説明

コンテンツ装飾装置、コンテンツ装飾方法およびコンテンツ装飾プログラム

【課題】感覚的な操作で簡単にコンテンツを装飾することができるコンテンツ装飾装置を提供する。
【解決手段】表示手段81はコンテンツの構成要素を表示する。検知手段82は表示手段81上に配置され、触れられた手指の動作を検知する。装飾情報付加手段83は検知手段82が手指の動作を検知したときに、手指が触れられた位置に対応する構成要素に当該手指の動作に応じた装飾情報を付加する。コンテンツとは、文字情報や画像情報などを構成要素として含む情報であり、装飾情報付加手段83はこれらの構成要素を装飾するための装飾情報を付加する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツを構成する要素を装飾する場合の操作性を向上させるコンテンツ装飾装置、コンテンツ装飾方法およびコンテンツ装飾プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、タッチパネルなど、キー操作を必要としない入力が可能な入力インタフェースが携帯電話機等の端末に搭載されてきている。
【0003】
また、電子メールやブログなどの利用が広がっており、メールやブログ等で自分の情報を発信する機会が増えている。メールやブログなどは、フォント自体を装飾した文字を挿入したり、いろいろな画像を挿入したりと様々な表現が可能となっている。そのため、利用者は、色や動きなど様々な情報を付加して表現することも多くなってきている。そのため、文字を装飾する方法として種々の方法が提案されている。
【0004】
特許文献1には、文字メッセージなどに付加される装飾情報、及び文字情報からなる電子メールが編集可能な携帯通信端末が記載されている。特許文献1記載の携帯通信端末では、装飾範囲の指定操作を、カーソル位置を変更する方向キーの操作によって行う。携帯通信端末は、装飾する文字メッセージ中の始点となる位置及び終点となる位置をそれぞれユーザに選択させることにより、異なる2以上の装飾範囲が順次選択可能なように構成される。
【0005】
特許文献2には、入力された文字に非言語情報が反映された文字装飾を簡易的に付加することができる文字通信装置が記載されている。特許文献2記載の文字通信装置は、打鍵強度算出部により算出された打鍵強度と、打鍵速度情報算出部により算出された打鍵速度及び打鍵頻度とからユーザが入力した文字の装飾に関する情報を決定する。
【0006】
【特許文献1】特開2006−72875号公報(段落0007、0018〜0025、図1)
【特許文献2】特開2006−318413号公報(段落0027〜0029、図1〜図2)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1記載の携帯通信端末では、文字の色を変換したり、文字に動きをつけたりするなどの操作を行う場合、キーを何度も押下する必要がある。そのため、ユーザが手軽に操作することができるとは言えなかった。
【0008】
また、特許文献2記載の文字通信装置では、キーボードを打鍵することによって文字装飾が行われるが、その装飾内容はキーボードを打鍵する強度や速度により決定されるため、どのような操作でどのような装飾がされるかということが感覚的にわかりづらいという課題がある。
【0009】
そこで、本発明は感覚的な操作で簡単にコンテンツを装飾することができるコンテンツ装飾装置、コンテンツ装飾方法およびコンテンツ装飾プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明によるコンテンツ装飾装置は、コンテンツの構成要素を表示する表示手段と、表示手段上に配置され、触れられた手指の動作を検知する検知手段と、検知手段が手指の動作を検知したときに、手指が触れられた位置に対応する構成要素に手指の動作に応じた装飾情報を付加する装飾情報付加手段とを備えたことを特徴とする。
【0011】
本発明によるコンテンツ装飾方法は、コンテンツの構成要素を表示する表示手段上に配置された検知手段が、触れられた手指の動作を検知する検知ステップと、検知手段が手指の動作を検知したときに、手指が触れられた位置に対応する構成要素に手指の動作に応じた装飾情報を付加する装飾情報付加ステップとを含むことを特徴とする。
