説明

コンテンツ記憶装置

【課題】 付加情報の記述に用いられるコード体系とは文字の配列順が異なる言語圏のユーザに違和感を与えることを回避し、コンテンツ検索の使い勝手を向上させることを可能にする。
【解決手段】 コンテンツとその付加情報を第1のコード体系で記述した文字列データとの組を記憶するコンテンツ記憶装置に、その付加情報を表示装置にリスト表示させる際の表示順を上記文字列データに所定の規則(第1のコード体系にて各文字に割り当てられている文字コードを第1のコード体系とは異なる文字の配列順を有する第2のコード体系にてその文字に割り当てられている文字コードに変換する規則)にしたがった変換を施して得られるデータの値に応じて特定する特定手段と、上記特定手段により特定された表示順で各付加情報をリスト表示させる表示制御手段とを設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツを記憶するコンテンツ記憶装置に関し、特に、自装置に記憶しているコンテンツのうちからユーザに所望のコンテンツを選択させ再生するコンテンツ記憶装置に関する。
【背景技術】
【0002】
楽曲データや映像データなどのコンテンツを記憶し、自装置に記憶しているコンテンツのうちからユーザに所望のコンテンツを選択させ再生するコンテンツ記憶装置の一例として、ハードディスクレコーダが挙げられる。この種のハードディスクレコーダにおいては、コンテンツをハードディスクへ書き込んで記憶する際に、そのコンテンツについての付加情報(例えば、そのコンテンツが楽曲データである場合には、そのタイトルや作詞者、作曲者、演奏者の氏名など、そのコンテンツが映像データである場合には、そのタイトルや被写体の名称や氏名、撮影監督の氏名など)を表す文字列データ(以下、付加情報データ)を記憶したり、それら付加情報データの表す付加情報をその項目毎にリスト表示したりすることが可能になっている。
【0003】
このようにしてリスト表示される付加情報は、コンテンツ記憶装置に記憶されているコンテンツのうちから、再生を所望するコンテンツをユーザに選択させる際に利用される。このため、付加情報をリスト表示する際には、ユーザの利便性を考慮して、例えばアルファベット順など所定の表示順でソートして表示することが提案されている(例えば、特許文献1)。一般に、上記付加情報データは、その付加情報データの表す文字列を構成する文字に対して所定のコード体系(例えば、図11(a)に示すASCIIコード)にて割り当てられている文字コードをそれら文字の配列順に並べて構成されている。このため、付加情報データの先頭の文字コードが小さい順にソートして各付加情報データに対応する付加情報をリスト表示させることにより、そのコード体系に則した表示順で付加情報のリスト表示を行わせることが可能である。
【特許文献1】特開平08−315494号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】

そこで、欧州文字を使用する言語圏においては、ASCIIコードの拡張版であるLatin−1コード(ISO8859−1)と呼ばれるコード体系を使用することによってこのような不具合を回避している。ここで、Latin−1コードとは、図11(a)に示すASCIIコードに、図11(b)に示す各文字コードを追加してなるコード体系である。
【0005】
しかしながら、Latin−1コードにおいては、記号(0x20〜0x2F)、数字(0x30〜0x39)、記号(0x3A〜0x40)、英大文字(0x41〜0x5A)、記号(0x5B〜0x60)、英小文字(0x61〜0x7A)、記号(0x7B〜0xBF)、欧州文字(0xC0〜0xFF)の順に文字コードが割り当てられているため、付加情報をその先頭文字の文字コードの昇順にソートしてリスト表示する場合、欧州文字で始まる付加情報がその欧州文字に対応する英字で始まる付加情報とは離れて表示されてしまう。このため、欧州文字とその欧州文字に対応する英字とを同一グループに属する文字として認識する言語圏のユーザに対して違和感を与えてしまったり、使い勝手の悪さを感じさせてしまったりする虞がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、付加情報の記述に用いられるコード体系とは文字の配列順が異なる言語圏のユーザに違和感を与えることを回避し、コンテンツ検索の使い勝手を向上させることを可能にする技術を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明は、コンテンツと前記コンテンツについての付加情報を表す文字列データである付加情報データとの組を1または複数を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶されている付加情報データの表す付加情報を表示装置にリスト表示させる際の表示順を、その付加情報データに所定の規則にしたがった変換を施して得られるデータの値に応じて特定する特定手段と、前記記憶手段に記憶されている付加情報データの表す付加情報を、前記特定手段により特定された表示順で前記表示装置にリスト表示させる表示制御手段と、を有し、前記付加情報データは、その付加情報データを表す文字列を構成する各文字に対して第1のコード体系にて割り当てられている文字コードを、各文字の配列順に並べてなるデータであり、前記所定の規則は、前記第1のコード体系にて各文字に割り当てられている文字コードと前記第1のコード体系とは異なる文字の配列順を有する第2のコード体系にてその文字に割り当てられている文字コードとの対応を表す規則であり、前記特定手段は、前記付加情報データを構成する各文字コードを前記所定の規則にしたがって前記第2のコード体系にて割り当てられている文字コードに変換して得られるデータをその値の昇順または降順でソートした場合のソート順を、その付加情報データの表す付加情報の表示順として特定することを特徴とするコンテンツ記憶装置を提供する。
