説明

サーバシステム、ゲーム端末、プログラム及び情報記憶媒体

【課題】各国、各地域等に応じた不適切表現の判定を可能とし、不適切表現を含むデータの公開を効果的に防止すること。
【解決手段】サーバシステム10は、ゲーム端末20から受信した利用区域識別情報によって特定される利用区域及びゲーム関連データに含まれる国籍に基づいて、言語別不適切表現DBの中から不適切表現DBを選択する。そして、選択した不適切表現DBに基づいて、該ゲーム関連データに不適切表現が含まれているか否かを判定し、含まれていないと判定した場合に、該ゲーム関連データを適切データとしてゲーム関連DBに登録する。また、サーバシステム10は、ゲーム関連DBに現在登録されているゲーム関連データ及びそれらに基づいて作成した戦績のランキングを公開する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム端末と通信接続されるサーバシステム等に関する。
【背景技術】
【0002】
ロールプレイングゲームに代表されるビデオゲームでは、主人公となるキャラクタ等に対してプレーヤが好みの名前を登録することを可能にしたものが多く、プレーヤによるキャラクタへの愛着を高めることに成功している。
【0003】
ゲームセンター等に設置されるビデオゲーム装置においても、高得点を獲得したプレーヤは名前が登録可能になるものがあり、人気を博している。しかし、どのような名前を登録してもよいことにすると、例えば特定の人物・団体を侮蔑する表現を含む名前等、不適切な名前が登録された結果、それを見た他人に不快な思いをさせてしまう場合がある。
【0004】
そこで、名前の登録時に、予め定められたリストに記憶された語句が含まれるか否かの判定を行い、含まれる場合に、該名前の登録を認証しない処理を行うビデオゲーム装置が、特許文献1に開示されている。
【特許文献1】特開2001−162043号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
昨今、インターネットの普及に伴い、自国のみならず他国の人々と通信対戦を行ったり、インターネット上に自らのゲーム成績を公開するような場面が増えつつある。この場合、上述した不適切表現は、より厳格にチェックされなければならない。
【0006】
しかし、特許文献1に記載された発明は、1台のビデオゲーム装置に適用する技術である。加えて、不適切表現は国、地域によって異なるものである。このため、人種・文化・民族を超えて情報を配信する全世界的なネットワークに対して、1台のゲーム機に関する特許文献1の技術をそのまま適用することは困難であった。
【0007】
本発明は、このような課題に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、各国、各地域等に応じた不適切表現の判定を可能とし、不適切表現を含むデータの公開を効果的に防止することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
以上の課題を解決するための第1の発明は、
ゲーム端末(例えば、図1のゲーム端末20)と通信接続されるサーバシステム(例えば、図1のサーバシステム10)であって、
ゲーム関連データを記憶するゲーム関連データ記憶手段(例えば、図4の記憶部160;ゲーム関連DB174)と、
世界を所定区域で区分けした場合の各区域の表現に応じた不適切用語が記憶された不適切DB(例えば、図4の記憶部160;言語別不適切表現DB172)と、
前記ゲーム端末から前記所定区域を識別するための区域識別情報(例えば、図8の利用区域識別情報270)と、テキスト情報を含むゲーム関連データ(例えば、図8のゲーム関連データ266)とを受信する受信手段(例えば、図4のプレーヤ管理部122、通信部130;図9のステップA5)と、
前記不適切DBに記憶された不適切用語のうち、前記受信された区域識別情報によって特定される区域に応じた不適切用語が、前記受信されたゲーム関連データ内のテキスト情報に含まれているか否かを判定し、含まれているゲーム関連データを不適切データ、含まれていないゲーム関連データを適切データとして判定する判定手段(例えば、図4の不適切表現判定部124;図9のステップA7、図10)と、
前記判定手段により適切データと判定されたゲーム関連データを前記ゲーム関連データ記憶手段に記憶させる記憶制御手段(例えば、図4のデータ登録処理部126;図9のステップA11)と、
前記ゲーム関連データ記憶手段に記憶されたゲーム関連データを所定の通信回線を介して公開するデータ公開手段(例えば、図4のデータ公開処理部128;図9のステップA15)と、
を備えるサーバシステムである。
【0009】
また、他の発明として、
ゲーム端末と通信接続され、ゲーム関連データを記憶するゲーム関連データ記憶手段と、世界を所定区域で区分けした場合の各区域の表現に応じた不適切用語が記憶された不適切DBと、前記ゲーム関連データ記憶手段に記憶されたゲーム関連データを所定の通信回線を介して公開するデータ公開手段とを備えるサーバシステムを、
前記ゲーム端末から前記所定区域を識別するための区域識別情報と、テキスト情報を含むゲーム関連データとを受信する受信手段、
前記不適切DBに記憶された不適切用語のうち、前記受信された区域識別情報によって特定される区域に応じた不適切用語が、前記受信されたゲーム関連データ内のテキスト情報に含まれているか否かを判定し、含まれているゲーム関連データを不適切データ、含まれていないゲーム関連データを適切データとして判定する判定手段、
前記判定手段により適切データと判定されたゲーム関連データを前記ゲーム関連データ記憶手段に記憶させる記憶制御手段、
前記ゲーム関連データ記憶手段に記憶されたゲーム関連データを所定の通信回線を介して公開するデータ公開手段、
として機能させるためのプログラム(例えば、図4のプレーヤ管理プログラム162)を構成しても良い。
【0010】
この第1の発明等によれば、ゲーム端末から受信したゲーム関連データ内のテキスト情報に、不適切DBに記憶された不適切用語のうち、該ゲーム端末から受信した区域識別情報によって特定される区域に応じた不適切用語が含まれているか否かが判定され、含まれているゲーム関連データが不適切データ、含まれていないゲーム関連データが適切データとされる。そして、適切データと判定されたゲーム関連データが記憶されて、所定の通信回線を介して公開される。
【0011】
アクセス元のゲーム端末から受信した区域識別情報に応じた不適切用語が不適切DBから選択され、その選択された不適切用語を用いた判定が行われることになるため、各国、各地域等に応じた不適切表現の判定を行うことができるようになる。また、適切データとして記憶されたゲーム関連データだけが公開されるため、不適切表現を含むデータの公開が効果的に防止されるようになる。
【0012】
また、第2の発明として、第1の発明のサーバシステムであって、
前記不適切DBには、言語別の不適切用語が記憶された複数の言語別不適切DB(例えば、図4の言語別不適切表現DB172)が少なくとも含まれ、
前記複数の言語別不適切DBの中から、前記受信手段により受信された区域識別情報によって特定される区域に基づいて言語別不適切DBを選択するDB選択手段(例えば、図4の不適切表現判定部124;図10のステップB1、B5)を備え、
前記判定手段は、前記DB選択手段により選択された言語別不適切DBに記憶された不適切用語が、前記受信手段により受信されたゲーム関連データ内のテキスト情報に含まれているか否かを判定するサーバシステムを構成しても良い。
【0013】
この第2の発明によれば、ゲーム端末から受信したゲーム関連データ内のテキスト情報に、複数の言語別不適切DBのうち、該ゲーム端末から受信した区域識別情報によって特定される区域に基づいて選択された言語別不適切DBに記憶された不適切用語が含まれているか否かが判定される。これにより、各言語に応じた不適切表現の判定を行うことができるようになる。
【0014】
また、第3の発明として、第2の発明のサーバシステムであって、
前記受信されたゲーム関連データ内のテキスト情報の文字種を判別する文字種判別手段(例えば、図4の不適切表現判定部124;図10のステップB3)を備え、
前記DB選択手段が、前記受信手段により受信された区域識別情報によって特定される区域及び前記文字種判別手段によって判別された文字種に基づいて言語別不適切DBを選択するサーバシステムを構成しても良い。
【0015】
この第3の発明によれば、ゲーム端末から受信したゲーム関連データ内のテキスト情報の文字種が判別され、該ゲーム端末から受信した区域識別情報によって特定される区域及び判別した文字種に基づいて、言語別不適切DBが選択される。
【0016】
従って、例えば区域識別情報によって特定される区域が日本であるのに対して、ゲーム関連データ内のテキスト情報が英語であるような場合であっても、不適切表現を含むゲーム関連データが看過されて登録されるといった事態が効果的に防止されるようになる。
【0017】
また、第4の発明として、第1〜第3の何れか一の発明のサーバシステムであって、
前記ゲーム関連データ記憶手段が、前記所定区域別にゲーム関連データを記憶する区域別データ記憶手段(例えば、図4、図7のゲーム関連DB174)を有し、
前記記憶制御手段が、前記判定手段により適切データと判定されたゲーム関連データを、前記受信手段によって受信された区域別識別情報によって特定される区域に応じた区域別データ記憶手段に記憶させ、
前記データ公開手段が、
前記区域識別情報を受信するアクセス者区域識別情報受信手段(例えば、図4のプレーヤ管理部122、通信部130;図9のステップA14)と、
前記アクセス者区域識別情報受信手段によって受信された区域識別情報によって特定される区域に応じた区域別データ記憶手段に記憶されているゲーム関連データを公開する区域別公開手段(例えば、図4のデータ公開処理部128、図9のステップA15)と、
を有するサーバシステムを構成しても良い。
【0018】
この第4の発明によれば、適切データと判定されたゲーム関連データが、区域別識別情報によって特定される区域に応じて記憶されることとなり、また、アクセス者区域識別情報受信手段によって受信された区域識別情報によって特定される区域に応じて記憶されているゲーム関連データが公開されることになる。
【0019】
また、第5の発明として、第1〜第4の何れか一の発明のサーバシステムであって、
前記ゲーム端末には、当該ゲーム端末の利用区域として予め定められた区域を特定するための機器利用区域識別情報(例えば、図8の利用区域識別情報270)が記憶されており、
前記受信手段が、ゲーム端末に記憶されている機器利用区域識別情報を前記区域識別情報として受信するサーバシステムを構成しても良い。
【0020】
この第5の発明によれば、ゲーム端末の利用区域を示す機器利用区域識別情報が、区域識別情報として受信される。従って、ゲーム端末の利用区域に基づいた不適切表現の判定を行うことができるようになる。
【0021】
また、第6の発明として、第1〜第5の何れか一の発明のサーバシステムであって、
前記不適切DBには、所定の年齢区分別の不適切用語が記憶された複数の年齢区分別不適切DBが少なくとも含まれ、
前記ゲーム端末から、当該ゲーム端末のプレーヤの年齢又は年齢区分を識別するための年齢識別データを受信する年齢識別データ受信手段と、
前記複数の年齢区分別不適切DBの中から、前記受信された年齢識別データに適応する年齢区分別DBを選択する年齢区分別DB選択手段と、
を備え、
前記判定手段は、前記年齢区分別DB選択手段により選択された年齢区分別DBに記憶された不適切用語が、前記受信手段により受信されたゲーム関連データ内のテキスト情報に含まれているか否かを判定するサーバシステムを構成しても良い。
【0022】
この第6の発明によれば、ゲーム端末から年齢識別データを受信し、複数の年齢区分別不適切DBの中から、受信した年齢識別データに適応する年齢区分別DBが選択される。そして、選択された年齢区分別DBに記憶された不適切用語が、受信したゲーム関連データ内のテキスト情報に含まれているか否かが判定される。従って、各国、各地域等に応じた不適切表現の判定が行われるのみならず、年齢に応じた不適切表現の判定が行われるようになる。
