説明

コンテンツ再生装置および再生モード設定方法

【課題】ユーザが所望する複数のコンテンツを所望の再生モードで再生するための設定を簡単な操作で行うことが可能な「コンテンツ再生装置および再生モード設定方法」を提供する。
【解決手段】記録媒体140に記録された複数の楽曲コンテンツ毎に関連付けられたアルバムジャケット画像300〜440を表示パネル160aに表示し、タッチパネル160bに対するユーザのなぞり操作に基づいてアルバムジャケット画像300,320,380,400を指定し、その指定したアルバムジャケット画像300,320,380,400に関連付けられた楽曲コンテンツをなぞり操作に応じた再生モードで再生するための設定を行うことにより、複数の楽曲コンテンツを選択して所望の再生モードで再生するため、なぞり操作という1種類の操作を1つの画面で行えば良く、全く異なる複数種類の操作を複数の画面でそれぞれ行う必要がなくなるようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツ再生装置および再生モード指定方法に関し、例えば、1以上のコンテンツをユーザ所望の再生モードで再生する機能を備えたコンテンツ再生装置に用いて好適なものである。
【背景技術】
【0002】
近年、音楽や動画、静止画などのコンテンツを再生するコンテンツ再生装置では、大容量の記憶媒体に膨大な数のコンテンツを格納し、その中からユーザが選んだ所望のコンテンツを再生することができるようになっている。また、ユーザが選んだ複数のコンテンツをランダムな順番に再生することもできる。
【0003】
所望のコンテンツを選んでランダム再生する場合、具体的には、ユーザは、再生対象のコンテンツとして複数のコンテンツを選択し、その選択したコンテンツをプレイリストに登録する操作をコンテンツ再生装置に対して行う。次に、ユーザは、プレイリストに登録したコンテンツをランダム再生モードで再生するための設定操作をコンテンツ再生装置に対して行う。これにより、コンテンツ再生装置は、プレイリストに登録されている全てのコンテンツをランダムな順番で再生することができる。
【0004】
なお、ランダム再生に関連する技術として、記録媒体に記録された楽曲等の再生用データを短時間で効率よくランダム再生できるようにした技術が開示されている(例えば、特許文献1を参照)。特許文献1に記載の技術では、記録媒体に記録された再生用データを複数のグループに分割し、その分割したグループ毎にランダム再生を行うことにより、ランダム再生時に選曲対象となる曲数を減らし、1曲の再生が終了したときに、次に再生する対象の再生用データを選曲するのにかかる時間を短縮できるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−178727号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来のコンテンツ再生装置では、ユーザが所望する複数のコンテンツをランダム再生モードで再生するための設定を行うために、当該複数のコンテンツをプレイリストに登録するための操作、および、プレイリストに登録したコンテンツをランダム再生モードで再生する設定を行うための操作をそれぞれ別の画面で別々に行う必要があり、操作が煩雑で手間がかかるという問題があった。
【0007】
なお、上述した特許文献1においては、記録媒体に記録された複数の再生用データをランダム再生する場合、次の再生用データの選曲にかかる時間を短縮することについての言及はあるが、複数のコンテンツを選択してランダム再生モードで再生するための設定を行う場合における操作性を向上することについての言及はない。すなわち、上記特許文献1に記載の技術では、上記問題を解決することはできない。
【0008】
本発明は、このような問題を解決するために成されたものであり、ユーザが所望する複数のコンテンツを所望の再生モードで再生するための設定を、簡単な操作で行うことができるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記した課題を解決するために、本発明では、記録媒体に記録された1または複数のコンテンツ毎に関連付けられたコンテンツ画像を表示する。そして、タッチパネルに対するユーザのなぞり操作に基づいて1以上のコンテンツ画像を指定するとともに、当該指定したコンテンツ画像に関連付けられたコンテンツをなぞり操作に応じた再生モードで再生するための設定を行うようにしている。
