説明

コンテンツ表示装置

【課題】閲覧する時刻や時間等に基づいてコンテンツ情報を管理し、機密性の高いコンテンツ情報の漏洩を防止すること。
【解決手段】現在の時刻、又は所定時点からの経過時間を把握し、把握した結果に基づき、利用出来るコンテンツ情報を把握する。そして利用出来るコンテンツ情報がコンテンツ表示装置Aの表示部104に表示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はコンテンツ情報を表示するコンテンツ表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
オフィスにはプリンタや複写機が多く普及しており、例えばパーソナルコンピュータ(以下「PC」と記す)で作成・編集した電子データをPCの画面で閲覧するだけでなく、プリンタ等から紙に出力して閲覧する場合がある。また、PCで作成・編集した電子データを会議資料として使用する場合、会議の参加者用にプリンタ等から多量に紙に出力して会議室に出力した紙を持ち運んで使用する。
【0003】
しかし、プリンタ等から出力した紙は不要になると廃棄処分となってしまうため、エコロジーの観点で好ましくない。従って、プリンタ等から紙に出力せず、PCで作成・編集した電子データをユーザーが気軽に持ち運んで閲覧出来る方法が望まれていた。
【0004】
そこで、近年、紙に出力せず電子データを持ち運んで閲覧出来る電子ペーパーの技術が実用化されつつあり、将来的にはオフィス等においても利用される可能性がある。また、ハードディスクを持たないPCを持ち歩き、必要な場合にそのPCからサーバにアクセスして電子データを閲覧する技術も考えられている。
【0005】
電子ペーパー等の表示記録媒体の技術としては特許文献1に記載の技術がある。特許文献1に記載の技術は、ドキュメント画像を書き換え可能に表示保持する電子ペーパーを用いて、ドキュメント画像の表示態様をユーザー毎に変更することにより、ユーザー権限に基づく個々のドキュメント管理を合理的に行うという技術である。
【特許文献1】特開2006−30559号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、電子ペーパー等を用いて電子データを閲覧する際に、閲覧する時刻や時間に関してセキュリティを考慮する必要がある。
【0007】
例えば、オフィスにおいてサーバから電子データを取得して電子ペーパー等で閲覧する場合、オフィスの就業時間において業務に関する電子データをサーバから取得して自由に閲覧することは問題ない。しかし、深夜などの就業時間外で業務に関する電子データを自由に閲覧させる必要はなく、就業時間外で業務に関する電子データを自由に閲覧出来てしまうと、例えばオフィスへの侵入者に業務に関する機密情報が漏洩してしまう可能性がある。更に就業時間内であっても、例えば電子ペーパー等を社外に持ち運んで社外の会議に臨む場合、会議の時間は業務に関する電子データを閲覧可能としてよいが、会議の時間外(移動時間等)に業務に関する電子データを閲覧出来てしまうと、社外の人物に業務に関する機密情報が漏洩してしまう可能性がある。
【0008】
また、オフィスにおいてサーバから業務に関する電子データを電子ペーパー等に記憶させ、長い時間閲覧出来る状態にしておくと、ユーザーが就業時間外にオフィス外で閲覧する可能性があり、オフィス外で閲覧している最中に不用意に他人に機密情報が見られ、機密情報が漏洩してしまう可能性がある。
【0009】
特許文献1に記載の技術ではユーザー毎にドキュメント画像の表示態様を変更しているが、閲覧する時刻や時間に関してセキュリティは考慮されておらず、機密性の観点で万全ではない。
【0010】
そこで、本発明の目的は、閲覧する時刻や時間等に基づいてコンテンツ情報を管理し、機密性の高いコンテンツ情報の漏洩を防止するコンテンツ表示装置を提供することになる。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するため、本発明に係るコンテンツ表示装置は、
コンテンツ情報と、時刻又は所定時間に対応してコンテンツ情報の利用制限が規定された制限情報と、を保持する保持部と、
当該保持部により保持されたコンテンツ情報を表示する表示部と、
時刻情報又は所定の時間情報の少なくとも一方を取得する取得部と、
少なくとも前記表示部を制御する制御部と、を有し、
