説明

ゴム製袋体の補修方法

【課題】
ゴム堰などに使用されるゴム製袋体に損傷箇所を生じた場合の補修方法であって、ゴム製袋体を倒伏したり、取り外したりすることなく、ゴム製袋体を起立したままで、特別な装置を用いることなく短時間で損傷箇所を補修する方法を提供する。
【解決手段】
ゴム製袋体1の損傷箇所2に、ゴム保護層5と80〜150℃によりヒートセットされたポリアミド繊維を主体とする熱収縮帆布4とを積層したパッチ材3を、常温接着剤9により貼り付け、アイロンなど加熱加圧手段により加圧しながら、熱収縮帆布の熱収縮温度より低い温度で加熱して硬化接着し、更に熱収縮温度である60〜130℃に加熱し熱収縮させて、補修箇所が膨らまないように補修をする。なお、パッチ材3は、損傷箇所の大きさや形状により構成を変更し、例えば、損傷箇所が大きい時にはパッチ材3の熱収縮帆布を2層とすることもできる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、河川の水路底に設けられ、起立・倒伏により、河川の流水を堰止めまたは放流するゴム堰として使用されるゴム製袋体に損傷箇所(例えば、長径が50mm以下の小さい貫通孔、擦り傷などを云う)が生じた場合の補修方法に関する。ゴム堰は使用中に流木など浮遊物と接触してゴム製袋体の表面に擦り傷又は小さい貫通孔を生じることがあり、放置すると経時により擦り傷、貫通孔等が大きくなり、空気漏れによりゴム堰が倒伏するおそれがある。そこで本発明は、軽傷の間に損傷箇所を補修するために、補修時間が短く、操作が簡単な補修方法を開発した。
【背景技術】
【0002】
ゴム堰は、河川の水路底にゴム製袋体が取り付けられ、図4(a)にゴム堰28の断面図を示すように、ゴム製袋体1の内部に加圧空気が圧入され起立されて、この上流側に流水24が貯留される。通常の水位は仮想線30近くであるが、増水時には流水24は矢印のようにゴム製袋体1をオーバーフローするので、流木など浮遊物がゴム製袋体1の上部に衝突し、流木の先端が突き刺さったり、ゴム製袋体1を乗り越えるとき擦り傷を生じることがある。また、豪雨などで石ころなどがゴム製袋体1に衝突して裂傷を生じることもある。なお、このゴム製袋体1は、その解放端部26を板金21、ボルト22により、ダムの基礎20に取り付けられている。
【0003】
従来、前記のゴム堰28に使用されるゴム製袋体1が損傷した場合には、ゴム製袋体1に圧入された空気を排出し倒伏して補修する(図4(b)参照)。更に大きな傷の場合にはゴム製袋体1を取り外して、プレス機を用いて補修する場合がある。
【0004】
なお、小さい傷の補修方法の例として、ゴム堰の損傷箇所に、補修用膜材料と、その膜材料を覆う柔軟なフィルムを取り付け、そのフィルム内を真空吸引することにより、フィルムと膜材料とを前記損傷箇所に沿うようにして変形圧着する事例が開示されている。(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平5−331823号公報(請求項1、図5)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来のゴム製袋体が損傷した場合には、上記のようにこのゴム製袋体内の加圧空気を放出して倒伏し、貯留された流水を放出して補修する必要があり、倒伏、排水、更に修復後
