説明

サーバ装置、電子機器、商品購入システム、商品購入方法、及びプログラム

【課題】ECサイト側で個々の電子機器に適した利便性の高い決済用ユーザインターフェースを生成し、提供することが可能なサーバ装置等を提供する。
【解決手段】 ECサイト管理サーバ2と、電子マネーデータを格納したICチップ4を内蔵した携帯電話3とを利用した商品購入システム1において、携帯電話3はECサイト管理サーバ2に対して商品の購入依頼を送信する際に、電子マネーデータをICチップ4から読み込み、支払方法提示要求とともに送信する。ECサイト管理サーバ2は支払方法提示要求、商品ID、及び電子マネーデータを受信すると、その商品が受信した電子マネーデータによって決済可能か否かを判定し、その判定結果が利用可能な支払方法に含まれて提示される支払方法提示ページデータ51を生成し、携帯電話3へ送信する。携帯電話3は支払方法提示ページ51を受信し、表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子マネーを用いて決済を行うためのサーバ装置、電子機器、商品購入システム、商品購入方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、携帯電話のサービスとして「おサイフケータイ(登録商標)」と呼ばれる電子マネー機能が提供されている。この種の携帯電話では、携帯電話端末内に非接触通信型ICチップが内蔵され、携帯電話に電子マネーアプリケーションを搭載することで、非接触通信機能を利用して、携帯電話内部の電子マネーデータをPOSレジ端末等に読み取らせることが可能となっている。
近年は、電子マネーサービスを提供する事業者が増大する傾向にあり、それに呼応してユーザも一つの携帯電話に複数の電子マネーを利用登録する場合が生じてきた。ところが、電子マネーは事業者毎に夫々異なるアプリケーションが用意されるため、複数の電子マネーを利用登録する場合は、対応する複数の電子マネー用アプリケーションを予め携帯電話内にインストールしておき、決済時にいずれの電子マネーを利用するかをユーザ自身が選択する必要があった。また、各種ECサイトでも複数種類の電子マネーを決済に利用可能とするものが増えてきている。
【0003】
一方、携帯電話に多くの電子マネーを利用登録している場合は、ユーザ自身が電子マネーの残高やポイント情報をそれぞれ参照した後に決済に使用する電子マネーを選択するという状況が予想される。しかし、従来の携帯電話で電子マネーの残高やポイント情報を参照するためには、電子マネーアプリケーションの起動、残高等の確認、アプリケーション終了といった作業を利用登録している電子マネー全てについて繰り返し行う必要があった。また、多くの携帯電話では、他のアプリケーションを使用する場合は携帯ブラウザを一旦終了させることを要求される場合もあった。
【0004】
そのような操作の煩雑さを回避するため、例えば特許文献1には、複数の電子マネー種を利用可能な携帯端末装置において、複数の電子マネー種毎のマネー使用状況を記憶し、各電子マネー種のマネー使用状況を比較し、比較結果に応じて、決済に用いる電子マネー種を選択し、選択された電子マネー種の電子マネー決済機能を実行可能な状態に設定するものについて記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−099076号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1は実店舗にあるPOS端末に接続されたICカードリーダライタを利用した決済を想定したものであり、携帯ブラウザを使用中に電子マネー機能を更に利用することが想定されていない。特に、ECサイトにおける商品購入の際には、店員による説明なしにユーザが支払方法を決定したり、決済手続きを行う必要があるため、ユーザにとってより明確で、利便性の高い決済方法が要望されている。
【0007】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたもので、ECサイト側で個々の電子機器に適した利便性の高い決済用ユーザインターフェースを生成し、提供することが可能なサーバ装置、電子機器、商品購入システム、商品購入方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前述した課題を解決するため第1の発明は、電子商取引を提供するサーバ装置であって、取扱商品の商品価格情報と取扱可能な電子マネーに関する取扱可能電子マネー管理情報とを記憶する記憶手段と、1または複数の電子マネーについて、少なくとも電子マネーの種類及び残高を含む電子マネーデータを格納したICチップを内蔵した電子機器からネットワークを介して、支払方法提示要求、商品ID、及び前記ICチップに格納されている電子マネーデータを受信する受信手段と、前記受信手段により受信した商品IDに該当する商品が受信した電子マネーデータによって決済可能か否かを前記記憶手段に記憶されている情報に基づいて判定する判定手段と、前記判定手段による判定結果が利用可能な支払方法に含まれて提示される支払方法提示ページデータを生成する支払方法提示ページデータ生成手段と、前記支払方法提示ページデータ生成手段により生成された支払方法提示ページデータを前記電子機器へ送信する支払方法提示ページデータ送信手段と、を備えることを特徴とするサーバ装置である。
【0009】
また、第2の発明は、電子商取引を提供するサーバ装置であって、取扱商品の商品価格情報の問い合わせ先情報と取扱可能な電子マネーに関する取扱可能電子マネー管理情報とを記憶する記憶手段と、1または複数の電子マネーについて、少なくとも電子マネーの種類及び残高を含む電子マネーデータを格納したICチップを内蔵した電子機器からネットワークを介して、支払方法提示要求、商品ID、及び前記ICチップに格納されている電子マネーデータを受信する受信手段と、前記受信手段により受信した商品IDに該当する商品の商品価格情報を前記記憶手段に記録された問い合わせ先情報に基づいて問い合わせて取得し、該商品が受信した電子マネーデータによって決済可能か否かを前記記憶手段に記憶されている情報に基づいて判定する判定手段と、前記判定手段による判定結果が利用可能な支払方法に含まれて提示される支払方法提示ページデータを生成する支払方法提示ページデータ生成手段と、前記支払方法提示ページデータ生成手段により生成された支払方法提示ページデータを前記電子機器へ送信する支払方法提示ページデータ送信手段と、を備えることを特徴とするサーバ装置である。
【0010】
また、第3の発明は、電子商取引を提供するサーバ装置であって、取扱商品の商品価格情報と取扱可能な電子マネーに関する取扱可能電子マネー管理情報との問い合わせ先情報を記憶する記憶手段と、1または複数の電子マネーについて、少なくとも電子マネーの種類及び残高を含む電子マネーデータを格納したICチップを内蔵した電子機器からネットワークを介して、支払方法提示要求、商品ID、及び前記ICチップに格納されている電子マネーデータを受信する受信手段と、前記受信手段により受信した商品IDに該当する商品の商品価格情報及び取扱可能な電子マネーの情報を前記記憶手段に記録された問い合わせ先情報に基づいて問い合わせて取得し、該商品が受信した電子マネーデータによって決済可能か否かを前記記憶手段に記憶されている情報に基づいて判定する判定手段と、前記判定手段による判定結果が利用可能な支払方法に含まれて提示される支払方法提示ページデータを生成する支払方法提示ページデータ生成手段と、前記支払方法提示ページデータ生成手段により生成された支払方法提示ページデータを前記電子機器へ送信する支払方法提示ページデータ送信手段と、を備えることを特徴とするサーバ装置である。
【0011】
第1乃至第3の発明によれば、電子商取引を提供するサーバ装置は、電子機器から支払方法提示要求、商品ID、及び電子機器内蔵のICチップに格納されている1または複数の電子マネーについての少なくとも電子マネーの種類及び残高を含む電子マネーデータを受信すると、該商品ID及び該電子マネーデータに対応付けて記憶されている商品価格情報及び取扱可能な電子マネーの情報を取得し、受信した商品IDに該当する商品が受信した電子マネーデータによって決済可能か否かを取得した情報に基づいて判定する。また、サーバ装置は、上記判定の結果が、利用可能な支払方法に含まれて提示される支払方法提示ページデータを生成し、前記電子機器へ送信する。
