説明

サーボパターン書き込み装置、サーボパターン書き込み方法、サーボパターン読み取り装置、サーボパターン読み取り方法

【課題】 振幅方式を用いたサーボパターンの書き込み時に生じるサーボパターンの位置ずれを補正するためのデータ作成が不要となり、従ってディスク媒体の製造時間を大幅に短縮することができる技術を提供することを目的とする。
【解決手段】 振幅方式を用いて書き込みヘッドにより記録媒体にサーボパターンを書き込むサーボパターン書き込み装置であって、基準位置に対する前記書き込みヘッドのトラック直交方向へのずれ量を検出する位置センサ8と、位置センサ8により検出されたずれ量をサーボパターンの復調時に補正するためのサーボパターンの書き込み位相量に対応させて、サーボパターンを書き込む遅延量調整回路10を備えてなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、振幅方式を用いて記録媒体にサーボパターンを書き込むサーボパターン書き込み装置及び方法、ならびに振幅方式を用いて記録媒体に書き込まれたサーボパターンを読み取るサーボパターン読み取り装置及び方法に関し、特にサーボパターンの書き込み位置のずれを補正するための技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、磁気ディスクなどの記録媒体にサーボパターンを書き込む際は、設備や装置を外部からの振動を受けないように設置している。さらに装置内部の風外乱を低減するなど工夫をしている。それでも外乱の影響が無くなることはなく、サーボパターンを書き込む時のヘッド位置が、トラック垂直方向の理想位置から僅かにずれてしまっている。この状態で書かれたサーボパターンは理想位置を示さず、本来理想的なトラックが円だとすれば、細かなでこぼこが存在することとなる。これは媒体上に書き込まれてしまっており、読み出し時には周期的に発生するため、リピータブルランアウト(RRO)と呼ばれている。
【0003】
記録媒体として磁気ディスクを用いる磁気ディスク装置は、図11のように1枚もしくは複数枚数のディスク状の記録媒体(磁気ディスク)31に、磁気ヘッド32を使用して情報を記憶させている。そのヘッド32を任意の位置に正しく位置決めさせるために、図12のように媒体にサーボパターン33が書き込まれている。サーボパターン33は通常、図13のような構成になっており、ポジションと書かれた場所34に振幅サーボパターンが書かれ、精密な位置測定に使用される。
【0004】
図14は振幅方式を用いたサーボパターン(振幅サーボパターン)の書き込み例を示している。振幅サーボパターンは図14のように、通常、バーストA,B,C,Dの4つのバーストパターンからなり、配置されている。ここでは説明のため、A,Bの2つのパターンで示す。
【0005】
図15(a)のようにまずバーストAが書かれ、次に図15(b)のようにライトヘッドの位置をずらした後、バーストBが書かれる。バーストAの一部は上書きされて消え、新しく書かれたバーストBのエッジと共に、正しいトラックセンタの位置を示す。
【0006】
サーボパターンの読み出し時には、リードヘッドがバーストAとバーストBに等しく跨る点が、トラックのセンターとなる。このバーストBを書くタイミングで、図16(b)のようにライトヘッドの位置がずれたなら、そのままバーストAとバーストBの境界もずれてしまい、理想のセンター位置からはずれてしまう。これが1周分のサーボ情報で繰り返され、復調した位置信号にはRROが含まれてしまうこととなる。
【0007】
上述した振幅サーボパターンは、サーボトラックライター(STW)と呼ばれる設備でパターンを書き、装置に組み込まれた状態でこのポジションをチェックし、理想からずれた量を算出し、RRO補正値としてポストデータ領域にディジタル値が書き込まれる。
【0008】
サーボパターンはトラック1周について、数十から数百書かれており、これが数万トラック以上ある。RROを測定するには一つのトラック毎に互いに半径が異なる複数の円周の位置決めを行い、該円周を用いて測定する必要がある。このためRRO補正のためのデータ作成には、膨大な時間がかかり、装置の量産時にはネックとなっている。
【0009】
