説明

コンベア・アイドラ組立体

【課題】 一方の側からアイドラ・カセットを容易に交換できるコンベア・アイドラ組立体を提供すること。
【解決手段】 本発明のコンベア・アイドラ組立体は,(a)支持フレームと,(b)少なくとも1個のアイドラ・カセットとを有する。前記支持フレームは、少なくとも1本の細長い長手方向に伸びた湾曲した支持ビームを有する。前記アイドラ・カセットは,クレイドルと、前記クレイドル上に回転可能に支持されたアイドラ・ローラとを有する。前記クレイドルは、前記支持ビームにその軸方向にスライド可能に搭載される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンベア・アイドラ組立体に関し、特に、鉱山業界で使用される塊状材料を搬送するのに用いられるベルトコンベアを有するコンベア・アイドラ組立体に関する。
【背景技術】
【0002】
ベルトコンベアは、鉱山業界で通常使用され,塊状物質(例、石炭、鉱物)のような埋蔵された資源材料を搬送するのに用いられる。この種のベルトコンベアは、複数のコンベア・アイドラ・ローラで支持される可動のベルトを有し,その上に資源材料を載せて搬送する。コンベア・アイドラ・ローラ・セットは、端部同士を突き合わせて配置された複数のアイドラ・ローラを有する。ある構造においては、コンベア・アイドラ・ローラは、セントラル(中央)ローラと、このセントラルローラの両端に配置されるサイド(側)ローラとからなる。コンベヤ・アイドラは、支持フレームを有する。この支持フレームは,アイドラ・ローラの軸の両端が入るノッチを離間して具備するブラケット(即ちラグ)を具備する。このブラケットは、複数のローラが互いに斜めになるよう支持する、即ち、中央のローラとその両側にローラが配置される構成の場合、サイドローラはセントラルローラに対し斜めに配置される。その結果ローラで支持されるベルトは、断面が凹状の皿の形状となる。ある種のコンベヤ・アイドラは、それぞれのローラ間の角度を変えるために、ローラの軸を搭載するポイントを複数具備するような突起部を有する。かくしてローラは、第1ポイント(ローラが軸方向に整合し、その上に支持されたベルトが水平となるポイント)から、第2ポイント(ローラが傾斜し、その上に支持されたベルトが、凹状の皿構造又は溝構造となるポイント)までの間で調整される。。このような一例が、特許文献1に開示されている。
【特許文献1】特開平9−188412号公報
【0003】
上記のタイプのベルトコンベアにおいて、取り替えや点検サービスの為に、コンベア・アイドラ・ローラ・セットからアイドラを取り外すことは、困難である。多くの場合、コンベヤ・アイドラにアクセスするために、ベルトコンベアの作業を停止する必要がある。さらに高所でのアイドラの交換は,作業者が安全装置を装着し、複数の作業者がこの交換時にアイドラセットに向かって作業する必要がある。さらに地上に搭載された場合には、作業者は、ベルトコンベアの戻り側のラインの下に横になって作業する必要がある。これは、健康と完全の面からあるいは規制の点から、好ましくない。作業者は、真ん中のセントラル・アイドラを取り換えるためには、コンベアの構造体の中に入り込まなければならず、これもまた安全ではない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、コンベア・アイドラ組立体を改良し、従来のコンベア・アイドラ組立体の欠点を解決し,さらに公知のコンベア・アイドラ組立体に対する代第替え手段を提供することである。本発明のさらなる目的は、一連のコンベア・アイドラ組立体を有するコンベア組み立て体を提供することである。本発明のさらなる目的は,コンベア・アイドラ組立体のアイドラ・カセット用の支持フレームを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明のコンベア・アイドラ組立体は、支持フレーム12と,少なくとも1個のアイドラ・カセット13とを有する。前記支持フレームは、少なくとも1本の細長い湾曲した支持ビーム16を有する。前記アイドラ・カセットは,クレイドルと、前記クレイドル上に回転可能に支持されるアイドラ・ローラ13,14,15とを有する。前記クレイドルは、前記支持ビームに、その軸方向にスライド可能に搭載される。
【0006】
クレイドルが支持ビームに搭載されると,クレイドルに搭載されたローラは、支持ビームに対し軸方向に伸びる。
【0007】
前記クレイドルは、前記支持ビームに係合し,前記支持ビームの一端の上に端部から搭載可能あるいは取り外し可能である。前記クレイドルは、長手方向に離間して配置される支持ビーム係合手段31を有する。前記支持ビーム係合手段31は,前記クレイドルを前記支持ビームに係合させ,前記クレイドルを前記支持ビームに対し、スライド可能に保持する。クレイドルが湾曲した支持ビームに取り付けられた時には,支持ビーム係合手段の両端の間で支持ビームに対し撓って伸びる。本発明の一実施例によれば、前記支持ビーム係合手段は,前記支持ビームを受け入れ係合するリセスを有する。ビーム係合手段は、C字型形状のブラケットを有する。このブラケットが再入り口のリセスを規定し、ビームの外側に向かい合って配置されたフィンガを有する。このフィンガが支持ビームの下にくる。
【0008】
前記アイドラ・カセットは,メインの細長い支持部材と、前記アイドラ・ローラのシャフトの両端を収納する端部搭載装置とを有する。保持装置が、前記シャフトを端部搭載部分に保持するために具備される。メインの細長い支持部材は、断面がV字形の部材例えばV字形の頂点を有する角材である。これがローラに隣接して配置される。このV字形部材は、両側にサイドフランジを有する。このサイドフランジが,コンベア・ベルトからこぼれた材料の方向を曲げる役目をする。
【0009】
隣接するアイドラ・カセットのメインの支持部材は、支持ビーム上に搭載された時には、隣接する端部あるいはそのビーム係合ブラケットが当たった状態で保持され,これにより、隣接するアイドラ・カセットの間に原材料の屑が入り込んだり貯まったりするのを防止する。メイン支持部材の端部あるいはブラケットは、角度がついて、その間で当たって接触することを可能にする。
【0010】