このようなコンテンツ記憶装置によれば、付加情報を表示装置にリスト表示させる際に、第1のコード体系における文字の配列順ではなく、第2のコード体系における文字の配列順で付加情報が並べられてリスト表示される。
【0007】
より好ましい態様においては、前記第1のコード体系は、英字と欧州文字とが互いに異なるグループに分類されて文字コードが割り当てられているコード体系であり、前記第2のコード体系は、欧州文字とその欧州文字に対応する英字とが同一のグループに分類されて文字コードが割り当てられているコード体系であることを特徴としている。このような態様においては、欧州文字とその欧州文字に対応する英字とが同一のグループに分類されて付加情報のリスト表示が行われる。
【0008】
また、別の好ましい態様においては、言語または地域を表すデータに対応付けて、その言語または地域における文字の配列順に応じた前記第2のコード体系と前記第1のコード体系との対応規則を表す規則データを記憶する第2の記憶手段と、言語または地域を指定させ、その指定内容に応じた規則データを前記第2の記憶手段から読み出す読み出し手段と、を備え、前記特定手段は、前記読み出し手段により読み出された規則データの表す規則にしたがって前記付加情報データを表す付加情報の表示順を特定することを特徴としている。このような態様においては、ユーザの使用する言語、または、ユーザの居住する地域における文字の配列順に応じた表示順で付加情報が表示される。
【0009】
また、別の好ましい態様においては、ユーザの指示を表す指示内容データが入力される入力手段を備え、前記表示制御手段は、前記付加情報を前記表示装置にリスト表示させる際に、前記付加情報の何れかにカーソルを位置付けて表示させ、所定の指示内容データが前記入力手段へ入力された場合に、前記カーソルが位置付けられている付加情報の先頭文字が属するグループに隣接するグループの先頭に位置する付加情報、または、前記カーソルが位置付けられている付加情報の先頭文字が属するグループの先頭に位置する付加情報へ前記カーソルを移動させることを特徴としている。
【0010】
また、本発明の別の態様にあっては、コンテンツと前記コンテンツについての付加情報を表す文字列データである付加情報データとの組を1または複数を記憶する記憶手段を備えたコンピュータ装置を、該コンピュータ装置に記憶されている付加情報データの表す付加情報を表示装置にリスト表示させる際の表示順を、その付加情報データに所定の規則にしたがった変換を施して得られるデータの値に応じて特定する特定手段、および、該コンピュータ装置に記憶されている付加情報データの表す付加情報を、前記特定手段により特定された表示順で前記表示装置にリスト表示させる表示制御手段として機能させるプログラムであって、前記付加情報データは、その付加情報データを表す文字列を構成する各文字に対して第1のコード体系にて割り当てられている文字コードを、各文字の配列順に並べてなるデータであり、前記所定の規則は、前記第1のコード体系にて各文字に割り当てられている文字コードと前記第1のコード体系とは異なる文字の配列順を有する第2のコード体系にてその文字に割り当てられている文字コードとの対応を表す規則であり、前記特定手段は、前記付加情報データを構成する各文字コードを前記所定の規則にしたがって前記第2のコード体系にて割り当てられている文字コードに変換して得られるデータをその値の昇順または降順でソートした場合のソート順を、その付加情報データの表す付加情報の表示順として特定することを特徴とするプログラムを提供するとしても良く、また、コンピュータ装置読取り可能な記録媒体に上記プログラムを書き込んで提供するとしても良い。
このようなプログラムおよび記録媒体によれば、記憶手段を備えたコンピュータ装置を本発明に係るコンテンツ記憶装置として機能させることが可能になる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、付加情報の記述に用いられるコード体系とは文字の配列順が異なる言語圏のユーザに違和感を与えることを回避し、コンテンツ検索の使い勝手を向上させることが可能になる、といった効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
(A:構成)
(A−1:楽音再生システムの構成)
図1は、本発明の1実施形態に係るコンテンツ記憶装置100を含んでいる楽音再生システムの構成例を示すブロック図である。図1に示すように、この楽音再生システムには、コンテンツ記憶装置100とリモコン装置200とが含まれており、コンテンツ記憶装置100には、表示装置300およびスピーカ400が接続されている。
【0013】
図1のコンテンツ記憶装置100は、コンテンツ(本実施形態では、楽曲データ)を記憶するための記憶手段としてハードディスクを備えたハードディスクレコーダであり、コンテンツが書き込まれたCD−DA(Compact Disk Digital Audio)ディスクが図示せぬトレーにセットされた場合に、そのCD−DAディスクからコンテンツを読み取って記憶するものである。このコンテンツ記憶装置100は、自装置に記憶しているコンテンツのうち、ユーザに選択されたコンテンツを再生し、そのコンテンツに応じた楽音をスピーカ400に放音させる機能を備えている。また、コンテンツ記憶装置100は、図示せぬゲートウェイ装置を介してインターネットなどの通信網500に接続されており、通信網500に接続されているデータベース(以下、「DB」)サーバ600と例えばTCPなどの所定の通信プロトコルにしたがったデータ通信を行う機能も備えている。
なお、本実施形態では、コンテンツ記憶装置100に記憶されるコンテンツが楽曲データである場合について説明するが、複数の楽曲の組み合わせ(いわゆる楽曲アルバム)を表すデータであっても良く、また、1または複数の映像を表すデータや映像と楽曲との組み合わせを表すデータであっても良いことは勿論である。また、本実施形態では、コンテンツ記憶装置100が、ハードディスクレコーダである場合について説明するが、コンテンツを記憶するための記憶手段としてフラッシュメモリを備えたICレコーダなどであっても良いことは勿論である。要は、いわゆるランダムアクセスが可能な記憶手段を備え、その記憶手段にコンテンツを書き込んで記憶する装置であれば良い。
