説明

シュリンクラベル、シュリンクラベル用原反、シュリンクラベル付き容器、及びシュリンクラベル用原反の製造方法

【課題】 簡単な構成でありながら、使用後の容器とシュリンクラベルとを容易に分離可能であって、更に、摘み部を視覚的に判別し易くしたシュリンクラベルを提供することを目的とする。
【解決手段】 少なくとも2本のラベル剥離用の切り取り線を有し、前記切り取り線の線上であって、かつラベルの上下端部の位置に、幅1mm以上の縁を有して、直径2〜10mmの半円状などのハーフカットされた切り込み部分が形成されているシュリンクラベルであれば、摘み部を視覚的に判別し易く、この摘み部を起点に、シュリンクラベルと使用後の容器とを容易に分離することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、使用後に容器と分離可能なシュリンクラベル、シュリンクラベル用原反、該原反を筒状に成形してなるシュリンクラベル用筒状原反、該シュリンクラベル付き容器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、各種飲料用のペットボトルやガラス瓶等の容器の胴部に、種々印刷が施されたシュリンクラベルを巻装してなる、シュリンクラベル付き容器が知られている。(例えば、特許文献1)
このようなシュリンクラベル付き容器は、使用後において、容器本体とシュリンクラベルとを分離して廃棄することが望ましく、使用後における、シュリンクラベルの剥離性を向上することが求められている。
【0003】
このため、種々構成のシュリンクラベルの易剥離手段が提案されており、例えば、シュリンクラベルに連続した切り取り孔からなる切り取り線を形成することにより、シュリンクラベルを剥離可能に構成した容器が知られている。
【0004】
例えば、図14(a)に示すように、容器11の肩部分に切り取り線4を形成したものが開示されている。
また、図14(b)に示すように、シュリンクラベル1の切り取り線4の途中かつ容器の窪み部分に、指先を挿入可能な空白部13を形成したシュリンクラベル1も開示されている。この図14(b)に示す容器11では、前記空白部13に指先を挿入して、端部を指先でつまみ、切り取り線に沿ってシュリンクラベル1を引き裂くことにより、シュリンクラベル1を容器11から分離する。
【特許文献1】特開2004−250040号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前記図14(a)に示す構成の容器は、シュリンクラベル1と容器11との分離の際に、シュリンクラベル1の端部から切り取り線を切り取る構成であり、指先の爪で、シュリンクラベル1の端部を何度か引っ掻くことにより、最初の切り取り線の孔までシュリンクラベル1を裂き、この部分を指先でつまみつつ、切り取り線4に沿ってシュリンクラベル1を剥ぎ取る構成である。このため、シュリンクラベル1の切り取り始めが困難であり、さらには、シュリンクラベル1の端部を引き裂く際に、指先を傷つけてしまう恐れがある。
【0006】
また、図14(b)に示すシュリンクラベル1は、空白部13から下方にシュリンクラベル1を切除した後、再び、上方のシュリンクラベル1を引き裂く必要があり、シュリンクラベルの剥離に2度の手間を要することとなる。さらには、上方のシュリンクラベル1を切り取るためには、シュリンクラベル1の端部に指先の爪をかけて、シュリンクラベル1の端部を切り取る必要がある。このように、何れのシュリンクラベルも、容器から剥ぎ取ることが困難である。
【0007】
一方、近年、コストダウンに対応するため、容器およびシュリンクラベルの薄肉化が進んでおり、容器が薄くなると、輸送時及び落下時に、容器の変形に伴うシュリンクラベルへの負荷が増大するが、シュリンクラベルの薄肉化に伴い、該シュリンクラベルが裂けることを防ぐため、切り取り線の間隔を広げる傾向がある。
【0008】
しかしながら、切り取り線の間隔を広げることで、剥離性が低下するため、シュリンクラベルの剥離が、より困難となる欠点があった。
【0009】
本発明は上記事情に対処してなされたものであり、シュリンク後の外観に影響を及ぼすことなく、かつシュリンクラベルの強度を保持しつつ、簡単な構成でありながら、使用後の容器とシュリンクラベルとを容易に分離可能であって、更に、摘み部を視覚的に判別し易くしたシュリンクラベルを提供することを目的とする。これにより、消費者は、使用後の容器とシュリンクラベルとを容易に分離することが可能となり、シュリンクラベルの分別作業を、積極的に行うことが可能となる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者は、シュリンクラベルについて詳細に検討した結果、筒状とするために重ね合わせて貼着される左右の端部近傍に、少なくとも2本のラベル剥離用の切り取り線4を有し、前記切り取り線の線上もしくは、前記切り取り線よりもラベルの内側の位置であって、かつラベルの上下端部の位置に、所定の幅の縁を有する所定の形状のハーフカット部分が形成されているシュリンクラベルであれば、このラベルを容器に装着した後にシュリンク加工すると、前記2本のハーフカット部分で挟まれた部分が摘み部となり、かつ、前記摘み部の部位が視覚的に容易に判別でき、この摘み部から切り取り線に沿ってシュリンクラベルを切り剥がすことで、容易にシュリンクラベルと容器とを分離することができることを見出し、本発明を完成させた。