前記支持ビームは、幅が厚さより大きい細長いレールを有する。その結果、前記支持ビームは、前記レールを補強する細長い補強手段とを有する。この細長い補強手段は,レールの上側あるいは下側にリブを有する。このリブは、レールの中心に配置されて,レールに対し直交する。その結果支持ビームは、T型あるいは逆T型の構造となる。この支持ビームは、スチール(鋼)から構成され湾曲形状あるいは直線状形状である。
【0011】
別の構成においては、前記少なくとも1本の支持ビームは,離間した一対の平行なレールを有する。前記クレイドルは、端部クレイドル部材を有する。前記ローラのシャフトは、前記端部クレイドル部材の両端でそれぞれ支持される。前記端部クレイドル部材は,前記離間した一対のレールと共働するよう その両端に,前記レールにスライド可能に前記クレイドルを係合する手段を有する。
【0012】
好ましくは、前記クレイドルは、中央の長手軸を有する。前記ローラは、前記中央の長手軸からずれて配置されている。前記ローラは,前記支持ビームの一方の側にずれている。前記アイドラ・カセットが、前記支持ビーム上に搭載された時に,前記アイドラ・カセットのローラは、前記ビーム上に支持された別のアイドラ・カセットのローラからずれているか、あるいは整合している。この為には、アイドラ・カセットは、支持ビームを配置する前に、逆方向に向けるだけでよい。
【0013】
前記クレイドルは,前記アイドラ・カセットのクレイドルを隣接するアイドラ・カセットのクレイドルに取り外し可能に連結するラッチ手段を有する。これにより、前記支持ビーム上の連結された複数のアイドラ・カセットは、前記支持ビーム上を一体で動く。これにより、アイドラ・カセットを支持ビームの端部から外すのが容易になる。このラッチ手段は、ラッチ用のフック即ちラグを有する。このラッチ手段は、この隣のアイドラ・カセットを連結したり切り離したりすることができる。これは、アイドラ・カセットを支持ビームに搭載したり取り外したりするには,アイドラ・カセットを隣接するアイドラ・カセットに対し捻ったり持ち上げたりすることにより行える。
【0014】
好ましくは、前記支持ビームに複数のアイドラ・カセットが搭載される。前記支持ビームの長手軸方向形状が、前記アイドラ・カセットと、前記アイドラ・カセットのアイドラ・ローラの方向の相対的方向を決定する。前記支持ビームは,前記アイドラ組立体により支持されるコンベア・ベルトの動く方向に対し、長手方向に対称に湾曲しており,これにより、前記アイドラ・カセットのアイドラ・ローラは、互いに鈍角で配置されて,前記ローラ上で支持されたコンベア・ベルトを凹形状にする。支持ビームが直線状の場合には、それぞれの上にサポートされたアイドラ・カセットのローラは同一面となり,ほぼフラットにあるいは平面状でコンベア・ベルトを支持する。
【0015】
支持ビームは、通常3個のアイドラ・カセットを支持する。即ち、1個の中央アイドラ・カセットと、2個の両端のサイドアイドラ・カセットとを支持する。この支持ビームは、湾曲した形状を有し,その結果中央のアイドラ・カセットとそのアイドラ・ローラはほぼ水平となる。これに対し、側面のアイドラ・カセットとそのアイドラ・ローラは、中央のアイドラ・カセットとそのアイドラ・ローラの反対側が上方向に傾斜している。かくして、その上に載ったコンベア・ベルトは、中央部分と両側の側部分とを有する。中央部分のコンベア・ベルトは、中央のアイドラ・ローラ上に水平方向に支持される。両側の側部部分のコンベア・ベルトは、上方向に傾斜して支持される。その結果、石炭あるいは岩のような粒子状材料を搭載する凹状部分を形成する。
【0016】
しかし,この支持ビームは,2個のアイドラ・カセットのみ、或いは4個以上のアイドラ・カセットを支持してもよい。支持ビームが2個のアイドラ・カセットを支持する場合には,アイドラ・カセットのアイドラ・ローラは鈍角に配置されて,コンベア・ベルト用のV型形状の支持構造を規定し,それによりコンベア・ベルト内にV型のトラフ(凹部)を形成する。
【0017】
前記支持フレームは,前記支持ビームをコンベアフレーム構造体の下に吊り下げる端部搭載手段を有する。軸手段が、前記端部搭載手段に前記支持ビームの端部を回転可能に連結するよう、搭載される。前記端部搭載手段は、前記支持ビームとそれに支持されたアイドラ・カセットが前記軸手段の周りで動作位置と非動作位置との間で回転できるよう,解放可能である。前記動作位置においては、前記アイドラ・カセットはコンベア・ベルトを支持する。前記非動作位置においては,前記支持ビームは、前記コンベア・ベルトから離間し,前記アイドラ・カセットは、前記支持ビームの一端から前記支持ビーム上を端部方向にあるいは端部方向から移動する。
【0018】
前記搭載手段は、軸手段を有する。前記軸手段の一方或いは他方は、前記支持ビームを前記動作位置から離れるよう回転させるよう、取り外し可能である。
【0019】
この搭載手段は、端部搭載用ブラケットと軸手段とを有する。この端部搭載用ブラケットは支持ビームの両端に配置される。この軸手段は,搭載用ブラケットをハンガーブラケットに回転可能に連結する。このハンガーブラケットはコンベアフレーム構造に搭載される。搭載用ブラケットとハンガーブラケットの間の回転接続が,コンベア・ベルトに対し軸方向に伸びる回転軸を規定する。好ましくは回転接続は、取り外し可能な回転ピンにより規定される。
【0020】
本発明の装置は、前記非動作位置を越えて前記支持ビームが回転運動するのを制限する手段を更に有する。このような制限する手段は、搭載用ブラケットとハンガーブラケットの間に伸びるフレキシブルな要素即ちチェーンである。
【0021】
本発明の一態様によれば、コンベア・アイドラ・カセット用の支持フレームは、前記カセットは,少なくとも一本のアイドラ・ローラを回転可能に支持するクレイドルを有する。前記支持フレームは、細長い支持ビームを有する。前記カセットは、前記支持ビームに沿ってスライド可能に、前記支持ビームに搭載される。前記ローラは、前記支持ビームに対し、長手軸方向に伸びる。前記支持ビームは、直線状又は長手軸方向に湾曲しており、これにより、前記支持ビーム上の前記アイドラカセットのローラの方向を決定する。
【0022】
本発明の一態様によれば、複数のコンベア・アイドラ組立体と,前記コンベア・アイドラ組立体上に支持されたコンベア・ベルトとを有するコンベア組立体は,支持フレームを有する。前記支持フレームは、少なくとも一本の直線状または長手方向に湾曲した支持ビームと、少なくとも1個のアイドラ・カセットとを有する。前記アイドラ・カセットは,クレイドルと前記クレイドル上で回転可能に支持するアイドラ・ローラとを有する。前記クレイドルは、前記支持ビームに沿ってスライド可能に移動できるよう、前記支持ビームに搭載される。