【0012】
これにより、サーバ装置側で個々の電子機器の保有する電子マネー情報や購入しようとする商品に適した支払方法提示ページを生成し、電子機器に提供することが可能となる。このため、ユーザは電子マネーの利用状況を確認するために電子マネーアプリケーションを起動する必要はなく、サーバ装置から送信される支払方法提示ページを確認して、手早く決済処理へ進むことが可能となる。したがって、ユーザにとって利便性の高い決済用ユーザインターフェースを提供できる。
【0013】
特に、電子機器のブラウザを利用してサーバ装置との間で商品の購入手続きを行う場合に、従来であれば、ユーザは電子機器内の電子マネーの利用状況を確認するためにブラウザの利用を中断して電子マネーアプリケーションを起動させる必要があったが、本発明によればその必要がなく、電子マネーアプリケーションを起動しなくてもサーバ装置から送信される支払方法提示ページにより、電子機器内の電子マネーによって所望の商品を購入可能であるか否かをすぐに確認できる。このため、本発明は従来の手法にない顕著な効果を有する。
【0014】
また、第1乃至第3の発明において、前記判定手段は、受信した電子マネーの残高、チャージ限度額、利用登録の有無、ポイント数のうち、少なくともいずれか一つの情報に基づいて前記商品IDにて特定される商品が決済可能か否かを判定し、前記支払方法提示ページデータ生成手段は、前記判定手段により決済不可と判定された電子マネーについては、その理由を電子マネーの種類別に明示することが望ましい。
【0015】
これにより、ユーザが電子機器にて、サーバ装置側で生成された支払方法提示ページを参照すれば決済不可の原因を確認できるようになるため利便性を向上できる。また、購入しようとする商品の決済が、現状の電子マネーの残高、チャージ限度額、利用登録の有無、ポイント数等に基づいて可能か否かが判定され、その判定結果が支払方法提示ページに反映されるため、決済不可の場合であっても、ユーザが次の行動(チャージする、ポイントを利用する、購入を控える等)を考えるためのヒントを得やすく、ユーザの購買行動を有効に支援できるようになる。
【0016】
また、第1乃至第3の発明において、前記サーバ装置側で提供する商品購入ページ及び前記支払方法提示ページは、前記電子機器のブラウザで読み取り及び表示可能な形式で記述され、前記商品購入ページには、ユーザによる購入操作の入力に伴って前記ICチップから電子マネーデータを読み込むためのタグが予め記述されることが望ましい。
【0017】
商品購入ページや前記支払方法提示ページが電子機器のブラウザで読取・表示可能となる。また、商品購入ページデータに、前記ICチップから電子マネーデータを読み込むためのタグを予め埋め込んでおけば、電子機器による所定の操作に伴ってタグに従った動作が行われるため、サーバ装置が支払方法提示ページを生成するために適したタイミングで、電子機器に内蔵されるICチップ内のデータ読取を実現できる。
【0018】
第4の発明は、第1乃至第3の発明のサーバ装置にネットワークを介してアクセス可能な電子機器であって、1または複数の電子マネーについて、少なくとも電子マネーの種類及び残高を含む電子マネーデータを格納したICチップを内蔵し、前記サーバ装置に対して前記ネットワークを介してある商品の購入依頼を送信する際に、電子マネーデータを前記ICチップから読み込み、支払方法提示要求とともに送信する支払方法提示要求送信手段と、前記支払方法提示要求に応じて前記サーバ装置によって生成された、前記商品が前記電子マネーデータに含まれる電子マネーによって決済可能か否かを示す情報が利用可能な支払方法に含まれて提示される支払方法提示ページデータを受信し、表示する表示手段と、を備えることを特徴とする電子機器である。
【0019】
第4の発明の電子機器は、1または複数の電子マネーについて、少なくとも電子マネーの種類及び残高を含む電子マネーデータを格納したICチップを内蔵しており、サーバ装置に対して商品の購入依頼を送信する際に、前記電子マネーデータを前記ICチップから読み込み、支払方法提示要求とともに送信し、この支払方法提示要求に応じて前記サーバ装置によって生成された支払方法提示ページデータを受信し、表示する。支払方法提示ページデータには前記商品が前記電子マネーデータに含まれる電子マネーによって決済可能か否かを示す情報が利用可能な支払方法に含まれて提示される。
【0020】
これにより、電子機器の要求に応じて、サーバ装置により生成された個々の電子機器の保有する電子マネー情報や購入しようとする商品に適した支払方法提示ページを受信し、表示することが可能となる。このため、電子機器を使用するユーザは、商品の支払方法を確認するために電子機器に搭載されている電子マネーアプリケーションを起動させる必要がなく、手早く電子マネーの利用状況を確認して、決済処理へ進むことが可能となる。したがって、ユーザにとって利便性の高い決済用ユーザインターフェースを提供できる。
【0021】
第5の発明は、電子商取引を提供するサーバ装置と、当該サーバ装置にネットワークを介してアクセス可能な電子機器と、を利用した商品購入システムであって、前記電子機器は、1または複数の電子マネーについて、少なくとも電子マネーの種類及び残高を含む電子マネーデータを格納したICチップを内蔵し、前記サーバ装置に対して前記ネットワークを介してある商品の購入依頼を送信する際に、電子マネーデータを前記ICチップから読み込み、支払方法提示要求とともに送信する支払方法提示要求送信手段を備え、前記サーバ装置は、取扱商品の商品価格情報及び取扱可能な電子マネーに関する情報を取得する情報取得手段と、前記電子機器から前記ネットワークを介して、前記支払方法提示要求、商品ID、及び前記ICチップに格納されている電子マネーデータを受信する受信手段と、前記受信手段により受信した商品IDに該当する商品が受信した電子マネーデータによって決済可能か否かを前記情報取得手段により取得した情報に基づいて判定する判定手段と、前記判定手段による判定結果が利用可能な支払方法に含まれて提示される支払方法提示ページデータを生成する支払方法提示ページデータ生成手段と、前記支払方法提示ページデータ生成手段により生成された支払方法提示ページデータを前記電子機器へ送信する支払方法提示ページデータ送信手段と、を備え、前記電子機器は、更に、前記支払方法提示ページデータ送信手段によって送信された支払方法提示ページデータに従った表示を行う表示手段を、備えることを特徴とする商品購入システムである。
ここで、情報取得手段による情報の取得とは、前記サーバ装置が備える記憶装置からの情報の読出し、前記サーバ装置からアクセス可能な他のサーバ装置が備える記憶装置からのネットワークを介した情報の読出しを含むものとする。
【0022】
第5の発明によれば、電子商取引を提供するサーバ装置と、当該サーバ装置にネットワークを介してアクセス可能な電子機器と、を利用した商品購入システムにおいて、前記電子機器は、1または複数の電子マネーについて、少なくとも電子マネーの種類及び残高を含む電子マネーデータを格納したICチップを内蔵し、前記サーバ装置に対して前記ネットワークを介してある商品の購入依頼を送信する際に、前記電子マネーデータを前記ICチップから読み込み、支払方法提示要求とともに送信する。前記サーバ装置は、取扱商品の商品価格情報及び取扱可能な電子マネーに関する情報を取得し、前記電子機器から前記ネットワークを介して、前記支払方法提示要求、商品ID、及び前記ICチップに格納されている電子マネーデータを受信すると、受信した商品IDに該当する商品が受信した電子マネーデータによって決済可能か否かを取得した情報に基づいて判定する。また、サーバ装置は、上記判定の結果を含む支払方法提示ページデータを生成し、前記電子機器へ送信する。前記電子機器は、サーバ装置から送信された支払方法提示ページデータに従った表示を行う。
【0023】
