コンフィグレーション可能モードを備えて球形端部を有するコントローラ
コンピュータプログラムとインタラクションを行うためのゲームコンソールとインターフェースするための入力デバイスが開示されている。一例では、入力デバイスはハンドルとハンドルの第1の端部に接続された球形のオブジェクトとを備えたコントローラを含む。該コントローラはさらにハンドルの位置を識別する回路を含む。該回路はさらに、コンピュータプログラムとインタラクションする間に、ゲームコンソールに識別した位置を知らせる通信ロジックを含む。該コントローラはさらに、ハンドルの第2の端部に接続されたコントロール入力部を含み、球形のオブジェクトは、ハンドルによって保持されている場合に、1つの面と接触して置かれ、ハンドルが面上で枢軸回転するときに、回路はハンドルの識別された位置を更新する。該コントロール入力部は、前記コンピュータとさらなるインタラクションを行うように、前記コンソールとやりとりされる命令を出す。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
ビデオゲーム産業は、長年にわたって多くの変化を経験してきた。演算能力が拡大するにつれ、ビデオゲームの開発者も同様に、この演算能力の増大を利用するゲームソフトウェアを作成してきた。このために、ビデオゲームの開発者は、極めてリアルなゲーム体験を生み出すべく、高度な演算と数学を採用したゲームをコーディングしてきた。
ゲームプラットホームの例に、ソニープレイステーション(登録商標)、ソニープレイステーション2(登録商標)(PS2)およびソニープレイステーション3(登録商標)(PS3)があり、これらはそれぞれ、ゲームコンソールの形で販売されている。周知のように、ゲームコンソールはモニタ(通常はテレビ)と接続されて、手持ち式のコントローラによってユーザとのインタラクションを可能にするように設計されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
ゲームコンソールは、CPU、処理量の多いグラフィック操作のためのグラフィックシンセサイザ、ジオメトリ変換を実行するためのベクトルユニットなどの特化した処理ハードウェアと、その他の繋ぎとなるハードウェア即ちグルーハードウェア、ファームウェアおよびソフトウェアなどを備えて設計される。また、ゲームコンソールは、ゲームコンソールによるローカルプレイを行うためにゲームのコンパクトディスクを受け入れるための光ディスクトレイを備えて設計される。また、ユーザが、インターネット上で他のユーザと対戦して、または、他のユーザと一緒に対話的にプレイすることができるオンラインゲームも可能である。ゲームの複雑さがプレーヤの興味を引き続けていることから、ゲームおよびハードウェアのメーカは更なるインタラクティブ機能(インタラクティビティ)およびコンピュータプログラムを実現するために革新を続けてきている。
【0003】
コンピュータゲーム業界においては、ユーザとゲームシステム間のインタラクションを増やすゲームを開発する傾向が広がっている。より多くのインタラクティブな体験を実現する1つのやり方として、プレーヤの動きをトラッキングして、この動きをゲームの入力として使用するために、ゲームシステムによって移動がトラッキングされる無線ゲームコントローラを使用する方法がある。一般的に言えば、ジェスチャ入力とは、コンピューティングシステム、ビデオゲームコンソール、インテリジェント家電などの電子装置を、オブジェクトをトラッキングするビデオカメラがキャプチャした何らかのジェスチャに反応させることを指す。
本発明の実施形態は、この状況でなされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
概して本発明は、ビデオゲームとのインタラクションを高めるために、様々な構成で使用することのできるゲームコンソール用コントローラについて説明する。一実施形態では、該コントローラはポインタやワンドのように把持されてもよいし、または、面と接触してジョイスティックのように使用されてもよい。
【0005】
本発明は、プロセス、装置、システム、デバイス、またはコンピュータ可読媒体上で実行される方法など、多くの方法で実装することができる点を理解されたい。以下に本発明のいくつかの発明における実施形態を記載する。
【0006】
一実施形態では、コンピュータプログラムとインタラクションを行うためのゲームコンソールとインターフェースを行うための入力装置が開示されている。この入力装置はハンドルと、ハンドルの第1の端部に接続された球形のオブジェクトとを備える。コントローラはハンドルの位置を識別する回路をさらに含む。回路は、識別された位置をコンピュータプログラムとインタラクションする間にゲームコンソールに知らせる通信ロジックをさらに含む。コントローラは、ハンドルの第2の端部に接続されたコントロール入力部をさらに含む。この場合、上記球形のオブジェクトは、ハンドルによって保持される場合に、面と接触した状態で置かれ、該回路は、ハンドルが面上を枢軸回転するときに、識別されたハンドルの位置を更新する。コントロール入力部はゲームコンソールとやりとりされる命令を出し、コンピュータプログラムとのさらなるインタラクションを行うようにする。
【0007】
一実施形態では、入力装置は、コンピュータプログラムとインタラクションを行うためのゲームコンソールとインターフェースする。入力装置は、第1入力領域と第2入力領域とを有するハンドルを有するコントローラを含む。第1入力領域は側面に設けられており、第2入力領域は後方端に設けられている。入力装置はコントローラの後方端部に接続された球形部分を有する。球形部分がある面と接触しているときを検出し、第2入力領域がコンピュータプログラムのコントロール入力を受け入れるようにする第1回路が含まれる。面に対するハンドルの位置を識別するために第2回路が提供される。第2回路は、コンピュータプログラムとインタラクションする間に、識別された位置とコントロール入力とをゲームコンソールに知らせる通信ロジックを含む。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明とその更なる利点とは、添付の図面と併せて以下の説明を読めば最もよく理解することができるであろう。
【図1A】本発明の一実施形態による例示的なコントローラの説明図。
【図1B】本発明の一実施形態による例示的なコントローラの説明図。
【図1C】本発明の一実施形態による例示的なコントローラの説明図。
【図1D】本発明の一実施形態による例示的なコントローラの説明図。
【図1E−1】本発明の一実施形態による例示的なコントローラの説明図。
【図1E−2】本発明の一実施形態による例示的なコントローラの説明図。
【図1E−3】本発明の一実施形態による例示的なコントローラの説明図。
【図1F−1】本発明の一実施形態による例示的なコントローラの説明図。
【図1F−2】本発明の一実施形態による例示的なコントローラの説明図。
【図1G−1】本発明の一実施形態による例示的なコントローラの説明図。
【図1G−2】本発明の一実施形態による例示的なコントローラの説明図。
【図1G−3】本発明の一実施形態による例示的なコントローラの説明図。
【図2A】本発明の一実施形態による、図1A〜1G−3のゲームコントローラに対する様々な操作モードを示す説明図。
【図2B】本発明の一実施形態による、図1A〜1G−3のゲームコントローラに対する様々な操作モードを示す説明図。
【図2C】本発明の一実施形態による、図1A〜1G−3のゲームコントローラに対する様々な操作モードを示す説明図。
【図2D】本発明の一実施形態による、コンフィグレーションが可能な前方入力部と後方入力部と備えたコントローラの実施形態を示す説明図。
【図2E】本発明の一実施形態による、コンフィグレーションが可能な前方入力部と後方入力部と備えたコントローラの実施形態を示す説明図。
【図2F】本発明の一実施形態による、コンフィグレーションが可能な前方入力部と後方入力部と備えたコントローラの実施形態を示す説明図。
【図2G】本発明の一実施形態による、コンフィグレーションが可能な前方入力部と後方入力部と備えたコントローラの実施形態を示す説明図。
【図3A】本発明の一実施形態による、コントローラとゲームコンソール間の例示的な通信を示す説明図。
【図3B】本発明の一実施形態による、マルチプレーヤ環境と、複数のプレーヤによって把持されている、異なるコントローラの位置を決定するための視覚情報の使用を示す模式図。
【図3C】本発明の一実施形態による、プレイフィールドの照光条件に応じて検出を改良するために、その外観を変更、修正または改良することができる球形のオブジェクトを備えたコントローラを示す説明図。
【図4A】本発明の一実施形態による、コントローラのジョイスティックとしての使用を示す説明図。
【図4B】本発明の一実施形態による、コントローラのジョイスティックとしての使用を示す説明図。
【図4C】本発明の各種の実施形態による、コントローラをジョイスティックモードで置くことができる様々なタイプの面を示す説明図。
【図4D】本発明の各種の実施形態による、コントローラをジョイスティックモードで置くことができる様々なタイプの面を示す説明図。
【図4E】本発明の各種の実施形態による、コントローラをジョイスティックモードで置くことができる様々なタイプの面を示す説明図。
【図4F】本発明の各種の実施形態による、コントローラをジョイスティックモードで置くことができる様々なタイプの面を示す説明図。
【図4G】本発明の各種の実施形態による、コントローラをジョイスティックモードで置くことができる様々なタイプの面を示す説明図。
【図4H】本発明の各種の実施形態による、コントローラをジョイスティックモードで置くことができる様々なタイプの面を示す説明図。
【図5A】本発明の各実施形態による、ジョイスティックモードでのコントローラの使用を例示的に示す説明図。
【図5B】本発明の各実施形態による、ジョイスティックモードでのコントローラの使用を例示的に示す説明図。
【図5C】本発明の各実施形態による、ジョイスティックモードでのコントローラの使用を例示的に示す説明図。
【図5D】本発明の各実施形態による、ジョイスティックモードでのコントローラの使用を例示的に示す説明図。
【図5E】本発明の各実施形態による、ジョイスティックモードでのコントローラの使用を例示的に示す説明図。
【図5F−1】本発明の各実施形態による、ジョイスティックモードでのコントローラの使用を例示的に示す説明図。
【図5F−2】本発明の各実施形態による、ジョイスティックモードでのコントローラの使用を例示的に示す説明図。
【図5F−3】本発明の各実施形態による、ジョイスティックモードでのコントローラの使用を例示的に示す説明図。
【図6】本発明の一実施形態による、コントローラの別の実装形態を示す説明図。
【図7A】本発明の一実施形態による、コントローラをジョイスティックモードで使用するための例示的な操作を説明したフローチャート。
【図7B】本発明の一実施形態による、ユーザがカスタマイズすることのできるコントローラの各種の特徴を示す例示的な構造ツリーを示す説明図。
【図7C】本発明の一実施形態による、コントローラのモードを設定するために使用することのできる例示の、または任意のスイッチを示した模式図。
【図8】本発明の一実施形態による、複数のコントローラに対応可能なゲームコンソールである、ソニー(登録商標)プレイステーション3(登録商標)エンターテインメントデバイスのシステムアーキテクチャ全体を模式的に示す説明図。
【図9】本発明の一実施形態によるCellプロプロセッサの模式図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
ゲームコンソールのコントローラに関する発明が開示されている。コントローラは様々な位置で握る、つまり把持することができるものであり、これによりゲーム開発者たちはユーザのインタラクションとリアルさとを高めることができる。
【0010】
コントローラは動作検出ハードウェアを備えていてもよく、ゲームコンソールとの無線通信の送受信が可能である。加えて、コントローラはプレイゾーン内のコントローラを光学的に、あるいは視覚的にトラッキングすることが可能な特徴を備えていてもよい。
【0011】
例えば、ゲームコンソールに接続されているカメラを使って光学的にトラッキングすることができるコントローラに幾何学的形状体を取り付けることができる。 この形状とは、本明細書の各種の例では、球形のオブジェクト、不完全な球形、楕円体、プロレートスフェロイド、いわゆる縦方向に長い回転楕円体、オブレートスフェロイド、いわゆる横方向に長い回転楕円体、キューブ形状、円形状、ブロック形状、三角形状、4面形状、正十二面体形状、小星型正十二面体形状、八角柱形状、あるいはその他の多面体形状であり、またその他の形状に限定されることはない。オブジェクトの形状は本文を通して球形と称されているが、複数の角度から認識可能なものであればオブジェクトの形状はどのようなものであってもよい。
【0012】
一部実施形態では、この幾何学形状体は取り外すこともできる。さらにこの幾何学形状体は接続点の周りを枢軸回転可能であり、大きさ、サイズ、色、形状、および/またはテクスチャを他のものに交換することができる。
【0013】
しかし、本発明を、このような詳細な内容の一部または全てを用いなくても実施可能なことは当業者にとって自明である。場合によっては、本発明を不必要に曖昧にすることのないよう、公知の処理操作は詳述していない。
【0014】
図1A〜1H−3は本発明の実施形態によるコントローラ100の各種例示的実施形態を示す。コントローラ100は、ユーザ入力を受信し、このユーザ入力をゲームコンソールへ送信するように使用される。コントローラ100はハンドル102を有する。また、コントローラ100の一方の端部には球形のオブジェクト104が接続されている。一実施形態では、この球形のオブジェクト104がコントローラ100の前方端を示す。図1Aは、後方トリガ106a、106bと前方トリガ108a、108bとを備えたコントローラ100の底面図を示す。図1Bではハンドル102の後方部に設けられている後方入力部110が見える。
【0015】
コントローラ100の別の実施形態における上面図を図1Cに、左から見た図を図1Dに示す。本実施形態ではハンドル102の上面に設けられている前方入力部114が見える。図1E−1〜1E−3は、前方入力部114と後方入力部110の両方を備えたコントローラ100の別の実施形態を示す。図1E−1はコントローラ100を左から見た場合の図であり、前方トリガ108a、108bと後方トリガ106a、106bの配置例を示す。図1E−2はコントローラ100の上面図であり、球形のオブジェクト104に対する前方入力部114を示す。本実施形態では、前方入力部114は入力ボタンの一群である。図1E−2はさらに後方入力部110の位置および方向の典型例を示す。図1E−3は後方入力部110の詳細である。本実施形態では、後方入力部110は方向指示パッドであり、これを使用して方向入力を行うことができる。
【0016】
コントローラ100の別の実施形態における上面図を図1F−1に、右から見た図を図1F−2に示す。本実施形態では、本体102は、前方入力部114と前方トリガ108aおよび108bとを備える。図示していないが、他の実施形態では、本体102がさらに後方トリガと後方入力部とを備えるようにしてもよいであろう。図1G−1〜図1G−3に、コントローラ100のさらに別の実施形態を示す。図1G−1はコントローラ100を左から見た図であり、図1G−2はコントローラ100の上面図である。ハンドル102の前方部には球形のオブジェクト104が保持されており、コントローラ100の後方部に向かって後方入力部110が設けられている。
【0017】
コントローラ100の球形のオブジェクト104の色は違っていてもよい。また一実施形態では、この球形のオブジェクト104は内部が照光されている。この球形のオブジェクト104の色は赤緑青(RGB)発光ダイオード(LED)によって、または、他の発光技術によって球形のオブジェクト104内にもたらされてもよい。さらに、照光される球形のオブジェクトの明るさを制御して、カメラの様々な露出設定下でこの球形のオブジェクトをトラッキングするようにしてもよい。一実施形態では、球形のオブジェクトの色を使用して、コントローラと他のユーザを識別するようにしてもよい。例えば、第1ユーザのコントローラの色を青に、第2ユーザのコントローラの色を赤に設定してもよい。別の実施形態では、同一ユーザにより把持される複数のコントローラは色がそれぞれ違っていてもよい。例えば、ユーザが右手に把持するコントローラは、ユーザが左手に把持するコントローラの色とは違う青色でもよい。
【0018】
上記のコントローラ100は片手で使用されるように設計されたものであるが、本明細書に記載された実施形態を用いることで、両手を必要とする、球形のオブジェクトが取り付けられたコントローラも同様にトラッキングすることができる。一実施形態では、ユーザにより別々の手で把持される2つのコントローラは同一のものであり、別の実施形態では、コントローラは異なるものである。典型的には、各コントローラはよく似ており、単にそれぞれのコントローラのボタンが違うだけである。一実施形態では、コントローラは、コントローラを充電するためのユニバーサルシリアルバス(USB)接続と、コンソールとの無線通信のためのブルートゥースと、起動、選択およびPS等のボタンとを有する。