また、本発明者は、前記シュリンクラベルは、所定のシュリンクラベル用原反に円または長円等の印刷およびハーフカット加工を施した後、所定位置で裁断することで得られること、また、前記シュリンクラベル用原反を筒状に成形することでシュリンクラベル用筒状原反を製造でき、この筒状原反を所定の位置で裁断して筒状のシュリンクラベルを形成し、容器に巻装してシュリンク加工を行うことで、視覚的に容易に判別できる摘み部を有するシュリンクラベル付き容器を製造しうることを見出し、本発明を完成させた。
【0011】
すなわち、本発明の請求項1に係る発明は、容器等に巻装されるシュリンクラベルであって、少なくとも2本のラベル剥離用の切り取り線を有し、前記切り取り線の線上であって、かつラベルの上下端部の位置に、幅1mm以上の縁を有して、厚さが10〜90%にハーフカットされた部分が、形成されていることを特徴とする、シュリンクラベルである。
【0012】
また、本発明の請求項2に係る発明は、容器等に巻装されるシュリンクラベルであって、少なくとも2本のラベル剥離用の切り取り線を有し、前記切り取り線よりもラベルの内側の位置であって、かつラベルの上下端部の位置に、幅1mm以上の縁を有して、厚さが10〜90%にハーフカットされた部分が、形成されていることを特徴とする、シュリンクラベルである。
【0013】
また、本発明の請求項3に係る発明は、前記ハーフカットされた部分の形状が、直径2〜10mmの半円、円弧の部分が直径2〜10mmの略U字状の形状、矩形、逆凹形、長円をその長手方向で半分にした形状、または略茶碗形状のいずれかの形状であることを特徴とする、請求項1〜2のいずれかに記載のシュリンクラベルである。
【0014】
また、本発明の請求項4に係る発明は、シュリンクラベル用原反であって、原反の長手方向に平行に少なくとも2本のラベル剥離用の切り取り線を有し、前記切り取り線の線上であって、かつ前記原反の長手方向に垂直なラベルカット位置の上に、幅1mm以上の縁を有して、厚さが10〜90%にハーフカットされた部分が、形成されていることを特徴とする、シュリンクラベル用原反である。
【0015】
また、本発明の請求項5に係る発明は、シュリンクラベル用原反であって、原反の長手方向に平行に少なくとも2本のラベル剥離用の切り取り線を有し、前記切り取り線よりもラベルの内側の位置であって、かつ前記原反の長手方向に垂直なラベルカット位置の上に、幅1mm以上の縁を有して、厚さが10〜90%にハーフカットされた部分が、形成されていることを特徴とする、シュリンクラベル用原反である。
【0016】
また、本発明の請求項6に係る発明は、前記ハーフカットされた部分の形状が、直径が2〜10mmの円形、円弧の部分が直径2〜10mmの長円形、矩形、略H字形、横長の長円、または長円と矩形からなる略十字形のいずれかの形状であることを特徴とする、請求項4〜5のいずれかに記載のシュリンクラベル用原反である。
【0017】
また、本発明の請求項7に係る発明は、請求項4〜6のいずれかに記載のシュリンクラベル用原反の長手方向の両端を重ねて筒状に成形してなるシュリンクラベル用筒状原反である。
【0018】
また、本発明の請求項8に係る発明は、請求項7記載のシュリンクラベル用筒状原反をカットしてなる筒状シュリンクラベルを容器に装着し、次いでシュリンク加工してなるシュリンクラベル付き容器である。
【0019】
また、本発明の請求項9に係る発明は、シュリンクラベル用原反の製造方法であって、 長手方向に少なくとも2本のラベル剥離用の切り取り線が設けられた原反に、前記切り取り線の線上であって、かつ、前記原反の長手方向に垂直なラベルカット位置の上に、ハーフカット部分の縁となる印刷パターンを設け、その後、前記印刷パターンの内側に、幅1mm以上の縁を残して、ハーフカット加工を施すことを特徴とする、シュリンクラベル用原反の製造方法である。
【0020】
また、本発明の請求項10に係る発明は、シュリンクラベル用原反の製造方法であって、長手方向に少なくとも2本のラベル剥離用の切り取り線が設けられた原反に、前記切り取り線よりもラベルの内側であって、かつ、前記原反の長手方向に垂直なラベルカット線上に、ハーフカット部分の縁となる印刷パターンを設け、その後、前記印刷パターンの内側に幅1mm以上の縁を残して、ハーフカット加工を施すことを特徴とする、シュリンクラベル用原反の製造方法である。
【0021】
また、本発明の請求項11に係る発明は、前記印刷パターンが、直径4〜14mmの円、または円の部分が直径4〜14mmの長円であることを特徴とする、請求項9〜10に記載のシュリンクラベル用原反の製造方法である。
【0022】
また、本発明の請求項12に係る発明は、前記印刷パターンが、矩形、略H字形、横長の長円、または長円と矩形からなる略十字形のいずれかの形状であることを特徴とする、請求項9〜10のいずれかに記載のシュリンクラベル用原反の製造方法である。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、少なくとも2本のラベル剥離用の切り取り線を有し、前記切り取り線の線上、もしくは前記切り取り線よりもラベルの内側の位置であって、ラベルの上下端部の位置に、幅1mm以上の縁を有して、厚さが10〜90%にハーフカットされた部分が形成されているシュリンクラベルを得ることができる。
【0024】
このシュリンクラベルを装着した容器においては、前記ハーフカット部分が占める面積が小さいため、シュリンク後の外観は影響を受けず、シュリンクラベルの強度は保持され、簡単な構成でありながら、前記ハーフカット部分により剥離用の摘み部が形成されることとなり、更に、前記ハーフカット部分に縁取りがあるため、前記摘み部の部位は視覚的に判別し易くなるという効果が得られる。