前記制御部は、前記保持部に保持された前記制限情報と、前記取得部により取得された前記時刻情報又は前記所定の時間情報に基づき、前記保持部に保持されたコンテンツ情報の中から利用出来るコンテンツ情報を把握し、利用出来るコンテンツ情報を前記表示部に表示するよう、少なくとも前記表示部を制御することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係るコンテンツ表示装置によれば、閲覧する時刻や時間等に基づいてコンテンツ情報を管理し、機密性の高いコンテンツ情報の漏洩を防止することが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
[コンテンツ表示装置の概要]図1はコンテンツ表示装置とPCが接続された状態を示す概略図である。
【0014】
図1に示すコンテンツ表示装置Aは電子ペーパーやモバイルパソコン等、持ち運び可能な表示端末である。コンテンツ表示装置Aは内部に複数のコンテンツ情報(画像や文章等)を記憶(保持)しており、コンテンツ表示装置Aの表示部104において記憶されたコンテンツ情報が表示される。
【0015】
コンテンツ表示装置Aに記憶されたコンテンツ情報のうち表示部104に表示させるコンテンツ情報は、選択部105を通じてユーザーが選択する。
【0016】
図1に示すようにコンテンツ表示装置AはクレードルKにセットされ充電等が行われる。クレードルKにはPC(パーソナルコンピュータ)が接続されている。コンテンツ情報をコンテンツ表示装置Aに記憶させる場合、コンテンツ表示装置AをクレードルKにセットし、PCの画面又はコンテンツ表示装置Aの表示部104を通じて所定のコンテンツ情報をPCからコンテンツ表示装置Aに転送させる。
【0017】
なお、クレードルKを介さず、コンテンツ表示装置AをUSBやIEEE1394でPCに直に接続し、コンテンツ情報をPCからコンテンツ表示装置Aに転送させるようにしてもよい。また、無線LANやBlueToothを通じてコンテンツ情報をPCからコンテンツ表示装置Aに転送させても良い。
【0018】
図2はコンテンツ表示装置Aのブロック図であり、代表的な構成を示している。コンテンツ表示装置AとPCは通信部107を介してコンテンツ情報の授受が行われる。
【0019】
制御部101はコンテンツ表示装置Aにおける各部の動作を制御するものであり、具体的にはCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等から構成される。
【0020】
保持部102は、PCから転送されたコンテンツ情報を保持するものであり、ハードディスク等、情報を記憶出来るものであれば良い。また、保持部102は、時刻又は所定時点からの経過時間(所定時間)に対応してコンテンツ情報の利用制限が規定された制限情報も保持しており、この制限情報を利用することにより表示部104に表示されるコンテンツ情報が制限される。
【0021】
取得部103は、時刻に関する情報(時刻情報)又は所定時点からの経過時間に関する情報(所定の時間情報)を取得するものであり、保持部102に保持された制限情報と同様、取得部103により取得された時刻情報等を利用することにより表示部104に表示されるコンテンツ情報が制限される。時刻情報は、電波や通信可能な所定のサーバから取得する。また、取得部103はタイマーを内蔵しており、例えばコンテンツ表示装置Aの電源がONした時からの経過時間や、表示部104にコンテンツ情報が表示された時からの経過時間を取得する。
【0022】
表示部104は、コンテンツ表示装置Aにおいて利用出来るコンテンツ情報を表示する。表示部104はタッチパネル形式となっており、表示部104に表示されたコンテンツ情報に対して書き込み等を行うことが出来る。表示部104は液晶、有機EL、プラズマ等、公知の表示手段である。
【0023】
選択部105は、表示部104に表示させるコンテンツ情報を選択したり、コンテンツ表示装置Aにおいてどのような動作を実行させるのか選択したりする。
【0024】
通知部106は、コンテンツ表示装置Aを使用するユーザーに所定の警告等を通知するものであり、表示部104を通じて通知したり、音声を通じて通知したりする。
【0025】
[コンテンツ情報の利用制限]図1、図2に示すコンテンツ表示装置Aは持ち運び可能な表示端末であるが、例えば、オフィスにおいてPCから業務に関するコンテンツ情報を取得してコンテンツ表示装置Aで閲覧する場合、オフィスの就業時間において業務に関するコンテンツ情報を自由に閲覧することは問題ない。しかし、深夜などの就業時間外で業務に関するコンテンツ情報を自由に閲覧出来てしまうと、例えばオフィスへの侵入者に業務に関する機密情報が漏洩してしまう可能性がある。そこで、時刻や時間を基準としてコンテンツ表示装置Aで閲覧出来るコンテンツ情報を制限するようにする。以下、この点について詳しく説明する。
【0026】
