説明

サーバ装置、端末装置およびプログラム

【課題】装置を介した教習サービスの提供に要するコンテンツ制作の負担を軽減する。
【解決手段】サーバ装置20は、予め複数のCD−ROMの各々に関し、CD−ROMに格納されているコンテンツデータに含まれる複数の部分データの読出位置を示す読出位置指示データを記憶している。ユーザは、端末ユニット10に所有するCD−ROMをセットし、端末ユニット10からサーバ装置20にCD−ROMの識別データを送信させる。サーバ装置20は記憶している複数の読出位置指示データの中から、端末ユニット10から受信したCD−ROMの識別データに対応する読出位置指示データを抽出し、端末ユニット10に送信する。端末ユニット10はサーバ装置20から受信した読出位置指示データにより指示される部分データをCD−ROMから読み出し、その再生を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークを介して教習サービスを提供する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
コンピュータを利用した教習システムはCAI(Computer Assisted Instruction)と呼ばれ、実用化されている。CAIにおいては、コンピュータに予め記憶された複数の教習ユニットの中から、教習を受けるユーザに応じた教習ユニットがユーザの習熟度等に基づき自動的に選択され、選択された教習ユニットに含まれる音声データ、画像データ、テキストデータ等(以下、「コンテンツデータ」と呼ぶ)に従い、教習内容を示す音声の発音や画像、テキスト等の表示が行われる。その結果、教師が個々のユーザに応じた教習プログラムを準備することを要することなく、ユーザは自分の習熟度等に応じた教習を受けることができる。そのような従来技術にかかるCAIを開示した文献として、例えば特許文献1がある。
【0003】
【特許文献1】特開平8−194683号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来技術にかかるCAIを提供する事業者は、様々なユーザのニーズに応じた教習ユニットを予め準備する必要がある。しかしながら、教習ユニットに含まれるコンテンツデータの準備には多大な費用および時間を要する。この点は、特に新規事業者がCAI事業に参入する際の弊害となる。
【0005】
また、ある事業者が優れたコンテンツデータを多数準備することには限界があるため、CAIを利用するユーザが受けることのできる教習の内容は単調もしくは低品質のものとなりやすい。この点は、ユーザにとってCAIを不魅力なものにする。
【0006】
また、CAIによる教習サービスの提供を行うためには、ユーザの利用するコンピュータが多数の教習ユニットにアクセス可能である必要がある。その方法として一般的には、ユーザが予め多数の教習ユニットを事業者から購入し、コンピュータに読み取り可能な状態にしておく方法か、ユーザがCAIの利用中にコンピュータをインターネット等に常時接続し、必要となった教習ユニットをその都度、事業者の管理するサーバからコンピュータにダウンロードさせる方法が採用されている。
【0007】
前者の方法によれば、ユーザはCAIの利用を開始するにあたり多数の教習ユニットを一括購入することになり、多大な初期投資を要する。また、後者の方法によれば、CAIの利用中に教習ユニットのダウンロードが行われるため、スムーズな教習サービスの提供を阻害しないように、ダウンロードに要する時間を短くする必要がある。そのため、コンテンツデータのサイズが小さくされ、教習においてコンピュータにより発音される音声や表示される画像に高い質を求めることができない。
【0008】
上記の状況に鑑み、本発明は、コンピュータ等の装置を介した教習サービスの提供者のコンテンツ制作に要する負担を軽減する手段を提供することを目的とする。また、本発明は、コンピュータ等の装置を介した教習サービスの利用者のコンテンツ購入に要する負担を軽減する手段を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を達成するために、本発明は、1以上のコンテンツデータの各々に関し、当該コンテンツデータに含まれる1以上の部分データの各々に関して当該部分データの読出開始位置および読出終了位置を指示する読出位置指示データを記憶する読出位置指示データ記憶手段と、コンテンツデータを識別するコンテンツ識別データを、ネットワークを介して端末装置から受信するコンテンツ識別データ受信手段と、前記コンテンツ識別データ受信手段が受信したコンテンツ識別データにより識別されるコンテンツデータに含まれる1以上の部分データに関する読出位置指示データを前記読出位置指示データ記憶手段から読み出して、前記ネットワークを介して前記端末装置に送信する読出位置指示データ送信手段とを備えるサーバ装置を提供する。
【0010】
また本発明は、1以上のコンテンツデータの各々に関し、当該コンテンツデータに含まれる1以上の部分データの各々に関して当該部分データの読出開始位置および読出終了位置を指示する読出位置指示データを記憶する読出位置指示データ記憶手段と、コンテンツデータに含まれる1以上の部分データに関する読出位置指示データを前記読出位置指示データ記憶手段から読み出して、当該コンテンツデータを識別するコンテンツ識別データとともに、ネットワークを介して端末装置に送信する読出位置指示データ送信手段とを備えるサーバ装置を提供する。
【0011】
好ましい態様において、上記のいずれかのサーバ装置は、前記読出位置指示データ記憶手段に記憶されている読出位置指示データの各々に関し、当該読出位置指示データにより読出開始位置および読出終了位置が指示される部分データの属性を示すコンテンツ属性データを記憶するコンテンツ属性データ記憶手段と、前記ネットワークを介して前記端末装置から、前記端末装置を使用するユーザの属性を示すユーザ属性データを受信するユーザ属性データ受信手段と、前記コンテンツ属性データ記憶手段に記憶されているコンテンツ属性データの中から前記ユーザ属性データ受信手段が受信したユーザ属性データとの間で所定の条件を満たす1以上のコンテンツ属性データを検索し、当該検索したコンテンツ属性データの各々に対応する読出位置指示データを前記読出位置指示データ記憶手段に記憶されている読出位置指示データの中から選択する読出位置指示データ選択手段とを備え、前記読出位置指示データ送信手段は前記読出位置指示データ選択手段が選択した読出位置指示データを送信してもよい。
【0012】
他の好ましい態様において、上記のいずれかのサーバ装置は、前記読出位置指示データ記憶手段に記憶されている読出位置指示データの各々に関し、当該読出位置指示データにより読出開始位置および読出終了位置が指示される部分データの属性を示すコンテンツ属性データを記憶するコンテンツ属性データ記憶手段と、1以上のユーザの各々に関し当該ユーザの属性を示すユーザ属性データを記憶するユーザ属性データ記憶手段と、前記ネットワークを介して前記端末装置から、前記端末装置を使用するユーザを識別するユーザ識別データを受信するユーザ識別データ受信手段と、前記コンテンツ属性データ記憶手段に記憶されているコンテンツ属性データの中から、前記ユーザ識別データ受信手段が受信したユーザ識別データにより識別されるユーザに関し前記ユーザ属性データ記憶手段に記憶されているユーザ属性データとの間で所定の条件を満たす1以上のコンテンツ属性データを検索し、当該検索したコンテンツ属性データの各々に対応する読出位置指示データを前記読出位置指示データ記憶手段に記憶されている読出位置指示データの中から選択する読出位置指示データ選択手段とを備え、前記読出位置指示データ送信手段は前記読出位置指示データ選択手段が選択した読出位置指示データを送信してもよい。
【0013】
さらに他の好ましい態様において、上記のいずれかのサーバ装置は、1以上のユーザの各々に関し、当該ユーザにより使用される端末装置に前記読出位置指示データ送信手段が過去に送信したデータを特定する送信履歴データを記憶する送信履歴データ記憶手段と、前記ネットワークを介して前記端末装置から、前記端末装置を使用するユーザを識別するユーザ識別データを受信するユーザ識別データ受信手段と、前記ユーザ識別データ受信手段が受信したユーザ識別データにより識別されるユーザに関し前記送信履歴データ記憶手段に記憶されている送信履歴データに基づき、前記読出位置指示データ記憶手段に記憶されている1以上の読出位置指示データを選択する選択手段とを備え、前記読出位置指示データ送信手段は前記読出位置指示データ選択手段が選択した読出位置指示データを送信してもよい。
【0014】
さらに他の好ましい態様において、上記のいずれかのサーバ装置は、前記読出位置指示データ記憶手段に記憶されている読出位置指示データの各々に関し、当該読出位置指示データを当該サーバ装置から受信した端末装置に入力される入力データの妥当性を評価するための基準を示す評価基準データを記憶する評価基準データ記憶手段と、前記読出位置指示データ送信手段が送信する読出位置指示データに関し前記評価基準データ記憶手段に記憶されている評価基準データを、前記ネットワークを介して前記端末装置に送信する評価基準データ送信手段とを備えてもよい。
【0015】
さらに他の好ましい態様において、上記のいずれかのサーバ装置は、前記読出位置指示データ記憶手段に記憶されている読出位置指示データの各々に関し、当該読出位置指示データを当該サーバ装置から受信した端末装置に入力される入力データの妥当性を評価するための基準を示す評価基準データを記憶する評価基準データ記憶手段と、前記ネットワークを介して前記端末装置から、前記端末装置に入力された入力データを受信する入力データ受信手段と、前記読出位置指示データ送信手段が送信した読出位置指示データに関し前記評価基準データ記憶手段に記憶されている評価基準データに基づき、前記入力データ受信手段が受信した入力データの妥当性を評価する入力データ評価手段と、前記入力データ評価手段による評価の結果を示す評価データを前記端末装置に送信する評価データ送信手段とを備えてもよい。
【0016】
さらに他の好ましい態様において、上記のいずれかのサーバ装置は、前記読出位置指示データ記憶手段に記憶されている読出位置指示データの各々に関し、当該読出位置指示データにより読出開始位置および読出終了位置が指示される部分データの内容に応じたガイダンスを示すガイダンスデータを記憶するガイダンスデータ記憶手段と、前記読出位置指示データ送信手段が送信する読出位置指示データに関し前記ガイダンスデータ記憶手段に記憶されているガイダンスデータを、前記ネットワークを介して前記端末装置に送信するガイダンスデータ送信手段とを備えてもよい。