【0012】
本発明によるコンテンツ装飾プログラムは、コンピュータに、コンテンツの構成要素を表示する表示手段に対し、表示手段上に触れた手指の動作を検知する検知処理、および、手指の動作を検知したときに、手指が触れられた位置に対応する構成要素に手指の動作に応じた装飾情報を付加する装飾情報付加処理を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、感覚的な操作で簡単にコンテンツを装飾することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
【0015】
図1は、本発明によるコンテンツ装飾装置の一実施形態を示すブロック図である。本発明によるコンテンツ装飾装置1は、タッチパネル11と、キー12と、ディスプレイ装置13と、アンテナ14と、メモリ21と、中央処理装置22とを備えている。
【0016】
コンテンツ装飾装置1として使用される装置の例として携帯電話機が挙げられるが、コンテンツ装飾装置1は携帯電話機に限定されない。例えば、コンテンツ装飾装置1はPDA(Personal Digital Assistants )等の携帯情報端末であってもよい。
【0017】
タッチパネル11は、パネル上をタッチされたことを検知するセンサである。タッチパネル11は、例えばディスプレイ装置13上に設置される。タッチパネル11は、手指によりタッチされた位置を検知して、対応するディスプレイ装置13上の位置を特定し、また、タッチパネル11上を移動する手指の動きに応じてディスプレイ装置13上での操作を検知し、メモリ21にその操作に関する情報(以下、操作情報と記す。)を登録する。
【0018】
パネル上を移動する手指の動きには、例えば、「タップ」や「フリック」といった操作がある。「タップ」とは、画面上の1点に触れたのち、離すところまでの動作のことをいう。また、「フリック」とは、画面上の1点を指定してから、そのまま任意の方向に素早くはじく動作のことをいう。タッチパネル11は、これらの操作を検知し、操作情報として中央処理装置22に伝達する。
【0019】
キー12は、コンテンツ装飾装置1の利用者等によって操作される入力デバイスである。キー12は、キーボードやテンキー等の入力デバイスであるが、キー12の態様はキーボードやテンキー等に限定されない。
【0020】
ディスプレイ装置13は、タッチパネル11が検知する位置に対応した操作画面や、操作結果、および、コンテンツなどを表示する表示装置である。ディスプレイ装置13として使用される装置の例として、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)が挙げられるが、ディスプレイ装置13はLCDに限定されない。
【0021】
なお、コンテンツとは、文字情報や画像情報などを構成要素として含む情報であり、例えば、コンテンツ装飾装置1の利用者等により、キー12を介してコンテンツ装飾装置1に入力される。
【0022】
メモリ21は、タッチパネル11が検知した操作情報や、キー12を介して入力されるコンテンツ、あるいは、ディスプレイ装置13に表示するコンテンツなどを記憶する記憶装置である。
【0023】
中央処理装置22は、例えば、CPUにより実現される制御装置である。中央処理装置22は、例えば、メモリ21に記憶されたコンテンツ装飾プログラムを読み込み、そのプログラムに従って、メモリ21からデータを読み取る処理や操作情報の解析処理、およびコンテンツの装飾処理などを行う。
【0024】
アンテナ14は、他の装置などからコンテンツを受信する受信装置である。例えば、アンテナ14は、他の装置(図示せず)からコンテンツを受信したときに、受信したコンテンツをメモリ21に記憶してもよい。
【0025】
次に、動作について説明する。なお、以下の説明では、コンテンツの構成要素に文字情報が含まれ、中央処理装置22がディスプレイ装置13にその文字情報を表示させ、中央処理装置22がその文字情報に対して装飾を行う場合について説明するが、コンテンツの構成要素は文字情報に限られない。例えば、コンテンツに画像情報を含んでいる場合であれば、中央処理装置22はディスプレイ装置13にその画像情報を表示させてもよい。
