説明

コード読取装置およびプログラム

【課題】オペレータの目に優しい照明を行うことができるコード読取装置およびプログラムを提供する。
【解決手段】実施形態のコード読取装置は、撮像手段と、光源と、読取手段と、光源制御手段とを備える。撮像手段は、撮像領域内の商品を撮像する。光源は、前記撮像領域に対してパルス光を照射する。読取手段は、前記撮像手段によって撮像された画像から、前記商品に関する情報を読み取る。光源制御手段は、前記光源の点灯時には、前記読取手段による前記情報の読取が可能な光量となるまで前記パルス光のパルス幅を徐々に増加させて、前記光源の消灯時には、前記光源の光量がゼロとなるまで前記パルス光のパルス幅を徐々に減少させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、コード読取装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、スーパーマーケット等の店舗において、CCD(Charge Coupled Device Image Sensor)撮像素子等のエリアイメージセンサによりコードシンボルの画像を撮像し、POS(Point Of Sales)端末等に対して商品コードを出力するコードシンボル読取装置が用いられている。このようなコードシンボル読取装置においては、LED(Light Emitting Diode)等の光源をパルス発光させて商品やコードシンボル等を照明することで、撮像に要する光量を確保する。そして、このパルス発光のタイミングに同期させて撮像素子による撮像が行われる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、上述のようなコード読取装置においては、光源の点灯時または消灯時に光量が急激に変化するため、オペレータの目がこの急激な光量の変化に追従できずに目が眩んでしまう場合がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
実施形態のコード読取装置は、撮像手段と、光源と、読取手段と、光源制御手段とを備える。撮像手段は、撮像領域内の商品を撮像する。光源は、前記撮像領域に対してパルス光を照射する。読取手段は、前記撮像手段によって撮像された画像から、前記商品に関する情報を読み取る。光源制御手段は、前記光源の点灯時には、前記読取手段による前記情報の読取が可能な光量となるまで前記パルス光のパルス幅を徐々に増加させて、前記光源の消灯時には、前記光源の光量がゼロとなるまで前記パルス光のパルス幅を徐々に減少させる。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【図1】図1は、本実施形態にかかるコード読取装置を備えたチェックアウトレーンシステムの構成を概略的に示す外観斜視図である。
【図2】図2は、コード読取装置の構成を概略的に示す外観斜視図である。
【図3】図3は、コード読取装置の構成を示すブロック図である。
【図4】図4は、点灯開始制御時における撮像信号および光制御信号の出力タイミングを示すタイミングチャートである。
【図5】図5は、消灯制御時における撮像信号および光制御信号の出力タイミングを示すタイミングチャートである。
【図6】図6は、コード読取装置が実行する点灯開始処理および消灯処理の手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0006】
図1は、本実施形態にかかるコード読取装置を備えたチェックアウトレーンシステムの構成を概略的に示す外観斜視図である。図1に示すように、チェックアウトレーンシステム4は、商品を入れた買い物かごを戴置するためのサッカー台1と、サッカー台1の略中央に立設されたコード読取装置2と、コード読取装置2と図示しない伝送路によって相互通信可能に接続されたPOS端末3とを備えている。
【0007】
POS端末3は、客が購入する商品の販売登録を行うものである。図1に示すように、POS端末3には、キーボード31、オペレータ用の表示器32、客用の表示器33、レシート印字等を行うプリンタ34、現金等を収容するためのドロワ35等が設けられている。キーボード31には、商品代金の決済に必要な締めキー等が配設されている。POS端末3は、この種のチェックアウトレーンシステムで標準的に使用されているPOS端末と同様の構成と機能とを備えている。
【0008】
