ゴルフクラブヘッド及びそれに関連する方法
【課題】 シャフトスリーブの重心を適切に位置する技術を提供する。
【解決手段】 ゴルフクラブヘッドは、ホーゼルを備えるクラブヘッド本体と、ホーゼルに挿入可能であるシャフトスリーブとを備える。シャフトスリーブがホーゼルに固定されており、ゴルフクラブヘッドがアドレス位置にある場合に、シャフトスリーブ重心は、ソール底端部に対して、約46.2mm未満のスリーブCG垂直距離に位置する。
【解決手段】 ゴルフクラブヘッドは、ホーゼルを備えるクラブヘッド本体と、ホーゼルに挿入可能であるシャフトスリーブとを備える。シャフトスリーブがホーゼルに固定されており、ゴルフクラブヘッドがアドレス位置にある場合に、シャフトスリーブ重心は、ソール底端部に対して、約46.2mm未満のスリーブCG垂直距離に位置する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、概してスポーツ用具に関し、より具体的には、ゴルフクラブヘッドとそれに関連する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ゴルフなどのいくつかのスポーツは、個人の特性又は好みに合わせて選択できる、又は個別に調整できる部分を備えた用具を必要とする。例えば、推奨されるクラブシャフトのタイプ、クラブヘッドのタイプ、及び/又はクラブヘッドのロフト角もしくはライ角は、技能、年齢、又は身長などの個人の特性に基づいて変えることができる。但し、一旦組み立てると、ゴルフクラブは通常、そのゴルフクラブシャフトとゴルフクラブヘッドとの間の連結機構は、変更不能に固定される。従って、個人用の適切な用具を決める場合、クラブシャフト、クラブヘッド、ロフト角、及び/又はライ角の様々な組み合わせを試すために、そのように固定される連結機構を有する、不必要に多数のゴルフクラブが利用できなければならない。さらに、個人の特性又は好みが変わったとしても、ゴルフ用具は、そのような変化に対処するために調整することができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
調整可能な連結機構は、ゴルフクラブの様々な部分を変更可能に取り付ける際に、大きな自由度を付与するように構成できるが、結合力の不足につながる不安定性をもたらしたり、又はゴルフクラブヘッドとゴルフクラブシャフトとの連結部に応力集中を発生させたりすることがある。上記を考慮すると、ゴルフ連結機構及び関連する方法をさらに進化させることで、ゴルフクラブの実用性及び整性の特徴が改善されるであろう。特に、本明細書は、シャフトスリーブの重心を適切に位置する技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本明細書で開示される技術は、ゴルフクラブヘッドにおいて実現される。ゴルフクラブヘッドは、ゴルフクラブヘッド本体と、シャフトスリーブとを備える。クラブヘッド本体は、ソール底端部を備えるソールと、ホーゼルと、を備える。シャフトスリーブは、ホーゼルに挿入可能であり、ゴルフクラブシャフトを、ホーゼルに再配置可能に連結するように構成される。ホーゼルは、ホーゼル外縁部を備えるホーゼル外壁と、シャフトスリーブを受け入れるように構成されるホーゼル穴と、を備える。シャフトスリーブは、ゴルフクラブシャフトの端部を受け入れるように構成されるスリーブ穴と、シャフトスリーブ重心と、を備える。シャフトスリーブがホーゼルに固定されており、ゴルフクラブヘッドがアドレス位置にある場合に、シャフトスリーブ重心は、ソール底端部に対して、約46.2mm未満のスリーブCG垂直距離に位置する。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【図1】本明細書に開示される一例によるゴルフ連結機構を有するゴルフクラブヘッドの正面斜視図を示す。
【図2】図1のゴルフ連結機構を有するゴルフクラブヘッドの上面斜視図を示す。
【図3】図2のIII-III線に沿ったゴルフクラブの断面図であって、シャフトスリーブがシャフト受け部に挿入されたゴルフ連結機構を示す。
【図4】図2のIV-IV線に沿ったゴルフクラブヘッド及びゴルフ連結機構の断面図を示す。
【図5】ゴルフクラブヘッドから切り離したシャフトスリーブの側面図を示す。
【図6】図5のVI-VI線に沿ったシャフトスリーブの断面図を示す。
【図7】図5のVII-VII線に沿ったシャフトスリーブの断面図を示す。
【図8】シャフトスリーブが除去されたシャフトレシーバが示される図1のゴルフクラブヘッドの上面図を示す。
【図9】シャフトスリーブが除去された図2のIII-III線に沿った図1のゴルフクラブヘッドの垂直断面図を示す。
【図10】シャフトスリーブのスリーブ連結部セットの一部の側面図を示す。
【図11】シャフト受け部の受け部連結部セットの一部の透視側面図を示す。
【図12】図1〜7及び10のシャフトスリーブと同様のシャフトスリーブのスリーブ連結部セットの一部の側面図を示す。
【図13】図1〜4,8〜9及び11のシャフトレシーバと同様のレシーバ連結部セットの一部の透視側面図を示す。
【図14】図4のXIV-XIV線の視点における第1の構成のゴルフ連結機構の水平断面図を示す。
【図15】図4のXIV-XIV線の視点における第2の構成のゴルフ連結機構の水平断面図を示す。
【図16】シャフトスリーブを取り外した図4のXIV-XIV線における第3の構成のゴルフ連結機構の水平断面図を示す。
【図17】シャフトスリーブを取り外した図4のXIV-XIV線における第4の構成のゴルフ連結機構の水平断面図を示す。
【図18】本明細書の開示に従ってゴルフ連結機構を提供、形成及び/又は製造し得る方法を示すフローチャートを示す。
【図19】それぞれホーゼルが異なるゴルフクラブヘッド1910,1920の抵抗性伴流領域の比較を示す。
【図20】図19のゴルフクラブヘッドのホーゼル径に対する、オープンフェイス角に対応する抵抗の図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0006】
実施形態の例に関する以下の詳細な説明を添付の図と併用して読むことで、本開示がより深く理解されるであろう。
【0007】
図解を簡単かつ明瞭にするために、作成した図は構造の一般的な態様を示し、公知の特徴及び技術に関する説明及び細部は、本開示を不必要に分かりにくくしないように省略されることがある。さらに、作成した図中の要素は、必ずしも一定の縮尺ではない。例えば、図中の一部の要素の寸法は、本開示の実施形態の理解を高めるのに役立つように、他の要素と比べて誇張されることがある。様々な図中の同じ参照数字は、同じ要素を示す。
【0008】
本明細書及び特許請求の範囲にある「第1の」「第2の」「第3の」「第4の」などの用語は、あるとしても、同様の要素間を区別するために使用され、必ずしも特定の連続的に並んだ順番、又は経時的な順番を説明するためではない。当然ながら、そのように使用される用語は、本明細書で説明する実施形態が、例えば、図示される、あるいは本明細書で説明されるもの以外の順番で使用することができるように、適切な状況下で入れ替えることができる。さらに、「含む」及び「有する」という用語、ならびにそれらの変形版は、非排他的包含に適用されることを意図しており、一連の要素を含むプロセス、方法、システム、物品、デバイス、又は装置は、必ずしもこれらの要素に限定されるのではなく、明確に列挙されていない要素、又はそのようなプロセス、方法、システム、物品、デバイス、又は装置に固有の他の要素を含み得る。
【0009】
本明細書及び特許請求の範囲にある「左」「右」「前」「後ろ」「上部」「底部」「上」「下」などの用語は、あるとしても、説明目的に使用され、必ずしも永続的な相対位置を説明するためではない。当然ながら、そのように使用される用語は、本明細書で説明する装置、方法、及び/又は製品の実施形態が、例えば、図示される、あるいは本明細書で説明されるもの以外の向きで使用することができるように、適切な状況下で入れ替えることができる。
【0010】
「連結する」「連結される」「連結」などの用語は幅広く解釈されるべきであり、2つ以上の要素を機械的に、又は別の方法で連結することを指す。「連結(機械的でも別の方法でも)」は、例えば、永続的、又は半永続的、又は瞬間だけなどの任意の期間にわたることができる。
【0011】
「連結される」などの単語の近くに「取り外し可能に」「取り外し可能な」などの単語がない場合、当該する「連結」などは取り外し可能であることも、取り外しできないことも意図しない。
【0012】
本明細書での定義において、2つ以上の要素は、同じ材料片で構成される場合に「一体型」である。本明細書での定義において、2つ以上の要素は、それぞれが異なる材料片で構成される場合に「非一体型」である。
【0013】
一例では、ゴルフクラブヘッド及びゴルフクラブシャフトのためのゴルフ連結機構は、ゴルフクラブシャフトの端部に連結されるように構成されるシャフトスリーブを備えることができる。シャフトスリーブは、ゴルフクラブシャフトの端部を受け入れるように構成されるシャフト穴と、シャフトスリーブのスリーブ上端からスリーブ底端まで、シャフトスリーブの長手方向中心線に沿って伸びるスリーブ軸と、スリーブ軸を中心軸として心出しされたスリーブ外壁と、スリーブ外壁から突出する第1の連結部と、スリーブ外壁から突出する第2の連結部とを備えることができる。第1の連結部は、第1の連結部全体にわたって湾曲した第1の弓形面を備えることができる。第2の連結部は、第2の連結部全体にわたって湾曲した第2の弓形面を備えることができる。第1及び第2の弓形面は、ゴルフクラブヘッドに対するシャフトスリーブの回転を制限するように構成することができる。
【0014】
一例では、ゴルフ連結機構を提供する方法は、ゴルフクラブシャフトの端部に連結されるように構成されるシャフトスリーブを用意する工程を含むことができる。シャフトスリーブを用意する工程には、シャフトスリーブのスリーブ上端からスリーブ底端まで、シャフトスリーブの長手方向中心線に沿って伸びるスリーブ軸を設ける工程と、スリーブ軸を中心軸として心出しされたスリーブ外壁を設ける工程と、スリーブ外壁から突出する第1の連結部を設ける工程と、スリーブ外壁から突出する第2の連結部を設ける工程とを含むことができる。第1の連結部を設ける工程には、第1の連結部全体にわたって湾曲した第1の弓形面を設ける肯定を含むことができる。第2の連結部を設ける工程には、第2の連結部全体にわたって湾曲した第2の弓形面を設ける工程を含むことができる。第1及び第2の弓形面は、ゴルフクラブヘッドに対するシャフトスリーブの回転を制限するように構成することができる。
【0015】
一例では、ゴルフクラブは、ゴルフクラブヘッドと、ゴルフクラブシャフトと、ゴルフクラブヘッドとゴルフクラブシャフトとを互いに連結するゴルフ連結機構とを備えることができる。ゴルフ連結機構は、ゴルフクラブシャフトの端部に連結されるように構成されたシャフトスリーブと、シャフトスリーブを受け入れるように構成されたゴルフクラブヘッドのシャフト受け部とを含むことができる。シャフトスリーブは、シャフトスリーブのスリーブ上端からスリーブ底端まで、シャフトスリーブの長手方向中心線に沿って伸びるスリーブ軸と、スリーブ軸と非同軸であり、ゴルフクラブシャフトの端部を受け入れるように構成されたシャフト穴と、スリーブ軸を中心軸として心出しされたスリーブ外壁と、スリーブ外壁によって囲まれ、シャフト受け部に挿入されるように構成されたスリーブ挿入部分と、スリーブ外壁から突出する第1の連結部と、スリーブ外壁から突出する第2の連結部とを備えることができる。シャフト受け部は、スリーブ挿入部分がシャフト受け部内にある場合に、スリーブ外壁と接するように構成された受け部内壁と、受け部内壁に凹設された第3の連結部と、受け部内壁に凹設された第4の連結部とを備えることができる。第1の連結部は、第1の連結部全体にわたって湾曲した第1の弓形面を備える。第1の弓形面は、少なくとも約10.1mmの第1の垂直方向曲率半径と、約2.5mm〜約5.7mmの第1の水平方向曲率半径とを有することができる。第2の連結部は、第2の連結部全体にわたって湾曲した第2の弓形面を含むことができる。第2の弓形面は、少なくとも約10.1mmの第2の垂直方向曲率半径と、約2.5mm〜約5.7mmの第2の水平方向曲率半径とを有することができる。第3の連結部は、第1の連結部の第3の弓形面の少なくとも一部に対して相補的な第3の弓形面を備えることができる。第3の弓形面は、少なくとも約10.1mmの第3の垂直方向曲率半径と、約2.5mm〜約5.7mmの第3の水平方向曲率半径とを有することができる。第4の連結部は、第2の連結部の第2の弓形面の少なくとも一部に対して相補的な第4の弓形面を備えることができる。第4の弓形面は、少なくとも約10.1mmの第4の垂直方向曲率半径と、約2.5mm〜約5.7mmの第4の水平方向曲率半径とを有することができる。第1、第2、第3、及び第4の弓形面は、ゴルフクラブヘッドに対するシャフトスリーブの回転を制限するように構成することができる。シャフトスリーブ連結部及びシャフト受け部連結部の曲率半径を上記の数値範囲にすることで、連結部の大きさの最小化を可能にするのと同時に、それでもなお、クラブヘッドがボールを打撃したときのシャフト受け部に対するシャフトスリーブの回転を適切に制限するために、連結部のそれぞれの曲率半径に沿った各連結部間の実質的に垂直方向/法線方向の力などによって、互いに押し付け合う十分な接触面積が付与される。連結部の大きさを小さくすることで、ゴルフクラブの性能特性に影響を及ぼすことがある大きな重量も体積も付加しないなど、連結機構が小さいままであるのが可能になる。さらに、連結機構が小さいままなので、ゴルフクラブは、かさばり、美観を損ね、気が散る原因となる調整可能なシャフト連結装置を必要とせず、今まで通り、通常のゴルフクラブのような外観及び感触であり得る。
【0016】
他の例及び実施形態が本明細書でさらに開示される。そのような例及び実施形態は、図、特許請求の範囲、及び/又は本明細書で見ることができる。
【0017】
図面を参照して、図1は、本開示の一例によるゴルフ連結機構1000を有するゴルフクラブヘッド101の正面斜視図を示している。図2は、ゴルフ連結機構1000を有するゴルフクラブヘッド101の上面斜視図を示している。図3は、図2のIII-III線に沿ったゴルフクラブヘッド101の断面図を示しており、シャフトスリーブ1100がシャフト受け部3200に挿入されたゴルフ連結機構1000を示している。図4は、図2のIV-IV線に沿った、ゴルフクラブヘッド101及びゴルフ連結機構1000の断面図を示している。
【0018】
この実施形態では、ゴルフ連結機構1000は、ゴルフクラブシャフト102(図1)などのゴルフクラブシャフトの端部に連結されるように構成されるシャフトスリーブ1100を備える。図5は、ゴルフクラブヘッド101(図1)から切り離したシャフトスリーブ1100の側面図を示している。図6は、図5のVI-VI線に沿ったシャフトスリーブ1100の断面図を示している。この例では、シャフトスリーブ1100は、ゴルフクラブシャフト102の端部を受け入れるように構成されたシャフト穴3120を備える。シャフトスリーブ1100はまた、スリーブ上端部1191からスリーブ底端部3192まで、シャフトスリーブ1100の長手方向中心線に沿って伸びるスリーブ軸5150を備える。スリーブ外壁3130は直角円筒であり、この例では、スリーブ外壁3130の少なくとも一部が、スリーブ軸5150に対して実質的に平行であり、その内側でシャフト穴3120に面している。言い換えると、この実施形態では、スリーブ軸5150は、スリーブ外壁3130の中心である。この例では、シャフト穴3120は、シャフト穴軸6150と同軸に伸び、スリーブ軸5150に対して角度をなしており、従って、スリーブ軸5150と同軸ではない。シャフト穴軸6150は、この例では、スリーブ軸5150から約0.5°で角度をなしているが、そのような角度は、スリーブ軸5150に対して約0.2°〜約4°とすることができる例もあり得る。従って、この実施形態では、シャフト穴3210及びスリーブ外壁3130は、同心ではない。但し、シャフト穴軸6150は、スリーブ軸5150と同一線上とすることができて、スリーブ外壁3130及びシャフト穴3120を実質的に同心とすることができる他の実施形態もあり得る。
【0019】
シャフトスリーブ1100は、1つ又は複数の連結部がスリーブ外壁3130から突出したスリーブ連結部セット3110を備える。図7は、スリーブ連結部セット3110を横断する図5のVII-VII線に沿ったシャフトスリーブ1100の断面図を示している。図3〜7は、スリーブ外壁3130から突出したスリーブ連結部セット3110の様々な図を示している。この例では、スリーブ連結部セット3110は、スリーブ外壁3130から突出したスリーブ連結部3111、3112、5116、7115を備え、スリーブ連結部3112はスリーブ連結部3111の反対側に位置し、スリーブ連結部7115は、スリーブ外壁3130の周縁7191に沿って、スリーブ連結部5116の反対側に位置している。図7から分かるように、スリーブ連結部セット3110は、この実施形態では、周縁部7191のまわりに交互に凹凸面を形成している。
【0020】
スリーブ連結部セット3110のスリーブ連結部は、シャフトスリーブ1100がシャフト受け部3200に挿入及び固定された場合に、ゴルフクラブヘッド101に対するシャフトスリーブ1100の回転を制限するように構成された弓形面を含む。例えば、図3、図5、及び図7に示すように、(a)スリーブ連結部3111は、スリーブ連結部3111の外側領域全体にわたって湾曲した弓形面3151を含み、(b)スリーブ連結部3112は、スリーブ連結部3112の外側領域全体にわたって湾曲した弓形面3152を含み、(c)スリーブ連結部5116は、スリーブ連結部5116の外側領域全体にわたって湾曲した弓形面5156を含み、(d)スリーブ連結部7115は、スリーブ連結部7115の外側領域全体にわたって湾曲した弓形面7155を含む。
【0021】
ゴルフ連結機構1000はまた、図3〜4に示すように、シャフトスリーブ1100を受け入れるように構成されたシャフト受け部3200を備える。図8は、シャフトスリーブ1100が除去されたゴルフクラブヘッド101の上面図を示し、シャフト受け部3200を上から示している。図9は、シャフトスリーブ1100を除去した、図2のIII-III線に沿ったゴルフクラブヘッド101の垂直断面図を示し、シャフト受け部3200の垂直断面を示している。
【0022】
この例では、シャフト受け部3200は、クラブヘッド101のホーゼル1015と一体であるが、シャフト受け部3200は、ホーゼル1015とは別体とすることができ、接着剤、ねじ機構、及び/又はボルトもしくはリベットによってなど、1つ又は複数の固定方法によってホーゼルに連結することができる実施形態もあり得る。同じ又は他の実施形態では、ホーゼル及びシャフト受け部という用語は、同じ意味で使用することができる。ゴルフクラブヘッド101が、ホーゼル1015ではなくて、そのクラウン又は上部部分にヘッド穴を備えることができる実施形態もあり得る。そのような実施形態では、シャフト受け部3200もそのようなヘッド穴の一部であってよいし、又はヘッド穴に連結されてもよい。