【0025】
そして、この摘み部を起点に切り取り線に沿ってシュリンクラベルを引き裂くことで、使用後の容器とシュリンクラベルとを容易に分離でき、これにより、消費者は、使用後の容器を簡単に分離することが可能となり、シュリンクラベルの分別作業を、積極的に行うことが可能となる。
【0026】
また、本発明に係るシュリンクラベルは、切り込みでは無く、ハーフカット部分で摘み部を形成しているため、該摘み部は本来、自由端になり得ない。それゆえ、シュリンク加工によっても、前記摘み部が突起状になることは原則起こり得ず、仕上がり外観の良好なシュリンクラベル付き容器を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、図面を参照しながら本発明について、説明する。
[シュリンクラベル]
本発明に係るシュリンクラベルの一例を図1に示す。
図1に示すように、シュリンクラベル1は、筒状とするために重ね合わせて貼着される左右のラベル端5の近傍に、少なくとも2本のラベル剥離用の切り取り線4を有し、前記切り取り線4の線上であって、かつラベルの上下端部の位置に、幅1mm以上の縁3を有して、厚さが10〜90%にハーフカットされた切り込み状の部分2が、形成されている。
【0028】
縁3は、例えば、印刷により形成される。色は、視覚的に判別し易ければ良く、特に制約は無い。縁3は、透明でレーザー吸収剤を添加したインキから形成されても良い。
【0029】
図2は、シュリンクラベル1を筒状に形成した際の、左右のラベル端の貼着箇所近傍を示す図であり、(a)はハーフカット部分2が切り取り線4の線上に形成されている状態を示す図であり、(b)はハーフカット部分2が切り取り線4よりもシュリンクラベル1の内側の位置に形成されている状態を示す図である。なお、便宜上、ハーフカット部分は、図2において斜線で示している。
【0030】
図2に示すとおり、1対のハーフカット部分2により、摘み部6がシュリンクラベル1の上下端部に形成される。このつまみ部6を起点に、切り取り線4に沿ってシュリンクラベル1を引き裂くことで、シュリンクラベル1を容器から容易に剥離することができる。
【0031】
なお、ハーフカット部分2が切り取り線4よりもシュリンクラベル1の内側の位置に形成されている場合であっても、摘み部6を起点に下方に引き裂いていけば、引き裂き線はいずれ切り取り線4と合流し、その後は切り取り線4に沿って引き裂かれることになる。
【0032】
図3は、本発明に係るシュリンクラベルのハーフカット部分の形状の例を示す図である。なお、便宜上、ハーフカット部分は、図3において斜線で示している。
前記ハーフカット部分2の形状は、図3に示すように、(a)半円形状、(b)略U字形状、(c)矩形、(d)逆凹形、(e)長円をその長手方向で半分にした形状、(f)長円と矩形からなる略十字形(提灯形)を半分にした略茶碗形状とすることができる。
【0033】
この場合も、視認性の点から縁の幅は1mm以上、また、シュリンク後の外観やシュリンクラベルの強度の点から、ハーフカット部分2の大きさは(a)半円形状、(b)略U字形状、(c)矩形、においては2〜10mmの正方形の範囲に、(d)逆凹形、(e)長円をその長手方向で半分にした形状、(f)長円と矩形からなる略十字形(提灯形)を半分にした略茶碗形状においては2〜20mmの正方形の範囲に納まることが好ましい。
【0034】
本発明に係るシュリンクラベルにおいては、切り込みでは無く、ハーフカット部分で摘み部を形成しているため、本来、該摘み部は自由端にはならない。それゆえ、シュリンク加工によっても、前記摘み部が突起状になることは原則、起こり得ないが、さらに加えて、上述のような形状であれば、シュリンクラベル1の上下端部に鋭角な形状が形成されることはなくなり、例え、ハーフカット加工を過度に深くしてしまい、加工後のフィルム強度が弱くなった場合であっても、不要な引っかかりや、切断等の恐れを無くすことができる。
【0035】
また、本発明における切り取り線4の形状は、ミシン目に限定されるものでない。切り込み2の間に形成される摘み部6から容易にシュリンクラベル1を切り裂くことができる構成であれば、他の態様であってもよい。例えば、図4(a)にミシン目、(b)に、三本のミシン目が互い違いに並列する態様、(c)に、ハの字型が連続する態様を示す。本発明では、これらに限定されるものでなく、その他であってもよい。
【0036】
[シュリンクラベル原反]
次に、本発明に係るシュリンクラベル原反の一例を図5に示す。
図5に示すように、本発明に係るシュリンクラベル原反20は、その長手方向に平行に少なくとも2本のラベル剥離用の切り取り線4を有し、前記切り取り線4の線上、もしくは前記切り取り線よりもラベルの内側の位置であって、かつ前記原反の長手方向に垂直なラベルカット位置8の上に、幅1mm以上の縁を有して、厚さが10〜90%にハーフカットされた孔状の部分7が、形成されていることを特徴とする。
【0037】
本発明に係るシュリンクラベル1は、シュリンクラベル原反20をラベルカット位置8で切断することにより製造することができる。ただし、シュリンクラベル1を容器に装着する際には、後述する、シュリンクラベル用原反20の長手方向の両端を重ねて筒状に成形したシュリンクラベル用筒状原反から切り取った、筒状のシュリンクラベル1を用いる方法が一般的である。
【0038】