に再び貯水することが必要であった。更に、補修作業のためにはプレス等の大きな装置や、その電源、その据え付け場所などを必要とする問題があった。また、小さな損傷箇所を放置すると次第に大きな破損となり、最悪の場合には、ゴム製袋体を取り外して加硫プレス機による補修が必要となり1〜数日の期間を要する。この発明は、損傷箇所が小さい間に短時間で簡単に修復するとともに、損傷箇所の拡大を防止することができるゴム製袋体の補修方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記した課題を解決するために請求項1に記載のゴム製袋体の補修方法は、河川のゴム堰として用いられるゴム製袋体の損傷箇所を、現場で内部に圧入された加圧流体を排出することなく補修する方法であって、ヒートセットされた熱収縮帆布とゴム保護層とを一体に積層したパッチ材の片面に、常温で硬化する常温接着剤を塗布して前記損傷箇所に圧着し、このバッチ材の背面を加圧加熱手段によりゴム製袋体の内圧に対抗できる力で前記常温接着剤が硬化するまでの時間、加圧した後、前記加圧加熱手段により前記パッチ材をその熱収縮温度まで加熱することを特徴とする。
【0007】
パッチ材は、ヒートセットされた熱収縮帆布の少なくとも片面に、ゴム層またはプラスチック層など柔軟で耐候性の良いゴム保護層を積層している。なお、ここでヒートセットとは、繊維を所定温度に加熱した状態で延伸し、そのまま急冷却することであって、この繊維は、応力付加時の伸びを小さくすることを目的とし、再加熱により伸びが戻り収縮する性質がある。熱収縮帆布としては、ポリアミド系繊維(例えば、ナイロン(登録商標))、ポリエステル繊維等の帆布が用いられ、予めヒートセットされてヒートセット温度より低い所定の温度に加熱することにより熱収縮するものを使用する。ゴム保護層はEPDM(エチレン・プロピレンゴム)、CR(クロロプレン・アクリロゴム)等の耐候性の良いゴムシートであって、未加硫のEPDM、CR等を熱収縮帆布に積層し、加硫すると同時に接着している。
【0008】
常温接着剤としては、エポキシ樹脂系、イソシアネート系、溶剤型合成ゴムなどが使用され、常温(例えば、20℃)でも硬化するが、加熱することにより硬化時間(作業時間)を短くすることができる。
【0009】
ゴム製袋体の中には加圧空気が圧入されていているので、前記バッチ材をゴム製袋体に常温接着剤を介して接着する際には、損傷箇所では、加圧空気はバッチ材を剥離する方向に作用する。そこで常温接着剤としては短時間で硬化するものを用い、例えば、接着力が5kg/25mm以上に硬化するまでの間は、バッチ材の背面より例えばアイロンなどの加圧加熱手段を重しとしてバックアップする必要がある。接着剤を硬化した後、バッチ材を熱収縮温度(バッチ材が熱収縮する温度)まで加熱することにより熱収縮帆布を熱収縮させて、バッチ材の膨れを解消し、損傷箇所を縮小し、または、広がらないようにする。なお、ゴム製袋体内の加圧空気の圧力は、通常0.2〜0.3kg/cmであり、補修時には更に低下していることもある。
【0010】
請求項2に記載のゴム製袋体の補修方法は、前記常温接着剤が硬化する間、前記加圧加熱手段により前記パッチ材を30〜50℃の温度に加熱することを特徴とする。パッチ材は、補修箇所に接着硬化完了後に熱収縮温度に加熱する。常温接着剤は常温で硬化するが常温では長時間を要し、作業時間が長くなることがある。そこで、加圧加熱手段で所定の温度に加熱することにより作業時間を短縮することができる。30℃未満では硬化時間短縮効果が少なく、50℃を超えると、常温接着剤が硬化する前に熱収縮帆布が熱収縮を始める恐れがある。
【0011】
請求項3に記載のゴム製袋体の補修方法は、バッチ材の熱収縮帆布が、ポリアミド繊維又はポリエステル繊維を主体とした帆布であって、延伸温度80〜150℃、延伸率3〜8%によりヒートセットされていることを特徴とする。前記バッチ材の熱収縮帆布として用いるポリアミド繊維、ポリエステル繊維などは、加熱・延伸した状態で急冷却すると、繊維はヒートセットされるが、再加熱により元の形状に戻る性質がある。
【0012】
80〜150℃でヒートセットすると、60℃以上の温度で再加熱されることにより熱収縮する(この温度を熱収縮温度という)。加熱収縮をより早く起こすためにはヒートセットされた延伸温度より、少なくとも20℃低い温度以上で再加熱する必要がある。
【0013】