【0023】
また、第7の発明として、第6の発明のサーバシステムであって、
前記ゲーム端末には、当該ゲーム端末のプレーヤの年齢又は年齢区分を識別するための年齢識別データが記憶されており、
前記年齢識別データ受信手段が、ゲーム端末に記憶されている年齢識別データを受信するサーバシステムを構成しても良い。
【0024】
この第7の発明によれば、ゲーム端末には年齢識別データが記憶されており、サーバシステムは、このゲーム端末に記憶されている年齢識別データを受信することになる。
【0025】
また、第8の発明として、第1〜第7の何れか一の発明のサーバシステムであって、
前記不適切DBには、所定の年齢区分別の不適切用語が記憶された複数の年齢区分別不適切DBが少なくとも含まれ、
前記データ公開手段が、
年齢又は年齢区分を識別するための年齢識別データを受信するアクセス者年齢識別データ受信手段と、
前記複数の年齢区分別不適切DBの中から、前記アクセス者年齢識別データ受信手段により受信された年齢識別データに適応する年齢区分別DBを選択するアクセス者年齢区分別DB選択手段と、
公開対象のゲーム関連データ内のテキスト情報に含まれている、前記アクセス者年齢区分別DB選択手段により選択された年齢区分別DBに記憶された不適切用語と同じ用語を検出する検出手段と、
前記公開対象のゲーム関連データ内の前記検出手段により検出された用語を所定のテキストに置き換えて公開する置き換え公開手段と、
を有するサーバシステムを構成しても良い。
【0026】
この第8の発明によれば、年齢識別データを受信し、複数の年齢区分別不適切DBの中から、受信した年齢識別データに適応する年齢区分別DBが選択される。そして、公開対象のゲーム関連データ内のテキスト情報に含まれている、選択された年齢区分別DBに記憶された不適切用語と同じ用語が検出され、検出された用語が所定のテキストに置き換えられて公開される。従って、年齢に応じたゲーム関連データの公開が行われることになり、また、不適切用語と同じ用語は書き換えられて公開されるため、不適切表現を含むゲーム関連データがそのまま公開されるといったことがない。
【0027】
また、第9の発明として、第1〜第8の何れか一の発明のサーバシステムであって、
前記記憶制御手段が、
前記判定手段により不適切データと判定されたゲーム関連データに含まれるテキスト情報を書き換える書換手段と、
前記書換手段によりテキスト情報が書き換えられたゲーム関連データを前記ゲーム関連データ記憶手段に記憶させる書換後データ記憶制御手段と、
を有するサーバシステムを構成しても良い。
【0028】
この第9の発明によれば、不適切データと判定されたゲーム関連データに含まれるテキスト情報が書き換えられ、書き換え後のゲーム関連データが記憶される。従って、不適切表現を含むゲーム関連データであっても、適切に修正した上で公開することができるようになる。
【0029】
また、第10の発明として、第1〜第8の何れか一の発明のサーバシステムであって、
前記判定手段により不適切データと判定されたゲーム関連データを送信したゲーム端末に、当該ゲーム関連データに含まれるテキスト情報の書き換えを指示する信号を送信する書換要求信号送信手段(例えば、図4のプレーヤ管理部122;図9のステップA13)を備えるサーバシステムを構成しても良い。
【0030】
この第10の発明によれば、不適切データと判定されたゲーム関連データを送信したゲーム端末に、テキスト情報の書き換えを指示する信号が送信される。従って、不適切表現を含むゲーム関連データの修正を、プレーヤに促すことが可能になる。
【0031】
また、第11の発明として、第1〜第8の何れか一の発明のサーバシステムであって、
前記判定手段により不適切データと判定されたゲーム関連データを送信したゲーム端末に、当該ゲーム関連データに含まれるテキスト情報を書き換えるまでゲーム関連データの送信を抑止させる抑止制御プログラムを送信する抑止制御プログラム送信手段を備えるサーバシステムを構成しても良い。
【0032】
この第11の発明によれば、不適切データと判定されたゲーム関連データを送信したゲーム端末に、テキスト情報を書き換えるまでゲーム関連データの送信を抑止させる抑止制御プログラムが送信される。従って、未修正のゲーム関連データが再送信されることを、効果的に防止することができるようになる。
【0033】
また、第12の発明として、第1〜第8の何れか一の発明のサーバシステムであって、
前記ゲーム端末には、ゲーム関連データの送信を抑止する抑止制御プログラムが記憶されており、
前記判定手段により不適切データと判定されたゲーム関連データを送信したゲーム端末に、当該ゲーム端末に記憶された前記抑止制御プログラムの実行を開始させる信号を送信する抑止制御発動信号送信手段を備えるサーバシステムを構成しても良い。
【0034】
この第12の発明によれば、不適切データと判定されたゲーム関連データを送信したゲーム端末に、ゲーム関連データの送信を抑止する抑止制御プログラムの実行を開始させる信号が送信される。この場合も、第11の発明と同様の効果が発揮される。
【0035】
また、第13の発明として、第1〜第12の何れか一の発明のサーバシステムに通信接続可能なゲーム端末(例えば、図3のゲーム端末20)であって、
当該ゲーム端末の利用区域として予め定められた区域を特定するための機器利用区域識別情報を記憶する利用区域識別情報記憶手段(例えば、図8の記憶部260;利用区域識別情報270)と、
前記ゲーム関連データを作成するゲーム関連データ作成手段(例えば、図8のゲーム処理部2221、プレーヤ名編集処理部2223、自キャラ編集処理部2225;図11のステップC3、C5、C7)と、
前記利用区域識別情報記憶手段に記憶されている機器利用区域識別情報を前記区域識別情報として、前記作成されたゲーム関連データとともに前記サーバシステムに送信する送信手段(例えば、図8のアップロード処理部2227;図12のステップD5、D7)と、
を備えるゲーム端末を構成しても良い。
【0036】
この第13の発明によれば、ゲーム関連データが作成され、記憶されている機器利用区域識別情報とともに、サーバシステムに送信されることになる。
【0037】
また、第14の発明として、第6の発明のサーバシステムに通信接続可能なゲーム端末であって、
当該ゲーム端末のプレーヤの年齢又は年齢区分を識別するための年齢識別データを記憶する年齢識別データ記憶手段と、
前記ゲーム関連データを作成するゲーム関連データ作成手段と、
前記年齢識別データ記憶手段に記憶されている年齢識別データを、前記作成されたゲーム関連データとともに前記サーバシステムに送信する送信手段と、
を備えるゲーム端末を構成しても良い。
【0038】
この第14の発明によれば、ゲーム関連データが作成され、記憶されている年齢識別データと共に、サーバシステムに送信されることになる。
【0039】
また、第16の発明として、第15の発明のプログラムを記憶したコンピュータ読取可能な情報記憶媒体(例えば、図3のゲームカセット26)を構成しても良い。
【発明の効果】
【0040】
本発明によれば、アクセス元のゲーム端末から受信した区域識別情報に応じた不適切用語が不適切DBから選択され、その選択された不適切用語を用いた判定が行われることになるため、各国、各地域等に応じた不適切表現の判定を行うことができるようになる。また、適切データとして記憶されたゲーム関連データだけが公開されるため、不適切表現を含むデータの公開が効果的に防止されるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0041】
以下、図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態を説明する。本実施形態では、各国のプレーヤがゲーム端末20を利用してそれぞれ同一の格闘ゲームを行い、その成績等のデータをサーバシステム10にアップロードすることでインターネット上に公開したり、逆にインターネット上に公開されている他のプレーヤのデータをダウンロードする場合について説明する。但し、本発明を適用し得る実施形態がこれに限定されるものではない。
【0042】
ネットワークを利用したゲームシステムの構成としては、例えば、(A)家庭に設置してあるパソコンや家庭用ゲーム機、携帯型ゲーム機等をゲーム端末とし、インターネット網や専用線網等の有線/無線の通信回線を介してサーバシステムと接続する構成、(B)サーバシステムを用いることなく複数のゲーム端末同士が通信回線を介して接続される構成、(C)複数のゲーム端末同士が通信回線を介して接続されるが、その内の1台がサーバシステム機能を有する構成、(D)複数のゲーム端末が物理的に結合した、全体として1台のシステム(例えば業務用ゲーム機)となっている構成等がある。本実施形態では、(A)の構成のゲームシステムを例にとって説明する。詳細には、サーバシステムがメーカ等のゲーム提供事業者側に設置され、ゲーム端末として携帯型ゲーム機が利用される。
【0043】
1.システム構成
図1は、本発明を適用したゲームシステム1の概略構成を示す図である。ゲームシステム1は、複数のゲーム端末20と、サーバシステム10とを備えて構成される。各ゲーム端末20は、該ゲーム端末が利用される国内のネットワーク(例えば、日本ではNJ、アメリカではNA、カナダではNC)と、世界各国を結ぶネットワークNWとでなるネットワークNを介して、サーバシステム10に接続される。
【0044】
特に、本実施形態では、ゲーム端末20は無線通信回線によってサーバシステム10に接続され、各国内のネットワーク(NJ,NA,NC,・・・)には、無線の基地局が含まれている。
【0045】
サーバシステム10は、例えば、公知のサーバ装置やサーバシステム等によって実現され、プレーヤ管理プログラム162を適宜実行することによって、各国の各ゲーム端末20を利用するプレーヤの管理を行う。
【0046】
具体的には、サーバシステム10は、ゲーム端末20からアクセス要求信号を受信し、その要求内容がゲーム関連データ266のアップロードである場合に、該ゲーム関連データ266及び該ゲーム端末20に記憶されている利用区域識別情報270を受信する。そして、受信したゲーム関連データ266に不適切表現が含まれているか否かを判定する不適切表現判定処理を行い、含まれていないと判定した場合は、該ゲーム関連データ266を適切データとしてゲーム関連DB(Data Base)174に登録するデータ登録処理を行う。
【0047】
一方、不適切表現が含まれていると判定した場合は、該ゲーム関連データ266を不適切データとし、アクセス元のゲーム端末20に対して、該ゲーム関連データ266の書き換えを指示する信号(以下、「書き換え指示信号」と呼ぶ。)を送信することで、該ゲーム関連データ266の書き換えを要求する。
【0048】
ここで、ゲーム関連データ266とは、プレーヤ名、戦績といったゲームに密接に関連しているデータである。具体的には、プレーヤの国籍、該国籍の国において使用されている言語(以下、「使用言語」と呼ぶ。)で入力されたプレーヤ名(以下、「プレーヤ名(使用言語)」と呼び、例えば使用言語が日本語である場合に、「プレーヤ名(日本語)」と表す。)、英語で入力されたプレーヤ名(以下、「プレーヤ名(英語)」と呼ぶ。)、戦績、レベル、キャラクタ画像、使用言語で入力されたコメント(以下、「コメント(使用言語)」と呼び、例えば使用言語が日本語である場合に、「コメント(日本語)」と表す。)、英語で入力されたコメント(以下、「コメント(英語)」と呼ぶ。)が含まれる。
【0049】
このゲーム関連データ266は、各ゲーム端末20においてプレーヤにより編集される。但し、ゲーム関連データ266のうちの戦績及びレベルについては、ゲーム結果に基づいてゲーム端末20側で自動的に作成される。また、プレーヤ名(使用言語)及びコメント(使用言語)は、プレーヤが自身の使用言語で入力し、プレーヤ名(英語)及びコメント(英語)は、何れの国籍のプレーヤも必ず英語で入力する。
【0050】
また、利用区域識別情報270とは、ゲーム端末20が利用されている区域(以下、「利用区域」と呼ぶ。)を示す情報であり、全てのゲーム端末20に予め記憶されている。具体的には、「日本」、「北米」、「ヨーロッパ」といった情報が記憶されており、例えばリージョンコードと呼ばれるものも、この類のものである。
