説明

コンテンツ購入システム、記録媒体、及び再生装置

【課題】記録媒体を利用してコンテンツを購入する際に、ユーザに負担を掛けることなく、多数のコンテンツを提供可能とし、記録媒体に対してコンテンツの追加や削除などを容易に行う。
【解決手段】ユーザ端末2は、サーバ装置4から提供されるコンテンツ購入画面を表示させ、コンテンツ購入画面上で購入する購入コンテンツ及び/又は今後購入予定の購入候補コンテンツをユーザに選択させ、選択された購入コンテンツ及び/又は購入候補コンテンツを記録した書き換え可能な記録媒体1の購入要求をサーバ装置4に送信する。サーバ装置4は、ユーザ端末2により送信された購入要求を受信し、受信した購入要求に基づいて記録媒体1を作成する。記録媒体1は、再生禁止に保護された購入コンテンツ及び/又は購入候補コンテンツと、購入コンテンツの保護を解除するための認証キーとが記録され、購入候補コンテンツの保護を解除するための認証キーを追記可能としている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツ購入システム、記録媒体、及び再生装置に関し、より詳細には、書き換え可能な記録媒体を利用してコンテンツを購入するためのコンテンツ購入システム、コンテンツを記録した記録媒体、及び該記録媒体のコンテンツを再生する再生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、BD(Blu-ray Disc),DVD(Digital Versatile Disc)などの書き換え可能なリムーバブルメディアの普及に伴い、レコーダ機器を利用したテレビ番組の保存や、PC(パーソナルコンピュータ)などを利用した各種データの保存が行われている。このようなリムーバブルメディアは、レコーダやPCで簡単に扱うことができ、データの追加や削除を容易に行うことができる。
【0003】
上記のリムーバブルメディアに対して書籍データ等のコンテンツを記録し、これを配布することで、ユーザは携帯プレーヤなどを使用して、リムーバブルメディアに記録されたコンテンツを再生することが行われている。
【0004】
例えば、特許文献1には、複数の書籍データを蓄積した電子書籍データ蓄積センタと、その電子書籍データ蓄積センタと通信回線を介して接続された電子書籍自動販売機とを備えたシステムが開示されている。この電子書籍自動販売機は、記録媒体を着脱可能であり、ユーザにより装着された記録媒体にユーザの希望する書籍データを記録可能とし、また、ユーザの操作により記録媒体に記録された書籍データを消去できるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000−285312号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献1に記載の電子書籍自動販売機の場合、ユーザは書籍データを記録媒体に追加したり、削除したりするためには、その都度、電子書籍自動販売機のある場所まで出向く必要があり、ユーザの利便性を考えると好ましくない。特に、電子書籍自動販売機のある場所から離れた地域に住むユーザにとっては、わざわざ電子書籍自動販売機まで行って記録操作や削除操作などを行うのは面倒なことである。
【0007】
これに対して、ユーザが自宅のPCなどから、所望のコンテンツをインターネット等のネットワークを介して注文し、注文を受けたコンテンツ提供元が、ユーザにより注文されたコンテンツを記録した記録媒体をユーザに送付することが考えられる。これにより、ユーザは家に居ながらにして所望のコンテンツを簡単に入手することができる。しかし、このような方法では、コンテンツをさらに追加したい場合、ユーザはPCから再度注文を行い、コンテンツ提供元から別の記録媒体を送付して貰うことになるため、コンテンツの追加の度に記録媒体が増えてしまい、記録媒体の管理が煩雑となる。
【0008】
また、記録媒体の数を増やしたくない場合には、最初に注文する記録媒体に、多数のコンテンツを記録してしまうことも考えられるが、この場合、多数のコンテンツを一度に発注することは、ユーザの金銭的負担も大きく、また、多数のコンテンツを発注する際に、よく考えると不要であったコンテンツまで含めて発注してしまう場合もあり、ユーザに負担をかけるという問題があった。
【0009】
本発明は、上述のごとき実情に鑑みてなされたものであり、BDなどの記録媒体を利用してコンテンツを購入する際に、ユーザに負担を掛けることなく、多数のコンテンツを提供可能とし、記録媒体に対してコンテンツの追加や削除などを容易に行えるようにすること、を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、第1の技術手段は、ユーザが使用するユーザ端末と、コンテンツ提供元のサーバ装置とがネットワークを介して接続されたコンテンツ購入システムであって、前記ユーザ端末は、前記サーバ装置から提供されるコンテンツ購入画面を表示させ、該コンテンツ購入画面上で購入する購入コンテンツ及び/又は今後購入予定の購入候補コンテンツをユーザに選択させるコンテンツ選択手段と、該選択された購入コンテンツ及び/又は購入候補コンテンツを記録した書き換え可能な記録媒体の購入要求を前記サーバ装置に送信する購入要求送信手段とを備え、前記サーバ装置は、前記購入要求送信手段により送信された購入要求を受信する購入要求受信手段と、該受信した購入要求に基づいて前記記録媒体を作成する記録媒体作成手段とを備え、前記記録媒体は、再生禁止に保護された購入コンテンツ及び/又は購入候補コンテンツと、購入コンテンツの保護を解除するための認証キーとが記録され、購入候補コンテンツの保護を解除するための認証キーを追記可能としたことを特徴としたものである。
【0011】
第2の技術手段は、第1の技術手段において、前記記録媒体作成手段は、前記購入候補コンテンツとして、前記購入コンテンツに関連する関連コンテンツを前記記録媒体に記録することを特徴としたものである。
