説明

サテライト薬物送達のためのシステムおよび方法

【課題】移植可能な容器、ならびに、それを組織表面に配置するための器具、システム、および方法を提供すること。
【解決手段】本開示は、少なくとも1種の生物活性剤を収容するハウジング202、およびこのハウジングに結合された少なくとも1つの取り付け部材204を備え、この少なくとも1つの取り付け部材は、この移植可能な容器200を、医療デバイスおよび組織表面のうちの少なくとも一方に結合させるように構成されている、移植可能な容器を提供する。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
医療手順と組み合わせた生物活性剤の投与は、外科手術分野において一般的な実務である。生物活性剤は、手順中に、組織に噴霧される溶液として、または医療デバイス上のコーティングとして、与えられる。
【0002】
外科手術手順中の生物活性剤の使用は、医薬の局所投与を可能にする。これは、経口投与または非経口投与される場合に吸収され得ない生物活性剤の使用を可能にし得る。止血剤は、インサイチュでの出血を減少させるために使用され得、鎮痛薬は、損傷組織に与えられ得、抗生物質は、切開の部位での感染を予防するために使用され得、そして接着防止剤は、移植物の周囲での瘢痕組織の形成を予防し得る。
【0003】
生物活性剤を医療デバイスに取り付けるために使用されるプロセス(例えば、プラズマ処理、シランカップリング処理および酸感作などの方法による表面修飾、セル固定、ならびにプラズマグラフト化など)は、しばしば、複雑であり費用がかかる。しばしば、生物活性剤は、特定の医療デバイスへのコーティングとして塗布され得る。従って、組織部位における他のデバイスは、コーティングされた医療デバイスからの生物活性剤の局所送達から利益を得ないかもしれない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記課題を解決するために、本発明は、例えば、以下を提供する:
(項目1)
少なくとも1種の生物活性剤を収容するハウジング;ならびに
該ハウジングに結合された少なくとも1つの取り付け部材であって、該少なくとも1つの取り付け部材は、移植可能な容器を、医療デバイスおよび組織表面のうちの少なくとも一方に結合させるように構成されている、少なくとも1つの取り付け部材、
を備える、移植可能な容器。
(項目2)
前記少なくとも1つの医療デバイスが、フィルム、発泡体、シート、外科用綿撒糸、組織移植片、ステント、足場、メッシュ、バットレス、縫合糸、ステープル、クリップ、ファスナー、および鋲からなる群より選択される、上記項目に記載の移植可能な容器。
(項目3)
前記少なくとも1つのハウジングが少なくとも1種の生分解性ポリマーを含有する、上記項目のいずれかに記載の移植可能な容器。
(項目4)
前記少なくとも1種の生分解性ポリマーが、脂肪族ポリエステル、ポリアミド、ポリアミン、ポリアルキレンオキサレート、ポリ(酸無水物)、ポリアミドエステル、コポリ(エーテル−エステル)、ポリ(カーボネート)、ポリ(ヒドロキシアルカノエート)、ポリイミドカーボネート、ポリ(イミノカーボネート)、ポリオルトエステル、ポリオキサエステル、ポリホスファゼン、ポリ(プロピレンフマレート)、ポリウレタン、ポリマー薬物、タンパク質で修飾された生体吸収性ポリマー、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、上記項目のいずれかに記載の移植可能な容器。
(項目5)
前記少なくとも1つの取り付け部材が、ループ、フック、ラッチ、突出部、棘、およびこれらの組み合わせらなる群より選択される、上記項目のいずれかに記載の移植可能な容器。
(項目6)
前記少なくとも1種の生物活性剤が、麻酔剤、抗生物質、抗菌剤、抗凝固剤、止血剤、接着防止剤、化学療法剤、鎮痛剤、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、上記項目のいずれかに記載の移植可能な容器。
(項目7)
少なくとも1つの腔を内部に規定するハウジングであって、該腔は、該腔内に配置された少なくとも1種の生物活性剤を収容する、ハウジング;ならびに
該ハウジングに結合された少なくとも1つの取り付け部材であって、該少なくとも1つの取り付け部材は、移植可能な容器を、医療デバイスおよび組織表面のうちの少なくとも一方に結合させるように構成されている、少なくとも1つの取り付け部材、
を備える、移植可能な容器。
(項目8)
前記少なくとも1つの医療デバイスが、フィルム、発泡体、シート、外科用綿撒糸、組織移植片、ステント、足場、メッシュ、バットレス、縫合糸、ステープル、クリップ、ファスナー、および鋲からなる群より選択される、上記項目のいずれかに記載の移植可能な容器。
(項目9)
前記少なくとも1つのハウジングが少なくとも1種の生分解性ポリマーを含有する、上記項目のいずれかに記載の移植可能な容器。
(項目10)
前記少なくとも1種の生分解性ポリマーが、脂肪族ポリエステル、ポリアミド、ポリアミン、ポリアルキレンオキサレート、ポリ(酸無水物)、ポリアミドエステル、コポリ(エーテル−エステル)、ポリ(カーボネート)、ポリ(ヒドロキシアルカノエート)、ポリイミドカーボネート、ポリ(イミノカーボネート)、ポリオルトエステル、ポリオキサエステル、ポリホスファゼン、ポリ(プロピレンフマレート)、ポリウレタン、ポリマー薬物、タンパク質で修飾された生体吸収性ポリマー、およびこれらのコポリマー、ブロックコポリマー、ホモポリマー、ブレンド、ならびに組み合わせからなる群より選択される、上記項目のいずれかに記載の移植可能な容器。
(項目11)
前記少なくとも1つの取り付け部材が、ループ、フック、ラッチ、突出部、棘、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、上記項目のいずれかに記載の移植可能な容器。
(項目12)
前記少なくとも1種の生物活性剤が、麻酔剤、抗生物質、抗菌剤、抗凝固剤、止血剤、接着防止剤、化学療法剤、鎮痛剤、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、上記項目のいずれかに記載の移植可能な容器。
(項目13)
組織表面に配置されるように構成された少なくとも1つの移植可能な容器を備えるシステムであって、該少なくとも1つの移植可能な容器は、少なくとも1つの取り付け部材が結合されたハウジング、および少なくとも1種の生物活性剤を備え、該少なくとも1つの取り付け部材を、該組織表面に貫入するように構成された少なくとも1つの創傷閉鎖デバイスに結合させることによって、該少なくとも1つの移植可能な容器が該組織表面に固定されるように構成されている、システム。
(項目14)
前記少なくとも1つの移植可能な容器は、少なくとも1つの医療デバイスを、前記少なくとも1つの創傷閉鎖デバイスを有する前記組織表面に取り付けることによって、該少なくとも1つの医療デバイスに固定されるように構成されている、上記項目に記載のシステム。
(項目15)
近位端および遠位端を有する細長ハウジング;
該細長ハウジングの該近位端にあるハンドルアセンブリ;ならびに
該細長ハウジングの該遠位端に配置されたエンドエフェクタアセンブリであって、該エンドエフェクタアセンブリは、
複数のファスナー、
少なくとも1つの移植可能な容器、
カートリッジアセンブリ、および
アンビルアセンブリ、
を備える、エンドエフェクタアセンブリ、
を備え、該少なくとも1つの移植可能な容器が、該カートリッジアセンブリまたは該アンビルアセンブリのうちの少なくとも一方に結合されている、器具。
(項目16)
前記少なくとも1つの移植可能な容器が、
少なくとも1種の生物活性剤を収容するハウジング;および
該ハウジングに結合された少なくとも1つの取り付け部材、