【0051】
サーバシステム10が行う不適切表現判定処理では、ゲーム端末20からアップロードされたゲーム関連データ266のプレーヤ名(使用言語)、プレーヤ名(英語)、コメント(使用言語)及びコメント(英語)の何れかに、予め記憶されている言語別不適切表現DB172の不適切表現DBに記憶されている不適切表現が含まれているか否かが判定される。
【0052】
具体的には、アクセス元のゲーム端末20から受信した利用区域識別情報270によって特定される利用区域と、受信したゲーム関連データ266に含まれる国籍とが特定され、不適切表現DB選択テーブル170に従って、不適切表現DBが1つ選択される。そして、ゲーム関連データ266のプレーヤ名(使用言語)及びコメント(使用言語)を対象として、選択した不適切表現DBに記憶されている不適切表現が含まれているか否かが判定される。
【0053】
例えば、アクセス元のゲーム端末20の利用区域が「日本」で、ゲーム関連データ266に含まれる国籍が「日本」である場合は、「日本語」の不適切表現DBが選択され、プレーヤ名(日本語)及びコメント(日本語)を対象として、日本語の不適切表現DBに従った不適切表現の判定が行われる。
【0054】
また、これとは別に、プレーヤ名(英語)及びコメント(英語)を対象として、英語の不適切表現DBに記憶されている不適切表現が含まれているか否かの判定が行われる。そして、プレーヤ名(使用言語)、プレーヤ名(英語)、コメント(使用言語)及びコメント(英語)の何れにも不適切表現が含まれていないと判定された場合に、該ゲーム関連データ266は適切データとされる。
【0055】
ここまでゲーム関連データ266のアップロードについて説明してきたが、サーバシステム10は他に、データ公開処理というダウンロードに関する処理も行う。即ち、ゲーム関連DB174に現在登録されているゲーム関連データ266に基づいて作成した戦績のランキングや、登録されているゲーム関連データ266をホームページ(HP)に公開し、これらのデータをゲーム端末20にダウンロードさせるデータ公開処理を行う。
【0056】
図2は、公開するホームページの種類が設定されたテーブルである公開HP設定テーブル171のテーブル構成例を示す図である。公開HP設定テーブル171には、ゲーム端末20の利用区域識別情報270によって特定される利用区域及びゲーム関連データ266に含まれる国籍から定まるアクセス元1711と、公開するホームページの種類であって、共通、区域別及び国別それぞれに対応する公開HP1713とが対応付けられている。
【0057】
例えば、利用区域が「北米」であり、ゲーム関連データ266に含まれる国籍が「メキシコ」であるゲーム端末20に対しては、世界向けの英語のホームページと、北米向けの英語のホームページと、メキシコ向けのスペイン語のホームページとの3種類が公開される。尚、公開されるホームページの具体例については、「4.表示画面」で詳細に説明する。
【0058】
ゲーム端末20は、プレーヤが格闘ゲームをプレイする端末装置であり、その概略外観構成を図3に示す。ゲーム端末20は、方向キー及び操作ボタンからなる操作キー21と、サーバシステム10等の外部装置と通信を行うための通信装置23と、ゲーム画面等が表示されるディスプレイ24と、ゲーム音が出力されるスピーカ25と、ゲームに必要なゲームプログラム、ゲームデータ等を記憶したゲームカセット26とを備えて構成される携帯型ゲーム機である。
【0059】
ゲーム端末20は、ゲーム処理を行うことでゲーム空間の構築、ゲーム進行の制御等を行い、プレーヤが格闘ゲームを行うことを可能にする。そして、そのゲーム結果に基づいて、プレーヤの戦績及びレベルを算出する。また、ゲーム端末20は、プレーヤの操作入力に従って、プレーヤ名(使用言語)、プレーヤ名(英語)及び国籍を編集するプレーヤ名編集処理を行うと共に、プレーヤの操作入力に従ってキャラクタ画像、コメント(使用言語)及びコメント(英語)を編集する自キャラ編集処理を行う。
【0060】
更に、ゲーム端末20は、アクセス要求信号をサーバシステム10に送信し、現在記憶しているゲーム関連データ266をサーバシステム10にアップロードするアップロード処理を行うと共に、サーバシステム10によりホームページに公開された戦績のランキングや、サーバシステム10のゲーム関連DB174に登録されているゲーム関連データをダウンロードするダウンロード処理を行う。
【0061】
2.機能構成
次に、本実施形態におけるサーバシステム10及びゲーム端末20の機能構成について説明する。先ず、サーバシステム10の機能構成について説明する。
【0062】
図4は、サーバシステム10の機能構成を示すブロック図である。サーバシステム10は、操作部110と、処理部120と、通信部130と、表示部140と、記憶部160とを備えて構成されるコンピュータシステムである。
【0063】
操作部110は、管理人等による操作指示を受け付け、操作に応じた操作信号を処理部120に出力する。この機能は、例えばボタンや操作スティック、ダイヤル、マウス、キーボード、各種センサ等によって実現される。
【0064】
処理部120は、サーバシステム10全体の制御やゲーム端末20を使用するプレーヤの管理等を行う。この機能は、例えばCPU(CISC型、RISC型)、ASIC(ゲートアレイ等)等の演算装置やその制御プログラムにより実現される。
【0065】
特に本実施形態では、処理部120は、主な機能部として、プレーヤ管理部122と、不適切表現判定部124と、データ登録処理部126と、データ公開処理部128とを含む。
【0066】
プレーヤ管理部122は、プレーヤ管理プログラム162に従って、ゲーム端末20を使用するプレーヤの管理を行う。不適切表現判定部124は、不適切表現判定プログラム164に従って、ゲーム端末20からアップロードされたゲーム関連データ266に不適切表現が含まれているか否かの判定を行い、不適切表現が含まれていないゲーム関連データ266を適切データとし、含まれているゲーム関連データ266を不適切データとする。
【0067】
データ登録処理部126は、データ登録プログラム166に従って、不適切表現判定部124により適切データと判定されたゲーム関連データ266を、ゲーム関連DB174に登録する処理を行う。
【0068】
データ公開処理部128は、データ公開プログラム168に従って、ゲーム関連DB174に現在登録されているゲーム関連データに基づいて作成した戦績のランキング及び現在登録されているゲーム関連データの公開を行う。また、データ公開処理部128は、これらのデータをゲーム端末20にダウンロードさせる処理を行う。
【0069】
通信部130は、所定の通信回線(無線通信回線やLAN等)に接続して外部装置(例えば、ゲーム端末20)とのデータ通信を行う。この機能は、無線LAN等の無線通信モジュール、モデム、TA、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路などによって実現される。
【0070】
表示部140は、文字や画像を表示出力する手段であり、処理部120から出力された表示信号に基づき表示画面を表示させる。この機能は、例えばCRT、LCD、ELD、PDP、HMD等のハードウェアによって実現される。
【0071】
記憶部160は、処理部120にサーバシステム10を統合的に制御させるための諸機能を実現するためのシステムプログラムや、各種処理を実行させるために必要なプログラムやデータ等を記憶する。また、処理部120の作業領域として用いられ、処理部120が各種プログラムに従って実行した演算結果や操作部110から入力される入力データ等を一時的に記憶する。この機能は、例えば各種ICメモリやハードディスク、CD−ROM、DVD、MO、RAM、VRAM等によって実現される。
【0072】
特に本実施形態では、記憶部160は、プログラムとして、処理部120をプレーヤ管理部122として機能させるためのプレーヤ管理プログラム162と、不適切表現判定部124として機能させるための不適切表現判定プログラム164と、データ登録処理部126として機能させるためのデータ登録プログラム166と、データ公開処理部128として機能させるためのデータ公開プログラム168とを含む。また、データとして、不適切表現DB選択テーブル170と、公開HP設定テーブル171と、言語別不適切表現DB172と、ゲーム関連DB174とを含む。
【0073】
不適切表現DB選択テーブル170は、言語別不適切表現DB172の中から不適切表現DBを選択するために用いられるテーブルであり、そのテーブル構成例を図5に示す。不適切表現DB選択テーブル170には、利用区域1701と、国籍1703と、不適切表現DB1705とが対応付けて記憶されている。
【0074】
利用区域1701は、ゲーム端末20の利用区域識別情報270によって特定される利用区域に対応する。国籍は、ゲーム端末20のゲーム関連データ266に含まれる国籍に対応する。不適切表現DB1705は、言語別不適切表現DB172に記憶されている不適切表現DBに対応する。
【0075】
不適切表現判定部124は、この不適切表現DB選択テーブル170を参照して、ゲーム端末20から受信した利用区域識別情報270によって特定される利用区域1701を特定する。また、受信したゲーム関連データ266に含まれる国籍1703を特定する。そして、特定した利用区域1701及び国籍1703に対応する不適切表現DB1705を言語別不適切表現DB172の中から選択し、選択した不適切表現DBに基づいて不適切表現の判定を行う。
【0076】
公開HP設定テーブル171は、公開するホームページの種類が設定されたテーブルであり、そのテーブル構成例は図2に示した通りである。データ公開処理部128は、この公開HP設定テーブル171を参照し、ゲーム端末20から受信したゲーム関連データ266に含まれる国籍及び利用区域識別情報270によって特定される利用区域に対応する公開HP1713を特定する。そして、特定した公開HP1713に設定されている種類のホームページを、該ゲーム端末20に公開する。
【0077】
言語別不適切表現DB172は、不適切表現DBが言語別に記憶されたDBであり、そのデータ構成例を図6に示す。日本語の不適切表現DB1721、英語の不適切表現DB1723、スペイン語の不適切表現DB1725といった具合に、複数の不適切表現DBが記憶されている。
【0078】
ゲーム関連DB174は、不適切表現判定部124により適切データと判定されたゲーム関連データ266が記憶されたDBであり、そのデータ構成例を図7に示す。ゲーム関連DB174には、各ゲーム関連データが、利用区域1741及び国籍1742毎に分類されて記憶されている。具体的には、利用区域1741及び国籍1742毎に、各データをユニークに識別するための登録番号1743と、プレーヤ名(使用言語)及びプレーヤ名(英語)でなるプレーヤ名1744と、戦績1745と、レベル1746と、キャラクタ画像1747と、コメント(使用言語)及びコメント(英語)でなるコメント1748とが対応付けられている。
【0079】
例えば、利用区域1741が「日本」、国籍1742が「日本」であり、登録番号が「J001」であるデータのプレーヤ名(日本語)は「さぶちゃん」であり、プレーヤ名(英語)は「Sabu」である。また、戦績は「216勝2敗」、レベルは「24」であり、そのキャラクタ画像は「J001.img」である。そして、コメント(日本語)として「よろしく」、コメント(英語)として「Hello」が登録されている。
【0080】
次に、ゲーム端末20の機能構成について説明する。
図8は、ゲーム端末20の機能構成を示すブロック図である。ゲーム端末20は、操作部210と、処理部220と、通信部230と、表示部240と、音出力部250と、記憶部260とを備えて構成される。
【0081】
操作部210は、プレーヤによる操作指示を受け付け、操作に応じた操作信号を処理部220に出力する。この機能は、例えばボタンや操作スティック、ダイヤル、マウス、キーボード、各種センサ等を備えた操作器によって実現されるものであり、図3の操作キー21に対応する。