【0026】
図2は、文字情報を装飾する処理の例を示すフローチャートである。中央処理装置22は、例えば、コンテンツ装飾装置1の操作者の操作に応じ、キー12を介して、ディスプレイ装置13に文字情報を表示させる(ステップS11)。文字情報は、メールやブログに登録するための文章であってもよい。例えば、コンテンツ装飾装置1の操作者の操作に応じ、タッチパネル11を介して、ディスプレイ装置13に表示された文章の中で装飾の対象となる文字がタッチされると(ステップS12)、タッチパネル11は操作を検知し、その操作情報をメモリ21に登録する(ステップS13)。
【0027】
ここで、操作情報は、例えば、タッチパネル11がタッチされた位置を示す座標情報、タッチパネル11がタッチされた手指の本数などの情報を含む。メモリ21はこれらの情報を含む操作情報を記憶する。
【0028】
中央処理装置22は、メモリ21に記憶された操作情報を読み取り、その操作情報をもとにどの文字にどのような処理を行うか解析する(ステップS14)。
【0029】
中央処理装置22は、例えば、ディスプレイ装置13に表示された文字情報とタッチされた位置を示す座標情報とを対応させて指定された文字を特定する。また、中央処理装置22は、例えば、タッチされた手指の本数やタッチパネル11上を移動した動きなどから、操作を特定する。中央処理装置22は、このような方法で特定した文字や操作をもとに、どのような処理を行うか解析してもよい。
【0030】
中央処理装置22は、解析結果をもとに装飾する内容を決定し、指定された文字を装飾する(ステップS15)。例えば、中央処理装置22が、解析結果ごとに対応する装飾方法を判断して文字を装飾してもよい。また、例えば、メモリ21が操作情報と装飾方法とを対応付けた情報を記憶している場合であれば、中央処理装置22は、メモリ21から操作情報を読み取ったときに、メモリ21から操作情報に対応する装飾方法を読み込んで、文字を装飾してもよい。
【0031】
装飾の方法は、例えば、中央処理装置22が、HTMLブラウザアプリケーション(以下、HTMLブラウザ)に従ってディスプレイ装置13に文字情報を表示させる場合であれば、中央処理装置22は、指定の文字を装飾するHTMLタグを文字情報に付加すればよい。すなわち、検知した手指の動作に応じた表示態様を指定するHTMLタグを、装飾情報として文字情報に付加すればよい。中央処理装置22は、例えば、指定された文字の前後にHTMLタグを付加することによってその文字を装飾してもよいが、付加する方法はこの方法に限定されない。
【0032】
以下の説明では、文字情報を装飾するための例として、文字情報の指定個所にHTMLタグを付加する場合について説明するが、装飾の方法はHTMLタグを付加する場合に限定されない。
【0033】
図3は、ディスプレイ装置13に表示された指定の文字が手指で連続タッチ(通称、ダブルタップ)された場合の文字装飾の例を示す説明図である。本実施形態では、連続タッチされた文字を点滅させるための装飾を行う場合について、図2に示すフローチャートを用いて説明する。
【0034】
図3に示すように、タッチパネル11がダブルタップの動作を検知すると(ステップS12)、タッチパネル11は操作情報をメモリ21に登録する(ステップS13)。中央処理装置22がメモリ21からその操作情報を読み取ると、中央処理装置22は読み取った操作情報を解析する(ステップS14)。中央処理装置22は、図3に示す動作に対応した装飾を行うため、指定の文字を点滅させるための装飾情報を文字情報に付加する。具体的には、タッチされた位置に対応する文字を装飾するため、文字情報の指定個所に文字の点滅を指定するHTMLタグを付加する(ステップS15)。
【0035】
中央処理装置22はHTMLブラウザに従い、HTMLタグを付加した文字情報をディスプレイ装置13に表示させる。このとき、中央処理装置22は、装飾の対象となった文字をHTMLタグに応じてディスプレイ装置13に点滅して表示させる。
【0036】
