説明

コーナーサッシ窓

【課題】コーナーブロックを使用せずに方立1と上枠2及び下枠3とを連結することができ、外観意匠や組み立て性に優れ、コストが低く、断熱性にも優れる。
【解決手段】建物外壁の出隅部又は入隅部を構成する金属製の2組の開口部A、Bのそれぞれの開放側の端部を連結して形成したコーナー部に方立1を設け、2組の開口部A、Bの上枠2及び下枠3のコーナー側の端部は互いに切断して斜めに突合せ連結され、方立1の上下端をコーナー部の上下枠2、3の突合せ部に当接配置して固定し、上枠2、下枠3、縦枠4及び方立1の室外側に形成されたガラス保持部8と、上枠2、縦枠4及び方立1の室内側に設けられた着脱可能な合成樹脂製の押縁30、31、29(押縁部29a)との間にガラス35を挟持固定し、押縁30、31、29(押縁部29a)によって室内側に略一体の断熱面を形成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建物外壁の出隅部又は入隅部に形成された窓開口部に取り付ける、断熱複合構造のコーナーサッシ窓に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、建物において2組の外壁が直角に突合せられるコーナー部に窓開口部が形成される場合、両外壁に設けられた開口部の突合せ側は開放されているので、そのままでは両外壁の開口部に設けられたガラスが直接に突合せられることになり、この場合、強度に問題がある。このため、通常はコーナー部に方立を立て、この方立で両開口部の開放部を閉じるとともに、両外壁の開口部に設けられたガラスの開放側の端部を方立に嵌めこんで取り付けることが行われている。そして、このようなコーナーサッシ窓には、方立の上下端部にコーナーブロックを配設し、コーナーブロックを介して方立と上枠及び下枠とを連結していた(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11−107628号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述の窓は、両外壁の開口部の上下枠のコーナー側の端部を直角に切断し、各端部がコーナーブロックに当接するとともに、方立の上下端も方立に当接する構成であったから、コーナーブロックは上下枠と方立が集中する部分に設けられるので外部に露出し、方立と上枠及び下枠との連結部の外観意匠がごつくてスマートさに欠け、構造が複雑なので、コスト的にも高くなり、組み立て性もよいとはいえなかった。
【0005】
本発明は、上記問題点を解消し、コーナーブロックを使用せずに方立と上枠及び下枠とを連結することができ、連結部の外観意匠に優れるとともに、コストを低く抑えることができ、組み立て性もよく、さらには断熱性にも優れるコーナーサッシ窓を提供することをその課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するため、請求項1に係る発明は、建物外壁の出隅部又は入隅部を構成する金属製の2組の開口部のそれぞれの開放側の端部を連結してコーナー部を形成し、該コーナー部に方立を設けたコーナーサッシ窓であって、前記2組の開口部の上枠及び下枠のコーナー側の端部は互いに斜めに切断して突合せ連結され、前記方立の上下端を前記コーナー部の上下枠の突合せ部に当接配置して固定し、前記上枠、下枠、縦枠及び方立の室外側に形成されたガラス保持部と、前記上枠、縦枠及び方立の室内側に設けられた着脱可能な合成樹脂製の押縁(押縁部)との間にガラスを挟持固定し、前記押縁(押縁部)によって室内側に略一体の断熱面を形成したことを特徴とする。
【0007】
請求項2に係る発明は、請求項1において、前記方立は金属製の方立本体とガラス保持用押縁を兼用する合成樹脂製の樹脂方立と、上記方立本体に固定されて前記樹脂方立を方立本体に固着する樹脂方立取付部材とからなることを特徴とする。
【0008】
請求項3に係る発明は、請求項1において、前記方立は、金属製の方立本体と、該方立本体の室内側露出部分を覆う合成樹脂製の樹脂方立と、該樹脂方立に着脱自在に設けられた合成樹脂製押縁とからなることを特徴とする。
【0009】
請求項4に係る発明は、請求項3において、前記方立本体と樹脂方立は、それぞれが一体形成されており、スライド又は拡幅により嵌合固着されていることを特徴とする。
【0010】