なお、延伸温度が80℃未満ではヒートセット効果が十分でなく、延伸温度が150℃を超えると帆布を被覆したゴム物性の低下、および帆布とゴムとの接着力を低下させる問題がある。損傷箇所での膨らみを小さくするためには、接着剤が必要な接着力を得るまでの間は内部加圧空気がパッチ材を剥離しようとする圧力に対抗するために、パッチ材の背面を加圧しておく必要がある。所定接着力が得られた後、再加熱により熱収縮することにより内部加圧空気によるパッチ材を膨らませようとする圧力に抵抗することができる。必要な収縮量を得るためには、ヒートセット時の延伸率を3〜8%とする必要がある。3%未満であれば膨らみを解消する収縮が得られず、8%以上では延伸時のクランクピン圧力が大きくなり、ゴム層および帆布を傷める恐れがある。
【0014】
請求項4に記載のゴム製袋体の補修方法は、前記熱収縮温度が前記熱収縮帆布の延伸温度より20℃低い温度から延伸温度までの温度であることを特徴とする。熱収縮温度を延伸温度より20℃以上低くすると熱収縮帆布が収縮するために長時間加圧、加熱しておく必要があり、作業時間が長くなる。また、延伸温度より高い温度とすると熱収縮帆布が軟化して収縮力を発揮できなくなる。
【0015】
請求項5に記載のゴム製袋体の補修方法は、前記パッチ材の大きさが、前記ゴム製袋体の損傷箇所の端部より150mm以上広い接着部分を有していることを特徴とする。パッチ材をゴム製袋体の損傷箇所に圧着するとき、前記のように内部の加圧空気によりパッチ材を剥離する方向に付勢されるので、パッチ材の背面を押さえながら硬化接着させる。しかし、接着作業において押さえ圧力、押さえ時間や押さえ位置のばらつき等をを考慮すると損傷箇所の端部より150mm以上接着させることが必要となる。なお、例えば、大きすぎるパッチ材を用いると、貼り付け作業が困難になる。パッチ材の形状は、4辺形、円形など特定されない。
【発明の効果】
【0016】
以上説明したことから明らかなように、本発明のゴム製袋体の補修方法は、ゴム製袋体の損傷箇所に所定の熱収縮温度で熱収縮するパッチ材を常温接着剤により圧着し、接着剤を硬化した後、つづいて、熱収縮温度に加熱して、前記パッチ材を熱収縮させて損傷箇所の膨らみを小さくする。特に、損傷箇所が小さいとき、加圧加熱手段としてアイロンなどにより、加圧と加熱を同時に行うことができ、手作業で簡単、短時間に補修することができる。常温接着剤が硬化するまでの間はパッチ材を押さえる必要があるが、常温接着剤が硬化した後は、熱風など他の加熱手段で熱収縮することもできる。
【0017】
請求項2に記載の補修方法では、常温接着剤の硬化時間を短縮することができ、請求項3、請求項4に記載の補修方法では、使用するパッチ材の熱収縮帆布が所定範囲の延伸温度、延伸率にてヒートセットされているので、所定の温度に加熱して短時間で補修作業を終了できる。請求項5に記載の補修方法は、パッチ材の大きさが、前記ゴム製袋体の損傷箇所の端部より150mm以上広く設定されているので、常温接着剤が硬化するまでの時間、ゴム製袋体に内圧がかかる状態で補修作業するに関わらず、パッチ材が損傷箇所より剥離されることがない。
【0018】
これらの効果により、ゴム製袋体の補修が内部に加圧空気を残したまま、膨らました状態で補修作業が可能になり、前記ゴム製袋体を倒伏したり、取り外しする必要が無く短時間で容易に補修することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明のゴム製袋体の補修方法は、損傷箇所に、加熱により熱収縮するパッチ材を常温接着剤によって貼り付け、接着剤を低い温度(30〜50℃)で硬化した後、熱収縮温度に加熱して、前記パッチ材を熱収縮させてパッチ材の膨らみを無くする。パッチ材は、熱収縮帆布とゴム保護層を積層したものであって、熱収縮帆布は予め80〜135℃、3〜8%延伸でヒートセットされている。前記熱収縮温度はこのヒートセット温度より20℃低い温度からヒートセット温度までの温度である。以下、本発明に係るゴム製袋体の補修方法について、図1〜3を参照しながら実施例を説明する。