【0019】
一実施形態では、球形のオブジェクト104は直径が約4cmである。しかし、これよりも大きな球形のオブジェクト104であれば視覚認識がしやすくなるために、その他の大きさであってもよい。球形のオブジェクトの直径が約4cmのものと比べると、球形のオブジェクトの直径が約5cmのものは画像認識用に約55%多くのピクセルを提供することができる。
【0020】
図2A〜2Cに、本発明の実施形態における図1A〜1G−3のゲームコントローラ100の様々な操作モードを示す。図2Aに「ジョイスティック」モードでのコントローラ100の使用を示す。このモードでは、コントローラの底部に球形のオブジェクトが位置するようにコントローラ100が把持される。この構成では、球形のオブジェクトと面との間の接続点の周囲を枢軸回転させて、コントローラ100をジョイスティックのように使用することができる。ジョイスティックモードの別の実施形態では、ハンドル102と球形のオブジェクト104との間に加えられた力を計測することにより、ユーザ入力が検出される。本実施形態では、例えばひずみゲージなどのセンサ(これに限定されない)によりハンドルに加えられた力の量が計測され、この力が画面でのアクションに変換される。
【0021】
コントローラ100がジョイスティックモードで把持される場合、ユーザは人差し指と中指とで後方トリガを操作しながら、親指で後方入力部を操作することができる。この結果、コントローラ100をそれぞれの手でジョイスティックモードで把持しているユーザは、ソニー・コンピュータエンターテインメント・アメリカ社が販売しているSony DualShock(登録商標)3コントローラと同じ機能を実現することができる。
【0022】
図2Bに「ポインタ」構成で後側から持っている状態のコントローラ100を示す。球形のオブジェクトは視覚認識のためにカメラを向いており、前方トリガと前方入力部によりユーザ入力がなされる。ポインタモードは、コントローラ100がペイントブラシ、懐中電灯、ポインタ、火器などのゲームで使用されうる。図2Cは、ワンドモードでのコントローラの使用を示す。前述したように、一実施形態では、コントローラ100は前方入力部と前方トリガとを備える。人差し指や中指で前方トリガを操作しながら親指で前方入力部を操作することができる。ワンドモードは魔法の杖、指揮者のタクト、テニスラケット、手斧または同様の武器、つるはし、傘、ロープなどの道具として使用することができる。
【0023】
一実施形態では、コントローラ100は動作検出ハードウェアを有しており、これは、コントローラ100の変換と回転とを測定することができるものである。一部実施形態では、前方入力部は方向指示パッドであり、後方入力部は入力ボタンである。別の実施形態では、この前方入力部と後方入力部とは取外し可能プレートであり、これによりユーザは様々な入力構成を選択することができる。これについては図2D〜2Gに関して以下に詳述する。
【0024】
図2D〜2Gは、本発明の実施形態により、コンフィグレーションが可能な前方入力部と後方入力部とを備えたコントローラ100の実施形態を示す。図2Dは、交換可能な前方入力部と後方入力部とを備えたコントローラ100を例示する。本実施形態では、ハンドル102は後方領域200と前方領域202とを有しており、これらの領域に図2E〜2Gに例示している各種の入力フェースプレートが受け入れられる。後方領域200および前方領域202には電気接点と、取り付けられたフェースプレートを適切な位置で支えるように保持金具とが含まれる。図2D〜2Gに例示されているフェースプレートは、後方領域200か前方領域202のどちらかでハンドル102に取り付けることができる。別の実施形態では、フェースプレートは交換不可能である。このため、前方領域用のフェースプレートは後方領域には適合しない。
【0025】
図2Eに方向指示パッド204のフェースプレートを例示する。方向性パッド204を取り付けることにより、ユーザは移動を制御することができる。一実施形態では、ビデオゲーム中のキャラクタの第2の動作を制御するために、この方向指示パッド204を使用することができた。例えば、一人称視点シューティングゲーム中のキャラクタの移動を制御するためにコントローラの動作検出ハードウェアを使用してもよい。また、キャラクタの頭の動きを制御するために、方向指示パッド204を使用することができた。このような実施形態により、プレーヤが第2の方向を見ながら第1の方向へ移動できるようになるので、リアルさが増すことになる。
【0026】
図2Fにボタン入力206フェースプレートを例示する。ボタン入力206を取り付けることで、ユーザは付加的な入力を行うことができる。一実施形態では、特定のゲームの特定のアクションを実施するために、ボタン入力206のそれぞれのボタンがマッピングされている。例えば、それぞれのボタンはドアを開ける、命令を受ける、命令をキャンセルするように使うことができ、また、車のアクセルやブレーキとしての役割を果たすこともできる。図2Gにタッチパッドフェイスプレートを例示する。図示しているように、タッチパッド208はジョグホイールのようにメニュー選択をスクロールするために使用してもよい。別の実施形態では、タッチパッド208はノート型パソコンのタッチパッドと同様に、カーソルを制御するように使用することもできる。このアタッチメントには電気接続部が付いており、また、アタッチメントをコントローラ上に置いたときにこれをしっかりと留めておくメカニカルグリップを含む。
【0027】
図3Aは、本発明の実施形態による、コントローラ100とゲームコンソール302間との通信の例示的実施形態を示す。コントローラ100は通信ハードウェアと動作検出ハードウェアとを含む(しかし、これらに限定されない)ハードウェア300を有する。一実施形態では、動作検出用ハードウェアは、ジャイロスコープ、加速度計、超音波送信機および受信機、および/または、6軸でのコントローラの移動と回転とを検出可能な磁力計、の組み合わせを含む。例えば、動作検出用ハードウェアは、垂直方向、水平方向、側方向の動作、またはこれらを組み合わせた動作を検出することができる。同様に、動作検出用ハードウェアは、ヨー、ピッチ、ロール、およびこれらの組み合わせを検出することができる。
【0028】
一実施形態では、動作検出用ハードウェアからのデータは通信ハードウェアを使用してコントローラ100からゲームコンソールへと送信される。コントローラ100用の通信ハードウェアは、動作検出用ハードウェアとともにハンドル102中に内蔵されてもよい。通信用ハードウェアとしてはラジオやアンテナが挙げられ、ブルートゥースやWi−Fiなどの無線通信プロトコルやIEEE802.1xに記載のその他の無線プロトコルを利用している。
【0029】
ゲームコンソール302は対応するコンソール通信用ハードウェア304を有する。コンソール通信用ハードウェア304はコントローラ100とのデータの送受信が可能である。一実施形態では、ゲームコンソール302は動作検出用ハードウェアからのデータを処理する。別の実施形態では、コントローラ100は、動作検出ハードウェアからのデータがゲームコンソール302へ送信される前に該データを処理する。さらに別の実施形態では、コントローラは、動作検出ハードウェアからのデータがゲームコンソール302に送信される前に該データを部分的に処理する。
【0030】
図3Bは本発明の一実施形態による、マルチプレーヤ環境と、複数人のプレーヤによって把持されている異なるコントローラの位置を決定するための視覚情報の使用とを示した模式図である。画像キャプチャデバイス308を使用してプレイフィールド318の画像が取得される。この取得した画像が解析されて、ボールが取り付けられたコントローラC1、C2、C4、およびC5の位置が取得される。キャプチャ画像中のそれぞれのボールの形状、位置、動作、角度などを解析して距離dz1、dz2、dz4、およびdz5が推定される。ゲームコンソール302は取得した座標と距離とを用いてポインタを生成するか、画面306上のアバター312a、312bを制御する。画像をより良く認識するための距離は典型的に、約1フィート、2フィート、3フィート、5フィート、10フィート、もしくはそれ以上である。視覚認識を使用すると、コントローラを変更する必要なく、該システムにおいて画像キャプチャと画像認識とを改善することができる、という利点がある。
【0031】
図3Cは、本発明の一実施形態により、その外観の変更、修正、改良を行い、プレイフィールドの照光条件に応じて検出を改良させるようにする球形のオブジェクト104を備えたコントローラ100を示す。プレイフィールドが(自然光源あるいは人工光源の)照光源、例えば太陽462からの光がさしこむ窓など、の近くに存在する場合、視覚検出が昼や夜の時刻、プレイフィールドの光量に応じて影響を受けることがある。また、球形のオブジェクトの外観も、太陽光線からの入射角に影響される。例えば、日光がボールの正面に当たった場合、背面に当たった場合、側面に当たった場合では、球形のオブジェクトの外観が変わる。同様に、ランプ(あるいはこれに類するもの)のような人工光源は、ランプが点灯か消灯かに応じて、あるいはカラーの照明が使用されているかどうかに応じて視覚検出に影響しうる。
【0032】
一実施形態では、球形のオブジェクト104の中にはオンオフ可能な光源を有しており、これにより球形のオブジェクト104を視覚的に改良することができる。この光源をオンにすることができるのはプレーヤか、球形のオブジェクト104を含むコントローラ100と通信状態にあるゲームコンソールである。別の実施形態では、球形のオブジェクト104は透明のシェルを含みうる。別の実施形態では、該シェルは半透明となるようにつや消しされていてもよい。さらに、シェルは(透明かつや消しされているかを問わず)任意のシェーディング、色またはテクスチャを有していてもよい。例えば、シェルがつや消しされているか、シェードがかけられていれば、球形のオブジェクト104は照光されていないときには暗く見えるように作られてよい。シェードの一例としては、グレー、ブラック、シルバーが挙げられる。あるいは、特定の環境に置いたときにその色調によってコントラストを区別することができるのであれば、これらの色を組み合わせたものでもよい。シェルは、例えば、プラスチック、ゴム、ガラス、泡、成形物などの多くの材料から形成されてもよい。また、これらの材料は、塗布、染色、成形などにより、どのような色に着色されてもよい。
【0033】
さらに、球形のオブジェクト104に内部の光源により、白や黄色などのさまざまな色を再現でき、他の色も再現可能である。照光された球形のオブジェクトによって、低環境光条件における検出を改善することができる。また、ボールを暗い色にすると、明るい光条件における検出を改善することができる。
【0034】
図4Aおよび4Bに本発明の一実施形態による、ジョイスティックとしてのコントローラ100の使用を示す。図4Aでは、コントローラ100は球形のオブジェクト104が面400の上方にある状態で示されており、図4Bでは、球形のオブジェクト104はピボットポイント(枢軸ポイント)402で面400と接触している。センサ404は、球形のオブジェクト104が面400と接触するときを検出する。センサ404を球形のオブジェクト104とハンドル102との間に配置しているのは例示のためであり、これに限定されない。
球形のオブジェクト104が面400と接触しているとセンサ404が判断すると、コントローラは自動的にジョイスティックモードに切り替わる。ジョイスティックモードに入ることで、前方入力部と前方トリガとが無効になり、その一方で後方入力部と後方トリガとが有効になる。さらに、ジョイスティックモードに入ることで、ピボットポイント402の周囲のハンドル102の相対運動を測定するように動作検出ハードウェアを設定することができる。ピボットポイント402の位置は、球形のオブジェクト104と面400とが接触する位置であって、球形のオブジェクト104上に定められた物理的位置ではない。
【0035】
別の実施形態では、ピボットポイントは球形のオブジェクトとハンドルとの間の固定された位置にある。ピボットポイントによりハンドルを球形のオブジェクトに対して移動させたり回転させたりできる。一実施形態では、ハンドルの物理的移動が測定されて画面のアクションと関連づけられる。他の実施形態では、ハンドルに対応付けられるひずみゲージと球形のオブジェクトとにより加えられている力が測定されて画面のアクションと関連付けられる。
【0036】
図4C〜4Hは、本発明の各種実施形態による、コントローラ100がジョイスティックモードで置かれる面400の各種の実施例を示す。図4Cは比較的フラットな面400上にあるコントローラ100を示す。一方、図4Dの面は凹んでいる。図4Eでは、面400は比較的フラットな面である。この面は水平方向からの角度が傾斜している。図4Fは、コントローラ100が凸状の面400に示されている例示的実施形態である。図4Gに示すさらに別の実施形態では、コントローラ100の球形のオブジェクト104は一様ではない、でこぼこした(an irregular surface)面400と接触している。図4Gに例示する実施形態は、コントローラ100が詰め物をされたソファの肘掛、肘掛け椅子、またはユーザの足と接触して置かれる場合に見られる。図4Hでは、球形のオブジェクト104は別の、でこぼこした面400と接触している。
【0037】
コントローラ100がジョイスティックモードに入ると、リファレンスサーフェス、いわゆる基準となる面が確立される。一実施形態では、この基準面は面400に対するハンドル102の位置に対する相対位置に基づいて決定される。この、面に対するハンドルの相対位置は、コントローラに対応づけられる位置センサからのデータに基づいて決定されてもよい。別の実施形態では、面に対するハンドルの相対位置を決定するために、位置センサからのデータとあわせて視覚トラッキングデータが使用される。さらに別の実施形態では、超音波、視覚トラッキングデータおよび位置センサデータの組み合わせを使用して面に対するハンドルの相対位置が決定されてもよい。面に対するハンドルの相対位置を決定するための例は、限定的なものではない。検討されていない更なる技術を用いることもできる。
【0038】
図5A〜5Eは、本発明の各種実施形態による、コントローラのジョイスティックモードでの使用の例示的実施形態である。球形のオブジェクト104を含むコントローラ100をジョイスティックモードで握りながら椅子500に座っているユーザAが図示されている。504で詳細を示しているように、球形のオブジェクト104はコントローラ100がジョイスティックモードで把持されているときは椅子500の肘掛け506に接触している。上述したように、球形のオブジェクト104が肘掛け506などのオブジェクトと接触状態にあるときにセンサが感知し、ジョイスティックモードが有効になる。
【0039】
コントローラ100がジョイスティックモードに入ると、コントローラに対応づけられているハードウェアからのデータによってピボットポイント周囲のコントローラの相対動作が決定されうる。別の実施形態では、コントローラハードウェアからのデータが視覚情報と組み合わせられて、ピボットポイント周囲のコントローラの相対動作が決定される。視覚情報の有無に関わらずコントローラハードウェアからのデータを使用することによって、例えば凸面形状の肘掛け506などの一様でない面にコントローラ100を置くことが可能になる。
【0040】
図5Bはコントローラ100がジョイスティックとして使用されている場合の例示的実施形態である。図5Bは、コントローラを足に押し当ててジョイスティックモードを有効にしているユーザAの側面図と正面図とを示す。本実施形態では、コントローラハードウェアからのデータと視覚情報とに基づいてコントローラ100はその相対位置を決定することができる。
【0041】
図5C〜5Eは、本発明の各種実施形態による、ジョイスティックモードで使用されるコントローラ100の更なる実施例である。図5Cは、テーブル508に球形のオブジェクトを押し当てることでコントローラ100をジョイスティックモードにしているユーザAを示す。図5Dに示す別の実施形態では、ユーザAはテーブル508にコントローラ100を押し当てた状態で椅子に座り、コントローラをジョイスティックモードにしている。さらに他の別の実施形態では、ユーザAは椅子に座り、サイドテーブル510がユーザAにより把持されるコントローラ100を支持している。図5C〜5Eに示すコントローラは、一般的には表面が堅いと考えられるテーブルにより支持されているが、このコントローラはまた、枕などの柔らかい面(これに限定されないが)や、その他の柔らかい面に対して置かれる場合にはジョイスティックモードで機能する。
【0042】
図5F−1はコントローラ100の別の実施形態の上面図であり、図5F−2は側面図である。本実施形態では、前方入力部114は補足入力部115がその上に設けられているジョイスティックである。ワンドモードでコントローラ100が把持される場合、ジョイスティックはユーザの親指で操作されうる。自然な角度に親指をとどめておくことができるように、ジョイスティックはハンドル102のくぼみまたは凹部に設けられている。 補足入力部115は、「X」、円、四角および三角の図柄がデザインされたボタンを含む。一実施形態では、このXボタンの一部がハンドル102のくぼみ内にあるので、少しの動作でXボタンの押下とジョイスティックの操作とを切り替えることができる。図5F−2に示すように、コントローラ100はさらに前方トリガ108aと108bとを含む。これらはユーザの人差し指または他の指で操作することができる。
