説明

コンテンツ変換装置、コンテンツ変換方法及びコンテンツ変換プログラム

【課題】 デジタル放送のコンテンツをストリーム型伝送方式で送信するための情報を効率よく生成する。
【解決手段】 コンテンツ変換装置1は、EITの次番組データから、フィルタリングすべきPID値を含む番組制御情報設定ファイル41と、スクランブル情報とライセンス情報のデータを含むCAS制御情報設定ファイル42とを作成する設定管理部57と、番組制御情報設定ファイル41に基づいて、デスクランブルされたコンテンツをフィルタリングするPIDフィルタリング部53と、CAS制御情報設定ファイル42に基づいて、フィルタリングされたコンテンツをスクランブルするスクランブル部54と、CAS制御情報設定ファイル42に基づいて、各ECM情報を生成するCAS制御部55と、スクランブルされたコンテンツと各ECM情報とを多重化したストリームを生成する多重部56を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタル放送のコンテンツをサーバ型放送のストリーム型伝送方式で送信されるコンテンツに変換するコンテンツ変換装置、コンテンツ変換方法及びコンテンツ変換プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
送信側の放送事業者(情報提供者、放送局)から、放送波または通信回線網を通じて番組(以下、コンテンツとする)の送信(伝送)を行い、このコンテンツを受信する受信側の受信装置(ホームサーバ等)に蓄積しておく、いわゆるサーバ型の放送においては、受信側にて、映像・音声等のようにストリーム形式で再生されるコンテンツを送信(伝送)する方法として、ファイル型伝送方式とストリーム型伝送方式とが想定されている。
【0003】
ファイル型伝送方式は、再生のための時刻情報をコンテンツに付与してリアルタイム再生可能な状態にしたTS(タイムスタンプ付TS)のファイルをデータカルーセル方式で伝送するものであり、コンテンツの送信に要する時間と、当該コンテンツを視聴するのに要する時間が必ずしも一致しない(詳しくは、ARIB STD−B24の第2編を参照)。また、ストリーム型伝送方式(リアルタイム伝送方式)は、受信側にてコンテンツを、ストリーム形式のままリアルタイムに再生可能なTS(トランスポートストリーム)で伝送するものであり、コンテンツの送信に要する時間と、当該コンテンツを視聴するのに要する時間が常に一致している(詳しくは、ISO/IEC 13818−1およびARIB STD−B32を参照)。
【0004】
放送事業者において、デジタル放送のコンテンツを、サーバ型放送のストリーム型伝送方式で再配信したいという要望がある。この場合、サーバ型放送に対応した受信機は、コンテンツの進行と同時にそれを蓄積しながら表示すると共に、例えば放送波で同時に送られるコンテンツ内容を記載したメタデータを蓄積し、視聴者の操作に応じてメタデータを表示することになる。これに関連して、従来から、BS(Broadcasting Satellite)デジタル放送、CS(Communication Satellite)デジタル放送等を一旦受信し、これらデジタル放送のコンテンツを再配信する技術が知られている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
【0005】
特許文献1に開示された送信装置は、デジタル放送においてコンテンツと合わせて伝送されるSI/PSIなどの番組配列情報を用いることで、コンテンツに関する、タイトル、出演者、時間尺、コンテンツ容量、コピー可否情報等の情報を取得し、この情報と、送信装置のオペレータが指定したパラメータや伝送帯域の空き状況を考慮して、再配信のスケジュールを構成し、コンテンツを再配信するものである。
また、特許文献2に開示された送信装置は、配信元だけではなく、再配信元が例えば視聴料を適切に支払っていない視聴者による視聴を制限するなど、視聴者におけるサービスの利用を制御するものである。
【特許文献1】特開2004−7127号公報(段落0024〜0033、図1)
【特許文献2】特開2002−247543号公報(段落0057〜0061、図2)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1または特許文献2に開示された送信装置は、従来からケーブルテレビ局で利用されている方式であり、デジタル放送をサーバ型放送のストリーム型伝送方式で再配信することを考慮したものではない。例えば、デジタル放送のコンテンツをストリーム型伝送方式で送信するためには、コンテンツごとにTS(トランスボートストリーム)を切り出し、コンテンツをスクランブルするスクランブル鍵Ksをコンテンツごとに異なる鍵(コンテンツ鍵Kc)で暗号化する必要がある。そのため、TSを切り出すための情報(フィルタリング情報)や、スクランブル鍵KsやスクランブルPID(Packet Identification)等のスクランブル情報、ECM(Entitlement Control Message)情報(ECM−Kc、ECM−Kw、Kc伝送用ECM)に記載する必要があるPPV(Pay Per View)判定記述子などのライセンス情報等の各種情報を新たに作成しなければならない。したがって、デジタル放送のコンテンツをストリーム型伝送方式で送信することを実現するためには、多くの手間とコストがかかるという問題がある。
【0007】
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、デジタル放送のコンテンツをストリーム型伝送方式で送信するために必要とする各種情報を効率よく生成することが可能なコンテンツ変換装置、コンテンツ変換方法及びコンテンツ変換プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、前記目的を達成するために創案されたものであり、まず、請求項1に記載のコンテンツ変換装置は、デジタル放送のコンテンツをデスクランブルするデスクランブル手段と、このデスクランブル手段でデスクランブルされたコンテンツのうち所定のコンテンツをフィルタリングして出力するフィルタリング手段と、このフィルタリング手段でフィルタリングされたコンテンツを、暗号鍵を有するスクランブル情報に基づいてスクランブルするスクランブル手段と、前記暗号鍵を伝送するためのECM情報を生成するECM情報生成手段と、前記スクランブル手段でスクランブルされたコンテンツと、前記ECM情報生成手段で生成されたECM情報とを多重化したストリームを生成する多重手段とを備え、デジタル放送のコンテンツをサーバ型放送のストリーム型伝送方式で送信されるコンテンツに変換するコンテンツ変換装置であって、ファイル作成手段を備える構成とした。
【0009】
かかる構成によれば、コンテンツ変換装置は、ファイル作成手段によって、前記デジタル放送のコンテンツと共に送信されるイベント情報テーブルの次番組のデータから、フィルタリングすべき時間及びパケットのIDを示すPIDを含む第1のファイルと、前記スクランブル情報を含む第2のファイルと、前記ECM情報のデータを含む第3のファイルとを作成する。そして、コンテンツ変換装置は、フィルタリング手段によって、第1のファイルに基づいて、デスクランブル手段でデスクランブルされたコンテンツをフィルタリングし、スクランブル手段によって、第2のファイルに基づいて、フィルタリング手段でフィルタリングされたコンテンツをスクランブルする。ここで、フィルタリングとは、指定された時間の間、指定されたPID値のパケットだけを出力することである。そして、コンテンツ変換装置は、ECM情報生成手段によって、第3のファイルに基づいて、スクランブルされたコンテンツと共に多重されるECM情報を生成する。
