説明

シャッタ装置を備えた縦型製袋充填包装機

【課題】横シールの動作に関連してシャッタ部材のシャッタ経路をカムによって確定させて、包装速度が速くなった場合でも、シャッタ部材による早期のシャッタ作用を得るとともに包装不良を防止するシャッタ装置を備えた縦型包装機を提供する。
【解決手段】横シール部54a,54bが包装材61に接近・離間する動作に応じて、シャッタ機構のシャッタ駆動部21,22が第1カム機構30によるカム動作を行ってシャッタ材(シャッタアーム25、シャッタバー27)を駆動するとき、第2カム機構40によってシャッタ機構のシャッタ部材が筒状包装材61の送り方向に辿るシャッタ経路が定められる。このシャッタ経路を辿るとき、シャッタ部材が筒状包装材に早期にシャッタ作用を与え、しかもシャッタバー27の上流側に筒状包装材61の弛みを生じさせず、包装速度が速くなっても、包装不良を起こすことを防止することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、縦型製袋充填包装機のような袋包装において横シールユニットと連動して作動し、包装物が横シールユニットに噛み込まれるのを防止するため、横シールユニットの直上で包装物の落下を遮るシャッタ装置を備えた縦型製袋充填包装機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、縦型製袋充填包装機は、例えば特許文献1に示されている包装機であって、図11に示されるように、包装フィルム60をフォーマ51に導いて製品充填筒52においてその筒の外表面を包むように湾曲させてフォーマ51の前側で包装フィルム60の両側端縁を合わせ、当該両側端縁に縦シール装置53又は53’により縦シールをして筒状包装材61とするとともに、製品充填筒52の側面に設けられたフィルム送り装置である吸引送りベルト装置55により筒状包装材61の引き下ろしを行って製品充填筒52の下方へ垂下し、その後、横シールユニット(エンドシール装置。通常、カッタ56とカッタ溝57とを備えたカッタ装置が組み込まれている)54で横シールをすると共に筒状包装材61をカットして袋62の内部に製品Sが包装された完成品である袋包装体63を排出するものとして構成されている。縦シール装置53は包装フィルムFの両側端縁を合掌状にシールし、縦シール装置53’は包装フィルムFの両側端縁を封筒張り状にシールする。
【0003】
横シールユニット54は、引き下ろされる筒状包装材61の動きと連動せずに縦方向に固定位置で筒状包装材61に対して進退してシールするもの(間欠型)もあるが、シール時間を長くするため、引き下ろされる筒状包装材61の動きと連動して動作し図11の(イ)に示す如く一対のD型のループ軌跡を描くボックスモーションを行う連続型のものが知られている。該ボックスモーションは、筒状包装材61の送り(引き下ろし)を止めずに、包装筒の流れと同期して横シールユニット54を下方に一緒に移動させる直線部分(ロ)を得るための動作である。即ち、筒状包装材61の流れを止めずに横シールユニット54が筒状包装材61とともに移動する直線部分(ロ)でヒータによるシールが継続されるので、シール時間を長くすることができる。また、製品充填筒52に入れられるお菓子等の製品(包装物)は、該横シールのボックスモーションにおいて包装物に干渉しないように大きく開いて上昇復帰する戻り部分(ハ)を辿って戻る間に製品充填筒52の中を通って上から投入される。横シールユニット54は、以上の(ロ)と(ハ)の工程を繰り返す対称なボックスモーションを連続して行う。
【0004】
横シールユニット54の動作に関連して、製品の横シール予定部への落下を回避するシャッタが設けられている。ボックスモーションの直線部分(ロ)の上部(ニ)において、筒状包装材61の被カット位置に合わせて横シールユニット54の横シール用ヒータを閉じていくが、横シール用ヒータが閉じる前に、左右の横シール用ヒータの上側と下側に横シール用ヒータよりも互いに相手側に接近した位置に張り出して対向する二対のシャッタを先ず閉じて筒状包装材61を偏平に挟持する。二対のシャッタは弾持してあるので、筒状包装材61には過大な挟持力が作用しない。その後、横シール用ヒータが閉じられて製品充填筒52を通して落下充填された製品の上側の際と、次に落下充填される予定の製品の下側の際に横二条を同時にシールを行い、かつカッタが該横二条の中間の被カット位置をカットする。
【0005】
特許文献1に開示されているところの、ボックスモーションを行う横シールユニット54に付設される二対のシャッタは、ボックスモーション型ではない従来の横シールカット装置に付設される二対のシャッタと同一の構成であり通常のものである。該シャッタは、横シールユニット54がボックスモーションを行い一対の横シール用ヒータが閉じていくときには、一対の横シール用ヒータよりも先に閉じ合って筒状包装材61を偏平に挟持する。
【0006】
また、2つのシールジョーをD字状に旋回させながら、筒状フィルムを横シールするときにこのシールジョーと対向するもう一方の機構のシールジョーとを押し付け合わせるための左右対称の一対の機構を備える縦型製袋充填機が提案されている(特許文献2)。この機構は、主として、シールジョーを円運動させるとともに横方向に移動させるシール部駆動機構と、しごき部材と、被包装物の落下を規制するためのシャッタ部材と、シールジョー及びシャッタ部材の動きとしごき部材の動きを連動させるためのリンク機構とを有している。左右のシャッタ部材が包材に当接すると、スプリングの伸縮によってシールジョーに対して相対的に横方向に移動可能とされており、左右のシャッタ部材がシールジョーに近づくように移動すると、リンク機構の作用によって、しごき部材は下方向に移動を速めている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2008−174289号公報
