説明

コードシンボル読取装置及びプログラム

【課題】コードシンボルの読み取りを効率的に行うこと。
【解決手段】撮像手段が撮像した画像を取り込む画像取込手段と、前記画像取込手段が取り込んだ画像から、第1コードシンボルを検出し当該第1コードシンボルに表された第1データを読み取る第1読取手段と、前記画像取込手段が取り込んだ画像から、前記第1コードシンボルとは異なる種類の第2コードシンボルを検出し当該第2コードシンボルに表された第2データを読み取る第2読取手段と、前記第1データに所定の指示コードが含まれるか否かを判定し、この判定結果に応じて前記第2読取手段の動作を制御する制御手段と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、コードシンボル読取装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、商品に付された一次元コードの読み取りに関し、CCD等のイメージセンサを用いて撮像された一次元コードの画像から商品コード等の所定のデータを読み取る読取装置が知られている。係る読取装置では、一次元コードだけでなく二次元コードの読み取りを行うことが可能となっている。そして、一次元コードの読み取りに係る機能及び二次元コードの読み取りに係る機能はともに有効化されることで、これらコードシンボル(一次元コード及び二次元コード)の読み取りに備えている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、一次元コード及び二次元コードの読み取りに係る機能を同時に有効化していると、読取装置のハードウェア資源を浪費してしまうため改善の余地があった。
【課題を解決するための手段】
【0004】
実施の形態のコードシンボル読取装置は、画像取込手段と、第1読取手段と、第2読取手段と、制御手段とを備えている。画像取込手段は、撮像手段が撮像した画像を取り込む。第1読取手段は、画像取込手段が取り込んだ画像から、第1コードシンボルを検出し当該第1コードシンボルに表された第1データを読み取る。第2読取手段は、画像取込手段が取り込んだ画像から、第1コードシンボルとは異なる種類の第2コードシンボルを検出し当該第2コードシンボルに表された第2データを読み取る。制御手段は、第1データに所定の指示コードが含まれるか否かを判定し、この判定結果に応じて第2読取手段の動作を制御する。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【図1】図1は、実施形態に係るチェックアウトシステムの構成を概略的に示す斜視図である。
【図2】図2は、POS端末及びコードシンボル読取装置の構成を示すブロック図である。
【図3】図3は、撮像部の撮像領域と商品との関係の一例を示す図である。
【図4】図4は、コードシンボル読取装置が行う情報出力処理の手順を示すフローチャートである。
【図5】図5は、商品事前登録券の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
以下、チェックアウトシステムを例に、本実施形態に係るコードシンボル読取装置及びプログラムを説明する。本実施形態では、飲食店やスーパーマーケット等の店舗に導入されたチェックアウトシステムに適用した例について説明する。
【0007】
図1は、本実施形態に係るチェックアウトシステムの構成を概略的に示す斜視図である。図1に示すように、チェックアウトシステムは、POS端末100とコードシンボル読取装置200とを有している。
【0008】
POS端末100は、顧客が購入する商品の販売登録を行うための商品情報処理装置であって、チェックアウト台11に載置されている。POS端末100は、キーボード101と、オペレータ用の表示器102と、顧客用の表示器103と、プリンタ104と、ドロワ105とを備えている。なお、POS端末100が備える各部については後述する。
【0009】
また、チェックアウト台11とL字を形成するようにして、横長テーブル状のカウンタ台12が配置されている。カウンタ台12の上面には、荷受面13が形成されている。コードシンボル読取装置200は、この荷受面13に載置され、有線又は無線によりPOS端末100との間で通信可能に接続されている。
【0010】
コードシンボル読取装置200は、商品に付されたコードシンボルを検出し、該コードシンボルから読み取った各種のデータ(商品コード等)をPOS端末100へ出力するコードシンボル読取装置である。図1に示すように、コードシンボル読取装置200は、読取窓201と、キーボード202と、オペレータ用の表示器203と、顧客用の表示器204とを備えている。なお、コードシンボル読取装置200が備える各部については後述する。