【0082】
処理部220は、ゲーム端末20全体の制御やゲームの進行、画像生成等の各種演算処理を行う。この機能は、例えばCPU(CISC型、RISC型)、ASIC(ゲートアレイ等)等の演算装置やその制御プログラムにより実現される。
【0083】
特に本実施形態では、処理部220は、メインプログラム262に従ってゲーム端末20を統括的に制御するメイン処理部222と、ゲーム処理部2221の処理によって求められた各種のデータに基づき、仮想カメラ等の所与の視点から見た仮想三次元空間(ゲーム空間)の画像の生成及びゲーム画面を表示させるための画像信号の生成を実行する画像生成部224と、効果音やBGM等のゲーム音の生成及びゲーム音を出力させるための音信号の生成を実行する音生成部226とを含んでいる。
【0084】
また、メイン処理部222は、ゲーム処理部2221と、プレーヤ名編集処理部2223と、自キャラ編集処理部2225と、アップロード処理部2227と、ダウンロード処理部2229とを含む。
【0085】
ゲーム処理部2221は、ゲームプログラム2621に従ってゲーム処理を実行し、ゲーム空間の構築や、ゲーム進行の制御等を行う。プレーヤ名編集処理部2223は、プレーヤ名編集プログラム2623に従ってプレーヤ名編集処理を実行し、プレーヤの操作入力に応じたプレーヤ名等の編集を行う。自キャラ編集処理部2225は、自キャラ編集プログラム2625に従って自キャラ編集処理を実行し、プレーヤの操作入力に応じたキャラクタ画像等の編集を行う。
【0086】
アップロード処理部2227は、アップロードプログラム2627に従ってアップロード処理を実行し、ゲーム関連データ266をサーバシステム10にアップロードする処理を行う。ダウンロード処理部2229は、ダウンロードプログラム2629に従ってダウンロード処理を実行し、サーバシステム10から戦績のランキング及びゲーム関連データをダウンロードする処理を行う。
【0087】
画像生成部224は、例えばCPUやDSP等の演算装置やその制御プログラム、フレームバッファ等の描画フレーム用ICメモリ等によって実現される。画像生成部224は、ゲーム処理部2221による演算結果に基づき、幾何変換処理やシェーディング処理等を実行してゲーム画面を表示するためのゲーム画像(3DCG画像)を生成し、生成した画像の画像信号を表示部240に出力する。
【0088】
表示部240は、画像生成部224からの画像信号に基づいて、例えば1/60秒毎に1フレームの画面を再描画しながらゲーム画面を表示する。この機能は、例えばCRT、LCD、ELD、PDP、HMD等のハードウェアによって実現されるものであり、図3のディスプレイ24に対応する。
【0089】
音生成部226は、例えばCPUやDSP等の演算装置及びその制御プログラムによって実現され、ゲーム中に使用される効果音やBGM等のゲーム音を生成し、生成したゲーム音の音信号を音出力部250に出力する。
【0090】
音出力部250は、音生成部226からの音信号に基づいて、BGMや効果音等のゲーム音を出力する。この機能は、例えばスピーカ等によって実現されるものであり、図3のスピーカ25に対応する。
【0091】
通信部230は、所定の通信回線(無線通信回線やLAN等)に接続して外部装置(例えば、サーバシステム10)とのデータ通信を行う。この機能は、IEEE802.11によるワイヤレスLAN規格やBluetooth(登録商標)によって実現されるものであり、図3の通信装置23に対応する。
【0092】
記憶部260は、処理部220にゲーム端末20を統合的に制御させるための諸機能を実現するためのシステムプログラムや、ゲームを実行させるために必要なプログラムやデータ等を記憶する。また、処理部220の作業領域として用いられ、処理部220が各種プログラムに従って実行した演算結果や操作部210から入力される入力データ等を一時的に記憶する。この機能は、例えば各種ICメモリやハードディスク、CD−ROM、DVD、MO、RAM、VRAM等によって実現される。
【0093】
特に本実施形態では、記憶部260は、処理部220をメイン処理部222として機能させるためのメインプログラム262と、ゲームデータ264と、ゲーム関連データ266と、ダウンロードデータ268と、利用区域識別情報270とを記憶する。
【0094】
また、メインプログラム262は、メイン処理部222をゲーム処理部2221として機能させるためのゲームプログラム2621と、プレーヤ名編集処理部2223として機能させるためのプレーヤ名編集プログラム2623と、自キャラ編集処理部2225として機能させるための自キャラ編集プログラム2625と、アップロード処理部2227として機能させるためのアップロードプログラム2627と、ダウンロード処理部2229として機能させるためのダウンロードプログラム2629とをサブルーチンとして含んでいる。
【0095】
ゲームデータ264は、ゲーム処理において利用されるデータであり、キャラクタのモデルデータやモーションデータ、ステージデータ等を含んでいる。ゲーム関連データ266は、ゲーム処理において生成される戦績及びレベル、プレーヤ名編集処理において編集されたプレーヤ名(使用言語)、プレーヤ名(英語)及び国籍、自キャラ編集処理において編集されたキャラクタ画像、コメント(使用言語)及びコメント(英語)を含むデータである。
【0096】
ダウンロードデータ268は、ダウンロード処理によりサーバシステム10からダウンロードされた戦績のランキング及びゲーム関連データが記憶されたデータである。利用区域識別情報270は、該ゲーム端末20の利用区域を示す識別情報である。
【0097】
3.処理の流れ
次に、本実施形態における処理の流れについて説明する。
先ず、サーバシステム10の処理について説明する。図9は、サーバシステム10において実行されるプレーヤ管理処理の流れを示すフローチャートである。
【0098】
先ず、プレーヤ管理部122は、ゲーム端末20からアクセス要求信号を受信したか否かを判定し(ステップA1)、受信しなかったと判定した場合は(ステップA1;No)、プレーヤ管理処理を終了する。また、アクセス要求信号を受信したと判定した場合は(ステップA1;Yes)、その要求内容が何であるかを判定する(ステップA3)。
【0099】
ステップA3において要求内容がアップロードであると判定した場合は(ステップA3;アップロード)、プレーヤ管理部122は、該ゲーム端末20からゲーム関連データ266及び利用区域識別情報270を受信する(ステップA5)。そして、不適切表現判定部124が、該ゲーム関連データ266に対して不適切表現判定処理を行う(ステップA7)。
【0100】
図10は、不適切表現判定処理の流れを示すフローチャートである。
先ず、不適切表現判定部124は、受信した利用区域識別情報270によって特定される利用区域を特定する(ステップB1)。また、不適切表現判定部124は、受信したゲーム関連データ266に含まれる国籍を特定する(ステップB3)。
【0101】
そして、不適切表現判定部124は、不適切表現DB選択テーブル170を参照し、言語別不適切表現DB172の中から、不適切表現DBを1つ選択する(ステップB5)。具体的には、ステップB1及びB3で特定した利用区域1701及び国籍1703に対応する不適切表現DB1705を、言語別不適切表現DB172の中から選択する。
【0102】
次いで、不適切表現判定部124は、ステップB5で選択した不適切表現DBに記憶されている何れかの不適切表現が、該ゲーム関連データ266のプレーヤ名(使用言語)又はコメント(使用言語)に含まれているか否かを判定する(ステップB7)。
【0103】
また、不適切表現判定部124は、英語の不適切表現DBに記憶されている不適切表現が、該ゲーム関連データ266のプレーヤ名(英語)又はコメント(英語)に含まれているか否かを判定する(ステップB9)。
【0104】
そして、不適切表現判定部124は、不適切表現が含まれていない場合に、該ゲーム関連データ266を適切データとし、不適切表現が含まれている場合に、該ゲーム関連データ266を不適切データとする(ステップB11)。そして、不適切表現判定部124は、不適切表現判定処理を終了する。
【0105】
図9のプレーヤ管理処理に戻って、不適切表現判定処理を実行すると、プレーヤ管理部122は、該ゲーム関連データ266が適切データ、不適切データの何れであったかを判定する(ステップA9)。そして、適切データであったと判定した場合は(ステップA9;適切データ)、データ登録処理部126が、該ゲーム関連データ266をゲーム関連DB174に登録するデータ登録処理を行う(ステップA11)。そして、プレーヤ管理部122は、プレーヤ管理処理を終了する。
【0106】
ステップA9において不適切データであったと判定した場合は(ステップA9;不適切データ)、プレーヤ管理部122は、該ゲーム端末20に対して書き換え指示信号を送信して(ステップA13)、プレーヤ管理処理を終了する。
【0107】
また、ステップA3において要求内容がダウンロードであると判定した場合は(ステップA3;ダウンロード)、プレーヤ管理部122は、該ゲーム端末20からゲーム関連データ266に含まれる国籍及び利用区域識別情報270を受信する(ステップA14)。そして、データ公開処理部128が、データ公開処理を行う(ステップA15)。
【0108】
具体的には、データ公開処理部128は、公開HP設定テーブル171を参照し、ステップA14で受信した国籍及び利用区域識別情報270によって特定される利用区域に対応する公開HP1713を特定し、特定した公開HP1713に設定されている種類のホームページを公開する。尚、ダウンロードの要求が戦績のランキングである場合は、ゲーム関連DB174に現在登録されているゲーム関連データに基づいて戦績のランキングを作成して公開し、ダウンロードの要求がゲーム関連データである場合は、ゲーム関連DB174に現在登録されているゲーム関連データを公開する。
【0109】
そして、データ公開処理部128は、公開した戦績のランキング又はゲーム関連データを該ゲーム端末20にダウンロードさせる処理を行う。そして、該ゲーム端末20へのデータのダウンロードが終了したら、プレーヤ管理部122は、プレーヤ管理処理を終了する。
【0110】
次に、ゲーム端末20の処理について説明する。図11は、ゲーム端末20において実行されるメイン処理の流れを示すフローチャートである。
【0111】
先ず、メイン処理部222は、プレーヤの操作入力に従って、実行する処理を選択する(ステップC1)。そして、選択した処理がゲームであった場合は(ステップC1;ゲーム)、ゲーム処理部2221は、ゲーム処理を実行する(ステップC3)。具体的には、ゲーム処理部2221は、ゲームデータ264に基づいて、仮想三次元空間にキャラクタ等のオブジェクトを配置してゲーム空間を構築し、プレーヤの操作入力に従って格闘ゲームを進行させる。そして、そのゲーム結果に基づいて戦績及びレベルを算出し、ゲーム関連データ266として記憶部260に記憶させる。
【0112】
ステップC1において選択した処理がプレーヤ名編集であった場合は(ステップC1;プレーヤ名編集)、プレーヤ名編集処理部2223は、プレーヤ名編集処理を実行する(ステップC5)。具体的には、プレーヤ名編集処理部2223は、プレーヤの操作入力に従ってプレーヤ名(使用言語)、プレーヤ名(英語)及び国籍の編集を行い、ゲーム関連データ266として記憶部260に記憶させる。
【0113】
ステップC1において選択した処理が自キャラ編集であった場合は(ステップC1;自キャラ編集)、自キャラ編集処理部2225は、自キャラ編集処理を実行する(ステップC7)。具体的には、自キャラ編集処理部2225は、プレーヤの操作入力に従ってキャラクタ画像、コメント(使用言語)及びコメント(英語)の編集を行い、ゲーム関連データ266として記憶部260に記憶させる。
【0114】
ステップC1において選択した処理がアップロードであった場合は(ステップC1;アップロード)、アップロード処理部2227は、アップロード処理を実行する(ステップC9)。
【0115】