【発明の効果】
【0010】
上記のように構成した本発明によれば、タッチパネルを介して行われるなぞり操作だけで、ユーザが所望する1以上のコンテンツ画像が指定されるとともに、その指定されたコンテンツ画像に関連付けられたコンテンツをユーザが所望する再生モードで再生するための設定が行われる。すなわち、1以上のコンテンツを選択して所望の再生モードで再生するため、なぞり操作という1種類の操作を1つの画面で行えば良く、従来技術のように、全く異なる複数種類の操作を複数の画面でそれぞれ行う必要がなくなる。これにより、ユーザが所望する1以上のコンテンツを選択して所望の再生モードで再生するための設定を、簡単な操作で行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本実施形態によるコンテンツ再生装置を備えたコンテンツ再生システムの構成例を示すブロック図である。
【図2】本実施形態による再生モードの設定例を示す図である。
【図3】本実施形態による再生モードを説明するための模式図である。
【図4】本実施形態によるコンテンツ再生装置の動作例を示すフローチャートである。
【図5】本実施形態による再生モードの設定の変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態(以下、「本実施形態」という)を図面に基づいて説明する。図1は、本実施形態によるコンテンツ再生装置100を備えたコンテンツ再生システム120の構成例を示すブロック図である。図1に示すように、コンテンツ再生システム120は、コンテンツ再生装置100の他に、記録媒体140、ディスプレイ160およびスピーカ180を備えて構成されている。また、ディスプレイ160は、表示パネル160a(本発明の表示部に対応)およびタッチパネル160bを備えている。
【0013】
コンテンツ再生装置100は、コンテンツ再生システム120で利用される複数の楽曲コンテンツ(本発明のコンテンツに対応)をユーザ所望の再生モードで再生できるようにするものである。コンテンツ再生装置100は、アルバムランダム再生モード、ジャンルランダム再生モード、アーティストランダム再生モード、楽曲ランダム再生モードなど、異なる再生条件に従って各楽曲コンテンツを再生するための複数の再生モードを有している。図1に示すように、コンテンツ再生装置100は、表示制御部200、操作受付部220、再生モード設定部240および再生制御部260を備えている。
【0014】
記録媒体140は、例えばハードディスク、半導体メモリ等であり、複数の音楽アルバムに収録されている複数の楽曲コンテンツの音楽データを記憶している。各音楽データには、アルバム名、ジャンル名、アーティスト名、楽曲名などのデータが属性情報として付加されている。これにより、複数の音楽アルバムに収録されている複数の楽曲コンテンツが、複数の分類項目(アルバム、ジャンル、アーティスト、楽曲)の各々ごとに分類される。つまり、どの楽曲コンテンツがどの音楽アルバムに属するものであるかとか、どの楽曲コンテンツがどのジャンルに属するものであるとか、どの楽曲コンテンツがどのアーティストによるものであるかを識別することが可能となっている。また、記録媒体140は、複数の音楽アルバムの各々に関連付けられたアルバムジャケット画像(本発明のコンテンツ画像に対応)を記憶している。
【0015】
表示パネル160aは、コンテンツ再生装置100から出力されたデータに基づいて、再生モード設定画面を表示する。ユーザは、再生モード設定画面を介して、記録媒体140に記録された複数の音楽アルバムに収録されている楽曲コンテンツをユーザ所望の再生モードで再生するための設定を行う。タッチパネル160bは、表示パネル160aの前面に重ね合わされ、ユーザによるタッチ操作やなぞり操作を検出する。ここで、なぞり操作とは、ユーザがタッチパネル160bにタッチしたままタッチ位置を移動させる操作である。スピーカ180は、再生制御部260により再生された楽曲コンテンツの音楽データに基づく音声を外部に出力する。
【0016】
表示制御部200は、再生モード設定画面を表示することを要求する設定画面表示要求を操作受付部220から受けた場合、再生モード設定画面を表示パネル160aに表示するように制御する。図2(a)に示すように、再生モード設定画面には、記録媒体140に記録されたアルバムジャケット画像300〜440が含まれる。また、表示制御部200は、再生モード設定画面を表示する表示パネル160aにおいて、どの位置にどのアルバムジャケット画像を表示しているかを示す表示位置情報を再生モード設定部240に出力する。