【0043】
コントローラ100がワンドモードで操作される各種実施形態では、ジョイスティックは、ゲームコンソールで実行されているビデオゲームの状況や場面を制御するために、アナログ入力を行う。例えば、ジョイスティックを使用してゲーム内のアバターに対するキャラクタを動作させるようにしてもよい。また、ジョイスティックを使用してコントローラ100の移動を検出し、これを使用して同ゲームアバター内の頭の動きを制御するようにしてもよい。したがって、ユーザがジョイスティックを前方に押すとゲーム内のアバターを前に歩かせることができ、コントローラ100を物理的に左右に動かすと、ゲーム内のアバターが左右に回転する。これにより、現実世界の人間が頭を動かして、歩いている方向とは違う方向を見ながら一方向に歩くことができる、といったより現実的なシミュレーションをすることができる。
【0044】
コントローラがジョイスティックモードで操作される各種実施形態では、後方入力部110が利用される。図5F−1〜図5F−3に示されているように、後方入力部110はトラックボールのようなデバイスであり、ユーザの親指で操作可能である。図5F−3はコントローラの断面図であり、トラックボールを後方入力部110としてより明瞭に示す。トラックボールを後方入力部110として使用することで、ユーザのコントローラ100への入力を受信する更なる方法が提供される。したがって、ピボットポイントに対するコントローラ100の移動は、ゲームやアプリケーション、ゲームコンソールのグラフィカルユーザインターフェースの1つの状況や場面を制御するために適用することもでき、さらに、トラックボールを通じてさらなる入力を受信することができる。例えば、インターネットにアクセスして閲覧するためにゲームコンソールを使用が使用される実施形態では、コントローラをジョイスティックモードで使用してインターネットブラウザを制御するようにしてもよい。一実施形態では、トラックボールを使用して画面上のカーソルを操作するといった微調整を行うことができる。ハンドルをジョイスティックとして左に動かす動作はブラウザの「戻る」ボタンを押す動作に相当する。また、ハンドルを前後に動かすことでブラウザがウェブサイトをスクロールできるようになる。他の実施形態では、ジョイスティックとしてのハンドルの移動を用いて、カーソルを制御するようにしてもよい。また、ユーザはトラックボールによって、上方、下方および左右へスクロールすることができる。ジョイスティックモードでコントローラ100を使用する場合、トラックボールを使用してユーザ入力を行う間はコントローラを固定しておくことができる。トラックボールの各実施形態においては、トラックボールはボタンと同様、押下げられるようにさらに構成される。他の実施形態では、後方入力部110は図1Bに図示したボタンと同様のボタンを使用することができた。さらに他の実施形態では、方向指示パッドや小さな親指で操作するジョイスティックであっても後方入力部として使用することができた。
【0045】
図6は、本発明の一実施形態によるコントローラ100の別の実装形態を示す。本実施形態では、ユーザAの一方の手でコントローラ100のハンドル102が把持され、ユーザAのもう一方の手で球形のオブジェクト104が操作される。本実施形態では、加えられた力は、球形のオブジェクト104とハンドル102との間のひずみゲージにより検出される。この力は画面上のアクションと相関される。本実施形態では、ユーザAはハンドル102に対する球形のオブジェクト104を操作できる。ある購買層にとっては、動きの細かな制御がまだできないか、あるいはもうできなくなっていることにより、ハンドルよりも球形のオブジェクトを操作するほうが都合がいい場合がある。前方入力部としてユーザAからの追加の入力を行うこともできるし、本実施形態を前方トリガにも利用してもよい。
【0046】
図7Aは本発明の一実施形態による、コントローラをジョイスティックモードで使用するための例示的な操作を説明したフローチャートである。操作700において、ジョイスティックモードのアクティベーションが検出される。一実施形態では、コントローラにはセンサまたはいくつかのセンサの組み合わせが含まれ、ジョイスティックモードでコントローラを設置する条件が自動検出される。例えば、ひずみゲージなどのセンサ(これに限定されるわけではない)は球形のオブジェクトがハンドルの方向に押されていることを示す圧縮力を検出することができるし、この逆の場合の圧縮力を検出することもできる。圧縮力が予め定められた閾値を越えると、コントローラは自動的にジョイスティックモードに入り得る。別の実施形態では、圧縮力が一定期間閾値を越えてはじめて、コントローラがジョイスティックモードに入る。別の実施形態では、コントローラが物体にぶつけられたり、誤って物体に当てられて、間違ってジョイスティックモードに入らないようにするために、加速度計を使用して、ジョイスティックモードに入る前にコントローラが実質的に垂直であるかどうかを判断するようにしてもよい。
【0047】
操作702では、リファレンスサーフェス、いわゆる基準面とピボットポイントとが決定される。一実施形態では、モーションセンサからのデータを使用して、コントローラがジョイスティックモードに入る場合にピボットポイントに対する基準面が決定される。別の実施形態では、モーションセンサデータとともにカメラが捕らえた視覚情報を使用して基準面を決定する。操作704では、基準面に対するコントローラへのユーザ入力が検出される。モーションセンサの周期的サンプリングを使用して、コントローラへのユーザ入力がピボットポイントに対して、ピッチであるか、ヨーであるか、ローであるか、あるいはこれらの組み合わせであるかを判断するようにしてもよい。
【0048】
操作706では、ユーザが球形のオブジェクトを面から持ち上げた際に起きるジョイスティックモードのディアクティベーションが検出される。次にジョイスティックモードに入るまでは他のモードであってもよい。操作708では、ジョイスティックモードのリアクティベーション、つまり再度のアクティベーションがなされたか否かが判断される。ジョイスティックモードが再び有効にされていれば、処理は操作702へ戻る。ジョイスティックモードのリアクティベーションが検出されなければ、操作710で自動的にコントローラをワンドモード(あるいは他の所定のモード)にする。この時点で他のゲームインターフェース機能が実行されてもよい。
【0049】
図7Bは本発明の一実施形態である、ユーザによるカスタマイズが可能なコントローラの各種特徴を示した例示的な構成ツリーである。図8Bに示す構成ツリーを使用して複数のユーザにより使用される複数のコントローラを構成するようにしてもよい。複数のユーザがゲームコンソールを使用しているときは、GUIは、設定されるコントローラを選択するものが含まれる。設定されるコントローラが決定されると、ユーザはモード808、色810、およびコントローラの感覚フィードバック814を選択することができる。モード808を変更する場合、ユーザはオート815、ジョイスティック816、およびポインタ820などのモードから選択できる。個々のモードはそれぞれ、オート検出832、マニュアルアクティベーション834(これらに限定されないが)などの更なるカスタマイゼーションが可能である。一実施形態では、モード808のもとで行われる選択により、特定のプレーヤに対するコントローラのデフォルトモードが決定される。
【0050】
一実施形態では、色810の選択により、ユーザは球形のオブジェクトの内側照光色を決めることができる。本実施形態では、ユーザは、赤822、青824、緑826の中から色を選択することができる。別の実施形態では、ユーザはGUI内に表示された色域から選択することができる。球形のオブジェクトの色を選択できるので、複数のユーザが自身のコントローラの外見をカスタマイズできる。これにより、ユーザが自身のコントローラを区別しやすくなるだけでなく、図3Cに説明したように、コントローラを視覚的に識別しやすくする。
【0051】
設定することができる別の特徴としては、感覚フィードバック814が挙げられる。一実施形態では、コントローラは画面に表示されるイベントに基づいて感覚フィードバックを生成することができるハードウェアを含む。例えば、一実施形態では、コントローラは、画面上のイベントに応答して生成される振動を用いて触覚フィードバックを提供することができる。別の実施形態では、コントローラに取り付けられた小さなスピーカが可聴フィードバックを提供することができる。感覚フィードバックによりゲーム体験のリアリティを高めることができる一方で、オフ828を選択してこのフィードバックを無効にしたいと思うユーザもいる。他の形態では、オン830を選択するとコントローラが感覚フィードバックを提供できるようになる。
【0052】
図7Cは、本発明の一実施形態による、コントローラ100のモード設定に使用されうる例示的な、あるいは任意のスイッチ840の模式図である。詳細842によりスイッチ840をより詳しく見ることができる。本実施形態では、コントローラのモードは、GUIではなくスイッチ840の位置によって決定される。スイッチ840はハンドル上に設けられており、オート815、ジョイスティック819、ワンド818、およびポインタ820として4つの位置が定義されている。スイッチ840で各種位置を切り替えることによって、ユーザはGUIをナビゲートする必要なくコントローラのモードを迅速に切り替えることができる。別の実施形態では、スイッチ840はGUIの設定とあわせて使用される。そのような実施形態を用いると、スイッチ840はデフォルトのコントローラモードを決定し、GUIはコントローラの他の特徴を設定するために使用される。
【0053】
図8は本発明の位置実施形態による、複数のコントローラに対応可能なゲームコンソールであるソニー(登録商標)プレイステーション3(登録商標)エンターテインメントデバイスのシステムアーキテクチャ全体を模式的に示す。システムユニット900は、システムユニット900に接続可能な様々な周辺機器を備える。システムユニット900は、Cellプロセッサ928、Rambus(登録商標)ダイナミックランダムアクセスメモリ(XDRAM)ユニット926、専用のビデオランダムアクセスメモリ(VRAM)ユニット932を有するReality Synthesizerグラフィックユニット930、およびI/Oブリッジ934を備える。また、システムユニット900は、I/Oブリッジ934を介してアクセス可能な、ディスク940aから読み出すためのブルーレイ(登録商標)ディスクBD−ROM(登録商標)光ディスクリーダ940、および着脱可能なスロットインハードディスクドライブ(HDD)936も備える。任意選択で、システムユニット900は、同様にI/Oブリッジ934を介してアクセス可能な、コンパクトフラッシュ(登録商標)メモリカード、メモリースティック(登録商標)メモリカードなどを読み出すためのメモリカードリーダ938も備える。
【0054】
また、I/Oブリッジ934は、6つのユニバーサルシリアルバス(USB)2.0ポート924、ギガビットイーサネット(登録商標)ポート922、IEEE 802.11b/g無線ネットワーク(Wi−Fi)ポート920、および最大7つのブルートゥース接続に対応可能なブルートゥース(登録商標)無線リンクポート918にも接続している。
【0055】
動作時に、I/Oブリッジ934は、1台以上のゲームコントローラ902からのデータを含む、全ての無線、USB、およびイーサネット(登録商標)のデータを処理する。例えば、ユーザがゲームをプレイ中に、I/Oブリッジ934はブルートゥースリンクを介してゲームコントローラ902からデータを受信して、これをCellプロセッサ928に転送し、Cellプロセッサ1428が適宜ゲームの現在の状態を更新する。
【0056】
また、無線、USB、およびイーサネット(登録商標)の各ポートを介して、ゲームコントローラ902のほかに、他の周辺機器も接続することが可能となる。このような周辺機器には、例えば、リモコン904、キーボード906、マウス908、ソニープレイステーションポータブル(登録商標)エンターテイメントデバイスなどのポータブルエンターテイメントデバイス910、EyeToy(登録商標)ビデオカメラ912などのビデオカメラ、マイクロフォンヘッドセット914などがある。このため、これらの周辺機器は、原則としてシステムユニット900に無線で接続されうる。例えば、ポータブルエンターテイメントデバイス910はWi−Fiアドホック接続を介して通信し、マイクロフォンヘッドセット914はブルートゥースリンクを介して通信しうる。
【0057】
これらのインターフェースを提供することにより、プレイステーション3デバイスは、デジタルビデオレコーダ(DVR)、セットトップボックス、デジタルカメラ、ポータブルメディアプレーヤ、VoIP電話、携帯電話、プリンタ、およびスキャナなどの他の周辺機器と場合によっては互換となりうる。
【0058】
更に、USBポート924を介して旧式メモリカードリーダ916をシステムユニットに接続することができ、プレイステーション(登録商標)デバイスまたはプレイステーション2(登録商標)で用いられていたタイプのメモリカード948の読み出しが可能となる。本実施形態では、ゲームコントローラ902は、ブルートゥースリンクを介してシステムユニット900と無線通信するように動作可能である。しかし、その代わりに、ゲームコントローラ902が、USBポートに接続されてもよく、これにより、ゲームコントローラ902のバッテリに充電するための電力も供給する。1つ以上のアナログジョイスティックおよび従来のコントロールボタンに加えて、ゲームコントローラはそれぞれの軸の移動と回転とに対応する6自由度の動きに敏感である。このため、従来のボタンやジョイスティックコマンドに加えて、あるいはこれらの代わりに、ゲームコントローラのユーザによるジェスチャや動作がゲームへの入力として変換されうる。任意選択で、プレイステーションポータブルデバイスなどの他の無線対応の周辺機器をコントローラとして使用することができる。プレイステーションポータブルデバイスの場合、追加のゲーム情報または制御情報(例えば、制御命令あるいはライブの数)が該デバイスの画面に提示されうる。 他の代替的または補助的な制御装置が使用されてもよく、これには、ダンスマット(不図示)、ライトガン(不図示)、ハンドルおよびペダル(不図示)、あるいは、即答クイズゲームのための1つまたは複数の大型のボタン(これも図示なし)などの特注品のコントローラなどがある。
【0059】
また、リモコン904も、ブルートゥースリンクを介してシステムユニット900と無線通信するように動作可能である。リモコン904は、ブルーレイディスクBD−ROMリーダ940の操作、およびディスク内容の閲覧のために適した制御を備える。
【0060】
ブルーレイディスクBD−ROMリーダ940は、従来の記録済みCD、記録可能CD、およびいわゆるスーパーオーディオCDのほか、プレイステーションデバイスおよびプレイステーション2デバイスと互換のCD−ROMを読み出すように動作可能である。また、リーダ940は、従来の記録済みDVDおよび記録可能DVDのほか、プレイステーション2デバイスおよびプレイステーション3デバイスと互換のDVD−ROMを読み出すように動作可能である。更に、リーダ940は、従来の記録済みブルーレイディスクおよび記録可能ブルーレイディスクのほか、プレイステーション3デバイスと互換のBD−ROMを読み出すように動作可能である。
【0061】
システムユニット900は、Reality Synthesizerグラフィックユニット930を介して、プレイステーション3デバイスによって生成またはデコードされた音声およびビデオを、音声コネクタおよびビデオコネクタ経由で、ディスプレイ944および1つ以上のスピーカ946を備えた表示および音声出力デバイス942(モニタまたはテレビ受像機など)に提供するように動作可能である。音声コネクタ950は、従来のアナログ出力およびデジタル出力を備える一方、ビデオコネクタ952は、コンポーネントビデオ、S−ビデオ、コンポジットビデオ、および1つ以上の高品位マルチメディアインタフェース(HDMI)の出力などを種々備えうる。したがって、ビデオ出力は、PALまたはNTSC、あるいは720p、1080iまたは1080pの高解像度などのフォーマットであってもよい。
【0062】
音声処理(生成、デコードなど)はCellプロセッサ1428によって実行される。プレイステーション3デバイスのオペレーティングシステムは、ドルビー(登録商標)5.1サラウンドサウンド、ドルビー(登録商標)シアターサラウンド(DTS)、およびブルーレイディスク(登録商標)からの7.1サラウンドサウンドのデコードに対応している。
【0063】
