説明

コンテンツ受信装置及びコンテンツ受信方法

【課題】放送番組に関連したWebコンテンツの取得をより効率的に行えるコンテンツ受信装置を提供する。
【解決手段】選局チャンネルで放送される番組の放送コンテンツと番組に関連する関連コンテンツの取得先を指示したアクセス情報とを含んだ放送信号を受信する一又は複数の受信手段と、放送信号に含まれたアクセス情報に基づき、アクセス情報が指示する取得先から関連コンテンツを取得する取得手段と、取得した関連コンテンツを、対応する番組の番組識別情報と関連付けて記憶する記憶手段と、視聴対象の番組の番組識別情報に関連付けられた関連コンテンツを記憶手段から読み出し、受信された視聴対象の番組の放送信号に含まれる放送コンテンツとともに出力する出力手段と、放送信号を受信していない受信手段を用いて、受信手段に所定のチャンネルの放送信号を受信させ、放送中又は放送予定の各番組の関連コンテンツを取得させる取得制御手段と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、コンテンツ受信装置及びコンテンツ受信方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、一般家庭においても、インターネット等の通信環境が充実してきている。同報性に優れた放送に対して、通信は個別の情報伝送に優れている。このような放送と通信の特性とを利用して、放送及び通信によって得られるコンテンツを融合させることで、番組に関連したコンテンツの提供を可能とするハイブリッドキャスト(Hybridcast:登録商標)等の配信方式が注目されている。
【0003】
上記配信方式において、テレビジョン受像機等の表示端末は、放送信号に基づくコンテンツを取得するとともに、インターネット等の通信回線を介してサーバにアクセスし、通信によってコンテンツを取得する。そして、表示端末は、放送信号に基づくコンテンツ(以下、放送コンテンツという)と通信によって得たコンテンツ(以下、Webコンテンツという)とを合成して表示する。
【0004】
ところで、上記配信方式では、サービス事業者やネットワークの状況によりWebコンテンツの取得に時間を要することがある。特にチャンネルの切り替え時には、一度に多くのWebコンテンツを取得することになるため、Webコンテンツの表示が遅くなる可能性がある。この問題に関し、従来、電源切断中やテレビ視聴中等の他のコンテンツの視聴中に、ストリーミングコンテンツを定期的に受信して蓄積する技術が開示されている。また、放送されるべき題材の予定された放送時間前に、この題材に関連する情報を受信する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−329961号公報
【特許文献2】特表2004−517531号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来技術では、放送コンテンツとWebコンテンツとの関係性について考慮されていないため、提供されるWebコンテンツを効率的に取得できない可能性があり、この点において改善の余地があった。
【0007】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、放送される番組に関連したWebコンテンツの取得をより効率的に行うことが可能なコンテンツ受信装置及びコンテンツ受信方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
実施の形態のコンテンツ受信装置は、一又は複数の受信手段と、取得手段と、記憶手段と、出力手段と、取得制御手段とを備える。受信手段は、選局されたチャンネルで放送される番組の放送コンテンツと当該番組に関連する関連コンテンツの取得先を指示したアクセス情報とを含んだ放送信号を受信する。取得手段は、放送信号に含まれたアクセス情報に基づいて、当該アクセス情報が指示する取得先から関連コンテンツを取得する。記憶手段は、取得手段が取得した関連コンテンツを、対応する番組の番組識別情報と関連付けて記憶する。出力手段は、視聴対象の番組の番組識別情報に関連付けられた関連コンテンツを記憶手段から読み出し、受信手段で受信された視聴対象の番組の放送信号に含まれる放送コンテンツとともに出力する。取得制御手段は、前記放送信号を受信していない受信装置を用いて、当該受信手段に所定のチャンネルの放送信号を受信させ、放送中又は放送予定の各番組の関連コンテンツを前記取得手段に取得させる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は、第1の実施形態に係るコンテンツ受信装置を含むコンテンツ再生システムの構成を示す図。
【図2】図2は、Webコンテンツに付帯されたメタデータの一例を示す図。
【図3】図3は、優先度情報の一例を模式的に示す図。
【図4】図4は、第1の実施形態のコンテンツ取得制御部が実行する第1コンテンツ取得処理を説明するためのフローチャート。
【図5】図5は、第1の実施形態のコンテンツ取得制御部が実行する第2コンテンツ取得処理を説明するためのフローチャート。
【図6−1】図6−1は、表示部上に表示された合成画像の一例を示す図。
【図6−2】図6−2は、表示部上に表示された合成画像の一例を示す図。
【図7】図7は、第1の実施形態のWebブラウザ部が実行するWebコンテンツ画像生成処理の手順を説明するためのフローチャート。
【図8】図8は、Webコンテンツ画像生成処理の動作を説明するための図。
【図9】図9は、第2の実施形態に係るコンテンツ受信装置の構成を示す図。
【図10】図10は、第2の実施形態のコンテンツ取得制御部が実行する第3コンテンツ取得処理を説明するためのフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に添付図面を参照して、この発明に係るコンテンツ受信装置及びコンテンツ受信方法の実施の形態を詳細に説明する。後述する実施の形態では、コンテンツ受信装置をテレビジョン装置等の受信装置に適用した例について説明する。
【0011】
