説明

コンピュータ装置及びプログラム

【課題】コード化パターンが形成された時間割表を適切に作成することが可能なコンピュータ装置を提案する。
【解決手段】コンピュータ装置は、複数の科目ごとに割り当てられた、それぞれで異なるコード化パターンに関する定義情報を記憶する記憶手段と、複数の曜日の複数の時限ごとに、科目を入力させるための入力画面を表示させる入力画面表示手段と、記憶手段に記憶された定義情報に基づいて、入力画面によって複数の曜日の複数の時限ごとに入力された科目のそれぞれに割り当てられたコード化パターンと、入力された科目の名称とを、時間割表として印刷させるための印刷指示を出力する印刷指示手段と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、時間割表を作成するコンピュータ装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、記入した情報を電子化する電子ペンが開発されており、その代表的なものとしてスウェーデンのAnoto社が開発した「アノトペン(Anoto pen)」が知られている。例えば、特許文献1に記載されているように、アノトペンは、用紙に印刷された所定のドットパターンを読み取って記入情報を生成し、当該記入情報を端末装置に送信する。
【0003】
特許文献2には、時間が定義されたカレンダーエリア、ToDoリストエリア、仕事リストエリア等を含み、アノト方式のドットパターンが印刷されたカレンダー帳に、電子ペンで記入された場合に、その記入内容を電子化する技術が記載されている。また、特許文献3には、電子ペンでコンピュータを操作するためのアイコンを、ドットパターンを割り当てて用紙に印刷する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第3842283号公報
【特許文献2】特許第3764100号公報
【特許文献3】特開2011−65227号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、例えば複数の科目のそれぞれに対応付けられたコード化パターンが形成された時間割表を作成し、そのような時間割表を用いて、電子ペンによってノート用紙に記入された手書きストロークを科目ごとに分類して記憶させることができると便宜である。
そこで、本発明は、コード化パターンが形成された時間割表を適切に作成することが可能なコンピュータ装置及びプログラムを提案することを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の1つの観点では、コンピュータ装置は、複数の科目ごとに割り当てられた、それぞれで異なるコード化パターンに関する定義情報を記憶する記憶手段と、複数の曜日の複数の時限ごとに、科目を入力させるための入力画面を表示させる入力画面表示手段と、前記記憶手段に記憶された前記定義情報に基づいて、前記入力画面によって複数の曜日の複数の時限ごとに入力された科目のそれぞれに割り当てられたコード化パターンと、前記入力された科目の名称とを、時間割表として印刷させるための印刷指示を出力する印刷指示手段と、を備える。
【0007】
上記のコンピュータ装置は、コード化パターンが形成された時間割表を作成するために好適に利用される。記憶手段は、複数の科目ごとに割り当てられた、それぞれで異なるコード化パターンに関する定義情報を記憶する。入力画面表示手段は、複数の曜日の複数の時限ごとに、ユーザに科目を入力させるための入力画面を表示させる。印刷指示手段は、記憶手段に記憶された定義情報に基づいて、入力画面によって複数の曜日の複数の時限ごとに入力された科目のそれぞれに割り当てられたコード化パターンと、当該入力された科目の名称とを、時間割表として印刷させるための印刷指示を出力する。これにより、入力画面を用いてユーザによって各曜日の各時限ごとに入力された科目に応じて、各科目に対応付けられたコード化パターンが形成された時間割表を適切に作成することが可能となる。
【0008】
本発明の他の観点では、コンピュータ装置は、複数の曜日の複数の時限ごとに割り当てられた、それぞれで異なるコード化パターンに関する定義情報を記憶する記憶手段と、複数の曜日の複数の時限ごとに、科目を入力させるための入力画面を表示させる入力画面表示手段と、前記記憶手段に記憶された前記定義情報に基づいて、複数の曜日の複数の時限ごとに割り当てられたコード化パターンと、前記入力画面によって複数の曜日の複数の時限ごとに入力された科目の名称とを、時間割表として印刷させるための印刷指示を出力する印刷指示手段と、前記入力画面によって複数の曜日の複数の時限ごとに入力された科目を、それぞれ、前記定義情報における複数の曜日の複数の時限ごとに割り当てられたコード化パターンに関連付けて記憶させる関連付け手段と、を備える。
【0009】
上記のコンピュータ装置では、記憶手段は、複数の曜日の複数の時限ごとに割り当てられた、それぞれで異なるコード化パターンに関する定義情報を記憶している。印刷指示手段は、このような定義情報に基づいて、複数の曜日の複数の時限ごとに割り当てられたコード化パターンと、入力画面によって複数の曜日の複数の時限ごとに入力された科目の名称とを、時間割表として印刷させるための印刷指示を出力する。これにより、各曜日の各時限ごとに異なる座標範囲のコード化パターンが形成された時間割表を適切に作成することが可能となる。他方で、関連付け手段は、入力画面によって複数の曜日の複数の時限ごとに入力された科目を、それぞれ、定義情報における複数の曜日の複数の時限ごとに割り当てられたコード化パターンに関連付けて記憶させる。これにより、各曜日の各時限ごとに割り当てられたコード化パターンと、各曜日の各時限ごとに入力された科目との対応関係を容易に把握することができる。
【0010】
上記のコンピュータ装置の一態様では、電子ペンが読み取ったコード化パターンに関する記入情報を受信する受信手段と、前記印刷指示手段による前記印刷指示に応じて印刷された前記時間割表への、前記電子ペンによる記入に対応する前記記入情報に基づいて、前記電子ペンによって記入された科目を特定する科目特定手段と、コード化パターンが形成されたノート用紙への前電子ペンによる記入に対応する前記記入情報に基づいて、前記電子ペンによって前記ノート用紙に記入された手書きストロークを、前記科目特定手段が特定した科目に対応付けたファイルに記憶させる保存指示手段と、を更に備える。
【0011】
この態様によれば、電子ペンによって記入された手書きストロークを、ユーザによって時間割表を用いて指定された科目に対応付けて適切に記憶させることができる。よって、電子ペンによってノート用紙に記入された手書きストロークを、複数の科目ごとに分類して適切に記憶させることができる。つまり、複数の科目ごとに分類して、手書きストロークを電子化することができる。
【0012】
上記のコンピュータ装置の他の一態様では、前記電子ペンによって前記時間割表に記入された際に、前記科目特定手段が特定した科目に対応付けられた前記ファイルを開き、当該ファイルに記憶された前記手書きストロークを表示させるストローク表示手段を更に備える。この態様によれば、時間割表によって指定された科目について記入された手書きストロークを、適切に表示させることができる。
【0013】
上記のコンピュータ装置の他の一態様では、前記保存指示手段は、前記電子ペンによって前記ノート用紙に記入された前記手書きストロークを、前記ノート用紙のページに対応付けて前記ファイルに記憶させ、前記ストローク表示手段は、前記ファイルに記憶された前記ページの中の所定のページを表示させる。この態様によれば、ノート用紙のページに対応付けて手書きストロークを適切に記憶させることができると共に、ノート用紙に応じたページを適切に表示させることができる。
【0014】
上記のコンピュータ装置の他の一態様では、前記ストローク表示手段は、前記電子ペンによって前記ノート用紙に前記手書きストロークが記入された際に、前記ノート用紙に対応するページに前記手書きストロークを描画させる。この態様によれば、記入された手書きストロークをリアルタイムで適切に描画させることができる。
【0015】
上記のコンピュータ装置の他の一態様では、前記科目特定手段は、前記電子ペンによって前記時間割表の科目に記入された際に、前記科目を特定する共に、当該科目に対応する曜日及び時限を特定し、前記保存指示手段は、前記電子ペンによって前記ノート用紙に記入された前記手書きストロークを、前記科目特定手段が特定した前記科目、前記曜日及び前記時限に対応付けて記憶させ、前記ストローク表示手段は、前記電子ペンによって前記時間割表の前記科目に記入された際に、前記科目特定手段が特定した前記科目、前記曜日及び前記時限に対応付けられた前記手書きストロークを表示させる。この態様によれば、電子ペンによって記入された手書きストロークを、科目だけでなく曜日や時限に対応付けて適切に記憶させることができる。また、曜日や時限に応じた手書きストロークを適切に表示させることができる。
【0016】
上記のコンピュータ装置において好適には、前記ストローク表示手段は、前記時間割表において曜日及び時限が同じ科目に前記電子ペンによって連続して記入された場合、前記曜日及び前記時限に記入された前記手書きストロークを過去に遡って表示させることができる。
【0017】
また、上記のコンピュータ装置において好適には、前記時間割表は、複数の曜日ごとに割り当てられた、それぞれで異なるコード化パターンが印刷され、前記ストローク表示手段は、前記電子ペンによって前記時間割表の前記曜日に記入された際に、当該曜日に行われる全ての科目について記入された前記手書きストロークを並べて表示させることができる。
【0018】
好適には、前記ストローク表示手段は、並べて表示されている複数の科目の中からユーザが科目を選択した場合に、当該科目について記入された手書きストロークをアクティブ表示させると共に、ユーザの選択に応じて、現在アクティブ表示されている科目の手書きストロークから、(1)前記現在アクティブ表示されている科目に対応する講義からみて前回の講義に記入された手書きストローク、(2)前記現在アクティブ表示されている科目に対応する講義からみて次の講義で記入された手書きストローク、(3)前記現在アクティブ表示されている科目に対応する講義からみて次の講義で記入された手書きストローク、(4)前記現在アクティブ表示されている科目に対応する講義からみて次の週の講義で記入された手書きストロークのうちのいずれかに、表示させる手書きストロークを切り替える。
【0019】
また好適には、前記ストローク表示手段は、ユーザの選択に応じて、現在表示されている曜日について記入された手書きストロークから、(1)前記現在表示されている曜日の一つ前の曜日に行われた全ての科目について記入された手書きストローク、(2)前記現在表示されている曜日の一週間前の同じ曜日に行われた全ての科目について記入された手書きストローク、(3)前記現在表示されている曜日の次の曜日に行われた全ての科目について記入された手書きストローク、(4)前記現在表示されている曜日の次の週の同じ曜日に行われた全ての科目について記入された手書きストロークのうちのいずれかに、表示させる手書きストロークを切り替える。
【0020】
上記のコンピュータ装置の他の一態様では、前記ストローク表示手段は、既に手書きストロークが記入された前記ノート用紙に前記電子ペンによって手書きストロークが記入された場合、前記ノート用紙に対応するページが記憶された前記ファイルを開いて、前記ノート用紙に対応するページを表示させると共に当該ページに前記手書きストロークを描画させる。この態様によれば、既に記入された手書きストロークの続きに、新たに記入された手書きストロークを適切に描画させることができる。
【0021】