【0010】
ここで、暗号鍵は、コンテンツをスクランブルするスクランブル鍵Ksと、コンテンツ単位にスクランブル鍵Ksを暗号化するコンテンツ鍵Kcと、契約単位やグループ単位等でコンテンツ鍵Kcまたはスクランブル鍵Ksを暗号化するワーク鍵Kw等を含む。また、多重化されるECM情報は、ECM−Kc(判定タイプなど)と、ECM−Kw(録画制御、PPV視聴料金など)と、Kc伝送用ECM(Kc、有効期限、再生課金情報、コピー制御情報など)とを含む。
【0011】
ファイル作成手段は、予め作成されたファイルデータに、イベント情報テーブルの次番組のデータ等を追加することにより、第1のファイル乃至第3のファイルをコンテンツ毎に作成する。ここで、予め作成されたファイルデータは、例えばフィルタリングするPID値や、スクランブルするPID値や、ECM−Kc、ECM−Kw、Kc伝送用ECMに記載する各データである。また、追加するデータは、例えば、コンテンツのタイトル、フィルタリングをする時間やスクランブルをする時間等である。
【0012】
また、請求項2に記載のコンテンツ変換装置は、請求項1に記載のコンテンツ変換装置において、前記ファイル作成手段は、前記第1のファイル乃至前記第3のファイルの少なくともいずれか2つを一体にして作成することを特徴とする。
【0013】
かかる構成によれば、コンテンツ変換装置は、フィルタリング手段、スクランブル手段及びECM情報生成手段のいずれかが、第1のファイル乃至第3のファイルのいずれか2つが一体にして作成されたファイルを読み込み、当該読み込んだ手段が必要な情報を抽出すると共に、当該読み込んだファイルの中で、他の手段で必要とする情報を該当する手段へ出力する。例えば、フィルタリング手段は第1のファイルを利用し、また、ECM情報生成手段は、第2のファイルと第3のファイルが一体にして作成されたファイルを読み込むと共に、ECM情報を生成するために必要な情報を抽出し、読み込んだファイルに含まれるスクランブル情報をスクランブル手段に出力する。あるいは、コンテンツ変換装置は、フィルタリング手段、スクランブル手段及びECM情報生成手段によって、例えば、3つのファイルが一体にして作成されたファイルをそれぞれ読み込み、それぞれの手段にとって必要な情報を抽出する。
【0014】
また、請求項3に記載のコンテンツ変換装置は、請求項1または請求項2に記載のコンテンツ変換装置において、ファイル化手段と、蓄積手段とをさらに備え、前記ファイル作成手段は、所定の指示を含む第4のファイルを作成することとした。
【0015】
かかる構成によれば、コンテンツ変換装置は、ファイル化手段によって、ファイル作成手段で作成された第4のファイルに含まれる所定の指示に基づいて、前記多重手段で多重化されたストリームをファイル化し、蓄積手段によって、ファイル化手段でファイル化されたファイルを蓄積する。
【0016】
また、請求項4に記載のコンテンツ変換装置は、請求項3に記載のコンテンツ変換装置において、切替手段をさらに備え、前記ファイル化手段は、前記蓄積手段に蓄積されたファイルを前記多重化されたストリームに復元することとした。
【0017】
かかる構成によれば、コンテンツ変換装置は、切替手段によって、前記多重手段で多重化されたストリームと、前記蓄積手段に蓄積されたファイルからファイル化手段によって復元されたストリームとを切り替えて出力する。
【0018】
また、請求項5に記載のコンテンツ変換方法は、デジタル放送のコンテンツをサーバ型放送のストリーム型伝送方式で送信されるコンテンツに変換するコンテンツ変換方法であって、デスクランブルステップと、ファイル作成ステップと、フィルタリングステップと、スクランブルステップと、ECM情報生成ステップと、多重ステップとを含んでいることとした。
【0019】
かかる手順によれば、コンテンツ変換方法は、デスクランブルステップで、デジタル放送のコンテンツをデスクランブルし、ファイル作成ステップで、前記デジタル放送のコンテンツと共に送信されるイベント情報テーブルの次番組のデータから、フィルタリングすべき時間及びパケットのIDを示すPIDを含む第1のファイルと、暗号鍵を有するスクランブル情報を含む第2のファイルと、前記暗号鍵を伝送するためのECM情報のデータを含む第3のファイルとを作成する。そして、コンテンツ変換方法は、フィルタリングステップで、前記第1のファイルに基づいて、前記デスクランブルステップでデスクランブルされたコンテンツをフィルタリングし、スクランブルステップで、前記第2のファイルに基づいて、前記フィルタリングステップでフィルタリングされたコンテンツをスクランブルする。さらに、コンテンツ変換方法は、ECM情報生成ステップで、前記第3のファイルに基づいて、前記ECM情報を生成し、多重ステップで、前記スクランブルステップでスクランブルされたコンテンツと、前記ECM情報生成ステップで生成されたECM情報とを多重化したストリームを生成する。
【0020】
また、請求項6に記載のコンテンツ変換プログラムは、デジタル放送のコンテンツをサーバ型放送のコンテンツに変換するために、コンピュータを、デスクランブル手段、ファイル作成手段、フィルタリング手段、スクランブル手段、ECM情報生成手段、多重手段として機能させることとした。
【0021】
かかる構成によれば、コンテンツ変換プログラムは、デスクランブル手段によって、デジタル放送のコンテンツをデスクランブルし、ファイル作成手段によって、前記デジタル放送のコンテンツと共に送信されるイベント情報テーブルの次番組のデータから、フィルタリングすべき時間及びパケットのIDを示すPIDを含む第1のファイルと、暗号鍵を有するスクランブル情報を含む第2のファイルと、前記暗号鍵を伝送するためのECM情報のデータを含む第3のファイルとを作成する。そして、コンテンツ変換プログラムは、フィルタリング手段によって、前記第1のファイルに基づいて、前記デスクランブル手段でデスクランブルされたコンテンツをフィルタリングし、スクランブル手段によって、前記第2のファイルに基づいて、前記フィルタリング手段でフィルタリングされたコンテンツをスクランブルする。さらに、コンテンツ変換プログラムは、ECM情報生成手段によって、前記第3のファイルに基づいて、前記ECM情報を生成し、多重手段によって、前記スクランブル手段でスクランブルされたコンテンツと、前記ECM情報生成手段で生成されたECM情報とを多重化したストリームを生成する。
【発明の効果】
【0022】
請求項1または請求項5または請求項6に記載の発明によれば、フィルタリング手段(ステップ)、スクランブル手段(ステップ)及びECM情報生成手段(ステップ)で必要なデータが、ファイル作成手段(ステップ)によって、一括して作成されるので、フィルタリング手段(ステップ)、スクランブル手段(ステップ)及びECM情報生成手段(ステップ)で個々に作成する必要が無くなる。したがって、デジタル放送のコンテンツをストリーム型伝送方式で送信するために必要とする各種情報を効率よく生成することができる。その結果、デジタル放送のコンテンツをストリーム型伝送方式で再配信できる。
【0023】
請求項2に記載の発明によれば、ファイル作成手段によって作成されるファイルの個数を低減できるので、デジタル放送のコンテンツをストリーム型伝送方式で送信するために必要とする処理が低減される。
【0024】
請求項3に記載の発明によれば、デジタル放送のコンテンツをストリーム型伝送方式で送信できるファイル形式で蓄積することができるので、蓄積されたコンテンツをデジタル放送の放送時間と異なる時間帯で行うサーバ型放送に利用することができる。