図6は、本発明に係るシュリンクラベル原反20の製造方法を示す図であり、(a)はハーフカット部分7の縁となる印刷パターン9を示す図であり、(b)は前記印刷パターン9の内側にハーフカット部分7を設けたことを示す図である。
【0039】
本発明に係るシュリンクラベル原反20は、通常、シュリンクラベル用フィルム30に複数本設けられ、これを長手方向に切断して分割し、一本のシュリンクラベル原反20が得られる。図6には、隣接する2本のシュリンクラベル原反20の原反カット線10の近傍部分を模式的に図示している。この原反カット線10が、シュリンクラベル1のラベル端5に相当する。
【0040】
より具体的には、本発明に係るシュリンクラベル用原反20は、前記シュリンクラベル用フィルム30の長手方向に少なくとも2本のラベル剥離用の切り取り線4の加工を行い、次に、ラベルカット位置8の上に直径が4〜12mmの円形、または円弧の部分が直径4〜12mmの長円形などの印刷パターン9を形成し、更に、直径が2〜10mmの円形、または円弧の部分が直径2〜10mmの長円形などのハーフカット部分7を形成することにより、製造することができる。
【0041】
ここで、本発明に係るシュリンクラベル用原反のハーフカット部分の縁となる印刷パターン9とハーフカット部分7の形状は、上記の円形、または長円形に限られず、例えば矩形、略H字形、横長の長円形、長円と矩形からなる略十字形(提灯形)などの形状とすることができる。
【0042】
図7は、本発明に係るシュリンクラベル用原反のハーフカット部分の縁となる印刷パターンとハーフカット部分の形状の例を示す図であり、(a)は円形状の印刷パターン、(b)はそのハーフカット部分の形状、(c)は縦長の長円形状の印刷パターン、(d)はそのハーフカット部分の形状、(e)は矩形の印刷パターン、(f)はそのハーフカット部分の形状を、それぞれ示す図である。なお、便宜上、ハーフカット部分は、図7において斜線で示している。また、図7におけるハーフカット部分は2個1対で1つの摘み部を形成する。
【0043】
図8は、本発明に係るシュリンクラベル用原反のハーフカット部分の縁となる印刷パターンとハーフカット部分の形状の例を示す図であり、(g)は略H字形の印刷パターン、(h)はそのハーフカット部分の形状、(i)は横長の長円形状の印刷パターン、(j)はそのハーフカット部分の形状、(k)は長円と矩形からなる略十字形(提灯形)の印刷パターン、(l)はそのハーフカット部分の形状を、それぞれ示す図である。なお、便宜上、ハーフカット部分は、図8において斜線で示している。また、図8におけるハーフカット部分は1個で1つの摘み部を形成する。
【0044】
この場合も、視認性の点から縁の幅は1mm以上、また、シュリンク後の外観やシュリンクラベルの強度の点から、ハーフカット部分2の大きさは(a)半円形状、(b)略U字形状、(c)矩形、においては2〜10mmの正方形の範囲に、(d)逆凹形、(e)長円をその長手方向で半分にした形状、(f)長円と矩形からなる略十字形(提灯形)を半分にした略茶碗形状においては2〜20mmの正方形の範囲に納まることが好ましい。
【0045】
上述のような形状であれば、たとえカット位置が本来のラベルカット位置8からずれた場合であっても、本発明に係るシュリンクラベル用原反20から切り出したシュリンクラベル1の上下端部に鋭角な形状が形成されることはなく、不要な引っかかりや、切断等の不具合を防止することができる。
【0046】
一方、図9に示すように、ハーフカット部分7の形状が、例えば菱形であると、ラベラーでのカットの際に中央でカットできない場合に、シュリンクラベルのハーフカット部分の形状は、片側は三角形に、もう一方は五角形になる。そして、この五角形の場合はシュリンクラベル1の上下端部に、ハーフカット部分と厚さの異なる鋭角な形状が形成されることになり、場合によっては、引っかかり等の不具合を生じるおそれもある。なお、図9において、破線はカット位置を示す。
【0047】
本発明に係るシュリンクラベル用原反のハーフカット部分7は、炭酸ガスレーザーや半導体レーザーなどで加工することができる。例えば、炭酸ガスレーザー装置を用いて、焦点距離、加工スピード、照射時間、照射出力等の条件を調整することにより、ハーフカット加工が可能である。
【0048】
[シュリンクラベル用筒状原反]
本発明に係るシュリンクラベル用筒状原反は、上記したシュリンクラベル用原反20の長手方向の両端を重ねて筒状に成形することにより、製造できる。また、筒状に成形した後であっても、炭酸ガスレーザーや半導体レーザーなどによれば、レーザー照射面のシュリンクラベルのみにハーフカット部分を形成することができる。
【0049】
[シュリンクラベル付き容器]
図10は、本発明に係るシュリンクラベル付き容器の一例を示す図である。
本発明に係るシュリンクラベル付き容器40は、前記シュリンクラベル用原反やシュリンクラベル用筒状原反から切り取った、前記シュリンクラベルを使用して、通常の製造と同様に製造することができる。すなわち、本発明に係るシュリンクラベル用原反やシュリンクラベル用筒状原反を、従来のシュリンクラベル用原反やシュリンクラベル用筒状原反に替えて使用することで、通常の製造方法を用いて、使用後の容器から容易にシュリンクラベル1を分離することができる易剥離性を有するシュリンクラベル付き容器を製造することができる。
【0050】
得られたシュリンクラベル付き容器は、シュリンクラベル1の上下端部に摘み部6が形成され、この摘み部6から切り取り線4に沿ってシュリンクラベル1を引き裂くことで、使用後の容器11から容易にシュリンクラベル1を分離することができる易剥離性を有するものである。