上記のコンピュータ装置の他の一態様では、前記保存指示手段は、未だ手書きストロークが記入されていない前記ノート用紙に前記電子ペンによって手書きストロークが記入された場合、開いている前記ファイルに記憶されたページに連続する、前記ノート用紙に対応する新たなページを作成して、前記手書きストロークを前記新たなページに対応付けて前記ファイルに記憶させ、前記ストローク表示手段は、未だ手書きストロークが記入されていない前記ノート用紙に前記電子ペンによって手書きストロークが記入された場合、前記ノート用紙に対応する新たなページを表示させると共に当該ページに前記手書きストロークを描画させる。
【0022】
新規のノート用紙に手書きストロークが記入された場合、その手書きストロークをどの科目に対応付けて記憶させるか問題となるが、上記の態様によれば、新規のノート用紙に記入された手書きストロークを、時間割表によって指定された科目に対応付けて適切に記憶させることができる。
【0023】
上記のコンピュータ装置の他の一態様では、未だ手書きストロークが記入されていない前記ノート用紙に前記電子ペンによって手書きストロークが記入された場合において、前記ファイルが開いていない場合に、前記時間割表を用いた前記科目の指定がなされていない旨を報知する報知手段を更に備える。
【0024】
上記のコンピュータ装置の他の一態様では、前記保存指示手段は、前記科目特定手段が特定した前記科目に対応するファイルが記憶されていない場合、当該科目に対応付けた新たなファイルを作成する。これにより、ユーザが特に操作を行うことなく、コンピュータ装置側で自動で新規のファイルを作成することができる。
【0025】
上記のコンピュータ装置において好適には、前記複数の科目に対応する複数のファイルが格納されるフォルダのアイコンを表示させると共に、前記フォルダのアイコンが選択された際に、前記複数のファイルのアイコンを表示させる手段を更に備える。
【0026】
本発明の他の観点では、コンピュータ装置によって実行されるプログラムは、複数の科目ごとに割り当てられた、それぞれで異なるコード化パターンに関する定義情報を記憶する記憶手段、複数の曜日の複数の時限ごとに、科目を入力させるための入力画面を表示させる入力画面表示手段、前記記憶手段に記憶された前記定義情報に基づいて、前記入力画面によって複数の曜日の複数の時限ごとに入力された科目のそれぞれに割り当てられたコード化パターンと、前記入力された科目の名称とを、時間割表として印刷させるための印刷指示を出力する印刷指示手段、として前記コンピュータ装置を機能させる。
【0027】
本発明の更に他の観点では、コンピュータ装置によって実行されるプログラムは、複数の曜日の複数の時限ごとに割り当てられた、それぞれで異なるコード化パターンに関する定義情報を記憶する記憶手段、複数の曜日の複数の時限ごとに、科目を入力させるための入力画面を表示させる入力画面表示手段、前記記憶手段に記憶された前記定義情報に基づいて、複数の曜日の複数の時限ごとに割り当てられたコード化パターンと、前記入力画面によって複数の曜日の複数の時限ごとに入力された科目の名称とを、時間割表として印刷させるための印刷指示を出力する印刷指示手段、前記入力画面によって複数の曜日の複数の時限ごとに入力された科目を、それぞれ、前記定義情報における複数の曜日の複数の時限ごとに割り当てられたコード化パターンに関連付けて記憶させる関連付け手段、として前記コンピュータ装置を機能させる。
【0028】
上記のプログラムの一態様では、電子ペンが読み取ったコード化パターンに関する記入情報を受信する受信手段、前記印刷指示手段による前記印刷指示に応じて印刷された前記時間割表への、前記電子ペンによる記入に対応する前記記入情報に基づいて、前記電子ペンによって記入された科目を特定する科目特定手段、コード化パターンが形成されたノート用紙への前電子ペンによる記入に対応する前記記入情報に基づいて、前記電子ペンによって前記ノート用紙に記入された手書きストロークを、前記科目特定手段が特定した科目に対応付けたファイルに記憶させる保存指示手段、として前記コンピュータ装置を更に機能させる。
【0029】
上記のプログラムの他の一態様では、前記電子ペンによって前記時間割表に記入された際に、前記科目特定手段が特定した科目に対応付けられた前記ファイルを開き、当該ファイルに記憶された前記手書きストロークを表示させるストローク表示手段として前記コンピュータ装置を更に機能させる。
【0030】
上記のプログラムの他の一態様では、前記保存指示手段は、前記電子ペンによって前記ノート用紙に記入された前記手書きストロークを、前記ノート用紙のページに対応付けて前記ファイルに記憶させ、前記ストローク表示手段は、前記ファイルに記憶された前記ページの中の所定のページを表示させる。
【0031】
上記のプログラムの他の一態様では、前記ストローク表示手段は、前記電子ペンによって前記ノート用紙に前記手書きストロークが記入された際に、前記ノート用紙に対応するページに前記手書きストロークを描画させる。
【0032】
上記のプログラムの他の一態様では、前記科目特定手段は、前記電子ペンによって前記時間割表の科目に記入された際に、前記科目を特定する共に、当該科目に対応する曜日及び時限を特定し、前記保存指示手段は、前記電子ペンによって前記ノート用紙に記入された前記手書きストロークを、前記科目特定手段が特定した前記科目、前記曜日及び前記時限に対応付けて記憶させ、前記ストローク表示手段は、前記電子ペンによって前記時間割表の前記科目に記入された際に、前記科目特定手段が特定した前記科目、前記曜日及び前記時限に対応付けられた前記手書きストロークを表示させる。
【0033】
上記のプログラムの他の一態様では、前記ストローク表示手段は、前記時間割表において曜日及び時限が同じ科目に前記電子ペンによって連続して記入された場合、前記曜日及び前記時限に記入された前記手書きストロークを過去に遡って表示させる。
【0034】
上記のプログラムの他の一態様では、前記時間割表は、複数の曜日ごとに割り当てられた、それぞれで異なるコード化パターンが印刷され、前記ストローク表示手段は、前記電子ペンによって前記時間割表の前記曜日に記入された際に、当該曜日に行われる全ての科目について記入された前記手書きストロークを並べて表示させる。
【0035】
上記のプログラムの他の一態様では、前記ストローク表示手段は、並べて表示されている複数の科目の中からユーザが科目を選択した場合に、当該科目について記入された手書きストロークをアクティブ表示させると共に、ユーザの選択に応じて、現在アクティブ表示されている科目の手書きストロークから、(1)前記現在アクティブ表示されている科目に対応する講義からみて前回の講義に記入された手書きストローク、(2)前記現在アクティブ表示されている科目に対応する講義からみて次の講義で記入された手書きストローク、(3)前記現在アクティブ表示されている科目に対応する講義からみて次の講義で記入された手書きストローク、(4)前記現在アクティブ表示されている科目に対応する講義からみて次の週の講義で記入された手書きストロークのうちのいずれかに、表示させる手書きストロークを切り替える。
【0036】
上記のプログラムの他の一態様では、前記ストローク表示手段は、ユーザの選択に応じて、現在表示されている曜日について記入された手書きストロークから、(1)前記現在表示されている曜日の一つ前の曜日に行われた全ての科目について記入された手書きストローク、(2)前記現在表示されている曜日の一週間前の同じ曜日に行われた全ての科目について記入された手書きストローク、(3)前記現在表示されている曜日の次の曜日に行われた全ての科目について記入された手書きストローク、(4)前記現在表示されている曜日の次の週の同じ曜日に行われた全ての科目について記入された手書きストロークのうちのいずれかに、表示させる手書きストロークを切り替える。
【0037】
上記のプログラムの他の一態様では、前記ストローク表示手段は、既に手書きストロークが記入された前記ノート用紙に前記電子ペンによって手書きストロークが記入された場合、前記ノート用紙に対応するページが記憶された前記ファイルを開いて、前記ノート用紙に対応するページを表示させると共に当該ページに前記手書きストロークを描画させる。
【0038】
上記のプログラムの他の一態様では、前記保存指示手段は、未だ手書きストロークが記入されていない前記ノート用紙に前記電子ペンによって手書きストロークが記入された場合、開いている前記ファイルに記憶されたページに連続する、前記ノート用紙に対応する新たなページを作成して、前記手書きストロークを前記新たなページに対応付けて前記ファイルに記憶させ、前記ストローク表示手段は、未だ手書きストロークが記入されていない前記ノート用紙に前記電子ペンによって手書きストロークが記入された場合、前記ノート用紙に対応する新たなページを表示させると共に当該ページに前記手書きストロークを描画させる。
【0039】
上記のプログラムの他の一態様では、未だ手書きストロークが記入されていない前記ノート用紙に前記電子ペンによって手書きストロークが記入された場合において、前記ファイルが開いていない場合に、前記時間割表を用いた前記科目の指定がなされていない旨を報知する報知手段として前記コンピュータ装置を更に機能させる。
【0040】
上記のプログラムの他の一態様では、前記保存指示手段は、前記科目特定手段が特定した前記科目に対応するファイルが記憶されていない場合、当該科目に対応付けた新たなファイルを作成する。
【0041】
上記のプログラムの他の一態様では、前記複数の科目に対応する複数のファイルが格納されるフォルダのアイコンを表示させると共に、前記フォルダのアイコンが選択された際に、前記複数のファイルのアイコンを表示させる手段として前記コンピュータ装置を更に機能させる。
【0042】
これらのプログラムを実行することにより、上記のコンピュータ装置を実現することができる。
【発明の効果】
【0043】
本発明によれば、入力画面を用いてユーザによって各曜日の各時限ごとに入力された科目に応じて、各科目に対応付けられたドットパターンが形成された時間割表を適切に作成することが可能となる。このような時間割表を用いることで、電子ペンによってノート用紙に記入された手書きストロークを、複数の科目ごとに分類して適切に記憶させることができる(つまり手書きストロークを電子化できる)。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】第1実施形態における情報処理システムのシステム構成図である。
【図2】ドットパターンにおけるドットの配置と変換される値との関係を示す説明図である。
【図3】(a)はドットパターンを模式的に示し、(b)はそれに対応する情報の例を示す図である。
【図4】電子ペンの構造を示す概略図である。
【図5】第1実施形態に係るコンピュータ装置の機能ブロック図である。
【図6】各科目ごとにドットパターンの座標範囲を対応付けた座標定義情報を示す。
【図7】入力画面表示手段によって表示される入力画面の一例を示す。
【図8】第1実施形態によって作成された時間割表の一例を示す。
【図9】第1実施形態において、時間割表の科目がタップされた際に表示される画面例を示す。
【図10】第1実施形態において、ノート用紙に手書きストロークが記入された際に表示される画面例を示す。
【図11】第1実施形態において、ノート用紙に手書きストロークが記入された際に表示される他の画面例を示す。
【図12】フォルダ及びファイルのアイコンの表示例を示す。
【図13】第1実施形態の情報処理システムによる処理フローを示す。
【図14】第1実施形態に係るコンピュータ装置の機能ブロック図である。
【図15】各曜日ごとにドットパターンの座標範囲を対応付けた座標定義情報を示す。
【図16】(a)は、月曜の各時限ごとにドットパターンの座標範囲を対応付けた座標定義情報を示し、(b)は、月曜の各時限ごとのドットパターンの座標範囲に対して科目を関連付けた座標定義情報を示す。