【0023】
シャフトスリーブ1100は、シャフト受け部3200に挿入されるように構成され、いくつかの部分に細分することができる。例えば、シャフトスリーブ1100は、スリーブ外壁3130によって囲まれ、シャフトスリーブ1100がシャフト受け部3200に固定される場合に、シャフト受け部3200の内部にあるように構成されたスリーブ挿入部分3160を備える。この例では、シャフトスリーブ1100はまた、シャフトスリーブ1100がシャフト受け部3200に固定される場合に、シャフト受け部3200の外に留まるように構成されたスリーブ上部部分3170を備える。ただし、スリーブ上部部分3170がなく、及び/又は、シャフトスリーブはシャフトスリーブ1100と同様であるが、その全体をシャフト受け部3200に挿入されるように構成される他の例もあり得る。
【0024】
シャフト受け部3200は、ホーゼル外壁3240を備え、受け部内壁3230は、シャフトスリーブがシャフト受け部に挿入された場合に、シャフトスリーブ1100のスリーブ挿入部分3160及びスリーブ外壁3130に接するように構成されている。シャフト受け部3200はまた、シャフトスリーブ1100の連結部セット3110と係合して、シャフト受け部3200に対するシャフトスリーブ1100の回転を制限するように構成された受け部連結部セット3210を含む。この実施形態では、図8で分かるように、受け部連結部セット3210は、受け部内壁3230に凹設された受け部連結部3213、3214、8217、8218を備え、受け部連結部3213は、受け部連結部3214の反対側にあり、受け部連結部8218は、受け部連結部8217の反対側にある。
【0025】
シャフト受け部3200の受け部連結部セット3210の受け部連結部は、シャフトスリーブ1100のスリーブ連結部セット3110の弓形面に対して相補的な弓形面を含む。例えば、(a)受け部連結部3213は、受け部連結部3213(図8)の内側領域全体にわたって湾曲した弓形面3253を含み、受け部連結部3213の弓形面3253は、スリーブ連結部3111(図7)の弓形面3151に対して相補的であり、(b)受け部連結部3214は、受け部連結部3214(図8)の内側領域全体にわたって湾曲した弓形面3254を含み、受け部連結部3214の弓形面3254は、スリーブ連結部3112(図7)の弓形面3152に対して相補的であり、(c)受け部連結部8217は、受け部連結部8217(図8)の内側領域全体にわたって湾曲した弓形面8257を含み、受け部連結部8217の弓形面8257は、スリーブ連結部7115(図7)の弓形面7155に対して相補的であり、(d)受け部連結部8218は、受け部連結部8218(図8)の内側領域全体にわたって湾曲した弓形面8258を含み、受け部連結部8218の弓形面8258は、スリーブ連結部5116(図7)の弓形面5156に対して相補的である。
【0026】
この実施形態では、スリーブ連結部セット3110及び受け部連結部セット3210の弓形面は、それらのそれぞれのスリーブ連結部及び受け部連結部全体にわたって湾曲している。図10は、シャフトスリーブ1100の一部であって、スリーブ連結部セット3110の側面図を示している。図11は、シャフト受け部3200の一部であって、受け部連結部セット3210の透視側面図(side x−ray view)を示している。図7及び図10に示すように、この例では、スリーブ連結部5116の弓形面5156は、水平方向の曲率半径7176を有し、スリーブ連結部3111の弓形面3151は、水平方向の曲率半径7171を有し、スリーブ連結部3112の弓形面3152は、水平方向の曲率半径7172を有し、スリーブ連結部7115の弓形面7155は、水平方向の曲率半径7175を有する。さらにこの例では、スリーブ連結部セット3110の弓形面は、シャフトスリーブ1100の底端部3192及びスリーブ軸5150(図5,6)に向かって厚さが減少する垂直方向のテーパを備える。例えば、図10に示すように、スリーブ連結部5116の弓形面5156は、垂直テーパ10186を備え、スリーブ連結部3111の弓形面3151は、垂直テーパ10181を備え、スリーブ連結部3112の弓形面3152は、垂直テーパ10182を備える。図10には示していないが、スリーブ連結部7115の弓形面7155もまた、スリーブ連結部5116の垂直テーパ10186と同様の垂直テーパを備える。
【0027】
シャフト受け部3200の受け部連結部セット3210に関して、この例では、図8及び図11に示すように、受け部連結部8218の弓形面8258は、スリーブ連結部5116の水平方向曲率半径7176(図7、図10)に対して相補的な水平方向曲率半径8278を有し、受け部連結部3213の弓形面3253は、スリーブ連結部3111の水平方向曲率半径7171(図7)に対して相補的な水平方向曲率半径8273を有し、受け部連結部3214の弓形面3254は、スリーブ連結部3112の水平方向曲率半径7172(図7)に対して相補的な水平方向曲率半径8274を有し、受け部連結部8217の弓形面8257は、スリーブ連結部7115の水平方向曲率半径7175(図7)に対して相補的な水平方向曲率半径8277を有する。
【0028】
さらにこの例では、受け部連結部セット3210の弓形面は、スリーブ連結部セット3110の弓形面の垂直テーパに対して相補的な垂直テーパを含む。例えば、図11に示すように、受け部連結部8218の弓形面8258は、スリーブ連結部5116の垂直テーパ10186(図10)に対して相補的な垂直テーパ11288を備え、受け部連結部3213の弓形面3253は、スリーブ連結部3111の垂直テーパ10181(図10)に対して相補的な垂直テーパ11283を備え、受け部連結部3214の弓形面3254は、スリーブ連結部3112の垂直テーパ10182(図10)に対して相補的な垂直テーパ11284を備える。図11には示していないが、受け部連結部8217の弓形面8257も、受け部連結部8218の垂直テーパ11288と同様の、スリーブ連結部7115の垂直テーパに対して相補的な垂直テーパを備える。
【0029】
この実施形態では、スリーブ連結部セット3110の弓形面の垂直テーパは実質的に直線であり、図10にあるスリーブ連結部3111、3112の垂直テーパ10181、10182の輪郭図で分かるように、実質的にまっすぐな線で細くなる。同様に、受け部連結部セット3210の弓形面の垂直テーパは、図11にある受け部連結部3213、3214の垂直テーパ11283、11284の輪郭図で分かるように、実質的に直線である。同じ、又は他の例では、スリーブ連結部セット3110及び受け部連結器セット3210の弓形面の実質的に直線の垂直テーパは、実質的にまっすぐな線をもたらす、大きな又は無限大の垂直方向曲率半径を有すると考えることができる。
【0030】
但し、スリーブ連結部及び/又は受け部連結部の垂直テーパが直線である必要がない他の実施形態もあり得る。図12は、スリーブ連結部セット12110を有するシャフトスリーブ12100の一部の側面図を示している。図13は、受け部連結部セット13210を有するシャフト受け部13200の透視垂直断面図(side x−ray cross−sectional view)を示している。
【0031】
シャフトスリーブ12100は、シャフトスリーブ1100(図1〜7、図10)と同様とすることができ、シャフト受け部13200は、シャフト受け部3200(図3〜4、図8、図10)と同様とすることができる。一方、スリーブ連結部セット12110はスリーブ連結部セット3110と異なり、直線でない垂直テーパを備える。例えば、スリーブ連結部セット12110は、直線でなくて湾曲しており、それぞれの垂直方向の曲率半径を有することができる垂直テーパ12186、12181、12182を備える。同様に、受け部連結部セット13210は、直線でなくて湾曲しており、スリーブ連結部セット12110の曲率半径に対して相補的なそれぞれの垂直方向の曲率半径を有する垂直テーパ13288、13283、13284を備える。従って、スリーブ連結部セット12110のスリーブ連結部及び受け部連結部セット13120の受け部連結部は、それらのそれぞれの表面領域全体にわたって、水平方向及び垂直方向にそれぞれ湾曲している。例えば、スリーブ連結部12116の全面の任意の点に対して接線方向の任意の水平線は、スリーブ連結部12116の全面の他の任意の点に対して接線方向でない。同じ、又は他の実施形態では、スリーブ連結部セット12110の各スリーブ連結部の全面、及び受け部連結部セット13120の各受け部連結部の全面は、全体にわたって、及び全ての方向にそれぞれ湾曲している。
【0032】
本開示の異なるスリーブ連結部及び受け部連結部は、特定の範囲内のそれぞれの曲率を有していてもよい。例えば、図7及び図10に関して、スリーブ連結部セット3110の水平方向曲率半径7171、7172、7175、7176は、それぞれ約0.175インチ(約4.45mm)であるが、曲率半径が、約0.1インチ(2.54mm)〜約0.225インチ(5.715mm)の範囲をとることができる実施形態もあり得る。図8及び図11に関して、受け部連結部セット3210の水平方向曲率半径8273、8274、8277、8278は、それぞれ水平方向曲率半径7171、7172、7175、7176(図7、図10)と相補的に同じ、又は同様とすることができる。さらに、図12〜13の実施形態におけるスリーブ連結部セット12110及び受け部連結部セット13210の水平方向曲率半径は、スリーブ連結部セット3110及び/又は受け部連結部セット3210の、図1〜11の実施形態に関連して説明した水平方向曲率半径と同様とすることもできる。
【0033】
前述したように、図1〜11の実施形態では、スリーブ連結部セット3110(図10)及び受け部連結部セット3210(図11)の垂直テーパは、ほぼ無限大の垂直方向曲率半径を有することができ、それによって、実質的にまっすぐな線をもたらす。図12〜13の実施形態では、スリーブ連結部セット12110(図12)及び受け部連結部セット13210(図13)の垂直テーパは、より顕著な垂直方向の曲率半径を有する。一例として、スリーブ連結部12116の垂直テーパ12186(図12)の垂直方向の曲率半径は約0.8インチ(20.32mm)であるが、垂直方向の曲率半径が、約0.4インチ(10.16mm)〜2インチ(50.8mm)の範囲をとることができる実施形態もあり得る。スリーブ連結部セット12110の他の同様な部分の垂直方向曲率半径も、垂直テーパ12186について説明したのと同じ範囲をとることができる。さらに、受け部連結部セット13210(図13)の垂直方向曲率半径は、スリーブ連結部セット12110(図12)について説明した垂直方向曲率半径と相補的に同じ、又は同様とすることができる。
【0034】
一部の例では、スリーブ連結部及び/又は受け部連結部の弓形面は、幾何学的構造の部分を備えることができる。例えば、スリーブ連結部12116の弓形面(図12)は、二次曲面を含むことができ、受け部連結部13218の弓形面(図13)は、スリーブ連結部12116の弓形面に対して相補的な二次曲面を含むことができる。そのような例では、スリーブ連結部12116及び受け部連結部13218の二次曲面は、例えば、放物面の一部、又は、双曲面の一部を備えることができる。二次曲面の弓形面が、円錐面の一部などの退化二次曲面の一部を含むことができるスリーブ連結部及び受け部連結部を有する例もあり得る。そのような例は、スリーブ連結部セット3110及び受け部連結部セット3200に関して、図10〜11のものと同様とすることができる。
【0035】
図10〜11及び図12〜13の実施形態では、スリーブ連結部セット3110(図10)及び/又はスリーブ連結部セット12110(図12)のスリーブ連結部の弓形面、ならびに受け部連結部セット3210(図11)及び/又は受け部連結部セット13210(図13)の受け部連結部の弓形面は、連続して湾曲するなど、屈曲点がないように構成することができる。同じ、又は他の実施形態では、そのような弓形面は、(弓形面のそれぞれの周縁部を除いて)エッジがないように構成することもできる。例えば、スリーブ連結部5116(図10)の全表面領域は、スリーブ連結部の周縁部内のその全表面領域の任意の一部に関してエッジがない。さらに、受け部連結部8218(図11)の全表面領域は、受け部連結部の周縁部内のその全表面領域の任意の一部に関してエッジがない。同様に、エッジのない特性は、スリーブ連結部12110(図12)及び受け部連結部13218(図13)によっても共有される。スリーブ連結部が受け部連結部に押し当たって嵌った場合に、上記の特徴により、接触面積が最大化されるのが可能になって、そのそれぞれのシャフト受け部に対するそのシャフトスリーブの回転を制限することができる。
【0036】
図3〜7及び図10で分かるように、スリーブ連結部セット3110は、スリーブ外壁3130の上部部分から突出している。同様に、図3〜4、図8〜9、及び図11で分かるように、受け部連結部セット3210は、受け部内壁3230の上部部分に凹設されている。但し、スリーブ連結部セット3110及び受け部連結部セット3210がその他の部分に配置できる他の実施形態もあり得る。例えば、スリーブ連結部セット3110及び受け部連結部セット3210は、それぞれシャフトスリーブ1100及びシャフト受け部3200の底部部分又は中間部分か、あるいはそれらの近くに配置することができる。同じ、又は他の実施形態では、スリーブ連結部セット3110及び受け部連結部セット3210の形状は、スリーブ連結部セット3110がスリーブ外壁3130に凹設され、受け部連結部セット3210が受け部内壁3230から突出するように逆にすることができる。本明細書で説明した装置、方法、及び製品はこの点について限定されない。
【0037】
図3に提示した断面図で分かるように、ゴルフ連結機構1000はまた、シャフトスリーブ1100をシャフト受け部3200に固定するように構成された固定留め具3400を備える。この例では、固定留め具3400は、シャフト受け部3200の底部の通路を通って、シャフトスリーブ1100のスリーブ底端部3192と連結するように構成されたボルトを備える。固定留め具3400は、ねじ機構によってスリーブ底端部3192と連結するように構成されている。ねじ機構が締め付けられるときに、固定留め具3400は、シャフトスリーブ1100をシャフト受け部3200の底端部に向かって引き寄せるように構成され、それにより、スリーブ連結部セット3110の弓形面が、受け部連結部セット3210の弓形面に押し当たって嵌る。
【0038】
この例などの例では、ゴルフクラブヘッド101の本体、シャフトスリーブ1100、及び固定留め具3400を合わせた総質量は、組み立てたクラブヘッド質量と称することができ、一方、シャフトスリーブ1100及び固定留め具3400のないゴルフクラブヘッド101の本体の質量は、取り外したクラブヘッド質量と称することができる。
【0039】
この実施形態では、固定留め具3400は、シャフトスリーブ1100から切り離された場合に、固定留め具3400がシャフト受け部3200から完全に外れるのを制限する、又は少なくとも抑制するために、固定留め具3400に連結された保持要素3450を備える。保持要素3450は、シャフト受け部3200内に配置され、固定留め具3400のねじのまわりに連結されたワッシャを備える。固定留め具3400を保持要素3450に押し通すことで、固定留め具3400のねじに沿った保持要素の位置決めを可能にすることなど、及び一旦固定留め具3400のねじに沿って位置決めされると、実質的に一定の位置に留まることなど、この実施形態では、保持要素3450は、固定留め具3400のねじに自在に係合するように構成することができる。こうして、保持要素3450は、シャフトスリーブ1100がシャフト受け部から外された後、固定留め具3400の端部をシャフト受け部3200内に保持することができ、固定留め具3400の端部のスリーブ底端部3192への挿入を可能にする。一部の例では、保持要素3450は、固定留め具3400の材料よりも可撓性のあるナイロン材料又は他のプラスチック材料などの材料を含むことができる。
【0040】
他の例では、固定留め具3400がシャフト受け部3200に貫入する場合に通る穴は、固定留め具3400のものに対応するねじ切りを含むことができ、そのようなねじ切りは保持要素として機能することができる。これらの他の例では、保持要素3450は削除することができる。
【0041】
シャフトスリーブ1110が、固定留め具3400によってシャフト受け部3200に固定された場合に、スリーブ連結部セット3110及び受け部連結部セット3210は、少なくともそれらのそれぞれの弓形面の大部分が、互いに押し付け合って嵌るように構成されている。例えば、図10〜11の実施形態では、互いに押し付け合って嵌った場合に、少なくとも、スリーブ連結部5116の全面の大部分、及び受け部連結部8218の全面の大部分は互いに接触し、シャフト受け部3200に対するシャフトスリーブ1100の回転を制限する。別の例として、図11〜12の実施形態において、互いに押し付け合って嵌った場合に、スリーブ連結部12116の全面の大部分、及び受け部連結部13218の全面の大部分も互いに接触して回転を制限する。同じ、又は他の例では、スリーブ連結部セット3110(図10)又はスリーブ連結部セット12110(図12)の個々のスリーブ連結部と、受け部連結部セット3210(図11)又は受け部連結部セット13210(図13)の個々の受け部連結部との間の接触面によって画定される接触領域は、個々の受け部連結部又は個々のスリーブ連結部の全面の約51%〜約95%とすることができる。一部の実施形態では、そのような接触領域は、個々の受け部連結部及び/又は個々のスリーブ連結部の全面にかなり近いか、又は等しいなど、さらに大きくすることができる。スリーブ連結部セット3110(図10)又はスリーブ連結部セット12110(図12)のスリーブ連結部の弓形面が、受け部連結部セット3200(図11)又は受け部連結部セット13210(図13)の受け部連結部の弓形面に押し当たって嵌った場合に、それぞれの接触領域にわたって法線力が互いに作用し合う例もあり得る。
【0042】
この例では、固定留め具3400がシャフトスリーブ1100をシャフト受け部3200に固定した場合に、スリーブ連結部セット3110が受け部連結部セット3210に押し当たって嵌ることで、スリーブ上部部分3170は、スリーブ上部部分3170の底端部3171がシャフト受け部3200の上端から離間した状態で、シャフト受け部3200の外に留まっている。そのような本来備わった空き間隔は製造公差を緩和して、スリーブ連結部セット3110が受け部連結部セット3210に押し当たって適切に嵌ることができるのを保証する。