【0017】
さらに他の好ましい態様において、上記のいずれかのサーバ装置は、前記読出位置指示データ送信手段が送信する読出位置指示データにより読出開始位置および読出終了位置が指示される部分データを用いたデータの加工を指示する加工指示データを、前記ネットワークを介して前記端末装置に送信する加工指示データ送信手段を備えてもよい。
【0018】
また本発明は、コンテンツデータを識別する1以上のコンテンツ識別データを、ネットワークを介してサーバ装置に送信するコンテンツ識別データ送信手段と、前記ネットワークを介して前記サーバ装置から、前記コンテンツ識別データ送信手段が送信したコンテンツ識別データにより識別されるコンテンツデータに含まれる部分データの読出開始位置および読出終了位置を指示する1以上の読出位置指示データを受信する読出位置指示データ受信手段と、前記読出位置指示データ受信手段が受信した読出位置指示データに従い、コンテンツデータを記憶する記憶媒体から部分データを読み出し、読み出した部分データに従い発音もしくは表示の制御を行う制御手段とを備える端末装置を提供する。
【0019】
また本発明は、ネットワークを介してサーバ装置から、コンテンツデータを識別する1以上のコンテンツ識別データと、当該コンテンツ識別データにより識別されるコンテンツデータに含まれる部分データの読出開始位置および読出終了位置を指示する1以上の読出位置指示データとを受信する読出位置指示データ受信手段と、前記読出位置指示データ受信手段が受信した読出位置指示データに従い、前記読出位置指示データ受信手段が受信したコンテンツ識別データにより識別されるコンテンツデータを記憶する記憶媒体から部分データを読み出し、読み出した部分データに従い発音もしくは表示の制御を行う制御手段とを備える端末装置を提供する。
【0020】
好ましい態様において、上記のいずれかの端末装置は、当該端末装置を使用するユーザの属性を示すユーザ属性データを、前記ネットワークを介して前記サーバ装置に送信するユーザ属性データ送信手段を備えてもよい。
【0021】
他の好ましい態様において、上記のいずれかの端末装置は、当該端末装置を使用するユーザを識別するユーザ識別データを、前記ネットワークを介して前記サーバ装置に送信するユーザ識別データ送信手段を備えてもよい。そのような態様において、当該端末装置は、収音を行うマイクから音データおよび前記マイクを識別するマイク識別データの入力を受け取るマイク識別データ入力手段を備え、前記ユーザ識別データ送信手段は前記マイク識別データ入力手段が受け取ったマイク識別データを前記ユーザ識別データとして送信してもよい。
【0022】
さらに他の好ましい態様において、上記のいずれかの端末装置は、データの入力を受け取るデータ入力手段と、前記制御手段の制御により実行された発音もしくは表示に応じて前記データ入力手段に対し入力されたデータである入力データの妥当性を、当該制御に用いられた部分データに基づき評価する入力データ評価手段とを備え、前記制御手段は、前記入力データ評価手段による評価の結果を示す評価データに従い発音もしくは表示の制御を行ってもよい。
【0023】
さらに他の好ましい態様において、上記のいずれかの端末装置は、前記ネットワークを介して前記サーバ装置から、前記読出位置指示データ受信手段が受信する読出位置指示データの各々に関する評価基準データを受信する評価基準データ受信手段と、データの入力を受け取るデータ入力手段と、前記制御手段の制御により実行された発音もしくは表示に応じて前記データ入力手段に対し入力されたデータである入力データの妥当性を、当該制御に用いられた部分データの読出開始位置および読出終了位置を指示した読出位置指示データに関し前記評価基準データ受信手段が受信した評価基準データに基づき評価する入力データ評価手段とを備え、前記制御手段は、前記入力データ評価手段による評価の結果を示す評価データに従い発音もしくは表示の制御を行ってもよい。
【0024】
さらに他の好ましい態様において、上記のいずれかの端末装置は、データの入力を受け取るデータ入力手段と、前記制御手段の制御により実行された発音もしくは表示に応じて前記データ入力手段に対し入力されたデータである入力データを、前記ネットワークを介して前記サーバ装置に送信する入力データ送信手段と、前記ネットワークを介して前記サーバ装置から、前記入力データ送信手段が送信した入力データの妥当性を評価した結果を示す評価データを受信する評価データ受信手段とを備え、前記制御手段は、前記評価データ受信手段が受信した評価データに従い発音もしくは表示の制御を行ってもよい。
【0025】
さらに他の好ましい態様において、上記のいずれかの端末装置は、前記ネットワークを介して前記サーバ装置から、前記読出位置指示データ受信手段が受信する読出位置指示データの各々に関し、当該読出位置指示データにより読出開始位置および読出終了位置が指示される部分データの内容に応じたガイダンスを示すガイダンスデータを受信するガイダンスデータ受信手段を備え、前記制御手段は、前記ガイダンスデータ受信手段が受信したガイダンスデータに従い発音もしくは表示の制御を行ってもよい。
【0026】
さらに他の好ましい態様において、上記のいずれかの端末装置は、データの加工を行うデータ加工手段を備え、前記制御手段は、前記データ加工手段による加工の施された部分データに従い発音もしくは表示の制御を行ってもよい。そのような態様において、当該端末装置は、前記ネットワークを介して前記サーバ装置から、前記読出位置指示データ受信手段が受信する読出位置指示データにより読出開始位置および読出終了位置が指示される部分データを用いたデータの加工を指示する加工指示データを受信する加工指示データ受信手段を備え、前記加工手段は、前記加工指示データ受信手段が受信した加工指示データに従いデータの加工を行ってもよい。
【0027】
また本発明は、上記のサーバ装置もしくは端末装置により行われる処理をコンピュータに実行させるプログラムを提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
[1.第1実施形態]
本発明の好適な一実施形態として、ユーザが市販の語学教材付属の音声データを格納したCD−ROMを用いて英語の発音トレーニングを受けることを可能とする教習サービスを、第1実施形態として説明する。
[1.1.構成]
図1は、本発明の第1実施形態にかかる教習システム1の全体構成を示した図である。教習システム1は、インターネット30を介して相互接続可能な端末ユニット10とサーバ装置20とを備えている。サーバ装置20は端末ユニット10に対し、教習サービスにかかる各種データを配信する装置であり、教習システム1を提供する事業者により管理されている。なお、図1にはサーバ装置20が1台のみ示されているが、複数のサーバ装置20が個別に、もしくは連携して、端末ユニット10に対するデータ配信を行っても良い。
【0029】
端末ユニット10は、教習システム1を利用する個々のユーザが使用する装置であり、複数のユーザの各々が使用する複数の端末ユニット10が、各々のユーザに応じて異なるデータの配信をサーバ装置20から受けることができる。図1には複数の端末ユニット10の例として、端末ユニット10−1〜nが示されている。端末ユニット10−1〜nの各々の構成および動作は共通しているので、以下の説明においてはそれらを区別せず、単に端末ユニット10と呼ぶ。
【0030】
図2は、端末ユニット10の構成を示した図である。端末ユニット10は、サーバ装置20との間で各種データの送受信を行うとともに、ユーザとの間で各種情報の受け渡しを行う端末装置11と、CD−ROM(Compact Disc Read−Only Memory)に格納された音声データの任意の部分(以下、「部分データ」と呼ぶ)を読み出し可能なCD−ROMドライブ12と、収音した音を示す音データを出力するマイク13と、複数のキーを有しユーザに押下されたキーに応じたキー操作データを出力するキーボード14と、液晶パネルおよび駆動回路を備え画像(文字や記号を含む)の表示を行うディスプレイ15と、音データを音に変換して出力するスピーカ16とを備えている。なお、以下の説明において、CD−ROMドライブ12、マイク13、キーボード14、ディスプレイ15およびスピーカ16を「周辺機器」と総称する。
【0031】
端末装置11は、端末装置11の各構成部および周辺機器の制御を行う制御部111と、周辺機器から入力されるデータを受け取るデータ入力部112と、サーバ装置20に各種データを送信する送信部113と、サーバ装置20から各種データを受信する受信部114と、CD−ROMドライブ12から入力される音データに基づきマイク13から入力される音データの妥当性を評価する入力データ評価部115と、周辺機器にデータを出力するデータ出力部(図示略)と、端末装置11が周辺機器およびサーバ装置20との間で入出力もしくは送受信する各種データを一時的に記憶する記憶部(図示略)とを備えている。
【0032】
データ入力部112は、CD−ROMドライブ12およびマイク13から出力される音データを受け取る音データ入力部112aと、キーボード14から出力されるキー操作データを受け取るキー操作データ入力部112bとを備えている。
【0033】
送信部113は、CD−ROMドライブ12にセットされたCD−ROMに格納されているコンテンツ識別データをサーバ装置20に送信するコンテンツ識別データ送信部113aを備えている。
【0034】
図3は、「基礎からの英会話Vol.1」というタイトルが付されたCD−ROMに格納されているデータを模式的に示した図である。CD−ROM「基礎からの英会話Vol.1」には、そのCD−ROMに格納されている音データを他のCD−ROMに格納されている音データから識別するためのコンテンツ識別データ「vCABn#y924」が格納されている。コンテンツ識別データ送信部113aは、制御部111の制御の下でデータ入力部112を介してCD−ROMドライブ12により読み出されたコンテンツ識別データをサーバ装置20に送信する。
【0035】
また、図3に示されるように、CD−ROM「基礎からの英会話Vol.1」には、複数のトラックに区分された音データが格納されている。各トラックに区分された音データには、所定時間間隔毎にトラックの先頭タイミングを基準とするタイミングを示すタイミングデータが付加されている。そのため、CD−ROMに格納されている音データに含まれる任意の部分データを、トラック番号と開始タイミングおよび終了タイミングにより指示することができる。
【0036】
