説明

コンパクトなセンサアッセンブリにおける圧力/温度の組合せ

【課題】製造するのが安価であり、サイズが小さく、しかも損傷を受けにくいセンサアセンブリを提供する。
【解決手段】センサアッセンブリ100は、矩形状の圧力センサ素子130と、その信号を受け取るように結合された電子回路120とを含む。センサアッセンブリはさらに、閉じた端部の流体が漏れない通路を含み、その少なくとも一部は金属から構成される。閉じた端部の流体が漏れない通路は、少なくともセンサアッセンブリの入り口の開口から矩形状のセラミック圧力センサ素子に隣接する通路の少なくとも一部上の電子回路まで延在する。センサアッセンブリは、閉じた端部の流体が漏れない通路の端部に配された温度センサ素子170を含む。閉じた端部の流体が漏れない通路内に配された導電性リンク160は、温度センサ素子を電子回路に結合する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2011年8月18日に提出された米国仮特許出願第61/524,989号の利益を要求し、これは、引用することによりここに含まれる。
【背景技術】
【0002】
従来のセンサ装置は、環境の状態を測定するために使用されてきた。例えば、従来の圧力センサ装置によって発生された信号情報を介して、圧力状態を電気的に遠隔地に配線リンクにより搬送し監視することが可能である。圧力センサアッセンブリの一例は、ビショップに与えられた特許文献1に示されている。あるケースでは、従来のセンサ装置は、それぞれの環境の温度と圧力の双方を測定するために、温度センサと圧力センサの双方を含んでいる。圧力/温度の組合せのセンサアッセンブリの例は、特許文献2ないし7に示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許第4,875,135号
【特許文献2】米国特許第5,974,893号
【特許文献3】米国特許第7,000,478号
【特許文献4】米国特許第7,762,140号
【特許文献5】米国特許第4,716,492号
【特許文献6】米国特許第7,434,470号
【特許文献7】米国特許出願第2010/0002745A1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
あるタイプの従来の圧力/温度センサアッセンブリは、複数の構成要素を含んでいる。例えば、従来の圧力センサアッセンブリは、圧力センサアッセンブリをエンジンブロックのようなホスト装置に搭載するため、ネジ山を含む金属ベース部材を含むことができる。圧力センサアッセンブリの金属ベース部材は、カップ領域または中空の領域を含むことができ、その中に、圧力/温度センサの電子部品、温度センサ素子および圧力センサ素子の各々を収容する。
【0005】
圧力センサアッセンブリのセンサの電子部品は、圧力センサ素子(例えば、容量型センサ素子、抵抗型センサ素子など)および/または温度センサ素子(例えば、サーミスタ、熱電対など)から信号を受け取るように構成され得る。センサ素子は、環境状態を検出し、適切な電気信号をセンサアッセンブリ内の電気回路に搬送する。センサ素子から圧力センサの電子部品へ伝送される信号は、流体の感知された環境状態に依存して変化する。
【0006】
金属ベース部材に加えて、典型的なセンサアッセンブリはさらに、圧力センサの電子部品に電気的に結合されるコネクタ部材を含むことができる。典型的に、コネクタ部材の少なくとも一部は、圧力センサアッセンブリのカップ領域に適合され、カップ内の圧力センサの電子部品を保持しかつ有害な環境要素からさらに保護する。コネクタアッセンブリのカップの部分と反対の部分は、圧力情報を遠隔地に搬送するようにカップの外側で露出されてワイヤの端部を受け取る。あるケースでは、ベース部材の一部は、コネクタをセンサ装置のベース部材に固定するためにクリンプ(crimp)される。ベース部材にクリンプされるコネクタの端部は、圧力センサ素子および各処理回路をカップ内に保持する。
【0007】
圧力センサ素子および温度センサ素子から受け取られた信号を処理した後、電子部品は、典型的に、圧力センサアッセンブリのコネクタを介して遠隔地に伝送される1つもしくはそれ以上の出力信号を生成する。
【0008】
上記したように、従来のセンサアッセンブリは、流体の圧力を感知するための圧力センサ素子と温度を感知するための温度センサ素子の双方を含むように構成されてきた。しかしながら、このような従来の装置は、典型的に製造するのが高価であり、サイズが大きく、しかも損傷を受けやすい。
【0009】
例えば、ある従来のセンサアッセンブリは、円形のセラミック圧力センサ素子と温度センサ素子を含む。このようなアッセンブリでは、温度センサ素子の各リードは、円形状の圧力センサ素子にあけられた穴を通過する。円形状の圧力センサ素子は高価であり製造するのが難しい。円形状の圧力センサ素子に穴を形成することは、かなり正確な穴の位置決めを必要するためコスト高になり得る。
【0010】
別の従来のセンサアッセンブリは、1つもしくはそれ以上の射出成型工程でプラスチックにより効果的に被覆された温度センサ素子および各リードを含む。このような例では、圧力/温度センサ装置に組立てられたとき、プラスチック被覆された温度センサ素子は、監視するための流体を受け取るセンサアッセンブリの引き込み口を越えて延在する。こうした設計の欠点は、温度センサ素子を被覆するプラスチックは、損傷に対する高度な保護を提供しないことである。例えば、プラスチック被覆された温度センサ素子を含むセンサアッセンブリが1メートルの高さから落下されたとき、プラスチック被覆された温度センサ素子には簡単にクラックが生じ得る。その後、もし、センサアッセンブリが腐食性の流体の圧力/温度を監視することを意図されたアプリケーションに使用されれば、温度センサ素子は、流体に晒され、損傷が生じるであろう。
【0011】
従来のセンサアッセンブリをより堅牢に作る1つの方法は、より厚い被覆で温度センサ素子の射出成型を生成することである。これは、強度を増加させることができるが、センサアッセンブリは、非常にサイズが大きくなる。
【0012】
また、アプリケーションに応じて、監視するための流体を受け取るセンサアッセンブリの引き込み口を越えて温度センサが延在するところの長さを変更することが望ましい。温度センサ素子を保護するための被覆を形成する射出成型処理器の使用は、長さに対する調整が新たな射出成型を必要とするので望ましくない。これは、射出成型が高価になるので望ましくない。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本実施例は、従来のセンサアッセンブリから離れるものである。例えば、従来のシステムと対照的に、ある実施例は、圧力/温度センサアッセンブリのサイズを減少させるように向けられ、他方、損傷されることなく落下試験を生き残ることができる非常に頑強なアッセンブリを提供する。以下に述べるように、より小さなサイズであり、簡単に組立てられ、かつ物理的に堅牢なセンサアセンブリの生産を容易にする多数の技術の中で、本実施例は、矩形状の圧力センサ素子、金属製のプローブ等の使用を含み得る。
