【0037】
コンテンツアイテム記録部分105は、コンテンツアイテムレコーダ101のエンドユーザからプロテクション情報を受けるユーザ入力手段111を更に有している。好適な実施の形態では、プロテクション情報は、コンテンツアイテムの少なくとも1つのセクションのエンドユーザにより望まれるプロテクションのレベルに関連する。特に、ユーザは、コンテンツアイテムの少なくとも1つのセクションについてアクセスレベルの要件を定義する場合がある。好ましくは、ユーザは、プロテクトされるべきコンテンツアイテムであって制限されたアクセスを有するコンテンツの1以上のセクションを選択することで、プロテクション情報を提供する場合がある。
【0038】
インタフェース109及びユーザ入力手段111は、セクションプロセッサ113に結合され、このセクションプロセッサは、プロテクション情報に応答して、コンテンツアイテムを複数のセクションに分割するために作用する。好適な実施の形態では、セクションプロセッサ113は、コンテンツアイテムを、プロテクトされたセクションとしてユーザにより識別されたセクションを含む第一のグループ及びプロテクトされたセクションとして識別されないセクションを含む第二のグループに分割する。
【0039】
セクションプロセッサ113は、アクセス特性プロセッサ115に結合され、このプロセッサは、プロテクション情報に応答して複数のセクションのそれぞれについてアクセス特性を決定するために作用する。簡単な実施の形態では、コンテンツアイテムのそれぞれのセクションのアクセス特性は、エンドユーザ(たとえば親)がプロテクト済又はプロテクト未済としてセクションをカテゴリ化したかの指示に対応する。
【0040】
アクセス特性プロセッサ115は、レコーディングプロセッサ117に結合され、このプロセッサは、コンテンツアイテム及びアクセス情報を記憶するために作用し、このアクセス情報は、記載される実施の形態では記録可能なDVDである記録可能な媒体119で複数のセクションのそれぞれについてアクセス特性を含んでいる。幾つかの実施の形態では、記録プロセッサ117は、それぞれのセクションに関連されるアクセス特性を記録する場合がある。たとえば、それぞれのセクションについて、特定のセクションがユーザによりプロテクト済又はプロテクト未済として特徴づけさているかを示すデータ値が記録される。
【0041】
しかし、好適な実施の形態では、アクセス情報は、プレイリストのような複数のプレイバックシーケンスの指示を含んでいる。たとえば、制限されたアクセスのプレイバックシーケンスの指示は、順次に配列されるコンテンツアイテムの全てのセクションを含むプレイリストとして生成される場合がある。したがって、プレイリストは、プロテクトされたセクション又はプロテクトされていないセクションの両者を含む全体のコンテンツアイテムの再生を記述する。これは、コンテンツアイテムについて、制限された、たとえば大人のみのプレイリストに対応する。さらに、エンドユーザがプロテクトされていないセクションとして定義されたコンテンツアイテムのセクションのみを含むプレイリストとして、制限されていないアクセスのプレイバックシーケンスの指示が生成される。したがって、このプレイリストは、全てのプロテクトされたセクションを省略するコンテンツアイテムのプレゼンテーションシーケンスに対応する。制限されていないアクセスのプレイバックシーケンスの指示は、この例では、子供に適したコンテンツアイテムのバージョンに対応する場合がある。
【0042】
コンテンツアイテム及びアクセス情報は、適切な形式で記録可能な媒体119に記憶される。好ましくは、このフォーマットは、記録可能なDVDに共通の規格に従う。
【0043】
コンテンツアイテム再生部分107は、検索プロセッサ121を含んでおり、このプロセッサは、記録可能な媒体に結合され、記録可能な媒体からコンテンツアイテム及びアクセス情報を検索するために作用する。なお、多くの実施の形態では、レコーディングプロセッサ117及び検索プロセッサ121は、記録媒体とインタフェースするための共通のインタフェース回路を共有することを理解されたい。たとえば、DVDレコーダの好適な実施の形態では、レーザディスクドライブは、機能ブロックの間で共有される。