【図17】第2実施形態において、時間割表の科目がタップされた際に表示される画面例を示す。
【図18】第2実施形態において、時間割表の曜日がタップされた際に表示される画面例を示す。
【図19】第2実施形態の情報処理システムによる処理フローを示す。
【発明を実施するための形態】
【0045】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明する。
【0046】
<第1実施形態>
まず、本発明に係る第1実施形態について説明する。
【0047】
[情報処理システムの構成]
図1は、第1実施形態に係る情報処理システムの構成を示す。図1に示すように、情報処理システムは、ユーザが使用する電子ペン1と、電子ペン1から記入情報等を受信して処理するコンピュータ装置2と、ドットパターン(コード化パターン)が形成された時間割表3と、各々で異なる座標範囲のドットパターン(コード化パターン)が形成された複数のノート用紙4と、科目別にノート用紙4を区切るための見出し用紙5と、時間割表3、ノート用紙4及び見出し用紙5を綴じるための多穴ファイル6と、コンピュータ装置2からの印刷指示(出力命令)に従って時間割表3を印刷するプリンタ7と、を有する。
【0048】
時間割表3は、複数の曜日の複数の時限ごとに講義の科目が対応付けられた表であり、科目の部分にドットパターンが形成されている。具体的には、時間割表3は、各科目ごとに異なる座標範囲のドットパターン(コード化パターン)が形成されている。ドットパターンは、赤外線を吸収するカーボンを含んだインクにより印刷される。他方で、科目の名称や枠線などは、赤外域に吸収性を持たないインクにより印刷される。また、時間割表3には、多穴ファイル6により綴じるための穴が形成されている。なお、時間割表3は、ユーザの入力に応じて、コンピュータ装置2がプリンタ7に対して印刷指示(出力命令)を供給することで作成されるものであるが(詳細は後述する)、ここでは、完成された状態にある時間割表3について説明している。
【0049】
複数のノート用紙4は、所謂ルーズリーフに相当し、科目に応じた内容(例えば講義での板書を書き写した内容)が電子ペン1によって記入される。複数のノート用紙4は、それぞれで異なる座標範囲のドットパターン(コード化パターン)が形成されており、時間割表3に用いられるドットパターンとも座標範囲が異なる。ドットパターンは、赤外線を吸収するカーボンを含んだインクにより印刷される。また、複数のノート用紙4は、多穴ファイル6により綴じるための穴が形成されている。なお、本実施形態では、ドットパターンは、アノト方式のものによるが、他のコード化パターンを用いても良い。
【0050】
コンピュータ装置2は、CPU等のプロセッサ、ROMやRAMといったメモリ、ディスプレイなどを有し、電子ペン1から記入情報等を受信して種々の処理を行う。例えば、コンピュータ装置2は、「iPad(登録商標)」などのタブレットPCで構成される。
【0051】
ここで、図1に示すような情報処理システムの利用形態を簡単に説明する。ユーザは、コンピュータ装置2に対して、各曜日の各時限に行われる講義の科目の名称(以下、適宜「科目名」と呼ぶ。)を入力する。コンピュータ装置2は、各科目ごとに割り当てるドットパターン(科目ごとに異なる座標範囲のドットパターン)に関する座標定義情報を記憶しており、座標定義情報に基づいて、ユーザによって入力された科目名と各科目に割り当てられたドットパターンとを時間割表3として印刷させるための印刷指示をプリンタ7に出力する。プリンタ7は、コンピュータ装置2からの印刷指示に基づいて、時間割表3を印刷する。なお、上記した「科目名(科目の名称)」には、科目の正式名称だけでなく、科目の略称(例えば「現社(現代社会)」など)も含まれるものとする。
【0052】
次に、このように印刷された時間割表3の利用形態について説明する。ユーザは、電子ペン1によって、時間割表3の科目の部分をタップし、この際に、コンピュータ装置2は、電子ペン1によってタップされた科目用のファイルを開く。当該ファイルは、ユーザが電子ペン1によってノート用紙4に記入した手書きストロークを、科目ごとに分類して記憶させるためのものであり、講義の科目の数だけ存在する。コンピュータ装置2は、上記のようにファイルを開いた際に、そのファイルの科目について記入された手書きストロークにおいて、ノート用紙4の所定のページ(例えば手書きストロークが記入された最終ページ)に記入された手書きストロークをディスプレイ上に表示させる。また、ユーザは、電子ペン1によってノート用紙4に手書きストロークを記入する。この際に、コンピュータ装置2は、ユーザによって記入された手書きストロークをディスプレイ上に描画すると共に、上記のようにして開いたファイルに当該手書きストロークを記憶させる。
【0053】
[ドットパターン]
図2及び図3を参照して、時間割表3及びノート用紙4に形成されたアノト方式のドットパターンについて説明する。図2は、時間割表3及びノート用紙4に形成されたドットパターンのドットとそのドットが変換される値との関係を説明する図である。図2に示すように、ドットパターンの各ドットは、その位置によって所定の値に対応付けられている。すなわち、ドットの位置を仮想格子の基準位置(縦線及び横線の交差点)から上下左右のどの方向にシフトするかによって、各ドットは、0〜3の値に対応付けられている。また、各ドットの値は、さらに、X座標用の第1ビット値及びY座標用の第2ビット値に変換できる。このようにして対応付けられた情報の組合せにより、時間割表3やノート用紙4上の位置座標が決定されるよう構成されている。
【0054】
図3(a)は、あるドットパターンの配列を示している。図3(a)に示すように、縦横約2mmの範囲内に6×6個のドットが、時間割表3やノート用紙4上のどの部分から6×6ドットを取ってもユニークなパターンとなるように配置されている。これら36個のドットにより形成されるドットパターンは位置座標(例えば、そのドットパターンが時間割表3やノート用紙4上のどの位置にあるのか)を保持している。図3(b)は、図3(a)に示す各ドットを、格子の基準位置からのシフト方向によって、図3に示す規則性に基づいて対応づけられた値に変換したものである。この変換は、ドットパターンの画像を撮影する電子ペン1によって行われる。
【0055】
[電子ペン]
次に、電子ペン1について図4を用いて説明する。図4は、電子ペン1の構造を示す概略図である。図4に示すように、電子ペン1は、その筐体101の内部に、インクカートリッジ104、LED105、CMOSカメラ106、圧力センサ107、CPU等により構成されるプロセッサ108、ROMやRAMといったメモリ109、リアルタイムクロック110、アンテナ等により構成される通信ユニット111、及びバッテリー112を備える。インクカートリッジ104の先端はペン先部103となっており、ユーザは、電子ペン1のペン先部103をノート用紙4に当接させて、ストローク(手書きストローク)を記入したり、電子ペン1のペン先部103を時間割表3に当接させて、タップ(ペン先部103による時間割表3への軽叩)したりする。本明細書では、電子ペン1によるタップも、「記入」の概念に含まれるものとする。ここで、電子ペン1のペン先部103が時間割表3やノート用紙4に接触することをペンダウンと呼び、接触している(当接している)状態からペン先部103が離れることをペンアップと呼ぶ。電子ペン1のペンダウンからペンアップまでの間に記入される軌跡が1つのストロークとなり、文字や図形等は、1つ又は複数個のストロークからなる。インクカートリッジ104のインクは、赤外線を吸収する材料を含まないので、プロセッサ103によるドットパターンの読取りを阻害しない。
【0056】
バッテリー112は電子ペン1内の各部品に電力を供給するためのものであり、例えば電子ペン1のキャップ(図示せず)の脱着により電子ペン1自体の電源のオン/オフを行うよう構成させてもよい。リアルタイムクロック110は、現在時刻(タイムスタンプ)を示す時刻情報を発信し、プロセッサ108に供給する。圧力センサ107は、ユーザが電子ペン1によりノート用紙4に文字やマークを書いたり時間割表3にタップしたりする際にペン先部103からインクカートリッジ104を通じて与えられる圧力、即ち筆圧を検出し、その値をプロセッサ108へ伝送する。
【0057】
プロセッサ108は、圧力センサ107から与えられる筆圧データに基づいて、LED105及びCMOSカメラ106のスイッチのオン/オフを切替える。即ち、ユーザが電子ペン1によりノート用紙4に文字など書いたり時間割表3にタップしたりすると、ペン先部103に筆圧がかかり、圧力センサ107によって所定値以上の筆圧が検出されたときに、プロセッサ108は、ユーザが記入を開始したと判定して、LED105及びCMOSカメラ106を作動させる。そして、通信ユニット111が、圧力センサ107により検出されたペンダウン情報PDと、後述するペンIDとを関連付けて、記入情報としてコンピュータ装置2へ送信する。また、ユーザが1つのストロークを記入し終えて電子ペン1を時間割表3ないしノート用紙4から離すと、圧力センサ107は、所定値以上の筆圧が検出されなくなることでペンアップを検出する。すると、通信ユニット111が、圧力センサ107により検出されたペンアップ情報とペンIDとを関連付けて、記入情報としてコンピュータ装置2へ送信する。
【0058】
LED105とCMOSカメラ106は、電子ペン1のペン先部103付近に取り付けられており、筐体101におけるLED105及びCMOSカメラ106と対向する部分には、開口部102が形成されている。LED105は、時間割表3やノート用紙4上のペン先部103近傍に向けて赤外線を照明する。その領域は、ペン先部103が時間割表3ないしノート用紙4に接触する位置とはわずかにずれている。CMOSカメラ106は、LED105によって照明された領域内におけるドットパターンを撮影し、そのドットパターンの画像データをプロセッサ108に供給する。ここで、カーボンは赤外線を吸収するため、LED105によって照射された赤外線は、ドットに含まれるカーボンによって吸収される。そのため、ドットの部分は、赤外線の反射量が少なく、ドット以外の部分は赤外線の反射量が多い。CMOSカメラ106の撮影により、赤外線の反射量の違いから閾値を設けることによって、カーボンを含むドットの領域とそれ以外の領域を区別することができる。したがって、時間割表3やノート用紙4に文字や枠線などが印刷されていた場合でも、印刷したインクは赤外域に吸収性を持たないため、プロセッサ108は、ドットパターンを認識することができる。なお、CMOSカメラ106による撮影領域は、図3(a)に示すような約2mm×約2mmの大きさを含む範囲であり、CMOSカメラ106の撮影は毎秒50〜100回程度の定間隔で行われる。また、CMOSカメラ106は、ドットを鮮明に撮影するため、十分な被写界深度を有している。
【0059】
プロセッサ108は、ユーザの記入が行われる間、CMOSカメラ106によって供給される画像データのドットパターンから、ユーザが記入するストローク(筆跡)の時間割表3やノート用紙4上におけるX、Y座標(以後、単に「位置座標」または「座標情報」とも呼ぶ。)を連続的に演算していく。すなわち、プロセッサ108は、CMOSカメラ106によって供給される、図3(a)に示されるようなドットパターンの画像データを図3(b)に示すデータ配列に変換し、さらに、X座標ビット値・Y座標ビット値に変換して、そのデータ配列から所定の演算方法によりX、Y座標データを演算する。なお、プロセッサ108は、ドットパターンに対向する電子ペン1の角度に起因するドットの画像上の配列を補正する回転補正処理機能を備えており、座標演算の際、その機能を発揮させる。そして、プロセッサ108は、リアルタイムクロック110から発信される現在時刻(タイムスタンプ:記入された時刻情報)、筆圧データ及びX、Y座標データを関連付ける。以後、これらの関連付けたデータを、まとめて「座標属性情報」と呼ぶ。なお、時間割表3及びノート用紙4における6×6のドットパターンは、時間割表3及びノート用紙4内で重複することはないため、ユーザが電子ペン1で文字等を記入すると、記入された位置が時間割表3やノート用紙4のどの位置に当たるかを、プロセッサ108による座標演算により特定することができる。
