説明

コンデンサ内蔵同軸コネクタ

【課題】組み立て工程の簡略化により生産性の向上が図れるようにしたコンデンサ内蔵同軸コネクタを提供する。
【解決手段】後端に同軸ケーブルの芯線を接続するための芯線接続部52を有した芯線接続端子50と、先端に相手側端子と嵌合接続される嵌合接続部31を有したインナー端子30と、インナー端子30の外周を覆いながら当該インナー端子を保持すると共に、後端に芯線接続端子の保持孔23を有した絶縁体20と、先端に絶縁体の外周を覆う筒状のシェル部11を有すると共に、後端に同軸ケーブルのシールド導体を圧着接続するためのシールド導体圧着部12を有したシールド端子10と、芯線接続端子50の先端部とインナー端子30の後端部の間に挟まれることにより、これら芯線接続端子の先端部とインナー端子の後端部を対向電極としてコンデンサ機能部100を構成する内部誘電体40と、を具備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンデンサ内蔵同軸コネクタに関するものである。
【背景技術】
【0002】
コンデンサ内蔵同軸コネクタの従来例として、図14及び図15に示すものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このコンデンサ内蔵同軸コネクタは、同軸ケーブル600を相手側(図示略)と接続するために、同軸ケーブル660の先端に予め取り付けられるものである。同軸ケーブル600は、芯線601の外周を絶縁体602で覆い、絶縁体602の外周を編組線等のシールド導体603で覆い、シールド導体603の外周に保護被覆604を設けた構成をなしている。
【0004】
このコンデンサ内蔵同軸コネクタは、コンデンサ本体部551から相反する方向に一対のリード線552、553を延ばしたリード線付コンデンサ550と、先端に相手側端子と嵌合接続されるバネ532付きの嵌合接続部531を有すると共に、後端にリード線付コンデンサ550の一方のリード線552を圧着接続する圧着部534を有したインナー端子530と、インナー端子530を収容保持する端子収容室521を有した絶縁体520と、先端に絶縁体520の外周を覆う筒状のシェル部511を有すると共に、後端に同軸ケーブル600のシールド導体603を圧着接続するためのシールド導体圧着部512を有したシールド端子510と、リード線付コンデンサ550の他方のリード線553と同軸ケーブル600の芯線601とを共圧着する共圧着部材560と、を具備したものである。
【0005】
このコンデンサ内蔵同軸コネクタを組み立てるには、まず、リード線付コンデンサ550の一方のリード線553と同軸ケーブル600の芯線601とを共圧着部材560により共圧着し、リード線付コンデンサ550の他方のリード線552をインナー端子530の圧着部534に圧着する。その後、インナー端子530を、シールド端子510のシェル部511内に予め装着しておいた絶縁体520の端子収容室521に挿入し、シールド端子510のシールド導体圧着部512に同軸ケーブル600のシールド導体603を圧着する。以上により、図15に示した構成のコンデンサ内蔵同軸コネクタを得ることができる。
【特許文献1】特開2004−55426号公報(図1、図6)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述のように、従来のコンデンサ内蔵同軸コネクタでは、両端にリード線552、553の付いたコンデンサ550を使用していたため、組み立て時に、コンデンサ550の2本のリード線552、553を圧着する作業が2回必要であり、生産性が悪かった
本発明は、上記事情を考慮し、組み立て工程の簡略化により生産性の向上が図れるようにしたコンデンサ内蔵同軸コネクタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1の発明は、後端に同軸ケーブルの芯線を接続するための芯線接続部を有した芯線接続端子と、先端に相手側端子と嵌合接続される嵌合接続部を有したインナー端子と、前記インナー端子の外周を覆いながら当該インナー端子を保持すると共に、後端に前記芯線接続端子の保持部を有した絶縁体と、先端に前記絶縁体の外周を覆う筒状のシェル部を有すると共に、後端に前記同軸ケーブルのシールド導体を圧着接続するためのシールド導体圧着部を有したシールド端子と、前記芯線接続端子の先端部と前記インナー端子の後端部の間に挟まれることにより、これら芯線接続端子の先端部とインナー端子の後端部を対向電極としてコンデンサ機能部を構成する内部誘電体と、を具備してなることを特徴とする。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1に記載のコンデンサ内蔵同軸コネクタであって、前記内部誘電体が、前記芯線接続端子の先端に装着され、該芯線接続端子を前記絶縁体の保持部に挿入して、芯線接続端子の先端に設けた内部誘電体を前記インナー端子の後端部に突き当てることにより、前記内部誘電体が、前記芯線接続端子の先端部と前記インナー端子の後端部の間に挟まれており、前記芯線接続端子の先端部と前記インナー端子の後端部の前記内部誘電体を挟んで対向する対向面が、コンデンサの電極面となっていることを特徴とする。