これにより、サーバ装置側で個々の電子機器の保有する電子マネー情報や購入しようとする商品に適した支払方法提示ページを生成し、提供することが可能となるため、電子機器を使用するユーザは、商品の支払方法を確認するために電子機器に搭載されている電子マネーアプリケーションを起動させる必要がなく、手早く電子マネーの利用状況を確認して、決済処理へ進むことが可能となる。したがって、ユーザにとって利便性の高い決済用ユーザインターフェースを提供できる。
【0024】
第6の発明は、電子商取引を提供するサーバ装置と、当該サーバ装置にネットワークを介してアクセス可能であって、1または複数の電子マネーについて、少なくとも電子マネーの種類及び残高を含む電子マネーデータを格納したICチップが内蔵された電子機器と、を利用した商品購入方法であって、前記電子機器が、前記サーバ装置に対して前記ネットワークを介してある商品の購入依頼を送信する際に、電子マネーデータを前記ICチップから読み込み、支払方法提示要求とともに送信する支払方法提示要求送信ステップと、前記サーバ装置が、前記電子機器から前記ネットワークを介して、前記支払方法提示要求、商品ID、及び前記ICチップに格納されている電子マネーデータを受信する受信ステップと、前記サーバ装置が、取扱商品の商品価格情報及び取扱可能な電子マネーに関する情報を取得する情報取得ステップと、前記受信ステップにおいて受信した商品IDに該当する商品が受信した電子マネーデータによって決済可能か否かを、前記情報取得ステップにおいて取得した情報に基づいて判定する判定ステップと、前記サーバ装置が、前記判定ステップにおける判定結果が利用可能な支払方法に含まれて提示される支払方法提示ページデータを生成する支払方法提示ページデータ生成ステップと、前記サーバ装置が、生成した支払方法提示ページデータを前記電子機器へ送信する支払方法提示ページデータ送信ステップと、前記電子機器が、前記サーバ装置から送信された前記支払方法提示ページデータを受信し、表示する表示ステップと、を含むことを特徴とする商品購入方法である。
ここで、情報取得ステップによる情報の取得とは、前記サーバ装置が備える記憶装置からの情報の読出し、前記サーバ装置からアクセス可能な他のサーバ装置が備える記憶装置からのネットワークを介した情報の読出しを含むものとする。
【0025】
第6の発明によれば、電子機器は、1または複数の電子マネーについて、少なくとも電子マネーの種類及び残高を含む電子マネーデータを格納したICチップを内蔵し、サーバ装置に対してネットワークを介してある商品の購入依頼を送信する際に、前記電子マネーデータを前記ICチップから読み込み、支払方法提示要求とともに送信する。前記サーバ装置は、取扱商品の商品価格情報及び取扱可能な電子マネーに関する情報を取得し、前記電子機器から前記ネットワークを介して、前記支払方法提示要求、商品ID、及び前記ICチップに格納されている電子マネーデータを受信すると、受信した商品IDに該当する商品が受信した電子マネーデータによって決済可能か否かを取得した情報に基づいて判定する。また、サーバ装置は、上記判定の結果を含む支払方法提示ページデータを生成し、前記電子機器へ送信する。前記電子機器は、サーバ装置から送信された支払方法提示ページデータに従った表示を行う。
【0026】
これにより、サーバ装置側で個々の電子機器の保有する電子マネー情報や購入しようとする商品に適した支払方法提示ページを生成し、提供することが可能となるため、電子機器を使用するユーザは、商品の支払方法を確認するために電子機器に搭載されている電子マネーアプリケーションを起動させる必要がなく、手早く電子マネーの利用状況を確認して、決済処理へ進むことが可能となる。したがって、ユーザにとって利便性の高い決済用ユーザインターフェースを提供できる。
【0027】
第7の発明は、コンピュータにより読み取り可能な形式で記述されたプログラムであって、電子機器からネットワークを介して、支払方法提示要求、商品ID、及び前記電子機器に内蔵されるICチップに格納されている1または複数の電子マネーについての、少なくとも電子マネーの種類及び残高を含む電子マネーデータを受信する受信ステップと、取扱商品の商品価格情報及び取扱可能な電子マネーに関する情報を取得する情報取得ステップと、前記受信ステップにおいて受信した商品IDに該当する商品が受信した電子マネーデータによって決済可能か否かを、前記情報取得ステップにおいて取得した情報に基づいて判定する判定ステップと、前記判定ステップにおける判定結果が利用可能な支払方法に含まれて提示される支払方法提示ページデータを生成する支払方法提示ページデータ生成ステップと、生成した支払方法提示ページデータを前記電子機器へ送信する支払方法提示ページデータ送信ステップと、を含む処理をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
ここで、情報取得ステップによる情報の取得とは、前記コンピュータが備える記憶装置からの情報の読出し、前記コンピュータのからアクセス可能な他のコンピュータが備える記憶装置からのネットワークを介した情報の読出しを含むものとする。
【0028】
第7の発明によれば、コンピュータを第1乃至第3または第5の発明に記載のサーバ装置として機能させることが可能となる。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、ECサイト側で個々の電子機器に適した利便性の高い決済用ユーザインターフェースを生成し、提供することが可能なサーバ装置、電子機器、商品購入システム、商品購入方法、及びプログラムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】商品購入システム1の全体構成図
【図2】ECサイト管理サーバ2のハードウエア構成図
【図3】(A)取扱可能電子マネー管理テーブル28、(B)商品情報30の一例を示す図
【図4】ICチップ4を内蔵した携帯電話3のハードウエア構成図
【図5】携帯電話3のアプリケーションとICチップ4の関係を示す図
【図6】携帯電話3内のICチップ4に保持される電子マネーデータ411,412について説明する図
【図7】商品購入申し込み時の動作を説明するためのシーケンス図
【図8】(A)ECサイト管理サーバ2の生成する商品購入ページ50の一例、(B)支払方法提示ページ51の一例
【図9】決済処理の流れを説明するシーケンス図
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、図面に基づいて本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
まず、図1〜図6を参照して本発明の構成について説明する。
【0032】
図1は、本発明に係る商品購入システム1のシステム構成を示す図である。
図1に示すように、商品購入システム1は、電子機器(電子機器の一例として携帯電話3)からアクセス可能なECサイトを管理するECサイト管理サーバ2と、当該ECサイト管理サーバ2に携帯電話基地局5、通信回線等を含むネットワーク7を介してアクセスする携帯電話3とを備えて構成される。また、ECサイト管理サーバ2や携帯電話3は、ネットワーク7を介して電子マネー事業者のサーバ8やクレジットカード事業者のサーバ9等にアクセス可能である。なお、ネットワーク7には、各コンピュータを通信接続するLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等も含まれる。また、本実施の形態では、電子機器の一例として携帯電話3について説明するが、電子機器には、ネットワーク通信機能を備えた携帯情報端末(PDA)、ゲーム端末、その他の情報処理端末等を含むものとする。
【0033】
次に、図2を参照して、ECサイト管理サーバ2(サーバ装置)のハードウエア構成を説明する。
図2に示すように、ECサイト管理サーバ2は、制御部21、記憶部22、メディア入出力部23、入力部24、表示部25、周辺機器I/F部26、通信部27等がバス29を介して接続されて構成される。
【0034】
制御部21は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等により構成される。