請求項5に係る発明は、請求項2〜4のいずれかにおいて、前記縦枠用押縁と樹脂方立とは、前記2組の開口部の上枠用押縁と下枠の室内側露出部分を覆う合成樹脂製のカバー材との間に設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
請求項1に係る発明は、建物外壁の出隅部又は入隅部を構成する金属製の2組の開口部の上枠及び下枠のコーナー側の端部は互いに斜めに切断して突合せ連結され、方立の上下端を前記コーナー部の上下枠の突合せ部間に当接配置して固定する構成であるから、両開口部の上下枠同士及び上下枠と方立は直接に当接し、コーナーブロックを使用することなしに連結することができ、連結部の外観意匠もスマートで洗練されたものになるとともに、コストを低く抑えることができる。また、組み立て性もよい。さらに、コーナーサッシ窓のガラスは、上枠、下枠、縦枠及び方立の内側面に形成されたガラス保持部と、上枠、縦枠及び方立の室内側に設けられた着脱可能な合成樹脂製の押縁(押縁部)との間に挟持固定され、上記押縁によって室内側に略一体の断熱面を形成した構成であるから、ガラスの取り付け作業が容易であるとともに、断熱性のよいコーナーサッシ窓を得ることができる。
【0012】
請求項2に係る発明によれば、コーナー部の方立は金属製の方立本体と合成樹脂製の樹脂方立と、該樹脂方立を方立本体に固着する樹脂方立取付部材とからなるので、構造がシンプルで、コストダウンを図ることができ、組み立て性もよく、室内側には合成樹脂製の押縁が配置されているので、断熱性もよい。
【0013】
請求項3に係る発明によれば、方立は、金属製の方立本体と、該方立本体の室内側露出部分を覆う合成樹脂製方立と、該合成樹脂製方立に着脱自在に設けられた合成樹脂製押縁とからなるから、構造がシンプルでコストを低く抑えることができ、また組み立て性に優れ、断熱性もよい。
【0014】
請求項4に係る発明によれば、方立本体と樹脂方立は、それぞれが一体形成されており、スライド又は拡幅により嵌合固着されているから、部品点数が少なくて済み、構造がシンプルでコストを低く抑えることができ、また組み立て性もよい。
【0015】
請求項5に係る発明によれば、縦枠用押縁と樹脂方立は、2組の開口部の上枠用押縁と下枠の室内側露出部分を覆う合成樹脂製のカバー材との間に設けられているから、ガラスの取り付けが容易であるとともに、押縁の組み立て性もよい。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明に係るコーナーサッシ窓の横断面図
【図2】図1のX−X線上の断面図
【図3】図1に対応して窓部のみを示す断面図
【図4】図2に対応して窓部のみを示す断面図
【図5】方立の分解図
【図6】コーナーサッシ窓の取付順を示す説明図
【図7】他のコーナーサッシ窓の窓部のみを示す断面図
【図8】図7のY−Y線上の断面図
【図9】方立の分解図
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に、本発明の実施形態を図面によって説明する。図1は本発明に係るコーナーサッシ窓の横断面図、図2は図1のX−X線上の断面図である。図3及び図4はそれぞれ図1及び図2に対応して窓部のみを示す断面図である。
【0018】
上記コーナーサッシ窓は建物外壁の出隅部又は入隅部を構成する金属製の2組の開口部A、Bのそれぞれの開放側の端部を連結してコーナー部を形成し、該コーナー部に方立1を設けた構造で、上枠2はまぐさ5、下枠3は窓台6、縦枠4は柱7に固定されている。
【0019】
また、上記2組の開口部A、Bの上枠2及び下枠3のコーナー側の端部は45度に切断されて図1に点線で示すように斜めに突合せ連結されることによりコーナー部が形成されている。そして、上記両開口部A、Bの上枠2及び下枠3の柱7側の端部は、図4のように縦枠4の側面に当接して固定されている。
【0020】
次に、方立1はアルミニウムの押出形材から構成され、図3及び図5に示されるように、略正方形の角筒状本体1aの隣り合う2面からガラス保持部8を延長形成し、さらに室内側に臨む角部を斜め45度の斜面10として形成している。この角部斜面10には略コ字形の樹脂方立取付部材11がビス止め固定可能となっている。樹脂方立取付部材11は金属製のコ字形部材で、両側片の中間部には段部12が形成されている。樹脂方立取付部材11には合成樹脂製の樹脂方立13が係止可能に構成されている。樹脂方立13には樹脂方立取付部材11の段部12に係止可能な2つの係止縁14が形成されているとともに、開口部A側と開口部B側とにそれぞれ押縁部29aが一体に形成されているから、樹脂方立13は押縁を兼用している。
