説明

コードを印刷できる印刷装置、その制御方法、プログラム

【課題】 N枚の原稿を縮小コピーする場合、元々N枚の原稿に1つずつ含まれていた計N個のコードを含ませると、どのコードを優先するのか等の判断が複雑になる。またこの問題を解決するために、前記N個のコードより1つのコードを生成し合成すれば良いが、この場合は、縮小画像の半分のみコピーする場合には、コードが欠落するという問題がある。
【解決手段】 N枚の原稿から、よりセキュリティレベルの高い情報を含むコードを生成し、縮小コピーした出力用紙の所定領域内にコードを合成するとともに、所定領域以外の予め決められた領域にも同一のコードを合成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コードを印刷できる印刷装置、その制御方法、プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1では、コード(コードとは、二次元コードやバーコードあるいは透かしやマークを含む)を含んだ原稿をN−UP設定でコピーした時でも、コードが後にデコードできるように合成して印字する方法について開示している。
【0003】
より詳細には、この特許文献1では、その代表図にあるように、2in1設定で各々の原稿画像に含まれたコードを1枚の用紙に印字することにより、後にコードをデコードできるようにしている。また、そのコードに含まれた情報に基づきコピー動作を制御することも知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−259045
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、元々2枚以上の原稿を1枚の原稿にする場合(N−UPの場合)、元々N(Nは2以上)枚の原稿に1つずつ含まれていた計N個のコードを含ませると、どのコードに基づき制御を行なうのか等の判断が複雑になるという問題がある。
【0006】
この問題を解決するためには、例えば、元々N枚の原稿に1つずつ含まれていた計N個のコードのうち最も厳しい制御を指示するコードと同じ情報を指示するコードを生成し、上記1枚の原稿に付加すれば良いことになる。しかし、この場合は、原稿を半分に折り返してコピーする場合、原稿の半面にはコードが存在していないという別の課題が発生する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決する為、本発明に係る装置は、例えば、請求項1に記載の構成を有することとなる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、N枚の原稿を縮小印刷した出力用紙に、処理上あるいはセキュリティ上、最適な形態でコードを付加することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】実施例1のシステム図
【図2】実施例1のフローチャートを示す図
【図3】本実施例における所定領域を説明する図
【図4】実施例1における印刷出力例を示す図
【図5】実施例2のフローチャートを示す図
【図6】実施例2における製本印刷出力例を示す図
【図7】実施例2における白紙画像の製本印刷出力例を示す図
【図8】実施例2におけるカバーページの製本印刷出力例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて説明する。
【実施例1】
【0011】
まず、本発明の主な要旨は以下の通りである。つまり、前記課題で述べた点に鑑みて、元々2枚の原稿画像に1つずつ含まれていた計2つのコードより1つのコードを生成する。さらに、2枚の原稿画像を縮小合成した1枚の画像内の所定領域とこの所定領域以外の領域の2箇所に対して、この生成したコードを印字する。
【0012】
ここでいう所定領域とは、原稿画像に対して予め決められた領域で、コードをこの領域に印字した場合、コードとして検出可能な領域である。又一方、所定領域以外の領域とは、原稿画像の予め決められた領域以外で、原稿画像の半分の縮小画像に対してのみ所定領域に該当する領域である。この所定領域以外の領域に印字したコードは、この縮小画像のみをコピーする場合、所定領域に印字したことに該当するため、コードとして検出可能となる。なお、原稿画像全体をコピーする場合は、この所定領域以外の領域に印字したコードは単なる画像として取り扱われる。
【0013】
従って、原稿画像及び原稿画像の半分の縮小画像、何れの画像に対しても、2箇所に印字したコードは、何れか1つのコードのみが検出される。結果としてコードに基づき制御を行なう際に判断が複雑になるということ、あるいは原稿を半分に折り返してコピーする場合、コードが欠落するという問題が同時に解決されることになる。
【0014】
以上のべた要旨を元に、以下詳細に説明を行なう。
図1は、実施例1のシステム図である。実施例1のシステムは、画像形成装置としてのMFP105のみで成り立っている。なお、画像形成装置は、画像をメモリ上あるいは紙上に形成できるものであれば何でもよく、MFP(マルチファンクショナルプリンター)に限られない。
【0015】
原稿101には、画像と、原稿101に関する情報が含まれた二次元コード103が印字されている。
【0016】
同様に、原稿102には、画像と、原稿102に関する情報が含まれた二次元コード104が印字されている。