【0014】
図1のDBサーバ600は、通信網500に接続されているコンピュータ装置であり、いわゆるCDDBサービスを通信網500を介して提供するためのものである。ここで、CDDBサービスとは、コンテンツとともにCD−DAディスクに書き込まれているトラック数および各トラックのフレーム数を識別子(以下、「コンテンツ識別子」と呼ぶ)として、そのコンテンツについての付加情報(本実施形態では、楽曲のタイトル)を特定するサービスである。なお、CD−DAディスクには、1トラックに1の楽曲データが書き込まれるのであるから、上記トラック数はCD−DAディスクに記録されている楽曲数を表している。また、各トラックのフレーム数は、そのトラックに書き込まれている楽曲データのデータサイズを表しており、75フレームで1秒分のデータサイズである。
より詳細に説明すると、DBサーバ600は、CD−DAディスクに記録されているコンテンツについての付加情報を前述したLatin−1コードで記述した付加情報データとそのCD−DAディスクについての上記コンテンツ識別子との組みを予め複数記憶しており、通信網500を介して受信したコンテンツ識別子に対応する付加情報データをその送信元へと返信することで上記CDDBサービスを提供する。
一方、図1のコンテンツ記憶装置100は、コンテンツの記憶を行う際に、上記CDDBサービスを利用して、そのコンテンツについての付加情報を表す付加情報データを取得しそのコンテンツとともに記憶する機能を備えている。
なお、本実施形態では、上記付加情報がコンテンツのタイトルである場合について説明するが、作曲者名や作詞者名、演奏者名などであっても良いことは勿論である。また、本実施形態では、コンテンツを一意に識別するコンテンツ識別子としてトラック数および各トラックのフレーム数を用いる場合について説明したが、コンテンツを一意に識別することが可能なデータであれば、どのようなデータであっても良い。
【0015】

【0016】
図1のリモコン装置200は、片手で把持可能な大きさの扁平な直方体状に形成されており、図3に示すように、複数の操作子が設けられている。このリモコン装置200は、これら操作子の操作内容に応じたデータ(以下、「操作内容データ」)を所定の短距離無線通信規格(本実施形態では、IrDA規格)にしたがって無線でコンテンツ記憶装置100へ送信することが可能なように構成されている。なお、本実施形態では、リモコン装置200とコンテンツ記憶装置100とがIrDA規格にしたがって無線通信する場合について説明したが、例えばBlutoothなど他の規格にしたがって通信するとしても勿論良い。
例えば、図3のカーソルキーK10a、K10b、K10cおよびK10dは、リスト表示画面(図2参照)に表示されているカーソルCLを、上、下、右および左へ夫々1つづつ移動させるための操作子である。なお、以下では、上記4つのカーソルキーの各々を互いに区別する必要がない場合には、「カーソルキーK10」と表記する。
図3のジャンプキーK20aおよびジャンプキーK20bは、上記リスト表示画面にて、カーソルCLを付加情報が属するグループ単位で移動させたり、同一グループの先頭に位置する付加情報へカーソルを移動させるための操作子である。例えば、先頭文字が“A”である付加情報にカーソルが位置付けられている状況でジャンプキーK20bが押下された場合には、先頭文字が“B”である付加情報のグループの先頭にカーソルCLを移動させる。なお、以下では、上記2つのジャンプキーを互いに区別する必要がない場合には、「ジャンプキーK20」と表記する。
そして、図3の決定キーK30は、図2に示すリスト表示画面にてカーソルが位置付けられている付加情報に対応するコンテンツの再生をコンテンツ記憶装置100に指示するための操作子である。本コンテンツ再生システムのユーザは、上記リスト表示画面を視認しつつ上記カーソルキーK10、ジャンプキーK20および決定キー30を適宜操作することにより、再生を所望するコンテンツを指定することができる。
【0017】
さて、図1に示すコンテンツ再生システムにおいては、コンテンツ記憶装置100が前述したリスト表示画面を表示装置300に表示させる際に、各付加情報を本発明に特有な表示順で表示させるように構成されている。より詳細に説明すると、コンテンツ記憶装置100は、先頭文字が欧州文字である付加情報を、先頭文字がその欧州文字に対応する英字である付加情報と同一のグループに分類してリスト表示するように構成されている。このため、本実施形態に係るコンテンツ再生システムによれば、欧州文字とその欧州文字に対応する英字とを同一グループに属する文字として認識する言語圏のユーザに対しても、何ら違和感を与えることがないリスト表示を行うことが可能になる。以下、本発明の特徴を顕著に示しているコンテンツ記憶装置100を中心的に説明する。
【0018】
(A−2:コンテンツ記憶装置100の構成)
図4は、コンテンツ記憶装置100のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図4に示すように、コンテンツ記憶装置100は、制御部110、第1通信インターフェイス(以下、「IF」)部120、第2通信IF部130、コンテンツ再生部140と、表示制御部150、データ読取り部160、記憶部170、および、これら構成要素間のデータ授受を仲介するバス180を備えている。
【0019】
制御部110は、例えばCPU(Central Processing Unit)であり、記憶部170に格納されているプログラムにしたがってコンテンツ記憶装置100の各部の作動制御を行うものである。
【0020】