【0043】
同じ、又は他の例では、スリーブ連結部セット3110のスリーブ連結部の1つ又は複数の部分は、シャフト受け部3200の上端部を通り過ぎて突出することができる。スリーブ連結部セット3110のスリーブ連結部の1つ又は複数は、受け部連結部セット3210の受け部連結部の1つ又は複数の底端部を通り過ぎて伸びることができる例もあり得る。他の例では、受け部連結部セットの受け部連結部の1つ又は複数は、スリーブ連結部セット3110のスリーブ連結部の1つ又は複数の底端部を通り過ぎて伸びることができる。必要とされる製造公差を緩和し、一方で、それでもなお、スリーブ連結部セット3110が受け部連結部セット3210に押し当たって適切に嵌るのを可能にするために、上記の特徴の一部をゴルフクラブ連結機構1000の設計に盛り込むことができる。
【0044】
図14は、図4のXIV-XIV線の視点における、構成1400のゴルフ連結機構1000の水平断面図を示している。ゴルフ連結機構1000は、構成1400で図3〜4,14に示されており、スリーブ連結部セット3110のスリーブ連結部3111、7115、3112、5116(図7)は、それぞれ、受け部連結部セット3210の受け部連結部3213、8217、3214、8218(図8)と対になっている。上記のように、シャフト穴軸6150(図6)は、シャフトスリーブ1100のスリーブ軸5150と同軸ではないので、図14の構成1400は、第1のライ角と、シャフト穴軸6150(図6)とシャフト受け部3200(図3〜4、図8〜9)との間、及び/又はシャフト102(図1)とゴルフクラブヘッド101(図1)との間の第1のロフト角と、を有することができる。
【0045】
図15は、図4のXIV-XIV線の視点における、構成1500のゴルフ連結機構1000の水平断面図を示している。構成1500では、スリーブ連結部セット3110のスリーブ連結部3112、5116、3111、7115(図7)は、それぞれ、受け部連結部セット3210の受け部連結部3213、8217、3214、8218(図8)と対になっている。上記のように、シャフト穴軸6150(図6)は、シャフトスリーブ1100のスリーブ軸5150と同軸ではないので、図15の構成1500は、第2のライ角と、シャフト穴軸6150(図6)とシャフト受け部3200(図3〜4、図8〜9)との間、及び/又はシャフト102(図1)とゴルフクラブヘッド101(図1)との間の第2のロフト角と、を有することができる。
【0046】
図16は、図4のXIV-XIV線の視点における、構成1600のゴルフ連結機構1000の水平断面図を示している。構成1600では、スリーブ連結部セット3110のスリーブ連結部7115、3112、5116、3111(図7)は、それぞれ、受け部連結部セット3210の受け部連結部3213、8217、3214、8218(図8)と対になっている。上記のように、シャフト穴軸6150(図6)は、シャフトスリーブ1100のスリーブ軸5150と同軸ではないので、図16の構成1600は、第3のライ角と、シャフト穴軸6150(図6)とシャフト受け部3200(図3〜4、図8〜9)との間、及び/又はシャフト102(図1)とゴルフクラブヘッド101(図1)との間の第3のロフト角と、を有することができる。
【0047】
図17は、図4のXIV-XIV線の視点における、構成1700のゴルフ連結機構1000の水平断面図を示している。構成1700では、スリーブ連結部セット3110のスリーブ連結部5116、3111、7115、3112(図7)は、それぞれ、受け部連結部セット3210の受け部連結部3213、8217、3214、8218(図8)と対になっている。上記のように、シャフト穴軸6150(図6)は、シャフトスリーブ1100のスリーブ軸5150と同軸ではないので、図17の構成1700は、第4のライ角と、シャフト穴軸6150(図6)とシャフト受け部3200(図3〜4、図8〜9)との間、及び/又はシャフト102(図1)とゴルフクラブヘッド101(図1)との間の第4のロフト角と、を有することができる。
【0048】
スリーブ軸5150及びスリーブ連結部セット3110に対するシャフト穴軸6150の角度に応じて、図14〜17に示す構成から様々なライ角及びロフト角の調整を行うことができる。例えば、この実施形態では、図6で分かるように、シャフト穴軸6150とスリーブ軸5150との間に角度が付いていることで、シャフト穴3120の底部がスリーブ連結部3111の方を向くので、シャフト102(図1)は、シャフトスリーブ1100に挿入された場合に、スリーブ連結部3112の方に傾く。
【0049】
従って、構成1400(図14)では、第1のライ角は、より小さいライ角で構成することができ、第1のロフト角は、中立又は中間のロフト角で構成することができる。一例として、第1のライ角は、シャフト102のグリップエンドを、ゴルフクラブヘッド101(図1)のヒールに向かって約0.2°〜約4°だけ傾けるように設定することができ、それにより、構成1400のゴルフクラブのライ角が小さくなる。この例では中立である第1のロフト角は、構成1400においてシャフト102の傾きに影響を及ぼさない。
【0050】
構成1500(図15)では、第2のライ角は、より大きなライ角で構成することができ、第2のロフト角は、構成1400(図14)の第1のロフト角と同様又は同じとすることができる中立又は中間のロフト角で構成することができる。一例として、第2のライ角は、シャフト102のグリップエンドを、ゴルフクラブヘッド101(図1)のトウに向かって約0.2°〜約4°だけ傾けるように設定することができ、それにより、構成1500のゴルフクラブのライ角が大きくなる。この例では中立である第2のロフト角は、構成1500においてシャフト102の傾きに影響を及ぼさない。
【0051】
構成1600(図16)では、第3のロフト角は、より小さいロフト角で構成することができ、第3のライ角は、中立又は中間のライ角で構成することができる。一例として、第3のロフト角は、シャフト102のグリップエンドをゴルフクラブヘッド101(図1)の後部に向かって約0.2°〜約4°だけ傾けるように設定することができ、それにより、構成1600のゴルフクラブのロフト角が小さくなる。この例では中立である第3のライ角は、構成1600においてシャフト102の傾きに影響を及ぼさない。
【0052】
構成1700(図17)では、第4のロフト角は、より大きいロフト角で構成することができ、第4のライ角は、構成1600(図16)の第3のライ角と同様又は同じとすることができる中立又は中間のライ角で構成することができる。一例として、第4のロフト角は、シャフト102のグリップエンドをゴルフクラブヘッド101(図1)の前部又は打撃面に向かって約0.2°〜約4°だけ傾けるように設定することができ、それにより、構成1700のゴルフクラブのロフト角が大きくなる。この例では中立である第4のライ角は、構成1700においてシャフト102の傾きに影響を及ぼさない。
【0053】
他の実施形態では、シャフトスリーブ1100のスリーブ軸5150(図6)に対するシャフト穴軸6150(図6)の角度及び/又は向きを変えることで、他のライ角及びロフト角の関係を構成することができる。さらに、図14〜17から分かるように、スリーブ連結部3111、3112、5116、7115は互いに対称であり、受け部連結部3213、3214、8217、8218も互いに対称である。異なる実施形態では、ライ角及びロフト角の異なる組み合わせが2つだけ(4つではない)可能なように、スリーブ連結部及び受け部連結部の反対側にあるものだけが互いに対称である。
【0054】
図1〜17のゴルフ連結機構の上記の様々な特徴は、調整可能なシャフト連結機構を有する他のゴルフクラブヘッドと比べた場合に、ゴルフ連結機構が使用されるゴルフクラブにいくつかの性能上の利益をもたらすことができる。例えば、必要な部品点数が少なく、及び/又は受け部連結部セット3210が、シャフト受け部3200(図3)の上端部の近くにのみ配置されるので、ホーゼル1015(図1)のホーゼル径1031は、最小限に維持することができ、及び/又は相当する通常のゴルフクラブヘッドのホーゼル径から比較的変化しないことが可能である。一部の例では、図8で分かるように、ホーゼル径1031は、受け部上端1032で約0.55インチ(約14mm)、又は約0.53インチ(約13.46mm)など、約20mm未満とすることができる。さらに、シャフト受け部3200の上部肉厚部9250(図8〜9)は、図示するように、シャフト受け部3200の受け部上端1032で最小にすることができる。例えば、上部肉厚部9250は、約0.024インチ(約0.61mm)など、約0.035インチ(約0.9mm)以下にすることができる。
【0055】
図8で分かるように、この実施形態において、上部肉厚部9250は、受け部上端1032に沿って厚さが変わり、受け部上端1032に、少なくとも1つのホーゼル上部薄肉部分8252、及び少なくとも1つのホーゼル上部厚肉部分8251を含む。ホーゼル上部厚肉部分8251は、ホーゼル径1031の中心点に対して半径方向に測定した場合に、受け部上端1032で約2.3mm以下の厚さを有することができる。ホーゼル上部薄肉部分8252は、ホーゼル径1031の中心点に対して半径方向に測定した場合に、受け部上端1032で約0.9mm以下の厚さを有することができる。この例では、ホーゼル径1031の中心点に対して半径方向に測定した場合に、ホーゼル上部厚肉部分8251は、約1.27mm以下とすることができ、ホーゼル上部薄肉部分8252は、0.64mm以下とすることができる。
【0056】
ホーゼル径1031は、上記のように最小限にすることができるので、ホーゼル1015からの空力抵抗が小さくなった結果として、ゴルフクラブヘッド101の空力特性を改善することができる。図19は、ゴルフクラブヘッド1910、1920のそれぞれのホーゼルの停滞した抵抗性伴流(drag wake)領域1911、1921の比較を示しており、ゴルフクラブヘッド1910は、約0.5インチのホーゼル径を有し、ゴルフクラブヘッド1920は、より大きい約0.62インチのホーゼル径を有する。一部の例では、ゴルフクラブヘッド1910は、ゴルフクラブヘッド101(図1〜4、図8〜9)と同様とすることができる。図19に示すように、クラブヘッド1920の大きい方のホーゼル径は、そのホーゼルの下流に、大きい方の停滞した抵抗性伴流領域1921を発生させ、クラブヘッド1910の小さい方の停滞した抵抗性伴流領域1911と比較した場合に、空力抵抗の値が大きくなる。図20は、ゴルフクラブヘッド1910、1920のホーゼル径に対する、オープンフェイス角に対応する抵抗の図を示している。一部の例では、クラブヘッド1910は、約0.335インチ(約8.5mm)のシャフト太さなどのシャフト太さが細いゴルフクラブシャフトを含むこともできる。同じ、又は他の例では、最大で50°のオープンフェイスした向きに対して、ゴルフクラブヘッド1920の大きい方の抵抗と比較した場合に、ホーゼル径のそのような違いにより、ゴルフクラブヘッド1910の流体抵抗(drag resistance)を最大で約0.1ポンド小さくすることができる。同じ、又は他の例では、ゴルフクラブヘッド1910の抵抗は、ほぼスクエアな向きでの約1.2ポンドから約50°オープンフェイスした向きでの約0.2ポンドまでの範囲をとることができる。
【0057】
同じ、又は他の実施形態では、図1〜17のゴルフ連結機構の質量及び/又は質量比は、調整可能なシャフト連結機構を有する他のゴルフクラブヘッドと比較した場合に、それらのそれぞれのゴルフクラブヘッドに対して最小化することができる。例えば、ゴルフクラブヘッド101(図1〜4、図8〜9)が、ドライバタイプのゴルフクラブヘッドで構成される例では、クラブヘッド101の様々な要素は、下記で表1にまとめたものと同様な質量特性を有することができる。
【0058】
【表1】
【0059】
そのような例では、組み立てたクラブヘッド101に対するゴルフ連結機構1000の質量比は、下記で表2にまとめたように非常に小さくすることができる。
【0060】
【表2】
【0061】
ゴルフクラブヘッド101(図1〜4、図8〜9)が、フェアウエーウッドタイプのゴルフクラブヘッドで構成されるなどの他の例では、クラブヘッド101の様々な要素は、下記で表3にまとめたものと同様な質量特性を有することができる。
【0062】
【表3】
【0063】
そのような例では、組み立てたクラブヘッド101に対するゴルフ連結機構1000の質量比は、下記で表4にまとめたように非常に小さくすることができる。
【0064】
【表4】
【0065】
上記の質量、寸法、及び/又は位置特性が、質量分布、及び/又はゴルフクラブヘッドの重心(CG)の位置に対して利益及び/又は自在性をもたらすことができる実施形態があり得る。例えば、シャフトスリーブ1100のシャフトスリーブ重心1150(図1)は、シャフトスリーブCG垂直距離1159(図1)の位置に配置されるように構成することができる。
【0066】
クラブヘッド101(図1〜4、図8〜9)がドライバタイプのゴルフクラブヘッドで構成されるなどの一部の実施形態では、シャフトスリーブ1100のシャフトスリーブ重心1150(図1)は、ドライバタイプのクラブヘッド101のソール1014の外側ソール底端部10141から上に約50mm未満とすることができるシャフトスリーブCG垂直距離1159の位置に配置されるように構成することができる。同じ、又は他の例では、シャフトスリーブCG垂直距離1159は、外側ソール底端部10141から上に約46.2mm未満とすることができる。同じ、又は他の例では、シャフトスリーブCG垂直距離1159は、外側ソール底端部10141から上に約43.7mm未満とすることができる。シャフトスリーブ1100のシャフトスリーブ重心1150はまた、一部の実施形態では、ドライバタイプの組み立てたゴルフクラブヘッド101の組み立てたクラブヘッド重心1050(図1)から上に約0.59インチ(約15mm)未満のシャフトスリーブCG垂直距離1059(図1)の位置に配置されるように構成することができる。同じ、又は他の実施形態では、シャフトスリーブCG垂直距離1159は、ドライバタイプのクラブヘッド101の組み立てたクラブヘッドCG垂直距離1058よりも少なくとも約7.6mm長くすることができる。
【0067】
クラブヘッド101(図1〜4、図8〜9)が、フェアウエーウッドタイプのゴルフクラブヘッドで構成される実施形態などの他の例では、シャフトスリーブ1100のシャフトスリーブ重心1150(図1)は、フェアウエーウッドタイプのクラブヘッド101のソール1014の外側ソール底端部から上に約35.6mm未満のシャフトスリーブCG垂直距離1159の位置に配置されるように構成することができる。同じ、又は他の例では、シャフトスリーブCG垂直距離1159は、フェアウエーウッドタイプのクラブヘッド101のソール1014の外側ソール底端部10141から上に約1.35インチ(約34.3mm)未満とすることができる。シャフトスリーブ1100のシャフトスリーブ重心1150はまた、一部の実施形態では、フェアウエーウッドタイプの組み立てたゴルフクラブヘッド101の組み立てたクラブヘッド重心1050(図1)から上に約19mm未満のシャフトスリーブCG垂直距離1059(図1)の位置に配置されるように構成することができる。同じ、又は他の実施形態では、シャフトスリーブCG垂直距離1159は、フェアウエーウッドタイプのクラブヘッド101の組み立てたクラブヘッドCG垂直距離1058よりも少なくとも約16.5mm長くすることができる。
【0068】
この例では、図1に示すように、ホーゼル1015は、ホーゼル1015の長手方向中心線に沿って伸びるホーゼル軸1016を含む。ホーゼル軸1016は、底部水平軸1019に対するホーゼルライ角1018を画定し、底部水平軸1019は、ソール底端部10141に水平に接する。一部の実施形態では、ホーゼルライ角1018は、例えば、約58°とすることができる。この実施形態では、シャフトスリーブCG垂直距離1159及び組み立てたクラブヘッドCG垂直距離1058は、底部水平軸1019から垂直方向に延びている。
【0069】
クラブヘッド101にはまた、ソール底端部10141を基準としてクラウン1017の上端まで垂直方向に伸びるクラウン高さ垂直距離1018がある。クラブヘッド101がドライバタイプのゴルフクラブヘッドで構成されるなどの一部の実施形態では、クラウン高さ垂直距離1018は、ソール底端部10141を基準として少なくとも約59.7mmとすることができる。同じ、又は他の実施形態では、組み立てたクラブヘッドCG垂直距離は、ソール底端部10141を基準として約33mm未満とすることができる。
【0070】
図1に示すなど、受け部上端1032がホーゼル1015の上部にあり、ゴルフクラブヘッド101のクラウン1017の上端部よりも下方にあるように構成される例もあり得る。ホーゼル1015は、同じ又は他の実施形態で、円筒状の外側上部部分をなくすことができ、クラウン1017は、ホーゼル1015の円筒状の外部形状を画定することなく、ホーゼル1015の受け部上端1032で、略円形の外縁部に移行することができる。そのような特徴により、シャフトスリーブ1100の重心の位置は、組み立てたゴルフクラブヘッド101の重心に、より近づくことが可能になる。
【0071】
図を後戻りして、図18は、本開示によるゴルフ連結機構を提供、形成、及び/又は製造するのに使用できる方法18000のフローチャートを示している。一部の例では、ゴルフ連結機構は、図1〜11及び図14〜16のゴルフ連結機構1000、又は図12〜13のゴルフ連結機構と同様とすることができる。
【0072】
方法18000は、ゴルフクラブシャフトの端部と連結し、スリーブ弓形連結部セットを備えるシャフトスリーブを準備するためのブロック18100を含む。一部の例では、シャフトスリーブは、シャフトスリーブ1100(図1〜7、図10、図14〜16)及び/又はシャフトスリーブ12100(図12)と同様とすることができ、ゴルフクラブシャフトは、ゴルフクラブシャフト102(図1、図5)と同様とすることができる。同じ、又は他の例では、スリーブ弓形連結部セットは、スリーブ連結部セット3110(図3〜7、図10、図14〜17)及び/又はスリーブ連結部セット12110(図12)と同様とすることができる。
【0073】
方法18000のブロック18200は、シャフトスリーブのスリーブ弓形連結部セットと連結するように構成された受け部弓形連結部セットを備える、ゴルフクラブヘッドのシャフト受け部を準備する工程を備える。一部の例では、シャフト受け部は、シャフト受け部3200(図3〜4、図8〜9、図11、図14〜17)及び/又はシャフト受け部13200(図13)と同様とすることができる。受け部弓形連結部セットは、受け部連結部セット3210(図3〜4、図8〜9、図11、図14〜17)及び/又は受け部連結部セット13210(図13)と同様とすることができる。