本実施形態では、ビデオカメラ912は、1つの電荷結合素子(CCD)、LEDインジケータ、およびハードウェアベースのリアルタイムデータ圧縮およびエンコード装置を備え、圧縮ビデオデータが、システムユニット900によるデコードのために、イントラ画像ベースのMPEG(motion picture expert group)標準などの適切なフォーマットで送信されるようになる。カメラのLEDインジケータは、例えば不利な照明条件を示す適切な制御データをシステムユニット900から受け取ると、発光するように配置されている。ビデオカメラ912の実施形態は、USB、ブルートゥースまたはWi−Fiの通信ポートを介して、システムユニット900にさまざまな方法で接続しうる。ビデオカメラの実施形態は、1つ以上の関連するマイクロフォンを備えており、音声データを送信することができる。ビデオカメラの実施形態では、CCDは、高解像度のビデオキャプチャに適した分解能を備えうる。使用時に、ビデオカメラによってキャプチャされた画像が、例えば、ゲーム内に取り込まれるか、またはゲームの制御入力として解釈されうる。一般に、システムユニット900の通信ポートの1つを介して、ビデオカメラまたはリモコン等などの周辺機器とのデータ通信がうまく行われるように、デバイスドライバ等の適切なソフトウェアを提供する必要がある。デバイスドライバ技術は公知であり、ここで詳細に説明しないが、当業者であればデバイスドライバまたは同様のソフトウェアインタフェースが、記載する本実施形態で必要とされうることを理解するであろう。
【0064】
図9は、本発明の一実施形態によるCellプロセッサ928の模式図である。Cellプロセッサ928は、メモリコントローラ1060およびデュアルバスインタフェースコントローラ1070A、Bを含む外部入出力構造、パワープロセッシングエレメント1050と呼ばれるメインプロセッサ、シナジスティックプロセッシングエレメント(SPE)1010A〜Hと呼ばれる8基のコプロセッサ、エレメント相互接続バス1080と呼ばれる上記のコンポーネントに接続している環状データバス、の4つの基本コンポーネントを備えたアーキテクチャを有する。プレイステーション2デバイスのエモーションエンジンは6.2ギガフロップスであるのに対し、Cellプロセッサの総浮動小数点演算性能は、218ギガフロップスである。
【0065】
パワープロセッシングエレメント(PPE)1050は、3.2GHzの内部クロックで動作し、双方向同時マルチスレッディングPower970準拠のPowerPCコア(PPU)1055をベースにしている。PPE1050は、512kBのレベル2(L2)キャッシュと、32kBのレベル1(L1)キャッシュとを備える。PPE1050は、クロックサイクルごとに8つのシングルポジション操作、いわゆる単一位置操作ができ、これは、3.2GHzで25.6ギガフロップスに相当する。PPE1550の主な役割は、演算作業負荷の大部分を処理するシナジスティックプロセッシングエレメント1010A〜Hのコントローラとして機能することにある。動作時に、PPE1050はジョブキューを保持し、シナジスティックプロセッシングエレメント1010A〜Hのジョブをスケジュールしており、その進捗を監視する。したがって、各シナジスティックプロセッシングエレメント1510A〜Hはカーネルを実行し、その役割は、ジョブを取り出して、これを実行し、PPE1050と同期されることにある。
【0066】
各シナジスティックプロセッシングエレメント(SPE)1010A〜Hは、シナジスティックプロセッシングユニット(SPU)1020A〜Hおよびメモリフローコントローラ(MFC)1040A〜Hをそれぞれ備え、MFC1040A〜Hは、ダイナミックメモリアクセスコントローラ(DMAC)1042A〜H、メモリ管理ユニット(MMU)1044A〜H、およびバスインタフェース(不図示)をそれぞれ備える。各SPU1520A〜Hは3.2GHzでクロック供給され、原則として4GBまで拡張可能な256kBのローカルRAM1530A〜Hを備えたRISCプロセッサである。各SPEは、理論的には単精度処理性能で25.6ギガフロップスを示す。1つのSPUは、1クロックサイクルに、4つの単精度浮動小数点数、4つの32ビット数、8つの16ビット整数または16の8ビット整数を処理することができる。同じクロックサイクルで、メモリ操作も実行することができる。SPU1020A〜HはシステムメモリXDRAM926に直接アクセスしない。SPU1020A〜Hが作成した64ビットアドレスがMFC1040A〜Hに渡され、MFC1040A〜Hが、自身のDMAコントローラ1042A〜Hに対して、エレメント相互接続バス1080およびメモリコントローラ1060を介してメモリにアクセスするように指示する。
【0067】
エレメント相互接続バス(EIB)1080は、Cellプロセッサ928内部の論理的には環状の通信バスであり、上記のプロセッサエレメント(すなわち、PPE1050、メモリコントローラ1060、デュアルバスインタフェース1070A,B、および8基のSPE1010A〜H、合計12個のパーティシパント)を接続している。パーティシパントは、1クロックサイクルにつき8バイトの速度で、バスに同時に読み出しおよび書き込みを行うことができる。上で説明したように、各SPE1010A〜Hは、長いリードまたはライトのシーケンスをスケジュールするためのDMAC1042A〜Hを備える。EIBは、4つのチャネルを備え、そのうち2つは時計回り方向であり、残り2つは反時計回り方向である。したがって、12のパーティシパントについて、2つのパーティシパント間のステップ方式の最長のデータフローは、適切な方向で6ステップとなる。このため、パーティシパント間でアービトレーションが行われて完全な利用度が実現されると、12のスロットの理論上のピーク瞬間EIB帯域幅は、1クロックにつき96Bとなる。これは、3.2GHzのクロック速度で307.2GB/s(ギガバイト/秒)の理論上のピーク帯域幅に相当する。
【0068】
メモリコントローラ1060は、ラムバス社(Rambus Incorporated)によって開発されたXDRAMインターフェース1062を備える。このメモリコントローラは、25.6GB/sの理論上のピーク帯域幅で、Rambus XDRAM926とインターフェースする。
【0069】
デュアルバスインタフェース1070A、Bは、Rambus FlexIO(登録商標)システムインタフェース1072A、Bを備える。このインターフェースは、それぞれ8ビット幅の12のチャネルに編成されており、このうち、5の経路が受信用、7つの経路が送信用である。これにより、Cellプロセッサと、コントローラ170Aを介してI/Oブリッジ700間、およびコントローラ170Bを介してReality Simulatorグラフィックユニット200間で、理論上のピーク帯域幅が62.4GB/s(送信36.4GB/s、受信26GB/s)が得られる。
【0070】
Cellプロセッサ928によってReality Simulatorグラフィックユニット930に送信されるデータには、通常、表示リストが含まれ、これは、頂点を描画したり、ポリゴンにテクスチャを貼り付けたり、照明条件を指定するなどための一連のコマンドである。実施形態では、現実世界のユーザをより正確に特定し、アバターまたはシーンのアクティビティを管理するために深度データのキャプチャが行われてもよい。物体は、人物が把持している物体であっても、人物の手であってもよい。本明細書においては、「深度カメラ」および「三次元カメラ」との用語は、距離情報や深度情報のほかに、二次元のピクセル情報も得ることができるカメラを指す。例えば、距離情報を得るために、深度カメラは制御された赤外光を利用してもよい。別の例示的な深度カメラは、2台の基準カメラを使用して距離情報の三角測量を行うペアのステレオカメラであってよい。同様に、「深度感知デバイス」なる用語は、距離情報のほかに2次元のピクセル情報も得ることができるデバイスを指す。
【0071】
3次元画像の最近の進歩により、リアルタイムでのインタラクティブなコンピュータアニメーションの実現性を高める可能性が広がっている。特に、新たな「深度カメラ」は、通常の二次元ビデオ画像に加えて、3次元ビデオ画像をキャプチャしマッピングすることができる。本発明の実施形態は、この新たな深度カメラを使用して、コンピュータで生成されたオブジェクトをリアルタイムで他のオブジェクトの背後を含むビデオシーン内の様々な位置に配置することができる。
【0072】
さらに、本発明の実施形態はリアルタイムでのインタラクティブなゲーム体験をユーザに提供する。例えば、ユーザは、コンピュータが生成したさまざまなオブジェクトとリアルタイムでインタラクションを行うことができる。さらに、ユーザのゲーム体験を高めるためにビデオシーンをリアルタイムで変更することができる。例えば、コンピュータが生成したコスチュームを、ユーザの服にはめ込んだり、コンピュータが生成した光源を利用して、ビデオシーン内に仮想の影を表示させることができる。このため、本発明の各種実施形態と深度カメラを使用して、ユーザは自分のリビングルームでインタラクティブなゲーム環境を体験することができる。深度カメラは、通常のカメラと同様に、ビデオ画像を含む複数のピクセルに対する2次元データをキャプチャする。これらの値はピクセルのカラー値であり、通常は、各ピクセルの赤、緑、青(RGB)の値である。このようにして、カメラによってキャプチャされたオブジェクトは、モニタ上で2次元のオブジェクトとして現れる。
【0073】
さらに本発明の実施形態は分散型の画像処理構成についても考察している。例えば、本発明は、1つの場所(CPUなど)や2つの場所(CPUと他の1つの素子など)で行われるキャプチャ画像および表示画像の処理に限定されない。例えば、入力画像処理は、処理を実行することができる関連のCPU、プロセッサまたは装置において容易に行うことができ、基本的には、画像処理の全てを、相互接続システム全体に分散させることができる。このため、本発明は、特定の画像処理ハードウェア回路および/またはソフトウェアに限定されない。また、本明細書に記載した実施形態は、一般的なハードウェア回路および/またはソフトウェアの特定の組み合わせに限定されず、処理コンポーネントによって実行される命令の特定のソースにも限定されない。
【0074】
上記の実施形態を考慮に入れて、本発明が、コンピュータシステムに記憶されたデータを使用する、各種のコンピュータ実装操作を使用してもよい点を理解すべきである。これらの操作には、物理量の物理的な操作を必要とする操作が含まれる。この物理量は通常、記憶、転送、結合、比較などの操作が可能な電気信号または磁気信号の形を取るが、必ずしもこれらに限定されない。更に、実行される操作は、生成、特定、決定または比較などと呼ばれることが多い。
【0075】
上記した発明は、携帯式デバイス、マイクロプロセッサシステム、マイクロプロセッサベースまたはプログラム可能な家庭用電気製品、ミニコンピュータ、メインフレームコンピュータなど、他のコンピュータシステム構成によって実施されてもよい。また、本発明は、分散コンピューティング環境で実施されてもよく、このような環境では、通信ネットワークを介してリンクされたリモート処理デバイスによってタスクが実行される。
また、本発明は、コンピュータ可読媒体上のコンピュータ可読コードとして実施されてもよい。コンピュータ可読媒体は、電磁搬送波を含め、コンピュータシステムによって後から読取ることができるデータを記憶できるデータ記憶装置であれば、どのようなものに存在してもよい。コンピュータ可読媒体の例には、ハードディスク、ネットワーク接続記憶装置(NAS)、リードオンリーメモリ、ランダムアクセスメモリ、CD−ROM、CD−R、CD−RW、磁気テープおよび他の光学式データ記憶装置および非光学式データ記憶装置などがある。また、コンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読コードが分散式に記憶されて、実行されるように、ネットワークに結合されたコンピュータシステムを介して分散されてもよい。
【0076】
上記に、本発明を明確に理解できるように多少詳細に記載したが、添付の特許請求の範囲内で変更例または変形例を実施できることは明らかである。したがって、本実施形態は例示的なものであり、制限するものではなく、本発明は本明細書に記載されている詳細な事項に限定されず、添付の特許請求の範囲およびその均等物の範囲内で変更されてもよい。
【背景技術】
【0001】
ビデオゲーム産業は、長年にわたって多くの変化を経験してきた。演算能力が拡大するにつれ、ビデオゲームの開発者も同様に、この演算能力の増大を利用するゲームソフトウェアを作成してきた。このために、ビデオゲームの開発者は、極めてリアルなゲーム体験を生み出すべく、高度な演算と数学を採用したゲームをコーディングしてきた。
ゲームプラットホームの例に、ソニープレイステーション(登録商標)、ソニープレイステーション2(登録商標)(PS2)およびソニープレイステーション3(登録商標)(PS3)があり、これらはそれぞれ、ゲームコンソールの形で販売されている。周知のように、ゲームコンソールはモニタ(通常はテレビ)と接続されて、手持ち式のコントローラによってユーザとのインタラクションを可能にするように設計されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
ゲームコンソールは、CPU、処理量の多いグラフィック操作のためのグラフィックシンセサイザ、ジオメトリ変換を実行するためのベクトルユニットなどの特化した処理ハードウェアと、その他の繋ぎとなるハードウェア即ちグルーハードウェア、ファームウェアおよびソフトウェアなどを備えて設計される。また、ゲームコンソールは、ゲームコンソールによるローカルプレイを行うためにゲームのコンパクトディスクを受け入れるための光ディスクトレイを備えて設計される。また、ユーザが、インターネット上で他のユーザと対戦して、または、他のユーザと一緒に対話的にプレイすることができるオンラインゲームも可能である。ゲームの複雑さがプレーヤの興味を引き続けていることから、ゲームおよびハードウェアのメーカは更なるインタラクティブ機能(インタラクティビティ)およびコンピュータプログラムを実現するために革新を続けてきている。
【0003】
コンピュータゲーム業界においては、ユーザとゲームシステム間のインタラクションを増やすゲームを開発する傾向が広がっている。より多くのインタラクティブな体験を実現する1つのやり方として、プレーヤの動きをトラッキングして、この動きをゲームの入力として使用するために、ゲームシステムによって移動がトラッキングされる無線ゲームコントローラを使用する方法がある。一般的に言えば、ジェスチャ入力とは、コンピューティングシステム、ビデオゲームコンソール、インテリジェント家電などの電子装置を、オブジェクトをトラッキングするビデオカメラがキャプチャした何らかのジェスチャに反応させることを指す。
本発明の実施形態は、この状況でなされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
概して本発明は、ビデオゲームとのインタラクションを高めるために、様々な構成で使用することのできるゲームコンソール用コントローラについて説明する。一実施形態では、該コントローラはポインタやワンドのように把持されてもよいし、または、面と接触してジョイスティックのように使用されてもよい。
【0005】
本発明は、プロセス、装置、システム、デバイス、またはコンピュータ可読媒体上で実行される方法など、多くの方法で実装することができる点を理解されたい。以下に本発明のいくつかの発明における実施形態を記載する。
【0006】
一実施形態では、コンピュータプログラムとインタラクションを行うためのゲームコンソールとインターフェースを行うための入力装置が開示されている。この入力装置はハンドルと、ハンドルの第1の端部に接続された球形のオブジェクトとを備える。コントローラはハンドルの位置を識別する回路をさらに含む。回路は、識別された位置をコンピュータプログラムとインタラクションする間にゲームコンソールに知らせる通信ロジックをさらに含む。コントローラは、ハンドルの第2の端部に接続されたコントロール入力部をさらに含む。この場合、上記球形のオブジェクトは、ハンドルによって保持される場合に、面と接触した状態で置かれ、該回路は、ハンドルが面上を枢軸回転するときに、識別されたハンドルの位置を更新する。コントロール入力部はゲームコンソールとやりとりされる命令を出し、コンピュータプログラムとのさらなるインタラクションを行うようにする。
【0007】
一実施形態では、入力装置は、コンピュータプログラムとインタラクションを行うためのゲームコンソールとインターフェースする。入力装置は、第1入力領域と第2入力領域とを有するハンドルを有するコントローラを含む。第1入力領域は側面に設けられており、第2入力領域は後方端に設けられている。入力装置はコントローラの後方端部に接続された球形部分を有する。球形部分がある面と接触しているときを検出し、第2入力領域がコンピュータプログラムのコントロール入力を受け入れるようにする第1回路が含まれる。面に対するハンドルの位置を識別するために第2回路が提供される。第2回路は、コンピュータプログラムとインタラクションする間に、識別された位置とコントロール入力とをゲームコンソールに知らせる通信ロジックを含む。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明とその更なる利点とは、添付の図面と併せて以下の説明を読めば最もよく理解することができるであろう。