【0021】
上記方立1はコーナー部に配置されている。そして、方立1の上下端はそれぞれ上記2組の開口部A、Bの上枠2及び下枠3の突合せ端部の各下面と上面とに当接するように配置され、図4に示すL形ブラケット15を介して上枠2と下枠3とに連結固定されている。
【0022】
上記上枠2、下枠3、縦枠4及び方立1にはガラス取付部が形成され、ガラス取付部の室外側にはそれぞれガラス保持部8が突出形成され、ガラス保持部8の先端にはビード材17が固定されている。
【0023】
なお、上記2組の各開口部A、Bの上枠2、下枠3及び縦枠4の室内側は、合成樹脂製のカバー材(カバー部)18a、18b、18cによって覆われている。これらのカバー材18a、18b、18cはコーナー部で直角に屈曲して、2組の開口部A、Bに連続する額縁を構成している。すなわち、図4に示すように、上枠2のカバー材18aは金属製の上枠本体2aに一体的に結合された上枠部20aとまぐさ5に固定された上縁部20bとから略Z字形に形成されている。上枠部20aは上枠本体2aの室内側に形成された取付凹部21に嵌め込まれ、取付凹部21の係止溝22と係止片23とに係止することによって固定されている。
【0024】
下枠3のカバー材18bは金属製の下枠本体3aに一体的に結合された下枠部24aと窓台6に固定された下縁部24bとから略Z字形に形成されている。下枠部24aは下枠本体3aの室内側に形成された取付凹部21に嵌め込まれ、取付凹部21の係止溝22と係止片23とに係止することによって固定されている。
【0025】
縦枠4のカバー材18cは、図3に示されるように、金属製の縦枠本体4aに一体的に結合された縦枠部25aと柱7に固定された側縁部25bとから略Z字形に形成されている。縦枠部25aは縦枠本体4aの室内側に形成された取付凹部21に嵌め込まれ、取付凹部21の係止溝22と係止片23とに係止することによって固定されている。
【0026】
なお、上枠2と縦枠4のカバー材18a、18cの上縁部20bと側縁部25bとには、内外2つの係止部26、27が形成されている。これに対応し、上枠2と縦枠4には押縁30、31が係脱可能に設けられている。これらの押縁30、31には、上枠2と縦枠4の各カバー材18a、18cの2つの係止部26、27に係止可能な係止脚32、33が形成されている。なお、押縁30、31と樹脂方立13にもビード材17が取り付けられている。
【0027】
次に、2つの開口部A、Bにガラス35を取り付けるときは、まず上枠2、下枠3及び縦枠4にカバー材18a、18b、18cを取り付けておく。次に、図6の(手順1)のように、一方の開口部Aの下枠3の上にガラス35を載せて嵌めこみ、ガラス35の室外側の面を上下枠2、3と方立1のガラス保持部8に当接させる。このとき、ガラス35の下部は下枠3のガラス保持部8とカバー材18bとによって保持される。そして、同図の(手順2)(手順3)のように、上枠2と縦枠4のカバー材18a、18cの上縁部20bと側縁部25bに上部押縁30と側部押縁31を係止させることにより、ガラス35を仮止め状態とする。さらに他方の開口部Bにも同様にしてガラス35を仮止め状態とする。その後、同図の(手順4)(手順5)のようにコーナー部の方立本体1aの角部斜面10に樹脂方立取付部材11をビス止め固定し、さらに樹脂方立取付部材11に樹脂方立13を係止固定する。樹脂方立13には2つの係止縁14が形成され、これらの係止縁14の先端を樹脂方立取付部材11の段部12に係止すればよい。同時に、押縁部29aがガラス35の表面を押圧保持する。これにより、2枚のガラス35の四周は全て内外から挟持されて固定される。
【0028】
なお、縦枠用の側部押縁31と樹脂方立13は、上記2組の開口部A、Bの上枠用押縁30と下枠3の室内側露出部分を覆う合成樹脂製のカバー材18bとの間に設けられている。
【0029】