【0074】
方法18000のブロック18300は、シャフトスリーブをシャフト受け部に固定するように構成された固定留め具を準備する工程を含む。一部の例では、固定留め具は、固定留め具3400(図3〜4)と同様とすることができる。固定留め具は、シャフトスリーブをシャフト受け部に向かって引き寄せて、スリーブ弓形連結部セットを受け部弓形連結部セットに押し当てて固定するように構成することができる。
【0075】
一部の例では、方法18000の異なるブロックの1つ又は複数を単一のブロックに結合するか、又は同時に実行し、及び/又はそのようなブロックの順番を変えることができる。例えば、一部の実施形態では、ブロック18200、18300を必要に応じて結合することができる。同じ、又は他の例では、方法18000のブロックのいくつかを数個のサブブロックに分割することができる。一例として、ブロック18100は、スリーブ弓形連結部セットのスリーブ連結部の弓形面に水平方向の曲率半径を形成するサブブロックと、スリーブ弓形連結部セットのスリーブ連結部の弓形面に垂直テーパを形成するサブブロックとを含むことができる。方法18000がさらなる、又は異なるブロックを備えることができる例もあり得る。一例として、方法18000は、ブロック18200のシャフト受け部のためのゴルフクラブヘッドを用意する別のブロック、及び/又はブロック18100のシャフトスリーブのためのシャフトを用意する別のブロックを含むことができる。さらに、方法18000が、上記のステップの一部のみを含むことができる例もあり得る。例えば、ブロック18300は、一部の実施を任意選択とすることができる。本開示の範囲から逸脱することなく、方法18000に対する他の変形形態を実施することができる。
【0076】
ゴルフ連結機構及び関連する方法が、特定の実施形態に関連して説明されたが、本開示の趣旨からも範囲からも逸脱することなく、様々な変更を行うことができる。一例として、スリーブ連結部セット3110(図3〜7、図10、図14〜17)及び/又はスリーブ連結部セット12110(図12)は、ただ2つのスリーブ連結部を備えることができ、受け部連結部セット3210(図3〜4、図8〜9、図11、図14〜17)、受け部連結部セット13210(図13)は、ただ2つの受け部連結部を含むことができる実施形態もあり得る。そのような実施形態では、シャフトスリーブとシャフト受け部との間でただ2つの構成が可能であり、ゴルフ連結部セットは、2つのライ角間又は2つのロフト角間の調整を可能にする。当然、スリーブ連結部セットが3つ、5つ、6つ、7つ、8つ、又はそれを超えるスリーブ連結部を有し、受け部連結部セットが、3つ、5つ、6つ、7つ、8つ、又はそれを超える受け部連結部を有し、それに相応して、可能なライ角及びロフト角の組み合わせの数が増える実施形態もあり得る。
【0077】
そのような変更及びその他のさらなる例が前述の説明に提示された。様々な図の特徴部の1つ又は複数を有する様々な実施形態の他の変更も同様に企図されている。従って、本願の明細書、特許請求の範囲、及び図面は、本開示の範囲を例示することを意図され、限定することを意図されるものではない。本願の範囲が、添付の特許請求の範囲が要求する範囲にのみ限定されることが意図されている。
【0078】
本明細書で説明したゴルフ連結機構及び関連する方法は、様々な実施形態で実施することができ、これらの特定の実施形態の前述の説明は、必ずしもすべての可能な実施形態の完全な説明に代わるものではない。むしろ、図面の詳細な説明、及び図面自体は、少なくとも1つの好ましい実施形態を開示し、代替の実施形態を開示することができる。
【0079】
任意の特定の請求項に記載される全ての要素は、その特定の請求項に記載される実施形態に必須である。従って、1つ又は複数の記載された要素の置き換えは、再構築であって修正ではない。さらに、利益、他の利点、及び問題の解決手段が、特定の実施形態に関連して説明された。しかし、利益、利点、問題の解決手段、及び任意の利益、利点、又は解決手段をもたらす、又は、より顕著にする任意の要素又は任意の複数の要素は、そのような利益、利点、解決手段、又は要素がかかる請求項に明示されない限り、任意又は全ての請求項の、不可欠であるか、必要とされるか、又は必須の特徴又は要素と解釈されるべきではない。
【0080】
ゴルフのルールは、時々変わることがあるので(例えば、新たな規則が採用されたり、又は古いルールが、全米ゴルフ協会(USGA)、Royal and Ancient Golf Club of St.Andrews(R&A)などのゴルフ標準化組織及び/又は管理組織によって削除もしくは修正されたりすることがある)、本明細書で説明した装置、方法、及び製品に関連するゴルフ用具は、任意の特定の時点でゴルフのルールに適合することもあるし、又は適合しないこともある。従って、本明細書で説明した装置、方法、及び製品に関連するゴルフ用具は、適合した、又は適合しないゴルフ用具として、広告を出される、売りに出される、及び/又は販売されることがある。本明細書で説明した装置、方法、及び製品はこの点について限定されない。
【0081】
上記の例は、ドライバタイプのゴルフクラブに関連して説明することができるが、本明細書で説明した装置、方法、及び製品は、フェアウエーウッドタイプのゴルフクラブ、ハイブリッドタイプのゴルフクラブ、アイアンタイプのゴルフクラブ、ウェッジタイプのゴルフクラブ、又はパタータイプのゴルフクラブなどの他のタイプのゴルフクラブに適用することができる。あるいは、本明細書で説明した装置、方法、及び製品は、ホッケースティック、テニスラケット、釣り竿、スキーポールなどの他のタイプのスポーツ用品に適用することができる。
【0082】
さらに、本明細書で開示した実施形態及び限定は、実施形態及び/又は限定が、(1)請求項に明示されていない、かつ(2)均等論に基づいた、請求項内の明示的要素及び/又は限定の均等物であるか、又は潜在的な均等物である場合、供与の原則(doctrine of dedication)に基づいて一般に供与されることはない。
【技術分野】
【0001】
本明細書は、概してスポーツ用具に関し、より具体的には、ゴルフクラブヘッドとそれに関連する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ゴルフなどのいくつかのスポーツは、個人の特性又は好みに合わせて選択できる、又は個別に調整できる部分を備えた用具を必要とする。例えば、推奨されるクラブシャフトのタイプ、クラブヘッドのタイプ、及び/又はクラブヘッドのロフト角もしくはライ角は、技能、年齢、又は身長などの個人の特性に基づいて変えることができる。但し、一旦組み立てると、ゴルフクラブは通常、そのゴルフクラブシャフトとゴルフクラブヘッドとの間の連結機構は、変更不能に固定される。従って、個人用の適切な用具を決める場合、クラブシャフト、クラブヘッド、ロフト角、及び/又はライ角の様々な組み合わせを試すために、そのように固定される連結機構を有する、不必要に多数のゴルフクラブが利用できなければならない。さらに、個人の特性又は好みが変わったとしても、ゴルフ用具は、そのような変化に対処するために調整することができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
調整可能な連結機構は、ゴルフクラブの様々な部分を変更可能に取り付ける際に、大きな自由度を付与するように構成できるが、結合力の不足につながる不安定性をもたらしたり、又はゴルフクラブヘッドとゴルフクラブシャフトとの連結部に応力集中を発生させたりすることがある。上記を考慮すると、ゴルフ連結機構及び関連する方法をさらに進化させることで、ゴルフクラブの実用性及び整性の特徴が改善されるであろう。特に、本明細書は、シャフトスリーブの重心を適切に位置する技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本明細書で開示される技術は、ゴルフクラブヘッドにおいて実現される。ゴルフクラブヘッドは、ゴルフクラブヘッド本体と、シャフトスリーブとを備える。クラブヘッド本体は、ソール底端部を備えるソールと、ホーゼルと、を備える。シャフトスリーブは、ホーゼルに挿入可能であり、ゴルフクラブシャフトを、ホーゼルに再配置可能に連結するように構成される。ホーゼルは、ホーゼル外縁部を備えるホーゼル外壁と、シャフトスリーブを受け入れるように構成されるホーゼル穴と、を備える。シャフトスリーブは、ゴルフクラブシャフトの端部を受け入れるように構成されるスリーブ穴と、シャフトスリーブ重心と、を備える。シャフトスリーブがホーゼルに固定されており、ゴルフクラブヘッドがアドレス位置にある場合に、シャフトスリーブ重心は、ソール底端部に対して、約46.2mm未満のスリーブCG垂直距離に位置する。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【図1】本明細書に開示される一例によるゴルフ連結機構を有するゴルフクラブヘッドの正面斜視図を示す。
【図2】図1のゴルフ連結機構を有するゴルフクラブヘッドの上面斜視図を示す。
【図3】図2のIII-III線に沿ったゴルフクラブの断面図であって、シャフトスリーブがシャフト受け部に挿入されたゴルフ連結機構を示す。
【図4】図2のIV-IV線に沿ったゴルフクラブヘッド及びゴルフ連結機構の断面図を示す。
【図5】ゴルフクラブヘッドから切り離したシャフトスリーブの側面図を示す。
【図6】図5のVI-VI線に沿ったシャフトスリーブの断面図を示す。
【図7】図5のVII-VII線に沿ったシャフトスリーブの断面図を示す。
【図8】シャフトスリーブが除去されたシャフトレシーバが示される図1のゴルフクラブヘッドの上面図を示す。
【図9】シャフトスリーブが除去された図2のIII-III線に沿った図1のゴルフクラブヘッドの垂直断面図を示す。
【図10】シャフトスリーブのスリーブ連結部セットの一部の側面図を示す。
【図11】シャフト受け部の受け部連結部セットの一部の透視側面図を示す。
【図12】図1〜7及び10のシャフトスリーブと同様のシャフトスリーブのスリーブ連結部セットの一部の側面図を示す。
【図13】図1〜4,8〜9及び11のシャフトレシーバと同様のレシーバ連結部セットの一部の透視側面図を示す。
【図14】図4のXIV-XIV線の視点における第1の構成のゴルフ連結機構の水平断面図を示す。
【図15】図4のXIV-XIV線の視点における第2の構成のゴルフ連結機構の水平断面図を示す。
【図16】シャフトスリーブを取り外した図4のXIV-XIV線における第3の構成のゴルフ連結機構の水平断面図を示す。
【図17】シャフトスリーブを取り外した図4のXIV-XIV線における第4の構成のゴルフ連結機構の水平断面図を示す。
【図18】本明細書の開示に従ってゴルフ連結機構を提供、形成及び/又は製造し得る方法を示すフローチャートを示す。
【図19】それぞれホーゼルが異なるゴルフクラブヘッド1910,1920の抵抗性伴流領域の比較を示す。
【図20】図19のゴルフクラブヘッドのホーゼル径に対する、オープンフェイス角に対応する抵抗の図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0006】
実施形態の例に関する以下の詳細な説明を添付の図と併用して読むことで、本開示がより深く理解されるであろう。
【0007】
図解を簡単かつ明瞭にするために、作成した図は構造の一般的な態様を示し、公知の特徴及び技術に関する説明及び細部は、本開示を不必要に分かりにくくしないように省略されることがある。さらに、作成した図中の要素は、必ずしも一定の縮尺ではない。例えば、図中の一部の要素の寸法は、本開示の実施形態の理解を高めるのに役立つように、他の要素と比べて誇張されることがある。様々な図中の同じ参照数字は、同じ要素を示す。
【0008】
本明細書及び特許請求の範囲にある「第1の」「第2の」「第3の」「第4の」などの用語は、あるとしても、同様の要素間を区別するために使用され、必ずしも特定の連続的に並んだ順番、又は経時的な順番を説明するためではない。当然ながら、そのように使用される用語は、本明細書で説明する実施形態が、例えば、図示される、あるいは本明細書で説明されるもの以外の順番で使用することができるように、適切な状況下で入れ替えることができる。さらに、「含む」及び「有する」という用語、ならびにそれらの変形版は、非排他的包含に適用されることを意図しており、一連の要素を含むプロセス、方法、システム、物品、デバイス、又は装置は、必ずしもこれらの要素に限定されるのではなく、明確に列挙されていない要素、又はそのようなプロセス、方法、システム、物品、デバイス、又は装置に固有の他の要素を含み得る。
【0009】
本明細書及び特許請求の範囲にある「左」「右」「前」「後ろ」「上部」「底部」「上」「下」などの用語は、あるとしても、説明目的に使用され、必ずしも永続的な相対位置を説明するためではない。当然ながら、そのように使用される用語は、本明細書で説明する装置、方法、及び/又は製品の実施形態が、例えば、図示される、あるいは本明細書で説明されるもの以外の向きで使用することができるように、適切な状況下で入れ替えることができる。
【0010】
「連結する」「連結される」「連結」などの用語は幅広く解釈されるべきであり、2つ以上の要素を機械的に、又は別の方法で連結することを指す。「連結(機械的でも別の方法でも)」は、例えば、永続的、又は半永続的、又は瞬間だけなどの任意の期間にわたることができる。
【0011】
「連結される」などの単語の近くに「取り外し可能に」「取り外し可能な」などの単語がない場合、当該する「連結」などは取り外し可能であることも、取り外しできないことも意図しない。
【0012】
本明細書での定義において、2つ以上の要素は、同じ材料片で構成される場合に「一体型」である。本明細書での定義において、2つ以上の要素は、それぞれが異なる材料片で構成される場合に「非一体型」である。
【0013】
一例では、ゴルフクラブヘッド及びゴルフクラブシャフトのためのゴルフ連結機構は、ゴルフクラブシャフトの端部に連結されるように構成されるシャフトスリーブを備えることができる。シャフトスリーブは、ゴルフクラブシャフトの端部を受け入れるように構成されるシャフト穴と、シャフトスリーブのスリーブ上端からスリーブ底端まで、シャフトスリーブの長手方向中心線に沿って伸びるスリーブ軸と、スリーブ軸を中心軸として心出しされたスリーブ外壁と、スリーブ外壁から突出する第1の連結部と、スリーブ外壁から突出する第2の連結部とを備えることができる。第1の連結部は、第1の連結部全体にわたって湾曲した第1の弓形面を備えることができる。第2の連結部は、第2の連結部全体にわたって湾曲した第2の弓形面を備えることができる。第1及び第2の弓形面は、ゴルフクラブヘッドに対するシャフトスリーブの回転を制限するように構成することができる。
【0014】
一例では、ゴルフ連結機構を提供する方法は、ゴルフクラブシャフトの端部に連結されるように構成されるシャフトスリーブを用意する工程を含むことができる。シャフトスリーブを用意する工程には、シャフトスリーブのスリーブ上端からスリーブ底端まで、シャフトスリーブの長手方向中心線に沿って伸びるスリーブ軸を設ける工程と、スリーブ軸を中心軸として心出しされたスリーブ外壁を設ける工程と、スリーブ外壁から突出する第1の連結部を設ける工程と、スリーブ外壁から突出する第2の連結部を設ける工程とを含むことができる。第1の連結部を設ける工程には、第1の連結部全体にわたって湾曲した第1の弓形面を設ける肯定を含むことができる。第2の連結部を設ける工程には、第2の連結部全体にわたって湾曲した第2の弓形面を設ける工程を含むことができる。第1及び第2の弓形面は、ゴルフクラブヘッドに対するシャフトスリーブの回転を制限するように構成することができる。
【0015】
一例では、ゴルフクラブは、ゴルフクラブヘッドと、ゴルフクラブシャフトと、ゴルフクラブヘッドとゴルフクラブシャフトとを互いに連結するゴルフ連結機構とを備えることができる。ゴルフ連結機構は、ゴルフクラブシャフトの端部に連結されるように構成されたシャフトスリーブと、シャフトスリーブを受け入れるように構成されたゴルフクラブヘッドのシャフト受け部とを含むことができる。シャフトスリーブは、シャフトスリーブのスリーブ上端からスリーブ底端まで、シャフトスリーブの長手方向中心線に沿って伸びるスリーブ軸と、スリーブ軸と非同軸であり、ゴルフクラブシャフトの端部を受け入れるように構成されたシャフト穴と、スリーブ軸を中心軸として心出しされたスリーブ外壁と、スリーブ外壁によって囲まれ、シャフト受け部に挿入されるように構成されたスリーブ挿入部分と、スリーブ外壁から突出する第1の連結部と、スリーブ外壁から突出する第2の連結部とを備えることができる。シャフト受け部は、スリーブ挿入部分がシャフト受け部内にある場合に、スリーブ外壁と接するように構成された受け部内壁と、受け部内壁に凹設された第3の連結部と、受け部内壁に凹設された第4の連結部とを備えることができる。第1の連結部は、第1の連結部全体にわたって湾曲した第1の弓形面を備える。第1の弓形面は、少なくとも約10.1mmの第1の垂直方向曲率半径と、約2.5mm〜約5.7mmの第1の水平方向曲率半径とを有することができる。第2の連結部は、第2の連結部全体にわたって湾曲した第2の弓形面を含むことができる。第2の弓形面は、少なくとも約10.1mmの第2の垂直方向曲率半径と、約2.5mm〜約5.7mmの第2の水平方向曲率半径とを有することができる。第3の連結部は、第1の連結部の第3の弓形面の少なくとも一部に対して相補的な第3の弓形面を備えることができる。第3の弓形面は、少なくとも約10.1mmの第3の垂直方向曲率半径と、約2.5mm〜約5.7mmの第3の水平方向曲率半径とを有することができる。第4の連結部は、第2の連結部の第2の弓形面の少なくとも一部に対して相補的な第4の弓形面を備えることができる。第4の弓形面は、少なくとも約10.1mmの第4の垂直方向曲率半径と、約2.5mm〜約5.7mmの第4の水平方向曲率半径とを有することができる。第1、第2、第3、及び第4の弓形面は、ゴルフクラブヘッドに対するシャフトスリーブの回転を制限するように構成することができる。シャフトスリーブ連結部及びシャフト受け部連結部の曲率半径を上記の数値範囲にすることで、連結部の大きさの最小化を可能にするのと同時に、それでもなお、クラブヘッドがボールを打撃したときのシャフト受け部に対するシャフトスリーブの回転を適切に制限するために、連結部のそれぞれの曲率半径に沿った各連結部間の実質的に垂直方向/法線方向の力などによって、互いに押し付け合う十分な接触面積が付与される。連結部の大きさを小さくすることで、ゴルフクラブの性能特性に影響を及ぼすことがある大きな重量も体積も付加しないなど、連結機構が小さいままであるのが可能になる。さらに、連結機構が小さいままなので、ゴルフクラブは、かさばり、美観を損ね、気が散る原因となる調整可能なシャフト連結装置を必要とせず、今まで通り、通常のゴルフクラブのような外観及び感触であり得る。
【0016】