コード読取装置2は、商品に貼付されたバーコードを読み取って、バーコードが含む商品情報をPOS端末3に出力するための装置である。図1に示すように、コード読取装置2は、読取窓21と、キーボード22と、客用ディスプレイ23と、店員用ディスプレイ24と、ブザー25と、LED26と、電源スイッチ27等を備えている。
【0009】
キーボード22は、バーコードで登録不能な商品の登録を行う場合に、各種キーによる入力を受付ける。客用ディスプレイ23は、登録された商品の品名や価格等を買い物客または店員に対して表示する。店員用ディスプレイ24は、登録された商品の品名や価格、その他のエラーメッセージ等をオペレータの店員に対して表示する。
【0010】
読取窓21が設けられたコード読取装置2の内部には、撮像素子203(図2参照)が内蔵されている。撮像素子203は、例えばCCD(Charge Coupled Device)を用いた撮像装置であってもよいし、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などその他の撮像素子を用いた撮像装置であってもよい。撮像素子203は、読取窓21に相対する撮像領域にかざされたコードシンボル(バーコード、二次元コード等)や液晶画面の画像を撮像する。
【0011】
電源スイッチ27は、コード読取装置2の電源オンと電源オフとを切り替えるスイッチである。
【0012】
図2は、コード読取装置2の構成を概略的に示す外観斜視図である。図2に示すように、コード読取装置2は、本体の正面2aに、撮像素子203と、照明部201と、上述の電源スイッチ27等を備えている。コード読取装置2の正面2a側には、オペレータの手によって商品208が対峙される。商品208には、バーコード209が印字された用紙210が貼り付けられている。オペレータは、バーコード209をコード読取装置2において読み取る際、手の動きによって商品208に貼り付けられた用紙210のバーコード209が、撮像素子203の撮像領域に入るように調整する。なお、本実施形態では、コード読取装置2における読み取り対象がバーコード209の例について説明するが、2次元バーコード等のコードシンボルであれば、これに限定するものではない。
【0013】
撮像素子203は、コード読取装置2の正面2aに位置するバーコード209を含む画像、すなわちバーコード209およびこのバーコード209が印字された用紙210が貼り付けられた商品208から反射光を受光し、商品208からの反射光を電気情報に変換して商品208の画像情報を出力する。
【0014】
照明部201は、撮像素子203により画像を撮像する撮像領域に対して光を照射する光源である。本実施形態では、照明部201は、4つの発光ダイオード(LED)204、205、206、207を、撮像素子203の周囲に配置してなる。本実施形態では、照明部201は、撮像素子203による画像の撮像領域と略同一の光の照射範囲、または撮像素子203による画像の撮像領域よりも大きな光の照射範囲を有しているものとする。
【0015】
図3は、コード読取装置2の構成を示すブロック図である。読取窓21(図2参照)の内部にはレンズ301が設けられており、撮像領域内の光はこのレンズ301で集光されて撮像素子203上に結像する。撮像素子203は、撮像制御部401から入力される撮像信号に従って、撮像素子203上に入射した光信号を電気信号に変換し、この電気信号を画像情報としてバーコードデコーダ302に出力する。
【0016】
バーコードデコーダ302は、撮像素子203から入力された画像情報に含まれるバーコード209の画像を抽出し、この抽出したバーコード209の画像から商品に関する商品情報を読み取る。
【0017】
制御部303は、撮像素子203による画像の撮像および照明部201による光の照射を制御するものであり、主制御部304、照明駆動回路305などを備えている。主制御部304は、CPU(Central Processing Unit)やRAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、I/Oポートなどを備えている。そして、主制御部304には、撮像素子203および照明駆動回路305が接続されており、撮像素子203および照明駆動回路305をそれぞれ制御する。
【0018】
また、主制御部304には電源スイッチ27が接続されている。主制御部304は、電源スイッチ27が投入されてオンとされた場合にコード読取装置2の起動処理を行う。また、主制御部304は、電源スイッチ27がオフとされた場合にコード読取装置2の各種処理を終了し、電源オフとする。
【0019】