【0060】
メモリ109には、電子ペン1を識別するための「pen01」といったペンID、ペン製造者番号、ペンソフトウェアのバージョン等のプロパティ情報が記憶されている。そして、通信ユニット111は、ペンIDと、時刻情報(タイムスタンプ)と、筆圧データと、X、Y座標データとを関連付けて、記入情報としてコンピュータ装置2へ送信する。通信ユニット111によるコンピュータ装置2への送信は、Bluetooth(登録商標)などの無線送信によって、即時的かつ逐次的に行われる。ここで、電子ペン1のペンダウンからペンアップまでの間に生成されてコンピュータ装置2に送信された1個又は複数個の座標属性情報は、コンピュータ装置2によりストローク情報として記憶される。換言すると、1つのストロークは、1個又は複数個のX、Y座標(座標点)からなり、コンピュータ装置2は、ペンダウン情報及びペンアップ情報によって、1つのストロークを構成する1個又は複数個の座標属性情報を認識する。このように、ユーザの一つのストロークの記入により、電子ペン1によって生成される座標属性情報の集合を「ストローク情報」と呼ぶ。
【0061】
[コンピュータ装置]
次に、コンピュータ装置2について説明する。コンピュータ装置2は、ハードウェアとして、電子ペン1とのデータ通信が可能なアンテナ装置、CPU等のプロセッサ、ROMやRAMといったメモリ、ディスプレイ、マウスやキーボード等で構成されるパーソナルコンピュータ等で構成される。図5は、コンピュータ装置2の機能ブロック図である。コンピュータ装置2は、機能的には、入力手段21、通信手段22、処理手段24、記憶手段25、表示手段26及び印刷出力手段27を備える。
【0062】
入力手段21は、各種コマンドやデータを入力するためのマウスやキーボードなどから構成されている。なお、表示手段26がタッチパネル方式である場合には、表示手段26の表示画面上に設けられたタッチパネルも入力手段21として機能する。通信手段(受信手段)22は、アンテナ受信回路等により構成され、電子ペン1から記入情報を受信し、処理手段24に伝送する。表示手段26は、ディスプレイ等によって構成され、処理手段24によって指示された内容を表示する。印刷出力手段27は、処理手段24からの時間割表3の印刷指示(出力命令)をプリンタ7に送信する。なお、プリンタ7へのデータ送信方式は、有線式であっても無線式であってもよい。
【0063】
記憶手段25は、ハードディスクやROM、RAMといったメモリによって構成される。第1実施形態では、記憶手段25は、図6に示すように、講義の対象となっている複数の科目と、当該複数の科目のそれぞれに割り当てられたドットパターンの座標範囲とを対応付けた座標定義情報(定義情報)を記憶している。具体的には、記憶手段25は、科目ごとに異なるドットパターンの座標範囲を記憶している。ドットパターンの座標範囲は、矩形の角の位置座標(Xn,Yn)、高さ(H)、幅(W)によって規定される(以下同様とする)。また、記憶手段25は、複数のノート用紙4のそれぞれに割り当てられたドットパターンの座標範囲を示す座標定義情報も記憶している。具体的には、記憶手段25は、各ノート用紙4ごとに異なるドットパターンの座標範囲を記憶している。
【0064】
更に、記憶手段25は、処理手段24の処理命令により、電子ペン1から受信した記入情報をペンID毎に記憶し、さらに、処理手段24の指示により、記憶領域を確保して、ペンダウンからペンアップまでの記入情報に含まれる座標属性情報をストローク情報としてペンID毎に記憶する。具体的には、記憶手段25は、複数の科目のそれぞれに対応するファイルごとに、電子ペン1によってノート用紙4に記入された手書きストロークを記憶する。上記以外にも、記憶手段25は、処理手段24の指示により、プログラムの実行により生成される各種情報を記憶する。
【0065】
処理手段24は、CPU等のプロセッサによって構成され、コンピュータ装置2の全体の制御を行う。具体的には、処理手段24は、入力画面表示手段241と、印刷指示手段242と、判定手段243と、保存指示手段244と、ストローク表示手段245と、報知手段246とを備える。
【0066】
入力画面表示手段241は、ユーザに、複数の曜日の複数の時限ごとに科目を入力させるための入力画面を表示手段26に表示させる。ユーザは、このような入力画面を用いて、各曜日の各時限ごとに、講義が行われる科目を入力する。印刷指示手段242は、入力画面を用いてユーザによって入力された科目に応じた時間割表3を印刷させるための印刷指示を印刷出力手段27に供給する。具体的には、印刷指示手段242は、図6に示したような記憶手段25に記憶された座標定義情報に基づいて、入力画面によって複数の曜日の複数の時限ごとに入力された科目のそれぞれに割り当てられたドットパターンと、複数の曜日の複数の時限ごとに入力された科目名とを、時間割表3として印刷させるための印刷指示を出力する。
【0067】
判定手段243は、通信手段22が電子ペン1から受信した記入情報に基づいて、電子ペン1によって時間割表3及びノート用紙4のいずれに記入(タップ及びストロークの両方を含むものとする)されたかを判定する。具体的には、判定手段243は、記憶手段25に記憶された座標定義情報(具体的には、複数のノート用紙4に割り当てられたドットパターンの座標範囲を示す座標定義情報、及び、複数の科目に割り当てられたドットパターンの座標範囲を示す座標定義情報)を参照することで、電子ペン1によって時間割表3の科目とノート用紙4のいずれに記入されたかを判定する。判定手段243は、電子ペン1によって時間割表3の科目に記入されたと判定した場合、その科目を特定する。具体的には、判定手段243は、ユーザが電子ペン1によって時間割表3の科目にタップした際に、記憶手段25に記憶された、複数の科目とドットパターンの座標範囲とが対応付けられた座標定義情報を参照することで、電子ペン1によってタップされた科目を特定する。このように、判定手段243は、本発明における「科目特定手段」の一例に相当する。
【0068】
他方で、判定手段243は、電子ペン1によってノート用紙4に記入されたと判定した場合、当該ノート用紙4が新規のノート用紙4であるか否かを判定する。つまり、判定手段243は、電子ペン1によって記入されたノート用紙4が、既に手書きストロークが記入されたノート用紙4であるか、それとも未だ手書きストロークが記入されていないノート用紙4であるかを判定する。この場合、判定手段243は、後述する保存指示手段244によって記憶されたファイルに、電子ペン1によって手書きストロークが記入されたノート用紙4のデータが含まれているか否かに基づいて、このような判定を行う。
【0069】
保存指示手段244は、電子ペン1によって記入された手書きストロークを、判定手段243が特定した科目に対応付けたファイルにて記憶手段25に記憶させる。具体的には、保存指示手段244は、ノート用紙4に記入された手書きストロークを、当該ノート用紙4のページに対応付けて記憶手段25に記憶させる。この場合、保存指示手段244は、既に手書きストロークが記入されたノート用紙4に手書きストロークが記入されたと判定手段243によって判定された場合には、当該ノート用紙4のページに、新たに記入された手書きストロークを上書きして記憶させる。他方で、保存指示手段244は、未だ手書きストロークが記入されていないノート用紙4に手書きストロークが記入されたと判定手段243によって判定された場合には、現在開いているファイルに記憶されたページに連続する、当該ノート用紙4に対応する新たなページを作成して、手書きストロークを新たなページに対応付けて記憶手段25に記憶させる。なお、保存指示手段244は、判定手段243が特定した科目に対応するファイルが存在しない場合には、当該科目に対応付けた新たなファイルを作成する。
【0070】
ストローク表示手段245は、ユーザが電子ペン1によって時間割表3の科目にタップした際に、判定手段243が特定した科目に対応付けられたファイルを開き、当該ファイルに記憶された手書きストロークを表示手段26に表示させる。この場合、ストローク表示手段245は、当該ファイルに記憶されたページの中の所定のページ(例えば最終ページ)を表示手段26に表示させる。また、ストローク表示手段245は、ノート用紙4に手書きストロークが記入された際に、当該手書きストロークを表示手段26に表示させる。具体的には、ストローク表示手段245は、既に手書きストロークが記入されたノート用紙4に手書きストロークが記入されたと判定手段243によって判定された場合には、当該ノート用紙4に対応するページが記憶されたファイルを開いて、当該ノート用紙4に対応するページを表示させると共に、当該ページに手書きストロークを描画させる。他方で、ストローク表示手段245は、未だ手書きストロークが記入されていないノート用紙4に手書きストロークが記入されたと判定手段243によって判定された場合には、現在開いているファイルに記憶されたページに連続する新たなページを表示させると共に、当該ページに手書きストロークを描画させる。
【0071】
報知手段246は、未だ手書きストロークが記入されていないノート用紙4に手書きストロークが記入されたと判定手段243によって判定された場合において、ファイルを開いていない場合に(つまり電子ペン1による時間割表3へのタップにより科目が指定されていない場合)、科目が指定されていない旨をユーザに報知する。
【0072】
[時間割表の作成方法]
次に、図7及び図8を参照して、本実施形態に係る時間割表3の作成方法について具体的に説明する。
【0073】
図7は、入力画面表示手段241によって表示される入力画面の一例を示している。図7に示すように、入力画面表示手段241は、主に、各曜日の各時限ごとに科目を入力させるための複数の入力欄41と、入力された科目を登録するための登録ボタン42と、入力された全科目を消去するためのクリアボタン43とを有する入力画面を表示手段26に表示させる。
【0074】
ユーザは、キーボードなどの入力手段21を用いて、各入力欄41にキー入力にて科目を入力する。そして、ユーザは、全ての入力欄41に科目を入力した後に、登録ボタン42をマウスでクリックしたりタッチパネルでタッチしたりする。これにより、各入力欄41に入力された科目が登録される。一方で、クリアボタン43をマウスでクリックしたりタッチパネルでタッチしたりすると、各入力欄41に入力された科目が消去される。
【0075】
図8は、上記のような入力画面によって入力された科目に応じて印刷された時間割表3の一例を示している。なお、時間割表3は、入力画面で登録ボタン42が選択された後(つまり入力された科目が登録された後)に印刷されるものとする。
【0076】
図8に示すように、破線領域A1に示す部分には、各曜日の各時限ごとに、入力画面を用いてユーザによって入力された科目名と、各科目に割り当てられた、それぞれで異なる座標範囲のドットパターンとが印刷される。具体的には、枠線で示された矩形の内部に、科目名が印刷されると共に、当該科目に割り当てられた座標範囲のドットパターンが印刷される。この場合、同じ科目名が印刷された箇所には、同じ座標範囲のドットパターンが印刷される。また、破線領域A2に示す部分には、曜日や時限などを示す文字及び枠線が印刷されている。ドットパターンは、赤外線を吸収するカーボンを含んだインクにより印刷され、科目名や曜日や時限などを示す文字及び枠線は、赤外域に吸収性を持たないインクにより印刷される。