【0051】
具体的には、図11に示すように、予め筒状に形成したシュリンクラベル1を容器11に被せた仮装着の状態で、高温のスチームトンネルで80℃から90℃ほどの温度を加えることにより、シュリンクラベル1が熱収縮し、図10に示すように、本発明に係るシュリンクラベル付き容器40が製造される。
【0052】
[シュリンクラベルの分離方法]
シュリンクラベル1を容器11から引き剥がす際には、図12に示すように、前記シュリンクラベル1の端部に形成された摘み部6をつまみ、切り取り線4の方向に沿って、シュリンクラベル1を引き裂くことにより、図13に示すように、シュリンクラベル1と容器11とを容易に分離することが可能である。
【0053】
[シュリンクラベルの層構成]
本発明に係るシュリンクラベルの層構成は、例えば、容器に装着した場合の外層側から、OPニス等の保護層、ハーフカット部分の縁となる印刷パターンの印刷層、基材フィルム、図形、文字、記号等の絵柄印刷層とすることができる。必要に応じて、絵柄印刷層の下側(内層側)に白インキ層を設けても良い。
【0054】
前記保護層は、ラベル表面の滑り性を付与する場合にはOPニスを、ラベルを触ったときの触感を付与する場合にはスウェードインキによる印刷層を、マット感を付与する場合にはマットOPなどを使用することが好ましい。
なお、外層が印刷層であってもよく、外層が印刷層と他の層などの、2以上の層からなる積層であってもよい。
【0055】
前記ハーフカット部分の縁となる印刷パターンの印刷層は基材フィルムより内層側に設けられても良く、前記絵柄印刷層に前記ハーフカット部分の縁となる印刷パターンを設けても良い。
【0056】
前記白インキ層は、前記絵柄印刷層の色相を際立たせる下地層として作用するものであり、更には、絵柄印刷層の保護層としての作用や、容器との滑り性の向上にも作用するものである。一方、絵柄に透明感を持たせる場合等には、全部もしくは一部を省いても良い。
【0057】
[基材フィルム]
本発明に係るシュリンクラベル、シュリンクラベル用原反、シュリンクラベル用筒状原反の基材フィルムは、従前のものを用いることができる。従って、例えば、ポリ乳酸系フィルム、ポリスチレン系フィルム、ポリエステル系フィルム、低密度ポリエチレンフィルム、中密度ポリエチレンフィルム、高密度ポリエチレンフィルム、低密度直鎖状ポリエチレンフィルム、環状ポリオレフィンフィルム、ポリプロピレンフィルム、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体等の樹脂から製膜された等の延伸ポリオレフィンフィルム、不織布と収縮フィルムとのラミネートフィルム、ポリエステル−ポリスチレン共押出フィルム、6ナイロンフィルム、6,6ナイロンフィルム等のポリアミドフィルム、塩素化ポリエチレン,塩素化ポリプロピレンなどの樹脂から製膜された変性ポリオレフィンフィルム、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体の樹脂から製膜されたフィルム、アクリル系樹脂フィルムからなる群から選択される1種以上のフィルムが使用できる。
【0058】
上記フィルムは、上記樹脂の1種または2種以上を使用し、押し出し法、キャスト成形法、Tダイ法、切削法、インフレーション法、その他等の製膜化法を用いて単層で製膜化したもの、または2種以上の樹脂を使用して共押し出しなどで多層製膜したもの、または2種以上の樹脂を混合使用して製膜したものを使用することができ、未延伸フィルムであっても、テンター方式やチューブラー方式等で1軸ないし2軸方向に延伸してなる各種の延伸フィルムであってもよい。より好ましくは、延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムなどの延伸ポリエステル系フィルム、延伸ポリスチレン系フィルム、延伸ポリプロピレンなどの延伸ポリオレフィン系フィルム、ポリ乳酸系フィルム、未延伸ポリオレフィン系フィルム、未延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムなどの未延伸ポリエステル系フィルム、未延伸ポリスチレン系フィルム、未延伸ポリプロピレンなどの未延伸ポリオレフィン系フィルム、発泡ポリオレフィン系フィルム、発泡ポリスチレン系フィルム、不織布と収縮フィルムラミネートフィルム、からなる群から選択される1種以上のフィルムであり、用途に応じて適宜選択することができる。特に、上記をシュリンクフィルムとして使用する場合には、基材フィルム層を構成するフィルムとしては、熱処理によって収縮できるものを広く使用することができ、例えば、延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム等の延伸ポリエステル系フィルム、延伸ポリスチレン系フィルム、低密度ポリエチレンフィルム、中密度ポリエチレンフィルム、高密度ポリエチレンフィルム、低密度直鎖状ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム等の延伸ポリオレフィンフィルム、ポリ乳酸系フィルム、発泡ポリオレフィン系フィルム、発泡ポリスチレン系フィルム、不織布と収縮フィルムとのラミネートフィルム、延伸ポリエステル−ポリスチレン共押出しフィルムからなる群から選択される1種以上のフィルムであることが好ましい。
【0059】