を備える、上記項目に記載の器具。
(項目17)
細長本体部分;
該細長本体部分の遠位端に支持された道具アセンブリであって、該道具アセンブリは、複数のファスナー、アンビルアセンブリおよびカートリッジアセンブリを備える、道具アセンブリ;ならびに
該アンビルアセンブリおよび該カートリッジアセンブリのうちの少なくとも一方と選択的に係合する容器支持アセンブリであって、該容器支持アセンブリは、支持部材、作業表面、および少なくとも1つの移植可能な容器を備え、該少なくとも1つの移植可能な容器は、該作業表面上でありかつ該複数のファスナーの発射路内に配置されており、その結果、該複数のファスナーは、発射されて組織に貫入し、そして該少なくとも1つの移植可能な容器を該組織に取り付ける、容器支持アセンブリ、
を備える、外科手術用ステープル留め器具。
(項目18)
前記少なくとも1つの移植可能な容器が、
少なくとも1種の生物活性剤を収容するハウジング;ならびに
該ハウジングに結合された少なくとも1つの取り付け部材であって、該少なくとも1つの取り付け部材は、該移植可能な容器を、前記複数のファスナーおよび組織表面のうちの少なくとも1つに結合するように構成されている、少なくとも1つの取り付け部材、
を備える、上記項目のいずれかに記載の器具。
(項目19)
前記少なくとも1つの取り付け部材が、ループ、フック、ラッチ、突出部、棘、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、上記項目のいずれかに記載の器具。
(項目13A)
少なくとも1つの移植可能な容器を組織表面に配置する工程であって、該少なくとも1つの移植可能な容器は、少なくとも1つの取り付け部材が結合されたハウジング、および少なくとも1種の生物活性剤を備える、工程;ならびに
該少なくとも1つの取り付け部材を、該組織表面に貫入するように構成された少なくとも1つの創傷閉鎖デバイスに結合することによって、該少なくとも1つの移植可能な容器を該組織表面に固定する工程、
を包含する、方法。
(項目14A)
少なくとも1つの医療デバイスを、上記少なくとも1つの創傷閉鎖デバイスを有する上記組織表面に取り付けることによって、上記少なくとも1つの移植可能な容器を該少なくとも1つの医療デバイスに固定する工程、
をさらに包含する、上記項目に記載の方法。
【0005】
(摘要)
本開示は、移植可能な容器に関し、この移植可能な容器は、少なくとも1種の生物活性剤を収容するハウジング、およびこのハウジングに結合された少なくとも1つの取り付け部材を備え、この少なくとも1つの取り付け部材は、この移植可能な容器を、医療デバイスおよび組織表面のうちの少なくとも一方に結合させるように構成されている。
【0006】
(要旨)
本開示は、移植可能な容器を提供し、この移植可能な容器は、少なくとも1種の生物活性剤を収容するハウジング、およびこのハウジングに結合された少なくとも1つの取り付け部材を備え、この少なくとも1つの取り付け部材は、この移植可能な容器を、医療デバイスおよび組織表面のうちの少なくとも一方に結合させるように構成されている。
【0007】
本開示はまた、移植可能な容器を提供し、この移植可能な容器は、少なくとも1つの腔を内部に規定するハウジング、内部に配置された少なくとも1種の生物活性剤を収容する腔、およびこのハウジングに結合された少なくとも1つの取り付け部材を備え、この少なくとも1つの取り付け部材は、この移植可能な容器を、医療デバイスおよび組織表面のうちの少なくとも一方に結合させるように構成されている。
【0008】
本開示はまた、少なくとも1つの移植可能な容器を組織表面に配置する工程であって、この少なくとも1つの移植可能な容器が、この容器に結合された少なくとも1つの取り付け部材を有するハウジング、および少なくとも1種の生物活性剤を備える、工程;ならびにこの少なくとも1つの取り付け部材を、組織表面に貫入するように構成された少なくとも1つの創傷閉鎖デバイスに結合させることによって、この少なくとも1つの移植可能な容器をこの組織表面に固定する工程を包含する方法を提供する。
【0009】
特定の実施形態において、器具が開示され、この器具は、近位端および遠位端を有する細長ハウジング;この細長ハウジングの近位端にあるハンドルアセンブリ;ならびにこの細長ハウジングの遠位端に配置されたエンドエフェクタアセンブリを備える。このエンドエフェクタアセンブリは、複数のファスナー、少なくとも1つの移植可能な容器、カートリッジアセンブリ、およびアンビルアセンブリを備える。この少なくとも1つの移植可能な容器は、このカートリッジアセンブリまたはこのアンビルアセンブリのうちの少なくとも一方に結合され得る。
【0010】
あるいは、外科手術用ステープル留め器具が開示され、この外科手術用ステープル留め器具は、細長本体部分、この細長本体部分の遠位端に支持された道具アセンブリ、および容器支持アセンブリを備え、この道具アセンブリは、複数のファスナー、アンビルアセンブリおよびカートリッジアセンブリを備え、この容器支持アセンブリは、このアンビルアセンブリおよびこのカートリッジアセンブリのうちの少なくとも一方と選択的に係合可能であり、この容器支持アセンブリは、支持部材、作業表面、およびこの作業表面上でありかつこれらの複数のファスナーの発射路内に配置された少なくとも1つの移植可能な容器を備え、その結果、これらの複数のファスナーが発射されて組織に貫入し、そしてこの少なくとも1つの移植可能な容器をこの組織に取り付ける。
【0011】
この移植可能な容器を組織表面に配置するための方法もまた開示される。
【0012】
本開示の上記目的および利点は、添付の図面に関連して以下の説明を読むことによって、より明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1Aは、本開示の1つの実施形態による移植可能な容器の斜視図である。図1Bは、本開示の1つの実施形態による移植可能な容器の斜視図である。図1Cは、本開示の1つの実施形態による移植可能な容器の斜視図である。図1Dは、本開示の1つの実施形態による移植可能な容器の斜視図である。図1Eは、本開示の1つの実施形態による移植可能な容器の斜視図である。
【図2】図2Aは、本開示の1つの実施形態による医療デバイスに取り付けられた、複数の移植可能な容器を図示する。図2Bは、本開示の1つの実施形態によるメッシュに取り付けられた、複数の移植可能な容器を図示する。図2Cおよび図2Dは、本開示の1つの実施形態による組織バットレスに取り付けられた、複数の移植可能な容器を図示する。
【図3】図3は、本開示の1つの実施形態による移植可能な容器を取り付けるためのファスナーを図示する。
【図4】図4は、本開示の1つの実施形態による医療器具の斜視図である。
【図5】図5は、図4の医療器具のエンドエフェクタアセンブリの側断面図である。
【図6】図6は、組織と接触して示されている、ファスナーの発射前の図4の医療器具の遠位端部分の上断面図である。
【図7】図7は、本開示の1つの実施形態によるファスナーと接触している、図4の医療器具の遠位端部分の上断面図である。
【図8】図8は、本開示の1つの実施形態によるファスナーを形成している、図4の医療器具の遠位端部分の上断面図である。
【図9】図9は、本開示の1つの実施形態による、組織の周りの閉鎖後のファスナーおよび移植可能な容器を図示する上断面図である。
【図10】図10は、本開示の1つの実施形態による医療器具の斜視図である。
【図11】図11は、本開示の1つの実施形態による医療器具の斜視図である。
【図12】図12は、本開示の1つの実施形態による移植可能な容器支持アセンブリの斜視図である。
【図13】図13は、本開示の1つの実施形態による移植可能な容器支持アセンブリの斜視図である。