CPUは、記憶部22、ROM、記録媒体等に格納されるプログラムをRAM上のワークメモリ領域に呼び出して実行し、バス29を介して接続された各部を駆動制御する。ECサイト管理サーバ2の制御部21は、携帯電話3のブラウザにて読取可能なECサイトの各ページデータを生成し、保持し、携帯電話3からの要求に応じたページデータを携帯電話3に送信する処理を実行する。例えば、商品リストページ(不図示)、商品詳細ページ(不図示)、後述する商品購入ページ50(図8参照)、後述する支払方法提示ページ51(図8参照)、決済ページ(不図示)等の各種ページデータがECサイト管理サーバ3により生成され、記憶部22等に格納される。なお、これらのページデータは、例えばHTML(HyperText Markup Language)、XHTML(Extensible HTML)等の携帯電話3のブラウザにて読取及び表示可能な形式で記述され、適宜必要なタグが挿入される。
【0035】
本実施の形態において、ECサイト管理サーバ2の制御部21は、携帯電話3からネットワーク7を介して支払方法提示要求とともに購入する商品の商品ID及び携帯電話3側に格納されている電子マネーデータを受信すると、後述する支払方法提示処理(図7参照)を実行し、受信した購入商品ID及び電子マネーデータに基づいて、商品が受信した電子マネーデータによって決済可能か否かを判定し、その判定結果が反映された支払方法提示ページ51のページデータ(以下、支払方法提示ページデータという)を生成し、携帯電話3へ送信する。支払方法提示ページデータを生成する際、制御部21は、記憶部22の取扱可能電子マネー管理テーブル28や商品情報30に格納される情報を参照する。
また、ECサイト管理サーバ2は、携帯電話3と電子マネー事業者との間の決済処理を仲介する(図9参照)。
【0036】
ROMは、コンピュータのブートプログラムやBIOS等のプログラム、データ等を恒久的に保持する。RAMは、ロードしたプログラムやデータを一時的に保持するとともに、制御部21が各種処理を行うために使用するワークエリアを備える。
【0037】
記憶部22は、HDD(ハードディスクドライブ)等であり、制御部21が実行するプログラムや、プログラム実行に必要なデータ、OS(オペレーティング・システム)等が格納されている。これらのプログラムコードは、制御部21により必要に応じて読み出されてRAMに移され、CPUに読み出されて実行される。
【0038】
記憶部22には、ECサイト管理サーバ2が取扱う電子マネーの種別や各電子マネーの情報が格納された取扱可能電子マネー管理テーブル28と、ECサイト管理サーバ2が取扱う商品の価格情報等を格納した商品情報30とが記憶される。
【0039】
取扱可能電子マネー管理テーブル28は、ECサイト管理サーバ2の運営者が提携する取扱可能な電子マネーの種別(電子マネーID)と、各電子マネーの情報を格納するテーブルである。電子マネーの情報には、例えばチャージ限度額、名称等が含まれる。
【0040】
例えば、図3(A)に示すように、取扱可能電子マネー管理テーブル28には、電子マネーID「0000001」について、チャージ限度額「50,000」円、名称「電子マネーA」等の情報が紐付けて格納される。同様に、電子マネーID「0000002」について、チャージ限度額「20,000」円、名称「電子マネーB」等の情報が紐付けて格納され、電子マネーID「0000003」について、チャージ限度額「30,000」円、名称「電子マネーC」等の情報が紐付けて格納される。
取扱可能電子マネー管理テーブル28は、ECサイト管理サーバ2が、利用可能な支払方法をユーザに提示するための判定を行う際に参照される。また、取扱可能電子マネー管理テーブル28に格納される電子マネーの情報は、電子マネー事業者の提供する情報に基づいて、ECサイト管理サーバ2により適宜更新される。
【0041】
また、例えば、図3(B)に示すように、商品情報30には、商品ID「aaa01」の商品価格「3,000」円等の情報が紐付けて格納される。同様に、商品ID「aaa02」の商品価格「3,500」円等の情報が対応付けて格納される。
商品情報30は、ECサイト管理サーバ2が、利用可能な支払方法をユーザに提示するための判定を行う際に参照される。また、商品情報30に格納される各商品の価格情報等は、ECサイト管理サーバ2により適宜更新される。
【0042】
なお、当業者には容易に理解されることであるが、上述の取扱可能電子マネー管理テーブル28及び商品情報30は、ネットワーク7上の別のサーバ装置が管理するデータベース(外部記憶装置)に格納されてもよい。この場合、ECサイト管理サーバ2は、記憶部22に商品情報3(商品価格情報)の問い合わせ先情報(すなわち、上述の外部記憶装置のIPアドレス等)や取扱可能電子マネー管理テーブル28(取り扱い可能な電子マネーの情報)の問い合わせ先情報を記憶しており、制御部21はこれらの問い合わせ先情報を用いて該当するサーバ装置のデータベースにアクセスし、商品IDに該当する商品の商品価格情報を取得したり、取り扱い可能な電子マネーの情報を取得したりする。
【0043】
図2の説明に戻る。
ECサイト管理サーバ2のメディア入出力部23(ドライブ装置)は、例えば、フロッピー(登録商標)ディスクドライブ、PDドライブ、CDドライブ、DVDドライブ、MOドライブ等のメディア入出力装置であり、データの入出力を行う。
【0044】
入力部24は、例えば、キーボード、マウス等のポインティング・デバイス、テンキー等の入力装置であり、入力されたデータを制御部21へ出力する。
表示部25は、例えば液晶パネル、CRTモニタ等のディスプレイ装置と、ディスプレイ装置と連携して表示処理を実行するための論理回路で構成され、制御部21の制御により入力された表示情報をディスプレイ装置上に表示させる。
周辺機器I/F部26は、プリンタ、その他の周辺機器とのインタフェースである。
通信部27は、通信制御装置、通信ポート等を有し、ネットワークとの通信を媒介する通信インタフェースである。
【0045】
次に、図4を参照して、本発明に係る携帯電話3のハードウエア構成を説明する。
図4に示すように、携帯電話3は、制御部31、記憶部32、携帯電話通信部33、入力部34、表示部35、音声入力部36、音声出力部37を有する。また携帯電話3は、当該携帯電話3の内部のI/F(インターフェース)を介してICチップ4と接続される。
【0046】
制御部31は、CPU、ROM、RAM等により構成され、ROM、記憶部32等に格納されるプログラム(後述する各種アプリケーションを含む)をRAM上のワークメモリ領域に呼び出して実行し、携帯電話3の各部を駆動制御する。ROMは、携帯電話3のOS(オペレーティング・システム)、プログラム実行に必要なデータ等を恒久的に保持する。RAMは、ロードしたプログラムやデータを一時的に保持するとともに、制御部31が各種処理を行うために使用するワークエリアを備える。
【0047】
記憶部32は、携帯電話3に内蔵または挿入されたフラッシュメモリ等の不揮発性の記憶媒体であり、携帯電話3にインストールされているプログラム(アプリケーション)や、電話番号及びメールアドレス等のアドレス帳データ等の更新可能なデータを記憶する。
【0048】
図5に示すように、携帯電話3の記憶部32には、携帯ブラウザ301、携帯メーラ302、利用登録した電子マネーに対応する電子マネーアプリケーション(以下、アプリと省略する)303,304、内蔵されたICチップ4を制御するためのコントロールアプリ305等が格納される。制御部31は、上述のプログラム、アプリに従った処理を実行する。以下、説明の便宜上、コントロールアプリ305等のプログラムを処理の主体とする場合があるが、実際には、制御部31がそれぞれのプログラムに従った処理を実行する。
【0049】
コントロールアプリ305は携帯電話3に内蔵されるICチップ4内のデータを携帯電話3の制御部31(CPU)を用いて読み出しまたは書き込むためのアプリケーションプログラムである。従来は、ICチップ4内に格納された電子マネーデータ411,412を読出す際は、対応する電子マネーアプリ303,304を起動する必要があったが、コントロールアプリ305により、ICチップ4のコントローラ41に格納された電子マネーデータ411,412の一括読出しが可能となっている。例えば、携帯電話3の携帯ブラウザ301にて表示されているページデータに、電子マネーデータ411,412の読み取りを指示するタグ(以下、ICチップ情報読取タグという)が挿入されている場合、当該タグに対応付けられた操作をユーザが行うと、携帯ブラウザ31は、コントロールアプリ305へICチップ情報読込コマンドを渡す。コントロールアプリ305は、ICチップ情報読込コマンドに従ってICチップ4内の電子マネーデータ(残高情報やポイント情報)411,412を読出し、携帯ブラウザ301へ返す。このようにして携帯ブラウザ301は、ICチップ4内の電子マネーデータ411,412をECサイト管理サーバ2へ送信することが可能となる。