[時刻を基準とするコンテンツ情報の利用制限]まず、時刻を基準として利用出来るコンテンツ情報を把握する動作について説明する。図3は、時刻を基準として利用出来るコンテンツ情報を把握してコンテンツ情報を表示部に表示する動作を示すフローチャート図である。なお、図3における判断ステップ(ステップS5、S8、S11)は、制御部101により実行される。
【0027】
ユーザーによってコンテンツ表示装置Aの電源がONされ、利用開始要求(利用開始時を示す要求である)があると(ステップS1)、コンテンツ表示装置Aにおける取得部103によって、現在の時刻に関する情報である時刻情報を取得する(ステップS2)。取得した時刻情報は保持部102に一旦保存される。
【0028】
ステップS2において時刻情報を取得すると、現在の時刻において利用出来るコンテンツ情報と利用出来ないコンテンツ情報を各々把握する(ステップS3)。
【0029】
利用出来るコンテンツ情報と利用出来ないコンテンツ情報の把握は、ステップS2で取得した時刻情報と、時刻に対応してコンテンツ情報の利用制限が規定された制限情報に基づいて実行される。制限情報はコンテンツ表示装置Aにおける保持部102に保持されており、例えば以下の表1、表2に示すようなデータテーブルの情報である。なお、本実施形態では、保持部102においてコンテンツ1〜コンテンツ50の50個のコンテンツ情報が保持されているものとする。
【0030】
【表1】

【0031】
表1は、時刻毎にセキュリティレベルが設定されており、時刻によって3段階に分かれている。例えばステップS2において取得した時刻が8:30〜17:10の間であれば、保持部102に保持されているコンテンツ1〜コンテンツ50の全てのコンテンツ情報が利用出来るコンテンツ情報であると把握される。また、例えばステップS2において取得した時刻が7:00〜8:30の間、又は17:10〜22:00の間であれば、保持部102に保持されているコンテンツ2〜50が利用出来るコンテンツ情報であると把握され、コンテンツ1が一部利用出来るコンテンツ情報であると把握される。
【0032】
【表2】

【0033】
表2は、コンテンツ毎に利用出来る時刻、一部利用出来る時刻、利用出来ない時刻が規定されている。例えばステップS2において取得した時刻が5月30日の11:00であれば、保持部102に保持されているコンテンツ1は利用出来るコンテンツ情報であると把握される(表2に示すように時刻だけでなく日付も考慮して把握させるようにしても良い)。
【0034】
ステップS3において利用出来るコンテンツ情報と利用出来ないコンテンツ情報を把握すると、利用出来るコンテンツ情報をコンテンツ表示装置Aにおける表示部104に表示する(ステップS4)。一方、利用出来ないコンテンツ情報は機密性を考慮して表示部104に表示しない。このように時刻情報に基づいてコンテンツ情報の利用を制限すれば、機密性の高いコンテンツ情報の漏洩を防止しつつ、利用出来るコンテンツ情報を閲覧することが出来る。
【0035】
なお、表示部104におけるコンテンツ情報の表示動作であるが、利用出来ないコンテンツ情報に対して視認性を劣化(例えば文字や画像をぼかす等)させて表示部104に表示しても良い。このようにすれば同様に機密性の高いコンテンツ情報の漏洩を防止出来る。
【0036】
また、表1、表2に示す制限情報を利用して把握した一部利用出来るコンテンツ情報に対しては、例えば、図4に示すようにコンテンツ情報の最初の5文字のみを表示したり、図5に示すように書誌事項のみ表示したりして、一部の情報のみを表示部104に表示しても良い。このようにすればコンテンツ情報を全部は閲覧させなくないが、一部は閲覧させたい場合に有効となる。
【0037】
また、ステップS4において利用出来るコンテンツ情報を表示する場合、最初に利用出来るコンテンツ情報を一部の情報のみを表示し、ユーザーが選択した場合にコンテンツ情報の全体を表示するようにしても良い。
【0038】
また、ステップS3において利用出来るコンテンツ情報と利用出来ないコンテンツ情報を把握すると、利用出来るコンテンツ情報のみをリストとして表示し、閲覧したい場合はリストの中のコンテンツ情報を選択するようにしても良い。また、利用出来るコンテンツ情報と利用出来ないコンテンツ情報をリストとして表示し、利用出来ないコンテンツ情報の閲覧を要求しても表示しなかったり、視認性を劣化させて表示したりする。リストにおいて利用出来るコンテンツ情報と利用出来ないコンテンツ情報が区別して表示しても良いし、利用可能な時刻情報を表示しても良い。また、閲覧要求時に今は閲覧出来ない等をユーザーに対して通知しても良い。
【0039】
ステップS3で一度、時刻情報に基づいて利用出来るコンテンツ情報と利用出来ないコンテンツ情報を把握し、その結果に基づいてステップS4で利用出来るコンテンツ情報を表示部104に表示したが、継続的にコンテンツ情報の機密性を確保するため、定期的に時刻情報を取得して利用出来るコンテンツ情報と利用出来ないコンテンツ情報を把握する。