【図14】図14は、本開示の1つの実施形態による医療器具の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本開示は、生物活性剤を組織に送達するための移植可能な容器、およびこの移植可能な容器を使用する方法を提供する。本開示はさらに、任意の生物活性剤または一群の生物活性剤を、種々の型の創傷閉鎖デバイスと一緒に使用することを可能にする。
【0015】
本開示によれば、移植可能な容器は、サテライト薬物送達システム(satellite drug delivery system)(SDDS)の一部分であり得る。ある実施形態において、このSDDSは、ハウジングを有する、容器、レセプタクル、カプセルまたは他の任意の適切な容器を備え得る。これらの移植可能な容器のハウジングは、このハウジングに収容されたかまたは包埋された、生物活性剤を備え得る。この容器はまた、このハウジングに結合されたかまたはこのハウジングから延びる、取り付け部材(例えば、ループまたはフック)を備え得る。これらの容器を送達するための医療器具もまた提供される。これらの移植可能な容器は、組織への輸送および/または取り付けのために、取り付け部材に結合され得る医療デバイス(例えば、ファスナー)を介して、組織に結合され得る。
【0016】
用語「創傷閉鎖デバイス」とは、2つ以上の組織構造体を一緒に接合するのに適切な任意のデバイス(例えば、縫合糸、接着剤、ステープル、クリップ、ファスナー、および鋲など)をいう。用語「医療デバイス」とは、組織、身体器官または体腔に取り付けられるかまたは移植されるのに適切な、生体適合性材料から形成された任意の構造体(創傷閉鎖デバイス、フィルム、発泡体、シート、外科用綿撒糸、組織移植片(例えば、脈管、皮膚、骨など)、ステント、足場、メッシュ、およびバットレスなどが挙げられるが、これらに限定されない)をいう。図面および以下の説明において、用語「近位」とは、器具の使用者に近い方の端部をいい、一方で、用語「遠位」とは、器具の使用者から遠い方の端部をいう。
【0017】
ここで図面を特に詳細に参照すると、図面において、同じ番号は類似の要素または同一の要素を確認する役に立ち、移植可能な容器が、図1A〜図1Eに図示されている。図1Aを参照すると、移植可能な容器200は、1つ以上の腔203aを内部に規定するハウジング202、および取り付け部材204を備える。取り付け部材204は、その両端205a、205bでハウジング202に取り付けられた、ループとして図示されている。ある実施形態において、取り付け部材204の端部205a、205bのうちの一方は、取り外し可能であり得、取り付け部材204が、ラッチとして働いて、移植可能な容器200の取り付け後にハウジング202に取り付けられることを可能にし得る。取り付け部材204の取り外し可能な端部はさらに、組織および他の医療デバイスを穿刺するように構成され得る。
【0018】
移植可能な容器200は、生物活性剤がハウジング202内(すなわち、腔203内)に配置されている、生分解性のカプセルまたは他の任意の適切なコンテナであり得る。ある実施形態において、この生物活性剤はまた、ハウジング202自体の内部に収容され得、そしてハウジング202が分解するにつれて、組織に吸収され得る。生分解性材料および生物活性剤の例は、以下でより詳細に議論される。
【0019】
図1Bに示されるように、容器200bはまた、複数の取り付け部材204b、206b、208b、および210bを備え得、これらの取り付け部材は、サイズおよび形状が同じであっても異なっていてもよく、内部に規定された腔203bを有する1つのハウジング202bに取り付けられる。他の実施形態において、図1Cに示されるように、複数の容器ハウジング202c(各々が、内部に規定された腔203cを有する)が、1つの取り付け部材212cに取り付けられ得る。図1Dに示されるように、取り付け部材214dは、フック形状であり得、そしてまた、内部に規定された腔203dを有するハウジング202dに結合され得る。ある実施形態において、取り付け部材(例えば、取り付け部材204、204b、212c、214d)は、生分解性縫合糸から形成され得る。図1Eに示されるように、取り付け部材204eは、組織および他の医療デバイスを穿孔するために構成された、棘形状の用具であり、そしてまた、内部に規定された腔203eを有するハウジング202eに結合され得る。
【0020】
図2A〜図2Dは、医療デバイス310および/または組織に取り付けられる、移植用のカプセルまたは容器200を図示する。移植可能な容器200は、図2Aに示されるように、ファスナー100を使用して取り付けられ得る。他の実施形態において、図2Bに図示されるように、創傷閉鎖デバイス(例えば、縫合糸320であり、ある実施形態においては棘付き縫合糸)が、縫合糸を移植可能な容器200の取り付け部材204に通し、そして医療デバイス330(例えば、メッシュ)に通すことによって、取り付けられ得る。他の実施形態において、図2Cに図示されるように、移植可能な容器200は、組織バットレスまたは他の移植物340に、内部の接着剤または膠を用いて、その表面で直接取り付けられ得る。図2Dは、数個の容器200を穿刺されている移植物340を図示する。より具体的には、取り付け部材204は、移植物340を穿刺して、容器204を移植物340に付着させている。いくつかの実施形態において、これらの容器は、医療デバイスに取り付けられ得る。例えば、縫合糸が、容器または取り付け部材に通され得る。一旦、容器が縫合糸上に配置されると、使用者は組織を縫合し得、これらの容器を組織表面に取り付け得る。
【0021】
他の実施形態において、これらの容器は、組織表面に直接取り付けられ得る(例えば、接着剤)。この容器は、生分解性材料および/または非生分解性材料を含有し得、これらの材料は、以下により詳細に記載されるように、生物活性剤を、制御された様式で、取り付けの部位において放出するために適合される。適切な材料(生分解性のポリマー、セラミックおよび金属が挙げられる)は、当業者の知識の範囲内である。
【0022】
図3は、容器を組織および/または他の医療デバイスに固定するための、例示的なファスナー101、110、120、130、および140を図示する。このファスナーは、例えば、下顎型ファスナー101、ステープル110、鋲120、ねじ130、およびアンカー140などであり得る。このファスナーは、任意の適切な吸収性材料または非吸収性材料から形成され得る。適切なファスナーの別の例は、Covidienとして事業実施中のTyco Health Group LP(North Haven,CT)から入手可能なABSORBATACKTMである。
【0023】
図4は、ファスナーおよび容器を組織に付着させるための外科手術用器具10を図示する。器具10は、近位端22および遠位端24を有する細長ハウジング12を備える。エンドエフェクタアセンブリ14が、細長ハウジング12の遠位端24に配置される。ある実施形態において、エンドエフェクタアセンブリ14は、細長ハウジング12の遠位端24に取り外し可能に設置可能であり得る。エンドエフェクタアセンブリ14は、複数のファスナー100(図5)および本開示に従う移植可能な容器200(図5)を、身体組織に付けるために収容または保持するために提供される。適切なファスナー100としては、図3に示されるものが挙げられ得るが、これらに限定されない。
【0024】
ある実施形態において、細長ハウジング12は、従来のカニューレ構造体(例えば、ヘルニア修復技術において使用されるもの)に嵌るような寸法にされる。細長ハウジング12は、ハンドルアセンブリ16に回転可能に接続されたカラー26を備える。ハンドルアセンブリ16は、細長ハウジング12の近位端22に位置する。ハンドルアセンブリ16は、細長ハウジング12およびエンドエフェクタアセンブリ14に作動可能に接続されたトリガ18を備え、ファスナー100をエンドエフェクタアセンブリ14から分配することを可能にする。