【0044】
コンテンツアイテム再生部分107は、第二のユーザ入力手段123を更に有し、この手段は、プレイバックユーザからのアクセス入力を受けるために動作する。ユーザは、たとえば、記録可能な媒体からのコンテンツアイテムを再生するのを意図する子供である場合がある。アクセス入力は、好適な実施の形態では、アクセスコードである。好適な実施の形態では、第一及び第二のユーザ入力手段は共有され、ユーザ入力を受ける1つの手段は、コンテンツアイテム記録部分105及びコンテンツアイテム再生部分107の両者について使用される。
【0045】
第二のユーザ入力手段123は、アクセスレベルプロセッサ125に結合され、このプロセッサは、アクセス入力に応答してアクセス許可レベルを設定するために作用する。好適な実施の形態では、アクセスレベルプロセッサ125は、予め記憶されているアクセスコードに対応するアクセスコードが受信された場合に、アクセス許可レベルを制限されていないアクセスレベルに設定する。このコードは、エンドユーザにより前もって設定されることが好ましい。整合しないアクセスコードがユーザから受信された場合、アクセス許可レベルは制限された許可レベルに設定される。
【0046】
アクセスレベルプロセッサ125及び検索プロセッサ121は、プレゼンテーションプロセッサ127に結合され、このプロセッサは、アクセス許可レベル及びアクセス情報に応答してコンテンツアイテムのためのプレゼンテーション信号を生成するために作用する。好適な実施の形態では、プレゼンーションプロセッサ127は、アクセス許可レベルが制限されたアクセスに設定された場合に、制限されていないアクセスのプレイバックシーケンスの指示を検索するために作用する。このように、整合するアクセスコードがコンテンツアイテム再生部分107に供給されていない場合、プレゼンテーション信号は、コンテンツアイテムの全てのプロテクトされたセクションを省略するプレイリストに基づいて生成される。したがって、特に、子供に適したコンテンツアイテムのバージョンが生成される。好適な実施の形態では、プレゼンテーションプロセッサ127は、更に、アクセス許可レベルが制限されていないアクセスに設定されていない場合に、制限されたアクセスのプレイバックシーケンスの指示を検索するために更に作用する。したがって、整合するアクセスコードがコンテンツアイテム再生部分107に供給された場合、プレゼンテーション信号は、プロテクトされたセクションを含むコンテンツアイテムの全てのセクションを含むプレイリストに基づいて生成される。特に、大人のみのバージョンのコンテンツアイテムが生成される場合がある。
【0047】
プレゼンテーションプロセッサ127は、外部のプレゼンテーション装置129に結合される。好適な実施の形態では、外部のプレゼンテーション装置129は、ビデオモニタ又はTVであり、プレゼンテーション信号は、ビデオモニタ又はTVに適切な信号である。
【0048】
このように、記載される実施の形態により、シンプルかつ高い柔軟性をもつアクセス制御が提供される。たとえば、親は、たとえば映画のようなコンテンツアイテムを記録し、親がそれらの子供に不適切であると考えるシーンを識別する場合がある。これらのシーンがプロテクトされる場合があり、大人のみの映画のバージョン及び子供に親しみのある映画のバージョンの両方が親により形成される場合がある。再生の間、親のアクセスコードが入力されない限り、子供に親しみのある映画のバージョンが示され、そのケースでは、大人のみのバージョンが示される。したがって、親のようなユーザは、異なるカテゴリの視聴者に適切なコンテンツアイテムのバージョンを形成する場合がある。ユーザは、特定のユーザグループについて適切であると考えられるバージョンを柔軟に形成する場合がある。したがって、異なるバージョン及びアクセス制御は、特定の環境の特定の好みにカスタマイズされる場合がある。これにより、たとえば、それぞれの家族は、家族のメンバについて適切であると特に考えるコンテンツアイテムのバージョンを生成することができる。特に、親は、それらの家族の子供について不適切であると考える映画の部分を正確に除く場合がある。さらに、複数のバージョン及びアクセス許可レベルが使用される場合があることが明らかである。これにより、たとえば、親は家族のそれぞれの個々の子供に適合する映画のプロテクトされたバージョンを形成することが可能である。したがって、年齢的に下の子供よりも年齢的に上の子供について、より多くのシーンが提供される場合がある。