【0012】
第3の技術手段は、第1又は第2の技術手段において、前記記録媒体に記録された購入候補コンテンツの保護を解除する場合、前記ユーザ端末は、前記購入候補コンテンツの認証キーの購入要求を前記サーバ装置に送信することにより、該サーバ装置から認証キーを取得し、該取得した認証キーを前記記録媒体に追記可能としたことを特徴としたものである。
【0013】
第4の技術手段は、第3の技術手段において、前記サーバ装置は、前記購入要求受信手段により受信した購入要求に含まれる購入コンテンツの購入代金を課金する課金手段を備え、該課金手段は、前記購入候補コンテンツの認証キーを前記ユーザ端末に送信した時点で、前記購入候補コンテンツの購入代金を課金することを特徴としたものである。
【0014】
第5の技術手段は、第1〜第4のいずれか1の技術手段において、コンテンツを追加購入する場合、前記ユーザ端末は、購入コンテンツの追加要求を前記サーバ装置に送信することにより、該サーバ装置から購入コンテンツ及びその認証キーを取得し、該取得した購入コンテンツ及びその認証キーを前記記録媒体に追記可能としたことを特徴としたものである。
【0015】
第6の技術手段は、第1〜第4のいずれか1の技術手段において、コンテンツを購入候補として追加する場合、前記ユーザ端末は、購入候補コンテンツの追加要求を前記サーバ装置に送信することにより、該サーバ装置から購入候補コンテンツを取得し、該取得した購入候補コンテンツを前記記録媒体に追記可能としたことを特徴としたものである。
【0016】
第7の技術手段は、ユーザからの購入要求に応じて、コンテンツ提供元から提供される書き換え可能な記録媒体であって、再生禁止に保護された購入コンテンツ及び/又は購入候補コンテンツと、前記購入コンテンツの保護を解除するための認証キーとが記録され、前記購入候補コンテンツの保護を解除するための認証キーを追記可能としたことを特徴としたものである。
【0017】
第8の技術手段は、第7の技術手段における記録媒体に記録されたコンテンツを再生する再生装置であって、前記記録媒体に記録されたコンテンツをリスト表示させ、該リスト上で再生するコンテンツをユーザに選択させるコンテンツ選択手段と、該ユーザにより選択されたコンテンツが再生禁止に保護されている場合に、前記コンテンツの認証キーが前記記録媒体に記録されているか否かを判定する判定手段とを備え、前記記録媒体に認証キーが記録されていると判定された場合、該認証キーにより前記コンテンツの保護を解除し、また、前記記録媒体に認証キーが記録されていないと判定された場合、該認証キーの購入を促すためのメッセージを表示することを特徴としたものである。
【0018】
第9の技術手段は、第8の技術手段において、前記記録媒体は固有のIDを記録し、前記認証キーは記録媒体毎の固有のIDが付加されており、前記再生装置は、前記認証キーに付加された固有のIDが、前記記録媒体に記録された固有IDと一致する場合に、前記認証キーにより前記コンテンツの保護を解除することを特徴としたものである。
【0019】
第10の技術手段は、第8又は第9の技術手段において、前記コンテンツ選択手段は、前記記録媒体に記録されたコンテンツをリスト表示させ、該リスト上で削除するコンテンツをユーザに選択させることを特徴としたものである。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、BDなどの記録媒体を利用してコンテンツを購入する際に、ユーザに負担を掛けることなく、多数のコンテンツを提供可能とし、記録媒体に対してコンテンツの追加や削除などを容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の一実施形態に係るコンテンツ購入システムの構成例を示す図である。
【図2】図1に示した記録媒体のデータ構造の一例を示す図である。
【図3】図1に示したユーザ端末の構成例を示すブロック図である。
【図4】図1に示したサーバ装置の構成例を示すブロック図である。
【図5】本発明に係るユーザ端末に表示されるコンテンツ購入画面の一例を示す図である。
【図6】本発明に係るユーザ端末に表示されるコンテンツ購入画面の他の例を示す図である。
【図7】本発明に係る再生装置に表示されるコンテンツリスト画面の一例を示す図である。
【図8】本発明に係る再生装置によるコンテンツ再生方法の一例を説明するためのフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、添付図面を参照しながら、本発明のコンテンツ購入システム、記録媒体、及び再生装置に係る好適な実施の形態について説明する。
【0023】
図1は、本発明の一実施形態に係るコンテンツ購入システムの構成例を示す図で、図中、1は記録媒体、2はユーザ端末、3はネットワーク、4はサーバ装置を示す。ユーザ端末2は、例えば、ネットワーク接続機能を備えたテレビジョン装置、レコーダ、PC、携帯プレーヤなどが適用される。また、サーバ装置4はコンテンツ提供元に設置され、例えば汎用的なコンピュータで構成される。ユーザ端末2は、インターネットなどのネットワーク3を介してサーバ装置4と通信可能に接続される。このユーザ端末2が上記ネットワーク接続機能を備えていない場合には、ネットワーク接続機能を備えた通信装置を外部接続するようにしてもよい。また、記録媒体1としては、書き換え可能なBDやDVDなどの光ディスク、さらには、SDカードなどのメモリカードやリムーバブルHDD(ハードディスクドライブ)などの書き換え可能な記録メディアが適用される。
【0024】