【0009】
請求項3の発明は、請求項2に記載のコンデンサ内蔵同軸コネクタであって、前記内部誘電体が、径小の軸部の外周に径大の鍔部を設けた形状をなし、前記軸部を前記芯線接続端子の先端の筒状部の中に挿入することで、前記鍔部が前記筒状部の端面に配置された状態で、前記内部誘電体が前記芯線接続端子の先端に装着されており、前記鍔部を、前記芯線接続端子の筒状部の端面と前記インナー端子の後端の筒状部の端面とで挟むことにより、これら両筒状部の端面を電極面として、前記内部誘電体により前記コンデンサ機能部が構成されていることを特徴とする。
【0010】
請求項4の発明は、請求項3に記載のコンデンサ内蔵同軸コネクタであって、前記内部誘電体に軸方向に沿った中心孔が形成され、その中心孔に、径小の軸部の外周に径大の鍔部を設けた形状の金属製の電極部材の前記軸部が密着状態で嵌合されると共に、該電極部材の鍔部が前記内部誘電体の鍔部に重ね合わされ、その状態で、前記内部誘電体の鍔部と前記電極部材の鍔部を、前記芯線接続端子の筒状部の端面と前記インナー端子の後端の筒状部の端面とで挟むことにより、前記電極部材と芯線接続端子の前記内部誘電体に対する接触面を電極面として、前記内部誘電体により前記コンデンサ機能部が構成されていることを特徴とする。
【0011】
請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載のコンデンサ内蔵同軸コネクタであって、前記内部誘電体の、前記電極となる部材との接触面に導電膜を形成したことを特徴とする。
【0012】
請求項6の発明は、請求項1に記載のコンデンサ内蔵同軸コネクタであって、前記内部誘電体の、前記芯線接続端子の先端部及び前記インナー端子の後端部と接触する面が、コネクタ嵌合方向と略平行な面として形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
請求項1の発明によれば、芯線接続端子とインナー端子との間に内部誘電体を単に挟むだけで、コンデンサ機能部を構成することができるので、リード付きコンデンサを使用せずに済み、リードを電気接続する作業手間を減らすことができて、生産性の向上が図れる。また、コンデンサ機能部をコネクタ内部に組み込んでいるので、小型化が可能であり、取り扱いやすい。また、内部誘電体の材質(誘電率)や、芯線接続端子とインナー端子との間に内部誘電体が挟まれる部分の厚み(電極間距離)を変えることが容易にできるため、コンデンサ容量を容易に変えることができる。
【0014】
請求項2の発明によれば、先端に内部誘電体を装着した芯線接続端子を絶縁体の後端の保持部に挿入して、内部誘電体をインナー端子の後端部に突き当てるだけで、コンデンサ機能部を構成することができるので、組み立てが簡単であり、生産性の向上が図れる。
【0015】
請求項3の発明によれば、軸部を芯線接続端子の筒状部に挿入することで、内部誘電体を芯線接続端子の先端に装着しているので、内部誘電体と芯線接続端子の組み付けが簡単にできると共に、安定した状態で内部誘電体を芯線接続端子に固定することができる。また、芯線接続端子を金型にインサートして内部誘電体を成形することも可能であり、そうすることで、一層生産性を上げることができる。また、内部誘電体を芯線接続端子の先端に予め装着しておくことにより、芯線接続端子を絶縁体の後端の保持部に挿入するだけで、コンデンサ機能部を構成することができるため、組み立てがより簡単にできる。
【0016】
請求項4の発明によれば、内部誘電体と電極となる部材の接触面積を増大させることができるので、コンデンサの容量を大きくすることができる。
【0017】
請求項5の発明によれば、内部誘電体と芯線接続端子及びインナー端子との接触面の導電状態を良好に保つことができるようになり、コンデンサの容量を大きくすることができる。
【0018】
請求項6の発明によれば、コンデンサ容量の計算がしやすくなる。また、内部誘電体と芯線接続端子及びインナー端子との間に大きな接触面積を確保できるので、コンデンサの容量を大きくすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
【0020】