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態に係るコンテンツ受信装置を含むコンテンツ再生システムの構成を示す図である。同図に示すように、コンテンツ再生システムは、放送局10と、コンテンツ受信装置である受信装置20とを有して構成される。なお、図1では、二つの放送局10(放送局A、B)を示しているが、コンテンツ再生システムに含まれる放送局10の個数は、これに限らないものとする。
【0012】
放送局10は、テレビ局等の無線局であって、映像や音声情報によって構成された番組のコンテンツ(以下、放送コンテンツ11という)を、電波塔30を通じ放送信号として放送する。放送信号には、EPG(Electronic Program Guide)等の電子番組表や、放送コンテンツ11に関連したWeb配信用の関連コンテンツ(以下、Webコンテンツ12という)の取得に係るコンテンツ取得用コンテンツが含まれる。例えば、電子番組表やコンテンツ取得用データは、放送信号に多重されるデータ放送の一部として伝送することができる。
【0013】
本実施形態においては、コンテンツ取得用コンテンツは、Webコンテンツ12の取得先となる後述するWebサーバ13のアクセス先(例えば、IPアドレスやURI(Uniform Resource Identifier)等)を指示したアクセス情報を含んでいる。アクセス情報は、コンテンツ取得用コンテンツに含めて提供される形態に限らず、電子番組表を構成する放送中や放送予定の各番組の放送日時や番組内容を示した番組情報に含めて提供される形態としてもよい。この場合、同一の番組について提供される、コンテンツ取得用コンテンツ内のアクセス情報と、番組情報内のアクセス情報とは同一とは限らず、異なるアクセス先が指示されていてもよい。なお、本実施形態では、電子番組表を構成する各番組情報に、当該番組用のアクセス情報が含まれているものとする。
【0014】
また、放送局10は、放送コンテンツ11に関連したWebコンテンツ12を提供するためのWebサーバ13を有している。Webサーバ13は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等のコンピュータ構成を有したサーバ装置であって、図示しない記憶装置に記憶されたWebコンテンツ12を、受信装置20からのアクセスに応じて提供する。
【0015】
ここで、Webコンテンツ12は、例えば、JavaScript(登録商標)やHTML等のフォームを規定するコンテンツと、映像や音声、画像等の出力対象となるコンテンツとによって構成される。また、Webコンテンツ12の各々には、そのWebコンテンツ12の閲覧を許可する有効期限(日時情報)がメタデータ等の形態で付帯されている。
【0016】
図2は、Webコンテンツ12に付帯されたメタデータの一例を示す図である。同図に示すメタデータはスクリプトとして記述されており、このWebコンテンツ12を受信した受信装置20にて実行される。具体的に、21行目の「<body onload=“Time()”>」は、自己のWebコンテンツ12を開いた際に7行目から17行目に記述した関数Time()を実行することを規定している。
【0017】
関数Time()では、以下の振る舞いを規定している。まず、10行目の関数Date()で、現在日時を取得し、11行目の関数Date()で、有効期限を2011年10月5日0時0分とする。続く、13行目の関数if()で、現在日時と有効期限とを比較し、現在日時が有効期限を超えた場合に、14行目のdocument.locationから、新たなWebコンテンツ12を取得する。そして、16行目の関数window.setTimeout()で、1000ミリ秒待って、関数Time()を再実行することを規定している。
【0018】
なお、Webコンテンツ12に付帯されるメタデータは、図2の例に限らず、例えば新たなWebコンテンツ12の取得先が存在しないものであってもよい。また、Webコンテンツ12に対する有効期限の付帯方法は、図2の例に限らず、単に有効期限が記述されている形態としてもよい。
【0019】
図1に戻り、Webサーバ13は、自局の放送局10から放送される番組毎に、当該番組に関連するWebコンテンツ12の各々と、当該Webコンテンツ12の提供に係る優先度とを関連付けた優先度情報14を、図示しない記憶装置に記憶・管理している。
【0020】
図3は、優先度情報14の一例を模式的に示す図である。同図に示すように、優先度情報14には、一の番組に係る各Webコンテンツ12の識別子(コンテンツ識別子)と、当該Webコンテンツ12の優先度とが関連付けられている。ここで、各Webコンテンツ12の優先度は、例えば、優先的に閲覧させたいWebコンテンツ12の順序や、Webコンテンツ12の種別(静止画や動画等)、Webコンテンツ12の容量等に応じて定めることが可能であり、使用環境に応じた優先度が予め設定されているものとする。
【0021】
Webサーバ13において、優先度情報14は、受信装置20から取得可能に保持されている。Webサーバ13は、受信装置20から特定の番組を指示する優先度取得要求を受け付けると、この番組に関係する優先度情報14を読み出し、受信装置20に提供する。また、Webサーバ13は、受信装置20から特定のWebコンテンツ12を指定したコンテンツ取得要求を受け付けると、この指示されたWebコンテンツ12を読み出し、受信装置20に提供する。なお、コンテンツ取得要求には、取得の対象となるコンテンツ識別子が含まれているものとする。
【0022】
一方、受信装置20は、図1に示すように、チューナ部21と、分離部22と、放送コンテンツ処理部23と、通信部24と、コンテンツ取得制御部25と、コンテンツ記憶部26と、Webブラウザ部27と、合成部28とを備えている。また、受信装置20は、CPU、ROM、RAM等のコンピュータ構成、ユーザ操作を受け付けるリモコン等の操作部及び表示部等を備えている(何れも図示せず)。
【0023】
チューナ部21は、図示しないアンテナを用いて、放送局10から送信された放送信号を受信する。具体的に、チューナ部21は、ユーザの選局操作によってチャンネル(放送局)が指定されると、この指定されたチャンネルの放送信号を受信する。また、チューナ部21は、コンテンツ取得制御部25の制御に応じてチャンネルを切り換え、選局したチャンネルの放送信号を受信する。なお、チューナ部21は、選局中のチャンネル等を示した選局状態情報をコンテンツ取得制御部25に出力する。
【0024】