【0017】
また、表示制御部200は、再生モード設定部240から出力された指定情報により示されるアルバムジャケット画像の各々を、再生モード設定部240から出力された再生モード情報により示される再生モードに応じた数に分割し表示パネル160aに表示するように制御する。指定情報は、タッチパネル160bに対するなぞり操作に応じて再生モード設定部240により指定されたアルバムジャケット画像を示している。
【0018】
具体的には、表示制御部200は、再生モードがジャンルランダム再生モード、アーティストランダム再生モードおよび楽曲ランダム再生モードの何れであるかに応じて、タッチパネル160bに対するなぞり操作によって指定されたアルバムジャケット画像の各々をそれぞれ2つ、4つ、8つに分割し表示パネル160aに表示する。
【0019】
図2(d)は、再生モードがアーティストランダム再生モードである場合、アルバムジャケット画像300〜440のうち、再生モード設定部240から出力された指定情報により示されるアルバムジャケット画像300,320,380,400をそれぞれ4つに分割し表示パネル160aに表示した例を示している。
【0020】
操作受付部220は、タッチパネル160bに対するユーザの操作を受け付ける。例えば、操作受付部220は、再生モード設定画面を表示パネル160aに表示するための操作(例えば、タッチパネル160bを介して、表示パネル160aに表示されている再生モード設定キーにタッチする操作)を受け付ける。この場合、操作受付部220は、再生モード設定画面を表示することを要求する設定画面表示要求を表示制御部200に出力する。
【0021】
また、操作受付部220は、表示パネル160aに再生モード設定画面が表示されている場合、タッチパネル160bに対するユーザのなぞり操作を受け付ける。具体的には、操作受付部220は、再生モード設定画面に含まれる1以上のアルバムジャケット画像を指定するための第1のなぞり操作を受け付ける。例えば、図2(b)に示すように、操作受付部220は、再生モード設定画面に含まれるアルバムジャケット画像300,320,380,400を指定するための第1のなぞり操作を受け付ける。
【0022】
ここで、第1のなぞり操作とは、ユーザがタッチパネル160bにタッチしたまま、略閉領域(例えば、円形、三角形、四角形など)を描くようにタッチ位置を移動させる操作である。つまり、略閉領域を描くようにタッチ位置を移動させる操作とは、最初にタッチした位置付近にタッチ位置が戻るようにタッチ位置を移動させる操作である。そして、操作受付部220は、第1のなぞり操作によりタッチパネル160bのどの位置がなぞられたかを示すなぞり位置情報を再生モード設定部240に出力する。
【0023】
その後、操作受付部220は、図2(c)に示すように、タッチパネル160bに対するユーザの第2のなぞり操作を受け付ける毎に、第2のなぞり操作を受け付けた旨を再生モード設定部240に通知する。ここで、第2のなぞり操作とは、ユーザがタッチパネル160bにタッチしたまま、略閉領域(例えば、円形、三角形、四角形など)を描くようにタッチ位置を移動させる操作である。なお、第2のなぞり操作を行う表示パネル160a上の場所は、第1のなぞり操作を行う表示パネル160a上の場所と異なっても良い。その理由は、第2のなぞり操作が、アルバムジャケット画像を指定することを目的とする操作ではなく、楽曲コンテンツの再生モードを変更することを目的とする操作だからである。
【0024】
再生モード設定部240は、表示制御部200から出力された表示位置情報と操作受付部220から出力されたなぞり位置情報とに基づいて、第1のなぞり操作によってなぞられたアルバムジャケット画像を指定する。再生モード設定部240は、アルバムジャケット画像の少なくとも一部がなぞられたら、第1のなぞり操作によってなぞられたものとして当該アルバムジャケット画像を指定する。そして、再生モード設定部240は、指定したアルバムジャケット画像を示す指定情報を表示制御部200に出力する。また、再生モード設定部240は、指定したアルバムジャケット画像に関連付けられた音楽アルバムに属する楽曲コンテンツをアルバムランダム再生モードで再生するための設定を行う。
【0025】