もしくは、携帯ブラウザ301の表示画面上でトリガになる操作をユーザが行うと、コントロールアプリ305が携帯ブラウザ301からECサイト管理サーバ2のURLを渡されて起動され、コントロールアプリ305は、ECサイト管理サーバ2に直接アクセスしてICチップ情報読込コマンドを取得し、このコマンドにより読み出した電子マネーデータ411,412を直接ECサイト管理サーバ2に送信するようにしてもよい。
【0050】
携帯電話3は、携帯ブラウザ301によってECサイト管理サーバ2にアクセスする。また、携帯ブラウザ301は、ECサイト管理サーバ2から受信したページデータに従った表示データを生成し、表示部35に表示する。また、携帯ブラウザ301は、各ページデータに埋め込まれているタグに従った処理を行う。携帯ブラウザ301は、例えば、商品購入申し込みの際に選択操作され、ICチップ4内の情報を読込むためのICチップ情報読取タグが埋め込まれた購入ボタン50aを表示内容に含む商品購入ページ50(図8参照)を表示し、購入ボタン50aが選択、押下操作されると、上述のICチップ情報読取タグに従って、コントロールアプリ305にICチップ4内の電子マネーデータ411,412を読み込ませるためのICチップ情報読込コマンドを送信する。コントロールアプリ305は、ICチップ情報読込コマンドに応じてICチップ4内の電子マネーデータ411,412(残高、ポイント等)を読み込み、携帯ブラウザ301へ返す。携帯ブラウザ301は、ECサイト管理サーバ2に対してユーザの操作に従ってある商品の購入依頼を送信する際、取得した電子マネーデータ411,412を支払方法提示要求とともにECサイト管理サーバ2に送信する。
【0051】
図4の説明に戻る。
携帯電話3の入力部34は、数字や文字、操作指示を入力するためのキーボタン等を有し、キーボタンの操作に応じた信号を制御部31に出力する。
表示部35は、液晶表示パネル等を有し、制御部31からの指示に従った表示を行う。
なお、入力部34及び表示部35が一体的に構成されたタッチパネル式の入出力部としてもよい。
【0052】
携帯電話通信部33は、通信制御部、変調器、復調器、アンテナ等を含み、音声入力部36から入力された音声データを変調し携帯電話基地局5へ送信したり、携帯電話基地局5から受信した音声データを復調し、音声出力部37へ出力したりする。また、携帯電話通信部33は、パケット通信用のデータを生成し、携帯電話3の携帯通信用アンテナ(不図示)を介して携帯電話基地局5に送信したり、或いは、携帯電話基地局5から送信される無線信号を受信し、受信した信号を復調してパケット通信用のデータを取得する。
携帯ブラウザ301による携帯電話3とECサイト管理サーバ2との間の情報の送受信は、この携帯電話通信部33により行われる。
【0053】
音声入力部36は、マイク、A/D変換器等により構成され、入力された音声信号をディジタル信号に変換して通信部33へ出力する。音声出力部37は、音声再生回路、スピーカ、イヤホン等により構成され、携帯電話通信部33にて受信し、復調された音声データを受け取ると、音声再生回路によって音声に変換し、スピーカ等から出力する。
【0054】
ICチップ4は、携帯電話3に内蔵される非接触通信ICチップであり、コントローラ41、非接触通信アンテナ43、内部I/F42を備える。ICチップ4は、コントローラ41及び非接触通信アンテナ43を利用して携帯電話3の外部のホスト端末のICカードリーダライタと非接触通信を行う非接触通信機能と、内部I/F42を介し携帯電話3の制御部31との内部接続を行う内部接続機能とを有する。コントローラ41は、CPU、ROM、RAM、不揮発性メモリ等を備え、上述の非接触通信機能及び内部接続機能を制御する。コントローラ41の不揮発性メモリには、ICチップ4の機能に応じた各種データが格納される。例えば本実施の形態では、コントローラ41内の不揮発性メモリに、利用登録された電子マネーAのデータ411及び電子マネーBのデータ412が格納される(図5参照)。ICチップ4は、例えば公知のFeliCa(登録商標)技術を採用したICチップを使うことができる。
【0055】
図6は、ICチップ4のコントローラ41に格納される電子マネーデータ411,412の内容の一例を示す図である。図6に示すように、電子マネーデータ411,412として、携帯電話3が利用登録した電子マネーの種別(電子マネーID)と、各電子マネーの残高、ポイント等の情報が格納される。
【0056】
例えば、図6に示す例では、電子マネーID「0000001」について、残高「2,000」円、ポイント「200」ポイント等の情報が対応付けて格納される。同様に、電子マネーID「0000002」について、残高「10,000」円、ポイント「40」ポイント等の情報が対応付けて格納される。
【0057】
電子マネーデータ411、412は金銭に関するデータであるため、通常、その格納領域へのアクセスには制限が設けられている。例えば、上述のコントロールアプリ305からの情報を読出す際は制限が少ないが、情報の書込みについては制限が大きく、所定の権限を有する場合にのみ許可される。従って、決済時における残高やポイントの書き換え処理は、電子マネーアプリ304,305などの許可されたアプリを用いてICチップ4へアクセスする場合か、外部ホスト端末(ICカードリーダライタ)との非接触通信機能を利用して所定の電子マネーアプリを用いてアクセスする場合は許可される。
【0058】
次に、図7〜図9を参照して、商品購入システム1における商品購入時の各部の動作を説明する。
【0059】
携帯電話3は、携帯ブラウザ301を利用してECサイト管理サーバ2へアクセスし、ECサイト管理サーバ2から各種ページデータを受信する。
ECサイト管理サーバ2から携帯電話3に対して、商品購入ページ50のページデータが送信される(ステップS1)と、携帯電話3の携帯ブラウザ301は商品購入ページを表示部35に表示する。この段階では、例えば、図8に示す商品購入ページ50が表示されるものとする(ステップS2)。
【0060】
図8に示す商品購入ページ50には、商品画像や商品名、価格等の商品情報とともに購入ボタン50aが表示される。購入ボタン50aは、携帯電話3の入力部34の操作に従って選択、押下(指定)操作されるものである。商品購入ページ50のページデータには、購入ボタン50aの押下(指定)操作に伴って電子マネーデータ411,412をICチップ4から読み込むためのICチップ情報読込タグが埋め込まれている。また、商品購入ページ50のページデータには、電子マネーデータ411,412をICチップ4から読み込んだ後にECサイト管理サーバ2に対して読み込んだ電子マネーデータ411,412、選択した商品ID、及び支払方法提示ページデータ要求を送信するためのタグが埋め込まれている。
【0061】
携帯電話3の入力部24により、購入ボタン50aが押下操作されると(ステップS3)、携帯ブラウザ301はコントロールアプリ305に対してICチップ4内に格納された電子マネーデータ411,412の読み込みを指示するICチップ情報読込コマンドを送信する(ステップS4)。コントロールアプリ305は、ICチップ情報読込コマンドに応じてICチップ4内の電子マネーデータ411,412(電子マネーID、残高、ポイント等)を読み込み、携帯ブラウザ301へ返す(ステップS4)。なお、電子マネーIDと残高のみを読み込む指示が上述のタグに記述されている場合には、電子マネーIDと残高のみを読み込む。
【0062】