第1通信IF部120は、例えばNIC(Network Interface Card)であり、通信網500に接続されている。この第1通信IF部120は、通信網500を介してDBサーバ600と通信する際に利用される。より詳細に説明すると、第1通信IF部120は、制御部110から引渡されたコンテンツ識別子をDBサーバ600宛てに送信する一方、DBサーバ600から送信されてくる付加情報データを受信し制御部110へと引渡す。
【0021】
第2通信IF部130は、リモコン装置200とIrDA規格に準拠した通信を行うためのものである。より詳細に説明すると、第2通信IF部130は、受光素子と復調回路(何れも図示省略)とを備えており、所定の変調が施された赤外線を受光素子により受光した場合に、その赤外線を上記復調回路によって復調することによりその赤外線に重畳されている操作内容データを取得する。そして、第2通信IF部130は、このようにして取得した操作内容データを制御部110へと引渡す。
【0022】
コンテンツ再生部140は、例えば、FIFOやD/A変換回路(何れも図示省略)を含んでおり、前述したスピーカ400に接続されている。このコンテンツ再生部140は、制御部110から供給されるリニアPCM形式(44.1kHz、16ビットサンプリング)の楽曲データに応じた楽曲信号を上記FIFOおよびA/D変換回路により生成し、これをスピーカ400へ供給してその楽曲データに応じた楽音を放音させるためのものである。
【0023】
表示制御部150は、制御部110の制御下で表示装置300の駆動制御を行うためのものであり、ビデオプロセッサやビデオメモリ(何れも図示省略)を含んでいる。より詳細に説明すると、表示制御部150は、制御部110から引渡された画像データを上記ビデオメモリへ書き込み、その画像データを上記ビデオプロセッサによって解析して、その画像データに応じた映像信号を表示装置300へ供給する。これにより、表示装置300の駆動制御を行い、上記画像データに応じた画像を表示させる。
【0024】
データ読取り部160は、CDドライブであり、図示せぬトレーにセットされたCD−DAディスクから、そのCD−DAディスクに書き込まれているコンテンツやコンテンツ識別子を読取り、それらを制御部110へと引渡すためのものである。なお、本実施形態では、データ読取り部160が、CDドライブである場合について説明したが、例えばDVD(Digital Versatile Disk)など他の記録媒体に記録されているコンテンツおよびコンテンツ識別子を読取るドライブであっても勿論良い。
【0025】
記憶部170は、図4に示すように、揮発性記憶部170aと不揮発性記憶部170bとを含んでいる。
揮発性記憶部170aは、例えばRAM(Random Access Memory)であり、プログラムにしたがって作動している制御部110によって生成、更新される各種データが書き込まれるワークエリアとして利用される。揮発性記憶部170aに書き込まれるデータの一例としては、リスト表示画面(図2参照)におけるカーソルCLの表示位置を表すカーソル位置データ(例えば、カーソルCLが位置付けられている付加情報のリスト表示画面内での表示順を表すデータ)が挙げられる。このカーソル位置データには、リスト表示画面を表示装置300に表示させる際に、その初期値として“1”(すなわち、リスト表示画面の先頭を表すデータ)がセットされ、以降、カーソルの移動が行われる度にその値が順次更新される。
一方、不揮発性記憶部170bは、前述したハードディスクであり、データ読取り部160によって読取られたコンテンツや、前述したCDDBサービスの利用により取得される付加情報データを格納するためのものである。また、不揮発性記憶部170bには、本発明に係るコンテンツ記憶装置に特徴的な処理を制御部110に実行させるための各種データやプログラムが予め格納されている。
【0026】
不揮発性記憶部170bに格納されているデータの一例としては、図5(a)に示すフォーマットを有するレコードが複数書き込まれた変換規則テーブルと、図6(a)に示す表示順管理テーブルが挙げられる。
上記変換規則テーブルには、図5(a)に示すレコードがLatin−1コードに含まれている文字の数分だけ格納されており、各レコードには、Latin−1コードに含まれている各文字の文字コード(図5(a)では、変換元コード)に対応付けて、その変換元コードの表す文字に対して図5(b)に示すコード表にて割り当てられている文字コード(以下、ソート用コード)とその文字が属する文字のグループを表すグループ番号(図5(a)では、“GNo”と表記)とが格納されている。
【0027】
より詳細に説明すると、図5(b)に示すコード表には、Latin−1コードに含まれている文字が全て含まれており、本実施形態においては、これらの文字は、以下に述べる28種のグループに分類されている。すなわち、“0x40”以下のソート用コードを割り当てられている数字および記号のグループ(以下、「第1の数字記号グループ」)と、英字およびその英字に対応する欧州文字のグループ(合計26個のグループ)と、“0xD3”以上のソート用コードを割り当てられている数字および記号のグループ(以下、「第2の数字記号グループ」)に分類されている。そして、これら各グループには、夫々1〜28までの番号が予め割り当てられており、この番号が上記グループ番号として図5(a)に示すレコードに格納されている。

【0028】
図5(b)に示すコード表においては、英字とその英字に対応する欧州文字とが同一グループに属するように分類され、文字コードが割り振られているため、付加情報データを構成する各文字コードを上記変換規則テーブルにしたがってソート用コード(すなわち、図5(b)に示すコード体系における文字コード)に変換した後に、そのソート用コードの昇順にソートして各付加情報をリスト表示させるようにすれば、先頭文字が欧州文字である付加情報を、先頭文字がその欧州文字に対応する英字である付加情報と同一のグループに分類して表示させることが可能になる。つまり、上記変換規則テーブルは、不揮発性記憶部170bに格納されているコンテンツについての付加情報を本発明に係るコンテンツ記憶装置に特徴的な表示順でリスト表示する際に、各付加情報の表示順を制御部110に特定させるためのものである。