図1において、ユーザ端末2からのコンテンツ購入要求はネットワーク3を介してサーバ装置4に送信され、サーバ装置4は、ユーザ端末2から受信したコンテンツ購入要求に基づいて、ユーザが購入するコンテンツ、今後購入する予定のコンテンツ、さらには、購入コンテンツの認証キーなどを記録した記録媒体1を作成する。そして、コンテンツ提供元は、この記録媒体1をユーザの住所に送付する。この記録媒体1の作成はサーバ装置4からの指示に基づいて他のPCなどで実行してもよい。また、サーバ装置4は、ユーザ端末2からの追加要求に応じて、追加のコンテンツや認証キーをユーザ端末2へネットワーク3を介して送信することができる。ユーザ端末2は、サーバ装置4から取得した追加のコンテンツや認証キーを記録媒体1に追記する。
【0025】
図2は、図1に示した記録媒体1のデータ構造の一例を示す図で、図中、11はフォルダを示す。このフォルダ(ブックフォルダ)11は、再生禁止に保護された保護コンテンツ(タイトル1,2,3)を保存する保護コンテンツフォルダ12と、自由に再生可能な非保護コンテンツ(タイトル1,2)を保存する非保護コンテンツフォルダ13と、保護コンテンツフォルダ12に保存されたコンテンツの保護を解除するための認証キー(キー1)を保存する認証キーフォルダ14とで構成される。また、記録媒体1は、記録媒体1を識別するための製造番号などの固有ID15を記録している。
【0026】
なお、固有ID15は、上記のブックフォルダ11に記録されるものではなく、記録媒体1の特別なセキュア領域に記録されるため書き換えることはできない。この固有ID15は通常はディスクが作成されたときに記録され、ユーザは見ることができない。
【0027】
保護コンテンツフォルダ12には、ユーザが購入したコンテンツ及び/又は今後購入予定のコンテンツを再生禁止に保護した状態で記録されている。また、非保護コンテンツフォルダ13には、例えば、広告、カタログ、さらには、保護コンテンツフォルダ12に保存されているコンテンツの概要を説明する付加情報などが記録され、これらの非保護コンテンツはユーザが自由に再生することができる。また、認証キーフォルダ14には、保護コンテンツフォルダ12に保存されているコンテンツの保護を解除するために必要な認証キーが記録されている。
【0028】
保護コンテンツフォルダ12に記録される保護コンテンツは、対応する認証キーがどれであるか特定できるように、認証キー特定情報(認証キーそのものではない)を保持しており、この認証キー特定情報により、各保護コンテンツに対応する認証キーが認証キーフォルダ14に記録されているか否かを判定することができる。
【0029】
この認証キーは、コンテンツ毎に固有の値となるように設定されるが、コンテンツの内容が同じであっても記録媒体毎に異なるキーとすることが望ましい。例えば、認証キーに記録媒体1の固有ID15を付加するようにする。これにより、認証キーに付加された固有IDと、ユーザに送付した記録媒体1の固有IDとが一致した場合に、コンテンツの保護を解除することで、この記録媒体1でのみコンテンツの再生を許可し、コンテンツの不正な利用を制限することができる。なお、上記の認証キーによるコンテンツの保護は、BDの場合、例えば、AACS(Advanced Access Content System)などの公知の暗号化技術を利用することができる。
【0030】
ここで、上記AACSを代表例として、コンテンツ保護の解除方法について簡単に説明する。認証キーは、コンテンツの復号キー情報を再生機器で解除可能なように暗号化したキーである。認証キー自身も暗号化されており、記録媒体の固有IDを利用して暗号化することもできる。この認証キーを用いてコンテンツを復号する場合、まず、(1)再生機器内部で保持しているデバイスキー(及び記録媒体の固有ID)を利用して認証キーを復号する。次に、(2)復号した認証キー内に含まれる固有IDが、記録媒体の固有IDと一致するか否かをチェックする。なお、認証キーの暗号化に固有IDを用いた場合には、復号できた時点で既に固有IDのチェックが完了しているものとみなし、(2)の処理を不要としてもよい。次に、(3)再生機器内部に保持しているデバイスキーと、復号した認証キーとを利用して、暗号化されたコンテンツを復号する。
【0031】
また、保護コンテンツフォルダ12と非保護コンテンツフォルダ13とを区別せず、保護コンテンツと非保護コンテンツとを1つのフォルダに記録するようにしてもよい。この場合、各コンテンツ内にコンテンツが保護されているかどうかを示す情報(フラグなど)を設定しておけばよい。
【0032】
図3は、図1に示したユーザ端末2の構成例を示すブロック図である。このユーザ端末2は、デジタル放送信号を受信して、MPEG-2TS(Transport Stream)をストリーム処理部23に出力するデジタルチューナ21と、図示しないアナログチューナを介して入力されるアナログ放送信号などの映像入力をMPEG-2TSに変換し、これをストリーム処理部23に出力するMPEG(Moving Picture Experts Group)-2エンコーダ22と、デジタルチューナ21あるいはMPEG-2エンコーダ22から入力されるMPEG-2TSから映像ストリーム、音声ストリーム、及びその他のSI(Service Information)情報などを分離・出力するストリーム処理部23とを備える。
【0033】
また、ユーザ端末2は、ユーザ端末2の動作を制御するCPUを含む制御部24と、録画制御や再生制御に必要なプログラムやデータを格納する揮発性メモリである録画/再生制御用メモリ25と、ストリーム処理部23で分離された映像ストリーム及び音声ストリームをデコードして映像信号及び音声信号を出力する再生用デコーダ26と、デコードされた映像信号に対してサイズ変換や色の補正等を行い、さらに必要なOSD信号を重畳する画像処理/OSD処理部27と、画像処理/OSD処理部27から出力された映像信号を表示するLCD(Liquid Crystal Display)などの表示部28とを備える。なお、再生用デコーダ26でデコードされた音声信号は図示しないスピーカから音声出力される。
【0034】