その後、再生モード設定部240は、所定時間(例えば、1秒)以内に第2のなぞり操作を受け付けた旨を操作受付部220から受けなかった場合、指定したアルバムジャケット画像に関連付けられた音楽アルバムをランダムに並び替え、その並び替えた順に音楽アルバムを選択して、各音楽アルバムに属する複数の楽曲コンテンツを記録媒体140に記録されている順に再生するための再生リスト情報を生成する。そして、再生モード設定部240は、生成した再生リスト情報を再生制御部260に出力する。
【0026】
また、再生モード設定部240は、アルバムランダム再生モードの設定を行った後に、所定時間以内に第2のなぞり操作を受け付けた旨を操作受付部220から受ける毎に、指定したアルバムジャケット画像に関連付けられた音楽アルバムに属する楽曲コンテンツを再生する際の再生モードを、ジャンルランダム再生モード、アーティストランダム再生モード、楽曲ランダム再生モードの順番で変更して再生モードの設定を行う。
【0027】
例えば、再生モード設定部240は、第2のなぞり操作が1回行われた場合、ジャンルランダム再生モードに変更して再生モードの設定を行う。この場合、再生モード設定部240は、指定したアルバムジャケット画像に関連付けられた音楽アルバムに属する楽曲コンテンツのジャンルをランダムに並び替え、その並び替えた順にジャンルを選択して、各ジャンルに属する楽曲コンテンツを記録媒体140に記録されている順に再生するための再生リスト情報を生成する。そして、再生モード設定部240は、生成した再生リスト情報を再生制御部260に出力する。
【0028】
また、再生モード設定部240は、第2のなぞり操作が2回行われた場合、アーティストランダム再生モードに変更して再生モードの設定を行う。この場合、再生モード設定部240は、指定したアルバムジャケット画像に関連付けられた音楽アルバムに属する楽曲コンテンツのアーティストをランダムに並び替え、その並び替えた順にアーティストを選択して、各アーティストによる楽曲コンテンツを記録媒体140に記録されている順に再生するための再生リスト情報を生成する。そして、再生モード設定部240は、生成した再生リスト情報を再生制御部260に出力する。
【0029】
また、再生モード設定部240は、第2のなぞり操作が3回行われた場合、楽曲ランダム再生モードに変更して再生モードの設定を行う。この場合、再生モード設定部240は、指定したアルバムジャケット画像に関連付けられた音楽アルバムに属する楽曲コンテンツをランダムに並び替え、その並び替えた順に当該楽曲コンテンツを再生するための再生リスト情報を生成する。そして、再生モード設定部240は、生成した再生リスト情報を再生制御部260に出力する。また、再生モード設定部240は、設定を行った再生モードを示す再生モード情報を表示制御部200に出力する。
【0030】
ここで、本実施形態の再生モード設定部240により設定される再生モードについて具体例を挙げて説明する。図3は、本実施形態による再生モードを説明するための模式図である。図3に示すように、記録媒体140には、複数の音楽アルバムA,Bに収録されている複数の楽曲コンテンツA〜Hの音楽データが楽曲コンテンツA,B,C,D,E,F,G,Hの順番で記憶されているものとする。具体的には、楽曲コンテンツA〜Dが音楽アルバムAに属している。また、楽曲コンテンツE〜Hが音楽アルバムBに属している。また、楽曲コンテンツA,BがジャンルAに属している。また、楽曲コンテンツC,DがジャンルBに属している。また、楽曲コンテンツE〜HがジャンルCに属している。また、楽曲コンテンツA〜CがアーティストAによるものである。また、楽曲コンテンツDがアーティストBによるものである。また、楽曲コンテンツE,FがアーティストCによるものである。また、楽曲コンテンツG,HがアーティストDによるものである。
【0031】
例えば、再生モード設定部240は、音楽アルバムA,Bに属する楽曲コンテンツA〜Hをアルバムランダム再生モードで再生するための設定を行う場合、音楽アルバムA,Bをランダムに並び替え、その並び替えた順に音楽アルバムを選択して、各音楽アルバムに属する複数の楽曲コンテンツを記録媒体140に記録されている順に再生するための再生リスト情報を生成する。例えば、再生モード設定部240は、音楽アルバムA,BをアルバムB,Aの順に並び替えた場合、楽曲コンテンツE,F,G,H,A,B,C,Dの順に再生するための再生リスト情報を生成する。
【0032】