【0029】
一方、図6(a)に示す表示順管理テーブルには、前述した付加情報データに対応付けて、その付加情報データを構成する各文字コードを上記変換規則テーブルの格納内容にしたがってソート用コードに変換して得られるソート用データと、その付加情報データに対応する付加情報をリスト表示する際の表示順を表す表示順データと、その付加情報の先頭文字が属する文字グループを表すグループ番号(図6においては、“GNo”と表記)とが格納されている。この表示順管理テーブルは、コンテンツ記憶装置100に記憶されているコンテンツについての付加情報を表示装置300にリスト表示させる際に利用される。
以上がコンテンツ記憶装置100の構成である。
【0030】
(B:動作)
次いで、コンテンツ記憶装置100の制御部110が、不揮発性記憶部170bに格納されているプログラムにしたがって行う動作について説明する。なお、以下に説明する動作例では、コンテンツ記憶装置100の不揮発性記憶部170bには、前述した変換規則テーブルおよび図6(a)に示す表示順管理テーブルが予め格納されており、その表示順管理テーブルに格納されている各付加情報データに対応する5つのコンテンツが予め格納されているものとする。
【0031】
(B−1:リスト表示動作)
コンテンツ記憶装置100の制御部110は、図示せぬ電源が投入されると不揮発性記憶部170bから上記プログラムを読み出して実行する。このプログラムにしたがって作動している制御部110は、自装置の利用をユーザに促すために前述したリスト表示画面を表示装置300に表示させる。
本動作例では、制御部110は、図6(a)に示す表示順管理テーブルが不揮発性記憶部170bに格納されているため、その表示順管理テーブルに書き込まれている各付加情報をその付加情報に対応付けて表示順管理テーブルに格納されている表示順データの順に並べたリスト表示画面を表示装置300に表示させるように表示制御部150を制御する。その結果、表示装置300には、図2に示すリスト表示画面が表示されることになる。このリスト表示画面を視認したユーザは、リモコン装置200に設けられている各種操作子を適宜操作し所望のコンテンツの再生をコンテンツ記憶装置100に指示することが可能である。
以上に説明したように、表示順管理テーブルは、制御部110にリスト表示画面を表示させる際に利用されるのであるから、新たなコンテンツが不揮発性記憶部170bに格納された場合など、不揮発性記憶部170bに格納されているコンテンツに変化が生じた場合には、その変化に応じて表示順管理テーブルの格納内容を更新する必要がある。本実施形態では、このような表示順管理テーブルの格納内容の更新は、上記プログラムにしたがって作動している制御部110により実行される。以下では、制御部110が、上記プログラムにしたがって行う表示順管理テーブル更新動作について説明する。
【0032】
(B−2:表示順管理テーブル更新動作)
図7は、制御部110が、上記プログラムにしたがって行う表示順管理テーブル更新動作の流れを示すフローチャートである。本実施形態では、制御部110が上記プログラムにしたがって作動している状況下で、コンテンツおよびコンテンツ識別子が書き込まれたCD−DAディスクがデータ読取り部160bにセットされ、そのコンテンツの記憶をリモコン装置200を介して指示されると、制御部110は、そのコンテンツをデータ読取り部160bによって読み取り不揮発性記憶部170へ書き込んで記憶する一方、図7に示すフローチャートにしたがって表示順管理テーブルの格納内容を更新する。
【0033】
図7に示すように、制御部110は、まず、データ読取り部160によって読み取ったコンテンツ識別子を用いてCDDBサービスを利用し、そのコンテンツについての付加情報を表す付加情報データを取得する(ステップSA100)。なお、本実施形態では、付加情報データをCDDBサービスを利用して取得する場合について説明するが、例えばリモコン装置200に設けられている各種操作子をユーザに操作させ、付加情報データを手動で入力させるとしても良いことは勿論である。
【0034】
次いで、制御部110は、ステップSA100にて取得した付加情報データの表す付加情報が属するグループ(すなわち、その付加情報の先頭文字が属するグループ)を前述した変換規則テーブルを参照して特定するとともに、その付加情報データを構成する各文字コードを変換規則テーブルを参照してソート用コードに変換し、ソート用データを生成する(ステップSA110)。例えば、ステップSA100にて取得された付加情報データが“Track03”である場合には、その先頭文字“T”はアルファベットの20番目の文字であるから、その付加情報の属するグループのグループ番号として“21”が特定され、その付加情報データに対応するソート用データとして“0xB8-B4-49-55-78-30-33”が生成されることになる。
【0035】

【0036】
そして、制御部110は、ステップSA100にて取得した付加情報データ、ステップSA110にて生成したソート用データおよびステップSA110にて特定したグループ番号を対応付けて表示順管理テーブルへ書き込むとともに、各ソート用データに対してステップSA120にて特定した表示順を表す表示順データを表示順管理テーブルへ書き込んでその格納内容を更新する(ステップSA130)。
【0037】