【0025】
図5および図6に示されるように、エンドエフェクタアセンブリ14は、上ハウジング28、分離壁30、および下ハウジング32を備える。下ハウジング32は、分離壁30に取り外し可能に取り付けられ得る。上ハウジング28と分離壁30との間で、エンドエフェクタアセンブリ14は、複数のファスナー100を収容するように適合され、これらの複数のファスナーは、移植可能な容器200を医療デバイスおよび/または組織に輸送して取り付けるための形状にされる。分離壁30と下ハウジング32との間に、移植可能な容器200を収容するカートリッジ42がある。カートリッジ42は、医療デバイスまたは組織への貫入および取り付けの前に、ファスナー100への移植可能な容器200の取り付けを行うような様式で、移植可能な容器200を排出する。一般に、トリガ18(図4)の操作によって、ファスナー100は1つ以上の移植可能な容器200に接合され、エンドエフェクタアセンブリ14から組織および/または医療デバイス内へと排出される。
【0026】
図5に示されるように、ファスナー100は、弾性付勢部材34によって配置および保持される。この弾性付勢部材は、側面プロフィールが湾曲した2つの弾性レッグを有する。図6は、組織300への最初の挿入の際の、ファスナー100、ならびにファスナー100のアーム102および104上に配置された移植可能な容器200を図示する。付勢部材34の下向きの力は、最も下のファスナー100にわたって等しく分配される。アンビルアセンブリ36(図6)は、上向きに延びるフット38および40を備え、これらのフットは、その遠位端において、アンビルを形成する。最も下のファスナー100は、ファスナープッシャー44による係合のための位置にある。ファスナープッシャー44は、矢印50により示される方向に移動する。ファスナープッシャー44は、ファスナー100に対する前進力の伝達を提供する。同時に、カートリッジ42がファスナー100のアーム102および104が少なくとも1つの移植可能な容器200を受け取るように、移植可能な容器200を排出する。移植可能な容器200を排出する目的で、カートリッジ42は、付勢および/または排出機構を備え得る。ファスナープッシャー44およびファスナー100の相補的な構成は、ファスナー100がアンビルアセンブリ36(図6)の周りで変形させられる際の力の、均一な分配を提供する。
【0027】
図7および図8に示されるように、ファスナープッシャー44は、ファスナー100のレッグ102および104を、アンビルフット38および40に押し付ける。ファスナープッシャー44の延長部46および48は、ファスナー100のレッグ102および104の一部分を囲み、レッグ102および104の残りの部分を、容器200の取り付け部材204に通し、そして内向きに曲げて、ファスナー100および移植可能な容器200を組織に固定する。
【0028】
図9は、ファスナープッシャー44の延長部46および48を図示する。これらの延長部は、ファスナー100のレッグ102および104を内向きに曲げる。移植可能な容器200は、ファスナー100のレッグ102および104に取り付けられることが示されており、移植可能な容器200は、組織表面300の外側に残り得る。ある実施形態において、移植可能な容器200は、レッグ102および104と一緒に組織表面に入り得/貫入し得る。矢印52は、医療器具10の移動方向を示す。
【0029】
図10および図11は、移植可能な容器200を組織内で展開するのに適切な、他の種々のステープル留め器具を図示する。図10は、直線外科手術用ステープル留め器具410を示し、これは、共有に係る米国特許出願公開第2004/0232201号(その全開示は、本明細書中に参考として援用される)により詳細に記載されている。ステープル留め器具410は、ハンドルアセンブリ412および細長本体414を備える。ハンドルアセンブリ412は、静止ハンドル部材426、可動ハンドル428およびバレル部分430を備える。細長本体414の長さは、特定の外科手術手順に合うように変えられ得る。使い捨てエンドエフェクタアセンブリまたはエンドエフェクタアセンブリ416は、細長本体414の遠位端に取り外し可能に固定される。エンドエフェクタアセンブリ416は、近位本体部分418(細長本体414の延長部を形成する)、ならびに遠位道具アセンブリ420(カートリッジアセンブリ422およびアンビルアセンブリ424を備える)を備える。道具アセンブリ420は、細長本体414の長手方向軸に対して実質的に垂直な軸の周りで、本体418に接続可能である。カートリッジアセンブリ422は、複数のファスナー(例えば、101または110に図示されるもの)を収容する。アンビルアセンブリ424は、ハンドルアセンブリ412の起動に応答して、カートリッジアセンブリ422から間隔を空けた開位置と、カートリッジアセンブリ424と並置して整列した近接位置またはクランプ位置との間で、カートリッジアセンブリ422に対して移動可能である。別の適切な直線外科手術用ステープル留め器具は、Covidienとして事業実施中のTyco Health Group LP(North Haven,CT)から入手可能なENDO GIATMである。
【0030】
操作中に、アンビルアセンブリ424は、可動ハンドル428を起動行程で動かすことによって、カートリッジアセンブリ422に対して組織の周りで閉じられ、これは、アンビルアセンブリ424およびカートリッジアセンブリ422を適切な位置にロックする。可動ハンドル428の引き続く起動は、ステープルをカートリッジアセンブリ422から排出し、次いで、これらのステープルは、アンビルアセンブリ422の内側表面に押し付けられて変形する。
【0031】
図11は、円形外科手術用ステープル留め器具510を示し、これは、共有に係る米国特許第5,758,814号(その全開示は、本明細書中に参考として援用される)により詳細に記載されている。外科手術用器具510は、ファスナー(例えば、ステープル)の円形のアレイを付けるように構成され、器具510は、細長本体部分512、近位ハンドルセクション514および遠位ファスナーヘッド部分522を備える。ハンドルセクション514は、アンビル調節部材516、レバーロックアウトまたは安全部材518およびファスナー発射レバー520を備える。ファスナーヘッド部分522は、環状ステープルカートリッジ524および可動アンビルシャフト接続部材526を備える。アンビルシャフト接続部材526は、第一の延長位置と、第二の引き込み位置との間で、長手軸方向に移動可能である。旋回可能なアンビルアセンブリ550が、ファスナーヘッド部分522から間隔を空けて示されており、そしてシャフト554の遠位部分に固定されたアンビル552を備える。シャフト556の近位部分は、アンビルシャフト接続部材526に固定されるように適合される。操作中に、アンビルアセンブリ550およびヘッド部分522は、調節部材516の起動によって、組織の周りにクランプされる。ファスナー(例えば、例えば、101または110に示されるもの)が、発射レバー520の引き続く起動により発射され、これにより、ファスナーは、アンビルアセンブリ550の内側表面に押し付けられて変形する。
【0032】