【0011】
荷受面13には、コードシンボルが付された商品Gを収納する買物カゴ14が載置される。買物カゴ14は、顧客によって持ち込まれる第1の買物カゴ14aと、第1の買物カゴ14aからコードシンボル読取装置200を挟んだ位置に載置される第2の買物カゴ14bとに分別される。
【0012】
顧客によって持ち込まれた第1の買物カゴ14aには、一取引にかかる商品Gが収納される。各商品Gには、商品コード等を表した一次元コード(バーコード)がコードシンボルとして付されている。ここで商品コードは、商品Gを特定するために各商品に割り当てられた識別コードであり、一例としてJANコードである。また、一部又は全ての商品Gには、種々の情報を表したQRコード等の二次元コードがコードシンボルとして付されている。なお、二次元コードが付された商品Gの一次元コードには、上述した商品コードの他、後述する読取指示コードが表されているものとする。
【0013】
ところで、第1の買物カゴ14a内の商品Gは、コードシンボル読取装置200を操作するオペレータにより第2の買物カゴ14bへと移動される。そして、この移動過程で、商品Gに付されたコードシンボルがコードシンボル読取装置200の読取窓201に向けられる。この際、読取窓201内に設けられた後述する撮像部215(図2参照)は、商品Gに付されたコードシンボルを撮像する。コードシンボル読取装置200では、撮像部215で撮像された画像に含まれるコードシンボルを検出し、当該コードシンボルに表された各種データの読み取りを行う。
【0014】
以下、チェックアウトシステムの構成について説明する。図2は、POS端末100及びコードシンボル読取装置200の構成を示すブロック図である。
【0015】
まず、POS端末100の構成について説明する。POS端末100は、情報処理を実行するマイクロコンピュータとして、CPU(Central Processing Unit)111、ROM(Read Only Memory)112及びRAM(Random Access Memory)113を備えている。
【0016】
CPU111は、ROM112や後述する記憶部114に記憶された各種プログラムを実行することにより、POS端末100を統括的に制御する。ROM112は、基本動作を行うためのプログラムが記憶される。RAM113は、POS端末100の主記憶装置であって、CPU111のワークエリアとして機能する。
【0017】
また、CPU111には、各種の入出力回路(図示せず)を介して、上述したキーボード101、表示器102、表示器103、プリンタ104及びドロワ105が接続されている。
【0018】
キーボード101は、POS端末100を操作するオペレータから入力されたキーの情報(以下、キー情報という)をCPU111に通知する入力デバイスである。このキーボード101には、数字や演算子を入力するためのテンキーや、商品代金の決済に必要な「締め」キー等の各種操作キーが配設されている。
【0019】
表示器102及び表示器103は、LCD(Liquid Crystal Display)等の表示デバイスを有し、CPU111の指示に基づいて商品の名称や価格等の各種の情報を表示する。ここで、表示器102は、POS端末100を操作するオペレータ用の表示器であって、その表示面がオペレータに向けて配置されている(図1参照)。また、表示器103は、顧客用の表示器であって、その表示面が顧客に向けて配置されている(図1参照)。なお、表示器102をタッチパネル構成とすることで、キーボード101の全てのキー又は一部のキーをタッチパネル上に実現する形態としてもよい。
【0020】
プリンタ104は、サーマルプリンタ等の印刷装置であって、CPU111の制御に従い、レシートやジャーナル等を印字する。ドロワ105は、現金等を収容するためのキャッシュドロワであって、CPU111の制御に従い開閉する。
【0021】
また、CPU111には、各種の入出力回路(図示せず)を介して、記憶部114及び通信I/F115が接続されている。
【0022】