以上に説明した動作の結果、表示順管理テーブルの格納内容は、図6(b)に示すように更新されることになる。そして、図6(b)に示す表示順管理テーブルの格納内容にしたがってリスト表示画面を表示装置300に表示させる結果、図8(a)に示すリスト表示画面が表示装置300に表示されることになる。なお、参考までにLatin−1コードの昇順にソートして付加情報を表示した場合の表示例を図8(b)に示す。図8(a)と図8(b)を比較すれば明らかなように、図8(a)に示す表示例においては、英字とその英字に対応する欧州文字とが隣接するようにソートされて表示されているため、英字とその英字に対応する欧州文字とを同一グループに属する文字として認識するユーザに違和感を抱かせることがないといった効果を奏する。
【0038】
(B−3:カーソル移動動作)
次いで、図8(a)に示すリスト表示画面を視認したユーザが、再生を所望するコンテンツを選択するためにリモコン装置200に設けられている各種操作子を操作した場合に、制御部110が行うカーソル移動動作について説明する。なお、上記操作子のうち、カーソルキーK10を操作した場合の動作については、一般的なコンピュータ装置が行うカーソル移動動作と何ら変わるところがないため、説明を省略しジャンプキーK20が操作された場合の動作を中心に説明する。
【0039】
図9は、ジャンプキーK20bが操作されたことを示す操作内容データがリモコン装置200から送信されてきた場合に、制御部110が行うカーソル移動動作の流れを示すフローチャートである。上記操作内容データを第2通信IF部130を介して受信すると、制御部110は、まず、その時点でカーソルが位置付けられている付加情報の属するグループを特定する(ステップSB100)。具体的には、制御部110は、揮発記憶部170aに格納されているカーソル位置データを読み出し、そのカーソル位置データと一致する表示順を有する付加情報のグループ番号を前述した表示順管理テーブルを参照して特定する。
【0040】
次いで、制御部110は、上記グループがリスト表示画面における最後尾のグループであるか否かを判定する(ステップSB110)。具体的には、制御部110は、ステップSB110にて特定したグループのグループ番号が、表示順管理テーブルに格納されている最大のグループ番号に一致するか否かを判定し、両者が一致する合に、最後尾のグループであると判定する。
【0041】
ステップSB110の判定結果が“Yes”である場合には、制御部110は、リスト表示画面の末尾に表示されている付加情報の位置(すなわち、前述した表示順管理テーブルにて最大の表示順を有する付加情報の位置)へカーソルを移動させ(ステップSB140)、ステップSB110の判定結果が“No”である場合には、制御部110は、後続グループ(グループ番号が“1”だけ大きいグループ)に属する付加情報が表示順管理テーブルに格納されているか否かを判定する(ステップSB120)。具体的には、制御部110は、ステップSB100にて特定したグループ番号に“1”を加算し、そのグループ番号を対応付けられた付加情報データが表示順管理テーブルに格納されているか否かを判定する。
【0042】
ステップSB120の判定結果が“No”である場合には、制御部110は、ステップSB120以降の処理を再度実行する。逆に、ステップSB120の判定結果が“Yes”である場合には、制御部110は、上記後続グループに属する付加情報のうちで、先頭に位置する付加情報(すなわち、上記後続グループのグループ番号を対応付けて表示順管理テーブルに格納されている付加情報データのうち最も若い表示順を表す表示順データが対応付けられている付加情報データの表す付加情報)へカーソルを移動させて(ステップSB130)、本カーソル移動動作を終了させる。
以上が、ジャンプキーK20bの押下に応じてコンテンツ記憶装置100の制御部110が行うカーソル移動動作である。次いで、ジャンプキーK20aが押下された場合動作について図10を参照しつつ説明する。
【0043】
図10は、ジャンプキーK20aが押下されたことを表す操作内容データを第2通信IF部130を介して受信した場合に、制御部110が行うカーソル移動動作の流れを示すフローチャートである。上記操作内容データを第2通信IF部130を介して受信すると、制御部110は、まず、その時点でカーソルを位置付けられている付加情報の属するグループを特定し(ステップSC100)、カーソルを位置付けられている付加情報が、その付加情報の属するグループの先頭に位置する付加情報であるか否かを判定する(ステップSC110)。
【0044】
ステップSC110の判定結果が“No”である場合には、制御部110は、上記グループに属する付加情報のうちで、先頭に位置する付加情報の位置へカーソルを移動させ(ステップSC150)、本カーソル移動動作を終了する。逆に、ステップSC110の判定結果が“Yes”である場合には、制御部110は、ステップSC100にて特定されたグループが先頭グループであるか否か(すなわち、表示順管理テーブルに格納されているグループ番号のうちで最も若いグループ番号を有するグループであるか否か)を判定する(ステップSC120)。
【0045】
ステップSC120の判定結果が“Yes”である場合には、リスト表示画面の先頭に表示されている付加情報にカーソルが位置付けられているのであるから、制御部110は、カーソルの移動を行うことなく、本カーソル移動動作を終了する。逆に、ステップSC120の判定結果が“No”である場合には、制御部110は、ステップSC100にて特定されたグループ番号から“1”を減算し、そのグループ番号を有するグループ(以下、「1つ手前のグループ」)に属する付加情報を表す付加情報データが表示順管理テーブルに格納されている否かを判定する(ステップSC130)。
【0046】
以降、制御部110は、ステップSC130の判定結果が“No”である場合には、ステップSC130を繰り返し実行し、逆に、ステップSC130の判定結果が“Yes”である場合には、制御部110は、上記1つ手前のグループに属する付加情報のうちで、その先頭の位置する付加情報にカーソルを位置付けて(ステップSC140)、本カーソル移動動作を終了する。
【0047】
(C:実施形態の効果)