【0023】
前記支持フレームは,前記支持ビームの両端をコンベアフレーム構造体に搭載する搭載手段を有する。その結果、前記支持ビームは、前記コンベアフレーム構造体から吊り下がる。前記搭載手段は,前記支持ビームを前記フレーム構造に回転可能に搭載するする軸手段を有する。前記搭載手段は,前記支持ビームが、前記軸手段の周囲を動作位置から非動作位置まで回転するよう、解放可能である。前記動作位置においては、前記アイドラ・カセットが前記コンベア・ベルトを支持する。前記非動作位置においては,前記支持ビームは、前記コンベア・ベルトから離れる方向に移動し,前記カセットは前記支持ビームの一端から少なくとも一本の支持ビーム上で端部方向からあるいは端部方向に移動する。
【0024】
アイドラ・カセット用の支持ビームは如何なる断面構造を有してもよい。たとえばT字型断面或いは反転したT字型断面,V字型断面,反転したV字型断面,中空の丸形あるいは「クローバーの葉」の断面でもよい。この支持ビームは上記或いは他の形状の1つ或いは複数のレールを有してもよい。本明細書に於いて「支持ビーム」は,上記したビームの組み合わせ或いは一本あるいは複数本のビーム,あるいは他の断面のレールを含む。コンベア・アイドラ組立体の構成要素は、金属材料製あるいは合成材料製である。
【実施例】
【0025】
図1−4を参照すると,同図にはコンベア・ベルト11を支持する本発明の一実施例のコンベア・アイドラ組立体10が示される。このコンベア・アイドラ組立体10は,支持フレーム12と3個のコンベア・アイドラ・ローラ・カセットを有する。この3個のコンベア・アイドラ・ローラ・カセットは、中央のアイドラ・ローラ・カセット13と両端のアイドラ・ローラ・カセット14,15とからなる。図6に示すように,支持フレーム12はメインの細長い支持部材である支持ビーム16を有する。この支持ビーム16は、細いストリップ状の要素を有し,アイドラ・ローラ・カセット13,14,15に係合するトラック(即ちレール)を規定する。支持ビーム16は,左右対称に凹状に湾曲した半径Rのアーチ(弓)状をしている。図4に示すように、この半径Rの中心は、コンベア・アイドラ組立体10とコンベア・ベルト11の両端の中央上方にあり、コンベア・ベルト11の中央の長手方向軸と整合する。支持ビーム16は、支持ビーム16に対応して湾曲した支持リブ17でその下側から支持される。この支持リブ17は、支持ビーム16の全長に渡って伸びて,支持ビーム16に固定されて,その長さ方向に沿って支持ビーム16を支持する。断面に関しては,支持ビーム16と支持リブ17は、T字型をしている。支持ビーム16と支持リブ17は、通常スチール製で、溶接で連結される。
【0026】
支持フレーム12は、更にJ字形状の端部搭載用ブラケット18を有する。この端部搭載用ブラケット18は金属製プレートから形成される。端部搭載用ブラケット18は下部接続部分19と外側に階段状に飛び出した脚部20とを有する。下部接続部分19は、支持ビーム16の下側と支持リブ17に接続される。脚部20は、支持ビーム16の端部からずれている。脚部20は、その上端で管状の軸搭載部21で終端する。図3に示すように、この軸搭載部21により,支持フレーム12は、離間して配置されたハンガー・ブラケット22に搭載される。このハンガー・ブラケット22は、コンベアフレーム構造体(図4の点線で示す)に搭載される。その結果支持ビーム16は、コンベア・ベルト11に対し直交して伸びて,コンベアフレーム構造の下に、端部搭載用ブラケット18により懸垂される。
【0027】
図7を参照すると,ハンガー・ブラケット22は、(直角に)曲がった構造をしており,離間した配置された2個の管状のハンガー部材23を搭載する。図6の管状の軸搭載部21が、2個のハンガー部材23の間に挿入される。この軸搭載部21がハンガー・ブラケット22のハンガー部材23と整合する(開口が一致する)と、取り外し可能な回転ピン24が、ハンガー部材23と軸搭載部21を貫通して挿入され,支持ビーム16に直交する回転軸X−Xを規定する(図1)。この実施例では、同様な回転連結が、支持フレーム12の両端に形成されて,端部搭載用ブラケット18の一方あるいは他方が、その関連するハンガー・ブラケット22から取り外し可能になる。そこに搭載されていた支持ビーム16とアイドラ・カセット13,14,15が,支持フレーム12の一端で、ヒンジ軸X−Xを中心に回転可能となり、支持フレーム12の他端が下がる。これによりコンベア・アイドラ組立体の修理あるいは置換が可能となり,且つアイドラ・カセット13,14,15を、支持フレーム12の一方の側からの交換或いは修理が可能となる。
【0028】
アイドラ・カセット13,14,15はほぼ同一構造をしているため,アイドラ・カセット13のみを以下説明する。図8−10に示すように,アイドラ・カセット13は,クレイドルを有する。このクレイドルは、メインの細長い主細長搭載用部材25を有する。この主細長搭載用部材25は、断面がV字型で,最も高い位置にある頂点26と、頂点26から両側に外側方向に傾斜しているフランジ24とを有するアングル形鋼を有する。一対のローラ搭載用端部ブラケット27が、主細長搭載用部材25の両端に固定されて,主細長搭載用部材25の頂点26より上方向に伸びる。ローラ搭載用端部ブラケット27はスロット28を有する。このスロット28内に、アイドラ・ローラ30を支持するローラシャフト即ちシャフト(スピンドル)29が挿入される。シャフト29をローラ搭載用端部ブラケット27に固定するスプリング負荷の端部プレート或いは他の固定装置が、具備される。図10に示すように,主細長搭載用部材25の頂点26は、アイドラ・ローラ30の下周辺で隣接し,それにほぼ平行に伸びる。ローラ搭載用端部ブラケット27のシャフト収納用スロット28は、主細長搭載用部材25の長手方向中央線に対しずれている。これにより、シャフト29とアイドラ・ローラ30(図9で点線で示す)は、主細長搭載用部材25の長手方向中央ラインに対し、ずれる。
【0029】