【0014】
より具体的には、ある実施例では、センサアッセンブリは、矩形状の圧力センサ素子(すなわち、セラミックの圧力センサ素子)と、矩形状の圧力センサ素子からの信号を受け取るように結合された電子回路とを含む。圧力センサ素子は、流体の圧力を感知する。センサアッセンブリは、開放端の流体が漏れない(open-ended fluid-tight)通路を含み、センサアッセンブリの入り口の開口から、圧力を感知する矩形状の圧力センサ素子の表面まで流体を搬送する。センサはさらに、端部が閉じている流体が漏れない(closed-ended fluid-tight) 通路を含むことができ、その少なくとも一部は、金属のような材料から構成される。開放端の流体が漏れない通路と対照的に、閉じた端部の流体が漏れない通路は、監視されている流体への物理的な露出を防止する。閉じた端部の流体が漏れない通路は、少なくともセンサアッセンブリの入り口の開口から、矩形状の圧力センサ素子に隣接する通路の少なくとも一部の上の電子回路まで延在する。センサアッセンブリはさらに、入り口の開口に近い閉じた端部の流体が漏れない通路の端部内に配された温度センサ素子を含むことができる。閉じた端部の流体が漏れない通路内に配された少なくとも1つの導電性リンクは、温度センサ素子を電子回路に電気的に結合することができる。
【0015】
さらなる実施例では、より良好な熱応答性を提供するため、センサアッセンブリは、閉じた端部の流体が漏れない通路の少なくとも一部に配された熱伝導性の充填物を含むことができる。熱伝導性の充填物は、温度センサ素子と当該温度センサ素子が存在する閉じた端部の流体が漏れない通路の端部の間に熱導電性の経路を提供する。閉じた端部の流体が漏れない通路の端部は、温度センサ素子が存在する中空の金属プローブまたはチューブを含むことができる。閉じていてかつ流体が漏れないので、中空の金属プローブは、チューブの内側の温度センサ素子が流体に露出することを防止する。中空の金属プローブは、測定される流体のタイプに応じて、ステンレス鋼、真鍮等の適切な材料から構成することができる。
【0016】
従来のアプリケーションで述べた射出成型と対照的に、本実施例による中空の金属プローブはまた、コストの高い射出成型の生成の必要なしに、適切な長さに形成することができる。
【0017】
センサアッセンブリでは、閉じた端部の流体が漏れない通路の端部(例えば、温度センサ素子を含む中空のプローブ部分)の外側の表面は、流体に晒され得る。閉じた端部の流体が漏れない通路は、電子回路、1つもしくはそれ以上の導電性リンク、電子回路が流体に露出されることを防止する。対照的に、開放端の流体が漏れない通路は、センサアッセンブリの入り口の開口から圧力センサ素子の表面まで流体を搬送するべく管路を提供する。
【0018】
さらなる実施例では、温度センサ素子が存在する中空の金属プローブの端部(閉じた端部の流体が漏れない通路の端部)は、センサアッセンブリの入り口の開口を越えて延在し、その結果、中空の金属プローブ内の温度センサ素子は、開放端の流体が漏れない通路よりも外側の位置での流体のサンプルの温度を検出する。
【0019】
センサアッセンブリは、雄ネジが設けられたベース部材を含むことができる。雄ネジ付きのベース部材の第1の端部は、入り口の開口と円形状のボアを含み、流体を受け取りかつ矩形状の圧力センサ素子へ流体を搬送する。雄ネジ付きのベース部材の第1の端部の円形状のボアは、開放端の流体が漏れない通路の少なくとも一部を形成することができる。雄ネジ付きのベース部材の第2の端部は、少なくとも電子回路および矩形状のセラミック圧力センサ素子を収容するための円形状に開けられた中空の容積を含む。上記したように、センサアッセンブリの中空の金属プローブの少なくとも一部は、雄ネジ付きのベース部材の第1の端部で円形状ボア内に存在しかつそこを介して延在する。
【0020】
矩形状の圧力センサ素子は、多数の圧力センサ素子のウエハーから切断され得る。
【0021】
ここに説明されるさらなる実施例は、いわゆる中間プレートアッセンブリを含む。中間プレートアッセンブリは、少なくともディスク形状の素子と管状の素子の組合せを含むことができ、管状の素子は、ディスク形状の素子の表面と実質的に直角に中間プレートアッセンブリ内に配される。中間プレートアッセンブリのディスク形状の素子は、矩形状の圧力センサ素子とセンサアッセンブリの入り口の開口の端部との間でセンサアッセンブリ内に配される。
【0022】
温度センサ素子は、中間プレートアッセンブリの管状の素子の端部に存在することができる。絶縁されたワイヤ、トレースなどのような導電性リンクは、温度センサ素子から、管状の素子およびディスク形状の素子を介して、ディスク形状の素子の円周方向の端部近傍の位置まで延在する。導電性リンクはさらに、矩形状の圧力センサ素子の周辺のディスク形状の素子の円周方向の端部から電子回路まで延在することができる。
【0023】
さらにここに述べられるように、中間プレートアッセンブリは、ディスク形状の素子を通る第1の中空の容積を含むことができる。この場合、第1の中空の容積は、入り口の開口と矩形状の圧力センサ素子の表面との間に開放端の流体が漏れない通路の一部を形成する。
【0024】
中間プレートアッセンブリは、ディスク形状の素子を通る第2の中空の容積を含むことができる。第2の中空の容積は、入り口の開口と電子回路との間に閉じた端部の流体が漏れない通路の一部を形成する。ある実施例では、第2の中空の容積の少なくとも一部は、軸が管状の素子の長手方向の軸とほぼ直角である穴またはボアである。
【0025】
ディスク形状の素子は、第2の中空の容積の端部が終端するノッチ(切欠き)を周縁に含むことができる。温度センサ素子は、中間プレートアッセンブリの管状の素子の端部に存在する。導電性リンクは、温度センサ素子から、管状の素子およびディスク形状の素子内の第2の中空の容積を介して、矩形状の圧力センサ素子に隣接する通路上のノッチを介して、電子回路まで延在する。
【0026】