【0077】
このような時間割表3は、印刷指示手段242が生成した印刷指示に応じてプリンタ7によって印刷される。印刷指示手段242は、記憶手段25に記憶された座標定義情報(図6参照)に基づいて、入力画面によって複数の曜日の複数の時限ごとに入力された科目のそれぞれに割り当てられたドットパターンと、複数の曜日の複数の時限ごとに入力された科目名とを、時間割表3として印刷させるための印刷指示を生成する。また、時間割表3には、多穴ファイル6により綴じるための穴が形成されている。このような穴は、プリンタ7による印刷前に事前に形成しても良いし、プリンタ7による印刷後に形成しても良い。
【0078】
[表示画面例]
次に、図9乃至図12を参照して、上記した処理手段24のストローク表示手段245によって表示される画面例を提示する。
【0079】
図9は、電子ペン1によって時間割表3の科目がタップされた際に表示される画面例を示している。図9(a)は時間割表3の一例を示し、図9(b)はコンピュータ装置2の表示手段26に表示される画面例を示している。
【0080】
ここでは、図9(a)に示すように、ユーザが電子ペン1によって「現社(現代社会)」の科目をタップした場合を例示する。この場合には、処理手段24の判定手段243は、図6に示したような記憶手段25に記憶された座標定義情報を参照することで、電子ペン1によってタップされた科目が「現社」であると特定する。そして、ストローク表示手段245は、判定手段243によって特定された「現社」のファイルを開き、図9(b)に示すように、当該ファイルに記憶された手書きストロークを表示手段26に表示させる。具体的には、ストローク表示手段245は、「現社」について手書きストロークが記入されたページにおいて、最終ページを表示手段26に表示させる。例えば、ストローク表示手段245は、このようなページをウィンドウによって表示させると共に、当該ウィンドウの上部に「現代社会ノート」といった科目に対応する文字を表示させる。なお、上記のように最終ページを表示させることに限定はされず、最初のページなどを表示させても良い。
【0081】
図10は、電子ペン1によってノート用紙4に手書きストロークが記入された際に表示される画面例を示している。図10(a)はノート用紙4の一例を示し、図10(b)はコンピュータ装置2の表示手段26に表示される画面例を示している。
【0082】
ここでは、既に手書きストロークが記入されたノート用紙4に手書きストロークが記入された場合、つまり既に記入された手書きストロークの続きに新たな手書きストロークが記入された場合を例示する。具体的には、図10(a)に示すように、破線領域B1に示す部分に新たな手書きストロークが記入された場合を例示する。この場合、ストローク表示手段245は、手書きストロークが記入されたノート用紙4に対応するページが記憶されたファイルを開く。そして、ストローク表示手段245は、図10(b)に示すように、そのノート用紙4に対応するページを表示させると共に、当該ページに手書きストロークを描画させる(破線領域B2参照)。なお、電子ペン1によって時間割表3の科目がタップされることで、手書きストロークが記入されたノート用紙4に対応するページが既に表示されている場合には、ストローク表示手段245は、上記のようにファイルを開く処理をしなくとも、既にファイルが開いているため、既に表示されている当該ページに手書きストロークを描画させる。
【0083】
図11は、電子ペン1によってノート用紙4に手書きストロークが記入された際に表示される他の画面例を示している。図11(a)はノート用紙4の一例を示し、図11(b)はコンピュータ装置2の表示手段26に表示される画面例を示している。
【0084】
ここでは、未だ手書きストロークが記入されていないノート用紙4に手書きストロークが記入された場合、つまり新規のノート用紙4に手書きストロークが記入された場合を例示する。具体的には、図11(a)に示すように、破線領域C1に示す部分に手書きストロークが記入された場合を例示する。この場合、ストローク表示手段245は、図11(b)に示すように、現在開いているファイルに記憶されたページに連続する新たなページ(具体的には白紙のページ)を表示させると共に、当該ページに手書きストロークを描画させる(破線領域C2参照)。
【0085】
図12は、コンピュータ装置2の表示手段26に表示される、フォルダ及びファイルのアイコンの一例を示している。図12(a)は、上記したような科目ごとのファイルが格納されたフォルダのアイコン10を示している。例えば、フォルダは「講義ノート」といった名称が付けられ、フォルダのアイコン10はデスクトップに表示される。ユーザが入力手段21によってフォルダのアイコン10を選択した場合、例えばフォルダのアイコン10をマウスでクリックしたりタッチパネルでタッチ入力した場合、図12(b)に示すように、フォルダに格納された複数のファイルのアイコン11が表示される。つまり、フォルダが展開する。
【0086】
ここで、ユーザが入力手段21によってファイルのアイコン11を選択した場合、例えばファイルのアイコン11をマウスでクリックしたりタッチパネルでタッチ入力した場合、時間割表3の科目がタップされた場合と同様に、ストローク表示手段245は、選択されたファイルに記憶された手書きストロークを表示手段26に表示させる。具体的には、ストローク表示手段245は、選択されたファイルに記憶されたページの中の所定のページ(例えば最終ページ)を表示手段26に表示させる。
【0087】
[処理フロー]
次に、図13を参照して、第1実施形態の情報処理システムによる処理フローについて説明する。図13に示す処理フローは、電子ペン1により記入情報が生成されるごとに繰り返し実行される。
【0088】
まず、ユーザが、電子ペン1で時間割表3及びノート用紙4に記入(タップ及びストロークの両方を含む)すると、電子ペン1は、生成した記入情報をコンピュータ装置2へ送信する。コンピュータ装置2では、通信手段22が、電子ペン1から送信された記入情報を受信すると、処理手段24の保存指示手段244は、その記入情報を記憶手段25に記憶させる(ステップS101)。
【0089】
次に、処理手段24の判定手段243は、電子ペン1によって時間割表3の科目とノート用紙4のいずれに記入されたかを判定する(ステップS102)。具体的には、判定手段243は、記憶手段25に記憶された座標定義情報(具体的には、複数のノート用紙4に割り当てられたドットパターンの座標範囲を示す座標定義情報、及び、複数の科目に割り当てられたドットパターンの座標範囲を示す座標定義情報)を参照することで、電子ペン1によって時間割表3の科目とノート用紙4のいずれに記入されたかを判定する。
【0090】
電子ペン1によって時間割表3の科目に記入された場合(ステップS102:時間割表の科目)、判定手段243は、電子ペン1によってタップされた科目を特定し、その科目のファイルが記憶手段25に記憶されているか否かを判定する(ステップS103)。電子ペン1によってタップされた科目のファイルが記憶されている場合(ステップS103;Yes)、処理手段24のストローク表示手段245は、判定手段243が特定した科目に対応付けられたファイルを開き、当該ファイルに記憶された手書きストロークを表示手段26に表示させる(ステップS104)。具体的には、ストローク表示手段245は、当該ファイルに記憶されたページの中の最終ページを表示手段26に表示させる。
【0091】
一方、電子ペン1によってタップされた科目のファイルが記憶されていない場合(ステップS103;No)、保存指示手段244は、その科目用のファイルを作成する(ステップS105)。そして、保存指示手段244は、作成したファイルのアイコンを生成すると共に、そのファイルをフォルダ(講義ノートフォルダ)内に記憶させる(ステップS106)。この後、ストローク表示手段245は、保存指示手段244によって作成されたファイルを開く(ステップS107)。具体的には、ストローク表示手段245は、白紙のページを表示手段26に表示させる。
【0092】
他方で、電子ペン1によってノート用紙4に記入された場合(ステップS102:ノート用紙)、判定手段243は、そのノート用紙4が新規のノート用紙4であるか否かを判定する(ステップS108)。具体的には、判定手段243は、記憶手段25に記憶されたファイルに、電子ペン1によって記入されたノート用紙4のデータが含まれるか否かに基づいて、このような判定を行う。
【0093】
電子ペン1によって記入されたノート用紙4が新規のノート用紙4でない場合(ステップS108;No)、ストローク表示手段245は、そのノート用紙4に対応するページを含むファイルを開いて、当該ノート用紙4に対応するページを表示手段26に表示させる(ステップS109)。そして、ストローク表示手段245は、表示させたページに手書きストロークを描画させると共に、保存指示手段244は、そのページに対応付けて手書きストロークを記憶させる(ステップS110)。
【0094】
一方、電子ペン1によって記入されたノート用紙4が新規のノート用紙4である場合(ステップS108;Yes)、判定手段243は、ファイルを開いているか否かを判定する(ステップS111)。言い換えると、判定手段243は、電子ペン1による時間割表3へのタップにより科目が指定されているか否かを判定する。
【0095】
ファイルを開いている場合(ステップS111;Yes)、保存指示手段244は、現在開いているファイルに記憶されたページ(具体的には最終ページ)に連続する、新規のノート用紙4のためのページを作成し、作成したページをファイルに記憶させる(ステップS112)。なお、現在開いているファイルにページが記憶されていない場合、つまり新規のノート用紙4が最初のページに対応する場合には、保存指示手段244は、ファイルに記憶されたページに連続するページを作成せずに、最初のページを作成する。次に、ストローク表示手段245は、新たなページ(白紙のページ)に手書きストロークを描画させると共に、保存指示手段244は、そのページに対応付けて手書きストロークを記憶させる(ステップS113)。
【0096】
一方、ファイルを開いていない場合(ステップS111;No)、処理手段24の報知手段246は、科目が指定されていない旨をユーザに報知する(ステップS114)。例えば、報知手段246は、科目が指定されていないことを示すメッセージを、画像として表示手段26に表示させたり、音声としてスピーカから出力させたりする。若しくは、報知手段246は、アラーム音を出力させたりする。
【0097】
[第1実施形態による作用効果]
以上説明した第1実施形態によれば、入力画面を用いてユーザによって各曜日の各時限ごとに入力された科目に応じて、各科目に対応付けられたドットパターンが形成された時間割表3を適切に作成することが可能となる。また、第1実施形態によれば、このような時間割表3を用いることで、電子ペン1によってノート用紙4に記入された手書きストロークを、複数の科目ごとに分類して適切に記憶させることができる(つまり手書きストロークを電子化できる)と共に、そのような手書きストロークを各科目ごとに適切に表示させることができる。
【0098】
具体的には、電子ペン1によって記入された手書きストロークを、時間割表3によって指定された科目に対応付けて記憶させることができると共に、時間割表3によって指定された科目に応じて、手書きストロークを適切に表示させることができる。例えば、新規のノート用紙4に手書きストロークが記入された場合、その手書きストロークをどの科目に対応付けて記憶させるか問題となるが、本実施形態によれば、時間割表3を用いることで、新規のノート用紙4に記入された手書きストロークを、時間割表3によって指定された科目に対応付けて適切に記憶させることができる。