図12は、アップロード処理の流れを示すフローチャートである。
先ず、アップロード処理部2227は、サーバシステム10に対してアクセス要求信号を送信する(ステップD1)。そして、アップロード処理部2227は、プレーヤの操作入力に従って、ゲーム関連データ266のうちの何をアップロードするかを判定する(ステップD3)。
【0116】
ステップD3において成績をアップロードすると判定した場合は(ステップD3;成績
)、アップロード処理部2227は、ゲーム関連データ266のうちの成績に係るデータ及び利用区域識別情報270をサーバシステム10にアップロードする(ステップD5)。具体的に、成績に係るデータとしては、プレーヤ名(使用言語)、プレーヤ名(英語)、国籍、戦績及びレベルをアップロードする。
【0117】
一方、ステップD3において自キャラ画像をアップロードすると判定した場合は(ステップD3;自キャラ画像)、アップロード処理部2227は、ゲーム関連データ266のうちの自キャラ画像に係るデータ及び利用区域識別情報270をサーバシステム10にアップロードする(ステップD7)。具体的に、自キャラ画像に係るデータとしては、キャラクタ画像、プレーヤ名(使用言語)、プレーヤ名(英語)、国籍、コメント(使用言語)及びコメント(英語)をアップロードする。
【0118】
そして、アップロード処理部2227は、サーバシステム10から書き換え指示信号を受信したか否かを判定し(ステップD9)、受信したと判定した場合は(ステップD9;Yes)、ゲーム関連データ266の書き換えを指示する旨のメッセージを、表示部240に表示させる(ステップD11)。そして、アップロード処理部2227は、アップロード処理を終了する。
【0119】
一方、ステップD9において書き換え指示信号を受信しなかったと判定した場合は(ステップD9;No)、アップロード処理部2227は、ゲーム関連データ266の登録を完了した旨のメッセージを、表示部240に表示させる(ステップD13)。そして、アップロード処理部2227は、アップロード処理を終了する。
【0120】
図11のメイン処理に戻って、ステップC1において選択した処理がダウンロードであった場合は(ステップC1;ダウンロード)、ダウンロード処理部2229は、ダウンロード処理を実行する(ステップC11)。
【0121】
具体的には、ダウンロード処理部2229は、サーバシステム10に対してアクセス要求信号を送信し、ゲーム関連データ266に含まれる国籍及び利用区域識別情報270を送信する。そして、プレーヤの操作入力に従って、戦績のランキング及びゲーム関連データの何れをダウンロードするかを決定し、決定したデータのダウンロードを開始する。
【0122】
ステップC3〜C11の何れかの処理を行ったら、メイン処理部222は、プレーヤの操作入力に従って、処理を終了するか否かを判定する(ステップC13)。そして、まだ処理を終了しないと判定した場合は(ステップC13;No)、メイン処理部222は、ステップC1に戻り、処理を終了すると判定した場合は(ステップC13;Yes)、メイン処理を終了する。
【0123】
4.表示画面
次に、実際にゲーム端末20に表示される表示画面例を参照して、上述した処理について説明する。先ず、ゲーム端末20の利用区域が「日本」である場合を例に挙げて説明する。
【0124】
図13は、アップロード処理(図11のステップC9、図12)を行う際にゲーム端末20に表示される表示画面の一例である表示画面W1を示す図である。表示画面W1では、「何をアップロードしますか?」というメッセージが表示され、「成績」と示されたアイコンI1と、「自キャラ画像」と示されたアイコンI2とが表示されている。プレーヤは、カーソル操作を行うことで、何れかのアイコンを選択する。
【0125】
図14は、図13の表示画面W1において、アイコンI1が選択されることで表示される表示画面の一例である表示画面W3を示す図である。表示画面W3では、ゲーム関連データ266のうちの成績に係るデータであるプレーヤ名(使用言語)、プレーヤ名(英語)、国籍、戦績及びレベルが表示されている。具体的には、プレーヤ名(日本語)として「さぶちゃん」、プレーヤ名(英語)として「Sabu」、国籍として「日本,Japan」、戦績として「216勝2敗」、レベルとして「25」が表示されている。
【0126】
また、表示画面W3の右下部には、「OK」と示されたアイコンI3と、「キャンセル」と示されたアイコンI4とが表示されている。プレーヤがアイコンI3を選択すると、表示されているデータがサーバシステム10にアップロードされる(図12のステップD5)。また、プレーヤがアイコンI4を選択すると、アップロードが中止される。
【0127】
図15は、図13の表示画面W1において、アイコンI2が選択されることで表示される表示画面の一例である表示画面W5を示す図である。表示画面W5では、ゲーム関連データ266のうちの自キャラ画像に係るデータであるキャラクタ画像、プレーヤ名(使用言語)、プレーヤ名(英語)、国籍、コメント(使用言語)及びコメント(英語)が表示されている。具体的には、キャラクタ画像として闘士の画像、プレーヤ名(日本語)として「さぶちゃん」、プレーヤ名(英語)として「Sabu」、国籍として「日本,Japan」、コメント(日本語)として「よろしく」、コメント(英語)として「Hello」が表示されている。
【0128】
また、表示画面W5の右下部には、表示画面W3と同様にアイコンI3及びアイコンI4が表示されており、プレーヤがアイコンI3を選択すると、表示されているデータがサーバシステム10にアップロードされる(図12のステップD7)。
【0129】
図16は、サーバシステム10の不適切表現判定処理(図9のステップA7、図10)により、ゲーム関連データ266が不適切データであると判定され(図10のステップB11、図9のステップA9;不適切データ)、書き換え指示信号が送信された場合に(図9のステップA13)、ゲーム端末20に表示される表示画面の一例である表示画面W7を示す図である。
【0130】
表示画面W7では、プレーヤ名(使用言語)の書き換えを指示する旨の「プレーヤ名(日本語)が不適切です。別の名前に変更して下さい。」というメッセージが表示されている(図12のステップD11)。
【0131】
また、表示画面W7の右下部には、アイコンI3が表示されており、プレーヤがアイコンI3を選択することで、表示画面W7が処理を選択するための処理選択画面(図示せず)に切り替わることになる。
【0132】
図17は、サーバシステム10の不適切表現判定処理(図9のステップA7、図10)により、ゲーム関連データ266が適切データであると判定され(図10のステップB11、図9のステップA9;適切データ)、ゲーム関連データ266の登録が行われた場合に(図9のステップA11)、ゲーム端末20に表示される表示画面の一例である表示画面W9を示す図である。
表示画面W9では、ゲーム関連データ266の登録を完了した旨の「データの登録を完了しました。」というメッセージが表示されている(図12のステップD13)。また、表示画面W9の右下部には、表示画面W7と同様にアイコンI3が表示されている。
【0133】
図18は、ダウンロード処理(図11のステップC11)を行う際にゲーム端末20に表示される表示画面の一例である表示画面W11を示す図である。表示画面W11では、「何をダウンロードしますか?」というメッセージが表示され、「ランキング」と示されたアイコンI11と、「キャラ画像」と示されたアイコンI12とが表示されている。プレーヤは、カーソル操作を行うことで、何れかのアイコンを選択する。
【0134】
図19は、図18の表示画面W11において、アイコンI11が選択されることで表示される表示画面の一例である表示画面W13を示す図である。表示画面W13では、サーバシステム10のゲーム関連DB174に現在登録されているゲーム関連データに基づいて、日本国内のランキングが作成されて表示されている(図9のステップA15)。例えば、順位が「4」のプレーヤ名(日本語)は「へいはっち」であり、その戦績は「182勝6敗」、レベルは「17」である。
【0135】
また、表示画面W13の下部には、「ダウンロード」と示されたアイコンI13と、「終了」と示されたアイコンI14と、「世界ランキング」と示されたアイコンI15とが表示されている。プレーヤは、表示されているランキングをダウンロードしたい場合はアイコンI13を選択し、終了したい場合はアイコンI14を選択する。また、世界ランキングを見たい場合はアイコンI15を選択する。
【0136】
図20は、図19の表示画面W13において、アイコンI15が選択されることで表示される表示画面の一例である表示画面W15を示す図である。表示画面W15では、サーバシステム10のゲーム関連DB174に現在登録されているゲーム関連データに基づいて、世界ランキングが作成されて表示されている(図9のステップA15)。例えば、順位が「2」のプレーヤ名(英語)は「Li」であり、その国籍は「China」、戦績は「217勝1敗」、レベルは「25」である。
【0137】
また、表示画面W15の下部には、表示画面W13と同様にアイコンI13及びアイコンI14と、「日本ランキング」と示されたアイコンI16とが表示されている。プレーヤは、日本ランキングを見たい場合はアイコンI16を選択する。
【0138】
図21は、図18の表示画面W11において、アイコンI12が選択されることで表示される表示画面の一例である表示画面W17を示す図である。表示画面W17では、サーバシステム10のゲーム関連DB174に現在登録されている日本国内のプレーヤのゲーム関連データが、一覧表示されている(図9のステップA15)。そして、各ゲーム関連データには、アイコンI13が対応付けて表示されており、プレーヤはダウンロードしたいゲーム関連データに対応するアイコンI13を選択することで、該ゲーム関連データをダウンロードすることができる。
【0139】
また、表示画面W17の下部には、アイコンI14と、「世界」と示されたアイコンI17とが表示されており、プレーヤは世界のプレーヤのゲーム関連データをダウンロードしたい場合は、アイコンI17を選択する。
【0140】
図22は、図21の表示画面W17において、アイコンI17が選択されることで表示される表示画面の一例である表示画面W19を示す図である。表示画面W19では、サーバシステム10のゲーム関連DB174に現在登録されている全てのプレーヤのゲーム関連データが、一覧表示されている(図9のステップA15)。そして、表示画面W17と同様に、各ゲーム関連データにはアイコンI13が対応付けて表示されており、このアイコンI13を選択することで、プレーヤは好みのゲーム関連データをダウンロードすることができる。
【0141】
また、表示画面W19の下部には、「終了」と示されたアイコンI14と、「日本」と示されたアイコンI18とが表示されており、プレーヤがアイコンI18を選択することで、表示画面W19が図21の表示画面W17に切り替わることになる。
【0142】
次に、ゲーム端末20の利用区域が「北米」であり、プレーヤの国籍が「アメリカ」である場合を例に挙げて説明する。
図23は、ダウンロード処理を行う際にゲーム端末20に表示される表示画面の一例である表示画面W21を示す図である。表示画面W21では、「What will you download?」というメッセージが表示され、「RANKING」と示されたアイコンI21と、「CHARACTER IMAGE」と示されたアイコンI22とが表示されている。プレーヤは、カーソル操作を行うことで、何れかのアイコンを選択する。
【0143】
図24は、図23の表示画面W21において、アイコンI21が選択されることで表示される表示画面の一例である表示画面W23を示す図である。表示画面W23では、サーバシステム10のゲーム関連DB174に現在登録されているゲーム関連データに基づいて、アメリカ国内のランキングが作成されて表示されている(図9のステップA15)。例えば、順位が「1」のプレーヤ名(英語)は「John」であり、その戦績は「win 220 lose 0」、レベルは「25」である。
【0144】