【特許文献2】特開2002−326612号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
このように、縦型製袋充填機におけるシャッタ装置は、横シールユニットが包装物(製品)を噛み込まないように、横シールユニットが横シールをする前に閉じる必要がある。シャッタ装置は、包装物が通過すれば素早くシャッタを閉じる動作をするのが理想である。間欠包装機では、筒状包装フィルムの送りが停止した後に、また連続包装機では横シールユニットが筒状包装フィルムの移動速度と同期した後に、シャッタを閉じる動作をさせていたが、このようなタイミングでシャッタを閉じるのでは、包装速度を高速にするには遅すぎるという問題がある。また、シャッタの閉じタイミングを速め過ぎると、シャッタを閉じた後にも包装フィルムの送りが継続され、シャッタの直上流側で包装フィルムの弛みが生じ、その後の横シールでの包装不良の原因となる。
【0009】
そこで、シャッタ部材に筒状包装材の送りに合わせた動作をさせて、シャッタの閉じタイミングを速めるとともに筒状包装材の弛みを防止する点で解決すべき課題がある。
この発明の目的は、縦型製袋充填包装機において、シャッタの閉じタイミングを速めて包装物の落下を防止して、包装物の噛み込みを防止しながらも、包装不良を生じることがない縦型製袋充填機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の課題を解決するため、この発明によるシャッタ装置を備えた縦型包装機は、内部に包装物が投入され且つ縦方向に送られる筒状包装材を間に対向して配置されて互いに接離する動作をし、接近時に前記筒状包装材を挟圧して前記筒状包装材にシールをする横シール部を有する横シールユニット、及び前記各横シール部の上方にそれぞれ配設されており前記両横シール部の前記接離する動作に連動して前記筒状包装材を挟み込むシャッタ装置を備えており、前記シャッタ装置は、前記各横シール部に設けられており前記両横シール部の前記接離する動作に連動して駆動されるシャッタ駆動部と当該シャッタ駆動部によって駆動されて前記筒状包装材に接触してシャッタ作用を与えるシャッタ部材とを有するシャッタ機構、前記横シールユニットと前記シャッタ駆動部との間に配設されており前記シャッタ作用のために前記シャッタ駆動部に往復動作を与える第1カム機構、及び前記横シールユニットと前記シャッタ部材との間に配設されており前記シャッタ部材が前記シャッタ駆動部によって駆動されて前記シャッタ作用のために互いに接近するときに前記筒状包装材の送り方向に移動させるシャッタ経路を定める第2カム機構を備えていることから成っている。
【0011】
このシャッタ装置を備えた縦型包装機によれば、横シール部が包装材に接近・離間する動作に応じて、シャッタ機構のシャッタ駆動部が第1カム機構によるカム動作によって駆動される。このとき、別の第2カム機構によってシャッタ機構のシャッタ部材が辿るシャッタ経路が定められる。このシャッタ経路を辿るとき、シャッタ部材が筒状包装材に接触して筒状包装材を挟み込んでシャッタ作用を与える。したがって、シャッタ部材は定められたシャッタ経路に沿って筒状包装材の送り方向に移動し、シャッタ部材の上流側に筒状包装材の弛みを形成することがなく、速い包装速度にも対応することができる。
【0012】
このシャッタ装置を備えた縦型包装機において、前記シャッタ機構は、前記第1カム機構によって前記往復動作をする前記シャッタ駆動部と、前記シャッタ駆動部によって駆動されるときに前記第2カム機構によって前記シャッタ経路を辿る前記シャッタ部材との間に生じる相対変位を吸収可能に構成することができる。シャッタ駆動部が第1カム機構によって往復動作をするとき、その往復動作に応じて、シャッタ部材が第2カム機構によって定められるシャッタ経路を辿る動きをする。シャッタ経路は、第2カム機構によって定められた経路であるので、往復動作をするシャッタ駆動部とのメカ的な干渉を生じる可能性があるが、両者の間に生じる相対変位を吸収可能に構成することにより、そうしたメカ的な干渉を回避することができる。
【0013】
このシャッタ装置を備えた縦型包装機において、前記シャッタ駆動部は、前記各横シール部に対してそのシール長手方向両端においてそれぞれ当該シール長手方向に平行な共通軸線回りに回動可能なブラケットを備えており、前記シャッタ部材は、前記両ブラケットのそれぞれに対して前記軸線と直交関係にある軸線に沿って摺動可能に保持されているシャッタアームと、当該両シャッタアームの先端部を結んで配設されており前記筒状包装材に対して接触して前記シャッタ作用を与えるシャッタバーとを備えており、前記シャッタ部材と前記シャッタ駆動部との間には、前記相対変位を吸収するためのばね手段を介装することができる。シャッタ駆動部のブラケットは、横シール部の往動作で包装材に接近するときの第1カム機構の作動によって、横シール部に対して回動する。ブラケットが回動をする際には、第2カムフォロワとして機能するシャッタアームは、第2カム機構の固定カム板に形成されている第2カム溝によって案内される。この固定カム板の第2カム溝による案内によって、シャッタ部材は予め定められたシャッタ経路、即ち、筒状包装材の送り方向に沿った経路を辿る。シャッタアームが回動する際に、シャッタ部材とシャッタ駆動部との間に生じる相対変位、即ち、ブラケットとシャッタアームとの間に生じる距離変化は、ばね手段が撓むことによってシャッタアームがブラケットに対して摺動することで吸収される。このようにして、第1カム機構及び第2カム機構は、互いに機械的な干渉を回避することができる。