別の手法としては、トラック方向のずれを積分するバーストパターンの長さを変えて補正しようというものもある(例えば特許文献1参照)。
さらに別の手法として、位相サーボパターンを使用し、位相を調整して書くことによりトラック方向のずれを補正しようというものもある(例えば特許文献2参照)。
【特許文献1】USP5907447号公報(図13)
【特許文献2】特開平10−172254号公報(図17以降)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上述したように、振幅サーボパターンを用いる手法では、RRO補正のためのデータ作成には、膨大な時間がかかるという問題点があった。
また、特許文献1記載の手法では、補正しようとする最大の大きさまでバーストパターンの領域を確保しなければならず、通常は未使用域となってしまい、はなはだ効率が悪くなるという問題があった。また、特許文献2の記載の手法では、位相サーボ方式に限定されることと、補正による効果が小さいという問題があった。
【0011】
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、振幅方式を用いたサーボパターンの書き込み時に生じるサーボパターンの位置ずれを補正するためのデータ作成が不要となり、従ってディスク媒体の製造時間を大幅に短縮することができる技術を提供することを目的としている。また、それを用いたディスク媒体から位置ずれの影響を軽減してサーボパターンを読み取ることができる技術を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上述した課題を解決するため、本発明は、振幅方式を用いて書き込みヘッドにより記録媒体にサーボパターンを書き込むサーボパターン書き込み装置であって、基準位置に対する前記書き込みヘッドのトラック直交方向へのずれ量を検出するずれ量検出部と、前記ずれ量検出部により検出されたずれ量をサーボパターンの復調時に補正するためのサーボパターンの書き込み位相量に対応させて、サーボパターンを書き込む書き込み部とを備えてなるものである。
【0013】
また、本発明のサーボパターン書き込み装置において、前記サーボパターンは複数のバーストパターンにより構成され、前記位相量は一つのトラックに対して書き込まれるバーストパターンと、このバーストパターンに後続するバーストパターンとの間の遅延量に対応する。
【0014】
また、本発明は、振幅方式を用いて書き込みヘッドにより記録媒体にサーボパターンを書き込むサーボパターン書き込み方法であって、基準位置に対する前記書き込みヘッドのトラック直交方向へのずれ量を検出するずれ量検出ステップと、前記ずれ量検出ステップにより検出されたずれ量をサーボパターンの復調時に補正するためのサーボパターンの書き込み位相量に対応させて、サーボパターンを書き込む書き込みステップとを備えてなる。
【0015】
また、本発明は、振幅方式を用いて書き込まれたサーボパターンを記録媒体から読み取るサーボパターン読み取り装置であって、サーボパターン間の位相量を検出する位相量検出部と、前記位相量検出部により検出された位相量に基づいて、サーボパターンの基準位置に対する位置ずれ量を補正してサーボパターンを復調する復調部とを備えてなる。
【0016】
また、本発明は、振幅方式を用いて書き込まれたサーボパターンを記録媒体から読み取るサーボパターン読み取り方法であって、サーボパターン間の位相量を検出する位相量検出ステップと、前記位相量検出ステップにより検出された位相量に基づいて、サーボパターンの基準位置に対する位置ずれ量を補正してサーボパターンを復調する復調ステップとを備えてなる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、振幅方式を用いたサーボパターンの書き込み時に生じるサーボパターンの位置ずれを補正するためのデータ作成が不要となり、従ってディスク媒体の製造時間を大幅に短縮することができるという効果を奏する。
また、それを用いたディスク媒体からサーボパターンを読み取る場合に位置ずれの影響が軽減されるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態を図を用いて説明する。
【0019】
実施の形態1.