記憶部114は、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリ等の記憶媒体であって、CPU111が実行可能なプログラム114aや各種ファイルを記憶している。記憶部114に記憶されるプログラム114aの一例は、決済処理用のプログラムである。また、記憶部114に記憶されるファイルの一例は、PLUファイル114bである。ここで、PLUファイル114bは、各商品にユニークに割り当てられた商品コードと、その商品の名称、価格、商品分類等の商品に関する情報と、を対応付けて格納(管理)するファイルである。
【0023】
通信I/F115は、コードシンボル読取装置200とデータ通信を行うためのインタフェースである。CPU111は、この通信I/F115を介し、コードシンボル読取装置200との間で種々のデータを送受信する。
【0024】
次に、コードシンボル読取装置200の構成について説明する。図2に示すように、コードシンボル読取装置200は、情報処理を実行するマイクロコンピュータとして、CPU211、ROM212及びRAM213を備えている。
【0025】
CPU211は、ROM212に記憶された各種プログラムを実行することにより、コードシンボル読取装置200を統括的に制御する。ROM212は、基本動作を行うためのプログラムが記憶される。RAM213は、コードシンボル読取装置200の主記憶装置であって、CPU211のワークエリアとして機能する。
【0026】
また、CPU211には、各種の入出力回路(図示せず)を介して、上述したキーボード202、表示器203及び表示器204が接続されている。
【0027】
キーボード202は、コードシンボル読取装置200を操作するオペレータから入力されたキー情報をCPU211に通知する入力デバイスである。このキーボード202は、販売個数の入力や、バーコードを読み取ることができない商品の商品コードの入力を行う場合等に用いられる。
【0028】
表示器203及び表示器204は、LCD等の表示デバイスを有し、CPU211の指示に基づいて商品の名称や価格等の各種の情報を表示する。ここで、表示器203は、コードシンボル読取装置200を操作するオペレータ用の表示器であって、その表示面がオペレータに向けて配置されている(図1参照)。また、表示器204は、顧客用の表示器であって、その表示面が顧客に向けて配置されている(図1参照)。なお、表示器203をタッチパネル構成とすることで、キーボード202の全てのキー又は一部のキーを該タッチパネル上に実現する形態としてもよい。
【0029】
また、CPU211には、各種の入出力回路(図示せず)を介して、通信I/F214、撮像部215及び記憶部216が接続されている。
【0030】
通信I/F214は、POS端末100とデータ通信を行うためのインタフェースである。CPU211は、この通信I/F214を介し、POS端末100との間で種々のデータを送受信する。撮像部215は、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等のイメージセンサであって、図1に示した読取窓201内に設けられている。また、撮像部215は、CPU211の制御に従って撮像を開始/停止する。
【0031】
ここで、図3を参照して、撮像部215の撮像領域と商品Gとの関係について説明する。図3は、撮像部215の撮像領域と商品Gとの関係の一例を示す図である。図中破線で囲った領域は、撮像部215が1フレームで撮像できる領域である撮像領域215aである。また、商品Gには、コードシンボルである一次元コードC1と二次元コードC2とが付されている。
【0032】
一次元コードC1には、商品Gの商品コードが表されている。また、図3の商品Gには二次元コードC2が付されているため、この一次元コードC1には、二次元コードC2の読み取りを指示する読取指示コードも表されている。ここで、読取指示コードは、自己の読取指示コードを表したコードシンボル(一次元コードC1)とは異なる種類のコードシンボル、つまり本実施形態の場合では二次元コードC2の読み取りを指示するための所定のコードである。なお、読取指示コードは、商品コードとは独立したコードであってもよいし、商品コードの一部又は全体を読取指示コードとすることで、商品コードと一体的に用いられるコードであってもよい。
【0033】
また、二次元コードC2には、種々の情報、例えば、商品Gの原産地や流通経路に関する情報や、商品Gの値引に関する情報(値引額や値引率)等が表されている。なお、二次元コードC2の貼付位置は図3の例に限らず、例えば、一次元コードC1が付された面とは異なる面に付される形態としてもよい。
【0034】