図4は、ディスプレイ装置13に表示された文章中の文字が手指によるドラッグで指定され、さらにその指定後、指定された文字が横の方までドラッグされた場合の文字装飾の例を示す説明図である。図4に示すように、タッチパネル11が、文字が指定されるドラッグの動作を検知し、さらにその後、指定された文字が横の方までドラッグされる動作を検知すると、中央処理装置22は、例えば、指定された文字(すなわち、手指でドラッグされた文字)が横に流れるテロップ表示を行うように文字情報の装飾を行う。処理の方法については、図2に示すステップS12〜ステップS15の内容と同様である。
【0037】
図5は、ディスプレイ装置13に表示された文章中の文字上で手指が広げられた場合の文字装飾の例を示す説明図である。図5に示すように、タッチパネル11が文字上で手指が広げられる動作を検知すると、中央処理装置22は、例えば、なぞられた文字(すなわち、手指が広げられたときになぞられた文字)がスウィング表示を行うよう文字情報の装飾を行う。処理の方法については、図2に示すステップS12〜ステップS15の内容と同様である。なお、スウィング表示とは、その文字を一定間隔で左右に移動させ、表示することをいう。
【0038】
図6は、ディスプレイ装置13に表示された文章中の文字上で2本の手指が斜めに広げられた場合の文字装飾の例を示す説明図である。図6に示すように、タッチパネル11が文字上で2本の手指が斜めに広げられる動作を検知すると、中央処理装置22は、例えば、指定した文字上で手指を広げた大きさに合わせた文字サイズに変更して表示させるように文字情報の装飾を行う。処理の方法については、図2に示すステップS12〜ステップS15の内容と同様である。
【0039】
本実施形態では、文字情報を装飾する場合について説明したが、装飾対象は文字情報に限定されず、画像情報であってもよい。この場合、文字情報の例で示した操作(ジェスチャともいう。)と同様の方法で画像情報を操作することにより、同様の装飾を行ってもよい。
【0040】
本発明によれば、コンテンツの構成用要素である文字情報を表示するディスプレイ装置13上に配置されたタッチパネル11が、触れられた手指の動作を検知し、その手指の動作を検知したときに、中央処理装置22が手指が触れられた位置に対応する文字情報に手指の動作に応じた装飾情報を付加する。そのため、感覚的な操作で簡単にコンテンツを装飾することができる。
【0041】
すなわち、タップ、フリック等の動作に感覚的な文字装飾の操作を割り当てることで、簡単に文字を装飾できる。
【0042】
次に、本実施形態の変形例について説明する。上記の実施形態では、コンテンツとして文字情報を扱う場合について説明したが、以下の説明では、ディスプレイ装置13がコンテンツとして画像情報を表示し、中央処理装置22がその画像情報に対して装飾を行う場合について説明する。
【0043】
上記実施形態の図3および図4〜図6の例で示した動作をタッチパネル11が検知したときに、中央処理装置22は、画像情報に対して同様の装飾を行ってもよい。画像情報に対する装飾処理についても、例えば、中央処理装置22は、メモリ21に記憶されたコンテンツ装飾プログラムを読み込み、そのプログラムに従ってそれぞれの装飾処理を行ってもよい。
【0044】
すなわち、ディスプレイ装置13に表示された画像情報に対し、図3に示すように、タッチパネル11がダブルタップの動作を検知したときに、中央処理装置22がその画像を点滅させる装飾を行ってもよいし、図4に示すように、タッチパネル11が、画像が指定されるドラッグの動作を検知し、さらにその後、指定された画像が横の方までドラッグされる動作を検知したときに、中央処理装置22が、その画像が横に流れるテロップ表示を行うように装飾してもよい。
【0045】
また、ディスプレイ装置13に表示された画像情報に対し、図5に示すように、タッチパネル11が画像上で手指が広げられる動作を検知したときに、中央処理装置22が、その画像をスウィング表示させるように装飾してもよいし、図6に示すように、タッチパネル11が画像上で2本の手指が斜めに広げられる動作を検知したときに、中央処理装置22が、その画像を手指を広げた大きさに合わせた画像サイズに変更して表示させるよう装飾してもよい。
【0046】
また、中央処理装置22は、文字情報と画像情報で異なる装飾を行ってもよい。例えば、ディスプレイ装置13に表示された画像情報に対し、タッチパネル11が図3に示す動作(ダブルタップ)を検知したときに、中央処理装置22は、例えば、その画像に対して、拡大・縮小を繰り返すような装飾を行ってもよい。