まず、実施の形態1として本発明のサーボパターン書き込み装置及び方法について説明する。
【0020】
図1は、本発明のサーボパターン書き込み装置としてのSTWを示すブロック図である。STWはクロック専用のクロック用媒体(例えば磁気ディスク)1とクロック用ヘッド2を持っており、クロック用ヘッド2で読み取ったクロックタイミングを用いてPLL同期回路3を動作させて、サーボパターンジェネレータ4によりサーボパターンを発生させる。
【0021】
これにより、スピンドルモータ(SPM)5の回転に完全に同期して、クロック用媒体1から読み取ったタイミングに基づいて、サーボパターンジェネレータ4から得られたサーボパターンを書き込みヘッド6を用いて他の媒体(サーボパターン書き込み用媒体)7へ書き込むものである。光学的な位置センサ8は、通常ボイスコイルモータ(VCM)コントローラ9によるヘッドの位置決め制御に使用されているが、本実施の形態では、ターゲット・トラックからのずれ量(トラック基準位置からの垂直方向のずれ)を検出するセンサとしても使用され、遅延量調整回路10に入力される。
【0022】
遅延量調整回路10では、サーボパターンジェネレータ4と位置センサ8との出力に基づいて、サーボパターンの位相量である遅延量を調整してサーボパターンをサーボパターン書き込み用媒体7に書き込む。ここで、位置センサは本発明のずれ量検出部を構成し、書き込みヘッド6と遅延量調整回路10は本発明の書き込み部を構成している。
【0023】
以下、本実施の形態における動作を概念的に説明する。
ここでも従来技術と同様に、サーボパターンは図14で示したようなパターンを有するものとする。図16(b)で説明したバーストBを書く場合に、位置センサ8から得られたずれ量に対応する補正量を、書き込むパターンの位相ずれ量(遅延量)に比例させ、図2(b)で示される遅延量δを持たせて書き込むこととする。なお、図2(a)は図16(a)と同じパターンを示している。
【0024】
例として、書き込みヘッドが理想的な位置(トラック直交方向位置)にあれば位相のずれもゼロとし、1nmのずれ毎に0.1ns時間をずらすような補正(遅延させるような補正)を行う。書き込まれる信号が100MHzとすれば、周期は10nsである。位相としては360*0.1/10=3.6 [度] となる。その組み合わせは任意だが、バーストの幅以上の設定は無意味である。
【0025】
図3は、STW時の書き込みヘッドのトラック方向のずれに応じ、位相をずらす関係を示している。図2(b)のような状態で、ターゲットからのずれ量が10nmであったなら、バーストBを1ns遅らせて書き込む。この動作を、各セクタ、各トラックでサーボパターンを書く際、トラックからのずれ量に応じた位相ずれで、バーストBを書き込む。
【0026】
図4は、本実施の形態の動作であるポジションパターンの書き込み動作を示すフローチャートである。
【0027】
まず、所定の位置へ書き込みヘッド6を移動させ(ステップS1)、バーストAを書き込む(ステップS2)。次に所定の位置へ書き込みヘッド6を移動させる(ステップS3)と共に、位置センサ8の位置信号から書き込みヘッド6の基準位置からのトラック直交方向の位置ずれ量を検出し、該位置ずれ量に対応する遅延量(位相量)でバーストBを書き込む(ステップS4)。そして、最終トラックか否かを判断し(ステップS5)、最終トラックの場合は(ステップS5,Y)処理を終了し、そうでない場合は(ステップS5,N)、ステップS1に戻り同様の動作を繰り返す。
【0028】
STWの方式によっては、このようなクロックヘッドを持たない方式もある。ただし、その場合でもクロックヘッドに代わる媒体の回転に同期した信号を得る手段を持っており、クロックヘッド入力の代わりとすることができる。
【0029】
また、光学的位置センサを持たないSTW方式も存在する。その場合でも、ヘッドの位置を認識するための別の手段、たとえばすでに書かれた別なサーボパターンの位置情報をセンサ入力の代わりとすることができる。
【0030】
本実施の形態の書き込み動作は、STW時に行い、装置でサーボ情報を復調する際に補正に対応した復調を行うことにより、図10で後述するようにRROをゼロに近づけることができる。
【0031】
実施の形態2.