図2に戻り、端末装置11の構成の説明を続ける。送信部113は、上記のコンテンツ識別データ送信部113aに加え、ユーザが受けたいと希望する教習内容のレベル等を示すユーザ属性データをサーバ装置20に送信するユーザ属性データ送信部113bを備えている。
【0037】
受信部114は、CD−ROMドライブ12にセットされているCD−ROMに格納されている音データに含まれる特定の部分データを、トラック番号と開始タイミングおよび終了タイミングにより指示する読出位置指示データをサーバ装置20から受信する読出位置指示データ受信部114aを備えている。
【0038】
読出位置指示データは、例えば、[(トラック番号,開始タイミング),(トラック番号,終了タイミング)]の形式を有している。なお、(トラック番号,開始タイミング)は部分データの読出開始位置を示し、(トラック番号,終了タイミング)は部分データの読出終了位置を示している。
【0039】
読出位置指示データ受信部114aは、一般的には、サーバ装置20から一連の複数の読出位置指示データを受信する。そのような一連の複数の読出位置指示データは、個々の読出位置指示データにより指示される部分データを、その順序で順次、読み出すことを指示している。
【0040】
再度図2に戻り、端末装置11の構成の説明を続ける。受信部114は、読出位置指示データ受信部114aに加え、読出位置指示データ受信部114aにより受信される読出位置指示データの各々に関し、読出位置指示データにより指示される部分データの内容に応じたガイダンスを示すガイダンスデータをサーバ装置20から受信するガイダンスデータ受信部114bを備えている。
【0041】
ガイダンスデータ受信部114bにより受信されるガイダンスデータは、例えば、[(制御コード),(制御コード)「メッセージ」,(制御コード)・・・]といった形式を有している。なお、ガイダンスデータに含まれる( )内のデータは発音や表示のタイミング等を指示する制御コードであり、「 」内のデータはディスプレイ15に表示すべきメッセージを示している。
【0042】
続いて、サーバ装置20の構成を説明する。図4は、サーバ装置20の構成を示した図である。サーバ装置20は、サーバ装置20の各構成部の制御を行う制御部201と、端末装置11に各種データを送信する送信部202と、端末装置11から各種データを受信する受信部203と、記憶部205に記憶されている複数の読出位置指示データの中から1以上の読出位置指示データを選択する読出位置指示データ選択部204と、サーバ装置20が端末装置11との間で送受信する各種データを記憶する記憶部205とを備えている。
【0043】
送信部202は、読出位置指示データ選択部204により選択された読出位置指示データを端末装置11に送信する読出位置指示データ送信部202aと、読出位置指示データ送信部202aにより送信される読出位置指示データに対応するガイダンスデータを記憶部205から読み出して端末装置11に送信するガイダンスデータ送信部202bとを備えている。
【0044】
受信部203は、端末装置11からコンテンツ識別データを受信するコンテンツ識別データ受信部203aと、端末装置11からユーザ属性データを受信するユーザ属性データ受信部203bとを備えている。
【0045】
記憶部205は、複数のCD−ROMの各々に関し、CD−ROMに格納される音データに含まれる複数の部分データの各々を指示する読出位置指示データを記憶する読出位置指示データ記憶部205aを備えている。
【0046】
図5は、読出位置指示データ記憶部205aに記憶されるデータの内容を例示した図である。図5に示されるように、読出位置指示データ記憶部205aには複数のCD−ROMの各々に関し、そのCD−ROMに格納される音データに含まれる部分データの各々を識別する部分データID(Identifier)と、その部分データを指示する読出位置指示データとを格納したDB(データベース)(以下、「読出位置指示DB」と呼ぶ)が記憶されている。読出位置指示DBに格納される読出位置指示データは、読出開始位置を示す読出開始位置データと読出終了位置を示す読出終了位置データとの組合せにより構成されている。
【0047】
また、記憶部205は、複数のCD−ROMの各々に関し、CD−ROMに格納される音データに含まれる複数の部分データの各々の属性を示すコンテンツ属性データを記憶するコンテンツ属性データ記憶部205bを備えている。
【0048】
図6は、コンテンツ属性データ記憶部205bに記憶されるデータの内容を例示した図である。図6に示されるように、コンテンツ属性データ記憶部205bには複数のCD−ROMの各々に関し、そのCD−ROMに格納される音データに含まれる部分データの各々を識別する部分データIDと、その部分データの属性を示すコンテンツ属性データとを格納したDB(以下、「コンテンツ属性DB」と呼ぶ)が記憶されている。
【0049】
コンテンツ属性DBに格納されるコンテンツ属性データは、部分データの内容をテキストデータで示す内容データ、部分データの言語を示す言語データ、部分データのカテゴリを示すカテゴリデータ、部分データの教習における難易度のレベルを示すレベルデータ、部分データの内容に関する1以上のキーワードを示すキーワードデータを含んでいる。
【0050】
さらに、記憶部205は、複数のCD−ROMの各々に関し、CD−ROMに格納される音データに含まれる複数の部分データの各々の内容に応じたガイダンスを示すガイダンスデータを記憶するガイダンスデータ記憶部205cを備えている。
【0051】
図7は、ガイダンスデータ記憶部205cに記憶されるデータの内容を例示した図である。図7に示されるように、ガイダンスデータ記憶部205cには複数のCD−ROMの各々に関し、そのCD−ROMに格納される音データに含まれる部分データの各々を識別する部分データIDと、その部分データの内容に応じたガイダンスデータとを格納したDB(以下、「ガイダンスDB」と呼ぶ)が記憶されている。
【0052】
図5、図6および図7に例示した読出位置指示DB、コンテンツ属性DBおよびガイダンスDBの各々に含まれるレコードは、互いに部分データIDにより対応付けられている。従って、読出位置指示DB、コンテンツ属性DBおよびガイダンスDBを個別のDBとして構成する代わりに、それらを統合したDBとして構成してもよい。
【0053】
[1.2.動作]
続いて、教習システム1の動作を説明する。ユーザは、予め、教習システム1による教習サービスを提供する事業者のWebページにアクセスする等により、教習システム1において利用可能なCD−ROMのタイトル、すなわちサーバ装置20の記憶部205に対応する読出位置指示DB、コンテンツ属性DBおよびガイダンスDBが記憶されているCD−ROMのタイトルのリストを取得し、ユーザが過去に購入して所有している英語教材に付属のCD−ROMのうち、そのリストにタイトルの含まれているものを確認する。
【0054】
ユーザは、上記のように教習システム1において利用可能であることを確認したCD−ROMの中から適当なものを1枚選択し、CD−ROMドライブ12にセットする。続いて、ユーザはキーボード14を操作して、教習を受けたい言語およびレベルと、例えば「過去形」等の教習内容に関するキーワードを端末装置11に入力する。
【0055】
ユーザによりCD−ROMがセットされると、CD−ROMドライブ12はCD−ROMに格納されているコンテンツ識別データを読み出し、データ入力部112を介してコンテンツ識別データ送信部113aに引き渡す。コンテンツ識別データ送信部113aは受け取ったコンテンツ識別データをサーバ装置20に送信する。
【0056】
また、ユーザにより教習を受けたい言語等の入力操作が行われると、キーボード14はユーザによる操作に応じたキー操作データを生成し出力する。制御部111はキー操作データ入力部112bを介してキーボード14から出力されたキー操作データを受け取り、キー操作データにより示される言語を示す言語データ、レベルを示すレベルデータおよびキーワードを示すキーワードデータを含むユーザ属性データを生成して、ユーザ属性データ送信部113bに引き渡す。ユーザ属性データ送信部113bは受け取ったユーザ属性データをサーバ装置20に送信する。
【0057】
端末装置11から送信されたコンテンツ識別データおよびユーザ属性データは、インターネット30を経由してサーバ装置20に到達し、コンテンツ識別データ受信部203aおよびユーザ属性データ受信部203bによりそれぞれ受信される。コンテンツ識別データ受信部203aおよびユーザ属性データ受信部203bは、受信したコンテンツ識別データおよびユーザ属性データを読出位置指示データ選択部204に引き渡す。
【0058】
読出位置指示データ選択部204は、コンテンツ識別データおよびユーザ属性データを受け取ると、コンテンツ属性データ記憶部205b(図6参照)から、受け取ったコンテンツ識別データにより識別されるCD−ROMに対応するコンテンツ属性DBを選択する。続いて、読出位置指示データ選択部204は、選択したコンテンツ属性DBから、受け取ったユーザ属性データに含まれる言語データ、レベルデータおよびキーワードデータをコンテンツ属性データに含むレコードを抽出する。
【0059】
読出位置指示データ選択部204による上記の抽出において、いずれのレコードも抽出されなかった場合、制御部201は例えば「該当する教習内容が見つかりません。CD−ROMを交換するか、レベルもしくはキーワードを入力し直して下さい。」といったメッセージを含むテキスト表示指示データを生成し送信部202に引き渡し、送信部202はそのテキスト表示指示データを端末装置11に送信する。端末装置11の制御部111は、受信部114を介してサーバ装置20から送信されたテキスト表示指示データを受け取ると、その指示に従い、ディスプレイ15にメッセージを表示させる。
【0060】
一方、読出位置指示データ選択部204による上記の抽出において、いずれかのレコードが抽出された場合、読出位置指示データ選択部204は続いて、抽出したレコードの各々に対応するレコード、すなわち同じ部分データIDを含むレコードを、読出位置指示データ記憶部205a(図5参照)およびガイダンスデータ記憶部205c(図7参照)から検索する。
【0061】
読出位置指示データ選択部204は、上記の検索において読出位置指示データ記憶部205aから検索したレコードに含まれる読出位置指示データを読出位置指示データ送信部202aに引き渡し、読出位置指示データ送信部202aは受け取った読出位置指示データを端末装置11に送信する。また、読出位置指示データ選択部204は、上記の検索においてガイダンスデータ記憶部205cから検索したレコードに含まれるガイダンスデータをガイダンスデータ送信部202bに引き渡し、ガイダンスデータ送信部202bは受け取ったガイダンスデータを端末装置11に送信する。