上述のように、建物外壁の出隅部を構成する金属製の2組の開口部A、Bの上枠2及び下枠3のコーナー側の端部は互いに斜めに突合せ連結され、方立1の上下端を前記コーナー部の上下枠2、3の突合せ部に当接配置して固定する構成であるから、両開口部A、Bの上下枠2、3同士及び上下枠2、3と方立1は直接に当接し、従来のようなコーナーブロックを使用することなしに連結することができ、連結部の外観意匠もスマートで洗練されたものになるとともに、コストを低く抑えることができる。また、組み立て性もよい。さらに、コーナーサッシ窓のガラス35は、上枠2、下枠3、縦枠4及び方立1の内側面に形成されたガラス保持部8と、上枠2、縦枠4及び方立1の各室内側に設けられた着脱可能な合成樹脂製の押縁30、31と押縁部29aとの間に挟持固定され、上記押縁30、31、押縁部29aによって室内側に略一体の断熱面を形成した構成であるから、ガラス35の取り付け作業が容易であるとともに、断熱性にも優れる。
【0030】
また、コーナー部の方立1は金属製の方立本体1aと樹脂方立13と、該樹脂方立13を方立本体1aに固着する樹脂方立取付部材11とからなるので、構造がシンプルで、コストダウンを図ることができ、組み立て性もよく、室内側には合成樹脂製の押縁部29aが配置されているので、断熱性もよい。
【0031】
さらに、縦枠用押縁18cと樹脂方立13は、2組の開口部A、Bの上枠用押縁30と下枠3の室内側露出部分を覆う合成樹脂製のカバー材18bとの間に設けられているから、ガラス35の取り付けが容易であるとともに、押縁の組み立て性もよい。
【0032】
次に、図7及び図8は建物外壁の入隅部を構成する金属製の2組の開口部のコーナーサッシ窓を、図3及び図4と対応させて示した断面で、上下枠2、3及び縦枠4とこれらに取り付けられたカバー材18a、18b、18cと押縁30、31の構成およびその取付態様は、いずれも前述の出隅部の実施形態に示したものと同じであるから、同じ符号で示し、詳細の説明は省略する。
【0033】
図9に示されるように、コーナー部に配置された方立1は、アルミニウムの押出形材から構成された略角筒状の方立本体1aと、方立本体1aの室内側の隣り合う2面を覆うように設けられた合成樹脂製の樹脂方立13とから構成されている。
【0034】
方立本体1aの室外側に臨む角部には直角にガラス保持部8が突出形成されている。また、方立本体1aには室内側に臨むように2つの開口部A、B側に向けて断面L形の凹部36が形成されている。
【0035】
樹脂方立13は断面がL字形に屈曲し、内側に複数の間隔保持片37が突出しているとともに、先端には室外側に突出する突部38が形成されている。樹脂方立13は方立本体1aの外側から嵌合され、方立本体1aの凹部36に係合している。なお、樹脂方立13の突部38を方立本体1aに嵌合するためには、樹脂方立13の端部を方立本体1aの端部からスライドさせて嵌合させてもよく、あるいは樹脂方立13の弾性を利用し、両突部38側を拡幅させて嵌合させてもよい。図7に示されるように、樹脂方立13の各突部38は方立本体1aの凹部36に係合し、ビス固定されている。
【0036】
なお、樹脂方立13には別体の押縁29が係止可能となっている。
【0037】
方立本体1aの上下端はそれぞれ上記2組の開口部A、Bの上枠2及び下枠3の突合せ端部の各下面と上面とに当接するように配置され、図8のようにL形ブラケット15を介して上枠2と下枠3とに連結固定されている。
【0038】
次に、2つの開口部A、Bにガラス35を取り付けるときは、前述の実施形態の場合と同様にすればよい。すなわち、まずコーナー部に樹脂方立13を取り付けた方立本体1aをブラケット15によって上枠2と下枠3との傾斜端部間に固定する。また、上枠2、下枠3及び縦枠4にカバー材18a、18b、18cを取り付けておく。次に、一方の開口部Aの下枠3の上にガラス35を載せて嵌めこみ、ガラス35の室外側の面を上下枠2、3と縦枠4と方立1のガラス保持部8に当接させる。このとき、ガラス35の下部は下枠3のガラス保持部8とカバー材18bとによって保持される。そして、上枠2と縦枠4のカバー材18bに上部押縁30と側部押縁31を係止させることにより、ガラス35を仮止め状態とする。さらに他方の開口部Bにも同様にしてガラス35を仮止め状態とする。最後に樹脂方立13の2つの係止部26、27に押縁29の係止脚32、33を係止させればよい。これにより、2枚のガラス35の四周は全て室外からはガラス保持部8により、室内からは押縁30、31、29により挟持されて固定される。
【0039】