また、チューナ部21は、受信した放送信号に対して放送方式に対応した復調処理を行う。例えば、チューナ部21は、デジタル放送の放送信号についてはPSK(Phase Shift Keying)復調又はOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)復調処理等のデジタル復調処理を行う。こうして、チューナ部21は、放送信号から所望の放送コンテンツを含むストリームを得る。更に、チューナ部21は、ストリームを復号処理した後、分離部22に出力する。
【0025】
分離部22は、チューナ部21での復号結果から、放送コンテンツと、電子番組表と、コンテンツ取得用コンテンツとを分離する。分離部22は、放送コンテンツを放送コンテンツ処理部23に出力し、電子番組表及びコンテンツ取得用コンテンツをコンテンツ取得制御部25に出力する。放送コンテンツ処理部23は、入力された放送コンテンツに対して適宜の信号処理を施して、番組の映像信号及び音声信号を得て、合成部28に出力する。
【0026】
通信部24は、ネットワークNに接続するための通信インタフェースである。通信部24は、コンテンツ取得制御部25の制御の下、ネットワークNを通じて、各放送局10のWebサーバ13との間でデータ通信を行う。
【0027】
コンテンツ取得制御部25は、コンテンツ取得用コンテンツや電子番組表に含まれるアクセス情報に基づき、通信部24を介してWebサーバ13にアクセスすることで、当該Webサーバ13からWebコンテンツ12を取得する。
【0028】
具体的に、コンテンツ取得制御部25は、番組の視聴時において、分離部22から入力されるコンテンツ取得用コンテンツに含まれたアクセス情報に基づき、このアクセス情報で指示されたWebサーバ13に優先度取得要求を送信する。ここで、番組の視聴時とは、ユーザの選局操作等によって特定のチャンネルが選局されている状態を意味する。コンテンツ取得制御部25は、チューナ部21から通知される選局状態情報が何れかのチャンネルの選局を示す場合に、番組の視聴時と判定する。また、コンテンツ取得制御部25は、選局状態情報やコンテンツ取得用コンテンツ、電子番組表等に基づいて、現在視聴中の番組を特定し、その番組を識別することが可能な番組名やチャンネル番号等の情報を含んだ番組識別情報を、Webブラウザ部27に通知する。なお、優先度取得要求には、取得の対象となる番組の番組識別情報が含まれるものとする。
【0029】
また、コンテンツ取得制御部25は、番組の非視聴時において、チューナ部21を制御することで、受信可能なチャンネルの全て又は一部の放送信号をチューナ部21に受信させる。そして、コンテンツ取得制御部25は、分離部22から入力される各番組のアクセス情報に基づき、このアクセス情報で指示されたWebサーバ13に優先度取得要求を送信する。ここで、番組の非視聴時とは、例えば、受信装置20の省電力起動時(スタンバイ時)やDVD等の外部入力映像の表示時等の、チューナ部21が放送信号を受信していない状態にあるときを意味する。また、選局するチャンネルは、電子番組表の配信専用のチャンネルであってもよい。
【0030】
優先度情報14の取得対象とする番組は、特に問わず、例えば、番組情報にアクセス情報が含まれた全ての番組について優先度情報14を要求する形態としてもよい。また、特定の時間帯に放送される番組や、予め指定された番組について、優先度情報14を要求する形態としてもよい。また、ユーザの視聴履歴を記憶・管理し、この視聴履歴から導出されたユーザの関心のある番組について、優先度情報14を要求する形態としてもよい。この場合、例えば、毎週視聴している番組がある場合に、その番組に関する優先度情報14を要求することができる。
【0031】
また、番組の視聴時において、分離部22から入力された電子番組表を構成する各番組の番組情報に含まれたアドレス情報に基づき、このアクセス情報で指示されたWebサーバ13に優先度取得要求を送信する形態としてもよい。
【0032】
コンテンツ取得制御部25は、Webサーバ13から優先度情報14を取得すると、この優先度情報14に設定された優先度の高いWebコンテンツ12から順次、コンテンツ取得要求をWebサーバ13に送信する。そして、コンテンツ取得制御部25は、Webサーバ13から提供されるWebコンテンツ12を取得し、図1に示すように当該Webコンテンツ12に対応する番組の番組識別情報(番組A、B)と関連付けて、コンテンツ記憶部26に順次記憶する。
【0033】
なお、コンテンツ取得制御部25は、優先度情報14に記述された全てのWebコンテンツ12を取得する形態としてもよいし、予め定められた所定個数分(例えば、2個分)のWebコンテンツ12を取得する形態としてもよい。また、受信装置20のハードウェア構成(例えば、通信部24の通信速度、コンテンツ記憶部26やRAM(図示せず)の記憶可能容量)等に応じて、取得するWebコンテンツ12の個数を動的に変更する形態としてもよい。
【0034】
コンテンツ記憶部26は、半導体メモリ等の記憶装置であって、コンテンツ取得制御部25が取得したWebコンテンツ12の記憶を行うバッファとして機能する。具体的に、コンテンツ記憶部26は、コンテンツ取得制御部25が取得したWebコンテンツ12を、当該Webコンテンツ12に対応する番組の番組識別情報と関連付けて記憶する。また、コンテンツ記憶部26は、Webブラウザ部27からの要求に応じてWebコンテンツ12を読み出し、Webブラウザ部27に出力する。
【0035】
Webブラウザ部27は、コンテンツ取得制御部25から通知された番組識別情報に対応するWebコンテンツ12をコンテンツ記憶部26から取得する。また、Webブラウザ部27は、Webコンテンツ12で規定されたフォームに、出力対象となるコンテンツを配置した表示用のWebコンテンツ画像を生成し、生成したWebコンテンツ画像を合成部28に出力する。
【0036】
また、Webブラウザ部27は、コンテンツ取得制御部25から新たな番組識別情報が通知されると、この通知された新たな番組に対応するWebコンテンツ画像を合成部28に出力することで、Webコンテンツ画像を切り替える。なお、Webブラウザ部27は、Webコンテンツ画像の切り替えに伴い、従前のWebコンテンツ画像の画面構成(レイアウト)をコンテンツ記憶部26や図示しないRAM等に一時記憶し、再度同一の番組識別情報が通知された場合に、この一時記憶した画面構成を用いてWebコンテンツ画像を生成する。
