説明

サッシ枠直付け庇

【課題】壁体内部の骨組に固定することなく建具サッシの上枠に隣接して施工することができ、しかも、既設の建築物や、完工後の建築物等の既存の窓に対しても比較的容易に取付けることができる窓庇を提供する。
【解決手段】庇(10)は、建物外壁(1)の建具サッシ上枠(54)に取付けられ、建物の外壁面から外方に突出する。庇は、サッシの上枠から建物外方に延びる庇本体(20)と、庇本体の下側に配置された補強部材(30)とから構成される。庇本体は、上枠の上端部に係止する上側の鉤形係止部分(22)を有する板体からなり、補強部材は、庇本体の下面に面接触して庇本体を支承する支承板部分(31)と、支承板部分の基部から下方に延びる垂直板部分(33)と、垂直板部分の下部に形成された下側の鉤形係止部分(32)とを備える。庇本体及び支承板部分は緊締具(11)によって相互に緊締され、上下の鉤形係止部分は協働して上枠を挟持し、垂直板部分は上枠の外側面に支承される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サッシ(サッシュ)枠直付け庇に関するものであり、より詳細には、壁体内部の骨組に固定することなく建具サッシの上枠近傍に取付けることができ、しかも、建築物の新築時のみならず、既設の建築物や、完工後の建築物の窓に対しても比較的容易に取付けることができるサッシ枠直付け庇に関するものである。
【背景技術】
【0002】
建物外壁に設けられた窓、ドア等の壁体開口部に施工され、雨水の屋内吹き込みを防止し、或いは、日射を遮る窓庇等が知られている。この種の窓庇は、特許第3722186号公報(特許文献1)、特開2000−170447号公報(特許文献2)及び実公平2−32781号公報(特許文献3)に記載されるように、アルミサッシ等の金属サッシの上枠に隣接して配置される。
【0003】
特許文献1に記載された窓庇は、建物の壁体を構成する軸組部材に固定された庇取付部材と、庇取付部材に固定された庇本体とから構成される。庇本体の下面板(裏面板)は、サッシ上枠の僅かに上側のレベルに概ね水平に配置される。下面板とサッシ上枠との間には目地材が介挿される。庇本体は、目地材によってサッシ上枠から構造的に分離され、庇の荷重は、建物壁体によって支持される。
【0004】
特許文献2に記載された窓庇は、サッシ取付開口を形成した建物壁体の開口縁部分に固定されるとともに、螺子等によってサッシ上枠に連結される。庇の荷重は、主に建物壁体によって支持される。
【0005】
特許文献3に記載された窓庇は、サッシ取付け開口を形成した建物壁体の開口縁部分(「家屋開口部の縁」)に対して上方折曲げ片を釘で固定した構造を有する。窓庇は、サッシ上枠にも連結されるが、庇の荷重は、主に建物壁体によって支持される。
【特許文献1】特許第3722186号公報
【特許文献2】特開2000−170447号公報
【特許文献3】実公平2−32781号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
外壁材又は外装材としてALCパネルを鉄骨軸組に取付けた構造を有する多くの建築物が施工されている。この種の建築物においては、窓枠を構成する金属サッシの外面をALCパネルの外壁面と実質的に同一の面に配置し、或いは、ALCパネルの外面から僅かに建物内に引っ込んだ位置に設定する構成を採用する事例が比較的多い。
【0007】
この種の建築物において窓の上枠に隣接して窓庇を施工する場合、庇の荷重を支持すべく、ALCパネルの目地部等を貫通する支持金具又はブラケット等によって窓庇を鉄骨骨組に直に固定する比較的煩雑な構造が採用される。
【0008】
このような窓庇の施工は、仮に建築物の新築工事においては採用し得たとしても、既設の建築物や、完工後の建築物等の既存の窓に対して窓庇を後付けしようとする場合には、面倒な外壁面の改築又は改装を伴うので、現実には採用し難い。
【0009】
このような窓庇の後付け施工に関する施工の困難性は、ALCパネルを外壁材として用いた建築物に窓庇を後付けする施工のみならず、他の外装パネル部材を用いた建築物や、鉄筋コンクリート構造壁又は木構造壁を用いた建築物において窓庇を後付けする施工においても同様に遭遇する課題でもある。