携帯ブラウザ301は、電子マネーID、電子マネー残高、ポイント、商品ID等の情報を含む支払方法提示ページデータ要求の送信情報を生成し、ECサイト管理サーバ2に送信する(ステップS5、ステップS6)。ECサイト管理サーバ2は、携帯ブラウザ301から、電子マネーID、電子マネー残高、ポイント、商品ID等の情報を含む支払方法提示ページデータ要求を受信すると、サーバ2の記憶部22の取扱可能電子マネー管理テーブル28及び商品情報30を参照し、利用可能な電子マネーIDと商品の価格を問い合わせる(ステップS7)。すなわち、サーバ2の記憶部22に対して受信した商品IDを送り(ステップS8)、商品IDに応じた商品金額を商品情報30から取得するとともに、取扱可能電子マネー管理テーブル28に格納された取扱可能な電子マネーの電子マネーID(取扱可能電子マネーID)を取得する(ステップS9)。
【0063】
その後、ECサイト管理サーバ2は、取得した電子マネーデータ411,412、商品金額、利用可能電子マネーIDに基づいて、受信した指定商品が、受信した電子マネーデータ411,412によって決済可能か否かの情報を含む支払方法提示ページ51を生成する(ステップS10)。
【0064】
図8(B)は、支払方法提示ページ51の一例を示す図である。図8(B)に示すように、支払方法提示ページ51には、商品画像、商品名称、商品価格の他、支払方法の一覧52が表示される。支払方法の一覧52には、このECサイトで取り扱い可能な決済手段を選択するためのボタンが一覧表示される。例えば、「クレジットカード」ボタン53の他、当該ECサイトが提携する各種電子マネーのボタン(「電子マネーB」ボタン54、「電子マネーA」ボタン57、「電子マネーC」ボタン59)が生成されて表示される。
【0065】
また、支払方法の一覧52の各電子マネーのボタン54,57,59には、電子マネーの利用状況(残高、ポイント等)や、指定された商品が受信した電子マネーデータ411,412に含まれる電子マネーによって決済可能か否かが明示される。
【0066】
支払方法の一覧52に、上述のような決済可能か否かの情報を明示するために、ECサイト管理サーバ2の制御部21は、取扱可能電子マネー管理テーブル28、携帯電話3から受信した電子マネーデータ411,412(電子マネーID及び電子マネー残高等)、受信した商品ID、及び商品情報30に基づいて、指定商品が決済可能であるか否かを判定する。
【0067】
判定の結果、ECサイト管理サーバ2にて取り扱い可能な電子マネーであって、携帯電話3で利用登録がされており、また、残高が不足しない場合は、残高情報55やポイント情報56等をその電子マネーの名称を示すボタン(例えば、「電子マネーB」ボタン54)に付加する。
【0068】
判定の結果、ECサイト管理サーバ2にて取り扱い可能な電子マネーであって、携帯電話3で利用登録がされているが、残高が不足する場合は、残高不足情報58をその電子マネーの名称を示すボタン(例えば、「電子マネーA」ボタン57)に付加する。
【0069】
判定の結果、受信した電子マネーIDがECサイト管理サーバ2にて取り扱い可能な電子マネーに含まれない、または、ECサイト管理サーバ2にて取り扱い可能な電子マネーIDが受信した電子マネーデータに含まれない場合は、利用登録がされていない旨を示す利用登録情報60をその電子マネーの名称を示すボタン(例えば、「電子マネーC」ボタン59)に付加する。
【0070】
取扱可能電子マネー管理テーブル28に格納される各電子マネーのチャージ限度額が指定商品の商品価格を下回る場合は、決済不可であるため、チャージ限度額が小さい旨を示す情報をその電子マネーの名称を示すボタンに付加する(不図示)。
【0071】
また、残高が不足する場合であっても、ポイントを利用すれば指定商品の購入が可能となる場合は、その旨を示す情報をその電子マネーの名称を示すボタンに付加する(不図示)。
【0072】
例えば、図3の例によれば、ECサイト管理サーバ2の取扱可能電子マネーは、「電子マネーA」、「電子マネーB」、「電子マネーC」の3種類である。一方、ECサイト管理サーバ2が携帯電話3から「電子マネーB」の残高情報「10,000」と「電子マネーA」の残高情報「2,000」とを受信し、指定商品の商品価格が「5,000」円である場合は、「電子マネーB」のみが受信した残高の範囲で決済可能であると判定され、「電子マネーA」は残高不足と判定される。また、「電子マネーC」は携帯電話3で利用登録されていないため、利用登録なしと判定される。
【0073】
ECサイト管理サーバ2はこのような判定結果を対応する電子マネーのボタン内等に明示する。すなわち、決済可能と判定された「電子マネーB」ボタン54に、携帯電話3から取得した電子マネーBについての残高情報55を表示する。ポイント情報を取得している場合にはポイント情報56を表示してもよい。また、「電子マネーA」ボタン57に、残高が不足する旨を示す残高不足情報58を表示する。また、「電子マネーC」ボタン59に、携帯電話3にて電子マネーCの利用登録がない旨を示す利用登録情報60を表示する。
【0074】
また、ECサイト管理サーバ2の制御部21は、支払方法の一覧52に表示する支払方法(ボタン)の表示順序を、支払いに適した順序で並べ替えた支払方法提示ページ51を生成してもよい。
【0075】
例えば、図8(B)に示すように、支払方法の一覧52の上から順に、クレジットカードボタン51、残高の足りている電子マネーB、残高の不足する電子マネーA、利用登録のされていない電子マネーCのように、電子マネーの利用状況(利用登録の有無、残高)に応じて並べ替えてもよい。また、残高に加え、ポイントを反映して並べ替えるようにしてもよい。更に、ECサイト管理サーバ2は、電子マネーの事業者のサーバ8から最新の情報を受け取り、現在適用されるポイント付与率や期間限定ポイント等にしたがって、利用に適した電子マネーを一覧52の上に表示するようにしてもよい。
【0076】
また、電子マネーのチャージ処理へ移行するためのチャージ移行ボタンを更に支払方法提示ページデータに含めるようにしてもよい。
【0077】
また、複数の電子マネーデータ411,412が携帯電話3に利用登録されている場合において、いずれかの電子マネーが残高不足であっても、これらの複数の電子マネーの残高を合算すると、商品価格に達し、商品購入が可能となる場合には、合算決済処理へ移行する合算決済ボタンを支払方法提示提示ページ50に追加してもよい。合算決済処理では、ECサイト管理サーバ2は、各電子マネー事業者へ割り振る決済金額を指定したり、決済処理へ移行する処理等を行う。
【0078】
ECサイト管理サーバ2にて支払方法提示ページ51が生成されると(ステップS10)、ECサイト管理サーバ2は生成した支払方法提示ページデータを携帯電話3へ送信する(ステップS11)。携帯ブラウザ301は、ECサイト管理サーバ2から送信された支払方法提示ページデータを受信し、表示部35に表示する(ステップS12)。
【0079】
以降の決算処理については、携帯電話3とECサイト管理会社2と選択された事業者のサーバとの間で行われる。図9に示すように、例えば、支払方法提示ページ51に提示された支払方法の中から、「電子マネーB」ボタン54が選択されると(ステップS21)、携帯ブラウザ301は、表示部35に請求先メールアドレスの入力画面を表示する。ユーザにより入力画面に請求先メールアドレスが入力され(ステップS22)、送信指示が入力されると、携帯ブラウザ301はECサイト管理サーバ2に電子マネー決済開始指示と請求先メールアドレスを送信する(ステップS23)。ECサイト管理サーバ2は、決済管理番号を生成し(ステップS24)、決済管理番号、請求先メールアドレス、購入金額を電子マネーBの事業者サーバ8に送信する(ステップS25)。
【0080】
その後の決済処理は、電子マネー事業者毎に定められた手順で行われるため、夫々異なる処理となるが、説明のために一例を示す。
例えば、電子マネーB事業者サーバ8がECサイト管理サーバ2から、決済管理番号、請求先メールアドレス、購入金額を受信すると、電子マネーB事業者サーバ8は受付完了通知をECサイト管理サーバ2へ送信する(ステップS26)。ECサイト管理サーバ2は受付完了画面ページを携帯電話3に送信する(ステップS27)。
また、電子マネーB事業者サーバ8は支払開始メールを請求先メールアドレス宛に送信する(ステップS28)。
【0081】