一対のスライド・ブラケット31が、主細長搭載用部材25の下側部分で主細長搭載用部材25の両端に固定される。各スライド・ブラケット31は、C字型の再入力用のリセス32を具備する。このリセス32の断面は、支持ビーム16の断面に類似し、支持ビーム16を収納する(はまる)。これにより,アイドラ・カセット13を支持ビーム16にスライド可能に取付ることができる。スライド・ブラケット31は、内側に向いたフィンガ33を両端に有する。このフィンガ33は、リセス32を規定し,アイドラ・カセット13の各端部で支持ビーム16の下側に配置されて,スライド・ブラケット31(即ちアイドラ・カセット13)を支持ビーム16に固定する。スライド・ブラケット31は、主細長搭載用部材25を横切る方向に互いに平行に伸びるが,垂直長手軸方向面に互いに鈍角で傾斜する(図10では、両端のスライド・ブラケット31は「ハ」の字状に示されている)。これにより湾曲した支持ビーム16上で、隣接するアイドラ・カセット13のスライド・ブラケット31同士が接触するようになる。
【0030】
スライド・ブラケット31は、フック状(ラッチ状)のラグ(フック)34を搭載する。一方のスライド・ブラケット31のラグ34は、反対側(隣)のスライド・ブラケット31のラグ34に対向する。中央のアイドラ・カセット13のスライド・ブラケット31のラグ34は、隣のアイドラ・カセット14(又は15)のスライド・ブラケット31のラグ34に係合(フック)し,アイドラ・カセット13,14,15を、端部と端部とを付きあわせるよう、相互にロックする。アイドラ・カセット13,14,15を支持ビーム16に搭載したり外したりしようとする時に、アイドラ・カセット13のラグ34と隣のアイドラ・カセット14(又は15)のスライド・ブラケット31のラグ34との係合は、外すことができる。アイドラ・カセット13を隣のアイドラ・カセット14(又は15)に対し捻ると外れる。それ故に、この構成により、隣接するアイドラ・カセット13と14(又は15)とを切り離すことができる。ラグ34により、支持ビーム16上の全てのアイドラ・カセット13,14,15は、支持ビーム16上をスライドするが相互に接続されている(言い換えると、一体となって移動可能である)。
【0031】
図6に示すように、アイドラ・カセット13,14,15を支持ビーム16に沿って固定位置に保持するために,支持ビーム16は両端部にスロット36を有する。図4,5に示すように、このスロット36をU字型クランプ用部材37が貫通する。このクランプ用部材37は、隣接するスライド・ブラケット31に当たるよう突出する。クランプ用部材37は、取り外し可能に、クランプ・スタッド38の手段によりその位置に保持される。クランプ・スタッド38は、支持フレーム12の一端に、自由に(遊びを持って)保持されている。このクランプ・スタッド38は、クランプ用部材37内の開口39を貫通して伸び,ナット40と係合する。ナット40は、クランプ用部材37をスライド・ブラケット31に当たる位置にクランプするために、締め付けられる。
【0032】
図11に示すように、チェーン41或いは他のフレキシブルな要素が、ハンガー・ブラケット22と端部搭載用ブラケット18との間に連結されて,支持フレーム12を降ろす時に、支持フレーム12の端部とアイドラ・カセット13,14,15の重量を担う。
【0033】
図1−4の動作位置において,3個のアイドラ・カセット13,14,15が、支持ビーム16に搭載されて、その上にコンベア・ベルト11を支持する。アイドラ・カセット13は支持ビーム16の中央位置に配置され,アイドラ・カセット14,15は、アイドラ・カセット13の両側に配置され、左側アイドラ・カセットと右側アイドラ・カセットとなる。アイドラ・カセット13,14,15のアイドラ・ローラ30上に支持されたコンベア・ベルト11は、その断面がトラフ(凹)形状になる。これはアイドラ・カセット14,15の端部の上方向への傾斜は、アイドラ・カセット14の軸方向の湾曲により規定されるからである。
【0034】
図3に示すように,左側と右側のアイドラ・カセット14,15は、横方向に整合しているが,中央のアイドラ・カセット13は、アイドラ・カセット14,15から、図1,2の矢印で示すコンベア・ベルト11の移動方向に対し後方にずれている。アイドラ・カセット13,14,15が、支持ビーム16の上に配置された後,クランプ用部材37は、支持ビーム16の両端に配置されて,アイドラ・カセット13,14,15を互いに端部同士が当たるように保持する。更に,アイドラ・カセット13,14,15の主細長搭載用部材25の隣り合うスライド・ブラケット31は、図4に示すように、互いに当接して適合する。その結果、主細長搭載用部材25は、支持ビーム16に沿って連続するバリアーを形成して,コンベア・ベルト11で運搬中の材料あるいは屑がアイドラ・カセット13,14,15の間からこぼれる可能性を減らす。アイドラ・カセット13,14,15が異なる湾曲度で支持ビーム16上で用いられる場合には,主細長搭載用部材25のスライド・ブラケット31は互いに当接するように角度が調整される。主細長搭載用部材25の外側に傾斜した表面24(図8の)は,更にランプあるいは偏向板として機能して、コンベア・ベルト11からこぼれた材料をアイドラ・カセット13,14,15の外側に排除する。
【0035】
図11に示すように、アイドラ・カセット13,14,15を取り替えたり或いは修理する場合には,手動操作によるチェーン・ウインチ42が、ハンガー・ブラケット22と端部搭載用ブラケット18の間に接続されて,チェーン43を引っ張って,支持フレーム12の端部を持ち上げて,回転ピン24を取り外して、支持フレーム12の端部を解放する。チェーン・ウインチ42を更に操作して、支持フレーム12の解放された端部を下げて,反対側の回転ピン24を中心に回転させる。これはチェーン41が引っ張られて支持フレーム12の重量を担うまで行われる(図11)。この作業は、コンベアの一方の側の作業通路上で一人の作業者により全て実行可能である。コンベア・ベルト11が移動していても作業者は危険に曝されることはない。更に端部搭載用ブラケット18が支持ビーム16の反対側から外側に引き出されると,作業者は、回転ピン24を解放し支持フレーム12を上下させアイドラ・カセットを取り外したり置換している間、コンベア・アイドラ組立体10の下の危険な領域に曝されることはない。
【0036】