【0014】
このシャッタ装置を備えた縦型包装機において、前記第1カム機構は、第1カム溝が形成された第1固定カム板と、前記ブラケットとともに前記横シール部に対して回動可能に設けられており前記第1カム溝に嵌合する第1カムフォロワとを備えるものとすることができる。横シール部がブラケットとともに、筒状包装材に対して接近・離間するとき、第1カムフォロワが第1固定カム板に形成されている第1カム溝に嵌合した状態で案内される。このときのカム作動によってブラケットが横シール部に対して回動し、これによってシャッタ駆動部がシャッタ部材を駆動する。
【0015】
このシャッタ装置を備えた縦型包装機において、前記第2カム機構は、前記シャッタ経路に対応する第2カム溝が形成された第2固定カム板と、前記シャッタ部材に備わり前記第2カム溝に嵌合する第2カムフォロワとを備えるものとすることができる。第1カム機構によって、シャッタ部材が駆動されるとき、第2カムフォロワが第2固定カム板に形成されている第2カム溝に嵌合した状態で案内される。横シール部の往復動作においては、このときのカム作動によって、シャッタバーは予め定められるシャッタ経路に沿って振れのない安定したシャッタ動作を行う。
【0016】
このシャッタ装置を備えた縦型包装機において、前記縦型包装機は、前記筒状包装材の内側に配置され且つ包装すべき製品が投入される充填筒、及び前記筒状包装材を前記充填筒の外側周面に沿って縦方向に送る送り機構を備えた縦型製袋充填包装機であるとすることができる。この縦型包装機は、縦型製袋充填包装機に適用することで、充填筒を通して投入される製品を高い包装速度で順次連続して包装することができる。
【0017】
縦型製袋充填包装機に適用した縦型包装機において、前記横シールユニットは、前記縦型包装機の固定フレームに対して縦方向に不動に取り付けられており、前記送り機構は前記筒状包装材を間欠的に送り、前記筒状包装材が停止中に前記シールをする間欠送り機構であるとすることができる。
【0018】
縦型製袋充填包装機に適用した縦型包装機において、前記横シールユニットは、前記縦型包装機の固定フレームに対して縦方向に往復動可能取り付けられており、前記送り機構は前記筒状包装材を連続的に送り、前記筒状包装材の送り中に前記シールをする連続送り機構であるとすることができる。横シールユニットは、縦型包装機の固定フレームに対して、筒状包装材に対して接近・離間するだけでなく筒状包装材の送り方向の運動を組み合わせたボックスモーション等の複合運動をすることによって、連続的に送られる筒状包装材に対して筒状包装材を停止させることなく、横シールを施すことができる。
【0019】
シャッタ装置を備えた縦型包装機において、前記シャッタ機構には、前記シャッタ駆動部とは別に前記シャッタ部材を後退させる駆動手段を備えることができる。シャッタ装置が筒状包装材にシャッタ作用を及ぼしている状態で、横シール部の作動よりも早期に駆動手段を作動させることにより、シャッタ部材を早期に元の非作動位置に復帰させて、シャッタ部材と筒状包装材との干渉を確実に回避することができる。
【発明の効果】
【0020】
この発明によるシャッタ装置を備えた縦型包装機は、上記のように構成されているので、横シール部の往動作のときに第1カム機構によってシャッタ駆動部がシャッタ部材を駆動するが、シャッタ部材が筒状包装材に接近してシャッタ動作をするときには、シャッタ部材は第2カム機構が定めたシャッタ経路、即ち筒状包装材の送り方向に沿う動きをする。その結果、無理なシャッタ動作をすることがなく安定したシャッタ動作を得ることができるとともに、シャッタ部材の上流側には筒状包装材の無用な弛みが形成されないので、高速な包装動作において、弛みの発生とその解消を繰り返すことに起因して、横シール部による横シール時に包装材のシール不良を生じるようなことを回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】この発明によるシャッタ装置を備えた縦型包装機の主要部の一例を示す平面図。
【図2】図1に示す縦型包装機の主要部の正面図。
【図3】図1に示す縦型包装機の主要部の側面図であって、シャッタ装置が閉じた状態を示す右側面図。
【図4】図1に示す縦型包装機の主要部の側面図であって、シャッタ装置が開いた状態を示す左側面図。
【図5】本発明によるシャッタ装置を備えた縦型包装機の作動を説明する図であり、シャッタ装置のシャッタ動作開始前の要部の状態を示す側面図。
【図6】図5に示す状態の後、シャッタ動作開始時の要部の状態を示す側面図。
【図7】図6に示す状態の後、シャッタ装置のシャッタ動作中の状態を示す側面図。
【図8】図5〜図7に示すシャッタ装置の動作の時間経過を追って示す側面図。
【図9】シャッタ装置にエアシリンダを組み込んだ、本発明によるシャッタ装置を備えた縦型包装機の実施例を示す平面図。