【0025】
請求項4に記載の発明によれば、多重手段で多重化されたリアルタイムのストリームと、ファイル形式で蓄積されたコンテンツから復元されたストリームとを切り替えることができるので、コンテンツの再配信方法を多様化できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
[コンテンツ変換装置の構成]
図1は、本発明の第1の実施形態に係るコンテンツ変換装置の構成を示すブロック図である。コンテンツ変換装置1は、送信側の放送事業者(情報提供者、放送局)から、放送波または通信回線網を通じて送信(伝送)されるデジタル放送の番組(以下、コンテンツとする)をサーバ型放送のストリーム型伝送方式で送信されるコンテンツに変換するものである。なお、デジタル放送の種類は、BS、CS、地上波のいずれでもよい。
【0027】
このコンテンツ変換装置1は、図1に示すように、入力部10と、出力部20と、操作部30と、表示部35と、記憶部40と、制御部50とを備えている。なお、デジタル放送のコンテンツは、スクランブルがかけられており、受信側で当該コンテンツのスクランブルを解除できる(デスクランブルできる)視聴者に限定して配信される。
【0028】
入力部10は、送信側の放送事業者から、放送波を通じて送信されるデジタル放送のコンテンツを入力し、制御部50に出力するものである。入力部10は、例えば、地上デジタル放送の伝送方式であるISDB−T(Integrated Services of Digital Broadcasting Terrestrial)の規格に準拠したRF(Radio Frequency)信号として送信されるコンテンツを受信し、受信したRF信号を復調してトランスポートストリームTS(Transport Stream)として出力するものであり、公知の受信回路から構成される。
【0029】
入力部10から出力されるTSは、188byteの固定長を有したTSP(TS packet:以下単にパケットという)が複数個集まって構成され、パケットのヘッダにはPID(Packet Identification:パケット識別子)や各種のフラグが定義されている。このTSには、コンテンツと、PSI/SI(Program Specific Information/Service Information)と、ECM(Entitlement Control Message)と、EMM(Entitlement Management Message)とが送信側で多重されてエンコード(圧縮符号化)されている。なお、コンテンツは送信側においてMULTI2でスクランブル(暗号化)されている。
【0030】
PSI/SIは、番組特定情報及び番組配列情報である。
ECMは、デジタル放送で配信されるコンテンツに付加された共通情報であり、番組情報(番組に関する情報とデスクランブルのための鍵など)および受信機の制御情報である。
EMMは、詳細は後記するが、デジタル放送の加入者毎の契約情報および共通情報の暗号を解くためのワーク鍵Kwを含む個別情報である。
【0031】
出力部20は、制御部50で生成されたTSを、放送波または通信回線網を通じて、図示は省略するが視聴者と所定の契約が締結済みのサーバ型放送受信機に送信(伝送)するものである。例えば、ISDB−Tの規格に準拠したRF信号として送信する場合、出力部20は、アンテナと接続された公知の送信回路から構成される。また、例えば、インターネット等の通信回線網を通じて伝送する場合、出力部20は、通信回線網と接続された公知の通信インターフェースから構成される。
【0032】
操作部30は、例えばキーボード、マウスなどから構成され、操作者の操作に応じて所定のデータ(フィルタリング情報、スクランブル情報、ライセンス情報等のデータ)を入力するものであり、入力された情報は、CRT(Cathode Ray Tube)や液晶ディスプレイなどの表示部35に表示される。なお、タッチパネルのように操作部30と表示部35とを一体にして構成してもよい。
【0033】
記憶部40は、制御部50による処理等に利用されるRAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)と、マスタ鍵Km、所定のプログラム、ワーク鍵識別とワーク鍵Kwとを関連付けるテーブル、入力部10を介して取得した情報等を記憶するHDD(Hard Disk Drive)とを備えるものであり、番組制御情報設定ファイル41と、CAS(Conditional Access System)制御情報設定ファイル42とを記憶する。
番組制御情報設定ファイル(第1のファイル)41は、入力部10から出力するTSからフィルタリングすべき時間及びPIDのデータ(フィルタリング情報)を含むファイルである。
CAS制御情報設定ファイル(第2のファイル、第3のファイル)42は、入力部10から出力するTSからスクランブルすべき時間及びPIDのデータ(スクランブル情報)と、ECM情報に記載すべきデータ(ライセンス情報)とを含むファイルである。
なお、本実施の形態では、ECM情報とは、ストリーム型伝送方式でそれぞれ用いられるECM−Kw、ECM−Kc、Kc伝送用ECMを意味し、デジタル放送に多重化されたECMとは区別される。また、本実施形態では、記憶部40は、マスタ鍵Km、ワーク鍵識別とワーク鍵Kwとを関連付けるテーブルを備える構成としたが、これに限定されるものではなく、マスタ鍵Km、ワーク鍵識別とワーク鍵Kwとを関連付けるテーブルは、記憶部40と別に設けられた記憶手段に格納するようにしてもよい。
【0034】
制御部50は、例えばCPU(Central Processing Unit)から構成され、前記した入力部10、出力部20、表示部35及び記憶部40を制御すると共に、入力するTSをストリーム型伝送方式のTSに変換するものであり、図1に示すように、デコード部51と、デスクランブル部52と、PIDフィルタリング部53と、スクランブル部54と、CAS制御部55と、多重部56と、設定管理部57として機能する。
【0035】
デコード部51は、入力部10から出力されたデジタル放送のTSをデコードし、デスクランブル部52と、設定管理部57とに出力するものである。
デスクランブル部(デスクランブル手段)52は、デコード部51でデコードされたTSから、コンテンツ、PSI/SI、ECM及びEMMを分離し、MULTI2でスクランブルされた信号(コンテンツ)を復号し、分離・復号した各情報を含むTSをPIDフィルタリング部53に出力するものである。具体的には、デスクランブル部52は、暗号化されたEMMを記憶部40に記憶されているマスタ鍵Kmを利用して復号してワーク鍵Kwを取り出し、暗号化されたECMをワーク鍵Kwを利用して復号してスクランブル鍵Ksを取り出し、スクランブルされたコンテンツをスクランブル鍵Ksを利用して復号する。
【0036】
PIDフィルタリング部(フィルタリング手段)53は、設定管理部57の指示に基づいて、デスクランブル部52から出力されるTSから、記憶部40に記憶された番組制御情報設定ファイル41で指定された時間の間、同様に指定されたPIDのパケットをフィルタリングしてPSI/SIと共にスクランブル部54に出力するものである。
【0037】
スクランブル部(スクランブル手段)54は、設定管理部57の指示に基づいて、記憶部40に記憶されたCAS制御情報設定ファイル42で指定されたPIDのパケットを、同様に指定されたスクランブル鍵Ksでスクランブルし、スクランブルしたコンテンツ(暗号化コンテンツ)をPSI/SIと共に多重部56に出力するものである。
【0038】