さらなる実施例では、センサアッセンブリは、第1のディスク形状の素子と第2のディスク形状の素子を有する中間プレートアッセンブリを含むことができる。第1のディスク形状の素子は、そこを貫通する穴を含むことができる。第2のディスク形状の素子は、穴と、第1のディスク形状の素子の表面と実質的に直角に配置されたプローブとを含むことができる。中間プレートアッセンブリのディスク形状の素子は、矩形状の圧力センサ素子とセンサアッセンブリの入り口の開口の端部との間のセンサアッセンブリ内に配置される。
【0027】
第1のディスク形状の素子および第2のディスク形状の素子は、スタンピング(打ち抜き加工)された金属であることができる。直角のプローブは、第2のディスク形状の素子の一部から引抜き加工されることができる。言い換えれば、第2のディスク形状の素子のプローブは、ディスク形状の素子の金属の部分を異なる形状に加工したり、または引き延ばしすることに基づき形成され得る。
【0028】
中間プレートアッセンブリはさらに、第1のディスク形状の素子と第2のディスク形状の素子との間に空間を含むことができる。第1および第2のディスク形状の素子の各々は、開放端の流体が漏れない通路の一部を形成する穴を含むことができる。上記したように、温度センサ素子は、プローブ内に配されることができ、プローブとディスク素子の間の空間は、上記したように閉じた端部の流体が漏れない通路の少なくとも一部を形成することができる。
【0029】
別な実施例は、ディスク形状の素子と中空のプローブ素子を含む。ディスク形状の素子は、第1の表面と第2の表面を含む。中空のプローブ素子は、ディスク形状の素子の第1の面に対して実質的に直角に配されかつ取付けられる。ディスク形状の素子は、第1の表面から第2の表面に延びる第1の中空の容積を含み、センサアッセンブリにおける圧力センサ素子への流体の通路を可能にする。ディスク形状の素子はさらに、プローブ素子からディスク形状の素子の円周方向の位置に半径方向に外側に延在する第2の中空の容積を含み、中空のプローブ素子と第2の中空の容積の組合せは、ここに述べられるように、閉じた端部の流体が漏れない通路の一部である。
【0030】
ここに説明されるセンサアッセンブリの他の実施例は、センサアッセンブリをエンジンブロックのようなリソースに取付けるため、ネジ付きのベース部材を含む。ネジ付きのベース部材は、穴のような、第1の中空の容積と第2の中空の容積を含む。第1の中空の容積は、開放端の流体が漏れない通路の少なくとも一部を形成し、第2の中空の容積は、閉じた端部の流体が漏れない通路の少なくとも一部を形成する。
【0031】
最後の実施例では、第1の中空の容積は、センサアッセンブリの入り口の開口から矩形状の圧力センサ素子の表面に向けて延在する実質的に真っ直ぐな通路であり得る。第1の中空の容積は、入り口の開口から矩形状の圧力センサ素子へ流体を搬送することができる。第2の中空の容積は、真っ直ぐな通路に実質的に平行な第1のセグメントと、第2の中空の容積を半径方向に外側に転換する第2のセグメントを含む、多重のセグメント化された通路であり得る。
【0032】
ここに説明されるセンサアッセンブリのさらなる実施例は、センサアッセンブリをリソースへ取付けるためのネジ付きのベース部材を含む。ネジ付きのベース部材は、第1の中空の容積と第2の中空の容積を含む。第1の中空の容積は、開放端の流体が漏れない通路の一部を形成する。第2の中空の容積は、閉じた端部の流体が漏れない通路の一部を形成する。
【0033】
このような実施例では、第1の中空の容積は、センサアッセンブリの入り口の開口から矩形状の圧力センサ素子の表面に向けて延在する真っ直ぐな通路であり得る。第1の中空の容積は、入り口の開口から矩形状の圧力センサ素子へ流体を搬送する。第2の中空の容積は、真っ直ぐな通路に実質的に平行な第1のセグメントと、第2の中空の容積を半径方向に外側に転換する第2のセグメントを含む、多重のセグメント化された通路であり得る。プローブ部分は、入り口の開口に最も近い第2の中空の容積の端部に取付けられる。ある実施例では、プローブ部分は、閉じた端部の流体が漏れない通路を第1の中空の容積を越えて延長する。
【0034】
これらのおよび他の実施例の変更は、以下に詳細に説明される。
【0035】
上記したように、本実施例は、ここに開示されたいずれかのまたはあらゆる方法、動作を実行しおよび/または支持するため、1つもしくはそれ以上のコンピュータ化された装置、ハードウエア処理装置、アッセンブラなどの構成を含むことができることに留意されたい。言い換えれば、1つもしくはそれ以上のコンピュータ化された装置、プロセッサ、ディジタル信号プロセッサ、アッセンブラなどは、ここに説明された方法を実行するためにプログラムされおよび/または構成され得る。
【0036】
さらに、種々の特徴、技術、構成などの各々が本開示の種々の場所で説明されるが、これらの概念の各々は、互いに独立に、または互いに組み合わせて実行され得ることを意図されている。従って、ここに説明される、1つもしくはそれ以上の本発明、実施例などは、多くの異なる方法で具現化されかつ検討され得る。
【0037】
また、ここでの実施例の予備的な説明は、本開示のすべての実施例および/または増加の新規な態様、または特許請求の範囲の発明を特定するものではない。その代わり、この簡単な説明は、大まかな実施例および従来の技術に対する新規な点を提示する。本発明のさらなる詳細なおよび/または可能性のある視野(置換)のため、読者は、後述するように、本開示の詳細な説明の部分と対応する図面に向けられる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】図1は、本実施例による圧力センサ素子と温度センサ素子を含むセンサアッセンブリの一部を切取った斜視図である。
【図2】図2は、本実施例によるセンサアッセンブリの構成部品の分解された図の例示である。
【図3】本実施例による電子回路と矩形状の圧力センサ素子の例を示す斜視図である。
【図4】図4は、本実施例による中間プレートアッセンブリを例示する斜視図である。
【図5】図5は、本実施例による中間プレートアッセンブリの断面図である。
【図6】図6は、本実施例による中間プレートアッセンブリの斜視図である。
【図7】図7は、本実施例による中間プレートアッセンブリの断面図である。
【図8】図8は、本実施例によるセンサアッセンブリと各構成部品の例の断面図である。
【図9】図9は、本実施例のセンサアッセンブリの一部を切取った斜視図である。
【0039】
上記した本発明の他の目的、特徴および効果は、添付の図面に例証されるようにより具滝的な好ましい実施例の記載から明らかである。種々の図面を通じて、同様の参照番号は同一部分を参照する。図面は、必ずしもスケール通りではなく、その代わりに強調され、実施例、原理、概念等の例示が載せられる。
【発明を実施するための形態】
【0040】