【0062】
なお、読出位置指示データ選択部204によりコンテンツ属性データ記憶部205bから複数のレコードが抽出され、その結果、読出位置指示データ記憶部205aおよびガイダンスデータ記憶部205cの各々から複数のレコードが検索された場合、読出位置指示データ送信部202aは一連の複数の読出位置指示データを、またガイダンスデータ送信部202bは一連の複数のガイダンスデータを、端末装置11に送信することになる。
【0063】
読出位置指示データ送信部202aおよびガイダンスデータ送信部202bから複数のデータが送信される場合、それらのデータの順序は、例として、対応する部分データIDの順序に従うものとする。ただし、その順序は様々に変更可能であり、例えばランダムに順序を変更してもよいし、複数のレベルのデータが含まれる場合にはレベルに応じた順序にソートしてもよい。なお、読出位置指示データ送信部202aおよびガイダンスデータ送信部202bから送信される複数のデータの順序を変更する場合には、互いに対応するデータが同じ順序で並ぶように変更するか、もしくは部分データIDを各々のデータに付加することにより、読出位置指示データとガイダンスデータとの対応関係が受信側の端末装置11において特定可能とする必要がある。
【0064】
上記のようにサーバ装置20から送信された読出位置指示データおよびガイダンスデータは、インターネット30を経由して端末装置11に到達し、読出位置指示データ受信部114aおよびガイダンスデータ受信部114bによりそれぞれ受信される。読出位置指示データ受信部114aおよびガイダンスデータ受信部114bは、受信した読出位置指示データおよびガイダンスデータを制御部111に引き渡す。制御部111が読出位置指示データおよびガイダンスデータを受け取った後の端末装置11の動作を、例を用いて以下に説明する。
【0065】
今、CD−ROMドライブ12にCD−ROM「基礎からの英語Vol.1」がセットされている状態で、制御部111が読出位置指示データ[(トラック1,8.4秒),(トラック1,11.8秒)]およびガイダンスデータ[(再生),(表示)「発音してみよう。“Good morning, all!”」,(待機),(70ポイント以上)(表示)「とてもよい発音ですね。」,(70ポイント未満)(表示)「もう一度、練習してみよう。」(繰り返し)]を受け取ったものとする。
【0066】
この場合、制御部111はまず、ガイダンスデータに含まれる(再生)に従い、受け取った読出位置指示データにより指示される部分データ、すなわちトラック1の8.4秒〜11.8秒の範囲の音データをCD−ROMドライブ12に読み出させ、その結果読み出された音データをスピーカ16に出力して発音させる。その結果、ユーザは“Good morning, all!”というお手本の発音を聞くことができる。
【0067】
続いて制御部111は、ガイダンスデータに含まれる(表示)「発音してみよう。“Good morning, all!”」に従い、ディスプレイ15にメッセージ「発音してみよう。“Good morning, all!”」を表示させる。その後、制御部111は、ガイダンスデータに含まれる(待機)に従い、マイク13から所定の閾値を超える振幅の波形を示す音データが入力されるのを待つ。
【0068】
ユーザは、ディスプレイ15に表示されたメッセージに応じて、“Good morning, all!”と発音を行う。マイク13はユーザの発音による音声を収音し、音データを生成して端末装置11に出力する。制御部111は音データ入力部112aを介してユーザの音声を示す音データを受け取ると、受け取った音データを、サーバ装置20から受け取った読出位置指示データにより指示された部分データ、すなわち先に再生したお手本の音データとともに、入力データ評価部115に引き渡す。
【0069】
入力データ評価部115は、制御部111からユーザの音声の音データと、お手本の音データを受け取ると、それらの音データを比較して、それらの類似性を評価し、その結果を示す例えば0〜100の数値(高い数値は高い類似性を示す)を算出する。以下、この数値を「ポイント」と呼ぶ。このポイントは、ユーザの発音に伴い端末装置11に入力された音データが、お手本の音データを基準として、どれだけ妥当なものであるかを示す指標である。
【0070】
なお、ユーザの音声の音データと、お手本の音データの類似性を評価する方法としては、例えば、一方の音データの長さを他方の音データの長さに一致させるように時間軸方向に伸縮を行ったのち、各々の音データにより示される音の平均ピッチからの差分や平均振幅からの差分を算出し、それらの相関係数を算出する等、様々なものが考えられる。2組の音データの類似性を評価する方法としては、既に多数の方法が提案されており、それらのいずれを本実施形態において採用してもよい。入力データ評価部115は算出したポイントを制御部111に引き渡す。
【0071】
制御部111は、入力データ評価部115からポイントを受け取ると、受け取ったポイントが70ポイント以上であれば、ガイダンスデータに含まれる(70ポイント以上)(表示)「とてもよい発音ですね。」に従い、ディスプレイ15にメッセージ「とてもよい発音ですね。」を表示させ、サーバ装置20から受け取った読出位置指示データおよびガイダンスデータに従った一連の制御を完了する。
【0072】
一方、制御部111が入力データ評価部115から受け取ったポイントが70ポイント未満であれば、制御部111はガイダンスデータに含まれる(70ポイント未満)(表示)「もう一度、練習してみよう。」(繰り返し)に従い、ディスプレイ15にメッセージ「もう一度、練習してみよう。」を表示させた後、サーバ装置20から受け取った読出位置指示データおよびガイダンスデータに従った一連の制御をはじめから繰り返す。
【0073】
なお、上記においては、端末装置11がサーバ装置20から1組の読出位置指示データおよびガイダンスデータを受信した場合について説明したが、一般的には、端末装置11はサーバ装置20から一連の複数の読出位置指示データおよびガイダンスデータの組合せを受信し、制御部111はそれら複数の組合せの各々について、順次、上述したような一連の制御を行う。その結果、ユーザに対し一連の教習プログラムが提供される。
【0074】
以上のように、教習システム1によれば、ユーザはCD−ROMを端末装置11にセットし、希望する言語やレベル等の入力を行うだけで、教習サービスを受けることができる。その際、ユーザは既に購入済みの利用可能なCD−ROMがある場合、新たに教習システム1に専用のCD−ROM等を購入する必要がないため、教習サービスに要する出費を抑えることができる。
【0075】
また、教習システム1によれば、教習サービスを提供する事業者は、市販のCD−ROMに格納されているあらゆる音データを教習サービスの提供に利用することができるため、お手本の音声データ等のコンテンツデータを新たに制作する必要がない。そのため、教習サービスの提供に要する時間や労力および費用を抑えることができる。
【0076】
また、教習システム1によれば、音データのようにサイズの大きいデータは端末装置11にセットされたCD−ROMから読み出され利用されるため、高い音質による教習プログラムを、ダウンロード時間による遅れ等を伴うことなく、快適に提供することができる。
【0077】
[2.第2実施形態]
本発明の好適な他の実施形態として、ユーザが市販の音声付き映像データを格納したDVD−ROM(Digital Versatile Disk Read Only Memory)を用いて英語の発音トレーニングを受けることを可能とする教習サービスを、第2実施形態として説明する。第2実施形態は第1実施形態と多くの点で共通しているため、以下に第2実施形態が第1実施形態と異なる点のみを説明する。また、第2実施形態の構成部のうち、第1実施形態の構成部に共通もしくは対応するものには、以下の説明において、第1実施形態の説明において用いた符号と同じ符号を付すものとする。
【0078】
[2.1.構成]
本発明の第2実施形態にかかる教習システム2の全体構成は、図1に示した第1実施形態にかかる教習システム1の全体構成と同様である。
【0079】
図8は、教習システム2の端末ユニット10の構成を示した図である。教習システム2における端末ユニット10は、教習システム1の端末ユニット10が備えるCD−ROMドライブ12の代わりに、DVD−ROMに格納された動画を示す一連の画像データおよびそれに時系列的に対応付けられた音声データの中から、任意の部分(部分データ)を読み出し可能なDVD−ROMドライブ17を備えている。
【0080】
教習システム2のマイク13は、収音した音を示す音データに加え、マイク13を識別するマイク識別データを出力する機能を有している。また、教習システム2の端末装置11が備えるデータ入力部112は、マイク13から出力されるマイク識別データを受け取るマイク識別データ入力部112cを備えている。教習システム2において、このマイク識別データは、マイク13を使用するユーザを識別するユーザ識別データとして利用される。
【0081】
教習システム2の端末装置11が備える送信部113は、教習システム1の送信部113が備えるユーザ属性データ送信部113bを備えず、マイク13からマイク識別データ入力部112cが受け取ったマイク識別データをユーザ識別データとしてサーバ装置20に送信するユーザ識別データ送信部113cと、マイク13から音データ入力部112aが受け取ったユーザの音声を示す音データをサーバ装置20に送信する入力データ送信部113dを備えている。また、教習システム2において、端末装置11の送信部113が備えるコンテンツ識別データ送信部113aは、CD−ROMドライブ12からCD−ROMのコンテンツ識別データを受け取りサーバ装置20に送信する代わりに、DVD−ROMドライブ17からDVD−ROMのコンテンツ識別データを受け取りサーバ装置20に送信する。
【0082】
教習システム2の端末装置11が備える受信部114は、入力データ送信部113dから送信された音データの妥当性をサーバ装置20が評価した結果を示す評価データをサーバ装置20から受信する評価データ受信部114cを備えている。このように、教習システム2においては、サーバ装置20においてユーザの音声の評価がなされるため、教習システム2の端末装置11は、教習システム1の端末装置11が備える入力データ評価部115は備えていない。
【0083】