【0037】
また、Webブラウザ部27は、コンテンツ記憶部26に記憶したWebコンテンツ12の各々に含まれる有効期限と、図示しないRTC(Real Time Clock)等の計時装置が計時する現在日時とを比較し、有効期限を超過したWebコンテンツ12をコンテンツ記憶部26から消去する。
【0038】
合成部28は、放送コンテンツ処理部23の出力とWebブラウザ部27の出力とを合成して、合成画像を出力する。この合成画像は、図示しない表示部に供給されて表示される。こうして、表示部上には、放送コンテンツによって得られた番組の画像上に、通信コンテンツによって得られた画像が合成されて表示される。
【0039】
なお、上記した受信装置20の機能部のうち、分離部22、放送コンテンツ処理部23、コンテンツ取得制御部25、Webブラウザ部27、合成部28の何れか又は全てを、CPUとROM等に記憶されたプログラムとの協働によるソフトウェア構成で実現する形態としてもよいし、専用チップ等のハードウェア構成で実現する形態としてもよい。
【0040】
次に、上記のように構成された受信装置20の動作について図4〜図8を参照して説明する。
【0041】
まず、図4を参照して、番組の非視聴時に実行されるコンテンツ取得処理(第1コンテンツ取得処理)の動作について説明する。ここで、図4は、コンテンツ取得制御部25が実行する第1コンテンツ取得処理を説明するためのフローチャートである。
【0042】
コンテンツ取得制御部25は、番組の非視聴時において(ステップS11)、チューナ部21を制御し所定のチャンネル(例えば、電子番組表配信用チャンネル等)を選局することで、チューナ部21に放送信号を受信させる(ステップS12)。続いて、コンテンツ取得制御部25は、分離部22からコンテンツ取得用コンテンツや電子番組表の入力を受け付けると、これらの情報に含まれたアクセス情報に基づいて、当該アクセス情報で指示されたWebサーバ13に優先度取得要求を送信する(ステップS13)。
【0043】
優先度取得要求に対する応答として、Webサーバ13から各番組(番組識別情報)についての優先度情報14を取得(受信)すると(ステップS14)、コンテンツ取得制御部25は、優先度情報14に記述されたWebコンテンツ12と、コンテンツ記憶部26に記憶されたWebコンテンツ12とを同一の番組単位で比較し(ステップS15)、優先度の上位から所定数分のWebコンテンツ12がコンテンツ記憶部26に記憶されているか否かを判定する(ステップS16)。ここで、判定の指標となる「所定数」は特に問わず、優先度情報14に記述された全てのWebコンテンツ12であってもよい。
【0044】
ステップS16において、所定数分のWebコンテンツ12がコンテンツ記憶部26に記憶されていると判定した場合には(ステップS16;Yes)、本処理を終了する。また、ステップS16において、コンテンツ記憶部26に記憶されていない未記憶のWebコンテンツ12が存在すると判定した場合(ステップS16;No)、コンテンツ取得制御部25は、未記憶のWebコンテンツ12を指定したコンテンツ取得要求を、優先度情報14に設定された優先度の順にWebサーバ13に送信することで(ステップS17)、当該Webコンテンツ12を優先度の順に取得する(ステップS18)。
【0045】
そして、コンテンツ取得制御部25は、ステップS18で取得したWebコンテンツ12を、対応する番組の番組識別情報と関連付けてコンテンツ記憶部26に順次記憶し(ステップS19)、本処理を終了する。
【0046】
上記第1コンテンツ取得処理を実行することにより、コンテンツ取得制御部25は、ユーザが番組を視聴していない時に、コンテンツ取得用コンテンツや電子番組表に登録された各番組のアクセス情報に基づいて、各番組についてのWebコンテンツ12を取得する。これにより、ユーザの番組視聴に先がけて各番組のWebコンテンツ12を事前に取得(プリロード)することができるため、番組に関連したWebコンテンツ12を効率的に取得することが可能となる。
【0047】
なお、第1コンテンツ取得処理を実行するタイミングは、特に問わず、例えば、所定時間毎(例えば30分)に実行する形態としてもよい。また、番組の視聴時に分離部22から入力された電子番組表に基づき、優先度取得要求及びWebコンテンツ12の取得を行う場合には、上述した第1コンテンツ取得処理のうち、ステップS13〜S19を所定時間毎に実行するものとする。
【0048】
次に、図5を参照して、番組の視聴時に実行されるコンテンツ取得処理(第2コンテンツ取得処理)の動作について説明する。ここで、図5は、コンテンツ取得制御部25が実行する第2コンテンツ取得処理を説明するためのフローチャートである。
【0049】
コンテンツ取得制御部25は、番組の視聴時において(ステップS21)、この視聴中の番組の番組識別情報をWebブラウザ部27に通知する(ステップS22)。続いて、コンテンツ取得制御部25は、分離部22からコンテンツ取得用コンテンツの入力を受け付けると、このコンテンツ取得用コンテンツに含まれたアクセス情報に基づき、当該アクセス情報で指示されたWebサーバ13に優先度取得要求を送信する(ステップS23)。
【0050】
優先度取得要求に対する応答として、Webサーバ13から視聴中の番組(番組識別情報)についての優先度情報14を取得(受信)すると(ステップS24)、コンテンツ取得制御部25は、視聴中の番組について、優先度情報14に記述されたWebコンテンツ12と、コンテンツ記憶部26に記憶されたWebコンテンツ12とを比較し(ステップS25)、優先度情報14に記述された全てのWebコンテンツ12がコンテンツ記憶部26に記憶されているか否かを判定する(ステップS26)。ここで、優先度情報14に記述された全てのWebコンテンツ12が、コンテンツ記憶部26に記憶されていると判定した場合(ステップS26;Yes)、本処理を終了する。
【0051】
また、ステップS26において、コンテンツ記憶部26に記憶されていない未記憶のWebコンテンツ12が存在すると判定した場合(ステップS26;No)、コンテンツ取得制御部25は、未記憶のWebコンテンツ12を指定したコンテンツ取得要求を、優先度情報14に設定された優先度の順にWebサーバ13に送信することで(ステップS27)、当該Webコンテンツ12を優先度の順に取得する(ステップS28)。