また、表示画面W23の下部には、「Down Load」と示されたアイコンI23と、「END」と示されたアイコンI24と、「North America RANKING」と示されたアイコンI25と、「World RANKING」と示されたアイコンI26とが表示されている。プレーヤは、表示されているランキングをダウンロードしたい場合はアイコンI23を選択し、終了したい場合はアイコンI24を選択する。また、北米のランキングを見たい場合はアイコンI25を選択し、世界ランキングを見たい場合はアイコンI26を選択する。
【0145】
図25は、図24の表示画面W23において、アイコンI25が選択されることで表示される表示画面の一例である表示画面W25を示す図である。表示画面W25では、サーバシステム10のゲーム関連DB174に現在登録されているゲーム関連データに基づいて、北米のランキングが作成されて表示されている(図9のステップA15)。例えば、順位が「5」のプレーヤ名(英語)は「Kate」であり、その国籍は「Canada」、戦績は「win 202 lose 5」、レベルは「20」である。
【0146】
また、表示画面W25の下部には、表示画面W23と同様にアイコンI23、アイコンI24及びアイコンI26と、「USA RANKING」と示されたアイコンI27とが表示されている。プレーヤは、世界ランキングを見たい場合はアイコンI26を選択し、アメリカ国内のランキングに戻りたい場合はアイコンI27を選択する。
【0147】
図26は、図25の表示画面W25において、アイコンI27が選択されることで表示される表示画面の一例である表示画面W27を示す図である。表示画面W27では、サーバシステム10のゲーム関連DB174に現在登録されているゲーム関連データに基づいて、世界ランキングが作成されて表示されている(図9のステップA15)。例えば、順位が「4」のプレーヤ名(英語)は「Michel」であり、その国籍は「France」、戦績は「win 215 lose 2」、レベルは「24」である。
【0148】
また、表示画面W27の下部には、アイコンI23、アイコンI24、アイコンI25及びアイコンI27が表示されている。プレーヤがアイコンI27を選択すると、表示画面W27が図24の表示画面W23に切り替わり、アイコンI25を選択すると、表示画面W27が図25の表示画面W25に切り替わることになる。
【0149】
図27は、図23の表示画面W21において、アイコンI22が選択されることで表示される表示画面の一例である表示画面W29を示す図である。表示画面W29では、サーバシステム10のゲーム関連DB174に現在登録されているアメリカ国内のプレーヤのゲーム関連データが、一覧表示されている(図9のステップA15)。そして、各ゲーム関連データには、アイコンI23が対応付けて表示されており、プレーヤはダウンロードしたいゲーム関連データに対応するアイコンI23を選択することで、該ゲーム関連データをダウンロードすることができる。
【0150】
また、表示画面W29の下部には、アイコンI24と、「North America」と示されたアイコンI28と、「World」と示されたアイコンI29とが表示されており、プレーヤは北米のプレーヤのゲーム関連データをダウンロードしたい場合はアイコンI28を選択し、世界のプレーヤのゲーム関連データをダウンロードしたい場合はアイコンI29を選択する。
【0151】
図28は、図27の表示画面W29において、アイコンI28が選択されることで表示される表示画面の一例である表示画面W31を示す図である。表示画面W31では、サーバシステム10のゲーム関連DB174に現在登録されている北米のプレーヤのゲーム関連データが、一覧表示されている(図9のステップA15)。そして、表示画面W29と同様に、各ゲーム関連データにはアイコンI23が対応付けて表示されている。
【0152】
また、表示画面W31の下部には、アイコンI24及びアイコンI29と、「USA」と示されたアイコンI30とが表示されており、プレーヤは世界のゲーム関連データをダウンロードしたい場合はアイコンI29を選択し、アメリカ国内のゲーム関連データに戻りたい場合はアイコンI30を選択する。
【0153】
図29は、図28の表示画面W31において、アイコンI29が選択されることで表示される表示画面の一例である表示画面W33を示す図である。表示画面W33では、サーバシステム10のゲーム関連DB174に現在登録されている世界のプレーヤのゲーム関連データが、一覧表示されている(図9のステップA15)。そして、表示画面W31と同様に、各ゲーム関連データにはアイコンI23が対応付けて表示されている。
【0154】
また、表示画面W33の下部には、アイコンI24、アイコンI28及びアイコンI30が表示されており、プレーヤがアイコンI30を選択することで、表示画面W33が図27の表示画面W29に切り替わり、アイコンI28を選択することで、表示画面W33が図28の表示画面W31に切り替わることになる。
【0155】
5.ハードウェア構成
次に、本実施形態におけるサーバシステム10及びゲーム端末20を実現するためのハードウェア構成の一例について図30を参照して説明する。図30に示す電子機器100は、CPU1000、ROM1002、RAM1004、情報記憶媒体1006、画像生成IC1010、音生成IC1008、VRAM1012、I/Oポート1014、1016を備え、各部がシステムバス1018により相互にデータ入出力可能に接続されている。I/Oポート1014には入力装置1024が、I/Oポート1016には通信装置1026が、それぞれ接続されている。
【0156】
CPU1000は、情報記憶媒体1006に格納されるプログラム、ROM1002に格納されるシステムプログラム(装置本体の初期化情報等)、入力装置1024によって入力される信号等に従って、機器全体の制御や各種データ処理を行う。このCPU1000は、図4に示す処理部120及び図8に示す処理部220に対応する。
【0157】
RAM1004は、CPU1000の作業領域等として用いられる記憶部であり、情報記憶媒体1006やROM1002内の所与の内容、CPU1000の演算結果等が格納される。このRAM1004は、図4に示す記憶部160及び図8に示す記憶部260の一部を構成するものである。
【0158】
情報記憶媒体1006は、プログラム、画像データ、音データ、プレイデータ等が主に格納されるものである。この情報記憶媒体1006は、図4に示す記憶部160及び図8に示す記憶部260の一部を構成するものである。本実施形態を実現するものがコンピュータシステムである場合には、情報記憶媒体1006は、各種プログラム及びデータを格納する情報記憶媒体としてのCD−ROM、DVD或いはハードディスク等が用いられる。
【0159】
また、この装置に設けられている画像生成IC1010と音生成IC1008により、音や画像の好適な出力が行えるようになっている。
【0160】
画像生成IC1010は、CPU1000の命令によって、ROM1002、RAM1004、情報記憶媒体1006等から送られる情報に基づいて画素情報を生成する集積回路であり、生成される表示信号は表示装置1022に出力される。表示装置1022は、CRT、LCD、ELD、PDP、HMD等により実現され、図4に示す表示部140及び図8に示す表示部240に対応する。
【0161】
また、音生成IC1008は、CPU1000の命令によって、情報記憶媒体1006やROM1002に記憶される情報、RAM1004に格納される音データに応じた音信号を生成する集積回路であり、生成される音信号はスピーカ1020によって出力される。スピーカ1020は、図8に示す音出力部250に対応する。
【0162】
VRAM1012は、表示装置1022に表示される画像データを一時的に格納する記憶装置であり、図8に示す記憶部260の一部を構成するものである。このVRAM1012は、画像生成IC1010によって生成される、1フレーム分の画像データを格納するためのフレームバッファを備える。
【0163】
入力装置1024は、各種操作を入力するための装置であり、その機能は、キーボード、マウス、タッチパネル等のハードウェアにより実現される。この入力装置1024は、図4に示す操作部110及び図8に示す操作部210に対応する。
【0164】
通信装置1026は装置内部で利用される情報を外部とやりとりするものであり、他の装置と通信回線を介して接続されてプログラムに応じた所与の情報を送受すること等に利用される。この通信装置1026は、図4に示す通信部130及び図8に示す通信部230に対応する。
【0165】
6.作用効果
本実施形態によれば、サーバシステム10がゲーム端末20からゲーム関連データ266及び利用区域識別情報270を受信した場合に、受信した利用区域識別情報270によって特定される利用区域及びゲーム関連データ266に含まれる国籍に基づいて、言語別不適切表現DB172の中から不適切表現DBが1つ選択される。そして、選択された不適切表現DBに基づいて、受信したゲーム関連データ266に不適切表現が含まれているか否かが判定される。
【0166】
そして、不適切表現が含まれていると判定された場合は、該ゲーム関連データ266は不適切データとされ、該ゲーム関連データ266の書き換えを指示する書き換え指示信号が、該ゲーム端末20に送信される。また、不適切表現が含まれていないと判定された場合は、該ゲーム関連データ266は適切データとされ、ゲーム関連DB174に登録される。
【0167】
また、ゲーム関連DB174に現在登録されているゲーム関連データに基づいて作成された戦績のランキング及び現在登録されているゲーム関連データが公開され、ゲーム端末20に対してこれらのデータのダウンロードが行われる。
【0168】
ゲーム端末20の利用区域及びゲーム関連データに含まれる国籍に基づいて不適切表現DBが選択され、この選択された不適切表現DBを用いて不適切表現の判定が行われるため、各国、各地域等に応じた不適切表現の判定を行うことができるようになる。また、適切データとしてゲーム関連DB174に登録されているゲーム関連データだけが公開されるため、不適切表現を含むデータの公開が効果的に防止されるようになる。
【0169】
7.変形例
7−1.システム構成
本実施形態では、サーバシステム10が不適切表現の判定、データの公開等のプレーヤの管理を行うものとして説明したが、このサーバシステム10の機能を何れかのゲーム端末20が実現するとして、ゲーム端末20同士が接続されてなるゲームシステムを構成しても良い。
【0170】
7−2.ゲーム端末
ゲーム端末20は、携帯型ゲーム機に限られるわけではなく、例えば家庭用ゲーム機や業務用ゲーム機であっても良いし、各家庭に設定されたPC(パーソナル・コンピュータ)であっても勿論良い。
【0171】
7−3.他のゲームへの適用
本実施形態では、プレーヤがゲーム端末20を利用して格闘ゲームを行う場合について説明したが、適用可能なゲームはこれに限られない。例えば、テニスや卓球、バトミントン等の個人戦を行うスポーツゲームや、レースゲーム、ロールプレイングゲーム等にも適用可能である。
【0172】
7−4.ゲーム関連データの書き換え
本実施形態では、ゲーム関連データ266が不適切データと判定された場合に、プレーヤがゲーム端末20において該ゲーム関連データ266を編集するものとして説明したが、このような構成を採るのではなく、サーバシステム10側でデータを自動的に書き換えるようにしても良い。例えば、3文字の不適切表現が含まれるデータはその3文字を「AAA」に書き換え、5文字の不適切表現が含まれるデータはその5文字を「AAAAA」に書き換えるようにしても良いし、全くランダムに文字を選択して書き換えるようにしても良い。
【0173】
そして、この書き換え後のゲーム関連データ266を、ゲーム関連DB174に登録するようにする。このようにすることで、不適切表現を含むゲーム関連データ266であっても、適切に修正した上で公開することができるようになる。
【0174】
7−5.ゲーム関連データのアップロードの抑止
また、本実施形態では、ゲーム関連データ266が不適切データと判定され、プレーヤに対して該ゲーム関連データ266の編集が指示された場合であっても、プレーヤがこれに従わず、そのまま再アップロードすることも可能である。この場合、当然ではあるが、該ゲーム関連データ266は再び不適切データと判定されることになる。