次に本発明の実施の形態2として、サーボパターン読み取り装置及び方法について説明する。実施の形態2は、例えば磁気ディスク装置上でサーボパターンを復調する場合に適用される。
【0032】
図5は、実施の形態2における磁気ディスク装置の主要部(復調回路部)を示すブロック図である。この磁気ディスク装置は、スピンドルモータ15によって回転駆動される記録媒体である磁気ディスク17と、この磁気ディスク17から情報を読み取る読み取りヘッド18と、読み取りヘッド18と読み取られた信号をアナログ信号からディジタル信号に高速に行う高速ADC19と、高速ADC19により得られたディジタル信号に対して離散フーリエ変換を行うDFT20と、DFT20の出力信号に基づいて各バースト(バーストパターン)A,B,C,Dそれぞれの振幅を記憶する振幅レジスタ(A〜D)と、各バーストの位相(遅延量)を記憶する位相レジスタ(A〜D)を備えている。各振幅レジスタ(A〜D)と、位相レジスタ(A〜D)の出力はバスを介してプロセッサ21に送信される。
【0033】
かかる構成において、読み取りヘッド18からの読み出し信号は、高速ADC19でディジタル値に変換される。バーストA,B,C,Dの各領域毎にDFTが行われ、各バーストA,B,C,Dの基本周波数の振幅情報がレジスタにセットされ、プロセッサ21へ送られる。図6はそれらを示したテーブルである。図7はそれらを取得するための復調動作を示すフローチャートである。ここで、高速ADC19、DFT20、及び振幅レジスタA〜D、位相レジスタA〜Dは本発明の位相量検出部に相当し、プロセッサ21は位相量を用いると共に、各サーボパターンのバーストの振幅を用いてサーボパターンを復調する本発明の復調部に相当している。
【0034】
図7に示される復調動作は、バーストA,B,C,D夫々について、バーストを読み込み(ステップS11,14,17,20)、DFT処理を行い(ステップS12,15,18,21)、各バースト用レジスタにそれぞれの振幅値と位相を書き込む(ステップS13,16,19,22)。すべてのバーストについて各振幅と位相量が取得されると、後述する(3)(4)式を用いて、プロセッサは補正(復調)処理を行う(ステップS23)。
【0035】
通常(従来)の方式では、バーストAとB、バーストCとDの差分が取られ、トラック中心からのずれを表すポジションエラー信号(PES)となる。
【0036】
PES N = AMP A - AMP B (1)
PES Q = AMP C - AMP D (2)
【0037】
本実施の形態では位相ずれが位置ずれの補正信号を含むため、さらに位相の項を追加する。
【0038】
PES N = AMP A - AMP B + K*(PHASE A - PHASE B) (3)
PES Q = AMP C - AMP D + K*(PHASE C - PHASE D) (4)
【0039】
ここで、Kは図3で示した位相とずれ量の換算係数である。通常A,Cを書く時は位相ずれゼロで行っているので、この項は省略も可能である。通常バーストA,B,C,Dの振幅だけでは、媒体の全ての位置でリニアな信号が得られないため、AとBからPES N、CとDからPES Qを作成する。
【0040】
PES NとバーストAとBの位置による出力振幅の関係を図8、図9に示す。図8は(1),(2)式による場合で、バーストBを書く場合にトラック直交方向にずれがなかった場合を示している。
【0041】
バーストBを書く時にトラック方向にずれた場合、(1),(2)式による手法では、図9の点線のように振幅だけではPESも正しい値を示せない。点線のようにずれた測定値を、式(3)、(4)によって正しい値(直線)に戻すことができる。
【0042】
図10(a)に補正無しで書かれたトラックの1周分の復調信号を示す。これはヘッドの位置を示し、位置誤差を示すことからPES(ポジション・エラー・シグナル)と呼ばれる。図10(b)に、本実施の形態で補正を行った場合のPES信号を示す。
【0043】
図10(a)のようにRROが存在すると、隣接間トラックの間隔が一定ではなくなる。装置でのヘッド位置決め時には、さらに装置内部の風外乱や外部振動、回路のノイズなどランダム成分が加算される。このような状態で特に間隔が狭まった場合には、あるトラックへのライト動作が、隣接トラックのデータを消去させる危険がある。
【0044】