【0040】
ステップS5において、例えば時刻情報を取得した時(ステップS2)から所定時間経過したか否か判断する。所定時間経過したか否かは取得部103に内蔵されたタイマーの計測時間を用いて判断する。
【0041】
ステップS5で所定時間経過したと判断すると(ステップS5;Yes)、ステップS2と同様に取得部103によって現在の時刻情報を取得し(ステップS6)、表1や表2に示す制限情報を利用して現在の時刻において利用出来るコンテンツ情報と利用出来ないコンテンツ情報を各々把握する(ステップS7)。
【0042】
そしてステップS7で把握した利用出来るコンテンツ情報等と、前に把握した利用出来るコンテンツ情報等を比較し、表示されるコンテンツ情報を変更するか否か判断する(ステップS8)。
【0043】
ステップS8において表示されるコンテンツ情報を変更すると判断した場合は(ステップS8;Yes)、表示されるコンテンツ情報の種類を変更する旨を通知部106により通知した後(ステップS9)、ステップS7で把握した利用出来るコンテンツ情報をコンテンツ表示装置Aの表示部104に表示し(ステップS10)、利用出来ないコンテンツ情報は機密性を考慮して表示部104に表示しない。つまり、ユーザーがコンテンツ情報を閲覧中であっても、時刻情報を取得した結果、閲覧中のコンテンツ情報が利用出来ないコンテンツ情報として把握された場合は、その旨が通知され、利用出来るコンテンツ情報、利用出来ないコンテンツ情報等の種類を変更することになる(なお、表示部104の片隅に利用出来るコンテンツ情報の条件を表示しても良い)。このようにコンテンツ情報の種類を変更する旨を通知部106により通知すれば、ユーザーは違和感なくコンテンツ表示装置Aの利用を継続することが出来る。
【0044】
なお、ステップS9における通知の後で、コンテンツ情報の表示を変更するか否かを選択部105を通じてユーザーに選択してもらい、表示の変更が選択された場合にのみ表示部104に表示されるコンテンツ情報の種類を変更するようにしても良い。このようにすれば、ユーザーの意思も反映されることが出来る。
【0045】
ステップS8において表示されるコンテンツ情報を変更しないと判断した場合(ステップS8;No)、以前把握されたものと同様の利用出来るコンテンツ情報をコンテンツ表示装置Aにおける表示部104に表示し、利用出来ないコンテンツ情報は機密性を考慮して表示部104に表示しない。
【0046】
そして電源OFFでない限り、ステップS5〜S10までの動作を繰り返す。
【0047】
以上説明したように、定期的に時刻情報を取得して利用出来るコンテンツ情報と利用出来ないコンテンツ情報を把握すれば、継続的に機密性の高いコンテンツ情報の漏洩を防止することが出来る。
【0048】
[所定時点からの経過時間を基準とするコンテンツ情報の利用制限]次に所定時点からの経過時間を基準として利用出来るコンテンツ情報を把握する動作について説明する。図6は、所定時点からの経過時間を基準として利用出来るコンテンツ情報を把握してコンテンツ情報を表示部に表示する動作を示すフローチャート図である。なお、図6における判断ステップ(ステップS23、S26、S29)は、制御部101により実行される。
【0049】
ユーザーによってコンテンツ表示装置Aの電源がONされ、利用開始要求(利用開始時を示す要求である)があると(ステップS21)、保持部102に保持されているコンテンツ情報を表示部104に表示する(ステップS22)。ステップS22の段階ではコンテンツ情報の利用が制限されず、保持部102に保持されている全てのコンテンツ情報が表示可能となっている。
【0050】
次に、表示部104における表示動作からの時間を取得部103に内蔵するタイマーで計測し、所定時間経過したが否か判断する(ステップS23)。所定時間は予め決められている時間であり、また、コンテンツ情報の利用を定期的に制限するために決められている時間である。
【0051】
ステップS23で所定時間経過したと判断すると(ステップS23;Yes)、取得部103によって経過時間情報(所定の時間情報)を取得することとなり(ステップS24)、経過時間情報に基づいて利用出来るコンテンツ情報と利用出来ないコンテンツ情報を各々把握する(ステップS25)。
【0052】
利用出来るコンテンツ情報と利用出来ないコンテンツ情報の把握は、ステップS24で取得した経過時間情報と、所定時間に対応してコンテンツ情報の利用制限が規定された制限情報に基づいて実行される。制限情報はコンテンツ表示装置Aにおける保持部102に保持されており、例えば以下の表3、表4に示すようなデータテーブルの情報である。なお、保持部102においてコンテンツ1〜コンテンツ50の50個のコンテンツ情報が保持されているものとする。