また、ユーザ端末2は、ユーザ端末2の動作を制御するためのプログラムや各種設定データなどを格納する不揮発性メモリであるプログラム格納/設定保存用メモリ29と、ディスクドライブ部31とのインタフェースとなるSATA(Serial ATA)I/F30と、記録媒体を装着し記録媒体に対して読み込み/書き込みを行うディスクドライブ部31と、HDD(ハードディスクドライブ)やフラッシュROMなどで構成される記憶部32と、ネットワーク3に接続するためのインタフェースであるネットワークI/F33とを備える。なお、SATAI/F30はATA(Advanced Technology Attachment)規格のI/Fであってもよい。
【0035】
記録媒体にストリームを録画する場合、ストリーム処理部23は、デジタルチューナ21あるいはMPEG-2エンコーダ22から入力されるMPEG-2TSから必要なパケット(映像ストリーム,音声ストリーム)を抽出し、録画に適したフォーマットに変換する。ストリーム変換部23で変換されたストリームはSATAI/F30を介してディスクドライブ部31に転送され、ディスクドライブ部31は、転送されたストリームを記録媒体に書き込んで録画を行う。また、記録媒体に録画されたストリームを再生する場合、制御部24は、記録媒体に録画されたストリームをSATAI/F30を介して読み出し、読み出したストリームを再生用デコーダ26に送る。再生用デコーダ26は、このストリームをデコード処理し、映像信号を画像処理/OSD処理部27を介して表示部28に表示させ、音声信号をスピーカから出力させる。
【0036】
ここで、ユーザ端末2として、図1に示した記録媒体1を装着可能なディスクドライブ部31と、ネットワーク3に接続するネットワークI/F33とを備えたテレビジョン装置として例示したが、ネットワーク接続機能を備えた携帯プレーヤ、あるいは、表示部28を持たないレコーダなどであってもよい。ユーザ端末2をレコーダとして構成する場合、テレビジョン装置などの表示装置と外部接続すればよい。
【0037】
図4は、図1に示したサーバ装置4の構成例を示すブロック図である。このサーバ装置4は、例えば、汎用的なコンピュータで構成され、サーバ装置4の動作を制御するCPU41と、制御プログラムなどの実行領域となるRAM42と、制御プログラムやデータなどを格納するROM43と、HDDなどで構成される記憶部44と、マウスやキーボードなどのポインティングデバイスで構成される入力部45と、LCD(Liquid Crystal Display)などの表示部46と、ネットワーク3に接続する通信インタフェースである通信部47と、プリンタなどの外部機器にデータを出力する出力部48と、記録媒体1を装着して駆動するディスクドライブ部49と、これら各部を相互に接続するシステムバス50とで構成される。
【0038】
本発明の主たる特徴部分は、記録媒体を利用してコンテンツを購入する際に、ユーザに負担を掛けることなく、多数のコンテンツを提供可能とし、記録媒体に対してコンテンツの追加や削除などを容易に行えるようにすることである。このための構成として、ユーザ端末2は、サーバ装置4から提供されるコンテンツ購入画面(後述の図5,図6)を表示させ、コンテンツ購入画面上で購入する購入コンテンツ及び/又は今後購入予定の購入候補コンテンツをユーザに選択させる購入コンテンツ選択手段と、ユーザにより選択された購入コンテンツ及び/又は購入候補コンテンツを記録した書き換え可能な記録媒体1の購入要求をサーバ装置4に送信する購入要求送信手段とを備える。図3において、購入コンテンツ選択手段は制御部24、画像処理/OSD処理部27、及び表示部28により実現され、購入要求送信手段は制御部24及びネットワークI/F33により実現される。
【0039】
また、サーバ装置4は、購入要求送信手段により送信された購入要求を受信する購入要求受信手段と、受信した購入要求に基づいて記録媒体1を作成する記録媒体作成手段とを備える。図4において、購入要求受信手段はCPU41及び通信部47により実現され、記録媒体作成手段はCPU41及びディスクドライブ部49により実現される。この記録媒体作成手段としては、記録媒体1を、サーバ装置4からの指示に基づいて、他のPCや特定の記録媒体作成装置で作成させても構わない。
【0040】
そして、サーバ装置4で作成された記録媒体1は、コンテンツ提供元からユーザへ送付される。この記録媒体1は、前述の図2に示したデータ構造を有し、再生禁止に保護された購入コンテンツ及び/又は購入候補コンテンツと、購入コンテンツの保護を解除するための認証キーとが記録され、購入候補コンテンツの保護を解除するための認証キーを追記可能としている。なお、購入コンテンツは、ユーザが購入したコンテンツであり、課金され、再生禁止に保護された状態で保存される。この購入コンテンツには対応する認証キーが保存されているため、これにより保護が解除される。また、購入候補コンテンツは、ユーザが今後購入する可能性のあるコンテンツであり、未課金のまま、再生禁止に保護された状態で保存される。ユーザへの送付時にはこの購入候補コンテンツの認証キーは保存されていないものとする。
【0041】
また、サーバ装置4は、購入要求受信手段により受信した購入要求に含まれる購入コンテンツの購入代金を課金する課金手段を備えるようにしてもよい。すなわち、課金手段は、認証キーが発行された購入コンテンツについてのみ課金を行い、認証キーが発行されていない購入候補コンテンツについては課金を行わない。この課金制御はCPU41により実行される。また、課金手段としては、例えば、クレジットカードや電子マネーなどの公知の技術を利用すればよい。
【0042】
また、記録媒体1に記録された購入候補コンテンツの保護を解除する場合、ユーザ端末2は、購入候補コンテンツの認証キーの購入要求をサーバ装置4に送信することにより、サーバ装置4から認証キーを取得し、取得した認証キーを記録媒体1に追記することができる。なお、上記購入要求には、各コンテンツに固有の識別情報が付加されているため、これにより、サーバ装置4において対応する認証キーを特定することができる。そして、サーバ装置4の課金手段は、購入候補コンテンツの認証キーをユーザ端末2に送信した時点で、購入候補コンテンツの購入代金を課金できるようにしている。