上記したように、本実施例は、従来のセンサアッセンブリから外れるものである。例えば、従来のシステムと対照的に、ここでのある実施例は、圧力/温度センサアッセンブリのサイズを減少するように向けられ、他方、損傷することなく落下試験を生き残ることができる非常に頑強なセンサアセンブリを提供する。
【0041】
より具体的に、図1は、本実施例による圧力センサ素子と温度センサ素子を含むセンサアッセンブリの一部が切取られた斜視図の例である。
【0042】
図に示すように、センサアッセンブリ100は、矩形状の圧力センサ素子130(流体の圧力を感知する)と、圧力感知素子130からの信号を受け取るように結合された電子回路120とを含む。
【0043】
本実施例は、矩形状の圧力センサ素子の使用を説明するけれども、他の適切なタイプの圧力センサ素子をセンサアッセンブリに使用することができる。矩形状の圧力センサ素子の使用は、従来の装置よりも小さいセンサアッセンブリの作成を可能にし、これにより、コストおよびスペースを節約する。好ましい矩形状の圧力感知素子は、15mm×13mm、またはそれよりも小さいサイズであろう。ある実施例では、圧力センサ素子130は、容量型の圧力センサ素子である。しかしながら、あらゆる適切なタイプの圧力センサ素子が圧力センサアッセンブリ100において使用することができる。
【0044】
センサアッセンブリ100は、開放端(端部が開放された)の流体が漏れない通路を含み、この通路は、センサアッセンブリ100の入り口の開口175から圧力を感知する圧力センサ素子130の表面(例えば、図の例では底面)に流体を搬送する。名前が示唆するように、開放端の流体が漏れない通路の端部は、流体を受け取りかつ流体を圧力感知素子130に搬送するように開いている。通路は、流体の漏れがなく、センサアッセンブリ100内の他の構成部品への流体の漏れや露出を防止する。
【0045】
ある実施例では、矩形状の圧力感知素子は、複数の圧力感知素子からなるウエハーから切断される。しかしながら、上記したように、あらゆる適切なタイプの圧力感知素子が使用できることに留意されるべきである。
【0046】
センサアッセンブリ100はさらに、閉じた端部の流体が漏れない通知を通路を含み、好ましくはその少なくとも一部は、金属から構成される。入り口の開口175から流体を搬送する開放端の流体が漏れない通路とは対照的に、閉じた端部の流体が漏れない通路は、閉じた端部の流体が漏れない通路内のあらゆるアイテム(例えば、温度センサ素子170、1つもしくはそれ以上の導電性リンク160など)が流体に露出されることを防止する。従って、閉じた端部の流体が漏れない通路は、シールドとして働き、センサアッセンブリ100の構成部品が流体に露出されるのを防止する。
【0047】
ある実施例では、温度センサ素子170は、表面実装装置である。導電性リード160は、フレキシブル回路ボードであることができる。
【0048】
ある実施例では、閉じた端部の流体が漏れない通路は、少なくともセンサアッセンブリ100の入り口の開口175から電子回路120まで圧力センサ素子130に隣接する通路の少なくとも一部で延在する。
【0049】
上記したように、センサアッセンブリ100はさらに、入り口の開口175により近い、閉じた端部の流体が漏れない通路の端部(例えば、管状の素子165)内に配置される温度センサ素子170を含むことができる。これは、流体の媒体から温度センサへの改善された速い熱伝達を可能にする。
【0050】
閉じた端部の流体が漏れない通路内に配置された1つもしくはそれ以上の導電性リンク160(例えば、複数の絶縁された配線、フレキシブル回路ボードの回路トレースなど)は、温度センサ素子170を電子回路120に電気的に結合する。
【0051】
ある実施例では、センサアッセンブリ100は、熱導電性の材料172を含むことに留意すべきである。管状の素子165のような閉じた端部の流体が漏れない通路内の少なくとも一部に熱伝導性材料172が配置される。このような実施例によれば、管状の素子165を充填する熱伝導性の材料172(例えば、詰め物)は、温度センサ素子170と当該温度センサ素子170が存在する端部が閉じた流体が漏れない通路(例えば、管状の素子165)の端部との間に、熱的に導電性の通路(場合によっては電気的に絶縁された通路)を提供する。
【0052】
管状の素子165は、測定される流体の腐食性質に応じて、ステンレス鋼、真鍮、銅などのような適切なタイプの金属材料から構成することができる。従って、ある実施例では、閉じた端部の流体が漏れない通路は、温度センサ素子170が存在する中空の金属プローブ(例えば、管状の素子165)を含むことができる。上記したように、中空の金属プローブは、温度センサ素子170が監視される流体に晒されるのを防止する。温度センサ素子170への流体の露出は、損傷を生じさせることがある。
【0053】
図示されるように、閉じた端部の流体が漏れない通路の端部(例えば、温度センサ素子170を含む中空のプローブ部分)の外側の表面は、流体に晒される。流体の温度は、管状の素子165および熱伝導性材料172を介して温度センサ素子170へ通じる。
【0054】
ある実施例では、限定されない例によってのみ示されるように、管状の素子165(例えば、温度センサ素子170が存在する中空の金属プローブ)の端部は、センサアッセンブリ100の入り口の開口175を越えて延在し、その結果、中空の金属プローブ内の温度センサ素子は、センサアッセンブリ100の開放端の流体が漏れない通路より外側の位置での流体サンプルの温度を検出することに留意すべきである。これは、流体媒体から温度センサへの速い熱伝達を最大限にする。さらなる実施例では、管状の素子165は、入り口の開口175の内側で終端することができる。
【0055】
センサアッセンブリ100は、図に示されるように、雄型のネジが付けられたベース部材150を含むことができる。しかしながら、センサアッセンブリ100を各ホストに取付けるために、他の適切な結合機構(例えば、ネジ以外のもの)を用いることができる。
【0056】
ベース部材150(例えば、金属または他の適切な材料から構成される)の第1の端部(例えば、入り口の開口175)は、円形状の穴を介してベース部材150内の少なくとも一部に形成された入り口の開口175を含むことができる。ベース部材150内の円形状または円柱状の穴は、流体を受け取りかつ流体を圧力センサ素子130へ搬送する。
【0057】