これらの中でも、延伸ポリエステル系フィルム、延伸ポリスチレン系フィルム、延伸ポ
リオレフィン系フィルム、ポリ乳酸系フィルム、発泡ポリオレフィン系フィルム、発泡ポ
リスチレン系フィルム、不織布と収縮フィルムとのラミネートフィルム、延伸ポリエステ
ル−ポリスチレン共押出しフィルムからなる群から選択される1種以上のフィルムが好ま
しい。
【0060】
[印刷]
本発明では、前記シュリンクラベル用フィルムの全面に、または、部分的に図形、文字、記号等の絵柄を形成することができる。
また、本発明に係るシュリンクラベルのハーフカット部分やシュリンクラベル原反のハーフカット部分に形成される縁は、前記の絵柄印刷と同時に印刷することで形成することができる。
【0061】
なお、印刷方法に限定はなく、例えばグラビア印刷で印刷層を形成することができる。印刷層としては、樹脂と溶媒から通常のインキビヒクルの1種ないし2種以上を調製し、これに、必要ならば、可塑剤、安定剤、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、硬化剤、架橋剤、滑剤、帯電防止剤、充填剤、その他等の助剤の1種ないし2種以上を任意に添加し、更に、染料・顔料等の着色剤を添加し、溶媒、希釈剤等で充分に混練してインキ組成物を調整して得たインキ組成物を使用することができる。
【0062】
このようなインキビヒクルとしては、公知のもの、例えば、あまに油、きり油、大豆油、炭化水素油、ロジン、ロジンエステル、ロジン変性樹脂、シェラック、アルキッド樹脂、フェノール系樹脂、マレイン酸樹脂、天然樹脂、炭化水素樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ酢酸系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、アクリルまたはメタクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アミノアルキッド系樹脂、ニトロセルロース、エチルセルロース、塩化ゴム、環化ゴム、その他などの1種または2種以上を併用することができる。インクビヒクルは、版から被印刷物に着色剤を運び、被膜として固着させる働きをする。なお、印刷層に使用されるインキとしては、合成樹脂フィルムからなる基材層と接着性があり、必要な耐性を有している一般的に用いられているインキが使用できる。
【0063】
また、溶剤によってインキの乾燥性が異なる。印刷インキに使用される主な溶剤は、トルエン、MEK、酢酸エチル、IPAであり、速く乾燥させるために沸点の低い溶剤を用いるが、乾燥が速すぎると印刷物がかすれたり、うまく印刷できない場合があり、沸点の高い溶剤を適宜混合することができる。これによって、細かい文字もきれいに印刷できるようになる。着色剤には、溶剤に溶ける染料と、溶剤には溶けない顔料とがあり、グラビアインキでは顔料を使用する。顔料は無機顔料と有機顔料に分けられ、無機顔料としては酸化チタン(白色)、カーボンブラック(黒色)、アルミ粉末(金銀色)などがあり、有機顔料としてはアゾ系のものを好適に使用することができる。
【0064】
上記は、グラビア印刷で説明したが、凸版印刷、スクリーン印刷、転写印刷、フレキソ印刷、その他等の印刷方式であってもよい。また、印刷は、裏印刷でも、表印刷でもよい。
【0065】
本発明において、印刷層の厚みは、例えば1〜8μm、好ましくは2〜5μm程度である。
【0066】
[容器]
本発明に係るシュリンクラベルを装着する容器としては特に制限はなく、従前からシュリンクラベルを装着しうる各種の容器に適用することができる。例えば、ポリエチレンテレフタレート(以下「PET」ともいう。)等のポリエステル樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂等のプラスチックボトルやガラス瓶等も好適に使用することができる。中でも、PETボトルは、分別回収等による容器リサイクル化が活発化し好適である。
【実施例】
【0067】
次に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、これらの実施例は何ら本発明を制限
するものではない。
(実施例1)
基材フィルムとして980mm幅、厚み60μmの延伸ポリスチレンフィルム(三菱樹脂(株)製DXL300−27S)、(以下OPSと称する)を使用し、まずラベル剥離用の切り取り線をミシン目加工により形成し、続いてラベルの絵柄印刷とハーフカット部分の縁となる印刷パターンの形成を行い、その後、炭酸ガスレーザーを照射してハーフカット部分を形成し、さらに長手方向の原反カット線で4列に切断して、238mm幅で4本の本発明に係るシュリンクラベル用原反を製造した。
【0068】
ここで、ラベル剥離用の切り取り線は、長さ0.5mm、幅0.5mmの貫通孔を2.0mm間隔に形成したミシン目形状とし、238mm幅の端部から12mmの位置に形成した。
ハーフカット部分の縁となる印刷パターンは直径6mmの円形として、前記ラベル剥離用の切り取り線とラベルカット線の交差する位置にスミインキを使用して形成し、その円形の中央に、ハーフカット部分として直径4mmの円形を形成した。
【0069】
炭酸ガスレーザーによるハーフカット加工は、堀内電機製CO2レーザマーカ(LSS−U550VAH−W、100W)を用い、焦点距離200mm、加工スピード100m/min、照射時間4msec、照射出力40%で行った。
【0070】
なお、前記CO2レーザマーカの加工条件と、前記基材フィルムの加工後の状態との関係を表1に示す。