【図1A】本発明の一実施形態による例示的なコントローラの説明図。
【図1B】本発明の一実施形態による例示的なコントローラの説明図。
【図1C】本発明の一実施形態による例示的なコントローラの説明図。
【図1D】本発明の一実施形態による例示的なコントローラの説明図。
【図1E−1】本発明の一実施形態による例示的なコントローラの説明図。
【図1E−2】本発明の一実施形態による例示的なコントローラの説明図。
【図1E−3】本発明の一実施形態による例示的なコントローラの説明図。
【図1F−1】本発明の一実施形態による例示的なコントローラの説明図。
【図1F−2】本発明の一実施形態による例示的なコントローラの説明図。
【図1G−1】本発明の一実施形態による例示的なコントローラの説明図。
【図1G−2】本発明の一実施形態による例示的なコントローラの説明図。
【図1G−3】本発明の一実施形態による例示的なコントローラの説明図。
【図2A】本発明の一実施形態による、図1A〜1G−3のゲームコントローラに対する様々な操作モードを示す説明図。
【図2B】本発明の一実施形態による、図1A〜1G−3のゲームコントローラに対する様々な操作モードを示す説明図。
【図2C】本発明の一実施形態による、図1A〜1G−3のゲームコントローラに対する様々な操作モードを示す説明図。
【図2D】本発明の一実施形態による、コンフィグレーションが可能な前方入力部と後方入力部と備えたコントローラの実施形態を示す説明図。
【図2E】本発明の一実施形態による、コンフィグレーションが可能な前方入力部と後方入力部と備えたコントローラの実施形態を示す説明図。
【図2F】本発明の一実施形態による、コンフィグレーションが可能な前方入力部と後方入力部と備えたコントローラの実施形態を示す説明図。
【図2G】本発明の一実施形態による、コンフィグレーションが可能な前方入力部と後方入力部と備えたコントローラの実施形態を示す説明図。
【図3A】本発明の一実施形態による、コントローラとゲームコンソール間の例示的な通信を示す説明図。
【図3B】本発明の一実施形態による、マルチプレーヤ環境と、複数のプレーヤによって把持されている、異なるコントローラの位置を決定するための視覚情報の使用を示す模式図。
【図3C】本発明の一実施形態による、プレイフィールドの照光条件に応じて検出を改良するために、その外観を変更、修正または改良することができる球形のオブジェクトを備えたコントローラを示す説明図。
【図4A】本発明の一実施形態による、コントローラのジョイスティックとしての使用を示す説明図。
【図4B】本発明の一実施形態による、コントローラのジョイスティックとしての使用を示す説明図。
【図4C】本発明の各種の実施形態による、コントローラをジョイスティックモードで置くことができる様々なタイプの面を示す説明図。
【図4D】本発明の各種の実施形態による、コントローラをジョイスティックモードで置くことができる様々なタイプの面を示す説明図。
【図4E】本発明の各種の実施形態による、コントローラをジョイスティックモードで置くことができる様々なタイプの面を示す説明図。
【図4F】本発明の各種の実施形態による、コントローラをジョイスティックモードで置くことができる様々なタイプの面を示す説明図。
【図4G】本発明の各種の実施形態による、コントローラをジョイスティックモードで置くことができる様々なタイプの面を示す説明図。
【図4H】本発明の各種の実施形態による、コントローラをジョイスティックモードで置くことができる様々なタイプの面を示す説明図。
【図5A】本発明の各実施形態による、ジョイスティックモードでのコントローラの使用を例示的に示す説明図。
【図5B】本発明の各実施形態による、ジョイスティックモードでのコントローラの使用を例示的に示す説明図。
【図5C】本発明の各実施形態による、ジョイスティックモードでのコントローラの使用を例示的に示す説明図。
【図5D】本発明の各実施形態による、ジョイスティックモードでのコントローラの使用を例示的に示す説明図。
【図5E】本発明の各実施形態による、ジョイスティックモードでのコントローラの使用を例示的に示す説明図。
【図5F−1】本発明の各実施形態による、ジョイスティックモードでのコントローラの使用を例示的に示す説明図。
【図5F−2】本発明の各実施形態による、ジョイスティックモードでのコントローラの使用を例示的に示す説明図。
【図5F−3】本発明の各実施形態による、ジョイスティックモードでのコントローラの使用を例示的に示す説明図。
【図6】本発明の一実施形態による、コントローラの別の実装形態を示す説明図。
【図7A】本発明の一実施形態による、コントローラをジョイスティックモードで使用するための例示的な操作を説明したフローチャート。
【図7B】本発明の一実施形態による、ユーザがカスタマイズすることのできるコントローラの各種の特徴を示す例示的な構造ツリーを示す説明図。
【図7C】本発明の一実施形態による、コントローラのモードを設定するために使用することのできる例示の、または任意のスイッチを示した模式図。
【図8】本発明の一実施形態による、複数のコントローラに対応可能なゲームコンソールである、ソニー(登録商標)プレイステーション3(登録商標)エンターテインメントデバイスのシステムアーキテクチャ全体を模式的に示す説明図。
【図9】本発明の一実施形態によるCellプロプロセッサの模式図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
ゲームコンソールのコントローラに関する発明が開示されている。コントローラは様々な位置で握る、つまり把持することができるものであり、これによりゲーム開発者たちはユーザのインタラクションとリアルさとを高めることができる。
【0010】
コントローラは動作検出ハードウェアを備えていてもよく、ゲームコンソールとの無線通信の送受信が可能である。加えて、コントローラはプレイゾーン内のコントローラを光学的に、あるいは視覚的にトラッキングすることが可能な特徴を備えていてもよい。
【0011】
例えば、ゲームコンソールに接続されているカメラを使って光学的にトラッキングすることができるコントローラに幾何学的形状体を取り付けることができる。 この形状とは、本明細書の各種の例では、球形のオブジェクト、不完全な球形、楕円体、プロレートスフェロイド、いわゆる縦方向に長い回転楕円体、オブレートスフェロイド、いわゆる横方向に長い回転楕円体、キューブ形状、円形状、ブロック形状、三角形状、4面形状、正十二面体形状、小星型正十二面体形状、八角柱形状、あるいはその他の多面体形状であり、またその他の形状に限定されることはない。オブジェクトの形状は本文を通して球形と称されているが、複数の角度から認識可能なものであればオブジェクトの形状はどのようなものであってもよい。
【0012】
一部実施形態では、この幾何学形状体は取り外すこともできる。さらにこの幾何学形状体は接続点の周りを枢軸回転可能であり、大きさ、サイズ、色、形状、および/またはテクスチャを他のものに交換することができる。
【0013】
しかし、本発明を、このような詳細な内容の一部または全てを用いなくても実施可能なことは当業者にとって自明である。場合によっては、本発明を不必要に曖昧にすることのないよう、公知の処理操作は詳述していない。
【0014】
図1A〜1H−3は本発明の実施形態によるコントローラ100の各種例示的実施形態を示す。コントローラ100は、ユーザ入力を受信し、このユーザ入力をゲームコンソールへ送信するように使用される。コントローラ100はハンドル102を有する。また、コントローラ100の一方の端部には球形のオブジェクト104が接続されている。一実施形態では、この球形のオブジェクト104がコントローラ100の前方端を示す。図1Aは、後方トリガ106a、106bと前方トリガ108a、108bとを備えたコントローラ100の底面図を示す。図1Bではハンドル102の後方部に設けられている後方入力部110が見える。
【0015】
コントローラ100の別の実施形態における上面図を図1Cに、左から見た図を図1Dに示す。本実施形態ではハンドル102の上面に設けられている前方入力部114が見える。図1E−1〜1E−3は、前方入力部114と後方入力部110の両方を備えたコントローラ100の別の実施形態を示す。図1E−1はコントローラ100を左から見た場合の図であり、前方トリガ108a、108bと後方トリガ106a、106bの配置例を示す。図1E−2はコントローラ100の上面図であり、球形のオブジェクト104に対する前方入力部114を示す。本実施形態では、前方入力部114は入力ボタンの一群である。図1E−2はさらに後方入力部110の位置および方向の典型例を示す。図1E−3は後方入力部110の詳細である。本実施形態では、後方入力部110は方向指示パッドであり、これを使用して方向入力を行うことができる。
【0016】
コントローラ100の別の実施形態における上面図を図1F−1に、右から見た図を図1F−2に示す。本実施形態では、本体102は、前方入力部114と前方トリガ108aおよび108bとを備える。図示していないが、他の実施形態では、本体102がさらに後方トリガと後方入力部とを備えるようにしてもよいであろう。図1G−1〜図1G−3に、コントローラ100のさらに別の実施形態を示す。図1G−1はコントローラ100を左から見た図であり、図1G−2はコントローラ100の上面図である。ハンドル102の前方部には球形のオブジェクト104が保持されており、コントローラ100の後方部に向かって後方入力部110が設けられている。
【0017】
コントローラ100の球形のオブジェクト104の色は違っていてもよい。また一実施形態では、この球形のオブジェクト104は内部が照光されている。この球形のオブジェクト104の色は赤緑青(RGB)発光ダイオード(LED)によって、または、他の発光技術によって球形のオブジェクト104内にもたらされてもよい。さらに、照光される球形のオブジェクトの明るさを制御して、カメラの様々な露出設定下でこの球形のオブジェクトをトラッキングするようにしてもよい。一実施形態では、球形のオブジェクトの色を使用して、コントローラと他のユーザを識別するようにしてもよい。例えば、第1ユーザのコントローラの色を青に、第2ユーザのコントローラの色を赤に設定してもよい。別の実施形態では、同一ユーザにより把持される複数のコントローラは色がそれぞれ違っていてもよい。例えば、ユーザが右手に把持するコントローラは、ユーザが左手に把持するコントローラの色とは違う青色でもよい。
【0018】
上記のコントローラ100は片手で使用されるように設計されたものであるが、本明細書に記載された実施形態を用いることで、両手を必要とする、球形のオブジェクトが取り付けられたコントローラも同様にトラッキングすることができる。一実施形態では、ユーザにより別々の手で把持される2つのコントローラは同一のものであり、別の実施形態では、コントローラは異なるものである。典型的には、各コントローラはよく似ており、単にそれぞれのコントローラのボタンが違うだけである。一実施形態では、コントローラは、コントローラを充電するためのユニバーサルシリアルバス(USB)接続と、コンソールとの無線通信のためのブルートゥースと、起動、選択およびPS等のボタンとを有する。
【0019】
一実施形態では、球形のオブジェクト104は直径が約4cmである。しかし、これよりも大きな球形のオブジェクト104であれば視覚認識がしやすくなるために、その他の大きさであってもよい。球形のオブジェクトの直径が約4cmのものと比べると、球形のオブジェクトの直径が約5cmのものは画像認識用に約55%多くのピクセルを提供することができる。
【0020】
図2A〜2Cに、本発明の実施形態における図1A〜1G−3のゲームコントローラ100の様々な操作モードを示す。図2Aに「ジョイスティック」モードでのコントローラ100の使用を示す。このモードでは、コントローラの底部に球形のオブジェクトが位置するようにコントローラ100が把持される。この構成では、球形のオブジェクトと面との間の接続点の周囲を枢軸回転させて、コントローラ100をジョイスティックのように使用することができる。ジョイスティックモードの別の実施形態では、ハンドル102と球形のオブジェクト104との間に加えられた力を計測することにより、ユーザ入力が検出される。本実施形態では、例えばひずみゲージなどのセンサ(これに限定されない)によりハンドルに加えられた力の量が計測され、この力が画面でのアクションに変換される。
【0021】
コントローラ100がジョイスティックモードで把持される場合、ユーザは人差し指と中指とで後方トリガを操作しながら、親指で後方入力部を操作することができる。この結果、コントローラ100をそれぞれの手でジョイスティックモードで把持しているユーザは、ソニー・コンピュータエンターテインメント・アメリカ社が販売しているSony DualShock(登録商標)3コントローラと同じ機能を実現することができる。
【0022】
図2Bに「ポインタ」構成で後側から持っている状態のコントローラ100を示す。球形のオブジェクトは視覚認識のためにカメラを向いており、前方トリガと前方入力部によりユーザ入力がなされる。ポインタモードは、コントローラ100がペイントブラシ、懐中電灯、ポインタ、火器などのゲームで使用されうる。図2Cは、ワンドモードでのコントローラの使用を示す。前述したように、一実施形態では、コントローラ100は前方入力部と前方トリガとを備える。人差し指や中指で前方トリガを操作しながら親指で前方入力部を操作することができる。ワンドモードは魔法の杖、指揮者のタクト、テニスラケット、手斧または同様の武器、つるはし、傘、ロープなどの道具として使用することができる。
【0023】
一実施形態では、コントローラ100は動作検出ハードウェアを有しており、これは、コントローラ100の変換と回転とを測定することができるものである。一部実施形態では、前方入力部は方向指示パッドであり、後方入力部は入力ボタンである。別の実施形態では、この前方入力部と後方入力部とは取外し可能プレートであり、これによりユーザは様々な入力構成を選択することができる。これについては図2D〜2Gに関して以下に詳述する。
【0024】
図2D〜2Gは、本発明の実施形態により、コンフィグレーションが可能な前方入力部と後方入力部とを備えたコントローラ100の実施形態を示す。図2Dは、交換可能な前方入力部と後方入力部とを備えたコントローラ100を例示する。本実施形態では、ハンドル102は後方領域200と前方領域202とを有しており、これらの領域に図2E〜2Gに例示している各種の入力フェースプレートが受け入れられる。後方領域200および前方領域202には電気接点と、取り付けられたフェースプレートを適切な位置で支えるように保持金具とが含まれる。図2D〜2Gに例示されているフェースプレートは、後方領域200か前方領域202のどちらかでハンドル102に取り付けることができる。別の実施形態では、フェースプレートは交換不可能である。このため、前方領域用のフェースプレートは後方領域には適合しない。
【0025】
図2Eに方向指示パッド204のフェースプレートを例示する。方向性パッド204を取り付けることにより、ユーザは移動を制御することができる。一実施形態では、ビデオゲーム中のキャラクタの第2の動作を制御するために、この方向指示パッド204を使用することができた。例えば、一人称視点シューティングゲーム中のキャラクタの移動を制御するためにコントローラの動作検出ハードウェアを使用してもよい。また、キャラクタの頭の動きを制御するために、方向指示パッド204を使用することができた。このような実施形態により、プレーヤが第2の方向を見ながら第1の方向へ移動できるようになるので、リアルさが増すことになる。
【0026】
図2Fにボタン入力206フェースプレートを例示する。ボタン入力206を取り付けることで、ユーザは付加的な入力を行うことができる。一実施形態では、特定のゲームの特定のアクションを実施するために、ボタン入力206のそれぞれのボタンがマッピングされている。例えば、それぞれのボタンはドアを開ける、命令を受ける、命令をキャンセルするように使うことができ、また、車のアクセルやブレーキとしての役割を果たすこともできる。図2Gにタッチパッドフェイスプレートを例示する。図示しているように、タッチパッド208はジョグホイールのようにメニュー選択をスクロールするために使用してもよい。別の実施形態では、タッチパッド208はノート型パソコンのタッチパッドと同様に、カーソルを制御するように使用することもできる。このアタッチメントには電気接続部が付いており、また、アタッチメントをコントローラ上に置いたときにこれをしっかりと留めておくメカニカルグリップを含む。
【0027】
図3Aは、本発明の実施形態による、コントローラ100とゲームコンソール302間との通信の例示的実施形態を示す。コントローラ100は通信ハードウェアと動作検出ハードウェアとを含む(しかし、これらに限定されない)ハードウェア300を有する。一実施形態では、動作検出用ハードウェアは、ジャイロスコープ、加速度計、超音波送信機および受信機、および/または、6軸でのコントローラの移動と回転とを検出可能な磁力計、の組み合わせを含む。例えば、動作検出用ハードウェアは、垂直方向、水平方向、側方向の動作、またはこれらを組み合わせた動作を検出することができる。同様に、動作検出用ハードウェアは、ヨー、ピッチ、ロール、およびこれらの組み合わせを検出することができる。