【図10】図9に示す縦型包装機のエアシリンダの作動によってシャッタ部材を後退させた状態を示す図。
【図11】従来の縦型製袋充填包装機の一例を示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、添付した図面に基づいて、この発明によるシャッタ装置を備えた縦型包装機の実施例を説明する。図1は、この発明によるシャッタ装置を備えた縦型包装機の主要部の一例を示す図であって、(a)はその平面図、(b)は駆動部を示す概略図である。図2は図1に示す縦型包装機の主要部の正面図、図3及び図4は図1に示す縦型包装機の主要部の側面図であって、図3はシャッタ装置のシャッタ閉じ動作が完了した状態を示す右側面図、図4はシャッタ装置のシャッタ開き動作が完了した状態を示す左側面図である。
なお、実施例の説明において、「前後」とは、筒状包装材に横シールを施すために横シール部が包装材に対して接近・離間する方向(接近する方向を前とする)を指し、「左右」とは、当該横シール部が包装材に対して接近・離間する方向を正面に見て左右の方向(横シールの長手方向)を指す。
【0023】
本実施例によるシャッタ装置は、公知の縦型製袋充填包装機に適用可能である。図11において概略を示すように、縦型製袋充填包装機50は、ウェブ状包装材60を略筒状にまで曲成するフォーマ51と、フォーマ51の内部に挿通された製品充填筒52と、製品充填筒52の前側で曲成された包装材を筒状包装材61に成形する縦シール装置53と、製品充填筒52の裏側に(又は左右両側を挟むように)設けられており筒状包装材61を製品充填筒52の外側面との間に挟んで給送する吸引送りベルト装置55と、製品充填筒52の下方に設けられた横シールユニット54とを備えている。連続するウェブ状の包装材60は、フォーマ51に導かれて製品充填筒52を包むように筒状に曲成され、吸引送りベルト装置55により下方へ送られるとともに、製品充填筒52の一側で縦シール装置53によってウェブ端縁同士を縦ヒートシールすることによって筒状包装材61に形成される。製品充填筒52を通して被包装物である製品Sを筒状包装材61内に落下充填し、充填された製品Sの上下両位置において筒状包装材61を横シールユニット54によってシールすることで、製品Sが包装された袋包装体63を連続製造することができる。
【0024】
図11に示すように、横シールユニット54は、筒状包装材61を挟んで対向して配置された横シール部54a,54bを有しており、カッタ56を内蔵している。カッタ56は、例えば一方の横シール部54aに備わるヒータブロックの上下一対のヒートシールバー間において、他方の横シール部54bに向かって進退作動可能に配設されている。他方の横シール部54bには、ヒータブロックの上下一対のヒートシールバー間において、進出したカッタ56が入り込むことができるカッタ溝57が形成されている。横シールユニット54は、その作動時に側方から接近・離間し、横シール部54a,54bが筒状包装材61を挟み込んで先行する袋包装体63の口部と後続して形成される袋62の底部とにヒートシールを施す。このときに、カッタ56はカッタ溝57内に位置まで進出して筒状包装材61を切断し、先行して製造された袋包装体63を後続の袋62(筒状包装材61)から分離する。横シールユニット54の上方には、図示しないが、投入される製品Sを途中で一旦受け取り、且つ横シール部54a,54bが離間するときに、受け止めた製品Sを解放して袋62の底部まで投入するシャッタが設けられる。
【0025】
横シールユニット54を駆動するため、図示しないサーボモータのような駆動モータ或いはエアシリンダのようなアクチュエータの出力を利用する駆動機構が用いられる。駆動機構の一例としては、横シール開閉レバー(以下、「レバー」と略す。)を回転させ、当該回転を変換機構を介して横シール部54a,54bを互いに同期して接近・離間させる機構を挙げることができる。
【0026】
図1(b)に示すように、この駆動機構においては、中央軸11の回りに回動するレバー10の一端は例えばリンク12を介して横スライドブロック14に連結されており、横スライドブロック14の左右端部に案内シャフト16,16が取り付けられている。案内シャフト16,16は、固定フレーム2を貫通してスライド自在に支持されており、シール位置C−Cを越えて反対側にまで延びていて、それらの先端部に取付け具17,17によってカッタ56を内蔵する横シール部54aの横シールブロック18が取り付けられている。また、レバー10の他端は、リンク15及びその先端部における枢支軸19を介して横シール部54bの横シールブロック20に連結されている。レバー10の往復回転運動は、横シール部54bが筒状包装材61に対する進退動作に変換・伝達される。なお、案内シャフト16,16は、横シール部54aをスライド可能に支持している。
【0027】
横シールユニット54の構造によれば、駆動機構によってレバー10が中央軸11回りに回動するとき、リンク12、横スライドブロック14、両案内シャフト16,16及び横シールブロック18を介して横シール部54aが筒状包装材61に向かって進出・後退し、その一方で、リンク15、枢支軸19及び横シールブロック20を介して他方の横シール部54bが筒状包装材61に向かって横シール部54aと同期して進出・後退する。筒状包装材61は、横シール部54a,54bの各ヒータブロックによって同期して各側から挟み込まれ、両ヒータブロックの上下に位置する二組のヒートシールバー間で包装袋63の開口端部及び後続の包装袋の袋底端部が加熱・加圧されることでヒートシールが施される。