【0099】
[第1実施形態の変形例]
上記では、キー入力にて科目を入力する例を示したが(図7参照)、これに限定はされない。他の例では、各曜日の各時限ごとに、プルダウンメニューにて複数の科目を全て表示させて、ユーザに科目を選択させることができる。この例では、ユーザは、プルダウンメニューで表示された複数の科目の中から、マウスでクリックしたりタッチパネルでタッチしたりすることで科目を選択することができる。本明細書では、このようにプルダウンメニューにて科目を選択する操作も、「入力」の概念に含まれるものとする。
【0100】
また、上記実施形態において、処理手段24は、各科目のページごとにページ番号を付し、各ページにそのページ番号を表示させるようにしてもよい。また、処理手段24は、表示手段26に設けられたタッチパネルによる指の操作を検知して、ページめくり処理をするようにしてもよい。
【0101】
<第2実施形態>
次に、本発明に係る第2実施形態について説明する。第2実施形態では、複数の曜日の複数の時限ごとに割り当てられたドットパターンに関する座標定義情報を記憶しておき、当該座標定義情報に基づいて、複数の曜日の複数の時限ごとに割り当てられたドットパターンと、入力画面によって複数の曜日の複数の時限ごとに入力された科目名とを、時間割表として印刷させる。つまり、第2実施形態では、複数の曜日の複数の時限ごとに異なる座標範囲のドットパターンが形成された時間割表を印刷する点で、第1実施形態と異なる。また、第2実施形態では、入力画面によって複数の曜日の複数の時限ごとに入力された科目を、それぞれ、座標定義情報における複数の曜日の複数の時限ごとに割り当てられたドットパターンに関連付けて記憶させる点でも、第1実施形態と異なる。
【0102】
[コンピュータ装置]
次に、図14を参照して、第2実施形態に係るコンピュータ装置2aについて説明する。第2実施形態に係るコンピュータ装置2aも、図1に示したような情報処理システムに適用される。
【0103】
図14に示すように、第2実施形態に係るコンピュータ装置2aは、処理手段24が関連付け手段247を有する点で、第1実施形態に係るコンピュータ装置2(図5参照)と異なる。以下では、第1実施形態と異なる構成について主に説明を行い、第1実施形態と同様の構成については適宜説明を省略する。つまり、特に説明しない構成要素や処理などについては、第1実施形態と同様であるものとする。
【0104】
第2実施形態では、記憶手段25は、図15に示すように、複数の曜日(月曜〜金曜)と、複数の曜日のそれぞれに割り当てられたドットパターンの座標範囲とを対応付けた座標定義情報を記憶している。具体的には、記憶手段25は、曜日ごとに異なるドットパターンの座標範囲を記憶している。また、記憶手段25は、複数の曜日における複数の時限と、複数の曜日における複数の時限のそれぞれに割り当てられたドットパターンの座標範囲とを対応付けた座標定義情報を記憶している。具体的には、記憶手段25は、各曜日の各時限ごとに異なるドットパターンの座標範囲を記憶している。図16(a)は、月曜における複数の時限(1限〜6限)と、月曜における複数の時限のそれぞれに割り当てられたドットパターンの座標範囲とを対応付けた座標定義情報を例示している。記憶手段25は、図16(a)に示すような座標定義情報を、他の曜日(火曜〜金曜)についても記憶している。但し、ドットパターンの座標範囲は、各曜日の各時限で異なるものとする。
【0105】
第2実施形態では、印刷指示手段242は、上記のような記憶手段25に記憶された座標定義情報に基づいて、入力画面を用いてユーザによって入力された科目に応じた時間割表を印刷させるための印刷指示を印刷出力手段27に供給する(入力画面表示手段241によって表示される入力画面は、第1実施形態と同様である)。具体的には、印刷指示手段242は、各曜日の各時限ごとに異なるドットパターンの座標範囲が割り当てられた座標定義情報に基づいて、各曜日の各時限ごとに割り当てられたドットパターンと、入力画面によって各曜日の各時限ごとに入力された科目名とを、時間割表として印刷させるための印刷指示を出力する。また、印刷指示手段242は、各曜日ごとに異なるドットパターンの座標範囲が割り当てられた座標定義情報(図15参照)に基づいて、時間割表の曜日の部分に、各曜日ごとに割り当てられたドットパターンを印刷させるための印刷指示を出力する。
【0106】
更に、第2実施形態では、処理手段24の関連付け手段247は、入力画面によって各曜日の各時限ごとに入力された科目を、それぞれ、座標定義情報における各曜日の各時限ごとに割り当てられたドットパターンに対して関連付けて、記憶手段25に記憶させる。例えば、関連付け手段247は、図16(b)に示すように、月曜における各時限について入力された科目を、月曜における各時限のそれぞれに割り当てられたドットパターンの座標範囲に対して関連付けて登録する。関連付け手段247は、他の曜日(火曜〜金曜)についても同様にして、ドットパターンの座標範囲に対して科目を関連付ける。判定手段243は、このような関連付けが行われた座標定義情報を参照することで、電子ペン1によって時間割表に記入された曜日及び時限を特定して、当該曜日及び当該時限に関連付けられた科目を特定する。
【0107】
[表示画面例]
次に、図17及び図18を参照して、第2実施形態において表示される画面例を提示する。
【0108】
図17は、電子ペン1によって時間割表3aの科目がタップされた際に表示される画面例を示している。図17(a)は時間割表3aの一例を示し、図17(b)はコンピュータ装置2aの表示手段26に表示される画面例を示している。
【0109】
時間割表3aは、上記した印刷指示手段242からの印刷指示によって作成されたものである。具体的には、時間割表3aには、各曜日の各時限ごとに入力画面を用いてユーザによって入力された科目名が印刷される共に、各曜日の各時限ごとに異なる座標範囲のドットパターンが印刷される。具体的には、枠線で示された矩形の内部に、科目名が印刷されると共に、該当する曜日及び時限に割り当てられた座標範囲のドットパターンが印刷される。加えて、時間割表3aには、曜日の部分(曜日に対応する枠線で示された矩形の内部)に、各々で異なる座標範囲のドットパターンが印刷される。ドットパターンは、赤外線を吸収するカーボンを含んだインクにより印刷され、科目名や曜日や時限などを示す文字及び枠線は、赤外域に吸収性を持たないインクにより印刷される。なお、ユーザによる科目の入力方法は、第1実施形態で示した方法と同様である(例えば図7参照)。
【0110】
ここでは、図17(a)に示すように、ユーザが電子ペン1によって「現社(現代社会)」の科目をタップした場合を例示する。具体的には、水曜の5限に行われる「現社」がタップされたものとする。この場合には、処理手段24の判定手段243は、電子ペン1によってタップされた曜日及び時限が水曜及び5限であると特定すると共に、水曜及び5限に行われる科目が「現社」であると特定する。判定手段243は、関連付け手段247による関連付けが行われた後の座標定義情報(各曜日の各時限ごとに、ドットパターンの座標範囲と科目とが対応付けられた情報)に基づいて、このように科目、曜日及び時限を特定する。
【0111】
そして、ストローク表示手段245は、「現社」のファイルを開き、図17(b)に示すように、当該ファイルに記憶された手書きストロークを表示手段26に表示させる。具体的には、ストローク表示手段245は、判定手段243によって特定された水曜の5限の「現社」に関し、今まで水曜の5限に行われた「現社」の講義の中で、最新の講義で記入された手書きストロークを表示させる。より詳しくは、ストローク表示手段245は、「現社」の最新の講義で手書きストロークが記入されたページにおいて、最初のページを表示手段26に表示させる。例えば、記入情報に含まれる時刻情報(タイムスタンプ)やコンピュータ装置2a内のクロックに関する情報などに対応付けて手書きストロークを記憶しておけば、ストローク表示手段245は、そのような情報に基づいて、最新の講義で記入された手書きストロークを特定することができる。この場合、各時限の講義が行われる時間帯を考慮することが好ましい。なお、上記のように最初のページを表示させることに限定はされず、最終ページなどを表示させても良い。
【0112】
なお、時間割表3aの曜日及び時限が同じ科目が電子ペン1によって連続してタップされた場合、手書きストロークを過去に遡って表示させても良い。つまり、ストローク表示手段245は、曜日及び時限が同じ科目がタップされるごとに、その曜日及び時限に行われた講義を過去に遡っていき(先週の講義、先々週の講義、…)、その講義で記入された手書きストロークを表示させることができる。
【0113】
図18は、電子ペン1によって時間割表3aの曜日がタップされた際に表示される画面例を示している。図18(a)は時間割表3aの一例を示し、図18(b)はコンピュータ装置2aの表示手段26に表示される画面例を示している。
【0114】
ここでは、図18(a)に示すように、ユーザが電子ペン1によって「金曜」の部分をタップした場合を例示する。この場合には、処理手段24の判定手段243は、各曜日ごとにドットパターンの座標範囲が対応付けられた座標定義情報(図15参照)を参照することで、電子ペン1によってタップされた曜日が「金曜」であると特定する。そして、ストローク表示手段245は、「金曜」に行われる全ての科目についてのファイルを開き、図18(b)に示すように、それらのファイルに記憶された手書きストロークを並べて表示手段26に表示させる。つまり、ストローク表示手段245は、各科目の手書きストロークをポップアップ表示させる。具体的には、ストローク表示手段245は、「金曜」に行われる全ての科目について、手書きストロークが記入されたページの中の最終ページを表示手段26に表示させる。なお、上記のように最終ページを表示させることに限定はされず、最初のページなどを表示させても良い。
【0115】
ここで、図18(b)に示すように表示された複数の科目の中から、ユーザが入力手段21によって1つの科目を選択した場合、例えば表示された科目をマウスでクリックしたりタッチパネルでタッチ入力した場合、ストローク表示手段245は、その科目のページを全画面表示させる。
【0116】
また、図18(b)に示すように、ストローク表示手段245は、表示画面上縁部に、表示する科目のページを切り替えるボタン31〜34を表示する。
【0117】
ユーザが、ボタン31をマウスでクリックしたりタッチパネルへのタッチ入力をしたりすると、ストローク表示手段245は、設定により、現在アクティブに表示されている科目のページにストロークが記憶された講義からみて前回の講義で記入されたページの最初のページ又は最終ページを記憶手段25から読み出して、そのページを表示手段26に切り替えて表示させる。
【0118】
ユーザが、ボタン32をマウスでクリックしたりタッチパネルへのタッチ入力をしたりすると、ストローク表示手段245は、設定により、現在アクティブに表示されている科目のページにストロークが記憶された講義からみて一週間前の講義で記入されたページの最初のページ又は最終ページを記憶手段25から読み出し、そのページを表示手段26に切り替えて表示させる。
【0119】
ユーザが、ボタン33をマウスでクリックしたりタッチパネルへのタッチ入力をしたりすると、ストローク表示手段245は、設定により、現在アクティブに表示されている科目のページにストロークが記憶された講義からみて次の講義で記入されたページの最初のページ又は最終ページを記憶手段25から読み出し、そのページを表示手段26に切り替えて表示させる。なお、ストローク表示手段245は、次の講義で記入されたページがないと判断した場合は、表示されたページを切り替えない。
【0120】