通常ライト時にはこのような事を防ぐために、PES信号にある閾値を設け、それを超えた場合はライト動作を行なわないようにしている。その場合には次の周回以降に再度ライト動作を行うため、データの転送速度の性能が大幅に落ちてしまう。本実施の形態の補正を行い、RROの値を小さくすることにより、図10(b)のようにライト禁止領域までの余裕が広がり、性能低下や隣接トラックの消去の危険を防ぐことができる。
(付記1)
振幅方式を用いて書き込みヘッドにより記録媒体にサーボパターンを書き込むサーボパターン書き込み装置であって、
基準位置に対する前記書き込みヘッドのトラック直交方向へのずれ量を検出するずれ量検出部と、
前記ずれ量検出部により検出されたずれ量をサーボパターンの復調時に補正するためのサーボパターンの書き込み位相量に対応させて、サーボパターンを書き込む書き込み部と
を備えてなるサーボパターン書き込み装置。
(付記2)
付記1に記載のサーボパターン書き込み装置において、
前記サーボパターンは複数のバーストパターンにより構成され、前記位相量は一つのトラックに対して書き込まれるバーストパターンと、このバーストパターンに後続するバーストパターンとの間の遅延量に対応することを特徴とするサーボパターン書き込み装置。
(付記3)
付記1に記載のサーボパターン書き込み装置において、
前記記録媒体は磁気ディスクであることを特徴とするサーボパターン書き込み装置。
(付記4) 振幅方式を用いて書き込みヘッドにより記録媒体にサーボパターンを書き込むサーボパターン書き込み方法であって、
基準位置に対する前記書き込みヘッドのトラック直交方向へのずれ量を検出するずれ量検出ステップと、
前記ずれ量検出ステップにより検出されたずれ量をサーボパターンの復調時に補正するためのサーボパターンの書き込み位相量に対応させて、サーボパターンを書き込む書き込みステップと
を備えてなるサーボパターン書き込み方法。
(付記5)
付記4に記載のサーボパターン書き込み方法において、
前記サーボパターンは複数のバーストパターンにより構成され、前記位相量は一つのトラックに書き込まれるバーストパターンと、このバーストパターンに後続するバーストパターンとの間の遅延量に対応することを特徴とするサーボパターン書き込み方法。
(付記6)
付記4に記載のサーボパターン書き込み方法において、
前記記録媒体は磁気ディスクであることを特徴とするサーボパターン書き込み方法。
(付記7)
振幅方式を用いて書き込まれたサーボパターンを記録媒体から読み取るサーボパターン読み取り装置であって、
サーボパターン間の位相量を検出する位相量検出部と、
前記位相量検出部により検出された位相量に基づいて、サーボパターンの基準位置に対する位置ずれ量を補正してサーボパターンを復調する復調部と
を備えてなるサーボパターン読み取り装置。
(付記8)
付記7に記載のサーボパターン読み取り装置において、
前記サーボパターンは複数のバーストパターンにより構成され、前記位相量は一つのトラックに書き込まれるバーストパターンとこのバーストパターンに後続するバーストパターンとの間の遅延量に対応することを特徴とするサーボパターン読み取り装置。
(付記9)
付記7に記載のサーボパターン読み取り装置において、
前記サーボパターン読み取り装置は、磁気ディスク装置であることを特徴とするサーボパターン読み取り装置。
(付記10)
振幅方式を用いて書き込まれたサーボパターンを記録媒体から読み取るサーボパターン読み取り方法であって、
サーボパターン間の位相量を検出する位相量検出ステップと、
前記位相量検出ステップにより検出された位相量に基づいて、サーボパターンの基準位置に対する位置ずれ量を補正してサーボパターンを復調する復調ステップと
を備えてなるサーボパターン読み取り方法。
(付記11)
付記10に記載のサーボパターン読み取り方法において、
前記サーボパターンは複数のバーストパターンにより構成され、前記位相量は一つのトラックに書き込まれるバーストパターンとこのバーストパターンに後続するバーストパターンとの間の遅延量に対応することを特徴とするサーボパターン書き込み装置。
(付記12)
付記10に記載のサーボパターン書き込み装置において、
前記記録媒体は磁気ディスクであることを特徴とするサーボパターン書き込み装置。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の実施の形態1を示すSTWのブロック図である。
【図2】実施の形態1の動作の概念説明図を示し、トラックに対して書き込まれたサーボパターンを示す図である。