【0028】
シャッタ装置1において、横シールユニット54に関連して、筒状包装材61の各側にそれぞれ配設された一対のシャッタ機構が設けられている。特に図3に示すように、シャッタ機構は、それぞれ、横シールユニット54に対して設けられており横シールユニット54の筒状包装材61への接離する動作に連動して駆動されるシャッタ駆動部21,22と、シャッタ駆動部21,22によって駆動されて筒状包装材61に対して接触してシャッタ作用を与えるシャッタ部材とを有している。シャッタ駆動部21,22は、中間部に横シール部54a,54bの横シールブロック18,20に枢着された軸支部(支点ピン)24,24を有しており、各軸支部24には、左右に一対のブラケット23,23が取り付けられている。シャッタ部材は、両ブラケット23,23にそれぞれ摺動可能に挿通され先端にヘッド部26,26を有するシャッタアーム25,25と、シャッタアーム25,25のヘッド部26,26の先端部間に掛け渡されており筒状包装材61に対してその外側からシャッタ係合可能なシャッタバー27,27とを備えている。
【0029】
シャッタ駆動部21,22において、ブラケット23,23が回動可能な軸支部24,24は、横シールブロック18,20のそれぞれに対して、シール長手方向両端において設けられており、且つそれぞれ当該シール長手方向に平行な共通軸となっている。また、シャッタ部材において、シャッタアーム25,25は、ブラケット23,23のそれぞれに対してこの共通軸線と直交関係にある軸線に沿って摺動可能に保持されている。ブラケット23,23とヘッド部26,26との間には、シャッタアーム25,25に挿通させる態様で、両者の相対変位を吸収するばね手段としてのコイルばね28,28が圧縮状態で嵌装されている。シャッタアーム25,25はコイルばね28,28によってシャッタバー27が飛び出す方向である前方に付勢されているが、シャッタアーム25,25のテイル部29a,29aは、ブラケット23,23と当接するときには、シャッタアーム25,25がそれ以上ブラケット23,23から抜け出るのを防止するストッパとなっている。テイル部29a,29aは、一本のテイルバー29の両端部として設けられている。このように、シャッタバー27は、ブラケット23,23が横シールブロック18,20に対して回動し、更にシャッタアーム25,25がブラケット23,23に対して摺動することで、横シールブロック18,20に対する位置(その位置に応じた姿勢)が変更可能である。
【0030】
横シールユニット54とシャッタ駆動部21,22との間には、シャッタ動作のためにシャッタ駆動部21,22に往復動作を与える第1カム機構30,30が配設されている。即ち、横シールユニット54が筒状包装材61に接近し筒状包装材61を挟み込んでシールを施しその後離間する横シール往動作において、当該横シール往動作がシャッタ駆動部21,22によるシャッタ動作に変換される。その際に、当該横シール往動作をブラケット23,23(したがって、シャッタアーム25,25とシャッタバー27とからなるシャッタ部材)の軸支部24,24回りの回動往復動作に変換する変換機構として、第1カム機構30,30が設けられている。第1カム機構30は、シャッタ駆動部21,22において、左右方向いずれか一方(この例では図1において右側)のみに設けるので充分である。各第1カム機構30は、包装機の固定フレームに固定されている第1固定カム板31と、第1固定カム板31と協働するためブラケット23に設けられた第1カムフォロワ33とを備えている。この例では、第1カムフォロワ33は、軸支部24においてブラケット23に取り付けられているレバーの先端に設けられているので、ブラケット23に対する姿勢は一定であり、横シール部54a(54b)に対して軸支部24の回りにブラケット23とともに回動可能である。また、第1固定カム板31は、筒状包装材61を挟む左右対称位置に配置されている。
固定フレームに固定されている第1固定カム板31は包装材を横シールの動作に合わせて間欠的に送る間欠包装機の場合であって、包装材を横シールの動作に関わらず連続的に送る連続包装機の場合には、第1固定カム板31は、ボックスモーションをする横シールユニット54に設けられている。
【0031】
各固定カム板31には、第1カムフォロワ33が嵌合して第1カムフォロワ33の動きを案内する第1カム溝32が形成されている。第1カム溝32は、横シール往動作の前半分でブラケット23の姿勢を変化させることなく第1カムフォロワ33が通過するのみのカム溝部34と、カム溝部34と接続しており且つ第1カムフォロワ33が通過するときにブラケット23の姿勢(軸支部24回りの傾き)を変化させる回動用カム溝部36とを有している。回動用カム溝部36は傾斜溝となっており、その結果、第1カム溝32は全体として折れ曲がり状のプロフィールを有している。
【0032】