【0028】
一実施形態では、動作検出用ハードウェアからのデータは通信ハードウェアを使用してコントローラ100からゲームコンソールへと送信される。コントローラ100用の通信ハードウェアは、動作検出用ハードウェアとともにハンドル102中に内蔵されてもよい。通信用ハードウェアとしてはラジオやアンテナが挙げられ、ブルートゥースやWi−Fiなどの無線通信プロトコルやIEEE802.1xに記載のその他の無線プロトコルを利用している。
【0029】
ゲームコンソール302は対応するコンソール通信用ハードウェア304を有する。コンソール通信用ハードウェア304はコントローラ100とのデータの送受信が可能である。一実施形態では、ゲームコンソール302は動作検出用ハードウェアからのデータを処理する。別の実施形態では、コントローラ100は、動作検出ハードウェアからのデータがゲームコンソール302へ送信される前に該データを処理する。さらに別の実施形態では、コントローラは、動作検出ハードウェアからのデータがゲームコンソール302に送信される前に該データを部分的に処理する。
【0030】
図3Bは本発明の一実施形態による、マルチプレーヤ環境と、複数人のプレーヤによって把持されている異なるコントローラの位置を決定するための視覚情報の使用とを示した模式図である。画像キャプチャデバイス308を使用してプレイフィールド318の画像が取得される。この取得した画像が解析されて、ボールが取り付けられたコントローラC1、C2、C4、およびC5の位置が取得される。キャプチャ画像中のそれぞれのボールの形状、位置、動作、角度などを解析して距離dz1、dz2、dz4、およびdz5が推定される。ゲームコンソール302は取得した座標と距離とを用いてポインタを生成するか、画面306上のアバター312a、312bを制御する。画像をより良く認識するための距離は典型的に、約1フィート、2フィート、3フィート、5フィート、10フィート、もしくはそれ以上である。視覚認識を使用すると、コントローラを変更する必要なく、該システムにおいて画像キャプチャと画像認識とを改善することができる、という利点がある。
【0031】
図3Cは、本発明の一実施形態により、その外観の変更、修正、改良を行い、プレイフィールドの照光条件に応じて検出を改良させるようにする球形のオブジェクト104を備えたコントローラ100を示す。プレイフィールドが(自然光源あるいは人工光源の)照光源、例えば太陽462からの光がさしこむ窓など、の近くに存在する場合、視覚検出が昼や夜の時刻、プレイフィールドの光量に応じて影響を受けることがある。また、球形のオブジェクトの外観も、太陽光線からの入射角に影響される。例えば、日光がボールの正面に当たった場合、背面に当たった場合、側面に当たった場合では、球形のオブジェクトの外観が変わる。同様に、ランプ(あるいはこれに類するもの)のような人工光源は、ランプが点灯か消灯かに応じて、あるいはカラーの照明が使用されているかどうかに応じて視覚検出に影響しうる。
【0032】
一実施形態では、球形のオブジェクト104の中にはオンオフ可能な光源を有しており、これにより球形のオブジェクト104を視覚的に改良することができる。この光源をオンにすることができるのはプレーヤか、球形のオブジェクト104を含むコントローラ100と通信状態にあるゲームコンソールである。別の実施形態では、球形のオブジェクト104は透明のシェルを含みうる。別の実施形態では、該シェルは半透明となるようにつや消しされていてもよい。さらに、シェルは(透明かつや消しされているかを問わず)任意のシェーディング、色またはテクスチャを有していてもよい。例えば、シェルがつや消しされているか、シェードがかけられていれば、球形のオブジェクト104は照光されていないときには暗く見えるように作られてよい。シェードの一例としては、グレー、ブラック、シルバーが挙げられる。あるいは、特定の環境に置いたときにその色調によってコントラストを区別することができるのであれば、これらの色を組み合わせたものでもよい。シェルは、例えば、プラスチック、ゴム、ガラス、泡、成形物などの多くの材料から形成されてもよい。また、これらの材料は、塗布、染色、成形などにより、どのような色に着色されてもよい。
【0033】
さらに、球形のオブジェクト104に内部の光源により、白や黄色などのさまざまな色を再現でき、他の色も再現可能である。照光された球形のオブジェクトによって、低環境光条件における検出を改善することができる。また、ボールを暗い色にすると、明るい光条件における検出を改善することができる。
【0034】
図4Aおよび4Bに本発明の一実施形態による、ジョイスティックとしてのコントローラ100の使用を示す。図4Aでは、コントローラ100は球形のオブジェクト104が面400の上方にある状態で示されており、図4Bでは、球形のオブジェクト104はピボットポイント(枢軸ポイント)402で面400と接触している。センサ404は、球形のオブジェクト104が面400と接触するときを検出する。センサ404を球形のオブジェクト104とハンドル102との間に配置しているのは例示のためであり、これに限定されない。
球形のオブジェクト104が面400と接触しているとセンサ404が判断すると、コントローラは自動的にジョイスティックモードに切り替わる。ジョイスティックモードに入ることで、前方入力部と前方トリガとが無効になり、その一方で後方入力部と後方トリガとが有効になる。さらに、ジョイスティックモードに入ることで、ピボットポイント402の周囲のハンドル102の相対運動を測定するように動作検出ハードウェアを設定することができる。ピボットポイント402の位置は、球形のオブジェクト104と面400とが接触する位置であって、球形のオブジェクト104上に定められた物理的位置ではない。
【0035】
別の実施形態では、ピボットポイントは球形のオブジェクトとハンドルとの間の固定された位置にある。ピボットポイントによりハンドルを球形のオブジェクトに対して移動させたり回転させたりできる。一実施形態では、ハンドルの物理的移動が測定されて画面のアクションと関連づけられる。他の実施形態では、ハンドルに対応付けられるひずみゲージと球形のオブジェクトとにより加えられている力が測定されて画面のアクションと関連付けられる。
【0036】
図4C〜4Hは、本発明の各種実施形態による、コントローラ100がジョイスティックモードで置かれる面400の各種の実施例を示す。図4Cは比較的フラットな面400上にあるコントローラ100を示す。一方、図4Dの面は凹んでいる。図4Eでは、面400は比較的フラットな面である。この面は水平方向からの角度が傾斜している。図4Fは、コントローラ100が凸状の面400に示されている例示的実施形態である。図4Gに示すさらに別の実施形態では、コントローラ100の球形のオブジェクト104は一様ではない、でこぼこした(an irregular surface)面400と接触している。図4Gに例示する実施形態は、コントローラ100が詰め物をされたソファの肘掛、肘掛け椅子、またはユーザの足と接触して置かれる場合に見られる。図4Hでは、球形のオブジェクト104は別の、でこぼこした面400と接触している。
【0037】
コントローラ100がジョイスティックモードに入ると、リファレンスサーフェス、いわゆる基準となる面が確立される。一実施形態では、この基準面は面400に対するハンドル102の位置に対する相対位置に基づいて決定される。この、面に対するハンドルの相対位置は、コントローラに対応づけられる位置センサからのデータに基づいて決定されてもよい。別の実施形態では、面に対するハンドルの相対位置を決定するために、位置センサからのデータとあわせて視覚トラッキングデータが使用される。さらに別の実施形態では、超音波、視覚トラッキングデータおよび位置センサデータの組み合わせを使用して面に対するハンドルの相対位置が決定されてもよい。面に対するハンドルの相対位置を決定するための例は、限定的なものではない。検討されていない更なる技術を用いることもできる。
【0038】
図5A〜5Eは、本発明の各種実施形態による、コントローラのジョイスティックモードでの使用の例示的実施形態である。球形のオブジェクト104を含むコントローラ100をジョイスティックモードで握りながら椅子500に座っているユーザAが図示されている。504で詳細を示しているように、球形のオブジェクト104はコントローラ100がジョイスティックモードで把持されているときは椅子500の肘掛け506に接触している。上述したように、球形のオブジェクト104が肘掛け506などのオブジェクトと接触状態にあるときにセンサが感知し、ジョイスティックモードが有効になる。
【0039】
コントローラ100がジョイスティックモードに入ると、コントローラに対応づけられているハードウェアからのデータによってピボットポイント周囲のコントローラの相対動作が決定されうる。別の実施形態では、コントローラハードウェアからのデータが視覚情報と組み合わせられて、ピボットポイント周囲のコントローラの相対動作が決定される。視覚情報の有無に関わらずコントローラハードウェアからのデータを使用することによって、例えば凸面形状の肘掛け506などの一様でない面にコントローラ100を置くことが可能になる。
【0040】
図5Bはコントローラ100がジョイスティックとして使用されている場合の例示的実施形態である。図5Bは、コントローラを足に押し当ててジョイスティックモードを有効にしているユーザAの側面図と正面図とを示す。本実施形態では、コントローラハードウェアからのデータと視覚情報とに基づいてコントローラ100はその相対位置を決定することができる。
【0041】
図5C〜5Eは、本発明の各種実施形態による、ジョイスティックモードで使用されるコントローラ100の更なる実施例である。図5Cは、テーブル508に球形のオブジェクトを押し当てることでコントローラ100をジョイスティックモードにしているユーザAを示す。図5Dに示す別の実施形態では、ユーザAはテーブル508にコントローラ100を押し当てた状態で椅子に座り、コントローラをジョイスティックモードにしている。さらに他の別の実施形態では、ユーザAは椅子に座り、サイドテーブル510がユーザAにより把持されるコントローラ100を支持している。図5C〜5Eに示すコントローラは、一般的には表面が堅いと考えられるテーブルにより支持されているが、このコントローラはまた、枕などの柔らかい面(これに限定されないが)や、その他の柔らかい面に対して置かれる場合にはジョイスティックモードで機能する。
【0042】
図5F−1はコントローラ100の別の実施形態の上面図であり、図5F−2は側面図である。本実施形態では、前方入力部114は補足入力部115がその上に設けられているジョイスティックである。ワンドモードでコントローラ100が把持される場合、ジョイスティックはユーザの親指で操作されうる。自然な角度に親指をとどめておくことができるように、ジョイスティックはハンドル102のくぼみまたは凹部に設けられている。 補足入力部115は、「X」、円、四角および三角の図柄がデザインされたボタンを含む。一実施形態では、このXボタンの一部がハンドル102のくぼみ内にあるので、少しの動作でXボタンの押下とジョイスティックの操作とを切り替えることができる。図5F−2に示すように、コントローラ100はさらに前方トリガ108aと108bとを含む。これらはユーザの人差し指または他の指で操作することができる。
【0043】
コントローラ100がワンドモードで操作される各種実施形態では、ジョイスティックは、ゲームコンソールで実行されているビデオゲームの状況や場面を制御するために、アナログ入力を行う。例えば、ジョイスティックを使用してゲーム内のアバターに対するキャラクタを動作させるようにしてもよい。また、ジョイスティックを使用してコントローラ100の移動を検出し、これを使用して同ゲームアバター内の頭の動きを制御するようにしてもよい。したがって、ユーザがジョイスティックを前方に押すとゲーム内のアバターを前に歩かせることができ、コントローラ100を物理的に左右に動かすと、ゲーム内のアバターが左右に回転する。これにより、現実世界の人間が頭を動かして、歩いている方向とは違う方向を見ながら一方向に歩くことができる、といったより現実的なシミュレーションをすることができる。
【0044】
コントローラがジョイスティックモードで操作される各種実施形態では、後方入力部110が利用される。図5F−1〜図5F−3に示されているように、後方入力部110はトラックボールのようなデバイスであり、ユーザの親指で操作可能である。図5F−3はコントローラの断面図であり、トラックボールを後方入力部110としてより明瞭に示す。トラックボールを後方入力部110として使用することで、ユーザのコントローラ100への入力を受信する更なる方法が提供される。したがって、ピボットポイントに対するコントローラ100の移動は、ゲームやアプリケーション、ゲームコンソールのグラフィカルユーザインターフェースの1つの状況や場面を制御するために適用することもでき、さらに、トラックボールを通じてさらなる入力を受信することができる。例えば、インターネットにアクセスして閲覧するためにゲームコンソールを使用が使用される実施形態では、コントローラをジョイスティックモードで使用してインターネットブラウザを制御するようにしてもよい。一実施形態では、トラックボールを使用して画面上のカーソルを操作するといった微調整を行うことができる。ハンドルをジョイスティックとして左に動かす動作はブラウザの「戻る」ボタンを押す動作に相当する。また、ハンドルを前後に動かすことでブラウザがウェブサイトをスクロールできるようになる。他の実施形態では、ジョイスティックとしてのハンドルの移動を用いて、カーソルを制御するようにしてもよい。また、ユーザはトラックボールによって、上方、下方および左右へスクロールすることができる。ジョイスティックモードでコントローラ100を使用する場合、トラックボールを使用してユーザ入力を行う間はコントローラを固定しておくことができる。トラックボールの各実施形態においては、トラックボールはボタンと同様、押下げられるようにさらに構成される。他の実施形態では、後方入力部110は図1Bに図示したボタンと同様のボタンを使用することができた。さらに他の実施形態では、方向指示パッドや小さな親指で操作するジョイスティックであっても後方入力部として使用することができた。
【0045】
図6は、本発明の一実施形態によるコントローラ100の別の実装形態を示す。本実施形態では、ユーザAの一方の手でコントローラ100のハンドル102が把持され、ユーザAのもう一方の手で球形のオブジェクト104が操作される。本実施形態では、加えられた力は、球形のオブジェクト104とハンドル102との間のひずみゲージにより検出される。この力は画面上のアクションと相関される。本実施形態では、ユーザAはハンドル102に対する球形のオブジェクト104を操作できる。ある購買層にとっては、動きの細かな制御がまだできないか、あるいはもうできなくなっていることにより、ハンドルよりも球形のオブジェクトを操作するほうが都合がいい場合がある。前方入力部としてユーザAからの追加の入力を行うこともできるし、本実施形態を前方トリガにも利用してもよい。
【0046】
図7Aは本発明の一実施形態による、コントローラをジョイスティックモードで使用するための例示的な操作を説明したフローチャートである。操作700において、ジョイスティックモードのアクティベーションが検出される。一実施形態では、コントローラにはセンサまたはいくつかのセンサの組み合わせが含まれ、ジョイスティックモードでコントローラを設置する条件が自動検出される。例えば、ひずみゲージなどのセンサ(これに限定されるわけではない)は球形のオブジェクトがハンドルの方向に押されていることを示す圧縮力を検出することができるし、この逆の場合の圧縮力を検出することもできる。圧縮力が予め定められた閾値を越えると、コントローラは自動的にジョイスティックモードに入り得る。別の実施形態では、圧縮力が一定期間閾値を越えてはじめて、コントローラがジョイスティックモードに入る。別の実施形態では、コントローラが物体にぶつけられたり、誤って物体に当てられて、間違ってジョイスティックモードに入らないようにするために、加速度計を使用して、ジョイスティックモードに入る前にコントローラが実質的に垂直であるかどうかを判断するようにしてもよい。
【0047】
操作702では、リファレンスサーフェス、いわゆる基準面とピボットポイントとが決定される。一実施形態では、モーションセンサからのデータを使用して、コントローラがジョイスティックモードに入る場合にピボットポイントに対する基準面が決定される。別の実施形態では、モーションセンサデータとともにカメラが捕らえた視覚情報を使用して基準面を決定する。操作704では、基準面に対するコントローラへのユーザ入力が検出される。モーションセンサの周期的サンプリングを使用して、コントローラへのユーザ入力がピボットポイントに対して、ピッチであるか、ヨーであるか、ローであるか、あるいはこれらの組み合わせであるかを判断するようにしてもよい。
【0048】