【0071】
【表1】

表1に示すように、焦点距離、加工スピード、照射時間、照射出力の調整により、加工後の状態をハーフカットに制御できる。
【0072】
前記のように製造したシュリンクラベル用原反の原反カット線両端部を重ねて筒状に成形して本発明に係るシュリンクラベル用筒状原反を製造した。重ね幅は、10mmとした。
【0073】
次に、前記シュリンクラベル用筒状原反から筒状の本発明に係るシュリンクラベルを切り出し、500mlのPETボトルに装着して、温度80〜90℃でシュリンク加工し、本発明に係るシュリンクラベル付き容器を得た。これをテスト品Aとする。
【0074】
このテスト品Aの容器についてシュリンクラベルの剥がし易さ、摘み部の判別し易さ、および仕上がり外観における突起の発生の有無を5人のパネラーで各5本を評価した。結果を表2に示す。
【0075】
(比較例1)
切り取り孔の縁となる印刷パターンを形成せずに、直径4mmの円形のハーフカット部分を形成した以外は、実施例1と同様に操作して、シュリンクラベル付き容器を得た。これをテスト品Bとする。
【0076】
このテスト品Bの容器についてシュリンクラベルの剥がし易さ、摘み部の判別し易さ、および仕上がり外観における突起の発生の有無を5人のパネラーで各5本を評価した。結果を表2に示す。
【0077】
(比較例2)
50μmのポリスチレン製シュリンクラベルであって、図14(a)に示す直径0.8mmの穴が2.2mm間隔で構成されるミシン目からなる市販品Aの容器について、実施例1と同様に操作して、シュリンクラベルの剥がし易さ、摘み部の判別し易さ、および仕上がり外観における突起の発生の有無を5人のパネラーで各5本を評価した。結果を表2に示す。
【0078】
【表2】

【0079】
(結果)
表2に示すように、本発明に係るシュリンクラベル1を装着したテスト品Aにおいては、5人のパネラーによって、剥がし易さを「とても良い」と評価されたものが、25本中18本あり、市販品の6本に比べ、良好な結果となった。
また、本発明に係るシュリンクラベル1を装着したテスト品Aにおいては、5人のパネラーによって、摘み部の判別し易さを「良い」と評価されたものが、25本中22本あり、市販品の17本に比べ、良好な結果となった。
なお、ハーフカット部分に縁を設けていないテスト品Bにおいては、摘み部の判別し易さを「良い」と評価されたものは、25本中6本であった。
また、仕上がり外観は、テスト品A、テスト品B、市販品いずれも突起の発生は無く、良好であった。
結果は、個人差は有るものの、概ね、本発明に係るシュリンクラベルの方が、縁を有するハーフカット部分が形成されているため、摘み部を視覚的に判別し易く、剥がし易いとの結果であった。
また、本発明に係るシュリンクラベルは、切り込みでは無く、ハーフカット部分で摘み部を形成しているため、該摘み部は自由端にはならない。それゆえ、シュリンク加工によっても、前記摘み部が突起状になることは起こり得ず、仕上がり外観の良好なシュリンクラベル付き容器を得ることができた。
【図面の簡単な説明】
【0080】
【図1】本発明に係るシュリンクラベルの一例を示す図である。
【図2】本発明に係るシュリンクラベルを筒状に形成した際の、左右のラベル端の貼着箇所近傍を示す図であり、(a)はハーフカット部分が切り取り線の線上に形成されている状態を示す図であり、(b)はハーフカット部分が切り取り線よりもシュリンクラベルの内側の位置に形成されている状態を示す図である。
【図3】本発明に係るシュリンクラベルのハーフカット部分の形状の例を示す図であり、(a)は半円形状、(b)は略U字形状、(c)は矩形、(d)は逆凹形、(e)は長円をその長手方向で半分にした形状、(f)は長円と矩形からなる略十字形(提灯形)を半分にした略茶碗形状を、それぞれ示す図である。
【図4】本発明に係るシュリンクラベルの切り取り線の形状を説明する図であり、(a)はミシン目、(b)は三本のミシン目が互い違いに並列する態様、(c)はハの字型が連続する態様を示す図である。
【図5】本発明に係るシュリンクラベル用原反の一例を示す図である。
【図6】本発明に係るシュリンクラベル用原反の製造方法を示す図であり、(a)はハーフカット部分の縁となる印刷パターンを示す図であり、(b)は前記印刷パターンの内側に切り取り孔を設けたことを示す図である。
【図7】本発明に係るシュリンクラベル用原反のハーフカット部分の縁となる印刷パターンとハーフカット部分の形状の例を示す図であり、(a)は円形状の印刷パターン、(b)はそのハーフカット部分の形状、(c)は縦長の長円形状の印刷パターン、(d)はそのハーフカット部分の形状、(e)は矩形の印刷パターン、(f)はそのハーフカット部分の形状を、それぞれ示す図である。
【図8】本発明に係るシュリンクラベル用原反のハーフカット部分の縁となる印刷パターンとハーフカット部分の形状の例を示す図であり、(g)は略H字形の印刷パターン、(h)はそのハーフカット部分の形状、(i)は横長の長円形状の印刷パターン、(j)はそのハーフカット部分の形状、(k)は長円と矩形からなる略十字形(提灯形)の印刷パターン、(l)はそのハーフカット部分の形状を、それぞれ示す図である。
【図9】本発明のシュリンクラベル用原反における、ハーフカット部分の形状とカット位置の関係を説明する図であり、(a)は長円形状を中央でカットした場合、(b)は長円形状を中央からずれた位置でカットした場合、(c)は菱形形状を中央でカットした場合、(d)は菱形形状を中央からずれた位置でカットした場合、を示す。