図12および図13は、移植可能な容器支持アセンブリ600および700をそれぞれ図示し、これらは、器具410および510と組み合わせて使用され得る。図12に関して、容器支持アセンブリ600は、支持部材602および作業表面604を備える。支持部材602は、弾性材料(例えば、プラスチックまたは金属)から形成され得、そしてカートリッジアセンブリ422またはアンビルアセンブリ424のいずれかを係合するように構成され得る。容器支持アセンブリ600はまた、その作業表面604に配置された複数の移植可能な容器200を備える。容器支持アセンブリ600は、カートリッジアセンブリ422またはアンビルアセンブリ424のうちのいずれかまたは両方に配置され得るので、作業表面604は、カートリッジアセンブリ422とアンビルアセンブリ424との間に配置される。移植可能な容器200は、取り付け部材204がファスナーの発射路内にあるように配置され、ファスナーが発射されると移植可能な容器200が組織に固定されることを可能にする。より具体的には、ファスナー(例えば、101および110)がカートリッジから排出されると、ファスナーレッグ101A、110Aが、取り付け部材を通して排出される。このファスナーは、最終のファスナー形状(例えば、ファスナーレッグが内向きに曲がっている形状)を形成する前に、組織の穿孔前または穿孔後のいずれかに、容器と結合され得る。このことは、移植可能な容器200が医療デバイスおよび/または組織に取り付けられることを可能にする。組織への取り付けは、ステープル留めされる表面のいずれかの面上で、またはその任意の部分に沿って、なされ得る。例えば、移植可能な容器200は、組織の近位側、遠位側、左側または右側に配置され得る。
【0033】
図13に関して、容器支持アセンブリ700は、支持部材702および作業表面704を備える。支持部材702は、弾性材料(例えば、プラスチックまたは金属)から形成され得る。この支持部材は、ステープルカートリッジ524の周りに嵌ることを可能にするためのギャップ706を備える。容器支持アセンブリ700はまた、その作業表面704に配置された複数の移植可能な容器200を備える。容器支持アセンブリ700は、ステープルカートリッジ524の周りに配置されるので、作業表面704は、カートリッジ524とアンビルアセンブリ550との間に配置されて、取り付け部材がファスナーの発射路内にある状態で、移植可能な容器200を配置する。図12と同様に、ファスナー(例えば、101および110)がこのカートリッジから排出されると、ファスナーレッグ101A、110Aが取り付け部材を通して排出される。このファスナーは、最終のファスナー形状(例えば、ファスナーレッグが内向きに曲がっている形状)を形成する前に、組織の穿孔前または穿孔後のいずれかに、容器と結合され得る。
【0034】
ある実施形態において、移植可能な容器200は、縫合糸を使用して、医療デバイスまたは組織に取り付けられ得る。これらの縫合糸は、手で付けられても、図14に示される縫合器具801の補助により取り付けられても、いずれでもよい。縫合器具801は、2アームハンドル802を有するハンドルハウジング861、細長管状ハウジングまたは本体部分803、ならびに2つの対向する顎部材804および805を備える。ハンドル802は、顎部材804および805の開閉を制御するために使用され、そして顎部材804および805と同じ面内で動くように設計され得る。ハンドル802はまた、本体部分803に回転可能に接続され得る。この実施形態は、内視鏡手順または腹腔鏡手順において使用するために特によく適合される。なぜなら、管状ハウジング803が、管状カニューレ構造体を通して展開可能であるような寸法(例えば、約5mm〜約10mmの内径を有する)にされ得るからである。
【0035】
各顎部材804および805は、針814を凹部815に受容するように適合される。顎部材804と805とが閉じられると、針814が凹部815に入る。各顎部材804および805はまた、縫合糸(図示せず)の縫合糸アンカー819を保持するように適合され得、一方で、他方の顎部材は、縫合糸アンカー819を受け入れるための凹部820を備える。針の凹部815とアンカーの凹部820との間の距離は、適切な装填を容易にするために、装填機構における針814とアンカー819との間の距離とおよそ等しい。縫合糸アンカー819は、縫合糸によって、針814にしっかりと取り付けられ得る。縫合糸アンカー819はまた、針814を凹部815内に案内して配置することを補助し得る。アンカー819が凹部820内で適切に配置されない場合、顎部材804および805は、閉じることができない。しかし、アンカー819が適切に配置される場合、この配置は、凹部815内への針814の配置を案内することを補助する。あるいは、別の位置決め要素が提供され得る。
【0036】
縫合器具801の操作中に、顎部材804および805は、縫合されるべき組織の周りに配置される。ハンドル802が握られて、顎部材804および805をこの組織の周りで閉じ、そして顎804内にしっかりと保持されている針814で組織を穿刺する。針814が組織を穿刺すると、この針は、反対側の顎部材805の凹部815内に案内される。その後、針814は、顎部材 804から解放され、そして顎部材805内に係合される。次いで、針814は、顎部材805内に配置され、この縫合糸を組織に通して引く。アンカー819は、この組織上に載り、これによって、この縫合糸を組織内に固定する。次いで、顎部材804および805は、ハンドルを解放することにより開かれる。針814は、両端が尖っており得、器具801が別の縫い目を作製することを可能にし得る。縫合器具801のさらなる詳細は、共有に係る米国特許第5,728,107号(その全開示は、本明細書中に参考として援用される)に記載されている。ある実施形態において、任意の縫合器具がまた、移植可能な容器(例えば、Covidienとして事業実施中のTyco Health Group LP(North Haven,CT)から入手可能なENDOSTITCHTM)を固定するために使用され得る。
【0037】
縫合器具801は、移植物容器の取り付け部材を通して縫合するために使用され得る。例えば、針814は、顎部材の間を前後に通され得、この縫合糸(図示せず)を容器に結合させ得る。他の実施形態において、縫合器具801は、装填ユニット(針および縫合糸を備える)を備え得、この装填ユニットに移植用容器が取り付けられている。
【0038】
ある実施形態において、移植可能な容器を取り付けるための本開示の医療器具は、内視鏡手順において、単一切開腹腔鏡外科手術用アクセスポート(例えば、SILSTMポートであり、これもまた、Covidienとして事業実施中のTyco Health Group LP(North Haven,CT)から入手可能である)を介して使用され得る。
【0039】
この容器は、任意の生分解性ポリマーまたは非生分解性ポリマーから製造され得る。本明細書中で使用される場合、用語「生分解性」は、生体吸収性材料と生体再吸収性材料との両方を包含するように定義される。生分解性とは、その物質が身体条件下で分解するかまたは構造的一体性を失うか(例えば、酵素分解、加水分解)あるいは身体内の生理学的条件下で(物理的もしくは化学的に)分解し、その結果、その分解生成物が身体により排出可能または吸収可能になることを意味する。生体吸収性材料は、所定の期間の終了時に生物学的組織により吸収され、そしてインビボで消失する。この所定の期間は、その材料の化学的性質に依存して、例えば、数時間から数カ月まで変わり得る。このような材料としては、天然材料と合成材料との両方、およびこれらの組み合わせが挙げられることが、理解されるべきである。
【0040】