【0049】
図2は、本発明の実施の形態に係る、記録可能な媒体にコンテンツアイテムを記録する方法に関するフローチャートを例示している。本方法は、図1のコンテンツアイテムレコーダに適用可能であって、図2のフローチャートを参照して説明される。
【0050】
ステップ201では、コンテンツアイテムレコーダ101は、外部ビデオソース103から記録のためのコンテンツアイテムを受ける。好適な実施の形態では、コンテンツアイテムは、コンテンツプロバイダから受信され、特にブロードキャストコンテンツプロバイダから受信される。典型的に、コンテンツプロバイダは、複数のユーザにコンテンツを提供し、典型的に、コンテンツのポイント・ツー・マルチポイント配信の形態が使用される。たとえば、外部ビデオソース103は、ブロードキャストされたTV信号を受け、それらをコンテンツアイテムレコーダ101の適切なフォーマットに変換するTVレシーバを含む場合がある。したがって、特定の実施の形態では、TV番組を記録するためにコンテンツアイテムレコーダ101が使用される。
【0051】
ステップ201に続いてステップ203では、プロテクション情報は、ユーザから受信される。コンテンツアイテムの観点でプロテクションに関するユーザからの情報を受信するための適切なシステムが使用される場合がある。好適な実施の形態では、彼がコンテンツアイテムを見るのを可能にするビデオ編集機能がユーザに提供され、特に、異なる瞬間のコンテンツアイテムを迅速にアクセス及びビューイング(閲覧)するための手段が提供される。たとえば、所与の瞬間がアクセス及びビューイングされるコンテンツアイテムに対応するタイムラインがユーザに提供される場合がある。さらに、コンテンツアイテムを通して早送り及び巻き戻しするための手段がユーザに提供されていることが好ましい。ユーザは、この機能を使用して、プロテクトされることとなる1以上のコンテンツアイテムのセクションを発見及び記録する。たとえば、子供にとって適切であると考えられるコンテンツを含むシーンの開始及び終了がユーザにより識別及び記録される場合がある。より複雑な実施の形態では、ユーザは、幾つかのセクションを記録し、それぞれのセクションについてプロテクションのレベルを選択する場合がある。
【0052】
ステップ203に続いてステップ205では、セクションプロセッサ113は、プロテクション情報に応答して、コンテンツアイテムを複数のセクションに分割する。好適な実施の形態では、ステップ201では、コンテンツアイテムは、プロテクト済みのアイテムとしてユーザにより識別されるセクション、及びユーザによりプロテクト済みのセクションとして定義されないセクションに分割される。より複雑な実施の形態では、コンテンツアイテムは、ユーザにより記録されたセクションのそれぞれに対応し、所与のレベルのプロテクションに関連される異なるセクションに分割される。
【0053】
ステップ205に続いてステップ207では、アクセス特性プロセッサ115は、ステップ203で生成されたセクションのそれぞれのアクセス特性を決定する。好適な実施の形態では、ユーザがセクションをプロテクトされた又はプロテクトされていないとして記録したかに従って、アクセス特性は、プロテクト済み又はプロテクト未済に単に設定される。したがって、この実施の形態では、コンテンツアイテムは、プロテクトされていない(したがって特定の例では子供に適すると考えられる)又はプロテクトされている(したがって特定の例では子供に適さないと考えられる)のいずれかである複数のセクションに分割される。より複雑な実施の形態では、より粒状度の高いアクセス制御を可能にする、より多くのプロテクションレベルが提供される。たとえば、家族のそれぞれ個々のメンバに適したコンテンツアイテムのバージョンがコンテンツアイテムを記録するときにユーザにより生成することができる、家族のそれぞれのメンバに対応するプロテクションレベルが提供される場合がある。