【図10】本発明に係るシュリンクラベル付き容器の一例を示す図である。
【図11】本発明に係るシュリンクラベルを筒状に成形し、容器に被せた仮装着の状態を示す図である。
【図12】本発明に係るシュリンクラベルと容器とを分離する状態の一例を示す説明図である。
【図13】分離後の本発明に係るシュリンクラベルと容器とを示す説明図である。
【図14】従来のシュリンクラベル付き容器の例を示す図であり、(a)は容器の肩部分に切り取り線を形成した例を示す図であり、(b)は指先を挿入可能な空白部を形成した例を示す図である。
【符号の説明】
【0081】
1・・・シュリンクラベル
2・・・切り込み状のハーフカット部分
3・・・縁
4・・・切り取り線
5・・・ラベル端
6・・・摘み部
7・・・孔状のハーフカット部分
8・・・ラベルカット位置
9・・・印刷パターン
10・・・原反カット線
11・・・容器
12・・・剥離片
13・・・空白部
20・・・シュリンクラベル用原反
30・・・シュリンクラベル用フィルム
40・・・シュリンクラベル付き容器


【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器等に巻装されるシュリンクラベルであって、
少なくとも2本のラベル剥離用の切り取り線を有し、
前記切り取り線の線上であって、かつラベルの上下端部の位置に、
幅1mm以上の縁を有して、
厚さが10〜90%にハーフカットされた部分が、
形成されていることを特徴とする、シュリンクラベル。
【請求項2】
容器等に巻装されるシュリンクラベルであって、
少なくとも2本のラベル剥離用の切り取り線を有し、
前記切り取り線よりもラベルの内側の位置であって、かつラベルの上下端部の位置に、
幅1mm以上の縁を有して、
厚さが10〜90%にハーフカットされた部分が、
形成されていることを特徴とする、シュリンクラベル。
【請求項3】
前記ハーフカットされた部分の形状が、直径2〜10mmの半円、円弧の部分が直径2〜10mmの略U字状の形状、矩形、逆凹形、長円をその長手方向で半分にした形状、または略茶碗形状のいずれかの形状であることを特徴とする、請求項1〜2のいずれかに記載のシュリンクラベル。
【請求項4】
シュリンクラベル用原反であって、
原反の長手方向に平行に少なくとも2本のラベル剥離用の切り取り線を有し、
前記切り取り線の線上であって、
かつ前記原反の長手方向に垂直なラベルカット位置の上に、
幅1mm以上の縁を有して、
厚さが10〜90%にハーフカットされた部分が、
形成されていることを特徴とする、シュリンクラベル用原反。
【請求項5】
シュリンクラベル用原反であって、
原反の長手方向に平行に少なくとも2本のラベル剥離用の切り取り線を有し、
前記切り取り線よりもラベルの内側の位置であって、
かつ前記原反の長手方向に垂直なラベルカット位置の上に、
幅1mm以上の縁を有して、
厚さが10〜90%にハーフカットされた部分が、
形成されていることを特徴とする、シュリンクラベル用原反。
【請求項6】
前記ハーフカットされた部分の形状が、直径が2〜10mmの円形、円弧の部分が直径2〜10mmの長円形、矩形、略H字形、横長の長円、または長円と矩形からなる略十字形のいずれかの形状であることを特徴とする、請求項4〜5のいずれかに記載のシュリンクラベル用原反。
【請求項7】
請求項4〜6のいずれかに記載のシュリンクラベル用原反の長手方向の両端を重ねて筒状に成形してなるシュリンクラベル用筒状原反。
【請求項8】
請求項7記載のシュリンクラベル用筒状原反をカットしてなる筒状シュリンクラベルを
容器に装着し、次いでシュリンク加工してなるシュリンクラベル付き容器。
【請求項9】
シュリンクラベル用原反の製造方法であって、
長手方向に少なくとも2本のラベル剥離用の切り取り線が設けられた原反に、
前記切り取り線の線上であって、かつ、前記原反の長手方向に垂直なラベルカット位置の上に、ハーフカット部分の縁となる印刷パターンを設け、
その後、前記印刷パターンの内側に、幅1mm以上の縁を残して、
ハーフカット加工を施すことを特徴とする、シュリンクラベル用原反の製造方法。
【請求項10】
シュリンクラベル用原反の製造方法であって、
長手方向に少なくとも2本のラベル剥離用の切り取り線が設けられた原反に、
前記切り取り線よりもラベルの内側であって、かつ、前記原反の長手方向に垂直なラベルカット線上に、ハーフカット部分の縁となる印刷パターンを設け、
その後、前記印刷パターンの内側に幅1mm以上の縁を残して、
ハーフカット加工を施すことを特徴とする、シュリンクラベル用原反の製造方法。
【請求項11】
前記印刷パターンが、直径4〜14mmの円、または円の部分が直径4〜14mmの長円であることを特徴とする、請求項9〜10に記載のシュリンクラベル用原反の製造方法。
【請求項12】
前記印刷パターンが、矩形、略H字形、横長の長円、または長円と矩形からなる略十字形のいずれかの形状であることを特徴とする、請求項9〜10のいずれかに記載のシュリンクラベル用原反の製造方法。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2010−173691(P2010−173691A)
【公開日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−18495(P2009−18495)
【出願日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】