また、再生モード設定部240は、音楽アルバムA,Bに属する楽曲コンテンツA〜Hをジャンルランダム再生モードで再生するための設定を行う場合、音楽アルバムA,Bに属する楽曲コンテンツA〜HのジャンルA〜Cをランダムに並び替え、その並び替えた順にジャンルを選択して、各ジャンルに属する楽曲コンテンツを記録媒体140に記録されている順に再生するための再生リスト情報を生成する。例えば、再生モード設定部240は、ジャンルA〜CをジャンルB,A,Cの順に並び替えた場合、楽曲コンテンツC,D,A,B,E,F,G,Hの順に再生するための再生リスト情報を生成する。
【0033】
また、再生モード設定部240は、音楽アルバムA,Bに属する楽曲コンテンツA〜Hをアーティストランダム再生モードで再生するための設定を行う場合、音楽アルバムA,Bに属する楽曲コンテンツA〜HのアーティストA〜Dをランダムに並び替え、その並び替えた順にアーティストを選択して、各アーティストによる楽曲コンテンツを記録媒体140に記録されている順に再生するための再生リスト情報を生成する。例えば、再生モード設定部240は、アーティストA〜DをアーティストD,B,C,Aの順に並び替えた場合、楽曲コンテンツG,H,C,D,E,F,A,Bの順に再生するための再生リスト情報を生成する。
【0034】
また、再生モード設定部240は、音楽アルバムA,Bに属する楽曲コンテンツA〜Hを楽曲ランダム再生モードで再生するための設定を行う場合、楽曲コンテンツA〜Hをランダムに並び替え、その並び替えた順に楽曲コンテンツを再生するための再生リスト情報を生成する。
【0035】
再生制御部260は、再生モード設定部240から出力された再生リスト情報により示される内容に従って楽曲コンテンツの音楽データを記録媒体140から読み出し、読み出した楽曲コンテンツの音楽データを再生するように制御する。
【0036】
次に、本実施形態によるコンテンツ再生装置100の動作について説明する。図4は、本実施形態によるコンテンツ再生装置100の動作例を示すフローチャートである。図4に示すフローチャートは、再生モード設定画面を表示することを要求する設定画面表示要求を操作受付部220から出力されることにより開始する。
【0037】
まず、表示制御部200は、再生モード設定画面を表示パネル160aに表示するように制御する(ステップS100)。そして、表示制御部200は、再生モード設定画面を表示する表示パネル160aにおいて、どの位置にどのアルバムジャケット画像を表示しているかを示す表示位置情報を再生モード設定部240に出力する。次に、操作受付部220は、再生モード設定画面に含まれる1以上のアルバムジャケット画像を指定するための第1のなぞり操作を受け付けたか否かについて判定する(ステップS120)。もし、第1のなぞり操作を受け付けていないと操作受付部220にて判定した場合(ステップS120にてNO)、処理はステップS120に遷移する。
【0038】
一方、第1のなぞり操作を受け付けたと操作受付部220にて判定した場合(ステップS120にてYES)、操作受付部220は、第1のなぞり操作によりタッチパネル160bのどの位置がなぞられたかを示すなぞり位置情報を再生モード設定部240に出力する。
【0039】
次に、再生モード設定部240は、表示制御部200から出力された表示位置情報と操作受付部220から出力されたなぞり位置情報とに基づいて、第1のなぞり操作によってなぞられたアルバムジャケット画像を指定する(ステップS140)。そして、再生モード設定部240は、指定したアルバムジャケット画像を示す指定情報を表示制御部200に出力する。次に、再生モード設定部240は、指定したアルバムジャケット画像に関連付けられた音楽アルバムに属する楽曲コンテンツをアルバムランダム再生モードで再生するための設定を行う(ステップS160)。
【0040】
次に、再生モード設定部240は、所定時間(例えば、1秒)以内に第2のなぞり操作を受け付けた旨の通知を操作受付部220から受けたか否かについて判定する(ステップS180)。もし、第2のなぞり操作を受け付けた旨の通知を受けたと再生モード設定部240にて判定した場合(ステップS180にてYES)、再生モード設定部240は、ステップS140にて指定したアルバムジャケット画像に関連付けられた音楽アルバムに属する楽曲コンテンツの再生モードを次の再生モードに変更する(ステップS200)。そして、再生モード設定部240は、変更後の再生モードを示す再生モード情報を表示制御部200に出力する。