本明細書中に開示される移植物を構築するために使用され得る適切なポリマーとしては、例えば、合成材料、天然材料(例えば、生物学的)、およびこれらの組み合わせが挙げられる。適切な材料としては、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン(超高分子量ポリエチレンが挙げられる)およびポリプロピレン(アタクチック、アイソタクチック、シンジオタクチック、およびこれらのブレンドが挙げられる));ポリエチレングリコール;ポリエチレンオキシド;超高分子量ポリエチレン;ポリエチレンとポリプロピレンとのコポリマー;ポリイソブチレンとエチレン−αオレフィンとのコポリマー;フッ素化ポリオレフィン(例えば、ポリフルオロエチレン、ポリフルオロプロピレン、フルオロPEG、およびポリテトラフルオロエチレン);ポリアミド(例えば、ナイロン、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン6,10、ナイロン11、ナイロン12、およびポリカプロラクタム);ポリアミン;ポリイミン;ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、およびポリブチレンテレフタレート);ポリエーテル;ポリブタエステル;ポリテトラメチレンエーテルグリコール;1,4−ブタンジオール;ポリウレタン;アクリルポリマー;メタクリル類;ハロゲン化ビニルポリマーおよびコポリマー(例えば、ポリ塩化ビニル);ポリビニルアルコール;ポリビニルエーテル(例えば、ポリビニルメチルエーテル);ポリハロゲン化ビニリデン(例えば、ポリフッ化ビニリデンおよびポリ塩化ビニリデン);ポリクロロフルオロエチレン;ポリアクリロニトリル;ポリアリールエーテルケトン;ポリビニルケトン;ポリビニル芳香族(例えば、ポリスチレン);ポリビニルエステル(例えば、ポリ酢酸ビニル);ビニルモノマー同士のコポリマーおよびビニルモノマーとオレフィンとのコポリマー(例えば、エチレン−メタクリル酸メチルコポリマー);アクリロニトリル−スチレンコポリマー;ABS樹脂;エチレン−酢酸ビニルコポリマー;アルキド樹脂;ポリカーボネート;ポリオキシメチレン;ポリホスファジン;ポリイミド;エポキシ樹脂;アラミド;レーヨン;レーヨン−トリアセテート;スパンデックス;シリコーン;ならびにこれらのコポリマーおよび組み合わせが挙げられる。さらに、非生分解性のポリマーとモノマーとが互いに組み合わせられて、繊維(例えば、コア−シース構成を有する繊維)のコアを作製し得る。
【0041】
本開示の移植物を含み得る適切な生体吸収性ポリマーとしては、脂肪族ポリエステル;ポリアミド;ポリアミン;ポリアルキレンオキサレート;ポリ(酸無水物);ポリアミドエステル;コポリ(エーテル−エステル);ポリ(カーボネート)(チロシン由来のカーボネートが挙げられる);ポリ(ヒドロキシアルカノエート)(例えば、ポリ(ヒドロキシ酪酸)、ポリ(ヒドロキシ吉草酸)、およびポリ(ヒドロキシブチレート));ポリイミドカーボネート;ポリ(イミノカーボネート)(例えば、ポリ(ビスフェノールA−イミノカーボネート)など);ポリオルトエステル;ポリオキサエステル(アミノ基を含むものが挙げられる);ポリホスファゼン;ポリ(プロピレンフマレート);ポリウレタン;ポリマー薬物(例えば、ポリジフルニソール、ポリアスピリン、およびタンパク質治療剤);生物学的に修飾された(例えば、タンパク質、ペプチド)生体吸収性ポリマー;およびこれらのコポリマー、ブロックコポリマー、ホモポリマー、ブレンド、ならびに組み合わせからなる群より選択されるポリマーが挙げられるが、これらに限定されない。
【0042】
より具体的には、本開示の目的で、脂肪族ポリエステルとしては、ラクチド(乳酸、D−ラクチド、L−ラクチドおよびメソラクチドが挙げられる);グリコリド(グリコール酸が挙げられる);ε−カプロラクトン;p−ジオキサノン(1,4−ジオキサン−2−オン);トリメチレンカーボネート(1,3−ジオキサン−2−オン);トリメチレンカーボネートのアルキル誘導体;δ−バレロラクトン;β−ブチロラクトン;γ−ブチロラクトン;ε−デカラクトン;ヒドロキシブチレート;ヒドロキシバレレート;1,4−ジオキセパン−2−オン(その二量体である1,5,8,12−テトラオキサシクロテトラデカン−7,14−ジオンが挙げられる);1,5−ジオキセパン−2−オン;6,6−ジメチル−1,4−ジオキサン−2−オン;2,5−ジケトモルホリン;ピバロラクトン;α,α−ジエチルプロピオラクトン;エチレンカーボネート;エチレンオキサレート;3−メチル−1,4−ジオキサン−2,5−ジオン;3,3−ジエチル−1,4−ジオキサン−2,5−ジオン;6,8−ジオキサビシクロオクタン(dioxabicycloctane)−7−オンのホモポリマーおよびコポリマー;ならびにこれらのポリマーブレンドおよびコポリマーが挙げられ得るが、これらに限定されない。
【0043】
他の適切な生分解性ポリマーとしては、ポリ(アミノ酸)(コラーゲン(I、IIおよびIII)、エラスチン、フィブリン、フィブリノゲン、絹、およびアルブミンなどのタンパク質が挙げられる);ラミニンおよびフィブロネクチンの配列を含むペプチド(RGD);多糖類(例えば、ヒアルロン酸(HA)、デキストラン、アルギネート、キチン、キトサン、およびセルロース);グリコサミノグリカン;ガット;ならびにこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。コラーゲンは、本明細書中で使用される場合、天然コラーゲン(例えば、動物由来のコラーゲン、ゼラチン化コラーゲン)、または合成コラーゲン(例えば、ヒト組換えコラーゲンもしくは細菌組換えコラーゲン)を包含する。
【0044】
さらに、合成により修飾された天然ポリマー(例えば、セルロース誘導体および多糖類誘導体(アルキルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース、セルロースエーテル、セルロースエステル、ニトロセルロース、およびキトサンが挙げられる))が利用され得る。適切なセルロース誘導体の例としては、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシブチルメチルセルロース、酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、酢酸フタル酸セルロース、カルボキシメチルセルロース(CMC)、三酢酸セルロース、および硫酸セルロースナトリウム塩が挙げられる。これらは本明細書中でまとめて、ある実施形態において、「セルロース」と称され得る。
【0045】
これらの容器は、当業者の知識の範囲内である任意の方法(エマルジョン、二重エマルジョン、押し出し、キャスティング、成形、およびこれらの組み合わせなどが挙げられるが、これらに限定されない)により調製され得る。ある実施形態において、これらの容器は、ハンドルまたはフックなどの形態の取り付け部材を備えるように設計された型内で形成され得る。
【0046】
この容器は、少なくとも1種の生物活性剤を収容し、この生物活性剤は、特定の実施形態において、ハウジング内に配置され得る。この生物活性剤は、この容器を形成するポリマーに包埋されてもよいし、このハウジングによって囲まれてもよいし、このハウジングにコーティングされてもよいし、他の様式でこのハウジングに一体化されてもよい。いくつかの実施形態において、この生物活性剤は、ハウジング内に配置される。特定の実施形態において、この容器は中空カプセルを備え得、この中空カプセルは引き続いて、生物活性剤を充填または注入される。
【0047】
用語「生物活性剤」とは、本明細書中で使用される場合、その最も広い意味で使用され、そして臨床用途を有する任意の物質または物質混合物を包含する。従って、生物活性剤は、それ自体で薬理学的活性を有しても有さなくてもよい(例えば、色素)。あるいは、生物活性剤は、治療効果もしくは予防効果を提供する任意の剤、組織成長、細胞増殖、細胞分化に影響を与えるかもしくは関与する化合物、接着防止化合物、化学療法剤、鎮痛剤、生物学的作用(例えば、免疫応答)を引き起こし得る化合物、または1つ以上の生物学的プロセスにおいて他の任意の役割を果たし得る化合物であり得る。
【0048】