ある実施例では、ベース部材150の端部の円形状の穴は、センサアッセンブリ100を通る開放端の流体が漏れない通路の少なくとも一部を形成する。ベース部材150の第2の端部は、少なくとも電子回路120および圧力センサ素子130を収容するため中空の容積(例えば、円形状の穴)を含む。上記したように、センサアッセンブリ100の管状の素子165の少なくとも一部は、ベース部材150の円形状の穴を介して、プローブを介して延在し、延在することができる。
【0058】
ここで述べるさらなる実施例は、いわゆる中間プレート(mid-plate)アッセンブリ140(後の図面でさらに説明される)を含む。ある実施例では、中間プレートアッセンブリ140は、少なくともディスク形状の素子と管状の素子165の組合せを含む。管状の素子165は、中間プレートアッセンブリ140のディスク形状の素子の表面に対し実質的に直角に配置される。図示されるように、中間プレートアッセンブリ140のディスク形状の素子の一部は、圧力センサ素子130とセンサアッセンブリ100の入り口の開口175の端部との間でセンサアッセンブリ100内に配置され得る。
【0059】
センサアッセンブリ100の開放端の流体が漏れない通路の部分(例えば、ベース部材150のネジ部分の内側の円筒状の穴)は、センサアッセンブリ100の入り口の開口175から延在する管状の素子165を含むことができることに留意すべきである。従って、管状の素子165(例えば、閉じた端部の流体が漏れない通路の一部)は、ベース部材の円柱状の穴内に存在することができ、かつ開放端の流体が漏れない通路の少なくとも一部を介して延在することができる。
【0060】
図2は、本実施例によるセンサアッセンブリの構成部品の分解された図の例を示している。
【0061】
図に示されるように、センサアッセンブリ100は、ベース部材150を含む幾つかの構成部品を含むことができる。ベース部材150は、軸280に沿って圧力センサ素子130に向けて流体を搬送するように入り口の開口175に窪んだあるいは中空の容積を含む。シール(封止)リング210は、ベース部材150と中間プレートアッセンブリ140の底面との間に流体が漏れないシールを提供する。ベース部材は、窪んだまたは中空の容積208またはカップを含み、その中に、少なくとも中間プレートアッセンブリ140、保持器(リテイナ)220(例えば、プラスチック、金属などから構成)、圧力センサ素子130、電子回路120およびコネクタの下部が存在する。
【0062】
その名前が示唆するように、リテイナ220は、シールリング230、圧力センサ素子130および電子回路120を中間プレートアッセンブリ140の上面上に整列させる。
【0063】
コネクタ110は、電子回路120に結合し、遠隔地への圧力/温度の情報の伝送を可能にする。
【0064】
組立てられたとき、センサアッセンブリ100の構成部品は、開放端の流体が漏れない通路を作る。例えば、開放端の流体が漏れない通路は、ベース部材150の入り口の開口175、リールリング210の内側部分、中間プレートアッセンブリを通る中空の容積245、シールリング230の内側部分、および圧力センサ素子130の底面の組合せを介して形成される。
【0065】
また、組立てられたとき、センサアッセンブリ100の構成部品は、閉じた端部の流体が漏れない通路を作る。例えば、閉じた端部の流体が漏れない通路は、管状の素子165、中間プレートアッセンブリ140を通るノッチ420への中空の容積、管状の素子165内の温度センサ素子170と電子回路120との間で導電性リンクの通路を可能にするセンサアッセンブリ100のさらなる中空の空間(例えば、リテイナ220のノッチ298)の組合せを介して形成される。
ある実施例では、導電性リンク160は、管状の素子165の端部で温度センサ素子170に接続し、中間プレートアッセンブリ140のディスク形状の素子を介して電子回路120の端子288へ通じる。ノッチ420およびノッチ298は、導電性リンク160の通路を提供するための空間を提供する。矩形状の圧力セナ素子の使用は、導電性リンク160の通路を提供するためにリテイナ220にノッチ298を生成することを可能にする。
【0066】
図3は、本実施例による電子回路と矩形状の圧力センサ素子の例の斜視図である。
【0067】
図に示すように、第1の面上で、圧力センサ素子130は、監視される流体に関する圧力を感知するための圧力感知面325を含む。圧力感知面325(例えば、開放端の流体が漏れない通路の端部)の反対に電子回路120が存在し、圧力センサ素子130および温度センサ素子170によって受け取られた信号を処理する。
【0068】
図4は、本実施例による中間プレートアッセンブリの斜視図である。
【0069】
上記したように、温度センサ素子170は、中間プレートアッセンブリ140の管状の素子165の端部に存在することができる。組立てられたとき、絶縁された配線、トレース等のような、センサアッセンブリ100の導電性リンク160は、温度センサ素子170から、管状の素子165およびディスク形状の素子400を介して、ディスク形状の素子400の周縁505(例えば、ノッチ420の近くまたは周辺)の近くの位置まで延在する。上記したように、導電性リンク160はさらに、圧力センサ素子130についての通路に隣接するかその周囲のディスク形状の素子400の周縁から電子回路120まで延在することができる。
【0070】
ある実施例では、圧力センサ素子130は矩形状であるため、圧力センサ素子130とベース部材150の内壁との間に空間(例えば、ノッチ298)が存在する。この空間は、圧力センサ素子を介して対向するように、圧力センサ素子130の周囲で導電性リンク160を配線するための通路を提供する。このような空間の使用は、より小さなサイズのセンサアッセンブリ100を作ることを可能にする。
【0071】
さらに述べられるように、中間プレートアッセンブリ140は、ディスク形状の素子420を通る中空の容積245を含むことができ、ディスク形状の素子400の底面からディスク形状の素子400の上面まで流体を搬送する。このような例では、中空の容積245は、入り口の開口175と矩形状のセラミック圧力センサ素子130の圧力感知面325の間に開放端の流体が漏れない通路の一部を形成する。ディスク形状の素子400の底面上のリング210の内側とディスク形状の素子400の上面のリング230の内側はさらに、開放端の流体が漏れない通路の一部を形成する。
【0072】
中間プレートアッセンブリ140は、ディスク形状の素子400を通る中空の容積430(例えば、1つもしくはそれ以上の区分(セグメント))を含むことができる。中空の容積430は、管状の素子165の温度センサ素子と電子回路120との間に閉じた端部の流体が漏れない通路の一部を形成する。ある実施例では、中空の容積の少なくとも一部は、穴であり、その軸は、管状の素子の長手方向の軸と概して直角である。