図1は実施形態のコンデンサ内蔵同軸コネクタを中心で縦に割った断面を示す斜視図、図2(a)は同コネクタにおけるコンデンサ機能部の構成を拡大して示す断面図、(b)は同コンデンサ機能部で作られるコンデンサの模式図、図3は同コネクタの最終組み立て前の状態を示す斜視図、図4は内部誘電体を先端に装着した芯線接続端子の斜視図、図5は芯線接続端子の構成だけを示す斜視図、図6は内部誘電体の構成だけを示す斜視図、図7は絶縁体の中にインナー端子を組み込んだ部品を示す斜視図、図8はインナー端子の構成だけを示す斜視図、図9は図7に示した部分をシールド端子に組み込もうとしている状態を示す斜視図である。
【0021】
図1〜図9に示すように、本実施形態のコンデンサ内蔵同軸コネクタ1は、基本的に、後端に同軸ケーブル600の芯線601(図14、図15参照)を接続するための芯線接続部52を有した芯線接続端子50と、先端に相手側端子(図示略)と嵌合接続されるバネ32付きの嵌合接続部31を有した金属製のインナー端子30と、先端側にインナー端子30の外周を覆いながら当該インナー端子30を保持するための端子保持孔22付きの端子収容室21を有すると共に、後端側に芯線接続端子50を挿入するための保持孔(保持部)23及び芯線接続端子保護片24を有した合成樹脂の成形品よりなる絶縁体20と、先端側に絶縁体20の外周を覆う筒状のシェル部11を有すると共に、後端に同軸ケーブル600のシールド導体603(図14、図15参照)を圧着接続するためのシールド導体圧着部12を有した金属製のシールド端子10と、芯線接続端子50の先端部とインナー端子30の後端部の間に挟まれることにより、これら芯線接続端子50の先端部とインナー端子30の後端部を対向電極としてコンデンサ機能部100を構成する内部誘電体40と、を具備している。
【0022】
内部誘電体40は、図6に示すように、径小の軸部42の外周に径大の鍔部41(図示例では、径大の頭部の外周部分が鍔部に相当するが、軸部の中間部分に鍔部を設けてもよい)を設けた形状をなしており、図2、図4、図5に示すように、軸部42を芯線接続端子50の先端の筒状部51の中に挿入することにより、鍔部41が筒状部51の端面51aに配置された状態で、芯線接続端子50の先端に装着されている。
【0023】
そして、図1〜図3に示すように、先端に内部誘電体40が装着された芯線接続端子50を、絶縁体20の後端の保持孔23に挿入し、芯線接続端子50の先端に設けた内部誘電体40の鍔部41を、予め絶縁体20に内蔵してあるインナー端子30の後端の筒状部33の端面33aに突き当てることにより、内部誘電体40が、芯線接続端子50の先端部とインナー端子30の後端部の間に挟まれており、芯線接続端子50の先端部とインナー端子30の後端部の内部誘電体40の鍔部41を挟んで対向する対向面が、コンデンサの電極面となっている。
【0024】
即ち、図2(a)に示すように、内部誘電体40の鍔部41が、芯線接続端子50の筒状部51の端面51aとインナー端子30の後端の筒状部33の端面33aとで挟まれており、これら両筒状部51、33の端面51a、33aが電極面となることで、内部誘電体40によりコンデンサ機能部100が構成されている。
【0025】
ここで、図2(b)に示すように、電極面を構成する芯線接続端子50の筒状部51の端面50aとインナー端子30の筒状部33の端面33aの面積(電極面積)をSとし、電極面間に挟まれる内部誘電体40の鍔部41の厚み(電極間の距離)をtとすると、コンデンサ(コンデンサ機能部100)の静電容量Cは、次式で求めることができる。ただし、εは内部誘電体40の誘電率である。
【0026】
C=8.855×10^−12×(ε・S/t)
このように、芯線接続端子50とインナー端子30との間に内部誘電体40を単に挟むだけで、コンデンサ機能部100を構成することができるので、従来のように、リード付きコンデンサを使用せずに済み、リードを電気接続する作業手間を減らすことができて、生産性の向上が図れる。また、コンデンサ機能部100をコネクタ内部に組み込んでいるので、小型化が可能であり、取り扱いやすい。また、内部誘電体40の材質(誘電率ε)や、芯線接続端子50とインナー端子30との間に内部誘電体40が挟まれる部分(鍔部41)の厚み(電極間距離)tを変えることが容易にできるため、コンデンサ容量を容易に変えることができる。
【0027】
また、先端に内部誘電体40を装着した芯線接続端子50を絶縁体20の後端の保持孔23に挿入して、内部誘電体40をインナー端子30の後端部に突き当てるだけで、コンデンサ機能部100を構成することができるので、組み立てが簡単であり、生産性の向上が図れる。
【0028】