【0052】
そして、コンテンツ取得制御部25は、ステップS28で取得したWebコンテンツ12を、対応する番組の番組識別情報と関連付けてコンテンツ記憶部26に順次記憶し(ステップS29)、本処理を終了する。
【0053】
Webブラウザ部27では、ステップS22で通知された番組識別情報に関するWebコンテンツ12を用いてWebコンテンツ画像を生成し、生成したWebコンテンツ画像を合成部28に出力する。そして、合成部28の処理により放送コンテンツ11と、Webコンテンツ画像とが合成され、合成画像として図示しない表示部に供給される。これにより、表示部上には、放送コンテンツ11によって得られた放送コンテンツ11の画像上に、Webブラウザ部27によって生成されたWebコンテンツ画像が表示されることになる。
【0054】
なお、第2コンテンツ取得処理を実行するタイミングは、特に問わず、例えば、常時実行する形態としてもよいし、前回の実行から所定時間(例えば1分)が経過する度に実行する形態としてもよい。また、コンテンツ取得用コンテンツに含まれたアクセス情報が変化したタイミングで実行する形態としてもよい。なお、ステップS22での番組識別情報の通知は、チャンネルの切り替え等によりアクセス情報が変化した場合や、新たなWebコンテンツ12を取得した場合に行う形態としてもよい。
【0055】
ここで、図6−1、図6−2を参照して、第1コンテンツ取得処理及び第2コンテンツ取得処理に伴う合成画像の表示動作を説明する。図6−1、図6−2は、表示部上に表示された合成画像の一例を示す図である。図6−1、図6−2では、Webコンテンツ12a、12bの順に優先度が低下する例を想定している。また、Webコンテンツ12aが静止画コンテンツであり、Webコンテンツ12bが動画コンテンツであることを想定している。
【0056】
上述した第1コンテンツ取得処理において、Webコンテンツ12a、12bのうち、Webコンテンツ12aが取得(プリロード)された状態にあるとする。その後、ユーザのチャンネル操作により、Webコンテンツ12aに係る番組のチャンネルが選局されると、コンテンツ取得制御部25は、上述した第2コンテンツ取得処理において、残りのWebコンテンツ12bの取得を開始する。
【0057】
このとき、Webコンテンツ12aが、Webコンテンツ12bと同じ表示位置に表示されるよう設定されていたとすると、Webコンテンツ12bのダウンロードが完了するまでの間、図6−1に示すように、Webコンテンツ12aが、放送コンテンツ11aの画像上に合成されて表示される。そして、Webコンテンツ12bのダウンロードが完了すると、図6−2に示すように、従前までWebコンテンツ12aが表示されていた領域に、Webコンテンツ12bが表示されることになる。
【0058】
このように、本実施形態の受信装置20では、第1コンテンツ取得処理でコンテンツ記憶部26に記憶された優先度の高いWebコンテンツ12を用いて、Webコンテンツ12(Webコンテンツ画像)を表示することができるため、チャンネルの切り替え時において迅速に表示させることができる。また、Webコンテンツ12(Webコンテンツ画像)が表示される背後で、第1コンテンツ取得処理で取得の対象から外れた優先度の低いWebコンテンツ12の取得を進めることができるため、Webコンテンツ12の取得を効率的に行うことができる。
【0059】
次に、図7を参照して、Webブラウザ部27が行うWebコンテンツ画像生成処理の動作を説明する。ここで、図7は、Webブラウザ部27が実行するWebコンテンツ画像生成処理の手順を説明するためのフローチャートである。なお、後述するステップS33、S34は、Webブラウザ部27と、図2に示したメタデータ(スクリプト)との協働により行われる処理である。
【0060】
まず、Webブラウザ部27は、コンテンツ取得制御部25から番組識別情報が通知されるまで待機する(ステップS31;No)。ここで、コンテンツ取得制御部25から特定の番組識別情報が通知されると(ステップS31;Yes)、Webブラウザ部27は、この通知の直前までに合成部28に出力していたWebコンテンツ画像の画面構成を、その番組の番組識別情報と関連付けてコンテンツ記憶部26や図示しないRAM等の記憶媒体に保持する(ステップS32)。
【0061】
続いて、Webブラウザ部27は、ステップS31で通知された番組識別情報に対応するWebコンテンツ12を、コンテンツ記憶部26に記憶されたタイムスタンプの順、つまり優先度の順に読み出す(ステップS33)。この時、Webブラウザ部27は、Webコンテンツ12を読み出す毎に、当該Webコンテンツ12に含まれた有効期限と、RTC等の計時装置で計時される現在日時とを比較し(ステップS34)、現在日時が有効期限内か否かを判定する(ステップS35)。ここで、有効期限内と判定した場合には(ステップS35;Yes)、ステップS37に移行する。
【0062】
また、ステップS35において、現在日時が有効期限を超えていると判定した場合(ステップS35;No)、Webブラウザ部27は、読み出し対象となったWebコンテンツ12をコンテンツ記憶部26から消去した後(ステップS36)、ステップS37に移行する。なお、図2で説明したように、有効期限を超えた場合に、新たなWebコンテンツ12の取得先が指示されている場合には、コンテンツ取得制御部25を介してこの取得先から新たなWebコンテンツ12を取得するものとする。
【0063】
続いて、Webブラウザ部27は、ステップS31で通知された番組識別情報に対応する画面構成が、記憶媒体(図示せず)に保持されているか否かを判定する(ステップS37)。ここで、通知された番組識別情報に対応する画面構成が保持されていると判定した場合(ステップS37;Yes)、Webブラウザ部27は、この画面構成に基づいて、コンテンツ記憶部26から読み出したWebコンテンツ12のWebコンテンツ画像を生成し(ステップS38)、ステップS40に移行する。なお、Webコンテンツ12の削除により、従前の画面構成を復元することができない場合には、読み出したWebコンテンツ12からWebコンテンツ画像を生成し直すものとする。
【0064】