【0047】
あるいは、中央処理装置22は、上記実施形態で説明した動作以外に画像情報特有の装飾を行ってもよい。例えば、ディスプレイ装置13に表示された画像情報に対し、タッチパネル11がその画像情報を手指で囲むような手指の動作を検知したときに、中央処理装置22は、例えば、その画像情報に外枠(フレーム)を付加するような装飾を行ってもよいが、タッチパネル11が検知する手指の動作、および、それに対応する装飾方法はこの内容に限定されない。
【0048】
また、装飾の方法はHTMLタグを用いる場合に限られない。以下、HTMLタグ以外の装飾方法について説明する。中央処理装置22は、例えば、メモリ21に記憶されたコンテンツ装飾プログラムを読み込み、そのプログラムに従って、以下に示すそれぞれの装飾処理を行ってもよい。
【0049】
図7は、ディスプレイ装置13が複数の画像を表示しているときに、装飾したい複数の画像の上で手指を挟み込む動作を行う場合の画像装飾の例を示す説明図である。タッチパネル11が図7に示す動作を検知すると、中央処理装置22は、例えば、指定した画像を交互に表示させるようにそれらの画像を装飾する。
【0050】
中央処理装置22は、例えば、メモリ21に記憶されたコンテンツ装飾プログラムを読み込み、そのプログラムに従って、選択した画像を交互に表示させるための指示内容をJavaScript(登録商標)で記述してもよい。この場合、例えば、中央処理装置22が、HTMLブラウザに従ってディスプレイ装置13に画像を表示する場合であれば、中央処理装置22は、JavaScriptで記述された指示内容を装飾情報として画像情報に付加することにより、選択した画像を交互に表示させることができる。すなわち、中央処理装置22は、選択した画像を動画のように表示させる装飾を行うことができる。
【0051】
なお、中央処理装置22が、JavaScriptで記述された指示内容を付加する対象は、画像情報に限られない。例えば、文字情報に対しても同様に、その指示内容を装飾情報として付加することが可能である。また、指示内容は、検知した手指の動作に応じた表示態様を表すことから、表示態様情報と呼ぶことができる。
【0052】
また、中央処理装置22は、例えば、複数の画像をもとにGIF(Graphic Interchange Format)アニメーションを作成するプログラムをメモリ21から読み込み、そのプログラムに従って、指定した複数の画像からGIFアニメーションを作成してもよい。すなわち、中央処理装置22はGIFアニメーションを作成するための装飾情報を画像に付加することによって、その画像を装飾することができる。
【0053】
GIFアニメーションを作成するための規格としてGIF89aが知られている。中央処理装置22は、GIF89aの仕様に沿った処理を行うプログラムに従って、GIFアニメーションを作成することができる。例えば、図7に示す例では、GIF89aの仕様に沿って画像を装飾するプログラムをメモリ21に記憶し、中央処理装置22が、そのプログラムを読み込んで、それぞれの画像に装飾情報を付加すればよい。
【0054】
また、画像情報がFLASHアプリケーション(以下、FLASH)に従って作成された画像情報であり、その画像情報を装飾するための指示内容を、ActionScriptで記述してもよい。この画像情報に対して装飾を行う場合について、図2に示すフローチャートを用いて説明する。
【0055】
例えば、FLASHに従って作成された画像情報をディスプレイ装置13に表示させるプログラムがメモリ21に記憶されている場合、中央処理装置22は、そのプログラムをメモリ21から読み込み、そのプログラムに従って画像情報をディスプレイ装置13に表示させる(ステップS11)。例えば、コンテンツ装飾装置1の操作者の操作に応じて画像がタッチされると(ステップS12)、中央処理装置22は、操作情報をメモリ21に登録し(ステップS13)、その操作情報を解析する(ステップS14)。中央処理装置22は、例えば、メモリ21に記憶されたコンテンツ装飾プログラムを読み込み、そのプログラムに従って、選択された画像を操作情報に応じて装飾するための指示内容をActionScriptで記述する。中央処理装置22は、ActionScriptで記述された指示内容を装飾情報として画像情報に付加する(ステップS15)。このように装飾情報を付加することで、選択された画像を装飾することができる。