携帯電話3の携帯メーラ302により支払開始メールが受信され、ユーザの操作によって支払開始メールに記載された電子マネーBのサーバ8へのリンクが選択されると、まず、携帯電話3は、電子マネーBのアプリ304を起動する(ステップS29)。電子マネーBのアプリ304はICチップ4にアクセスし、受信した支払い開始メールの上記リンクに埋め込まれた支払金額の減算を指示するコマンドを送信する(ステップS30)。ICチップ4のコントローラ41は、減算指示コマンドに従って電子マネーの残高の減算処理を行い、ICチップ4内の電子マネーBデータ412を書き換える(ステップS31)。減算処理後、ICチップ4のコントローラ41は、電子マネーBアプリ304に減算処理終了のレスポンスを返し、電子マネーBアプリ304は携帯電話3の通信機能を利用して、支払い完了通知を電子マネーB事業者サーバ8へ送信する(ステップS32)。電子マネーB事業者サーバ8は、決済完了メールを請求先メールアドレス宛に送信する(ステップS33)。また、電子マネーB事業者サーバ8は、決済管理番号、及び決済完了通知をECサイト管理サーバ2へ送信する(ステップS34)。このようにして決済処理が終了すると、ECサイト管理サーバ2は商品発送処理へ移行する(ステップS35)。
【0082】
以上説明したように、本実施の形態の商品購入システム1は、ECサイトを管理するECサイト管理サーバ2と、当該ECサイト管理サーバ2にネットワーク7を介してアクセスする携帯電話3とを備える。携帯電話3は、1または複数の電子マネーデータ(411,412)を格納したICチップ4を内蔵する。また、携帯電話3は、ECサイト管理サーバ2との通信時は携帯ブラウザ301を利用し、ICチップ4内のデータの読取り時はコントロールアプリ305を利用する。
【0083】
携帯電話3は、ECサイト管理サーバ2に対してネットワーク7を介して商品購入を依頼する際に、携帯電話3に格納された電子マネーデータ411,412をICチップ4から読み込み、商品IDや支払方法提示要求とともに送信する。ECサイト管理サーバ2は、携帯電話3から支払方法提示要求とともに商品ID及び電子マネーデータ411,412を受信すると、受信した商品IDに紐付けられた商品金額を取得し、電子マネーが取扱可能か否かの情報(取扱可能電子マネーテーブル28)を取得し、取得した情報に基づいて、受信した電子マネーデータの残高情報によって商品の購入が可能か否かを判定する。また、その判定結果が反映された支払方法提示ページデータを生成し、携帯電話3へ送信する。携帯電話3は、受信した支払方法提示ページ51を表示する。
【0084】
これにより、ECサイト管理サーバ2側で個々の携帯電話3の保有する電子マネーデータや購入しようとする商品に適した支払方法提示ページ51を生成し、携帯電話3のユーザに提示することが可能となるため、携帯電話3を使用するユーザは、商品の支払方法を確認するためにわざわざ電子マネーアプリケーションを起動させる必要がなく、手早く電子マネーの利用状況を確認して、決済処理へ進むことが可能となる。したがって、ユーザにとって利便性の高い決済用ユーザインターフェースを提供できる。
支払方法提示ページ51には、携帯電話3の電子マネーの使用状況(残高、ポイント、利用登録の有無等の情報)に基づいて、指定した商品の購入が可能か否かが判定され、その判定結果に応じた内容が支払方法に含まれて提示されるため、ユーザは、電子マネーの種類毎に電子マネーアプリを起動しなくても、各電子マネーの使用可否を一度に確認できる。
【0085】
また、受信した電子マネーの残高、チャージ限度額、利用登録の有無、ポイント数等に基づいて決済可能か否かが判定され、その結果が支払方法提示ページ51に反映され、明示されるため、ユーザにとって確認しやすい支払方法提示ページ51を生成できる。また、購入しようとする商品の決済が、現状の電子マネーの残高、チャージ限度額、利用登録の有無、ポイント数等に基づいて可能か否かが判定され、その判定結果が支払方法提示ページ51に反映されるため、決済不可の場合であっても、ユーザが次の行動(チャージする、ポイントを利用する、購入を控える等)を考えるためのヒントを得やすく、ユーザの購買行動を有効に支援できるようになる。
【0086】
また、商品購入ページ50や支払方法提示ページ51は、携帯電話3の携帯ブラウザ301で読取・表示可能な形式で記述される。また、これらのページデータに、ICチップ4から電子マネーデータを読み込むためのタグを予め埋め込んでおけば、携帯電話3による所定の操作に伴ってタグに従った動作が行われるため、ECサイト管理サーバ2側が支払方法提示ページ51を生成するために適したタイミングで、携帯電話3に内蔵されるICチップ4内のデータ読取を実現できる。
【0087】
なお、上述の実施の形態では、ECサイト管理サーバ2は携帯電話向けのECサイトを想定し、例示したが、一般のコンピュータ向けのECサイトとしてもよい。また、電子マネー用のICチップ4を内蔵した携帯電話3を用いてECサイト管理サーバ2へアクセスするものとしたが、これに限定されない。携帯電話3に代えて、例えば、ICチップ4を内蔵した携帯型ゲーム機、PDA(Personal Digital Assistants)、その他のネットワーク通信機能を備えた電子機器とした場合も、携帯ブラウザ301に相当するブラウザと、ICチップ4内のデータを読み取るためのコントロールアプリとが、各電子機器に予め搭載される必要がある。
【0088】
その他、当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【符号の説明】
【0089】
1・・・商品購入システム
2・・・ECサイト管理サーバ
21・・・制御部
22・・・記憶部
27・・・通信部
28・・・取扱可能電子マネー管理テーブル
30・・・商品情報
3・・・携帯電話(ICチップ4を内蔵)
31・・・制御部
32・・・記憶部
33・・・携帯電話通信部
34・・・入力部
35・・・表示部
4・・・ICチップ
41・・・コントローラ
42・・・内部I/F
43・・・非接触通信アンテナ
301・・・携帯ブラウザ
302・・・携帯メーラ
303・・・電子マネーAアプリ
304・・・電子マネーBアプリ
305・・・コントロールアプリ
411・・・電子マネーAデータ
412・・・電子マネーBデータ
5・・・・携帯電話基地局
7・・・ネットワーク
8・・・電子マネーB事業者サーバ
9・・・クレジットカード事業者サーバ
50・・・商品購入ページ
50a・・購入ボタン
51・・・支払方法提示ページ
52・・・支払方法の一覧
53・・・クレジットカードボタン
54・・・電子マネーBボタン
55・・・残高情報
56・・・ポイント情報
57・・・電子マネーAボタン
58・・・残高不足情報
59・・・電子マネーCボタン
60・・・利用登録情報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子商取引を提供するサーバ装置であって、
取扱商品の商品価格情報と取扱可能な電子マネーに関する取扱可能電子マネー管理情報とを記憶する記憶手段と、
1または複数の電子マネーについて、少なくとも電子マネーの種類及び残高を含む電子マネーデータを格納したICチップを内蔵した電子機器からネットワークを介して、支払方法提示要求、商品ID、及び前記ICチップに格納されている電子マネーデータを受信する受信手段と、
前記受信手段により受信した商品IDに該当する商品が受信した電子マネーデータによって決済可能か否かを前記記憶手段に記憶されている情報に基づいて判定する判定手段と、
前記判定手段による判定結果が利用可能な支払方法に含まれて提示される支払方法提示ページデータを生成する支払方法提示ページデータ生成手段と、
前記支払方法提示ページデータ生成手段により生成された支払方法提示ページデータを前記電子機器へ送信する支払方法提示ページデータ送信手段と、
を備えることを特徴とするサーバ装置。
【請求項2】
電子商取引を提供するサーバ装置であって、
取扱商品の商品価格情報の問い合わせ先情報と取扱可能な電子マネーに関する取扱可能電子マネー管理情報とを記憶する記憶手段と、
1または複数の電子マネーについて、少なくとも電子マネーの種類及び残高を含む電子マネーデータを格納したICチップを内蔵した電子機器からネットワークを介して、支払方法提示要求、商品ID、及び前記ICチップに格納されている電子マネーデータを受信する受信手段と、