【0054】
好適な実施の形態では、異なるバージョンのコンテンツアイテムに対応する、プレイリストのようなプレイバックシーケンスが生成される。好適な実施の形態では、全体のコンテンツアイテムを含む制限されたプレイバックシーケンスの指示が生成される。さらに、全てのプロテクトされたセクションが省略される、制限されていないプレイバックシーケンスの指示が形成される。この制限されていないプレイバックシーケンスによれば、プロテクトされたセクションがスキップされ、したがって、1つのプロテクトされていないセクションの直後に次のプロテクトされていないセクションが続く。たとえば、それぞれのセクションがシーンに対応する実施の形態では、プロテクトされたシーンは、子供に適すると考えられるプロテクトされていないシーンのみを含むコンテンツを形成する、制限されていないプレイバックシーケンスから省略される。より複雑な実施の形態では、より多くのプロテクションのレベルが使用される場合があり、したがって、異なるプロテクションレベルに対応する、より多くの数の制限されたプレイバックシーケンスが生成される場合がある。たとえば、家族のそれぞれのメンバについて、プレイバックシーケンスが生成される場合がある。
【0055】
ステップ207に続いてステップ209では、レコーディングプロセッサ117により記録媒体にコンテンツアイテムが記憶される。さらに、レコーディングプロセッサ117は、コンテンツアイテムのセクションのそれぞれについてアクセス特性を含むアクセス情報を生成する。好適な実施の形態では、プレイバックシーケンスの指示によりアクセス情報においてアクセス特性が表示される。したがって、制限されたプレイバックシーケンスの指示に含まれるセクションであって、制限されないプレイバックシーケンスの指示に含まれるセクションにより、プロテクトされたセクションのアクセス特性が示される。特に、アクセス情報は、プレイバックシーケンスの指示のみを含む場合がある。レコーディングプロセッサ117は、再生の間の使用のための記録可能な媒体にアクセス情報を記録する。
【0056】
しかし、他の実施の形態では、アクセス情報は、コンテンツアイテムの異なるセクションへの分割に関連するデータ、及びそれぞれのセクションのアクセス特性を含む場合がある。たとえば、ユーザによりそのセクションに与えられたプロテクションレベルに対応するそれぞれのセクションについて、データ値が記憶される場合がある。
【0057】
図3は、本発明の実施の形態に係る記録可能な媒体のコンテンツアイテムを再生する方法に関するフローチャートを例示している。本方法は、図1にコンテンツアイテムレコーダに適用可能であって、図3のフローチャートを参照して記載される。
【0058】
ステップ301では、第二のユーザ入力手段123は、プレイバックユーザからアクセス入力を受ける。特に、ユーザは、アクセスコードを求められる場合があり、アクセスコードに応答する場合がある。幾つかの実施の形態では、アクセス入力は、入力されているアクセス入力又はコードがない場合がある。したがって、アクセス入力は、特に、アクセスコードが受信されていない場合がある。
【0059】
ステップ301に続いてステップ303では、アクセスレベルプロセッサ125によりアクセス入力に応答して、アクセス許可レベルが設定される。特に、アクセスレベルプロセッサ125は、レコーダに、若しくは代替的又は付加的に記録可能な媒体に記憶されているアクセスコードに整合するアクセスコードが受信されたかを検出する場合がある。好適な実施の形態では、アクセスレベルプロセッサ125は、整合しているアクセスコードが受信されている場合、アクセス許可レベルを制限されていないアクセスに設定し、若しくはアクセスコードが受信されていないか又は誤ったアクセスコードが受信されている場合、アクセス許可レベルは制限されたアクセスに設定される。
【0060】