他の例及び実施形態が本明細書でさらに開示される。そのような例及び実施形態は、図、特許請求の範囲、及び/又は本明細書で見ることができる。
【0017】
図面を参照して、図1は、本開示の一例によるゴルフ連結機構1000を有するゴルフクラブヘッド101の正面斜視図を示している。図2は、ゴルフ連結機構1000を有するゴルフクラブヘッド101の上面斜視図を示している。図3は、図2のIII-III線に沿ったゴルフクラブヘッド101の断面図を示しており、シャフトスリーブ1100がシャフト受け部3200に挿入されたゴルフ連結機構1000を示している。図4は、図2のIV-IV線に沿った、ゴルフクラブヘッド101及びゴルフ連結機構1000の断面図を示している。
【0018】
この実施形態では、ゴルフ連結機構1000は、ゴルフクラブシャフト102(図1)などのゴルフクラブシャフトの端部に連結されるように構成されるシャフトスリーブ1100を備える。図5は、ゴルフクラブヘッド101(図1)から切り離したシャフトスリーブ1100の側面図を示している。図6は、図5のVI-VI線に沿ったシャフトスリーブ1100の断面図を示している。この例では、シャフトスリーブ1100は、ゴルフクラブシャフト102の端部を受け入れるように構成されたシャフト穴3120を備える。シャフトスリーブ1100はまた、スリーブ上端部1191からスリーブ底端部3192まで、シャフトスリーブ1100の長手方向中心線に沿って伸びるスリーブ軸5150を備える。スリーブ外壁3130は直角円筒であり、この例では、スリーブ外壁3130の少なくとも一部が、スリーブ軸5150に対して実質的に平行であり、その内側でシャフト穴3120に面している。言い換えると、この実施形態では、スリーブ軸5150は、スリーブ外壁3130の中心である。この例では、シャフト穴3120は、シャフト穴軸6150と同軸に伸び、スリーブ軸5150に対して角度をなしており、従って、スリーブ軸5150と同軸ではない。シャフト穴軸6150は、この例では、スリーブ軸5150から約0.5°で角度をなしているが、そのような角度は、スリーブ軸5150に対して約0.2°〜約4°とすることができる例もあり得る。従って、この実施形態では、シャフト穴3210及びスリーブ外壁3130は、同心ではない。但し、シャフト穴軸6150は、スリーブ軸5150と同一線上とすることができて、スリーブ外壁3130及びシャフト穴3120を実質的に同心とすることができる他の実施形態もあり得る。
【0019】
シャフトスリーブ1100は、1つ又は複数の連結部がスリーブ外壁3130から突出したスリーブ連結部セット3110を備える。図7は、スリーブ連結部セット3110を横断する図5のVII-VII線に沿ったシャフトスリーブ1100の断面図を示している。図3〜7は、スリーブ外壁3130から突出したスリーブ連結部セット3110の様々な図を示している。この例では、スリーブ連結部セット3110は、スリーブ外壁3130から突出したスリーブ連結部3111、3112、5116、7115を備え、スリーブ連結部3112はスリーブ連結部3111の反対側に位置し、スリーブ連結部7115は、スリーブ外壁3130の周縁7191に沿って、スリーブ連結部5116の反対側に位置している。図7から分かるように、スリーブ連結部セット3110は、この実施形態では、周縁部7191のまわりに交互に凹凸面を形成している。
【0020】
スリーブ連結部セット3110のスリーブ連結部は、シャフトスリーブ1100がシャフト受け部3200に挿入及び固定された場合に、ゴルフクラブヘッド101に対するシャフトスリーブ1100の回転を制限するように構成された弓形面を含む。例えば、図3、図5、及び図7に示すように、(a)スリーブ連結部3111は、スリーブ連結部3111の外側領域全体にわたって湾曲した弓形面3151を含み、(b)スリーブ連結部3112は、スリーブ連結部3112の外側領域全体にわたって湾曲した弓形面3152を含み、(c)スリーブ連結部5116は、スリーブ連結部5116の外側領域全体にわたって湾曲した弓形面5156を含み、(d)スリーブ連結部7115は、スリーブ連結部7115の外側領域全体にわたって湾曲した弓形面7155を含む。
【0021】
ゴルフ連結機構1000はまた、図3〜4に示すように、シャフトスリーブ1100を受け入れるように構成されたシャフト受け部3200を備える。図8は、シャフトスリーブ1100が除去されたゴルフクラブヘッド101の上面図を示し、シャフト受け部3200を上から示している。図9は、シャフトスリーブ1100を除去した、図2のIII-III線に沿ったゴルフクラブヘッド101の垂直断面図を示し、シャフト受け部3200の垂直断面を示している。
【0022】
この例では、シャフト受け部3200は、クラブヘッド101のホーゼル1015と一体であるが、シャフト受け部3200は、ホーゼル1015とは別体とすることができ、接着剤、ねじ機構、及び/又はボルトもしくはリベットによってなど、1つ又は複数の固定方法によってホーゼルに連結することができる実施形態もあり得る。同じ又は他の実施形態では、ホーゼル及びシャフト受け部という用語は、同じ意味で使用することができる。ゴルフクラブヘッド101が、ホーゼル1015ではなくて、そのクラウン又は上部部分にヘッド穴を備えることができる実施形態もあり得る。そのような実施形態では、シャフト受け部3200もそのようなヘッド穴の一部であってよいし、又はヘッド穴に連結されてもよい。
【0023】
シャフトスリーブ1100は、シャフト受け部3200に挿入されるように構成され、いくつかの部分に細分することができる。例えば、シャフトスリーブ1100は、スリーブ外壁3130によって囲まれ、シャフトスリーブ1100がシャフト受け部3200に固定される場合に、シャフト受け部3200の内部にあるように構成されたスリーブ挿入部分3160を備える。この例では、シャフトスリーブ1100はまた、シャフトスリーブ1100がシャフト受け部3200に固定される場合に、シャフト受け部3200の外に留まるように構成されたスリーブ上部部分3170を備える。ただし、スリーブ上部部分3170がなく、及び/又は、シャフトスリーブはシャフトスリーブ1100と同様であるが、その全体をシャフト受け部3200に挿入されるように構成される他の例もあり得る。
【0024】
シャフト受け部3200は、ホーゼル外壁3240を備え、受け部内壁3230は、シャフトスリーブがシャフト受け部に挿入された場合に、シャフトスリーブ1100のスリーブ挿入部分3160及びスリーブ外壁3130に接するように構成されている。シャフト受け部3200はまた、シャフトスリーブ1100の連結部セット3110と係合して、シャフト受け部3200に対するシャフトスリーブ1100の回転を制限するように構成された受け部連結部セット3210を含む。この実施形態では、図8で分かるように、受け部連結部セット3210は、受け部内壁3230に凹設された受け部連結部3213、3214、8217、8218を備え、受け部連結部3213は、受け部連結部3214の反対側にあり、受け部連結部8218は、受け部連結部8217の反対側にある。
【0025】
シャフト受け部3200の受け部連結部セット3210の受け部連結部は、シャフトスリーブ1100のスリーブ連結部セット3110の弓形面に対して相補的な弓形面を含む。例えば、(a)受け部連結部3213は、受け部連結部3213(図8)の内側領域全体にわたって湾曲した弓形面3253を含み、受け部連結部3213の弓形面3253は、スリーブ連結部3111(図7)の弓形面3151に対して相補的であり、(b)受け部連結部3214は、受け部連結部3214(図8)の内側領域全体にわたって湾曲した弓形面3254を含み、受け部連結部3214の弓形面3254は、スリーブ連結部3112(図7)の弓形面3152に対して相補的であり、(c)受け部連結部8217は、受け部連結部8217(図8)の内側領域全体にわたって湾曲した弓形面8257を含み、受け部連結部8217の弓形面8257は、スリーブ連結部7115(図7)の弓形面7155に対して相補的であり、(d)受け部連結部8218は、受け部連結部8218(図8)の内側領域全体にわたって湾曲した弓形面8258を含み、受け部連結部8218の弓形面8258は、スリーブ連結部5116(図7)の弓形面5156に対して相補的である。
【0026】
この実施形態では、スリーブ連結部セット3110及び受け部連結部セット3210の弓形面は、それらのそれぞれのスリーブ連結部及び受け部連結部全体にわたって湾曲している。図10は、シャフトスリーブ1100の一部であって、スリーブ連結部セット3110の側面図を示している。図11は、シャフト受け部3200の一部であって、受け部連結部セット3210の透視側面図(side x−ray view)を示している。図7及び図10に示すように、この例では、スリーブ連結部5116の弓形面5156は、水平方向の曲率半径7176を有し、スリーブ連結部3111の弓形面3151は、水平方向の曲率半径7171を有し、スリーブ連結部3112の弓形面3152は、水平方向の曲率半径7172を有し、スリーブ連結部7115の弓形面7155は、水平方向の曲率半径7175を有する。さらにこの例では、スリーブ連結部セット3110の弓形面は、シャフトスリーブ1100の底端部3192及びスリーブ軸5150(図5,6)に向かって厚さが減少する垂直方向のテーパを備える。例えば、図10に示すように、スリーブ連結部5116の弓形面5156は、垂直テーパ10186を備え、スリーブ連結部3111の弓形面3151は、垂直テーパ10181を備え、スリーブ連結部3112の弓形面3152は、垂直テーパ10182を備える。図10には示していないが、スリーブ連結部7115の弓形面7155もまた、スリーブ連結部5116の垂直テーパ10186と同様の垂直テーパを備える。
【0027】
シャフト受け部3200の受け部連結部セット3210に関して、この例では、図8及び図11に示すように、受け部連結部8218の弓形面8258は、スリーブ連結部5116の水平方向曲率半径7176(図7、図10)に対して相補的な水平方向曲率半径8278を有し、受け部連結部3213の弓形面3253は、スリーブ連結部3111の水平方向曲率半径7171(図7)に対して相補的な水平方向曲率半径8273を有し、受け部連結部3214の弓形面3254は、スリーブ連結部3112の水平方向曲率半径7172(図7)に対して相補的な水平方向曲率半径8274を有し、受け部連結部8217の弓形面8257は、スリーブ連結部7115の水平方向曲率半径7175(図7)に対して相補的な水平方向曲率半径8277を有する。
【0028】
さらにこの例では、受け部連結部セット3210の弓形面は、スリーブ連結部セット3110の弓形面の垂直テーパに対して相補的な垂直テーパを含む。例えば、図11に示すように、受け部連結部8218の弓形面8258は、スリーブ連結部5116の垂直テーパ10186(図10)に対して相補的な垂直テーパ11288を備え、受け部連結部3213の弓形面3253は、スリーブ連結部3111の垂直テーパ10181(図10)に対して相補的な垂直テーパ11283を備え、受け部連結部3214の弓形面3254は、スリーブ連結部3112の垂直テーパ10182(図10)に対して相補的な垂直テーパ11284を備える。図11には示していないが、受け部連結部8217の弓形面8257も、受け部連結部8218の垂直テーパ11288と同様の、スリーブ連結部7115の垂直テーパに対して相補的な垂直テーパを備える。
【0029】
この実施形態では、スリーブ連結部セット3110の弓形面の垂直テーパは実質的に直線であり、図10にあるスリーブ連結部3111、3112の垂直テーパ10181、10182の輪郭図で分かるように、実質的にまっすぐな線で細くなる。同様に、受け部連結部セット3210の弓形面の垂直テーパは、図11にある受け部連結部3213、3214の垂直テーパ11283、11284の輪郭図で分かるように、実質的に直線である。同じ、又は他の例では、スリーブ連結部セット3110及び受け部連結器セット3210の弓形面の実質的に直線の垂直テーパは、実質的にまっすぐな線をもたらす、大きな又は無限大の垂直方向曲率半径を有すると考えることができる。
【0030】
但し、スリーブ連結部及び/又は受け部連結部の垂直テーパが直線である必要がない他の実施形態もあり得る。図12は、スリーブ連結部セット12110を有するシャフトスリーブ12100の一部の側面図を示している。図13は、受け部連結部セット13210を有するシャフト受け部13200の透視垂直断面図(side x−ray cross−sectional view)を示している。
【0031】
シャフトスリーブ12100は、シャフトスリーブ1100(図1〜7、図10)と同様とすることができ、シャフト受け部13200は、シャフト受け部3200(図3〜4、図8、図10)と同様とすることができる。一方、スリーブ連結部セット12110はスリーブ連結部セット3110と異なり、直線でない垂直テーパを備える。例えば、スリーブ連結部セット12110は、直線でなくて湾曲しており、それぞれの垂直方向の曲率半径を有することができる垂直テーパ12186、12181、12182を備える。同様に、受け部連結部セット13210は、直線でなくて湾曲しており、スリーブ連結部セット12110の曲率半径に対して相補的なそれぞれの垂直方向の曲率半径を有する垂直テーパ13288、13283、13284を備える。従って、スリーブ連結部セット12110のスリーブ連結部及び受け部連結部セット13120の受け部連結部は、それらのそれぞれの表面領域全体にわたって、水平方向及び垂直方向にそれぞれ湾曲している。例えば、スリーブ連結部12116の全面の任意の点に対して接線方向の任意の水平線は、スリーブ連結部12116の全面の他の任意の点に対して接線方向でない。同じ、又は他の実施形態では、スリーブ連結部セット12110の各スリーブ連結部の全面、及び受け部連結部セット13120の各受け部連結部の全面は、全体にわたって、及び全ての方向にそれぞれ湾曲している。
【0032】
本開示の異なるスリーブ連結部及び受け部連結部は、特定の範囲内のそれぞれの曲率を有していてもよい。例えば、図7及び図10に関して、スリーブ連結部セット3110の水平方向曲率半径7171、7172、7175、7176は、それぞれ約0.175インチ(約4.45mm)であるが、曲率半径が、約0.1インチ(2.54mm)〜約0.225インチ(5.715mm)の範囲をとることができる実施形態もあり得る。図8及び図11に関して、受け部連結部セット3210の水平方向曲率半径8273、8274、8277、8278は、それぞれ水平方向曲率半径7171、7172、7175、7176(図7、図10)と相補的に同じ、又は同様とすることができる。さらに、図12〜13の実施形態におけるスリーブ連結部セット12110及び受け部連結部セット13210の水平方向曲率半径は、スリーブ連結部セット3110及び/又は受け部連結部セット3210の、図1〜11の実施形態に関連して説明した水平方向曲率半径と同様とすることもできる。
【0033】
前述したように、図1〜11の実施形態では、スリーブ連結部セット3110(図10)及び受け部連結部セット3210(図11)の垂直テーパは、ほぼ無限大の垂直方向曲率半径を有することができ、それによって、実質的にまっすぐな線をもたらす。図12〜13の実施形態では、スリーブ連結部セット12110(図12)及び受け部連結部セット13210(図13)の垂直テーパは、より顕著な垂直方向の曲率半径を有する。一例として、スリーブ連結部12116の垂直テーパ12186(図12)の垂直方向の曲率半径は約0.8インチ(20.32mm)であるが、垂直方向の曲率半径が、約0.4インチ(10.16mm)〜2インチ(50.8mm)の範囲をとることができる実施形態もあり得る。スリーブ連結部セット12110の他の同様な部分の垂直方向曲率半径も、垂直テーパ12186について説明したのと同じ範囲をとることができる。さらに、受け部連結部セット13210(図13)の垂直方向曲率半径は、スリーブ連結部セット12110(図12)について説明した垂直方向曲率半径と相補的に同じ、又は同様とすることができる。
【0034】
一部の例では、スリーブ連結部及び/又は受け部連結部の弓形面は、幾何学的構造の部分を備えることができる。例えば、スリーブ連結部12116の弓形面(図12)は、二次曲面を含むことができ、受け部連結部13218の弓形面(図13)は、スリーブ連結部12116の弓形面に対して相補的な二次曲面を含むことができる。そのような例では、スリーブ連結部12116及び受け部連結部13218の二次曲面は、例えば、放物面の一部、又は、双曲面の一部を備えることができる。二次曲面の弓形面が、円錐面の一部などの退化二次曲面の一部を含むことができるスリーブ連結部及び受け部連結部を有する例もあり得る。そのような例は、スリーブ連結部セット3110及び受け部連結部セット3200に関して、図10〜11のものと同様とすることができる。
【0035】
図10〜11及び図12〜13の実施形態では、スリーブ連結部セット3110(図10)及び/又はスリーブ連結部セット12110(図12)のスリーブ連結部の弓形面、ならびに受け部連結部セット3210(図11)及び/又は受け部連結部セット13210(図13)の受け部連結部の弓形面は、連続して湾曲するなど、屈曲点がないように構成することができる。同じ、又は他の実施形態では、そのような弓形面は、(弓形面のそれぞれの周縁部を除いて)エッジがないように構成することもできる。例えば、スリーブ連結部5116(図10)の全表面領域は、スリーブ連結部の周縁部内のその全表面領域の任意の一部に関してエッジがない。さらに、受け部連結部8218(図11)の全表面領域は、受け部連結部の周縁部内のその全表面領域の任意の一部に関してエッジがない。同様に、エッジのない特性は、スリーブ連結部12110(図12)及び受け部連結部13218(図13)によっても共有される。スリーブ連結部が受け部連結部に押し当たって嵌った場合に、上記の特徴により、接触面積が最大化されるのが可能になって、そのそれぞれのシャフト受け部に対するそのシャフトスリーブの回転を制限することができる。
【0036】
図3〜7及び図10で分かるように、スリーブ連結部セット3110は、スリーブ外壁3130の上部部分から突出している。同様に、図3〜4、図8〜9、及び図11で分かるように、受け部連結部セット3210は、受け部内壁3230の上部部分に凹設されている。但し、スリーブ連結部セット3110及び受け部連結部セット3210がその他の部分に配置できる他の実施形態もあり得る。例えば、スリーブ連結部セット3110及び受け部連結部セット3210は、それぞれシャフトスリーブ1100及びシャフト受け部3200の底部部分又は中間部分か、あるいはそれらの近くに配置することができる。同じ、又は他の実施形態では、スリーブ連結部セット3110及び受け部連結部セット3210の形状は、スリーブ連結部セット3110がスリーブ外壁3130に凹設され、受け部連結部セット3210が受け部内壁3230から突出するように逆にすることができる。本明細書で説明した装置、方法、及び製品はこの点について限定されない。