ユーザが、ボタン33をマウスでクリックしたりタッチパネルへのタッチ入力をしたりすると、ストローク表示手段245は、設定により、現在アクティブに表示されている科目のページにストロークが記憶された講義からみて次の週の講義で記入されたページの最初のページ又は最終ページを記憶手段25から読み出し、そのページを表示手段26に切り替えて表示させる。なお、ストローク表示手段245は、次の週の講義で記入されたページがないと判断した場合は、表示されたページを切り替えない。
【0121】
[処理フロー]
次に、図19を参照して、第2実施形態の情報処理システムによる処理フローについて説明する。図19に示す処理フローは、電子ペン1により記入情報が生成されるごとに繰り返し実行される。なお、第1実施形態で示した処理フロー(図13参照)と同様の処理については、その説明を適宜省略する。
【0122】
ステップS201の処理は、ステップS101の処理と同様である。ステップS202では、処理手段24の判定手段243は、電子ペン1によって時間割表3aの科目、曜日及びノート用紙4のいずれに記入されたかを判定する。具体的には、判定手段243は、記憶手段25に記憶された座標定義情報(具体的には、ノート用紙4に割り当てられたドットパターンの座標範囲を示す座標定義情報、曜日、時限及び科目とドットパターンの座標範囲とを対応付けた座標定義情報、及び曜日とドットパターンの座標範囲とを対応付けた座標定義情報)を参照することで、電子ペン1によって時間割表3aの科目、曜日及びノート用紙4のいずれに記入されたかを判定する。
【0123】
電子ペン1によって時間割表3aの曜日に記入された場合(ステップS202:時間割表の曜日)、処理手段24のストローク表示手段245は、判定手段243が特定した曜日に行われる全ての科目についてのファイルを開き、それらのファイルに記憶された手書きストロークを並べて表示手段26に表示させる(ステップS215)。具体的には、ストローク表示手段245は、全ての科目について、手書きストロークが記入されたページの中の最終ページを表示手段26に表示させる。
【0124】
他方で、電子ペン1によって時間割表3aの科目に記入された場合(ステップS202:時間割表の科目)、ステップS102と同様に、判定手段243は、電子ペン1によってタップされた科目のファイルが記憶手段25に記憶されているか否かを判定する(ステップS203)。電子ペン1によってタップされた科目のファイルが記憶されている場合(ステップS203;Yes)、ストローク表示手段245は、判定手段243によって特定された科目、曜日及び時限に対応する講義の中で、最新の講義で記入された手書きストロークを表示させる(ステップS204)。具体的には、ストローク表示手段245は、その最新の講義で手書きストロークが記入されたページにおいて、最初のページを表示手段26に表示させる。
【0125】
ステップS205〜S214の処理は、それぞれ、上記したステップS105〜S114と同様であるため、その説明を省略する。
【0126】
[第2実施形態による作用効果]
以上説明した第2実施形態によれば、各曜日の各時限ごとに異なる座標範囲のドットパターンが形成された時間割表3aを適切に作成することが可能となる。また、第2実施形態によれば、曜日の部分に、各々で異なる座標範囲のドットパターンが形成された時間割表3aを適切に作成することが可能となる。このような時間割表3aを用いることで、電子ペン1によって記入された手書きストロークを、科目だけでなく曜日や時限に対応付けて適切に記憶させることができる。よって、曜日や時限に応じた手書きストロークを適切に表示させることができる。
【0127】
<変形例>
上記では、科目名が形成された時間割表3、3aを示したが、このような科目名の代わりに、複数の科目のそれぞれを示す絵柄(例えばアイコンなど)が形成された時間割表を用いても良い。
【0128】
また、図18(b)に示すボタン31〜34は、上記第2実施形態に示す機能とは異なる機能を持たせても良い。
【0129】
例えば、ユーザが、ボタン31をマウスでクリックしたりタッチパネルへのタッチ入力をしたりすると、ストローク表示手段245が、設定により、現在表示されている曜日の一つ前の曜日に行われる全ての科目について、手書きストロークが記入されたページの中の最初のページ又は最終ページを表示手段26に切り替えて表示させるようにしてもよい。
【0130】
また、ユーザが、ボタン32をマウスでクリックしたりタッチパネルへのタッチ入力をしたりすると、ストローク表示手段245が、設定により、現在表示されている曜日の一週間前の同じ曜日に行われる全ての科目について、手書きストロークが記入されたページの中の最初のページ又は最終ページを表示手段26に切り替えて表示させるようにしてもよい。
【0131】
また、ユーザが、ボタン33をマウスでクリックしたりタッチパネルへのタッチ入力をしたりすると、ストローク表示手段245が、設定により、現在表示されている曜日の次の曜日に行われる全ての科目について、手書きストロークが記入されたページの中の最初のページ又は最終ページを表示手段26に切り替えて表示させるようにしてもよい。
【0132】
また、ユーザが、ボタン34をマウスでクリックしたりタッチパネルへのタッチ入力をしたりすると、ストローク表示手段245が、設定により、現在表示されている曜日の次の週の同じ曜日に行われる全ての科目について、手書きストロークが記入されたページの中の最初のページ又は最終ページを表示手段26に切り替えて表示させるようにしてもよい。
【0133】
更に、上記第1及び第2実施形態において、電子ペンや、コード化パターン、記入情報の形式等は、アノト方式に限らなくとも良い。特に、科目や曜日を特定するためのコード化パターンは、座標を示すドットパターンに限られず、特定のコード値を示すコード化パターンを用いることもできる。
【符号の説明】
【0134】
1…電子ペン
2、2a…コンピュータ装置
3、3a…時間割表
4…ノート用紙
6…多穴ファイル
7…プリンタ
21…入力手段
22…通信手段
24…処理手段
25…記憶手段
26…表示手段
27…印刷出力手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の科目ごとに割り当てられた、それぞれで異なるコード化パターンに関する定義情報を記憶する記憶手段と、
複数の曜日の複数の時限ごとに、科目を入力させるための入力画面を表示させる入力画面表示手段と、
前記記憶手段に記憶された前記定義情報に基づいて、前記入力画面によって複数の曜日の複数の時限ごとに入力された科目のそれぞれに割り当てられたコード化パターンと、前記入力された科目の名称とを、時間割表として印刷させるための印刷指示を出力する印刷指示手段と、を備えることを特徴とするコンピュータ装置。
【請求項2】
複数の曜日の複数の時限ごとに割り当てられた、それぞれで異なるコード化パターンに関する定義情報を記憶する記憶手段と、
複数の曜日の複数の時限ごとに、科目を入力させるための入力画面を表示させる入力画面表示手段と、
前記記憶手段に記憶された前記定義情報に基づいて、複数の曜日の複数の時限ごとに割り当てられたコード化パターンと、前記入力画面によって複数の曜日の複数の時限ごとに入力された科目の名称とを、時間割表として印刷させるための印刷指示を出力する印刷指示手段と、
前記入力画面によって複数の曜日の複数の時限ごとに入力された科目を、それぞれ、前記定義情報における複数の曜日の複数の時限ごとに割り当てられたコード化パターンに関連付けて記憶させる関連付け手段と、を備えることを特徴とするコンピュータ装置。
【請求項3】
電子ペンが読み取ったコード化パターンに関する記入情報を受信する受信手段と、
前記印刷指示手段による前記印刷指示に応じて印刷された前記時間割表への、前記電子ペンによる記入に対応する前記記入情報に基づいて、前記電子ペンによって記入された科目を特定する科目特定手段と、
コード化パターンが形成されたノート用紙への前電子ペンによる記入に対応する前記記入情報に基づいて、前記電子ペンによって前記ノート用紙に記入された手書きストロークを、前記科目特定手段が特定した科目に対応付けたファイルに記憶させる保存指示手段と、を更に備えることを特徴とする請求項1又は2に記載のコンピュータ装置。
【請求項4】
前記電子ペンによって前記時間割表に記入された際に、前記科目特定手段が特定した科目に対応付けられた前記ファイルを開き、当該ファイルに記憶された前記手書きストロークを表示させるストローク表示手段を更に備えることを特徴とする請求項3に記載のコンピュータ装置。
【請求項5】
前記保存指示手段は、前記電子ペンによって前記ノート用紙に記入された前記手書きストロークを、前記ノート用紙のページに対応付けて前記ファイルに記憶させ、
前記ストローク表示手段は、前記ファイルに記憶された前記ページの中の所定のページを表示させることを特徴とする請求項4に記載のコンピュータ装置。
【請求項6】
前記ストローク表示手段は、前記電子ペンによって前記ノート用紙に前記手書きストロークが記入された際に、前記ノート用紙に対応するページに前記手書きストロークを描画させることを特徴とする請求項4又は5に記載のコンピュータ装置。
【請求項7】
前記科目特定手段は、前記電子ペンによって前記時間割表の科目に記入された際に、前記科目を特定する共に、当該科目に対応する曜日及び時限を特定し、
前記保存指示手段は、前記電子ペンによって前記ノート用紙に記入された前記手書きストロークを、前記科目特定手段が特定した前記科目、前記曜日及び前記時限に対応付けて記憶させ、
前記ストローク表示手段は、前記電子ペンによって前記時間割表の前記科目に記入された際に、前記科目特定手段が特定した前記科目、前記曜日及び前記時限に対応付けられた前記手書きストロークを表示させることを特徴とする請求項4乃至6のいずれか一項に記載のコンピュータ装置。
【請求項8】
前記ストローク表示手段は、前記時間割表において曜日及び時限が同じ科目に前記電子ペンによって連続して記入された場合、前記曜日及び前記時限に記入された前記手書きストロークを過去に遡って表示させることを特徴とする請求項7に記載のコンピュータ装置。
【請求項9】
前記時間割表は、複数の曜日ごとに割り当てられた、それぞれで異なるコード化パターンが印刷され、
前記ストローク表示手段は、前記電子ペンによって前記時間割表の前記曜日に記入された際に、当該曜日に行われる全ての科目について記入された前記手書きストロークを並べて表示させることを特徴とする請求項7又は8に記載のコンピュータ装置。
【請求項10】
前記ストローク表示手段は、
並べて表示されている複数の科目の中からユーザが科目を選択した場合に、当該科目について記入された手書きストロークをアクティブ表示させると共に、
ユーザの選択に応じて、現在アクティブ表示されている科目の手書きストロークから、(1)前記現在アクティブ表示されている科目に対応する講義からみて前回の講義に記入された手書きストローク、(2)前記現在アクティブ表示されている科目に対応する講義からみて次の講義で記入された手書きストローク、(3)前記現在アクティブ表示されている科目に対応する講義からみて次の講義で記入された手書きストローク、(4)前記現在アクティブ表示されている科目に対応する講義からみて次の週の講義で記入された手書きストロークのうちのいずれかに、表示させる手書きストロークを切り替えることを特徴とする請求項9に記載のコンピュータ装置。
【請求項11】
前記ストローク表示手段は、ユーザの選択に応じて、現在表示されている曜日について記入された手書きストロークから、(1)前記現在表示されている曜日の一つ前の曜日に行われた全ての科目について記入された手書きストローク、(2)前記現在表示されている曜日の一週間前の同じ曜日に行われた全ての科目について記入された手書きストローク、(3)前記現在表示されている曜日の次の曜日に行われた全ての科目について記入された手書きストローク、(4)前記現在表示されている曜日の次の週の同じ曜日に行われた全ての科目について記入された手書きストロークのうちのいずれかに、表示させる手書きストロークを切り替えることを特徴とする請求項9に記載のコンピュータ装置。