【0010】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、壁体内部の骨組に固定することなく建具サッシの上枠に隣接して施工することができ、しかも、既設の建築物や、完工後の建築物等の既存の窓に対しても比較的容易に取付けることができる窓庇を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために、本発明は、建物外壁に形成された開口部に取付けられた建具サッシの上枠に取付けられ、建物の外壁面から外方に突出する窓庇において、
前記サッシの上枠から建物外方に延びる庇本体と、
該庇本体の下側に配置された補強部材とを有し、
前記庇本体は、前記上枠の上端部に係止する上側の鉤形係止部分を有する板体からなり、
前記補強部材は、前記庇本体の下面に面接触して該庇本体を支承する支承板部分と、該支承板部分の基部から下方に延びる垂直板部分と、該垂直板部分の下部に形成され、前記上枠に下側から係止する下側の鉤形係止部分とを備え、
前記庇本体及び支承板部分は緊締具によって相互に緊締され、上下の前記鉤形係止部分は協働して前記上枠を挟持し、前記垂直板部分は前記上枠の外側面に支承されることを特徴とするサッシ枠直付け庇を提供する。
【0012】
本発明の上記構成によれば、庇は、庇本体と補強部材とから構成される。庇本体及び補強部材は、螺子、ビス又はボルト・ナット組立体等の緊締具の緊締又は締付けによって一体化し、補強部材の支承板部分は庇本体の下面に面接触して庇本体を下側から支承する。上下の鉤形係止部分はサッシ上枠に係止し、垂直板部分は上枠の外面に支承される。庇本体に作用する荷重は、上下の鉤形係止部分と垂直板部分とを介してサッシ上枠に伝達し、サッシ上枠によって支持される。従って、本発明の庇は、壁体内部の骨組に固定することなく建具サッシの上枠に隣接して施工することができる。
【0013】
また、本発明の庇は、庇本体と補強部材とに分割されており、上下の鉤形係止部分をサッシ上枠に係止した状態で緊締具を緊結して庇本体及び補強部材を一体化することにより、サッシ上枠に固定される。従って、本発明の庇は、新築の建築物のみならず、既設の建築物や、完工後の建築物の窓に対しても容易に取付けることができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明のサッシ枠直付け庇は、庇の基部等を壁体内部の骨組に固定することなく建具サッシの上枠に隣接して施工することができ、しかも、既設の建築物や、完工後の建築物等の既存の窓に対しても比較的容易に取付けることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明の好適な実施形態によれば、補強部材(30)の垂直板部分(33)を建具サッシ(5)の上枠(54)に固定する緊結具(12)が更に設けられる。好適には、庇本体(20)の水平板部分(21)は、補強部材(30)を構成する支承板部分(31)の水平な上面(支承面)に面接触する水平下面を有する。庇本体(20)の板厚は、外壁側の基端部(t1)から庇の先端部(t2)に向かって漸減し、庇本体の上面は、板厚の漸減に相応した水勾配(E)を有する。
【0016】
好ましくは、庇本体の両端部には、庇の両側の外壁面に雨水が流れるのを防止する隆起部(23)が形成される。
【0017】
更に好ましくは、補強部材(30)は、庇部分の突出方向に延びるスチフナ(34)を有する。
【実施例1】
【0018】
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施例について詳細に説明する。
【0019】
図1は、建築物の外装窓の上枠廻りの構造を示す縦断面図である。
【0020】
図1には、建築物の外壁を構成するALCパネル1と、外壁の開口部に取付けられた外装窓のアルミニウム製サッシ5とが示されている。ALCパネル1の開口縁には、鉄骨柱及び鉄骨梁等の鉄骨骨組(図示せず)に支持された開口補強用のアングル形鋼材6が配置されており、サッシ5は、アンカー部材51によって鋼材6に支持される。セメントモルタル52がALCパネル1の開口縁とサッシ5の上枠54との間に充填される。上枠54の外側部分は、上方に延びて屋内側に屈曲するL形延長部分58を有し、シーリング材(及びそのバックアップ材)53がALCパネル1の外面下縁とL形延長部分58との間に形成された目地部に充填される。