【0073】
上記したように、ディスク形状の素子400は、周縁にノッチ(切欠き)420を含むことができ、その中に中空の容積430の端部が終端する。温度センサ素子170は、管状の素子165の端部に存在する。導電性リンク160は、温度センサ素子170から、管状の素子165およびディスク形状の素子400の中空の容積430を介して、ノッチ420を介してそして矩形状のセラミック圧力センサ素子130に隣接する通路を介して電子回路120まで延在する。
【0074】
図5は、本実施例による中間プレートアッセンブリの一部が切取られた側面図である。
【0075】
上記したように、中間プレートアッセンブリ140は、ディスク形状の素子400と中空のプローブ素子(例えば、管状の素子165)を含む。ディスク形状の素子400は、互いに実質的に平行に配された上面、底面を含む。管状の素子165(例えば、中空のプローブ素子)は、ディスク形状の素子400の底面に関し実質的に直角に配置されかつ取付けられる。
【0076】
ディスク形状の素子400は、堅牢な1つの金属材料から構成することができ、その中に1つもしくはそれ以上の中空の容積245(例えば、穴)が表面からディスク形状の素子400を通り底面にまで延在し、ディスク形状の素子400を介してセンサアッセンブリ100の圧力センサ素子130までの流体の通路を可能にする。
【0077】
さらなる実施例では、ディスク形状の素子400はさらに、中空の容積245から独立した中空の容積430を含む。少なくとも中空の容積430の一部は、管状の素子165の端部がディスク形状の素子400を取り付けた領域からノッチ420のようなディスク形状の素子400の円周の位置まで、半径方向に外側に延在する。
【0078】
管状の素子165(例えば、中空のプローブ素子)とディスク形状の素子を通る中空の容積430の組合せは、閉じた端部の流体が漏れない通路の一部を形成する。
【0079】
ある実施例では、管状の素子165は、ディスク形状の素子400の突出する部分(その中に中空の容積430が開けられる)に適合する。突出する部分は、図に示されるようにディスク形状の素子400の底面を越えて延在する。
【0080】
図6は、本実施例による別の中間プレートアッセンブリの斜視図である。
【0081】
本実施例では、センサアッセンブリ100は、第1のディスク形状の素子630−1と第2のディスク形状の素子630−2を有する中間プレートアッセンブリ140を含む。ディスク形状素子630の組合せは、中間プレートアッセンブリ140を形成する。
【0082】
第1のディスク形状の素子630−1は、そこを通る穴610を含むことができる。第2のディスク形状の素子630−2もまた、図に示すように、穴610と第1のディスク形状の素子630−1の表面に実質的に直角に配置されたプローブ640とを含むことができる。
【0083】
上記と同様の方法で、中間プレートアッセンブリ140のディスク形状の素子630は、矩形状のセラミック圧力センサ素子130とセンサアッセンブリ100の入り口の開口175の端部との間に配置されることができる。
【0084】
ある実施例では、第1のディスク形状の素子630−1と第2のディスク形状の素子630−2は、ステンレス鋼、アルミニウム、真鍮、銅などのようなスタンプされた材料により形成される。
【0085】
第2のディスク形状の素子630−2のプローブ640は、第1のディスク形状の素子630−1の一部の材料をリシェイピング(reshaping)、ストレッチング、スタンピング(打抜き)、引抜き加工などに基づき形成され得る。これは、第2のディスク形状の素子630−2とプローブ640との単一構造または一体構造を提供する。
【0086】
図7は、本実施例の別の中間プレートアッセンブリの一部が切取られた側面図である。
【0087】
中間プレートアッセンブリ140は、ディスク形状の素子630−1をディスク形状の素子630−2に取付けることにより形成され得る。このような実施例では、ディスク形状の素子630−1が窪んでいるため(凹面)、中間プレートアッセンブリ140は、第1のディスク形状の素子630−1と第2のディスク形状の素子630−2の間に空間710(例えば、中空の容積)を含む。上記したように、第1および第2のディスク形状の素子630−1、630−2の各々は、開放端の流体が漏れない通路の一部を形成する穴610を含むことができる。
【0088】
上記したように、温度センサ素子170は、プローブ640内に配置され得る。ある実施例では、プローブ640とディスク形状の素子630間の空間710とは、上記したように、閉じた端部の流体が漏れない通路の少なくとも一部を形成する。
【0089】
図8は、本実施例のセンサアッセンブリと各構成部品の例を示す一部が切取られた図である。
【0090】
図に示されるように、センサアッセンブリ800は、ネジが付けられたベース部材650−2を含み、センサアッセンブリ800をエンジンブロックのようなリソースに取付ける。センサアッセンブリ800はさらに、中空の容積を含むベース部材650−1を含み、その中に電子回路120、圧力センサ素子130、オーリング892等のセンサアッセンブリの構成部品を収容する。
【0091】
中空の容積850−1および中空の容積850−2は、ベース部材650−2に形成される。ベース部材650−2は、単一のベース部材650を形成するようにベース部材650−1に溶接されることができる。
【0092】
ベース部材650−1は、アルミニウム、ステンレス鋼などのような適切な材料から構成され得る。ベース部材650−2は、アルミニウム、ステンレス鋼などのような適切な材料から構成され得る。
【0093】
図に示されるように、ネジ付きのベース部材650−2は、少なくとも第1の中空の容積850−1と第2の中空の容積850−2を含む。ベース部材650−2の第1の中空の容積850−1は、入り口の開口875から圧力センサ素子130の感知面まで流体を搬送する開放端の流体が漏れない通路の一部を形成する。ベース部材650−2の第2の中空の容積850−2は、閉じた端部の流体が漏れない通路の一部を形成する。
【0094】
ある実施例では、第1の中空の容積850−1は、センサアッセンブリ800の入り口の開口875から矩形状の圧力センサ素子130の面に向かう真っ直ぐな円柱状のボアまたは通路である。従って、第1の中空の容積850−1は、入り口の開口875から矩形状の圧力センサ素子130へ流体を搬送する。
【0095】