【0053】
【表3】

【0054】
表3は、表示部104に表示されてからの経過時間毎にセキュリティレベルが設定されており、経過時間によって3段階に分かれている。例えばステップS24において取得された経過時間が表示部104に表示されてから1日経過した時間であれば、保持部102に保持されているコンテンツ1〜コンテンツ50の全てのコンテンツ情報が利用出来るコンテンツ情報であると把握される。また、例えばステップS24において取得された経過時間が表示部104に表示されてから5日経過した時間であれば、表3に示す制限情報が利用され、保持部102に保持されているコンテンツ2〜50が利用出来るコンテンツ情報であると把握される。また、コンテンツ1が一部利用出来るコンテンツ情報であると把握される。
【0055】
【表4】

【0056】
表4は、コンテンツ毎に利用出来る経過時間、一部利用出来る経過時間、利用出来ない経過時間が規定されている。例えばステップS24において取得された経過時間が、表示部104に表示されてから2日経過した時間であれば、コンテンツ1は利用出来るコンテンツ情報と把握されるが、コンテンツ2は利用出来ないコンテンツ情報であると把握される。なお、表4のように所定時間が経過したらコンテンツ情報が保持部102から消去されるようにしてもよい。
【0057】
ステップS23において利用出来るコンテンツ情報と利用出来るコンテンツ情報を把握すると、表示されるコンテンツ情報を変更するか否か判断する(ステップS26)。
【0058】
ステップS26において表示されるコンテンツ情報を変更すると判断した場合は(ステップS26;Yes)、表示されるコンテンツ情報の種類を変更する旨を通知部106により通知した後(ステップS27)、ステップS25で把握した利用出来るコンテンツ情報をコンテンツ表示装置Aの表示部104に表示し(ステップS28)、利用出来ないコンテンツ情報は機密性を考慮して表示部104に表示しない。
【0059】
ステップS26において表示されるコンテンツ情報を変更しないと判断した場合(ステップS26;No)、以前把握されたものと同様の利用出来るコンテンツ情報をコンテンツ表示装置Aにおける表示部104に表示し、利用出来ないコンテンツ情報は機密性を考慮して表示部104に表示しない。
【0060】
そして電源OFFでない限り、ステップS23〜S28までの動作を繰り返す。
【0061】
なお、ステップS23において表示部104にコンテンツ情報が表示されてからの経過時間を取得部103に内蔵するタイマーで計測して所定の経過時間が経過したか否か判断したが、経過時間はこれに限定されることなく、例えば、コンテンツ情報が保持部102に保持されてからの経過時間をタイマーで計測して所定の経過時間が経過したか否か判断してもよい。
【0062】
以上説明したように定期的に所定の時間情報を取得して利用出来るコンテンツ情報と利用出来ないコンテンツ情報を把握すれば、継続的に機密性の高いコンテンツ情報の漏洩を防止することが出来る。
【0063】
なお、本発明は当該実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
【0064】
図3に示す動作では、所定時間経過したら現在の時刻情報を取得し、その時刻情報から利用出来るコンテンツ情報と利用出来ないコンテンツ情報を各々把握したが、スケジューラと連動させて、例えば会議の時間になったらその時刻情報から利用出来るコンテンツ情報と利用出来ないコンテンツ情報を各々把握するようにしてもよい。
【0065】
また、時刻情報や所定の時間情報に基づいてコンテンツ情報の利用を制限するだけでなく、コンテンツ表示装置Aを利用するユーザー情報も考慮して、利用出来るコンテンツ情報と利用出来ないコンテンツ情報を把握するようにしても良い。
【0066】
また、コンテンツ表示装置Aにおいて利用出来るコンテンツ情報に対しては表示部104に表示させるだけでなく、他のコンテンツ表示装置に転送を許可するようにし、利用出来ないコンテンツ情報に対しては他のコンテンツ表示装置に転送を禁止したりするようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】コンテンツ表示装置とPCが接続された状態を示す概略図である。
【図2】コンテンツ表示装置のブロック図である。
【図3】時刻を基準として利用出来るコンテンツ情報を把握してコンテンツ情報を表示部に表示する動作を示すフローチャート図である。
【図4】コンテンツ表示装置におけるコンテンツの表示形態を示す説明図である。