図2に戻り、記憶部216は、HDDやフラッシュメモリ等の記憶媒体であって、CPU211が実行可能なプログラム216aや、各種ファイルを記憶している。ここで、記憶部216に記憶されるプログラム216aとしては、撮像部215の制御用プログラムや、一次元コード読取用及び二次元コード読取用のプログラム等が挙げられる。
【0035】
次に、コードシンボル読取装置200が有する特徴的な機能について説明する。CPU211は、ROM212や記憶部216に記憶されたプログラムとの協働により、図2に示すように、画像データ取込部221、一次元コード読取部222、二次元コード読取制御部223、二次元コード読取部224及び情報出力部225を実現させる。
【0036】
画像データ取込部221は、撮像部215に撮像オン信号を出力することで撮像部215に撮像動作を開始させる。画像データ取込部221は、撮像部215が撮像した撮像領域215a内の画像データを取り込んで、RAM213に格納する。また、画像データ取込部221は、二次元コード読取部224の指示を受けた場合に、撮像部215が撮像した撮像領域215a内の画像データを取り込んで、RAM213に格納する。
【0037】
一次元コード読取部222は、画像データ取込部221がRAM213に格納した画像データから一次元コードの画像を検出し、検出した画像(一次元コード)からデータを読み取る一次元コード読取処理を実行する。
【0038】
具体的に、一次元コード読取部222は、RAM213に格納された1フレームの画像データを二値化し、この二値化したデータ内に一次元コードに関するデータ領域が存在するか否かを検出する。一次元コード読取部222は、一次元コードに関するデータ領域を検出した場合には、その一次元コードをデコードすることで、当該一次元コードに表されたデータ(以下、第1データという)を読み取る。そして、一次元コード読取部222は、読み取った第1データをRAM213に格納する。なお、第1データには少なくとも商品コードが含まれているものとする。
【0039】
二次元コード読取制御部223は、一次元コード読取部222が読み取った第1データに読取指示コードが含まれているか否かを判定し、この判定結果に応じて二次元コード読取部224により二次元コードの読取処理(二次元コードの読取機能)の有効/無効を制御する。
【0040】
具体的に、二次元コード読取制御部223は、RAM213に格納された第1データに読取指示コードが含まれていると判定すると、二次元コード読取部224を有効化し、後述する二次元コード読取処理を実行させる。なお、二次元コード読取制御部223は、第1データに読取指示コードが含まれていないと判定した場合、二次元コード読取部224を無効化し、二次元コード読取処理の実行を抑制する。
【0041】
二次元コード読取部224は、画像データ取込部221がRAM213に格納した画像データから、二次元コードの画像を検出しこの二次元コードの画像からデータを読み取る二次元コード読取処理を実行する。
【0042】
具体的に、二次元コード読取部224は、二次元コード読取処理において、RAM213に格納された1フレームの画像データを二値化し、この二値化したデータ内に二次元コードに関するデータ領域が存在するか否かを検出する。二次元コード読取部224は、二次元コードに関するデータ領域を検出した場合には、その二次元コードをデコードすることで、当該二次元コードに表されたデータ(以下、第2データという)を読み取る。そして、二次元コード読取部224は、読み取った第2データをRAM213に格納する。
【0043】
ところで、本実施形態のコードシンボル読取装置200のようにイメージセンサを用いてコードシンボルを読み取る場合、二次元コードの読み取りは一次元コードの読み取りに比べ負荷が高いことが分っている。そのため、二次元コードの読み取り機能を不用意にオンとしていると、ハードウェア資源を浪費するという問題が発生する。そこで、二次元コード読取制御部223では、先に読み取られた一次元コード(第1データ)に読取指示コードが含まれるか否かを判定し、この判定結果に応じて二次元コード読取部224による二次元コード読取処理(機能)の有効/無効を制御する。これにより、読取指示コードを含む一次元コードが読み取られた場合にのみ、二次元コード読取処理を有効化することができるため、コードシンボル読取装置200のハードウェア資源を効率的に使用することができる。
【0044】
情報出力部225は、RAM213に格納された第1データに含まれる商品コードを、通信I/F214を介してPOS端末100に送信(出力)する。また、情報出力部225は、RAM213に第2データが格納されている場合に、この第2データを第1データに含まれる商品コードとともに、通信I/F214を介してPOS端末100に送信(出力)する。