また、ステップS37において、通知された番組識別情報に対応する画面構成が保持されていないと判定した場合(ステップS37;No)、Webブラウザ部27は、コンテンツ記憶部26から読み出したWebコンテンツ12を用いてWebコンテンツ画像を生成し(ステップS39)、ステップS40に移行する。
【0065】
そして、Webブラウザ部27は、ステップS38又はS39で生成したWebコンテンツ画像を合成部28に出力し(ステップS40)、ステップS31に再び戻る。
【0066】
これにより、合成部28では、放送コンテンツ11と、Webコンテンツ画像とを合成画像として合成し図示しない表示部に供給するため、放送コンテンツ11によって得られた番組の画像上に、コンテンツ記憶部26によって得られた画像が合成されて表示されることになる。
【0067】
なお、Webコンテンツ12の表示、つまりWebコンテンツ画像の出力は、リモコン等の操作部(図示せず)からの指示に応じて行うものとする。また、表示中のWebコンテンツ12に対し操作が行われた場合には、Webブラウザ部27は、この操作の指示内容に応じた処理(例えば、サブウィンドウの表示や動画の再生等)を行うものとする。
【0068】
図8は、上述したWebコンテンツ画像生成処理の動作を説明するための図である。まず、図8(a)に示すようにチャンネルAの番組(放送コンテンツ11b)視聴時において、ユーザの操作によりこの番組に関連するWebコンテンツ12の表示が指示されると、図8(b)に示すように、放送コンテンツ11bの画像上にWebコンテンツ12(Webコンテンツ12c)が表示される。この時、Webコンテンツ12cが操作され、サブウィンドウの表示が指示されると、図8(c)に示すように、Webコンテンツ12cのサブウィンドウとなるWebコンテンツ12dが、放送コンテンツ11bの画像上に表示される。
【0069】
続いて、Webコンテンツ12dが有するメニューの中から、動画コンテンツであるWebコンテンツ12eの再生が指示されると、図8(d)に示すように、放送コンテンツ11aの画像上からWebコンテンツ12c及びWebコンテンツ12dが消去され、Webコンテンツ12eの再生が開始される。
【0070】
ここで、ユーザの操作により、チャンネルAからチャンネルBに切り替えが指示されると、図8(e)に示すように、チャンネルBの番組(放送コンテンツ11c)の画像に表示が切り替えられる。このとき、Webブラウザ部27では、図8(d)に示したWebコンテンツ12eの画面構成を、チャンネルAの番組識別情報と関連付けて保持する。
【0071】
そして、ユーザの操作により、チャンネルBからチャンネルAに切り替えが指示されると、Webブラウザ部27では、チャンネルAの番組識別情報に関連付けて保持した画面構成を用いてWebコンテンツ画像を生成することで、図8(d)に示したWebコンテンツ12eの画面構成を再現する。なお、動画コンテンツであるWebコンテンツ12eの再生は、チャンネルBへの切り替え時においても継続して進める形態としてもよいし、チャンネルBへの切り替えに伴い再生を一時停止し、チャンネルAへの復帰時に伴い一時停止を解除する形態としてもよい。
【0072】
このように、Webブラウザ部27では、チャンネルの切り替え時において、切り替え前のWebコンテンツ画像の画面構成を保持しておき、このチャンネルが再び選択された場合に、保持した画面構成を用いてWebコンテンツ画像を生成する。これにより、チャンネル切り替え前までに視聴していた画面構成で、チャンネル復帰後も視聴することができるため、ユーザの利便性を向上させることができる。例えば、図8の例の場合、図8(d)に示すWebコンテンツ12eの表示のために、図8(a)から図8(c)に示す工程が必要となるため、チャンネル切り替え後もこれらの工程を行うことなく、Webコンテンツ12eを視聴することができる。
【0073】
なお、本実施形態では、Webコンテンツ12の読み出し時に有効期限を確認する形態としたが、これに限らず、任意のタイミングで行ってもよく、またコンテンツ記憶部26に記憶された全てのWebコンテンツ12を有効期限の確認対象としてもよい。
【0074】
以上のように、本実施形態によれば、番組の非視聴時や番組視聴中の背後で、放送中又は放送予定の各番組のWebコンテンツ12を取得するため、Webコンテンツ12の取得を、より効率的に行うことができる。また、取得したWebコンテンツ12を、対応する番組の番組識別情報と関連付けてコンテンツ記憶部26に記憶しておくことで、ユーザが特定の番組を視聴する際に、記憶されたWebコンテンツ12を読み出して、視聴対象の番組の放送コンテンツとともに出力(表示)することができるため、Webコンテンツ12の表示を迅速に行うことができる。また、コンテンツ記憶部26に記憶されたWebコンテンツ12の有効期限が切れた場合に、当該Webコンテンツ12をコンテンツ記憶部26から消去するため、コンテンツ記憶部26の容量を有効に活用することができる。
【0075】
[第2の実施形態]
次に、第2の実施形態について説明する。なお、上述した第1の実施形態と同様の構成要素については、同一の符号を付与し説明を省略する。第1の実施形態では、単一のチューナ部21を用いてWebコンテンツ12を取得する形態について説明した。これに対し、本実施形態は、複数のチューナ部21を用いてWebコンテンツ12を取得する形態を説明する。
【0076】
図9は、第2の実施形態に係るコンテンツ受信装置である受信装置20aの構成を示す図である。受信装置20aは、複数のチューナ部21と、分離部22と、放送コンテンツ処理部23と、通信部24と、コンテンツ取得制御部25aと、コンテンツ記憶部26と、Webブラウザ部27と、合成部28とを備える。なお、図9では、チューナ部21を2個備えた構成例を示しているが、これに限らず、3個以上備える構成としてもよい。
【0077】
複数のチューナ部21のうち、何れか一のチューナ部21(以下、主チューナ部21aという)は、ユーザの選局操作によって指定されたチャンネル(放送局)の放送信号を選局する。また、主チューナ部21aによるチャンネルの選局時、この主チューナ部21a以外の他のチューナ部21(以下、副チューナ部21bという)は、合成部28から出力されるチェンネルの放送信号を受信していない状態にある。なお、チューナ部21(主チューナ部21a、副チューナ部21b)の各々は、自己のチューナ部21の選局状態情報をコンテンツ取得制御部25aに通知するものとする。