さらに、主制御部304は、バーコードデコーダ302によるコードシンボルの読取が無い状態で所定の時間が経過した場合に自装置を省電力モードに移行させる。また、主制御部304には通信I/F28が接続されている。主制御部304は、通信I/F28を介してPOS端末3から入力を受付けた場合、またはキーボード22からの入力等を受付けた場合に、自装置を省電力モードから通常モードに復帰させる。
【0020】
主制御部304のCPUは、RAMに展開されたROMが記憶するプログラムに従って動作することで、図3に示すように、撮像制御部401と、画像取込部402と、光源制御部403として機能する。
【0021】
撮像制御部401は、画像の撮像を指示する撮像信号(図4、図5参照)を撮像素子203に出力して、撮像素子203による画像の撮像を制御する。
【0022】
撮像素子203は、撮像信号がON状態の場合に撮像領域の画像を撮像する。また、撮像素子203は、撮像信号がOFF状態の場合には撮像を行わない。
【0023】
画像取込部402は、撮像素子203により撮像された画像を主制御部304のRAMに取り込む。
【0024】
光源制御部403は、光の照射を指示する光制御信号(図4、図5参照)を照明駆動回路305に出力し、照明駆動回路305を介して、照明部201による光の照射(発光)を制御する。
【0025】
光制御信号は、例えば矩形パルス信号であり、照明駆動回路305はこのパルス信号のオン・オフに応じてLED204、205、206、207を発光させる。即ち、照明駆動回路305は、光制御信号がON状態の場合にLED204、205、206、207を発光させる。また、照明駆動回路305は、光制御信号がOFF状態の場合にはLED204、205、206、207を発光させない。
【0026】
光源制御部403は、電源スイッチ27がオンとされた場合に、照明部201の点灯開始制御を行う。尚、光源制御部403は、照明部201の照明をオンにする指示である照明オン信号をPOS端末3から受信した場合に、照明部201の点灯開始制御を行うとしてもよい。
【0027】
また、光源制御部403は、電源スイッチ27がオフとされた場合に、照明部201の消灯制御を行う。尚、光源制御部403は、照明部201の照明をオフにする指示である照明オフ信号をPOS端末3から受信した場合に、照明部201の消灯制御を行うとしてもよい。
【0028】
尚、光源制御部403は、自装置が省電力モードに移行する場合に照明部201の消灯制御を行い、自装置が省電力モードから通常モードに復帰する場合に照明部201の点灯開始制御を行うとしてもよい。
【0029】
光源制御部403は、照明部201の点灯開始制御時または消灯制御時において、照明部201の光量が所定の光量となるまで光量を徐々に変更させる。例えば、光源制御部403は、照明部201の点灯開始制御時または消灯制御時において、照明部201の光量が所定の光量となるまでパルス光のパルス幅を徐々に変更させる。尚、光源制御部403は、その他の方法により照明部201の光量を徐々に変更させてもよい。
【0030】
次に、光源制御部403による点灯開始制御について、図4を用いてより詳細に説明する。
【0031】
図4は、点灯開始制御時における撮像信号および光制御信号の出力タイミングを示すタイミングチャートである。図4では、時間t0において電源スイッチ27がオンされた場合について示している。
【0032】
図4(a)は、点灯開始制御時における撮像信号の出力タイミングを示している。時間t0において電源スイッチ27がオンされると、撮像制御部401は撮像信号の出力を開始する。撮像制御部401は、図4(a)に示すように、所定のパルス幅t、所定のパルス周期T、所定のパルス間隔(T−t)を有する矩形パルス信号を撮像信号として撮像素子203に出力する。撮像素子203は、パルス周期Tごとに、パルス幅tの間だけ撮像領域に対する撮像を行う。
【0033】
図4(b)は、点灯開始制御時における光制御信号の出力タイミングを示している。図4において、時間t0から時間t4における光制御信号を出力する処理を点灯開始処理という。
【0034】
光源制御部403は、時間t0において電源スイッチ27がオンされると、図4(b)に示すように、光制御信号のパルス幅をパルス幅t1、t2、t3と徐々に増加させる。尚、パルス幅の大小関係は、t1<t2<t3である。そして、光源制御部403は、時間t4以降は、撮像信号と同じパルス幅tの光制御信号を照明駆動回路305に出力する。
【0035】