【0037】
図3に提示した断面図で分かるように、ゴルフ連結機構1000はまた、シャフトスリーブ1100をシャフト受け部3200に固定するように構成された固定留め具3400を備える。この例では、固定留め具3400は、シャフト受け部3200の底部の通路を通って、シャフトスリーブ1100のスリーブ底端部3192と連結するように構成されたボルトを備える。固定留め具3400は、ねじ機構によってスリーブ底端部3192と連結するように構成されている。ねじ機構が締め付けられるときに、固定留め具3400は、シャフトスリーブ1100をシャフト受け部3200の底端部に向かって引き寄せるように構成され、それにより、スリーブ連結部セット3110の弓形面が、受け部連結部セット3210の弓形面に押し当たって嵌る。
【0038】
この例などの例では、ゴルフクラブヘッド101の本体、シャフトスリーブ1100、及び固定留め具3400を合わせた総質量は、組み立てたクラブヘッド質量と称することができ、一方、シャフトスリーブ1100及び固定留め具3400のないゴルフクラブヘッド101の本体の質量は、取り外したクラブヘッド質量と称することができる。
【0039】
この実施形態では、固定留め具3400は、シャフトスリーブ1100から切り離された場合に、固定留め具3400がシャフト受け部3200から完全に外れるのを制限する、又は少なくとも抑制するために、固定留め具3400に連結された保持要素3450を備える。保持要素3450は、シャフト受け部3200内に配置され、固定留め具3400のねじのまわりに連結されたワッシャを備える。固定留め具3400を保持要素3450に押し通すことで、固定留め具3400のねじに沿った保持要素の位置決めを可能にすることなど、及び一旦固定留め具3400のねじに沿って位置決めされると、実質的に一定の位置に留まることなど、この実施形態では、保持要素3450は、固定留め具3400のねじに自在に係合するように構成することができる。こうして、保持要素3450は、シャフトスリーブ1100がシャフト受け部から外された後、固定留め具3400の端部をシャフト受け部3200内に保持することができ、固定留め具3400の端部のスリーブ底端部3192への挿入を可能にする。一部の例では、保持要素3450は、固定留め具3400の材料よりも可撓性のあるナイロン材料又は他のプラスチック材料などの材料を含むことができる。
【0040】
他の例では、固定留め具3400がシャフト受け部3200に貫入する場合に通る穴は、固定留め具3400のものに対応するねじ切りを含むことができ、そのようなねじ切りは保持要素として機能することができる。これらの他の例では、保持要素3450は削除することができる。
【0041】
シャフトスリーブ1110が、固定留め具3400によってシャフト受け部3200に固定された場合に、スリーブ連結部セット3110及び受け部連結部セット3210は、少なくともそれらのそれぞれの弓形面の大部分が、互いに押し付け合って嵌るように構成されている。例えば、図10〜11の実施形態では、互いに押し付け合って嵌った場合に、少なくとも、スリーブ連結部5116の全面の大部分、及び受け部連結部8218の全面の大部分は互いに接触し、シャフト受け部3200に対するシャフトスリーブ1100の回転を制限する。別の例として、図11〜12の実施形態において、互いに押し付け合って嵌った場合に、スリーブ連結部12116の全面の大部分、及び受け部連結部13218の全面の大部分も互いに接触して回転を制限する。同じ、又は他の例では、スリーブ連結部セット3110(図10)又はスリーブ連結部セット12110(図12)の個々のスリーブ連結部と、受け部連結部セット3210(図11)又は受け部連結部セット13210(図13)の個々の受け部連結部との間の接触面によって画定される接触領域は、個々の受け部連結部又は個々のスリーブ連結部の全面の約51%〜約95%とすることができる。一部の実施形態では、そのような接触領域は、個々の受け部連結部及び/又は個々のスリーブ連結部の全面にかなり近いか、又は等しいなど、さらに大きくすることができる。スリーブ連結部セット3110(図10)又はスリーブ連結部セット12110(図12)のスリーブ連結部の弓形面が、受け部連結部セット3200(図11)又は受け部連結部セット13210(図13)の受け部連結部の弓形面に押し当たって嵌った場合に、それぞれの接触領域にわたって法線力が互いに作用し合う例もあり得る。
【0042】
この例では、固定留め具3400がシャフトスリーブ1100をシャフト受け部3200に固定した場合に、スリーブ連結部セット3110が受け部連結部セット3210に押し当たって嵌ることで、スリーブ上部部分3170は、スリーブ上部部分3170の底端部3171がシャフト受け部3200の上端から離間した状態で、シャフト受け部3200の外に留まっている。そのような本来備わった空き間隔は製造公差を緩和して、スリーブ連結部セット3110が受け部連結部セット3210に押し当たって適切に嵌ることができるのを保証する。
【0043】
同じ、又は他の例では、スリーブ連結部セット3110のスリーブ連結部の1つ又は複数の部分は、シャフト受け部3200の上端部を通り過ぎて突出することができる。スリーブ連結部セット3110のスリーブ連結部の1つ又は複数は、受け部連結部セット3210の受け部連結部の1つ又は複数の底端部を通り過ぎて伸びることができる例もあり得る。他の例では、受け部連結部セットの受け部連結部の1つ又は複数は、スリーブ連結部セット3110のスリーブ連結部の1つ又は複数の底端部を通り過ぎて伸びることができる。必要とされる製造公差を緩和し、一方で、それでもなお、スリーブ連結部セット3110が受け部連結部セット3210に押し当たって適切に嵌るのを可能にするために、上記の特徴の一部をゴルフクラブ連結機構1000の設計に盛り込むことができる。
【0044】
図14は、図4のXIV-XIV線の視点における、構成1400のゴルフ連結機構1000の水平断面図を示している。ゴルフ連結機構1000は、構成1400で図3〜4,14に示されており、スリーブ連結部セット3110のスリーブ連結部3111、7115、3112、5116(図7)は、それぞれ、受け部連結部セット3210の受け部連結部3213、8217、3214、8218(図8)と対になっている。上記のように、シャフト穴軸6150(図6)は、シャフトスリーブ1100のスリーブ軸5150と同軸ではないので、図14の構成1400は、第1のライ角と、シャフト穴軸6150(図6)とシャフト受け部3200(図3〜4、図8〜9)との間、及び/又はシャフト102(図1)とゴルフクラブヘッド101(図1)との間の第1のロフト角と、を有することができる。
【0045】
図15は、図4のXIV-XIV線の視点における、構成1500のゴルフ連結機構1000の水平断面図を示している。構成1500では、スリーブ連結部セット3110のスリーブ連結部3112、5116、3111、7115(図7)は、それぞれ、受け部連結部セット3210の受け部連結部3213、8217、3214、8218(図8)と対になっている。上記のように、シャフト穴軸6150(図6)は、シャフトスリーブ1100のスリーブ軸5150と同軸ではないので、図15の構成1500は、第2のライ角と、シャフト穴軸6150(図6)とシャフト受け部3200(図3〜4、図8〜9)との間、及び/又はシャフト102(図1)とゴルフクラブヘッド101(図1)との間の第2のロフト角と、を有することができる。
【0046】
図16は、図4のXIV-XIV線の視点における、構成1600のゴルフ連結機構1000の水平断面図を示している。構成1600では、スリーブ連結部セット3110のスリーブ連結部7115、3112、5116、3111(図7)は、それぞれ、受け部連結部セット3210の受け部連結部3213、8217、3214、8218(図8)と対になっている。上記のように、シャフト穴軸6150(図6)は、シャフトスリーブ1100のスリーブ軸5150と同軸ではないので、図16の構成1600は、第3のライ角と、シャフト穴軸6150(図6)とシャフト受け部3200(図3〜4、図8〜9)との間、及び/又はシャフト102(図1)とゴルフクラブヘッド101(図1)との間の第3のロフト角と、を有することができる。
【0047】
図17は、図4のXIV-XIV線の視点における、構成1700のゴルフ連結機構1000の水平断面図を示している。構成1700では、スリーブ連結部セット3110のスリーブ連結部5116、3111、7115、3112(図7)は、それぞれ、受け部連結部セット3210の受け部連結部3213、8217、3214、8218(図8)と対になっている。上記のように、シャフト穴軸6150(図6)は、シャフトスリーブ1100のスリーブ軸5150と同軸ではないので、図17の構成1700は、第4のライ角と、シャフト穴軸6150(図6)とシャフト受け部3200(図3〜4、図8〜9)との間、及び/又はシャフト102(図1)とゴルフクラブヘッド101(図1)との間の第4のロフト角と、を有することができる。
【0048】
スリーブ軸5150及びスリーブ連結部セット3110に対するシャフト穴軸6150の角度に応じて、図14〜17に示す構成から様々なライ角及びロフト角の調整を行うことができる。例えば、この実施形態では、図6で分かるように、シャフト穴軸6150とスリーブ軸5150との間に角度が付いていることで、シャフト穴3120の底部がスリーブ連結部3111の方を向くので、シャフト102(図1)は、シャフトスリーブ1100に挿入された場合に、スリーブ連結部3112の方に傾く。
【0049】
従って、構成1400(図14)では、第1のライ角は、より小さいライ角で構成することができ、第1のロフト角は、中立又は中間のロフト角で構成することができる。一例として、第1のライ角は、シャフト102のグリップエンドを、ゴルフクラブヘッド101(図1)のヒールに向かって約0.2°〜約4°だけ傾けるように設定することができ、それにより、構成1400のゴルフクラブのライ角が小さくなる。この例では中立である第1のロフト角は、構成1400においてシャフト102の傾きに影響を及ぼさない。
【0050】
構成1500(図15)では、第2のライ角は、より大きなライ角で構成することができ、第2のロフト角は、構成1400(図14)の第1のロフト角と同様又は同じとすることができる中立又は中間のロフト角で構成することができる。一例として、第2のライ角は、シャフト102のグリップエンドを、ゴルフクラブヘッド101(図1)のトウに向かって約0.2°〜約4°だけ傾けるように設定することができ、それにより、構成1500のゴルフクラブのライ角が大きくなる。この例では中立である第2のロフト角は、構成1500においてシャフト102の傾きに影響を及ぼさない。
【0051】
構成1600(図16)では、第3のロフト角は、より小さいロフト角で構成することができ、第3のライ角は、中立又は中間のライ角で構成することができる。一例として、第3のロフト角は、シャフト102のグリップエンドをゴルフクラブヘッド101(図1)の後部に向かって約0.2°〜約4°だけ傾けるように設定することができ、それにより、構成1600のゴルフクラブのロフト角が小さくなる。この例では中立である第3のライ角は、構成1600においてシャフト102の傾きに影響を及ぼさない。
【0052】
構成1700(図17)では、第4のロフト角は、より大きいロフト角で構成することができ、第4のライ角は、構成1600(図16)の第3のライ角と同様又は同じとすることができる中立又は中間のライ角で構成することができる。一例として、第4のロフト角は、シャフト102のグリップエンドをゴルフクラブヘッド101(図1)の前部又は打撃面に向かって約0.2°〜約4°だけ傾けるように設定することができ、それにより、構成1700のゴルフクラブのロフト角が大きくなる。この例では中立である第4のライ角は、構成1700においてシャフト102の傾きに影響を及ぼさない。
【0053】
他の実施形態では、シャフトスリーブ1100のスリーブ軸5150(図6)に対するシャフト穴軸6150(図6)の角度及び/又は向きを変えることで、他のライ角及びロフト角の関係を構成することができる。さらに、図14〜17から分かるように、スリーブ連結部3111、3112、5116、7115は互いに対称であり、受け部連結部3213、3214、8217、8218も互いに対称である。異なる実施形態では、ライ角及びロフト角の異なる組み合わせが2つだけ(4つではない)可能なように、スリーブ連結部及び受け部連結部の反対側にあるものだけが互いに対称である。
【0054】
図1〜17のゴルフ連結機構の上記の様々な特徴は、調整可能なシャフト連結機構を有する他のゴルフクラブヘッドと比べた場合に、ゴルフ連結機構が使用されるゴルフクラブにいくつかの性能上の利益をもたらすことができる。例えば、必要な部品点数が少なく、及び/又は受け部連結部セット3210が、シャフト受け部3200(図3)の上端部の近くにのみ配置されるので、ホーゼル1015(図1)のホーゼル径1031は、最小限に維持することができ、及び/又は相当する通常のゴルフクラブヘッドのホーゼル径から比較的変化しないことが可能である。一部の例では、図8で分かるように、ホーゼル径1031は、受け部上端1032で約0.55インチ(約14mm)、又は約0.53インチ(約13.46mm)など、約20mm未満とすることができる。さらに、シャフト受け部3200の上部肉厚部9250(図8〜9)は、図示するように、シャフト受け部3200の受け部上端1032で最小にすることができる。例えば、上部肉厚部9250は、約0.024インチ(約0.61mm)など、約0.035インチ(約0.9mm)以下にすることができる。
【0055】
図8で分かるように、この実施形態において、上部肉厚部9250は、受け部上端1032に沿って厚さが変わり、受け部上端1032に、少なくとも1つのホーゼル上部薄肉部分8252、及び少なくとも1つのホーゼル上部厚肉部分8251を含む。ホーゼル上部厚肉部分8251は、ホーゼル径1031の中心点に対して半径方向に測定した場合に、受け部上端1032で約2.3mm以下の厚さを有することができる。ホーゼル上部薄肉部分8252は、ホーゼル径1031の中心点に対して半径方向に測定した場合に、受け部上端1032で約0.9mm以下の厚さを有することができる。この例では、ホーゼル径1031の中心点に対して半径方向に測定した場合に、ホーゼル上部厚肉部分8251は、約1.27mm以下とすることができ、ホーゼル上部薄肉部分8252は、0.64mm以下とすることができる。
【0056】
ホーゼル径1031は、上記のように最小限にすることができるので、ホーゼル1015からの空力抵抗が小さくなった結果として、ゴルフクラブヘッド101の空力特性を改善することができる。図19は、ゴルフクラブヘッド1910、1920のそれぞれのホーゼルの停滞した抵抗性伴流(drag wake)領域1911、1921の比較を示しており、ゴルフクラブヘッド1910は、約0.5インチのホーゼル径を有し、ゴルフクラブヘッド1920は、より大きい約0.62インチのホーゼル径を有する。一部の例では、ゴルフクラブヘッド1910は、ゴルフクラブヘッド101(図1〜4、図8〜9)と同様とすることができる。図19に示すように、クラブヘッド1920の大きい方のホーゼル径は、そのホーゼルの下流に、大きい方の停滞した抵抗性伴流領域1921を発生させ、クラブヘッド1910の小さい方の停滞した抵抗性伴流領域1911と比較した場合に、空力抵抗の値が大きくなる。図20は、ゴルフクラブヘッド1910、1920のホーゼル径に対する、オープンフェイス角に対応する抵抗の図を示している。一部の例では、クラブヘッド1910は、約0.335インチ(約8.5mm)のシャフト太さなどのシャフト太さが細いゴルフクラブシャフトを含むこともできる。同じ、又は他の例では、最大で50°のオープンフェイスした向きに対して、ゴルフクラブヘッド1920の大きい方の抵抗と比較した場合に、ホーゼル径のそのような違いにより、ゴルフクラブヘッド1910の流体抵抗(drag resistance)を最大で約0.1ポンド小さくすることができる。同じ、又は他の例では、ゴルフクラブヘッド1910の抵抗は、ほぼスクエアな向きでの約1.2ポンドから約50°オープンフェイスした向きでの約0.2ポンドまでの範囲をとることができる。
【0057】
同じ、又は他の実施形態では、図1〜17のゴルフ連結機構の質量及び/又は質量比は、調整可能なシャフト連結機構を有する他のゴルフクラブヘッドと比較した場合に、それらのそれぞれのゴルフクラブヘッドに対して最小化することができる。例えば、ゴルフクラブヘッド101(図1〜4、図8〜9)が、ドライバタイプのゴルフクラブヘッドで構成される例では、クラブヘッド101の様々な要素は、下記で表1にまとめたものと同様な質量特性を有することができる。
【0058】
【表1】
【0059】
そのような例では、組み立てたクラブヘッド101に対するゴルフ連結機構1000の質量比は、下記で表2にまとめたように非常に小さくすることができる。
【0060】
【表2】
【0061】
ゴルフクラブヘッド101(図1〜4、図8〜9)が、フェアウエーウッドタイプのゴルフクラブヘッドで構成されるなどの他の例では、クラブヘッド101の様々な要素は、下記で表3にまとめたものと同様な質量特性を有することができる。
【0062】
【表3】
【0063】
そのような例では、組み立てたクラブヘッド101に対するゴルフ連結機構1000の質量比は、下記で表4にまとめたように非常に小さくすることができる。
【0064】
【表4】
【0065】
上記の質量、寸法、及び/又は位置特性が、質量分布、及び/又はゴルフクラブヘッドの重心(CG)の位置に対して利益及び/又は自在性をもたらすことができる実施形態があり得る。例えば、シャフトスリーブ1100のシャフトスリーブ重心1150(図1)は、シャフトスリーブCG垂直距離1159(図1)の位置に配置されるように構成することができる。
【0066】
クラブヘッド101(図1〜4、図8〜9)がドライバタイプのゴルフクラブヘッドで構成されるなどの一部の実施形態では、シャフトスリーブ1100のシャフトスリーブ重心1150(図1)は、ドライバタイプのクラブヘッド101のソール1014の外側ソール底端部10141から上に約50mm未満とすることができるシャフトスリーブCG垂直距離1159の位置に配置されるように構成することができる。同じ、又は他の例では、シャフトスリーブCG垂直距離1159は、外側ソール底端部10141から上に約46.2mm未満とすることができる。同じ、又は他の例では、シャフトスリーブCG垂直距離1159は、外側ソール底端部10141から上に約43.7mm未満とすることができる。シャフトスリーブ1100のシャフトスリーブ重心1150はまた、一部の実施形態では、ドライバタイプの組み立てたゴルフクラブヘッド101の組み立てたクラブヘッド重心1050(図1)から上に約0.59インチ(約15mm)未満のシャフトスリーブCG垂直距離1059(図1)の位置に配置されるように構成することができる。同じ、又は他の実施形態では、シャフトスリーブCG垂直距離1159は、ドライバタイプのクラブヘッド101の組み立てたクラブヘッドCG垂直距離1058よりも少なくとも約7.6mm長くすることができる。