【0045】
一方、POS端末100のCPU111では、コードシンボル読取装置200から商品コードを受け付けると、PLUファイル114bを参照して、その商品コードに対応する商品の価格等を読み込み、当該商品の販売登録を行う。さらにPOS端末100のCPU111は、商品コードとともに第2データを受け付けた場合、この第2データの内容に応じた処理を実行する。例えば、第2データが商品の流通経路等を表す場合には、この第2データの内容を表示器102(表示器103)に表示させたり、また第2データが所定の金額の値引を指示する場合には、当該金額を商品の価格から値引して販売登録を行う。
【0046】
次に、図4を参照して、本実施形態のチェックアウトシステムの動作について説明する。ここで、図4は、コードシンボル読取装置200が行う情報出力処理の手順を示すフローチャートである。なお、本情報出力処理は、POS端末100から送信される取引開始を指示する所定の信号に応じて開始されるものである。
【0047】
まず、画像データ取込部221は、撮像部215に撮像オン信号を出力し、撮像部215による撮像動作を開始する(ステップS11)。次いで、画像データ取込部221は、撮像部215が撮像した画像データを取り込みRAM213に格納する(ステップS12)。
【0048】
画像データがRAM213に格納されると、一次元コード読取部222は、上述した一次元コード読取処理を開始し(ステップS13)、RAM213に格納された画像データに一次元コードの画像が存在するか否かを判定する(ステップS14)。ここで、一次元コードが存在しないと判定した場合(ステップS14;No)、ステップS12に戻すことで新たな画像データの取り込みを画像データ取込部221に行わせる。
【0049】
また、ステップS14において、一次元コードが存在すると判定した場合(ステップS14;Yes)、一次元コード読取部222は、この一次元コードから第1データを読み取り、RAM213に格納する(ステップS15)。第1データがRAM213に格納されると、二次元コード読取制御部223は、この第1データに読取指示コードが含まれているか否かを判定する(ステップS16)。
【0050】
ステップS16において、読取指示コードが含まれていると判定した場合(ステップS16;Yes)、二次元コード読取制御部223は、二次元コード読取部224の機能を有効化し、上述した二次元コード読取処理を開始させる。なお、この際に、コードシンボル読取装置200の操作者に二次元コードの読み取りを報知するため、例えば、「二次元コードを撮像してください」等のメッセージを、表示器203に表示する形態としてもよい。
【0051】
二次元コード読取部224は、二次元コード読取処理を開始すると(ステップS17)、RAM213に格納された画像データに二次元コードの画像が存在するか否かを判定する(ステップS18)。ここで、二次元コードが存在しないと判定した場合(ステップS18;No)、二次元コード読取部224は、画像データ取込部221に画像データの取り込みを指示することで、新たな画像データの取り込みを画像データ取込部221に行わせ(ステップS19)、ステップS18に再び戻る。なお、二次元コード読取部224は、画像データから二次元コードの画像を検出するまでステップS18;No→ステップS19の処理を繰り返し実行する。
【0052】
ステップS18において、画像データに二次元コードの画像が存在すると判定した場合(ステップS18;Yes)、二次元コード読取部224は、この二次元コードから第2データを読み取り、RAM213に格納する(ステップS20)。続いて、情報出力部225は、RAM213に格納された第1データに含まれる商品コードを、当該RAM213に格納された第2データとともにPOS端末100に送信し(ステップS21)、ステップS23に移行する。
【0053】
なお、ステップS16において、二次元コード読取制御部223により第1データに読取指示コードが含まれていないと判定された場合(ステップS16;No)、情報出力部225は、RAM213に格納された第1データに含まれる商品コードをPOS端末100に送信し(ステップS22)、ステップS23に移行する。
【0054】