【0017】
ユーザは、原稿を複数枚原稿台にセットし、2枚の原稿画像を縮小して同一ページに均等に合成して印字する設定(以降2−UP設定とする)でのコピーを、MFP105に指示する。
【0018】
原稿101、原稿102をMFP105でスキャンすると、MFP105は原稿101、原稿102に含まれる二次元コード103、104を検出し、デコードする。
【0019】
原稿上に印字される二次元コードに含まれる情報には、まず、その原稿がコピー禁止か、コピー許可か、パスワードやログインユーザなど条件付きコピー許可かといった原稿のセキュリティに関する情報がある。この情報を、以降、セキュリティ情報という。なお、セキュリティ情報は、コピー許可(無条件コピー許可)/不許可(無条件コピー禁止)等に関する情報に限られず、原稿のセキュリティに関する情報であれば何でも良い。例えば、スキャン許可/不許可に関する情報や、外部への送信の許可/不許可に関する情報や、MFP内部のメモリ等への格納の許可/不許可に関する情報などもセキュリティ情報に含まれ得る。
【0020】
次に、誰が印刷出力物の出力(作成)を指示したのかを追跡するのに必要な情報がある。この情報を、以降、追跡情報という。なお、原稿がスキャン対象である紙なのに対して、印刷出力物は、何らかの情報が印字された紙である。印刷出力物がスキャン対象になった場合には、原稿=印刷出力物となるため、両者の間に実質的な違いは無い。
【0021】
この追跡情報には、例えば、印刷出力物の出力を指示したユーザのユーザ名(User Name)と、画像形成装置のシリアル番号(Serial No.)と、印刷出力物の出力時刻(Time)と、画像形成装置の生産会社名(Vendor)が含まれている。
【0022】
ユーザ名だけでなく上記他の情報も、誰が印刷出力物の出力を指示したのかを追跡するのに間接的に役立つことがある為、これらの情報も、追跡情報という単語の意味の中に本実施例等(本実施例や別の実施例)では含まれている。
【0023】
本実施例においては、二次元コードに含まれる情報としては、この2種類がある。さらに、これらの2種類の情報を一つずつ含む(つまり合計で2つの情報を含む)ことができる二次元コードのサイズは規定されている。
【0024】
尚、この規定されたサイズの二次元コードを合成する場所は、予め決められた所定領域になる。ここでは、二次元コードは決められた領域いっぱいのサイズで合成されるのではなく、読み取り誤差等を考慮し、規定サイズの二次元コードが決められた領域内に収まる様に合成される。例えば紙の端部から5cm以内の領域に規定サイズの二次元コードは合成されることになる。この場所を所定領域に限定したのは、原稿をスキャンする毎に、原稿全体のどこに二次元コードがあるか否かを検出するよりも、紙の決められた領域に注目して二次元コードがあるか否かを検出する方が、検出速度がより短時間になる為である。
【0025】
図3は本実施例における所定領域を説明する図であり、前述の所定領域とは、原稿画像108内の丸印109に示した四隅の領域の何れか一つの領域である。
又、2−UP設定による原稿画像110及び後述する製本設定による見開きページの出力画像(印刷画像)112の所定領域も、同様に丸印109に示した四隅の領域の何れか一つの領域である。
【0026】
ところで、図3の2−UP設定による原稿画像110及び製本設定による見開きページの出力画像112には、所定領域以外に丸印111に示した4つの領域があるが、これらの何れか一つの領域においても、所定領域とは別に二次元コードを合成することができる。
【0027】
ただし、この丸印111の領域に合成された二次元コードは、出力画像全体をコピーする場合には、所定領域外(四隅外)のため検出されることはない。しかしながら、例えば、出力画像を構成する二つの縮小画像のうち、一方のみをコピーする場合には、丸印111の領域に合成された二次元コードは、原稿画像の4隅の所定領域に該当することになり、この場合、検出されることになる。
【0028】
つまり、本発明においては、原稿画像の所定位置と前記所定領域以外の領域の両方に、二次元コードを合成することを許容する。
【0029】
この所定領域以外の領域については、出力画像全体をコピーする場合、あるいは出力画像を構成する各々の縮小画像をコピーする場合の何れにおいても、一つの二次元コードを検出することが処理を簡略化する上でも望ましい。従って、所定領域以外の領域とは、各々の縮小画像の4隅に相当する領域のうち所定領域を除いた領域であり、しかも、各々の縮小画像のどちらか一方の所定領域内に、又他方の所定領域以外の領域に一つずつ二次元コードを合成することが望ましい。
【0030】
そして、以上説明した、この所定領域に合成された、あるいは所定領域に該当した規定サイズの二次元コードに限って、S1002では、二次元コードとして検出する。
【0031】
また、二次元コードをデコードすることで、これらの二次元コードに含まれる情報が抽出できる。MFP105は、事前のユーザもしくは管理者からの指示による設定(MFP105内の設定)に基づいて、どの情報を印刷出力物106に含ませるかを判断し、含ませるべきだと判断した情報をエンコードする。
【0032】
こうして生成した二次元コード107を、2−UP設定に基づき縮小した画像と合成し、印刷出力物106を出力する。
【0033】