【0021】
サッシ5の室内側突出部55は、ビス56によって室内側の木製窓枠7に固定される。珪酸カルシウム板、石膏ボード等の内装仕上材8がALCパネル1の室内側に施工され、木製窓枠7は、内装仕上材8の見切り縁を構成する。
【0022】
サッシ5の外側面S2は、外壁面S1から僅かな寸法ΔL(10〜20mm程度)だけ壁内に引っ込んでいるにすぎず、外側面S2は、外壁面S1と概ね面一の位置に位置する。このため、室内側の意匠性、快適性等は向上し得るが、反面、昼間の日射は、引戸部分の窓ガラス57(仮想線で示す)を介して室内に達し易く、しかも、風雨が室内に吹き込んだり、外壁面S1に沿って流下する雨水等が室内に侵入し易い傾向があるので、日射を遮蔽し、雨水の侵入を防止する窓庇を設置することが望ましい事例が比較的多い。
【0023】
図2は、本発明の好適な実施例に係るサッシ枠直付け庇の構成を示す縦断面図である。
【0024】
図2に示す壁体は、図1に示す壁体と同一であるが、サッシ枠直付け庇10がサッシ5の上枠54に取付けられている。庇10は、距離Dだけ外壁面S1から水平に突出する庇本体20と、庇本体20の下面に固定された補強部材30とから構成される。庇本体20と補強部材30とは、ボルト・ナット組立体からなる緊結具11によって一体的に緊締される。好ましくは、庇本体20及び補強部材30は夫々、アルミニウム合金又はステンレス合金等の金属製の板体を曲げ加工等によって加工・成形した一体成形品からなる。所望により、補強部材30の垂直板部分33がボルト・ナット組立体(緊結具)12によって上枠54に緊締される。
【0025】
図3は、庇本体20の全体構成を示す部分破断斜視図であり、図4は、庇本体20の部分破断正面図、部分破断背面図、部分破断側面図及び部分破断縦断面図である。図5は、補強部材30の全体構成を示す部分破断斜視図及び断面図である。図6及び図7は、上枠54に対する庇本体20及び補強部材30の組付け方法等を示す斜視図及び概略荷重分布図である。なお、各図において、上枠54、庇本体20及び補強部材30は部分的に図示され、或いは、部分的に破断して示されている。
【0026】
図3及び図4に示す如く、庇本体20は、水平板部分21と、鉤形係止部分22と、左右の上方折曲げ部分(隆起部)23とから構成される。水平板部分21の下面は、水平且つ平滑な面を庇本板20に形成する。水平板部分21の板厚は、基端部から先端部に向かって漸減し、基端部及び先端部の板厚t1、t2(図4(D))は、例えば、基端部板厚t1=3mm、先端部板厚t2=2.5mmに設定される。例えば、庇10の突出寸法を距離D=250mm(図2)に設定した場合、庇10の上面には、5/2500の水勾配(図3及び図4(D)に矢印Eで示す)を確保し得る。
【0027】
鉤形係止部分22は、基端縁下側に外方に向いた凹形溝24を形成する。溝24の溝幅G(図4(D))は、サッシ5のL形延長部分58の板厚t3(図1)と実質的に同じ寸法に設定される。鉤形係止部分22は、基端縁に沿って延びる突条26を有する。突条26は、図2に示す如く、シーリング材(及びバックアップ材)53の背後で上方に突出する。
【0028】
図5には、補強部材30の構成が示されている。
【0029】
図5に示すように、補強部材30は、水平な上面を有する支承板部分31と、支承板部分31の基端部から垂直下方に延びる垂直板部分33と、垂直板部分32の下端に形成された鉤形係止部分32と、垂直板部分33の左右の端部及びその中間部から垂下する三角形形態のスチフナ部分34とを一体化した構成を有する。各部31〜34は同一の板厚を有する。鉤形係止部分32は、頂部開口形の凹形溝35を有する。溝35の溝幅Jは、上枠54の外端部から垂直下方に延びる外側水切り部分59(図1)の板厚t4と実質的に同じ寸法に設定される。
【0030】
図6には、上枠54に対する庇本体20及び補強部材30の組付方法が示されている。
【0031】
図6に示す如く、L形延長部分58の先端部が溝24内に嵌入し、庇本体20の鉤形係止部分22はL形延長部分58に嵌着する。他方、外側水切り部分59の下端部が溝35内に嵌入し、補強部材30の鉤形係止部分32は外側水切り部分59に嵌着する。