支持フレーム12(そして支持ビーム16)が下げられた後,クランプ用部材37は,クランプナット39を緩めることにより、取り外すことができる。アイドラ・カセット15,13,14は、図12に示すように、支持ビーム16の下げられた端部から、端部方向に順にスライドさせることができる。アイドラ・カセット13,14,15は、ラグ34により取り外し可能に相互接続されているので,アイドラ・カセット15が支持ビーム16からスライドするにつれて,アイドラ・カセット13,14は支持ビーム16に沿って引き出すことができる。ラグ34の係合を外すために,アイドラ・カセット15を、Z方向に若干捻り,支持ビーム16の端部から引き出しながら、アイドラ・カセット13から切り離す。この手順は次のアイドラ・カセットでも繰り返す。
【0037】
搭載作業に於いて,アイドラ・カセット13,14,15は、支持ビーム16上にその一端から端部方向にスライドして搭載される。これは支持ビーム16がスライド・ブラケット31のリセス32内に収納されるように、アイドラ・カセット13,14,15のスライド・ブラケット31を配置することにより行われる。支持ビーム16がリセス32内に配置されると,アイドラ・カセット13,14,15は、支持ビーム16にかみ合い,支持ビーム16に沿った軸方向の移動が可能となり,支持ビーム16に沿って必要とする場所に配置される。その後のアイドラ・カセットは、搭載する前に若干捻って、それぞれのアイドラ・カセットをラグ34を介して相互接続する。搭載後、アイドラ・カセット14,15,13は、クランプ用部材37によりその場所に保持される。
【0038】
図1−4に示すように,中央のアイドラ・カセット13は、側部のアイドラ・カセット14,15からずれて配置されているが,中央のアイドラ・カセット13の方向を反転させて、そのローラのオフセットは、側部のアイドラ・カセット14,15のローラのオフセットと同一側でもよい。その結果、アイドラ・カセット13,14,15の全てのアイドラ・ローラ30は、図3に点線で示すように、整合する。別の構成として,側部のアイドラ・カセット14,15を反転してそのアイドラ・ローラ30を、中央のアイドラ・カセット13のアイドラ・ローラ30と整合させることもできる。
【0039】
レール状の支持ビーム16の外形の湾曲度は,アプリケーションに応じて、適宜変更可能である。その結果支持ビーム16上に支持されるアイドラ・カセット13,14,15の方向も変えることができる。かくして支持ビーム16の凹部が大きくなると,アイドラ・カセット13,14,15により支持されるコンベア・ベルト11のより深いトラフとなる。
【0040】
図13のコンベア・アイドラ組立体10′は,コンベア・アイドラ組立体10と同一であるが,支持ビーム16と支持リブ17が直線状(真っ直ぐ)である点が異なる。その結果、その上に支持されるアイドラ・カセット13,14,15のアイドラ・ローラ30は、同一面となりる。しかし、上記したのと同様に搭載と取り外しが可能である。
【0041】
本発明のコンベア・アイドラ組立体は,多くの場合、従来のアイドラ組立体に用いられる搭載ポイントに適合する。本発明によれば、アイドラ・カセット13,14,15は、コンベア・ベルト11の側から一人の作業者が搭載できる。アイドラ・カセット13,14,15の取り替えは,高所における安全具の使用を必要とすることなく、また地上に配置されたコンベア構造体の戻りのアイドラを交換する際には、コンベア・ベルトの戻りのスタンドの下に入る必要もない。更にカセットアイドラを取り替えるために、コンベア構造体の内側に入る必要もない。さらにアイドラ・ローラは、コンベア・ベルト11を持ち上げることなく、コンベア・ベルト11を動かしながら取り替えられる。コンベア・アイドラ組立体の搭載部品は、コンベア構造体の組立体の位置に適合するよう変更できる。アイドラ・カセットが支持フレームに搭載された時には、アイドラカセットの搭載は、アイドラ・カセットとそのローラを輸送中に損傷を受けないようにする。
【0042】
アイドラ・カセット13,14,15は,そのアイドラ・ローラ30は主細長搭載用部材25の中央の縦方向軸からずれた方向に配置されているが,アイドラ・ローラ30をその縦方向軸と整合させることもできる。アイドラ・カセット13,14,15の主細長搭載用部材25は、設計変更可能で,異なる端部搭載用ブラケットをローラ・シャフト29を搭載するために具備することもできる。支持ビーム16は、その下側で突っ張り支持リブ17で支持され,全体の重量を減らすことができるが,支持リブ17は、支持ビーム16の上側に配置することもできる。スライド・ブラケット31は、例えば支持リブ17を支持ビーム16の上側に収納するためにスロットを具備することもできる。レール状支持ビーム16は、上記したのと別の構成を採ることもできる。スライド・ブラケット31は、その構成を変更して,例えば主細長搭載用部材25の両側上で曲がったブラケットで置換することもできる。主細長搭載用部材25はV字型構造以外の構造もとることができる。クランプ用部材37は様々な構造をとることができる。クランプ用部材37は適宜設計して,アイドラ・カセット13,14,15が各端部でクランプされたときに互いに端部同士が当接するよう、しっかり保持するよう設計することもできる。
【0043】
図14−16を参照すると,同図には、低構造のアプリケーション用の本発明の他の実施例のコンベア・アイドラ組立体43を示す。このコンベア・アイドラ組立体43は,3個のアイドラ・カセット45を搭載する支持フレーム44を有する。この支持フレーム44は、各端部に搭載用ブラケット46を有する。この搭載用ブラケット46により,支持フレーム44は、ハンガー・ブラケット47を介して、コンベアのフレーム構造から懸垂される。搭載用ブラケット46は、ハンガー・ブラケット47に解放可能な軸接続48を介して接続される。これにより支持フレーム44の一端あるいは他端が、解放されて、アイドラ・カセット45の取り替え/搭載のために回転して、降ろされる。この場合、支持フレーム44は、一対の平行なアーチ状のレール49を有する。このレール49は、搭載用ブラケット46の間を伸びる。レール49は,断面が角度がついており、縦軸方向のプロファイルでは、対称に湾曲した凹状の構造を有する。レール49のフランジ50は、水平方向にあり、他方のフランジ50に対向して内側を向いている。