【0056】
ActionScriptで記述された指示内容を、装飾情報として画像情報に付加する方法について以下に詳述する。中央処理装置22は、FLASHに従って作成された画像情報(通称、swfファイル)を、編集可能なドキュメント(通称、flaファイル)にデコンパイルし、操作情報に応じた指示内容をActionScriptで記述する。記述した指示内容をflaファイルに付加した後で、そのflaファイルを再度swfファイルにコンパイルする。
【0057】
以上の方法により、選択した画像情報に装飾情報を付加することができるが、装飾情報を付加する方法はこの方法に限定されない。
【0058】
図8は、本発明におけるコンテンツ装飾装置の概要を示すブロック図である。本発明におけるコンテンツ装飾装置は、コンテンツの構成要素を表示する表示手段81(例えば、ディスプレイ装置13)と、表示手段81上に配置され、触れられた手指の動作を検知する検知手段82(例えば、タッチパネル11)と、検知手段82が手指の動作を検知したときに、手指が触れられた位置に対応する構成要素に当該手指の動作に応じた装飾情報を付加する装飾情報付加手段83(例えば、中央処理装置22)とを備えている。
【0059】
そのような構成により、感覚的な操作で簡単にコンテンツを装飾することができる。
【0060】
また、装飾情報付加手段83が、検知手段82がコンテンツの構成要素となっている文字情報上で手指の動作を検知したときに、文字情報に装飾情報(例えば、HTMLタグ)を付加してもよい。
【0061】
また、装飾情報付加手段83が、検知手段82がコンテンツの構成要素となっている画像情報上で手指の動作を検知したときに、画像情報に装飾情報(例えば、JavaScriptで記述された指示内容)を付加してもよい。
【0062】
また、装飾情報付加手段83が、検知した手指の動作に応じた表示態様を指定するHTMLタグを装飾情報として付加してもよい。
【0063】
また、装飾情報付加手段83が、検知した手指の動作に応じた表示態様を表す表示態様情報(例えば、指示内容)をJavaScriptで記述し、コンテンツの構成要素に表示態様情報を装飾情報として付加してもよい。
【0064】
また、装飾情報付加手段83が、検知した手指の動作に応じたGIFアニメーションを作成する装飾情報を画像情報に付加してもよい。
【0065】
また、画像情報がFLASHアプリケーションに従って作成された画像であり、装飾情報付加手段83が、画像を編集可能なファイル(例えば、flaファイル)に変換し、検知した手指の動作に応じた表示態様を表す表示態様情報(例えば、指示内容)をActionScriptで記述し、ファイルに表示態様情報を装飾情報として付加した装飾情報付加ファイルを作成し、装飾情報付加ファイルを再度FLASHアプリケーションに従って作成された画像に変換してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0066】
本発明は、コンテンツを構成する要素を装飾する場合の操作性を向上させるコンテンツ装飾装置に好適に適用される。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】本発明によるコンテンツ装飾装置の一実施形態を示すブロック図である。
【図2】文字情報を装飾する処理の例を示すフローチャートである。
【図3】手指で連続タッチした場合の文字装飾の例を示す説明図である。
【図4】動かしたい文字が手指によるドラッグで指定され、さらにその指定後、指定された文字が横の方までドラッグされた場合の文字装飾の例を示す説明図である。
【図5】動かしたい文字の上で手指を広げる場合の文字装飾の例を示す説明図である。
【図6】対象の文字で斜めに2本の手指を広げる場合の文字装飾の例を示す説明図である。
【図7】装飾したい画像の上で手指を挟み込む場合の画像装飾の例を示す説明図である。