本開示に従って利用され得る生物活性剤のクラスの例としては、例えば、接着防止剤;抗菌薬;鎮痛薬;解熱薬;麻酔薬;鎮痙薬(antiepileptics);抗ヒスタミン薬;抗炎症薬;心臓血管剤;診断剤;交感神経様作用薬;コリン様作用薬;抗ムスカリン薬;鎮痙薬(antispasmodics);ホルモン;増殖因子;成長因子;筋弛緩薬;アドレナリン作用性ニューロン遮断薬;抗腫瘍薬;免疫原性剤;免疫抑制薬;胃腸薬;利尿薬;止血剤;ステロイド;脂質;リポ多糖類;多糖類;血小板活性化薬物;凝結因子;および酵素が挙げられる。生物活性剤(複数)を合わせたものが使用され得ることもまた意図される。
【0049】
接着防止剤は、ヒドロゲル(ある実施形態においては、ヒドロゲル移植物)と周囲組織との間で接着が形成されることを防止するために利用され得る。これらの剤のいくつかの例としては、親水性ポリマー(例えば、ポリ(ビニルピロリドン)、カルボキシメチルセルロース、ヒアルロン酸、ポリエチレンオキシド、ポリビニルアルコールおよびこれらの組み合わせ)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0050】
生物活性剤として含有され得る適切な抗菌剤としては、トリクロサン(triclosan)(2,4,4’−トリクロロ−2’−ヒドロキシジフェニルエーテルとしてもまた公知);クロルヘキシジンおよびその塩(酢酸クロルヘキシジン、グルコン酸クロルヘキシジン、塩酸クロルヘキシジン、および硫酸クロルヘキシジンが挙げられる);銀およびその塩(酢酸銀、安息香酸銀、炭酸銀、クエン酸銀、ヨウ素酸銀、ヨウ化銀、乳酸銀、ラウリン酸銀、硝酸銀、酸化銀、パルミチン酸銀、プロテイン銀、および銀スルファジアジンが挙げられる);ポリミキシン;テトラサイクリン;アミノグリコシド(例えば;トブラマイシンおよびゲンタマイシン);リファンピシン;バシトラシン;ネオマイシン;クロラムフェニコール;ミコナゾール;キノロン(例えば、オキソリン酸、ノルフロキサシン、ナリジクス酸、ペフロキサシン(pefloxacin)、エノキサシンおよびシプロフロキサシン);ペニシリン(例えば、オキサシリンおよびピプラシル(pipracil));ノンオキシノール9;フシジン酸;セファロスポリン;ならびにこれらの組み合わせが挙げられる。さらに、抗菌タンパク質およびペプチド(例えば、ウシラクトフェリンおよびラクトフェリシン(lactoferricin)B)が、生物活性剤として含有され得る。
【0051】
生物活性剤として含有され得る他の生物活性剤としては、局所麻酔薬;非ステロイド性抗受精剤;副交感神経様作用剤;精神療法剤;トランキライザ;うっ血除去薬;鎮静催眠薬;ステロイド;スルホンアミド;交感神経様作用剤;ワクチン;ビタミン;抗マラリア薬;抗片頭痛薬;抗パーキンソン剤(例えば、L−ドパ);鎮痙薬(anti−spasmodics);抗コリン作用性剤(例えば、オキシブチニン);鎮咳薬;気管支拡張薬;心臓血管剤(例えば、冠状血管拡張薬およびニトログリセリン);アルカロイド;鎮痛薬;麻酔薬(例えば、コデイン、ジヒドロコデイノン、メペリジン、モルヒネなど);非麻酔薬(例えば、サリチレート、アスピリン、アセトアミノフェン、d−プロポキシフェンなど);オピオイドレセプターアンタゴニスト(例えば、ナルトレキソンおよびナロキソン);抗がん剤;鎮痙薬(anti−convulsants);制吐薬;抗ヒスタミン薬;抗炎症剤(例えば、ホルモン剤、ヒドロコルチゾン、プレドニゾロン、プレドニゾン、非ホルモン剤、アロプリノール、インドメタシン、フェニルブタゾンなど);プロスタグランジンおよび細胞傷害性剤;化学療法剤;エストロゲン;抗菌剤;抗生物質;抗真菌剤;抗ウイルス剤;抗凝固薬;鎮痙薬(anticonvulsants);抗うつ薬;抗ヒスタミン薬;ならびに免疫学的剤が挙げられる。
【0052】
ヒドロゲルに含有され得る適切な生物活性剤の他の例としては、例えば、ウイルスおよび細胞;ペプチド、ポリペプチドおよびタンパク質、ならびにそのアナログ、ムテイン、ならびに活性フラグメント;免疫グロブリン;抗体;サイトカイン(例えば、リンホカイン、モノカイン、ケモカイン);血液凝固因子;造血因子;インターロイキン(例えば、IL−2、IL−3、IL−4、IL−6);インターフェロン(例えば、β−IFN、α−IFNおよびγ−IFN);エリスロポイエチン;ヌクレアーゼ;腫瘍壊死因子;コロニー刺激因子(例えば、GCSF、GM−CSF、MCSF);インスリン;抗腫瘍剤および腫瘍抑制因子;血液タンパク質(例えば、フィブリン、トロンビン、フィブリノゲン、合成トロンビン、合成フィブリン、合成フィブリノゲン);性腺刺激ホルモン(例えば、FSH、LH、CGなど);ホルモンおよびホルモンアナログ(例えば、成長ホルモン);ワクチン(例えば、腫瘍性抗原、細菌性抗原およびウイルス性抗原);ソマトスタチン;抗原;血液凝固因子;増殖因子または成長因子(例えば、神経発育因子、インスリン様成長因子);骨形成タンパク質;TGF−β;タンパク質インヒビター;タンパク質アンタゴニスト;タンパク質アゴニスト;核酸(例えば、アンチセンス分子、DNA、RNA、RNAi);オリゴヌクレオチド;ポリヌクレオチド;ならびにリボザイムが挙げられる。
【0053】
上記説明は、多くの具体例を含むが、これらの具体例は、本開示の範囲に対する限定であると解釈されるべきではなく、単に、本開示の好ましい実施形態の例示であると解釈されるべきである。当業者は、本開示の範囲および趣旨内である多くの他の可能なバリエーションを予測する。
【符号の説明】
【0054】
10 器具
12 細長ハウジング
14 エンドエフェクタアセンブリ
16 ハンドルアセンブリ
18 トリガ
22 近位端
24 遠位端
26 カラー
28 上ハウジング
30 分離壁
32 下ハウジング
34 弾性付勢部材
36 アンビルアセンブリ
38、40 アンビルフット
42 カートリッジ
44 ファスナープッシャー
46、48 延長部
50、52 矢印
100 ファスナー
101 下顎型ファスナー
101A、110A ファスナーレッグ
102、104 アーム
110 ステープル
120 鋲
130 ねじ
140 アンカー
200、200b 移植可能な容器
202、202b、202c、202d、202e ハウジング
203a、203b、203c、203d、203e 腔
204、204b、206b、208b、210b、212c、214d、204e 取り付け部材
205a、205b 端部
300 組織
310、330 医療デバイス
320 縫合糸
340 移植物
410 ステープル留め器具
412 ハンドルアセンブリ
414 細長本体
416 エンドエフェクタアセンブリ
418 近位本体部分
420 遠位道具アセンブリ
422 カートリッジアセンブリ
424 アンビルアセンブリ
426 静止ハンドル部材
428 可動ハンドル
430 バレル部分
510 ステープル留め器具
512 細長本体部分
514 近位ハンドルセクション
516 アンビル調節部材
518 レバーロックアウトまたは安全部材
520 ファスナー発射レバー
522 遠位ファスナーヘッド部分
524 環状ステープルカートリッジ
526 可動アンビルシャフト接続部材
550 アンビルアセンブリ
552 アンビル
554、556 シャフト
600、700 容器支持アセンブリ
602、702 支持部材
604、704 作業表面
706 ギャップ
801 縫合器具
802 2アームハンドル
803 細長管状ハウジングまたは本体部分
804、805 2つの対向する顎部材
814 針
815 針の凹部
819 縫合糸アンカー
820 アンカーの凹部
861 ハンドルハウジング

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1種の生物活性剤を収容するハウジング;ならびに