固定フレームとシャッタ部材との間には、シャッタ部材がシャッタ駆動部21,22によって駆動されるときに、シャッタバー27,27が辿るシャッタ経路を定める第2カム機構40が配設されている。即ち、第2カム機構40は、シャッタバー27,27が辿るべきシャッタ経路に対応する第2カム溝42a,42bが形成された第2固定カム板41と、シャッタ部材のヘッド部26,26に備わりそれぞれが第2カム溝42a,42bに嵌合する第2カムフォロワ43,43とを備えている。それゆえ、第1カム機構30によって、シャッタ部材が軸支部24,24回りに駆動されて往復回動するとき、第2カムフォロワ43,43が第2固定カム板41に形成されている第2カム溝42a,42bに係合した状態で案内されることで、シャッタ部材であるシャッタバー27,27(したがって、シャッタアーム25,25)のブラケット23,23に対する進出・後退量が定められ、シャッタバー27,27は第2カム溝42a,42bによって定められたシャッタ経路を辿ることになる。横シール部54a,54bの往復動作においては、このときのカム作動によって、シャッタバー27は予め定められるシャッタ経路に沿って振れのない安定したシャッタ動作を行う。
【0033】
第2カム機構40の各第2カムフォロワ43は、各シャッタアーム23のヘッド部26に左右外側に突出する態様で回転支持されて設けられており、第2カム溝42を転動可能なローラーから成っている。横シールブロック18,20が往復動作をして、第1カム機構30によってブラケット23とシャッタアーム25及びシャッタバー27とが回動するとき、第2カム機構40では各第2カムフォロワ43は、第2カム溝42内を案内されて移動する。このとき、第2カム溝42のプロフィールによって位置が規制されるシャッタアーム25及びシャッタバー27は、ブラケット23との間で相対変位を生じるが、シャッタアーム25とブラケット23との間にはコイルばね28が介装されているので、この相対変位は、コイルばね28の弾性撓みによって吸収される。このように、シャッタ装置1においては、シャッタ駆動部21(22)の駆動元となる第1カム機構30と、それとは分離したシャッタ経路を与える第2カム溝42及び第2カムフォロワ43からなる第2カム機構40との間で、両者の作動中に生じる誤差はばね手段であるコイルばね28によって吸収される。
【0034】
第2カム機構40は、固定フレーム2に固定された左右の第2固定カム板41,41(図1)を備えている。各第2固定カム板41は、中心をシール位置C−Cに合わせて配置されており、前後側面からカムプロフィールを持つ第2カム溝42a,42bとして形成されている。一方の第2カム溝42aは、第2カムフォロワ43が嵌合する溝に形成されているが、他方の第2カム溝42bは第2カムフォロワ43が進出する側でのみ当接して案内される凹部(壁)に形成されている。したがって、第2カム溝42aに対応するシャッタバー27は当該第2カム溝42aによる既定の経路を辿るのみであるが、第2カム溝42bに対応するシャッタバー27は、第2カム溝42a側のシャッタバー27と衝突するような場合にはコイルばね28を撓ませて後退可能である。この後退可能な構造によって、両シャッタバー27,27のメカ干渉を回避するとともに、筒状包装材への損傷を回避することができる。更に、第2カム溝42a,42bは、上部ではシール位置C−Cから遠ざかり、上端は第2カムフォロワ43,43を受け入れ且つ離脱可能に前後に開口しており、下部ではシール位置C−Cに平行な垂直溝になプロフィールに形成されている。したがって、横シールユニットが横シール動作をするとき、横シールユニットに対して筒状包装材61の送りが相対的にまだ終了していない初期の段階でシャッタ装置が筒状包装材61に対してシャッタ作用を及ぼして包装物の落下を早期に阻止する一方で、送りが継続している筒状包装材61とともにシャッタバー27,27が下方に移動することによって、シャッタバー27,27と筒状包装材61との相対変位が無くなり、シャッタバー27,27の上流側に筒状包装材61の弛みが生じるのを回避することができる。
【0035】
図5〜図7は、本発明によるシャッタ装置を備えた縦型包装機の作動を時間の経過に伴って説明する図であり、詳細には、第1カム機構30と第2カム機構40の作動について各機構の特徴的な部分が時間の経過とともに変化していく様子が示されている。ここで、特徴的な部分とは、一方の軸支部24、シャッタアーム25,25、シャッタバー27,27、一方の第1カムフォロア33、及び第2カムフォロア43,43である。以下、第1カム機構30については前後一対設けられているが、一方の第1カム機構30について説明し、第2カム機構40についても左右一対設けられているが一方第2カム機構40についてのみ、符号を用いて説明する。残る他方の機構についても同様の作動を生じているが、これらについては説明を省略する。
【0036】
図5は、シャッタ装置1によるシャッタ動作開始前の状態を示す図である。横シール部54a(54b)は後退した位置にあり、筒状包装材61とは非接触状態にある。第1カム機構30においては、第1カムフォロワ33が第1固定カム板31の第1カム溝34においてその水平カム溝部34の後方位置に位置している。第2カム機構40においては、第2カムフォロア43(43)が第2固定カム板41の第2カム溝42a(42b)の外にある。その結果、シャッタアーム25は、コイルばね28によって付勢されているがテイル部29aがブラケット23と当接することでブラケット23から抜け出さない状態にあり、且つ筒状包装材61に接触しない姿勢と位置を占めている。
【0037】