【0044】
図17,18に示すように,アイドラ・カセット45は、ローラ・クレイドル51を有する。このローラ・クレイドル51は、多角形の断面形状の一対の平行な側部クレイドル部材52と、この側部クレイドル部材52に連結される一対の平行な端部クレイドル部材53とを有する。スロット54が、端部クレイドル部材53の反対側の側面から内側に伸びる。スロット54は、フランジ50と相補型(はまり合う形)である。一対の上方に伸びるローラ搭載用端部ラグ55は、端部クレイドル部材53に,ローラ・クレイドル51の長手方向中心軸からずれた位置(図18では右側)に固定される。ローラ搭載用端部ラグ55は、スロット56を有する。このスロット56内に、アイドラ・ローラ57のローラシャフト56が収納される。かくして、適宜の解放可能な固定装置が、ローラシャフト56を端部ローラ搭載用ラグ55に固定するために、具備される。
【0045】
端部クレイドル部材53は、フック状ラグ58を搭載する。このフック状ラグ58は,反対側の端部クレイドル部材53のフック状ラグ58の反対側の位置にある。端部クレイドル部材53上のフック状ラグ58は、アイドラ・カセット45の端部クレイドル部材53を上から係合して、端部同士が当たる関係に、隣接するスロット54を、解放可能に係合する。
【0046】
次に搭載の手順について述べる。図17のアイドラ・カセット45は、スロット54と図16のフランジ50が整合するように配置される。このアイドラ・カセット45をその後レール49上に端部方向にスライドさせる。その結果、アイドラ・カセット45は支持フレーム44に軸方向のスライド移動が可能となるよう係合する。その後、次のアイドラ・カセット45が前のアイドラ・カセット45に対し若干上方向に持ち上げられる。その端部はレール49の外側に突出し,アイドラ・カセット45のフック状ラグ58を,アイドラ・カセット45の端部クレイドル部材53に上からフックさせる。前のアイドラ・カセット45は、後のアイドラ・カセット45を接続し,それによりレール49に搭載された時に、一方のアイドラ・カセット45が動くと他方のアイドラ・カセット45も動く。ローラ・クレイドル51は、前の実施例のように、レール49に係合したときには他のローラ・クレイドル51と分割することができない。搭載後,アイドラ・カセット45は、図5のクランプ用部材37に類似するクランプ59で、その位置に保持される。
【0047】
各アイドラ・カセット45は、図14に示すように配置されと,中央のアイドラ・カセット45のアイドラ・ローラ57は、両側のアイドラ・カセット45のアイドラ・ローラ57からずれる。中央のアイドラ・カセット45の方向は逆になっており,そのアイドラ・ローラ57は他のアイドラ・カセット45のアイドラ・ローラ57と整合する。別の構成として、端部のアイドラ・カセット45を反転し、中央のアイドラ・カセット45に整合してもよい。
【0048】
このアイドラ・カセット45は、図11,12と同様な方法で、取り外し又は置換することができる。支持フレーム44の一方の端部は下げられて,アイドラ・カセット45がコンベアの一方の側からレール49をスライドする。アイドラ・カセット45は、上記したのと逆順に、搭載される。
【0049】
図19は、本発明の他のコンベア・アイドラ組立体60の対を示す。この実施例は別のコンベアから伸びる一つのコンベアを含む船に搭載用のコンベア組立体に適用可能である。図20に示すように、コンベア・アイドラ組立体60は,6個のアイドラ・カセット61を有する。このアイドラ・カセット61は、細長いアーチ状の支持ビーム62に沿ってスライド可能に支持される。この支持ビーム62は、断面が反転したT字型である。各アイドラ・カセット61はクレイドルを有する。このクレイドルは、メインのメインフレーム部材66と、その両端部に固定された端部クレイドル部材65とを有する。このメインフレーム部材66は、反転されたV字型の断面を有する。端部クレイドル部材65はリセス67を具備する。このリセス67は、メインフレーム部材66に整合し,支持ビーム62の断面に類似した形状を有する。これにより、クレイドル64は、支持ビーム62上を端部方向にスライドできる。この支持ビーム62は、リセス67に係合する。端部クレイドル部材65は、メインフレーム部材66の一方の側に伸びて,搭載部68を有し、アイドラ・ローラ70のスピンドル69の両端を収納する。この搭載部68は、アイドラ・ローラ70を支持ビーム62の側面に配置する。クランピング用組立体71は、支持ビーム62の両端に搭載されて,アイドラ・カセット61が支持ビーム62に配置されたときに、アイドラ・カセット61をクランプして保持する。前の実施例と同様に、ラッチ状のラグ(即ちフック)72は、端部クレイドル部材65に搭載されて,支持ビーム62上に搭載する際、隣接するアイドラ・カセット61の隣接する端部クレイドル部材65に上から係合し,アイドラ・カセット61を支持ビーム62に搭載した時に、端部同士を当てて相互接続する。
【0050】
支持ビーム62の両端は、搭載用ブラケット73に連結される。この搭載用ブラケット73は、支持ビーム62の端部から外側に離間して形成される。搭載用ブラケット73は、軸搭載部74を搭載して,搭載用ブラケット73をハンガー・ブラケット75に、取り外し可能な回転ピン76を介して、回転可能に連結する。ハンガー・ブラケット75は、コンベア構造のフレーム部材77,78に搭載される。下部フレーム部材78は、上部フレーム部材77に対し軸方向に動くように搭載される。
【0051】
前述の実施例と同様に,支持ビーム62の一方の側の回転ピン76は、取り外され,アイドラ・カセット61を搭載する支持ビーム62は、他方の回転ピン76の周囲を下方向に回転して,アイドラ・カセット61の取り出し又は置換が可能となる。このアイドラ・カセット61は、クランピング用組立体71を取り除いた後、支持ビーム62上に端部方向に或いは端部方向からスライドする。コンベア・アイドラ組立体60の支持ビーム62の回転運動を可能とするためには,上部と下部のコンベア・アイドラ組立体60が互いに垂直方向の整合から外れる必要がある。これは下部フレーム部材78の一つの組を他の上部フレーム部材77に対しスライドさせることにより行う。
【0052】