したがって、親は、親のアクセスコードを記憶する場合があり、この親のアクセスコードは、制限されていないアクセス許可レベルを有するために入力される必要がある。しかし、親のアクセスコードを有さない子供は、再生のためにコンテンツアイテムレコーダを使用するが、制限されたアクセス許可レベルのみを有する。
【0061】
ステップ303に続いてステップ305では、検索プロセッサ121は、記録可能な媒体からアクセス情報を検索する。好適な実施の形態では、アクセス情報は、制限されていないアクセスのプレイバックシーケンスの指示、及び制限されたアクセスのプレイバックシーケンスの指示を含んでいる。アクセス許可レベルが制限されたアクセスに設定された場合、制限されていないアクセスのプレイバックシーケンスが回復される(又は両者が記録可能な媒体から検索された場合に選択される)。検索プロセッサ121は、次いで、制限されていないアクセスのプレイバックシーケンスに応答して、記録可能な媒体119からコンテンツアイテムの検索に移る。したがって、プロテクトされたセクションのいずれも含まないコンテンツアイテムのバージョンが検索される。このように、アクセスコードが入力されていないか、又は誤ったアクセスコードが入力された場合に、子供にとって適切なバージョンが検索される場合がある。
【0062】
アクセス許可レベルが制限されていないアクセスに設定されている場合、制限されたアクセスのプレイバックシーケンスが検索される(又は両者が記録可能な媒体から検索される場合に選択される)。次いで、検索プロセッサ121は、制限されたアクセスのプレイバックシーケンスに応答して、記録可能な媒体119からコンテンツアイテムの検索に進む。したがって、全てのプロテクトされたセクションを含むコンテンツアイテムのバージョンが検索される。このように、正しいアクセスコードが入力された場合に、大人のみのバージョンが検索される。
【0063】
ステップ305に続いてステップ307では、プレゼンテーションプロセッサ127は、検索されたコンテンツアイテムに基づいて、適切なプレゼンテーション信号を生成する。
【0064】
幾つかの実施の形態では、より多くの数のプレイバックシーケンスはアクセス情報に含まれ、適切なシーケンスは、アクセスレベルに応答して選択される。
【0065】
幾つかの実施の形態では、たとえばアクセス特性のデータ値がコンテンツアイテムのそれぞれのセクションについて個々に記憶される場合、検索プロセッサ121は、所与のセクションについてアクセス特性のデータ値を検索し、このデータ値が所与のアクセス許可レベルについて許容可能であると考えられるかを評価する。許容可能である場合、プレゼンテーション信号にセクションが含まれ、さもなければ、検索プロセッサ121は、次のセクションについてアクセス特性のデータ値が含まれるべきかを評価するため、次のセクションについてアクセス特性のデータ値の検索に移る。この実施の形態では、記録可能な媒体に記憶されるそれぞれのセクションのアクセス特性から再生でプレイリストが生成される。
【0066】
好適な実施の形態では、複数のコンテンツは、単一の記録可能な媒体に記憶される場合がある。このケースでは、1つのコンテンツアイテム、複数のコンテンツアイテム、又は全てのコンテンツアイテムにアクセスプロテクションが提供される。好ましくは、それぞれのコンテンツアイテムについて記録可能なコンテンツ媒体にプロテクションの指示が記憶される。したがって、それぞれのプロテクトされていないコンテンツアイテムは、アクセスコードを入力することなしに、全てのユーザによりアクセスされる場合がある。しかし、プロテクトされたアイテムは、先に記載されたようなアクセス許可レベルに依存して、異なるバージョンでアクセスされる場合がある。したがって、記録可能なDVDのような記録可能な媒体は、個々のコンテンツアイテムを個々に制御することができ、更にプロテクトされたコンテンツアイテムのそれぞれが異なるアクセス制御レベルを有することができ、したがってアクセス許可レベルに依存して異なるバージョンでユーザに提供できる階層的なアクセス制御が提供される場合がある。
【0067】