第2の中空の容積850−2は、中空の容積850−1と実質的に平行である第1の区分を含む複数の区分化された通路である。言い換えれば、少なくとも中空の容積850−2の一部は、中空の容積850−1と平行である。中空の容積850−2はさらに、図8に示されるように、ベース部材650−2の中心から半径方向に外側に第2の中空の容積850−2の方向を転換する少なくとも第2の区分を含む。プローブ部分865は、入り口の開口875に最も近い第2の中空の容積850−2の端部に取付けられる。ある実施例では、プローブ部分865は、第1の中空の容積850−1または入り口の開口875を越えて、閉じた端部の流体が漏れない通路を延長する。
【0096】
図9は、本実施例によるセンサアッセンブリの一部が切取られた斜視図である。
【0097】
図に示されるように、センサアッセンブリ900は、雄のネジ山が付けられたベース部材950−2を含む。雄ネジが付けられたベース部材950−2の第1の端部は、入り口の開口975と円形の円筒状のボアを含む。センサアッセンブリ900はさらに、円筒状のボア内に存在する管状の部分910(例えば、金属または他の適切な材料から形成されたチューブ)を含む。管状の部分910の外径は、ベース部材950−2の円筒状のボアの内側の径よりも実質的に小さい。
【0098】
雄ネジが付けられたベース部材950−2の第1の端部の円形状もしくは円筒状のボアの面と管状の部分910の外側の面は、本実施例の閉じた端部の流体が漏れない通路920の少なくとも一部を形成する。
【0099】
例えば、ある実施例では、閉じた端部の流体が漏れない通路は、管状の部分910の外側の表面とベース部材950−2の円筒状のボアの内側の面の間に形成された中空の容積を含む。温度センサ素子170は、これらの壁の間に形成された中空の容積内に存在する。
【0100】
管状の部分910は、ベース部材950−2の適切な接触点に溶接されることができ、流体が漏れないシールを形成し、入り口の開口975で受け取られた流体が中空の容積内に存在する温度センサ素子170に接触することを防止する。上記と同様の方法で、導電性リンク160は、温度センサ素子170と電子回路120間に電気的な接続を提供する。しかしながら、ここでの例では、導電性リンク160は、管状の部分910の外側の面とベース部材950−2内の円筒状のボアの内側の面の間の空間に沿って延在し、入り口の開口975で受け取られた流体に露出されない。
【0101】
従って、管状の部分910の内側の面は、開放端の流体が漏れない通路の少なくとも一部を形成する。
【0102】
雄ネジが付けられたベース部材950−1の第2の端部または部分は、中空の容積またはカップ(例えば、円形状の穴があけられた中空の容積)を含み、少なくとも電子回路120、矩形状の圧力センサ素子130などを収容する。
【0103】
本技術は、ここに述べられるような圧力センサアッセンブリのようなあらゆるタイプのセンサーアプリケーションに非常に良く適していることに再度留意すべきである。しかしながら、本実施例は、このようなアプリケーションの使用に限定されるものではなく、ここに説明された技術は、他のアプリケーションにもまた同様に非常に適していることに留意されるべきである。
【0104】
本発明は、好ましい実施例を参照して特に示されかつ記載されたが、当業者であれば、形状、詳細の種々の変更は、添付された特許請求の範囲によって規定された本出願の精神および範囲から逸脱することなく成し得ることが理解されよう。このような変更は、本出願の範囲によってカバーされることが意図されている。このように、本出願の上記の実施例は、限定することを意図するものではない。むしろ、本発明に対するあれゆる限定は、以下の請求の範囲に示される。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
センサアッセンブリであって、
流体の圧力を感知する矩形状の圧力センサ素子と、
前記矩形状の圧力センサ素子からの信号を受け取るように結合された電子回路と、
センサアッセンブリの入り口の開口から圧力を感知する前記矩形状の圧力センサ素子の面まで流体を搬送する開放端の流体が漏れない通路と、
少なくとも一部が金属から構成され、かつ一部が前記開放端の流体が漏れない通路とほぼ平行であり、さらに少なくともセンサアッセンブリの前記入り口の開口から前記矩形状の圧力センサ素子に隣接する通路の少なくとも一部上の前記電子回路まで延在する、閉じた端部の流体が漏れない通路と、
前記入り口の開口に最も近い前記閉じた端部の流体が漏れない通路の端部内に配置された温度センサ素子であって、前記閉じた端部の流体が漏れない通路内に配された少なくとも1つの導電性リンクが前記温度センサ素子を前記電子回路に結合する、前記温度センサ素子と、
を有するセンサアッセンブリ。
【請求項2】
センサアッセンブリはさらに、前記閉じた端部の流体が漏れない通路の少なくとも一部に配された熱的に導電性の充填物を有し、前記熱的に導電性の充填物は、前記温度センサ素子と当該温度センサ素子が存在する前記閉じた端部の流体が漏れない通路との間に熱的な導電性通路を提供する、請求項1に記載のセンサアッセンブリ。
【請求項3】
前記閉じた端部の流体が漏れない通路の端部の外側の表面は流体に晒され、前記閉じた端部の流体が漏れない通路は、前記電子回路、前記少なくとも1つの導電性リンク、前記電子回路が流体に晒されるのを防止する、請求項1に記載のセンサアッセンブリ。
【請求項4】
前記閉じた端部の流体が漏れない通路は、前記温度センサ素子が存在する中空の金属プローブを含み、当該中空の金属プローブは、管の内側の温度センサ素子の流体への露出を防止する、請求項1に記載のセンサアッセンブリ。
【請求項5】
前記温度センサ素子が存在する中空の金属プローブの端部は、センサアッセンブリの前記入り口の開口を越えて延在し、前記中空の金属プローブ内の温度センサ素子は、前記開放端の流体が漏れない通路よりも外側の位置での流体サンプルの温度を検出する、請求項4に記載のセンサアッセンブリ。
【請求項6】
センサアッセンブリはさらに、ネジが付けられたベース部材を含み、当該ネジ付きのベース部材の第1の端部は前記入り口の開口と、流体を受け取りかつ流体を前記矩形状の圧力センサ素子に搬送するための円形状の開口とを含み、前記ネジ付きのベース部材の第1の端部での円形状の開口は、前記開放端の流体が漏れない通路の少なくとも一部を形成し、前記ネジ付きのベース部材の第2の端部は、少なくとも前記電子回路および前記矩形状の圧力センサ素子を収容するための円形状の穴があけられた中空の容積を含み、
前記中空の金属プローブの少なくとも一部は、前記ネジ付きのベース部材の第1の端部で前記円形状の開口を介して存在しかつ延在する、請求項5に記載のセンサアッセンブリ。
【請求項7】
前記矩形状の圧力センサ素子は、15mm×13mmのサイズよりも小さい、請求項1に記載のセンサアッセンブリ。