【0078】
コンテンツ取得制御部25aは、コンテンツ取得用コンテンツに含まれるアクセス情報に基づき、Webコンテンツ12の取得先となるWebサーバ13に通信部24を介してアクセスすることで、当該Webサーバ13からWebコンテンツ12を取得する。
【0079】
具体的に、コンテンツ取得制御部25aは、主チューナ部21aで受信された放送信号について、当該放送信号の分離後のコンテンツ取得用コンテンツに含まれたアクセス情報に基づき、このアクセス情報で指示されたWebサーバ13に優先度取得要求を送信する。また、コンテンツ取得制御部25aは、選局状態情報やコンテンツ取得用コンテンツに含まれる情報等に基づいて視聴中の番組を特定し、その番組の番組識別情報をWebブラウザ部27に通知する。
【0080】
また、コンテンツ取得制御部25aは、副チューナ部21bが何れの放送信号も受信していないときに、副チューナ部21bを制御することで、主チューナ部21aで選局中のチャンネル(番組)以外の他のチャンネル(裏番組)の放送信号を受信させる。そして、コンテンツ取得制御部25aは、副チューナ部21bで受信された放送信号について、この放送信号の分離後のコンテンツ取得用コンテンツや電子番組表に基づき、これらの情報に含まれるアクセス情報で指示されたWebサーバ13に優先度取得要求を送信する。
【0081】
なお、副チューナ部21bに選局させるチャンネルは特に問わず、主チューナ部21aで選局中のチャンネル以外の一部又は全チャンネルを順次選局させる形態としてもよい。また、ユーザの視聴履歴に基づいて、ユーザが視聴する可能性のある番組を決定し、この番組が放送されるチャンネルを副チューナ部21bに選局させる形態としてもよい。また、副チューナ部21bが複数存在する場合には、各副チューナ部21bにおいて異なるチャンネルを受信させるものとする。また、電子番組表の配信専用のチャンネルを選局する形態としてもよい。
【0082】
コンテンツ取得制御部25aは、Webサーバ13から優先度情報14を取得すると、この優先度情報14に設定された優先度の高いWebコンテンツ12から、コンテンツ取得要求をWebサーバ13に送信する。そして、コンテンツ取得制御部25aは、Webサーバ13から提供されたWebコンテンツ12を取得し、当該Webコンテンツ12に対応する番組の番組識別情報と関連付け、コンテンツ記憶部26に順次記憶する。
【0083】
次に、上記のように構成された受信装置20aの動作について図10を参照して説明する。ここで、図10は、コンテンツ取得制御部25aが実行するコンテンツ取得処理(第3コンテンツ取得処理)を説明するためのフローチャートである。
【0084】
なお、本処理の前提として、主チューナ部21aにおいて特定のチャンネルが選局され、主チューナ部21aで受信された放送信号に基づき、コンテンツ取得制御部25aが、上述した第2コンテンツ取得処理と同様に、Webコンテンツ12の取得を行っているものとする。
【0085】
コンテンツ取得制御部25aは、副チューナ部21bが何れの放送信号も受信していないときに、この副チューナ部21bを制御し、主チューナ部21aで選局中のチャンネル以外の他のチャンネルを受信させる(ステップS51)。続いて、コンテンツ取得制御部25aは、分離部22を経由して入力されるコンテンツ取得用コンテンツや電子番組表に含まれたアクセス情報に基づき、このアクセス情報で指示されたWebサーバ13に優先度取得要求を送信する(ステップS52)。
【0086】
コンテンツ取得制御部25aは、Webサーバ13から優先度情報14を取得すると(ステップS53)、優先度情報14に記述されたWebコンテンツ12と、コンテンツ記憶部26に記憶されたWebコンテンツ12とを同一の番組単位で比較し、優先度の上位所定数分のWebコンテンツ12がコンテンツ記憶部26に記憶されているか否かを判定する(ステップS54)。ここで、所定数分のWebコンテンツ12がコンテンツ記憶部26に記憶されていると判定した場合には(ステップS55;Yes)、本処理を終了する。
【0087】
また、ステップS55において、コンテンツ記憶部26に記憶されていない未記憶のWebコンテンツ12が存在すると判定した場合(ステップS55;No)、コンテンツ取得制御部25aは、未記憶のWebコンテンツ12を指定したコンテンツ取得要求を、優先度情報14に設定された優先度の順にWebサーバ13に送信することで(ステップS56)、当該Webコンテンツ12を優先度の順に取得する(ステップS57)。そして、コンテンツ取得制御部25aは、ステップS57で取得したWebコンテンツ12を、当該Webコンテンツ12に対応する番組の番組識別情報と関連付けてコンテンツ記憶部26に記憶し(ステップS58)、本処理を終了する。
【0088】
上記第3コンテンツ取得処理により、コンテンツ取得制御部25aは、ユーザが視聴中の番組以外の他の番組のWebコンテンツ12を取得する。これにより、ユーザの番組視聴に先がけて、ユーザが視聴する可能性のある番組のWebコンテンツ12を事前に取得(プリロード)することができる。
【0089】
以上のように、本実施形態によれば、複数設けられたチューナ部21のうち、放送信号を受信していない副チューナ部21bを用いて、放送中又は放送予定の各番組に関連するWebコンテンツ12を取得するため、Webコンテンツ12の取得を、より効率的に行うことができる。また、取得したWebコンテンツ12を、対応する番組の番組識別情報と関連付けてコンテンツ記憶部26に記憶しておくことで、ユーザが特定の番組を視聴する際に、記憶されたWebコンテンツ12を読み出して、視聴対象の番組の放送コンテンツとともに出力(表示)することができるため、Webコンテンツ12の表示を迅速に行うことができる。
【0090】
以上、本発明の実施形態を説明したが、上記実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。上記実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、追加等を行うことができる。また、上記実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0091】