【0032】
図7(A)には、図6に示す組み付け方法で庇本体20及び補強部材30を上枠54に組み付けた状態が示されている。庇本体20及び補強部材30は、緊結具11(図2)によって一体的に緊締される。かくして一体化した庇本体20及び補強部材30は、上下の鉤形係止部分22、32によって上枠54を上下方向に挟持する。所望により、補強部材30は、緊結具12(図2)によって上枠54の外側水切り部分59に対しても緊締される。
【0033】
図7(B)及び図7(C)は、庇10における荷重の分布を概略的に示す荷重分布図である。図7(B)及び図7(C)には、庇10の支持状態が概念的に示されている。
【0034】
図7(B)に示す如く、庇本体10の自重等の鉛直荷重Pは、主として、庇本体20の基端部に作用するL形延長部分58の鉛直反力R1、補強部材30の鉤形係止部分32及び垂直板部分33に作用する外側水切り部分59の水平反力R2、そして、鉤形係止部分22に作用するL形延長部分58の水平反力R3によって支持される。
【0035】
また、庇本体10に対して鉛直上方に作用する風圧等の鉛直荷重P’は、図7(C)に示す如く、主として鉤形係止部分32に作用する外側水切り部分59の鉛直反力R4によって支持される。
【実施例2】
【0036】
図8は、本発明の他の実施例に係るサッシ枠直付け庇の構成を示す縦断面図、斜視図及び部分拡大斜視図である。図8において、図2〜図7に示す実施例の各構成要素又は構成部材と実質的に同一又は同等の構成要素又は構成部材については、同一の参照符号が付されている。
【0037】
図8に示す実施例では、金属製のサッシ5が、鉄筋コンクリート構造の壁体1’からなる外壁に取付けられる。壁体1’は、コンクリート打放し仕上げ又は樹脂吹付け仕上げ等の外壁面S1を有する。サッシ5の外側面S2は、外壁面S1から僅かな寸法ΔL(10〜20mm程度)だけ屋外側に突出した位置に位置しており、外側面S2及び外壁面S1は概ね面一である。サッシ5の枠体は、アンカー部材(図示せず)によって外壁1の開口縁に支持され、外壁1の開口縁とサッシ5の枠体との間には、セメントモルタル52が充填される。
【0038】
前述の実施例と同じく、サッシ枠直付け庇10は、庇本体20及び補強部材30とから構成される。庇本体20は、上枠54のL形延長部分58に嵌着する上側の鉤形係止部分22を有する。補強部材30は、庇本体の下面に面接触して庇本体20を支承する支承板部分31と、支承板部分31の基部から下方に延びる垂直板部分33と、垂直板部分33の下部に形成され、外側水切り部分59の下端部に嵌着する下側の鉤形係止部分32とから構成される。庇本体20及び支承板部分31は、皿ビスからなる緊締具11によって相互に緊締される。上下の鉤形係止部分22、43は協働して上枠54を挟持し、垂直板部分33は上枠54の外側面に支承される。
【0039】
図6(B)に示す如く、庇本体20の両端部には、庇10の両側の外壁面S1に雨水が流れるのを阻止する上方折曲げ部分(隆起部)23が形成される。補強部材30は、庇10の突出方向に互いに平行に延びる複数のスチフナ34を有する。庇本体20の下面は、補強部材30の支承面に面接触する水平面である。庇本体20の板厚は、鉤形係止部分22を配設した基端部から庇10の先端部に向かって漸減し、庇本体の上面は、板厚の漸減に相応した水勾配Eを有する。所望により、垂直板部分33を皿ビス等の緊結具によって上枠54に固定しても良い。
【0040】
以上、本発明の好適な実施例について詳細に説明したが、本発明は上記実施例の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲内で種々の変形又は変更が可能であり、該変形例又は変更例も又、本発明の範囲内に含まれるものであることは、いうまでもない。
【0041】
例えば、上記実施例では、庇本体20及び支承板部分31は全体的に水平な板体であるが、庇本体20及び支承板部分31を建物外方に向かって全体的に下方に傾斜させても良い。
【産業上の利用可能性】
【0042】