該ハウジングに結合された少なくとも1つの取り付け部材であって、該少なくとも1つの取り付け部材は、移植可能な容器を、医療デバイスおよび組織表面のうちの少なくとも一方に結合させるように構成されている、少なくとも1つの取り付け部材、
を備える、移植可能な容器。
【請求項2】
前記少なくとも1つの医療デバイスが、フィルム、発泡体、シート、外科用綿撒糸、組織移植片、ステント、足場、メッシュ、バットレス、縫合糸、ステープル、クリップ、ファスナー、および鋲からなる群より選択される、請求項1に記載の移植可能な容器。
【請求項3】
前記少なくとも1つのハウジングが少なくとも1種の生分解性ポリマーを含有する、請求項1に記載の移植可能な容器。
【請求項4】
前記少なくとも1種の生分解性ポリマーが、脂肪族ポリエステル、ポリアミド、ポリアミン、ポリアルキレンオキサレート、ポリ(酸無水物)、ポリアミドエステル、コポリ(エーテル−エステル)、ポリ(カーボネート)、ポリ(ヒドロキシアルカノエート)、ポリイミドカーボネート、ポリ(イミノカーボネート)、ポリオルトエステル、ポリオキサエステル、ポリホスファゼン、ポリ(プロピレンフマレート)、ポリウレタン、ポリマー薬物、タンパク質で修飾された生体吸収性ポリマー、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項3に記載の移植可能な容器。
【請求項5】
前記少なくとも1つの取り付け部材が、ループ、フック、ラッチ、突出部、棘、およびこれらの組み合わせらなる群より選択される、請求項1に記載の移植可能な容器。
【請求項6】
前記少なくとも1種の生物活性剤が、麻酔剤、抗生物質、抗菌剤、抗凝固剤、止血剤、接着防止剤、化学療法剤、鎮痛剤、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項1に記載の移植可能な容器。
【請求項7】
少なくとも1つの腔を内部に規定するハウジングであって、該腔は、該腔内に配置された少なくとも1種の生物活性剤を収容する、ハウジング;ならびに
該ハウジングに結合された少なくとも1つの取り付け部材であって、該少なくとも1つの取り付け部材は、移植可能な容器を、医療デバイスおよび組織表面のうちの少なくとも一方に結合させるように構成されている、少なくとも1つの取り付け部材、
を備える、移植可能な容器。
【請求項8】
前記少なくとも1つの医療デバイスが、フィルム、発泡体、シート、外科用綿撒糸、組織移植片、ステント、足場、メッシュ、バットレス、縫合糸、ステープル、クリップ、ファスナー、および鋲からなる群より選択される、請求項7に記載の移植可能な容器。
【請求項9】
前記少なくとも1つのハウジングが少なくとも1種の生分解性ポリマーを含有する、請求項7に記載の移植可能な容器。
【請求項10】
前記少なくとも1種の生分解性ポリマーが、脂肪族ポリエステル、ポリアミド、ポリアミン、ポリアルキレンオキサレート、ポリ(酸無水物)、ポリアミドエステル、コポリ(エーテル−エステル)、ポリ(カーボネート)、ポリ(ヒドロキシアルカノエート)、ポリイミドカーボネート、ポリ(イミノカーボネート)、ポリオルトエステル、ポリオキサエステル、ポリホスファゼン、ポリ(プロピレンフマレート)、ポリウレタン、ポリマー薬物、タンパク質で修飾された生体吸収性ポリマー、およびこれらのコポリマー、ブロックコポリマー、ホモポリマー、ブレンド、ならびに組み合わせからなる群より選択される、請求項9に記載の移植可能な容器。
【請求項11】
前記少なくとも1つの取り付け部材が、ループ、フック、ラッチ、突出部、棘、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項7に記載の移植可能な容器。
【請求項12】
前記少なくとも1種の生物活性剤が、麻酔剤、抗生物質、抗菌剤、抗凝固剤、止血剤、接着防止剤、化学療法剤、鎮痛剤、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項7に記載の移植可能な容器。
【請求項13】
組織表面に配置されるように構成された少なくとも1つの移植可能な容器を備えるシステムであって、該少なくとも1つの移植可能な容器は、少なくとも1つの取り付け部材が結合されたハウジング、および少なくとも1種の生物活性剤を備え、該少なくとも1つの取り付け部材を、該組織表面に貫入するように構成された少なくとも1つの創傷閉鎖デバイスに結合させることによって、該少なくとも1つの移植可能な容器が該組織表面に固定されるように構成されている、システム。
【請求項14】
前記少なくとも1つの移植可能な容器は、少なくとも1つの医療デバイスを、前記少なくとも1つの創傷閉鎖デバイスを有する前記組織表面に取り付けることによって、該少なくとも1つの医療デバイスに固定されるように構成されている、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
近位端および遠位端を有する細長ハウジング;
該細長ハウジングの該近位端にあるハンドルアセンブリ;ならびに
該細長ハウジングの該遠位端に配置されたエンドエフェクタアセンブリであって、該エンドエフェクタアセンブリは、
複数のファスナー、
少なくとも1つの移植可能な容器、
カートリッジアセンブリ、および
アンビルアセンブリ、
を備える、エンドエフェクタアセンブリ、
を備え、該少なくとも1つの移植可能な容器が、該カートリッジアセンブリまたは該アンビルアセンブリのうちの少なくとも一方に結合されている、器具。
【請求項16】
前記少なくとも1つの移植可能な容器が、
少なくとも1種の生物活性剤を収容するハウジング;および
該ハウジングに結合された少なくとも1つの取り付け部材、
を備える、請求項15に記載の器具。
【請求項17】
細長本体部分;
該細長本体部分の遠位端に支持された道具アセンブリであって、該道具アセンブリは、複数のファスナー、アンビルアセンブリおよびカートリッジアセンブリを備える、道具アセンブリ;ならびに
該アンビルアセンブリおよび該カートリッジアセンブリのうちの少なくとも一方と選択的に係合する容器支持アセンブリであって、該容器支持アセンブリは、支持部材、作業表面、および少なくとも1つの移植可能な容器を備え、該少なくとも1つの移植可能な容器は、該作業表面上でありかつ該複数のファスナーの発射路内に配置されており、その結果、該複数のファスナーは、発射されて組織に貫入し、そして該少なくとも1つの移植可能な容器を該組織に取り付ける、容器支持アセンブリ、
を備える、外科手術用ステープル留め器具。
【請求項18】
前記少なくとも1つの移植可能な容器が、
少なくとも1種の生物活性剤を収容するハウジング;ならびに
該ハウジングに結合された少なくとも1つの取り付け部材であって、該少なくとも1つの取り付け部材は、該移植可能な容器を、前記複数のファスナーおよび組織表面のうちの少なくとも1つに結合するように構成されている、少なくとも1つの取り付け部材、
を備える、請求項17に記載の器具。
【請求項19】
前記少なくとも1つの取り付け部材が、ループ、フック、ラッチ、突出部、棘、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項18に記載の器具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−90953(P2012−90953A)
【公開日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−174285(P2011−174285)
【出願日】平成23年8月9日(2011.8.9)
【出願人】(507362281)タイコ ヘルスケア グループ リミテッド パートナーシップ (666)
【Fターム(参考)】