CAS制御部(ECM情報生成手段)55は、設定管理部57の指示に基づいて、記憶部40に記憶されたCAS制御情報設定ファイル42で指定されたライセンス情報(具体例は後記する)等のデータに基づいて、各ECM情報(ECM−Kw、ECM−Kc、Kc伝送用ECM)を作成する。このCAS制御部55は、記憶部40に格納されたワーク鍵識別とワーク鍵Kwとを関連付けるテーブルに基づいて識別されたワーク鍵Kwにより、作成した各ECM情報を暗号化してからパケットに変換してTSとして多重部56に出力する。
なお、スクランブル部54が記憶部40に記憶されたCAS制御情報設定ファイル42に記載されたスクランブル情報(スクランブル鍵Ks、スクランブルPID)を利用するように、CAS制御部55によって指示させてもよい。
【0039】
多重部(多重手段)56は、スクランブル部54から出力される暗号化コンテンツ及びPSI/SIと、CAS制御部55から出力される各ECM情報のTSとを多重化して出力部20に出力するものである。
【0040】
設定管理部(ファイル作成手段)57は、デコード部51でデコードされたTSからコンテンツ、PSI/SI、ECM及びEMMを分離し、分離したPSI/SIに含まれるイベント情報テーブルEIT(p/f actual)の次番組のデータに基づいて、コンテンツ毎に、番組制御情報設定ファイル41及びCAS制御情報設定ファイル42を作成するものである。なお、EIT(p/f actual)は、コンテンツ(番組)の名称、放送日時、内容の説明など番組に関する情報を指示するもので、翌日24時間以内のイベント対象、伝送されるTS内で運用されるイベント対象を示している。
【0041】
この設定管理部57は、手動設定済みの番組制御情報設定ファイル41及びCAS制御情報設定ファイル42に、EIT(p/f actual)から取得した情報(番組のタイトル、番組開始時刻、番組尺等)を追加して自動設定し、自動設定された番組制御情報設定ファイル41及びCAS制御情報設定ファイル42の利用をPIDフィルタリング部53、スクランブル部54及びCAS制御部55にそれぞれ指示する。
【0042】
なお、前記したデコード部51、デスクランブル部52、PIDフィルタリング部53、スクランブル部54、CAS制御部55、多重部56及び設定管理部57は、制御部50のCPUが記憶部40のHDDに格納された所定のプログラムをRAMに展開して実行することにより実現されるものである。すなわち、コンテンツ変換装置1は、一般的なコンピュータを、前記した各手段を機能させるコンテンツ変換プログラムとして実現することもできる。このコンテンツ変換プログラムは、通信回線を介して配布することも可能であるし、CD−ROM等の記録媒体に書き込んで配布することも可能である。
【0043】
[EMMの具体例]
図2は、図1に示したコンテンツ変換装置に入力するEMMの一例を示す図である。
EMMは、図2に示すように、暗号201と、固定202と、項目203と、バイト長204と、備考205とを有する。
暗号201は、データがマスタ鍵Kmで暗号化されているか否かを示すものである。
固定202は、データが固定的なものか否かを示すものであり、図2に示した例では、固定202の欄に、「固定部」や「可変部」等が記載されている。
項目203は、データの項目名(種類)を示すものであり、図2に示した例では、項目203の欄に、「デコーダ識別番号」等が記載されている。
バイト長204は、バイト(byte)換算したデータ長を示すものである。
備考205は、データに関する備考を示すものであり、一部に具体的なデータ例(0×FFFFFFFFなど)を記載している。
【0044】
[ECM−Kcの具体例]
図3は、図1に示したCAS制御部で生成されるECM−Kcの一例を示す図であり、(a)は全体、(b)は可変部を示している。
ECM−Kcの全体は、図3の(a)に示すように、暗号301と、固定302と、項目303と、バイト長304と、備考305とを有し、図2に示したEMMと同様な構成なので、説明を省略する。
固定302に記載された可変部は、図3の(b)に示すように、記述子311と、項目名312と、バイト長313と、備考314とを有する。
記述子311は、記述子名を示すものであり、図3に示した例では、記述子311の欄に、「ブロック番号記述子」が記載されている。
項目名312、バイト長313及び備考314は、図3の(a)に示した項目303、バイト長304及び備考305とそれぞれ同様なものである。
【0045】
[ECM−Kwの具体例]
図4は、図1に示したCAS制御部で生成されるECM−Kwの一例を示す図であり、(a)は全体、(b)は可変部を示している。
ECM−Kwの全体は、図4の(a)に示すように、暗号401と、固定402と、項目403と、バイト長404と、備考405とを有し、図2に示したEMMと同様な構成なので、説明を省略する。
固定402に記載された可変部は、図4の(b)に示すように、記述子411と、項目名412と、バイト長413と、備考414とを有する。
記述子411は、記述子名を示すものであり、図4に示した例では、記述子411の欄に、「ティア判定記述子」、「PPV判定記述子」、「消去記述子」が記載されており、これらはライセンス情報の具体例である。
項目名412、バイト長413及び備考414は、図4の(a)に示した項目403、バイト長404及び備考405とそれぞれ同様なものである。
【0046】
[Kc伝送用ECMの具体例]
図5は、図1に示したCAS制御部で生成されるKc伝送用ECMの一例を示す図であり、(a)は全体、(b)は可変部を示している。
Kc伝送用ECMの全体は、図5の(a)に示すように、暗号501と、固定502と、項目503と、バイト長504と、備考505とを有し、図2に示したEMMと同様な構成なので、説明を省略する。
固定502に記載された可変部は、図5の(b)に示すように、記述子511と、項目名512と、バイト長513と、備考514とを有する。
記述子511は、記述子名を示すものであり、図5に示した例では、記述子511の欄に、「コンテンツ鍵記述子」、「蓄積場所記述子」、「再暗号化記述子」、「RMPI記述子」、「再生課金記述子」、「コピー記述子」が記載されており、このうち、コンテンツ鍵記述子以外の記述子はライセンス情報の具体例である。
項目名512、バイト長513及び備考514は、図5の(a)に示した項目503、バイト長504及び備考505とそれぞれ同様なものである。
【0047】
[番組制御情報設定ファイルの具体例]
図6は、図1に示した設定管理部で生成される番組制御情報設定ファイルの一例を示す図である。番組制御情報設定ファイル41は、フィルタリング情報を記載したものであり、図6に示すように、項番601と、セクション602と、変数名603と、内容604と、処理605と、自動設定606と、手動設定607とを有する。
項番601は、番組制御情報設定ファイル41(以下、この項では、ファイルと略記する)に記載されたデータに対応した識別番号を示すものである。
セクション602は、ファイルに記載されたデータを利用する分野を示すものであり、図6に示した例では、セクション602の欄に、「Program」が記載されている。
変数名603は、ファイルに記載されたデータ(変数)の名称を示すものである。
内容604は、ファイルに記載されたデータの内容を示すものであり、図6に示した例では、内容604の欄に、「番組開始時刻(項番「1」)」、「番組尺(項番「2」)」、「コンテンツ識別(項番「3」)」、「番組のタイトル(項番「4」)」、「フィルタリングするPID値(項番「5」〜「8」)」が記載されている。これらはフィルタリング情報の具体例である。
【0048】