記載される実施の形態は、記録可能な媒体について、非常に柔軟かつカスタマイズ可能なアクセス制御を提供する。たとえば、親の制御は、記録可能なDVDについて提供される場合がある。コンテンツアイテムのユーザは、プレイリスト(ペアレンタルカット)をつくり、このプレイリストをアクセスコードにより保護する。適切なアクセスコードが入力されていない場合、編集されたバージョン(ジェネラルカット)が再生で提供される場合がある。実施の形態によれば、DVDのタイトル部分のみがプロテクトされる必要があり、必ずしもDVD全体がプロテクトされる必要はない。したがって、アクセス制御の不便さが最小化され、アクセス制御は、レコーダロック又はディスクロックさえも必要としないか又は生じない。むしろ、適切なマテリアルへのアクセスが可能となる。さらに、実施の形態により、個々のユーザ又はユーザのグループ(たとえば特定の家族)の特定の用件及び好みに合致するために、アクセス制御がカスタマイズされるのを可能にする。
【0068】
本発明が前もって記録されたディスク(又は他のメディア)にも同様に適用することができることは、当業者にとって明らかである。このため、シーンが分類される場合があり、たとえばフラッシュメモリといった個別の媒体に分類が記憶される。
【0069】
本発明は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア又はこれらの組み合わせを含む適切な形式で実現することができる。しかし、好ましくは、本発明は、1以上のデータプロセッサ及び/又はデジタルシグナルプロセッサで実行するコンピュータソフトウェアとして実現される。本発明の実施の形態のエレメント及びコンポーネントは、適切なやり方で、物理的、機能的及び論理的に実現される場合がある。確かに、機能は、1つのユニットで、複数のユニットで、又は他の機能ユニットの一部として実現される場合がある。かかるように、本発明は、単一のユニットで実現されるか、又は異なるユニットとプロセッサ間で物理的かつ機能的に分散される場合がある。
【0070】
本発明は好適な実施の形態と共に記載されたが、本明細書で述べた特定の形式に制限されることが意図されない。むしろ、本発明の範囲は、特許請求の範囲によってのみ制限される。請求項では、用語「有する“comprising”」は、他の構成要素又はステップの存在を排除するものではない。さらに、個々に列挙されたが、複数の手段、エレメント又は方法ステップは、たとえば単一のユニット又はプロセッサにより実現される場合がある。さらに、個々の特徴が異なる請求項に含まれる場合があるが、これらは、有利にも結合される場合があり、異なる請求項に含まれることは、特徴の結合が実施可能及び/又は有効ではないことを意味するものではない。さらに、単一の引用は複数を排除するものではない。したがって、“a”、“an”、“first”、“second”等は、複数を排除するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】本発明の実施の形態に係るコンテンツアイテムレコーダを例示するブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る記録可能な媒体にコンテンツアイテムを記録する方法を例示するフローチャートである。
【図3】本発明の実施の形態に係る記録可能な媒体でコンテンツアイテムを再生する方法を例示するフローチャートである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録のためにコンテンツアイテムを受ける手段と、
エンドユーザからプロテクション情報を受けるユーザ入力と、
前記プロテクション情報に応答して、前記コンテンツアイテムを複数のセクションに分割する手段と、
前記プロテクション情報に応答して、前記複数のセクションのそれぞれについてアクセス特性を決定する手段と、
前記コンテンツアイテムと、複数のセクションのそれぞれについてアクセス特性を含むアクセス情報とを記録可能な媒体に記憶する手段と、
を有することを特徴とするコンテンツアイテムレコーダ。
【請求項2】
前記アクセス特性を決定する手段は、