【0041】
次に、表示制御部200は、再生モード設定部240から出力された指定情報により示されるアルバムジャケット画像の各々を、再生モード設定部240から出力された再生モード情報により示される再生モードに応じた数に分割し表示パネル160aに表示するように制御する(ステップS220)。その後、処理はステップS180に遷移する。
【0042】
一方、所定時間以内に第2のなぞり操作を受け付けた旨の通知を受けていないと再生モード設定部240にて判定した場合(ステップS180にてNO)、再生モード設定部240は、指定したアルバムジャケット画像に関連付けられた音楽アルバムに属する楽曲コンテンツを、現在設定している再生モードで再生するための再生リスト情報を生成する(ステップS240)。そして、再生モード設定部240は、生成した再生リスト情報を再生制御部260に出力する。
【0043】
次に、再生制御部260は、再生モード設定部240から出力された再生リスト情報により示される内容に従って楽曲コンテンツの音楽データを記録媒体140から読み出し、読み出した楽曲コンテンツの音楽データを再生するように制御する(ステップS260)。
【0044】
最後に、再生制御部260は、再生リスト情報により示される再生対象の楽曲コンテンツを全て再生したか否かについて判定する(ステップS280)。もし、再生対象の楽曲コンテンツを全て再生していないと再生制御部260にて判定した場合(ステップS280にてNO)、処理はステップS260に遷移する。一方、再生対象の楽曲コンテンツを全て再生したと再生制御部260にて判定した場合(ステップS280にてYES)、コンテンツ再生装置100は図4における処理を終了する。
【0045】
以上詳しく説明したように、本実施形態では、記録媒体140に記録された複数の楽曲コンテンツ毎に関連付けられたアルバムジャケット画像300〜440を含む再生モード設定画面を表示パネル160aに表示する。そして、タッチパネル160bに対するユーザの第1のなぞり操作に基づいて、1以上のアルバムジャケット画像300,320,380,400の指定と、これらに関連付けられた楽曲コンテンツをアルバムランダム再生モードで再生するための設定とを行っている。
【0046】
このように構成した本実施形態によれば、タッチパネル160bを介して行われる第1のなぞり操作だけで、ユーザが所望するアルバムジャケット画像300,320,380,400を選択して当該アルバムジャケット画像300,320,380,400に関連付けられた楽曲コンテンツをユーザが所望するアルバムランダム再生モードで再生するための設定が行われる。すなわち、1以上の楽曲コンテンツを選択して所望の再生モードで再生するため、第1のなぞり操作という1種類の操作を1つの画面で行えば良く、全く異なる複数種類の操作を複数の画面でそれぞれ行う必要がなくなる。これにより、ユーザが所望する1以上の楽曲コンテンツを選択して所望の再生モードで再生するための設定を、簡単な操作で行うことができる。
【0047】
また、本実施形態では、操作受付部220により第2のなぞり操作が受け付けられた場合、第1のなぞり操作で指定された複数のアルバムジャケット画像300,320,380,400に関連付けられた楽曲コンテンツをアルバムランダム再生モードとは異なる別の再生モード(ジャンルランダム再生モード、アーティストランダム再生モードまたは楽曲ランダム再生モード)で再生するための設定を行うようにしている。このようにすれば、指定された1以上のアルバムジャケット画像300,320,380,400に関連付けられた楽曲コンテンツを再生する際の再生モードを変更するため、第1のなぞり操作を行ったのと同じ画面上で第2のなぞり操作という1種類の操作を第1のなぞり操作から続けて行えば良く、全く異なる複数種類の操作を複数の画面でそれぞれ行う必要がなくなる。これにより、ユーザが所望する複数の楽曲コンテンツを再生する際の再生モードを変更する設定を簡単な操作で行うことができる。
【0048】