上述のように、照明部201は光制御信号がON状態である場合に発光するので、照明部201が発するパルス光のパルス幅も、パルス幅t1、t2、t3と徐々に増加し、時間t4以降は、撮像信号と同じパルス幅tでパルス発光する状態となる。即ち、光源制御部403は、点灯開始時に、照明部201の光量が所定の光量となるまで、時間t0から時間t4にかけて徐々に増加させる。
【0036】
ここで、所定の光量とは、パルス幅t、パルス周期Tのパルス光によって単位時間あたりに得られる光量であり、バーコードデコーダ302がバーコード209の画像から商品情報を読み取ることができる光量である。
【0037】
尚、コード読取装置2が商品の画像からバーコード209以外の情報を読み取る場合には、その情報を読取可能である光量を所定の光量として設定して、パルス幅t、パルス周期Tを調整すればよい。
【0038】
このように照明部201の光量を徐々に増加させることにより、点灯開始時において、オペレータに対して眩しさを感じさせにくくすることができ、オペレータの目に優しい照明を行うことができる。
【0039】
また、光源制御部403は点灯開始制御時に、同一のパルス幅(t1、t2、t3)の光制御信号を複数回(ここでは2回)ずつ出力して、照明部201のパルス光のパルス幅t1、t2、t3を段階的に増加させる。
【0040】
尚、光源制御部403は点灯開始制御時に、パルス幅t2をパルス幅t1の2倍とし、パルス幅t3をパルス幅t2の2倍とする等、一定倍率でパルス幅を増加させるとしてもよい。
【0041】
また、光源制御部403は、光制御信号を撮像信号に同期させて出力する。即ち、図4に示すように、光制御信号のパルス周期を撮像信号のパルス周期Tと同じ長さとし、撮像信号のタイミングに合わせて光制御信号を出力する。これにより照明部201は、撮像信号に同期してパルス発光する。このように、撮像素子203の撮像のタイミングに合わせて照明部201を発光させるので、撮像領域または撮像領域にかざされた商品208を効率よく照射して、画像取込部402が取り込む画像の画質を向上させることができる。
【0042】
また、光源制御部403は、点灯開始制御時において光制御信号のパルス周期Tを一定に保つ。即ち、パルス光のパルス周期が変化する場合には、光がちらついて見えてしまう。そこで本実施形態においては、パルス光のパルス幅(t1、t2、t3)を徐々に変更させる場合においても、パルス光のパルス周期Tを一定に保って、照明部201がちらついて見えることを抑制する。
【0043】
尚、図4において光源制御部403は、点灯開始処理が終了して消灯処理が開始するまでの間(即ち、時間t4以降、時間t5以前の間)、光制御信号のパルス幅tと撮像信号のパルス幅tとを同一幅としているが、双方のON状態が同期していれば、パルス幅は互いに異なるものであってもよい。
【0044】
次に、光源制御部403による消灯制御について、図5を用いてより詳細に説明する。
【0045】
図5は、消灯制御時における撮像信号および光制御信号の出力タイミングを示すタイミングチャートである。図5では、時間t5において電源スイッチ27がオフされた場合について示している。
【0046】
図5(a)は、消灯制御時における撮像信号の出力タイミングを示している。時間t5において電源スイッチ27がオフされると、撮像制御部401は撮像信号の出力を停止する。
【0047】
図5(b)は、消灯制御時における光制御信号の出力タイミングを示している。図5において、時間t5から時間t6における光制御信号を出力する処理を消灯処理という。
【0048】
光源制御部403は、時間t5において電源スイッチ27がオフされると、光制御信号のパルス幅tをパルス幅t3、t2、t1と徐々に減少させて、その後の時間t6以降は光制御信号の出力を停止する。これにより、照明部201が発するパルス光もパルス幅tからパルス幅t3、t2、t1とパルス幅が徐々に減少した後に消灯状態となる。
【0049】
即ち、光源制御部403は消灯時に、照明部201の光量が所定の光量(光量ゼロ)となるまで、時間t5から時間t6にかけて徐々に減少させる。これにより、消灯時において、照明部201による照明が急激に暗くなり、オペレータの目が明度の急激な変化に追従できなくなることを防止することができ、オペレータの目に優しい照明を行うことができる。
【0050】
また、光源制御部403は消灯制御時に、同一のパルス幅(t3、t2、t1)の光制御信号を複数回(ここでは2回)ずつ出力して、照明部201のパルス光のパルス幅t3、t2、t1を段階的に減少させる。
【0051】