以上に説明したように、本実施形態によれば、先頭文字が欧州文字である付加情報とその欧州文字に対応する英字が先頭文字である付加情報とをグループ化してリスト表示することが可能になる。これにより、欧州文字とその欧州文字に対応する英字と同一グループに属する文字として認識する言語圏のユーザに対して違和感を与えることがないリスト表示を行うことが可能になる、といった効果を奏する。
また、本実施形態によれば、例えば数百など大量のコンテンツが不揮発性記憶部170bに記憶されている場合であっても、ジャンプキーK20の操作によってグループ単位、または、グループ内の先頭位置へカーソルを移動させることが可能であるとともに、各グループ内では、カーソルキーK10の操作によってカーソルを1つづつ移動させることが可能である。このため、ジャンプキー20とカーソルキー10とを適宜使い分けることによって、所望のコンテンツを探し出す際の検索効率を向上させることが可能になる、といった効果を奏する。
【0048】
(D:変形例)
以上、本発明の実施形態について説明したが、係る実施形態に以下に述べるような変形を加えても良いことは勿論である。
(1)上述した実施形態では、付加情報データを構成する各文字コードを変換規則テーブルの格納内容にしたがって変換して得られるソート用データを、ソート用コードの昇順にソートすることによって、欧州文字とその欧州文字に対応する英字の表示順を、付加情報の記述に用いられているコード体系における文字の配列順とは異なる配列順に変更する場合について説明した。しかしながら、本発明の適用対象は、欧州文字とその欧州文字に対応する英字の配列順の変更のみに適用されるものではない。例えば、付加情報データがシフトJISコードなど日本語に対応したコード体系で記述されている場合には、シフトJISコードとソート用コードとの対応を変換規則テーブルにて適宜定めておけば、漢字や平仮名、カタカナの配列順をシフトJISコードにおける配列順とは異ならせることも可能であり、それらと英字との配列順を異ならせることも可能である。
【0049】
(2)上述した実施形態では、コンテンツ記憶装置100に表示装置300およびスピーカ400を接続して楽音再生システムを構成する場合について説明した。しかしながら、スピーカと、LANケーブルなどの通信線を介してコンテンツ記憶装置100と通信する通信部とを有し、その通信部を介してコンテンツ記憶装置100から受取った楽音信号に応じた楽音を上記スピーカから放音させる1または複数台のクライアント端末をコンテンツ記憶装置100に接続して、楽音再生システムを構成するようにしてもよい。
【0050】
(3)上述した実施形態では、コンテンツ記憶装置100と所定の近距離無線通信規格にしたがって無線通信するリモコン装置200に設けられている各種操作子を操作することによって、各種指示をコンテンツ記憶装置100へ入力する場合について説明した。しかしながら、上記リモコン装置200と無線通信するための第2通信IF部130に替えて、カーソルキーK10やジャンプキーK20など複数の操作子が設けられている操作部をコンテンツ記憶装置100に設け、その操作部に設けられている各種操作子を適宜操作することによって各種指示を入力するようにしても勿論良い。
また、上述した実施形態では、表示装置300とスピーカ400とをコンテンツ記憶装置100とは別体のハードウェアで構成する場合について説明したが、これらを一体のハードウェアで構成するとしても勿論良い。
【0051】
(4)上述した実施形態では、所定の変換規則を表す変換規則テーブルをコンテンツ記憶装置100に予め記憶させておき、付加情報データを構成する各文字コードをその変換規則テーブルの格納内容にしたがって変換することによってソート用データを生成する場合について説明したが、計算によりソート用データを生成するようにしても勿論良い。このような態様においては、上記変換規則テーブルに替えてその計算のアルゴリズムを表すデータを不揮発性記憶部170bに格納しておけば良い。
また、上述した実施形態では、1の変換規則テーブルを不揮発性記憶部170bに格納しておく場合について説明したが、互いに異なる変換規則を表す複数の変換規則テーブルを不揮発性記憶部170bに格納しておくとともに、各変換規則テーブルにその変換規則にしたがって変換された文字の配列順を用いる言語または地域を表すデータを対応付けて格納しておき、ユーザによって指定された言語または地域に対応する変換規則テーブルを読み出して用いるようにしても良い。一般に、欧州系の言語であっても言語毎に、欧州文字とその欧州文字に対応する英字とを同一グループに属する文字として認識するか否かは異なり、また、英字と欧州文字とは各々異なるグループに属すると認識する場合もあるからである。また、言語を指定する際には、ユーザに指定させるのではなく、例えば、コンテンツ記憶装置100の工場出荷時にその仕向け地に応じて予め設定しておくとしても勿論良い。
【0052】
(5)上述した実施形態では、変換規則テーブルの他に、本発明に係るコンテンツ記憶装置に特徴的な表示順で付加情報のリスト表示を行わせるための表示順管理テーブルを不揮発性記憶部170bに格納しておく場合について説明した。しかしながら、表示順管理テーブルに格納されている付加情報データ、ソート用データ、表示順データおよびグループ番号のうち、付加情報データ以外の3つのデータについては、前述した変換規則テーブルを参照してその都度生成することが可能であるから、変換規則テーブルと各付加情報データのみを不揮発性記憶部170bに格納しておくとしても勿論良い。
【0053】