前記プロテクション情報に応答して前記複数のセクションのうちの少なくとも第一のプロテクトされたセクションを決定する手段と、
前記第一のプロテクトされたセクションを含む制限されたアクセスのプレイバックシーケンスの指示を生成する手段と、
前記第一のプロテクトされたセクションを含まない制限されないアクセスのプレイバックシーケンスの指示を生成する手段と、
前記制限されたアクセスのプレイバックシーケンスの指示と前記制限されないアクセスのプレイバックシーケンスの指示とを前記アクセス情報に含む手段と、
を更に有する請求項1記載のコンテンツアイテムレコーダ。
【請求項3】
前記制限されたアクセスのプレイバックシーケンスの指示又は制限されないアクセスのプレイバックシーケンスの指示は、前記複数のセクションのうちの少なくとも幾つかの順序付けされたプレイバックシーケンスを含む、
請求項2記載のコンテンツアイテムレコーダ。
【請求項4】
前記制限されたアクセスのプレイバックシーケンスの指示は、前記複数のセクションの順序付けされたプレイバックシーケンスを含み、前記制限されないアクセスのプレイバックシーケンスの指示は、前記複数のセクションのサブセットの順序付けされたプレイバックシーケンスを含む、
請求項2記載のコンテンツアイテムレコーダ。
【請求項5】
前記記録可能な媒体に記憶されているコンテンツアイテムからプレゼンテーション信号を生成する再生手段を更に有し、前記再生手段は、
プレイバックユーザからのアクセス入力を受ける手段と、
前記アクセス入力に応答してアクセス許可レベルを設定する手段と、
前記記録可能な媒体から前記コンテンツアイテムと前記アクセス情報を検索する手段と、
前記アクセス許可レベル及び前記アクセス情報に応答して前記コンテンツアイテムについてプレゼンテーション信号を生成する手段と、
を有する請求項4記載のコンテンツアイテムレコーダ。
【請求項6】
前記プレゼンテーション信号を生成する手段は、アクセスが前記アクセス許可レベルについて許容されたことをアクセス特性が示す前記複数のセクションのうちのセクションからのみ前記プレゼンテーション信号を生成するために作用する、
請求項5記載のコンテンツアイテムレコーダ。
【請求項7】
前記アクセス情報は、第一のプロテクトされたセクションを含む制限されたアクセスのプレイバックシーケンスの指示、及び前記第一のプロテクトされたセクションを含まない制限されないアクセスのプレイバックシーケンスの指示を有し、
前記プレゼンテーション信号を生成する手段は、前記アクセス許可レベルが制限されないアクセス許可レベルに対応する場合に、前記制限されたアクセスのプレイバックシーケンスの指示から前記プレゼンテーション信号を生成し、前記アクセス許可レベルが制限されたアクセス許可レベルに対応する場合に、制限されないアクセスのプレイバックシーケンスの指示に応答して、前記コンテンツアイテムについて前記プレゼンテーション信号を生成するために作用する、
請求項5記載のコンテンツアイテムレコーダ。
【請求項8】
前記記憶する手段は、複数のコンテンツアイテムと、前記複数のコンテンツアイテムのそれぞれについてのプロテクションの指示とを記録するために作用する、
請求項1記載のコンテンツアイテムレコーダ。
【請求項9】
前記アクセス情報に関連するアクセスコードを前記記録可能な媒体に記録する手段を更に有する、
請求項1記載のコンテンツアイテムレコーダ。
【請求項10】
コンテンツプロバイダから前記コンテンツアイテムを受ける手段を更に有する、
請求項1記載のコンテンツアイテムレコーダ。
【請求項11】
前記コンテンツプロバイダは、ブロードキャストコンテンツプロバイダである、
請求項11記載のコンテンツアイテムレコーダ。
【請求項12】
前記記録可能な媒体は、記録可能なデジタルビデオディスク(DVD)である、
請求項1記載のコンテンツアイテムレコーダ。
【請求項13】
前記記録可能なDVDは、DVD+書き換え用のビデオフォーマット仕様に従う、
請求項1記載のコンテンツアイテムレコーダ。
【請求項14】
前記コンテンツアイテムはオーディオビジュアルのコンテンツアイテムである、
請求項1記載のコンテンツアイテムレコーダ。
【請求項15】