【0043】
また、上記課金手段の具体例として、サーバ装置4は、ユーザ毎の課金テーブルを備え、ユーザに対して、購入コンテンツあるいは購入候補コンテンツの購入代金を課金するようにすればよい。
【0044】
また、コンテンツを追加購入する場合、ユーザ端末2は、購入コンテンツの追加要求をサーバ装置4に送信することにより、サーバ装置4から購入コンテンツ及びその認証キーを取得し、取得した購入コンテンツ及びその認証キーを記録媒体1に追記することができる。ここで、購入コンテンツを追記した場合、サーバ装置4の課金手段は、購入コンテンツの認証キーをユーザ端末2に送信した時点で、購入コンテンツに対して課金することができる。
【0045】
同様に、コンテンツを購入候補として追加する場合、ユーザ端末2は、購入候補コンテンツの追加要求をサーバ装置4に送信することにより、サーバ装置4から購入候補コンテンツを取得し、取得した購入候補コンテンツを記録媒体1に追記することができる。この場合、取得されたコンテンツは購入候補(未課金)であるため、対応する認証キーは同時に取得されない。ユーザはこのコンテンツを後で再生したいときに、対応する認証キーをサーバ装置4から取得すればよい。
【0046】
図5は、本発明に係るユーザ端末2に表示されるコンテンツ購入画面の一例を示す図である。このコンテンツ購入画面は、書籍、雑誌、新聞などの各種コンテンツを購入するための画面であり、サーバ装置4からネットワーク3を介して提供される。ユーザはこのコンテンツ購入画面上で所望のコンテンツを選択することができる。本例では、「小説」、「雑誌」、「実用書」、「漫画」、「学習」、「専門書」、「新聞」などのタグ毎に区別されている。本例の「小説」タグには、各小説の項目として、タイトル、ジャンル、作者、価格、購入/保存をチェックするためのチェック欄が含まれるが、これら以外に、さらに本(表紙カバー)の画像や小説の概要などを表示可能に含めるようにしてもよい。
【0047】
ユーザは、図示しないリモコン等を操作して、ユーザ端末2の表示部28にコンテンツ購入画面を表示させ、さらに、リモコン等を操作して、コンテンツ購入画面上でカーソルを移動させて、「小説」タグを選択し、この「小説」タグに含まれるコンテンツに対してチェック欄の「購入」と「保存」を選択指定する。このチェック欄には、「購入」と「保存」の2つが選択可能に設けられている。ユーザは、現時点で購入する小説(購入コンテンツ)の場合、「購入」をチェックし、現時点では購入しないが将来的に購入したい小説(購入候補コンテンツ)の場合、「保存」をチェックする。そして、必要に応じて、ユーザの住所やクレジットカードの番号などを入力し、最後に「新規購入」ボタンを押下すると、コンテンツ提供元への新規注文処理が完了する。
【0048】
上記のようにしてユーザ端末2から送信された購入要求は、サーバ装置4で受信される。そして、サーバ装置4は、受信した購入要求に基づいて記録媒体1(図2)を作成する。すなわち、上記コンテンツ購入画面で「購入」または「保存」にチェックされたコンテンツは、再生禁止に保護された状態で、図2の保護コンテンツフォルダ12に記録される。また、「購入」にチェックされたコンテンツは、その保護を解除するための認証キーが認証キーフォルダ14に記録される。なお、ユーザに提供されるコンテンツはサーバ装置4に格納しておいてもよいし、別途設けたコンテンツデータベースから取得するようにしてもよい。
【0049】
また、記録媒体1の非保護コンテンツフォルダ13には、保護コンテンツフォルダ12に記録されたコンテンツの概要を示す情報や、今後販売されるコンテンツの広告、この記録媒体1を再生可能な再生装置のカタログ情報などを付加情報として記録することができる。また、ユーザにお勧めのコンテンツや、ユーザが購入したコンテンツと作者やジャンルなどが同じコンテンツなど、購入コンテンツに関連する関連コンテンツを、再生禁止に保護した状態で、保護コンテンツフォルダ12に記録してもよい。このようにして作成された記録媒体1は、ユーザに送付される。ユーザは、記録媒体1を再生する際に、保護コンテンツフォルダ12に記録されたコンテンツの中で、認証キーがないコンテンツ、すなわち、購入候補コンテンツについては、認証キーのみをサーバ装置4を介して購入・取得することができる。
【0050】
また、ユーザは記録媒体1の入手後、購入コンテンツ(及びその認証キー)を追加する場合や、購入候補コンテンツを追加する場合には、図5のコンテンツ購入画面を表示させ、上記と同様の手順でコンテンツを選択し、最後に「追加購入」ボタンを押下することで、コンテンツ提供元へのコンテンツの追加注文処理が完了する。この際、記録媒体1に既に記録されているコンテンツについては、コンテンツ購入画面上でグレーアウト表示するなど、ユーザが選択できない状態にしておくことが好ましい。なお、購入候補コンテンツの追加の場合には、対応する認証キーは送信されないため、この時点では課金されない。
【0051】
また、記録媒体1に記録済みの購入候補コンテンツの認証キーを追加する場合には、図5のコンテンツ購入画面に設けられた「購入候補コンテンツリスト」を、ユーザが押下することで、現在記録媒体1に記録されている購入候補コンテンツのリストが表示される(図示せず)。そして、この購入候補コンテンツリストから、ユーザが購入する購入候補コンテンツを選択し、最後に図示しない「認証キーを購入」ボタンを押下することで、コンテンツ提供元への認証キーの追加注文処理が完了する。なお、購入候補コンテンツの認証キーを追加注文することで、ユーザに対して、購入候補コンテンツの購入代金が課金される。
【0052】