操作706では、ユーザが球形のオブジェクトを面から持ち上げた際に起きるジョイスティックモードのディアクティベーションが検出される。次にジョイスティックモードに入るまでは他のモードであってもよい。操作708では、ジョイスティックモードのリアクティベーション、つまり再度のアクティベーションがなされたか否かが判断される。ジョイスティックモードが再び有効にされていれば、処理は操作702へ戻る。ジョイスティックモードのリアクティベーションが検出されなければ、操作710で自動的にコントローラをワンドモード(あるいは他の所定のモード)にする。この時点で他のゲームインターフェース機能が実行されてもよい。
【0049】
図7Bは本発明の一実施形態である、ユーザによるカスタマイズが可能なコントローラの各種特徴を示した例示的な構成ツリーである。図8Bに示す構成ツリーを使用して複数のユーザにより使用される複数のコントローラを構成するようにしてもよい。複数のユーザがゲームコンソールを使用しているときは、GUIは、設定されるコントローラを選択するものが含まれる。設定されるコントローラが決定されると、ユーザはモード808、色810、およびコントローラの感覚フィードバック814を選択することができる。モード808を変更する場合、ユーザはオート815、ジョイスティック816、およびポインタ820などのモードから選択できる。個々のモードはそれぞれ、オート検出832、マニュアルアクティベーション834(これらに限定されないが)などの更なるカスタマイゼーションが可能である。一実施形態では、モード808のもとで行われる選択により、特定のプレーヤに対するコントローラのデフォルトモードが決定される。
【0050】
一実施形態では、色810の選択により、ユーザは球形のオブジェクトの内側照光色を決めることができる。本実施形態では、ユーザは、赤822、青824、緑826の中から色を選択することができる。別の実施形態では、ユーザはGUI内に表示された色域から選択することができる。球形のオブジェクトの色を選択できるので、複数のユーザが自身のコントローラの外見をカスタマイズできる。これにより、ユーザが自身のコントローラを区別しやすくなるだけでなく、図3Cに説明したように、コントローラを視覚的に識別しやすくする。
【0051】
設定することができる別の特徴としては、感覚フィードバック814が挙げられる。一実施形態では、コントローラは画面に表示されるイベントに基づいて感覚フィードバックを生成することができるハードウェアを含む。例えば、一実施形態では、コントローラは、画面上のイベントに応答して生成される振動を用いて触覚フィードバックを提供することができる。別の実施形態では、コントローラに取り付けられた小さなスピーカが可聴フィードバックを提供することができる。感覚フィードバックによりゲーム体験のリアリティを高めることができる一方で、オフ828を選択してこのフィードバックを無効にしたいと思うユーザもいる。他の形態では、オン830を選択するとコントローラが感覚フィードバックを提供できるようになる。
【0052】
図7Cは、本発明の一実施形態による、コントローラ100のモード設定に使用されうる例示的な、あるいは任意のスイッチ840の模式図である。詳細842によりスイッチ840をより詳しく見ることができる。本実施形態では、コントローラのモードは、GUIではなくスイッチ840の位置によって決定される。スイッチ840はハンドル上に設けられており、オート815、ジョイスティック819、ワンド818、およびポインタ820として4つの位置が定義されている。スイッチ840で各種位置を切り替えることによって、ユーザはGUIをナビゲートする必要なくコントローラのモードを迅速に切り替えることができる。別の実施形態では、スイッチ840はGUIの設定とあわせて使用される。そのような実施形態を用いると、スイッチ840はデフォルトのコントローラモードを決定し、GUIはコントローラの他の特徴を設定するために使用される。
【0053】
図8は本発明の位置実施形態による、複数のコントローラに対応可能なゲームコンソールであるソニー(登録商標)プレイステーション3(登録商標)エンターテインメントデバイスのシステムアーキテクチャ全体を模式的に示す。システムユニット900は、システムユニット900に接続可能な様々な周辺機器を備える。システムユニット900は、Cellプロセッサ928、Rambus(登録商標)ダイナミックランダムアクセスメモリ(XDRAM)ユニット926、専用のビデオランダムアクセスメモリ(VRAM)ユニット932を有するReality Synthesizerグラフィックユニット930、およびI/Oブリッジ934を備える。また、システムユニット900は、I/Oブリッジ934を介してアクセス可能な、ディスク940aから読み出すためのブルーレイ(登録商標)ディスクBD−ROM(登録商標)光ディスクリーダ940、および着脱可能なスロットインハードディスクドライブ(HDD)936も備える。任意選択で、システムユニット900は、同様にI/Oブリッジ934を介してアクセス可能な、コンパクトフラッシュ(登録商標)メモリカード、メモリースティック(登録商標)メモリカードなどを読み出すためのメモリカードリーダ938も備える。
【0054】
また、I/Oブリッジ934は、6つのユニバーサルシリアルバス(USB)2.0ポート924、ギガビットイーサネット(登録商標)ポート922、IEEE 802.11b/g無線ネットワーク(Wi−Fi)ポート920、および最大7つのブルートゥース接続に対応可能なブルートゥース(登録商標)無線リンクポート918にも接続している。
【0055】
動作時に、I/Oブリッジ934は、1台以上のゲームコントローラ902からのデータを含む、全ての無線、USB、およびイーサネット(登録商標)のデータを処理する。例えば、ユーザがゲームをプレイ中に、I/Oブリッジ934はブルートゥースリンクを介してゲームコントローラ902からデータを受信して、これをCellプロセッサ928に転送し、Cellプロセッサ1428が適宜ゲームの現在の状態を更新する。
【0056】
また、無線、USB、およびイーサネット(登録商標)の各ポートを介して、ゲームコントローラ902のほかに、他の周辺機器も接続することが可能となる。このような周辺機器には、例えば、リモコン904、キーボード906、マウス908、ソニープレイステーションポータブル(登録商標)エンターテイメントデバイスなどのポータブルエンターテイメントデバイス910、EyeToy(登録商標)ビデオカメラ912などのビデオカメラ、マイクロフォンヘッドセット914などがある。このため、これらの周辺機器は、原則としてシステムユニット900に無線で接続されうる。例えば、ポータブルエンターテイメントデバイス910はWi−Fiアドホック接続を介して通信し、マイクロフォンヘッドセット914はブルートゥースリンクを介して通信しうる。
【0057】
これらのインターフェースを提供することにより、プレイステーション3デバイスは、デジタルビデオレコーダ(DVR)、セットトップボックス、デジタルカメラ、ポータブルメディアプレーヤ、VoIP電話、携帯電話、プリンタ、およびスキャナなどの他の周辺機器と場合によっては互換となりうる。
【0058】
更に、USBポート924を介して旧式メモリカードリーダ916をシステムユニットに接続することができ、プレイステーション(登録商標)デバイスまたはプレイステーション2(登録商標)で用いられていたタイプのメモリカード948の読み出しが可能となる。本実施形態では、ゲームコントローラ902は、ブルートゥースリンクを介してシステムユニット900と無線通信するように動作可能である。しかし、その代わりに、ゲームコントローラ902が、USBポートに接続されてもよく、これにより、ゲームコントローラ902のバッテリに充電するための電力も供給する。1つ以上のアナログジョイスティックおよび従来のコントロールボタンに加えて、ゲームコントローラはそれぞれの軸の移動と回転とに対応する6自由度の動きに敏感である。このため、従来のボタンやジョイスティックコマンドに加えて、あるいはこれらの代わりに、ゲームコントローラのユーザによるジェスチャや動作がゲームへの入力として変換されうる。任意選択で、プレイステーションポータブルデバイスなどの他の無線対応の周辺機器をコントローラとして使用することができる。プレイステーションポータブルデバイスの場合、追加のゲーム情報または制御情報(例えば、制御命令あるいはライブの数)が該デバイスの画面に提示されうる。 他の代替的または補助的な制御装置が使用されてもよく、これには、ダンスマット(不図示)、ライトガン(不図示)、ハンドルおよびペダル(不図示)、あるいは、即答クイズゲームのための1つまたは複数の大型のボタン(これも図示なし)などの特注品のコントローラなどがある。
【0059】
また、リモコン904も、ブルートゥースリンクを介してシステムユニット900と無線通信するように動作可能である。リモコン904は、ブルーレイディスクBD−ROMリーダ940の操作、およびディスク内容の閲覧のために適した制御を備える。
【0060】
ブルーレイディスクBD−ROMリーダ940は、従来の記録済みCD、記録可能CD、およびいわゆるスーパーオーディオCDのほか、プレイステーションデバイスおよびプレイステーション2デバイスと互換のCD−ROMを読み出すように動作可能である。また、リーダ940は、従来の記録済みDVDおよび記録可能DVDのほか、プレイステーション2デバイスおよびプレイステーション3デバイスと互換のDVD−ROMを読み出すように動作可能である。更に、リーダ940は、従来の記録済みブルーレイディスクおよび記録可能ブルーレイディスクのほか、プレイステーション3デバイスと互換のBD−ROMを読み出すように動作可能である。
【0061】
システムユニット900は、Reality Synthesizerグラフィックユニット930を介して、プレイステーション3デバイスによって生成またはデコードされた音声およびビデオを、音声コネクタおよびビデオコネクタ経由で、ディスプレイ944および1つ以上のスピーカ946を備えた表示および音声出力デバイス942(モニタまたはテレビ受像機など)に提供するように動作可能である。音声コネクタ950は、従来のアナログ出力およびデジタル出力を備える一方、ビデオコネクタ952は、コンポーネントビデオ、S−ビデオ、コンポジットビデオ、および1つ以上の高品位マルチメディアインタフェース(HDMI)の出力などを種々備えうる。したがって、ビデオ出力は、PALまたはNTSC、あるいは720p、1080iまたは1080pの高解像度などのフォーマットであってもよい。
【0062】
音声処理(生成、デコードなど)はCellプロセッサ1428によって実行される。プレイステーション3デバイスのオペレーティングシステムは、ドルビー(登録商標)5.1サラウンドサウンド、ドルビー(登録商標)シアターサラウンド(DTS)、およびブルーレイディスク(登録商標)からの7.1サラウンドサウンドのデコードに対応している。
【0063】
本実施形態では、ビデオカメラ912は、1つの電荷結合素子(CCD)、LEDインジケータ、およびハードウェアベースのリアルタイムデータ圧縮およびエンコード装置を備え、圧縮ビデオデータが、システムユニット900によるデコードのために、イントラ画像ベースのMPEG(motion picture expert group)標準などの適切なフォーマットで送信されるようになる。カメラのLEDインジケータは、例えば不利な照明条件を示す適切な制御データをシステムユニット900から受け取ると、発光するように配置されている。ビデオカメラ912の実施形態は、USB、ブルートゥースまたはWi−Fiの通信ポートを介して、システムユニット900にさまざまな方法で接続しうる。ビデオカメラの実施形態は、1つ以上の関連するマイクロフォンを備えており、音声データを送信することができる。ビデオカメラの実施形態では、CCDは、高解像度のビデオキャプチャに適した分解能を備えうる。使用時に、ビデオカメラによってキャプチャされた画像が、例えば、ゲーム内に取り込まれるか、またはゲームの制御入力として解釈されうる。一般に、システムユニット900の通信ポートの1つを介して、ビデオカメラまたはリモコン等などの周辺機器とのデータ通信がうまく行われるように、デバイスドライバ等の適切なソフトウェアを提供する必要がある。デバイスドライバ技術は公知であり、ここで詳細に説明しないが、当業者であればデバイスドライバまたは同様のソフトウェアインタフェースが、記載する本実施形態で必要とされうることを理解するであろう。
【0064】
図9は、本発明の一実施形態によるCellプロセッサ928の模式図である。Cellプロセッサ928は、メモリコントローラ1060およびデュアルバスインタフェースコントローラ1070A、Bを含む外部入出力構造、パワープロセッシングエレメント1050と呼ばれるメインプロセッサ、シナジスティックプロセッシングエレメント(SPE)1010A〜Hと呼ばれる8基のコプロセッサ、エレメント相互接続バス1080と呼ばれる上記のコンポーネントに接続している環状データバス、の4つの基本コンポーネントを備えたアーキテクチャを有する。プレイステーション2デバイスのエモーションエンジンは6.2ギガフロップスであるのに対し、Cellプロセッサの総浮動小数点演算性能は、218ギガフロップスである。
【0065】
パワープロセッシングエレメント(PPE)1050は、3.2GHzの内部クロックで動作し、双方向同時マルチスレッディングPower970準拠のPowerPCコア(PPU)1055をベースにしている。PPE1050は、512kBのレベル2(L2)キャッシュと、32kBのレベル1(L1)キャッシュとを備える。PPE1050は、クロックサイクルごとに8つのシングルポジション操作、いわゆる単一位置操作ができ、これは、3.2GHzで25.6ギガフロップスに相当する。PPE1550の主な役割は、演算作業負荷の大部分を処理するシナジスティックプロセッシングエレメント1010A〜Hのコントローラとして機能することにある。動作時に、PPE1050はジョブキューを保持し、シナジスティックプロセッシングエレメント1010A〜Hのジョブをスケジュールしており、その進捗を監視する。したがって、各シナジスティックプロセッシングエレメント1510A〜Hはカーネルを実行し、その役割は、ジョブを取り出して、これを実行し、PPE1050と同期されることにある。
【0066】
各シナジスティックプロセッシングエレメント(SPE)1010A〜Hは、シナジスティックプロセッシングユニット(SPU)1020A〜Hおよびメモリフローコントローラ(MFC)1040A〜Hをそれぞれ備え、MFC1040A〜Hは、ダイナミックメモリアクセスコントローラ(DMAC)1042A〜H、メモリ管理ユニット(MMU)1044A〜H、およびバスインタフェース(不図示)をそれぞれ備える。各SPU1520A〜Hは3.2GHzでクロック供給され、原則として4GBまで拡張可能な256kBのローカルRAM1530A〜Hを備えたRISCプロセッサである。各SPEは、理論的には単精度処理性能で25.6ギガフロップスを示す。1つのSPUは、1クロックサイクルに、4つの単精度浮動小数点数、4つの32ビット数、8つの16ビット整数または16の8ビット整数を処理することができる。同じクロックサイクルで、メモリ操作も実行することができる。SPU1020A〜HはシステムメモリXDRAM926に直接アクセスしない。SPU1020A〜Hが作成した64ビットアドレスがMFC1040A〜Hに渡され、MFC1040A〜Hが、自身のDMAコントローラ1042A〜Hに対して、エレメント相互接続バス1080およびメモリコントローラ1060を介してメモリにアクセスするように指示する。
【0067】
エレメント相互接続バス(EIB)1080は、Cellプロセッサ928内部の論理的には環状の通信バスであり、上記のプロセッサエレメント(すなわち、PPE1050、メモリコントローラ1060、デュアルバスインタフェース1070A,B、および8基のSPE1010A〜H、合計12個のパーティシパント)を接続している。パーティシパントは、1クロックサイクルにつき8バイトの速度で、バスに同時に読み出しおよび書き込みを行うことができる。上で説明したように、各SPE1010A〜Hは、長いリードまたはライトのシーケンスをスケジュールするためのDMAC1042A〜Hを備える。EIBは、4つのチャネルを備え、そのうち2つは時計回り方向であり、残り2つは反時計回り方向である。したがって、12のパーティシパントについて、2つのパーティシパント間のステップ方式の最長のデータフローは、適切な方向で6ステップとなる。このため、パーティシパント間でアービトレーションが行われて完全な利用度が実現されると、12のスロットの理論上のピーク瞬間EIB帯域幅は、1クロックにつき96Bとなる。これは、3.2GHzのクロック速度で307.2GB/s(ギガバイト/秒)の理論上のピーク帯域幅に相当する。
【0068】
メモリコントローラ1060は、ラムバス社(Rambus Incorporated)によって開発されたXDRAMインターフェース1062を備える。このメモリコントローラは、25.6GB/sの理論上のピーク帯域幅で、Rambus XDRAM926とインターフェースする。
【0069】