処理605は、ファイルに記載されたデータを利用する(読み込む)ことにより実行される主な処理を示すものである。
自動設定606は、設定管理部57によって、ファイルに自動的に設定されるデータを示すものである。
手動設定607は、コンテンツ変換装置1の操作者によって、操作部30を介してファイルに手動で設定されるデータを示すものである。
【0049】
[CAS制御情報設定ファイルの具体例]
図7は、図1に示した設定管理部で生成されるCAS制御情報設定ファイルの一例を示す図である。CAS制御情報設定ファイル42は、スクランブル情報やライセンス情報等を記載したものであり、項番701と、セクション702と、変数名703と、内容704と、処理705と、自動設定706と、手動設定707とを有し、各欄は、図6に示した番組制御情報設定ファイルと同様な構成なので、説明を省略する。
【0050】
内容704の欄には、スクランブル情報として、「番組開始時刻(項番「1」)」、「番組尺(項番「2」)」、「Ks(項番「3」,「4」)」、「スクランブルするPID値(項番「5」〜「8」)」が記載されている。また、内容704の欄には、ECM−Kcに関するデータとして、「判定タイプ(項番「12」)」等が記載されている。また、内容704の欄には、ECM−Kwに関するデータとして、「録画制御(項番「15」)」、「PPV視聴料金1(項番「18」)」等が記載されている。また、内容704の欄には、Kc伝送用ECMに関するデータとして、「コンテンツ鍵(項番「23」)」、「有効期限(項番「26」)」、「再生課金情報(項番「28」)」、「コピー制御情報(項番「29」)」等が記載されている。なお、これらの内容704のうち、「PPV視聴料金1(項番「18」)」、「有効期限(項番「26」)」、「再生課金情報(項番「28」)」、「コピー制御情報(項番「29」)」等がライセンス情報の具体例である。
【0051】
[コンテンツ変換装置の動作]
次に、図8を参照(適宜図1参照)して、コンテンツ変換装置の動作について説明する。図8は、図1に示したコンテンツ変換装置の動作を示すフローチャートである。
まず、コンテンツ変換装置1の操作者は、操作部30を操作して表示部35に表示された番組制御情報設定ファイル41及びCAS制御情報設定ファイル42のフォーマットに対して手動入力の必要なデータを予め入力して手動設定を行い、この手動設定を終えた番組制御情報設定ファイル41及びCAS制御情報設定ファイル42を記憶部40の所定のフォルダ(ディレクトリ)に格納しておく。
【0052】
コンテンツ変換装置1は、入力部10によって、受信したデジタル放送のRF信号からからTSを出力し、デコード部51によって、入力部10から出力されたTS(デジタル放送のTS)をデコードし(ステップS1)、デスクランブル部52と、設定管理部57とに出力する。
【0053】
そして、コンテンツ変換装置1は、デスクランブル部52によって、デコードされたTSからコンテンツ、PSI/SI、ECM及びEMMを分離し、MULTI2でスクランブルされた信号(コンテンツ)を復号する(ステップS2:デスクランブルステップ)。すなわち、デスクランブル部52は、まず、暗号化されたEMMを記憶部40に記憶されているマスタ鍵Kmを利用して復号し、復号したEMMからワーク鍵Kwを取り出す。そして、デスクランブル部52は、取り出したワーク鍵Kwを利用して、暗号化されたECMを復号し、復号したECMからスクランブル鍵Ksを取り出す。さらに、デスクランブル部52は、取り出したスクランブル鍵Ksを利用して、スクランブルされたコンテンツを復号する。そして、デスクランブル部52は、分離・復号した各情報を含むTSをPIDフィルタリング部53に出力する。
【0054】
また、コンテンツ変換装置1は、設定管理部57によって、デコードされたTSからコンテンツ、PSI/SI、ECM及びEMMを分離し、分離したPSI/SIに含まれるEIT(p/f actual)の次番組のデータに基づいて、図6に示した番組制御情報設定ファイル41及び図7に示したCAS制御情報設定ファイル42を作成する(ステップS3:ファイル作成ステップ)。すなわち、設定管理部57は、記憶部40から、手動設定済みの番組制御情報設定ファイル41及びCAS制御情報設定ファイル42を読み出し、EIT(p/f actual)から取得した情報(番組のタイトル、番組開始時刻、番組尺等)を追加し、番組制御情報設定ファイル41及びCAS制御情報設定ファイル42を自動設定して記憶部40に格納する。そして、設定管理部57は、作成した番組制御情報設定ファイル41及びCAS制御情報設定ファイル42を利用するようにPIDフィルタリング部53、スクランブル部54及びCAS制御部55にそれぞれ指示する。
【0055】
続いて、コンテンツ変換装置1は、PIDフィルタリング部53によって、デスクランブル部52から出力されるTSから、設定管理部57で作成された番組制御情報設定ファイル41で指定された時間の間、同様に指定されたPIDのパケットをフィルタリングする(ステップS4:フィルタリングステップ)。すなわち、PIDフィルタリング部53は、図6に示した番組制御情報設定ファイル41の項番「1」に記載された「番組開始時刻」から項番「2」に記載された「番組尺」で決定される番組終了時刻までの間、項番「5」〜「8」に記載された「フィルタリングするPID値」のパケットをスルーさせてPSI/SIと共にスクランブル部54に出力する。
【0056】
そして、スクランブル部54は、CAS制御情報設定ファイル42で指定されたPIDのパケットを、指定されたスクランブル鍵Ksでスクランブルする(ステップS5:スクランブルステップ)。このとき、スクランブル部54は、図7に示したCAS制御情報設定ファイル42の項番「5」〜「8」に記載された「スクランブルするPID値」と、項番「3」,「4」にそれぞれ示した「Ks(Odd)」、「Ks(Even)」を利用する。そして、スクランブル部54は、スクランブルしたコンテンツ(暗号化コンテンツ)をPSI/SIと共に多重部56に出力する。
【0057】
なお、スクランブル部54が設定管理部57で作成されたCAS制御情報設定ファイル42に記載されたスクランブル情報を利用するように、CAS制御部55によって指示させてもよい。この場合、CAS制御部55は、番組開始時刻から所定の時間差(数秒)をおいてスクランブル部54にスクランブル開始を指示し、番組終了時刻から所定の時間前(数秒)にスクランブル終了を指示する。
【0058】
ステップS5に続いて(または並行して)、CAS制御部55は、設定管理部57で作成されたCAS制御情報設定ファイル42に基づいて、各ECM情報(ECM−Kc、ECM−Kw、Kc伝送用ECM:図3〜図5参照)を作成する(ステップS6)。そして、CAS制御部55は、作成したECM−KwとKc伝送用ECMを暗号化してから、各ECM情報をパケットに変換してTSとして多重部56に出力する。
【0059】
続いて、コンテンツ変換装置1は、多重部56によって、スクランブル部54から出力される暗号化コンテンツ及びPSI/SIと、CAS制御部55から出力される各ECM情報のTSとを多重化する(ステップS7:多重ステップ)。
さらに、コンテンツ変換装置1は、出力部20によって、多重化されたTSを出力する(ステップS8)。これにより、コンテンツが多重されたTSは、図示は省略するが視聴者と所定の契約が締結済みのサーバ型放送受信機に送信(伝送)される。
【0060】
次に、前記したステップS6におけるECM情報の作成処理について図3乃至図7を参照して具体的に説明する。