上記のようにしてユーザ端末2から送信された追加要求は、サーバ装置4で受信される。そして、サーバ装置4は、受信した追加要求に基づいて、例えば、記録済み購入候補コンテンツの認証キーをネットワーク3を介してユーザ端末2に送信する。ユーザ端末2は、受信した記録済み購入候補コンテンツの認証キーを記録媒体1に追記することができる。
【0053】
ここで、認証キー等の記録媒体1への追記方法としては、ユーザが手動で行う場合と、ユーザ端末2が自動的に行う場合とが考えられる。前者の手動追記の場合、サーバ装置4から送信された認証キーの保存先として、ユーザが記録媒体1の認証キーフォルダ14を指定し、この認証キーを認証キーフォルダ14に保存する。また、サーバ装置4から送信された購入コンテンツ(及び認証キー),購入候補コンテンツの場合も同様であり、ユーザが記録媒体1の保護コンテンツフォルダ12(及び認証キーフォルダ14),非保護コンテンツフォルダ13を保存先として指定して保存する。
【0054】
また、後者の自動追記の場合、例えば、ユーザ端末2は、記録媒体1がセットされたことを認識すると、図5のコンテンツ購入画面を表示させるためのアプリケーションを起動させる。ユーザ端末2は、このアプリケーションにおけるユーザ操作によりサーバ装置4にアクセスし、コンテンツ購入画面を表示させる。そして、例えば、コンテンツ購入画面上でユーザにより選択された記録済み購入候補コンテンツの認証キーの追加要求に応じて、サーバ装置4が対応する認証キーをネットワーク3を介してユーザ端末2に送信する。ユーザ端末2は自動的に追加の認証キーを認証キーフォルダ14に保存する。この場合、ユーザ端末2は、認証キーと記録媒体1の保存先フォルダとを予め関連付けておけばよい。
【0055】
また、サーバ装置4から送信された追加の購入コンテンツ(及び認証キー),購入候補コンテンツについても同様に記録媒体1の保存先フォルダを予め関連付けておけばよい。これにより、ユーザ端末2が、自動的に、購入コンテンツ(及び認証キー)を保護コンテンツフォルダ12(及び認証キーフォルダ14)に保存し、また、購入候補コンテンツを非保護コンテンツフォルダ13に保存することができる。
【0056】
図6は、本発明に係るユーザ端末2に表示されるコンテンツ購入画面の他の例を示す図である。本例では、「雑誌」タグが選択されている。この雑誌タグには、各雑誌の項目として、タイトル、発行日、購読期間、価格、購入/保存をチェックするためのチェック欄が含まれるが、これら以外に、さらに雑誌(表紙カバー)の画像や雑誌の概要などを表示可能に含めるようにしてもよい。なお、コンテンツ購入・追加処理の手順については図5で説明した手順と基本的に同様である。
【0057】
図6の例は、週刊誌や月刊誌などの一定の間隔で発行されるコンテンツの購入画面を示す。雑誌のように一定間隔で発行されるコンテンツの場合、ユーザは指定した1回分のみ(例えば4月号のみ)を購入することもできるし、あるいは、1ヶ月間や1年間の定期購読による購入も可能である。また、定期購読の注文が完了した場合、ユーザに対して、コンテンツの発行日にその都度記録媒体1を送付するようにしてもよく、あるいは、最初の1回のみユーザに記録媒体1を送付し、その後のコンテンツについては、サーバ装置4からネットワーク3を介して取得し、記録媒体1に追記することもできる。
【0058】
上記において、最初の1回のみユーザに記録媒体1を送付する場合、1つの認証キーで、その後に発行される全てのコンテンツに対応できるようにしてもよい。この場合、記録媒体1の送付時に、ユーザが購入したコンテンツの認証キーを記録媒体1に予め記録しておけばよい。また、記録媒体1にコンテンツを追記する際にその都度認証キーを追記するようにしてもよい。
【0059】
以下、記録媒体1に記録されているコンテンツを再生する再生装置について説明する。この再生装置としては、前述のユーザ端末2であってもよく、また、携帯プレーヤなどの携帯可能な再生機器であってもよいが、ここでは、ユーザ端末2を例示して説明するものとする。
【0060】
ユーザ端末2は、記録媒体1に記録されたコンテンツをリスト表示させ、そのリスト上で再生するコンテンツをユーザに選択させる再生/削除コンテンツ選択手段と、ユーザにより選択されたコンテンツが再生禁止に保護されている場合に、コンテンツの認証キーが記録媒体1に記録されているか否かを判定する判定手段とを備える。なお、再生/削除コンテンツ選択手段は、記録媒体1に記録されたコンテンツをリスト表示させ、そのリスト上で削除するコンテンツをユーザに選択させることもできる。ここで、前述の図3において、再生/削除コンテンツ選択手段は制御部24、画像処理/OSD処理部27、及び表示部28により実現され、判定手段は制御部24により実現される。
【0061】
そして、ユーザ端末2は、記録媒体1に認証キーが記録されていると判定された場合、その認証キーによりコンテンツの保護を解除し、また、記録媒体1に認証キーが記録されていないと判定された場合、その認証キーの購入を促すためのメッセージを表示する。これは、前述したように、保護コンテンツフォルダ12に記録される保護コンテンツは、対応する認証キーがどれであるか特定できるように、認証キー特定情報を保持しており、この認証キー特定情報により、各保護コンテンツに対応する認証キーが認証キーフォルダ14に記録されているか否かを判定する。
【0062】
ここで、ユーザ端末2がネットワーク接続機能を備えている場合、再生禁止コンテンツの認証キーをサーバ装置4から直接取得して、記録媒体1に追記することができるが、ユーザ端末2がネットワーク接続機能を持たない再生機器の場合、他のネットワーク端末を利用して認証キーを取得して、記録媒体1に追記するようにしてもよい。
【0063】