【0067】
クラブヘッド101(図1〜4、図8〜9)が、フェアウエーウッドタイプのゴルフクラブヘッドで構成される実施形態などの他の例では、シャフトスリーブ1100のシャフトスリーブ重心1150(図1)は、フェアウエーウッドタイプのクラブヘッド101のソール1014の外側ソール底端部から上に約35.6mm未満のシャフトスリーブCG垂直距離1159の位置に配置されるように構成することができる。同じ、又は他の例では、シャフトスリーブCG垂直距離1159は、フェアウエーウッドタイプのクラブヘッド101のソール1014の外側ソール底端部10141から上に約1.35インチ(約34.3mm)未満とすることができる。シャフトスリーブ1100のシャフトスリーブ重心1150はまた、一部の実施形態では、フェアウエーウッドタイプの組み立てたゴルフクラブヘッド101の組み立てたクラブヘッド重心1050(図1)から上に約19mm未満のシャフトスリーブCG垂直距離1059(図1)の位置に配置されるように構成することができる。同じ、又は他の実施形態では、シャフトスリーブCG垂直距離1159は、フェアウエーウッドタイプのクラブヘッド101の組み立てたクラブヘッドCG垂直距離1058よりも少なくとも約16.5mm長くすることができる。
【0068】
この例では、図1に示すように、ホーゼル1015は、ホーゼル1015の長手方向中心線に沿って伸びるホーゼル軸1016を含む。ホーゼル軸1016は、底部水平軸1019に対するホーゼルライ角1018を画定し、底部水平軸1019は、ソール底端部10141に水平に接する。一部の実施形態では、ホーゼルライ角1018は、例えば、約58°とすることができる。この実施形態では、シャフトスリーブCG垂直距離1159及び組み立てたクラブヘッドCG垂直距離1058は、底部水平軸1019から垂直方向に延びている。
【0069】
クラブヘッド101にはまた、ソール底端部10141を基準としてクラウン1017の上端まで垂直方向に伸びるクラウン高さ垂直距離1018がある。クラブヘッド101がドライバタイプのゴルフクラブヘッドで構成されるなどの一部の実施形態では、クラウン高さ垂直距離1018は、ソール底端部10141を基準として少なくとも約59.7mmとすることができる。同じ、又は他の実施形態では、組み立てたクラブヘッドCG垂直距離は、ソール底端部10141を基準として約33mm未満とすることができる。
【0070】
図1に示すなど、受け部上端1032がホーゼル1015の上部にあり、ゴルフクラブヘッド101のクラウン1017の上端部よりも下方にあるように構成される例もあり得る。ホーゼル1015は、同じ又は他の実施形態で、円筒状の外側上部部分をなくすことができ、クラウン1017は、ホーゼル1015の円筒状の外部形状を画定することなく、ホーゼル1015の受け部上端1032で、略円形の外縁部に移行することができる。そのような特徴により、シャフトスリーブ1100の重心の位置は、組み立てたゴルフクラブヘッド101の重心に、より近づくことが可能になる。
【0071】
図を後戻りして、図18は、本開示によるゴルフ連結機構を提供、形成、及び/又は製造するのに使用できる方法18000のフローチャートを示している。一部の例では、ゴルフ連結機構は、図1〜11及び図14〜16のゴルフ連結機構1000、又は図12〜13のゴルフ連結機構と同様とすることができる。
【0072】
方法18000は、ゴルフクラブシャフトの端部と連結し、スリーブ弓形連結部セットを備えるシャフトスリーブを準備するためのブロック18100を含む。一部の例では、シャフトスリーブは、シャフトスリーブ1100(図1〜7、図10、図14〜16)及び/又はシャフトスリーブ12100(図12)と同様とすることができ、ゴルフクラブシャフトは、ゴルフクラブシャフト102(図1、図5)と同様とすることができる。同じ、又は他の例では、スリーブ弓形連結部セットは、スリーブ連結部セット3110(図3〜7、図10、図14〜17)及び/又はスリーブ連結部セット12110(図12)と同様とすることができる。
【0073】
方法18000のブロック18200は、シャフトスリーブのスリーブ弓形連結部セットと連結するように構成された受け部弓形連結部セットを備える、ゴルフクラブヘッドのシャフト受け部を準備する工程を備える。一部の例では、シャフト受け部は、シャフト受け部3200(図3〜4、図8〜9、図11、図14〜17)及び/又はシャフト受け部13200(図13)と同様とすることができる。受け部弓形連結部セットは、受け部連結部セット3210(図3〜4、図8〜9、図11、図14〜17)及び/又は受け部連結部セット13210(図13)と同様とすることができる。
【0074】
方法18000のブロック18300は、シャフトスリーブをシャフト受け部に固定するように構成された固定留め具を準備する工程を含む。一部の例では、固定留め具は、固定留め具3400(図3〜4)と同様とすることができる。固定留め具は、シャフトスリーブをシャフト受け部に向かって引き寄せて、スリーブ弓形連結部セットを受け部弓形連結部セットに押し当てて固定するように構成することができる。
【0075】
一部の例では、方法18000の異なるブロックの1つ又は複数を単一のブロックに結合するか、又は同時に実行し、及び/又はそのようなブロックの順番を変えることができる。例えば、一部の実施形態では、ブロック18200、18300を必要に応じて結合することができる。同じ、又は他の例では、方法18000のブロックのいくつかを数個のサブブロックに分割することができる。一例として、ブロック18100は、スリーブ弓形連結部セットのスリーブ連結部の弓形面に水平方向の曲率半径を形成するサブブロックと、スリーブ弓形連結部セットのスリーブ連結部の弓形面に垂直テーパを形成するサブブロックとを含むことができる。方法18000がさらなる、又は異なるブロックを備えることができる例もあり得る。一例として、方法18000は、ブロック18200のシャフト受け部のためのゴルフクラブヘッドを用意する別のブロック、及び/又はブロック18100のシャフトスリーブのためのシャフトを用意する別のブロックを含むことができる。さらに、方法18000が、上記のステップの一部のみを含むことができる例もあり得る。例えば、ブロック18300は、一部の実施を任意選択とすることができる。本開示の範囲から逸脱することなく、方法18000に対する他の変形形態を実施することができる。
【0076】
ゴルフ連結機構及び関連する方法が、特定の実施形態に関連して説明されたが、本開示の趣旨からも範囲からも逸脱することなく、様々な変更を行うことができる。一例として、スリーブ連結部セット3110(図3〜7、図10、図14〜17)及び/又はスリーブ連結部セット12110(図12)は、ただ2つのスリーブ連結部を備えることができ、受け部連結部セット3210(図3〜4、図8〜9、図11、図14〜17)、受け部連結部セット13210(図13)は、ただ2つの受け部連結部を含むことができる実施形態もあり得る。そのような実施形態では、シャフトスリーブとシャフト受け部との間でただ2つの構成が可能であり、ゴルフ連結部セットは、2つのライ角間又は2つのロフト角間の調整を可能にする。当然、スリーブ連結部セットが3つ、5つ、6つ、7つ、8つ、又はそれを超えるスリーブ連結部を有し、受け部連結部セットが、3つ、5つ、6つ、7つ、8つ、又はそれを超える受け部連結部を有し、それに相応して、可能なライ角及びロフト角の組み合わせの数が増える実施形態もあり得る。
【0077】
そのような変更及びその他のさらなる例が前述の説明に提示された。様々な図の特徴部の1つ又は複数を有する様々な実施形態の他の変更も同様に企図されている。従って、本願の明細書、特許請求の範囲、及び図面は、本開示の範囲を例示することを意図され、限定することを意図されるものではない。本願の範囲が、添付の特許請求の範囲が要求する範囲にのみ限定されることが意図されている。
【0078】
本明細書で説明したゴルフ連結機構及び関連する方法は、様々な実施形態で実施することができ、これらの特定の実施形態の前述の説明は、必ずしもすべての可能な実施形態の完全な説明に代わるものではない。むしろ、図面の詳細な説明、及び図面自体は、少なくとも1つの好ましい実施形態を開示し、代替の実施形態を開示することができる。
【0079】
任意の特定の請求項に記載される全ての要素は、その特定の請求項に記載される実施形態に必須である。従って、1つ又は複数の記載された要素の置き換えは、再構築であって修正ではない。さらに、利益、他の利点、及び問題の解決手段が、特定の実施形態に関連して説明された。しかし、利益、利点、問題の解決手段、及び任意の利益、利点、又は解決手段をもたらす、又は、より顕著にする任意の要素又は任意の複数の要素は、そのような利益、利点、解決手段、又は要素がかかる請求項に明示されない限り、任意又は全ての請求項の、不可欠であるか、必要とされるか、又は必須の特徴又は要素と解釈されるべきではない。
【0080】
ゴルフのルールは、時々変わることがあるので(例えば、新たな規則が採用されたり、又は古いルールが、全米ゴルフ協会(USGA)、Royal and Ancient Golf Club of St.Andrews(R&A)などのゴルフ標準化組織及び/又は管理組織によって削除もしくは修正されたりすることがある)、本明細書で説明した装置、方法、及び製品に関連するゴルフ用具は、任意の特定の時点でゴルフのルールに適合することもあるし、又は適合しないこともある。従って、本明細書で説明した装置、方法、及び製品に関連するゴルフ用具は、適合した、又は適合しないゴルフ用具として、広告を出される、売りに出される、及び/又は販売されることがある。本明細書で説明した装置、方法、及び製品はこの点について限定されない。
【0081】
上記の例は、ドライバタイプのゴルフクラブに関連して説明することができるが、本明細書で説明した装置、方法、及び製品は、フェアウエーウッドタイプのゴルフクラブ、ハイブリッドタイプのゴルフクラブ、アイアンタイプのゴルフクラブ、ウェッジタイプのゴルフクラブ、又はパタータイプのゴルフクラブなどの他のタイプのゴルフクラブに適用することができる。あるいは、本明細書で説明した装置、方法、及び製品は、ホッケースティック、テニスラケット、釣り竿、スキーポールなどの他のタイプのスポーツ用品に適用することができる。
【0082】
さらに、本明細書で開示した実施形態及び限定は、実施形態及び/又は限定が、(1)請求項に明示されていない、かつ(2)均等論に基づいた、請求項内の明示的要素及び/又は限定の均等物であるか、又は潜在的な均等物である場合、供与の原則(doctrine of dedication)に基づいて一般に供与されることはない。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ソール底端部を備えるソールと、ホーゼルと、を備えるクラブヘッド本体と、
ホーゼルに挿入可能であり、ゴルフクラブシャフトを、ホーゼルに再配置可能に連結するように構成されるシャフトスリーブと、を備えるゴルフクラブヘッドであって、
ホーゼルは、
ホーゼル外縁部を備えるホーゼル外壁と、
シャフトスリーブを受け入れるように構成されるホーゼル穴と、を備え、
シャフトスリーブは、
ゴルフクラブシャフトの端部を受け入れるように構成されるスリーブ穴と、
シャフトスリーブ重心と、を備え、
シャフトスリーブがホーゼルに固定されており、ゴルフクラブヘッドがアドレス位置にある場合に、シャフトスリーブ重心は、ソール底端部に対して、約46.2mm未満のスリーブCG垂直距離に位置する、ゴルフクラブヘッド。
【請求項2】
シャフトスリーブをホーゼル内に固定するために、シャフトスリーブのスリーブ底端部に連結するように構成される固定留め具を、さらに備え、
ホーゼルは、
ホーゼル上端部とホーゼル上部連結部とを有するホーゼル上部を備え、
シャフトスリーブは、
シャフトスリーブがホーゼルに挿入され、固定留め具によって固定されている場合に、ホーゼル上部連結部と係合して、クラブヘッド本体に対するシャフトスリーブの回転を制限するように構成される、請求項1に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項3】
固定留め具は、ボルト頭部とボルト本体とを有するボルトを備え、
ホーゼルは、ホーゼル穴と、ホーゼル底部表面と、を備え、ホーゼル底部表面は、ボルト頭部がホーゼル穴の外部に保持されている間に、ホーゼル穴に挿入されるボルト本体の通路を確保するための通路を有し、
スリーブ底端部は、ねじ機構を介して、ボルト本体に係合するように構成され、
ねじ機構は、ホーゼル底部表面に向かってシャフトスリーブを引き寄せ、ホーゼル上部連結部に対してスリーブ上部連結部を嵌めるように構成される、請求項2に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項4】
クラブヘッド本体は、
ドライバタイプのクラブヘッド本体と、
クラブヘッド本体に、シャフトスリーブと固定留め具とが組み立てられる場合に、組み立てられたクラブヘッド重心と、を備え、
組み立てられたクラブヘッド重心は、ソール底端部に対して、組み立てられたクラブヘッドCG垂直距離に位置し、
スリーブCG垂直距離と組み立てられたクラブヘッドCG垂直距離との差異は、約15mm未満である、請求項2に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項5】
クラブヘッド本体は、
ドライバタイプのクラブヘッド本体と、
クラブヘッド本体に、シャフトスリーブと固定留め具とが組み立てられる場合に、組み立てられたクラブヘッド重心と、を備え、
組み立てられたクラブヘッド重心は、ソール底端部に対して、組み立てられたクラブヘッドCG垂直距離に位置し、
スリーブCG垂直距離は、組み立てられたクラブヘッドCG垂直距離よりも少なくとも約7.6mm長い、請求項2に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項6】
クラブヘッド本体は、
フェアウエーウッドタイプのクラブヘッド本体と、
クラブヘッド本体に、シャフトスリーブと固定留め具とが組み立てられる場合に、組み立てられたクラブヘッド重心と、を備え、
組み立てられたクラブヘッド重心は、ソール底端部に対して、組み立てられたクラブヘッドCG垂直距離に位置し、
スリーブCG垂直距離と組み立てられたクラブヘッドCG垂直距離との差異は、約18.8mm未満である、請求項2に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項7】
クラブヘッド本体は、
フェアウエーウッドタイプのクラブヘッド本体と、
クラブヘッド本体に、シャフトスリーブと固定留め具とが組み立てられる場合に、組み立てられたクラブヘッド重心と、を備え、
組み立てられたクラブヘッド重心は、ソール底端部に対して、組み立てられたクラブヘッドCG垂直距離に位置し、
スリーブCG垂直距離は、組み立てられたクラブヘッドCG垂直距離よりも少なくとも約16.5mm長い、請求項2に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項8】
クラブヘッド本体は、フェアウエーウッドタイプのクラブヘッド本体を備え、
スリーブCG垂直距離は、ソール底端部に対して、約35.6mm未満である、請求項1に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項9】
クラブヘッド本体は、ドライバタイプのクラブヘッド本体を備え、
スリーブCG垂直距離は、ソール底端部に対して、約43.7mm未満である、請求項1に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項10】
クラブヘッド本体は、
クラブヘッド本体のクラウン上端部を備えるクラウンを備え、
シャフトスリーブがホーゼルに固定される場合に、
クラウン上端部は、ソール底端部に対して、少なくとも約59.7mmのクラウン高さ垂直距離に位置し、
組み立てられたクラブヘッド重心は、ソール底端部に対して、約33mm未満の組み立てられたクラブヘッドCG垂直距離に位置する、請求項1に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項11】
クラブヘッド本体は、本体質量を有し、
シャフトスリーブは、スリーブ質量を有し、
固定留め具は、固定留め具質量を有し、
組み立てられたクラブヘッド質量は、本体質量と、スリーブ質量と、固定留め具質量と、を備え、
スリーブ質量は、組む立てられたクラブヘッド質量の約3%以下である、請求項1に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項12】
ホーゼル外縁部は、ホーゼル上端部において、約14mm未満のホーゼル径を有する、請求項2に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項13】
クラウン上端部を備えるクラウンと、ソール底端部を備えるソールと、ホーゼルと、を備えるクラブヘッド本体と、
ホーゼルに挿入可能であり、ゴルフクラブシャフトを、ホーゼルに再配置可能に連結するように構成されるシャフトスリーブと、
シャフトスリーブをホーゼル内に固定するために、シャフトスリーブのスリーブ底端部に連結するように構成される固定留め具と、
クラブヘッド本体とシャフトスリーブと固定留め具とが組み立てられる場合の組み立てられたクラブヘッド重心と、を備え、
ホーゼルは、
ホーゼル外縁部を備えるホーゼル外壁と、
シャフトスリーブを受け入れるように構成されるホーゼル穴と、
ホーゼル上端部とホーゼル上部連結部とを有するホーゼル上部と、を備え、
シャフトスリーブは、
ゴルフクラブシャフトの端部を受け入れるように構成されるスリーブ穴と、
シャフトスリーブ重心と、
シャフトスリーブがホーゼルに挿入され、固定留め具によって固定されている場合に、ホーゼル上部連結部と係合して、クラブヘッド本体に対するシャフトスリーブの回転を制限するように構成されるスリーブ上部連結部と、を備え、
シャフトスリーブがホーゼルに固定される場合に、
シャフトスリーブ重心は、ソール底端部に対して、約50mm未満のスリーブCG垂直距離に位置し、
クラウン上端部は、ソール底端部に対して、少なくとも約59.7mmのクラウン高さ垂直距離であり、
組み立てられたクラブヘッド重心は、ソール底端部に対して、約33mm未満の組み立てられたクラブヘッドCG垂直距離に位置する、ゴルフクラブヘッド。
【請求項14】