図9は、教習システム2のサーバ装置20の構成を示した図である。教習システム2の受信部203は、教習システム1の受信部203が備えるユーザ属性データ受信部203bを備えず、端末装置11から送信されるユーザ識別データを受信するユーザ識別データ受信部203cと、端末装置11から送信されるユーザの音声を示す音データを受信する入力データ受信部203dを備えている。また、教習システム2において、サーバ装置20の受信部203が備えるコンテンツ識別データ受信部203aは端末装置11から、CD−ROMではなくDVD−ROMのコンテンツ識別データを受け取る。
【0084】
教習システム2のサーバ装置20は、記憶部205に記憶される音データに基づき端末装置11から受信した音データの妥当性を評価し、その結果を0〜100のポイントで示す評価データを生成する入力データ評価部206を備えている。また、教習システム2の送信部202は、入力データ評価部206により生成された評価データを端末装置11に送信する評価データ送信部202cを備えている。
【0085】
教習システム2のサーバ装置20が備える記憶部205は、複数のユーザの各々に関し、そのユーザの属性を示すユーザ属性データを記憶するユーザ属性データ記憶部205dを備えている。
【0086】
図10は、ユーザ属性データ記憶部205dに記憶されるデータの内容を例示した図である。図10に示されるように、ユーザ属性データ記憶部205dには複数のユーザ識別データの各々に対応付けてユーザ属性データを格納したDB(以下、「ユーザ属性DB」と呼ぶ)が記憶されている。ユーザ属性DBに格納されるユーザ属性データは、ユーザがいずれの言語の発音トレーニングを受けたいかを示す言語データ、ユーザの教習における習熟度のレベルを示すレベルデータを含んでいる。
【0087】
また、教習システム2の記憶部205は、複数のユーザの各々に関し、そのユーザの使用する端末装置11に対し、サーバ装置20が過去に送信した読出位置指示データを識別する部分データIDおよびその回数を示す送信履歴データを記憶する送信履歴データ記憶部205eを備えている。
【0088】
図11は、送信履歴データ記憶部205eに記憶されるデータの内容を例示した図である。図11に示されるように、送信履歴データ記憶部205eには複数のユーザ識別データの各々に対応付けて送信履歴データを格納したDB(以下、「送信履歴DB」と呼ぶ)が記憶されている。送信履歴DBに格納される送信履歴データは、ユーザが所有するDVD−ROMを識別するコンテンツ識別データを1以上含む所有コンテンツ識別データ、コンテンツ識別データにより識別されるDVD−ROMの各々に関し過去に送信した読出位置指示データを識別する部分データIDを1以上含む既送信部分データID、既送信部分データIDの各々に関し過去に対応する読出位置指示データを送信した回数を示す既送信回数を含んでいる。
【0089】
図10および図11に例示したユーザ属性DBおよび送信履歴DBの各々に含まれるレコードは、互いにユーザ識別データにより対応付けられている。従って、ユーザ属性DBおよび送信履歴DBを個別のDBとして構成する代わりに、それらを統合したDBとして構成してもよい。
【0090】
教習システム2の記憶部205は、さらに、複数のDVD−ROMの各々に関し、端末ユニット10のユーザの発音を示す音データの妥当性を評価する際に基準として用いられる評価基準データを記憶する評価基準データ記憶部205fを備えている。
【0091】
図12は、評価基準データ記憶部205fに記憶されるデータの内容を例示した図である。図12に示されるように、評価基準データ記憶部205fには複数のDVD−ROMの各々に関し、そのDVD−ROMに格納されるデータに含まれる部分データの各々を識別する部分データIDに対応付けて、その部分データに応じた端末装置11による発音に対し端末装置11のユーザが発声した際の音声を示す音データの妥当性を評価するための基準を示す評価基準データとを格納したDB(以下、「評価基準DB」と呼ぶ)が記憶されている。
【0092】
評価基準DBに格納される評価基準データは、部分データIDに対応する部分データの音声データのコピーであるお手本音声データと、教習システム2を利用する様々なユーザが部分データIDに対応する部分データの再生に応じて過去に発音した音声に関し入力データ評価部206により算出されたポイントの分布を示すポイント分布データとを含んでいる。
【0093】
ポイント分布データは、例えば[100:0,99:0,98:2,97:3,・・・]のような形式を有している。このポイント分布データの例は、100ポイントを獲得したユーザはのべ0人、99ポイントを獲得したユーザはのべ0人、98ポイントを獲得したユーザはのべ2人、97ポイントを獲得したユーザはのべ3人、・・・であることを示している。
【0094】
[2.2.動作]
教習システム2のユーザは、予め、教習システム2による教習サービスを提供する事業者のWebページにアクセスする等により、自分が所有するマイク13のマイク識別データ、自分が所有するDVD−ROMのコンテンツ識別データ、そして自分が発音トレーニングを行いたい言語とそのレベルを、サーバ装置20に登録する。
【0095】
より具体的には、ユーザは端末装置11にマイク13を接続して端末装置11にマイク識別データを読み取らせた後、キーボード14を操作して読み取らせたマイク識別データをユーザ識別データとして端末装置11からサーバ装置20に送信させる。同様に、ユーザはDVD−ROMドライブ17にDVD−ROMをセットして端末装置11にコンテンツ識別データを読み取らせた後、キーボード14を操作して読み取らせたコンテンツ識別データを端末装置11からサーバ装置20に送信させる。なお、ユーザが複数のDVD−ROMを所有している場合、ユーザはコンテンツ識別データの登録作業を各々のDVD−ROMについて繰り返す。さらに、ユーザはキーボード14を操作して、「英語」等の言語および「低」等のレベルを入力した後、それらの入力により生成される言語データおよびレベルデータを端末装置11からサーバ装置20に送信させる。
【0096】
上記のように端末装置11からサーバ装置20に送信されたユーザ識別データとコンテンツ識別データは、送信履歴データ記憶部205e(図11参照)に記憶される送信履歴DBに、ユーザ識別データおよび所有コンテンツ識別データとして格納される。なお、既にユーザ識別データの登録がなされている場合には、既存のレコードの所有コンテンツ識別データ欄に新たな登録に関するコンテンツ識別データが追加される。
【0097】
また、上記のように端末装置11からサーバ装置20に送信された言語データおよびレベルデータは、ユーザ識別データとともに、ユーザ属性データ記憶部205d(図10参照)に記憶されるユーザ属性DBに格納される。なお、既にユーザ識別データの登録がなされている場合には、既存のレコードのユーザ属性データ欄に新たな登録に関する言語データおよびレベルデータが上書きされる。
【0098】
上記の登録作業を終えると、ユーザは教習システム2を利用可能となる。ユーザは、発音トレーニングを行いたい場合、端末装置11にマイク13を接続する。端末装置11への接続に応じて、マイク13はマイク識別データを端末装置11に出力し、端末装置11はそのマイク識別データを、端末ユニット10を使用するユーザを識別するユーザ識別データとしてサーバ装置20に送信する。
【0099】
サーバ装置20によりユーザ識別データが受信されると、制御部201はユーザ属性データ記憶部205dに記憶されているユーザ属性DB(図10参照)から、受信したユーザ識別データに対応するユーザ属性データを検索する。また、制御部201は送信履歴データ記憶部205eに記憶されている送信履歴DB(図11参照)から、受信したユーザ識別データに対応する送信履歴データを検索する。
【0100】
制御部201は、検索した送信履歴データの所有コンテンツ識別データに含まれるコンテンツ識別データに対応するコンテンツ属性DB(図6参照)を、コンテンツ属性データ記憶部205bに記憶されるコンテンツ属性DBの中から選択し、選択したコンテンツ属性DBから、検索したユーザ属性データの言語データおよびレベルデータを含むコンテンツ属性データを抽出する。
【0101】
制御部201は、抽出したコンテンツ属性データに含まれる部分データIDの各々を、検索した送信履歴データの既送信部分データID欄から検索する。その検索に失敗した場合、その部分データIDに対応する読出位置指示データは、サーバ装置20からユーザの利用する端末装置11には過去に1度も送信されていないことを示す。一方、検索に成功した場合、制御部201は送信履歴データにおいて、検索された部分データIDに対応する既送信回数を読み出す。そのように読み出される既送信回数は、対応する読出位置指示データが過去にユーザの利用する端末装置11に送信された回数を示す。
【0102】
制御部201は、上記のように、抽出したコンテンツ属性データに対応する読出位置指示データが端末装置11に過去に送信された回数を特定すると、その回数が少ないもの程高い確率で選択されるように優先度を与えた後、抽出したコンテンツ属性データの中から所定個数、例えば30個のコンテンツ属性データを任意に選択する。制御部201は選択したコンテンツ属性データの各々に対応する送信履歴データの既送信回数に1を加算する。
【0103】
制御部201は、以上のようにコンテンツ属性データを選択すると、選択したコンテンツ属性データに対応する読出位置指示データおよびガイダンスデータを、読出位置指示DB(図5参照)およびガイダンスDB(図7参照)から読み出し、対応するコンテンツ識別データおよび部分データIDとともに端末装置11に送信する。
【0104】
端末装置11はサーバ装置20から読出位置指示データおよびガイダンスデータを受信すると、それらに従い、ガイダンスの表示やDVD−ROMの再生による画像の表示および音声の発音の制御を行う。その際、端末装置11は読出位置指示データとともに受信したコンテンツ識別データに基づき、必要に応じてユーザに対しDVD−ROMのセットや入れ替えを指示する表示をディスプレイ15に行わせる。ユーザは、端末装置11の制御によりディスプレイ15に表示される指示に従いDVD−ROMのセットや入れ替えを行いつつ、ディスプレイ15に表示されるガイダンスやスピーカ16から発音される音声に従い英語の発音を行う。そのように発音されたユーザの音声は、マイク13に収音され、音データとして端末装置11に出力される。
【0105】
端末装置11は、マイク13から受け取ったユーザの音声を示す音データ(以下、「ユーザ音声データ」という)をサーバ装置20に送信する。その際、端末装置11は、ユーザの発音に対応するコンテンツ識別データおよび部分データIDの組合せ、すなわち、ユーザの発音の直前に再生された部分データを識別するデータをともに送信する。