【0175】
かかる事態を防止するため、ゲーム関連データ266の書き換えが行われるまで、サーバシステム10への該ゲーム関連データ266のアップロードが抑止されるようにしても良い。この場合は、ゲーム関連データ266が不適切データと判定された場合に、書き換え指示信号と共に、アップロードを抑止するための抑止制御プログラムを、サーバシステム10からゲーム端末20に対して送信するようにする。
【0176】
また、ゲーム端末20の記憶部260に抑止制御プログラムを予め記憶させておき、ゲーム関連データ266が不適切データと判定された場合に、この抑止制御プログラムを起動させる信号を、サーバシステム10からゲーム端末20に対して送信するようにしても、同様の効果を得ることができる。
【0177】
更に、フラグ操作によって、ゲーム関連データ266のアップロードが抑止されるようにしても良い。この場合は、ゲーム端末20の記憶部260に「アップロード許否フラグ」を設けておき、サーバシステム10から書き換え指示信号を受信した場合に、このアップロード許否フラグを「不許可」に設定するようにする。そして、プレーヤによりゲーム関連データ266のアップロードの指示がなされた場合に、図31のフローチャートに従ってアップロード処理を行う。
【0178】
具体的には、アップロード処理部2227は、アップロード許否フラグが「許可」、「不許可」の何れであるかを判定し(ステップE1)、「許可」であると判定した場合は(ステップE1;許可)、以降、図12のアップロード処理と同様の処理を行う。一方、アップロード許否フラグが「不許可」であると判定した場合は(ステップE1;不許可)、アップロード処理部2227は、ゲーム関連データ266のアップロードが不許可である旨のメッセージを表示部240に表示させて(ステップE3)、アップロード処理を終了する。
【0179】
上述したような処理を行うことで、ゲーム端末20からサーバシステム10に対して未修正のゲーム関連データ266が再アップロードされることが、効果的に防止されるようになる。
【0180】
7−6.文字種の判別
本実施形態では、ゲーム関連データ266に含まれるプレーヤ名(使用言語)及びコメント(使用言語)は、プレーヤが自身の使用言語で入力するものとして説明した。しかし、プレーヤ名及びコメントを任意の言語で入力可能とし、入力された文字の言語を判別して不適切表現DBを選択することにしても良い。
【0181】
具体的には、入力されたテキストを解析して文字コードを判別して、入力されたプレーヤ名及びコメントの言語を判別する。そして、ゲーム端末20の利用区域及び判別した言語に基づいて言語別不適切表現DB172の中から不適切表現DBを選択し、選択した不適切表現DBを用いて不適切表現の判定を行うようにする。
【0182】
このようにすることで、ゲーム端末20の利用区域が日本であるのに対して、ゲーム関連データ266に含まれるデータが全て英語であるような場合であっても、不適切表現を含むゲーム関連データ266が看過されて登録されるといった事態が効果的に防止されるようになる。
【0183】
7−7.不適切表現の判定時
本実施形態では、データ登録処理の前に不適切表現判定処理を行うこととして説明したが、データ公開処理の前に不適切表現判定処理を行うことにしても良い。具体的には、ゲーム端末20からゲーム関連データ266がアップロードされた段階では不適切表現判定処理を行わず、全てのゲーム関連データ266をゲーム関連DB174に登録することにする。そして、ゲーム端末20からダウンロードの要求がなされた場合に、ゲーム関連DB174に登録されている全てのゲーム関連データ266を対象として不適切表現判定処理を行い、適切データと判定されたゲーム関連データ266だけを公開するようにする。
【0184】
また、所定時間毎に不適切表現判定処理を行うようにしても良い。具体的には、例えば1時間に1回、ゲーム関連DB174に登録されている全てのゲーム関連データ266を対象として不適切表現判定処理を行う。そして、適切データと不適切データとを分類して保存しておき、ゲーム端末20からダウンロードの要求がなされた場合に、適切データして保存されているゲーム関連データ266だけを公開するようにする。
【0185】
7−8.利用区域の識別
本実施形態では、リージョンコードに代表される利用区域識別情報270が各ゲーム端末20それぞれに予め記憶されており、この利用区域識別情報270がサーバシステム10に送信されることで、サーバシステム10が不適切表現DBの決定や、公開するホームページの種類を決定するものとして説明した。しかし、このような構成を採るのではなく、ゲーム端末20がアクセスしたサービスプロバイダの種別やネットワークルーティング等から、何れの国のネットワークにアクセスしたかを求めることで、利用区域識別情報270の代わりとしても良い。
【0186】
具体的には、図1のゲームシステム1の概略構成図において、例えばゲーム端末20が日本国内のネットワークNJ(日本のプロバイダ)を介してサーバシステム10にアクセスした場合には、該ゲーム端末20の利用区域を「日本」と判断し、ゲーム端末20がカナダ国内のネットワークNC(カナダのプロバイダ)を介してサーバシステム10にアクセスした場合には、該ゲーム端末20の利用区域を「カナダ」と判断する。そして、後は本実施形態で説明した通りの手順で、不適切表現DBの決定や、公開するホームページの種類を決定する。
【0187】
7−9.年齢の制限
本実施形態では、年齢を問わず全てのプレーヤについて、同一の方法でデータ登録及びデータ公開を行うものとして説明した。しかし、大人は不適切表現と感じなくても、子供は不適切表現と感じてしまう表現もある。この場合、大人と子供とで全く同じ処理を行うことは適切ではない。そこで、次の構成を採っても良い。
【0188】
先ず、各言語それぞれについて、一般用の不適切表現DBと、子供用(例えば、15歳未満)の不適切表現DBとの2種類の不適切表現DBを用意し、サーバシステム10の言語別不適切表現DB172に言語別に記憶させておく。但し、子供用の不適切表現DBには、一般用の不適切表現DBに含まれない表現であって、子供にとっては不適切であると考えられる表現を収録しておく。
【0189】
そして、データ登録を行う場合の処理の流れは次のようになる。
即ち、ゲーム端末20は、プレーヤに年齢を入力させ、データのアップロードを行う際に、ゲーム関連データ266及び利用区域識別情報270に加えて、入力された年齢をサーバシステム10に送信する。
【0190】
サーバシステム10は、図32に示すように、プレーヤが大人であれ、子供であれ、ゲーム端末20からアップロードされたゲーム関連データ266に対して、先ず一般用の不適切表現DBを用いた不適切表現判定処理(以下、「一般用不適切表現判定処理」と呼ぶ。)を行う。そして、サーバシステム10は、該ゲーム関連データ266が適切データであった場合に、該ゲーム端末20から受信した年齢を確認し、その年齢が15歳以上であった場合は、該ゲーム関連データ266をゲーム関連DB174に登録する。
【0191】
一方、受信した年齢が15歳未満であった場合は、サーバシステム10は、該ゲーム関連データ266に対して、子供用の不適切表現DBを用いた不適切表現判定処理(以下、「子供用不適切表現判定処理」と呼ぶ。)を行い、適切データであった場合に、該ゲーム関連データ266をゲーム関連DB174に登録する。
【0192】
また、データ公開を行う場合の処理の流れは次のようになる。
即ち、ゲーム端末20は、プレーヤに年齢を入力させ、データのダウンロードを行う際に、ゲーム関連データ266に含まれる国籍及び利用区域識別情報270に加えて、入力された年齢をサーバシステム10に送信する。
【0193】
サーバシステム10は、図33に示すように、ゲーム端末20から受信した年齢を確認し、年齢が15歳以上である場合は、データ公開処理を行ってランキング及びゲーム関連DB174に登録されているゲーム関連データ266の公開を行う。
【0194】
一方、受信した年齢が15歳未満であった場合は、サーバシステム10は、ゲーム関連DB174に登録されている全てのゲーム関連データ266を対象として、子供用不適切表現判定処理を行う。そして、適切データと判定されたゲーム関連データ266だけを公開するようにする。
【0195】
以上、15歳以上であるか否かの2つの年齢区分について説明したが、3以上の年齢区分毎に不適切表現DBを用意することにしても良い。具体的には、各言語それぞれについて、「10歳未満のプレーヤ用」、「10代のプレーヤ用」、「20代のプレーヤ用」といった具合に、それぞれ異なる不適切表現DBを用意しておき、サーバシステム10の言語別不適切表現DB172に言語別に記憶させておく。
【0196】
更には、年齢が偽称されることを防止するため、各ゲーム端末20それぞれに、年齢或いは年齢区分を登録することにしても良い。例えば、15歳未満の子供がゲーム端末20を使用する場合は、子供の年齢或いは年齢区分を親が登録する(所謂ペアレント設定)こととし、ゲーム端末20は、登録された年齢或いは年齢区分を年齢識別情報として保持しておく。そして、ゲーム端末20は、ゲーム関連データ266のアップロードを行う場合は、ゲーム関連データ266及び利用区域識別情報270と共に、年齢識別情報をサーバシステム10に送信する。また、ダウンロードを行う場合は、国籍及び利用区域識別情報270と共に、年齢識別情報をサーバシステム10に送信する。
【0197】
7−10.国別のデータ登録及びデータ公開
本実施形態では、プレーヤが使用言語及び英語の2種類でプレーヤ名及びコメントを入力するものとして説明したが、使用言語だけで入力することにしても良い。この場合は、サーバシステム10の記憶部160に、使用言語別の不適切表現DBを記憶させておく。そして、サーバシステム10は、プレーヤの使用言語に対応する不適切表現DBに基づいて不適切表現判定処理を行う。
【0198】
また、ゲーム関連DB170を国別に用意しておき、不適切表現判定処理により適切データと判定されたゲーム関連データ266を、プレーヤの国籍の国に対応するゲーム関連DB170に登録することにしても良い。更には、プレーヤの国籍の国に対応するホームページのみに、ゲーム関連データ266及びランキングを公開することにしても良い。
【0199】
図34は、この場合における処理の流れを示す図である。
例えば、プレーヤがアメリカ人であり、アメリカ向英語を使用言語としてプレーヤ名及びコメントの入力を行った場合は、サーバシステム10は、アメリカ向英語の不適切表現DB1723Uに基づいて不適切表現判定処理を行い、アメリカ用のゲーム関連DBに登録するようにする。また、該プレーヤには、アメリカ向のホームページだけを公開するようにする。
【0200】
同様に、プレーヤがカナダ人であり、カナダ向英語を使用言語としてプレーヤ名及びコメントの入力を行った場合は、サーバシステム10は、カナダ向英語の不適切表現DB1723Cに基づいて不適切表現判定処理を行い、カナダ用のゲーム関連DBに登録するようにする。また、該プレーヤには、カナダ向のホームページだけを公開するようにする。
【図面の簡単な説明】
【0201】
【図1】ゲームシステムの概略構成図。
【図2】公開HP設定テーブルのテーブル構成例を示す図。
【図3】ゲーム端末の概略外観構成図。
【図4】サーバシステムの機能構成を示すブロック図。
【図5】不適切表現DB選択テーブルのテーブル構成例を示す図。
【図6】言語別不適切表現DBのデータ構成例を示す図。
【図7】ゲーム関連DBのデータ構成例を示す図。
【図8】ゲーム端末の機能構成を示すブロック図。
【図9】プレーヤ管理処理の流れを示すフローチャート。
【図10】不適切表現判定処理の流れを示すフローチャート。
【図11】メイン処理の流れを示すフローチャート。
【図12】アップロード処理の流れを示すフローチャート。
【図13】ゲーム端末に表示される表示画面例を示す図。
【図14】ゲーム端末に表示される表示画面例を示す図。
【図15】ゲーム端末に表示される表示画面例を示す図。