(6)上述した実施形態では、本発明に係るコンテンツ記憶装置100に特有な機能を制御部110に実現させるためのプログラムやデータを予め不揮発性記憶部170bに予め書き込んでおく場合について説明した。しかしながら、CD−ROM(Compact Disk-Read Only Memory)に代表される各種の光ディスクや可搬型の磁気ディスクなどコンピュータ装置が読取り可能な記録媒体に上記プログラムやデータを書き込んで配布し、その記録媒体を用いて一般的なコンピュータ装置に上記プログラムやデータをインストールするようにしても良い。また、通信網500のような電気通信回線に接続されたコンピュータ装置に上記プログラムやデータを記憶させておき、他のコンピュータ装置からの要求に応じて上記プログラムを電気通信回線経由で配信し、そのプログラムをインストールさせるようにしても良い。このようにすると、一般的なコンピュータ装置に、本発明に係るコンテンツ記憶装置と同一の機能を付与することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】本発明の1実施形態に係るコンテンツ記憶装置100を含んでいる楽音再生システムの構成例を示すブロック図である。
【図2】同表示装置300に表示されるリスト表示画面を説明するための図である。
【図3】同リモコン装置200の外観を示す図である。
【図4】同コンテンツ記憶装置100のハードウェア構成の一例を示す図である。
【図5】同コンテンツ記憶装置100の不揮発性記憶部170bに格納されている変換規則テーブルを説明するための図である。
【図6】同不揮発性記憶部170bに格納されている表示順管理テーブルの一例を示す図である。
【図7】同制御部110が制御プログラムにしたがって行う表示順管理テーブル更新動作の流れを示すフローチャートである。
【図8】同表示装置300に表示されるリスト表示画面の一例を示す図である。
【図9】同制御部110が制御プログラムにしたがって行うカーソル移動動作の流れを示すフローチャートである。
【図10】同制御部110が制御プログラムにしたがって行うカーソル移動動作の流れを示すフローチャートである。
【図11】ASCIIコードおよびLatin−1コードを説明するための図である。
【符号の説明】
【0055】
100…コンテンツ記憶装置、110…制御部、120…第1通信IF部、130…第2通信IF部、140…コンテンツ再生部、150…表示制御部、160…データ読取り部、170…記憶部、180…バス、200…リモコン装置、300…表示装置、400…スピーカ、500…通信網、600…DBサーバ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツと前記コンテンツについての付加情報を表す文字列データである付加情報データとの組を1または複数を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶されている付加情報データの表す付加情報を表示装置にリスト表示させる際の表示順を、その付加情報データに所定の規則にしたがった変換を施して得られるデータの値に応じて特定する特定手段と、
前記記憶手段に記憶されている付加情報データの表す付加情報を、前記特定手段により特定された表示順で前記表示装置にリスト表示させる表示制御手段と、
を有し、
前記付加情報データは、
その付加情報データを表す文字列を構成する各文字に対して第1のコード体系にて割り当てられている文字コードを、各文字の配列順に並べてなるデータであり、
前記所定の規則は、
前記第1のコード体系にて各文字に割り当てられている文字コードと前記第1のコード体系とは異なる文字の配列順を有する第2のコード体系にてその文字に割り当てられている文字コードとの対応を表す規則であり、
前記特定手段は、
前記付加情報データを構成する各文字コードを前記所定の規則にしたがって前記第2のコード体系にて割り当てられている文字コードに変換して得られるデータをその値の昇順または降順でソートした場合のソート順を、その付加情報データの表す付加情報の表示順として特定する
ことを特徴とするコンテンツ記憶装置。
【請求項2】
前記第1のコード体系は、
英字と欧州文字とが互いに異なるグループに分類されて文字コードが割り当てられているコード体系であり、
前記第2のコード体系は、
欧州文字とその欧州文字に対応する英字とが同一のグループに分類されて文字コードが割り当てられているコード体系である
ことを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ記憶装置。
【請求項3】
言語または地域を表すデータに対応付けて、その言語または地域における文字の配列順に応じた前記第2のコード体系と前記第1のコード体系との対応規則を表す規則データを記憶する第2の記憶手段と、
言語または地域を指定させ、その指定内容に応じた規則データを前記第2の記憶手段から読み出す読み出し手段と、
を備え、
前記特定手段は、
前記読み出し手段により読み出された規則データの表す規則にしたがって前記付加情報データを表す付加情報の表示順を特定する
ことを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ記憶装置。
【請求項4】
ユーザの指示を表す指示内容データが入力される入力手段を備え、
前記表示制御手段は、
前記付加情報を前記表示装置にリスト表示させる際に、前記付加情報の何れかにカーソルを位置付けて表示させ、
所定の指示内容データが前記入力手段へ入力された場合に、前記カーソルが位置付けられている付加情報の先頭文字が属するグループに隣接するグループの先頭に位置する付加情報、または、前記カーソルが位置付けられている付加情報の先頭文字が属するグループの先頭に位置する付加情報へ前記カーソルを移動させる
ことを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ記憶装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2007−66449(P2007−66449A)
【公開日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−252430(P2005−252430)
【出願日】平成17年8月31日(2005.8.31)
【出願人】(000004075)ヤマハ株式会社 (5,930)
【Fターム(参考)】