CAS制御部55は、図7に示したCAS制御情報設定ファイル42の項番「3」,「4」に記載されたデータを、図3に示したECM−Kcの固定部の「スクランブル鍵(Odd)」、「スクランブル鍵(Even)」の各項目に記載し、同様に、項番「12」,「13」に記載されたデータを、ECM−Kcの固定部の「判定タイプ」、ブロック番号記述子の「ブロック番号」の各項目に記載する。
【0061】
また、CAS制御部55は、図7に示したCAS制御情報設定ファイル42の項番「3」,「4」に記載されたデータを、図4に示したECM−Kwの固定部の「スクランブル鍵(Odd)」、「スクランブル鍵(Even)」の各項目に記載し、同様に、項番「11」,「14」〜「21」に記載されたデータを、ECM−Kwの固定部の「判定タイプ」及び「録画制御」の各項目に、また、「ティア判定記述子」、「PPV判定記述子」、「消去記述子」の各項目にそれぞれ記載する。
【0062】
また、CAS制御部55は、図7に示したCAS制御情報設定ファイル42の項番「11」に記載されたデータを、図5に示したKc伝送用ECMの固定部の「ワーク鍵識別」の項目に記載し、同様に、項番「22」〜「29」に記載されたデータを、Kc伝送用ECMの「コンテンツ鍵記述子」、「蓄積場所記述子」、「再暗号化記述子」、「RMPI記述子」、「再生課金記述子」、「コピー記述子」の各項目にそれぞれ記載する。
【0063】
また、CAS制御部55は、図7に示したCAS制御情報設定ファイル42の項番「11」に記載された「ワーク鍵識別」を参照して、記憶部40に格納されたワーク鍵識別とワーク鍵Kwとを関連付けるテーブルに基づいて、ワーク鍵Kwを識別し、識別したワーク鍵により、作成したECM−KwとKc伝送用ECMとを暗号化する。また、CAS制御部55は、同様に、項番「10」に記載された「ECMのPID」により、各ECM情報(ECM−Kc、ECM−Kw、Kc伝送用ECM)をパケット化する。
【0064】
第1の実施形態のコンテンツ変換装置1によれば、設定管理部57によって、PIDフィルタリング部53、スクランブル部54及びCAS制御部55で必要とするデータ(フィルタリング情報、スクランブル情報、ライセンス情報等のデータ)を含む番組制御情報設定ファイル41及びCAS制御情報設定ファイル42を一括して作成する。また、CAS制御情報設定ファイル42に含まれるデータは、スクランブル部54及びCAS制御部55で利用することができる。その結果、デジタル放送のコンテンツをストリーム型伝送方式で送信されるコンテンツに効率よく変換することができる。
【0065】
(第2の実施形態)
[コンテンツ変換装置の構成]
図9は、本発明の第2の実施形態に係るコンテンツ変換装置の構成を示すブロック図である。このコンテンツ変換装置1Aは、図9に示すように、記憶部40A及び制御部50Aの機能が異なると共に、TSファイル蓄積部60と、スイッチSWとを備える点を除いて、図1に示したコンテンツ変換装置1と同一の構成なので、同一の構成には同一の符号を付し、説明を省略する。
【0066】
記憶部40Aは、番組蓄積情報設定ファイル43と、Kc伝送用ECMファイル44とをさらに記憶するものである。
番組蓄積情報設定ファイル(第4のファイル)43は、多重部56から出力する多重化されたTSをファイル化及び蓄積するために必要な蓄積動作をすべき時間等のデータ(蓄積情報)を含むファイルである。
Kc伝送用ECMファイル44は、コンテンツを蓄積する際の再暗号化に用いるものであり、暗号化したKc伝送用ECM(パケット)をファイル化したものである。
【0067】
制御部50Aは、CAS制御部55A及び設定管理部57Aの機能が異なると共に、TSファイル化部58をさらに備える点を除いて、図1に示した制御部50と同一である。
CAS制御部55Aは、CAS制御情報設定ファイル42に基づいて、各ECM情報(ECM−Kc、ECM−Kw、Kc伝送用ECM)を作成すると共に、暗号化したKc伝送用ECM(TSパケット)をファイル化してKc伝送用ECMファイル44を作成するものである。このCAS制御部55Aは、作成したKc伝送用ECMファイル44を利用するようにTSファイル化部58に指示する。
【0068】
設定管理部57Aは、EIT(p/f actual)の次番組のデータに基づいて、番組制御情報設定ファイル41及びCAS制御情報設定ファイル42に加えて、番組蓄積情報設定ファイル43を作成し、作成した番組蓄積情報設定ファイル43を利用するようにTSファイル化部58に指示するものである。
【0069】
TSファイル化部(ファイル化手段)58は、番組蓄積情報設定ファイル43及びKc伝送用ECMファイル44に基づいて、多重部56から出力されるTSをTSファイル化して、TSファイル蓄積部60に出力するものである。このTSファイル化部58は、操作部30からの指示に基づいて、TSファイル蓄積部60に蓄積されているTSファイルをTSに復元し、端子OUT2に出力する。なお、多重部56は、多重したTSを端子OUT1に出力する。
【0070】
TSファイル蓄積部(蓄積手段)60は、TSファイル化部58から出力されるTSファイルを指定のディレクトリに蓄積するものであり、ハードディスク等の一般的な記憶装置である。
スイッチ(切替手段)SWは、操作部30からの指示に基づいて、出力部20への入力を切り替えるものである。具体的には、スイッチSWは、多重部56で多重されたTSを出力する端子OUT1と、TSファイル化部58の端子OUT2とを切り替える。
【0071】
[番組蓄積情報設定ファイルの具体例]
図10は、図9に示した設定管理部で生成される番組蓄積情報設定ファイルの一例を示す図である。番組蓄積情報設定ファイル43は、蓄積情報を記載したものであり、項番1001と、セクション1002と、変数名1003と、内容1004と、処理1005と、自動設定1006と、手動設定1007とを有し、各欄は、図6に示した番組制御情報設定ファイルと同様な構成なので、説明を省略する。
内容1004の欄には、蓄積情報として、「番組開始時刻(項番「1」)」、「番組尺(項番「2」)」、「コンテンツ識別(項番「3」)」、「番組のタイトル(項番「4」)」、「蓄積するファイル名(項番「5」)」が記載されている。
【0072】
[コンテンツ変換装置の動作]
次に、図11を参照(適宜図9参照)して、コンテンツ変換装置の動作について説明する。図11は、図9に示したコンテンツ変換装置の動作を示すフローチャートである。図11のフローチャートでは、ステップS11〜ステップS18の各処理は、図8に示したフローチャートのステップS1〜ステップS8の各処理に対応した同様なものなので、異なる点のみ説明する。
まず、コンテンツ変換装置1Aの操作者は、操作部30を操作して表示部35に表示された番組蓄積情報設定ファイル43のフォーマットに対して手動入力の必要なデータを予め入力して手動設定を行い、この手動設定を終えた番組蓄積情報設定ファイル43を記憶部40Aの所定のフォルダ(ディレクトリ)に格納しておく。
【0073】
ステップS11,S12は、ステップS1,S2と同一である。
ステップS13では、コンテンツ変換装置1Aは、設定管理部57Aによって、EIT(p/f actual)の次番組のデータに基づいて、図6に示した番組制御情報設定ファイル41及び図7に示したCAS制御情報設定ファイル42に加えて、図10に示した番組蓄積情報設定ファイル43を作成する。すなわち、設定管理部57は、記憶部40Aから、手動設定済みの番組蓄積情報設定ファイル43を読み出し、EIT(p/f actual)から取得した情報(番組のタイトル、番組開始時刻、番組尺等)を追加し、番組蓄積情報設定ファイル43を自動設定して記憶部40Aに格納する。そして、設定管理部57Aは、作成した番組蓄積情報設定ファイル43を利用するようにTSファイル化部58に指示する。
【0074】