その結果、印刷出力物106の二次元コード107には、原稿101の二次元コードと原稿102の二次元コードに含まれていた情報の中から、必要最低限の情報が選択され、引き継がれる事になる。
【0034】
本実施例では、2−UP設定による印刷出力物のみならず、製本による印刷出力物にも応用できる。これは、複数の原稿をスキャナーで読み込み、読み込んだ原稿画像の順序を入れ替え、製本の見開きページの出力画像を構成するよう2枚の原稿画像を縮小し、用紙両面に順次印字していく設定(以降製本設定とする)である。
【0035】
この原稿画像の入れ替えは、ユーザが製本設定によるコピーを指示した際の詳細設定により決定する。すわなち、読み込む原稿が両面原稿か否か、製本印刷の仕上がりが左開きかあるいは右開きか、又は全ページをまとめるかあるいはいくつかの束に分割するか等の詳細設定により、スキャナーで読み込んだ原稿画像の順序を入れ替える。この入れ替えた順序で2枚の原稿画像を縮小して同一ページに均等に合成し、用紙両面に順次印字する結果、図3の製本設定による見開きページの出力画像112が構成できる。
【0036】
さらには、本実施例では、MFP105のスキャナーから読み込んだ原稿画像を印刷出力するが、これに限らず、PC(パーソナルコンピュータ)で作成した電子文書をMFP105に送信し、印刷出力する場合にも適用できる。この場合は、前述したMFP105で実行される処理をPC(パーソナルコンピュータ)にインストールされたドライバソフトにより実行するようにしても良い。
【0037】
尚、本実施例等では、二次元コードの場合を中心に処理の説明を行うが、二次元コード以外のコード、例えば一次元コード、電子透かし等に対しても上記処理が適用可能なことは、当業者であれば容易に理解できよう。
【0038】
実施例1における処理フローについて、図2のフローチャートを用いて説明を行う。
MFP105は、操作画面上でユーザから2−UP設定の指示を受け付けた後に、コピーを開始するスタートボタンの押下を受け付ける事が出来る。
【0039】
図2のフローチャートにおける各処理は、ユーザからの2−UP設定指示に基づいて、MFP105が2−UP設定をし、その後、MFP105のスタートボタンが押下されると開始される。
【0040】
また、この図2に示すフローチャートにおけるステップS1001〜S1015までの各ステップの処理は、MFP105内のCPUにより統括的に制御される事で実行可能となる。
【0041】
ステップS1001では、原稿台のL枚分の原稿をスキャンし、電気信号としての原稿画像を生成する。
【0042】
本実施例では、例えばADF(Auto Document Feeder)でL枚分の原稿を1枚ずつ連続してスキャンする場合を想定している。
【0043】
ここで、MFP105が2−UP設定しているという前提に立っているので、原稿台に置かれる原稿はL枚(但し、Lは2以上の整数)であると想定される。
【0044】
さらに、ステップS1001では、ステップS1001で生成されたL枚分の当該原稿画像の内、出力時に同一ページに合成される2枚の原稿画像を一組として選択し、ステップS1002に移行する。
【0045】
ステップS1002では、ステップS1001で選択された2枚の原稿画像の所定領域に、二次元コードが含まれるか否かを検出する。
【0046】
ステップS1002で二次元コードがたったの一個も検出されなければ、ステップS1012に移行する。
【0047】
そして、このステップS1012では、MFP105で設定可能なセキュリティ情報のうち、最もコピー禁止度の低い情報(例えば、コピー許可を示す情報)をセキュリティ情報として選択する。
【0048】
尚、ステップS1012では、自動的に最もコピー禁止度の低いセキュリティ情報を選択したが、MFP105で設定可能なセキュリティ情報から、ユーザが自らセキュリティ情報を選択してもよい。
【0049】
また、追跡情報として、現在の情報(現在の情報は、印刷出力物の出力を指示したユーザのユーザ名と、画像形成装置のシリアル番号と、印刷出力物の出力時刻と、画像形成装置の生産会社の情報とを含む)を選択する。
【0050】
このように、セキュリティ情報も追跡情報も1つずつに限定することにより、規定サイズのコードに含めることが可能になるようにしている。
【0051】
一方、ステップS1002で二次元コードが検出された場合は、ステップS1003に移行する。
【0052】
ステップS1003では、ステップS1002で検出した二次元コードが複数か否かを判断する。
【0053】
ステップS1003で複数の二次元コードを検出しなかった場合には、ステップS1013に移行する。
ステップS1013では、唯一検出した二次元コードをデコードし、二次元コードに含まれる情報を抽出する。 ステップS1014では、ステップS1013でデコードした結果から、二次元コードに含まれていたセキュリティ情報及び追跡情報を選択し、ステップS1015に移行する。このように、セキュリティ情報も追跡情報も1つずつに限定することにより、規定サイズのコードに含めることが可能になるようにしている。
【0054】
なお、ステップS1013とステップS1014の間で次のような処理を行っても良い。
【0055】
すなわち、ステップS1013で抽出された情報のコピー禁止度がコピー禁止であった場合は図示しないものの、コピー禁止処理を行うことも好適である。
【0056】
ステップS1015では、原稿画像に含まれていた唯一の二次元コードを削除する。