図7は、本発明に係る再生装置に表示されるコンテンツリスト画面の一例を示す図である。このコンテンツリスト画面には、記録媒体1に記録された全てのコンテンツのタイトルとそのコンテンツが再生可能であるか否かの再生可否情報を表示することができる。この再生可否情報における再生の可否は、コンテンツに対して有効な認証キーが記録媒体1に記録されているか否かで判断することができる。すなわち、保護コンテンツ中の購入コンテンツと非保護コンテンツとは再生可と判断され、保護コンテンツ中の購入候補コンテンツは再生不可と判断される。
【0064】
ユーザは、図7に示すコンテンツリスト画面から、再生させる所望のタイトルを選択し(ここでは「小説2」が選択状態)、「再生」ボタンを押下することで、コンテンツの再生を行うことができる。また、ユーザは、コンテンツリスト画面から、不要となったタイトルを選択し、「削除」ボタンを押下することで、記録媒体1内の対応するコンテンツを削除することができる。
【0065】
ここで、前述したように、記録媒体1は固有ID15(図2)を記録し、認証キーは記録媒体毎の固有のIDが付加されているものとする。コンテンツを再生する場合、ユーザ端末2は、認証キーに付加された固有のIDが、記録媒体1に記録された固有IDと一致する場合に、その認証キーによりコンテンツの保護を解除するようにしてもよい。
【0066】
サーバ装置4は、記録媒体1にコンテンツ及び認証キーを最初に書き込む場合には、この認証キーに記録媒体1の固有IDを付加して記録すればよい。また、ユーザ端末2がネットワーク3を介して認証キーの取得要求を行ない、サーバ装置4が後から認証キーを送信する場合には、ユーザ端末2からの取得要求がどの記録媒体に対応するのかを特定し、特定した記録媒体の固有IDを認証キーに付加して送信してもよい。これは、例えば、記録媒体を送付したユーザのユーザIDなどのユーザ情報と、送付した記録媒体の固有IDとを対応付けて予め登録しておけばよい。これにより、上記の取得要求に含まれるユーザIDから、記録媒体の固有IDを特定することができる。
【0067】
具体的には、ユーザに送付した記録媒体1の固有IDが例えば「123」であれば、その記録媒体1に対応する認証キーには全て「123」が付加される。あるコンテンツに対応した認証キーが例えば「abcdefgh」であった場合、これに記録媒体1の固有IDとして「123」が付加される。この例の場合、認証キー「abcdefgh」に固有ID「123」が付加された状態で保存または送信される。
【0068】
上記のようにすることで、たとえ同じ内容のコンテンツであっても、記録媒体が異なると、IDが一致しないため、再生禁止の保護を解除することができない。例えば、別々の記録媒体A,Bに同じ内容のコンテンツが記録されており、記録媒体Aにのみ認証キーが記録されているものとする。この際、記録媒体Bのコンテンツの保護を、記録媒体Aの認証キーで解除しようとしても、IDが異なるため、解除することはできない。すなわち、複数の異なる記録媒体に記録された同一のコンテンツ間で、1つの認証キーを使い回すことができないようにし、コンテンツの不正な利用を防止することができる。
【0069】
図8は、本発明に係る再生装置によるコンテンツ再生方法の一例を説明するためのフロー図である。本例では、再生装置としてユーザ端末2を適用した場合について説明する。まず、ユーザ端末2は、ユーザがリモコン等を操作することで、記録媒体1に記録されている全てのコンテンツを、図7に示すコンテンツリスト画面に表示させ、ユーザは、リモコン等を操作して、このコンテンツリスト画面上で所望のコンテンツを選択する(ステップS1)。
【0070】
そして、ユーザ端末2は、ユーザにより選択されたコンテンツが再生禁止に保護されている保護コンテンツであるか否かを判定し(ステップS2)、コンテンツが保護されていると判定した場合(YESの場合)、記録媒体1に、ユーザにより選択されたコンテンツに対応した認証キーが記録されているか否かを判定する(ステップS3)。また、ステップS2において、コンテンツが保護されていないと判定した場合(NOの場合)。非保護コンテンツであるため、ステップS8に移行して、コンテンツを表示する。なお、ステップS3の処理は、記録媒体1に記録された保護コンテンツが保持する認証キー特定情報により、各保護コンテンツに対応する認証キーが記録媒体1に記録されているか否かを判定することで行うことができる。
【0071】
次に、ユーザ端末2は、ステップS3において、記録媒体1に、ユーザにより選択されたコンテンツに対応する認証キーが記録されていると判定した場合(YESの場合)、購入コンテンツであるため、認証キーに付加されたIDと、記録媒体1の固有IDとが一致するか否かを判定する(ステップS4)。また、ステップS3において、記録媒体1に、ユーザにより選択されたコンテンツに対応する認証キーが記録されていないと判定した場合(NOの場合)、購入候補コンテンツであるため、認証キーの購入を促すメッセージを表示する(ステップS5)。
【0072】
次に、ユーザ端末2は、ステップS4において、認証キーに付加されたIDと、記録媒体1の固有IDとが一致すると判定した場合(YESの場合)、認証キーにより記録媒体1のコンテンツの保護を解除し(ステップS6)、そのコンテンツを表示する(ステップS8)。また、ステップS4において、認証キーに付加されたIDと、記録媒体1の固有IDとが一致しないと判定した場合(NOの場合)、認証キーが不一致であることを通知するためのメッセージを表示する(ステップS7)。
【0073】
このように、本発明によれば、ユーザからのコンテンツ購入依頼をネットワーク経由で受信し、BD等の書き換え可能な記録媒体にコンテンツを記録して販売することで、ユーザは家にいながらにしてコンテンツの再生を容易に行うことができる。
また、記録媒体に、ユーザが購入した購入コンテンツと共に、今後購入するかもしれない購入候補コンテンツを再生禁止に保護した状態で記録しておき、購入候補コンテンツを再生したいときに認証キーのみをネットワークを介して取得することができるため、ユーザに負担を掛けることなく、多数のコンテンツを提供可能とし、記録媒体に対してコンテンツの追加や削除などを容易に行うことができる。