複数のセクションに分割するコンテンツアイテムと、前記複数のセクションのそれぞれについてのアクセス特性を含むアクセス情報とを有する記録可能な媒体からプレゼンテーション信号を生成するコンテンツアイテムプレーヤであって、
再生手段が、
プレイバックユーザからアクセス入力を受ける手段と、
前記アクセス入力に応答してアクセス許可レベルを設定する手段と、
前記記録可能な媒体から前記コンテンツアイテムと前記アクセス情報を検索する手段と、
前記アクセス許可レベルと前記アクセス情報に応答して前記コンテンツアイテムについてプレゼンテーション信号を生成する手段と、
を有することを特徴とするコンテンツアイテムプレーヤ。
【請求項16】
前記アクセス情報は、第一のプロテクトされたセクションを含む制限されたプレイバックシーケンスの指示と、前記第一のプロテクトされたセクションを含まない制限されないプレイバックシーケンスの指示とを含み、
前記プレゼンテーション信号を生成する手段は、前記アクセス許可レベルが制限されないアクセス許可レベルに対応する場合に制限されたプレイバックシーケンスの指示から前記プレゼンテーション信号を生成し、前記アクセス許可レベルが制限されたアクセス許可レベルに対応する場合に制限されないプレイバックシーケンスの指示に応答して前記コンテンツアイテムについて前記プレゼンテーション信号を生成するために作用する、
請求項15記載のコンテンツアイテムプレーヤ。
【請求項17】
記録可能な媒体でコンテンツアイテムを記録する方法であって、
記録のためのコンテンツアイテムを受けるステップと、
エンドユーザからプロテクション情報を受けるステップと、
前記プロテクション情報に応答して、前記コンテンツアイテムを複数のセクションに分割するステップと、
前記プロテクション情報に応答して前記複数のセクションのそれぞれについてアクセス特性を決定するステップと、
前記コンテンツアイテム、及び前記複数のセクションのそれぞれについての前記アクセス特性を含むアクセス情報を記憶するステップと、
を有することを特徴とする方法。
【請求項18】
前記プロテクション情報に応答して前記複数のセクションのうちの少なくとも第一のプロテクトされたセクションを決定するステップと、
前記第一のプロテクトされたセクションを含む制限されたプレイバックシーケンスの指示を生成するステップと、
前記第一のプロテクトされたセクションを含まない制限されないプレイバックシーケンスの指示を生成するステップと、
前記制限されたプレイバックシーケンスの指示と前記制限されないプレイバックシーケンスの指示を前記アクセス情報に含めるステップと、
を更に有する請求項17記載の記録可能な媒体にコンテンツアイテムを記録する方法。
【請求項19】
プレイバックユーザからアクセス入力を受けるステップと、
前記アクセス入力に応答してアクセス許可レベルを設定するステップと、
前記記録可能な媒体から前記コンテンツアイテム及び前記アクセス情報を検索するステップと、
前記アクセス許可レベル及び前記アクセス情報に応答して前記コンテンツアイテムについてプレゼンテーション信号を生成するステップと、
を更に有する請求項17記載の記録可能な媒体にコンテンツアイテムを記録する方法。
【請求項20】
請求項19記載の方法の実行を可能にするコンピュータプログラム。
【請求項21】
請求項20記載のコンピュータプログラムを含む記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2007−504597(P2007−504597A)
【公表日】平成19年3月1日(2007.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−530836(P2006−530836)
【出願日】平成16年5月13日(2004.5.13)
【国際出願番号】PCT/IB2004/050674
【国際公開番号】WO2004/105017
【国際公開日】平成16年12月2日(2004.12.2)
【出願人】(501344315)コニンクリユケ フィリップス エレクトロニクス エヌ.ブイ. (174)
【Fターム(参考)】