【0057】
一方、ステップS1003で複数の二次元コードを検出した場合、ステップS1004に移行する。
【0058】
ステップS1004では、原稿画像に含まれる全ての二次元コード(即ち、ステップS1002で検出された全ての二次元コード)を一つ一つデコードし、それらの二次元コードに含まれる情報を抽出する。
情報が抽出できたら、ステップS1005に移行する。
あるいは、ステップS1004とステップS1005の間で次のような処理を行っても良い。
【0059】
すなわち、ステップS1004で抽出された各々の情報のコピー禁止度において、1つでもコピー禁止が含まれている場合は図示していないものの、コピーを禁止する処理をすることも好ましい。
【0060】
ステップS1005では、ステップS1004でデコードにより得られた情報の内、複数のセキュリティ情報におけるセキュリティレベル(本実施例では、コピー禁止度)の高さを、夫々比較し、ステップS1006に移行する。
【0061】
尚、コピー許可、条件付コピー許可、コピー禁止の3段階においては、ここに記載した順にコピー禁止度が高くなるのは言うまでもない。
【0062】
なお、本実施例ではセキュリティレベルとしてコピー禁止度を例にあげたが、セキュリティレベルは、セキュリティに関するレベルの違いを表すものであれば何でも良い。例えば、スキャン禁止度や、外部への送信の禁止度や、MFP内部のHDD等への保存の禁止度などもセキュリティ情報に含まれ得るのは言うまでもない。
【0063】
例えば、2−UPの設定で2枚の原稿をスキャンした時に、1ページ目にはコピー許可、2ページ目にはパスワード付きコピー許可の情報が二次元コードとして含まれていたとする。
【0064】
この場合、ステップS1006で選択される最もセキュリティレベル(本実施例ではコピー禁止度)の高いセキュリティ情報は、無条件でコピーが出来るコピー許可ではなく、パスワードを知っている人しかコピーが出来ないパスワード付きコピー許可である。
【0065】
ステップS1006では、まず、ステップS1005で比較されたセキュリティレベルのうち最もセキュリティレベルの高いセキュリティ情報を選択する。そして、選択されたセキュリティ情報に付随していた追跡情報(即ち、最もセキュリティレベルの高いセキュリティ情報と同じ二次元コードに含まれていた追跡情報)を選択する。
【0066】
ここで、最もセキュリティレベルの高いセキュリティ情報に付随していた追跡情報を選択する理由は、以下のような考え方に基づく。コピー禁止度の高い印刷出力物を出力した人は、その印刷出力物の管理に責任を持たなければならず、N−UP設定により、その印刷出力物における画像が縮小されたとしても、印刷出力物を出力した人の責任が消えることは無い。
【0067】
ゆえに、2−UPコピー(2−UP設定でのコピー)を行う時には、よりコピー禁止度の高いセキュリティ情報の印刷出力物を出力した人を追跡する追跡情報が選択されるのである。
【0068】
例えば、20xx/yy/zzにAさんの指示によりMFP1051が作成したコピー許可原稿と、20aa/bb/ccにBさんの指示によりMFP1052が作成したパスワード付きコピー許可原稿の2枚の原稿があったとする。そして、Cさんが、この2枚の原稿を2−UP設定でのコピーを指示したと仮定する。1枚目のコピー許可原稿は、コピー許可を示すセキュリティ情報を二次元コードとして含んだ原稿である。そして、2枚目のパスワード付きコピー許可原稿は、パスワードが入力された場合にのみコピーが許可されることを示すセキュリティ情報を二次元コードとして含んだ原稿である。
【0069】
この場合、ステップS1006で最もセキュリティレベル(コピー禁止度)が高いと判断されるセキュリティ情報は、2枚目の原稿に含まれるパスワード付きコピー許可である。
【0070】
よって、Cさんの印刷出力物には、パスワード付きコピー許可のセキュリティ情報と20aa/bb/cc、Bさん、MFP1052を示す追跡情報が、二次元コードとして付加される事になる。
【0071】
尚、ステップS1005で比較されたセキュリティレベルが同じだった場合、印刷出力物の出力時に付加するセキュリティレベルは原稿に含まれていたのと同じセキュリティレベルを選択する。
【0072】
例えば、20uu/vv/wwにDさんの指示によりMFP1061が作成したコピー許可原稿と、20dd/ee/ffにEさんの指示によりMFP1062が作成したコピー許可原稿の2枚の原稿があったとする。そして、Fさんが、この2枚の原稿を2−UP設定でのコピーを指示したと仮定する。
【0073】
1枚目の原稿は、コピー許可を示すセキュリティ情報を二次元コードとして含んだ原稿であり、2枚目の原稿も、同じくコピー許可を示すセキュリティ情報を二次元コードとして含んだ原稿である。
【0074】
この場合、ステップS1006で最もセキュリティレベルが高いとして判断されるセキュリティ情報は、1枚目及び2枚目の原稿に含まれるコピー許可である。
【0075】
また、この時に選択される追跡情報は、1枚目及び2枚目の追跡情報のうち、最古の情報を選択する。
ここで、最古の情報を選択する理由は、以下のような考え方に基づく。
【0076】
基本的にセキュリティレベルの高い印刷出力物を出力した人は、その印刷出力物の管理に責任を持たなければならないと考え、セキュリティレベルの高い印刷出力物を印刷した人を特定するべく情報を引き継ぐ。