図示するように、中央の2個のアイドラ・カセット61は、支持ビーム62の一方の側にアイドラ・ローラ70を有し,他の端部のアイドラ・カセット61は、支持ビーム62の反対側にそれぞれのアイドラ・ローラを有する(ずれている)。中央のアイドラ・カセット61を反転して,全てのアイドラ・ローラ70は、アイドラ・ローラ70上で支持されるベルトコンベアの横方向に整合するよう構成することもできる。
【0053】
図19,20は、6個のアイドラカセットを有するコンベア・アイドラ組立体60を示すが、如何なる数のアイドラ組立体も実施可能である。
【0054】
以上の説明は、本発明の一実施例に関するもので、この技術分野の当業者であれば、本発明の種々の変形例を考え得るが、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。特許請求の範囲の構成要素の後に記載した括弧内の番号は、図面の部品番号に対応し、発明の容易なる理解の為に付したものであり、発明を限定的に解釈するために用いてはならない。また、同一番号でも明細書と特許請求の範囲の部品名は必ずしも同一ではない。これは上記した理由による。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】コンベア・ベルトを切り欠いた状態の本発明の一実施例のコンベア・アイドラ組立体の斜視図。
【図2】図1のコンベア・アイドラ組立体の側面図。
【図3】図1のコンベア・アイドラ組立体の上面図。
【図4】図1のコンベア・アイドラ組立体の正面図。
【図5】図2のラインA−Aに沿った、アイドラ・カセットのクランプを表す拡大断面図。
【図6】図1−4のコンベア・アイドラ組立体のメイン支持ビームを表す図。
【図7】本発明のコンベア・アイドラ組立体のハンガーブラケットを下から見た図。
【図8】本発明のコンベア・アイドラ組立体のコンベア・アイドラ・カセットのクレイドルの斜視図。
【図9】図8のクレイドルの上面図。
【図10】図8のクレイドルの正面図。
【図11】アイドラ・カセットを搭載したり取り外したりするために、メインの支持フレームが下げられた状態のコンベア・アイドラ組立体の斜視図。
【図12】一連のアイドラ・カセットを支持ビームに搭載したり取り外したりする方法を表す図。
【図13】支持ビームが直線状の図1のコンベア・アイドラ組立体の斜視図。
【図14】本発明の他の実施例によるコンベア・アイドラ組立体の斜視図。
【図15】図14のコンベア・アイドラ組立体の側面図。
【図16】図14のコンベア・アイドラ組立体の支持フレームの斜視図。
【図17】図14のコンベア・アイドラ組立体と共に用いられるカセットのローラ・クレイドルの斜視図。
【図18】図17のカセットのローラ・クレイドルの側面図。
【図19】本発明の他の実施例による一対のコンベア・アイドラ組立体の斜視図。
【図20】図19の一本のコンベア・アイドラ組立体の展開図。
【符号の説明】
【0056】
10 コンベア・アイドラ組立体
11 コンベア・ベルト
12 支持フレーム
13,14,15 アイドラ・ローラ・カセット
13 中央アイドラ・ローラ・カセット
14,15 端部アイドラ・ローラ・カセット
16 ビーム
17 支持リブ
18 端部搭載用ブラケット
19 下部接続部分
20 脚部
21 軸搭載部
22 ハンガー・ブラケット
23 ハンガー部材
24 回転ピン
25 主細長搭載用部材
26 頂点
27 端部搭載用ブラケット
28 スロット
29 シャフト(スピンドル)
30 アイドラ・ローラ
31 スライド・ブラケット
32 リセス
33 フィンガ
34 ラグ(フック)
35
36 スロット
37 クランプ用部材
38 クランプ・スタッド
39 開口
40 ナット
41 チェーン
42 チェーン・ウインチ
43 チェーン
44 支持フレーム
45 アイドラ・カセット
46 搭載用ブラケット
47 ハンガー・ブラケット
48 回転接続
49 レール
50 フランジ
51 ローラ・クレイドル
52 側部クレイドル部材
53 端部クレイドル部材
54 スロット
55 端部ローラ搭載用ラグ
56 ローラシャフト
57 アイドラ・ローラ
58 フック状ラグ
59 クランプ
60 コンベア・アイドラ組立体
61 アイドラ・カセット
62 支持ビーム
64 クレイドル
65 端部クレイドル部材
66 メインフレーム部材
67 リセス
68 搭載部
69 スピンドル
70 アイドラ・ローラ
71 クランピング用組立体
72 フック
73 搭載用ブラケット
74 軸搭載部
75 ハンガー・ブラケット
76 回転ピン
77,78 フレーム部材
77 上部フレーム部材
78 下部フレーム部材




【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンベア・アイドラ組立体において,
(a)支持フレームと,
(b)少なくとも1個のアイドラ・カセットと,
を有し,
前記支持フレームは、少なくとも1本の細長い湾曲した支持ビームを有し,
前記アイドラ・カセットは,クレイドルと、前記クレイドル上に回転可能に支持されるアイドラ・ローラとを有し,
前記クレイドルは、前記支持ビームに、その軸方向にスライド可能に搭載される
ことを特徴とするコンベア・アイドラ組立体。
【請求項2】
前記クレイドルは、前記支持ビームに係合し,前記支持ビームの一端の上に端部から搭載可能あるいは取り外し可能である
ことを特徴とする請求項1記載のコンベア・アイドラ組立体。
【請求項3】
前記クレイドルは、長手方向に離間して配置される支持ビーム係合手段を有し,
前記支持ビーム係合手段は,前記クレイドルを前記支持ビームに係合させ,前記クレイドルを前記支持ビームに対し、スライド可能に保持する
ことを特徴とする請求項2記載のコンベア・アイドラ組立体。
【請求項4】
前記支持ビーム係合手段は,前記支持ビームを受け入れ係合するリセスを有する
ことを特徴とする請求項3記載のコンベア・アイドラ組立体。
【請求項5】
前記アイドラ・カセットは,
メインの細長い支持部材と、
前記アイドラ・ローラのシャフトの両端を収納する端部搭載装置と
を有する
ことを特徴とする請求項4記載のコンベア・アイドラ組立体。
【請求項6】
前記支持ビームは、
細長いレールと、
前記レールを補強する細長い補強手段
とを有する
ことを特徴とする請求項4又は5記載のコンベア・アイドラ組立体。
【請求項7】