デュアルバスインタフェース1070A、Bは、Rambus FlexIO(登録商標)システムインタフェース1072A、Bを備える。このインターフェースは、それぞれ8ビット幅の12のチャネルに編成されており、このうち、5の経路が受信用、7つの経路が送信用である。これにより、Cellプロセッサと、コントローラ170Aを介してI/Oブリッジ700間、およびコントローラ170Bを介してReality Simulatorグラフィックユニット200間で、理論上のピーク帯域幅が62.4GB/s(送信36.4GB/s、受信26GB/s)が得られる。
【0070】
Cellプロセッサ928によってReality Simulatorグラフィックユニット930に送信されるデータには、通常、表示リストが含まれ、これは、頂点を描画したり、ポリゴンにテクスチャを貼り付けたり、照明条件を指定するなどための一連のコマンドである。実施形態では、現実世界のユーザをより正確に特定し、アバターまたはシーンのアクティビティを管理するために深度データのキャプチャが行われてもよい。物体は、人物が把持している物体であっても、人物の手であってもよい。本明細書においては、「深度カメラ」および「三次元カメラ」との用語は、距離情報や深度情報のほかに、二次元のピクセル情報も得ることができるカメラを指す。例えば、距離情報を得るために、深度カメラは制御された赤外光を利用してもよい。別の例示的な深度カメラは、2台の基準カメラを使用して距離情報の三角測量を行うペアのステレオカメラであってよい。同様に、「深度感知デバイス」なる用語は、距離情報のほかに2次元のピクセル情報も得ることができるデバイスを指す。
【0071】
3次元画像の最近の進歩により、リアルタイムでのインタラクティブなコンピュータアニメーションの実現性を高める可能性が広がっている。特に、新たな「深度カメラ」は、通常の二次元ビデオ画像に加えて、3次元ビデオ画像をキャプチャしマッピングすることができる。本発明の実施形態は、この新たな深度カメラを使用して、コンピュータで生成されたオブジェクトをリアルタイムで他のオブジェクトの背後を含むビデオシーン内の様々な位置に配置することができる。
【0072】
さらに、本発明の実施形態はリアルタイムでのインタラクティブなゲーム体験をユーザに提供する。例えば、ユーザは、コンピュータが生成したさまざまなオブジェクトとリアルタイムでインタラクションを行うことができる。さらに、ユーザのゲーム体験を高めるためにビデオシーンをリアルタイムで変更することができる。例えば、コンピュータが生成したコスチュームを、ユーザの服にはめ込んだり、コンピュータが生成した光源を利用して、ビデオシーン内に仮想の影を表示させることができる。このため、本発明の各種実施形態と深度カメラを使用して、ユーザは自分のリビングルームでインタラクティブなゲーム環境を体験することができる。深度カメラは、通常のカメラと同様に、ビデオ画像を含む複数のピクセルに対する2次元データをキャプチャする。これらの値はピクセルのカラー値であり、通常は、各ピクセルの赤、緑、青(RGB)の値である。このようにして、カメラによってキャプチャされたオブジェクトは、モニタ上で2次元のオブジェクトとして現れる。
【0073】
さらに本発明の実施形態は分散型の画像処理構成についても考察している。例えば、本発明は、1つの場所(CPUなど)や2つの場所(CPUと他の1つの素子など)で行われるキャプチャ画像および表示画像の処理に限定されない。例えば、入力画像処理は、処理を実行することができる関連のCPU、プロセッサまたは装置において容易に行うことができ、基本的には、画像処理の全てを、相互接続システム全体に分散させることができる。このため、本発明は、特定の画像処理ハードウェア回路および/またはソフトウェアに限定されない。また、本明細書に記載した実施形態は、一般的なハードウェア回路および/またはソフトウェアの特定の組み合わせに限定されず、処理コンポーネントによって実行される命令の特定のソースにも限定されない。
【0074】
上記の実施形態を考慮に入れて、本発明が、コンピュータシステムに記憶されたデータを使用する、各種のコンピュータ実装操作を使用してもよい点を理解すべきである。これらの操作には、物理量の物理的な操作を必要とする操作が含まれる。この物理量は通常、記憶、転送、結合、比較などの操作が可能な電気信号または磁気信号の形を取るが、必ずしもこれらに限定されない。更に、実行される操作は、生成、特定、決定または比較などと呼ばれることが多い。
【0075】
上記した発明は、携帯式デバイス、マイクロプロセッサシステム、マイクロプロセッサベースまたはプログラム可能な家庭用電気製品、ミニコンピュータ、メインフレームコンピュータなど、他のコンピュータシステム構成によって実施されてもよい。また、本発明は、分散コンピューティング環境で実施されてもよく、このような環境では、通信ネットワークを介してリンクされたリモート処理デバイスによってタスクが実行される。
また、本発明は、コンピュータ可読媒体上のコンピュータ可読コードとして実施されてもよい。コンピュータ可読媒体は、電磁搬送波を含め、コンピュータシステムによって後から読取ることができるデータを記憶できるデータ記憶装置であれば、どのようなものに存在してもよい。コンピュータ可読媒体の例には、ハードディスク、ネットワーク接続記憶装置(NAS)、リードオンリーメモリ、ランダムアクセスメモリ、CD−ROM、CD−R、CD−RW、磁気テープおよび他の光学式データ記憶装置および非光学式データ記憶装置などがある。また、コンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読コードが分散式に記憶されて、実行されるように、ネットワークに結合されたコンピュータシステムを介して分散されてもよい。
【0076】
上記に、本発明を明確に理解できるように多少詳細に記載したが、添付の特許請求の範囲内で変更例または変形例を実施できることは明らかである。したがって、本実施形態は例示的なものであり、制限するものではなく、本発明は本明細書に記載されている詳細な事項に限定されず、添付の特許請求の範囲およびその均等物の範囲内で変更されてもよい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータプログラムとインタラクションを行うためのゲームコンソールとインターフェースするための入力デバイスであって、前記入力デバイスは、
ハンドルを有するコントローラと、
前記ハンドルの第1の端部に接続された球形のオブジェクトと、
前記ハンドルの位置を識別するための回路であって、コンピュータプログラムとインタラクションする間にゲームコンソールに前記識別された位置を知らせるための通信ロジックをさらに含む回路と、
前記ハンドルの第2の端部に接続されたコントロールの入力部と、を含み、
前記球形のオブジェクトは、前記ハンドルによって保持されている場合は、1つの面に接して置かれ、 前記回路は、前記ハンドルが前記面上で枢軸回転すると、前記ハンドルの前記識別された位置を更新するように定義されており、前記コントロール入力部は、前記コンピュータとさらなるインタラクションを行うように、前記コンソールとやりとりされる命令を与える、入力デバイス。
【請求項2】
前記球形のオブジェクトが前記面と実際に接触するときを感知するセンサをさらに含む、請求項1記載の入力デバイス。
【請求項3】
前記センサは、前記球形のオブジェクトが前記面と接触していないときは前記コントローラの位置の識別を中断し、前記球形のオブジェクトが前記面と再接触したときに前記中断がキャンセルされるか、または、前記センサは、前記球形のオブジェクトが前記面と接触していないときにワンドモードとポインタモードとの一方を有効にする、請求項2記載の入力デバイス。
【請求項4】
前記ハンドルは、ピッチ、ロール、ヨー制御ができるように枢軸回転される、請求項1記載の入力デバイス。
【請求項5】
前記球形のオブジェクトは、調整可能スイッチ、位置スイッチ、固定コネクタ、フレキシブルコネクタ、あるいはひずみゲージのうちの1つによりハンドルに接続される、請求項1記載の入力デバイス。
【請求項6】
前記球形のオブジェクトは光素子を含む、請求項1記載の入力デバイス。
【請求項7】
前記光素子は色を変えるように構成されている、請求項6記載の入力デバイス。
【請求項8】
前記ハンドルおよび球形のオブジェクトはワンドモード、ポインタモード、あるいはジョイスティックモードの1つで操作される、請求項1記載の入力デバイス。
【請求項9】
前記ハンドルは、前記球形のオブジェクトに向かって傾斜しているくぼみのある前記ハンドルに取り付けられたジョイスティックを含む、請求項1記載の入力デバイス。
【請求項10】
前記ハンドルは前記ジョイスティックと前記球形のオブジェクトとの間の前記ハンドルに位置する補助的入力部を有する、請求項9記載の入力デバイス。
【請求項11】
前記補助的入力部は複数のボタンを含み、前記複数のボタンのうちの1つは部分的に前記ハンドルのくぼみに存在する、請求項10記載の入力デバイス。
【請求項12】
前記ハンドルの前記第2の端部に接続されている前記コントロール入力部は、押下げされるとボタンとして機能するようにさらに構成されているトラックボールである、請求項1記載の入力デバイス。
【請求項13】
コンピュータプログラムとインタラクションを行うためのゲームコンソールとインターフェースするための入力デバイスであって、
側面に設けられた第1入力領域と後方端に設けられた第2入力領域とを備えたハンドルを有するコントローラと、
前記コントローラの前方端と接続されている球形部分と、
前記球形部分が1つの面と接触しているときを感知し、前記第2入力領域が前記コンピュータプログラムのコントロール入力を受け入れるようにする第1回路と、
前記面に対する前記ハンドルの位置を識別する第2回路を有し、前記第2回路は、さらに、前記コンピュータプログラムとインタラクションを行う間に、前記識別された位置とコントロール入力とを前記ゲームコンソールに通信する通信ロジックを備える、入力デバイス。
【請求項14】
前記第1入力領域と前記第2入力領域とは、モジュールインターフェースインサートを受容するように構成されている、請求項13に記載の入力デバイス。
【請求項1】
コンピュータプログラムとインタラクションを行うためのゲームコンソールとインターフェースするための入力デバイスであって、前記入力デバイスは、
ハンドルを有するコントローラと、
前記ハンドルの第1の端部に接続された球形のオブジェクトと、
前記ハンドルの位置を識別するための回路であって、コンピュータプログラムとインタラクションする間にゲームコンソールに前記識別された位置を知らせるための通信ロジックをさらに含む回路と、
前記ハンドルの第2の端部に接続されたコントロールの入力部と、を含み、
前記球形のオブジェクトは、前記ハンドルによって保持されている場合は、1つの面に接して置かれ、 前記回路は、前記ハンドルが前記面上で枢軸回転すると、前記ハンドルの前記識別された位置を更新するように定義されており、前記コントロール入力部は、前記コンピュータとさらなるインタラクションを行うように、前記コンソールとやりとりされる命令を与える、入力デバイス。
【請求項2】
前記球形のオブジェクトが前記面と実際に接触するときを感知するセンサをさらに含む、請求項1記載の入力デバイス。
【請求項3】
前記センサは、前記球形のオブジェクトが前記面と接触していないときは前記コントローラの位置の識別を中断し、前記球形のオブジェクトが前記面と再接触したときに前記中断がキャンセルされるか、または、前記センサは、前記球形のオブジェクトが前記面と接触していないときにワンドモードとポインタモードとの一方を有効にする、請求項2記載の入力デバイス。
【請求項4】
前記ハンドルは、ピッチ、ロール、ヨー制御ができるように枢軸回転される、請求項1記載の入力デバイス。
【請求項5】
前記球形のオブジェクトは、調整可能スイッチ、位置スイッチ、固定コネクタ、フレキシブルコネクタ、あるいはひずみゲージのうちの1つによりハンドルに接続される、請求項1記載の入力デバイス。
【請求項6】
前記球形のオブジェクトは光素子を含む、請求項1記載の入力デバイス。
【請求項7】
前記光素子は色を変えるように構成されている、請求項6記載の入力デバイス。
【請求項8】
前記ハンドルおよび球形のオブジェクトはワンドモード、ポインタモード、あるいはジョイスティックモードの1つで操作される、請求項1記載の入力デバイス。
【請求項9】
前記ハンドルは、前記球形のオブジェクトに向かって傾斜しているくぼみのある前記ハンドルに取り付けられたジョイスティックを含む、請求項1記載の入力デバイス。
【請求項10】
前記ハンドルは前記ジョイスティックと前記球形のオブジェクトとの間の前記ハンドルに位置する補助的入力部を有する、請求項9記載の入力デバイス。
【請求項11】
前記補助的入力部は複数のボタンを含み、前記複数のボタンのうちの1つは部分的に前記ハンドルのくぼみに存在する、請求項10記載の入力デバイス。
【請求項12】
前記ハンドルの前記第2の端部に接続されている前記コントロール入力部は、押下げされるとボタンとして機能するようにさらに構成されているトラックボールである、請求項1記載の入力デバイス。
【請求項13】
コンピュータプログラムとインタラクションを行うためのゲームコンソールとインターフェースするための入力デバイスであって、
側面に設けられた第1入力領域と後方端に設けられた第2入力領域とを備えたハンドルを有するコントローラと、
前記コントローラの前方端と接続されている球形部分と、
前記球形部分が1つの面と接触しているときを感知し、前記第2入力領域が前記コンピュータプログラムのコントロール入力を受け入れるようにする第1回路と、
前記面に対する前記ハンドルの位置を識別する第2回路を有し、前記第2回路は、さらに、前記コンピュータプログラムとインタラクションを行う間に、前記識別された位置とコントロール入力とを前記ゲームコンソールに通信する通信ロジックを備える、入力デバイス。
【請求項14】
前記第1入力領域と前記第2入力領域とは、モジュールインターフェースインサートを受容するように構成されている、請求項13に記載の入力デバイス。
【図1A】
【図1B】
【図1C】
【図1D】
【図1E−1】
【図1E−2】
【図1E−3】
【図1F−1】
【図1F−2】
【図1G−1】
【図1G−2】
【図1G−3】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図2D】
【図2E】
【図2F】
【図2G】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図4D】
【図4E】
【図4F】
【図4G】
【図4H】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図5D】
【図5E】
【図5F−1】
【図5F−2】
【図5F−3】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図8】
【図9】
【図1B】
【図1C】
【図1D】
【図1E−1】
【図1E−2】
【図1E−3】
【図1F−1】
【図1F−2】
【図1G−1】
【図1G−2】
【図1G−3】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図2D】
【図2E】
【図2F】
【図2G】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図4D】
【図4E】
【図4F】
【図4G】
【図4H】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図5D】
【図5E】
【図5F−1】
【図5F−2】
【図5F−3】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図8】
【図9】
【公表番号】特表2012−507102(P2012−507102A)
【公表日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−534636(P2011−534636)
【出願日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【国際出願番号】PCT/US2009/061740
【国際公開番号】WO2010/062521
【国際公開日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【出願人】(310021766)株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント (417)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【国際出願番号】PCT/US2009/061740
【国際公開番号】WO2010/062521
【国際公開日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【出願人】(310021766)株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント (417)
【Fターム(参考)】
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