【0077】
しかし、同じセキュリティレベルだった場合は、より以前にセキュリティレベルの高い印刷物を印刷した人を特定する事で、最初に情報漏洩を行った情報漏洩元を容易に特定できると共に、紙媒体を作成した情報源をも特定することが出来る。
【0078】
よって、Fさんの印刷出力物には、コピー許可のセキュリティ情報と20dd/ee/ff、Eさん、MFP1062を示す追跡情報が、二次元コードとして付加される事になる。
【0079】
更に、20rr/ss/ttにGさんの指示によりMFP1071が作成したパスワード付きコピー許可原稿と、20gg/hh/iiにHさんの指示によりMFP1072が作成したパスワード付きコピー許可原稿の2枚の原稿があったとする。そして、Iさんが、この2枚の原稿を2−UP設定でのコピーを指示したと仮定する。
【0080】
1枚目の原稿は、パスワード付きコピー許可を示すセキュリティ情報を二次元コードとして含んだ原稿であり、2枚目の原稿も、同じくパスワード付きコピー許可を示すセキュリティ情報を二次元コードとして含んだ原稿である。そして、Fさんが、この2枚の原稿を2−UP設定でのコピーを指示したと仮定する。
【0081】
1枚目の原稿は、パスワード付きコピー許可を示すセキュリティ情報を二次元コードとして含んだ原稿であり、2枚目の原稿も、同じくパスワード付きコピー許可を示すセキュリティ情報を二次元コードとして含んだ原稿である。
【0082】
この場合、ステップS1006で最もセキュリティレベルが高いとして判断されるセキュリティ情報は、1枚目及び2枚目の原稿に含まれるパスワード付きコピー許可である。
【0083】
この時に、印刷出力物に引き継がれるパスワードは、一枚目及び二枚目の追跡情報のうち最古の方に付随したパスワードを引き継ぐ。これは、先ほど述べた最古の情報がより重要だとする考え方に基づく。
また、この時に選択される追跡情報は、同じ理由から、最古の情報を選択する。
【0084】
よって、Iさんの印刷出力物には、Hさんの設定したパスワードでのパスワード付きコピー許可のセキュリティ情報と、20gg/hh/ii、Hさん、MFP1072を示す追跡情報が、二次元コードとして付加される事になる。
【0085】
ステップS1008では、原稿画像に含まれる二次元コードの存在する領域を白塗りし、二次元コードを削除する。本処理は、二次元コードの含まれている原稿画像の全てに対して行う。
【0086】
なお、二次元コードの存在する領域を白塗りするとは、領域内の各画素の画素値を0(各画素を白)にする事を、本実施例等では意味するものとする。
【0087】
このように、原稿に存在する二次元コードを削除することで、印刷出力物には必要な情報のみを含んだ二次元コードが印字される事になり、例えば二次元コードの検出やデコードなどをより時間を短縮して行う事が出来る。
【0088】
原稿画像の二次元コードを削除したら、ステップS1009へ移行する。
【0089】
ステップS1009では、ステップS1006、ステップS1012、ステップS1014で選択した情報を基に、新たな二次元コードを生成する。
【0090】
この時、スキャンした原稿101、102に付加されていた、規定サイズの二次元コードと同じサイズの二次元コードが生成されるようにエンコードを行う。尚、このように、生成される二次元コードが、スキャンした原稿101、102に付加されていた二次元コードと同じサイズで生成できるのは、ステップS1006を通して、セキュリティ情報と追跡情報を夫々一つに絞った為である。
【0091】
或いは、ステップS1012を通して、現在のセキュリティ情報と追跡情報を夫々一つずつ選択した為である。
【0092】
或いは、ステップS1014を通して、唯一の二次元コードに含まれるセキュリティ情報と追跡情報を夫々一つずつ選択した為である。
【0093】
上述の通り、本実施例等においては、セキュリティ情報と追跡情報が夫々一つずつ選択された場合、それらの情報を含む二次元コードは、上記規定サイズに収まるのである。
【0094】
もちろん、それより情報が少ない場合(セキュリティ情報だけの場合や追跡情報だけの場合)に、その情報を含む二次元コードが上記規定サイズに収まるのは言うまでもない。
【0095】
尚、本実施例等において、追跡情報一つというのは、ユーザ名(User Name)だけ、シリアル番号(Serial No.)だけ、という意味ではない。
【0096】
追跡情報一つというのは、ユーザ名(User Name)と、画像形成装置のシリアル番号(Serial No.)と、印刷出力物の出力時刻(Time)と、画像形成装置の生産会社名(Vendor)とが、セットで一つという意味である。
【0097】
ステップS1010では、2枚の原稿画像を2−UPの設定に合わせて縮小し、縮小処理した画像を一枚の画像領域内に割り付ける。その結果、新たな一枚の原稿画像が得られる。割り付けた後に、ステップS1011へ進む。
【0098】
ステップS1011では、ステップS1010で得られた新たな一枚の原稿画像と、ステップS1009で生成した二次元コードを合成する。この時、 1枚の原稿画像を二つに割った場合に、その片方の領域には所定領域内に二次元コードを配置し、もう片方の領域には所定領域外に二次元コードを配置することになる。
【0099】
その後、合成画像を出力画像データとする。このようにすることで、出力画像に、二次元コードを含ませるのである。