前記少なくとも1本の支持ビームは,離間した一対の平行なレールを有し,
前記クレイドルは、端部クレイドル部材を有し,
前記ローラのシャフトは、前記端部クレイドル部材の両端でそれぞれ支持される
ことを特徴とする請求項4記載のコンベア・アイドラ組立体。
【請求項8】
前記端部クレイドル部材は,前記離間した一対のレールと共働するよう その両端に,前記レールにスライド可能に前記クレイドルを係合する手段を有する
ことを特徴とする請求項7記載のコンベア・アイドラ組立体。
【請求項9】
前記クレイドルは、中央の長手軸を有し,
前記ローラは、前記中央の長手軸からずれて配置されている
ことを特徴とする請求項1−8のいずれか記載のコンベア・アイドラ組立体。
【請求項10】
前記ローラは,前記支持ビームの一方の側にずれている
ことを特徴とする請求項9記載のコンベア・アイドラ組立体。
【請求項11】
前記アイドラ・カセットが、前記支持ビーム上に搭載された時に,前記アイドラ・カセットのローラは、前記ビーム上に支持された別のアイドラ・カセットのローラからずれているか、あるいは整合している
ことを特徴とする請求項9又は10記載のコンベア・アイドラ組立体。
【請求項12】
前記クレイドルは,前記アイドラ・カセットのクレイドルを隣接するアイドラ・カセットのクレイドルに取り外し可能に連結するラッチ手段を有し,これにより、前記支持ビーム上の連結された複数のアイドラ・カセットは、前記支持ビーム上を一体で動く
ことを特徴とする請求項1−11のいずれか記載のコンベア・アイドラ組立体。
【請求項13】
前記支持ビームに搭載された複数のアイドラ・カセットを有し,
前記支持ビームの長手軸方向形状が、前記アイドラ・カセットと、前記アイドラ・カセットのアイドラ・ローラの方向の相対的方向を決定する
ことを特徴とする請求項1−12のいずれか記載のコンベア・アイドラ組立体。
【請求項14】
前記支持ビームは,前記アイドラ組立体により支持されるコンベア・ベルトの動く方向に対し、長手方向に対称に湾曲しており,これにより、前記アイドラ・カセットのアイドラ・ローラは、互いに鈍角で配置されて,前記ローラ上で支持されたコンベア・ベルトを凹形状にする
ことを特徴とする請求項13記載のコンベア・アイドラ組立体。
【請求項15】
前記支持フレームは,前記支持ビームをコンベアフレーム構造体の下に吊り下げる端部搭載手段を有する
ことを特徴とする請求項1−14のいずれか記載のコンベア・アイドラ組立体。
【請求項16】
前記端部搭載手段に前記支持ビームの端部を回転可能に連結する軸手段を更に有し,
前記端部搭載手段は、前記支持ビームとそれに支持されたアイドラ・カセットが前記軸手段の周りで動作位置と非動作位置との間で回転できるよう,解放可能であり、
前記動作位置においては、前記アイドラ・カセットはコンベア・ベルトを支持し,
前記非動作位置においては,前記支持ビームは、前記コンベア・ベルトから離間し,前記アイドラ・カセットは、前記支持ビームの一端から前記支持ビーム上を端部方向にあるいは端部方向から移動する
ことを特徴とする請求項15記載のコンベア・アイドラ組立体。
【請求項17】
前記搭載手段は、軸手段を有し,
前記軸手段の一方或いは他方は、前記支持ビームを前記動作位置から離れるよう回転させるよう、取り外し可能である
ことを特徴とする請求項16記載のコンベア・アイドラ組立体。
【請求項18】
前記非動作位置を越えて前記支持ビームが回転運動するのを制限する手段
を更に有する
ことを特徴とする請求項16又は17記載のコンベア・アイドラ組立体。
【請求項19】
コンベア・アイドラ・カセット用の支持フレームにおいて,
前記カセットは,少なくとも一本のアイドラ・ローラを回転可能に支持するクレイドルを有し,
前記支持フレームは、細長い支持ビームを有し,
前記カセットは、前記支持ビームに沿ってスライド可能に、前記支持ビームに搭載され,
前記ローラは、前記支持ビームに対し、長手軸方向に伸び
前記支持ビームは、直線状又は長手軸方向に湾曲しており、これにより、前記支持ビーム上の前記アイドラカセットのローラの方向を決定する
ことを特徴とするコンベア・アイドラ・カセットの支持フレーム。
【請求項20】
複数のコンベア・アイドラ組立体と,前記コンベア・アイドラ組立体上に支持されたコンベア・ベルトとを有するコンベア組立体において,
前記コンベア・アイドラ組立体は、支持フレームを有し,
前記支持フレームは、
少なくとも一本の直線状または長手方向に湾曲した支持ビームと、
少なくとも1個のアイドラ・カセットと
を有し,
前記アイドラ・カセットは,クレイドルと前記クレイドル上で回転可能に支持するアイドラ・ローラとを有し,
前記クレイドルは、前記支持ビームに沿ってスライド可能に移動できるよう、前記支持ビームに搭載される
ことを特徴とするコンベア組立体。
【請求項21】
前記支持フレームは,前記支持ビームの両端をコンベアフレーム構造体に搭載する搭載手段を有し,その結果、前記支持ビームは、前記コンベアフレーム構造体から吊り下がり,
前記搭載手段は,前記支持ビームを前記フレーム構造に回転可能に搭載するする軸手段を有し,
前記搭載手段は,前記支持ビームが、前記軸手段の周囲を動作位置から非動作位置まで回転するよう、解放可能であり,
前記動作位置においては、前記アイドラ・カセットが前記コンベア・ベルトを支持し,
前記非動作位置においては,前記支持ビームは、前記コンベア・ベルトから離れる方向に移動し,前記カセットは前記支持ビームの一端から少なくとも一本の支持ビーム上で端部方向からあるいは端部方向に移動する
ことを特徴とする請求項20記載のコンベア組立体。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公表番号】特表2009−531250(P2009−531250A)
【公表日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−501783(P2009−501783)
【出願日】平成19年3月30日(2007.3.30)
【国際出願番号】PCT/AU2007/000406
【国際公開番号】WO2007/112484
【国際公開日】平成19年10月11日(2007.10.11)
【出願人】(508291711)アレンベー ホールディングス ピーティーワイ エルティーディー (1)
【Fターム(参考)】