尚、光源制御部403は消灯制御時に、パルス幅t2をパルス幅t3の2分の1とし、パルス幅t1をパルス幅t2の2分の1とする等、一定倍率でパルス幅を減少させるとしてもよい。
【0052】
尚、この場合に、光源制御部403は、光制御信号のパルス幅(t、t3、t2、t1)は徐々に減少させるが、パルス周期Tは一定に保つ。これにより、上述と同様に照明部201がちらついて見えてしまうことを抑制することができ、オペレータの目に優しい発光制御を行うことができる。
【0053】
次に、点灯開始処理および消灯処理の手順について説明する。図6は、コード読取装置2が実行する点灯開始処理および消灯処理の手順を示すフローチャートである。
【0054】
コード読取装置2の電源スイッチ27がオンとされる(ステップS1)と、主制御部304は自装置の各種起動処理を行い、光源制御部403は照明部201の点灯開始処理(ステップS2)を行う。即ち、光源制御部403は、光制御信号のパルス幅をパルス幅t1、t2、t3(t1<t2<t3)と徐々に増加させて、照明駆動回路305に出力する。照明部201は、照明駆動回路305の制御を受けて、パルス光のパルス幅をパルス幅t1、t2、t3と増加させてLED204、205、206、207を発光させる。また、撮像制御部401は、撮像信号を出力し、撮像素子203による撮像処理を開始する(ステップS2)。
【0055】
点灯開始処理の終了後、光源制御部403は、光制御信号を撮像信号に同期させて出力し、LED204、205、206、207のパルス発光を継続する(ステップS3)。また、撮像制御部401は、撮像信号の出力を継続し、撮像領域にかざされた商品やコードシンボル等の撮像処理を行う(ステップS3)。
【0056】
次に、主制御部304は、電源スイッチ27がオフとされたか否かを判定する(ステップS4)。電源スイッチ27がオフされない場合(ステップS4:No)はステップS3に戻る。電源スイッチ27がオフされた場合(ステップS4:Yes)には、光源制御部403は照明部201の消灯処理(ステップS5)を行う。即ち、光源制御部403は、光制御信号のパルス幅をパルス幅t3、t2、t1(t3>t2>t1)と徐々に減少させて、照明駆動回路305に出力する。照明部201は、照明駆動回路305の制御を受けて、パルス光のパルス幅をパルス幅t3、t2、t1と減少させてLED204、205、206、207を発光させ、その後、発光を停止させる。また、撮像制御部401は、撮像信号の出力を停止する。また、主制御部304は、自装置の停止処理を行う(ステップS5)。
【0057】
尚、上述では、パルス幅を変更する場合にt1、t2、t3の3段階で変更するとしたが、これ以外の複数段階によってパルス幅を変更してもよい。
【0058】
以上、本発明の一実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0059】
例えば、上述において光源制御部403は、パルス光のパルス幅を変更することで照明部201の光量を変更させるとしたが、光量の変更方法はこれに限定されるものではない。例えば、光源制御部403は、発光素子に流す電流値(例えば、LED204〜207に流す電流値)を徐々に変更させることにより、照明部201の光量を徐々に変更させてもよい。また、照明部201が複数の発光素子(例えば図2に示すように、LED204〜207)を備える場合には、光源制御部403がこれら複数の発光素子のうち点灯または消灯するLEDの数を徐々に増加させることにより、照明部201の光量を徐々に変更させてもよい。
【0060】
また、上記実施形態ではコード読取装置2とPOS端末3との2台構成としたが、これに限らず、コード読取装置2及びPOS端末3の機能を備えた1台構成の装置としてもよい。一例として、客自身が商品のチェックアウトを行うセルフPOS装置に、上述のコード読取装置2およびPOS端末3の機能構成を適用してもよい。
【0061】
なお、本実施形態のコード読取装置2で実行されるプログラムは、ROM等に予め組み込まれて提供されるが、これに限定するものではない。例えば、本実施形態のコード読取装置2で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
【0062】
さらに、本実施形態のコード読取装置2で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、本実施形態のコード読取装置2で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
【0063】