【0100】
その後、MFP105は、コピーが許可される場合にのみ、この出力画像データを印刷出力物として印刷する。
【0101】
なお、コピーが許可されるか否かは、S1001で選択された2枚の原稿画像原稿の中に含まれていたセキュリティ情報のうち最もセキュリティレベルの高い情報に基づいて決定される。例えば、最もセキュリティレベルの高い情報がパスワード付きコピー許可情報である場合には、ユーザにパスワードの入力を促し、そのパスワードが正しいか否かを判定することによって決定される。正しい場合には、コピーが許可され、間違っている場合には、コピーが禁止される。
【0102】
ここにおいて、ステップS1011で行なわれる処理に関して、図4を用いて、詳しく説明する。
図4は、実施例1における印刷出力例を示す図であり、S1011の詳細な説明を行うための補足図でもある。印刷出力物106は、2枚の原稿画像101と102を縮小処理した画像とステップS1009で生成した二次元コード107aと107bを合成したもので二次元コード107aと107bは同一の二次元コードである。
【0103】
二次元コード107aは、図3で説明した所定領域内の丸印109の何れか一つの領域に合成され、二次元コード107bは、二次元コード107aが合成された縮小画像と異なる縮小画像内の丸印111の何れか一つの領域に合成される。
【0104】
従って、実際に2つの二次元コードを印刷出力物106に合成する領域の組み合わせは、所定領域内に4通りあり、又その各々に対して、所定領域以外に2通りあるため、合計8通りになる。
【0105】
印刷出力物106をMFP105でコピーする場合は、通常、所定領域に合成された二次元コード107aを検出し、二次元コード107bは所定領域外のため、検出しない。但しユーザが印刷出力物106の縮小画像を各々異なる画像として分離コピーする設定(以降ページ連写設定とする。)をMFP105に指示した場合、各々の縮小画像をコピーする際に、縮小画像に合成された二次元コード107aと107bが各々所定領域に該当するため、検出される。
【0106】
尚、ページ連写設定に限らず、例えば、印刷出力物106を半分に折った状態でコピーする場合等、MFP105が片側の縮小画像のみをコピーする場合にも、所定領域内に合成されたと判断し、二次元コード107bを検出する。
【0107】
ところで、印刷出力物113は、印刷出力物106と異なり、二次元コード107aのみ合成し、107bを合成していない。これは、二次元コードを合成する趣旨から言って、例えば、二次元コードに不許可に関する情報が含まれている場合のみ107bを合成すればよいという考え方に基づくものである。従って、不許可に関する情報が一切含まれていない場合は、何らMFP105の動作に制限をかけないため、107bを省略しても良く、むしろ、原稿画像領域を有効に使用できるという利点がある。
【0108】
この場合は、実際に二次元コードを印刷出力物113に合成する領域は、所定領域内に4通りある。
さらには、二次元コード107aと107bに不許可の情報が含まれている場合であっても、2枚の原稿画像101と102の何れか一方の二次元コードに不許可に関する情報が含まれている場合があるが、この場合も107bを省略できる。
【0109】
これは、二次元コードを合成する趣旨から言って不許可に関する情報が含まれた縮小画像の所定領域に二次元コード107aを合成すればよく、他方の縮小画像はコピー許可のため、何らMFP105の動作に制限をかける必要がないという考え方に基づく。
【0110】
この場合は、実際に二次元コードを印刷出力物113に合成する領域は、一方の縮小画像の所定領域に2通りある。
【0111】
上述の例では、セキュリティ情報として、許可、条件付許可、禁止の3段階が存在することを説明した。
【0112】
しかし、将来は、より細かくコピー禁止度を設定する事も想定される。そうなった場合の、コピー禁止度高低の順序は、事前に管理者やユーザがMFP105に設定しておく必要がある。
【0113】
又、上述の例での二次元コードに不許可に関する情報が含まれているとは、単に禁止を意味していることに限らず、条件付許可をも含んでいてもよい。
【0114】
なお、以上の説明では、複数ある二次元コードのうちセキュリティレベルの高い方の二次元コードを両側(図1の106の図における上半分と下半分)に含むように印刷画像を生成した(S1011)。しかしながら、他の形態も考えられる。例えば、図1の101にコピー許可の二次元コード103が含まれ、102に条件付許可の二次元コード104が含まれるような場合を考えて欲しい。このような場合に、107bにコピー許可の二次元コードが、107aにコピー許可が含まれるような印刷画像を生成してもよい。即ち、最もセキュリティレベルの高い方の二次元コード(104、107a)は印刷画像内の四隅のうち、その二次元コードの存在していた原稿の存在領域(106でいう下半分の領域)に存在する二つの隅の何れかに合成するものとする。そして、それ以外の二次元コード(103、107b)は、印刷画像内の四隅ではないが、その二次元コードの存在していた原稿の領域(106の上半分の領域。)においては四隅となる領域(106の上半分の領域における左下と右下の二箇所)の何れかに合成するものとする。
【0115】