なお、縦枠用の押縁31と方立用押縁29を含む樹脂方立13は、上記2組の開口部A、Bの上枠用押縁30と下枠3の室内側露出部分を覆う合成樹脂製のカバー材18bとの間に設けられている。
【0040】
上記実施形態の場合も、建物外壁の入隅部を構成する金属製の2組の開口部A、Bの上枠2及び下枠3のコーナー側の端部は互いに斜めに突合せ連結され、方立1の上下端もコーナー部の上下枠2、3の突合せ部に当接配置して固定されている。そして、両開口部A、Bの上下枠2、3同士及び上下枠2、3と方立1は直接に当接し、コーナーブロックを使用することなしに連結することができ、連結部の外観意匠もスマートで洗練されたものになるとともに、コストを低く抑えることができる。また、組み立て性もよい。さらに、コーナーサッシ窓のガラス35は、上枠2、下枠3、縦枠4及び方立1の外側面に形成されたガラス保持部8と、上枠2、縦枠4及び方立1の室内側に設けられた着脱可能な合成樹脂製の押縁30、31、29との間に挟持固定され、上記押縁30、31、29によって室内側に略一体の断熱面を形成した構成であるから、ガラス35の取り付け作業が容易であるとともに、断熱性にも優れる。
【0041】
また、方立1も、金属製の方立本体1aと、該方立本体1aの室内側露出部分を覆う樹脂製方立13と、該樹脂製方立13に嵌合固着される合成樹脂製押縁29とからなるから、構造がシンプルでコストを低く抑えることができ、また組み立て性もよくて断熱性のよいコーナーサッシ窓を得ることができる。
【0042】
しかも、方立本体1aと樹脂方立13は、それぞれが一体形成されており、スライド又は拡幅により嵌合固着されているから、部品点数が少なくて済み、構造がシンプルでコストを低く抑えることができ、また組み立て性もよい。
【0043】
さらに、上記形態においても、縦枠用押縁31と樹脂方立13は、2組の開口部A、Bの上枠用押縁30と下枠3の室内側露出部分を覆う合成樹脂製のカバー部18bとの間に設けられているから、ガラス35の取り付けが容易であるとともに、押縁の組み立て性もよい。
【符号の説明】
【0044】
A、B 開口部
1 方立
2 上枠
3 下枠
4 縦枠
8 ガラス保持部
13 樹脂方立
29a 押縁部
29、30、31 押縁
35 ガラス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
建物外壁の出隅部又は入隅部を構成する金属製の2組の開口部のそれぞれの開放側の端部を連結してコーナー部を形成し、該コーナー部に方立を設けたコーナーサッシ窓であって、前記2組の開口部の上枠及び下枠のコーナー側の端部は互いに斜めに切断して突合せ連結され、前記方立の上下端を前記コーナー部の上下枠の突合せ部に当接配置して固定し、前記上枠、下枠、縦枠及び方立の室外側に形成されたガラス保持部と、前記上枠、縦枠及び方立の室内側に設けられた着脱可能な合成樹脂製の押縁(押縁部)との間にガラスを挟持固定し、前記押縁(押縁部)によって室内側に略一体の断熱面を形成したことを特徴とするコーナーサッシ窓。
【請求項2】
前記方立は金属製の方立本体とガラス保持用押縁を兼用する合成樹脂製の樹脂方立と、前記方立本体に固定されて上記樹脂方立を方立本体に固着する樹脂方立取付部材とからなることを特徴とする、請求項1に記載のコーナーサッシ窓。
【請求項3】
前記方立は、金属製の方立本体と、該方立本体の室内側露出部分を覆う合成樹脂製の樹脂方立と、該樹脂方立に着脱自在に設けられた合成樹脂製押縁とからなることを特徴とする、請求項1に記載のコーナーサッシ窓。
【請求項4】
前記方立本体と樹脂方立は、それぞれが一体形成されており、スライド又は拡幅により嵌合固着されていることを特徴とする、請求項3に記載のコーナーサッシ窓。
【請求項5】
前記縦枠用押縁と樹脂方立とは、前記2組の開口部の上枠用押縁と下枠の室内側露出部分を覆う合成樹脂製のカバー材との間に設けられていることを特徴とする、請求項2〜4のいずれかに記載のコーナーサッシ窓。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−275752(P2010−275752A)
【公開日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−128311(P2009−128311)
【出願日】平成21年5月27日(2009.5.27)
【出願人】(000191065)新日軽株式会社 (545)
【Fターム(参考)】