また、軸部42を芯線接続端子50の筒状部51に挿入することで、内部誘電体40を芯線接続端子50の先端に装着しているので、内部誘電体40と芯線接続端子50の組み付けが簡単にできると共に、安定した状態で内部誘電体40を芯線接続端子50に固定することができる。
【0029】
なお、芯線接続端子50を金型にインサートして内部誘電体40を成形することも可能であり、そうすることで、一層生産性を上げることもできる。
【0030】
また、内部誘電体40を芯線接続端子50の先端に予め装着しておくことにより、芯線接続端子50を絶縁体20の後端の保持孔23に挿入するだけで、コンデンサ機能部100を構成することができるため、組み立てがより簡単にできる。
【0031】
次に他の変形例について説明する。
【0032】
図10は内部誘電体40の変形例を示す図である。この図に示すように、内部誘電体40の、電極となる部材(上記実施形態では、インナー端子30と芯線接続端子50)との接触面に導電膜45を蒸着等により形成しておけば、内部誘電体40と芯線接続端子50及びインナー端子30との接触面の導電状態を良好に保つことができるようになるので、コンデンサの容量を大きくすることができる。
【0033】
また、図11(a)に示すように、内部誘電体40Bに軸方向に沿った中心孔43を形成すると共に、径小の軸部62の外周に径大の鍔部61を設けた形状の金属製の電極部材60を用意し、内部誘電体40Bの中心孔43に、(b)に示すように、電極部材60の軸部62を、中心孔43の内周面に軸部62の外周面が密着するような状態で嵌合して、電極部材60の鍔部61を、内部誘電体40Bの鍔部41に重ね合わせる。
【0034】
そして、その状態で絶縁体20の後端の保持孔23に、電極部材60と内部誘電体40を装着した芯線接続端子50の先端側を挿入して、図12(a)、(b)に示すように、内部誘電体40Bの鍔部41と電極部材60の鍔部61を、芯線接続端子50の筒状部51の端面51aとインナー端子30の後端の筒状部33の端面33aとで挟み込む。それにより、電極部材60と芯線接続端子50の内部誘電体40Bに対する接触面を電極面として、内部誘電体40Bによりコンデンサ機能部100を構成する。
【0035】
このように構成すれば、内部誘電体40Bと電極となる部材の接触面積を増大させることができるので、コンデンサの容量を大きくすることができる。本実施形態では、電極部材60と筒状部33をつき当てとしたが、導電性の弾性部材を一体または別体として介在させても良く、電極部材の一部を筒状部の内部に嵌め込む構成としても良い。
【0036】
また、上記実施形態では、芯線接続端子50の先端に装着した内部誘電体40を、インナー端子30の後端部に突き当てることで、コンデンサ機能部100を構成した場合を説明したが、図13(a)、(b)に示すように、芯線接続端子50Bの先端部及びインナー端子30Bにコネクタ嵌合方向に平行な板部56、36を形成し、それらの板部56、36のコネクタ嵌合方向に略平行で互いに対向する板面56a、36a間に内部誘電体40Cを挟んでもよい。
【0037】
この場合は、内部誘電体40Cに接触する板面56a、36aが対向電極面となることで、内部誘電体40Cによりコンデンサ機能部100Bが構成される。なお、内部誘電体40Cを挟んで対向するその他の対向面36b、56bも電極面として機能する。
【0038】
従って、内部誘電体40Cと芯線接続端子50B及びインナー端子30Bとの間に大きな接触面積を確保できるようになり、コンデンサの容量を大きくすることができる。また、対向電極の面積の割り出しが容易にできるようになるので、コンデンサ容量の計算がしやすくなる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の実施形態のコンデンサ内蔵同軸コネクタを中心で縦に割った断面を示す斜視図である。
【図2】(a)は同コネクタにおけるコンデンサ機能部の構成を拡大して示す断面図、(b)は同コンデンサ機能部で作られるコンデンサの模式図である。
【図3】同コネクタの最終組み立て前の状態を示す斜視図である。
【図4】同コネクタの構成要素である内部誘電体を先端に装着した芯線接続端子の斜視図である。
【図5】前記芯線接続端子の構成だけを示す斜視図である。
【図6】前記内部誘電体の構成だけを示す斜視図である。
【図7】同コネクタの構成要素である絶縁体の中にインナー端子を組み込んだ部品を示す斜視図である。
【図8】前記インナー端子の構成だけを示す斜視図である。
【図9】図7に示した部分をシールド端子に組み込もうとしている状態を示す斜視図である。
【図10】内部誘電体の変形例を示す断面図である。
【図11】本発明の他の実施形態に使用する内部誘電体と電極部材の関係を示す図で、(a)は分解斜視図、(b)は組み合わせ状態の斜視図である。