【図5】コンテンツ表示装置におけるコンテンツの表示形態を示す説明図である。
【図6】所定時点からの経過時間を基準として利用出来るコンテンツ情報を把握してコンテンツ情報を表示部に表示する動作を示すフローチャート図である。
【符号の説明】
【0068】
A コンテンツ表示装置
101 制御部
102 保持部
103 取得部
104 表示部
105 選択部
106 通知部
107 通信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツ情報と、時刻又は所定時間に対応してコンテンツ情報の利用制限が規定された制限情報と、を保持する保持部と、
当該保持部により保持されたコンテンツ情報を表示する表示部と、
時刻情報又は所定の時間情報の少なくとも一方を取得する取得部と、
少なくとも前記表示部を制御する制御部と、を有し、
前記制御部は、前記保持部に保持された前記制限情報と、前記取得部により取得された前記時刻情報又は前記所定の時間情報に基づき、前記保持部に保持されたコンテンツ情報の中から利用出来るコンテンツ情報を把握し、利用出来るコンテンツ情報を前記表示部に表示するよう、少なくとも前記表示部を制御することを特徴とするコンテンツ表示装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記保持部に保持された前記制限情報と、前記取得部により取得された前記時刻情報又は前記所定の時間情報に基づき、前記保持部に保持されたコンテンツ情報の中から利用出来ないコンテンツ情報を把握し、利用出来ないコンテンツ情報を前記表示部に表示しないよう、少なくとも前記表示部を制御する請求項1に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記保持部に保持された前記制限情報と、前記取得部により取得された前記時刻情報又は前記所定の時間情報に基づき、前記保持部に保持されたコンテンツ情報の中から利用出来ないコンテンツ情報を把握し、利用出来ないコンテンツ情報の視認性を劣化させて前記表示部に表示するよう、少なくとも前記表示部を制御する請求項1に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項4】
前記制御部は、利用出来るコンテンツ情報のうち一部の情報のみを前記表示部に表示するよう、少なくとも前記表示部を制御する請求項1乃至3の何れか1項に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項5】
前記制御部は、利用出来るコンテンツ情報のうち書誌事項に関する情報のみを前記表示部に表示するよう、少なくとも前記表示部を制御する請求項1乃至4の何れか1項に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項6】
前記取得部は、定期的に前記時刻情報を取得する請求項1乃至5の何れか1項に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項7】
前記所定の時間情報は、前記保持部にコンテンツ情報が保持されてからの経過時間に関する情報である請求項1乃至5の何れか1項に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項8】
前記所定の時間情報は、前記表示部にコンテンツ情報を表示してからの経過時間に関する情報である請求項1乃至5の何れか1項に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項9】
前記表示部より表示されるコンテンツ情報の種類を変更する場合、その旨を通知する通知部を有する請求項1乃至8の何れか1項に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項10】
前記表示部により表示されるコンテンツ情報の種類を変更するか否かが選択される選択部を有する請求項1乃至9の何れか1項に記載のコンテンツ表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−66555(P2010−66555A)
【公開日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−233142(P2008−233142)
【出願日】平成20年9月11日(2008.9.11)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(000001270)コニカミノルタホールディングス株式会社 (4,463)
【Fターム(参考)】