ステップS14,S15は、ステップS4,S5と同一である。
ステップS16では、CAS制御部55Aは、設定管理部57Aで作成されたCAS制御情報設定ファイル42に基づいて、各ECM情報(ECM−Kc、ECM−Kw、Kc伝送用ECM:図3〜図5参照)を作成すると共に、暗号化したKc伝送用ECM(TSパケット)をファイル化してKc伝送用ECMファイル44を作成する。そして、CAS制御部55Aは、作成したKc伝送用ECMファイル44を利用するようにTSファイル化部58に指示する。なお、各ECM情報は多重部56に出力される。
【0075】
ステップS17では、コンテンツ変換装置1Aは、多重部56によって、スクランブル部54から出力される暗号化コンテンツ及びPSI/SIと、CAS制御部55から出力される各ECM情報のTSとを多重化し、端子OUT1と、TSファイル化部58とにそれぞれ出力する。
【0076】
ステップS18では、コンテンツ変換装置1Aは、TSファイル化部58によって、番組蓄積情報設定ファイル43及びKc伝送用ECMファイル44に基づいて、多重部56から出力されるTSをTSファイル化してTSファイル蓄積部60に出力する。この場合、TSファイル化部58は、図10に示した番組蓄積情報設定ファイル43の項番「1」に記載された「番組開始時刻」にファイル化及び蓄積動作を開始し、項番「2」に記載された「番組尺」で決定される終了時刻までファイル化及び蓄積動作を実行し、項番「5」に記載された「蓄積するファイル名」のTSファイルをTSファイル蓄積部60に出力する。このとき、TSファイルは、Kc伝送用ECMファイル44に含まれるコンテンツ鍵Kc(項番「23」:図7参照)で暗号化される。これにより、デジタル放送のコンテンツがストリーム型伝送方式で送信可能なTSファイルとして蓄積されることとなる。
【0077】
そして、所定のタイミングで、コンテンツ変換装置1Aの操作者は、操作部30を介して、スイッチSWを端子OUT2側にセットし、TSファイル蓄積部60に蓄積されたTSファイルの読み出すようにTSファイル化部58に指示を与える。これにより、コンテンツ変換装置1Aは、TSファイル化部58によって、TSファイル蓄積部60に蓄積されていたTSファイルをTSに復元し、出力部20によって、復元されたTSを出力する。また、スイッチSWが端子OUT1側に切り替えられている場合に、コンテンツ変換装置1Aは、出力部20によって、多重部56から出力されたTSを出力する。
【0078】
第2の実施形態の装置によれば、TSファイル蓄積部60を備えるので、デジタル放送のコンテンツがストリーム型伝送方式で送信可能なTSファイルとして蓄積することができる。その結果、蓄積されたコンテンツをデジタル放送の放送時間と異なる時間帯で行うサーバ型放送で再配信することができる。また、多重部56で多重化されたリアルタイムのコンテンツストリームと、TSファイル蓄積部60から復元されたコンテンツストリームとを切り替えることができるので、コンテンツの再配信方法のバリエーションを多様化できる。
【0079】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は各実施形態には限定されない。例えば、各実施形態では、PIDフィルタリング部53で利用するフィルタリング情報を1つのファイル(番組制御情報設定ファイル41)に記載すると共に、スクランブル部54で利用するスクランブル情報と、CAS制御部55(55A)で利用するライセンス情報等を一体にして1つのファイル(CAS制御情報設定ファイル42)に記載したが、これらフィルタリング情報、スクランブル情報、ライセンス情報等をファイル化する方法は、これに限定されるものではなく、1つのファイルに含まれる情報の種類は任意であり、また、ファイルの数も任意である。
【0080】
また、コンテンツ変換装置1(1A)は、共通の記憶部40(40A)を備えた1つのユニットとして構成されるものとしたが、制御部50(50A)の各部51〜58は、それぞれがユニットを形成してもよいし、機能ごとにユニットを分割してもよい。
各部51〜58それぞれがユニットを形成する場合、デスクランブル部52は、マスタ鍵Kmが設定されたセキュリティモジュールを備えると共に、B−CASカードを挿入した状態で使用される。また、多重部56は、例えば公知のTS多重化装置(MUX装置)から構成される。
【0081】
また、この場合、例えば設定管理部57Aは、作成した番組制御情報設定ファイル41をPIDフィルタリング部53に、作成したCAS制御情報設定ファイル42をスクランブル部54及びCAS制御部55Aに、作成した番組蓄積情報設定ファイル43をTSファイル化部58に、それぞれ送信し、CAS制御部55Aは、作成したKc伝送用ECMファイル44をTSファイル化部58に送信する。なお、CAS制御部55AがKc伝送用ECMファイル44を転送する場合、CAS制御情報設定ファイル42は、図示は省略するが、図7に例示したファイルに、さらに、例えば、項番701が「9」であるデータを備える。この項番「9」のデータは、変数名703が「File name」、内容704が「Kc伝送用ECMを格納するパス/フルパス(ドライブ名を含む)」、処理705が「Kc伝送用ECMファイル転送」であり、手動設定されるものである。また、この場合、CAS制御情報設定ファイル42に、スクランブル情報やライセンス情報等を含むことで、設定管理部57A(57)がCAS制御情報設定ファイル42をスクランブル部54に通知することを省略し、CAS制御部55A(55)がCAS制御情報設定ファイル42からスクランブル情報を読み込んで解釈し、スクランブル部54に対して、「スクランブル鍵Ks」や「スクランブルするPID値」を出力することで、スクランブル部54の処理負荷を低減することができる。
【0082】
また、各部51〜58それぞれがユニットを形成する場合、番組制御情報設定ファイル41、CAS制御情報設定ファイル42、番組蓄積情報設定ファイル43、Kc伝送用設定ファイル44は、例えば、イーサネット(登録商標)を介して伝送される。一方、デコード部51とデスクランブル部52、デスクランブル部52とPIDフィルタリング部53、PIDフィルタリング部53とスクランブル部54、スクランブル部54と多重部56、デコード部51と設定管理部57A、CAS制御部55Aと多重部56、及び多重部56とTSファイル化部58の間で伝送されるコンテンツ等のTSは、例えば、DVB−ASI(Digital Video Broadcasting Asynchronous Serial Interface)等を介して伝送される。
【0083】
さらに、TSファイル蓄積部60をユニットとして形成するようにしてもよい。この場合、TSファイル蓄積部60は、例えば、イーサネット(登録商標)等のネットワークを介してTSファイル化部58と接続されるNAS(Network Attached Storage)等のファイルサーバ専用機から構成される。また、TSファイル蓄積部60は、設定管理部57Aともネットワークで接続され、設定管理部57Aは、番組蓄積情報設定ファイル43を、TSファイル蓄積部60に送信することになる。このようにすることで、TSファイル蓄積部60は、内部に大容量のハードディスクを備えることができる。その結果、デジタル放送のコンテンツをストリーム形式で送信可能なTSファイルを大量に蓄積できると共に、信頼性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るコンテンツ変換装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示したコンテンツ変換装置に入力するEMMの一例を示す図である。