【図12】(a)は図11の電極部材及び内部誘電体とインナー端子を組み合わせた状態を示す斜視図、(b)はコネクタに組み込でコンデンサ機能部を構成した部分の断面図である。
【図13】本発明の他の実施形態の要部構成図で、(a)は斜視図、(b)は断面図である。
【図14】従来のコンデンサ内蔵同軸コネクタの分解斜視図である。
【図15】同コネクタの組立状態の断面図である。
【符号の説明】
【0040】
1 コンデンサ内蔵同軸コネクタ
10 シールド端子
11 シェル部
12 シールド導体圧着部
20 絶縁体
23 保持孔(保持部)
31 嵌合接続部
30,30B インナー端子
33 筒状部
33a 端面
36a 接触する面
40,40B,40C 内部誘電体
41 鍔部
42 軸部
43 中心孔
45 導電膜
50,50B 芯線接続端子
51 筒状部
51a 端面
52 芯線接続部
56a 接触する面
60 電極部材
61 鍔部
62 軸部
100,100B コンデンサ機能部
600 同軸ケーブル
601 芯線
603 シールド導体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
後端に同軸ケーブルの芯線を接続するための芯線接続部を有した芯線接続端子と、
先端に相手側端子と嵌合接続される嵌合接続部を有したインナー端子と、
前記インナー端子の外周を覆いながら当該インナー端子を保持すると共に、後端に前記芯線接続端子の保持部を有した絶縁体と、
先端に前記絶縁体の外周を覆う筒状のシェル部を有すると共に、後端に前記同軸ケーブルのシールド導体を圧着接続するためのシールド導体圧着部を有したシールド端子と、
前記芯線接続端子の先端部と前記インナー端子の後端部の間に挟まれることにより、これら芯線接続端子の先端部とインナー端子の後端部を対向電極としてコンデンサ機能部を構成する内部誘電体と、
を具備してなることを特徴とするコンデンサ内蔵同軸コネクタ。
【請求項2】
請求項1に記載のコンデンサ内蔵同軸コネクタであって、
前記内部誘電体が、前記芯線接続端子の先端に装着され、該芯線接続端子を前記絶縁体の保持部に挿入して、芯線接続端子の先端に設けた内部誘電体を前記インナー端子の後端部に突き当てることにより、前記内部誘電体が、前記芯線接続端子の先端部と前記インナー端子の後端部の間に挟まれており、前記芯線接続端子の先端部と前記インナー端子の後端部の前記内部誘電体を挟んで対向する対向面が、コンデンサの電極面となっていることを特徴とするコンデンサ内蔵同軸コネクタ。
【請求項3】
請求項2に記載のコンデンサ内蔵同軸コネクタであって、
前記内部誘電体が、径小の軸部の外周に径大の鍔部を設けた形状をなし、前記軸部を前記芯線接続端子の先端の筒状部の中に挿入することで、前記鍔部が前記筒状部の端面に配置された状態で、前記内部誘電体が前記芯線接続端子の先端に装着されており、前記鍔部を、前記芯線接続端子の筒状部の端面と前記インナー端子の後端の筒状部の端面とで挟むことにより、これら両筒状部の端面を電極面として、前記内部誘電体により前記コンデンサ機能部が構成されていることを特徴とするコンデンサ内蔵同軸コネクタ。
【請求項4】
請求項3に記載のコンデンサ内蔵同軸コネクタであって、
前記内部誘電体に軸方向に沿った中心孔が形成され、その中心孔に、径小の軸部の外周に径大の鍔部を設けた形状の金属製の電極部材の前記軸部が密着状態で嵌合されると共に、該電極部材の鍔部が前記内部誘電体の鍔部に重ね合わされ、その状態で、前記内部誘電体の鍔部と前記電極部材の鍔部を、前記芯線接続端子の筒状部の端面と前記インナー端子の後端の筒状部の端面とで挟むことにより、前記電極部材と芯線接続端子の前記内部誘電体に対する接触面を電極面として、前記内部誘電体により前記コンデンサ機能部が構成されていることを特徴とするコンデンサ内蔵同軸コネクタ。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載のコンデンサ内蔵同軸コネクタであって、
前記内部誘電体の、前記電極となる部材との接触面に導電膜を形成したことを特徴とするコンデンサ内蔵同軸コネクタ。
【請求項6】
請求項1に記載のコンデンサ内蔵同軸コネクタであって、
前記内部誘電体の、前記芯線接続端子の先端部及び前記インナー端子の後端部と接触する面が、コネクタ嵌合方向と略平行な面として形成されていることを特徴とするコンデンサ内蔵同軸コネクタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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