【請求項8】
センサアッセンブリはさらに、少なくともディスク形状の素子と管状の素子との組合せを含む中間プレートアッセンブリを有し、前記管状の素子は、前記中間プレートアッセンブリのディスク形状の素子の表面と実質的に直角に配され、
前記中間プレートアッセンブリのディスク形状の素子は、前記矩形状の圧力センサ素子とセンサアッセンブリの前記入り口の開口の端部との間に配される、請求項1に記載のセンサアッセンブリ。
【請求項9】
前記温度センサ素子は、前記中間プレートアッセンブリの管状の素子の端部に存在し、前記少なくとも1つの導電性リンクは前記温度センサ素子から、前記管状の素子および前記ディスク形状の素子を介して、前記ディスク形状の素子の周縁近傍の位置まで延在し、前記少なくとも1つの導電性リンクはさらに、前記矩形状の圧力センサ素子の周囲の前記ディスク形状の素子の周縁から前記電子回路にまで延在する、請求項8に記載のセンサアッセンブリ。
【請求項10】
前記中間プレートアッセンブリは、前記ディスク形状の素子を通る第1の中空の容積を含み、当該第1の中空の容積は、前記入り口の開口と前記矩形状の圧力センサ素子の表面との間に前記開放端の流体が漏れない通路の一部を形成する、請求項8に記載のセンサアッセンブリ。
【請求項11】
前記中間プレートアッセンブリは、前記ディスク形状の素子を通る第2の中空の容積を含み、当該第2の中空の容積は、前記電子回路までの前記圧力センサ素子の周囲に前記閉じた端部の流体が漏れない通路の一部を形成する、請求項10に記載のセンサアッセンブリ。
【請求項12】
前記第2の中空の容積の少なくとも一部は、軸が前記管状の素子の長手方向の軸にほぼ直角である穴である、請求項11に記載のセンサアッセンブリ。
【請求項13】
前記ディスク形状の素子は、前記周縁にノッチ(切欠き)を含み、前記第2の中空の容積の端部が前記ノッチに終端し、
前記温度センサ素子は、前記中間プレートアッセンブリの管状の素子の端部に存在し、前記少なくとも1つの導電性リンクは前記温度センサ素子から、前記管状の素子および前記ディスク形状の素子の第2の中空の容積を介して、前記矩形状のセラミック圧力センサ素子に隣接する通路上のノッチを介して、前記電子回路まで延在する、請求項12に記載のセンサアッセンブリ。
【請求項14】
センサアッセンブリはさらに、第1のディスク形状の素子と第2のディスク形状の素子を含む中間プレートアッセンブリを含み、
前記第1のディスク形状の素子は穴を含み、前記第2のディスク形状の素子は、前記第1のディスク形状の素子の穴に整合する穴と前記第1のディスク形状の素子の表面に実質的に直角に配されたプローブとを含み、
前記中間プレートアッセンブリのディスク形状の素子は、前記矩形状の圧力センサ素子と前記センサアッセンブリの前記入り口の開口の端部との間に配される、請求項1に記載のセンサアッセンブリ。
【請求項15】
前記第1のディスク形状の素子と第2のディスク形状の素子は、スタンピングされた金属であり、
前記第2のディスク形状の素子のプローブは、前記第2のディスク形状の素子の金属を異なった形にすることに基づき形成される、請求項14に記載のセンサアッセンブリ。
【請求項16】
前記中間プレートアッセンブリは、前記第1のディスク形状の素子と前記第2のディスク形状の素子との間に空間を含み、前記第1および第2のディスク形状の素子の各々は、前記開放端の流体が漏れない通路の一部を形成する穴を含み、前記温度センサ素子は、プローブ内に配され、当該プローブと前記空間は、前記閉じた端部の流体が漏れない通路の少なくとも一部を形成する、請求項14に記載のセンサアッセンブリ。
【請求項17】
センサアッセンブリはさらに、センサアッセンブリをリソースに取付けるためのネジ付きのベース部材を含み、当該ネジ付きのベース部材は、第1の中空の容積と第2の中空の容積を含み、第1の中空の容積は、前記開放端の流体が漏れない通路の一部を形成し、前記第2の中空の容積は、前記閉じた端部の流体が漏れない通路の一部を形成する、請求項1に記載のセンサアッセンブリ。
【請求項18】
前記第1の中空の容積は、前記センサアッセンブリの前記入り口の開口から前記矩形状のセラミック圧力センサ素子の面に向けて延在する真っ直ぐな通路であり、前記第1の中空の容積は、前記入り口の開口から前記矩形状のセラミック圧力センサ素子へ流体を搬送し、
前記第2の中空の容積は、前記真っ直ぐな通路と実質的に平行である第1の区分と前記第2の中空の容積を半径方向に外側の方向に転換する第2の区分とを含む複数の区分化された通路である、請求項17に記載のセンサアッセンブリ。
【請求項19】
センサアッセンブリはさらに、前記入り口の開口に最も近い前記第2の中空の容積の端部に取付けられたプローブ部分を含み、当該プローブ部分は、前記第1の中空の容積を越えて前記閉じた端部の流体が漏れない通路を延長する、請求項18に記載のセンサアッセンブリ。
【請求項20】
センサアッセンブリはさらに、ネジ付きのベース部材を含み、当該ネジ付きのベース部材の第1の端部は、前記入り口の開口と円形状のボアを含み、前記ネジ付きのベース部材の第1の端部の前記円形状のボアの面と管状の部分の外側の面の組合せは、前記閉じた端部の流体が漏れない通路の少なくとも一部を形成し、前記管状の部分の内側の面は、前記開放端の流体が漏れない通路の少なくとも一部を形成し、前記ネジ付きベース部材の第2の端部は、円形状の穴が開いた中空の容積を含み、少なくとも前記電子回路および前記矩形状の圧力センサ素子を収容する、請求項1に記載のセンサアッセンブリ。
【請求項21】
第1の表面と第2の表面を有するディスク形状の素子と、
前記ディスク形状の素子の第1の表面に実質的に直角に配されかつ取付けられた中空のプローブ部材とを有し、
前記ディスク形状の素子は、センサアッセンブリ内の圧力センサ素子への流体の通路を可能にするため前記第1の表面から前記第2の表面まで延在する第1の中空の容積を含み、前記ディスク形状の素子はさらに、前記プローブ部材から半径方向に外側に前記ディスク形状の素子の円周の位置まで延在する第2の中空の容積を含み、前記中空のプローブ部材と第2の中空の容積の組合せは流体が漏れない通路である、装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−40936(P2013−40936A)
【公開日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−179997(P2012−179997)
【出願日】平成24年8月15日(2012.8.15)
【出願人】(506154029)センサータ テクノロジーズ インコーポレーテッド (28)
【Fターム(参考)】