【0106】
サーバ装置20によりユーザ音声データとコンテンツ識別データおよび部分データIDの組合せが受信されると、制御部201は受信したコンテンツ識別データおよび部分データIDの組合せに対応する評価基準データを、評価基準データ記憶部205fに記憶されている評価基準DB(図12参照)から検索する。
【0107】
入力データ評価部206は受信したユーザ音声データと、制御部201により検索された評価基準データのお手本音声データとの類似度を評価し、その結果を0〜100の数値で示すポイントとして算出する。入力データ評価部206は、検索された評価基準データのポイント分布データを用いて、新たに算出したポイントの偏差値を算出し、その結果を示す評価データを生成する。その後、入力データ評価部206は算出したポイントにより、検索された評価基準データのポイント分布データを更新する。サーバ装置20は、算出した評価データを端末装置11に送信する。
【0108】
端末装置11は評価データを受信すると、受信した評価データに基づき、ガイダンスデータに従い、部分データの再生等の繰り返しや、次の部分データの再生への移行等の制御を行う。その結果、ユーザに対し一連の教習プログラムが提供される。
【0109】
以上のように、教習システム2によっても、教習システム1により得られる効果と同様の効果が得られる。さらに、教習システム2によれば、ユーザが所有している複数のコンテンツデータを予めサーバ装置20に登録しておくことにより、ユーザはそれらの複数のコンテンツデータから任意に選択された部分データを用いた、よりバラエティに富んだ内容の教習サービスを受けることができる。
【0110】
また、教習システム2によれば、過去にユーザの端末装置11に対し送信された読出位置指示データの履歴に基づき、新たに送信される読出位置指示データの選択が行われるため、同じ部分データによる教習サービスが繰り返し同じユーザに対し提供される、といった不都合が回避される。
【0111】
また、教習システム2によれば、各ユーザの発音が他のユーザの発音に対する評価結果に基づき評価されるため、ユーザは自分の習熟度をより客観的に知ることができる。
【0112】
なお、教習システム2においては、ユーザ音声データが端末装置11からサーバ装置20に送信されるため、通信時間により教習サービスのスムーズな提供が妨げられないように、端末装置11においてユーザ音声データを圧縮した後、サーバ装置20へ送信し、サーバ装置20において圧縮されたユーザ音声データを解凍するようにしてもよい。
【0113】
また、教習システム2においては、サーバ装置20に様々なDVD−ROMに含まれる音声データが、お手本音声データとして評価基準データ記憶部205fに記憶される必要があるため、そのサイズが小さい方が望ましい。そこで、サーバ装置20はお手本音声データを圧縮した後記憶しておき、入力データ評価部206による評価に用いる際に、圧縮されたお手本音声データを解凍するようにしてもよい。
【0114】
[3.第3実施形態]
本発明の好適な他の実施形態として、ユーザが市販のミュージックCD−ROMを用いて、歌唱トレーニングを受けることを可能とする教習サービスを、第3実施形態として説明する。第3実施形態は第1実施形態と多くの点で共通しているため、以下に第3実施形態が第1実施形態と異なる点のみを説明する。また、第3実施形態の構成部のうち、第1実施形態もしくは第2実施形態の構成部に共通もしくは対応するものには、以下の説明において、第1実施形態もしくは第2実施形態の説明において用いた符号と同じ符号を付すものとする。
【0115】
[3.1.構成]
本発明の第3実施形態にかかる教習システム3の全体構成は、図1に示した第1実施形態にかかる教習システム1の全体構成と同様である。
【0116】
図13は、教習システム3の端末ユニット10の構成を示した図である。教習システム3の端末装置11が備える受信部114は、サーバ装置20からお手本となる歌唱音声を示す評価基準データを受信する評価基準データ受信部114dを備えている。。
【0117】
また、教習システム3の受信部114は、サーバ装置20からCD−ROMに格納される部分データおよびサーバ装置20から受信される評価基準データの加工を指示する加工指示データを受信する加工指示データ受信部114eを備えている。本実施形態において、加工指示データ受信部114eが受信する加工指示データは、ユーザの発声可能な音域に応じて、部分データおよび評価基準データにより示される音データの音程を上下させるピッチシフト処理を指示するデータである。
【0118】
また、教習システム3における端末装置11は、CD−ROMに格納される部分データおよびサーバ装置20から受信される評価基準データの加工を行うデータ加工部116を備えている。本実施形態において、データ加工部116は音データに対し加工指示データに従ったピッチシフト処理に加え、CD−ROMに格納される部分データに対し、その部分データに対応する評価基準データ、すなわち歌唱音声のみを示す音声データの位相を反転したデータを加算することにより、歌唱音声を含まない演奏音を示す音データを生成する処理を行う。
【0119】
図14は、教習システム3のサーバ装置20の構成を示した図である。教習システム3のサーバ装置20が備える送信部202は、端末装置11に評価基準データを送信する評価基準データ送信部202dと、加工指示データを送信する加工指示データ送信部202eを備えている。
【0120】
教習システム3のサーバ装置20が備える記憶部205に記憶されているコンテンツ属性DBは、教習システム1におけるコンテンツ属性DB(図6参照)と類似の構成を備えるが、属性データに音域データを含む点が特に異なる。図15は教習システム3のコンテンツ属性DBの内容を例示した図である。音域データは、対応する部分データIDにより識別される部分データの演奏音に含まれる歌唱音声の音域を示している。なお、音域データとして、各部分データに応じた音域を示すデータの代わりに、その楽曲における歌唱パート全体の音域を示すデータを用いるようにしてもよい。
【0121】
教習システム3の記憶部205に記憶されているガイダンスDBは、教習システム1におけるガイダンスDB(図7参照)と類似の構成を備えるが、教習システム3におけるガイダンスデータには、CD−ROMに格納されている部分データをそのまま再生する指示に加え、所定の加工が施された後の部分データを再生する指示が含まれる点が特に異なる。図16は教習システム3のガイダンスDBの内容を例示した図である。図16に例示されている(再生)はCD−ROMに格納されている部分データをそのまま再生することを指示し、(マイナスワン再生)はCD−ROMに格納されている部分データに歌唱音声データの位相を反転したものを加算して得られる音データを再生することを指示している。
【0122】
なお、ガイダンスデータにおいて、(ソロ再生)は評価基準データ、すなわちお手本の歌唱音声データを再生することを指示している。また、(表示)M3r!hDJ4i6_Score_001.bmpは、ファイル名がM3r!hDJ4i6_001_Score.bmpである画像データに従う表示を指示している。M3r!hDJ4i6_001_Score.bmpは、コンテンツ識別データ「M3r!hDJ4i6」、部分データ識別ID「001」により特定される部分データに応じた歌唱パートの楽譜を示す画像データである。
【0123】
教習システム3の記憶部205は評価基準データ記憶部205fを備えている。教習システム3を提供する事業者は、例えば以下の方法により各々のCD−ROMに関し評価基準データを生成し、予め評価基準データ記憶部205fに格納している。
(ア)カラオケ曲データを伴うミュージックCD−ROM: 伴奏付き歌唱音声を示す音データと伴奏のみを示すカラオケ曲データとの差分をとることにより、評価基準データを生成する。
(イ)カラオケ曲データを伴わないミュージックCD−ROM: 伴奏付き歌唱音声を示す音データにフィルタ処理を施し、歌唱音声を示す成分のみを抽出することにより、評価基準データを生成する。
図17は、教習システム3の評価基準データ記憶部205fに記憶されているデータの内容を例示した図である。図17に示されるように、評価基準データ記憶部205fは複数のCD−ROMの各々に対応する評価基準DBを格納しており、評価基準DBは、対応するCD−ROMに含まれる複数の部分データの部分データIDに対応付けて、評価基準データを格納している。
【0124】
教習システム3の記憶部205は、さらにスコアデータ記憶部205gを備えている。スコアデータ記憶部205gには、各部分データに対応する歌唱パートの楽譜を示す画像データが記憶されている。
【0125】
また、教習システム3のサーバ装置20は、ユーザの発声可能な音域に応じて、音程をシフトすべき方向および幅を算出し、算出した方向および幅のピッチシフト処理を指示する加工指示データを生成する加工指示データ生成部207を備えている。
【0126】
[3.2.動作]
ユーザは、教習システム3による歌唱トレーニングを行いたい場合、キーボード14を操作して、自分の歌唱能力のレベル、特に重点的に練習したい内容に関するキーワードおよび自分の発声可能な音域を入力した後、その入力により生成される音域を示すデータ(以下、それぞれ「ユーザレベルデータ」、「ユーザキーワードデータ」および「ユーザ音域データ」と呼ぶ)を端末装置11からサーバ装置20に送信させる。その後、ユーザは歌唱トレーニングに利用したいミュージックCD−ROMをCD−ROMドライブ12にセットする。
【0127】
ユーザによりCD−ROMがCD−ROMドライブ12にセットされると、セットされたCD−ROMからコンテンツ識別データが読み出され、端末装置11からサーバ装置20に送信される。その後、サーバ装置20において、端末装置11から受信したコンテンツ識別データ、ユーザレベルデータおよびユーザキーワードデータに基づき、教習システム1における場合と同様に、コンテンツ属性データの抽出が行われる。
【0128】
サーバ装置20の加工指示データ生成部207は、抽出したコンテンツ属性データに含まれる音域データにより示される音域が、端末装置11から受信したユーザ音域データにより示される音域に含まれるように、音程のシフトの方向および幅を決定する。その際、加工指示データ生成部207はシフトの幅が最小となるように幅を決定してもよいし、例えば2つの音域の真ん中に位置する音程が一致するようにシフトの幅を決定してもよい。加工指示データ生成部207は決定したシフトの方向および幅を示す加工指示データを生成する。