本発明は、建物外壁に設けられた壁体開口部に施工され、雨水の屋内吹き込み等を防止する窓庇に適用される。本発明のサッシ枠直付け庇は、壁体内部の骨組に固定されることなく、建具サッシの上枠近傍に取付けられる。このため、本発明のサッシ枠直付け庇は、建築物の新築時のみならず、既設の建築物や、完工後の建築物の窓に対しても比較的容易に取付けることができる。
【0043】
本発明のサッシ枠直付け庇は、サッシ外面をALCパネル外面と実質的に同一の位置に設定した建物等の如く窓庇の設置が事実上困難な建物において、窓庇の設置を可能にするので、その実用的効果は顕著である。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】建築物の外装窓の上枠廻りの構造を示す縦断面図である。
【図2】本発明の好適な実施例に係るサッシ枠直付け庇の構成を示す縦断面図である。
【図3】庇本体の全体構成を示す部分破断斜視図である。
【図4】庇本体の部分破断正面図、部分破断背面図、部分破断側面図及び部分破断縦断面図である。
【図5】補強部材の全体構成を示す部分破断斜視図及び断面図である。
【図6】上枠に対する庇本体及び補強部材の組付け方法を示す斜視図である。
【図7】上枠に対する庇本体及び補強部材の組付け方法等を示す斜視図及び概略荷重分布図である。
【図8】本発明の他の実施例に係るサッシ枠直付け庇の構成を示す縦断面図、斜視図及び部分拡大斜視図である。
【符号の説明】
【0045】
1 ALCパネル(外壁)
1’ 鉄筋コンクリート構造の壁体
5 アルミニウム製サッシ
10 サッシ枠直付け庇
11、12 緊結具
20 庇本体
21 水平板部分
22 鉤形係止部分
23 上方折曲げ部分(隆起部)
24 凹形溝
26 突条
30 補強部材
31 水平板部分
32 鉤形係止部分
33 垂直板部分
34 スチフナ部分
35 凹形溝
54 上枠
58 L形延長部分
59 外側水切り部分

【特許請求の範囲】
【請求項1】
建物外壁に形成された開口部に取付けられた建具サッシの上枠に取付けられ、建物の外壁面から外方に突出する窓庇において、
前記サッシの上枠から建物外方に延びる庇本体と、
該庇本体の下側に配置された補強部材とを有し、
前記庇本体は、前記上枠の上端部に係止する上側の鉤形係止部分を有する板体からなり、
前記補強部材は、前記庇本体の下面に面接触して該庇本体を支承する支承板部分と、該支承板部分の基部から下方に延びる垂直板部分と、該垂直板部分の下部に形成され、前記上枠に下側から係止する下側の鉤形係止部分とを備え、
前記庇本体及び支承板部分は緊締具によって相互に緊締され、上下の前記鉤形係止部分は協働して前記上枠を挟持し、前記垂直板部分は前記上枠の外側面に支承されることを特徴とするサッシ枠直付け庇。
【請求項2】
前記垂直板部分を前記上枠に固定する緊結具を更に有することを特徴とすることを特徴とする請求項1に記載のサッシ枠直付け庇。
【請求項3】
前記庇本体の両端部には、庇の両側の外壁面に雨水が流れるのを阻止する隆起部が形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載のサッシ枠直付け庇。
【請求項4】
前記補強部材は、庇の突出方向に延びるスチフナを有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のサッシ枠直付け庇。
【請求項5】
前記庇本体の下面は、前記補強部材の支承面に面接触する水平面であり、前記庇本体の板厚は、前記鉤形係止部分を配設した基端部(t1)から庇の先端部(t2)に向かって漸減し、前記庇本体の上面は、前記板厚の漸減に相応した水勾配(E)を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のサッシ枠直付け庇。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2010−95875(P2010−95875A)
【公開日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−266014(P2008−266014)
【出願日】平成20年10月15日(2008.10.15)
【出願人】(508309902)株式会社核建築設計事務所 (1)
【Fターム(参考)】