例えば、上記実施形態では、放送局10がWebサーバ13を内蔵する形態としたが、これに限らず、放送局10の外部にWebサーバ13を備える形態としてもよい。
【0092】
また、上記実施形態では、放送信号から電子番組表を取得する構成としたが、これに限らず、インターネット等で提供されている電子番組表を、通信部24を介して取得する構成としてもよい。
【0093】
また、上記実施形態では、受信装置20(20a)は、優先度情報14をWebサーバ13から取得する形態としたが、これに限らず、Webサーバ13に保持された優先度情報14を参照しながら、Webコンテンツ12を取得する形態としてもよい。
【符号の説明】
【0094】
10…放送局、11…放送コンテンツ、12…Webコンテンツ、13…Webサーバ、14…優先度情報、20,20a…受信装置、21…チューナ部、22…分離部、23…放送コンテンツ処理部、24…通信部、25,25a…コンテンツ取得制御部、26…コンテンツ記憶部、27…Webブラウザ部、28…合成部、30…電波塔、N…ネットワーク。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
選局されたチャンネルで放送される番組の放送コンテンツと当該番組に関連する関連コンテンツの取得先を指示したアクセス情報とを含んだ放送信号を受信する一又は複数の受信手段と、
前記放送信号に含まれたアクセス情報に基づいて、当該アクセス情報が指示する取得先から関連コンテンツを取得する取得手段と、
前記取得手段が取得した関連コンテンツを、対応する番組の番組識別情報と関連付けて記憶する記憶手段と、
視聴対象の番組の番組識別情報に関連付けられた関連コンテンツを前記記憶手段から読み出し、前記受信手段で受信された前記視聴対象の番組の放送信号に含まれる放送コンテンツとともに出力する出力手段と、
前記放送信号を受信していない受信手段を用いて、当該受信手段に所定のチャンネルの放送信号を受信させ、放送中又は放送予定の各番組の関連コンテンツを前記取得手段に取得させる取得制御手段と、
を備えるコンテンツ受信装置。
【請求項2】
前記関連コンテンツの各々に優先度が設定され、
前記取得手段は、前記優先度に応じた順序で関連コンテンツを取得し、
前記出力手段は、前記優先度に応じた順序で関連コンテンツを出力する請求項1に記載のコンテンツ受信装置。
【請求項3】
前記関連コンテンツの各々に有効期限が設定され、
前記記憶手段に記憶された関連コンテンツのうち、前記有効期限を超過した関連コンテンツを前記記憶手段から消去する有効期限管理手段を更に備える請求項1又は2に記載のコンテンツ受信装置。
【請求項4】
前記記憶手段に記憶された視聴対象の番組の関連コンテンツを用いて、表示用の関連コンテンツ画像を生成する表示画像生成手段を更に備え、
前記出力手段は、前記放送コンテンツの画像上に、前記関連コンテンツ画像を合成した合成画像を出力する請求項1〜3の何れか一項に記載のコンテンツ受信装置。
【請求項5】
前記表示画像生成手段は、前記チャンネルの切り替え時において、切り替えの直前まで生成していた関連コンテンツ画像の画面構成を、切り替え前のチャンネルに対応する番組の番組識別情報と関連付けて保持し、当該番組のチャンネルが再び選局された場合に、この番組の番組識別情報に関連付けて保持した画面構成に基づいて、前記関連コンテンツ画像を生成する請求項4に記載のコンテンツ受信装置。
【請求項6】
前記コンテンツ受信装置は、前記受信手段を一つ備え、
前記取得制御手段は、前記受信手段が前記出力手段から出力されるチェンネルの放送信号を受信していないときに、受信可能なチャンネルの全て又は一部の放送信号を前記受信手段に受信させ、当該放送信号に含まれるアクセス情報に基づいて、前記取得手段に前記関連コンテンツを取得させる請求項1〜5の何れか一項に記載のコンテンツ受信装置。
【請求項7】
前記コンテンツ受信装置は、前記受信手段を複数備え、
前記取得制御手段は、前記出力手段から出力されるチェンネルの放送信号を受信する受信手段以外の他の受信手段に、当該チャンネル以外の他のチャンネルの放送信号を受信させ、当該放送信号に含まれるアクセス情報に基づいて、前記取得手段に前記関連コンテンツを取得させる請求項1〜5の何れか一項に記載のコンテンツ受信装置。
【請求項8】
前記取得制御手段は、電子番組表を含んだ放送信号を前記受信手段に受信させ、当該電子番組表を構成する各番組の番組情報に含まれるアクセス情報に基づいて、当該各番組の関連コンテンツを前記取得手段に取得させる請求項6又は7に記載のコンテンツ受信装置。
【請求項9】
選局されたチャンネルで放送される番組の放送コンテンツと当該番組に関連する関連コンテンツの取得先を指示したアクセス情報とを含んだ放送信号を受信する一又は複数の受信手段を備えたコンテンツ受信装置で実行されるコンテンツ受信方法であって、
取得手段が、前記放送信号に含まれたアクセス情報に基づいて、当該アクセス情報が指示する取得先から関連コンテンツを取得する取得工程と、
記憶制御手段が、前記取得手段が取得した関連コンテンツを、対応する番組の番組識別情報と関連付けて記憶手段に記憶する記憶制御工程と、
出力手段が、視聴対象の番組の番組識別情報に関連付けられた関連コンテンツを前記記憶手段から読み出し、前記受信手段で受信された前記視聴対象の番組の放送信号に含まれる放送コンテンツとともに出力する出力工程と、
取得制御手段が、前記放送信号を受信していない受信手段を用いて、当該受信手段に所定のチャンネルの放送信号を受信させ、放送中又は放送予定の各番組の関連コンテンツを前記取得手段に取得させる取得制御工程と、
を含むコンテンツ受信方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6−1】
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【図6−2】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−85153(P2013−85153A)
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−224385(P2011−224385)
【出願日】平成23年10月11日(2011.10.11)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】