ステップS23において、CPU211は、POS端末100からの所定の信号により取引終了が指示されたか否かを判定する(ステップS23)。取引終了が指示されない場合には(ステップS23;No)、ステップS12に再び戻り、ステップS12〜S23の処理を全ての商品の販売登録が完了するまで繰り返し実行する。なお、商品の販売登録が行われる毎、つまり一の商品の商品コードが送信される毎に、RAM213に格納された第1データ及び第2データは消去(クリア)されるものとする。
【0055】
ステップS23において、CPU211が取引終了の指示を受け付けた場合(ステップS23;Yes)、画像データ取込部221は、撮像部215に撮像オフ信号を出力することで撮像部215による撮像動作を停止させ(ステップS24)、本処理を終了する。
【0056】
以上のように、本実施形態によれば、読取指示コードが表された特定の一次元コードを読み取った場合にのみ、二次元コード読取部224の機能(二次元コード読取処理)を有効とすることができる。これにより、一次元コード読取部222及び二次元コード読取部224の読み取りが不用意に同時実行されてしまうことを抑制することが可能となり、コードシンボル読取装置200に係る負荷を軽減することできるため、ハードウェア資源の効率的な利用を図ることができる。
【0057】
また、読取指示コードが表された特定の一次元コードを読み取った場合には、二次元コードの読み取りが完了するまで、次の商品の一次元コードの読み取りを止めることができるため、二次元コードの読み取り忘れを防止することができる。
【0058】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲での種々の変更、置換、追加等が可能である。
【0059】
例えば、上記実施形態では、第1データに読取指示コードが含まれることを条件に、二次元コードの読み取りを有効化する形態としたが、この読取指示コードを排他的に用いることで、読取指示コードが含まれないことを条件に、二次元コードの読み取りを有効化する形態としてもよい。
【0060】
また、上記実施形態では、顧客により持ち込まれる各商品のコードシンボル(一次元コード、二次元コード)を読み取る形態について説明したが、これに限らず、他の形態のシステムに本発明を適用してもよい。例えば、レジ待ち時間の間に、会計を待つ顧客の商品を事前に販売登録しておき、これら商品の登録内容を二次元コードに変換し、当該二次元コードを印刷した商品事前登録券に基づいて会計を行うシステム(前捌きシステム)に本発明を適用してもよい。
【0061】
なお、前捌きシステムにコードシンボル読取装置200を適用する場合には、例えば、各商品の登録内容を所定の暗号鍵で暗号化して二次元コードに変換するとともに、この暗号鍵及び二次元コードの読み取りを指示する読取指示コードを一次元コードに変換し、これらコードシンボル(一次元コード及び二次元コード)を印刷した商品事前登録券(図5の商品事前登録券T参照)を用いることが好ましい。
【0062】
図5は、商品事前登録券の一例を示す図である。ここで、商品事前登録券Tには、各商品の登録内容及び暗号鍵が表された二次元コードC2と、この暗号鍵及び読取指示コードが表された一次元コードC1とが付されている。商品事前登録券Tを用いた場合、一次元コード読取部222による一次元コードC1の読み取り後、二次元コード読取部224による二次元コードC2の読み取りが行われることになる。そのため、一次元コード及び二次元コードの読み取りが不用意に同時実行されてしまうことを抑制することが可能となり、コードシンボル読取装置200に係る負荷を軽減することができるため、ハードウェア資源の効率的な利用を図ることができる。なお、暗号化された第2データの復号を行う復号ユニットをコードシンボル読取装置200に別途備えることで、一次元コードから読み取った暗号鍵を用いて第2データを復号し、この復号結果を情報出力部225からPOS端末100へ出力する形態としてもよい。また、読取指示コード自体を暗号鍵としてもよい。
【0063】
また、上記実施形態では、一次元コードの読み取りを主として行い、二次元コードの読み取りを副として行うため、一次元コードに二次元コードの読み取りを指示する読取指示コードを含める形態としたが、二次元コードの読み取りを主として行い、一次元コードの読み取りを副として行うような場合には、二次元コードに一次元コードの読み取りを指示する読取指示コードを含める形態としてもよい。なお、上記した前捌きシステムのように、一次元コード及び二次元コードの読み取りが何れもが主となるような場合、読み取りに要する負荷がより小さい一方のコードシンボルに、他方のコードシンボルの読み取りを指示する読取指示コードを含めることが好ましい。
【0064】