【0129】
制御部201は、抽出したコンテンツ属性データに対応する読出位置指示データ、ガイダンスデータおよび評価基準データを、読出位置指示DB、ガイダンスDBおよび評価基準DBから読み出す。制御部201は、読み出したガイダンスデータに、楽譜を示す画像データの表示の指示が含まれている場合、その画像データをスコアデータ記憶部205gから読み出す。サーバ装置20は、読み出したそれらのデータを、加工指示データ生成部207により生成された加工指示データとともに端末装置11に送信する。
【0130】
端末装置11は、サーバ装置20から受信した読出位置指示データに従いCD−ROMから部分データを読み出す。その後、端末装置11のデータ加工部116は、読み出した部分データの複製に対し、受信した評価基準データの位相を反転したものを加算して、マイナスワン再生用の音データを生成する。さらに、データ加工部116は受信した加工指示データに従い、部分データおよび生成したマイナスワン再生用の音データに対しピッチシフト処理を施す。制御部111は、受信したガイダンスデータに従い、受信した画像データ等の表示の制御を行うとともに、データ加工部116により加工の施された音データの再生および受信した評価基準データ(お手本の歌唱音声データ)の再生の制御を行う。
【0131】
ユーザは、制御部111の制御に従いディスプレイ15に表示されるガイダンスやスピーカ16から発音されるお手本の歌唱音声等に応じて、歌唱を行う。ユーザの歌唱音声はマイク13により収音され、ユーザ音声データとして端末装置11に入力される。入力データ評価部115は、ユーザ音声データと、サーバ装置20から受信された評価基準データとの類似度を示すポイントを算出する。その後、算出されたポイントに基づき、制御部111がガイダンスデータに従った制御を行う点は教習システム1における場合と同様である。その結果、ユーザに対し一連の教習プログラムが提供される。
【0132】
以上のように、教習システム3によっても、教習システム1により得られる効果と同様の効果が得られる。さらに、教習システム3によれば、ミュージックCD−ROMに格納される音データがそのまま再生されるだけでなく、加工されて利用されるため、特定の演奏パートの音を取り除いたマイナスワン演奏やユーザの発声可能な音域等に応じたお手本演奏の再生および評価等が可能となる。
【0133】
また、サーバ装置20から送信される評価基準データに基づき、ユーザ音声データの評価が行われるため、ミュージックCD−ROMに格納されている複数の演奏パートの音がミキシングされた音データのように、そのままでは評価基準データとして利用できないような場合であっても、ユーザ音声データの評価が可能となる。
【0134】
なお、サーバ装置20に格納され、サーバ装置20から端末装置11に送信される評価基準データのサイズを小さくするため、サーバ装置20において評価基準データの圧縮を行い、端末装置11においてその解凍を行うようにしてもよい点は、教習システム2における場合と同様である。
【0135】
[4.変形例]
本発明は、以下のように様々に変形することができる。例えば、上述した実施形態においては、コンテンツデータはCD−ROMまたはDVD−ROMを介して端末装置11に提供されるものとした。しかしながら、コンテンツデータを端末装置11に提供する手段はそれらに限られず、例えばフラッシュメモリのような半導体記憶媒体を介してもよいし、通信網を介して外部の装置から端末装置11に内蔵されるHDD(Hard Disc Drive)等へ直接、コンテンツデータをダウンロードするようにしてもよい。
【0136】
また、上述した実施形態においては、音データもしくは音データと伴う動画を示す画像データをコンテンツデータとして用い、ユーザの音声を示す音声データの妥当性を、基準となる音データとの比較により評価するものとした。しかしながら、コンテンツデータとして利用可能なデータの種類は音データや画像データに限られず、また評価の対象となるデータも、ユーザの音声を示す音声データに限られない。例えば、マイク13に代えて、エレキギターを接続し、エレキギターの演奏音を評価するようにしてもよい。また、例えばマイク13に代えて、撮像によりユーザの画像データを生成するビデオカメラを端末装置11に接続し、ユーザの画像データを基準となる画像データと比較することにより、ユーザの動きや姿勢等を評価するようにしてもよい。
【0137】
また、コンテンツデータとして、辞書データのようなデータベース化されたデータや、小説等のテキストデータ、素材となる図形データ等を用いてもよい。辞書データを用いれば、例えば単語暗記のためのクイズの提示および採点を行う教習サービスの提供が可能となる。また、図形データを複数格納するデータ集を用いれば、例えば図形パズルのような幼児用の知育サービスの提供が可能となる。
【0138】
また、上述した実施形態においては、ユーザの各々に関し過去に利用した部分データを特定する部分データIDを送信履歴データとして記録しておき、ユーザにより新たに利用されるべき部分データの選択に用いるものとしたが、履歴データの内容および利用方法としては様々なものが考えられる。例えば、現在形→未来形→過去形→過去完了形のように、習得すべき内容をカテゴリ化した後、順序付けておき、過去にユーザが習得したカテゴリを履歴データとして記録しておく等により、ユーザが次に習得すべき内容を選択可能としてもよい。また、ユーザが過去に指定したキーワード等を履歴データとして記録しておき、ユーザが好みそうな部分データを予測して選択するようにしてもよい。
【0139】
また、上述した実施形態においては、ユーザの音声を示すデータの妥当性の評価は、部分データ単位で行われるものとしたが、例えば一連の教習プログラム全体に関する評価を行うようにしてもよい。また、音程に関する評価、リズムに関する評価等、複数の要素毎に評価を行うようにしてもよい。
【0140】
なお、上述した実施形態においては、端末装置11およびサーバ装置20は専用のハードウェアにより実現されるものとして説明したが、汎用コンピュータにアプリケーションプログラムに従った処理を実行させることによりそれらを実現してもよい。端末装置11が汎用コンピュータにより実現される場合、制御部111、入力データ評価部115およびデータ加工部116は、汎用コンピュータが備えるCPU(Central Processing Unit)もしくはCPUの制御下で動作するDSP(Digital Signal Processor)がアプリケーションプログラムに従った処理を行うことにより実現される。同様に、サーバ装置20が汎用コンピュータにより実現される場合、制御部201、読出位置指示データ選択部204、入力データ評価部206および加工指示データ生成部207は、汎用コンピュータが備えるCPUもしくはCPUの制御下で動作するDSPがアプリケーションプログラムに従った処理を行うことにより実現される。
【図面の簡単な説明】
【0141】
【図1】本発明の実施形態にかかる教習システムの全体構成を示した図である。
【図2】本発明の第1実施形態にかかる端末ユニットの構成を示した図である。
【図3】CD−ROMに格納されているデータを模式的に示した図である。
【図4】本発明の第1実施形態にかかるサーバ装置の構成を示した図である。
【図5】本発明の第1実施形態にかかる読出位置指示データ記憶部に記憶されるデータの内容を例示した図である。
【図6】本発明の第1実施形態にかかるコンテンツ属性データ記憶部に記憶されるデータの内容を例示した図である。
【図7】本発明の第1実施形態にかかるガイダンスデータ記憶部に記憶されるデータの内容を例示した図である。
【図8】本発明の第2実施形態にかかる端末ユニットの構成を示した図である。
【図9】本発明の第2実施形態にかかるサーバ装置の構成を示した図である。
【図10】本発明の第2実施形態にかかるユーザ属性データ記憶部に記憶されるデータの内容を例示した図である。
【図11】本発明の第2実施形態にかかる送信履歴データ記憶部に記憶されるデータの内容を例示した図である。
【図12】本発明の第2実施形態にかかる評価基準データ記憶部に記憶されるデータの内容を例示した図である。
【図13】本発明の第3実施形態にかかる端末ユニットの構成を示した図である。
【図14】本発明の第3実施形態にかかるサーバ装置の構成を示した図である。
【図15】本発明の第3実施形態にかかるコンテンツ属性データ記憶部に記憶されるデータの内容を例示した図である。
【図16】本発明の第3実施形態にかかるガイダンスデータ記憶部に記憶されるデータの内容を例示した図である。
【図17】本発明の第3実施形態にかかる評価基準データ記憶部に記憶されるデータの内容を例示した図である。
【符号の説明】
【0142】
1・2・3…教習システム、10…端末ユニット、11…端末装置、12…CD−ROMドライブ、13…マイク、14…キーボード、15…ディスプレイ、16…スピーカ、17…DVD−ROMドライブ、20…サーバ装置、30…インターネット、111・201…制御部、112…データ入力部、113・202…送信部、114・203…受信部、115…入力データ評価部、116…データ加工部、204…読出位置指示データ選択部、205…記憶部、206…入力データ評価部、207…加工指示データ生成部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1以上のコンテンツデータの各々に関し、当該コンテンツデータに含まれる1以上の部分データの各々に関して当該部分データの読出開始位置および読出終了位置を指示する読出位置指示データを記憶する読出位置指示データ記憶手段と、
コンテンツデータを識別するコンテンツ識別データを、ネットワークを介して端末装置から受信するコンテンツ識別データ受信手段と、
前記コンテンツ識別データ受信手段が受信したコンテンツ識別データにより識別されるコンテンツデータに含まれる1以上の部分データに関する読出位置指示データを前記読出位置指示データ記憶手段から読み出して、前記ネットワークを介して前記端末装置に送信する読出位置指示データ送信手段と
を備えるサーバ装置。
【請求項2】
1以上のコンテンツデータの各々に関し、当該コンテンツデータに含まれる1以上の部分データの各々に関して当該部分データの読出開始位置および読出終了位置を指示する読出位置指示データを記憶する読出位置指示データ記憶手段と、
コンテンツデータに含まれる1以上の部分データに関する読出位置指示データを前記読出位置指示データ記憶手段から読み出して、当該コンテンツデータを識別するコンテンツ識別データとともに、ネットワークを介して端末装置に送信する読出位置指示データ送信手段と