【符号の説明】
【0074】
1…記録媒体(ディスク)、2…ユーザ端末、3…ネットワーク、4…サーバ装置、11…ブックフォルダ、12…保護コンテンツフォルダ、13…非保護コンテンツフォルダ、14…認証キーフォルダ、15…固有ID、21…デジタルチューナ、22…MPEG-2エンコーダ、23…ストリーム処理部、24…制御部、25…録画/再生制御用メモリ、26…再生用デコーダ、27…画像処理/OSD処理部、28…表示部、29…プログラム格納/設定保存用メモリ、30…SATAI/F、31…ディスクドライブ部、32…記憶部、33…ネットワークI/F、41…CPU、42…RAM、43…ROM、44…記憶部、45…入力部、46…表示部、47…通信部、48…出力部、49…ディスクドライブ部、50…システムバス。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが使用するユーザ端末と、コンテンツ提供元のサーバ装置とがネットワークを介して接続されたコンテンツ購入システムであって、
前記ユーザ端末は、前記サーバ装置から提供されるコンテンツ購入画面を表示させ、該コンテンツ購入画面上で購入する購入コンテンツ及び/又は今後購入予定の購入候補コンテンツをユーザに選択させるコンテンツ選択手段と、該選択された購入コンテンツ及び/又は購入候補コンテンツを記録した書き換え可能な記録媒体の購入要求を前記サーバ装置に送信する購入要求送信手段とを備え、
前記サーバ装置は、前記購入要求送信手段により送信された購入要求を受信する購入要求受信手段と、該受信した購入要求に基づいて前記記録媒体を作成する記録媒体作成手段とを備え、
前記記録媒体は、再生禁止に保護された購入コンテンツ及び/又は購入候補コンテンツと、購入コンテンツの保護を解除するための認証キーとが記録され、購入候補コンテンツの保護を解除するための認証キーを追記可能としたことを特徴とするコンテンツ購入システム。
【請求項2】
請求項1に記載のコンテンツ購入システムにおいて、前記記録媒体作成手段は、前記購入候補コンテンツとして、前記購入コンテンツに関連する関連コンテンツを前記記録媒体に記録することを特徴とするコンテンツ購入システム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のコンテンツ購入システムにおいて、前記記録媒体に記録された購入候補コンテンツの保護を解除する場合、前記ユーザ端末は、前記購入候補コンテンツの認証キーの購入要求を前記サーバ装置に送信することにより、該サーバ装置から認証キーを取得し、該取得した認証キーを前記記録媒体に追記可能としたことを特徴とするコンテンツ購入システム。
【請求項4】
請求項3に記載のコンテンツ購入システムにおいて、前記サーバ装置は、前記購入要求受信手段により受信した購入要求に含まれる購入コンテンツの購入代金を課金する課金手段を備え、該課金手段は、前記購入候補コンテンツの認証キーを前記ユーザ端末に送信した時点で、前記購入候補コンテンツの購入代金を課金することを特徴とするコンテンツ購入システム。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載のコンテンツ購入システムにおいて、コンテンツを追加購入する場合、前記ユーザ端末は、購入コンテンツの追加要求を前記サーバ装置に送信することにより、該サーバ装置から購入コンテンツ及びその認証キーを取得し、該取得した購入コンテンツ及びその認証キーを前記記録媒体に追記可能としたことを特徴とするコンテンツ購入システム。
【請求項6】
請求項1〜4のいずれか1項に記載のコンテンツ購入システムにおいて、コンテンツを購入候補として追加する場合、前記ユーザ端末は、購入候補コンテンツの追加要求を前記サーバ装置に送信することにより、該サーバ装置から購入候補コンテンツを取得し、該取得した購入候補コンテンツを前記記録媒体に追記可能としたことを特徴とするコンテンツ購入システム。
【請求項7】
ユーザからの購入要求に応じて、コンテンツ提供元から提供される書き換え可能な記録媒体であって、再生禁止に保護された購入コンテンツ及び/又は購入候補コンテンツと、前記購入コンテンツの保護を解除するための認証キーとが記録され、前記購入候補コンテンツの保護を解除するための認証キーを追記可能としたことを特徴とする記録媒体。
【請求項8】
請求項7に記載の記録媒体に記録されたコンテンツを再生する再生装置であって、
前記記録媒体に記録されたコンテンツをリスト表示させ、該リスト上で再生するコンテンツをユーザに選択させるコンテンツ選択手段と、該ユーザにより選択されたコンテンツが再生禁止に保護されている場合に、前記コンテンツの認証キーが前記記録媒体に記録されているか否かを判定する判定手段とを備え、
前記記録媒体に認証キーが記録されていると判定された場合、該認証キーにより前記コンテンツの保護を解除し、また、前記記録媒体に認証キーが記録されていないと判定された場合、該認証キーの購入を促すためのメッセージを表示することを特徴とする再生装置。
【請求項9】
請求項8に記載の再生装置において、前記記録媒体は固有のIDを記録し、前記認証キーは記録媒体毎の固有のIDが付加されており、
前記再生装置は、前記認証キーに付加された固有のIDが、前記記録媒体に記録された固有IDと一致する場合に、前記認証キーにより前記コンテンツの保護を解除することを特徴とする再生装置。
【請求項10】
請求項8又は9に記載の再生装置において、前記コンテンツ選択手段は、前記記録媒体に記録されたコンテンツをリスト表示させ、該リスト上で削除するコンテンツをユーザに選択させることを特徴とする再生装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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