【図3】図1に示したCAS制御部で生成されるECM−Kcの一例を示す図であり、(a)は全体、(b)は可変部を示している。
【図4】図1に示したCAS制御部で生成されるECM−Kwの一例を示す図であり、(a)は全体、(b)は可変部を示している。
【図5】図1に示したCAS制御部で生成されるKc伝送用ECMの一例を示す図であり、(a)は全体、(b)は可変部を示している。
【図6】図1に示した設定管理部で生成される番組制御情報設定ファイルの一例を示す図である。
【図7】図1に示した設定管理部で生成されるCAS制御情報設定ファイルの一例を示す図である。
【図8】図1に示したコンテンツ変換装置の動作を示すフローチャートである。
【図9】本発明の第2の実施形態に係るコンテンツ変換装置の構成を示すブロック図である。
【図10】図9に示した設定管理部で生成される番組蓄積情報設定ファイルの一例を示す図である。
【図11】図9に示したコンテンツ変換装置の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0085】
1,1A コンテンツ変換装置
10 入力部
20 出力部
30 操作部
35 表示部
40,40A 記憶部
41 番組制御情報設定ファイル(第1のファイル)
42 CAS制御情報設定ファイル(第2のファイル、第3のファイル)
43 番組蓄積情報設定ファイル(第4のファイル)
44 Kc伝送用ECMファイル
50,50A 制御部
51 デコード部
52 デスクランブル部(デスクランブル手段)
53 PIDフィルタリング部(フィルタリング手段)
54 スクランブル部(スクランブル手段)
55,55A CAS制御部(ECM情報生成手段)
56 多重部(多重手段)
57,57A 設定管理部(ファイル作成手段)
58 TSファイル化部(ファイル化手段)
60 TSファイル蓄積部(蓄積手段)
OUT1,OUT2 端子
SW スイッチ(切替手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
デジタル放送のコンテンツをデスクランブルするデスクランブル手段と、このデスクランブル手段でデスクランブルされたコンテンツのうち所定のコンテンツをフィルタリングして出力するフィルタリング手段と、このフィルタリング手段でフィルタリングされたコンテンツを、暗号鍵を有するスクランブル情報に基づいてスクランブルするスクランブル手段と、前記暗号鍵を伝送するためのECM情報を生成するECM情報生成手段と、前記スクランブル手段でスクランブルされたコンテンツと、前記ECM情報生成手段で生成されたECM情報とを多重化したストリームを生成する多重手段とを備え、デジタル放送のコンテンツをサーバ型放送のストリーム型伝送方式で送信されるコンテンツに変換するコンテンツ変換装置であって、
前記デジタル放送のコンテンツと共に送信されるイベント情報テーブルの次番組のデータから、フィルタリングすべき時間及びパケットのIDを示すPIDを含む第1のファイルと、前記スクランブル情報を含む第2のファイルと、前記ECM情報のデータを含む第3のファイルとを作成するファイル作成手段を備え、
前記フィルタリング手段は、前記第1のファイルに基づいて、前記デスクランブル手段でデスクランブルされたコンテンツをフィルタリングし、
前記スクランブル手段は、前記第2のファイルに基づいて、前記フィルタリング手段でフィルタリングされたコンテンツをスクランブルし、
前記ECM情報生成手段は、前記第3のファイルに基づいて、前記スクランブルされたコンテンツと共に多重されるECM情報を生成する、
ことを特徴とするコンテンツ変換装置。
【請求項2】
前記ファイル作成手段は、前記第1のファイル乃至前記第3のファイルの少なくともいずれか2つを一体にして作成することを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ変換装置。
【請求項3】
所定の指示に基づいて、前記多重手段で多重化されたストリームをファイル化するファイル化手段と、
このファイル化手段でファイル化されたファイルを蓄積する蓄積手段とをさらに備え、
前記ファイル作成手段は、前記所定の指示を含む第4のファイルを作成することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のコンテンツ変換装置。
【請求項4】
前記多重手段で多重化されたストリームと、前記蓄積手段に蓄積されたファイルから復元されたストリームとを切り替えて出力する切替手段をさらに備え、
前記ファイル化手段は、前記蓄積手段に蓄積されたファイルを前記多重化されたストリームに復元する、
ことを特徴とする請求項3に記載のコンテンツ変換装置。
【請求項5】
デジタル放送のコンテンツをサーバ型放送のストリーム型伝送方式で送信されるコンテンツに変換するコンテンツ変換方法であって、
デジタル放送のコンテンツをデスクランブルするデスクランブルステップと、
前記デジタル放送のコンテンツと共に送信されるイベント情報テーブルの次番組のデータから、フィルタリングすべき時間及びパケットのIDを示すPIDを含む第1のファイルと、暗号鍵を有するスクランブル情報を含む第2のファイルと、前記暗号鍵を伝送するためのECM情報のデータを含む第3のファイルとを作成するファイル作成ステップと、
前記第1のファイルに基づいて、前記デスクランブルステップでデスクランブルされたコンテンツをフィルタリングするフィルタリングステップと、
前記第2のファイルに基づいて、前記フィルタリングステップでフィルタリングされたコンテンツをスクランブルするスクランブルステップと、
前記第3のファイルに基づいて、前記ECM情報を生成するECM情報生成ステップと、
前記スクランブルステップでスクランブルされたコンテンツと、前記ECM情報生成ステップで生成されたECM情報とを多重化したストリームを生成する多重ステップと、
を含んでいる、
ことを特徴とするコンテンツ変換方法。
【請求項6】
デジタル放送のコンテンツをサーバ型放送のコンテンツに変換するために、コンピュータを、
デジタル放送のコンテンツをデスクランブルするデスクランブル手段、
前記デジタル放送のコンテンツと共に送信されるイベント情報テーブルの次番組のデータから、フィルタリングすべき時間及びパケットのIDを示すPIDを含む第1のファイルと、暗号鍵を有するスクランブル情報を含む第2のファイルと、前記暗号鍵を伝送するためのECM情報のデータを含む第3のファイルとを作成するファイル作成手段、
前記第1のファイルに基づいて、前記デスクランブル手段でデスクランブルされたコンテンツをフィルタリングするフィルタリング手段、
前記第2のファイルに基づいて、前記フィルタリング手段でフィルタリングされたコンテンツをスクランブルするスクランブル手段、
前記第3のファイルに基づいて、前記ECM情報を生成するECM情報生成手段、
前記スクランブル手段でスクランブルされたコンテンツと、前記ECM情報生成手段で生成されたECM情報とを多重化したストリームを生成する多重手段、
として機能させることを特徴とするコンテンツ変換プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2007−60167(P2007−60167A)
【公開日】平成19年3月8日(2007.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−241738(P2005−241738)
【出願日】平成17年8月23日(2005.8.23)
【出願人】(000004352)日本放送協会 (2,206)
【Fターム(参考)】