(実施例1)
本発明に係るゴム製袋体の補修方法について、図1を参照しながら実施例を説明する。図1にゴム製袋体の破損箇所をパッチ材により補修した箇所(補修箇所という)の断面図を示す。図1(a)は表カバー層7にパッチ材3を常温接着剤により貼り付けて硬化した状態を示す断面図であり、図1(b)は、常温接着剤を硬化した後、パッチ材3を熱収縮温度に加熱して熱収縮させた断面図を示す。
【0020】
図1(a)に示すように、心体帆布6の外側に表カバー層7を、内側に裏カバー層8を積層されたゴム製袋体1の損傷箇所2の外側に、熱収縮帆布4の外側にゴム保護層5を積層し内側に常温接着剤9を塗布したパッチ材3を加圧、加熱して接着している。矢印xの方向には、ゴム製袋体1を膨らます加圧空気の圧力が掛かり、パッチ材3はこの損傷箇所2の部分で低いドーム状に膨らまされる。
【0021】
常温接着剤が硬化した後、加圧加熱手段により熱収縮帆布4の熱収縮温度に加熱することにより、予めヒートセットされた熱収縮帆布4は矢印yの方向に収縮して、パッチ材3を緊張して図1(b)に示すように平滑な外面とする。
【0022】
なお、熱収縮帆布4はポリアミド繊維を主体とする帆布であって、120℃で7%の伸張を掛けてヒートセットされている。これをフリーの状態で100℃に加熱されると5分間で5.5%収縮するものを使用した。また、常温接着剤9は、CR系ゴムとイソシアネートとを混合した溶剤型合成ゴム(商品名サンパット、バンドー化学社製))を用い、この硬化条件は50℃×10分とし接着力は5kg/25mmであった。
【0023】
この補修方法は損傷箇所2が小さい場合(例えば、長径5〜10mm)に多く用いられ、一辺が350mmの4辺形のパッチ材3を用い、手順は次のようである。
【0024】
損傷箇所2を中心とするパッチ材3を接着する位置には、パッチ材3に対応する深さ(例えば熱収縮帆布厚さの相当)に表カバー層7を削り取り、その接着面をサンドペーパーによるバフィング等により活性化する。つづけて、パッチ材3の接着面を活性化し、活性化された両接着面に常温接着剤9を塗付してこれらを貼り合わせる。このパッチ材3の上面より温度約50℃のアイロンなど加圧加熱手段で押さえつけ10分間保持して接着剤を硬化させる。なお、加熱加圧手段は硬化時間を短縮すると共に、接着剤が柔軟な間に内部の空気圧により膨らむことを最小に抑えようとするものである。続けてアイロンの温度を100℃に昇温して5分間加熱して熱収縮帆布4を収縮させる。
【0025】
このような補修方法により、1人作業で損傷箇所の準備時間は60分、接着時間は約40分で補修を完了し、補修部分に突出部や膨らみもなく、再使用時に損傷箇所が大きくなることも、流木など、浮遊物が引っ掛かることもなかった。
(実施例2)
浮遊物の多い場合、大きい場合等であって、パッチ材がゴム製袋体の表面より突出より再度破損の恐れがある場合には、図2に示すようにパッチ材の全厚さに相当する深さだけカバー層7を削り込むことによりパッチ材3の突出を無くすることがが好ましい。図2(a)は損傷箇所2の周辺部であってパッチ材3の平面寸法に対応する範囲のカバーゴムを、パッチ材3の全厚さ相当分を削り取り、周辺部分10に傾斜をつけて研削し、このカバーゴムを削り取った位置に常温接着剤を塗布したパッチ材3を貼り付ける。つづけて、実施例1と同様に常温接着剤を硬化し、伸縮帆布を熱収縮させて補修を完了する。補修後の補修箇所のA−A断面図を図2(b)に示すように、パッチ材3の表面高さはゴム製袋体1のカバーゴム7の外周面と面一となり、流木など浮遊物によりパッチ材3がはがされることが無くなる。
(実施例3)