また、上記実施形態のPOS端末100及びコードシンボル読取装置200で実行されるプログラムを、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
【0065】
また、上記実施形態のPOS端末100及びコードシンボル読取装置200で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、上記実施形態のPOS端末100及びコードシンボル読取装置200で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワーク経由で提供又は配布するように構成してもよい。
【符号の説明】
【0066】
11 チェックアウト台
12 カウンタ台
13 荷受面
14、14a、14b 買物カゴ
100 POS端末
101 キーボード
102 表示器
103 表示器
104 プリンタ
105 ドロワ
111 CPU
112 ROM
113 RAM
114 記憶部
114a プログラム
114b PLUファイル
115 通信I/F
200 コードシンボル読取装置
201 読取窓
202 キーボード
203 表示器
204 表示器
211 CPU
212 ROM
213 RAM
214 通信I/F
215 撮像部
216 記憶部
216a プログラム
221 画像データ取込部
222 一次元コード読取部
223 二次元コード読取制御部
224 二次元コード読取部
225 情報出力部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0067】
【特許文献1】特開2008−33640公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像手段が撮像した画像を取り込む画像取込手段と、
前記画像取込手段が取り込んだ画像から、第1コードシンボルを検出し当該第1コードシンボルに表された第1データを読み取る第1読取手段と、
前記画像取込手段が取り込んだ画像から、前記第1コードシンボルとは異なる種類の第2コードシンボルを検出し当該第2コードシンボルに表された第2データを読み取る第2読取手段と、
前記第1データに所定の指示コードが含まれるか否かを判定し、この判定結果に応じて前記第2読取手段の動作を制御する制御手段と、
を備えたことを特徴とするコードシンボル読取装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記第1データに前記指示コードが含まれると判定した場合に、前記第2読取手段に前記第2コードシンボルの読み取りを行わせることを特徴とする請求項1に記載のコードシンボル読取装置。
【請求項3】
前記第2コードシンボルの読み取りに要する負荷は、前記第1コードシンボルの読み取りに要する負荷よりも大きいことを特徴とする請求項1又は2に記載のコードシンボル読取装置。
【請求項4】
前記第1コードシンボルは一次元コードであり、前記第2コードシンボルは二次元コードであることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載のコードシンボル読取装置。
【請求項5】
前記第1データと前記第2データの少なくとも何れか一方を出力する出力手段を更に備えたことを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載のコードシンボル読取装置。
【請求項6】
コンピュータを、
撮像手段が撮像した画像を取り込む画像取込手段と、
前記画像取込手段が取り込んだ画像から、第1コードシンボルを検出し当該第1コードシンボルに表された第1データを読み取る第1読取手段と、
前記画像取込手段が取り込んだ画像から、前記第1コードシンボルとは異なる種類の第2コードシンボルを検出し当該第2コードシンボルに表された第2データを読み取る第2読取手段と、
前記第1データに所定の指示コードが含まれるか否かを判定し、この判定結果に応じて前記第2読取手段の動作を制御する制御手段と、
して機能させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−94069(P2012−94069A)
【公開日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−242670(P2010−242670)
【出願日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】