を備えるサーバ装置。
【請求項3】
前記読出位置指示データ記憶手段に記憶されている読出位置指示データの各々に関し、当該読出位置指示データにより読出開始位置および読出終了位置が指示される部分データの属性を示すコンテンツ属性データを記憶するコンテンツ属性データ記憶手段と、
前記ネットワークを介して前記端末装置から、前記端末装置を使用するユーザの属性を示すユーザ属性データを受信するユーザ属性データ受信手段と、
前記コンテンツ属性データ記憶手段に記憶されているコンテンツ属性データの中から前記ユーザ属性データ受信手段が受信したユーザ属性データとの間で所定の条件を満たす1以上のコンテンツ属性データを検索し、当該検索したコンテンツ属性データの各々に対応する読出位置指示データを前記読出位置指示データ記憶手段に記憶されている読出位置指示データの中から選択する読出位置指示データ選択手段と
を備え、
前記読出位置指示データ送信手段は前記読出位置指示データ選択手段が選択した読出位置指示データを送信する
請求項1または2に記載のサーバ装置。
【請求項4】
前記読出位置指示データ記憶手段に記憶されている読出位置指示データの各々に関し、当該読出位置指示データにより読出開始位置および読出終了位置が指示される部分データの属性を示すコンテンツ属性データを記憶するコンテンツ属性データ記憶手段と、
1以上のユーザの各々に関し当該ユーザの属性を示すユーザ属性データを記憶するユーザ属性データ記憶手段と、
前記ネットワークを介して前記端末装置から、前記端末装置を使用するユーザを識別するユーザ識別データを受信するユーザ識別データ受信手段と、
前記コンテンツ属性データ記憶手段に記憶されているコンテンツ属性データの中から、前記ユーザ識別データ受信手段が受信したユーザ識別データにより識別されるユーザに関し前記ユーザ属性データ記憶手段に記憶されているユーザ属性データとの間で所定の条件を満たす1以上のコンテンツ属性データを検索し、当該検索したコンテンツ属性データの各々に対応する読出位置指示データを前記読出位置指示データ記憶手段に記憶されている読出位置指示データの中から選択する読出位置指示データ選択手段と
を備え、
前記読出位置指示データ送信手段は前記読出位置指示データ選択手段が選択した読出位置指示データを送信する
請求項1または2に記載のサーバ装置。
【請求項5】
前記読出位置指示データ記憶手段に記憶されている読出位置指示データの各々に関し、当該読出位置指示データを当該サーバ装置から受信した端末装置に入力される入力データの妥当性を評価するための基準を示す評価基準データを記憶する評価基準データ記憶手段と、
前記読出位置指示データ送信手段が送信する読出位置指示データに関し前記評価基準データ記憶手段に記憶されている評価基準データを、前記ネットワークを介して前記端末装置に送信する評価基準データ送信手段と
を備える請求項1または2に記載のサーバ装置。
【請求項6】
前記読出位置指示データ記憶手段に記憶されている読出位置指示データの各々に関し、当該読出位置指示データを当該サーバ装置から受信した端末装置に入力される入力データの妥当性を評価するための基準を示す評価基準データを記憶する評価基準データ記憶手段と、
前記ネットワークを介して前記端末装置から、前記端末装置に入力された入力データを受信する入力データ受信手段と、
前記読出位置指示データ送信手段が送信した読出位置指示データに関し前記評価基準データ記憶手段に記憶されている評価基準データに基づき、前記入力データ受信手段が受信した入力データの妥当性を評価する入力データ評価手段と、
前記入力データ評価手段による評価の結果を示す評価データを前記端末装置に送信する評価データ送信手段と
を備える請求項1または2に記載のサーバ装置。
【請求項7】
コンテンツデータを識別する1以上のコンテンツ識別データを、ネットワークを介してサーバ装置に送信するコンテンツ識別データ送信手段と、
前記ネットワークを介して前記サーバ装置から、前記コンテンツ識別データ送信手段が送信したコンテンツ識別データにより識別されるコンテンツデータに含まれる部分データの読出開始位置および読出終了位置を指示する1以上の読出位置指示データを受信する読出位置指示データ受信手段と、
前記読出位置指示データ受信手段が受信した読出位置指示データに従い、コンテンツデータを記憶する記憶媒体から部分データを読み出し、読み出した部分データに従い発音もしくは表示の制御を行う制御手段と
を備える端末装置。
【請求項8】
ネットワークを介してサーバ装置から、コンテンツデータを識別する1以上のコンテンツ識別データと、当該コンテンツ識別データにより識別されるコンテンツデータに含まれる部分データの読出開始位置および読出終了位置を指示する1以上の読出位置指示データとを受信する読出位置指示データ受信手段と、
前記読出位置指示データ受信手段が受信した読出位置指示データに従い、前記読出位置指示データ受信手段が受信したコンテンツ識別データにより識別されるコンテンツデータを記憶する記憶媒体から部分データを読み出し、読み出した部分データに従い発音もしくは表示の制御を行う制御手段と
を備える端末装置。
【請求項9】
当該端末装置を使用するユーザの属性を示すユーザ属性データを、前記ネットワークを介して前記サーバ装置に送信するユーザ属性データ送信手段を備える
請求項7または8に記載の端末装置。
【請求項10】
当該端末装置を使用するユーザを識別するユーザ識別データを、前記ネットワークを介して前記サーバ装置に送信するユーザ識別データ送信手段を備える
請求項7または8に記載の端末装置。
【請求項11】
データの入力を受け取るデータ入力手段と、
前記制御手段の制御により実行された発音もしくは表示に応じて前記データ入力手段に対し入力されたデータである入力データの妥当性を、当該制御に用いられた部分データに基づき評価する入力データ評価手段と
を備え、
前記制御手段は、前記入力データ評価手段による評価の結果を示す評価データに従い発音もしくは表示の制御を行う
請求項7または8に記載の端末装置。
【請求項12】
前記ネットワークを介して前記サーバ装置から、前記読出位置指示データ受信手段が受信する読出位置指示データの各々に関する評価基準データを受信する評価基準データ受信手段と、
データの入力を受け取るデータ入力手段と、
前記制御手段の制御により実行された発音もしくは表示に応じて前記データ入力手段に対し入力されたデータである入力データの妥当性を、当該制御に用いられた部分データの読出開始位置および読出終了位置を指示した読出位置指示データに関し前記評価基準データ受信手段が受信した評価基準データに基づき評価する入力データ評価手段と
を備え、
前記制御手段は、前記入力データ評価手段による評価の結果を示す評価データに従い発音もしくは表示の制御を行う
請求項7または8に記載の端末装置。
【請求項13】
データの入力を受け取るデータ入力手段と、
前記制御手段の制御により実行された発音もしくは表示に応じて前記データ入力手段に対し入力されたデータである入力データを、前記ネットワークを介して前記サーバ装置に送信する入力データ送信手段と、
前記ネットワークを介して前記サーバ装置から、前記入力データ送信手段が送信した入力データの妥当性を評価した結果を示す評価データを受信する評価データ受信手段と
を備え、
前記制御手段は、前記評価データ受信手段が受信した評価データに従い発音もしくは表示の制御を行う
請求項7または8に記載の端末装置。
【請求項14】
ネットワークを介して端末装置との間でデータ通信を行う通信手段を備えるコンピュータに、
1以上のコンテンツデータの各々に関し、当該コンテンツデータに含まれる1以上の部分データの各々に関して当該部分データの読出開始位置および読出終了位置を指示する読出位置指示データを記憶する処理と、
コンテンツデータを識別するコンテンツ識別データを、前記ネットワークを介して前記端末装置から受信する処理と、
受信したコンテンツ識別データにより識別されるコンテンツデータに含まれる1以上の部分データに関する読出位置指示データを、前記ネットワークを介して前記端末装置に送信する処理と
を実行させるプログラム。
【請求項15】
ネットワークを介して端末装置との間でデータ通信を行う通信手段を備えるコンピュータに、
1以上のコンテンツデータの各々に関し、当該コンテンツデータに含まれる1以上の部分データの各々に関して当該部分データの読出開始位置および読出終了位置を指示する読出位置指示データを記憶する処理と、
コンテンツデータに含まれる1以上の部分データに関する読出位置指示データを、当該コンテンツデータを識別するコンテンツ識別データとともに、前記ネットワークを介して前記端末装置に送信する処理と
を実行させるプログラム。
【請求項16】
ネットワークを介してサーバ装置との間でデータ通信を行う通信手段を備えるコンピュータに、
コンテンツデータを識別する1以上のコンテンツ識別データを、前記ネットワークを介して前記サーバ装置に送信する処理と、
前記ネットワークを介して前記サーバ装置から、送信したコンテンツ識別データにより識別されるコンテンツデータに含まれる部分データの読出開始位置および読出終了位置を指示する1以上の読出位置指示データを受信する処理と、
受信した読出位置指示データに従い、コンテンツデータを記憶する記憶媒体から部分データを読み出し、読み出した部分データに従い発音もしくは表示の制御を行う処理と
を実行させるプログラム。
【請求項17】
ネットワークを介してサーバ装置との間でデータ通信を行う通信手段を備えるコンピュータに、
前記ネットワークを介して前記サーバ装置から、コンテンツデータを識別する1以上のコンテンツ識別データと、当該コンテンツ識別データにより識別されるコンテンツデータに含まれる部分データの読出開始位置および読出終了位置を指示する1以上の読出位置指示データとを受信する処理と、
受信した読出位置指示データに従い、受信したコンテンツ識別データにより識別されるコンテンツデータを記憶する記憶媒体から部分データを読み出し、読み出した部分データに従い発音もしくは表示の制御を行う処理と
を実行させるプログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate


【公開番号】特開2007−188175(P2007−188175A)
【公開日】平成19年7月26日(2007.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−3987(P2006−3987)
【出願日】平成18年1月11日(2006.1.11)
【出願人】(000004075)ヤマハ株式会社 (5,930)
【Fターム(参考)】