このようにすることで、印刷画像106全体をスキャンした場合には、最もセキュリティレベルの高い二次元コードに従った処理が行われることになる。その一方で、印刷画像106を折り曲げてスキャンした場合には、原稿台に押し当てられた領域において元々存在していた二次元コードに従った処理が行われることになる。
【0116】
以上の処理を行うためには、図2におけるS1009で、選択情報でコード生成するだけでなく、以下の処理を行う必要がある。即ち、セキュリティレベルの低かった残りの二次元コードも生成する(例えば、S1002で検出された他の二次元コードをデコードしてエンコードする、あるいは、S1002で検出された他の二次元コードを切り取っておく。)処理を行う必要がある。そして、S1011で、選択情報から生成された二次元コードは、印刷画像内の四隅のうち、その二次元コード含む原稿の配置される領域に存在する二つの隅の何れかに合成されることになる。また、それ以外の二次元コードは、印刷画像内の四隅ではないが、その二次元コードが存在していた原稿の配置される領域においては四隅となる領域の何れかにやはりS1011で合成されることになる。
【実施例2】
【0117】
実施例2におけるシステムは実施例1と共通であるため、説明を省略する。
実施例2における処理フローについて、図5のフローチャートを用いて説明を行う。
図5のフローチャートにおける各処理は、ユーザからの製本設定指示に基づいて、MFP105が製本設定をし、その後、MFP105のスタートボタンが押下されると開始される。
【0118】
また、図5のフローチャートにおける各ステップの処理は、図2のフローチャート同様、MFP105内のCPUにより統括的に制御される事で実行可能となる。
【0119】
さらに、図5内ステップS1002〜S1015までの各ステップの処理は図2内各ステップの処理と同一であるため、説明を省略する。
【0120】
ステップS2001では、原稿台のL枚分すべての原稿をスキャンし、電気信号としての原稿画像を生成し、図示していないもののMFP105内の記憶装置に保存する。
【0121】
ステップS2002では保存した原稿画像より製本設定の見開ページの出力画像を構成する2枚の原稿画像を選択し、ステップS1002〜S1009及びステップS1012〜S1015の各ステップにより処理することにより、新たな二次元コードを生成する。
【0122】
ステップS2003では、製本設定の見開きページの出力画像を構成するため、前記記憶装置に保存した複数枚の原稿画像の順序を入れ替え、2枚の原稿画像を選択する。次にステップS1010とステップS1011の各ステップで2枚の原稿画像を縮小して同一ページに均等に合成し、用紙両面に順次印字するとともに前記生成した新たな二次元コードを合成していく。
【0123】
例えば、原稿台に8枚の片面原稿をおき、仕上がりが左開きである製本出力物を作成する場合を考える。この場合、見開きページの出力画像を構成する2枚の原稿画像とは、8ページと1ページ,2ページと3ページ,4ページと5ページ,6ページと7ページの4つの組み合わせとなる。この各々の組み合わせに対して、前述した新たな二次元コードを生成する。
【0124】
又、原稿画像の順序を入れ替え、選択された2枚の原稿とは、実際にMFP105が同一ページに印字する原稿画像であり、8ページと1ページ,2ページと7ページ,6ページと3ページ,4ページと5ページの4つの組み合わせとなる。
【0125】
従って、新たな二次元コードを生成する原稿画像の組み合わせと、実際に印字する原稿画像の組み合わせが一致しないのが実施例1と異なる。しかしながらあくまでも新たな二次元コードを生成したページの組み合わせにより、二次元コードを合成する領域が決定され、この決定された領域に従って印字する。
【0126】
図6は実施例2における製本印刷出力例を示す図であり、ここにおいて、前回同様、原稿台に8枚の片面原稿をおき、仕上がりが左開きである製本出力物を作成する場合を考える。図中、製本出力物114は左開きである見開きページの出力画像で、例えば、図示したページが6ページと7ページの組み合わせであって、しかも新たな二次元コード115a,115bを合成しているとする。この場合、6ページと7ページを実際に印字する原稿画像の組み合わせは、2ページと7ページ,6ページと3ページの組み合わせで、6ページと7ページが異なるページに印字されるが、製本する結果として、前記見開きページの出力画像を構成する。
【0127】
ところで、印刷出力物116は、印刷出力物114と異なり、二次元コード115aのみ合成し、115bを合成していない。これは、実施例1で説明したように二次元コードを合成する趣旨から言って、例えば、二次元コードに不許可に関する情報が含まれている場合のみ107bを合成すればよいという考え方に基づくものである。さらには、二次元コード107aと107bに不許可の情報が含まれている場合であっても、2枚の原稿画像101と102の何れか一方の二次元コードに不許可に関する情報が含まれている場合があるが、この場合も実施例1で説明したように107bを省略できる。
【0128】
尚、図6に示した製本出力物114と116に実際に二次元コードを合成する領域は複数の組み合わせがあるが、これらに関しては、実施例1の説明と同様のため省略する。
【0129】