図6は、横シール部54a(54b)が図5に示す位置から筒状包装材61に対して前進し、シャッタバー27が筒状包装材61に当接して相当分押し込んだ状態を示す。図6に示す状態では、横シール部54a(54b)が前進するに伴って、軸支部24を介してシャッタ駆動部21(22)も全体として前進する。第1カム機構30において、第1カムフォロワ33が第1固定カム板31の第1カム溝32において水平カム溝部34から回動用カム溝部36への移行位置にあるので、カム駆動部21(22)及びシャッタ部材は、殆ど回動することなく、シャッタバー27が筒状包装材61に接触した後、そのままの姿勢で筒状包装材61を押し込んでいる。第2カム機構40においては、第2カムフォロワ43(43)は、第2カム溝42a(42b)の入り口44a(44b)にあってその最奥位置に到達している。
【0038】
図7は、横シール部54a(54b)が図6に示す位置から筒状包装材61に対して更に前進し、シャッタバー27,27が筒状包装材61を完全に押し込んでシャッタ作用を及ぼしている状態を示す。
横シールユニット54の横シール部54a(54b)は、最も前進した位置を占めて筒状包装材61を挟み込んでヒートシールをして、袋63を製造している状態にある。
第1カム機構30においては、第1カムフォロワ33が第1固定カム板31の第1カム溝32においてその回動用カム溝部36によって案内されるときのカム作用によって、ブラケット23を含むシャッタ駆動部21(22)と、シャッタアーム25及びシャッタバー27から成るシャッタ部材とが軸支部24の回りに回動する。
シャッタ駆動部21(22)とシャッタ部材とのかかる回動に対応して、第2カム機構40では、第2カムフォロワ43が第2固定カム板41の第2カム溝42a(42b)に案内されて、シャッタ部材が第2カム溝42a(42b)に対応したシャッタ経路を辿り、第2カムフォロワ43が第2カム溝42a(42b)その最下部に到達している。
このとき、シャッタバー27(27)は、横シール部54a(54b)の先端直下の位置を占めている。シャッタバー27,27は、シャッタ経路を辿るときに、シール部54a(54b)の上流において、筒状包装材61を挟み込みながら、筒状包装材61の送りと共に上方から下方へと移動し、シャッタバー27,27の先端部が筒状包装材61に対して食い違い状となってシャッタ作用を及ぼし、包装物である製品Sがそれ以上、筒状包装材61内を落下するのを防止している。
更に、袋包装体63は、横シール部54a(54b)内の組み込まれているカッタ56の切断作用によって筒状包装材61から切り離される。
【0039】
図5に示す状態から図7に示す状態にまで移動する間、ブラケット23の軸支部24と第2固定カム板41の第2カム溝42との間の距離には変化(次第に短くなる)があるが、この距離変化は、コイルばね28の撓み(更に圧縮する撓み)を伴ってシャッタアーム25がブラケット23に対して摺動(後退)をすることで吸収される。コイルばね28の反発力によって、第2カムフォロワ43は第2カム溝42の前側カム面に押し当てられた状態が維持される。
【0040】
横シール部54a(54b)が図7に示す状態から後退するときには、シャッタ部材は、往動作のときの経路を逆に辿って、復帰する。具体的には、横シール部45a(45b)の復動作で、第1カムフォロワ33が第1カム溝32の回動用カム溝部36から水平カム溝部34を通過するとき、各シャッタバー27は第2カム機構40の第2カム溝42の開口部44から外に出て、図5に示す当初位置に戻る。
【0041】
図8は、第2カムフォロワ43が図5に示す位置と図7に示す位置との間を辿るときの軌跡をより細かい時間間隔で描いた図である。筒状包装材61にシャッタ係合を開始してから筒状包装材61の送りに合わせてシャッタバー27,27が移動するので、筒状包装材61へのシャッタ係合を早期に開始して製品の横シール部への落下を早期に防止することができ、更に、シャッタバー27,27の上流側に筒状包装材61の弛みを生じることを回避することができる。
【0042】
図9は、シャッタ装置にエアシリンダを組み込んだ、本発明によるシャッタ装置を備えた縦型包装機の実施例を示す平面図である。エアシリンダ70,70は、横シールユニット54の横シール部54a,54bにそれぞれ、シャッタ部材との間に配設されている。即ち、各エアシリンダ70の本体71,71が横シール部54a,54bに取り付けられており、各エアシリンダ70の出力ロッド72,72がテイルバー29,29に係合して設けられている。図10に示すように、図7に示すシャッタ装置が筒状包装材61にシャッタ作用を及ぼしている状態で、横シール部54a,54bの作動よりも早期にエアシリンダ70,70を作動させることにより、シャッタ部材を早期に元の非作動位置に復帰させて、筒状包装材61との干渉を確実に回避することができる。
【0043】
第1固定カム板31及び第2固定カム板41は、横シール部54a(54b)のフレームに設けられている。横シール部54a(54b)がボックスモーションをしない、即ち、包装材は間欠送りで、包装材が停止中に、横シール部が接近・離間する動作を行う型式のものでは、両カム板31,41は、装置フレームのような固定フレームに固定される。しかしながら、横シール部54a(54b)がボックスモーションをする、即ち、包装材は連続送りであり、移動中の包装材にシャッタと横シールとを行う型式のものでは、両カム板31,41は、ボックスモーションをするフレームに設けられている。
【符号の説明】
【0044】
1 シャッタ装置 2 固定フレーム
10 レバー 11 中央軸
12 リンク 14 横スライドブロック
15 リンク 16,16 案内シャフト
17,17 取付け具 19 枢支軸
18,20 横シールブロック 21,22 シャッタ部
23,23 ブラケット 24 軸支部(支点ピン)