また、本実施形態では、操作受付部220により第2のなぞり操作が受け付けられた場合、第1のなぞり操作で指定された1以上のアルバムジャケット画像300,320,380,400の各々を、第2のなぞり操作の回数に応じて再生モード設定部240により設定された再生モードに応じた数に分割して表示パネル160aに表示するようにしている。このようにすれば、分割後のアルバムジャケット画像300,320,380,400の各小片の大きさが、再生モード設定部240により設定された再生モードにおいて楽曲コンテンツを並び替える単位(ジャンル、アーティストまたは楽曲)の大きさと対応する。このため、ユーザは、分割後のアルバムジャケット画像300,320,380,400の各小片の大きさを見ることにより、どの程度の単位で楽曲コンテンツが並び替えられて再生されるのかを直感的に把握することができる。
【0049】
なお、上記実施形態では、第1のなぞり操作の後で第2のなぞり操作が受け付けられる都度、再生モードを変更する例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、タッチパネル160bにタッチしたままの状態で、なぞり操作の最初にタッチした位置である起点付近にタッチ位置が戻る都度、再生モードを変更するようにしても良い。このようにすれば、1回のなぞり操作で複数回なぞり操作を行ったことと同じ効果が得られ、第1のなぞり操作と第2のなぞり操作とを個別に複数回行う場合に比べて、迅速に再生モードの変更を行うことができる。
【0050】
また、上記実施形態において、再生モード設定部240は、ジャンルランダム再生モードまたはアーティストランダム再生モードを設定する場合、並び替える対象(ジャンルまたはアーティスト)が1つしかないときは、その再生モードは飛ばして、次の再生モード(ジャンルが1つしかないときはアーティストランダム再生モード、アーティストが1つしかないときは楽曲ランダム再生モード)の設定を行うようにしても良い。このようにすれば、再生モードを変更するために第2のなぞり操作をしたにもかかわらず、指定された複数の音楽アルバムに属する楽曲コンテンツが記録媒体140の記録順で再生される(すなわち、ユーザの意図に沿わない再生が行われる)ことを回避することができる。
【0051】
また、上記実施形態では、コンテンツ再生装置100における再生対象が楽曲コンテンツである例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、コンテンツ再生装置100における再生対象が動画コンテンツや静止画コンテンツであっても良い。ここで、コンテンツ再生装置100における再生対象が静止画コンテンツである場合について図5を参照しながら説明する。
【0052】
図5は、本実施形態による再生モードの設定の変形例を示す図である。図5に示すように、複数の静止画コンテンツをそれぞれ低解像度で表したアイコン画像(本発明のコンテンツ画像に対応)500〜720が表示パネル160aに表示されている。再生モード設定部240は、タッチパネル160bに対するユーザの第1のなぞり操作に基づいて指定されたアイコン画像620,640,700,720に関連付けられた静止画コンテンツを第1のなぞり操作に応じたスライドショーモード(表示時間間隔:6秒)で再生するための設定を行う。
【0053】
また、操作受付部220により第2のなぞり操作が受け付けられた場合、第1のなぞり操作で指定されたアイコン画像620,640,700,720に関連付けられた静止画コンテンツを、スライドショーモード(表示時間間隔:6秒)とは異なる別の再生モード(スライドショーモード(表示時間間隔:4秒)、スライドショーモード(表示時間間隔:2秒)またはスライドショーモード(表示時間間隔:1秒)の何れか)で再生するための設定を行う。
【0054】
また、上記実施形態では、第1のなぞり操作によってなぞられたアルバムジャケット画像に対応する音楽アルバムを再生対象として指定する例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、第1のなぞり操作によってなぞられた位置の軌跡により画定される略閉領域の中に含まれるアルバムジャケット画像に対応する音楽アルバムを再生対象として指定しても良い。
【0055】
また、上記実施形態において、第1のなぞり操作が、ユーザがタッチパネル160bにタッチしたまま、略閉領域を描くようにタッチ位置を移動させる操作である例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、第1のなぞり操作は、必ずしも略閉領域を描く必要はなく、ユーザがタッチパネル160bにタッチしたまま、タッチ位置を任意の軌跡で連続的に移動させる操作でも良い。第2のなぞり操作についても同様である。
【0056】