本実施形態のコード読取装置2で実行されるプログラムは、上述した各部(主制御部304、撮像制御部401、画像取込部402、光源制御部403など)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU(プロセッサ)が上記ROMからプログラムを読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされ、主制御部304、撮像制御部401、画像取込部402、光源制御部403などが主記憶装置上に生成されるようになっている。
【0064】
尚、コード読取装置2が有する上記各部の機能について、一部の機能(例えば、撮像制御部401、画像取込部402、光源制御部403等の機能)をPOS端末3に備える形態とし、POS端末3からバスやインタフェースを介してコード読取装置2の光源の制御を行う形態としてもよい。
【0065】
以上説明したとおり、本実施形態によれば、光源の点灯時または消灯時に、照明部201の光量を徐々に変更させるため、オペレータの目に優しい照明を行うことができる。
【0066】
また、本実施形態によれば、光源の点灯時または消灯時に、パルス光のパルス幅を徐々に変更させて光源を点灯制御または消灯制御するため、光源の点灯時または消灯時に光量を徐々に変更させることが可能となり、オペレータの目に優しい照明を行うことができる。
【符号の説明】
【0067】
2 コード読取装置
21 読取窓
27 電源スイッチ
201 照明部
203 撮像素子
204、205、206、207 LED
208 商品
209 バーコード
210 用紙
302 バーコードデコーダ
303 制御部
304 主制御部
305 照明駆動回路
401 撮像制御部
402 画像取込部
403 光源制御部
t、t1、t2、t3 パルス幅
t0、t4、t5、t6 時間
T パルス周期
【先行技術文献】
【特許文献】
【0068】
【特許文献1】特開2009−20611号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像領域内の商品を撮像する撮像手段と、
前記撮像領域に対してパルス光を照射する光源と、
前記撮像手段によって撮像された画像から、前記商品に関する情報を読み取る読取手段と、
前記光源の点灯時には、前記読取手段による前記情報の読取が可能な光量となるまで前記パルス光のパルス幅を徐々に増加させて、前記光源の消灯時には、前記光源の光量がゼロとなるまで前記パルス光のパルス幅を徐々に減少させる光源制御手段と、
を備えるコード読取装置。
【請求項2】
前記光源制御手段は、前記パルス光のパルス幅を徐々に増加または減少させる場合に前記パルス光のパルス周期を一定とする、請求項1に記載のコード読取装置。
【請求項3】
前記光源制御手段は、前記パルス光のパルス幅を徐々に増加または減少させる場合に、同一の前記パルス幅の前記パルス光を複数回連続させて、前記パルス幅を段階的に変更させる、請求項1または2に記載のコード読取装置。
【請求項4】
前記光源制御手段は、自装置が電源オンとされた場合に前記点灯時における前記光源の制御を行い、自装置が電源オフとなる場合に前記消灯時における前記光源の制御を行う、請求項1ないし3のいずれか1つに記載のコード読取装置。
【請求項5】
前記光源制御手段は、自装置が省電力モードとなる場合に前記消灯時における前記光源の制御を行い、自装置が前記省電力モードから復帰する場合に前記点灯時における前記光源の制御を行う、請求項1ないし4のいずれか1つに記載のコード読取装置。
【請求項6】
撮像領域内の商品を撮像する撮像手段と、
前記撮像領域に対してパルス光を照射する光源と、
前記撮像手段によって撮像された画像から、前記商品に関する情報を読み取る読取手段と、
を備えるコード読取装置において、コンピュータを、
前記光源の点灯時には、前記読取手段による前記情報の読取が可能な光量となるまで前記パルス光のパルス幅を徐々に増加させて、前記光源の消灯時には、前記光源の光量がゼロとなるまで前記パルス光のパルス幅を徐々に減少させる光源制御手段として機能させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−256312(P2012−256312A)
【公開日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−37866(P2012−37866)
【出願日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】