25,25 シャッタアーム 26,26 ヘッド部
27 シャッタバー 28,28 コイルばね
29 テイル部(ストッパ)
30 第1カム機構 31,31 第1固定カム板
32,32 カム溝 33,33 第1カムフォロワ
34,34 平行カム溝部 35,35 平行カム溝部
36,36 回動用カム溝部
40 第2カム機構 41,41 第2固定カム板
42,42 第2カム溝 43,43 第2カムフォロア
44,44 開口部
50 縦形製袋充填包装機 51 フォーマ
52 製品充填筒 53 縦シール装置
54 横シールユニット 54a,54b 横シール部
55 送りベルト装置 56 カッタ
57 カッタ溝 58,58 シャッタ
60 ウェブ状包装材 61 筒状包装材
62 袋 63 袋包装体
C−C シール位置 S 製品
70,70 エアシリンダ 71,71 シリンダ本体
71,71 出力ロッド

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に包装物が投入され且つ縦方向に送られる筒状包装材を間に対向して配置されて互いに接離する動作をし、接近時に前記筒状包装材を挟圧して前記筒状包装材にシールをする横シール部を有する横シールユニット、及び前記各横シール部の上方にそれぞれ配設されており前記両横シール部の前記接離する動作に連動して前記筒状包装材を挟み込むシャッタ装置を備えており、
前記シャッタ装置は、
前記各横シール部に設けられており前記両横シール部の前記接離する動作に連動して駆動されるシャッタ駆動部と当該シャッタ駆動部によって駆動されて前記筒状包装材に接触してシャッタ作用を与えるシャッタ部材とを有するシャッタ機構、
前記横シールユニットと前記シャッタ駆動部との間に配設されており前記シャッタ作用のために前記シャッタ駆動部に往復動作を与える第1カム機構、及び
前記横シールユニットと前記シャッタ部材との間に配設されており前記シャッタ部材が前記シャッタ駆動部によって駆動されて前記シャッタ作用のために互いに接近するときに前記筒状包装材の送り方向に移動させるシャッタ経路を定める第2カム機構
を備えていることから成るシャッタ装置を備えた縦型包装機。
【請求項2】
前記シャッタ機構は、前記第1カム機構によって前記往復動作をする前記シャッタ駆動部と、前記シャッタ駆動部によって駆動されるときに前記第2カム機構によって前記シャッタ経路を辿る前記シャッタ部材との間に生じる相対変位を吸収可能に構成されていることから成る請求項1に記載のシャッタ装置を備えた縦型包装機。
【請求項3】
前記シャッタ駆動部は、前記各横シール部に対してそのシール長手方向両端においてそれぞれ当該シール長手方向に平行な共通軸線回りに回動可能なブラケットを備えており、 前記シャッタ部材は、前記両ブラケットのそれぞれに対して前記軸線と直交関係にある軸線に沿って摺動可能に保持されているシャッタアームと、当該両シャッタアームの先端部を結んで配設されており前記筒状包装材に対して接触して前記シャッタ作用を与えるシャッタバーとを備えており、前記シャッタ部材と前記シャッタ駆動部との間には、前記相対変位を吸収するためのばね手段が介装されていることから成る請求項2に記載のシャッタ装置を備えた縦型包装機。
【請求項4】
前記第1カム機構は、第1カム溝が形成された第1固定カム板と、前記ブラケットとともに前記横シール部に対して回動可能に設けられており前記第1カム溝に嵌合する第1カムフォロワとを備えていることから成る請求項3に記載のシャッタ装置を備えた縦型包装機。
【請求項5】
前記第2カム機構は、前記シャッタ経路に対応する第2カム溝が形成された第2固定カム板と、前記シャッタ部材に備わり前記第2カム溝に嵌合する第2カムフォロワとを備えていることから成る請求項3に記載のシャッタ装置を備えた縦型包装機。
【請求項6】
前記縦型包装機は、前記筒状包装材の内側に配置され且つ包装すべき製品が投入される充填筒、及び前記筒状包装材を前記充填筒の外側周面に沿って縦方向に送る送り機構を備えた縦型製袋充填包装機であることから成る請求項1〜5のいずれか1項に記載のシャッタ装置を備えた縦型包装機。
【請求項7】
前記横シールユニットは、前記縦型包装機の固定フレームに対して縦方向に不動に取り付けられており、前記送り機構は前記筒状包装材を間欠的に送り、前記筒状包装材が停止中に前記シールをする間欠送り機構であることから成る請求項6に記載のシャッタ装置を備えた縦型包装機。
【請求項8】
前記横シールユニットは、前記縦型包装機の固定フレームに対して縦方向に往復動可能取り付けられており、前記送り機構は前記筒状包装材を連続的に送り、前記筒状包装材の送り中に前記シールをする連続送り機構であることから成る請求項6に記載のシャッタ装置を備えた縦型包装機。
【請求項9】
前記シャッタ機構には、前記シャッタ駆動部とは別に前記シャッタ部材を後退させる駆動手段を備えていることから成る請求項1〜8のいずれか一項に記載のシャッタ装置を備えた縦型包装機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2010−254323(P2010−254323A)
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−104579(P2009−104579)
【出願日】平成21年4月22日(2009.4.22)
【出願人】(000148162)株式会社川島製作所 (90)
【Fターム(参考)】