損傷箇所2が大きい場合(例えば、長径20〜30mm)には、図3に示す補修方法が用いられる。図3に補修後の断面図を示すように 熱収縮帆布4の下面に更にこれと同様に熱収縮する補強収縮帆布4’をステップを付けて接着、積層している。このパッチ材3’は1辺500mmの4辺形であり、熱収縮帆布4の1辺は400mm、補強収縮帆布4’の1辺は300mmである。一方、ゴム製袋体1のパッチ材3’を接着する範囲において表カバー層7を、パッチ材3’の接着面に対応するステップをつけて切除している。 他は、実施例1と同様にして損傷箇所2に接着している。結果、実施例1と同様に評価して準備時間は約60分で接着時間は40分であった。
【0026】
熱収縮帆布の熱収縮温度と収縮率の関係を表1に、常温接着剤の加熱温度と接着強度の関係を表2に示す。なお、熱収縮帆布、常温接着剤は実施例1と同じものを用いた。
【0027】
【表1】

【0028】
【表2】

【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】実施例1の補修方法により補修した補修箇所の断面図を示し、図1(a)はパッチ材3を熱収縮させる前の断面図であり、図1(b)はパッチ材3を熱収縮した後の断面図である。
【図2】実施例2の補修方法により補修した補修箇所を表し、図2(a)はゴム製袋体1のカバーゴム7を削る取ってパッチ材を貼り付けた斜視図であり、図2(b)は図2(a)のA−A断面図である。
【図3】熱収縮帆布4に補強収縮帆布4’を積層して2層としたパッチ材を用いて補修した補修箇所の断面図である。
【図4】本発明に係るゴム製袋体1のゴム堰としての使用状態を説明する断面図であり、図5(a)は起立時の断面図であり、図5(b)は倒伏時の断面図である。
【符号の説明】
【0030】
1:ゴム製袋体
2:損傷箇所
3、3’:バッチ材
4:熱収縮帆布
4’:補強収縮帆布
5:ゴム保護層
6:芯体帆布
7:表カバー層
8:裏カバー層
9:常温接着剤層
10:周辺部分




【特許請求の範囲】
【請求項1】
河川のゴム堰として用いられるゴム製袋体の損傷箇所を、現場で内部に圧入された加圧流体を排出することなく補修する方法であって、
ヒートセットされた熱収縮帆布とゴム保護層とを一体に積層したパッチ材の片面に、常温で硬化する常温接着剤を塗布して前記損傷箇所に圧着し、そのバッチ材の背面を加圧加熱手段によりゴム製袋体の内圧に対抗できる力で前記常温接着剤が硬化するまでの時間、加圧した後、前記加圧加熱手段により前記パッチ材をその熱収縮温度まで加熱することを特徴とするゴム製袋体の補修方法。
【請求項2】
前記常温接着剤が硬化する間、前記加圧加熱手段により前記パッチ材を30〜50℃の温度で加熱する請求項1に記載のゴム製袋体の補修方法。
【請求項3】
前記パッチ材の熱収縮帆布が、ポリアミド繊維又はポリエステル繊維を主体とした帆布であって、延伸温度80〜150℃、延伸率3〜8%によりヒートセットされている請求項1または2に記載のゴム製袋体の補修方法。
【請求項4】
前記バッチ材を熱収縮させる温度が前記熱収縮帆布の延伸温度より20℃低い温度から延伸温度と同じ温度までの温度である請求項1〜3の何れかに記載のゴム製袋体の補修方法。
【請求項5】
前記パッチ材の大きさが、前記ゴム製袋体の損傷箇所の端部より150mm以上広い接着部分を有している請求項1〜4の何れかに記載のゴム製袋体の補修方法。




【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−2394(P2006−2394A)
【公開日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−178437(P2004−178437)
【出願日】平成16年6月16日(2004.6.16)
【出願人】(000005061)バンドー化学株式会社 (429)
【Fターム(参考)】