【請求項12】
前記ストローク表示手段は、既に手書きストロークが記入された前記ノート用紙に前記電子ペンによって手書きストロークが記入された場合、前記ノート用紙に対応するページが記憶された前記ファイルを開いて、前記ノート用紙に対応するページを表示させると共に当該ページに前記手書きストロークを描画させることを特徴とする請求項4乃至11のいずれか一項に記載のコンピュータ装置。
【請求項13】
前記保存指示手段は、未だ手書きストロークが記入されていない前記ノート用紙に前記電子ペンによって手書きストロークが記入された場合、開いている前記ファイルに記憶されたページに連続する、前記ノート用紙に対応する新たなページを作成して、前記手書きストロークを前記新たなページに対応付けて前記ファイルに記憶させ、
前記ストローク表示手段は、未だ手書きストロークが記入されていない前記ノート用紙に前記電子ペンによって手書きストロークが記入された場合、前記ノート用紙に対応する新たなページを表示させると共に当該ページに前記手書きストロークを描画させることを特徴とする請求項4乃至12のいずれか一項に記載のコンピュータ装置。
【請求項14】
未だ手書きストロークが記入されていない前記ノート用紙に前記電子ペンによって手書きストロークが記入された場合において、前記ファイルが開いていない場合に、前記時間割表を用いた前記科目の指定がなされていない旨を報知する報知手段を更に備えることを特徴とする請求項3乃至13のいずれか一項に記載のコンピュータ装置。
【請求項15】
前記保存指示手段は、前記科目特定手段が特定した前記科目に対応するファイルが記憶されていない場合、当該科目に対応付けた新たなファイルを作成することを特徴とする請求項3乃至14のいずれか一項に記載のコンピュータ装置。
【請求項16】
前記複数の科目に対応する複数のファイルが格納されるフォルダのアイコンを表示させると共に、前記フォルダのアイコンが選択された際に、前記複数のファイルのアイコンを表示させる手段を更に備えることを特徴とする請求項3乃至15のいずれか一項に記載のコンピュータ装置。
【請求項17】
コンピュータ装置によって実行されるプログラムであって、
複数の科目ごとに割り当てられた、それぞれで異なるコード化パターンに関する定義情報を記憶する記憶手段、
複数の曜日の複数の時限ごとに、科目を入力させるための入力画面を表示させる入力画面表示手段、
前記記憶手段に記憶された前記定義情報に基づいて、前記入力画面によって複数の曜日の複数の時限ごとに入力された科目のそれぞれに割り当てられたコード化パターンと、前記入力された科目の名称とを、時間割表として印刷させるための印刷指示を出力する印刷指示手段、として前記コンピュータ装置を機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項18】
コンピュータ装置によって実行されるプログラムであって、
複数の曜日の複数の時限ごとに割り当てられた、それぞれで異なるコード化パターンに関する定義情報を記憶する記憶手段、
複数の曜日の複数の時限ごとに、科目を入力させるための入力画面を表示させる入力画面表示手段、
前記記憶手段に記憶された前記定義情報に基づいて、複数の曜日の複数の時限ごとに割り当てられたコード化パターンと、前記入力画面によって複数の曜日の複数の時限ごとに入力された科目の名称とを、時間割表として印刷させるための印刷指示を出力する印刷指示手段、
前記入力画面によって複数の曜日の複数の時限ごとに入力された科目を、それぞれ、前記定義情報における複数の曜日の複数の時限ごとに割り当てられたコード化パターンに関連付けて記憶させる関連付け手段、として前記コンピュータ装置を機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項19】
電子ペンが読み取ったコード化パターンに関する記入情報を受信する受信手段、
前記印刷指示手段による前記印刷指示に応じて印刷された前記時間割表への、前記電子ペンによる記入に対応する前記記入情報に基づいて、前記電子ペンによって記入された科目を特定する科目特定手段、
コード化パターンが形成されたノート用紙への前電子ペンによる記入に対応する前記記入情報に基づいて、前記電子ペンによって前記ノート用紙に記入された手書きストロークを、前記科目特定手段が特定した科目に対応付けたファイルに記憶させる保存指示手段、として前記コンピュータ装置を更に機能させることを特徴とする請求項17又は18に記載のプログラム。
【請求項20】
前記電子ペンによって前記時間割表に記入された際に、前記科目特定手段が特定した科目に対応付けられた前記ファイルを開き、当該ファイルに記憶された前記手書きストロークを表示させるストローク表示手段として前記コンピュータ装置を更に機能させることを特徴とする請求項19に記載のプログラム。
【請求項21】
前記保存指示手段は、前記電子ペンによって前記ノート用紙に記入された前記手書きストロークを、前記ノート用紙のページに対応付けて前記ファイルに記憶させ、
前記ストローク表示手段は、前記ファイルに記憶された前記ページの中の所定のページを表示させることを特徴とする請求項20に記載のプログラム。
【請求項22】
前記ストローク表示手段は、前記電子ペンによって前記ノート用紙に前記手書きストロークが記入された際に、前記ノート用紙に対応するページに前記手書きストロークを描画させることを特徴とする請求項20又は21に記載のプログラム。
【請求項23】
前記科目特定手段は、前記電子ペンによって前記時間割表の科目に記入された際に、前記科目を特定する共に、当該科目に対応する曜日及び時限を特定し、
前記保存指示手段は、前記電子ペンによって前記ノート用紙に記入された前記手書きストロークを、前記科目特定手段が特定した前記科目、前記曜日及び前記時限に対応付けて記憶させ、
前記ストローク表示手段は、前記電子ペンによって前記時間割表の前記科目に記入された際に、前記科目特定手段が特定した前記科目、前記曜日及び前記時限に対応付けられた前記手書きストロークを表示させることを特徴とする請求項20乃至22のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項24】
前記ストローク表示手段は、前記時間割表において曜日及び時限が同じ科目に前記電子ペンによって連続して記入された場合、前記曜日及び前記時限に記入された前記手書きストロークを過去に遡って表示させることを特徴とする請求項23に記載のプログラム。
【請求項25】
前記時間割表は、複数の曜日ごとに割り当てられた、それぞれで異なるコード化パターンが印刷され、
前記ストローク表示手段は、前記電子ペンによって前記時間割表の前記曜日に記入された際に、当該曜日に行われる全ての科目について記入された前記手書きストロークを並べて表示させることを特徴とする請求項23又は24に記載のプログラム。
【請求項26】
前記ストローク表示手段は、
並べて表示されている複数の科目の中からユーザが科目を選択した場合に、当該科目について記入された手書きストロークをアクティブ表示させると共に、
ユーザの選択に応じて、現在アクティブ表示されている科目の手書きストロークから、(1)前記現在アクティブ表示されている科目に対応する講義からみて前回の講義に記入された手書きストローク、(2)前記現在アクティブ表示されている科目に対応する講義からみて次の講義で記入された手書きストローク、(3)前記現在アクティブ表示されている科目に対応する講義からみて次の講義で記入された手書きストローク、(4)前記現在アクティブ表示されている科目に対応する講義からみて次の週の講義で記入された手書きストロークのうちのいずれかに、表示させる手書きストロークを切り替えることを特徴とする請求項25に記載のプログラム。
【請求項27】
前記ストローク表示手段は、ユーザの選択に応じて、現在表示されている曜日について記入された手書きストロークから、(1)前記現在表示されている曜日の一つ前の曜日に行われた全ての科目について記入された手書きストローク、(2)前記現在表示されている曜日の一週間前の同じ曜日に行われた全ての科目について記入された手書きストローク、(3)前記現在表示されている曜日の次の曜日に行われた全ての科目について記入された手書きストローク、(4)前記現在表示されている曜日の次の週の同じ曜日に行われた全ての科目について記入された手書きストロークのうちのいずれかに、表示させる手書きストロークを切り替えることを特徴とする請求項25に記載のプログラム。
【請求項28】
前記ストローク表示手段は、既に手書きストロークが記入された前記ノート用紙に前記電子ペンによって手書きストロークが記入された場合、前記ノート用紙に対応するページが記憶された前記ファイルを開いて、前記ノート用紙に対応するページを表示させると共に当該ページに前記手書きストロークを描画させることを特徴とする請求項20乃至27のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項29】
前記保存指示手段は、未だ手書きストロークが記入されていない前記ノート用紙に前記電子ペンによって手書きストロークが記入された場合、開いている前記ファイルに記憶されたページに連続する、前記ノート用紙に対応する新たなページを作成して、前記手書きストロークを前記新たなページに対応付けて前記ファイルに記憶させ、
前記ストローク表示手段は、未だ手書きストロークが記入されていない前記ノート用紙に前記電子ペンによって手書きストロークが記入された場合、前記ノート用紙に対応する新たなページを表示させると共に当該ページに前記手書きストロークを描画させることを特徴とする請求項20乃至28のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項30】
未だ手書きストロークが記入されていない前記ノート用紙に前記電子ペンによって手書きストロークが記入された場合において、前記ファイルが開いていない場合に、前記時間割表を用いた前記科目の指定がなされていない旨を報知する報知手段として前記コンピュータ装置を更に機能させることを特徴とする請求項19乃至29のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項31】
前記保存指示手段は、前記科目特定手段が特定した前記科目に対応するファイルが記憶されていない場合、当該科目に対応付けた新たなファイルを作成することを特徴とする請求項19乃至30のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項32】
前記複数の科目に対応する複数のファイルが格納されるフォルダのアイコンを表示させると共に、前記フォルダのアイコンが選択された際に、前記複数のファイルのアイコンを表示させる手段として前記コンピュータ装置を更に機能させることを特徴とする請求項19乃至31のいずれか一項に記載のプログラム。

【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図1】
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【公開番号】特開2013−58015(P2013−58015A)
【公開日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−195007(P2011−195007)
【出願日】平成23年9月7日(2011.9.7)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】