その他、上記実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその要旨、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
【符号の説明】
【0057】
100 コンテンツ再生装置
140 記録媒体
160a 表示パネル(表示部)
160b タッチパネル
200 表示制御部
220 操作受付部
240 再生モード設定部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体に記録されている1または複数のコンテンツ毎に関連付けられたコンテンツ画像を表示部に表示するように制御する表示制御部と、
前記表示部の前面に重ね合わされたタッチパネルに対するユーザのなぞり操作を受け付ける操作受付部と、
前記操作受付部により受け付けられたなぞり操作に基づいて1以上のコンテンツ画像を指定するとともに、当該指定したコンテンツ画像に関連付けられたコンテンツを前記なぞり操作に応じた再生モードで再生するための設定を行う再生モード設定部とを備えたことを特徴とするコンテンツ再生装置。
【請求項2】
請求項1に記載のコンテンツ再生装置において、
前記再生モード設定部は、前記操作受付部により前記なぞり操作が再度受け付けられた場合、前記指定したコンテンツ画像に関連付けられたコンテンツを、前記再生モードとは異なる別の再生モードで再生するための設定を行うことを特徴とするコンテンツ再生装置。
【請求項3】
請求項1に記載のコンテンツ再生装置において、
前記なぞり操作は、前記タッチパネルに最初にタッチした位置を起点として、前記タッチパネルにタッチしたままの状態で前記タッチ位置を動かした後、前記起点付近にタッチ位置を戻す操作であり、
前記再生モード設定部は、前記操作受付部により最初に受け付けられた前記なぞり操作に基づいて1以上のコンテンツ画像を指定するとともに、当該指定したコンテンツ画像に関連付けられたコンテンツを前記なぞり操作に応じた再生モードで再生するための設定を行い、前記タッチパネルにタッチしたままの状態での前記なぞり操作が前記操作受付部により再度受け付けられた場合、前記指定したコンテンツ画像に関連付けられたコンテンツを、前記再生モードとは異なる別の再生モードで再生するための設定を行うことを特徴とするコンテンツ再生装置。
【請求項4】
請求項2または3に記載のコンテンツ再生装置において、
前記記録媒体に記録されているコンテンツは、複数の分類項目の各々ごとに分類されており、
前記再生モードは、前記再生モード設定部により指定されたコンテンツ画像に関連付けられたコンテンツを、前記複数の分類項目に含まれる一の分類項目の単位でランダムに並び替え、その並び替えた順に再生するモードであり、
前記別の再生モードは、前記再生モード設定部により指定されたコンテンツ画像に関連付けられたコンテンツを、前記一の分類項目とは別の分類項目の単位でランダムに並び替え、その並び替えた順に再生するモードであり、
前記表示制御部は、前記操作受付部により前記なぞり操作が再度受け付けられた場合、前記再生モード設定部により指定されたコンテンツ画像の各々を、前記再生モード設定部により設定された前記別の再生モードに応じた数に分割し前記表示部に表示するように制御することを特徴とするコンテンツ再生装置。
【請求項5】
記録媒体に記録されている1または複数のコンテンツ毎に関連付けられたコンテンツ画像を表示部に表示するように制御する第1のステップと、
前記表示部の前面に重ね合わされたタッチパネルに対するユーザのなぞり操作を受け付ける第2のステップと、
前記第2のステップにより受け付けられたなぞり操作に基づいて1以上のコンテンツ画像を指定するとともに、当該指定したコンテンツ画像に関連付けられたコンテンツを前記なぞり操作に応じた再生モードで再生するための設定を行う第3のステップとを有することを特徴とする再生モード設定方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−22753(P2012−22753A)
【公開日】平成24年2月2日(2012.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−160557(P2010−160557)
【出願日】平成22年7月15日(2010.7.15)
【出願人】(000101732)アルパイン株式会社 (2,424)
【Fターム(参考)】