スリーブCG垂直距離と組み立てられたクラブヘッドCG垂直距離との差異は、約15mm未満である、請求項13に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項15】
スリーブCG垂直距離は、組み立てられたクラブヘッドCG垂直距離よりも少なくとも約7.6mm長い、請求項13に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項16】
スリーブCG垂直距離は、ソール底端部に対して、約43.7mm未満である、請求項13に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項17】
クラウン高さ垂直距離は、ソール底端部に対して、少なくとも約65.4mmであり、
組み立てられたクラブヘッドCG垂直距離は、ソール底端部に対して、約29.3mm未満である、請求項13に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項18】
ゴルフクラブヘッドを製造する方法であって、
ソール底端部を備えるソールと、ホーゼルと、を備えるゴルフクラブヘッド本体を製造する工程と、
ホーゼルに連結するように構成されるシャフトスリーブを準備する工程と、を備え、
シャフトスリーブは、ゴルフクラブシャフトを、ホーゼルに再配置可能に連結するように構成され、
ホーゼルは、
ホーゼル外縁部を備えるホーゼル外壁と、
シャフトスリーブを受け入れるように構成されるホーゼル穴と、を備え、
シャフトスリーブは、
ゴルフクラブシャフトの端部を受け入れるように構成されるスリーブ穴と、
シャフトスリーブ重心と、を備え、
シャフトスリーブがホーゼルに固定されており、ゴルフクラブヘッドがアドレス位置にある場合に、シャフトスリーブ重心は、ソール底端部に対して、約46.2mm未満のスリーブCG垂直距離に位置する、方法。
【請求項19】
シャフトスリーブを準備する工程は、
シャフトスリーブをホーゼル内に固定するために、シャフトスリーブのスリーブ底端部に連結するように構成される固定留め具を準備する工程を備え、
ホーゼルは、
ホーゼル上端部とホーゼル上部連結部とを有するホーゼル上部を備え、
シャフトスリーブは、
シャフトスリーブがホーゼルに挿入され、固定留め具によって固定されている場合に、ホーゼル上部連結部と係合して、クラブヘッド本体に対するシャフトスリーブの回転を制限するように構成される、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
固定留め具は、ボルト頭部とボルト本体とを有するボルトを備え、
ホーゼルは、ホーゼル穴と、ホーゼル底部表面と、を備え、ホーゼル底部表面は、ボルト頭部がホーゼル穴の外部に保持されている間に、ホーゼル穴に挿入されるボルト本体の通路を確保するための通路を有し、
スリーブ底端部は、ねじ機構を介して、ボルト本体に係合するように構成され、
ねじ機構は、ホーゼル底部表面に向かってシャフトスリーブを引き寄せ、ホーゼル上部連結部に対してスリーブ上部連結部を嵌めるように構成される、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
クラブヘッド本体は、クラブヘッド本体に、シャフトスリーブと固定留め具とが組み立てられる場合に、組み立てられたクラブヘッド重心を備え、
組み立てられたクラブヘッド重心は、ソール底端部に対して、組み立てられたクラブヘッドCG垂直距離に位置し、
クラブヘッド本体が、ドライバタイプのクラブヘッド本体を備える場合に、
スリーブCG垂直距離と組み立てられたクラブヘッドCG垂直距離との差異は、約15mm未満であり、
クラブヘッド本体が、フェアウエーウッドタイプのクラブヘッド本体を備える場合に、
スリーブCG垂直距離と組み立てられたクラブヘッドCG垂直距離との差異は、約18.8mm未満である、請求項19に記載の方法。
【請求項22】
クラブヘッド本体が、ドライバタイプのクラブヘッド本体を備える場合に、
スリーブCG垂直距離は、ソール底端部に対して、約43.7mm未満であり、
クラブヘッド本体が、フェアウエーウッドタイプのクラブヘッド本体を備える場合に、
スリーブCG垂直距離は、ソール底端部に対して、約35.6mm未満である、請求項19に記載の方法。
【請求項23】
クラブヘッド本体は、クラブヘッド本体に、シャフトスリーブと固定留め具とが組み立てられる場合に、組み立てられたクラブヘッド重心を備え、
組み立てられたクラブヘッド重心は、ソール底端部に対して、組み立てられたクラブヘッドCG垂直距離に位置し、
クラブヘッド本体が、ドライバタイプのクラブヘッド本体を備える場合に、
スリーブCG垂直距離は、組み立てられたクラブヘッドCG垂直距離よりも少なくとも約7.6mm長く、
クラブヘッド本体が、フェアウエーウッドタイプのクラブヘッド本体を備える場合に、
スリーブCG垂直距離は、組み立てられたクラブヘッドCG垂直距離よりも少なくとも約16.5mm長い、請求項19に記載の方法。
【請求項24】
ホーゼルにシャフトスリーブを連結する工程を、さらに備える、請求項18に記載の方法。
【請求項1】
ソール底端部を備えるソールと、ホーゼルと、を備えるクラブヘッド本体と、
ホーゼルに挿入可能であり、ゴルフクラブシャフトを、ホーゼルに再配置可能に連結するように構成されるシャフトスリーブと、を備えるゴルフクラブヘッドであって、
ホーゼルは、
ホーゼル外縁部を備えるホーゼル外壁と、
シャフトスリーブを受け入れるように構成されるホーゼル穴と、を備え、
シャフトスリーブは、
ゴルフクラブシャフトの端部を受け入れるように構成されるスリーブ穴と、
シャフトスリーブ重心と、を備え、
シャフトスリーブがホーゼルに固定されており、ゴルフクラブヘッドがアドレス位置にある場合に、シャフトスリーブ重心は、ソール底端部に対して、約46.2mm未満のスリーブCG垂直距離に位置する、ゴルフクラブヘッド。
【請求項2】
シャフトスリーブをホーゼル内に固定するために、シャフトスリーブのスリーブ底端部に連結するように構成される固定留め具を、さらに備え、
ホーゼルは、
ホーゼル上端部とホーゼル上部連結部とを有するホーゼル上部を備え、
シャフトスリーブは、
シャフトスリーブがホーゼルに挿入され、固定留め具によって固定されている場合に、ホーゼル上部連結部と係合して、クラブヘッド本体に対するシャフトスリーブの回転を制限するように構成される、請求項1に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項3】
固定留め具は、ボルト頭部とボルト本体とを有するボルトを備え、
ホーゼルは、ホーゼル穴と、ホーゼル底部表面と、を備え、ホーゼル底部表面は、ボルト頭部がホーゼル穴の外部に保持されている間に、ホーゼル穴に挿入されるボルト本体の通路を確保するための通路を有し、
スリーブ底端部は、ねじ機構を介して、ボルト本体に係合するように構成され、
ねじ機構は、ホーゼル底部表面に向かってシャフトスリーブを引き寄せ、ホーゼル上部連結部に対してスリーブ上部連結部を嵌めるように構成される、請求項2に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項4】
クラブヘッド本体は、
ドライバタイプのクラブヘッド本体と、
クラブヘッド本体に、シャフトスリーブと固定留め具とが組み立てられる場合に、組み立てられたクラブヘッド重心と、を備え、
組み立てられたクラブヘッド重心は、ソール底端部に対して、組み立てられたクラブヘッドCG垂直距離に位置し、
スリーブCG垂直距離と組み立てられたクラブヘッドCG垂直距離との差異は、約15mm未満である、請求項2に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項5】
クラブヘッド本体は、
ドライバタイプのクラブヘッド本体と、
クラブヘッド本体に、シャフトスリーブと固定留め具とが組み立てられる場合に、組み立てられたクラブヘッド重心と、を備え、
組み立てられたクラブヘッド重心は、ソール底端部に対して、組み立てられたクラブヘッドCG垂直距離に位置し、
スリーブCG垂直距離は、組み立てられたクラブヘッドCG垂直距離よりも少なくとも約7.6mm長い、請求項2に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項6】
クラブヘッド本体は、
フェアウエーウッドタイプのクラブヘッド本体と、
クラブヘッド本体に、シャフトスリーブと固定留め具とが組み立てられる場合に、組み立てられたクラブヘッド重心と、を備え、
組み立てられたクラブヘッド重心は、ソール底端部に対して、組み立てられたクラブヘッドCG垂直距離に位置し、
スリーブCG垂直距離と組み立てられたクラブヘッドCG垂直距離との差異は、約18.8mm未満である、請求項2に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項7】
クラブヘッド本体は、
フェアウエーウッドタイプのクラブヘッド本体と、
クラブヘッド本体に、シャフトスリーブと固定留め具とが組み立てられる場合に、組み立てられたクラブヘッド重心と、を備え、
組み立てられたクラブヘッド重心は、ソール底端部に対して、組み立てられたクラブヘッドCG垂直距離に位置し、
スリーブCG垂直距離は、組み立てられたクラブヘッドCG垂直距離よりも少なくとも約16.5mm長い、請求項2に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項8】
クラブヘッド本体は、フェアウエーウッドタイプのクラブヘッド本体を備え、
スリーブCG垂直距離は、ソール底端部に対して、約35.6mm未満である、請求項1に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項9】
クラブヘッド本体は、ドライバタイプのクラブヘッド本体を備え、
スリーブCG垂直距離は、ソール底端部に対して、約43.7mm未満である、請求項1に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項10】
クラブヘッド本体は、
クラブヘッド本体のクラウン上端部を備えるクラウンを備え、
シャフトスリーブがホーゼルに固定される場合に、
クラウン上端部は、ソール底端部に対して、少なくとも約59.7mmのクラウン高さ垂直距離に位置し、
組み立てられたクラブヘッド重心は、ソール底端部に対して、約33mm未満の組み立てられたクラブヘッドCG垂直距離に位置する、請求項1に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項11】
クラブヘッド本体は、本体質量を有し、
シャフトスリーブは、スリーブ質量を有し、
固定留め具は、固定留め具質量を有し、
組み立てられたクラブヘッド質量は、本体質量と、スリーブ質量と、固定留め具質量と、を備え、
スリーブ質量は、組む立てられたクラブヘッド質量の約3%以下である、請求項1に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項12】
ホーゼル外縁部は、ホーゼル上端部において、約14mm未満のホーゼル径を有する、請求項2に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項13】
クラウン上端部を備えるクラウンと、ソール底端部を備えるソールと、ホーゼルと、を備えるクラブヘッド本体と、
ホーゼルに挿入可能であり、ゴルフクラブシャフトを、ホーゼルに再配置可能に連結するように構成されるシャフトスリーブと、
シャフトスリーブをホーゼル内に固定するために、シャフトスリーブのスリーブ底端部に連結するように構成される固定留め具と、
クラブヘッド本体とシャフトスリーブと固定留め具とが組み立てられる場合の組み立てられたクラブヘッド重心と、を備え、
ホーゼルは、
ホーゼル外縁部を備えるホーゼル外壁と、
シャフトスリーブを受け入れるように構成されるホーゼル穴と、
ホーゼル上端部とホーゼル上部連結部とを有するホーゼル上部と、を備え、
シャフトスリーブは、
ゴルフクラブシャフトの端部を受け入れるように構成されるスリーブ穴と、
シャフトスリーブ重心と、
シャフトスリーブがホーゼルに挿入され、固定留め具によって固定されている場合に、ホーゼル上部連結部と係合して、クラブヘッド本体に対するシャフトスリーブの回転を制限するように構成されるスリーブ上部連結部と、を備え、
シャフトスリーブがホーゼルに固定される場合に、
シャフトスリーブ重心は、ソール底端部に対して、約50mm未満のスリーブCG垂直距離に位置し、
クラウン上端部は、ソール底端部に対して、少なくとも約59.7mmのクラウン高さ垂直距離であり、
組み立てられたクラブヘッド重心は、ソール底端部に対して、約33mm未満の組み立てられたクラブヘッドCG垂直距離に位置する、ゴルフクラブヘッド。
【請求項14】
スリーブCG垂直距離と組み立てられたクラブヘッドCG垂直距離との差異は、約15mm未満である、請求項13に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項15】
スリーブCG垂直距離は、組み立てられたクラブヘッドCG垂直距離よりも少なくとも約7.6mm長い、請求項13に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項16】
スリーブCG垂直距離は、ソール底端部に対して、約43.7mm未満である、請求項13に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項17】
クラウン高さ垂直距離は、ソール底端部に対して、少なくとも約65.4mmであり、
組み立てられたクラブヘッドCG垂直距離は、ソール底端部に対して、約29.3mm未満である、請求項13に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項18】
ゴルフクラブヘッドを製造する方法であって、
ソール底端部を備えるソールと、ホーゼルと、を備えるゴルフクラブヘッド本体を製造する工程と、
ホーゼルに連結するように構成されるシャフトスリーブを準備する工程と、を備え、
シャフトスリーブは、ゴルフクラブシャフトを、ホーゼルに再配置可能に連結するように構成され、
ホーゼルは、
ホーゼル外縁部を備えるホーゼル外壁と、
シャフトスリーブを受け入れるように構成されるホーゼル穴と、を備え、
シャフトスリーブは、
ゴルフクラブシャフトの端部を受け入れるように構成されるスリーブ穴と、
シャフトスリーブ重心と、を備え、
シャフトスリーブがホーゼルに固定されており、ゴルフクラブヘッドがアドレス位置にある場合に、シャフトスリーブ重心は、ソール底端部に対して、約46.2mm未満のスリーブCG垂直距離に位置する、方法。
【請求項19】
シャフトスリーブを準備する工程は、
シャフトスリーブをホーゼル内に固定するために、シャフトスリーブのスリーブ底端部に連結するように構成される固定留め具を準備する工程を備え、
ホーゼルは、
ホーゼル上端部とホーゼル上部連結部とを有するホーゼル上部を備え、
シャフトスリーブは、
シャフトスリーブがホーゼルに挿入され、固定留め具によって固定されている場合に、ホーゼル上部連結部と係合して、クラブヘッド本体に対するシャフトスリーブの回転を制限するように構成される、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
固定留め具は、ボルト頭部とボルト本体とを有するボルトを備え、
ホーゼルは、ホーゼル穴と、ホーゼル底部表面と、を備え、ホーゼル底部表面は、ボルト頭部がホーゼル穴の外部に保持されている間に、ホーゼル穴に挿入されるボルト本体の通路を確保するための通路を有し、
スリーブ底端部は、ねじ機構を介して、ボルト本体に係合するように構成され、
ねじ機構は、ホーゼル底部表面に向かってシャフトスリーブを引き寄せ、ホーゼル上部連結部に対してスリーブ上部連結部を嵌めるように構成される、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
クラブヘッド本体は、クラブヘッド本体に、シャフトスリーブと固定留め具とが組み立てられる場合に、組み立てられたクラブヘッド重心を備え、
組み立てられたクラブヘッド重心は、ソール底端部に対して、組み立てられたクラブヘッドCG垂直距離に位置し、
クラブヘッド本体が、ドライバタイプのクラブヘッド本体を備える場合に、
スリーブCG垂直距離と組み立てられたクラブヘッドCG垂直距離との差異は、約15mm未満であり、
クラブヘッド本体が、フェアウエーウッドタイプのクラブヘッド本体を備える場合に、
スリーブCG垂直距離と組み立てられたクラブヘッドCG垂直距離との差異は、約18.8mm未満である、請求項19に記載の方法。
【請求項22】
クラブヘッド本体が、ドライバタイプのクラブヘッド本体を備える場合に、
スリーブCG垂直距離は、ソール底端部に対して、約43.7mm未満であり、
クラブヘッド本体が、フェアウエーウッドタイプのクラブヘッド本体を備える場合に、
スリーブCG垂直距離は、ソール底端部に対して、約35.6mm未満である、請求項19に記載の方法。
【請求項23】
クラブヘッド本体は、クラブヘッド本体に、シャフトスリーブと固定留め具とが組み立てられる場合に、組み立てられたクラブヘッド重心を備え、
組み立てられたクラブヘッド重心は、ソール底端部に対して、組み立てられたクラブヘッドCG垂直距離に位置し、
クラブヘッド本体が、ドライバタイプのクラブヘッド本体を備える場合に、
スリーブCG垂直距離は、組み立てられたクラブヘッドCG垂直距離よりも少なくとも約7.6mm長く、
クラブヘッド本体が、フェアウエーウッドタイプのクラブヘッド本体を備える場合に、
スリーブCG垂直距離は、組み立てられたクラブヘッドCG垂直距離よりも少なくとも約16.5mm長い、請求項19に記載の方法。
【請求項24】
ホーゼルにシャフトスリーブを連結する工程を、さらに備える、請求項18に記載の方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【公開番号】特開2013−52235(P2013−52235A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−187761(P2012−187761)
【出願日】平成24年8月28日(2012.8.28)
【出願人】(591086452)カーステン マニュファクチュアリング コーポレーション (31)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−187761(P2012−187761)
【出願日】平成24年8月28日(2012.8.28)
【出願人】(591086452)カーステン マニュファクチュアリング コーポレーション (31)
【Fターム(参考)】
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