【図3】位置ずれ量と位相量(遅延量)との関係を示す図である。
【図4】実施の形態1の動作を示すフローチャートである。
【図5】磁気ディスク装置の復調回路部を示すブロック図である。
【図6】読み取られた振幅と位相の関係を示すテーブルである。
【図7】サーボパターンの読み取り動作を示すフローチャートである。
【図8】各バースト信号からPES信号が作成された場合の、位置対出力振幅を示す図である。
【図9】図8の状態でバーストBがずれて書かれた場合の位置対出力振幅を示す図である。
【図10】(a)は本実施の形態により補正を行わない場合の読み取り結果を示す図である。 (b)は本実施の形態により補正を行った場合の読み取り結果を示す図である。
【図11】磁気ディスク装置の構造を示す図である。
【図12】磁気ディスク上のサーボパターンを示す図である。
【図13】サーボパターンの構成例を示す図である。
【図14】バーストA〜Dを用いたサーボパターンの一例を示す図である。
【図15】トラックに書き込まれるサーボパターンの一例を示す図である。
【図16】位置ずれしたサーボパターンの書き込み例を示す図である。
【符号の説明】
【0046】
1 クロック用媒体、2 クロックヘッド、3 PLL同期回路、4 サーボパターンジェネレータ、5 SPM、6 書き込みヘッド、7 サーボパターン書き込み用媒体(磁気ディスク)、8 位置センサ、9 VCMコントローラ、17 磁気ディスク、18 読み取りヘッド、19 高速ADC、20 DFT、21 プロセッサ、AMPA〜AMPD 振幅レジスタ、PHASEA〜PHASED 位相レジスタ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
振幅方式を用いて書き込みヘッドにより記録媒体にサーボパターンを書き込むサーボパターン書き込み装置であって、
基準位置に対する前記書き込みヘッドのトラック直交方向へのずれ量を検出するずれ量検出部と、
前記ずれ量検出部により検出されたずれ量をサーボパターンの復調時に補正するためのサーボパターンの書き込み位相量に対応させて、サーボパターンを書き込む書き込み部と
を備えてなるサーボパターン書き込み装置。
【請求項2】
請求項1に記載のサーボパターン書き込み装置において、
前記サーボパターンは複数のバーストパターンにより構成され、前記位相量は一つのトラックに対して書き込まれるバーストパターンと、このバーストパターンに後続するバーストパターンとの間の遅延量に対応することを特徴とするサーボパターン書き込み装置。
【請求項3】
振幅方式を用いて書き込みヘッドにより記録媒体にサーボパターンを書き込むサーボパターン書き込み方法であって、
基準位置に対する前記書き込みヘッドのトラック直交方向へのずれ量を検出するずれ量検出ステップと、
前記ずれ量検出ステップにより検出されたずれ量をサーボパターンの復調時に補正するためのサーボパターンの書き込み位相量に対応させて、サーボパターンを書き込む書き込みステップと
を備えてなるサーボパターン書き込み方法。
【請求項4】
振幅方式を用いて書き込まれたサーボパターンを記録媒体から読み取るサーボパターン読み取り装置であって、
サーボパターン間の位相量を検出する位相量検出部と、
前記位相量検出部により検出された位相量に基づいて、サーボパターンの基準位置に対する位置ずれ量を補正してサーボパターンを復調する復調部と
を備えてなるサーボパターン読み取り装置。
【請求項5】
振幅方式を用いて書き込まれたサーボパターンを記録媒体から読み取るサーボパターン読み取り方法であって、
サーボパターン間の位相量を検出する位相量検出ステップと、
前記位相量検出ステップにより検出された位相量に基づいて、サーボパターンの基準位置に対する位置ずれ量を補正してサーボパターンを復調する復調ステップと
を備えてなるサーボパターン読み取り方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2008−165918(P2008−165918A)
【公開日】平成20年7月17日(2008.7.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−355030(P2006−355030)
【出願日】平成18年12月28日(2006.12.28)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】