前記受信手段により受信した商品IDに該当する商品の商品価格情報を前記記憶手段に記録された問い合わせ先情報に基づいて問い合わせて取得し、該商品が受信した電子マネーデータによって決済可能か否かを前記記憶手段に記憶されている情報に基づいて判定する判定手段と、
前記判定手段による判定結果が利用可能な支払方法に含まれて提示される支払方法提示ページデータを生成する支払方法提示ページデータ生成手段と、
前記支払方法提示ページデータ生成手段により生成された支払方法提示ページデータを前記電子機器へ送信する支払方法提示ページデータ送信手段と、
を備えることを特徴とするサーバ装置。
【請求項3】
電子商取引を提供するサーバ装置であって、
取扱商品の商品価格情報と取扱可能な電子マネーに関する取扱可能電子マネー管理情報との問い合わせ先情報を記憶する記憶手段と、
1または複数の電子マネーについて、少なくとも電子マネーの種類及び残高を含む電子マネーデータを格納したICチップを内蔵した電子機器からネットワークを介して、支払方法提示要求、商品ID、及び前記ICチップに格納されている電子マネーデータを受信する受信手段と、
前記受信手段により受信した商品IDに該当する商品の商品価格情報及び取扱可能な電子マネーの情報を前記記憶手段に記録された問い合わせ先情報に基づいて問い合わせて取得し、該商品が受信した電子マネーデータによって決済可能か否かを前記記憶手段に記憶されている情報に基づいて判定する判定手段と、
前記判定手段による判定結果が利用可能な支払方法に含まれて提示される支払方法提示ページデータを生成する支払方法提示ページデータ生成手段と、
前記支払方法提示ページデータ生成手段により生成された支払方法提示ページデータを前記電子機器へ送信する支払方法提示ページデータ送信手段と、
を備えることを特徴とするサーバ装置。
【請求項4】
前記判定手段は、
受信した電子マネーの残高、チャージ限度額、利用登録の有無、ポイント数のうち、少なくともいずれか一つの情報に基づいて前記商品IDにて特定される商品が決済可能か否かを判定し、
前記支払方法提示ページデータ生成手段は、前記判定手段により決済不可と判定された電子マネーについては、その理由を電子マネーの種類別に明示することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のサーバ装置。
【請求項5】
前記サーバ装置側で提供する商品購入ページ及び前記支払方法提示ページは、前記電子機器のブラウザで読み取り及び表示可能な形式で記述され、
前記商品購入ページには、ユーザによる購入操作の入力に伴って前記ICチップから電子マネーデータを読み込むためのタグが予め記述されることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のサーバ装置。
【請求項6】
請求項1または3のいずれかに記載のサーバ装置にネットワークを介してアクセス可能な電子機器であって、
1または複数の電子マネーについて、少なくとも電子マネーの種類及び残高を含む電子マネーデータを格納したICチップを内蔵し、
前記サーバ装置に対して前記ネットワークを介してある商品の購入依頼を送信する際に、電子マネーデータを前記ICチップから読み込み、支払方法提示要求とともに送信する支払方法提示要求送信手段と、
前記支払方法提示要求に応じて前記サーバ装置によって生成された、前記商品が前記電子マネーデータに含まれる電子マネーによって決済可能か否かを示す情報が利用可能な支払方法に含まれて提示される支払方法提示ページデータを受信し、表示する表示手段と、
を備えることを特徴とする電子機器。
【請求項7】
電子商取引を提供するサーバ装置と、当該サーバ装置にネットワークを介してアクセス可能な電子機器と、を利用した商品購入システムであって、
前記電子機器は、
1または複数の電子マネーについて、少なくとも電子マネーの種類及び残高を含む電子マネーデータを格納したICチップを内蔵し、
前記サーバ装置に対して前記ネットワークを介してある商品の購入依頼を送信する際に、電子マネーデータを前記ICチップから読み込み、支払方法提示要求とともに送信する支払方法提示要求送信手段を備え、
前記サーバ装置は、
取扱商品の商品価格情報及び取扱可能な電子マネーに関する情報を取得する情報取得手段と、
前記電子機器から前記ネットワークを介して、前記支払方法提示要求、商品ID、及び前記ICチップに格納されている電子マネーデータを受信する受信手段と、
前記受信手段により受信した商品IDに該当する商品が受信した電子マネーデータによって決済可能か否かを前記情報取得手段により取得した情報に基づいて判定する判定手段と、
前記判定手段による判定結果が利用可能な支払方法に含まれて提示される支払方法提示ページデータを生成する支払方法提示ページデータ生成手段と、
前記支払方法提示ページデータ生成手段により生成された支払方法提示ページデータを前記電子機器へ送信する支払方法提示ページデータ送信手段と、を備え、
前記電子機器は、更に、
前記支払方法提示ページデータ送信手段によって送信された支払方法提示ページデータに従った表示を行う表示手段を、
備えることを特徴とする商品購入システム。
【請求項8】
電子商取引を提供するサーバ装置と、当該サーバ装置にネットワークを介してアクセス可能であって、1または複数の電子マネーについて、少なくとも電子マネーの種類及び残高を含む電子マネーデータを格納したICチップが内蔵された電子機器と、を利用した商品購入方法であって、
前記電子機器が、前記サーバ装置に対して前記ネットワークを介してある商品の購入依頼を送信する際に、電子マネーデータを前記ICチップから読み込み、支払方法提示要求とともに送信する支払方法提示要求送信ステップと、
前記サーバ装置が、前記電子機器から前記ネットワークを介して、前記支払方法提示要求、商品ID、及び前記ICチップに格納されている電子マネーデータを受信する受信ステップと、
前記サーバ装置が、取扱商品の商品価格情報及び取扱可能な電子マネーに関する情報を取得する情報取得ステップと、
前記受信ステップにおいて受信した商品IDに該当する商品が受信した電子マネーデータによって決済可能か否かを、前記情報取得ステップにおいて取得した情報に基づいて判定する判定ステップと、
前記サーバ装置が、前記判定ステップにおける判定結果が利用可能な支払方法に含まれて提示される支払方法提示ページデータを生成する支払方法提示ページデータ生成ステップと、
前記サーバ装置が、生成した支払方法提示ページデータを前記電子機器へ送信する支払方法提示ページデータ送信ステップと、
前記電子機器が、前記サーバ装置から送信された前記支払方法提示ページデータを受信し、表示する表示ステップと、
を含むことを特徴とする商品購入方法。
【請求項9】
コンピュータにより読み取り可能な形式で記述されたプログラムであって、
電子機器からネットワークを介して、支払方法提示要求、商品ID、及び前記電子機器に内蔵されるICチップに格納されている1または複数の電子マネーについての、少なくとも電子マネーの種類及び残高を含む電子マネーデータを受信する受信ステップと、
取扱商品の商品価格情報及び取扱可能な電子マネーに関する情報を取得する情報取得ステップと、
前記受信ステップにおいて受信した商品IDに該当する商品が受信した電子マネーデータによって決済可能か否かを、前記情報取得ステップにおいて取得した情報に基づいて判定する判定ステップと、
前記判定ステップにおける判定結果が利用可能な支払方法に含まれて提示される支払方法提示ページデータを生成する支払方法提示ページデータ生成ステップと、
生成した支払方法提示ページデータを前記電子機器へ送信する支払方法提示ページデータ送信ステップと、
を含む処理をコンピュータに実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−63970(P2012−63970A)
【公開日】平成24年3月29日(2012.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−207516(P2010−207516)
【出願日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】