【図16】ゲーム端末に表示される表示画面例を示す図。
【図17】ゲーム端末に表示される表示画面例を示す図。
【図18】ゲーム端末に表示される表示画面例を示す図。
【図19】ゲーム端末に表示される表示画面例を示す図。
【図20】ゲーム端末に表示される表示画面例を示す図。
【図21】ゲーム端末に表示される表示画面例を示す図。
【図22】ゲーム端末に表示される表示画面例を示す図。
【図23】ゲーム端末に表示される表示画面例を示す図。
【図24】ゲーム端末に表示される表示画面例を示す図。
【図25】ゲーム端末に表示される表示画面例を示す図。
【図26】ゲーム端末に表示される表示画面例を示す図。
【図27】ゲーム端末に表示される表示画面例を示す図。
【図28】ゲーム端末に表示される表示画面例を示す図。
【図29】ゲーム端末に表示される表示画面例を示す図。
【図30】ハードウェア構成例を示す図。
【図31】変形例におけるアップロード処理の流れを示すフローチャート。
【図32】変形例におけるデータ登録の流れを示す図。
【図33】変形例におけるデータ公開の流れを示す図。
【図34】変形例におけるデータ登録及び公開の流れを示す図。
【符号の説明】
【0202】
1 ゲームシステム
10 サーバシステム
110 操作部
120 処理部
122 プレーヤ管理部
124 不適切表現判定部
126 データ登録処理部
128 データ公開処理部
130 通信部
140 表示部
160 記憶部
162 プレーヤ管理プログラム
164 不適切表現判定プログラム
166 データ登録プログラム
168 データ公開プログラム
170 不適切表現DB選択テーブル
171 公開HP設定テーブル
172 言語別不適切表現DB
174 ゲーム関連DB
20 ゲーム端末
210 操作部
220 処理部
222 メイン処理部
2221 ゲーム処理部
2223 プレーヤ名編集処理部
2225 自キャラ編集処理部
2227 アップロード処理部
2229 ダウンロード処理部
224 画像生成部
226 音生成部
230 通信部
240 表示部
250 音出力部
260 記憶部
262 メインプログラム
2621 ゲームプログラム
2623 プレーヤ名編集プログラム
2625 自キャラ編集プログラム
2627 アップロードプログラム
2629 ダウンロードプログラム
264 ゲームデータ
266 ゲーム関連データ
268 ダウンロードデータ
270 利用区域識別情報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲーム端末と通信接続されるサーバシステムであって、
ゲーム関連データを記憶するゲーム関連データ記憶手段と、
世界を所定区域で区分けした場合の各区域の表現に応じた不適切用語が記憶された不適切DBと、
前記ゲーム端末から前記所定区域を識別するための区域識別情報と、テキスト情報を含むゲーム関連データとを受信する受信手段と、
前記不適切DBに記憶された不適切用語のうち、前記受信された区域識別情報によって特定される区域に応じた不適切用語が、前記受信されたゲーム関連データ内のテキスト情報に含まれているか否かを判定し、含まれているゲーム関連データを不適切データ、含まれていないゲーム関連データを適切データとして判定する判定手段と、
前記判定手段により適切データと判定されたゲーム関連データを前記ゲーム関連データ記憶手段に記憶させる記憶制御手段と、
前記ゲーム関連データ記憶手段に記憶されたゲーム関連データを所定の通信回線を介して公開するデータ公開手段と、
を備えるサーバシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のサーバシステムであって、
前記不適切DBには、言語別の不適切用語が記憶された複数の言語別不適切DBが少なくとも含まれ、
前記複数の言語別不適切DBの中から、前記受信手段により受信された区域識別情報によって特定される区域に基づいて言語別不適切DBを選択するDB選択手段を備え、
前記判定手段は、前記DB選択手段により選択された言語別不適切DBに記憶された不適切用語が、前記受信手段により受信されたゲーム関連データ内のテキスト情報に含まれているか否かを判定する、
サーバシステム。
【請求項3】
請求項2に記載のサーバシステムであって、
前記受信されたゲーム関連データ内のテキスト情報の文字種を判別する文字種判別手段を備え、
前記DB選択手段が、前記受信手段により受信された区域識別情報によって特定される区域及び前記文字種判別手段によって判別された文字種に基づいて言語別不適切DBを選択する、
サーバシステム。
【請求項4】
請求項1〜3の何れか一項に記載のサーバシステムであって、
前記ゲーム関連データ記憶手段が、前記所定区域別にゲーム関連データを記憶する区域別データ記憶手段を有し、
前記記憶制御手段が、前記判定手段により適切データと判定されたゲーム関連データを、前記受信手段によって受信された区域別識別情報によって特定される区域に応じた区域別データ記憶手段に記憶させ、
前記データ公開手段が、
前記区域識別情報を受信するアクセス者区域識別情報受信手段と、
前記アクセス者区域識別情報受信手段によって受信された区域識別情報によって特定される区域に応じた区域別データ記憶手段に記憶されているゲーム関連データを公開する区域別公開手段と、
を有するサーバシステム。
【請求項5】
請求項1〜4の何れか一項に記載のサーバシステムであって、
前記ゲーム端末には、当該ゲーム端末の利用区域として予め定められた区域を特定するための機器利用区域識別情報が記憶されており、
前記受信手段が、ゲーム端末に記憶されている機器利用区域識別情報を前記区域識別情報として受信する、
サーバシステム。
【請求項6】
請求項1〜5の何れか一項に記載のサーバシステムであって、
前記不適切DBには、所定の年齢区分別の不適切用語が記憶された複数の年齢区分別不適切DBが少なくとも含まれ、
前記ゲーム端末から、当該ゲーム端末のプレーヤの年齢又は年齢区分を識別するための年齢識別データを受信する年齢識別データ受信手段と、
前記複数の年齢区分別不適切DBの中から、前記受信された年齢識別データに適応する年齢区分別DBを選択する年齢区分別DB選択手段と、
を備え、
前記判定手段は、前記年齢区分別DB選択手段により選択された年齢区分別DBに記憶された不適切用語が、前記受信手段により受信されたゲーム関連データ内のテキスト情報に含まれているか否かを判定する、
サーバシステム。
【請求項7】
請求項6に記載のサーバシステムであって、
前記ゲーム端末には、当該ゲーム端末のプレーヤの年齢又は年齢区分を識別するための年齢識別データが記憶されており、
前記年齢識別データ受信手段が、ゲーム端末に記憶されている年齢識別データを受信する、
サーバシステム。
【請求項8】
請求項1〜7の何れか一項に記載のサーバシステムであって、
前記不適切DBには、所定の年齢区分別の不適切用語が記憶された複数の年齢区分別不適切DBが少なくとも含まれ、
前記データ公開手段が、
年齢又は年齢区分を識別するための年齢識別データを受信するアクセス者年齢識別データ受信手段と、
前記複数の年齢区分別不適切DBの中から、前記アクセス者年齢識別データ受信手段により受信された年齢識別データに適応する年齢区分別DBを選択するアクセス者年齢区分別DB選択手段と、
公開対象のゲーム関連データ内のテキスト情報に含まれている、前記アクセス者年齢区分別DB選択手段により選択された年齢区分別DBに記憶された不適切用語と同じ用語を検出する検出手段と、
前記公開対象のゲーム関連データ内の前記検出手段により検出された用語を所定のテキストに置き換えて公開する置き換え公開手段と、
を有する、
サーバシステム。
【請求項9】
請求項1〜8の何れか一項に記載のサーバシステムであって、
前記記憶制御手段が、
前記判定手段により不適切データと判定されたゲーム関連データに含まれるテキスト情報を書き換える書換手段と、
前記書換手段によりテキスト情報が書き換えられたゲーム関連データを前記ゲーム関連データ記憶手段に記憶させる書換後データ記憶制御手段と、
を有するサーバシステム。
【請求項10】
請求項1〜8の何れか一項に記載のサーバシステムであって、
前記判定手段により不適切データと判定されたゲーム関連データを送信したゲーム端末に、当該ゲーム関連データに含まれるテキスト情報の書き換えを指示する信号を送信する書換要求信号送信手段を備えるサーバシステム。
【請求項11】
請求項1〜8の何れか一項に記載のサーバシステムであって、
前記判定手段により不適切データと判定されたゲーム関連データを送信したゲーム端末に、当該ゲーム関連データに含まれるテキスト情報を書き換えるまでゲーム関連データの送信を抑止させる抑止制御プログラムを送信する抑止制御プログラム送信手段を備えるサーバシステム。
【請求項12】
請求項1〜8の何れか一項に記載のサーバシステムであって、
前記ゲーム端末には、ゲーム関連データの送信を抑止する抑止制御プログラムが記憶されており、
前記判定手段により不適切データと判定されたゲーム関連データを送信したゲーム端末に、当該ゲーム端末に記憶された前記抑止制御プログラムの実行を開始させる信号を送信する抑止制御発動信号送信手段を備えるサーバシステム。
【請求項13】
請求項1〜12の何れか一項に記載のサーバシステムに通信接続可能なゲーム端末であって、
当該ゲーム端末の利用区域として予め定められた区域を特定するための機器利用区域識別情報を記憶する利用区域識別情報記憶手段と、
前記ゲーム関連データを作成するゲーム関連データ作成手段と、
前記利用区域識別情報記憶手段に記憶されている機器利用区域識別情報を前記区域識別情報として、前記作成されたゲーム関連データとともに前記サーバシステムに送信する送信手段と、
を備えるゲーム端末。
【請求項14】
請求項6に記載のサーバシステムに通信接続可能なゲーム端末であって、
当該ゲーム端末のプレーヤの年齢又は年齢区分を識別するための年齢識別データを記憶する年齢識別データ記憶手段と、
前記ゲーム関連データを作成するゲーム関連データ作成手段と、
前記年齢識別データ記憶手段に記憶されている年齢識別データを、前記作成されたゲーム関連データとともに前記サーバシステムに送信する送信手段と、
を備えるゲーム端末。
【請求項15】
ゲーム端末と通信接続され、ゲーム関連データを記憶するゲーム関連データ記憶手段と、世界を所定区域で区分けした場合の各区域の表現に応じた不適切用語が記憶された不適切DBと、前記ゲーム関連データ記憶手段に記憶されたゲーム関連データを所定の通信回線を介して公開するデータ公開手段とを備えるサーバシステムを、
前記ゲーム端末から前記所定区域を識別するための区域識別情報と、テキスト情報を含むゲーム関連データとを受信する受信手段、
前記不適切DBに記憶された不適切用語のうち、前記受信された区域識別情報によって特定される区域に応じた不適切用語が、前記受信されたゲーム関連データ内のテキスト情報に含まれているか否かを判定し、含まれているゲーム関連データを不適切データ、含まれていないゲーム関連データを適切データとして判定する判定手段、
前記判定手段により適切データと判定されたゲーム関連データを前記ゲーム関連データ記憶手段に記憶させる記憶制御手段、
前記ゲーム関連データ記憶手段に記憶されたゲーム関連データを所定の通信回線を介して公開するデータ公開手段、
として機能させるためのプログラム。
【請求項16】
請求項15に記載のプログラムを記憶したコンピュータ読取可能な情報記憶媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【公開番号】特開2007−267858(P2007−267858A)
【公開日】平成19年10月18日(2007.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−95963(P2006−95963)
【出願日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【特許番号】特許第3954631号(P3954631)
【特許公報発行日】平成19年8月8日(2007.8.8)
【出願人】(000134855)株式会社バンダイナムコゲームス (1,157)
【Fターム(参考)】