【図8】本発明によるコンテンツ装飾装置の概要を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0068】
1 コンテンツ装飾装置
10 手指
11 タッチパネル
12 キー
13 ディスプレイ装置
14 アンテナ
21 メモリ
22 中央処理装置
31〜41 ディスプレイ装置(文字情報表示)
80 コンテンツ装飾装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツの構成要素を表示する表示手段と、
前記表示手段上に配置され、触れられた手指の動作を検知する検知手段と、
前記検知手段が手指の動作を検知したときに、手指が触れられた位置に対応する構成要素に当該手指の動作に応じた装飾情報を付加する装飾情報付加手段とを備えた
こと特徴とするコンテンツ装飾装置。
【請求項2】
装飾情報付加手段は、検知手段がコンテンツの構成要素となっている文字情報上で手指の動作を検知したときに、当該文字情報に装飾情報を付加する
請求項1記載のコンテンツ装飾装置。
【請求項3】
装飾情報付加手段は、検知手段がコンテンツの構成要素となっている画像情報上で手指の動作を検知したときに、当該画像情報に装飾情報を付加する
請求項1または請求項2に記載のコンテンツ装飾装置。
【請求項4】
装飾情報付加手段は、検知した手指の動作に応じた表示態様を指定するHTMLタグを装飾情報として付加する
請求項1から請求項3のうちのいずれか1項に記載のコンテンツ装飾装置。
【請求項5】
装飾情報付加手段は、検知した手指の動作に応じた表示態様を表す表示態様情報をJavaScript(登録商標)で記述し、コンテンツの構成要素に当該表示態様情報を装飾情報として付加する
請求項1から請求項3のうちのいずれか1項に記載のコンテンツ装飾装置。
【請求項6】
装飾情報付加手段は、検知した手指の動作に応じたGIFアニメーションを作成する装飾情報を画像情報に付加する
請求項3に記載のコンテンツ装飾装置。
【請求項7】
画像情報はFLASHアプリケーションに従って作成された画像であり、
装飾情報付加手段は、
前記画像を編集可能なファイルに変換し、検知した手指の動作に応じた表示態様を表す表示態様情報をActionScriptで記述し、当該ファイルに当該表示態様情報を装飾情報として付加した装飾情報付加ファイルを作成し、当該装飾情報付加ファイルを再度FLASHアプリケーションに従って作成された画像に変換する
請求項3に記載のコンテンツ装飾装置。
【請求項8】
コンテンツの構成要素を表示する表示手段上に配置された検知手段が、触れられた手指の動作を検知する検知ステップと、
前記検知手段が手指の動作を検知したときに、手指が触れられた位置に対応する構成要素に当該手指の動作に応じた装飾情報を付加する装飾情報付加ステップとを含む
コンテンツ装飾方法。
【請求項9】
装飾情報付加ステップでは、
検知手段がコンテンツの構成要素となっている文字情報上で手指の動作を検知したときに、当該文字情報に装飾情報を付加する
請求項8に記載のコンテンツ装飾方法。
【請求項10】
コンピュータに、
コンテンツの構成要素を表示する表示手段に対し、当該表示手段上に触れた手指の動作を検知する検知処理、および、
前記手指の動作を検知したときに、手指が触れられた位置に対応する構成要素に当該手指の動作に応じた装飾情報を付加する装飾情報付加処理
を実行させるためのコンテンツ装飾プログラム。
【請求項11】
コンピュータに、
検知処理で、コンテンツの構成要素となっている文字情報上で手指の動作を検知したときに、装飾情報付加処理で、当該文字情報に装飾情報を付加させる
請求項10に記載のコンテンツ装飾プログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2010−49354(P2010−49354A)
【公開日】平成22年3月4日(2010.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−211045(P2008−211045)
【出願日】平成20年8月19日(2008.8.19)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】