図7は実施例2における白紙画像の製本印刷出力例を示す図である。ここにおいて、例えば、原稿台に6枚の片面原稿をおき、仕上がりが左開きである製本出力物117を作成する場合を考える。この場合、見開きページの出力画像を構成する2枚の原稿画像とは、8ページと1ページ,2ページと3ページ,4ページと5ページ,6ページと7ページの4つの組み合わせとなる。この各々の組み合わせおいては、原稿枚数が6枚であることがわかった時点で、7ページと8ページの出力画像が白紙画像であることがわかる。図中、製本出力物117は、この何れか一方の縮小画像が白紙画像である、6ページと7ページの見開きページの出力画像を示している。この場合は、二次元コードを合成する趣旨から言って、7ページの白紙画像に二次元コードは不要であることは言うまでもなく、6ページの原稿画像の所定領域に二次元コード118を合成すればよい。
【0130】
図8は実施例2におけるカバーページの製本印刷出力例を示す図である。ここにおいて、例えば、原稿台に8枚の片面原稿をおき、仕上がりが左開きである製本出力物119を作成する場合を考える。この場合、見開きページの出力画像を構成する2枚の原稿画像とは、8ページと1ページ,2ページと3ページ,4ページと5ページ,6ページと7ページの4つの組み合わせとなる。この組み合わせおいて、8ページと1ページを縮小して同一ページに均等に合成した画像がカバーページを構成し、図中では、カバーページの裏面である8ページと表面である1ページの見開きページの出力画像を示している。
【0131】
見開きページの出力画像を構成する縮小画像が、カバーページを構成する場合は、ステップS1013〜S1015により新たな二次元コードを生成する。つまり、カバーページの表面あるいは裏面に元々合成された二次元コードの単独情報より、新たな二次元コードを各々生成し、カバーパージの表面あるいは裏面に合成する。さらには、何れか一方のコードに不許可に関する情報が含まれている場合は、不許可に関する情報が含まれた縮小画像の所定領域に二次元コード121を合成し、もう一方の縮小画像には所定領域外の領域に二次元コード120を合成する。
【0132】
これは、ユーザが製本印刷出力物119のカバーページをコピーする場合、1ページと8ページの見開きページ全体をコピーするよりも、製本印刷出力物119を閉じて1ページと8ページを各々別々にコピーすることを優先するとの考え方に基づく。このためカバーページを元々の二次元コードの単独情報により生成した2次元コードを各々のカバーパージに合成する。又何れか一方のコードに不許可に関する情報が含まれている場合は、不許可に関する情報が含まれた縮小画像の所定領域に二次元コード121を合成し、所定領域外に二次元コード120を合成することで以下のような効果がある。即ち、カバーページを閉じてコピーした場合、あるいは見開きページ全体をコピーした場合も不許可に関する情報を含む二次元コード121が検出できるという効果がある。
【0133】
なお、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
【符号の説明】
【0134】
101、102 原稿
103,104 二次元コード
105 MFP
106 印刷出力物
107、108 新二次元コード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一の画像と第二の画像とを夫々縮小して、夫々の画像を第一の領域と第二の領域に含む印刷画像を印刷する印刷手段を有する印刷装置であって、
前記印刷手段は、
前記第一の画像に含まれていたコードと、前記第二の画像に含まれていたコードとのうち、よりセキュリティレベルの高い方のコードに含まれたセキュリティ情報を含むコードが、
前記第一の領域と前記第二の領域の夫々に一つずつ含まれるように前記印刷画像を印刷することを特徴とする印刷装置。
【請求項2】
前記第一の領域と前記第二の領域に含まれる片方のコードは、前記印刷画像における四隅の領域の何れかに含まれ、
もう一方のコードは、前記印刷画像における四隅の領域には含まれないことを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
【請求項3】
前記セキュリティ情報には、コピーを許可することを示す情報、コピーを禁止することを示す情報、条件付でコピーを許可することを示す情報の三つの種類があることを特徴とする請求項1又は2に記載の印刷装置。
【請求項4】
第一の画像と第二の画像とを夫々縮小して、夫々の画像を第一の領域と第二の領域に含む印刷画像を印刷する印刷工程を有する印刷装置の制御方法であって、
前記印刷工程では、
前記第一の画像に含まれていたコードと、前記第二の画像に含まれていたコードとのうち、よりセキュリティレベルの高い方のコードに含まれたセキュリティ情報を含むコードが、前記第一の領域と前記第二の領域の夫々に一つずつ含まれるように前記印刷画像を印刷することを特徴とする印刷装置の制御方法。
【請求項5】
請求項4に記載の印刷装置の制御方法をコンピュータに実行させるためのコンピュータよみとり可能なプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−143540(P2011−143540A)
【公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−3626(P2010−3626)
【出願日】平成22年1月12日(2010.1.12)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】